JP2022179839A - 画像読取装置、画像形成装置および透過率推定方法 - Google Patents

画像読取装置、画像形成装置および透過率推定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】センサを別途設けることなく用紙の透過率を適切に推定できる、画像読取装置を提供する。【解決手段】画像形成装置において、画像読取装置14は、第1画像読取部50の第1読取位置P1と対応する位置に設けられた第1対向板68と、第2画像読取部54の第2読取位置P2と対応する位置に設けられ、第1対向板とは明度が異なる色を有する第2対向板70とを備える。制御部の透過率推定部(CPU)は、第1画像読取部によって読み取った用紙の下地部分の画素値である第1画素値と、第2画像読取部によって読み取った用紙の下地部分の画素値である第2画素値との差分値に基づいて、用紙の透過率を推定する。【選択図】図2

Description

この発明は、画像読取装置、画像形成装置および透過率推定方法に関し、特にたとえば、用紙の両面を読み取り可能な、画像読取装置、画像形成装置および透過率推定方法に関する。
従来の画像読取装置の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の画像読取装置は、複数の原稿用紙が収容可能な収容部と、収容部から搬送された原稿用紙を光学的に読み取って原稿データを生成する原稿読取部と、収容部から原稿読取部に搬送中の原稿用紙に向けて超音波を送信する送信部及び当該搬送中の原稿用紙を通過した超音波を受信する受信部からなる超音波センサと、受信部からの受信信号に基づいて、原稿用紙の紙厚を検知する紙厚検知手段と、受信部からの受信信号に基づいて、搬送中の原稿用紙が重送であるか否かを判別する重送検知手段により構成される。
特開2009-161291号公報
特許文献1の技術では、用紙の厚さ(透過率)を検出するためのセンサを別途設ける必要があるため、コストがかかる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、画像読取装置、画像形成装置および透過率推定方法を提供することである。
この発明の他の目的は、センサを別途設けることなく、用紙の透過率を適切に推定できる、画像読取装置、画像形成装置および透過率推定方法を提供することである。
第1の発明は、用紙の両面を読み取り可能な画像読取装置であって、用紙を搬送する用紙搬送部、用紙搬送部によって搬送されてくる用紙の一方主面の画像を第1読取位置で読み取る第1画像読取部、用紙搬送部によって搬送されてくる用紙の他方主面の画像を第2読取位置で読み取る第2画像読取部、第1読取位置と対応する位置において用紙の他方主面側に設けられた第1対向板、第2読取位置と対応する位置において用紙の一方主面側に設けられ、第1対向板とは明度が異なる色を有する第2対向板、および第1画像読取部によって読み取った用紙の下地部分の画素値である第1画素値と、第2画像読取部によって読み取った用紙の下地部分の画素値である第2画素値との差分値に基づいて、用紙の透過率を推定する透過率推定部を備える、画像読取装置である。
第1の発明によれば、用紙の透過率を検出するためのセンサを別途設けることなく、用紙の透過率を適切に推定できる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、第1対向板および第2対向板の一方は、白色であり、第1対向板および第2対向板の他方は、灰色である。
第3の発明は、第1の発明に従属し、第1対向板は、用紙送り方向における一端側に設けられる白色部と他端側に設けられる灰色部とを有し、第1読取位置は、白色部に対応する位置と灰色部に対応する位置とに移動可能である。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明に従属し、透過率推定部によって推定した透過率が所定の閾値以上のとき、用紙の透過率が高いことに関する情報をユーザに報知する報知部を備える。
第5の発明は、第1から第4のいずれかの発明に従属し、透過率推定部によって推定した透過率が所定の閾値以上のとき、第1画像読取部によって読み取った用紙の画像に基づくプレビュー画像を表示するプレビュー画像表示部を備える。ただし、用紙の両面の画像を読み取った場合には、プレビュー画像表示部は、第2画像読取部で読み取った他方主面の画像についてもプレビュー画像を表示することが可能である。
第6の発明は、第1から第5のいずれかの発明に従属し、透過率推定部によって推定した透過率が所定の閾値以上のとき、第1画像読取部によって読み取った用紙の画像に対して裏写り除去を実行するかどうかをユーザに問い合わせる問合せ部を備える。ただし、用紙の両面の画像を読み取った場合には、問合せ部は、第2画像読取部で読み取った他方主面の画像についても裏写り除去を実行するかどうかをユーザに問い合わせることが可能である。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明に従属し、用紙は、画像を読み取るための原稿を含み、透過率推定部によって推定した透過率に応じて、第1画像読取部によって読み取った原稿の画像に対して裏写り除去の画像処理を行う裏写り除去部を備える。ただし、原稿の両面の画像を読み取った場合には、裏写り除去部は、第2画像読取部で読み取った他方主面の画像についても裏写り除去の画像処理を行うことが可能である。
第8の発明は、第1から第7のいずれかの発明に係る画像読取装置、および印刷用紙に対して画像を形成する画像形成部を備える、画像形成装置である。
第9の発明は、第8の発明に従属し、用紙は、印刷用紙を含み、透過率推定部によって推定した透過率に応じて、印刷用紙に画像を定着させるための定着温度を変更する定着温度変更部を備える。
第10の発明は、用紙を搬送する用紙搬送部、用紙搬送部によって搬送されてくる用紙の一方主面の画像を第1読取位置で読み取る第1画像読取部、および用紙搬送部によって搬送されてくる紙の他方主面の画像を第2読取位置で読み取る第2画像読取部を備える画像読取装置における透過率推定方法であって、第1読取位置と対応する位置において、用紙の他方主面側に第1対向板を設けると共に、第2読取位置と対応する位置において、用紙の一方主面側に第1対向板とは明度が異なる色を有する第2対向板を設け、第1画像読取部によって読み取った用紙の下地部分の画素値である第1画素値と、第2画像読取部によって読み取った用紙の下地部分の画素値である第2画素値との差分値に基づいて、用紙の透過率を推定する、透過率推定方法である。
この発明によれば、用紙の透過率を検出するためのセンサを別途設けることなく、用紙の透過率を適切に推定できる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の第1実施例の画像読取装置を備える画像形成装置の内部構造を示す断面図である。 図1の画像読取装置の内部構造を示す断面図である。 透過率の推定方法を説明するための図解図である。 透過率テーブルの一例を示す図解図である。 図1の画像形成装置の電気的構造を示すブロック図である。 図5に示したRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。 図5に示したCPUが実行する透過率推定処理の一例を示すフロー図である。 透過率テーブルの他の一例を示す図解図である。 透過率テーブルのさらに他の一例を示す図解図である。 第1対向板の他の一例を示す図解図である。
[第1実施例]
図1を参照して、この発明の一実施例である画像読取装置14は、第1画像読取部50、第2画像読取部54および原稿送り装置56(用紙搬送部の一例)などを備える。詳細は後述するように、画像読取装置14は、原稿送り装置56によって搬送される原稿(用紙の一例)の両面を第1画像読取部50および第2画像読取部54を用いて同時に読み取る両面同時読み取りが可能な装置である。この画像読取装置14は、電子写真方式によって印刷用紙に画像を形成する画像形成装置10に適用される。
先ず、画像形成装置10の基本構成について概略的に説明する。この第1実施例では、画像形成装置10は、複写機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能などを有する複合機(MFP:Multifunction Peripheral)である。
図1に示すように、画像形成装置10は、装置本体12と、その上方に配置される画像読取装置14とを含む。装置本体12には、CPU80(図5参照)等を含む制御部16および画像形成部18などが内蔵される。制御部16は、操作パネル88(図5参照)への入力操作などに応じて、画像読取装置14を含む画像形成装置10の各部位に制御信号を送信し、画像形成装置10に種々の動作を実行させる。すなわち、制御部16は、原稿送り装置56を含む画像読取装置14の制御部でもある。
画像形成部18は、露光ユニット20、現像器22、感光体ドラム24、クリーナユニット26、帯電器28、中間転写ベルトユニット30、転写ローラ32および定着ユニット34等を備え、給紙トレイ36等から搬送される印刷用紙上に画像を形成し、画像形成済みの印刷用紙を排紙トレイ38に排出する。印刷用紙上に画像を形成するための画像データとしては、後述する第1画像読取部50および第2画像読取部54で読み取った画像データ、または外部コンピュータから送信された画像データ等が利用される。
なお、画像形成装置10において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色のカラー画像に応じたものである。このため、現像器22、感光体ドラム24、クリーナユニット26および帯電器28のそれぞれは、各色に応じた4種類の潜像を形成するように4個ずつ設けられ、これらによって4つの画像ステーションが構成される。
また、装置本体12の筐体内には、給紙トレイ36等からの印刷用紙をレジストローラ40、転写ローラ32および定着ユニット34を経由させて排紙トレイ38に送るための第1用紙搬送路L1が形成される。また、印刷用紙に対して両面印刷を行う際に、片面印刷が終了して定着ユニット34を通過した後の印刷用紙を、転写ローラ32の用紙搬送方向の上流側において第1用紙搬送路L1に戻すための第2用紙搬送路L2が形成される。この第1用紙搬送路L1および第2用紙搬送路L2には、印刷用紙に対して補助的に推進力を与えるための複数の搬送ローラが適宜設けられる。
図1と共に図2を参照して、画像読取装置14は、第1画像読取部50が設けられる第1筐体52と、第2画像読取部54および原稿送り装置56が設けられる第2筐体58とを備える。第2筐体58は、第1筐体52の上面にヒンジを介して開閉自在に取り付けられており、原稿押さえカバーとしても用いられる。また、図1および図2では記載していないが、第1筐体52の前面側には、ユーザによる印刷指示等の入力操作を受け付ける操作パネル88が設けられる。この操作パネル88には、タッチパネル付きのディスプレイおよび操作ボタン等が適宜設けられる。
第1筐体52は、透明材によって形成される原稿載置台52aを上面に有し、第1筐体52内には、原稿の表面画像を読み取るための第1画像読取部50が設けられる。第1画像読取部50は、光源、複数のミラー、結像レンズおよびラインセンサ等を備える。光源および複数のミラー等は、走査ユニット50aを構成している。第1画像読取部50は、原稿を光源によって露光し、原稿から反射した反射光を複数のミラーによって結像レンズに導く。そして、結像レンズによって反射光をラインセンサの受光素子に結像させる。ラインセンサでは、受光素子に結像した反射光の輝度や色度が検出され、原稿の画像に基づく所定の解像度のRGB(R:赤、G:緑、B:青)の画像データが生成される。ラインセンサとしては、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOSイメージセンサ等を用いるとよい。
このような第1画像読取部50は、原稿載置台52a上に載置された原稿の画像を読み取る固定読みと、原稿送り装置56によって搬送される原稿の画像を読み取る流し読みとに対応している。すなわち、固定読みの場合には、光源および複数のミラー等の走査ユニット50aが原稿載置台52aの下方で副走査方向に往復移動することによって、原稿の原稿載置台52a側の画像を読み取る。一方、流し読みの場合には、走査ユニット50aは、ホームポジションである第1読取位置P1の下方で待機される。そして、第1画像読取部50は、原稿送り装置56によって搬送される原稿が第1読取位置P1を通過するときに、原稿の表面側(一方主面側)の画像を読み取る。
一方、第2筐体58内には、原稿の裏面側の画像を読み取るための第2画像読取部54が設けられる。この第1実施例では、第2画像読取部54は、光源、ロッド状レンズおよび読取素子などがユニット化されたCIS(Contact Image Sensor)であって、後述する第5搬送ローラ66eと排紙ローラ66fとの間の位置において主搬送路L3の上側に配置される。この第2画像読取部54は、原稿送り装置56によって搬送される原稿の画像を読み取る流し読みに対応している。すなわち、第2画像読取部54は、ユーザから原稿の両面同時読み取りの要求があった場合、原稿送り装置56によって搬送される原稿が第2読取位置P2を通過するときに、原稿の裏面側(他方主面側)の画像を読み取り、所定の解像度のRGBの画像データを生成する。また、この第1実施例では、第2画像読取部54は、後述する透過率推定モードが設定されているとき、原稿の裏面側の少なくとも一部の画像を読み取り、所定の解像度のRGBの画像データを生成する。
原稿送り装置56は、原稿載置トレイ60に積載された原稿を、第1画像読取部50の第1読取位置P1および第2画像読取部54の第2読取位置P2を経由させた後、原稿排紙トレイ62まで1枚ずつ連続搬送することが可能な装置である。なお、以下の原稿送り装置56の説明において、「上流」または「下流」とは、原稿送り方向(用紙送り方向)における「上流」または「下流」を言うものとする。
具体的には、原稿送り装置56は、原稿載置トレイ60から原稿排紙トレイ62までU字状に延びる主搬送路L3を有する。また、原稿送り装置56は、原稿載置トレイ60に積載された原稿を一枚ずつ主搬送路L3内に送り込むピックアップローラ64、および主搬送路L3に送り込まれた原稿を搬送する複数の搬送ローラ66を備える。この第1実施例では、複数の搬送ローラ66として6つの搬送ローラ(上流側から順に66a,66b,66c,66d,66e,66f)が設けられる。すなわち、複数の搬送ローラ66には、主搬送路L3の上流側端部に設けられる給紙ローラ66a(第1搬送ローラ)、給紙ローラ66aの下流側に設けられる第2搬送ローラ66b、第1読取位置P1の上流側に設けられて給紙タイミングを調節するレジストローラ66c(第3搬送ローラ)、第1読取位置P1の下流側に設けられる第4搬送ローラ66d、第2読取位置P2の上流側に設けられる第5搬送ローラ66e、および主搬送路L3の下流側端部に設けられる排紙ローラ66f(第6搬送ローラ)が含まれる。また、図示は省略するが、主搬送路L3には、主搬送路L3を搬送される原稿の位置ないし有無を検出するための複数の原稿位置検出センサが適宜設けられる。
さらに、主搬送路L3の第1読取位置P1と対応する位置には、主搬送路L3を間に挟んだ第1画像読取部50の反対側(上側、つまり原稿の他方主面側)に、原稿送り方向と直交する方向に延びる矩形板状の第1対向板68が設けられる。一方、主搬送路L3の第2読取位置P2と対応する位置には、主搬送路L3を間に挟んだ第2画像読取部54の反対側(下側、つまり原稿の一方主面側)に、原稿送り方向と直交する方向に延びる矩形板状の第2対向板70が設けられる。
また、この第1実施例の画像読取装置14は、上述の両面同時読取方式による読み取りに加えて、原稿反転読取方式によって第1画像読取部50のみで原稿の両面を読み取ることも可能である。簡単に説明すると、原稿送り装置56は、第1読取位置P1を通過して表面の画像の読み取りが終了した原稿を、第2搬送ローラ66bの上流側において主搬送路L3に戻すための副搬送路L4を有する。また、主搬送路L3から副搬送路L4への分岐位置には、切換爪72が揺動自在に設けられる。第5搬送ローラ66eおよび排紙ローラ66fは、正逆両方向に回転駆動可能であり、正転時に原稿を原稿排紙トレイ62に排出し、逆転時に前後端を反転した状態で原稿を副搬送路L4内に導く。
このような画像読取装置14において、透過率が高い原稿の画像を読み取るとき、画像を読み取る側の面と反対側の面の画像も読み取ってしまう裏写りが発生する場合がある。裏写りを効率的に除去するためには、原稿の透過率を検出できることが好ましいが、原稿の透過率を検出するためのセンサを別途設けるとコストがかかってしまう。
そこで、この第1実施例では、第1対向板68と第2対向板70とを互いに明度が異なる色にしておき、第1画像読取部50で読み取った原稿の下地部分の画素値(下地レベル)である第1画素値と、第2画像読取部54で読み取った原稿の下地部分の画素値である第2画素値との差分値に基づいて、原稿の透過率を推定するようにした。これは、透過率が高い(つまり紙厚が薄い)原稿ほど対向板の色の影響を受け易く、対向板の明度が小さくなるほど(つまり白色から黒色に近づくほど)原稿の下地レベルが濃くなるという、この発明者らによって見出された知見に基づくものである。
具体的には、この第1実施例では、第1対向板68の表面(第1画像読取部50に対向する面)の全体を灰色にしておく。第1対向板68を灰色にする際には、第1対向板68の基体表面に灰色のシートを貼付してもよいし、第1対向板68自体を灰色の素材で形成してもよい。また、第1読取位置P1付近の主搬送路L3を構成する板金ガイドが灰色であれば、板金ガイドをそのまま第1対向板68として用いることもできる。また、第1対向板68の灰色の濃さの程度(明度)は、256諧調の画素値で160~180の値に設定することが好ましい。灰色が薄すぎると差分が出なくなり、灰色が濃すぎると画像の読み取り自体に悪影響が出る恐れがあるからである。一方、第2対向板70については、その表面(第2画像読取部54に対向する面)の全体を通常通り白色にしておく。
そして、画像読取装置14において原稿の画像を流し読みするときに、第1画像読取部50で取得した第1画素値と第2画像読取部54で取得した第2画素値との差分値を算出し、算出した差分値が予め設定した閾値以上であるときには、原稿の透過率が大きいと判断して、読み取った画像に対して裏写り除去(下地飛ばし)の画像処理を行う。なお、この原稿の透過率の判定結果は、裏写り除去だけでなく、白紙判定を実施する場合における画像データのエッジ抽出にも利用できる。
具体的に説明すると、透過率の推定は、原稿送り方向における原稿の前端部(たとえば前端から10mmまでの領域)の画像データを用いて行うとよい。原稿の周縁部には余白部分が設けられていることが多いので、読み取った画像の画素値をそのまま下地部分の画素値として用いることができるからである。ただし、より正確に透過率を推定するために、文字、図形および写真などの下地以外と下地とを区別するための領域分離を行い、この領域分離によって下地以外と判断された画素、および所定の閾値以下の画素を除いた部分の画素値を用いることもできる。また、透過率の推定は、原稿全体の画像データを用いることもできるが、この際には、領域分離によって下地以外と判断された画素および所定の閾値以下の画素を除く、つまり下地部分の画像データを抽出する必要がある。
透過率の推定に用いる下地部分の画素値(第1画素値および第2画素値)としては、下地部分の各画素のRGB値(256諧調)の平均値を用いるとよい。RGB値の平均値としては、RGBの全プレーンの平均値(RGB全平均値)、RGBの各平均値の中の最小値(RGB最小平均値)、およびRGBの各平均値の中の最大値(RGB最大平均値)のいずれを用いるとよい。以下、図3を参照して、第1画素値と第2画素値との差分値の算出方法の一例について説明する。
図3に示すように、第1画像読取部50で読み取った原稿の下地部分の各画素のR値の平均値(R平均値)が235であり、G値の平均値(G平均値)が232であり、B値の平均値(B平均値)が229であったとする。一方、第2画像読取部54で読み取った原稿の下地部分の各画素のR平均値が249であり、G平均値が248であり、B平均値が250であったとする。すると、第1画像読取部50におけるRGB全平均値は232となり、第2画像読取部54におけるRGB全平均値は249となるので、その差分値は17と算出される。また、第1画像読取部50におけるRGB最小平均値はB平均値の229となり、第2画像読取部54におけるRGB最小平均値はG平均値の248となるので、その差分値は19と算出される。さらに、第1画像読取部50におけるRGB最大平均値はR平均値の235となり、第2画像読取部54におけるRGB最大平均値はB平均値の250となるので、その差分値は15と算出される。
上記のように算出した第1画素値と第2画素値との差分値が所定の閾値以上(たとえば3以上)であれば、原稿の透過率が大きいと判断して、読み取った画像に対して裏写り除去の画像処理を行う。一方、第1画素値と第2画素値との差分値が所定の閾値未満であれば、原稿の透過率が小さいと判断して、裏写り除去の画像処理は行わない。ただし、所定の除外条件を満たすときには、原稿の透過率が大きいと判断した場合でも、裏写り除去の画像処理は行わないものとする。たとえば、第1画素値と第2画素値との差分値が大き過ぎる場合(たとえば50以上)は、片方の面のみに地色がある(下地が白以外に着色されている)原稿である可能性が高いので、裏写り除去の画像処理は行わない。また、片方の面のみにボイド(原稿の周縁部に形成された印刷不可領域)がある原稿の場合も、裏写り除去の画像処理は行わない。ボイドの存在の判定は、副走査方向の急な濃度変化があるかどうかで判定するとよい。
また、第1画素値と第2画素値との差分値の大きさ(つまり原稿の透過率の大きさ)に応じて、裏写り除去の画像処理の有り無しを切り替えるだけでなく、裏写り除去のための下地飛ばし量を段階的に変更可能とすることもできる。一例として、図4に示すような透過率テーブル204cを予め作成して記憶しておくとよい。図4に示すように、第1画素値と第2画素値との差分値に範囲に対応付けて、第1から第6までの透過率(透過率レベル)が設定される。なお、第1透過率から第6透過率に向かうほど原稿の透過率は高くなる。そして、各透過率に対応付けて、第1から第6までのガンマが設定される。ここでは、第1透過率から第6透過率に向かう(つまり原稿の透過率は高くなる)ほど、ハイライトを薄くするようなガンマが適用される。ただし、第1ガンマは、裏写り除去の画像処理を行わない標準のガンマである。なお、第2画像読取部54(つまり白色の第2対向板70側)で取得した第2画素値が閾値以下の原稿の場合は、地色があると判断して、その下地レベル用の補正を行うか、通常の下地除去のみを行うとよい。
上述のような原稿の透過率を推定する処理(透過率推定処理)は、画像読取装置14に透過率推定モードを選択可能に設けておき、ユーザによって透過率推定モードが選択されたときに実行される。ただし、透過率推定モードをデフォルト設定にしておくこともできる。また、透過率推定モードは、片面読み取り、両面同時読み取りおよび両面反転読み取りのいずれの流し読みの場合にも適用可能である。つまり、透過率推定モードが設定されているときには、片面読み取り、両面同時読み取りおよび両面反転読み取りのいずれの場合の流し読みにおいても、第2画像読取部54によって原稿の裏面側の少なくとも一部の画像が読み取られる。
そして、原稿の透過率が大きいと判断したとき、片面読み取りの場合は、第1画像読取部50によって読み取った原稿の一方主面の画像データに対して、裏写り除去の画像処理を行う。また、両面同時読み取りの場合は、第1画像読取部50で読み取った原稿の一方主面の画像データ、および第2画像読取部54で読み取った原稿の他方主面の画像データに対して、裏写り除去の画像処理を行う。さらに、両面反転読み取りの場合は、第1画像読取部50で読み取った原稿の一方主面および他方主面のそれぞれの画像データに対して、裏写り除去の画像処理を行う。
ただし、原稿の透過率が大きいと判断しても、必ずしも裏写りが発生しているとは限らず、また、ユーザにとって問題のないレベルである場合もある。このため、裏写り除去の画像処理を実行する前に、裏写りの虞がある旨(原稿の透過率が高いことに関する情報の一例)をユーザに報知すると共に、第1画像読取部50(および第2画像読取部54)で読み取った原稿の画像データに基づくプレビュー画像を操作パネル88のディスプレイに表示して、裏写り除去の画像処理を実行するかどうかをユーザに問い合わせるようにしてもよい。そして、この問い合わせに対して、ユーザが裏写り除去の画像処理を実行することを選択した場合は、裏写り除去の画像処理を行い、ユーザが裏写り除去の画像処理を実行しないことを選択した場合は、裏写り除去の画像処理を行わないようにしてもよい。
図5は、画像形成装置10の電気的な構成の一例を示すブロック図である。ただし、本願発明に直接的に関係の無い一部のコンポーネントについては省略してある。
図5に示すように、画像形成装置10は、CPU80、RAM82およびHDD84等を含む制御部16を備える。CPU80には、バス86を介して、画像読取装置14、画像形成部18、操作パネル88および画像処理部90などが接続される。画像読取装置14には、第1画像読取部50、第2画像読取部54および原稿送り装置56などが含まれる。なお、画像読取装置14および画像形成部18は、上記の通りであるため、重複した説明は省略する。
CPU80は、HDD84に記憶されたプログラムに従って、画像形成装置10の全体的な制御を司る。また、CPU80は、この第1実施例の透過率推定部と機能し、透過率推定処理を実行する。RAM82は、CPU80のワーキング領域およびバッファ領域として用いられる。HDD84は、CPU80が画像形成装置10の各部位の動作を制御するための制御プログラムおよび必要なデータ等を適宜記憶する。ただし、HDDに代えて、またはHDDとともに、SSD、フラッシュメモリ、EEPROMなどの他の不揮発性メモリが用いられてもよい。
操作パネル88は、タッチパネル付きのディスプレイおよび操作ボタン等を含む。ディスプレイは、LCDなどの汎用のモニタであり、図示しない表示制御回路を介してCPU80に接続される。表示制御回路は、GPUおよびVRAMなどを含む。CPU80の指示の下、GPUは、RAM82に記憶された画像生成データを用いて、ディスプレイに種々の画面を表示するための表示画像データをVRAMに生成し、生成した表示画像データをディスプレイに出力する。タッチパネルは、タッチ有効範囲内でのタッチ操作を検出して、そのタッチ操作の位置を示すタッチ座標データをCPU80に出力する。操作ボタンは、ハードウェアキーであり、ホームボタン、節電キーおよび電源ボタンなどの各種のキーないしボタンを含む。
画像処理部90は、CPU80の指示の下、種々の画像データに対して適宜の画像処理を施す。この画像処理部90による画像処理の対象となる画像データには、第1画像読取部50および第2画像読取部54で生成された画像データが含まれる。特に、この第1実施例では、画像処理部90は、第1画像読取部50および第2画像読取部54から出力された画像データに対して裏写り除去の画像処理(下地飛ばし処理)を施す裏写り除去部として機能する。
上述のような画像読取装置14を備える画像形成装置10の動作は、CPU80がRAM82に記憶された制御プログラムを実行することによって実現される。
図6は、RAM82のメモリマップ200の一例を示す図解図である。図6に示すように、RAM82は、プログラム記憶領域202およびデータ記憶領域204を含む。RAM82のプログラム記憶領域202には、画像読取装置14を含む画像形成装置10の制御プログラムが記憶される。たとえば、このプログラム記憶領域202には、原稿搬送プログラム202a、画像読取プログラム202b、透過率推定プログラム202c、画像処理プログラム202dおよび画像形成プログラム202eが記憶される。
原稿搬送プログラム202aは、原稿送り装置56を制御して、原稿載置トレイ60に積載された原稿を第1読取位置P1および第2読取位置P2を経由させて原稿排紙トレイ62まで1枚ずつ搬送するためのプログラムである。
画像読取プログラム202bは、第1画像読取部50および第2画像読取部54を制御して、原稿の画像を読み取り、読み取った画像に対応する画像信号(RGBの画像データ)を出力するためのプログラムである。
透過率推定プログラム202cは、第1画像読取部50から出力される原稿の下地部分の第1画素値と第2画像読取部54から出力される原稿の下地部分の第2画素値との差分値に基づいて、原稿の透過率を推定するためのプログラムである。
画像処理プログラム202dは、画像処理部90を制御して、第1画像読取部50および第2画像読取部54によって生成された画像データ等の各種の画像データに適宜の画像処理を施すためのプログラムである。この画像処理プログラム202dには、画像データに対して裏写り除去を施すための裏写り除去プログラムが含まれる。
画像形成プログラム202eは、コピーまたはプリントが実行される際に、画像形成部18を制御して、画像データに応じて多色または単色の画像を印刷用紙に印刷するためのプログラムである。
なお、図示は省略するが、プログラム記憶領域202には、画像形成装置10の各種の機能を選択および実行するための他のプログラムなども記憶される。
また、RAM82のデータ記憶領域204には、画像データ204a、画素値データ204bおよび透過率テーブル204c等が記憶される。
画像データ204aは、第1画像読取部50および第2画像読取部54で読み取った画像データ、ならびに外部装置から受信した画像データである。画素値データ204bは、透過率の推定に用いるために第1画像読取部50および第2画像読取部54で読み取った画像データから算出した、原稿の下地部分の各画素のRGB全平均値、RGB最小平均値、RGB最大平均値および差分値などのデータである。透過率テーブル204cは、図4に示したように、差分値の範囲と透過率および下地飛ばし量との対応関係を記憶したテーブルである。
なお、図示は省略するが、データ記憶領域204には、制御プログラムの実行に必要なタイマ(カウンタ)およびレジスタが設けられたり、他のデータが記憶されたりする。
図7は、CPU80が実行する透過率推定処理の一例を示すフロー図である。この透過率推定処理は、ユーザによって透過率推定モードが選択された状態で、流し読み(片面読み取り、両面同時読み取りおよび両面反転読み取りのいずれか)の開始ボタンが操作されたときに開始される。
図7に示すように、CPU80は、この透過率推定処理を開始すると、ステップS1で、第1画像読取部50から第1画素値を取得する。たとえば、第1画像読取部50で読み取った原稿の下地部分の各画素の全プレーンの平均値(RGB全平均値)を算出して取得する。次のステップS3では、第2画像読取部54から第2画素値を取得する。たとえば、第2画像読取部54で読み取った原稿の下地部分の各画素の全プレーンの平均値(RGB全平均値)を算出して取得する。
続くステップS5では、第1画素値と第2画素値との差分値から用紙の透過率を推定する。たとえば、第1画像読取部50側のRGB全平均値と第2画像読取部54側のRGB全平均値との差分値を算出し、透過率テーブル204cを参照して用紙の透過率を推定する。
続くステップS7では、原稿の透過率が所定レベル(たとえば第2透過率)以上であるかどうかを判断する。ステップS7で“NO”であれば、つまり原稿の透過率が所定レベル未満の場合は、そのまま透過率推定処理を終了する。一方、ステップS7で“YES”であれば、つまり原稿の透過率が所定レベル以上の場合は、ステップS9に進む。
ただし、ステップS7で“YES”の場合、ステップS9に進む前に、操作パネル88に制御信号を送信して、「裏写りの虞がある」旨を報知すると共に、読み取った原稿の画像データに基づくプレビュー画像を表示して、裏写り除去の画像処理を実行するかどうかをユーザに問い合わせるようにしてもよい。そして、ユーザが裏写り除去の画像処理を実行することを選択した場合は、ステップS9に進むようにし、ユーザが裏写り除去の画像処理を実行しないことを選択した場合は、この透過率推定処理を終了するようにしてもよい。
ステップS9では、裏写り除去の画像処理を実行する。ここでは、画像処理部90に制御信号を送信して、透過率に応じたガンマを適用して裏写りを除去する。ステップS9の処理が終了すると、この透過率推定処理を終了する。
以上のように、この第1実施例によれば、第1画像読取部50で読み取った原稿の下地部分の第1画素値と第2画像読取部54によって読み取った原稿の下地部分の第2画素値との差分値に基づいて原稿の透過率を推定するので、センサを別途設けることなく、原稿の透過率を適切に推定できる。
また、推定した原稿の透過率に応じて裏写り除去のための下地飛ばし量を段階的に変更することで、裏写り除去の精度を向上させることができる。
[第2実施例]
次に、この発明の第2実施例である画像読取装置14を備える画像形成装置10について説明する。この第2実施例では、透過率を推定する用紙として原稿を用いる代わりに、画像を形成する印刷用紙を用いる点が上述の第1実施例と異なる。その他の部分については同様であるので、上述の第1実施例と重複する説明は、省略または簡略化する。
この第2実施例では、画像形成部18において画像を形成する印刷用紙(用紙の他の一例)の厚みが不明であるときに、ユーザが印刷用紙を画像読取装置14の原稿載置台52aにセットして流し読みすることで、上述の第1実施例と同じ方法で印刷用紙の透過率を推定する。透過率が高い印刷用紙ほど、紙厚の薄い印刷用紙であると推定できるので、推定した透過率(紙厚)の情報は紙情報として記憶しておき、その印刷用紙(およびその印刷用紙と同種類の印刷用紙)に印刷する際に使用する。言い換えると、この第2実施例では、画像読取装置14を印刷用紙の厚みを推定する紙厚推定装置(或いは透過率推定装置)として用いる。
たとえば、図8に示すような透過率テーブル204cを予め作成して記憶しておくとよい。図8に示すように、第1画素値と第2画素値との差分値の範囲に対応付けて、第1から第6までの透過率(透過率レベル)が設定される。そして、この第2実施例では、各透過率に対応付けて、第1から第6までの定着温度が設定される。ここでは、第1透過率から第6透過率に向かう(つまり印刷用紙の紙厚が薄くなる)ほど、温度が段階的に低くなるように定着温度が設定される。そして、その印刷用紙を使用するときに、定着温度変更部として機能するCPU80は、定着ユニット34に制御信号を送信して、推定した透過率に応じた定着温度にて定着動作を実行させる。ただし、第2画像読取部54(つまり白色の第2対向板70側)で取得した第2画素値が閾値以下の印刷用紙の場合は、地色があると判断して、標準の定着温度に設定するか、ユーザに定着温度の指定を促す。
この第2実施例においても、第1実施例と同様に、センサを別途設けることなく、印刷用紙の透過率を適切に推定できる。また、推定した印刷用紙の透過率(紙厚)に応じて定着温度を段階的に変更することで、より適切に定着動作を実行することができる。
[第3実施例]
続いて、この発明の第3実施例である画像読取装置14について説明する。この第3実施例では、推定した原稿の透過率を用いて裏写りの除去を行う代わりに、画像データの圧縮設定を変更する点が上述の第1実施例と異なる。その他の部分については同様であるので、上述の第1実施例と重複する説明は、省略または簡略化する。
この第3実施例では、図9に示すような透過率テーブル204cを予め作成して記憶しておく。図9に示すように、第1画素値と第2画素値との差分値に範囲に対応付けて、第1から第6までの透過率(透過率レベル)が設定される。そして、この第3実施例では、各透過率に対応付けて、第1から第6までの圧縮率が設定される。ここでは、第1透過率から第6透過率に向かうほど、高い圧縮率になるように圧縮率が設定される。これは、透過率が高い原稿は裏写りが多いため、ファイル容量が大きくなる可能性があるからである。第1画像読取部50または第2画像読取部54で読み取った原稿の画像データを記憶(保存)する際には、圧縮処理部として機能する画像処理部90は、CPU80からの指示の下、推定した透過率に応じた圧縮率で、画像データに対してJPEG方式などによる圧縮処理を施す。
この第3実施例においても、第1実施例と同様に、センサを別途設けることなく、原稿の透過率を適切に推定できる。また、推定した原稿の透過率に応じて圧縮率を段階的に変更することで、より適切に画像データを保存できる。
なお、上述の各実施例では、第1対向板68の表面全体を灰色にしているが、図10に示すように、第1対向板68の原稿送り方向における下流側半部に灰色部68aを設け、上流側半部に白色部68bを設けることもできる。ただし、色の配置は逆でも構わない。そして、透過率推定モードにて流し読みを実行するときには、走査ユニット50aは、第1読取位置P1が灰色部68aと対応する位置にくるように配置される。一方、たとえば、透過率推定モードではない流し読みの場合には、走査ユニット50aは、第1読取位置P1が白色部68bと対応する位置にくるように配置される。対向板が常に灰色であると画質に影響が出る可能性があるが、動作モードに応じて第1読取位置P1における第1対向板68の色を変更可能としておくことで、様々な動作モードに柔軟に対応できるようになる。また、第1対向板68側を移動させることで第1対向板68の色を変更可能とすることもできるが、第1対向板68の移動機構を追加する必要があるので、元々移動可能な走査ユニット50a側を移動させることが好ましい。
また、上述の各実施例では、第1対向板68を灰色にし、第2対向板70を白色にしているが、この色の配置は逆でも構わない。つまり、第1対向板68を白色にし、第2対向板70を灰色にすることもできる。また、第1対向板68と第2対向板70とで互いに明度が異なる色を有していれば、一方が薄い灰色で他方が濃い灰色でもよいし、灰色(無彩色)の代わりに青または赤などの有彩色を採用してもよい。ただし、上述の第1画素値と第2画素値との差分を適切に出すためには、第1対向板68および第2対向板70の一方が白色であり、他方が灰色であることが好ましい。
さらに、画像読取装置14は、必ずしも2つの画像読取部を個別に備える必要はなく、1つの画像読取部が第1画像読取部および第2画像読取部の双方を兼ねることもできる。たとえば、上述のように第1対向板68が灰色部68aと白色部68bとを有するようにしておけば、第1画像読取部50が第2画像読取部を兼ねることもできる。この場合には、たとえば、原稿反転読取方式によって第1画像読取部50で原稿の表面(一方主面)を読み取るときに、読取位置が灰色部68aと対応する位置(第1読取位置)にくるように走査ユニット50aを配置し、第1画像読取部50で原稿の裏面(他方主面)を読み取るときに、読取位置が白色部68bと対応する位置(第2読取位置)にくるように走査ユニット50aを配置するとよい。したがって、画像読取装置14は、両面同時読取機能および両面反転読取機能の双方を必ずしも有する必要はなく、どちらか一方を有するだけでもよい。
なお、本明細書中で挙げた、画像読取装置および画像形成装置の具体的な構成は、いずれも単なる一例であり、実際の製品の仕様に応じて適宜変更可能である。たとえば、本発明に係る画像読取装置が適用される画像形成装置は、必ずしも複合機である必要はなく、少なくとも画像読取機能を備えていれば、上記の他の機能は任意に採用することができる。また、画像形成装置は、記録媒体に対して単色の画像を形成するモノクロ機であってもよいし、その画像形成部は、レーザプリンタに代えて、インクジェットプリンタ等で構成されてもよい。さらに、本発明に係る画像読取装置は、単体で用いることもできる。
また、上で挙げた具体的な数値および部材形状などは、いずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …画像形成装置
14 …画像読取装置
16 …制御部
18 …画像形成部
50 …第1画像読取部
54 …第2画像読取部
56 …原稿送り装置(用紙搬送部)
68 …第1対向板
70 …第2対向板
80 …CPU
90 …画像処理部

Claims (10)

  1. 用紙の両面を読み取り可能な画像読取装置であって、
    前記用紙を搬送する用紙搬送部、
    前記用紙搬送部によって搬送されてくる前記用紙の一方主面の画像を第1読取位置で読み取る第1画像読取部、
    前記用紙搬送部によって搬送されてくる前記用紙の他方主面の画像を第2読取位置で読み取る第2画像読取部、
    前記第1読取位置と対応する位置において前記用紙の他方主面側に設けられた第1対向板、
    前記第2読取位置と対応する位置において前記用紙の一方主面側に設けられ、前記第1対向板とは明度が異なる色を有する第2対向板、および
    前記第1画像読取部によって読み取った前記用紙の下地部分の画素値である第1画素値と、前記第2画像読取部によって読み取った前記用紙の下地部分の画素値である第2画素値との差分値に基づいて、前記用紙の透過率を推定する透過率推定部を備える、画像読取装置。
  2. 前記第1対向板および前記第2対向板の一方は、白色であり、
    前記第1対向板および前記第2対向板の他方は、灰色である、請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記第1対向板は、用紙送り方向における一端側に設けられる白色部と他端側に設けられる灰色部とを有し、
    前記第1読取位置は、前記白色部に対応する位置と前記灰色部に対応する位置とに移動可能である、請求項1記載の画像読取装置。
  4. 前記透過率推定部によって推定した透過率が所定の閾値以上のとき、前記用紙の透過率が高いことに関する情報をユーザに報知する報知部を備える、請求項1から3のいずれかに記載の画像読取装置。
  5. 前記透過率推定部によって推定した透過率が所定の閾値以上のとき、前記第1画像読取部によって読み取った前記用紙の画像に基づくプレビュー画像を表示するプレビュー画像表示部を備える、請求項1から4のいずれかに記載の画像読取装置。
  6. 前記透過率推定部によって推定した透過率が所定の閾値以上のとき、前記第1画像読取部によって読み取った前記用紙の画像に対して裏写り除去を実行するかどうかをユーザに問い合わせる問合せ部を備える、請求項1から5のいずれかに記載の画像読取装置。
  7. 前記用紙は、画像を読み取るための原稿を含み、
    前記透過率推定部によって推定した透過率に応じて、前記第1画像読取部によって読み取った前記原稿の画像に対して裏写り除去の画像処理を行う裏写り除去部を備える、請求項1から6のいずれかに記載の画像読取装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の画像読取装置、および
    印刷用紙に対して画像を形成する画像形成部を備える、画像形成装置。
  9. 前記用紙は、前記印刷用紙を含み、
    前記透過率推定部によって推定した透過率に応じて、前記印刷用紙に画像を定着させるための定着温度を変更する定着温度変更部を備える、請求項8記載の画像形成装置。
  10. 用紙を搬送する用紙搬送部、前記用紙搬送部によって搬送されてくる前記用紙の一方主面の画像を第1読取位置で読み取る第1画像読取部、および前記用紙搬送部によって搬送されてくる前記用紙の他方主面の画像を第2読取位置で読み取る第2画像読取部を備える画像読取装置における透過率推定方法であって、
    前記第1読取位置と対応する位置において、前記用紙の他方主面側に第1対向板を設けると共に、前記第2読取位置と対応する位置において、前記用紙の一方主面側に前記第1対向板とは明度が異なる色を有する第2対向板を設け、
    前記第1画像読取部によって読み取った前記用紙の下地部分の画素値である第1画素値と、前記第2画像読取部によって読み取った前記用紙の下地部分の画素値である第2画素値との差分値に基づいて、前記用紙の透過率を推定する、透過率推定方法。
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