JP2022183104A - 水性インキ組成物及び水性インキ組成物の製造方法 - Google Patents

水性インキ組成物及び水性インキ組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】筆跡の速乾性とペン先の耐乾燥性を両立し、顔料の分散安定性、経時安定性に優れ、耐水性のある鮮明な筆跡が得られる水性インキ組成物を提供する。【解決手段】黒色着色剤が少なくともカーボンブラックとニグロシンであり、2-メチルペンタン-2,4-ジオールとHLBが9.0以上12.0以下ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する水性インキ組成物とする。【選択図】 なし

Description

本発明は、筆跡の速乾性とペン先の耐乾燥性を両立し、顔料の分散安定性、経時安定性に優れ、耐水性のある鮮明な筆跡が得られる水性インキ組成物に関する。
従来、サインペン、マーキングペン、筆ペン、フェルトペン等に用いられる水性インキには、着色剤として主に水溶性の染料が用いられてきた。しかし、これらの染料インキの筆跡は、耐光性、耐水性が劣り、特にはがきなどの筆跡が水に濡れ、にじんだり、判読不能になることがあった。そこで、近年、これらの物性に優れた顔料を着色剤として使用する試みが行われ、多種の用途に使用されている。
特に、黒色の筆ペンは、はがきなどの他にも和紙などにじみの大きい用紙に筆記する用途が多い。近年筆になじみのない使用者が多いこともあり、筆穂を持つ筆ペンであってもにじみが少なくボールペンなどのように筆記後素早く乾いて紙面や手を汚さず、かつ濃く、くっきりとした筆跡を持つインキが要望されている。
しかしながら、従来のサインペン、マーキングペン、筆ペン、フェルトペン等に顔料インキを適用する場合は、インキ粘度が十分に低く抑えられないとペン先からインキが出渋ったり、早書きでかすれるなど安定した吐出が得られないため、十分な筆跡濃度を得られる顔料の含有量で低粘度に分散できる顔料が限られるものであった。また、そのようにインキの流動性を向上したり筆跡の速乾性を向上させるために溶剤や界面活性剤を加えるとインキが紙に浸透するのと一緒に顔料が紙に沈み込んでしまい、顔料の濃度を上げても筆跡の濃度が十分に上がらなかったり、筆跡ににじみが生じてしまうものであった。
特許文献1にはカーボンブラックを使用した筆ペン用顔料インキが記載されているが、濃度向上のため顔料分が多く、筆穂の耐乾燥性や筆跡の乾燥性が悪く、筆跡がかすれたり、筆跡が汚れやすいものであった。
特許文献2には顔料の分散安定性と濃度を向上させるために着色材としてカーボンブラックとニグロシンを併用したマーキングペン用インキが記載されているが、安定に分散させられる顔料の量が少なく特許文献1と同様にペン先の耐乾燥性や筆跡の乾燥性が悪く、筆跡がかすれたり、筆跡が汚れやすいものであった。
特開2006-241202号公報 特開2019-116603号公報
本発明は、筆跡の速乾性とペン先の耐乾燥性を両立し、顔料の分散安定性、経時安定性に優れ、耐水性のある鮮明な筆跡が得られる黒色の水性インキ組成物を提供することを目的としている。
本発明は、水と、湿潤剤と、2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルと、黒色着色剤とから少なくともなる黒色の水性インキ組成物において、前記黒色着色剤が少なくともカーボンブラックとニグロシンである水性インキ組成物を第1の要旨とし、筆記部としての筆穂と、前記インキ組成物を収容するインキ収容部とを備え、前記インキ組成物が前記インキ収容部から前記筆記部に供給されるように構成された、筆ペン形態である筆記具を第2の要旨とし、少なくとも前記ニグロシンと、前記2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、前記HLBが9.0以上12.0以下ポリグリセリン脂肪酸エステルとを加熱溶解し、水に分散させるステップを備える水性インキ組成物の製造方法を第3の要旨とし、カーボンブラックと、ニグロシンと、水と、湿潤剤と、2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとを少なくとも含有する水性インキ組成物の製造方法であって、少なくとも前記ニグロシンと前記2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、前記HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとを加熱溶解した後に、水に分散させるステップを備える、筆記部としての筆穂とインキ組成物を収容するインキ収容部と、を備え前記インキ収容部からの前記インキ組成物が前記筆記部に供給されるように構成された筆記具用の水性インキ組成物の製造方法を第4の要旨とするものである。
本発明に使用される黒色顔料であるカーボンブラックは、耐光性、耐水性が良好であり、低粘度顔料インキ組成物として、2-メチルペンタン-2,4-ジオールを添加することにより筆跡の乾燥が促進されると共に、筆穂のインキ保持力がアップし、インキの流動性も向上されるのでかすれずに連続して筆記できる距離がのびる。同時に黒色着色剤であるニグロシン表面にHLBが9.0以上12.0以下ポリグリセリン脂肪酸エステルが吸着した複合体がカーボンブラックの紙面への沈み込みとペン先、特に筆穂の乾燥を防止することにより、濃く鮮明な黒色筆跡と筆跡の速乾性を得られる水性インキ組成物である。
以下詳細に説明する。
水はインキの主溶剤として使用するものであり、イオン交換水や精製水を用いることが好ましく、その使用量はインキ組成物全量に対して20重量%以上65重量%以下が好ましく使用できる。
黒色顔料としてカーボンブラックが使用できる。黒色顔料の中で安価で黒色濃度が高く、筆跡の耐光性が強く、長期で筆跡を保存することが可能である。カーボンブラックは顔料粉体を従来公知の方法で水性媒体に分散した顔料分散体とすることもできるし、あらかじめ顔料分散体として提供されているものを使用することもできる。分散剤としては界面活性剤や顔料分散樹脂を用いることが公知技術として知られている。界面活性剤と顔料分散樹脂を併用することもできる。特に顔料分散樹脂を使用した方が筆跡の耐水性の向上や機能性を担保させた分散体を製造することができる。カーボンブラックの使用量はインキ組成物全量に対して9.0重量%以上20重量%以下が好ましく、特に鮮明な筆跡と良好な吐出性のためには9.0重量%以上15重量%以下が特に好ましい。また、分散したインキ組成物中のカーボンブラックの平均粒子径は0.1μm以上0.3μm以下が好ましく、特に平均粒子径が0.1μm以上0.2μm以下であると、筆跡に適度な隠蔽力と、良好な発色、鮮明性が得られ、筆跡が色沈みせず最適である。使用できる粉体カーボンブラックの具体例として、三菱カーボンブラック#10B、同#20B、同#14、同#25、同#30、同#33、同#40、同#44、同#45、同#45L、同#50、同#55、同#95、同#260、同#900、同#970、同#1000、同#2200B、同#2300、同#2350、同#2400B、同#2650、同#2700、同#4000B、同CF9、同MA7、同MA8、同MA11、同MA14、同MA77、同MA100、同MA100S、同MA100R、同MA220、同MA230、同MA600及びMCF88(以上、三菱化学株式会社製)、モナーク120、モナーク700、モナーク800、モナーク880、モナーク1000、モナーク1100、モナーク1300、モナーク1400、モーガルL、リーガル99R、リーガル250R、リーガル300R、リーガル330R、リーガル400R、リーガル500及びリーガル660R(以上、キャボット コーポレーション社製、米国)、プリンテックスA、プリンテックスG、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテックス55、プリンテックス140U、プリンテックス140V、プリンテックス35、プリンテックス40、プリンテックス45、プリンテックスプリンテックス85、ナインペックス35、スペシャルブラック4、スペシャルブラック4A、スペシャルブラック5、スペシャルブラック6、スペシャルブラック100、スペシャルブラック250、スペシャルブラック350、スペシャルブラック550、カラーブラックFW1、カラーブラックFW2、カラーブラックFW2V、カラーブラックFW18、カラーブラックFW200、カラーブラックS150、カラーブラックS160及びカラーブラックS170(以上、デグサ ジャパン株式会社製)、ラーベン14、ラーベン1035、ラーベン1040、ラーベン7000、ラーベン3500、ラーベン1255、ラーベン1180、ラーベン5000ウルトラII、ラーベン2500ウルトラ、ラーベン1250、ラーベン760ウルトラ、ラーベン1100ウルトラ、ラーベン1080ウルトラ、ラーベン1060ウルトラ(以上、コロンビヤン・カーボン日本株式会社製)、TOKABLACK#3800、TOKABLACK#3845、TOKABLACK#3855、TOKABLACK#4400、TOKABLACK#4500、TOKABLACK#5500、TOKABLACK#7270SB、TOKABLACK#7360SB、TOKABLACK#7550SB、TOKABLACK#7550F、TOKABLACK#8500F、SeastN(LI-HAF)、SeastS(SRF)、SeastSP(SRF-LS)、SeastSO(FEF)、SeastSVH(SRF-HS)、SeastTA(FT級)、SeastV(GPF)、SeastKH(N339)、SeastFY(SRF-HS)、SeastNH(N351)、Seast3(HAF)、Seast3H(HAF-HS)、Seast5H(IISAF-HS)、Seast6(ISAF)、Seast7(N234)、Seast9(SAF)、Seast9H(SAF-HS)、Seast116(MAF)、Seast116HM(MAF-HS)、Seast300(HAF-LS)、Seast600(ISAF-LS)(東海カーボン株式会社)、ZAH119エロー(大日精化工業株式会社製)、等が挙げられる。
顔料分散体としての具体例はポルックスブラックPM-812C(カーボンブラック含有量35重量%~45重量%、住化カラー株式会社製)、FUJI SP BLACK 8041(カーボンブラック含有量20重量%)、同8065(カーボンブラック含有量25重量%)、同8381(カーボンブラック含有量12重量%)、同8406(カーボンブラック含有量12重量%)、同8500(カーボンブラック含有量25重量%)、同8175(カーボンブラック含有量19~22重量%)、同8208(カーボンブラック含有量19~22重量%)、同8871(カーボンブラック含有量10重量%)(以上、富士色素株式会社製)、WA-Hカラーブラック(カーボンブラック含有量15重量%)、WA-Hカラーブラック03(カーボンブラック含有量10~20重量%)(以上、大日精化工業株式会社製)、DWB-B 810KA BLACK(カーボンブラック含有量12.5~17.5重量%)(日弘ビックス株式会社製)等があげられる。
更に黒色着色剤としてニグロシンを併用する。使用できるニグロシンの具体例としてはC.I.ソルベントブラック5、C.I.ソルベントブラック7が挙げられる。
C.I.ソルベントブラック5の具体例としてはOrient Spirit Black AB、Orient Spirit Black SB、NUBIAN BLACK NH-805、NUBIAN BLACK NH-815(以上、オリエント化学工業株式会社製)が挙げられ、C.I.ソルベントブラック7の具体例としては、VALIFAST BLACK 1821、OIL BLACK BS、OIL BLACK NO.5、NUBIAN BLACK TN-870、NUBIAN BLACK TH-807、NUBIAN BLACK AH-807、NUBIAN 6807-25、NUBIAN 6807-40、NUBIAN 7807-25、NUBIAN 7807-40、NUBIAN BLACK PC-0870、NIGROSINE BASE EX、NIGROSINE BASE EEF、NIGROSINE BASE EXBP、NIGROSINE BASE EE、NIGROSINE BASE EEL、NIGROSINE BASE EB(以上、オリエント化学工業株式会社製)、Aizen SOT Black 4、Aizen SOT Black 13Liquid(保土谷化学工業株式会社製)等が挙げられる。
ニグロシンはインキ全量に対して0.03重量%以上2.00重量%以下が好ましく、0.05重量%以上1.50重量%以下にすることでHLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとの複合体の作用よりカーボンブラックの紙面への沈み込みとペン先、特に筆穂の乾燥を防止し、濃く鮮明な黒色筆跡と筆跡の速乾性を得られる水性インキ組成物が得られる。
カーボンブラックとニグロシンの発色を妨げない程度に、従来公知の染料や顔料を併用して色調などを調整することができる。使用できる染料としては黄色染料のC.I.ダイレクトエロー4、同26、同44、同50、C.I.アシッドエロー1、同7、同17、同19、同23、同25、同29、同38、同42、同49、同61、同72、同78、同110、同127、同135、同141、同42、C.I.フードエロー3等、赤色染料としてC.I.フードレッド14等、C.I.アシッドレッド8、同9、同14、同18、同26、同27、同35、同37、同50、同51、同52、同57、同82、同83、同87、同91、同92、同93、同94、同95、同98、同111、同129、同131、同138、同186、同249、同254、同265、同276、C.I.ベーシックレッド1、C.I.ダイレクトレッド1、同4、同23、同31、同37、同39、同75、同80、同81、同83、同225、同226、同227その他の染料としてアシッドバイオレット15、同17、同49、アシッドオレンジ56などが挙げられる。
色調調整用に併用できる顔料は発色や分散安定性の面から有機顔料が好ましく、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー1、同3、同12、同13、同18、同24、同42、同61、同62、同74、同83、同93、同94、同95、同97、同98、同99、同100、同104、同108、同109、同110、同115、同117、同120、同138、同139、同150、同153、同166、同167、同173、同185等、赤色顔料としてC.I.ピグメントレッド2、同3、同5、同17、同22、同38、同41、同48:2、同48:3、同49、同50:1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同185、同190、同194、同206、同207、同209、同216、同245等、その他の顔料として、C.I.ピグメントオレンジ5、同10、同13、同16、同36、同40、同43、C.I.ピグメントバイオレット19、同23、同31、同33、同36、同38、同50などが挙げられる。これらの色調調整用の顔料の使用量は鮮明な発色を得るためにインキ組成物全量に対して5重量%以下が好ましい。
また、所望の隠蔽性や分散安定性、をインキや筆跡に加えるために従来公知の白色顔料、金属粉顔料、光輝性顔料、等も使用できる。
顔料を分散するために公知の水溶性樹脂分散剤や各種界面活性剤などを選択し使用することができる。水溶性樹脂分散剤としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸またはそのアルキルエステルや、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等のモノマー群より選択して重合した合成高分子や、前記モノマー群より2種以上を選択して共重合した合成高分子を、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩の形態で使用するものやアラビアガム、ロジン等の天然樹脂やその誘導体、ヒドロキシセルロースやその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
特にスチレンおよび/またはαメチルスチレンとアクリル酸および/またはメタクリル酸の共重合物の水溶性塩が顔料の分散性に優れるため好ましい。市販品としては星光PMC株式会社製のハイロスシリーズや、東亞合成株式会社製のARUFONの他にジョンクリル52J、同57J、同60J、同61J、同62(以上、BASFジャパン株式会社製)などが挙げられその使用量は顔料分に対して10~50重量%が好ましい。
ニグロシンの分散とペン先の耐乾燥性向上のためにHLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルが使用できる。具体的には、ステアリン酸ポリグリセリル-10(NIKKOL Decaglyn 1-SV:HLB 12)、イソステアリン酸ポリグリセリル-10(NIKKOL Decaglyn 1-ISV:HLB 12)、ステアリン酸ポリグリセリル-10、ポリグリセリン-10(NIKKOL Decaglyn 1-50SV:HLB 15)、オレイン酸ポリグリセリル-10(NIKKOL Decaglyn 1-OV:HLB 12)、ジステアリン酸ポリグリセリル-10(NIKKOL Decaglyn 2-SV:HLB 9.5)、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10(NIKKOL Decaglyn 2-ISV:HLB 10)(以上、日光ケミカルズ株式会社製)などが挙げられ、特にポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸が少なくともステアリン酸及び/またはイソステアリン酸であるとニグロシンの溶解性を向上させ、筆穂の乾燥性も好ましい。またその使用量は0.4~2.0重量%が好ましく、さらに0.6~1.0%であれば筆穂を搭載した筆ペンにおいてインキの吐出性にすぐれた水性インキ組成物を得ることができる。
グリセリン重合度が10以上のポリグリセリン脂肪酸エステルは特に2-メチルペンタン-2,4-ジオールへのニグロシンの溶解性を向上させることができ、安定なニグロシンの水分散体を作成できるため好適に使用できる。また、筆記部におけるインキの耐乾燥性、ニグロシンの分散安定性、経時安定性が良好である。
また、各種界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤としては、高級脂肪酸アミドのアルキル化スルフォン酸塩、アルキルアリルスルフォン酸塩等、具体的には、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N-アシルアミノ酸塩、N-アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などが使用できる。なかでもデモールEP、ホモゲノールL-18、ポイズ520、同530(以上、花王株式会社製)などのポリカルボン酸型界面活性剤や、デモールN(花王株式会社製)などのナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物型界面活性剤や、サンノールLMT-1430、サンノールTD-3130(以上、ライオン株式会社製)、エマール20C、エマール270J、エマール20CM、エマールD-3-D、エマールD-4-D、エマール20T、ラテムルE-118B、ラテムルE-150、ラテムルWX(以上、花王株式会社製)などのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩類や、サンノールEH-1145M、サンノールLM-1130、サンノールLM-1140T(以上、ライオン株式会社製)などのアルキル硫酸エステル塩類や、アルスコープLN-90PW、アルスコープLS-40T、アルスコープLS-30、アルスコープLS-25B、アルスコープNS-230、アルスコープTH-330K、アルスコープTH-370N、アルスコープDA-330S、アルスコープN-335T、アルスコープA-225B(東邦化学工業株式会社製)、エマール0、エマール0S、エマール10S、エマール2FG、エマール2F-30(以上、花王株式会社製)などの高級アルキル硫酸塩類や、ライポンLS-250、ライポンLH-200、ライポンS-230、ライポンPS-260、ライポンPS-860、ライポンLH-900(ライオン株式会社性)などのアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムや、リポランPJ-400CJ、リポランLB-440、リポランLJ-441、KリポランPJ-400C、リポランLB-840、リポランPB-800CJ(以上、ライオン株式会社製)などのオレフィンスルホン酸ナトリウムや、ルノックス S-40TD(東邦化学工業株式会社製)、ネオペレックスG-15、ネオペレックスG-25、ネオペレックスG-65、ネオペレックスGS(以上、花王株式会社製)などのアルキルベンゼンスルホン酸塩類などが好ましく使用できる。ノニオン系界面活性剤として、例えば、ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル、多価アルコールの高級脂肪酸エステル及びその誘導体、糖の高級脂肪酸エステル等、具体的には、グリセリンの脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物などが使用でき、なかでもサーフィノールTG、同104E(以上、日信化学工業株式会社製)などのアセチレングリコール型活性剤や、ペグノールO-6(東邦化学工業株式会社製)、ノイゲンP、ノイゲンET(第一工業製薬株式会社製)などのポリオキシエチレンアルキルエーテル型界面活性剤や、ノナール210、同212(以上、東邦化学工業株式会社製)などのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル型界面活性剤、NIKKOL TL-10、NIKKOL TP-10、NIKKOL TO-10M、NIKKOL TO-10、NIKKOL TI-10(以上、日光ケミカルズ株式会社製)、レオドール TW-L120、レオドール TW-O120V、レオドール スーパーTW-L120、レオドール TW-P120、レオドール WO120(以上花王株式会社製)などのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルや、NIKKOL MYS-25、NIKKOL MYS-45、NIKKOL MYS-55、NIKKOL CDS-600P(以上、日光ケミカルズ株式会社製)、エマノーン3199B、エマノーン3299V、エマノーン3299RV(以上、花王株式会社製)などのポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステルや、NIKKOL HCO-80、NIKKOL HCO-100(以上、日光ケミカルズ株式会社製)などのポリオキシエチレン水添加硬化ヒマシ油や、エマルゲン108、エマルゲン120、エマルゲン123P、エマルゲン130K、エマルゲン147、エマルゲン150、エマルゲン210P、エマルゲン220、エマルゲン350、エマルゲン430、エマルゲン4085、エマルゲン2025G(以上、花王株式会社製)、NIKKOL PBC-34、NIKKOL PBC-44、NIKKOL BL-21、NIKKOL BL-25、NIKKOL BC-15、NIKKOL BC-20、NIKKOL BC-23、NIKKOL BC-25、NIKKOL BC-30、NIKKOL BC-40、NIKKOL BS-20、NIKKOL BO-15V、NIKKOL BO-20V、NIKKOL BO-50V、NIKKOL BB-20、NIKKOL BB-30、NIKKOL BD-10(以上、日光ケミカルズ株式会社製)などのポリオキシアルキレンアルキルエーテルや、リョートーシュガーエステル S-1570、リョートーシュガーエステル S-1670、リョートーシュガーエステル P-1570、リョートーシュガーエステル P-1670、リョートーシュガーエステル M-1695、リョートーシュガーエステル O-1570、リョートーシュガーエステル L-1695(以上、三菱化学フーズ株式会社製)などのショ糖脂肪酸エステルや、プルロニックL10、プルロニックL31、プルロニックL61、プルロニックL62、プルロニック10R5、プルロニック17R2、プルロニック25R2(以上、BASFジャパン花王株式会社製)、アデカプルロニック L-23、アデカプルロニック L-31、アデカプルロニック L-44、アデカプルロニック L-61、アデカプルロニック L-62、アデカプルロニック L-64、アデカプルロニック L-71、アデカプルロニック L-72、アデカプルロニック L-101、アデカプルロニック L-121、アデカプルロニック P-84、アデカプルロニック P-85、アデカプルロニック P-103、アデカプルロニック F-68、アデカプルロニック F-88、アデカプルロニック F-108(以上、株式会社ADEKA製)などのポリ(オキシエチレン)ポリ(オキシプロピレン)ブロックコポリマーなども好ましく使用でき、特にエマルゲンA-60、同A-90、エマルゲンB-66(以上、花王株式会社製)などのポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル型界面活性剤がインキの起泡性が低く、かつ顔料の分散安定性に優れていることと浸透性が低めであるため色沈みしにくい界面活性剤として好適である。これらの界面活性剤は、単独あるいは複数混合して使用できる。また、顔料を分散する水溶性樹脂分散剤と併用することもでき、その界面活性剤の使用量は、水性顔料インキ全量に対して1~20重量%添加することが好ましい。顔料の分散性を好適に保つ点で0.5重量%以上1重量%以下が好ましく、更に、これら界面活性剤の使用量は、ポリグリセリン脂肪酸エステルの使用量より少ないことが好ましい。インキ組成物の表面張力が25mN/m以上60mN/m以下になるように界面活性剤の種類と量を適宜調節すると吐出安定性が良好になり、筆ペン形態の筆記具に用いられるインキ組成物としてさらに好ましい。
筆記部でのインキ乾燥防止の目的で従来公知の湿潤剤を併用することが可能である。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン、ベンジルグリコール、ベンジルジグリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、尿素、エチレン尿素、チオ尿素、ソルビトール、ソルビタンなどを必要に応じて使用可能である。これらの湿潤剤は、単独あるいは混合して使用することができる。その使用量はインキ組成物全量に対して5.0重量%以上20.0重量%以下が使用できる。これらの湿潤剤のなかでも、ペン先乾燥性と筆穂の復元性や、析出物抑制の観点からグリセリン、エチレングリコール、尿素、エチレン尿素を組み合わせることが好ましく、さらに尿素とエチレン尿素とグリセリンを組み合わせることで筆穂の湿潤性を担保しつつ、筆跡がにじみにくい水性インキ組成物を得ることができる。
筆跡の速乾性と流動性向上のために2-メチルペンタン-2,4-ジオールを使用する。その使用量はインキ組成物全量に対して1.0重量%以上20.0重量%以下が使用できる。特に6.0重量%以上10重量%以下とすると筆跡の流動性が特に向上し、筆穂のインキ組成物の含みが良く、かすれずに長く筆記することができて好適な水性インキ組成物を得ることができる。
2-メチルペンタン-2,4-ジオール単体にニグロシンは加熱しても溶解しないが、HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルと組み合わせて使用することで加熱すると溶解し、ニグロシン水分散体がニグロシンとポリグリセリン脂肪酸エステルとの複合体を形成して筆穂の湿潤性を担保しつつ、筆跡がにじみにくい水性インキ組成物を得ることができる。
更に、インキ組成物としての種々の品質、例えば、低温時でのインキ凍結防止等の目的で従来公知の有機溶剤を併用することが可能である。有機溶剤の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジルアルコール、α-メチルベンジルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、イソブタノール等のアルコール系溶剤やプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、フェニセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、ジブチルセロソルブ、3メチル-1,3-ブタンジオール、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独あるいは混合して使用することができる。その使用量はインキ組成物全量に対して5.0重量%以上50.0重量%以下が使用できる。
着色剤を定着させるために水溶性樹脂、樹脂エマルジョン、樹脂ディスパージョンを使用することもできる。例えば、セラック、スチレン-マレイン酸共重合体及びその塩、スチレン-アクリル酸共重合体及びその塩、α-メチルスチレン-アクリル酸共重合体及びその塩、アクリル樹脂、マレイン酸樹脂、尿素樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルキルエーテル、クマロン-インデン樹脂、ロジン系樹脂、ウレタン樹脂やその水素添加物、ケトン樹脂、ポリアクリル酸ポリメタクリル酸共重合物などが挙げられる。
これらの樹脂は、単独あるいは複数混合して使用でき、筆記面への定着性を付与するために添加する場合、その使用量はインキ組成物全量に対し0.1以上10.0重量%以下が好ましく、単独、あるいは2種類以上混合して使用してもよく、顔料分散樹脂を定着剤として兼用することもできる。
アクリル樹脂エマルジョンとしては、FK-64S、FK-471、FK-474、FK-285、FK-6100、モビニール952B(以上、ジャパンコーティングレジン株式会社製)、ビニゾール1637、同1117、同1008、同1606A、同911(以上、大同化成工業株式会社製)、ジョンクリルHPD-196、同HPD-96J、同7100、同711、同PDX-7341、同PDX-7787、同PDX-7734、同PDX-7687、同352D、同PDX-7164、同PDX-7430(以上、BASFジャパン株式会社製)などが挙げられる。特に、ビニゾール1606A(前出)は、ガラス転移点が高く、優れた堅牢性を持つアクリル樹脂を乳化分散させ塗膜を形成することで筆跡の耐水性が向上するため好適に使用できる。
ウレタン樹脂エマルジョンとしては、エバファノールHA-50C、同HA170(以上、日華化学株式会社製)のポリカーボネート系ウレタン樹脂エマルジョンや、アクリットWEM―202U、同WEM-321U(以上、大成ファインケミカル株式会社製)、ネオステッカー400、同700(以上、日華化学株式会社製)ユーコートUWS-145(三洋化成工業株式会社製)のポリエステル系ウレタン樹脂エマルジョンや、パーマリンUA-200(三洋化成工業株式会社製)、アクリットWBR―016U(大成ファインケミカル株式会社製)のポリエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンなどが挙げられる。特に、ユーコートUWS-145(前出)のポリエステル系ウレタン樹脂エマルジョンは、ポリイソシアネート部に疎水性の高いポリエステルを有し、自己乳化を促進する際に投入する中和剤に揮発性を有するものを使用することができ、筆跡の耐水性が向上するため好適に使用できる。
オレフィン樹脂ディスパージョンとしては、ザイクセンA、同L、同H(以上、住友精化株式会社製)などが挙げられる。特に、ザイクセンH(前出)は、モノマー中の親水基の数が少なく筆跡の耐水性が向上するため好適に使用できる。
水性インキ組成物としての適切な流動特性を得るために水溶性高分子化合物を用いることができる。例えば、アラビアガム、トラガカントガム、グァーガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、カラギーナン、ゼラチン、カゼイン、キサンテンガム、デキストラン、ウェランガム、ラムザンガム、アルカガム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ヒドロキシプロピ化グァーガム、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニルとポリビニルピロリドンの共重合体、アクリル樹脂塩、アクリル酸とアルキルメタクリレートの共重合体またはそれらの塩を使用することができ、顔料分散樹脂と兼用することもできる。
にじみ防止剤として樹脂粒子またはその水性分散体を使用することができる。具体的には、ハイテックE-7025P、ハイテックE-2213、ハイテックE-6500、ハイテックE-6314、ハイテックE-6400、ハイテックE-9460、ハイテックE-9015、ハイテックE-4A、ハイテックE-5403P、ハイテックE-8237などのポリエチレン系ワックスや、ハイテックP-9018、ハイテックP-5300、ハイテックP-5800、ハイテックP-5060Pなどのポリプロピレン系ワックス、ハイテックS-3121、ハイテックS-3800、ハイテックS-9242、ハイテックS-9200、ハイテックS-8512、ハイテックS-3148Kなどのカルボキシル基含有エチレン系共重合体(以上、東邦化学工業株式会社製)、などを使用できる。その使用量はインキ組成物全量に対し1.0以上20.0重量%以下が好ましいが、単独で使用した場合、十分なにじみ防止効果を得る量を使用すると水性インキ組成物自体の粘度が高くなり、使用する筆記具の筆記部やインキ組成物の流路との関係において吐出し難くなる虞があるので適切な使用量に調整されることが望ましい。単独使用によりインキ組成物の粘度が高くなうような場合には、他のにじみ防止効果を発揮するものと併用することで吐出に好適な粘度にて使用できる。
上記各種樹脂と水溶性高分子化合物、顔料分散剤の量と種類を適宜調整して、顔料インキ組成物の粘度を25℃において1.0mPa・s以上50mPa・s未満に調整すると筆記具用のインキ組成物として安定した吐出が得られるため、より鮮明な筆跡が得られ好適である。
黴の発生を防止するために、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン、安息香酸ナトリウム、モルホリン、モルホリン誘導体、オマジン系などの防腐防黴剤を適宜加えることもでき、単独、あるいは2種類以上混合して使用してもよい。
水性インキ組成物のpHを調整するために、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、アミノメチルプロパンジオールなどの塩基性物質や従来公知の酸性物質を使用することができ、これらの調整剤により水性インキ組成物のpHを7.0以上11.0以下に調整することで顔料の経時分散安定性がさらに向上するため好適であり、単独、あるいは2種類以上混合して使用してもよい。
さらに、染料溶解助剤、ベンゾトリアゾールなどの防錆剤、シリコーン系エマルジョン等の消泡剤、アスコルビン酸、ハイドロキノンスルホン酸塩などの脱気泡剤といった種々の添加剤を必要に応じて使用することもできる。
水性インキ組成物の製造方法としては従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ボールミル、ビーズミル、ロールミル、ヘンシェルミキサー、ホモミキサー、プロペラ撹拌機、ホモジナイザー、ホモディスパー、ニーダー等の装置を使用して作ることが出来る。濾過や遠心分離を行い粗大粒子や気体を除いても良い。製造時に加熱や冷却や加圧や減圧や不活性ガス置換をしても良い。動力は電気でも加圧空気でも良い。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、組み合わせて使用しても良い。
水性インキ組成物を製造するためには、上記の湿潤剤と、2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルと、カーボンブラックとニグロシンを水に分散することで得られるが、ニグロシンを水に分散させるステップを備える製造方法により、本発明の課題である筆跡の速乾性とペン先の耐乾燥性を両立し、顔料の分散安定性、経時安定性に優れ、耐水性のある鮮明な筆跡が得られる黒色の水性インキ組成物を製造することができるため好ましく使用できる。
具体的な方法としては、70~90℃に加熱した2-メチルペンタン-2,4-ジオール中でHLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルを30~60分攪拌し、完全に溶解させる。そこにニグロシンを投入し120~180分攪拌し、完全溶解する。この時、例えばホモディスパーのような高剪断力で撹拌できる攪拌機を選択し、ニグロシンの溶解を促すことが好ましい。完全に溶解した前記ニグロシン溶液を別容器で攪拌中のイオン交換水に滴下する。更にニグロシン水分散体を高圧式ホモジナイザーで処理するとニグロシン粒子サイズを整え、ポリグリセリン脂肪酸エステルをより緻密に表面に吸着させることができる。高圧式ホモジナイザーで処理したニグロシン水分散体に着色剤、添加剤を投入し水性インキ組成物とする。この水性インキ組成物を、黒色着色剤の粒子径をそろえるために一般公知技術を使用してもよい。カーボンブラックが粉体の場合は適宜事前に水に分散し、分散体として使用してもよい。
ニグロシンとHLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルの割合は限定するところではないが、ニグロシンの重量1に対しHLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルの重量が0.5以上1.0以下であるとニグロシン水分散体の分散安定性、経時安定性が良好となるため好ましい。
本発明の水性インキ組成物は、どのような筆記具にも用いることができ、たとえば、繊維収束体などのインキ吸蔵体にインキ組成物を含浸させたり、中空のインキ収容管内に直接インキ組成物を収容したものや、筆記部として、合成樹脂製や金属製のボールホルダーに筆記部材としてのボールを回転可能に抱持したボールペン、筆穂を使用した筆ペン、樹脂製又は金属製の管内やスリットの隙間をインキ組成物が通過するようになした万年筆などで使用することができ、好適な使用形態の一例としてマーキングペンインキが挙げられる。マーキングペンとは繊維束、焼結体またはプラスチックよりなるペン先を有すると共に、外装内にフェルトや繊維束からなる所謂中綿にインキを含浸させてなるインキ貯蔵手段を備え、このようなインキ貯蔵手段からペン先に毛細管現象を利用してインキを供給し、筆記を可能とする中綿式構造と、筒状のインキ収容管または外装内にインキをそのまま、直接に貯蔵し、このインキを各種方法でペン先に供給するようにした直液式構造を持つフェルトペンやサインペンなどと称される筆記具である。
特にインキ組成物の粘度を25℃において1.0mPa・s以上50mPa・s未満とし、pHが6.0以上10.0以下でありかつ表面張力が25mN/m以上60mN/m以下に調整したインキ組成物は、テーパー加工された合成繊維で作成された筆穂を有し、筆穂径が2.0~5.5mmであり、液タンクを押圧変形させてインキ組成物の吐出を支援させることができる液タンクを有し、筆穂へインキを供給可能な筆ペンに使用すると経時安定性や吐出の安定性から特に好適である。
以下に、実施例および比較例を示すが、本発明を何ら制限するものではない。
Figure 2022183104000001
Figure 2022183104000002
各実施例及び比較例のインキ組成物は、以下のようにして作成した。
実施例1~4は表1に示した材料にて80℃に加熱した2-メチルペンタン-2,4-ジオール中でDECAGLYN 1-ISVをホモディスパーで30分攪拌し、完全に溶解させる。そこにNIGROSINE BASE EEFを投入し180分攪拌し、完全溶解させた。完全に溶解したニグロシン溶液を、別容器にてホモミキサーで攪拌中の常温のイオン交換水全量に滴下しニグロシン水分散体を作成した。その後、ホモミキサーで攪拌した常温のニグロシン水分散体を高圧式ホモジナイザー(型式:スターバーストラボ、株式会社スギノマシン社製)で245MPaで3パス処理し、FUJI SP BLACK 8208と添加剤を投入し、30分常温で、ホモミキサーで攪拌し、高圧式ホモジナイザー(同上)で245MPaで3パス処理し、黒色水性インキ組成物を得た。
比較例1は表2に示した材料にて、イオン交換水にエチレングリコールとジエチレングリコール、尿素を投入し、30分常温で、ホモミキサーで攪拌させ、ニグロシン、カーボンブラック粉体を投入し、常温で、30分ホモミキサーで攪拌させ、黒色水性インキ組成物を得た。
比較例2は表2に示した材料にて実施例1の配合からFUJI SP BLACK 8208を抜いた以外同様の方法で作成した。
比較例3は表2に示した材料にて、常温の2-メチルペンタン-2,4-ジオール中でDECAGLYN 1-ISVをホモディスパーで30分攪拌し、完全に溶解させる。完全に溶解したDECAGLYN 1-ISV溶液を、別容器にてホモミキサーで攪拌中の常温のイオン交換水全量に滴下し、FUJI SP BLACK 8208と添加剤を投入し、30分常温で、ホモミキサーで攪拌し、高圧式ホモジナイザー(同上)で245MPaで3パス処理し、黒色水性インキ組成物を得た。
比較例4は表2に示した材料にて、80℃に加熱した2-メチルペンタン-2,4-ジオール中でNIGROSINE BASE EEFを投入し180分攪拌した。完全溶解はせず固形分が残った状態だが、別容器にてホモミキサーで攪拌中の常温のイオン交換水全量に滴下しニグロシン水分散体を作成した。その後、ホモミキサーで攪拌した常温のニグロシン水分散体を高圧式ホモジナイザー(同上)で245MPaで3パス処理し、FUJI SP BLACK 8208と添加剤を投入し、30分常温で、ホモミキサーで攪拌し、高圧式ホモジナイザー(同上)で245MPaで3パス処理し、黒色水性インキ組成物を得た。
比較例5は表2に示した材料にて、DECAGLYN 1-ISV、NIGROSINE BASE EEFをホモミキサーで攪拌中の常温のイオン交換水全量に投入し30分攪拌した。溶剤への溶解工程を経ずにニグロシンの水分散体を高圧式ホモジナイザー(同上)で245MPaで3パス処理した。そこにFUJI SP BLACK 8208と添加剤を投入し、30分常温で、ホモミキサーで攪拌し、高圧式ホモジナイザー(同上)で245MPaで3パス処理し、黒色水性インキ組成物を得た。
比較例6は表2に示した材料にて、イオン交換水全量に2-メチルペンタン-2,4-ジオール、FUJI SP BLACK 8208と添加剤を投入し、30分常温で、ホモミキサーで攪拌し、高圧式ホモジナイザー(同上)で245MPaで3パス処理し、黒色水性インキ組成物を得た。
比較例7は表2に示した材料にて、イオン交換水全量にFUJI SP BLACK 8208と添加剤を投入し、30分常温で、ホモミキサーで攪拌し、高圧式ホモジナイザー(同上)で245MPaで3パス処理し、黒色水性インキ組成物を得た。
比較例8は表2に示した材料にて、イオン交換水にエチレングリコールとジエチレングリコールと尿素とPROXEL GXL(S)を投入し、30分攪拌させ、染料を投入し、pH調整剤としてNaOH 25%水溶液を添加し4時間攪拌し、黒色水性染料インキ組成物を得た。
表1、表2に示した各材料は以下のものを使用し配合量は重量部を示す。
(1)FUJI SP BLACK 8208(カーボンブラックの顔料分散体、顔料固形分19~22重量%、富士色素株式会社製)
(2)プリンテックスG(粉体カーボンブラック、デグサ ジャパン株式会社製)
(3)NIGROSINE BASE EEF(C.I.ソルベントブラック7、オリエント化学工業株式会社製)
(4)WATER YELLOW 1(C.I.アシッドエロー23、オリエント化学工業株式会社製)
(5)WATER RED 2(C.I.アシッドレッド87、オリエント化学工業株式会社製)
(6)WATER BLACK 191L(C.I.ダイレクトブラック19、オリエント化学工業株式会社製)
(7)WATER BLACK L200(C.I.ダイレクトブラック19、オリエント化学工業株式会社製)
(8)2-メチルペンタン-2,4-ジオール(三井化学株式会社製)
(9)グリセリン(ミヨシ油脂株式会社製)
(10)エチレングリコール(日本アルコール販売株式会社製)
(11)ジエチレングリコール(日本アルコール販売株式会社製)
(12)尿素(三井化学株式会社製)
(13)エチレン尿素(関東化学株式会社製)
(14)DECAGLYN 1-ISV(イソステアリン酸ポリグリセリル-10、日光ケミカルズ株式会社製)
(15)PROXEL GXL(S)(1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン、ロンザジャパン社製)
(16)サンアイバックソジウムオマジン(ナトリウムオマジン、三愛石油株式会社製)
上記実施例1~4および比較例1~8で得られた水性インキ組成物をインキカートリッジ部が可撓性を有し把持による押圧で変形加圧可能なポリエチレン製であり、筆穂がテーパー処理されたナイロン繊維製であり、筆穂径が3.4mmのぺんてる株式会社製ぺんてる筆XFL2Lに充填して5回押圧し、筆穂にインキ組成物を十分に浸透させ、筆記用サンプルとし、確認試験を行った。
筆穂復元性試験
筆記用サンプルのカートリッジ部を押圧し、筆穂にインキ組成物を十分に浸透させた状態で、2cm角の大きさで「永」の字を5回筆記した後、キャップを取り外して温度20±5度、湿度65±5度の雰囲気中に水平方向で15時間放置し、筆穂を乾燥させ、キャップをしてさらに同雰囲気中に24時間水平に放置した後、押圧せず筆記を行う。
筆跡かすれがないものを〇、書き出しがかすれるがその後かすれないものを△、かすれが復元しないものを×とする。
筆跡乾燥性試験
筆記用サンプルのカートリッジ部を押圧し、筆穂にインキを十分に浸透させた状態で、
2cm角の大きさで「永」の字を5回筆記した後、上質紙に直線を筆跡長さ4cm、筆跡幅5mmを目安に筆記し、1秒1回の間隔で筆跡を指でなぞり筆跡が乾燥するまでの時間を測定した。
筆跡濃度試験
上質紙にゴムへらでインキ組成物を展色し、1分間乾燥させた後、試験紙を、カラーコンピューター(日本電飾社製:SE7700)を使用して反射測定により明度値[L*値]を測定した。
平均粒子径測定
吸光度が0.35になるようにイオン交換水で希釈した水性インキ組成物を、粒度分布計(マイクロトラックベル社製:nanoWave2)を使用して、体積基準換算で
複数の顔料の混合物の平均粒子径の測定を行った。代表径は動的光散乱法にて、平均粒子経の算出方法はメディアン径で算出した。平均粒子径の単位はnmである。
沈降率測定
プラスチック製の遠心管(長さ9.5cm、直径3cm)に、遠心管も含めた総重量が55gになるようにインク組成物を投入し、株式会社コクサン製遠心分離機(H-201FR、BN3ローター)を使用し、7500rpm、遠心力6357G、温度25°Cの条件で1時間遠心分離を行った。遠心分離後上澄み液を全て回収し、遠心管を逆さにして10分間乾燥させた後総重量を測定した。乾燥沈降物が入った遠心管の総重量から空の遠心管の重量を引き乾燥沈降物の重量を求めた。乾燥沈降物の重量をインキ重量で割り沈降率を求めた。沈降率の単位は%である。筆穂に搭載した水性インキ組成物において沈降率が2.0%以下であれば優れた経時安定性を担保できる。
筆記距離測定
筆記用サンプルのカートリッジ部を押圧してインキを筆穂に染み込ませ、2cm角の大きさで「永」の字を5回筆記した後、機械式筆記距離測定機で、上質紙に筆記速度7センチメートル/秒、筆記荷重5グラム、筆記角度60度で筆記距離測定を行う。50m以上筆記できたものを〇、50m以下だった場合に筆記距離の記載をする。
耐水性測定
筆記用サンプルのカートリッジ部を押圧してインキを筆穂に染み込ませ、2cm角の大きさで「永」の字を5回筆記し、上質紙に「永」の字を手書きで筆記し、「永」の字が書かれた当該上質紙を1分後に常温のイオン交換水に1時間浸した後、取り出し、筆記線の状態を見る。筆跡に変化がなければ〇、
筆跡に変化があれば×とする。
にじみ性測定
No.2ろ紙に水性インキ組成物を定量容器で2.0μL滴下し、1分間乾燥させ、筆跡を指で擦っても滴下痕が流れないことを確認し、マイクロスコープ(株式会社キーエンス社製:VHX-6000)の面積測定機能を使用し、面積を確認する。
以上のように実施例1~4の水性インキ組成物は水と、湿潤剤と、2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとカーボンブラックとニグロシンを含有しているため、速乾性とペン先の耐乾燥性を両立し、顔料の分散安定性、経時安定性に優れ、耐水性のある鮮明な筆跡が得られる黒色の水性インキ組成物を得ることができた。
これに対して比較例1は特許文献2の発明であるが、2-メチルペンタン-2,4-ジオールが添加されておらず、保湿剤使用量が多いため筆跡の乾燥性が悪く、インキの流動性も劣ることから筆記距離も短い。
比較例2は黒色着色材のカーボンブラックを抜きニグロシンのみとした配合であるが筆跡濃度が薄くなってしまった。
比較例3はニグロシンを抜いた配合としたが筆穂復元性試験で筆穂が復元しなかった。ポリグリセリン脂肪酸エステルのみでは筆穂復元性に効力がないことが分かった。
比較例4はポリグリセリン脂肪酸エステルを抜いた配合としたが筆穂復元性試験で筆穂が復元しなかった。ニグロシンのみでは筆穂復元性に効力がないことが分かった。
比較例5は2-メチルペンタン-2,4-ジオールを抜いた配合としたが筆跡速乾性、流動性が悪化してしまった。
比較例6はニグロシンとポリグリセリン脂肪酸エステルを抜いた配合としたが、筆穂復元性試験で筆穂が復元せず、にじみ性も悪化してしまった。
比較例7は2-メチルペンタン-2,4-ジオール、ニグロシン、ポリグリセリン脂肪酸エステルを抜いた配合としたが筆穂復元性試験で筆穂が復元せず、筆跡乾燥性も悪化し、にじみ性も悪化してしまった。
比較例8は着色剤として染料を用いた配合としたが耐水性、筆跡乾燥性、筆跡濃度、にじみ性が悪化してしまった。

Claims (4)

  1. 水と、湿潤剤と、2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルと、黒色着色剤とから少なくともなる黒色の水性インキ組成物において、前記黒色着色剤が少なくともカーボンブラックとニグロシンである水性インキ組成物。
  2. 筆記部としての筆穂と、請求項1に記載のインキ組成物を収容するインキ収容部と、を備え前記インキ収容部からの前記インキ組成物が前記筆記部に供給されるように構成された筆ペン形態である筆記具。
  3. 少なくとも前記ニグロシンと、前記2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、前記HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとを加熱溶解した後に、水に分散させるステップを備える請求項1に記載の水性インキ組成物の製造方法。
  4. カーボンブラックと、ニグロシンと、水と、湿潤剤と、2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとを少なくとも含有する水性インキ組成物の製造方法であって、少なくとも前記ニグロシンと前記2-メチルペンタン-2,4-ジオールと、前記HLBが9.0以上12.0以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとを加熱溶解した後に、水に分散させるステップを備える、筆記部としての筆穂とインキ組成物を収容するインキ収容部と、を備え前記インキ収容部からの前記インキ組成物が前記筆記部に供給されるように構成された筆記具用の水性インキ組成物の製造方法。
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