JP2022183434A - テトラヒドロイミダゾピリジンカルボン酸化合物 - Google Patents

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Yuta Imai
亮 鈴木
Akira Suzuki
大介 若杉
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大輔 松田
Daisuke Matsuda
のぞみ 田中
Nozomi Tanaka
雄太 大木
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Abstract

【課題】本発明は、ヘパラナーゼ1(HPSE1)阻害作用を有する化合物を提供する。【解決手段】式[I]JPEG2022183434000073.jpg3590で表される化合物又はその医薬上許容される塩。【選択図】なし

Description

本発明は、ヘパラナーゼ1(以下、HPSE1と記載することもある)阻害作用を有する化合物に関する。より詳細にはHPSE1の阻害物質であるテトラヒドロイミダゾピリジンカルボン酸化合物に関する。
HPSE1は血管内皮に存在するグリコカリックス層の構成成分であるヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)にエンド-β-D-グルクロニダーゼとして作用することで、短鎖のヘパラン硫酸を切り出す酵素である(非特許文献1)。
HPSE1は、pre-pro体として翻訳され、シグナルペプチダーゼによるシグナル配列の切断及びカテプシンLによるリンカー配列の切断を経て、8kDa及び50kDaの二量体である活性型HPSE1に変換され、血中に分泌される(非特許文献2)。血中に分泌されたHPSE1は血管内皮細胞上のヘパラン硫酸を分解する。
HPSE1はネフローゼの原因遺伝子のひとつと考えられている。ネフローゼ症候群である微小変化群、膜性腎症および膜性増殖性糸球体腎炎では糸球体中のHPSE1発現の増強および糸球体基底膜におけるヘパラン硫酸の減少が認められる。また、二次性ネフローゼ症候群である糖尿病性腎症、IgA腎症および全身性エリテマトーデス(SLE)あるいはネフローゼ症候群モデルラットにおいても同様の変動が認められているように、HPSE1発現の増強および糸球体基底膜におけるヘパラン硫酸の減少は種やネフローゼ症候群の病型に関わらず、共通して生じていると考えられる(非特許文献3、4)。
実際、HPSE1ノックアウトマウスにおいてはLPSあるいは抗糸球体基底膜抗体投与による尿中アルブミン***および尿素窒素(BUN)の増加が抑制され、糸球体の組織障害はほぼ完全に抑制される(非特許文献5)。また、抗HPSE1抗体の投与により、Passive Heyman Nephritisラットおよび抗糸球体基底膜抗体誘導性腎障害モデルラットでもネフローゼ症状が緩和することが報告されている(非特許文献6、7)。
HPSE1を薬理学的に阻害することは、多数の疾患や症候群の治療に有益である。現在までのところ、HPSE1阻害作用を有する化合物としてヘパラン硫酸類縁体(非特許文献8、9)、2-フェニルベンゾイミダゾール化合物(非特許文献10)及び糖アナログを中心とした低分子化合物(非特許文献11)等の報告例がある。しかしながら、本発明のテトラヒドロイミダゾピリジンカルボン酸化合物の報告例はない。
Jennifer C Wilson et al. "1H NMR spectroscopic studies establish that heparanase is a retaining glycosidase" Biochem. Biophys. Res. Commun. 2014, 443, 185-188. Liang Wu et al. "Structural characterization of human heparanase reveals insights into substrate recognition" Nat. Struct. Mol. Biol. 2015, 22, 1016-1022. M J van den Hoven et al. "Heparanase in glomerular diseases" Kidney Int. 2007, 72, 543-548. Marjolein Garsen et al. "The role of heparanase and the endothelial glycocalyx in the development of proteinuria" Nephrol Dial Transplant. 2014, 29, 49-55. Marjolein Garsen et al. "Heparanase Is Essential for the Development of Acute Experimental Glomerulonephritis" Am J Pathol. 2016, 186, 805-815. Vicki Levidiotis at al. "Heparanase is involved in the pathogenesis of proteinuria as a result of glomerulonephritis" J Am Soc Nephrol. 2004, 15, 68-78. Vicki Levidiotis et al. "Heparanase inhibition reduces proteinuria in a model of accelerated anti-glomerular basement membrane antibody disease" Nephrology (Carlton). 2005, 10, 167-173. Edward Hammond et al. "Mechanisms of heparanase inhibition by the heparan sulfate mimetic PG545 and three structural analogues" FEBS Open Bio. 2013, 3, 346-351. Daniele Pala et al. "Kinetic analysis and molecular modeling of the inhibition mechanism of roneparstat (SST0001) on human heparanase" Glycobiology. 2016, 6, 640-654. Weitao Pan et al. "1-[4-(1H-Benzoimidazol-2-yl)-phenyl]-3-[4-(1H-benzoimidazol-2-yl)-phenyl]-urea derivatives as small molecule heparanase inhibitors" Bioorg Med Chem Lett. 2006, 16, 409-412. Victoria Vinader et al. "Synthesis of a pseudo-disaccharide library and its application to the characterisation of the heparanase catalytic site" PLoS One. 2013, 8, e82111.
本発明は、HPSE1の阻害作用に基づいた腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症の疾患の予防又は治療に有用な新規な化合物又はその医薬上許容される塩を提供することを目的とする。
本発明者らはHPSE1に対し阻害作用を有する新規な骨格の化合物につき鋭意検討した結果、下記に示す式で表される化合物が優れたHPSE1阻害物質であることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の態様は以下に示すものである。
(1)本発明のひとつの態様としては、
式[I]
Figure 2022183434000001
(式中、
Lは、単結合又はC1-3アルキレン基を示し、
は、水素原子、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、アリール基(該アリール基はハロゲン原子、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基(該アリールオキシ基はC1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、アリールC1-4アルキル基、C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、ヘテロアリールカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基(該アリールスルホニルアミノ基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、ヘテロアリールスルホニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、及びヘテロアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~3個の基で置換されても良い)、ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は単環基又は多環基であって、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールC1-4アルキル基、C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、ヘテロアリールカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、ヘテロアリールスルホニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、ヘテロアリールカルボニル基、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基(該アリールスルホニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、及びヘテロアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、又は4~8員の環状アミノ基(該4~8員の環状アミノ基の窒素原子はC1-4アルキル基、又はC3-6シクロアルキル基と共有結合を形成しても良く、また、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基はアリール及びアリールオキシ基からなる群から選ばれる1個の基で置換されても良い)、又はヘテロアリールカルボニル基とアミド結合を形成しても良く、また、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はヘテロアリールスルホニル基とスルホンアミド結合を形成しても良い)を示し、
は、水素原子又はC1-3アルキル基(該C1-3アルキル基は1個のアリール基で置換されても良い)を示し、
ただし、Lが単結合かつRが水素原子かつRが水素原子となる場合を除く)
で表される化合物又はその医薬上許容される塩
を提供することである。
(2)本発明の他の態様としては、
式[I]
Figure 2022183434000002
(式中、
Lは、単結合又はC1-3アルキレン基を示し、
は、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、(該アリール基はハロゲン原子、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基(該アリールオキシ基はC1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基(該アリールスルホニルアミノ基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、C1-4アルキルスルホニル基、及びアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は単環基又は多環基であって、ハロゲン原子、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールC1-4アルキル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、C1-4アルキルスルホニル基、及びアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、又は4~8員の環状アミノ基(該4~8員の環状アミノ基の窒素原子はアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基はアリール及びアリールオキシ基からなる群から選ばれる1個の基で置換されても良い)とアミド結合を形成しても良い)を示し、
は、水素原子、メチル基、イソプロピル基、又はフェネチル基を示す)
で表される、(1)に記載の化合物又はその医薬上許容される塩
を提供することである。
(3)本発明の他の態様としては、
(1)若しくは(2)に記載の化合物又はその医薬上許容される塩を有効成分として含む、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症からなる群から選ばれる疾患の予防剤又は治療剤
を提供することである。
(4)本発明の他の態様としては、
式[I]
Figure 2022183434000003
(式中、
Lは、単結合又はC1-3アルキレン基を示し、
は、水素原子、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、アリール基(該アリール基はハロゲン原子、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基(該アリールオキシ基はC1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、アリールC1-4アルキル基、C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、ヘテロアリールカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基(該アリールスルホニルアミノ基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、ヘテロアリールスルホニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、及びヘテロアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~3個の基で置換されても良い)、ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は単環基又は多環基であって、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールC1-4アルキル基、C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、ヘテロアリールカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、ヘテロアリールスルホニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、ヘテロアリールカルボニル基、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基(該アリールスルホニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、及びヘテロアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、又は4~8員の環状アミノ基(該4~8員の環状アミノ基の窒素原子はC1-4アルキル基、又はC3-6シクロアルキル基と共有結合を形成しても良く、また、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基はアリール及びアリールオキシ基からなる群から選ばれる1個の基で置換されても良い)、又はヘテロアリールカルボニル基とアミド結合を形成しても良く、また、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はヘテロアリールスルホニル基とスルホンアミド結合を形成しても良い)を示し、
は、水素原子又はC1-3アルキル基(該C1-3アルキル基は1個のアリール基で置換されても良い)を示す)
で表される化合物又はその医薬上許容される塩を有効成分として含む、ヘパラナーゼ1阻害剤を提供することである。
(5)本発明の他の態様としては、
(4)に記載の化合物又はその医薬上許容される塩を有効成分として含む、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症からなる群から選ばれる疾患の予防剤又は治療剤
を提供することである。
本発明の化合物(以下、「本発明化合物」という)はヘパラナーゼ1(HPSE1)阻害作用を有する。
本明細書において用いる「Cx-y(x、及びyは自然数を示す)」とは、炭素原子の数が、x個からy個であることを示す。
本明細書において用いる「C1-3アルキル基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~3個のアルキル基を意味し、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「C1-4アルキル基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルキル基を意味し、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「C1-4アルコキシ基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルコキシ基を意味し、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「ハロゲン原子(ハロ)」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である。
本明細書において用いる「ハロC1-4アルキル基」とは、ハロゲン原子で置換された直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルキル基を意味し、ハロゲン原子の好ましい置換数は1~3個であり、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「ヒドロキシC1-4アルキル基」とは、ヒドロキシ基で置換された直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルキル基を意味し、ヒドロキシ基の好ましい置換数は1個であり、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、3-ヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシプロピル基を挙げることが出来る。
本明細書において用いる「C3-6シクロアルキル基」とは、炭素原子数3~6個の環状のアルキル基を意味し、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「アリール基」とは、単環又は多環の芳香族炭化水素基を意味し、例えばフェニル基、ナフチル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「アリールオキシ基」とは、アリール基が酸素原子を介して結合する基を意味し、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「アリールC1-4アルキル基」とは、アリール基で置換された直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルキル基を意味し、アリール基の好ましい置換数は1個であり、例えば、フェニルメチル基(本明細書においてはベンジル基と記載することもある)、フェニルエチル基(本明細書においてはフェネチル基と記載することもある)、ナフチルメチル基、フェニルプロピル基、2-フェニルプロピル基を挙げることが出来る。
本明細書において用いる「ヘテロアリール基」とは、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子からなる群から選ばれる少なくとも1個のヘテロ原子を環内に有する単環又は多環の複素芳香族基を意味する。窒素原子を環内に有する場合、その窒素原子はNオキシドであってもよい。また、多環のヘテロアリール基は、一部分が飽和であっても良い。
ヘテロアリール基は、好ましくは5から6員の単環又は9から10員の多環のヘテロアリール基であり、例えば、単環基の場合はピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チエニル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基を挙げることができ、多環基の場合はインドリル基、インダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、キノリル基、イソキノリル基を挙げることができる。また、一部分が飽和の多環基の場合は例えば、2,3-ジヒドロインドリル基や1,2,3,4-テトラヒドロキノリル基、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「C1-4アルキルアミノ基」とは、1又は2個の独立した直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルキル基と結合したアミノ基を意味し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、n-プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、n-ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tert-ブチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「C1-4アルカノイルアミノ基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルカノイル基(直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~3個のアルキル基が直結したカルボニル基)とアミド結合したアミノ基を意味し、例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「アリールカルボニルアミノ基」とは、アリール基が直結したカルボニル基とアミド結合したアミノ基を意味し、例えば、ベンゾイルアミノ基、ナフトイルアミノ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「ヘテロアリールカルボニルアミノ基」とは、ヘテロアリール基が直結したカルボニル基とアミド結合したアミノ基を意味し、例えば、ピリジルカルボニルアミノ基、インドリルカルボニルアミノ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「C1-4アルキルスルホニルアミノ基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルキル基が直結したスルホニル基とスルホンアミド結合したアミノ基を意味し、例えば、メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「アリールスルホニルアミノ基」とは、アリール基が直結したスルホニル基とスルホンアミド結合したアミノ基を意味し、例えば、フェニルスルホニルアミノ基、ナフチルスルホニルアミノ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「ヘテロアリールスルホニルアミノ基」とは、ヘテロアリール基が直結したスルホニル基とスルホンアミド結合したアミノ基を意味し、例えば、ピリジルスルホニルアミノ基、インドリルスルホニルアミノ基を挙げることができる。
本明細書において用いる「4~8員の環状アミノ基」とは、C4-8シクロアルキル基の1又は2個の炭素原子を窒素原子で置き換えた基を意味し、窒素原子の位置は限定しない。また、環を構成する2個の炭素原子は、アルキレン基によって架橋しても良い。例えば、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、アゼパニル基、トロパニル基、イソトロパニル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「C1-4アルキルカルボニル基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルキル基が直結したカルボニル基を意味し、例えばアセチル基、エチルカルボニル基、n-プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、n-ブチルカルボニル基、イソブチルカルボニル基、tert-ブチルカルボニル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「アリールカルボニル基」とは、アリール基が直結したカルボニル基を意味し、例えば、フェニルカルボニル基、ナフチルカルボニル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「ヘテロアリールカルボニル基」とは、ヘテロアリール基が直結したカルボニル基を意味し、例えば、ピリジルカルボニル基、ピリダジニルカルボニル基、インドリルカルボニル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「C1-4アルキルスルホニル基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~4個のアルキル基が直結したスルホニル基を意味し、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n-ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「アリールスルホニル基」とは、アリール基が直結したスルホニル基を意味し、例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「ヘテロアリールスルホニル基」とは、ヘテロアリール基が直結したスルホニル基を意味し、例えば、ピリジルスルホニル基、ピリダジニルスルホニル基、インドリルスルホニル基を挙げることができる。
本明細書において用いる「C1-3アルキレン基」とは、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1~3個のアルキレン基を意味し、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基を挙げることができる。
本明細書における「医薬上許容される塩」とは、薬剤的に許容することのできる付加塩を意味し、ここで、本発明化合物と塩を形成する塩基として、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、などの無機塩基、あるいは、メグルミン、エタノールアミン、リジンなどの有機塩基を挙げることができる。遊離体から当該塩への変換は従来の方法で行うことができる。
本発明化合物において、好ましい態様を以下にあげる。
Lは、C1-3アルキル基、Rは、アリール基(該アリール基はアリールオキシ基で置換されても良い)、Rは、C1-3アルキル基(該C1-3アルキル基の末端はアリール基で置換されても良い)、である化合物が好ましい。
本発明化合物が水和物又は溶媒和物を形成する場合、それらも本発明の範囲内に含まれる。
ヘパラナーゼ1とはヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)にエンド-β-D-グルクロニダーゼとして作用することで、短鎖のヘパラン硫酸を切り出す酵素である。
本発明の化合物は、ヘパラナーゼ1を阻害する作用を有する。よって、本発明の化合物は、ヘパラナーゼ1阻害剤の有効成分として用いることができる。
また、本発明の化合物は、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症からなる群から選ばれる疾患の予防剤又は治療剤の有効成分として用いることもできる。
「腎疾患」とは、急性腎障害、ネフローゼ、慢性腎臓病、その他の腎疾患である。
「急性腎障害」とは、腎血流量低下、腎炎、血栓、尿路閉塞等により、数時間から数週間のうちに血清クレアチニン値が増加する疾患である。
「ネフローゼ」とは腎糸球体係蹄障害によるタンパク透過性亢進に基づく大量の尿タンパクとこれに伴う低タンパク血症を特徴とする症候群であり、一次性ネフローゼおよび二次性ネフローゼに分類される。
「一次性ネフローゼ」とは、微小糸球体変化型、膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、巣状分節性糸球体硬化症等の明らかな原因疾患がないネフローゼである。
「二次性性ネフローゼ」とは、IgA腎症、糖尿病性腎症、ループス腎炎、アミロイド腎症、アルポート症候群、薬剤性腎症等の原因疾患を有するネフローゼである。
「慢性腎臓病」とは、糖尿病、高血圧、腎炎等により糸球体ろ過量が45mL/min/1.73m以下になる状態、尿中アルブミン***が30mg/日または30mg/gクレアチニン以上になる状態あるいは尿中タンパク***が0.15g/日または0.15g/gクレアチニン以上になる状態である。
「その他の腎疾患」とは、腎硬化症、多発性嚢胞腎、水腎症等、上記の分類に属さない腎疾患である。
「癌疾患」とは、乳癌、膵臓癌、膀胱癌、大腸癌、卵巣癌、前立腺癌、脳腫瘍、胃癌、肝細胞癌、頭頸部癌、メラノーマ、子宮癌、食道癌、腎細胞癌、肺癌、神経膠腫等である。
「癌疾患に関連する症状」とは、新生細胞増加や腫瘍増殖に伴う痛み、体重減少、腫瘍随伴症候群等である。
「糖尿病」とは、1型糖尿病、2型糖尿病、特定の原因によるその他の型の糖尿病である。
「糖尿病合併症」は、急性合併症および慢性合併症に分類される。
「急性合併症」とは、ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧性症候群、乳酸アシドーシス、低血糖、感染症(皮膚、軟部組織、胆道系、呼吸系、***など)等である。
「慢性合併症」とは、細小血管症(糖尿病網膜症、糖尿病神経障害、糖尿病腎症)、大血管症(脳血管障害、虚血性心疾患、末梢動脈疾患)等である。
「臓器線維症」とは、慢性腎臓病、間質性肺炎、特発性肺線維症、骨化性線維異形成症等である。
「臓器線維症に関連する症状」としては、慢性腎臓病における蛋白尿や腎機能異常等、間質性肺炎及び特発性肺線維症における労作時呼吸困難や乾性咳嗽等である。
「炎症性疾患」とは、消化管内の炎症性疾患、臓器の炎症性疾患、組織の炎症性疾患およびその他の炎症性疾患を含む。
「消化管内の炎症性疾患」とは、口内炎、食道炎、胃炎、十二指腸炎、盲腸炎、大腸炎等の消化管内に生じる炎症性疾患である。
「臓器の炎症性疾患」とは、脳炎、甲状腺炎、肺炎、胆管炎、肝炎、膵炎、腎炎、膀胱炎等である。
「組織の炎症性疾患」とは、皮膚炎、筋炎、血管炎、神経炎、関節炎、骨膜炎等である。
「その他の炎症性疾患」とは、膠原病、遺伝性の炎症性疾患、感染性の炎症性疾患、外傷性の炎症性疾患および原因不明の炎症性疾患等である。
「アミロイドーシス」とは、全身性あるいは局所性にアミロイドが沈着して発症する疾患である。
「アテローム性動脈硬化症」とは、プラークが蓄積し動脈壁の肥厚、弾性喪失を引き起こす疾患である。
「骨疾患」とは、遺伝性多発性外骨腫症および骨の特発性無血管壊死等である。
「ウイルス感染症」とは、単純ヘルペスウイルス、コロナウイルス等のウイルスにより引き起こされる感染症である。
「治療」とは、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症の疾患を既に発症している患者に対して本発明の医薬を投与することを意味する。当該治療行為には、上記疾患に由来する症状を和らげるための対症療法が含まれる。また、病気を回復させたり、部分的に回復させたりする治療や、病気の進行を止めたり、遅くしたりする治療も含まれる。
「予防」とは、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症の疾患が発症するリスクを有する患者に当該疾患が発症する前から本発明の医薬を投与することを意味する。
なお、本発明の化合物のヘパラナーゼ1を阻害する作用を評価するには、例えば、後述の本明細書の試験例に記載した方法など、公知の手法に従って行うことができる。
本発明に係る医薬について、含有する本発明の化合物であるヘパラナーゼ1を阻害する化合物又はその医薬上許容される塩は、単独に、又は薬学的或いは薬剤学的に許容される添加剤と共に投与することができる。
添加剤としては、常用の賦形剤又は希釈剤、そして、必要に応じて一般に使用される結合剤、崩壊剤、潤滑剤、被覆剤、糖衣剤、pH調整剤、溶解剤又は水性若しくは非水性溶媒を使用することができる。具体的には、水、乳糖、デキストロース、フラクトース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、デンプン、コーンスターチ、ガム、ゼラチン、アルギネート、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、セルロース、水シロップ、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルキルパラヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、寒天、ペクチン、アラビアゴム、グリセリン、ゴマ油、オリーブ油、大豆油カカオバター、エチレングリコール、低粘度ヒドロキシプロピルセルロース(HPC-L)、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)等やその他常用されるものを挙げることができる。
本発明に係る医薬は、固体組成物、液体組成物及びその他の組成物のいずれの形態でもよく、必要に応じて最適のものが選択される。
本発明に係る医薬は、本発明の化合物に、前述の添加剤を添加し、常用の製剤技術によって、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、粉剤、散剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤等に調製する事ができる。
また、本発明に係る医薬は、本発明の化合物と、α、β若しくはγ-シクロデキストリン又はメチル化シクロデキストリン等とで包接化合物を形成させて製剤化することができる。
本発明に係る医薬は、本発明の化合物と併用可能な化合物について、単一の製剤(配合剤)、又は別々に製剤化して得られる2種以上の製剤(併用剤)とすることができる。
これらの化合物を別々に製剤化して2種以上の製剤とする場合には、個々の製剤を同時又は一定の時間間隔を空けて投与することが可能である。この場合、どちらを先に投与しても構わない。当該2種以上の製剤は、1日にそれぞれ異なる回数で投与することもできる。また、当該2種以上の製剤は、異なる経路で投与することもできる。
これらの化合物を別々に製剤化して2種の製剤とする場合は、同時に、又は極めて短い間隔で投与する場合もあり、例えば、市販されている医薬の添付文書や販売パンフレット等の文書に、それぞれを併用する旨を記載するのが好ましい。
また、これらの有効成分を別々に製剤化して2種の製剤からなるキットの形態とすることも好ましい。
本発明の化合物をヘパラナーゼ1阻害剤などとして使用する場合は、本発明の化合物をそのまま経口投与してもよい。また、本発明の化合物を有効成分として含む剤として経口投与してもよい。
本発明の化合物を、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症からなる群から選ばれる疾患の予防又は改善剤などとして使用する場合は、本発明の化合物をそのまま経口投与してもよい。また、本発明の化合物を有効成分として含む剤として経口投与してもよい。
本発明の化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状などによっても異なるが、例えば、成人の患者に経口投与する場合、通常1回量として0.1mg~1000mg、好ましくは1mg~200mgであり、この量を、1日に1回~3回、又は2日~3日に1回投与するのが望ましい。
本発明の化合物の製剤の製造例を以下に示す。
製剤例1
以下の成分を含有する顆粒剤を製造する。
成分:式[I]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩、乳糖、コーンスターチ、HPC-L。
式[I]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩と乳糖をふるいに通す。コーンスターチをふるいに通す。これらを混合機にて混合する。混合末にHPC-L水溶液を添加し、練合、造粒(押し出し造粒)した後、乾燥する。得られた乾燥顆粒を振動ふるいで篩過し顆粒剤を得る。
製剤例2
以下の成分を含有するカプセル充填用散剤を製造する。
成分:式[I]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩、乳糖、コーンスターチ、ステアリン酸マグネシウム。
式[I]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩と乳糖をふるいに通す。コーンスターチをふるいに通す。これらとステアリン酸マグネシウムを混合機にて混合し、散剤を得る。得られた散剤はカプセルに充填することができる。
製剤例3
以下の成分を含有するカプセル充填用顆粒剤を製造する。
成分:式[I]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩、乳糖、コーンスターチ、HPC-L。
式[I]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩と乳糖をふるいに通す。コーンスターチをふるいに通す。これらを混合機にて混合する。混合末にHPC-L水溶液を添加し、練合、造粒した後、乾燥する。得られた乾燥顆粒を振動ふるいで篩過し整粒し、顆粒を得る。得られた顆粒はカプセルに充填することができる。
製剤例4
以下の成分を含有する錠剤を製造する。
成分:式[I]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩、乳糖、微結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、CMC-Na。
式[I]で表される化合物又はその製薬学的に許容される塩と乳糖と微結晶セルロース、CMC-Naをふるいに通し、混合する。混合末にステアリン酸マグネシウムを添加し、製剤用混合末を得る。本混合末を直打し錠剤を得る。
本発明化合物は種々の合成法によって製造することができる。以下の方法は、本発明化合物の製造法の例示であり、これに限定されるものではない。
一般的製造中、「不活性溶媒」とは、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、エチレングリコール等のアルコール類、ジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1、4-ジオキサン、1、2-ジメトキシエタン等のエーテル類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、ベンゼン、キシレン等の炭化水素類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ギ酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭素系溶媒、ジメチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、水又はこれらの混合溶媒等である。
「塩基」とは例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水素化物、リチウムアミド、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属のアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の低級アルコキシド、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、メチルリチウム等のアルキルリチウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸水素塩、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、N, N-ジイソプロピルエチルアミン、1, 8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカー7-エン(DBU)、1, 5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン(DBN)、N, N-ジメチルアニリン等のアミン、ピリジン、イミダゾール、2, 6-ルチジン等の塩基性ヘテロ環化合物などである。これらの塩基は当業者に公知である種々の反応条件に応じて適宜選択される。
「酸」とは例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸及びメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸等の有機酸である。これらの酸は当業者に公知である種々の反応条件に応じて適宜選択される。
一般的製造法中、Xは臭素原子又はヨウ素原子を示し、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p-トリルスルホニルオキシ基、メチルスルホニルオキシ基、又はトリフルオロメチルスルホニルオキシ基を示し、Bnはベンジル基を示し、PGはメトキシメチル基、テトラヒドロピラノ基、トリメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基などのアルコールの保護基(Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience参照)を示し、その他は前記と同義である。
一般的製造法1
Figure 2022183434000004
工程1-1:無水酢酸溶媒中、化合物(1)に硫酸の酢酸溶液を加えて反応させることで化合物(2)を得ることができる。
工程1-2:不活性溶媒中、化合物(2)とLawesson’s試薬を反応させた後、続けてアミノアセトアルデヒド ジメチルアセタールと反応させ、最後に不活性溶媒中、酸触媒と水を加えて加熱することで化合物(3)を得ることができる。
工程1-3:不活性溶媒中、室温で化合物(3)と酸化剤を反応させた後、続けて不活性溶媒中、塩基存在下、ベンジルブロミドを反応させることで化合物(4)を得ることができる。ここで、酸化剤とは、Jones試薬等が挙げられる。
工程1-4:不活性溶媒中、水酸化パラジウム触媒存在下、化合物(4)と水素を反応させることで本発明化合物[I-1]を得ることができる。
一般的製造法2
Figure 2022183434000005
工程2-1:化合物(3)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の保護反応を行うことで、化合物(6)を得ることができる。
工程2-2:不活性溶媒中、化合物(6)と臭素化剤またはヨウ素化剤を加熱反応させることで化合物(7)を得ることができる。
工程2-3:不活性溶媒中、氷浴で冷やしながら化合物(7)と有機金属試薬を反応させることで化合物(8)を得ることができる。ここで、有機金属試薬とは、n-ブチルリチウムやエチルマグネシウムブロミド等が挙げられる。
工程2-4:化合物(8)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の脱保護反応により、化合物(9)を得ることができる。
工程2-5:不活性溶媒中、室温で化合物(9)と酸化剤を反応させることで化合物(10)を得ることができる。ここで、酸化剤とは、Jones試薬等が挙げられる。
工程2-6:不活性溶媒中、塩基存在下、化合物(10)とベンジルブロミドを反応させることで化合物(11)を得ることができる。
工程2-7:不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、パラジウム触媒及び銅触媒と、各々に対して必要に応じて金属触媒の配位子を使用することで、化合物(11)と化合物(12)を反応させた後、後処理及び精製操作を行い、続けて不活性溶媒中、水酸化パラジウム触媒存在下、室温で水素を反応させることで本発明化合物[I-2]を得ることができる。
一般的製造法3
Figure 2022183434000006
工程3-1:不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、パラジウム触媒及び銅触媒と、各々に対して必要に応じて金属触媒の配位子を使用することで、化合物(10)と化合物(12)を反応させた後、後処理及び精製操作を行い、続けて不活性溶媒中、水酸化パラジウム触媒存在下、室温で水素を反応させることで本発明化合物[I-3]を得ることができる。
一般的製造法4
Figure 2022183434000007
工程4-1:不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、パラジウム触媒及び必要に応じて金属触媒の配位子を使用することで、化合物(10)と化合物(13)を反応させた後、後処理及び精製操作を行い、続けて不活性溶媒中、水酸化パラジウム触媒存在下、室温で水素を反応させることで本発明化合物[I-4]を得ることができる。
一般的製造法5
Figure 2022183434000008
工程5-1:不活性溶媒中、氷浴で冷やしながら化合物(8)と有機金属試薬を反応させた後、化合物(14)を加え、室温で反応させることで化合物(15)を得ることができる。ここで、有機金属試薬とは、n-ブチルリチウムやエチルマグネシウムブロミド等が挙げられる。
工程5-2:化合物(15)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の脱保護反応により、化合物(16)を得ることができる。
工程5-3:不活性溶媒中、室温で化合物(16)と酸化剤を反応させることで化合物(17)を得ることができる。ここで、酸化剤とは、Jones試薬等が挙げられる。
工程5-4:不活性溶媒中、水酸化パラジウム触媒存在下、室温で化合物(17)と水素を反応させることで本発明化合物[I-5]を得ることができる。
一般的製造法6
Figure 2022183434000009
工程6-1:不活性溶媒中、酸の存在下又は非存在下、化合物(18)と還元剤を反応させることで化合物(19)を得ることができる。ここで酸として、トリフルオロ酢酸等が挙げられる。また、ここで還元剤として、トリエチルシラン等が挙げられる。
工程6-2:不活性溶媒中、化合物(19)と塩基を反応させた後に、続けてメチル化剤と反応させることで化合物(20)を得ることができる。ここでメチル化剤として、ヨードメタン、ジメチル硫酸等が挙げられる。
工程6-3:不活性溶媒中、ルイス酸の存在下又は非存在下、化合物(20)と酸を反応させることで化合物(21)を得ることができる。ここでルイス酸として、塩化ストロンチウム等が挙げられる。また、酸として、塩酸等が挙げられる。
工程6-4:不活性溶媒中、化合物(21)と酸化剤を反応させることで化合物(22)を得ることができる。ここで、酸化剤として、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムとN-メチルモルホリンオキシド(TPAP試薬)やデスマーチン試薬等が挙げられる。
工程6-5:不活性溶媒中、化合物(22)とアンモニア水溶液を反応させた後、後処理及び精製操作を行い、続けて不活性溶媒中、酸化剤を反応させ、後処理及び精製操作を行った後、続けて不活性溶媒中、ルイス酸存在下又は非存在下、還元剤と反応させることで化合物(23)を得ることができる。ここで、酸化剤として、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムとN-メチルモルホリンオキシド(TPAP試薬)やデスマーチン試薬等が挙げられる。ルイス酸として、三フッ化ホウ素等が挙げられる。還元剤として、トリエチルシラン等が挙げられる。
工程6-6:無水酢酸溶媒中、化合物(23)に硫酸の酢酸溶液を加えて反応させることで化合物(24)を得ることができる。
工程6-7:不活性溶媒中、化合物(24)とLawesson’s試薬を反応させた後、後処理及び精製操作を行い、続けてアミノアセトアルデヒド ジメチルアセタールと反応させた後、後処理を行い、続けて不活性溶媒中、酸触媒と水を加えて加熱することで化合物(25)を得ることができる。
工程6-8:化合物(25)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の保護反応を行うことで、化合物(26)を得ることができる。
工程6-9:不活性溶媒中、化合物(26)とヨウ素化剤を加熱反応させた後、後処理及び精製操作を行い、続いて不活性溶媒中、氷浴で冷やしながら有機金属試薬を反応させることで化合物(27)を得ることができる。ここで、有機金属試薬とは、n-ブチルリチウムやエチルマグネシウムブロミド等が挙げられる。
工程6-10:化合物(27)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の脱保護反応により、化合物(28)を得ることができる。
工程6-11:不活性溶媒中、室温で化合物(28)と酸化剤を反応させることで化合物(29)を得ることができる。ここで、酸化剤とは、Jones試薬等が挙げられる。
工程6-12:不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、パラジウム触媒及び銅触媒と、各々に対して必要に応じて金属触媒の配位子を使用することで、化合物(29)と化合物(12)を反応させた後、後処理及び精製操作を行い、続けて不活性溶媒中、水酸化パラジウム触媒存在下、室温で水素を反応させることで本発明化合物[I-6]を得ることができる。
一般的製造法7
Figure 2022183434000010
工程7-1:不活性溶媒中、酸触媒存在下、化合物(30)とジメチルアセタール(31)を反応させることで化合物(32)を得ることができる。ここで酸触媒として、p-トルエンスルホン酸等が挙げられる。
工程7-2:化合物(32)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の保護反応を行うことで、化合物(33)を得ることができる。
工程7-3:不活性溶媒中、脱水剤存在下、化合物(33)をルイス酸と還元剤とを反応させることで化合物(34)を得ることができる。ここで脱水剤としてモレキュラーシーブス4Å等が、ルイス酸として、塩化アルミニウムや臭化アルミニウム等が、還元剤としてボラン錯体等が、それぞれ挙げられる。
工程7-4:化合物(34)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の脱保護反応により、化合物(35)を得ることができる。
工程7-5:化合物(35)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の保護反応を行うことで、化合物(36)を得ることができる。
工程7-6:不活性溶媒中、化合物(36)と酸化剤を反応させることで化合物(37)を得ることができる。ここで、酸化剤として、過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウムとN-メチルモルホリンオキシド(TPAP試薬)やデスマーチン試薬等が挙げられる。
工程7-7:不活性溶媒中、化合物(37)とアンモニアを反応させた後、後処理を行い、続いて不活性溶媒中、得られた化合物と酸化剤を反応させ、後処理及び精製操作を行い、続いて不活性溶媒中、得られた化合物をルイス酸存在下又は非存在下、還元剤と反応させることで化合物(38)を得ることができる。ここで酸化剤として、デスマーチン試薬やJones試薬等が挙げられる。ここでルイス酸として、三フッ化ボラン等が挙げられる。ここで還元剤として、トリエチルシラン等が挙げられる。
工程7-8:不活性溶媒中、塩基存在下又は非存在下、化合物(38)と化合物(39)を反応させることで、化合物(40)を得ることができる。ここで塩基として、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド等が挙げられる。
工程7-9:不活性溶媒中、酸存在下又は非存在下、化合物(40)をマイクロウエーブなどで加熱し、分子内で環化反応させることで、化合物(41)を得ることができる。ここで酸として、トリフルオロ酢酸アンモニウム塩などが挙げられる。
工程7-10:化合物(41)に対して、Theodora W. Green,Peter G.M.Wuts、「有機合成における保護基(Green’s Protective Groups in Organic Synthesis,Forth Edition);Wiley Interscience」に記載の脱保護反応により、化合物(42)を得ることができる。
工程7-11:不活性溶媒中、室温で化合物(42)と酸化剤を反応させることで化合物(43)を得ることができる。ここで、酸化剤として、Jones試薬等が挙げられる。
工程7-12:不活性溶媒中、水酸化パラジウム触媒存在下、化合物(43)と水素を反応させることで本発明化合物[I-7]を得ることができる。
以下の実施例において、シリカゲルカラムクロマトグラフィーには、パックドカラム(グレース社製Reveleris(登録商標)Flash Cartridges Silica、又はバイオタージ社製Biotage(登録商標)SNAP Cartridge HP-Sphere)を使用した。NHシリカゲルカラムクロマトグラフィーには、パックドカラム(グレース社製Reveleris(登録商標)Flash Cartridges Amino、又はバイオタージ社製Biotage(登録商標)SNAP Cartridge KP-NH)を使用した。分取薄層クロマトグラフィーには、メルク社製PLCプレート20×x20cmシリカゲル60F254 2mmを用いた。溶出溶媒の比は特に断らない限り容量比を示す。フェーズセパレーターは、バイオタージ社製ISOLUTE(登録商標)Phase Separatorを使用した。
本明細書中で用いられている略語は下記の意味を示す。
s:シングレット(singlet)、d:ダブレット(doublet)、t:トリプレット(triplet)、q:クァルテット(quartet)、quin:クインテット(quintet)、dd:ダブルダブレット(doublet of doublets)、dt:ダブルトリプレット(doublet of triplets)、m:マルチプレット(multiplet)、br:ブロード(broad) J:カップリング定数(coupling constant)、Hz:ヘルツ(Hertz)、CHLOROFORM-d:重クロロホルム、DMSO-d:重ジメチルスルホキシド、MeOH-d:重メタノールBn:ベンジル
Ac:アセチル
TIPS:トリイソプロピルシリル
TBDPS:tert-ブチルジフェニルシリル
H-NMR(プロトン核磁気共鳴スペクトル)は、内部標準としてテトラメチルシランを用いて下記のフーリエ変換型NMRで測定し、全δ値をppmで示した。400MHz:AVANCE III HD400(Bruker)、500MHz:JNM-ECA500(JEOL)、600MHz:JNM-ECA600(JEOL) 解析にはACD/Spectrus Processor 2019.1.2 ACD/Labs 2019.1.2 Release(File Version S05S41,Build 112501,07 Nov 2019)(商品名)等を測定に用いた。ヒドロキシやアミノ、アミド、ピラゾールなどのプロトンが非常に緩やかなピークについては記載していないこともある。なお、化合物の解析において、水又は溶媒のピークと重なって同定できていないプロトンが存在する場合もある。
MS(マススペクトル)は以下の装置にて測定した。PlatformLC(Waters)、LCMS-2010EV(Shimadzu)、LCMS-IT-TOF(Shimadzu)、Agilent6130(Agilent)、Agilent6150(Agilent) イオン化法としては、ESI(Electrospray Ionization、エレクトロスプレーイオン化)法、EI(Electron Ionization、電子イオン化法)、又はESI及びAPCI(Atmospheric Pressure Chemical Ionization、大気圧化学イオン化)法とのデュアルイオン化法を用いた。データは実測値(found)を記載した。塩の場合は、通常、フリー体の分子イオンピーク若しくはフラグメントイオンピークが観測される。
実施例におけるLC-MSは以下の条件により測定した。HPLC:Agilent 1290 Infinity MS:Agilent 6130、又は6150[HPLC条件]カラム:Acquity UPLC CSH C18 1.7μm 2.1xx50mm(WATERS)溶媒:A液;0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル (方法A)グラジエント:0.00分(A液/B液=80/20)、1.20分(A液/B液=1/99)、1.40分(A液/B液=1/99)、1.41分(A液/B液=80/20)、1.50分(A液/B液=80/20)
(方法B)グラジエント:0.00分(A液/B液=95/5)、0.80分(A液/B液=60/40)、1.08分(A液/B液=1/99)、1.38分(A液/B液=1/99)、1.41分(A液/B液=95/5)、1.50分(A液/B液=80/20)
(方法C)グラジエント:0.00分(A液/B液=70/30)、0.80分(A液/B液=1/99)、1.40分(A液/B液=1/99)、1.42分(A液/B液=70/30)、1.50分(A液/B液=70/30)注入量:0.5μL、流速:0.8mL/min、検出法:UV210nm、254nm 蒸発光散乱検出器(ELSD)が付属する場合 Agilent 385-ELSD MS条件、イオン化法:ESI、又はESI/APCIマルチモード
実施例における分取HPLCによる精製は以下の条件により行った。機器:ギルソン社ハイスループット精製システム カラム:Triart C18 5μm 30×x50mm(YMC)、又はX-Bridge Prep C18 5um OBD 30x50(Waters)、溶媒:A液:0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル、又はA液:0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル(方法A)グラジエント:0.00分(A液/B液=90/10)、2.00分(A液/B液=90/10)、11.0分(A液/B液=20/80)、12.0分(A液/B液=5/95)、13.52分(A液/B液=5/95)、15.0分(A液/B液=90/10)
(方法B)グラジエント:0.00分(A液/B液=95/5)、3.00分(A液/B液=95/5)、8.53分(A液/B液=80/20)、10.0分(A液/B液=80/20)、11.0分(A液/B液=50/50)、12.02分(A液/B液=5/95)、13.5分(A液/B液=5/95)、13.65分(A液/B液=95/5)、15.0分(A液/B液=95/5)
(方法C)グラジエント:0.00分(A液/B液=80/20)、2.00分(A液/B液=80/20)、10.0分(A液/B液=5/95)、11.5分(A液/B液=1/99)、13.5分(A液/B液=1/99、13.55分(A液/B液=80/20)、15.0分(A液/B液=5/95)、15.0分(A液/B液=95/5)
流速:40mL/min 検出法:UV210nm、UV254nm
ELSDが付属する場合 SofTA MODEL 300S ELSD
化合物名はOpeneye社製、PipelinePilot9.5のコンポーネント、Molecular to Chemical Name(version 1)により命名した。
本明細書で、「室温」とは、20~30℃を指す。
本明細書で、「氷冷下」とは、0~5℃を指す。
実施例の化合物における不斉炭素について、本明細書で示されている立体構造は、絶対配置を示す。不斉炭素について、絶対配置の表記のなされている化合物は、光学活性体である。
本発明は、以下の実施例、試験例及び製剤例によってさらに詳しく説明されるが、これらは本発明を限定するものではなく、また、本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
実施例1-1 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000011
工程1-1 酢酸[(2R,3R,4S,5R)-6-オキソ-3,4,5-トリス(フェニルメトキシ)-2-ピペリジニル]メチル エステル
Figure 2022183434000012
(3R,4S,5R,6R)-3,4,5-トリス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル )-2-ピペリジノン(150mg)の無水酢酸(2.09mL)溶液に濃硫酸(28μL)の酢酸(0.977mL)溶液をゆっくり滴下し、室温で2時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、水(50mL)で3回、飽和炭酸ナトリウム水溶液(50mL)で3回、洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=100:0~30:70)で精製し、標題化合物を無色粉末(91mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.02 - 2.07 (m, 3 H) 3.53 - 3.67 (m, 2 H) 3.87 - 3.95 (m, 2 H) 4.01 (br d, J=7.21 Hz, 1 H) 4.35 (br d, J=11.74 Hz, 1 H) 4.56 (br d, J=10.76 Hz, 1 H) 4.67 - 4.79 (m, 2 H) 4.85 (br dd, J=10.76, 6.24 Hz, 2 H) 5.14 (br d, J=11.00 Hz, 1 H) 5.69 - 5.79 (m, 1 H) 7.26 - 7.43 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C29H31NO6 [M+H]+: 490.22, found 490.2, [M+H]-: 488.22, not found
工程1-2 [(5R,6R,7S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000013
酢酸[(2R,3R,4S,5R)-6-オキソ-3,4,5-トリス(フェニルメトキシ)-2-ピペリジニル]メチル エステル(2.03g)のトルエン(12mL)溶液に、Lawesson’s試薬(1.26g)を加えて外温80℃で1時間撹拌した。反応溶液を減圧化濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=100:0~0:100)で精製し、薄黒色オイル(2.08g)を得た。
薄黒色オイル(2.08g)をアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(14mL)に溶かして室温で一晩撹拌した。酢酸エチル(150mL)で希釈後、飽和重曹水(100mL)で2回、飽和アンモニウム水溶液(100mL)で2回、洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮し、薄黄色オイル(2.49g)を得た。
薄黄色オイル(2.49g)のトルエン(60mL)溶液にp-トルエンスルホン酸一水和物(2.03g)と水(4.0mL)を順に加えて、外温84℃で6時間撹拌した。酢酸エチル(150mL)で希釈後、飽和炭酸ナトリウム水溶液(100mL)で2回、飽和食塩水(100mL)で1回、洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=100:0~0:100、酢酸エチル/メタノール=100:0~90:10)で精製し、標題化合物を薄ベージュ粉末(1.03g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.76 - 4.42 (m, 5 H) 4.55 - 5.25 (m, 7 H) 7.02 - 7.15 (m, 2 H) 7.24 - 7.45 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C29H30N2O4 [M+H]+: 471.22, found 490.2, [M+H]-: 469.22, not found
工程1-3 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(フェニルメチル)エステル
Figure 2022183434000014
[(5R,6R,7S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール(ジアステレオマー混合物)(300mg)のアセトン(50mL)溶液に、別途調製した0.7MのJones試薬(2.0mL)を10分掛けて滴下し、室温で2時間撹拌した。再度0.7MのJones試薬(2.0mL)を滴下し、室温で3時間撹拌した。再度0.7MのJones試薬(2.0mL)を滴下し、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。残渣を水(50mL)に加えて、酢酸エチルで3回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮し、黄色オイル(300mg)を得た。
黄色オイル(300mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)溶液に炭酸水素カリウム(138mg)と臭化ベンジル(68μL)を順に加えて、室温で6時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、Brineで3回洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=100:0~50:50)で精製し、標題化合物を無黄色オイル(118mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.02 - 2.07 (m, 3 H) 3.53 - 3.67 (m, 2 H) 3.87 - 3.95 (m, 2 H) 4.01 (br d, J=7.21 Hz, 1 H) 4.35 (br d, J=11.74 Hz, 1 H) 4.56 (br d, J=10.76 Hz, 1 H) 4.67 - 4.79 (m, 2 H) 4.85 (br dd, J=10.76, 6.24 Hz, 2 H) 5.14 (br d, J=11.00 Hz, 1 H) 5.69 - 5.79 (m, 1 H) 7.26 - 7.43 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C36H34N2O5 [M+H]+: 575.25, found 575.2, [M+H]-: 573.25, not found
工程1-4 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000015
(5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(フェニルメチル)エステル(70mg)の酢酸エチル(3.0mL)溶液にメタノール(1.0mL)と水(1.0mL)を加えた。20%水酸化パラジウム(140mg)と酢酸(5.0mL)を順に加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。窒素置換後、不溶物をろ別して水とメタノールで順に洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣を凍結乾燥して標題化合物を茶色固体(24mg)として得た。
1H NMR (500 MHz, DEUTERIUM OXIDE) δ ppm 3.93 (t, J=8.22 Hz, 1 H) 4.21 (t, J=8.03 Hz, 1 H) 4.59 (d, J=7.64 Hz, 1 H) 4.80 (d, J=7.26 Hz, 1 H) 7.17 (s, 1 H) 7.32 (s, 1 H).
MS (ESI): m/z calcd for C8H10N2O5 [M+H]+: 215.06, found 215.1, [M+H]-: 213.06, found 213.1.
実施例2-1 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-2-[2-(3-メチルスルホニルフェニル)エチル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000016
工程2-1 トリ(プロパン-2-イル)-[[(5R,6R,7S,8S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ]シラン
Figure 2022183434000017
[(5R,6R,7S,8S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール(ジアステレオマー混合物)(2.82g)のN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)溶液にイミダゾール(0.612g)とクロロトリイソプロピルシラン(1.5mL)を順に加えて、室温で一晩撹拌した。酢酸エチルで希釈後、水、Brineで順に洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=90:10~0:100)で精製し、標題化合物を褐色油状物(1.2g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.97 - 1.06 (m, 21 H) 3.80 - 3.86 (m, 1 H) 3.89 - 3.95 (m, 1 H) 4.08 - 4.15 (m, 3 H) 4.58 (d, J=11.49 Hz, 1 H) 4.67 - 4.75 (m, 2 H) 4.84 (d, J=11.25 Hz, 1 H) 4.88 (d, J=2.81 Hz, 1 H) 4.91 (d, J=2.45 Hz, 1 H) 5.22 (d, J=11.62 Hz, 1 H) 7.11 (d, J=1.10 Hz, 1 H) 7.19 (d, J=1.22 Hz, 1 H) 7.25 - 7.34 (m, 13 H) 7.42 - 7.46 (m, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C38H50N2O4Si [M+H]+: 627.35, found 627.4, [M+H]-: 625.35, not found
工程2-2 [(5R,6R,7S,8S)-2,3-ジヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン
Figure 2022183434000018
トリ(プロパン-2-イル)-[[(5R,6R,7S,8S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ]シラン(1.20g)のN,N-ジメチルホルムアミド(18mL)溶液にN-ヨードスクシンイミド(2.45g)を加えた。外温82℃で6時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、Brineで順に洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=100:0~50:50)で精製し、標題化合物を薄黄色オイル(1.42g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.91 - 1.07 (m, 21 H) 3.84 - 3.92 (m, 2 H) 4.06 (t, J=4.03 Hz, 1 H) 4.27 - 4.39 (m, 2 H) 4.47 - 4.68 (m, 5 H) 4.81 (d, J=11.98 Hz, 1 H) 5.07 (d, J=11.98 Hz, 1 H) 7.19 - 7.43 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C38H48 I2N2O4Si [M+H]+: 879.15, found 879.1, [M+H]-: 877.15, not found.
工程2-3 [(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン
Figure 2022183434000019
[(5R,6R,7S,8S)-2,3-ジヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン(1.42g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を塩氷浴で冷却しながら臭化エチルマグネシウム(0.81mL)をゆっくり滴下して、30分撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で後処理後、酢酸エチルで抽出した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=100:0~50:50)で精製し、標題化合物を薄黄色オイル(1.05g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.92 - 1.11 (m, 21 H) 3.80 (t, J=6.85 Hz, 1 H) 3.88 (dd, J=10.76, 6.48 Hz, 1 H) 4.02 - 4.15 (m, 3 H) 4.54 (d, J=11.49 Hz, 1 H) 4.63 (d, J=11.25 Hz, 1 H) 4.70 (d, J=5.14 Hz, 1 H) 4.75 - 4.87 (m, 3 H) 5.15 (d, J=11.62 Hz, 1 H) 7.21 - 7.34 (m, 14 H) 7.41 (br d, J=6.60 Hz, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C38H48 IN2O4Si [M+H]+: 753.25, found 753.2, [M+H]-: 751.25, not found.
工程2-4 [(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール
Figure 2022183434000020
[(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン(110mg)のテトラヒドロフラン(2.0mL)溶液を塩氷浴で冷却しながらフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、0.219mL)を加えて、1時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、Brineで2回洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=50:50~0:100)で精製し、標題化合物を薄黄色オイル(95mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.81 (t, J=6.91 Hz, 1 H) 3.86 - 3.93 (m, 1 H) 3.95 - 4.02 (m, 1 H) 4.09 - 4.14 (m, 2 H) 4.57 (d, J=11.37 Hz, 1 H) 4.64 (d, J=11.37 Hz, 1 H) 4.71 (d, J=4.65 Hz, 1 H) 4.75 - 4.85 (m, 3 H) 5.10 (d, J=11.62 Hz, 1 H) 7.14 (s, 1 H) 7.25 - 7.35 (m, 13 H) 7.40 (br d, J=6.72 Hz, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C29H29 IN2O4 [M+H]+: 597.12, found 597.1, [M+H]-: 595.12, not found.
工程2-5 (5S,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000021
[(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール(0.41g)のアセトン(110mL)溶液に、別途調製した0.7MのJones試薬(8.0mL)をゆっくり滴下し、室温で4時間撹拌した。再度0.7MのJones
試薬(8.0mL)を滴下し、室温で一晩撹拌した。氷冷下、イソプロピルアルコールを加えて後処理し、減圧下濃縮した。残渣を水に入れて、酢酸エチルで3回抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮し、標題化合物を無色アモルファス(0.45g)として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 4.27 (br s, 1 H) 4.53 - 4.77 (m, 7 H) 4.81 - 4.95 (m, 1 H) 5.28 (s, 1 H) 7.20 - 7.37 (m, 16 H).
MS (ESI): m/z calcd for C29H27 IN2O5 [M+H]+: 611.10, found 611.1, [M+H]-: 609.10, found 609.0.
工程2-6 (5S,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(フェニルメチル)エステル
Figure 2022183434000022
(5S,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(0.42g)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に炭酸水素カリウム(0.14g)と臭化ベンジル(0.090mL)を順に加えて、室温で一晩撹拌した。酢酸エチルで希釈後、Brineで2回洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=95:5~50:50)で精製し、標題化合物を無色粉末(133mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 4.08 - 4.12 (m, 1 H) 4.26 - 4.30 (m, 1 H) 4.37 - 4.41 (m, 1 H) 4.47 - 4.53 (m, 2 H) 4.66 - 4.73 (m, 2 H) 4.76 - 4.89 (m, 3 H) 4.92 - 4.97 (m, 1 H) 5.09 (d, J=11.74 Hz, 1 H) 6.92 (s, 1 H) 7.05 - 7.09 (m, 2 H) 7.10 - 7.14 (m, 2 H) 7.17 (br d, J=5.62 Hz, 2 H) 7.23 - 7.25 (m, 4 H) 7.27 - 7.32 (m, 8 H) 7.34 - 7.39 (m, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C36H33 IN2O5 [M+H]+: 701.14, found 701.2, [M+H]-: 699.14, not found.
工程2-7 (6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-2- [2-(3-メチルスルホニルフェニル)エチル] -5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000023
(5S,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(フェニルメチル)エステル(50mg)のアセトニトリル(3.0mL)溶液に、トリス{トリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン}パラジウム(30mg)とヨウ化銅(2.7mg)を順に入れてアセトニトリル(1.0mL)を加えた。トリエチルアミン(0.050mL)を入れて、外温82℃で撹拌しながら、1-エチニル-3-メチルスルホニルベンゼン(0.13g)のアセトニトリル(2.0mL)溶液を10分掛けてゆっくり滴下し、2時間撹拌を継続した。酢酸エチルで希釈後、飽和塩化アンモニウム水溶液で2回、Brineで2回洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=100:0~0:100)で精製し、薄黄色アモルファス(42mg)を得た。
薄黄色アモルファス(62mg)の酢酸エチル(3.0mL)溶液にメタノール(1.0mL)と水(1.0mL)、酢酸(5.0mL)を順に加えた。20%水酸化パラジウム(140mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。窒素置換後、不溶物をろ別して水とメタノールで順に洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣をメタノールで析出させ、酢酸エチルを加えて撹拌した。析出物をろ取して、標題化合物を無色粉末(12mg)として得た。5位カルボキシ基が一部エピ化しており、比率は目的物とエピメリ体で7:3のジアステレオマー混合物であった。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.71 - 2.84 (m, 2 H) 2.94 - 3.07 (m, 2 H) 3.19 (br s, 3 H) 3.61 - 3.77 (m, 1 H) 3.88 - 4.11 (m, 1 H) 4.29 - 4.41 (m, 1 H) 5.19 - 5.44 (m, 1 H) 6.70 - 7.33 (m, 1 H) 7.53 - 7.67 (m, 2 H) 7.72 - 7.82 (m, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C17H20N2O7S [M+H]+: 397.10, found 397.2, [M+H]-: 395.10, found 395.3.
同様の方法により、以下の実施例2-2~2-6を合成した。
Figure 2022183434000024
実施例3-1 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-2-[2-[1-(4-メチルフェニル)スルホニル-5-インダゾリル]エチル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000025
工程3-1 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-2-[2-[1-(4-メチルフェニル)スルホニル-5-インダゾリル]エチル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
(5S,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(50 mg)のアセトニトリル(1 mL)溶液に、トリス{トリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン}パラジウム(35mg)とヨウ化銅(3.1mg)、トリエチルアミン(0.057mL)を加えた。外温60℃で撹拌しながら、5-エチニル-1-(4-メチルフェニル)スルホニルインダゾール(73mg)のアセトニトリル(1mL)溶液を滴下し、1時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、飽和塩化アンモニウム水溶液、Brineで洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、クロロホルム/メタノール=100:0~85:15)で精製し、褐色アモルファス(46mg)を得た。
薄黄色アモルファス(46mg)の酢酸エチル(0.9mL)とメタノール(0.3mL)、水(0.3mL)、酢酸(1.5mL)の混合溶液に、20%水酸化パラジウム(92mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。窒素置換後、不溶物をろ別して水とメタノールで順に洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製した後、凍結乾燥して標題化合物を無色固体(4mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.32 (s, 3 H) 2.74 - 2.78 (m, 2 H) 2.94 - 3.02 (m, 2 H) 3.68 - 3.75 (m, 1 H) 3.99 - 4.06 (m, 1 H) 4.30 - 4.40 (m, 2 H) 5.28 - 5.39 (m, 1 H) 6.82 (br s, 1 H) 7.38 (br d, J=7.83 Hz, 2 H) 7.56 (br d, J=8.44 Hz, 1 H) 7.68 (s, 1 H) 7.78 (br d, J=7.70 Hz, 2 H) 8.03 (d, J=8.07 Hz, 1 H) 8.46 (s, 1 H).
MS (ESI): m/z calcd for C24H24N4O7S [M+H]+: 513.14, found 513.1, [M-H]-: 511.14, found 511.0.
同様の方法により、以下の実施例3-2~3-41を合成した。
Figure 2022183434000026
Figure 2022183434000027
Figure 2022183434000028
Figure 2022183434000029
Figure 2022183434000030
Figure 2022183434000031
Figure 2022183434000032
Figure 2022183434000033
実施例4-1 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-2-[1-[オキソ-(2-フェノキシフェニル)メチル]-4-ピペリジニル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000034
工程4-1 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-2-[1-[オキソ-(2-フェノキシフェニル)メチル]-4-ピペリジニル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
(5S,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(52mg)の1,4-ジオキサン(4.0mL)-水(1.0mL)の溶液に、(2-フェノキシフェニル)-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-3,6-ジヒドロ-2H-ピリジン-1-イル]メタノン(69mg)と[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物(14mg)、炭酸ナトリウム(23mg)を加えた。外温80℃で1.5時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、水で洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、クロロホルム/メタノール=100:0~90:10)で精製し、茶色アモルファス(38mg)を得た。
茶色アモルファス(38mg)の酢酸エチル(1.5mL)とメタノール(0.5mL)、水(0.5mL)、酢酸(2.5mL)の混合溶液に、20%水酸化パラジウム(0.05g)を加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。窒素置換後、不溶物をろ別して水とメタノールで順に洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製して、標題化合物を無色固体(5mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 1.24 - 1.56 (m, 2 H) 1.77 - 1.86 (m, 1 H) 1.88 - 2.00 (m, 1 H) 2.62 - 2.91 (m, 3 H) 3.04 - 3.18 (m, 1 H) 3.48 - 3.59 (m, 1 H) 3.73 (br t, J=5.62 Hz, 1 H) 4.12 (br t, J=5.69 Hz, 1 H) 4.32 - 4.40 (m, 1 H) 4.43 - 4.52 (m, 2 H) 5.31 - 5.46 (m, 1 H) 6.87 - 6.95 (m, 1 H) 6.96 - 7.04 (m, 2 H) 7.09 - 7.24 (m, 2 H) 7.30 - 7.44 (m, 5 H).
MS (ESI): m/z calcd for C26H27N3O7 [M+H]+: 494.18, found 494.2, [M-H]-: 492.18, found 492.3.
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
Figure 2022183434000035
Figure 2022183434000036
実施例5-1 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-2-(フェニルメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000037
工程5-1 フェニル-[(5R,6R,7S,8S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5-[トリ(プロパン-2-イル)シリルオキシメチル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]メタノール
Figure 2022183434000038
[(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン(150mg)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に氷冷下、臭化エチルマグネシウム(3mol/Lジエチルエーテル溶液、0.20mL)を加え、1時間撹拌した。室温に昇温しながら2時間撹拌を継続した。飽和アンモニウム水溶液で後処理後、酢酸エチルで抽出し、Brineで洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=80:20~20:80)で精製し、標題化合物を淡黄色アモルファス(37mg)として得た。
11H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.90 (br s, 16 H) 1.13 (d, J=6.11 Hz, 3 H) 3.59 - 3.71 (m, 1 H) 3.72 - 3.87 (m, 2 H) 3.91 - 4.11 (m, 3 H) 4.55 (br d, J=11.37 Hz, 1 H) 4.65 - 4.76 (m, 2 H) 4.81 - 4.95 (m, 2 H) 5.23 (dd, J=11.31, 4.58 Hz, 1 H) 5.80 (br d, J=12.23 Hz, 1 H) 6.64 (s, 1 H) 7.18 - 7.48 (m, 20 H).
MS (ESI/APCI dual): m/z calcd for C45H56N2O5Si [M+H]+: 733.40, found 733.4, [M-H]-: 731.40, not found
工程5-2 [(5R,6R,7S,8S)-5-(ヒドロキシメチル)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-フェニルメタノール
Figure 2022183434000039
フェニル-[(5R,6R,7S,8S)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5-[トリ(プロパン-2-イル)シリルオキシメチル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]メタノール(37mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液にフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、0.0757mL)を加えて、室温で1時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、水、Brineで順に洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=50:50~0:100)で精製し、標題化合物を淡黄色アモルファス(16mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.81 - 3.95 (m, 3 H) 3.99 (br d, J=3.18 Hz, 1 H) 4.09 (br t, J=5.99 Hz, 1 H) 4.59 (br d, J=11.62 Hz, 1 H) 4.65 - 4.76 (m, 2 H) 4.77 - 4.91 (m, 3 H) 5.17 (br d, J=11.49 Hz, 1 H) 5.80 (br d, J=19.20 Hz, 1 H) 6.57 (s, 1 H) 7.27 - 7.37 (m, 16 H) 7.42 (br d, J=7.21 Hz, 2 H) 7.48 (br d, J=7.46 Hz, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C36H36 N2O5 [M+H]+: 577.26, found 597.1, [M-H]-: 575.26, not found.
工程5-3 (5S,6R,7S,8S)-2-ベンゾイル-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ [1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000040
[(5R,6R,7S,8S)-5-(ヒドロキシメチル)-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]-フェニルメタノール(16mg)のアセトン(5mL)溶液に、別途調製した0.7MのJones試薬(0.317mL)を加え、室温で一晩撹拌した。イソプロピルアルコールを加えて後処理し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで希釈し、水、Brineで順に洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製して、標題化合物を淡黄色アモルファス(8mg)として得た。
MS (ESI): m/z calcd for C36H32N2O6 [M+H]+: 589.23, found 589.2, [M-H]-: 587.23, not found.
工程5-4 (5S,6R,7S,8S)-6,7,8-トリヒドロキシ-2-(フェニルメチル)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000041
(5S,6R,7S,8S)-2-ベンゾイル-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ [1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸 (8mg)の酢酸エチル(0.75mL)とメタノール(0.25mL)、水(0.25mL)、酢酸(1.25mL)の混合溶液に、20%水酸化パラジウム(16mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。窒素置換後、不溶物をろ別して水とメタノールで順に洗浄した後、減圧下濃縮して、標題化合物を淡褐色固体(4mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 3.58 - 3.65 (m, 1 H) 3.75 (s, 2 H) 3.78 - 3.85 (m, 1 H) 4.05 (br d, J=5.38 Hz, 1 H) 4.29 (br d, J=5.26 Hz, 1 H) 6.74 (s, 1 H) 7.17 (br d, J=4.03 Hz, 1 H) 7.25 (br s, 4 H).
MS (ESI): m/z calcd for C15H16N2O5 [M+H]+: 305.11, found 305.2, [M-H]-: 303.11, found 303.1.
実施例6-1 (5S,6R,7S,8S)-7,8-ジヒドロキシ-6-メトキシ-2-[2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000042
工程6-1 (2R,3R,4S,5R,6S)-6-メトキシ-4,5-ビス(フェニルメトキシ)-2-(フェニルメトキシメチル)-3-オキサノール
Figure 2022183434000043
メチル 2,3-ビス-O-(フェニルメチル)-4,6-O-(フェニルメチレン)-α-D-グルコピラノシド(18.8g)のクロロホルム(135mL)溶液に氷浴下、トリエチルシラン(26.0mL)とトリフルオロ酢酸(12.4)を加えた。室温に昇温して6時間撹拌した。飽和炭酸ナトリウム水溶液で後処理後、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=95:5~66:34)で精製し、標題化合物を無色オイル(10.7g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.38 (s, 3 H) 3.50 - 3.56 (m, 2 H) 3.57 - 3.64 (m, 1 H) 3.67 - 3.72 (m, 2 H) 3.74 - 3.82 (m, 1 H) 4.51 - 4.61 (m, 2 H) 4.65 (br d, J=12.72 Hz, 2 H) 4.71 - 4.79 (m, 2 H) 5.00 (br d, J=11.49 Hz, 1 H) 7.27 - 7.41 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C28H32O6 [M+H]+: 465.22, not found, [M+Na]+: 487.21, found 487.3, [M-H]-: 463.22, not found
工程6-2 (2S,3R,4S,5R,6R)-2,5-ジメトキシ-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル)オキサン
Figure 2022183434000044
(2R,3R,4S,5R,6S)-6-メトキシ-4,5-ビス(フェニルメトキシ)-2-(フェニルメトキシメチル)-3-オキサノール(10g)のN,N-ジメチルホルムアミド(108mL)溶液に氷浴下、水素化ナトリウム(1.72g)を加えて15分撹拌した。ヨウ化メチル(2.68mL)を加え、氷浴下のまま1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で後処理後、酢酸エチル/ヘキサン(2:1)の混合液で抽出した。得られた有機層を水で2回洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=9:1~1:1)で精製し、標題化合物を無色オイル(9.52g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.29 - 3.36 (m, 1 H) 3.36 - 3.38 (m, 3 H) 3.45 - 3.47 (m, 3 H) 3.50 (br dd, J=9.72, 3.36 Hz, 1 H) 3.62 - 3.72 (m, 3 H) 3.81 - 3.91 (m, 1 H) 4.49 - 4.54 (m, 1 H) 4.59 - 4.67 (m, 3 H) 4.76 - 4.82 (m, 2 H) 4.93 (d, J=10.88 Hz, 1 H) 7.26 - 7.40 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C29H34O6 [M+H]+: 479.24, not found, [M+Na]+: 501.23, found 501.3, [M-H]-: 477.24, not found
工程6-3 (3R,4S,5R,6R)-5-メトキシ-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル)-2-オキサノール(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000045
(2S,3R,4S,5R,6R)-2,5-ジメトキシ-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル)オキサン(9.52g)の酢酸(66.3mL)溶液に6mol/L塩酸(9.95mL)と塩化ストロンチウム6水和物(530mg)を加えた。外温80℃で3時間撹拌した。1mol/L水酸化ナトリウム水溶液で後処理後、クロロホルムで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=3:1~1:1)で精製し、標題化合物を無色オイル(4.17g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.27 - 3.37 (m, 1 H) 3.47 (s, 3 H) 3.51 - 3.58 (m, 1 H) 3.63 - 3.74 (m, 2 H) 3.82 - 3.95 (m, 1 H) 4.49 - 4.94 (m, 7 H) 5.16 - 5.24 (m, 1 H) 7.23 - 7.42 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C28H32O6 [M+H]+: 465.22, not found, [M+Na]+: 487.22, found 487.3, [M-H]-: 463.22, not found
工程6-4 (3R,4S,5R,6R)-5-メトキシ-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル)-2-オキサノン
Figure 2022183434000046
(3R,4S,5R,6R)-5-メトキシ-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル)-2-オキサノール(4.17g)のクロロホルム(29.9mL)溶液にモレキュラーシーブス4Å(4.17g)と4-メチルモルホリン N-オキシド(2.42g)を加えて室温で30分撹拌後、氷冷下で過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(0.315g)を加えた。そのまま30分、室温に昇温して2時間撹拌した。不溶物をろ別して減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=9:1~2:1)で精製し、標題化合物を無色オイル(3.45g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.43 (s, 3 H) 3.64 - 3.84 (m, 4 H) 4.07 - 4.19 (m, 2 H) 4.49 - 4.77 (m, 5 H) 4.85 - 5.13 (m, 1 H) 7.21 - 7.44 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C28H30O6 [M+H]+: 462.20, not found, [M+Na]+: 485.20, found 485.3, [M-H]-: 461.20, not found
工程6-5 (3R,4S,5R,6R)-5-メトキシ-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル)-2-ピペリジノン
Figure 2022183434000047
(3R,4S,5R,6R)-5-メトキシ-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル)-2-オキサノン(3.45g)のメタノール(10.7mL)溶液にアンモニア(7mol/Lメタノール溶液、2.7mL)を加えた。室温で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。残渣をクロロホルム(36.0mL)に溶かした。氷浴下、デスマーチン試薬(4.88g)と水(0.177mL)を順に加えた。室温に昇温して一晩撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で後処理後、クロロホルムで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=1:1~1:4)で精製し、薄黄色オイル(2.00g)を得た。薄黄色オイル(2.00g)をクロロホルム(20.9mL)に溶かした。マイナス10℃に冷却して、トリエチルシラン(2.27mL)を加え、30分撹拌後、三臭化ホウ素のジエチルエーテル錯体(0.713g)を加えた。マイナス10℃に冷却したまま1時間撹拌した。飽和アンモニウム水溶液で後処理後、クロロホルムで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=1:1~1:4)で精製し、標題化合物を無色固体(1.60g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.25 (br t, J=8.68 Hz, 1 H) 3.44 (br d, J=8.44 Hz, 1 H) 3.48 (s, 3 H) 3.51 - 3.58 (m, 1 H) 3.71 (br d, J=8.93 Hz, 1 H) 3.81 (t, J=8.19 Hz, 1 H) 3.93 - 3.98 (m, 1 H) 4.49 - 4.58 (m, 2 H) 4.67 - 4.84 (m, 3 H) 5.14 (d, J=11.25 Hz, 1 H) 5.78 - 6.05 (m, 1 H) 7.20 - 7.48 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C28H31NO5 [M+H]+: 462.22, not found, [M+Na]+: 484.22, found 484.3, [M-H]-: 461.22, not found
工程6-6 酢酸[(2R,3R,4S,5R)-3-メトキシ-6-オキソ-4,5-ビス(フェニルメトキシ)-2-ピペリジニル]メチル エステル
Figure 2022183434000048
(3R,4S,5R,6R)-5-メトキシ-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-6-(フェニルメトキシメチル)-2-ピペリジノン(1.60g)の無水酢酸(11.6mL)溶液に硫酸(0.185mL)の酢酸(3.47mL)溶液をゆっくり滴下し、室温で4時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=1:1~1:4)で精製し、標題化合物を薄黄色固体(1.05g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 2.10 (s, 3 H) 3.30 (t, J=8.62 Hz, 1 H) 3.53 (s, 3 H) 3.55 - 3.63 (m, 1 H) 3.82 (t, J=7.83 Hz, 1 H) 3.96 - 4.04 (m, 2 H) 4.43 (br d, J=11.37 Hz, 1 H) 4.67 - 4.85 (m, 3 H) 5.12 (d, J=11.25 Hz, 1 H) 5.88 - 6.00 (m, 1 H) 7.31 (br s, 8 H) 7.37 - 7.44 (m, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C23H27NO6 [M+H]+: 414.18, found 414.3, [M-H]-: 412.14, not found
工程6-7 [(5R,6R,7S)-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000049
酢酸[(2R,3R,4S,5R)-3-メトキシ-6-オキソ-4,5-ビス(フェニルメトキシ)-2-ピペリジニル]メチル エステル(1.05g)のトルエン(12.7mL)溶液にLawesson’s試薬(770mg)を加えて外温80℃で3時間撹拌した。反応溶液を減圧化濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=3:1~1:1)で精製し、緑色オイル(1.20g)を得た。
緑色オイル(1.20g)をアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(7.55mL)に溶かして室温で一晩撹拌した。酢酸エチルで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、飽和アンモニウム水溶液で2回、Brineで1回、洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮し、無色固体(1.1g)を得た。
無色固体(1.1g)のトルエン(14.6mL)溶液にp-トルエンスルホン酸一水和物(1.04g)と水(3.14mL)を順に加えて、外温80℃で6時間、室温で一晩撹拌した。酢酸エチルで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、クロロホルム/メタノール=100:0~90:10)で精製し、標題化合物を薄黄色アモルファス(630mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.52 - 3.69 (m, 3 H) 3.74 - 4.19 (m, 5 H) 4.55 - 5.18 (m, 5 H) 7.03 - 7.18 (m, 2 H) 7.22 - 7.37 (m, 8 H) 7.38 - 7.47 (m, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C23H26N2O4 [M+H]+: 395.19, found 395.2, [M-H]-: 393.19, not found
工程6-8 [(5R,6R,7S,8S)-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン
Figure 2022183434000050
[(5R,6R,7S)-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール(ジアステレオマー混合物)(630mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(8mL)溶液にイミダゾール(0.163g)とクロロトリイソプロピルシラン(0.41mL)を順に加えて、室温で一晩撹拌した。反応溶液に再度イミダゾール(0.163g)とクロロトリイソプロピルシラン(0.41mL)を順に加えて、室温で一晩撹拌した。水で後処理後、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)の混合溶媒で抽出した。分液して得られた有機層を水で2回洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=2:1~1:1)で精製し、標題化合物を黄色オイル(510mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.97 - 1.11 (m, 21 H) 3.55 (s, 3 H) 3.62 (br t, J=7.03 Hz, 1 H) 3.99 - 4.19 (m, 4 H) 4.63 - 4.75 (m, 2 H) 4.75 - 4.82 (m, 1 H) 4.89 (d, J=11.74 Hz, 1 H) 5.18 (d, J=11.74 Hz, 1 H) 7.10 - 7.13 (m, 1 H) 7.14 (s, 1 H) 7.25 - 7.36 (m, 8 H) 7.42 - 7.47 (m, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C32H46N2O4Si [M+H]+: 551.32, found 551.4, [M-H]-: 549.32, not found
工程6-9 [(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン
Figure 2022183434000051
[(5R,6R,7S,8S)-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン(510mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(6.17mL)溶液にN-ヨードスクシンイミド(2.08g)を加えた。外温80℃で3時間撹拌した。酢酸エチル/ヘキサン(1:1)の混合溶媒で希釈後、飽和炭酸ナトリウム水溶液と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で順に洗浄した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、無色オイル(640mg)で得た。
無色オイル(640mg)のテトラヒドロフラン(5.32mL)溶液をー15℃で冷却しながら臭化エチルマグネシウム(3mol/Lジエチルエーテル溶液、0.399mL)を加えて、30分撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で後処理後、酢酸エチルで抽出した。分液して得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、乾燥剤をろ別後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、標題化合物を黄色オイル(460mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.98 - 1.13 (m, 21 H) 3.48 - 3.55 (m, 3 H) 3.59 (br t, J=6.48 Hz, 1 H) 3.96 - 4.05 (m, 2 H) 4.06 - 4.14 (m, 2 H) 4.58 - 4.75 (m, 3 H) 4.83 (d, J=11.74 Hz, 1 H) 5.12 (d, J=11.74 Hz, 1 H) 7.21 (s, 1 H) 7.25 - 7.34 (m, 8 H) 7.41 (br d, J=7.21 Hz, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C32H45IN2O4Si [M+H]+: 677.22, found 677.3, [M-H]-: 675.22, not found.
工程6-10 [(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール
Figure 2022183434000052
[(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ-トリ(プロパン-2-イル)シラン(460mg)のテトラヒドロフラン(4.53mL)溶液を0℃に冷却しながらフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、1.02mL)を加えて、1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で後処理後、酢酸エチルで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=2:1~1:2)で精製し、標題化合物を黄色オイル(335mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.50 (s, 3 H) 3.59 (br t, J=6.36 Hz, 1 H) 3.91 - 4.15 (m, 4 H) 4.57 - 4.76 (m, 3 H) 4.81 (br d, J=11.74 Hz, 1 H) 5.07 (d, J=11.74 Hz, 1 H) 7.18 (s, 1 H) 7.24 - 7.36 (m, 8 H) 7.36 - 7.45 (m, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C23H25IN2O4 [M+H]+: 521.09, found 521.2, [M-H]-: 519.09, not found.
工程6-11 (5S,6R,7S,8S)-2-ヨード-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000053
[(5R,6R,7S,8S)-2-ヨード-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール(335mg)のアセトン(53.6mL)溶液に、別途調製した0.7MのJones試薬(14.7mL)をゆっくり滴下し、室温で一晩撹拌した。イソプロピルアルコールを加えて30分撹拌し、減圧下濃縮した。残渣に水を入れて、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層をBrineで洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、クロロホルム/メタノール=100:0~80:20)で精製し、標題化合物を無色固体(205mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 3.42 (s, 3 H) 4.04 (br s, 1 H) 4.23 - 4.34 (m, 1 H) 4.37 - 4.53 (m, 2 H) 4.66 - 4.81 (m, 3 H) 4.95 (br d, J=11.98 Hz, 1 H) 6.89 - 6.97 (m, 1 H) 7.13 - 7.17 (m, 1 H) 7.24 - 7.36 (m, 10 H).
MS (ESI): m/z calcd for C23H23IN2O5 [M+H]+: 535.07, found 535.2, [M-H]-: 533.07, found 533.1.
工程6-12 (5S,6R,7R,8S)-7,8-ジヒドロキシ-6-メトキシ-2-[2-[4-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000054
(5S,6R,7S,8S)-2-ヨード-6-メトキシ-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(50mg)のアセトニトリル(0.936mL)溶液に、トリス{トリス[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ホスフィン}パラジウム(40mg)とヨウ化銅(3.6mg)、トリエチルアミン(0.065mL)を加えた。外温60℃で撹拌しながら、1-エチニル-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(48mg)のアセトニトリル(0.936mL)溶液を滴下し、1時間撹拌した。酢酸エチルで希釈後、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、酢酸エチル/メタノール=100:0~80:20)で精製し、茶色オイル(39mg)を得た。
茶色オイル(39mg)の酢酸エチル(0.75mL)とメタノール(0.25mL)、水(0.3mL)、酢酸(1.25mL)の混合溶液に、20%水酸化パラジウム(78mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。窒素置換後、不溶物をろ別してメタノールで洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣を再度、酢酸エチル(0.75mL)とメタノール(0.25mL)、水(0.3mL)、酢酸(1.25mL)の混合溶液に溶かして、20%水酸化パラジウム(78mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。窒素置換後、不溶物をろ別してメタノールで洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製して、標題化合物を無色アモルファス(2.95mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, METHANOL-d4) δ ppm 2.96 - 3.03 (m, 2 H) 3.03 - 3.08 (m, 2 H) 3.53 (s, 3 H) 3.98 (t, J=5.57 Hz, 1 H) 4.14 (dd, J=5.78, 4.13 Hz, 1 H) 4.71 (d, J=4.95 Hz, 1 H) 4.78 (d, J=4.13 Hz, 1 H) 7.11 (s, 1 H) 7.42 (m, J=8.26 Hz, 2 H) 7.59 (m, J=8.26 Hz, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C18H19F3N2O5 [M+H]+: 401.12, found 401.2, [M-H]-: 399.12, found 399.3.
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
実施例6-2 (5S,6R,7R,8S)-7,8-ジヒドロキシ-6-メトキシ-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000055
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.70 - 2.76 (m, 2 H) 2.81 - 2.89 (m, 2 H) 3.36 - 3.40 (m, 3 H) 3.92 (br s, 1 H) 3.97 (br s, 1 H) 4.40 (br s, 1 H) 4.78 (br s, 1 H) 5.12 - 5.30 (m, 1 H) 6.76 (br s, 1 H) 6.80 (br d, J=8.07 Hz, 1 H) 6.92 (br s, 1 H) 6.97 - 7.09 (m, 3 H) 7.13 (br t, J=7.21 Hz, 1 H) 7.29 (br t, J=7.83 Hz, 1 H) 7.39 (br t, J=7.46 Hz, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C23H24N2O6 [M+H]+: 425.16, found 425.2, [M-H]-: 423.16, found 423.1.
実施例7-1 (5S,6R,7R,8S)-7,8-ジヒドロキシ-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-6-プロパン-2-イルオキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000056
工程7-1 (4aR,7R,8R,8aS)-2,2-ジメチル-6-フェニルメトキシ-4,4a,6,7,8,8a-ヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-7,8-ジオール(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000057
(2R,3S,4S,5R)-2-(ヒドロキシメチル)-6-フェニルメトキシオキサン-3,4,5-トリオール(13g)のN,N-ジメチルホルムアミド(68.7mL)溶液に2,2―ジメトキシプロパン(8.85mL)とp-トルエンスルホン酸一水和物(0.457g)を加えた。外温90℃で2時間撹拌した。反応液を80℃で減圧下、1時間かけて濃縮した。残渣にトリエチルアミン(2mL)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで抽出した。分液して得られた有機層を水とBrineで順に洗浄して、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=67:33~0:100)で精製し、標題化合物を無色アモルファス(8.82g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.43 (s, 3 H) 1.50 (s, 3 H) 3.48 - 3.86 (m, 6 H) 4.39 - 4.55 (m, 1 H) 4.58 - 4.78 (m, 1 H) 4.85 - 5.04 (m, 1 H) 7.29 - 7.38 (m, 5 H).
MS (ESI): m/z calcd for C16H22O6 [M+H]+: 311.14, not found, [M+Na]+: 333.13, found 333.3, [M-H]-: 309.14, not found.
工程7-2 (4aR,7R,8S,8aR)-2,2-ジメチル-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-4,4a,6,7,8,8a-ヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000058
(4aR,7R,8R,8aS)-2,2-ジメチル-6-フェニルメトキシ-4,4a,6,7,8,8a-ヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン-7,8-ジオール(ジアステレオマー混合物)(8.82g)のN,N-ジメチルホルムアミド(56.8mL)溶液に氷浴下、60%水素化ナトリウム(2.84g)を加えた。そのまま1時間撹拌した。氷浴下、臭化ベンジル(8.44mL)を加えて、室温で3時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で後処理後、酢酸エチル/ヘキサン(100mL:50mL)の混合溶媒で抽出した。分液して得られた有機層を水で2回洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=9:1~3:1)で精製し、標題化合物を無色固体(12.7g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.40 - 1.57 (m, 6 H) 3.39 - 4.17 (m, 6 H) 4.50 - 5.00 (m, 7 H) 7.19 - 7.48 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C30H34O6 [M+H]+: 491.24, not found, [M+Na]+: 513.23, found 513.3, [M-H]-: 489.24, not found.
工程7-3 [(2R,3R,4S,5R)-4,5,6-トリス(フェニルメトキシ)-3-プロパン-2-イルオキシ-2-オキサニル]メタノール(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000059
(4aR,7R,8S,8aR)-2,2-ジメチル-6,7,8-トリス(フェニルメトキシ)-4,4a,6,7,8,8a-ヘキサヒドロピラノ[3,2-d][1,3]ジオキシン(ジアステレオマー混合物)(12.6g)のクロロホルム(85.6mL)溶液に、モレキュラーシーブス4Å(12.6g)を加えた。-50℃に冷却しながら、ボラン-トリメチルアルミ錯体(5.62g)と塩化アルミニウム(6.85g)を加えた。マイナス30~50℃で30分撹拌した。1mol/Lの塩酸で後処理後、クロロホルムで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かしてNHシリカを加えて撹拌した後、ろ過して、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=4:1~2:1)で精製し、標題化合物を無色オイル(7.80g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.10 - 1.20 (m, 6 H) 3.38 - 3.57 (m, 3 H) 3.62 - 3.79 (m, 3 H) 3.87 - 4.05 (m, 2 H) 4.52 - 4.57 (m, 1 H) 4.62 - 4.74 (m, 2 H) 4.78 - 4.83 (m, 1 H) 4.87 - 5.00 (m, 2 H) 7.25 - 7.39 (m, 15 H).
MS (ESI): m/z calcd for C30H36O6 [M+H]+: 493.25, not found, [M+Na]+: 515.4, found 513.3, [M-H]-: 491.25, not found.
工程7-4 (3R,4S,5R,6R)-6-(ヒドロキシメチル)-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-オキサノール(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000060
[(2R,3R,4S,5R)-4,5,6-トリス(フェニルメトキシ)-3-プロパン-2-イルオキシ-2-オキサニル]メタノール(ジアステレオマー混合物)(4.50g)のメタノール(45.7mL)溶液にパラジウムーアルミナ(9.00g)とギ酸アンモニウム(8.64g)を加えた。室温で一晩撹拌した。パラジウム-アルミナ(9.00g)とギ酸アンモニウム(8.64g)を追加して、室温で3時間撹拌した。水と酢酸エチルを順に加えた。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=1:1~1:2)で精製し、標題化合物を無色オイル(1.22g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.12 - 1.20 (m, 6 H) 3.31 - 3.59 (m, 3 H) 3.67 - 3.77 (m, 1 H) 3.79 - 3.89 (m, 2 H) 3.92 - 4.02 (m, 1 H) 4.64 - 4.93 (m, 5 H) 5.07 - 5.24 (m, 1 H) 7.27 - 7.37 (m, 10 H).
MS (ESI): m/z calcd for C23H30O6 [M+H]+: 403.20, not found, [M+Na]+: 425.19, found 425.2, [M-H]-: 401.20, not found.
工程7-5 (3R,4S,5R,6R)-6-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-オキサノール(ジアステレオマー混合物)
Figure 2022183434000061
(3R,4S,5R,6R)-6-(ヒドロキシメチル)-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-オキサノール(ジアステレオマー混合物)(1.22g)のN,N-ジメチルホルムアミド(10.1mL)溶液にイミダゾール(0.268g)とtert-ブチルジフェニルクロロシラン(0.833g)を加えた。室温で一晩撹拌した。水で後処理後、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)で抽出した。分液して得られた有機層を水で洗浄して、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=9:1~0:1)で精製し、標題化合物を無色固体(1.41g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.01 - 1.08 (m, 12 H) 1.13 - 1.22 (m, 3 H) 2.76 (s, 1 H) 3.48 - 3.67 (m, 2 H) 3.77 - 4.05 (m, 5 H) 4.57 - 4.95 (m, 4 H) 5.20 (br s, 1 H) 7.24 - 7.45 (m, 16 H) 7.64 - 7.76 (m, 4 H).
MS (ESI): m/z calcd for C39H48O6Si [M+H]+: 641.32, not found, [M+Na]+: 663.31, found 663.4, [M-H]-: 639.32, not found.
工程7-6 (3R,4S,5R,6R)-6-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-オキサノン
Figure 2022183434000062
(3R,4S,5R,6R)-6-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-オキサノール(ジアステレオマー混合物)(3.26g)のクロロホルム(17.0mL)溶液にモレキュラーシーブス4Å(3.26g)と4-メチルモルホリン N-オキシド(1.37g)を加えて室温で20分撹拌後、氷冷下で過ルテニウム酸テトラプロピルアンモニウム(0.179g)を加えた。そのまま30分、室温に昇温して2時間撹拌した。不溶物をろ別して減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=9:1~4:1)で精製し、標題化合物を無色オイル(3.25g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.04 - 1.07 (m, 12 H) 1.11 - 1.14 (m, 3 H) 3.78 - 3.99 (m, 5 H) 4.08 (d, J=6.85 Hz, 1 H) 4.26 (dt, J=8.50, 2.48 Hz, 1 H) 4.60 - 4.67 (m, 2 H) 4.74 (d, J=11.13 Hz, 1 H) 5.00 (d, J=11.37 Hz, 1 H) 7.25 - 7.45 (m, 16 H) 7.67 (dt, J=7.70, 1.34 Hz, 4 H).
工程7-7 (3R,4S,5R,6R)-6-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-ピペリジノン
Figure 2022183434000063
(3R,4S,5R,6R)-6-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-オキサノン(3.25g)のメタノール(7.27mL)溶液にアンモニア(7mol/Lメタノール溶液、1.8mL)を加えた。室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮した。残渣をクロロホルム(25.2mL)に溶かした。氷浴下、デスマーチン試薬(3.42g)と水(0.0818mL)を順に加えた。室温に昇温して一晩撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液で後処理後、クロロホルムで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=2:1~1:2)で精製し、薄黄色オイル(1.70g)を得た。薄黄色オイル(1.70g)をクロロホルム(12.7mL)に溶かした。メタノールと氷でマイナス15℃に冷却して、トリエチルシラン(1.38mL)を加え、20分撹拌後、三臭化ホウ素のジエチルエーテル錯体(0.432g)を加えた。マイナス10~0℃を維持したまま2時間撹拌した。飽和アンモニウム水溶液で後処理後、クロロホルムで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=4:1~1:1)で精製し、標題化合物を無色オイル(0.575g)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.88 (d, J=6.11 Hz, 3 H) 1.07 (s, 12 H) 3.33 - 3.40 (m, 1 H) 3.60 (dd, J=10.03, 7.34 Hz, 1 H) 3.74 - 3.85 (m, 3 H) 3.95 (d, J=8.31 Hz, 1 H) 4.12 (q, J=7.09 Hz, 1 H) 4.70 - 4.84 (m, 3 H) 5.19 (d, J=11.13 Hz, 1 H) 5.78 (br s, 1 H) 7.24 - 7.33 (m, 8 H) 7.37 - 7.47 (m, 8 H) 7.62 (br d, J=7.09 Hz, 4 H).
MS (ESI): m/z calcd for C39H47NO5Si [M+H]+: 638.32, not found, [M+Na]+: 660.31, found 660.4, [M-H]-: 636.32, not found
工程7-8 (3R,4S,5R,6R)-6-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-1-[2-オキソ-4-(3-フェノキシフェニル)ブチル]-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-ピペリジノン
Figure 2022183434000064
(3R,4S,5R,6R)-6-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-ピペリジノン(0.575g)のN,N-ジメチルホルムアミド(4.51mL)溶液に氷浴下、1mol/Lリチウムビス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン溶液(1.80mL)を加えて30分撹拌した。氷浴下のまま、1-ブロモ-4-(3-フェノキシフェニル)-2-ブタノン(0.863g)のN,N-ジメチルホルムアミド(0.901mL)溶液を加えて、そのまま10分撹拌した。1mol/Lの塩酸で後処理後、酢酸エチル/ヘキサン(2:1)で抽出した。分液して得られた有機層を水とBrineで順に洗浄して、無水硫酸ナトリウムで脱水した後、減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=9:1~4:1)で精製し、標題化合物を無色オイル(450mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.94 - 1.11 (m, 15 H) 2.76 - 2.84 (m, 2 H) 3.25 (br d, J=4.40 Hz, 1 H) 3.51 (d, J=17.36 Hz, 1 H) 3.62 - 3.78 (m, 2 H) 3.78 - 3.91 (m, 3 H) 3.98 - 4.06 (m, 1 H) 4.29 (d, J=17.36 Hz, 1 H) 4.55 - 4.75 (m, 2 H) 4.85 (d, J=11.00 Hz, 1 H) 5.08 (d, J=11.37 Hz, 1 H) 6.78 - 6.83 (m, 2 H) 6.85 - 6.88 (m, 1 H) 6.97 - 7.01 (m, 2 H) 7.09 (br t, J=7.40 Hz, 1 H) 7.20 (br t, J=7.70 Hz, 1 H) 7.25 - 7.45 (m, 18 H) 7.56 - 7.62 (m, 4 H).
MS (ESI): m/z calcd for C55H61NO7Si [M+H]+: 876.42, not found, [M+Na]+: 898.41, found 898.4, [M-H]-: 874.42, not found.
工程7-9 tert-ブチル-[[(5R,6R,7S,8S)-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-6-プロパン-2-イルオキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ]-ジフェニルシラン
Figure 2022183434000065
(3R,4S,5R,6R)-6-[[tert-ブチル(ジフェニル)シリル]オキシメチル]-1-[2-オキソ-4-(3-フェノキシフェニル)ブチル]-3,4-ビス(フェニルメトキシ)-5-プロパン-2-イルオキシ-2-ピペリジノン(450mg)のエタノール(2.57mL)溶液に、アンモニアトリフルオロ酢酸塩(1.35g)を加えた。マイクロウエーブで120℃に加熱しながら6時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で後処理後、酢酸エチルで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=2:1)で精製し、標題化合物を黄色オイル(280mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.98 - 1.11 (m, 15 H) 2.77 - 2.93 (m, 4 H) 3.80 - 4.08 (m, 6 H) 4.64 - 4.71 (m, 2 H) 4.80 (br d, J=11.25 Hz, 2 H) 5.16 (d, J=11.49 Hz, 1 H) 6.53 (s, 1 H) 6.82 (q, J=8.07 Hz, 1 H) 6.89 - 6.90 (m, 1 H) 6.94 - 7.03 (m, 3 H) 7.09 (t, J=7.40 Hz, 1 H) 7.25 - 7.43 (m, 19 H) 7.51 - 7.56 (m, 2 H) 7.59 (br d, J=7.09 Hz, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C55H60N2O5Si [M+H]+: 857.43, found 857.5, [M-H]-: 855.43, not found.
工程7-10 [(5R,6R,7S,8S)-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-6-プロパン-2-イルオキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール
Figure 2022183434000066
tert-ブチル-[[(5R,6R,7S,8S)-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-6-プロパン-2-イルオキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メトキシ]-ジフェニルシラン(280mg)のテトラヒドロフラン(2.18mL)溶液を0℃に冷却しながらフッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(1mol/Lテトラヒドロフラン溶液、0.490mL)を加えた。室温に昇温して一晩撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液で後処理後、酢酸エチルで抽出した。分液して得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、ヘキサン/酢酸エチル=2:1~1:9)で精製し、標題化合物を無色オイル(192mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 1.14 (d, J=2.20 Hz, 3 H) 1.16 (br d, J=2.08 Hz, 3 H) 2.85 - 3.00 (m, 4 H) 3.76 - 3.82 (m, 1 H) 3.91 - 4.08 (m, 5 H) 4.66 - 4.72 (m, 2 H) 4.81 (br t, J=11.07 Hz, 2 H) 5.11 (d, J=11.49 Hz, 1 H) 6.68 (s, 1 H) 6.81 - 6.85 (m, 1 H) 6.88 (s, 1 H) 6.93 - 7.03 (m, 3 H) 7.05 - 7.12 (m, 1 H) 7.22 - 7.35 (m, 11 H) 7.40 (br d, J=7.09 Hz, 2 H).
MS (ESI): m/z calcd for C39H42N2O5 [M+H]+: 619.31, found 619.3, [M-H]-: 617.31, not found.
工程7-11 (5S,6R,7S,8S)-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-6-プロパン-2-イルオキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000067
[(5R,6R,7S,8S)-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-6-プロパン-2-イルオキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-イル]メタノール(192mg)のアセトン(31.0mL)溶液に、別途調製した0.7MのJones試薬(7.09mL)をゆっくり滴下し、室温で三晩撹拌した。氷浴下、イソプロピルアルコールを加えて1時間撹拌し、減圧下濃縮した。残渣に水を入れて、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を減圧下濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ、クロロホルム/メタノール=97:3~50:50)で精製し、標題化合物を無色オイル(140mg)として得た。
1H NMR (400 MHz, CHLOROFORM-d) δ ppm 0.95 - 1.00 (m, 3 H) 1.05 (br d, J=5.75 Hz, 3 H) 2.64 - 2.78 (m, 4 H) 3.64 - 3.76 (m, 2 H) 3.82 (br s, 1 H) 4.39 - 4.63 (m, 6 H) 4.75 - 4.81 (m, 1 H) 4.85 (br d, J=11.25 Hz, 1 H) 6.46 (br s, 1 H) 6.70 - 6.82 (m, 3 H) 6.92 (br d, J=7.95 Hz, 2 H) 7.00 - 7.07 (m, 2 H) 7.13 - 7.30 (m, 13 H).
MS (ESI): m/z calcd for C39H40N2O6 [M+H]+: 633.29, found 633.3, [M-H]-: 631.29, not found.
工程7-12 (5S,6R,7R,8S)-7,8-ジヒドロキシ-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-6-プロパン-2-イルオキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
(5S,6R,7S,8S)-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-7,8-ビス(フェニルメトキシ)-6-プロパン-2-イルオキシ-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸(140mg)の酢酸エチル(1.48mL)とメタノール(0.443mL)、水(0.443mL)、酢酸(2.21mL)の混合溶液に、20%水酸化パラジウム(70 mg)を加えた後、水素雰囲気下、室温で一晩撹拌した。窒素置換後、不溶物をろ別してメタノールで洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた残渣を分取HPLCで精製して、標題化合物を無色アモルファス(43mg)として得た。
1H NMR (600 MHz, Solvent) δ ppm 1.16 (d, J=6.19 Hz, 3 H) 1.20 (d, J=6.19 Hz, 3 H) 2.94 (s, 4 H) 3.91 (t, J=5.57 Hz, 1 H) 3.96 (dt, J=12.28, 6.04 Hz, 1 H) 4.33 (dd, J=5.99, 4.33 Hz, 1 H) 4.66 (d, J=4.13 Hz, 1 H) 4.70 (d, J=4.95 Hz, 1 H) 6.81 (dd, J=8.05, 1.86 Hz, 1 H) 6.88 (t, J=1.86 Hz, 1 H) 6.93 - 7.00 (m, 3 H) 7.07 (s, 1 H) 7.10 (t, J=7.43 Hz, 1 H) 7.26 (t, J=7.84 Hz, 1 H) 7.31 - 7.37 (m, 3 H)
MS (ESI): m/z calcd for C25H28N2O6 [M+H]+: 453.19, found 453.3, [M-H]-: 451.19, found 451.3.
同様の方法により、以下の化合物を合成した。
実施例7-2 (5S,6R,7R,8S)-7,8-ジヒドロキシ-2-[2-(3-フェノキシフェニル)エチル]-6-(2-フェニルエトキシ)-5,6,7,8-テトラヒドロイミダゾ[1,2-a]ピリジン-5-カルボン酸
Figure 2022183434000068
1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ ppm 2.72 (br t, J=8.26 Hz, 2 H) 2.79 (t, J=7.22 Hz, 2 H) 2.83 - 2.90 (m, 2 H) 3.75 (dt, J=9.50, 7.22 Hz, 1 H) 3.79 - 3.84 (m, 1 H) 3.87 - 3.91 (m, 1 H) 4.07 - 4.11 (m, 1 H) 4.36 - 4.40 (m, 1 H) 4.69 (br s, 1 H) 6.70 - 6.76 (m, 1 H) 6.80 (dd, J=8.26, 2.48 Hz, 1 H) 6.92 (s, 1 H) 7.01 (d, J=7.84 Hz, 2 H) 7.04 (d, J=7.84 Hz, 1 H) 7.13 (t, J=7.22 Hz, 1 H) 7.17 - 7.22 (m, 3 H) 7.24 - 7.31 (m, 3 H) 7.37 - 7.41 (m, 2 H)
MS (ESI-PAL): m/z calcd for C30H30N2O6 [M+H]+: 515.21, found 515.2, [M+H]-: 513.21, found 513.3.
試験例1(ヘパラナーゼ1阻害作用の測定)
本発明化合物のヒトヘパラナーゼ1(ヒトHPSE1)に対する阻害作用は、Cisbio社のHTRF(登録商標)(Homogeneous Time Resolved Fluorescence)法により評価した。
自社で調製したRecombinant Human Heparanase1(HPSE1)をTris Buffer(BSA/F127)で8ng/mLに希釈し、384ウェルプレートに10μL/well分注した。続いて、各濃度になるように被験物質が溶解したDMSOを、音波を用いた微量液体分注装置(Echo(登録商標)、ベックマンコールター社)で200nL/well添加し、室温で10分間静置した。NaOAc Bufferで0.8μg/mLに調製したBiotin-Heparan Sulfate-Eu Cryptateを10μL/well分注した。21℃で60分間反応させた後、Buffer B(0.8M KF、2mg/mL ヘパリン、0.1M リン酸緩衝液、pH8.0)で0.625μg/mLに調製したStreptavidin-d2を20μL/well分注して反応を停止した。384ウェルプレートを遮光して室温で15分静置後、蛍光値(665nm/615nm)を測定した。測定した蛍光値から、以下の2式を用いてHPSE1阻害率を算出した。
式1:Ratio=665nmの蛍光値/615nmの蛍光値
式2:HPSE1阻害率=100-[(試験物質添加時のRatio-HPSE1非添加時のRatio)/(化合物非添加時のRatio-HPSE1非添加時のRatio)]x100
また、化合物非添加時を0%阻害、HPSE1非添加時を100%阻害と設定した。ここで、化合物非添加時とは被験物質が含まれないDMSOを使用してRatioを算出した時であり、HPSE1非添加時とはRecombinant Human HPSE1が含まれないTris Buffer(BSA/F127)を使用してRatioを算出した時である。
各化合物濃度の平均阻害率から、XLfit(ID Business Solution Limited)の4Parameter Logistic Modelを使用して50%阻害濃度(IC50値)を算出した。
本発明化合物のIC50値を以下に示す。
Figure 2022183434000069
本発明化合物の中には、GUSβに対して、高い選択性を有するものも存在する。
なお、GUSβに対する選択性(阻害作用)は、以下の試験例2に記載の方法によって確認することができる。
試験例2(GUSβ阻害作用の測定)
本発明化合物のGUSβに対する阻害作用は、以下により測定することができる。
各濃度になるように被験物質が溶解したNaOAc Bufferを96ウェルプレートに80μL/well分注する。続いて終濃度1.5ng/μLとなるようにNaOAc Bufferで希釈したRecombinant Human β-Glucuronidase(GUSβ)を10μL/well添加し、37℃で10分間静置する。終濃度50μMとなるようにNaOAc Bufferで希釈した4-Methylumbelliferyl β-D-glucuronideを10μL/well分注する。37℃で60分間反応させた後、蛍光値(320nm/445nm)を測定する。得られた蛍光値を既知濃度の4-Methylumbelliferoneの蛍光値を用いて生成物濃度に変換し、以下の式を用いてGUSβ阻害率を算出する。
式3:GUSβ阻害率=100-[(被験物質存在下の反応で得られた生成物濃度-GUSβ非添加時の生成物濃度)/(化合物非添加時の反応で得られた生成物濃度-GUSβ非添加時の生成物濃度)]x100
ここで、化合物非添加時とは被験物質が含まれないNaOAc Bufferを用いて反応を行う時であり、GUSβ非添加時とはGUSβが含まれないNaOAc Bufferを使用して反応を行う時である。
各化合物濃度の平均阻害率から、XLfit(ID Business Solution Limited)の4Parameter Logistic Modelを使用して50%阻害濃度(IC50値)を算出する。
本発明の化合物は優れたヘパラナーゼ1阻害作用を有し、本発明により、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症からなる群から選ばれる疾患の予防又は治療に有効な医薬品を提供するが可能となり、患者の負担を軽減し、医薬品産業の発達に寄与することが期待される。

Claims (5)

  1. 式[I]
    Figure 2022183434000070
    (式中、
    Lは、単結合又はC1-3アルキレン基を示し、
    は、水素原子、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、アリール基(該アリール基はハロゲン原子、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基(該アリールオキシ基はC1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、アリールC1-4アルキル基、C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、ヘテロアリールカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基(該アリールスルホニルアミノ基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、ヘテロアリールスルホニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、及びヘテロアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~3個の基で置換されても良い)、ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は単環基又は多環基であって、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールC1-4アルキル基、C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、ヘテロアリールカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、ヘテロアリールスルホニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、ヘテロアリールカルボニル基、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基(該アリールスルホニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、及びヘテロアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、又は4~8員の環状アミノ基(該4~8員の環状アミノ基の窒素原子はC1-4アルキル基、又はC3-6シクロアルキル基と共有結合を形成しても良く、また、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基はアリール及びアリールオキシ基からなる群から選ばれる1個の基で置換されても良い)、又はヘテロアリールカルボニル基とアミド結合を形成しても良く、また、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はヘテロアリールスルホニル基とスルホンアミド結合を形成しても良い)を示し、
    は、水素原子又はC1-3アルキル基(該C1-3アルキル基は1個のアリール基で置換されても良い)を示し、
    ただし、Lが単結合かつRが水素原子かつRが水素原子となる場合を除く)
    で表される化合物又はその医薬上許容される塩。
  2. 式[I]
    Figure 2022183434000071
    (式中、
    Lは、単結合又はC1-3アルキレン基を示し、
    は、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、アリール基、(該アリール基はハロゲン原子、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基(該アリールオキシ基はC1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基(該アリールスルホニルアミノ基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、C1-4アルキルスルホニル基、及びアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は単環基又は多環基であって、ハロゲン原子、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリールオキシ基、アリールC1-4アルキル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、C1-4アルキルスルホニル基、及びアリールスルホニル基(該アリールスルホニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、又は4~8員の環状アミノ基(該4~8員の環状アミノ基の窒素原子はアリールカルボニル基(該アリールカルボニル基はアリール及びアリールオキシ基からなる群から選ばれる1個の基で置換されても良い)とアミド結合を形成しても良い)を示し、
    は、水素原子、メチル基、イソプロピル基、又はフェネチル基を示す)
    で表される、請求項1に記載の化合物又はその医薬上許容される塩。
  3. 請求項1若しくは2に記載の化合物又はその医薬上許容される塩を有効成分として含む、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症からなる群から選ばれる疾患の予防剤又は治療剤。
  4. 式[I]
    Figure 2022183434000072
    (式中、
    Lは、単結合又はC1-3アルキレン基を示し、
    は、水素原子、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、アリール基(該アリール基はハロゲン原子、C1-4アルキル基、C3-6シクロアルキル基、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基(該アリールオキシ基はC1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、アリールC1-4アルキル基、C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、ヘテロアリールカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基(該アリールスルホニルアミノ基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、ヘテロアリールスルホニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニル基、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、及びヘテロアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~3個の基で置換されても良い)、ヘテロアリール基(該ヘテロアリール基は単環基又は多環基であって、ハロゲン原子、C1-4アルキル基、ハロC1-4アルキル基、ヒドロキシC1-4アルキル基、C1-4アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アリールC1-4アルキル基、C1-4アルキルアミノ基、C1-4アルカノイルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、ヘテロアリールカルボニルアミノ基、C1-4アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、ヘテロアリールスルホニルアミノ基、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、ヘテロアリールカルボニル基、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基(該アリールスルホニル基は1個のC1-4アルキル基で置換されても良い)、及びヘテロアリールスルホニル基からなる群から選ばれる1~2個の基で置換されても良い)、又は4~8員の環状アミノ基(該4~8員の環状アミノ基の窒素原子はC1-4アルキル基、又はC3-6シクロアルキル基と共有結合を形成しても良く、また、C1-4アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基(該アリールカルボニル基はアリール及びアリールオキシ基からなる群から選ばれる1個の基で置換されても良い)、又はヘテロアリールカルボニル基とアミド結合を形成しても良く、また、C1-4アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はヘテロアリールスルホニル基とスルホンアミド結合を形成しても良い)を示し、
    は、水素原子又はC1-3アルキル基(該C1-3アルキル基は1個のアリール基で置換されても良い)を示す)
    で表される化合物又はその医薬上許容される塩を有効成分として含む、ヘパラナーゼ1阻害剤。
  5. 請求項4に記載の化合物又はその医薬上許容される塩を有効成分として含む、腎疾患、癌疾患及び癌疾患に関連する症状、糖尿病及び糖尿病合併症、臓器線維症及び臓器線維症に関連する症状、炎症性疾患、アミロイドーシス、アテローム性動脈硬化症、骨疾患並びにウイルス感染症からなる群から選ばれる疾患の予防剤又は治療剤。
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