JP2022182351A - 軸受診断装置および軸受診断方法 - Google Patents

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理香 馬場
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友治 大西
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法美 小平
Norimi Kodaira
隆行 渡邉
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Abstract

【課題】軸受の状態を連続的に精度よく診断できる軸受診断装置および軸受診断方法を提供する。【解決手段】磁気センサと、振動センサと、を有し、設備機器を循環運転させる駆動部の回転軸を支持する軸受の状態を診断する軸受診断装置であって、前記磁気センサが検出した磁気信号を用いて前記軸受の回転周期を算出する軸受回転周期算出部と、前記軸受の固有周波数を算出する固有周波数算出部と、前記軸受の固有周波数に基づき前記軸受の状態を診断する診断部と、前記循環運転に伴って前記軸受以外の前記設備機器から繰り返し発生する振動の周期である設備振動周期を算出する設備振動周期算出部と、前記振動センサが検出した振動信号のうち、前記設備振動周期に対応した振動信号を除いたものの振動レベルを判定する振動レベル判定部と、前記所定の振動レベルを超えた場合に前記磁気センサが検出する時間帯を変更するスケジューリング部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、軸受診断装置および軸受診断方法に関する。
設備機器を駆動させる駆動部の回転軸を支持する軸受の状態を診断する技術が知られている。例えば、特許文献1には、「軸受の構成部品から生じる磁気を検出する磁気センサと、前記軸受に生じる振動を検出する振動センサと、前記軸受から同じタイミングで検出した前記磁気センサによる磁気信号と前記振動センサによる振動信号とを収集する信号収集部と、前記軸受の仕様値に基づいて、当該軸受の理論的な固有周波数である理論的固有周波数を算出するとともに、前記信号収集部に収集された信号から、当該軸受の検出結果に基づく固有周波数である検出固有周波数を算出する信号処理部と、前記信号処理部によって算出された情報を表示する表示部と、を備える」軸受情報解析装置が開示されている(請求項1)。
特開2020-143934号公報
特許文献1に記載の技術では、設備機器の点検時などに、一時的に解析装置を軸受に設置することを想定したものである。したがって、一定日数に亘る軸受の連続的な挙動に関するトレンドは把握することができない。仮に、特許文献1の解析装置を軸受に設置し続けたとしても、設備機器を通常運転させているときには、軸受以外で発生するノイズの影響が大きくなるため、軸受の状態を精度よく解析することは困難である。
本発明の目的は、軸受の状態を連続的に精度よく診断できる軸受診断装置および軸受診断方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、磁気センサと、振動センサと、を有し、設備機器を循環運転させる駆動部の回転軸を支持する軸受の状態を診断する軸受診断装置であって、前記磁気センサが検出した磁気信号を用いて、前記軸受の回転周期を算出する軸受回転周期算出部と、前記磁気センサが検出した磁気信号を用いて、前記軸受の固有周波数を算出する固有周波数算出部と、前記軸受の固有周波数に基づき、前記軸受の状態を診断する診断部と、前記軸受の回転周期に基づき、前記循環運転に伴って前記軸受以外の前記設備機器から繰り返し発生する振動の周期である設備振動周期を算出する設備振動周期算出部と、前記振動センサが検出した振動信号のうち、前記設備振動周期に対応した振動信号を除いたものが、所定の振動レベル以下か否かを判定する振動レベル判定部と、前記所定の振動レベルを超えた場合に、前記磁気センサが検出する時間帯を変更するスケジューリング部と、を備える。
本発明によれば、軸受の状態を連続的に精度よく診断できる軸受診断装置および軸受診断方法を提供することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の発明を実施するための形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係るエスカレーターの概略構成図。 転がり軸受の構成を示す断面図。 実施例1に係る軸受診断装置の構成を示す機能ブロック図。 軸受診断方法を説明するためのフローチャート。 軸受の状態が正常の場合において、磁気センサで検出された磁気信号を高速フーリエ変換し、横軸を周波数、縦軸を信号強度としたピーク図の一例。 軸受の状態のトレンドを診断する方法を説明するフローチャート。 実施例2に係る乗客コンベア診断システムの構成を示す機能ブロック図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。実施例は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
同一あるいは同様の機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。また、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
実施例において、プログラムを実行して行う処理について説明する場合がある。ここで、計算機は、プロセッサ(例えばCPU、GPU)によりプログラムを実行し、記憶資源(例えばメモリ)やインターフェースデバイス(例えば通信ポート)等を用いながら、プログラムで定められた処理を行う。そのため、プログラムを実行して行う処理の主体を、プロセッサとしてもよい。同様に、プログラムを実行して行う処理の主体が、プロセッサを有するコントローラ、装置、システム、計算機、ノードであってもよい。プログラムを実行して行う処理の主体は、演算部であれば良く、特定の処理を行う専用回路を含んでいてもよい。ここで、専用回路とは、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)等である。
プログラムは、プログラムソースから計算機にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、プログラム配布サーバまたは計算機が読み取り可能な記憶メディアであってもよい。プログラムソースがプログラム配布サーバの場合、プログラム配布サーバはプロセッサと配布対象のプログラムを記憶する記憶資源を含み、プログラム配布サーバのプロセッサが配布対象のプログラムを他の計算機に配布してもよい。また、実施例において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
本発明の実施形態は、稼働している設備機器の構成部品の固有周波数を算出し、その時系列変化を捉えることで、軸受の状態のトレンドを診断するものである。本実施形態では、設備機器として、エスカレーターを例に挙げて説明する。エスカレーター以外には、動く歩道など他の乗客コンベアであっても良いし、駆動部によって循環運転させるような設備機器であれば、その他の設備機器であっても良い。
まず、本実施形態に係る軸受診断装置が設置されるエスカレーターについて説明する。図1は、本実施形態のエスカレーター1の概略構成図である。図1に示すように、本実施形態のエスカレーター1は、図示しない建築構造物に設置された枠体2と、制御盤3と、欄干部4と、踏段5と、レール13と、手摺6と、駆動機構7と、伝達チェーン8と、踏段チェーン9と、手摺駆動装置10と、駆動スプロケット11と、従動スプロケット12と、を備えている。
枠体2における上階床側には、制御盤3、駆動機構7および駆動スプロケット11が配置されていて、下階床側には、従動スプロケット12が配置されている。
駆動機構7は、電動機及び減速機により構成されている。電動機には制御盤3から電力が供給され、電動機は制御盤3によりその動作が制御される。電動機と減速機には、ベルト部材14が巻き掛けられ、電動機の回転力は、ベルト部材14を介して減速機に伝達される。
さらに減速機と駆動スプロケット11には、伝達チェーン8が巻き掛けられ、駆動機構7の駆動力が伝達チェーン8を介して駆動スプロケット11に伝達され、駆動スプロケット11が回転する。
駆動スプロケット11および従動スプロケット12には、1対の踏段チェーン9が巻き掛けられ、駆動スプロケット11が回転することで、従動スプロケット12および踏段チェーン9が回転する。
また、駆動スプロケット11には、手摺駆動チェーン15が巻き掛けられている。手摺駆動チェーン15は、複数の伝達プーリ16に巻き掛けられると共に、手摺駆動装置10に巻き掛けられている。
枠体2の幅方向には、1対のレール13が配置され、複数の踏段5は、この1対のレール13に移動可能に支持される。また、複数の踏段5は、1対の踏段チェーン9を介して無端状に連結され、レール13に案内されて往路側と復路側を通り、乗降口間を循環移動する。
欄干部4は、枠体2の上部に支持されており、枠体2の幅方向の両側に配置されている。欄干部4には、無端状の手摺6が取り付けられている。手摺6は、欄干部4に移動可能に支持され、手摺駆動装置10によって、複数の踏段5と同一方向に同期して循環移動する。これにより、エスカレーター1では、踏段5上に乗って手摺6を把持している乗客を安全に搬送できる。
また、駆動部である駆動スプロケット11および従動スプロケット12の回転軸の両端は、図示しない軸受によって支持されている。軸受は、図示しないハウジングにより固定されている。
ここで、軸受の構成について、説明する。図2は、転がり軸受の構成を示す断面図である。図2を示すように、軸受は、ハウジングに固定される外輪17と、ボール状の転動体18と、転動体18を回動自在に保持する保持器19と、保持器19の内側に配置され転動体18と点接触する内輪20と、を備える。内輪20の内側には、駆動スプロケット11または従動スプロケット12の回転軸が挿入され、回転軸と内輪20が固定される。このため、回転軸が回転すると、軸受の構成部品である、内輪20、転動体18および保持器19も回転する。
以下、軸受の状態を診断するための軸受診断装置について、各実施例に基づき、説明する。
実施例1は、必要に応じて作業員が、診断対象のエスカレーターまで軸受診断装置30を運搬して設置した後、軸受診断装置30による診断を一定期間継続し、次回の点検時に診断結果を現場で確認することを想定したものである。図3は、実施例1に係る軸受診断装置の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、実施例1に係る軸受診断装置30は、センサモジュール31と、制御モジュール32と、を有し、センサモジュール31および制御モジュール32はケーブルによって通信可能に接続されている。
センサモジュール31は、軸受が固定されたハウジングに取り付けられるものであり、磁気センサ311と、振動センサ312と、アンプフィルタ部313と、ADC(Analog-to-Digital Converter)314と、を備える。磁気センサ311の出力信号は、アンプフィルタ部313にて処理されたのち、ADC314でデジタル化され、変換された磁気信号は、ケーブルを介して制御モジュール32に出力される。一方、振動センサ312の出力信号は、アンプフィルタ部313にて処理されたのち、ADC314でデジタル化され、変換された振動信号は、ケーブルを介して制御モジュール32に出力される。なお、振動センサ312は、軸受の回転に起因する振動信号、または他の動力系から混入する振動信号を検出できるセンサであれば良く、例えば、圧電素子、加速度センサ、音響マイク等が含まれる。
制御モジュール32は、固有周波数算出部321と、軸受回転周期算出部322と、診断部323と、設備振動周期算出部324と、振動レベル判定部325と、スケジューリング部326と、記憶部327と、出力部328と、を備える。固有周波数算出部321は、磁気センサ311が検出した磁気信号を用いて、軸受(内輪20など)の固有周波数を算出するものである。軸受回転周期算出部322は、磁気センサ311が検出した磁気信号を用いて、軸受の回転周期を算出するものである。診断部323は、軸受の固有周波数に基づき、軸受の状態を診断するものである。設備振動周期算出部324は、内輪20の固有周波数に基づき、踏段5等の循環運転に伴って軸受以外のエスカレーター1の部位から繰り返し発生する正常な振動の周期である設備振動周期を算出するものである。振動レベル判定部325は、振動センサ312が検出した振動信号のうち、設備振動周期に対応した振動信号を除いたものが、所定の振動レベル以下か否かを判定するものである。スケジューリング部326は、所定の振動レベルを超えた場合に、センサモジュール31が検出する時間帯を変更するものである。出力部328は、診断部323による診断結果などを出力するものである。記憶部327は、診断部323による診断結果の他、診断対象のエスカレーター1の型番情報や、当該型番情報に紐づく軸受の仕様値に関する情報などを記憶するものである。なお、固有周波数算出部321は、軸受診断の事前処理として、記憶部327に記憶された仕様値に基づき、軸受の各構成部品(内輪20、転動体18および保持器19)の理論的な固有周波数である理論固有周波数を算出し、記憶部327に記憶しておく。
次に、本実施形態に係る軸受診断装置30を用いた診断方法について説明する。図4は、軸受診断方法を説明するためのフローチャートである。
予め指定された時間帯になると、センサモジュール31の磁気センサ311および振動センサ312が、磁気信号および振動信号を検出し、制御モジュール32に出力する(ステップS101)。
次に、固有周波数算出部321が、磁気センサ311が検出した磁気信号について、高速フーリエ変換の演算処理を行い、磁気信号の周波数特性を得る(ステップS102)。さらに、固有周波数算出部321は、この周波数特性を解析することにより、軸受の固有周波数、具体的には、内輪20、転動体18および保持器19の固有周波数を特定する(ステップS103)。また、ステップS103では、軸受回転周期算出部322が、周波数特性の解析結果から、軸受(内輪20)の回転周期を算出する。
図5は、軸受の状態が正常の場合において、磁気センサ311で検出された磁気信号を高速フーリエ変換し、横軸を周波数、縦軸を信号強度としたピーク図の一例である。図5に示すように、正常時の軸受の内輪20、転動体18および保持器19は、それぞれ決まった固有周波数(内輪は0.4Hzおよび0.8Hz、転動体は1.7Hz、保持器は0.17Hz)で回転していることが分かる。なお、図5の例では、内輪に対応するピーク値は、2つ存在しており、基本波が0.4Hzで、2次の高調波成分が0.8Hzである。
次に、診断部323は、ステップS103で検出された検出固有周波数と、事前処理で算出した理論固有周波数と、を比較する(ステップS104)。
両者の固有周波数が一致していない場合、例えば、検出固有周波数と理論固有周波数との差が所定の閾値以上の場合、診断部323は、軸受の状態が正常でないと診断し、検出された磁気信号や検出固有周波数を、検出時刻とともに診断対象データとして記憶部327に登録する(ステップS105)。記憶部327に登録された診断対象データは、トレンド診断に利用される。なお、閾値は複数設定されても良く、例えば、高い閾値以上の場合には、重大な故障であって緊急の対応が必要と診断し、低い閾値以上であっても高い閾値以上でない場合には、故障の初期段階であって経過監視で十分と診断しても良い。また、内輪20、転動体18、保持器19のうち、どの固有周波数が閾値以上かによって、軸受のどの部分に異常が発生したかを特定することもできる。
ここで、振動センサ312は、軸受に起因する振動の他に、エスカレーター1の循環運転に伴って軸受以外のエスカレーター1の部位から繰り返し発生する周期的な振動や、乗客の乗り降りを含む外部環境からの振動も検出する。特に、外部環境からの振動は、診断部323が軸受の状態を診断する上でのノイズとなるため、外部環境の振動レベルが低いときのセンサデータを診断に用いるのが望ましい。このため、本実施例では、外部環境の振動レベルの判定を行うにあたり、まず、振動センサ312が検出した振動信号から、エスカレーター1自身が周期的に発生させる振動を除去(分離)する。
まず、設備振動周期算出部324が、エスカレーター1(設備機器)の循環運転に伴って発生する振動の周期(設備振動周期)を算出する方法について説明する。エスカレーター1のスプロケットの回転軸は、軸受の内輪20と基本的には一体となって回転する。したがって、設備振動周期算出部324は、ステップS103で特定された内輪20の回転周期により、エスカレーター1の運転速度を一義的に求める。エスカレーター1の運転速度が定まると、設備振動周期算出部324は、エスカレーター1が周期的に発生させる振動(主に、踏段が往路側と復路側を反転するときにレール13と衝突する振動)のタイミング(間隔)を算出する(ステップS106)。
次に、振動レベル判定部325は、振動センサ312が検出した振動信号のうち、設備振動周期に対応するタイミングにおける振動信号を除去する(ステップS107)。
その後、振動レベル判定部325は、ステップS107で得られた振動信号のデータを用いて、所定の振動レベル以下か否かを判定する(ステップS108)。例えば、乗客が少なくエスカレーター1の負荷が小さい場合には、所定の振動レベル以下となる。
所定の振動レベル以下の場合、検出された磁気信号や検出固有周波数が、検出時刻とともに診断対象データとして記憶部327に登録される(ステップS109)。記憶部327に登録された診断対象データは、トレンド診断に利用される。
一方、所定の振動レベルを超えた場合、スケジューリング部326は、翌日以降にセンサモジュールが検出を行う時間帯を変更する(ステップS110)。時間帯の変更方法としては、例えば、現状の時間帯より1時間後にずらすこと等が考えられる。
図6は、軸受の状態のトレンドを診断する方法を説明するフローチャートである。図6に示すように、本実施例でのトレンド診断では、まず、診断部323が、同一時間帯の診断対象データを記憶部327から抽出する(ステップ201)。次に、診断部323は、検出固有周波数と理論固有周波数との差を算出する(ステップS202)。ここで、診断部323は、その差が所定の閾値以上の日が連続して発生したか否かを判定する(ステップS203)。連続して発生していない場合は、その診断結果が出力部により表示される(ステップS204)。一方、連続して発生している場合は、異常診断が行われた後(ステップS205)、その診断結果が出力部328により表示される(ステップS204)。
このように、本実施例によれば、所定の振動レベル以下となる、外部ノイズの影響が小さい時間帯のときだけセンサモジュール31による検出を行うため、限られた電源環境下であっても、一定日数に亘る連続的な良質なデータを取得できる。また、軸受の検出固有周波数の時系列変化を捉えることで、例えば、軸受が一時的に正常な範囲(検出固有周波数と理論固有周波数との差が所定の閾値未満)から外れても、その後は再び正常な範囲内に戻る場合など、長期的なトレンドを踏まえた診断が可能となる。さらに、本実施例では、エスカレーター1の運転スケジュールを得なくても、外部ノイズの影響が大きい時間帯を自動的に避け、乗客が少ない時間帯のデータを用いた精度の高い診断が実現できる。
実施例2は、軸受診断装置(主にセンサモジュール31)を診断対象の乗客コンベア(例えば、エスカレーター)に設置した後、軸受診断装置と通信接続された監視サーバ51を用いて、一定期間継続して診断を行った結果を、監視センターで確認することを想定したものである。図7は、実施例2に係る乗客コンベア診断システムの構成を示す機能ブロック図である。図7に示すように、実施例2に係る乗客コンベア診断システムは、乗客コンベアと41、乗客コンベアの状態を遠隔で監視する拠点である監視センターなどが利用する監視サーバ51と、を備える。なお、監視サーバ51は、乗客コンベア41が設置されたビルなどの施設の管理室が利用するものであっても良い。
乗客コンベア41は、前述の通り、乗降口間を循環移動する踏段5と、踏段5に連結された無端状の踏段チェーン9と、踏段チェーン9を駆動する駆動部と、駆動部の回転軸を支持する軸受と、センサモジュール31と、制御モジュール32と、を有する。センサモジュール31は、実施例1と同様に、磁気センサ311や振動センサ312などから成るが、制御モジュール32は、実施例1と異なり、通信回線を介して監視サーバ51と接続するための通信部43から成る。
監視サーバ51は、通信回線を介して乗客コンベア41と接続するための通信部329の他、実施例1の制御モジュール32と同様に、固有周波数算出部321と、軸受回転周期算出部322と、診断部323と、設備振動周期算出部324と、振動レベル判定部325と、スケジューリング部326と、出力部328と、記憶部327と、を有する。
本実施例によれば、乗客コンベア41に設置された磁気センサ311や振動センサ312からの信号が、監視サーバ51に送信され、監視サーバ51にて軸受の診断とその結果の確認が行える。このため、次回の点検のタイミングを含む保守の実施計画が立て易く、乗客コンベア41の設置現場へ無駄に赴くことを防止できる。なお、監視サーバ51の機能の一部は、制御モジュール32に搭載されても良い。
実施例3は、軸受診断装置が、診断対象の乗客コンベアに予め搭載されていることを想定したものである。乗客コンベアには、実施例1に係る軸受診断装置30が常設されても良いし、実施例2のように主にセンサモジュール31のみが常設されても良い。前者の場合は、軸受診断装置30の制御モジュール32の出力部328によって、作業員が乗客コンベアの設置現場で、診断結果を確認することが可能となっている。後者の場合は、制御モジュール32の通信部329と通信接続された監視サーバ51を用いて、監視員が監視センターで、診断結果を確認することが可能となっている。いずれの場合でも、乗客コンベアにセンサモジュール31を取り付ける作業や取り外す作業が不要となる利点がある。
本発明は前述した各実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。前述した実施例は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1…エスカレーター、2…枠体、3…制御盤、4…欄干部、5…踏段、6…手摺、7…駆動機構、8…伝達チェーン、9…踏段チェーン、10…手摺駆動装置、11駆動スプロケット、12…従動スプロケット、13…レール、14…ベルト部材、15…手摺駆動チェーン、16…伝達プーリ、17…外輪、18…転動体、19…保持器、20…内輪、30…軸受診断装置、31…センサモジュール、311…磁気センサ、312…振動センサ、313…アンプフィルタ部、314…ADC、32…制御モジュール、321固有周波数算出部、322…軸受回転周期算出部、323…診断部、324…設備振動周期算出部、325…振動レベル判定部、326…スケジューリング部、327…記憶部、328…出力部、41…乗客コンベア、42…駆動部、43…通信部、329…通信部、51…監視サーバ

Claims (6)

  1. 磁気センサと、振動センサと、を有し、設備機器を循環運転させる駆動部の回転軸を支持する軸受の状態を診断する軸受診断装置であって、
    前記磁気センサが検出した磁気信号を用いて、前記軸受の回転周期を算出する軸受回転周期算出部と、
    前記磁気センサが検出した磁気信号を用いて、前記軸受の固有周波数を算出する固有周波数算出部と、
    前記軸受の固有周波数に基づき、前記軸受の状態を診断する診断部と、
    前記軸受の回転周期に基づき、前記循環運転に伴って前記軸受以外の前記設備機器から繰り返し発生する振動の周期である設備振動周期を算出する設備振動周期算出部と、
    前記振動センサが検出した振動信号のうち、前記設備振動周期に対応した振動信号を除いたものが、所定の振動レベル以下か否かを判定する振動レベル判定部と、
    前記所定の振動レベルを超えた場合に、前記磁気センサが検出する時間帯を変更するスケジューリング部と、
    を備える軸受診断装置。
  2. 請求項1に記載の軸受診断装置において、
    前記軸受は、内輪と、転動体と、前記転動体を保持する保持器と、外輪と、を有し、
    前記固有周波数算出部は、前記軸受の仕様値を用いて、前記内輪、前記転動体、前記保持器のうち少なくとも1つの理論的な固有周波数である理論固有周波数を算出し、
    前記診断部は、前記磁気センサが検出した磁気信号を用いて算出された検出固有周波数と、前記理論固有周波数と、を比較することで、前記軸受の状態を診断する軸受診断装置。
  3. 請求項2に記載の軸受診断装置において、
    前記磁気センサおよび前記振動センサは、一定日数に亘り同じ時間帯に、前記磁気信号および前記振動信号を検出するものであって、
    前記診断部は、前記検出固有周波数と前記理論固有周波数との差が所定の閾値以上となる日が連続するか否かを判定する軸受診断装置。
  4. 乗降口間を循環移動する踏段と、
    前記踏段に連結された無端状のチェーンと、
    前記チェーンを駆動する駆動部と、
    前記駆動部の回転軸を支持する軸受の状態を診断する請求項1に記載の軸受診断装置と、
    を備える乗客コンベア。
  5. 乗客コンベアと、前記乗客コンベアと通信回線を介して接続されて前記乗客コンベアを診断する監視サーバと、を備えた乗客コンベア診断システムであって、
    前記乗客コンベアは、
    乗降口間を循環移動する踏段と、
    前記踏段に連結された無端状のチェーンと、
    前記チェーンを駆動する駆動部と、
    前記駆動部の回転軸を支持する軸受と、
    磁気センサと、
    振動センサと、
    を有し、
    前記監視サーバは、
    前記磁気センサが検出した磁気信号を用いて、前記軸受の回転周期を算出する軸受回転周期算出部と、
    前記磁気センサが検出した磁気信号を用いて、前記軸受の固有周波数を算出する固有周波数算出部と、
    前記軸受の固有周波数に基づき、前記軸受の状態を診断する診断部と、
    前記軸受の回転周期に基づき、前記踏段の循環移動に伴って前記軸受以外の前記乗客コンベアから繰り返し発生する振動の周期である設備振動周期を算出する設備振動周期算出部と、
    前記振動センサが検出した振動信号のうち、前記設備振動周期に対応した振動信号を除いたものが、所定の振動レベル以下か否かを判定する振動レベル判定部と、
    前記所定の振動レベルを超えた場合に、前記磁気センサが検出する時間帯を変更するスケジューリング部と、
    を有する乗客コンベア診断システム。
  6. 設備機器を循環運転させる駆動部の回転軸を支持する軸受の状態を診断する軸受診断方法であって、
    磁気センサが検出した磁気信号を用いて、前記軸受の回転周期および固有周波数を算出するステップと、
    前記軸受の固有周波数に基づき、前記軸受の状態を診断する診断ステップと、
    前記軸受の回転周期に基づき、前記循環運転に伴って前記軸受以外の前記設備機器から繰り返し発生する振動の周期である設備振動周期を算出するステップと、
    振動センサが検出した振動信号のうち、前記設備振動周期に対応した振動信号を除いたものが、所定の振動レベル以下か否かを判定するステップと。
    前記所定の振動レベルを超えた場合に、前記磁気センサが検出する時間帯を変更するステップと、
    を備える軸受診断方法。
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