JP2022500634A - Chemfetセンサーアレイベースのシステムを用いた細胞分析 - Google Patents

Chemfetセンサーアレイベースのシステムを用いた細胞分析 Download PDF

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Abstract

本教示の様々な細胞分析システムは、単一の生細胞の電気的および代謝的活性を、細胞内アドレス可能性、および単一の分析で約10個の細胞〜約500,000個の細胞の同時データ獲得で測定することができる。本教示の様々なセンサーアレイデバイスは、大規模に並列化されたアレイに組み込まれた2,000万から6億6000万のChemFETセンサーのあるセンサーアレイを有することができ、キロヘルツ(kHz)範囲のデータ獲得速度で細胞の同時測定を提供することができる。本教示の様々なChemFETセンサーアレイは、化学分析物を検出して、細胞膜電位の変化を検出することができるので、本教示の様々な細胞分析システムはまた、細胞の制御された化学的および電気的調査を提供する。フレーム速度は、監視する画素のより小さなサブセットを選択することによって、すなわち、データが収集される、センサーアレイデバイスの領域をウィンドウダウンすることによって増加されることができる。【選択図】図6A

Description

関連出願の相互参照
この出願は、2018年9月13日に出願された米国仮出願第62/730,960号、および2019年5月16日に出願された米国仮出願第62/848,842号の利益を主張する。このセクションにおいて指定されている両方の出願は、各々が全体として参照によって本明細書に組み込まれる。
概要
細胞挙動の電気生理学的および代謝的表現型は、現代の細胞生物学における研究の重要な手段であり、例えば、人工組織、一次電池タイプ、および腫瘍学の発見などの分野の研究者にとっては満たされていない大きなニーズがある。細胞の興奮性の測定の成功は、現在、面倒なパッチクランプ法および微小電極ボルタンメトリー法によって妨げられている一方で、代謝機能の調査は、大規模な集団および生化学的ワークフローの技術的制限によって妨げられたままであり、単一の細胞の挙動の重要な測定基準にアクセスするために非効率的に展開されている。
細胞内の20,000個の遺伝子と200,000個のタンパク質の間で起こる可能性があるすべての相互作用を測定することは、不可能または実用的ではないが、単一の細胞レベルでのモデルシステムの研究は、癌、糖尿病、神経変性疾患などの病的状態の間の正常な細胞生理学および変化へのより深い洞察を提供するであろうことが、より明白になりつつある。単一の細胞研究対(vs)細胞集団研究の利点を強調する最近のアプリケーションは、例えば、トランスクリプトミクスと老化の研究、細胞内のシグナル伝達経路の研究、および代謝の生体エネルギー測定などを含む。
したがって、集団内の単一の細胞の調査のためのツールをエンドユーザーに提供することができ、ハイスループット多重方式で時間応答の細胞レベルの離散測定を可能にするシステムおよび方法が当技術分野で必要とされている。
本教示の特徴および利点のより良好な理解は、例示的な実施形態を説明する以下の詳細な記載、および添付の図面を参照することにより得られるであろう。
本教示のシステムおよび方法の様々な実施形態による、化学電界効果トランジスタ(ChemFET)ベースの細胞分析システムを描写するブロック図である。 本教示の細胞分析システム上に配置された細胞の概略描写図である。 本教示のセンサーデバイス上に配置された細胞の概略断面図である。 様々な細胞サイズにわたる細胞分析のためのChemFETシステム属性を表示する表である。 本教示による、様々な設計のセンサーおよび関連する構造の断面図である。 本教示による、様々な設計のセンサーおよび関連する構造の断面図である。 本教示による、様々な設計のセンサーおよび関連する構造の断面図である。 細胞が、膜電位の脱分極のための条件下で調査され、その後、静止電位に戻る、ウェルのあるアレイデバイス(図4Aおよび図4Bに示されている)対(vs)ウェルのないアレイデバイス(図4Cに示されている)でのU−2OS細胞応答の比較である。 本教示のシステムおよび方法の様々な実施形態による、ChemFETベースの細胞分析システムのセンサーアレイ、アレイコントローラおよびコンピュータインターフェースの様々な実施形態を描写するブロック図である。 教示のシステムおよび方法の様々な実施形態による、ChemFETベースの細胞分析システムのセンサーアレイおよびアレイコントローラの様々な実施形態を描写するブロック図である。 本教示のシステムおよび方法の様々な実施形態による、細胞分析に関係するワークフローを描写するフロー図である。 本教示のシステムおよび方法の様々な実施形態による、細胞分析に関係するワークフローを描写するフロー図である。 静止電位で膜を有する細胞のための時間応答曲線であり、その後、膜電位の脱分極のための条件下で調査され、静止電位に戻る。 静止電位で膜を有する細胞のための時間応答曲線であり、その後、膜電位の脱分極のための条件下で調査され、静止電位に戻る。 図8Bにおいて示される時点でセンサーアレイから作成された細胞電気顕微鏡画像である。 図8Aの画像の線画レンダリングである。 各細胞タイプが、カルシウムイオンチャネル遮断薬(blocker)ベラパミルで処理された、様々な電位依存性カルシウムチャネルサブユニットでトランスフェクト(transfect)されたU−2OS細胞(C3およびC4)と比較して、U−2OS細胞(C1およびC2)のための時間応答曲線を示す。 図9Aにおいて示されるように、U−2OS細胞(左)の応答がトランスフェクトしたU−2OS細胞(右)と比較される2つの関心領域を比較している、フレーム25(1.7秒)に対応する時間で撮影された図9Aの複合電気顕微鏡画像である。 細胞の鮮明な画像を提供するように、細胞内の領域を示す四角が除去された、図9Bの複合電気顕微鏡画像である。 いくつかの細胞(C1)が、休止状態(C2)に留まっている集団における脱分極応答対(vs)他の例示的な細胞を表す、4.5mMのKClのパルスに供されたラット新生児細胞の電気顕微鏡画像である。 実験が、異なるデータ獲得速度で2つの異なるデバイスで実行された、4.5mMのKClのパルスに供されたラット新生児細胞の時間応答曲線の比較である。 いくつかの例示的な細胞が、細胞流出に関連して示されている、ミトコンドリア毒素であるカルボニルシアニド−4−(トリフルオロメトキシ)フェニルヒドラゾン(FCCP)に供されたHEPG2細胞の電気顕微鏡画像である。 FCCPで処理されたU−2OS細胞の平均背景減算時間用量応答曲線を示す。 FCCPで処理する前にオリゴマイシンを包含する栄養溶液で前処理したU−2OS細胞の平均背景減算時間用量応答曲線を示す。 FCCPに供された異なる細胞タイプの混合物についての平均背景減算時間用量応答曲線である。 FCCPに供された異なる細胞タイプの混合物についての平均背景減算時間用量応答曲線である。 FCCPに供された異なる細胞タイプの混合物についての平均背景減算時間用量応答曲線である。 図13A〜図13Cにおいて提示される細胞の混合物中の選択された細胞の時間用量応答曲線を示す。 フレーム40(2.7秒)に対応する時間で撮影された図14Aの実験の電気顕微鏡画像である。 細胞の鮮明な画像を提供するように、図13Bの細胞内の四角が除去された、図14Bの電気顕微鏡画像である。 連続的な時点で様々な電位依存性カルシウムチャネルサブユニットでトランスフェクトしたU−2OS細胞(C3およびC4)の電気顕微鏡画像である。 連続的な時点で様々な電位依存性カルシウムチャネルサブユニットでトランスフェクトしたU−2OS細胞(C3およびC4)の電気顕微鏡画像である。 図15Aおよび図15Bの時点を含む間隔にわたる時間応答曲線である。 図7A〜図15Cの細胞株の細胞分析のためのChemFETシステム属性を表示した表である。
本教示のシステムおよび方法は、化学電界効果トランジスタ(ChemFET)センサーアレイ技術に基づく細胞分析システムに関係している。本教示の様々な細胞分析システムは、単一の生細胞の電気的および代謝的活性を、細胞内アドレス可能性、および単一の分析で約10個の細胞〜約500,000個の細胞の同時データ獲得で測定することができる。本教示の様々なセンサーアレイデバイスは、大規模に並列化されたアレイに組み込まれた2000万〜6億6000万のChemFETセンサーがあるセンサーアレイを有することができ、センサーアレイのセンサーが、それぞれ、約3.36μm〜約850nmのピッチを有することができる。さらに、本教示の様々な細胞分析システムは、キロヘルツ(kHz)範囲のデータ獲得速度で細胞の同時測定を提供することができる。そのうえ、本教示の様々な細胞分析システムに統合された完全に自動化された流体システムは、例えば、様々なタイプの化学的調査に対する細胞応答の測定が示される様々な研究で使用される化学薬品の、厳密に制御されたアプリケーションを可能にする。本教示の様々なChemFETセンサーアレイは、化学的分析物を検出し、細胞膜電位の変化を検出することができるので、制御された電気刺激を使用して、本教示の様々な細胞分析システムにおいて細胞を調べることもできる。
細胞分析のための化学電界効果トランジスタ(ChemFET)アレイ
図1は、概して、本教示による、細胞分析システム100の例示的な構成要素のブロック図を示している。図1に描写されるように、細胞分析システム100は、様々な流体システム、ならびにアレイコントローラ50、ユーザーインターフェース60、およびセンサーアレイデバイスアセンブリ115を含むことができる。本明細書でより詳細に記載されるように、様々な細胞分析は、センサーアレイデバイスアセンブリ115のセンサーアレイデバイス110を使用して実行されることができる。
図2Aは、概して、細胞分析システム100Aの写実描写を示している。図2Aに描写されるように、核2および細胞膜4のある細胞5は、マイクロウェルの複数のサブセット上に配置され、それにより、細胞5が対応するセンサーのサブセット上に占める、接触またはフットプリントの領域を定義する。本明細書に列記されているように、「接触領域」および「フットプリント」は、交換可能に使用されることができる。細胞分析システム100Aは、図1の細胞分析システム100の概略描写について記載されたのと同じ特徴の多くを共有している。図2Aの細胞分析システム100Aは、試薬流体システム10および洗浄溶液流体システム20を含むことができる。試薬流体システム10は、図2Aの試薬容器11A〜11Dなどの、複数の試薬容器を含むことができる。各試薬容器は、図2Aの、試薬流体ライン13A〜13Dなどの、試薬流体ラインと流体連通されることができる。本教示の細胞分析システムの各試薬流体ラインからの流動は、図2Aの試薬流体ラインバルブ15A〜15Dなどの、バルブによって制御されることができる。洗浄溶液流体システム20は、既知の電解質組成の洗浄溶液を収容することができる洗浄溶液容器21、ならびに洗浄溶液流体ライン23、洗浄溶液流体ラインバルブ25、および洗浄溶液流体ライン23内の基準電極27を含むことができる。本明細書でより詳細に記載されるように、基準電極27は、センサーアレイデバイス内のセンサーに安定した基準電圧127を提供することができる。そのため、図2Aのセンサーアレイデバイス110は、試薬流体システム10および洗浄溶液流体システム20と流体連通されることができる。図2Aには示されていないが、センサーアレイデバイスと連通されることができる、追加の電極は、図2Aの細胞5などの、センサーアレイ上の細胞に電気刺激を提供するように、利用されることができる。
センサーアレイデバイス110は、センサーアレイまたは画素アレイ120を含むことができる。本明細書に列記されているように、「センサー」および「画素」という用語、ならびに「デバイス」および「チップ」という用語、ならびにこれらの用語の派生物は、交換可能に使用されることができる。追加的に、「センサーアレイ」および「ChemFETセンサーアレイ」、ならびにそれらの派生物は、交換可能に使用されることができる。図2Aには通常のアレイとして2次元アレイが描写されているが、本教示のセンサーアレイの様々な実施形態は、様々なアレイ形状、例えば、六方最密充填形状に配置されることができる。センサーアレイデバイス110は、マイクロウェルアレイ122を含むことができ、これは、図2Aに示されるように、センサーアレイ120内の各センサーまたは画素と協調的に係合する各マイクロウェルを描写し、その結果、マイクロウェル122A1からマイクロウェル122A6の各々は、対応するセンサー120A1からセンサー120A6と協調的に係合する。しかしながら、本教示のセンサーアレイデバイスの様々な実施形態では、ウェルごとに2つ以上の画素が存在することができる。本明細書でより詳細に記載されるように、本教示の様々なタイプのセンサーアレイデバイスは、定義されているが異なるマイクロウェルの深さで製造されることができる。本教示のさらに他のタイプのセンサーアレイデバイスは、センサーアレイ上に形成されたマイクロウェル構造を有さないことがあり得る。センサーアレイ120の各センサーは、マイクロウェルアレイ122内の流体と流体連通する感知表面を有することができる。本教示の細胞分析システム100の様々な実施形態では、センサーアレイ120の各センサーは、化学電界効果トランジスタ(ChemFET)であり得、センサーアレイ120内の各センサーが、少なくとも1つの化学感応性電界効果トランジスタを含む。本教示によれば、センサーアレイ120は、例えば、グルコース、スクロース、乳酸塩および尿素などの、細胞生物学の対象となる標的化学種の分析のために選択的に改変された感知表面で製造されることができる、ChemFETを含むことができる。別の非限定的な例として、イオン感応性電界効果トランジスタ(ISFET)は、関心のある様々なイオン、特に、水素、カリウム、カルシウムおよび塩化物などの様々な細胞代謝研究に対して選択的であるように変更された感知表面を有することができる。
その点に関して、本発明者らは、本教示の細胞分析システムの様々な実施形態が、例えば、様々な条件または刺激のいずれかに供された細胞の細胞電気生理学および代謝の変化を監視するように使用されることができることを認識した。そのうえ、本発明者らは、ChemFETセンサーの感知表面の電位の変化を引き起こすことができる細胞の状態における変化が、本教示のChemFETセンサーアレイの様々な実施形態のセンサーによって監視されることができることを認識した。例えば、本発明者らは、細胞膜を横切る電位が、化学的または電気的刺激に応答して変化すると、細胞膜を横切る電位の変化が、本教示のChemFETセンサーアレイの様々な実施形態のセンサーによって検出されることができるように、細胞が、センサーの感知表面に容量的に結合されていることを認識している。追加的に、任意の変化、例えば、ChemFETセンサーの感知表面の電位の変化を引き起こし得る細胞代謝における変化は、本教示のChemFETセンサーアレイの様々な実施形態のセンサーによって検出され得る。本明細書でより詳細に記載されるように、そのような変化は、例えば、状態または刺激に応答して細胞から流れる可能性のある細胞流出の場合など、センサーアレイ表面上に固定された細胞の接触領域またはフットプリントに関連して局所的に検出することができ、または細胞フットプリントに関連しない領域で検出することができる。
本教示のChemFETセンサーアレイデバイスの様々な実施形態での、様々な刺激への細胞応答を監視する実験において収集されたデータは、多数の形式でエンドユーザーに提示されることができる。1つの形式において、時間応答は、時間の関数としての感知表面電位におけるミリボルト(mV)変化と容易に相関されることができる、検出器カウントとして提示される。別の形式において、選択されたアプリケーションの過程にわたる選択された時間のいずれかについて、細胞の空間的視覚化は、電気顕微鏡画像として提示されることができる。本発明者らは、電気顕微鏡画像化が、生細胞に対して誘発されることができる、様々な応答に基づいているので、例えば、センサーアレイ上の細胞を視覚化するための一般的なツールとして有用であることができることを認識した。例えば、センサーアレイに固定された細胞の電気顕微鏡画像を確認することによって、エンドユーザーは、実験を実行する前にアプリケーション構成の一部として関心領域を選択することができる。本明細書でより詳細に記載されるように、センサーアレイデバイスの選択された領域をウィンドウダウンすることにより、実験のデータ速度が増加する。本教示によれば、高いデータ速度と結合された細胞のフットプリントにわたる実質的な画素被覆は、例えば、サブミリ秒範囲のデータ速度が必要とされ得る、様々な興奮性細胞の活動電位の細胞内監視を提供することができる。
図2Bにおいて、センサーアレイ120の部分断面図は、第1のセンサー120−1および第2のセンサー120−2とともに描写されている。本教示のセンサーアレイデバイスの様々な実施形態において、センサーアレイ120は、センサーフローティングゲート構造140に結合されたフローティングゲート上部130を含むことができる。代替的に、本教示のセンサーアレイデバイスの様々な実施形態では、センサーアレイ120は、センサーフローティングゲート構造140を含むことができる。本明細書でより詳細に記載されるように、フローティングゲート上部130は、誘電体135において形成された、上部金属層、センサープレート132、ならびに金属ビア134を含むことができる。
センサーフローティングゲート構造140は、金属ビア134を通ってセンサープレート132に結合された金属層136を有することができる。金属層136は、センサーフローティングゲート構造140における最上部のフローティングゲート導体である。図示の例において、センサーフローティングゲート構造140は、誘電体材料150の層内に導電性材料の複数の層を含む。センサー120−1および120−2は、半導体基板160内にソース/ドレイン領域142およびソース/ドレイン領域144を含む導通端子を含むことができる。ソース/ドレイン領域142およびソース/ドレイン領域144は、基板160の導電率タイプとは異なるタイプの導電率を有するドープされた半導体材料を含む。例えば、ソース/ドレイン領域142およびソース/ドレイン領域144は、ドープされたP型半導体材料を含むことができ、基板160は、ドープされたN型半導体材料を含むことができる。チャネル領域152は、ソース/ドレイン領域142およびソース/ドレイン領域144を隔てる。フローティングゲート構造140は、チャネル領域146を覆い、ゲート誘電体152によって基板160から隔てられている。ゲート誘電体152は、例えば、二酸化ケイ素であることができる。代替的に、他の適切な誘電体、例えば、より高い誘電率を有する材料、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(Si34)、酸窒化ケイ素(Si22O)、窒化アルミニウム(AlN)、二酸化ハフニウム(HfO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化セシウム(CeO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化タングステン(WO3)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化ランタン(La23)、酸化ガドリニウム(Gd23)、およびそれらの任意の組み合わせなどの、他の適切な誘電体をゲート誘電体152に使用することができる。
本明細書でより詳細に記載されるように、センサープレート132の感知表面126Sは、例えば、様々な条件または刺激のいずれかに供された細胞の細胞電気生理学および代謝の変化を監視するためのセンサー表面として機能することができる。その点に関して、細胞の部分断面として図2Bにおいて示される細胞5は、センサー120−1および120−2のセンサープレート132上に配置されるように描写されている。細胞5は、表面コーティング124を介してセンサーアレイ120に固定されているように描写されている。表面コーティング124は、ポリ−D−リジン、ラミニン、フィブロネクチン、コラーゲン、およびそれらの組み合わせを含む様々な生体高分子材料、ならびに細胞外マトリックス(ECM)の様々な調製物などの、任意の細胞適合性材料であることができる。エンドユーザーは、図2Bの上部で矢印によって示されるように、様々な試薬および溶液がセンサーアレイ120の表面上に制御可能に流動することができる、本教示の細胞分析システムを使用してアプリケーションを実行することができる。
センサー120−1および120−2は、フローティングゲート140の電圧における変化を引き起こすことができる、感知表面126Sに近接するイオン層128の表面電位における変化に応答する。そのため、印加基準電圧は、図2Aについて本明細書で前述されたように、フローティングゲート電圧における小さな変化がチャネル領域146を通って流動する電流を引き起こすことができるという条件で、フローティングゲートの電圧が閾値電圧を超えることを保証し、センサー120−1および120−2の出力信号における結果をもたらす。その点に関して、イオン層128の表面電位への変化は、例えば、ソース領域142とドレイン領域144との間のチャネル領域146内における電流を測定することによって測定されることができる。そのため、センサー120−1および120−2は、ソース領域142またはドレイン領域144に接続されたアレイライン上に電流ベースの出力信号を直接的に提供するように、または電圧ベースの出力信号を追加的回路で間接的に提供するように、使用されることができる。
本明細書で記載されるように、イオン層128における表面電位を変えることができる、細胞5の状態における変化は、本教示のChemFETセンサーアレイデバイスの様々な実施形態によって監視されることができる。出力信号に関して、表面電位を増加させることができる、細胞活動は、ChemFETセンサーの正の振幅の出力信号をもたらし、一方、表面電位を減少させることができる、細胞活動は、ChemFETセンサーの負の振幅の出力信号をもたらす。その点に関して、ChemFETセンサーの表面電位を変化させることができる、細胞の状態における変化は、測定可能な出力信号をもたらすことができる。例えば、ISFETセンサーが選択的である、カチオン種のイオン濃度を増加させることができる、代謝活動は、表面電位における増加を引き起こす。その結果は、そのISFETセンサーの正の振幅の出力信号になる。逆に、ISFETセンサーが選択的である、カチオン種のイオン濃度を低下させることができる、代謝活性は、表面電位における低下を引き起こす。その結果は、そのISFETセンサーの負の振幅の出力信号になる。別の例において、表面電位は、センサーアレイ120への細胞5の容量結合によって変更されることができ、その結果、細胞膜4を横切る電位が、化学的または電気的刺激に応答して変化すると、細胞膜を横切る電位の変化が、ChemFETセンサー120−1および120−2によって検出されることができる。
Figure 2022500634
本教示のセンサーアレイデバイスの様々な実施形態は、約20M〜約660M画素を有することができ、各センサー間の中心間間隔、またはピッチで、約850nm〜約3.36μmである。データ収集に関して、アレイにおけるすべてのセンサーからのセンサー出力信号の収集は、データのフレームを構成する。約2000万画素〜約6億6000万画素での本教示の様々なセンサーアレイデバイスでは、のフレームは、秒あたりのフレームとしてヘルツ(Hz)の単位で収集される、かなりのサイズのデータファイルである。さらに、画素数を表す選択された関心領域と、データが収集されることができる速度との間には反比例の関係があるため、監視する画素のより小さなサブセットを選択することによって、すなわち、データが収集されるセンサーアレイデバイスの領域をウィンドウダウンすることによって、フレーム速度が増加されることができる。ウィンドウダウンの影響は、デバイス全体からデータを収集するための最大フレーム速度である、最後から2番目の列に入力された値と、デバイスの単一の行からデータを収集するため最大フレーム速度である、最後の列に入力された値との比較によって、表Iにおいて明示される。そのため、単一の行からデータを収集するようにウィンドウダウンすることによって、フレーム速度は、実質的に増加される。
追加的に、表Iにおいて提供されているように、デバイスAとデバイスBの唯一の相違は、デバイスあたりのセンサーの総数であり、デバイスAと対比したデバイスBあたりのセンサーの数は、2倍である。表1において示されるように、デバイスBに対するフレーム速度は、デバイスAの半分であり、画素数と収集されることができるデータでの速度との間で、反比例関係と一致する。そのため、アプリケーションに適合した望ましいフレーム速度があるデバイスが、選択されることができる。
したがって、本教示の細胞分析システムの様々な実施形態では、エンドユーザーは、関心のある細胞分析に一致させることができる、異なる属性を有する様々なセンサーアレイデバイスからセンサーアレイデバイスを選択することができる。例えば、細胞の電気生理学的活動の検出に使用されるセンサーアレイデバイスは、代謝研究のための特定の分析物の検出に使用されるセンサーアレイデバイスとは異なる属性を有することができる。
本教示の様々なセンサーアレイデバイスを提供するように変更されることができる、センサーアレイデバイス属性は、画素寸法、ならびにデータがセンサーアレイデバイスから収集されることができる速度を含む。図3は、デバイスBからデバイスEについて表1において与えられているように、様々なセンサー(画素)寸法の4つの例示的なセンサーアレイデバイスに関係するサイズによる細胞の5つのカテゴリーの概要を提供する。細胞の5つのカテゴリーは、平均直径および平均フットプリントだけでなく、記述的に識別される。
図3の精査によって、平均直径が5μmおよび平均面積が20μm2のセンサーアレイ表面上に固定された極小細胞では、最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは約1行および約2画素に対応し、チップ4デバイスでは6行および32画素に増加する。同様に、平均直径が10μmおよび平均面積が78μm2のセンサーアレイ表面上に固定された小形細胞では、最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは約3行および約8画素に対応し、チップ4デバイスでは12行および126画素に増加する。平均直径が25μmおよび平均面積が491μm2のセンサーアレイ表面上に固定された中形細胞では、最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは約7行および約50画素に対応し、チップ4デバイスでは29行および792画素に増加する。平均直径が50μmおよび平均面積が1,964μm2のセンサーアレイ表面上に固定された大形細胞は、チップ1では約15行および約201画素に対応する最小接触面積またはフットプリントを有することができ、チップ4デバイスでは59行および3,168画素に増加する。最後に、平均直径が100μmおよび平均面積が7,854μm2のセンサーアレイ表面上に固定された特大細胞では、最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは約30行および約803画素に対応し、チップ4デバイスでは118行および12,668画素に増加する。図3の精査から、動向は、細胞サイズの増加および画素サイズの減少とともに、画素被覆が増加する傾向にある。
画素の観点から、パーセント画素被覆の列は、単一の画素がカバーする、細胞の面積のパーセンテージである。センサーアレイ表面上に固定された極小細胞では、単一の画素は、チップ1デバイスでは50%の被覆に対応するが、チップ4デバイスでは単一の画素が、3%の被覆に対応する。同様に、センサーアレイ表面上に固定された小形細胞では、単一の画素は、チップ1デバイスでは12%の被覆に対応するが、チップ4デバイスでは単一の画素が、0.8%の被覆に対応する。センサーアレイ表面上に固定された中形細胞では、単一の画素は、チップ1デバイスでは2%の被覆に対応するが、チップ4デバイスでは単一の画素が、0.1%の被覆に対応する。センサーアレイ表面上に固定された大形細胞は、チップ1デバイスでは0.5%の被覆に対応する単一の画素を有することができるが、チップ4デバイスでは単一の画素は、0.03%の被覆に対応する。最後に、センサーアレイ表面上に固定された特大細胞では、単一の画素は、チップ1デバイスでは0.1%の被覆に対応するが、チップ4デバイスでは単一の画素が、0.008%の被覆に対応する。図3の精査から、動向は、細胞サイズの増加および画素サイズの減少とともに、画素あたりの細胞被覆のパーセンテージが減少する傾向にある。
図3の表に提示されたものを考慮すると、本教示の例示的なセンサーアレイデバイスの画素被覆の選択は、様々な平均細胞直径に対して行われる行ことができる。例えば、約5μm〜約100μmの細胞では、センサーアレイデバイスの選択は、センサーアレイ表面上に固定された細胞の対応するフットプリントに対して、3行の画素を越える約8画素から118行の画素を超える12,668画までの被覆を提供するように行われることができる。細胞サイズのその範囲にわたって、画素サイズが変化することができるので、選択されたセンサーアレイデバイスの各画素は、細胞の約12%から細胞の約0.008%までをカバーすることができる。図3に提示されたデータに基づいて、任意の細胞サイズでは、細胞がセンサーアレイデバイス上で占めることができる、接触領域に関連するかなりの数のセンサーを提供することができる、例示的なセンサーアレイデバイスを選択できることは、明らかである。本教示の様々なセンサーアレイデバイスによって提供されることができる、空間分解能は、信号の細胞内識別を可能にすることができ、それゆえ、細胞内分析を提供している。
データ収集に関して、本教示の様々な細胞分析システムでは、アレイにおけるすべてのセンサーからのセンサー出力信号の収集は、データのフレームを構成する。本教示の様々なセンサーアレイデバイスが約2000万画素〜約6億6000万画素を有することができることを考えると、本教示の様々なセンサーアレイデバイスからのデータのフレームは、かなりのサイズのデータファイルである。追加的に、本教示の様々な細胞分析システムは、毎秒センサーアレイデバイスから、かなりの数のデータフレームを生成するように構成されている、センサーアレイデバイスに結合された制御回路を含む。そのうえ、選択された関心領域と、データが収集されることができる速度との間には反比例の関係があるため、監視する画素のより小さなサブセットを選択することによって、すなわち、データが収集されるセンサーアレイデバイスの領域をウィンドウダウンすることによって、フレーム速度が増加されることができる。
例えば、表Iを参照すると、4,000万画素のあるセンサーアレイデバイスは、約120フレーム/秒(fps)のフレーム速度でデータを収集することができる。その後、2,000万画素の関心領域が選択されると、約240フレーム/秒(fps)のフレーム速度でのデータは、収集されることができ、単一のセンサーアレイ行の関心領域が選択されると、約75,000フレーム/秒(fps)のフレーム速度でのデータは、収集されることができる。具体的には、図3に提示された本教示の例示的なセンサーアレイデバイスに関して、センサーの行あたりの最大フレーム速度は、最後から2番目の列において提供される。最後の列において、行ごとの最大フレーム速度を細胞直径あたりの行で割ることによって導き出される、細胞によってカバーされる行の小数部分について、データが収集されることができる、最大フレーム速度は、提示される。
図3の最後の列の精査によってわかるように、秒あたりのかなりの数のフレームは、様々な細胞サイズにわたって対象の標的領域について、収集されることができ、kHz範囲内で快適にデータ収集を提供する。センサーアレイ表面上に固定された極小細胞では、データは、チップ1デバイスでは75,000fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、27,000fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。同様に、センサーアレイ表面上に固定された小形細胞では、データは、チップ1デバイスでは25,000fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、13,500fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。センサーアレイ表面上に固定された中形細胞では、データは、チップ1デバイスでは10,714fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、5,587fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。センサーアレイ表面上に固定された大形細胞は、チップ1デバイスでは5,000fpsの最大フレーム速度を有することができるが、チップ4ではデータは、2,746fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。最後に、センサーアレイ表面上に固定された特大細胞では、データは、チップ1デバイスでは2,500fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、1,373fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。
図3の精査から、動向は、細胞サイズの増加および画素サイズの減少とともに、フレーム速度が減少する傾向にあり、これは、選択された関心領域と収集されることができるデータでの速度との間で、反比例関係と一致する。そのため、監視する画素のより小さなサブセットを選択することによって、すなわち、データが収集されるセンサーアレイデバイスの領域をウィンドウダウンすることによって、フレーム速度が増加されることができる。追加的に、表1を参照して、アプリケーションに一致する望ましいフレーム速度のあるデバイスは、選択されることができる。
変化されることができる、追加のセンサーアレイデバイス属性は、本教示の様々なセンサーアレイデバイスに関連付けられることができる、様々なタイプのマイクロウェル構造に関係する。図2Aのセンサーアレイ120上に配置されたマイクロウェルアレイ122に関して、マイクロウェルアレイは、マイクロウェルごとに少なくとも1つのセンサーまたは画素があることができる、センサーアレイ上に製造されることができる。本教示のセンサーアレイデバイスの様々な実施形態では、マイクロウェルごとに複数のセンサーまたは画素があることができる。
図4Aから図4Cは、図2Aのセンサーアレイ110などの、センサーアレイデバイスの上部の、概して拡大された部分断面図を示す。図4Aのセンサーアレイ120は、マイクロウェルアレイ122Aが製造された、本教示のセンサーアレイの実施形態の部分断面図である。マイクロウェルアレイ122Aのすべてのマイクロウェルを例示する、例示的なマイクロウェル122A1は、様々な化学分析物がセンサーから拡散するのを防ぐことができる収容構造である、側壁124A、例えば、センサーの近位の細胞によって放出される関心のある分析物を有することができる。図4Bのセンサーアレイ120は、マイクロウェルアレイ122Bが形成された、本教示のセンサーアレイの実施形態の部分断面図である。例示的なマイクロウェル122B1は、図4Aのマイクロウェルアレイ122Aよりも実質的により浅いマイクロウェルを有するマイクロウェルアレイを提供する、側壁124Bを有する。図4Cは、センサーアレイ120C上に作製されたマイクロウェルアレイを有さない、本教示のセンサーアレイの実施形態の部分断面図である。
図4Dは、細胞が、膜電位の脱分極のための条件下で調査され、その後、静止電位に戻る、ウェルのあるアレイデバイス(図4Aおよび図4Bに示されている)対(vs)ウェルのないアレイデバイス(図4Cに示されている)でのU−2OS細胞応答の比較である。測定された細胞電位の変化が、センサーからの細胞の距離の二乗として低下することを考えると、距離は、図4Bのマイクロウェルアレイ122Bなどの、浅いマイクロウェルのあるセンサーアレイを使用することによって、または図4Cのセンサーアレイ120などをまったく使用しないことによって、最小化されることができる。図4Dに示される比較は、ウェルのないデバイスの応答の大きさの増加を例示している。
様々なタイプのセンサーアレイデバイスでは、各センサー間の中心間の間隔、またはピッチは、約850nm〜約3.36μmであることができるが、センサープレート132は、約600nm〜約3.1μの幅を有することができる。本教示によれば、センサープレート上のマイクロウェルの底部でのマイクロウェルの幅は、センサープレート132の幅の約90%を超えることはできない。非限定的な例として、図4A〜図4Cのセンサープレート132などの、幅が約600nmのセンサープレートでは、様々なマイクロウェルアレイは、センサープレート上のマイクロウェルの底部で約540nmの幅を有することができ、一方、幅が3.1μのセンサープレートでは、様々なマイクロウェルアレイは、センサープレート上のマイクロウェルの底部で約2.8μの幅を有することができる。本教示によれば、マイクロウェルアレイの様々な実施形態では、マイクロウェルの幅と高さとの比率は、約1:2〜約1:4であることができる。非限定的な例として、幅が約540nmのマイクロウェルを有する様々なマイクロウェルアレイでは、マイクロウェルの高さは、約1.1μまでであることができ、一方、幅が約2.8μのマイクロウェルを有する様々なマイクロウェルアレイでは、マイクロウェルの高さは、約5.6μまでであることができる。追加の非限定的な例として、幅が約540nmのマイクロウェルを有する様々なマイクロウェルアレイでは、マイクロウェルの高さは、約2.2μまでであることができ、一方、幅が約2.8μのマイクロウェルを有する様々なマイクロウェルアレイでは、マイクロウェルの高さは、約11.2μまでであることができる。非限定的な例が与えられているが、本教示のマイクロウェルアレイの様々な実施形態は、幅と高さとの任意の比率が約1:2〜約1:4であることができる。
図4Aから図4Cでは、フローティングゲート構造の上部の部分断面図は、フローティングゲート上部130として描写されている。フローティングゲート構造を組み込んだセンサーアレイの様々な実施形態は、例えば、米国特許第9,128,044号および米国特許第9,841,398号に記載されており、これらは両方とも、各々が全体として参照によって本明細書に組み込まれる。
図4Aから図4Cのフローティングゲート上部130は、上部金属層、センサープレート132、ならびに金属ビア134および金属層136を含むことができ、これらはすべて、誘電体基板135で形成される。パッシベーション層126は、マイクロウェルアレイの各マイクロウェルを定義する表面上に連続的な最上層を形成するように堆積されることができる。感知表面126Sは、センサープレート132上に形成されたパッシベーション層の一部である。金属層132、134、および136は、適切な金属材料または、例えば、チタン、銀、金、白金、およびタングステンの合金であることができる。誘電体基板135は、二酸化ケイ素または窒化ケイ素などの、誘電体材料であることができる。パッシベーション層126は、酸化チタン、窒化チタン、および酸窒化チタンなどの、金属酸化物層であることができる。ChemFETデバイスの様々な実施形態では、図4Aから図4Cの感知層126Sなどの、感知層と接触する溶液との間に形成される固液界面での電位における変化は、フローティングゲート上の電圧における変化を引き起こすことができる。印加基準電圧は、図2Aについて本明細書で前述されたように、フローティングゲート電圧における小さな変化が、例えば、図2Bのセンサーアレイ120のセンサー120−1および120−2などのセンサーに対して出力信号をもたらすという条件で、フローティングゲートの電圧が閾値電圧を超えることを保証する。
様々な変更は、関心のある様々な分析物、例えば、様々な細胞代謝および栄養研究のための関心のある分析物に選択性を提供するように、感知表面の組成に作られることができる。例えば、様々なイオンの検出は、パッシベーション層自体を使用することを通して、またはパッシベーション層にコーティングされたイオノフォア(ionophore)を使用することを通して達成されることができる。例えば、水素イオンは、酸化チタン、窒化チタン、または酸窒化チタンであることができる、図4Aから図4Cの感知層126Sなどの、感知層を変更することなく検出されることができる。カリウムイオンは、例えば、バリノマイシンまたはサリノマイシンで感知層をコーティングすることによって選択的に検出されることができる。ナトリウムイオンは、例えば、モネンシン、ナイスタチン、または合成イオノフォア、SQI−Pr(CAS#1022595−16−9)で感知層をコーティングすることによって選択的に検出されることができる。カルシウムイオンは、例えば、イオノマイシン、カルシマイシン、またはETH1001(CAS#58801−34−6)で検知層をコーティングすることによって選択的に検出されることができる。追加的に、様々な分析では、イオノフォアの選択性は、単一の種に対して行われる必要はないかもしれないが、そのうえ、イオンの属内における複数の種のイオンに結合することができる。例えば、ビューベリシン(beauvericin)で感知層をコーティングすることによって、カルシウムおよびバリウムイオンは、検出されることができ、一方、ニゲリシン(nigericin)で感知層をコーティングすることによって、カリウム、水素および鉛イオンは、検出さることができる。グラミシジン(gramicidin)は、水素、ナトリウム、カリウムイオンを検出するように、検知層にコーティングされることができる。本教示によれば、イオンの属に対して選択性を有する様々なイオノフォアは、単一のイオン特異性が必要とされない、または化合物が結合する他のイオンが存在または生成される可能性が低い、アプリケーションで使用されることができる。追加的に、様々なクラスの光硬化性ポリマーは、カリウム、カルシウム、アンモニウム、塩化物、硝酸塩などの、様々なイオン、およびグルコース、スクロース、尿素など、細胞生物学研究の対象となる様々な分析対象物に選択性を提供することができる(例えば、Sensors 2009,9,7097−7100を参照)。
センサープレートと接触しているパッシベーション層の感知表面部分の組成を変えることによって、様々な分析物に検出選択性を提供することに加えて、パッシベーション層は、図2Bにおいて描写されるように、細胞適合性を提供する材料で処理されることができる。追加的に、図2Aにおいて描写されるように、センサーアレイ上に配置されたマイクロウェルアレイのあるセンサーアレイデバイスのセンサー表面は、マイクロウェルアレイを含むセンサーアレイ表面上に細胞適合性材料をコーティングすることによって処理されることができる。本教示のセンサーアレイデバイスの様々な実施形態をコーティングするために、エンドユーザーは、興味のある細胞株および一連の実験に最も適し得る、様々な細胞適合性材料から特定の材料を選択することができ、細胞のサンプルのあるセンサーアレイを準備する前に、細胞適合性材料のあるセンサーアレイ表面をコーティングすることができる。センサーデバイス表面にコーティングされることができる、例示的な細胞適合性材料は、ポリ−D−リジン、ラミニン、フィブロネクチン、コラーゲン、およびそれらの組み合わせなどの様々な生体高分子材料、ならびに細胞外マトリックス(ECM)の様々な調製物を含む。
センサーアレイ上に細胞適合性コーティングを提供することは、図2Aおよび図2Bにおいて描写されるように、様々なタイプの細胞がセンサーアレイ表面上に固定することができる、界面を提供することができる。細胞が安定して固定されると、例えばフローセルに栄養溶液を流すことによって、継続的にリフレッシュされる栄養溶液を提供することによって、細胞は、成長および***することができる。
したがって、本教示の様々なセンサーアレイデバイスは、標的細胞分析のために選択されることができる、様々なセンサーアレイデバイスを提供することができる、色々な属性を有することができる。そのような属性は、センサーアレイ上に製造されたマイクロウェルアレイの有無、マイクロウェルアレイを含むセンサーアレイデバイス用のマイクロウェルアレイ内の各マイクロウェルの深さ、化学分析の選択性を提供する感知表面の表面処理の性質、細胞互換コーティング、画素ピッチおよびサイズを提供するセンサーアレイデバイスの表面処理のタイプ、ならびにデータが収集されることができる速度、を含むことができる。非限定的な例として、本教示の様々なセンサーアレイデバイスは、センサーアレイ上に配置されたマイクロウェルアレイを有することができ、またはセンサーアレイ上に配置されたマイクロウェルアレイを有さないことができる。本教示の様々なセンサーアレイデバイスは、細胞分析において関心のある様々な化学分析物に対して選択性を提供する、感知表面を有することができる。このようなセンサーアレイデバイスは、例えば、様々な細胞代謝および電気生理学的研究において使用されることができ、様々な自発的および時間細胞活動を監視することを提供することができる。
細胞分析用の化学電界効果トランジスタ(ChemFET)アレイベースのシステム
本明細書で前述したように、図1は、概して、本教示による、細胞分析システム100の例示的な構成要素のブロック図を示している。図1において描写されるように、細胞分析システム100は、様々な流体システム、ならびにアレイコントローラ50、ユーザーインターフェース60、およびセンサーアレイデバイスアセンブリ115を含むことができる。
センサーアレイデバイス110上で様々な細胞分析を実行するための流体送達および制御に関して、細胞分析システム100は、試薬流体システム10、洗浄溶液流体システム20、流体マルチプレクサシステム30、およびバルブコントローラ40を含むことができる。追加的に、フローセル107が、センサーアレイデバイス110上の様々な試薬および洗浄溶液の流路を定義することができるので、フローセル107は、細胞分析システム100の流体工学システムの不可欠な部分である。本教示による、試薬流体システム10は、フローセル入口ライン103Aを介してセンサーアレイデバイス110との制御可能な流体連通に配置されることができる、試薬容器11A〜11Nなどの、複数の試薬容器を含むことができる。試薬流体システム10は、それぞれ、試薬容器11A〜11Nに対応する、試薬流体ライン13A〜13Nなどの、各試薬容器の試薬流体ラインを含むことができる。追加的に、各流体試薬ラインは、それぞれ、試薬流体ライン13A〜13Nの各々のインラインバルブとして図1において描写示されている、試薬流体ラインバルブ15A〜15Nなどの、バルブによって制御される流体流動を有することができる。洗浄溶液流体システム20は、洗浄溶液流体ラインバルブ25を介してフローセル入口ライン103Aと制御可能な流体連通に配置されることができる、洗浄溶液洗浄溶液容器21を含むことができる。流体マルチプレクサシステム30は、流体マルチプレクサ流体ライン33を介して流体マルチプレクサ35と流体連通している、流体マルチプレクサシステム廃棄物容器31を含むことができる。
図1において描写されるように、試薬流体ラインバルブ15A〜15Nは、バルブコントローラ40によって制御されることができる。その点に関して、バルブコントローラ40は、各試薬容器11A〜11Nから流体マルチプレクサ35への流体流動を制御することができる。追加的に、図1において描写されるように、バルブコントローラ40は、洗浄溶液流体ライン23上の洗浄溶液流体ラインバルブ25として、図1に描写される、洗浄溶液流体ラインバルブ25の制御を通じて、洗浄溶液流体システム20の洗浄溶液容器21からの流体流動を制御することができる。図1に示されるように、バルブコントローラ40から各試薬容器11A〜11Nへの制御ラインによって、バルブコントローラ40はまた、各試薬容器11A〜11N、ならびに洗浄溶液容器21に制御可能な圧力ヘッドを提供する、不活性ガス源(図示せず)からの空気圧ライン上の空気圧バルブの制御を作動させることができる。したがって、細胞分析システム100の様々な試薬および洗浄溶液容器からの流体は、供給源から出口までの圧力差を原動力として使用して、流体ラインを通って制御可能に移動されることができる。
バルブコントローラ40によって提供される制御と併せて、図1の流体マルチプレクサ35は、例えば、ただし限定はされないが、センサーアレイデバイス110への選択された試薬送達を提供すること、流体マルチプレクサ35およびフローセル107を洗浄すること、および選択された試薬のある流体マルチプレクサ35をプライミング(priming)することを含む、流体操作を制御可能に実行することができる。そのような流体操作は、フローセル107への試薬の相互汚染のない送達を提供することができ、試薬流体ストリーム間の鋭い遷移を提供することができ、ならびに洗浄溶液流体ライン23の基準電極27に一定の電解質流体環境を提供して、それによってセンサーアレイデバイス110への一定の安定した基準電圧を提供する。センサーアレイシステム用の流体システムの様々な実施形態における、流動を方向付けるための流体マルチプレクサ35の様々な実施形態の機能は、米国特許公開第2010/0137143号、米国特許第8,546,128号、および米国特許第8,673,627号に記載されており、これらはすべて、各々が全体として参照によって本明細書に組み込まれる。
例えば、バルブコントローラ40と併せて、図1の流体マルチプレクサ35は、試薬流体ライン13A〜13Nのいずれかとフローセル入口ライン103Aとの間の流体通信を選択的に提供することができ、それにより、センサーアレイデバイスアセンブリ115のフローセル107を通る選択的な試薬フローを提供する。本教示の非限定的な例示的な試薬溶液流体経路は、選択された試薬の1つが流体マルチプレクサ35と流体連通しているという条件で、洗浄溶液流体ラインバルブ25が閉状態にあり、試薬流体ラインバルブ15A〜15Nの1つが開状態にある、試薬送達操作によって与えられる。そのような条件下で、選択された試薬は、流体マルチプレクサ35を通って流動し、その後、流体マルチプレクサ流体ライン33を通って流体マルチプレクサ廃棄物容器31に流動することができる。追加的に、選択された試薬は、流体マルチプレクサ35を通ってフローセル入口ライン103Aに流動することができ、そこでフローセル107を通って入口ポート102から出口ポート104に流動し、最後にフローセル出口ライン103Bを通ってフローセル廃棄物容器101に流動することができる。
洗浄溶液の流体制御に関して、バルブコントローラ40と併せて、図1の流体マルチプレクサ35は、洗浄溶液容器21とフローセル入口ライン103Aとの間の流体通信を選択的に提供することができる。そのため、洗浄溶液流体ラインバルブ25が開状態で、溶液容器21は、流体マルチプレクサ35およびフローセルの107の洗浄が行われることができるという条件で、流体マルチプレクサ廃棄物容器31と、ならびにフローセル廃棄物容器101と流体連通することができる。本教示の非限定的な例示的な洗浄溶液流体経路は、洗浄溶液が、洗浄溶液流体ライン23を通って、フローセル入口ライン103AとのT接合部に流動することができることを条件として、洗浄溶液流体ラインバルブ25が開状態にあり、試薬流体ラインバルブ15A〜15Nの各々が閉状態にある、洗浄操作によって与えられる。フローセル入口ライン103Aが、流体マルチプレクサ35と流体連通しているので、洗浄溶液は、流体マルチプレクサ流体ライン33を通って流体マルチプレクサ廃棄物容器31に流動することができる。フローセル入口ライン103Aが、追加的に、センサーアレイデバイスアセンブリ115と流体連通しているので、洗浄溶液は、フローセル107を通って入口ポート102から出口ポート104に流動することができ、その後、フローセル出口ライン103Bを通ってフローセル廃棄物容器101に流動することができる。
本教示によれば、選択された試薬のある流体マルチプレクサ35のプライミングは、例えば、洗浄操作の後で、選択された試薬が図1のフローセル107と流体連通する前に、一連で行われることができる。本教示の非限定的な例示的な試薬プライミング流体経路は、選択された試薬の1つが流体マルチプレクサ35と流体連通しているという条件で、洗浄溶液流体ラインバルブ25が開状態にあり、試薬流体ラインバルブ15A〜15Nの1つが開状態にある、試薬プライミング操作によって与えられる。そのような操作の下で、試薬の流量に対する洗浄溶液の流量は、試薬流体ライン13A〜13Nのうちの1つなど、選択された試薬流体と流体連通するマルチプレクサ35における通路を除いて、洗浄溶液が流体マルチプレクサ35を通って流体マルチプレクサ流体ライン33を通って流体マルチプレクサ廃棄物容器31に流動するように選択される。したがって、本明細書で前述したような試薬送達操作が開始されたとき、試薬プライミング操作で選択された試薬は、フローセル入口ライン103Aと直接流動連通している。
そのため、本教示の流体システムの様々な実施形態は、洗浄、プライミング、および試薬送達を含むことができる、一連の操作を実行するように構成される。一連で実行されこのような操作は、システム流体ラインおよびコンパートメントにおける試薬の相互汚染を回避し、試薬流体ストリーム間の鋭い遷移を提供し、および基準電極に一定の電解質流体環境を提供し、それによってセンサーアレイに一定の安定した基準電圧を提供している。
本教示によれば、流体ラインから起きるノイズ源は、基準電圧、例えば、図1の洗浄溶液流体ライン23に配置された、基準電極27によって提供される、基準電圧に影響を及ぼすことができる。本明細書で前述したように、図1のセンサーアレイデバイス110のための基準電極27からの安定した基準電圧は、基準電極27が既知の電解質組成の洗浄溶液と連続的に接触していることを保証する、流体システムを有することによって提供されることができる。追加的に、流体ライン、例えば、試薬流体ライン13A〜13Nおよび流体マルチプレクサ流体ライン33からの高周波ノイズは、流体ラインに配置された電極を基準電極に容量的結合することによって濾過されることができる。本教示によれば、電極は、例えば、不活性金属の中空円筒構造であることができ、その非限定的な例が、白金またはチタンを含む。そのような中空円筒金属構造は、流動ストリームにおける流体との効果的なオーミック接触を提供することができる。図1において描写されるように、試薬流体ライン13A〜13Nにそれぞれ配置される、試薬流体ライン電極17A〜17Nは、各々が試薬流体ライン電極17A−17Nにそれぞれ結合される、別々の試薬流体ラインコンデンサ19A〜19Nを通して基準電極27に結合される。同様の仕方において、流体マルチプレクサ流体ライン33内に配置された、流体マルチプレクサ流体ライン電極37は、流体マルチプレクサ流体ラインコンデンサ39を通して基準電極27に結合される。
図1において描写されるように、細胞分析システム100は、追加的に、アレイコントローラ50およびユーザーインターフェース60を含むことができる。本教示によれば、アレイコントローラ50は、様々な動力電源およびバイアス電圧、ならびにセンサーアレイデバイス110への制御およびタイミング信号、追加的に、センサーアレイデバイス110からのデータの高速獲得のためのデータおよびプロセッサインターフェースを提供することができる。その点に関して、図5Aおよび図5Bは、本教示のセンサーアレイデバイス110の様々な機能に関係して、アレイコントローラ50の様々な機能を描写している。
図5Aは、概して、センサーアレイデバイス110のセンサーアレイ120に関係するアレイコントローラ50間、ならびにアレイコントローラ50とユーザーインターフェース60との間の機能の様々な態様を示している。本教示の細胞分析システムの様々な実施形態によれば、アレイコントローラ50は、センサーアレイデバイス110に電力を供給するために、ならびにセンサーアレイデバイス110によって生成されたデータを読み取るように構成されている高速デジタルインターフェースである、デジタルインターフェース54をサポートするために、複数の動力電源52を有することができる。追加的に、アレイコントローラ50は、信号コントローラ56からの制御信号、ならびにタイミングジェネレータ58からのタイミング信号などの信号をセンサーアレイデバイス110に提供するように構成される。複数の動力電源は、アナログ電源、デジタル電源、I/O電源、およびアースを含む、センサーアレイデバイス110に提供されることができる。1つの例示的な実装形態において、各供給電圧は、1.2〜3.3Vの範囲で制御可能であることができる。これらの動力電源電圧の各々は、ノイズ分離を容易にするように、別々の導電経路を介してセンサーアレイデバイス110に提供されることができる。これらの供給電圧は、それぞれの動力電源から生じることができ、またはこれらの供給電圧の1つ以上は、アレイコントローラ50における共通電源から生じることができる。本教示のアレイコントローラの様々な実施形態によれば、動力電源は、システムプロセッサ62によって制御されて、ソフトウェア制御下で供給電圧のいずれかまたはすべてを変更することを可能にする、1つ以上のデジタル−アナログ変換器(DAC)を含むことができる。例えば、コンピュータ制御に応答する動力電源は、センサーアレイデバイスの様々な実施形態に記憶されたデータから読み取られるように、使用中のセンサーアレイデバイスのタイプの要件に応じて、1.6ボルトの供給電圧と1.8ボルトの供給電圧との間の切り替えを容易にすることができる。
図5Aにおいて示されるハードウェアコントローラ70は、1つ以上の別々の回路基板として、またはインターフェースボードの一部として実装されることができる。ハードウェアコントローラ70の1つの機能は、例えば、センサーアレイ120における各センサーの感知表面上を流動する、様々な流体および試薬のタイミングおよび持続時間を制御するように、空気圧および流体制御を提供し、ならびにシステムプロセッサ62ソフトウェアによって決定される、空気圧および流体流動制御に関係する圧力および流動センサーを読み取ることである。追加的に、ハードウェアコントローラ70は、センサーアレイデバイス110の温度測定および制御、ならびにシステムのアセンブリおよびサブアセンブリの温度測定および制御をサポートすることができる。本教示によれば、温度測定は、非限定的な例として、サーミスタおよび熱電対を使用して行われることができる。温度測定に応答して、システムプロセッサ62は、ファン、ヒーター、および熱電冷却器などの非限定的な例を含むことができる、デバイスを制御することができる。
アレイコントローラ50は、「スタンドアロン」回路基板として、またはコンピュータの一部を形成する1つ以上のコンピュータ互換性「カード」として製造されることができる。一態様において、本教示のアレイコントローラの機能は、プロセッサインターフェース55(例えば、PCIバス、イーサネット接続など)を通してシステムプロセッサ62によって制御されることができる。一実施形態において、アレイコントローラの全部または一部は、1つ以上のプリント回路基板として製造され、センサーアレイデバイスは、プリント回路基板の1つに取り付けるように構成される。システムプロセッサ62への外部接続は、イーサネットおよびUSBなどの、標準的なコンピュータインターフェースを含むことができる。最後に、システムプロセッサ62は、ディスプレイ64を含むことができる。
図5Bにおいて描写されるように、様々な動力電源およびバイアス電圧は、アレイコントローラ50からセンサーアレイデバイスに提供される。図5Bのセンサーアレイデバイス110は、センサーアレイ120のアナログ出力信号を高速シリアルデータインターフェース54に変換するように、1つ以上のアナログ−デジタル変換器(ADC)114と、1つ以上のデータマルチプレクサおよび高速シリアル出力116とを組み込むことができ、それにより、プロセッサインターフェース55を介してセンサーアレイデバイス110からシステムプロセッサ62(図5Aを参照)にデジタルデータを提供する。センサーアレイデバイス110の様々な実施形態では、アナログ−デジタル変換器(ADC)114は、異なる範囲のセンサー出力信号との互換性を容易にするように、コンピュータ選択可能な入力範囲(例えば、200mV、300mV)を有することができる。
本教示によれば、図5Bのセンサーアレイデバイス110の様々な実施形態では、アレイ行選択および順序付け112、ADC114、およびデータマルチプレクサおよび高速シリアル出力116は、アレイコントローラ50によって提供されるタイミングで、センサーアレイデバイス110のタイミングシーケンサー118上の論理によって制御されることができる。一例示的な実装形態において、データが獲得される行数、および獲得のサンプリング速度は、アレイコントローラ50からセンサーアレイデバイス110に提供される制御データに基づいて、制御されることができる。1つの非限定的な例において、タイミングジェネレータ58は、異なるセンサーアレイデバイスタイプ、動作モード、および獲得データ速度の制御を可能にするために、システムプロセッサ62によって制御される、プログラム可能なクロックジェネレータ集積回路として実装されることができる。アレイコントローラ50とセンサーアレイデバイスタイミングシーケンサー118との間の制御信号は、I2CまたはSPIなどの、標準的なシリアルインターフェースタイプを使用して交換されることができる。センサーアレイデバイス110に書き込まれる情報は、センサーアレイデバイス110の動作モードを制御するように、ならびにセンサーアレイデバイス110からデータを読み取るように、センサーアレイデバイスタイミングシーケンサー118にデバイス上のレジスタに格納または書き込まれる値を含むことができる。センサーアレイデバイス110から読み取られる情報は、チップタイプ、シリアル番号、製造日などを含む記憶されたデータを含むことができる。
図5Bの基準電極27は、センサーアレイ120の各センサーからの出力電圧(出力信号)のための基準電位を提供するように、動力電源に結合されることができる。非限定的な例として、基準電極27の基準電極電圧は、既知の安定したpHのある溶液をセンサーアレイデバイス110上に流動ことによって設定されることができる(図2Aを参照)。そのような定義されたpH条件下で、基準電極電圧は、センサーアレイ内のセンサー、例えば、図2Aのセンサーアレイ120のセンサーの出力信号が、センサーが所望の基準レベルの電圧を有することを示すまで、調整されることができる。既知の安定したpHのある溶液を使用して基準電圧が設定されると、センサー電圧のその後の変化は、センサーアレイのセンサーの感知表面で、pHの局所的な変化が発生したことを反映することができる。
細胞分析のためにChemFETセンサーアレイベースのシステムを使用するアプリケーションおよび方法
図6Aのフロー図200は、本教示の細胞分析システムならびに関係するデバイス、コンポーネント、およびアセンブリを使用して実行されることができる、本教示のアプリケーションおよび方法の実施形態に関係するワークフローを提示する。例えば、フロー図200は、図1、図5Aおよび図5Bのセンサーアレイデバイス110、アレイコントローラ50、およびユーザーインターフェース60などの、アレイコントローラおよびシステムプロセッサにインターフェースされるセンサーアレイデバイスを含むことができる、図1の細胞分析システム100を使用して実行されることができる。
図6Aのフロー図200は、ステップ210で開始されることができ、細胞サンプルのあるChemFETセンサーアレイデバイスをプレーティングする。既知の密度での細胞の懸濁液は、フラッシュされるか、さもなければ、図1のセンサーアレイデバイスアセンブリなどの、センサーアレイデバイスアセンブリに引き込まれることができる。細胞サンプルのプレーティングに続いて、センサーアレイデバイスアセンブリは、細胞がセンサーアレイ表面上に定着して固定することが可能なように、カバーされて、標的の期間インキュベーションに置かれることができる。細胞サンプルのあるセンサーアレイデバイスアセンブリをプレーティングする前に、フロー図200は、ポリ−D−リジン、ラミニン、フィブロネクチン、コラーゲン、およびそれらの組み合わせを含む様々な生体高分子材料、ならびに細胞外マトリックス(ECM)の様々な調製物など、ユーザが選択した細胞適合性材料でセンサーアレイ表面を準備するステップを追加的に含むことができる。細胞適合性材料のあるセンサーアレイ表面の準備は、プレーティング先立って行われることができ、センサーアレイデバイスは、将来のために格納されることができる。代替的に、細胞適合性材料のあるセンサーアレイ表面の原位置での調製は、細胞サンプルのあるセンサーアレイデバイスアセンブリをプレーティングする前に、行われることができる。
細胞がセンサーアレイ表面に安定して関連付けられた後、フロー図200のステップ212で、生細胞画像化アプリケーションが、実行されることができ、ステップ214で、結果が、表示されることができる。生細胞画像化アプリケーションからのステップ214での情報は、エンドユーザーに、センサー表面上の細胞分布の一般的な調査、個々の細胞形態に関する情報、および個々の細胞生存率の評価を提供することができる。例えば、図1の細胞分析システム100は、エンドユーザーに電気顕微鏡細胞画像化を提供することができる。このような画像化アプリケーションでは、ChemFETセンサーの感知表面の電位における変化を引き起こすことができる、センサーアレイデバイスの表面上に固定された細胞の状態における変化は、細胞活動細胞に応答するセンサーアレイにおける各センサーによって検出されることができる。例えば、生細胞画像化アプリケーション中の選択された時間での応答性細胞の電気顕微鏡画像は、例えば、図5Aのユーザーインターフェース60のディスプレイ64などの、ディスプレイ上で、エンドユーザーに提示されることができる。本明細書で前述したように、電気顕微鏡画像化が、生細胞に対して誘発されることができる、様々な応答に基づいていることを考えると、センサーアレイ表面上の応答性細胞の電気顕微鏡画像を取得することは、細胞の視覚化および評価のための最初のステップとして有用であることができる。電気顕微鏡画像化の代替として、またはそれに加えて、細胞を視覚化する他の方法は、光学マイクロコピーなどが、使用されることができる。
生細胞画像表示ステップ214から提供される情報に基づく、フロー図200のステップ216で、関心領域は、例えば、細胞の分布および活動に関する最適領域を特定することに基づいて、および興味のあるアプリケーションを考慮して、選択されることができる。本明細書で前述されたように、データが収集されることができる速度と、関心領域の選択との間には反比例の関係があるため。例えば、様々な興奮性細胞の活動電位を監視するように、サブミリ秒からミリ秒の範囲のデータ獲得速度が必要であり得、一方、酸化的リン酸化からの乳酸塩生成を監視するように、数秒から数分のデータ獲得速度が必要であり得る。ステップ218で、エンドユーザーは、例えば、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)上に提示されたメニューからアプリケーションを選択することができ、その後、ステップ220で与えられるように、実行を開始することができる。最後に、ステップ222で、エンドユーザーは、例えば、限定されないが、図5Aのユーザーインターフェース60のディスプレイ64などの、ディスプレイ上に提供されるように、図5Aのユーザーインターフェース60のシステムプロセッサ62などの、システムプロセッサにレポートとして送信することによって提供されるように、またはその両方で、実験の結果を受信することができる。
代替的に、エンドユーザーは、関心領域を選択するように、最初に生細胞画像化アプリケーションを実行せずにアプリケーションを実行することができる。図6Bのフロー図300は、図6Aのステップ210について前述されたように、ステップ310で開始されることができ、細胞サンプルのあるChemFETセンサーアレイデバイスをプレーティングする。本教示によれば、細胞のプレーティングは、細胞適合性材料で処理されたセンサーアレイデバイス上で行われることができる。ステップ320で、エンドユーザーは、例えば、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)上に提示されたメニューからアプリケーションを選択することができ、その後、ステップ330で与えられるように、実行を開始することができる。最後に、ステップ340で、エンドユーザーは、例えば、限定されないが、図5Aのユーザーインターフェース60のディスプレイ64などの、ディスプレイ上に提供されるように、図5Aのユーザーインターフェース60のシステムプロセッサ62などの、システムプロセッサにレポートとして送信することによって提供されるように、またはその両方で、実験の結果を受信することができる。関心領域を選択せずにアプリケーションが実行されるとき、例えば、表Iに示すように、センサーアレイデバイスに関連付けられたフレーム速度でデータが収集される。エンドユーザーは、例えば、電気顕微鏡画像の、デバイス上の任意の領域を拡大および拡張することができるが、最終的に提示されるデータの解像度は、デバイスに関連付けられたフレーム速度によって固定される。
センサーアレイ表面上に細胞適合性材料のコーティングを提供するセンサーアレイデバイスの原位置処理の様々な方法は、例えば、図3の表に提示されるように、本教示の様々なセンサーアレイデバイスに適用可能である。細胞適合性材料でセンサーアレイ表面を原位置で修飾するための例示的な方法に関して、例示的な細胞適合性材料の以下の溶液は、水素イオン(pH)を感知するために選択的な3つのISFETセンサーの表面をコーティングするように、使用された。
1.リン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の0.1%ポリ−D−リジン(PDL)
2.0.1%ポリ−D−リジン(PDL)+PBS中の0.05%ラミニン
3.細胞外マトリックス(ECM)の市販製剤、Geltrex(登録商標)、希釈せずに使用
図3の表におけるチップ1として識別されるタイプの、3つのセンサーアレイデバイスは、滅菌された層フローセル培養フード内で開かれ、その後のすべての操作は、滅菌された溶液および材料を用いて滅菌条件下で実行された。各センサーアレイデバイスは、水中の70%エタノールから構成される200μLの溶液で2回フラッシュされ、ピペットで一方の溶液ポートに注入され、もう一方のポートから穏やかに吸引された。溶液がチップ表面に適用されると、フローセルより低い表面またはチャンバーが乾燥されるまで吸引されたり、または乾燥したりしないように注意が払われたため、真空ラインが、溶液注入に使用したポートの反対側の出口ポートの真上に配置され、チップが、真空乾燥されなかった。70%エタノール溶液は、センサーアレイデバイス上に室温で30分間放置され、その後、200μLの細胞培養グレードのPBSで繰り返しフラッシュされた。その後、センサーアレイデバイスは、上で記載されたように200μLの溶液でフラッシュされ、200μLの新鮮なPBSで3回フラッシュされる前に、使用の準備がされた後、室温で1時間静置された。代替的に、記載されているように細胞適合性表面を提供するように調製されたセンサーアレイデバイスは、後で使用するために密封および保存されることができる。
細胞適合性センサー表面を提供するように、上で記載されたように処理されたセンサーアレイデバイスのセンサーアレイ機能を検証するために、図1の細胞分析システム100などの、細胞分析システムは、処理されたセンサーアレイデバイスを評価するように、使用される。洗浄溶液容器および3つの試薬容器は、以下の組成の以下の溶液で満たされた。
1.洗浄溶液容器および第1の試薬容器は、以下の組成および特性を有する溶液で満たされた。
20mMのHEPES、pH7.4
140mMのNaCl
2.5mMのKCl
1.8mMのCaCl2
1.0mMのMgCl2
浸透圧:300mOsm
2.第2の試薬容器は、以下の組成および特性を有する溶液で満たされた。
20mMのHEPES、pH7.6
140mMのKCl
2.5mMのNaCl
1.8mMのCaCl2
1.0mMのMgCl2
浸透圧:300mOsm
3.第3の試薬容器は、第2の試薬容器を満たすために使用された溶液の組成および特性を有する溶液で満たされたが、塩酸の希薄溶液を使用してpH7.1に調整された。
各センサーアレイデバイスおよび未処理の表面のある対照(control)は、次のようなテストプロトコルに供された。
1.洗浄緩衝液は、基準電極の電位を設定するため、ならびにセンサーアレイデバイスを調整するために使用された。
2.各センサーデバイスでは、異なるセンサー領域における2つの画素は、テスト中の電位を測定するように、選択された。
3.溶液が、各デバイスのフローセルを通して吸引される順序は、次のとおりである。
a.異なる容器において同じ溶液を切り替える際に大きな影響がないことを確認するために、洗浄溶液から第1の試薬容器における溶液に切り替える。
b.pH7.4から7.6への変化の影響を測定するために、洗浄溶液に切り替えてから、第2の試薬容器溶液に切り替える。
c.pH7.4から7.1への変化の影響を測定するために、洗浄溶液に切り替えてから、第3の試薬容器溶液に切り替える。
テストプロトコルから生成されたデータは、細胞互換性のある表面を提供するように処理されたセンサーアレイデバイスが、デバイスのコーティングによる、センサーアレイデバイス性能への悪影響がないことを示す、応答を有していることが確認された。デバイスのためのpH応答のグラフは、次のグラフにおいて提示される。
Figure 2022500634
図7Aから図8Bは、誘導された脱分極とそれに続く回復段階の時間経過にわたる細胞膜電位の変化の測定に関するデータを提示する。この研究において使用されたセンサーアレイデバイスは、水素イオンを感知するために選択的な図3の表において示されるようなチップ1デバイスであり、マイクロウェルアレイが含まれる。デバイスは、本明細書で前述されたように、細胞適合性のポリ−D−リジンコーティングを提供するように処理された。異種発現研究に一般的に使用されるヒト骨肉腫細胞株である、U−2OS細胞(ATCCカタログ番号ATCC−HB−96)は、蛍光顕微鏡を使用してセンサーアレイ表面の細胞を監視するために提供するように、緑色蛍光タンパク質(GFP)で形質導入され、ならびに脱分極刺激への応答のために提供するように、イオンチャネル構築物で形質導入される。U−2OSは、標準的な解離手順を使用してプレーティング用に調製され、200xgでの遠心分離を使用してペレット化され、1ミリリットルあたり250,000細胞の密度で完全な細胞培養培地に再懸濁された。その後、200μLの細胞懸濁液は、センサーアレイデバイスを通して吸引された。その後、センサーアレイデバイスは、無菌の10cm細胞培養皿に入れられ、カバーされた。その後、この方法で調製されたセンサーアレイデバイスは、インキュベーターに移され、本教示の細胞分析システムにおいて使用される前に、少なくとも一晩、37℃でインキュベートされた。
図7Aに提示されたグラフは、細胞画像化研究の過程で2つの細胞、C1およびC2の活動に焦点を合わせた、関心領域にわたって収集されたデータを表す、時間応答曲線である。図7Aから図8Bにおいて提示された細胞画像化研究のために、2つの解決策が使用された。
1.洗浄溶液容器および第1の試薬容器は、以下の組成および特性を有する溶液で満たされた。
20mMのHEPES、pH7.3
140mMのNaCl
2.5mMのKCl
1.8mMのCaCl2
1.0mMのMgCl2
浸透圧:300mOsm
2.残りの試薬容器、容器2から4は、以下の組成と特性を持つ溶液で満たされた。
20mMのHEPES、pH7.3
140mMのKCl
2.5mMのNaCl
1.8mMのCaCl2
1.0mMのMgCl2
浸透圧:300mOsm
細胞画像化研究を開始する前の初期条件のためのフローセルにおける溶液は、洗浄溶液であった。研究は、試薬容器2〜4のうちの1つにおける溶液が、フローセルを通したセンサーアレイ上に吸引されたときに、開始された。その溶液における優勢な濃度の陽イオンは、カリウムであるため、それは、細胞のために脱分極刺激を提供することができる溶液である。細胞の活動を監視することに加えて、基準応答FETRは、細胞が固定されていない、センサーアレイの領域において監視された。
図7Bにおける、細胞C1およびC2の細胞画像化研究の進行に関して、脱分極溶液がグラフに示されるフェーズIで細胞に到達すると、脱分極の早期の兆候は、細胞C1およびC2の信号の増加で実証され、応答が維持される、フェーズIIIで平衡に到達するまで、フェーズIIで増加し続ける。洗浄溶液がフローセルに導入され、脱分極溶液がフローセルから洗浄されると、回復が、グラフのフェーズIVで示され、細胞C1およびC2がフェーズVで洗浄溶液に平衡化されるまで進行する。細胞の応答は、基準曲線のわずかな負の応答と比較して、センサーアレイ表面上での、それらの存在のシグネチャーであり、脱分極を受けている細胞は、ベースラインノイズレベルよりも約20倍高い、強い正の電圧応答を示す。
30フレームで破線によって図7Bに示された時間は、図8Aの電気顕微鏡画像に対応する時間である。図8Bは、図8Aの電気顕微鏡画像において視覚化された主な特徴の線画である。センサーアレイ上の細胞の電気顕微鏡画像化に基づいて、研究で使用されたセンサーアレイデバイスの画素ピッチが3μであることを考えると、センサーアレイ全体の細胞のサイズは、約10〜20画素、つまり30μから60μと推定された。本明細書で前述されたように、U−2OS細胞は、緑色蛍光タンパク質(GFP)で形質導入されたので、図7A〜図8Bにおいて提示された電気顕微鏡画像化実験用に準備されたセンサーアレイも、蛍光顕微鏡を使用して画像化された。センサーアレイの蛍光顕微鏡画像化から収集されたデータの結果から、センサーアレイ全体の細胞の直径が30μから60μの範囲であることが確認された。
図9Aは、U−2OS細胞(C1およびC2)および電位依存性カルシウムチャネルアルファ、ベータおよびアルファ−2−デルタサブユニットでトランスフェクトされたU−2OS細胞(C3およびC4)の時間応答曲線を示す。図9Aに提示された時間応答曲線は、トランスフェクトされたU−2OS細胞細胞と比較した、U−2OS細胞の関心領域にわたって収集されたデータを表し、カルシウムイオンチャネル遮断薬ベラパミルで処理された各タイプの細胞に対する細胞応答の影響が、静止電位の初期状態、続いて膜電位の脱分極、および静止電位に戻るための条件のサイクルを通して監視された。図9Bは、フレーム25(1.7秒)に対応する時間で撮影された図9Aの電気顕微鏡画像であり、図9Bにおける細胞内の四角が、図9Aのデータのためにサンプリングされた、画素を示す。図9Cは、細胞の鮮明な画像を提供するように、図9Bにおける細胞内の四角が除去された、図9Bの電気顕微鏡画像である。
図9Aから図9Cのデータが生成された、実験において使用されたセンサーアレイデバイスは、水素イオンを感知するために選択的な図3の表において要約されたようなチップ2デバイスであり、マイクロウェルアレイが含まれる。デバイスは、本明細書で前述したように、ポリ−D−リジン表面で調製された。簡単に説明すると、センサーアレイデバイスの表面を70%エタノール水溶液に30分間浸し、その後、0.1%ポリ−D−リジンの溶液を加える前に、PBSですすがれ、2時間静置された。その後、デバイスは、200μLの細胞培養培地、例えば、10%ウシ胎児血清のあるMcCoy’s 5A改変培地で2回すすがれた。細胞培養培地ですすいだ後、デバイスは、細胞懸濁液でプレーティングするための準備がされた。
トランスフェクトされた細胞の調製は、1mLあたり1x10^6個の細胞の細胞懸濁液を使用して行われた。電位依存性カルシウムイオンチャネルのアルファ、ベータ、およびアルファ−2−デルタサブユニットの混合物をコードする哺乳類BacMam遺伝子送達粒子は、機能チャネルを再構成するように、細胞懸濁液に添加された。機能的な電位依存性カルシウムイオンチャネルは、表面発現およびイオンフラックスを高める働きをするアルファ−2−デルタのある、最低でもアルファおよびベータサブユニットの両方を必要とする。BacMamウイルス形質導入は、細胞数に対して10倍過剰のウイルス粒子の大まかな比率で粒子を事前に混合して細胞に添加することによって達成された。対照(ウイルスなし)およびウイルス処理細胞は、センサーデバイスにプレーティングされて、細胞培養インキュベーター内に一晩配置され、機能性イオンチャネルの付着および発現を可能にしてから、翌日実験が実行された。
実験中、対照またはウイルス形質導入細胞は、10μMのカルシウムイオンチャネル遮断薬ベラパミルの存在下で、上昇した30mMのKCl脱分極刺激に曝露された。図9Aの時間応答曲線は、対照群(C1およびC2)対(vs)電位依存性カルシウムチャネルでトランスフェクトされた細胞(C3およびC4)における細胞から取得されたシグネチャー応答における区別可能な差異を示す。図9Aから図9Cにおいて提示された発見は、本教示の細胞分析システムおよび方法が、標的タンパク質を発現する、培養物に対する遮断薬の選択的活性に基づいて、電位依存性カルシウムイオンチャネルを発現する細胞と発現しない細胞との間で、容易に区別できることを実証する。
図10Aは、4.5mMのKClのパルスに供されたラット新生児海馬細胞の電気顕微鏡画像である。図10Bは、実験が、異なるデータ獲得速度で2つの異なるデバイスで実行された、4.5mMのKClのパルスに供されたラット新生児細胞の時間応答曲線の比較である。
アレイデバイス属性を要約している図3の表を参照すると、図10Aおよび図10Bのデータが生成された、実験において使用されたセンサーアレイデバイスは、30サンプル/秒のフレーム速度でデータが収集された、チップ2の寸法を有するデバイスであった図10BのIにおけるデータが生成された、実験において使用されたセンサーアレイデバイスは、デバイスのアクティブ領域が、240サンプル/秒の最大フレーム速度を提供するように、全デバイス領域の50%の関心領域にウィンドウダウンされた、チップ1の寸法を有するデバイスであった。チップ1およびチップ2の両方のデバイスは、水素イオンを感知するために選択的なISFETデバイスであり、マイクロウェルアレイが含まれる。デバイスは、図9Aから図9Cの電位依存性カルシウムチャネルでの実験において使用されるデバイスの調製のために、本明細書に記載されるように、ポリ−D−リジン表面で調製された。ラット新生児海馬細胞は、無傷のラットE18新生児海馬から分離され、1mLあたり1x10^6個の細胞の密度で再懸濁され、その後、デバイスにプレーティングされた。デバイスが、細胞培養インキュベーターの中に配置され、新鮮な神経細胞培養培地が、3日ごとに10日間、プレーティングされた細胞上で交換され、これにより、自発的な脱分極活性を提示することができる興奮性表現型への細胞の接着および成熟が可能になった。ラット新生児海馬細胞は、2.5mM〜4.5mMの基礎塩化カリウム(KCl)濃度からの溶液パルス中の自発的活動についてテストされた。
調製物の細胞活性は、図10Aの電気顕微鏡画像において実証されるように、自発的脱分極について観察された。図10Bは、データ解像度に対するフレーム速度の影響を実証する。図10Bにおいて、2つのピークのある時間応答曲線(図10B〜I)は、30サンプル/秒のフレーム速度のあるセンサーデバイスで観察された単一のピークのある時間応答曲線(図10B−II)に対する、240サンプル/秒のフレーム速度のあるセンサーデバイスで観察された。図10Aの電気顕微鏡データおよび図10Bの時間応答曲線は、10日間の成熟期間後の培養における活動電位を発火させることが知られている一次細胞タイプからの固有の電気的活動を視覚化する本教示の細胞分析システムおよび方法の能力を示す。
図11は、ミトコンドリア毒素カルボニルシアニド−4−(トリフルオロメトキシ)フェニルヒドラゾン(FCCP)に供された不死化ヒト肝細胞株(HEPG2細胞;ATCCカタログ番号ATCC−HB−8065)細胞からの細胞の電気顕微鏡画像であり、いくつかの例示的な細胞が、細胞流出のストリームに関連して示されている。HEPG2細胞株は、肝細胞癌のモデルとして細胞生物学で使用され、追加的に、LDLとコレステロールのインポートおよび肝臓毒性学の研究にも使用される。
図11のデータが生成された、実験において使用されたセンサーアレイデバイスは、水素イオンを感知するために選択的な図3のチップ2デバイスであり、マイクロウェルアレイが含まれる。デバイスは、図9Aから図9Cの電位依存性カルシウムチャネルでの実験において使用されるデバイスの調製のために、本明細書に記載されるように、ポリ−D−リジン表面で調製された。HEPG2細胞は、1mLあたり1x10^6個の細胞で再懸濁され、細胞がチップの準備された表面に接着することが可能なように、細胞培養インキュベーターにおいて一晩インキュベートするためにチップ上にプレーティングされる。ミトコンドリアのプロトノフォアFCCPは、細胞死につながる応答を誘発することが知られている濃度である、100μMの濃度でテストされた。実験からの電気顕微鏡画像は、図11に提示される。
FCCPのアプリケーションの中で、細胞応答は、層流動システムへの細胞内容物の流出を視覚化する、本教示の細胞分析システムおよび方法の能力を実証することが観察された。これは、細胞内容物の流出が、それぞれ、Cefflux1およびCefflux2によって示されている、図11における2個の細胞、CHEPG1およびCHEPG2、のために描写されている。特に、CHEPG3について図11において描写されているように、すべての細胞が流出活性を実証されたわけではない。これらの結果は、本教示の細胞分析システムおよび方法が、毒素治療に応答して表される、急性の新規表現型をさらに区別できることを示している。
図12Aは、FCCPで処理されたU−2OS細胞のための平均背景減算時間用量応答曲線を示す。図12Bは、FCCPで処理される前にオリゴマイシンを包含する栄養溶液で前処理されたU−2OS細胞のための平均背景減算時間用量応答曲線を示す。
アレイデバイス属性を要約している図3の表を参照すると、図12Aおよび図12Bのデータからの実験において使用されたセンサーアレイデバイスは、図12Aにおいて提示されたデータのためのチップ2デバイス、および図12Bにおいて提示された日付のためのチップ1デバイスを使用して生成された。チップ1およびチップ2の両方のデバイスは、水素イオンを感知するために選択的なISFETデバイスであり、マイクロウェルアレイが含まれる。デバイスは、図9Aから図9Cの電位依存性カルシウムチャネルでの実験において使用されるデバイスの調製のために、本明細書に記載されるように、ポリ−D−リジン表面で調製された。U−2OS細胞は、1mLあたり1x10^6個の細胞で再懸濁され、細胞がチップの準備された表面に接着することが可能なように、細胞培養インキュベーターにおいて一晩インキュベートするためにチップ上にプレーティングされる。FCCP処理の用量依存性をテストするために、細胞は、図12Aおよび図12Bに示すように、実験中に一連の濃度ジャンプに曝露された。図12Aにおいて、実験は、オリゴマイシンの非存在下で実施され、12Bにおいて、FCCP用量応答曲線は、オリゴマイシンの存在下で生成された。
図12Aおよび図12Bにおけるデータは、FCCPで試験されたサンプルからの平均細胞応答で構成される。データは、用量依存性FCCP応答が、オリゴマイシンの非存在下および存在下で容易に区別可能であることを示す。細胞分析ツールのための現在の最先端技術では、オリゴマイシンは、細胞内のFCCP応答を強化するFCCPの前処理として頻繁に使用される。対照的に、本教示の細胞分析システムは、強固である用量依存性FCCP時間応答曲線を証明する薬理学的プライミングを必要としない。
データが図13A〜図13Cに提示されている実験では、3つの異なる細胞タイプは、FCCPへの応答に基づいて細胞タイプを識別する機器の能力を試験用に選択された。多種多様な細胞タイプを比較するデータセットを生成するのに、ドナー由来の初代ヒト大動脈平滑筋(HASM)細胞(HASMC;Gibcoカタログ番号C0075C)、ヒト頸部癌細胞(HeLa細胞;ATCCカタログ番号CRM CCL2)およびマウス由来の白血病細胞株(MMM細胞;ATCCカタログ番号J774A.1)は、研究のために選択された。
図13Aから図13Cは、別々のデバイスで個別に試験された各タイプの細胞株についての平均背景減算時間用量応答曲線である。図13Aは、HASM細胞の用量応答曲線のセットであり、図13Bは、HeLa細胞の用量応答曲線のセットであり、図13Cは、MMM細胞の用量応答曲線のセットである。図14Aから図14Cに示されるデータについて、細胞の混合物は、異なる細胞タイプがFCCPへの応答によって識別されることができるか否かを理解するために、100μMのFCCPに曝露され、それらの応答は、記録された。図14Aは、細胞がFCCPに供された、異なる細胞タイプの混合物において選択された細胞の複合時間用量応答曲線を示す。図14Bは、細胞内の四角が、図14Aのデータのためにサンプリングされた、画素を示す、フレーム40(2.7秒)に対応する時間に撮影された図14Aの実験の電気顕微鏡画像である。図14Cは、図13Bにおける細胞内の四角が、細胞の鮮明な画像を提供するように除去された、図14Bの電気顕微鏡画像である。
図13Aから図14Cのデータが生成された実験で使用されたセンサーアレイデバイスは、水素イオンを感知するために選択的な図3のチップ2デバイスであり、マイクロウェルアレイが含まれる。デバイスは、図9Aから図9Cの電位依存性カルシウムチャネルでの実験において使用されるデバイスの調製のために、本明細書に記載されるように、ポリ−D−リジン表面で調製された。各細胞株は、1mLあたり1x10^6個の細胞で再懸濁され、その後、細胞がチップの準備された表面に接着することが可能なように、細胞培養インキュベーターにおいて一晩インキュベートする前に、均一な比率で混合される。
図13Aから図13Cの時間応答曲線は、別々のデバイスで個別に試験された別個の組織起源の3つの細胞タイプのそれぞれを表すので、各細胞タイプがFCCPに対して別個の動的および振幅応答を示すことは注目に値する。図13A〜図13Cにおいて提示されたデータは、薬理学的プローブに対するそのシグネチャー応答によって、各細胞株の同定の可能性を示唆している。図14Aは、単一のチップ上の3つの細胞タイプすべての分析から収集されたデータを表す。図14Aに提示された時間応答データ上の波形分析を使用して、C1およびC2は、HASM細胞として識別され、C3は、MMM細胞として識別され、C4およびC5は、HeLa細胞として識別された。図14Cの電気顕微鏡画像が撮影された時点で、電気顕微鏡画像は、HASM細胞およびMMM細胞(C1−C3)と比較したHeLa細胞(C4およびC5)の挙動の相違を捉えた。まとめると、図13A〜図13Cおよび図14A〜図14Cにおいて提示されたデータは、本教示のシステムおよび方法が、混合細胞集団において明確に異なる細胞株を同定するように、シグネチャー細胞応答および挙動を使用することの可能性を実証する。
図15Aから図15Cが代表的なデータである、実験において使用されたセンサーアレイデバイスは、水素イオンを感知するために選択的な図3の表において要約されたようなチップ1デバイスであり、マイクロウェルアレイなしである。細胞内分解能および高い時間忠実度で細胞シグナルを記録する本教示の様々な細胞分析システムの能力を試験するために、データは、細胞上にかなりの数の細胞互換性表面上にプレーティングされたチップ1デバイスについて、秒あたり120フレームで収集された。デバイスおよび細胞調製は、図9Aから図9Cについて従前に記載されたように行われた。簡単に説明すると、デバイスは、ポリ−D−リジン表面で調製され、U−2OS細胞の調製物は、電位依存性カルシウムイオンチャネルでトランスフェクトされた。チップ1デバイスは、1mLあたり1x10^6個の細胞の細胞懸濁液を使用して、トランスフェクトされたU−2OS細胞でプレーティングされた。本明細書で従前に記載されたように、哺乳類BacMam遺伝子送達粒子は、再構成されている機能チャネルで細胞懸濁液を提供するように、電位依存性カルシウムイオンチャネルアルファ、ベータおよびアルファ−2−デルタサブユニットの混合物をコード化する。機能的な電位依存性カルシウムイオンチャネルは、表面発現およびイオンフラックスを高める働きをするアルファ−2−デルタのある、最低でもアルファおよびベータサブユニットの両方を必要とする。
図15Aおよび15Bに示されているのは、約1〜2秒の間隔でキャプチャされたデータから345ミリ秒(ms)隔てられている、2つの例示的な時点からの2つの電気顕微鏡画像である。データ収集の開始のおよそ500ms前に、細胞は、次の等張試薬で灌流された。
20mMのHEPES、pH7.3
130mMのNaCl
12.5mMのKCl
1.8mMのCaCl2
1.0mMのMgCl2
浸透圧:300mOsm
図15Aおよび図15Bは、電気顕微鏡画像において提示された色々な細胞の細胞内ドメインにおける過渡信号の例を表示する電気顕微鏡画像である。例えば、細胞iとして指定された細胞では、信号は、1577msの時点で明瞭に可視であるが、信号は、1922msの時点で実質的に減少される。細胞iiとして指定された細胞では、1577msの時点で顕著に可視の信号があるが、信号は、隣接する細胞における信号を明らかにするように、1922msの時点で減少される。細胞iiiとして指定された細胞では、1577ミリ秒msの時点で顕著に可視の信号はないが、1922msの時点で明瞭に可視である信号がある。
図15Cは、図15Aおよび図15Bにおいて細胞i〜iiiとして指定された細胞の電気顕微鏡画像の時点を含む、時間間隔にわたる時間応答曲線である。図15Cの時間応答曲線はまた、非応答細胞iv、すなわち、細胞応答制御について収集および平均化された信号、ならびにセンサー領域v、すなわち、デバイス応答制御について収集および平均化された信号を含む。図15Cの時間応答曲線を調べることによって見られるように、両方の制御は、データ捕捉の間、変化しないままであった。図15A〜図15Cに提示されたデータのサンプリング間隔は約8.3msであったので、実験全体にわたる時間応答曲線は、図15Cに示される例示的な細胞について表示されるように、上昇フェーズを捕捉し、多数の細胞の指数関数的減衰信号が続いた。図15A〜図15Cに提示されたデータでは、細胞内ドメインの高フレーム速度記録は、図15Aおよび図15Bの電気顕微鏡画像に示されるように、容易に視覚化され、ならびに図15Cの時間応答曲線に示されるように、数および強度について定量化された、個別の活動領域を明らかにする。
高フレーム速度で収集された細胞内分解能で図15Aから図15Cに提示されたデータの影響は、生体電気または生化学的活性と一致する、個別のマイクロドメインにおける細胞活性の実証である。このようなマイクロドメイン領域の細胞活性は、TIRF顕微鏡における局所的な小胞放出の従前の記載と一致している。追加的に、データはまた、正常および疾患細胞機能における小胞の融合および放出の根底にあるメカニズムを潜在的に制御し得る、遺伝的または薬理学的介入について評価分析する、本教示のChemFETセンサーアレイベースのシステムの様々な実施形態についての可能性を示す。
図3について本明細書で前述したように、本教示の様々なセンサーアレイデバイスを提供するように変更されることができる、センサーアレイデバイス属性は、画素寸法、ならびにセンサーアレイデバイスからデータが収集されることができる速度を含む。図16は、本明細書のアプリケーションおよび方法の段落に記載されているのと同様の細胞の要約を提供する。
図16の精査によって、平均直径6μmおよび平均面積28μm2のセンサーアレイ表面上に固定されたMMM細胞では、最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは約2行および約3画素に対応し、チップ4デバイスのでは7行および45画素に増加する。同様に、平均直径が15μmおよび平均面積が177μm2のセンサーアレイ表面上に固定されたHEPG2細胞では、最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは約4行および約18画素に対応し、チップ4デバイスでは18行および285画素に増加する。同様に、平均直径が18μmおよび平均面積が254μm2のセンサーアレイ表面上に固定されたHeLa細胞、または平均直径が19μmおよび平均面積が284μm2のU−2OS細胞では、最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは、それぞれ、約5行および約26画素に、または約6行および約29画素に対応し、チップ4デバイスでは、それぞれ、21行および410画素に、または22行および458画素に増加する。平均直径が25μmおよび平均面積が491μm2のセンサーアレイ表面上に固定されたHASM細胞では、最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは約7行および約50画素に対応し、チップ4デバイスでは29行および792画素に増加する。ラット新生児海馬(RNH)細胞は、約20μmおよび平均面積314μm2から約100μmおよび平均面積7,854μm2の間で変化することができる、細胞体を有することができる。センサーアレイ表面上に固定された様々なRNH細胞では、RNH細胞本体の最小接触面積またはフットプリントは、チップ1デバイスでは、それぞれ約6行および約32画素と、約30行および約803画素の範囲になることができ、チップ4デバイスでは、それぞれ約24行および506画素と、約118行および12,668画の範囲に増加する。図16の精査から、図3について述べたように、動向は、細胞サイズの増加および画素サイズの減少とともに、画素被覆が増加する傾向にある。
画素の観点から、パーセント画素被覆の列は、単一の画素がカバーする、細胞の面積のパーセンテージである。センサーアレイ表面上に固定されたMMM細胞では、単一の画素は、チップ1デバイスでは33%の被覆に対応するが、チップ4デバイスでは単一の画素が、2%の被覆に対応する。センサーアレイ表面上に固定されたHEPG2細胞では、単一の画素は、チップ1デバイスでは6%の被覆に対応するが、チップ4デバイスでは単一の画素が、0.4%の被覆に対応する。比較すると、センサーアレイ表面上に固定されたHeLa細胞では、単一の画素は、チップ1デバイスでは4%の被覆に対応するが、チップ4デバイスでは単一の画素が、0.2%の被覆に対応する。センサーアレイ表面上に固定されたU−2OS細胞では、単一の画素は、チップ1デバイスでは3%の被覆に対応するが、チップ4デバイスでは単一の画素が、0.2%の被覆に対応する。センサーアレイ表面上に固定された様々なRNH細胞では、単一の画素の被覆は、チップ1デバイス上で、平均直径20μmのRNH細胞の3%から平均直径100μmのRNH細胞の0.1%の被覆の範囲になることができる。比較すると、チップ4デバイスでは、単一の画素は、平均直径20μmのRNH細胞の0.2%の被覆に対応し、平均直径100μmのRNH細胞の0.008%の被覆に相当する。図16の精査から、図3について述べたように、動向は、細胞サイズの増加および画素サイズの減少とともに、画素あたりの細胞被覆のパーセンテージが減少する傾向にある。
図16の表に提示されたものを考慮すると、本教示の例示的なセンサーアレイデバイスの画素被覆の選択は、様々な平均細胞直径に対して行われる行ことができる。本教示の様々なアプリケーションで使用される細胞株とデバイス属性との相関は、図3に列挙された範囲内にある。その点に関して、約5μm〜約100μmの細胞では、センサーアレイデバイスの選択は、センサーアレイ表面上に固定された細胞の対応するフットプリントに対して、3行の画素を越える約8画素から118行の画素を超える12,668画までの被覆を提供するように行われることができる。細胞サイズのその範囲にわたって、画素サイズが変化することができるので、選択されたセンサーアレイデバイスの各画素は、細胞の約12%から細胞の約0.008%までをカバーすることができる。図3および図16に提示されたデータに基づいて、任意の細胞サイズでは、細胞がセンサーアレイデバイス上で占めることができる、接触領域に関連するかなりの数のセンサーを提供することができる、例示的なセンサーアレイデバイスを選択できることは、明白である。本教示の様々なセンサーアレイデバイスによって提供されることができる、空間分解能は、信号の細胞内識別を可能にすることができ、それゆえ、細胞内分析を提供している。
同様に、図3に提示されていることと一致して、図16の最後の列の精査によって、秒あたりのかなりの数のフレームが、様々な細胞サイズにわたって対象の標的領域について、収集されることができることは明白であり、kHz範囲内で快適にデータ収集を提供する。思い出すと、最後の列において、行ごとの最大フレーム速度を細胞直径あたりの行で割ることによって導き出される、細胞によってカバーされる行の小数部分について、データが収集されることができる、最大フレーム速度は、提示される。
センサーアレイ表面上に固定されたMMM細胞では、データは、チップ1デバイスでは37,500fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、23,142fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。センサーアレイ表面上に固定されたHEPG2細胞では、データは、チップ1デバイスでは18,750fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、9,000fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。センサーアレイ表面上に固定されたHeLa細胞では、データは、チップ1デバイスでは15,000fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、7,714fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。同様に、センサーアレイ表面上に固定されたU−2OS細胞では、データは、チップ1デバイスでは12,500fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、7,364fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。センサーアレイ表面上に固定されたHASM細胞では、データは、チップ1デバイスでは10,714fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、5,586fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。最後に、センサーアレイ表面上に固定されたそのような細胞の本体である、様々なRNH細胞では、データは、チップ1デバイスでは約2,500fps〜約12,500fpsの最大フレーム速度で収集されることができるが、チップ4ではデータは、約1,373fps〜約6,750fpsの最大フレーム速度で収集されることができる。
本教示によれば、図16に提示されたものは、図3に提示されたように、本教示による、様々なアプリケーションにおいて使用される細胞株の様々な最大フレーム速度が、約1,250fps〜約75,000fpsの範囲内にあることを明らかにする。図3および図16の精査から、動向は、細胞サイズの増加および画素サイズの減少とともに、フレーム速度が減少する傾向にあり、これは、選択された関心領域と収集されることができるデータでの速度との間で、反比例関係と一致する。そのため、監視する画素のより小さなサブセットを選択することによって、すなわち、データが収集されるセンサーアレイデバイスの領域をウィンドウダウンすることによって、またはアプリケーションに一致する望ましいフレーム速度のあるデバイスを選択することによって、フレーム速度が増加されることができる。
本明細書に記載されていることは、化学電界効果トランジスタ(ChemFET)センサーアレイ技術に基づく細胞分析システムのためのシステム、アプリケーション、および方法に関係している。本教示の様々な細胞分析システムは、単一の生細胞の電気的および代謝的活性を、細胞内アドレス可能性、および単一の分析で約10個の細胞〜約500,000個の細胞の同時データ獲得で測定することができる。本教示の様々なセンサーアレイデバイスは、大規模に並列化されたアレイに組み込まれた2000万〜6億6000万のChemFETセンサーがあるセンサーアレイを有することができ、センサーアレイのセンサーが、それぞれ、約3.36μm〜約850nmのピッチを有することができる。さらに、本教示の様々な細胞分析システムは、キロヘルツ(kHz)範囲のデータ獲得速度で細胞の同時測定を提供することができる。そのうえ、本教示の様々な細胞分析システムに統合された完全に自動化された流体システムは、例えば、様々なタイプの化学的調査に対する細胞応答の測定が示される様々な研究で使用される化学薬品の、厳密に制御されたアプリケーションを可能にする。本教示の様々なChemFETセンサーアレイは、化学的分析物を検出し、細胞膜電位の変化を検出することができるので、制御された電気刺激を使用して、本教示の様々な細胞分析システムにおいて細胞を調べることもできる。
本教示の好ましい実施形態が本明細書において示され、記載されてきたが、かかる実施形態が実施例としてのみ提供されることは、当業者には明らかであろう。多くの変化形、変更、および置換は、本発明から逸脱することなく、当業者に思いつくであろう。本明細書に記載される様々な実施形態に様々な代替物が本明細書に記載されていることの実施に用いられ得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲は、本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲の範囲内のシステム、デバイス、アプリケーションおよび方法、ならびにそれらの同等物がそれにより網羅されることが意図される。

Claims (40)

  1. 細胞分析システムであって、
    化学電界効果トランジスタ(ChemFET)センサーのアレイを含むデバイスであって、前記センサーのアレイが、約850nm〜約3.3μのセンサーピッチを有し、前記デバイスが、細胞接着を促進するように処理された実質的に平面の表面を有する、デバイスと、
    前記デバイス上に装着されたフローセルであって、前記細胞分析システムとの流体界面を前記デバイスに提供するように構成されている、フローセルと、
    前記フローセルと流動連通している基準電極であって、前記センサーのアレイに安定した基準電位を提供するように構成されている、基準電極と、
    電力電圧およびバイアス電圧、ならびに制御信号およびタイミング信号を前記デバイスに提供し、前記デバイスから獲得したデータをシステムプロセッサに提供するように構成されているアレイコントローラと、を備える、細胞分析システム。
  2. 前記ChemFETセンサーが、イオン選択性電界効果トランジスタ(ISFET)センサーである、請求項1に記載の細胞分析システム。
  3. 前記ISFETセンサーが、水素イオンに対して選択的である、請求項2に記載の細胞分析システム。
  4. 前記細胞分析システムが、前記フローセルを通した制御可能な液体送達のために構成されている流体システムをさらに備える、請求項1に記載の細胞分析システム。
  5. 前記表面が、コーティングで処理されている、請求項1に記載の細胞分析システム。
  6. 前記コーティングが、ポリ−D−リジン、ラミニン、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項5に記載の細胞分析システム。
  7. 前記コーティングが、基底膜マトリックス調製物である、請求項5に記載の細胞分析システム。
  8. 前記デバイスが、前記センサーのアレイ上に配置されたマイクロウェル構造のアレイをさらに含み、各マイクロウェル構造が、少なくとも1つのセンサー上に配置されている、請求項1に記載の細胞分析システム。
  9. 前記マイクロウェル構造が、前記センサーのアレイ内のセンサーのセンサープレートの幅の90%以下である、請求項8に記載の細胞分析システム。
  10. マイクロウェル構造の高さが、前記マイクロウェル構造の幅の約2倍〜約4倍である、請求項9に記載の細胞分析システム。
  11. 前記デバイスと流動連通している脱分極電極をさらに備え、前記脱分極電極が、前記細胞に電気刺激を適用するように構成されている、請求項1に記載の細胞分析システム。
  12. 細胞分析のための方法であって、
    ChemFETセンサーアレイデバイスのセンサーアレイ表面に細胞のサンプルをプレーティングすることであって、前記センサー表面が、細胞接着を促進するように調製され、前記細胞のサンプル中の各細胞が、前記センサーアレイ表面上に定義されたフットプリントを有する、細胞のサンプルをプレーティングすることと、
    前記センサーアレイ表面にプレーティングされた前記細胞のサンプルの画像から関心領域を選択することであって、データ獲得のためのフレーム速度を定義することである、関心領域を選択することと、
    前記定義されたフレーム速度で選択された前記関心領域のデータを獲得するように、細胞分析アプリケーションを実行することと、
    前記細胞分析アプリケーションで前記選択された関心領域の結果を表示することと、を含む、方法。
  13. 前記表示される結果が、少なくとも1つの細胞の電気顕微鏡画像である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記表示される結果が、少なくとも1つの細胞の時間応答曲線である、請求項12に記載の方法。
  15. 前記フレーム速度が、約30行の画素をカバーするフットプリントのある細胞に対して約1,250fpsである、請求項12に記載の方法。
  16. 前記フレーム速度が、約4行の画素をカバーするフットプリントのある細胞に対して約40,500fpsである、請求項12に記載の方法。
  17. 前記フレーム速度を定義することが、定義されたデバイスフレーム速度があるChemFETセンサーアレイデバイスを選択することである、請求項12に記載の方法。
  18. 前記定義されたデバイスフレーム速度が、約15fps〜約240fpsである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記ChemFETセンサーアレイデバイスが、約850nm〜約3.3μのセンサーピッチを有する、請求項12に記載の方法。
  20. 前記関心領域を選択する前に、前記方法が、
    前記センサーアレイ表面にプレーティングされた前記細胞のサンプルを、細胞膜の脱分極を引き起こす刺激に供することと、
    前記ChemFETセンサーアレイに分散された各応答性細胞の電気顕微鏡画像を表示することと、をさらに含む、請求項12に記載の方法。
  21. ChemFETセンサーアレイベースのシステムを使用する細胞画像化のための方法であって、
    フローセルの中に装着されたChemFETセンサーアレイデバイスのセンサーアレイ表面に細胞のサンプルをプレーティングすることであって、前記細胞のサンプル中の各細胞が、前記センサーアレイ表面上にフットプリントを有する、細胞のサンプルをプレーティングすることと、
    前記細胞のサンプルに対して実験を実行することであって、前記ChemFETセンサーアレイベースのシステムが、前記実験中に前記ChemFETセンサーアレイ内の各センサーの信号を出力するように構成される、実験を実行することと、
    前記実験のための電気顕微鏡画像を表示することであって、前記電気顕微鏡画像が、前記実験中の選択された時間で前記ChemFETセンサーアレイ内の各センサーの出力信号を含む、電気顕微鏡画像を表示することと、を含む、方法。
  22. 前記表示される電気顕微鏡画像が、前記細胞のサンプル中の少なくとも1つの細胞の画像を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記少なくとも1つの細胞の時間応答曲線を表示することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
  24. 表示される前記電気顕微鏡画像が、少なくとも1つの細胞の細胞流出の画像を含む、請求項21に記載の方法。
  25. 前記実験を実行することが、前記細胞のサンプルを刺激に供することを含む、請求項21に記載の方法。
  26. 前記細胞のサンプルを刺激に供することが、細胞応答を誘発するように前記フローセルを通して試薬を流すことを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記細胞のサンプルを刺激に供することが、細胞応答を誘発する電気刺激を含む、請求項25に記載の方法。
  28. 前記実験を実行することが、前記細胞のサンプルの自発的活動を監視することを含む、請求項21に記載の方法。
  29. 前記ChemFETセンサーアレイが、約850nm〜約3.36μのセンサーピッチを有する、請求項21に記載の方法。
  30. 前記センサーアレイ表面上の前記細胞のフットプリントが、約2個のセンサー〜約12,668個のセンサーである、請求項21に記載の方法。
  31. 前記センサーアレイ表面上の前記細胞のフットプリントが、3行のセンサー中の約8個のセンサーから、約118行のセンサー中の約12,668個のセンサーである、請求項21に記載の方法。
  32. 前記ChemFETセンサーアレイデバイスの各画素が、前記細胞のフットプリントの12%の被覆から約0.008%の被覆を提供する、請求項21に記載の方法。
  33. 前記実験を実行した後に、
    前記ChemFETセンサーアレイデバイスの関心領域を選択することであって、前記関心領域が、少なくとも1つの関心細胞を含む、関心領域を選択することと、
    前記関心領域の電気顕微鏡画像を表示することと、をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  34. 表示される前記電気顕微鏡画像が、前記関心領域内の少なくとも1つの細胞の画像を含む、請求項33に記載の方法。
  35. 前記関心領域内の前記少なくとも1つの細胞の時間応答曲線を表示することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
  36. 前記細胞のサンプルを前記センサーアレイ表面にプレーティングする前に、前記方法が、前記センサーアレイ表面への細胞接着を促進するように、前記センサーアレイ表面を処理することをさらに含む、請求項21に記載の方法。
  37. 前記センサーアレイ表面を処理することが、前記センサーアレイ表面への細胞接着を促進する材料で前記センサーアレイ表面をコーティングすることを適用することを含む、請求項36に記載の方法。
  38. 前記コーティングが、ポリ−D−リジン、ラミニン、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項37に記載の方法。
  39. 前記コーティングが、基底膜マトリックス調製物である、請求項37に記載の方法。
  40. 前記コーティングが、原位置で前記センサー表面に適用される、請求項37に記載の方法。
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