JP2022165563A - 自律走行型巡視ロボット - Google Patents

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Taichi Hirano
茂雄 向井
Shigeo Mukai
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Abstract

【課題】日差しや影の影響を受けずに自律走行することができ屋外の設備を監視するのに適した自律走行型巡視ロボットを提供する。【解決手段】走行手段と路面を撮影可能な映像カメラとスキャン方式の距離センサと設備の状態を取得する計測手段と制御装置を備え、監視対象の施設に予め設定された所定のルートに沿って巡回し設備の状態を監視する自律走行型巡視ロボットにおいて、制御装置は距離センサによるセンシングで対象の距離と方向を検知してルートに沿って移動するように走行手段を制御する第1走行モードと、路面上に設けられた帯状体を検出することで方向を特定し当該帯状体に沿って移動するように走行手段を制御する第2走行モードを備え、第1走行モード又は第2走行モードのいずれかを基本走行モードとしつつ所定条件が成立した時には自動で第2走行モード又は第1走行モードへ切り換える動作を走行箇所の状況に応じて繰り返すようにした。【選択図】図9

Description

本発明は、所定のエリア内を移動しながら設備の状態を監視する自律走行型巡視ロボットに関し、特に変電所などの屋外施設の敷地内を移動しながら設備の状態を監視する自律走行型巡視ロボットに適用して有用な技術に関する。
鉄道用変電所には、遮断器や変圧器、整流器等の設備が比較的広い敷地内に設置されており、定期的に人が巡回検査を行い、機器ごとに外観、発生音、臭いの異常の有無を確認することで健全性を確保する作業が行われているが、近年の国内人口の減少に伴い、そのような作業を担うための人員を確保することが困難になると予想される。そのため、カメラ、マイク、異臭センサ等の検知センサを搭載した移動体により巡視を行うことが考えられる。
従来、建物内を移動しながら設備の状態を監視する装置に関する発明としては、例えば特許文献1に記載されている監視用自走機に関する発明がある。
特許文献1に記載されている監視用自走機は、本体と、本体を遠隔操作にて走行させる駆動機構と、本体に装着されて遠隔操作にて動作されるカメラと、監視箇所の異常状態を検知する検知センサ(音響センサや匂いセンサ等)と、カメラで撮像した画像および検知センサの検知信号を電送する電送手段と、前記駆動機構、カメラ、検知センサおよび電送手段に電力を供給する電源とを具えるようにしたものである。
また、特許文献1には、自走機の具体例として、施設の天井部に配設されたレールに沿って懸垂された状態で走行するものと、地上に配設されたレールまたは帯状体に沿って走行するものとが記載されている。
特開2004-164303号公報 特開2019-159620号公報
施設内の設備を人手によらず監視したい場合、特許文献1に記載されている監視用自走機のうちレール式のものは、屋内に設置する場合には比較的低コストで実現できるものの、屋外に設置する場合には多大なコストを要するとともに、風雨に晒され劣化が進み易いため定期的なメンテナンスも必要である。また、変電所のような施設ではその土地形状や環境によって機器の配置が異なるため、レールの敷設ルートを施設ごとに検討しそれに対応したレール設備を設計して敷設しなければならず多くの工程と作業が必要であるという課題がある。
一方、監視用自走機が帯状体に沿って走行するライントレース式のものは、大掛かりなレール設備を設ける必要がないため屋外施設の設備を監視するのには有効であるものの、走行ルート全体に帯状体を敷設する必要がある。ところが、変電所のような施設は自走機が走行する経路に砂利敷き箇所がある。そのため、目印となる帯状体(ライン)を敷設することが困難であるとともに、敷設した帯状体が劣化しないように維持するためのメンテナンスが必要である。また、変電所は走行経路脇に比較的大型の設備が配設されていることが多いため、屋外での日差しや大型設備の影の影響で帯状体の認識ができず自己位置推定を行うことができない場面が多くなるという課題がある。
従って、変電所のような監視する設備が屋内と屋外に存在する施設においては、巡視装置を屋内と屋外に分け、屋外での巡視装置の走行方式は、レールのような軌道方式ではなく、無軌道の走行ルートを自律的に走行する方式とするのが望ましい。しかし、自律走行においては、移動体自身が自己位置を常に把握し、監視対象の設備機器のセンシングを正確に行う必要があるが、自己位置把握手段としてレーザーやカメラ画像を用いた場合には、現在の技術では位置検知精度が低く、把握した自己位置の誤差が大きいため、狭隘な経路や精度高く走行を求められる箇所を移動する場面では適切な自律走行を期待することができないという課題がある。
本発明は、上記のような課題に着目してなされたもので、日差しや影の影響を受けずに自律走行することができ屋外の施設の設備を監視するのに適した自律走行型巡視ロボットを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、走行経路上に悪路や狭隘な箇所が存在する屋外施設において設備を監視するのに適した自律走行型巡視ロボットを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、
走行用車輪およびこの走行用車輪を回転駆動する駆動手段からなる走行手段と、路面を撮影可能な映像カメラと、スキャン方式の距離センサと、設備の状態を取得する計測手段と、前記映像カメラが撮影した画像または前記距離センサからの信号に基づいて前記駆動手段を制御可能な制御装置と、を備え、監視対象の施設に予め設定された所定のルートに沿って巡回し設備の状態を監視する自律走行型巡視ロボットにおいて、
前記制御装置は、
前記距離センサによるセンシングで対象の距離と方向を検知して前記ルートに沿って移動するように前記駆動手段を制御し走行する第1走行モードと、
前記ルートの路面上に設けられた帯状体を検出することで方向を特定し当該帯状体に沿って移動するように前記駆動手段を制御し走行する第2走行モードと、を備え、
前記第1走行モードまたは第2走行モードのいずれかを基本の走行モードとしつつ、所定条件が成立した時には自動で前記第2走行モードまたは第1走行モードへ切り換える動作を、走行箇所の状況に応じて繰り返すように構成したものである。
上記のような構成を有する自律走行型巡視ロボットによれば、制御装置が、距離センサのセンシングによる自主運転で走行する第1走行モードとライントレースで走行する第2走行モードとを備えるため、屋外の施設の設備を監視する場合に、日差しや影が生じるエリアや帯状体(ライン)を設けることが困難な箇所では第1走行モードで走行させることによって日差しや影の影響を受けずかつ路面上の帯状体(ライン)に依存せずに自律走行することができる。また、走行経路上に狭隘な箇所が存在するような施設の設備を監視する場合には、狭隘な箇所にラインを設けておいて第2走行モードで走行させることによって、自己位置の検知精度が低くても所望の経路に沿って正確に走行させることができる。
ここで、望ましくは、前記制御装置は、前記第2走行モードにおいて、
前記映像カメラが撮影した画像から所定の領域の画像を切り出し、切り出した画像に対して正規化処理を行い、正規化された画像を所定のしきい値を用いて2値化する処理を行い、2値化された画像データの中から所定以上の幅で走行方向に最も長く連続しているパターンを抽出し、抽出されたパターンを前記帯状体とみなし当該帯状体に沿って移動するように前記駆動手段を制御し、
前記2値化の処理においては、輝点数が所定の範囲に収まるように2値化のしきい値を設定するようにする。
上記のような構成によれば、2値化の処理において、輝点数が所定の範囲に収まるように2値化のしきい値を設定するため、帯状体(ライン)の撮影条件が変化したとしても撮影画像の中からラインに対応するパターンをより確実に抽出することができ、ライントレースで走行する第2走行モード中にラインを喪失するのを防止することができる。
さらに、望ましくは、前記制御装置は、前記第2走行モードにおいて、
前記パターンを抽出することができなくなった場合に所定時間もしくは所定距離を移動するまでは直前の走行制御を維持し、その間に前記パターンを抽出することができない場合には前記第1走行モードへ切り換えて予め前記ルート上に設定されている目標に向かって移動するように前記駆動手段を制御するようにする。
上記のような構成によれば、ライントレースで走行する第2走行モード中に帯状体(ライン)を喪失しても走行停止状態に陥るのを回避することができるとともに、速やかに規定の走行ルートに復帰することができる。
また、望ましくは、前記帯状体は前記ルートの狭隘箇所もしくは事前に設定した走行ルートを精度高く走行する必要がある箇所に設けられ、前記帯状体の始端および/または終端には、前記制御装置に対して走行モードの切り替えを指示するためのマーカが設けられているようにする。
かかる構成によれば、第1走行モードと第2走行モードとの切替えを所望の位置で確実に実行させることができ、所定のルートに沿って正確に自律走行させることができる。
また、望ましくは、前記監視対象の施設は変電所であり、前記計測手段には、少なくとも計測用映像カメラとサーモカメラと集音マイクと臭気センサが含まれ、
前記制御装置は、前記ルートの予め設定された位置にて前記計測手段のいずれかを動作させて設備の状態を検出し、検出結果を記憶装置に記憶するように構成する。
変電所の敷地には砂利敷き箇所が多く存在するとともに、設備の高さが比較的高くロボットが走行する路面上に日差しや影が多く生じるが、上記のような構成を有する自律走行型巡視ロボットによれば、施設内を所定のルートに沿って正確に自律走行して所望の設備の状態を検出し記憶することができる。また、計測手段として検査用映像カメラとサーモカメラと集音マイクと臭気センサを備えるため、計器類の数値を読み取ったり、遮断器や変圧器、整流器などの異常により発生する熱や異音、臭いを検出したりすることができ、設備の異常の早期発見に寄与することができる。
本発明の自律走行型巡視ロボットによれば、日差しや影の影響を受けずに自律走行することができ屋外の施設の設備を監視することができる。また、走行経路上に悪路や狭隘な箇所が存在する変電所のような屋外施設において設備の状態を適切に監視することができるという効果がある。
本発明に係る自律走行型巡視ロボットの一実施形態の外観を示す正面図システム構成図である。 実施形態の自律走行型巡視ロボットの側面図である。 実施形態の自律走行型巡視ロボットのアーム伸長状態を示す側面図である。 実施形態の自律走行型巡視ロボットの車載システムの構成例を示すブロック図である。 実施形態の自律走行型巡視ロボットの充電を行う充電ベースおよびその近傍の様子を示す平面図である。 (A)はライン検出用映像カメラの画像および切り出し領域のイメージを示す図、(B)は切り出し領域を変換した後のイメージを示す図である。 (A)、(B)、(C)は、しきい値を異なる値に設定して元の画像を2値化した場合の画像例を示す図である。 (A)はライン判定処理の対象となる2値化画像の例を示す図、(B)は(A)の画像についてX方向の輝点数を数えて生成したヒストグラムを示す図である。 実施形態に係る自律走行型巡視ロボットの制御装置によるライン判定処理の手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る自律走行型巡視ロボットの一実施形態について説明する。図1および図2は、実施形態に係る自律走行型巡視ロボットの外観を示す正面図および側面図である。
本実施形態に係る自律走行型巡視ロボット10は、図1および図2に示すように、バッテリや制御装置、走行駆動モータなどを内蔵した本体11と、本体11の下部に設けられた前後左右計4個の走行用車輪12A,12Bと、本体11の前後にそれぞれ設けられたLIDER(Light Detection and Ranging)のようなレーザスキャナからなる測域センサ13A,13Bなどを備え、自己の位置と周囲環境をリアルタイムに認識しながら、自律走行を行うことができるように構成されており、周期的に監視対象の施設内を所定のルートに沿って移動しながら、予め設定された所定の設備の状態を計測する。
走行駆動モータは左右の走行用車輪12A,12Bに応じて2個設けられており、2個のモータの回転速度に差をつけるあるいは一方を正転、他方を逆転させることで移動方向を変更できるとともに、左右の走行用車輪12A,12Bの回転数を検出するロータリエンコーダのような回転センサを備え、回転数から移動距離を算出するとともに左右の車輪の回転数差(回転角度差)より移動方向を認知して自己位置を把握可能に構成されている。
さらに、自律走行型巡視ロボット10は、制御プログラムや地図情報を記憶した記憶装置を備えており、制御装置は回転センサからの信号に基づいて算出した情報と記憶装置から読み出した地図情報とから、当該地図上における自己の位置を把握するように構成されている。回転センサの代わりに、加速度センサや角速度センサを設けて、自己の姿勢や向きを把握するようにしても良い。
また、本実施形態の自律走行型巡視ロボット10は、変電所のような監視対象の施設の設備の状態を計測するために、画像情報を取得する撮像手段としての映像カメラ14、設備の表面温度情報を取得するサーモカメラ15、設備の発する異音を検知する集音マイク16、設備の発する異臭を検知する臭気センサ17などを備えている。路面上のラインを検出する後述の映像カメラは、上記計測用の映像カメラ14とは別個に設けても良いし、供用するようにしても良い。
さらに、自律走行型巡視ロボット10は、図3に示すように、上記各種計測手段14~17を集約搭載した計測ヘッド18を昇降させる昇降機構20を備えている。昇降機構20は、上下方向に伸縮可能な「く」の字状をなす第1アーム21aおよび第2アーム21bからなる伸縮アーム21を有している。
上記伸縮アーム21の基部、先端部および中間部には回転駆動機構22A,22B,22Cがそれぞれ設けられており、第1アーム21aと第2アーム21bの角度を変化させることで計測ヘッド18を昇降させることができる。また、計測ヘッド18の角度を変化させることで、映像カメラ14やサーモカメラ15の上下の向きを変えることができるように構成されている。
回転駆動機構22Aは、例えば伸縮アーム21の各関節部の回転軸と一体の歯車23Aと、この歯車に螺合されたピニオン24Aと、このピニオンを回転させるモータ25Aとにより構成されている。また、各関節部の回転軸には、各部品の重量を支える回転方向へ復元力が作用するトーションバネが介挿されていて、計測ヘッド18の上昇時におけるモータの負担を軽減するように構成されている。回転駆動機構22B,22Cも同様の構成を有する。なお、アームの伸縮駆動源にはモータの代わりにエアシリンダ―等を用いても良い。
さらに、図1~図3には示されていないが、自律走行型巡視ロボット10は、上記各種計測手段14~17により取得した計測データを無線によって監視用端末へ送信するための無線通信手段を備えているとともに、映像カメラにより撮影した画像情報を処理して監視エリアの路面上に予め描かれている誘導用のラインを認識してラインに沿って走行するライントレース機能と、測域センサ13A,13Bにより取得した3次元空間情報に基づいて自己の位置を認識し障害物に接触しないように回避しながら走行する自主運転機能と、を備えている。
3次元空間情報に基づく自己位置の認識は、予め監視対象の施設内を撮影した画像データまたは監視対象の施設内の構造を表わす3次元点群データ等を記憶装置に格納しておいて、測域センサ13A,13Bにより取得した3次元空間情報と記憶装置から読み出し画像データまたは3次元点群データとを比較することで実行可能に構成されている。
かかる3次元空間情報に基づく自己位置の認識においては、高精度な位置認識を行うには膨大な期間、費用を必要とする。そこで、本実施形態の自律走行型巡視ロボット10は、狭隘な空間を走行する際にはライントレースモードで走行し、それ以外の空間ではレーザースキャンによる3次元空間認識によって自主運転モードで走行するように、車載の制御装置が構成されている。
図4には、本実施形態の自律走行型巡視ロボット10に搭載されている装置のシステム構成例が示されている。なお、図4においては、設備の画像を取得する映像カメラ14とは別個に、路面上のラインを検出するための映像カメラ19が設けられている。
図4に示すように、本実施形態の自律走行型巡視ロボット10の車載システム30は、上記測域センサ13A,13Bからの検出信号や、映像カメラ14、サーモカメラ15、集音マイク16、臭気センサ17により取得した計測データおよびライン検出用の映像カメラ19からの画像データが入力される制御装置31と、計測手段(14~17)により取得した計測データや制御プログラムを記憶する記憶装置32、監視用端末へ送信する無線通信モジュール33を備える。
さらに、車載システム30は、走行用車輪12A,12Bを回転駆動する走行用モータ34A,34Bおよび昇降機構20のアームを伸縮駆動するアーム伸縮用モータ25A~25Cと、上記計測手段(14~17)や駆動源(モータ25A~25C,34A,34B)、制御装置31、記憶装置32等に対して電力を供給するバッテリ(2次電池)36と、監視対象の施設の一画に設けられた非接触充電装置52から電力の供給を受けるための受電部37を備える。受電部37は、電磁誘導方式等で電力の供給を受けるため本体11の底部に設けられた受電器(受電用コイル)38と、受電器38により供給を受けた電力に基づいてバッテリ36を充電する充電器39などから構成されている。
制御装置31は、計測手段(14~17)が取得した計測データを読み込んで記憶装置32に記憶したり加工したりするなどの処理を行う取得情報処理部41、記憶装置32に記憶した計測データを読出して無線通信モジュール33により送信させるデータ送信部42、走行用モータ34A,34Bを制御する走行制御部43、アーム伸縮用モータ25A~25Cを制御する昇降制御部44などを備える。これらの機能は、マイクロプロセッサ(CPU)および記憶装置32から読み出されRAMに記憶された制御用プログラムとの協働によって実現される。
自律走行型巡視ロボット10は、通常は充電ベースと呼ばれる車庫内に待機しており、所定の設定時刻になると充電ベースから出庫して監視対象の施設内を所定の走行ルートに沿って移動しながら、予め設定された所定の設備の前に移動して来ると、計測手段(14~17)のいずれかによって監視対象の機器の状態を計測する。そして、取得したデータを一旦記憶装置32に記憶する。また、遠隔での定期的な監視のほかにトラブル時に現地での確認を行えるようにするため、計測手段(14~17)による監視対象機器の状態計測データは、計測中も無線通信モジュール33によって無線で送信され、リアルタイムでモニターできるようになっている。
図5には、充電ベース50の近傍の様子が示されている。図5に示すように、充電ベース50には、屋根付きの車庫51が設けられ車庫の床のほぼ中央に非接触充電装置52が設置されている。また、この実施例においては、充電ベース50の近傍は狭隘な空間であることを想定して、車庫51の出入り口から空間が広くなる位置まで走行ルートに沿って誘導ライン53が白色塗料等によって路面上に描かれている。図5には示されていないが、車庫の出入り口以外にも走行ルートに狭隘な空間がある場合には、その箇所の路面上にも誘導ラインが描かれる。なお、符号Sは車庫の出入り口に設けられたスロープである。
また、誘導ライン53の遠端側(図5では下端)の路面にはマーカ54が設けられており、自律走行型巡視ロボット10は出庫の際には、先ずライントレースモードで走行を開始して誘導ライン53に沿って移動し、このマーカ54を映像カメラ19の画像から読み取ると、自主運転モードに切り替わり、測域センサ13A,13Bからの検出信号に基づいて自己位置を把握し地図情報を用いて所定のルートRに従って走行するようにプログラムされている。車庫の出入り口以外の狭隘な空間に設けられる誘導ラインの前端と後端にもそれぞれモード切替えを指示するマーカ(54)が設けられる。さらに、誘導ラインが長い場合には、ラインの途中にも位置を示すマーカが設けられる。
マーカ54は、本実施形態においては例えば路面に描かれたQRコード(登録商標)のような2次元コードであるが、磁気マーカ等であっても良い。また、図示しないが、ルートRは施設内を1周して図5のマーカ54の設置個所へ戻って来るように設定されている。
さらに、ルートRの主要なポイントには、ルート指標となるマーカ(QRコード)が設けられている。このマーカには、施設の地図上におけるマーカの設置位置情報が含まれている。一方、自律走行型巡視ロボット10は、ライントレースモードで走行中にラインを喪失した場合に、自主運転モードに切り替わりライン喪失直前の自己位置に最も近いマーカまで移動するようにプログラムされており、自主運転モードで指標マーカを検知した場合には、自己位置を補正し既定のルートに沿って正確に走行することができる。
さらに、ライントレースモードで走行中に路面上のライン認知に失敗してラインを喪失した場合には、直ちに走行停止するのではなく、所定時間もしくは所定距離だけ移動し、その間に再度ラインを認知できた場合にはライントレースモードを継続し、ラインを認知できなかった場合にはラインに依存しないで走行する自主運転モードへ移行するように構成されている。また、走行ルート上に予め設けられているマーカがモードの切り替えを指示している場合にも、モードを変更するように構成されている。
次に、自律走行型巡視ロボット10の制御装置31によるライン検出用映像カメラ19の画像処理の手順について、図6~図9を用いて説明する。
制御装置31は、ライン検出用映像カメラ19の画像に対して、先ず切り出し処理および正規化処理を実行する。このような処理を行うのは、路面上のラインを正確に検出するためには、車体から真下を向くようにカメラを設置するのが望ましいが、本実施形態の自律走行型巡視ロボットにおいては、車体の構造上そのようなカメラの設置が困難であったので、車体の前面(後面)に斜め下方を向くようにカメラを設置したためである。
具体的には、制御装置31は、図6(A)に示すライン検出用映像カメラ19の画像P0の下側1/3程度(例えば約42%の高さ)の領域から上辺の幅が下辺の幅の例えば4/5(約80%)の台形状領域A1を切り出し、これを射影変換処理(例えばパース変換)によって図6(B)に示すような矩形状画像に変換する正規化処理を行う。これによって、車体近傍を真上から見ているような画像となり、ラインの正確な検出が容易になる。なお、この時点で、画像はカラー画像である。
次に、制御装置31は、上記のように変換処理された画像をグレースケール画像(白黒濃淡画像)に変換した後、ノイズを除去するためにガウシアンフィルタ処理を行う。その後、画像内のラインが白の輝点となるように、所定のしきい値を用いて2値化して輝点数を数える処理を実行する。なお、このとき、使用するしきい値によって、図7に示すように、結果が大きく異なる。図7において、(A)は元の画像を白が60%、黒が40%となるようにしきい値を設定した場合のもの、(B)は白が25%、黒が75%となるようにしきい値を設定した場合のもの、(C)は白が14%、黒が86%となるようにしきい値を設定した場合のものである。
そこで、本実施形態においては、輝点数が所定の下限値(例えばカメラの解像度が500×250ピクセルの場合は13000)から上限値(19000)の範囲に収まるように、2値化のしきい値を変化させることとした。このように、しきい値を変化させることによって、カメラによる撮影条件が変化した場合にも、正確な輝点数の取得すなわちラインの検出が可能となる。なお、上記下限値および上限値の数値は一例であり、条件が変われば閾値も変更される。
上記処理の後、制御装置31は、ライン判定処理を実行する。図9には、このライン判定処理の手順が示されている。
ライン判定処理においては、先ず、映像カメラ19から画像を取得し、その画像を図8(A)に示すように水平方向(X方向)の細長い領域に等分割(例えば20分割)する(ステップS1)。次に、画像の下1/4の領域について、輝点数を数えて図8(B)に示すようなヒストグラムを作成し(ステップS2)、X方向の連続幅からラインと判定する候補(P1~P5)をピックアップ(抽出)する(ステップS3)。
次に、制御装置31は、ピックアップした候補(P1~P5)についてY方向の連続性を調べて下から上まで途切れのないパターンを探す(ステップS4)。具体的には、各候補(P1~P5)のX方向の中心を中点として±30ピクセルの範囲の輝点数を一番下から求めて、規定数以上あれば上の段へ移行して輝点数を判定する処理を繰り返して、Y方向に連続して規定数以上の候補を見つける。この処理で、図8(B)の画像では、候補P2,P4,P5は排除される。
続いて、制御装置31は、候補が複数残っているか否か判定し(ステップS5)、候補が複数残っていて、既にライン認識して走行している場合は直前に認識したラインに近いものを、またラインを最初に検出する場合は画像の中央に近いものを、それぞれ検出ラインとして選択する(ステップS6)。図8(B)の画像では、候補P3が検出ラインとして選択される。また、ステップS5で残っている候補が1つの場合は、ステップS6をスキップする。
次に、制御装置31は、残った候補または選択された候補について、Y方向全体に亘る2次近似式を算出する(ステップS7)。続いて、ステップS7で得られた2次近似式の曲線と画像の下から7/12の位置の水平分割領域との交点Cを求め、舵を切るポイントとして設定するとともに、2次近似式から舵を切る方向(左か右か)を決定する(ステップS8)。
また、信頼値なる指標を設定して、ステップS4、S5の処理結果に応じて信頼値カウンタを加算または減算する(ステップS9)。具体的には、複数のラインが検出された場合やY方向の連続性が途切れた場合には信頼値を1つ下げ、連続性が途切れずに続いた場合には信頼値を1つ上げる処理を行う。
次に、上記信頼値が所定値以下になったか否か判定する(ステップS10)。そして、信頼値が所定値以下でない場合(ステップS10:No)には、ステップS11へ移行して車体が移動して次の画像が取得された(Yes)と判定すると、ステップS1へ戻って上記処理を繰り返し実行する。また、車体がステップS8で設定したポイントに到達した場合には、ステップS8で決定した方向へ所定量だけ舵を切る。
一方、ステップS10で、信頼値が所定値以下になった(Yes)と判定した場合にはライン喪失と判断するが、ライン喪失と判断しても所定時間を経過または所定距離を移動するまでは直前の動作を維持し(ステップS12)、その間にラインが検出されなかった場合にはモードをライントレースから自主運転に切り替える(ステップS13)。
なお、ステップS13でモードが自主運転に切り替わると、制御装置31は、ライン上に予め設けられているマーカのうち現在の自己位置に最も近いマーカの位置情報を、記憶装置に記憶されている地図情報より取得してその位置へ向かって走行する制御を行う。
上記のような処理を実行することによって、路面上のラインを撮影した画像において、太陽光の反射や設備等の影によってラインの判定が困難になったとしても、自律走行型巡視ロボット10は移動することができる。そのため、移動することで再びラインを検出する可能性が高まるとともに、仮にラインを検出することができなかった場合にも自主運転モードに切り替わって走行を続け、完全停止状態に陥るのを回避することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、上記実施形態では、自律走行型巡視ロボットの自己位置の把握を、左右の走行用車輪の回転数(回転角)に基づいて行うと説明したが、GPSモジュールを車体に搭載して受信したGPS情報に基づいて自己位置の把握するようにしても良い。
また、上記実施形態では、本発明を、変電所の設備を検査する自律走行型巡視ロボットに適用した場合について説明したが、本発明は、変電所以外の施設の設備を検査する場合にも利用することができる。
10 自律走行型巡視ロボット
11 本体
12A,12B 走行用車輪
13A,13B 測域センサ(距離センサ)
14 計測用映像カメラ(計測手段)
15 サーモカメラ(計測手段)
16 集音マイク(計測手段)
17 臭気センサ(計測手段)
18 計測ヘッド
19 ライン検出用映像カメラ
20 昇降機構
21 伸縮アーム
22A,22B,22C 回転駆動機構
23A,23B,23C 歯車
24A,24B,24C ピニオン
25A,25B,25C モータ
30 車載システム
31 制御装置
32 記憶装置
33 無線通信モジュール
34A,34B 走行用モータ(駆動手段)
35 アーム伸縮用モータ
36 バッテリ
37 受電部
38 受電器
41 取得情報処理部
42 データ送信部
43 走行制御部
44 昇降制御部
50 充電ベース
51 車庫
52 非接触充電装置
53 誘導ライン
54 マーカ

Claims (5)

  1. 走行用車輪およびこの走行用車輪を回転駆動する駆動手段からなる走行手段と、路面を撮影可能な映像カメラと、スキャン方式の距離センサと、設備の状態を取得する計測手段と、前記映像カメラが撮影した画像または前記距離センサからの信号に基づいて前記駆動手段を制御可能な制御装置と、を備え、監視対象の施設に予め設定された所定のルートに沿って巡回し設備の状態を監視する自律走行型巡視ロボットであって、
    前記制御装置は、
    前記距離センサによるセンシングで対象の距離と方向を検知して前記ルートに沿って移動するように前記駆動手段を制御し走行する第1走行モードと、
    前記ルートの路面上に設けられた帯状体を検出することで方向を特定し当該帯状体に沿って移動するように前記駆動手段を制御し走行する第2走行モードと、を備え、
    前記第1走行モードまたは第2走行モードのいずれかを基本の走行モードとしつつ、所定条件が成立した時には自動で前記第2走行モードまたは第1走行モードへ切り換える動作を、走行箇所の状況に応じて繰り返すことを特徴とする自律走行型巡視ロボット。
  2. 前記制御装置は、前記第2走行モードにおいて、
    前記映像カメラが撮影した画像から所定の領域の画像を切り出し、切り出した画像に対して正規化処理を行い、正規化された画像を所定のしきい値を用いて2値化する処理を行い、2値化された画像データの中から所定以上の幅で走行方向に最も長く連続しているパターンを抽出し、抽出されたパターンを前記帯状体とみなし当該帯状体に沿って移動するように前記駆動手段を制御し、
    前記2値化の処理においては、輝点数が所定の範囲に収まるように2値化のしきい値を設定することを特徴とする請求項1に記載の自律走行型巡視ロボット。
  3. 前記制御装置は、前記第2走行モードにおいて、
    前記パターンを抽出することができなくなった場合に所定時間もしくは所定距離を移動するまでは直前の走行制御を維持し、その間に前記パターンを抽出することができない場合には前記第1走行モードへ切り換えて予め前記ルート上に設定されている目標に向かって移動するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の自律走行型巡視ロボット。
  4. 前記帯状体は前記ルートの狭隘箇所もしくは事前に設定した走行ルートを精度高く走行する必要がある箇所に設けられ、前記帯状体の始端および/または終端には、前記制御装置に対して走行モードの切り替えを指示するためのマーカが設けられていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の自律走行型巡視ロボット。
  5. 前記監視対象の施設は変電所であり、前記計測手段には、少なくとも計測用映像カメラとサーモカメラと集音マイクと臭気センサが含まれ、
    前記制御装置は、前記ルートの予め設定された位置にて前記計測手段のいずれかを動作させて設備の状態を検出し、検出結果を記憶装置に記憶することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の自律走行型巡視ロボット。
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