JP2022165252A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】双方向の電力供給時の損失を低減することが出来る電力変換装置を提供することを目的とする。【解決手段】双方向への電力供給が可能な電力変換装置であって、第一の方向の電力供給量と第二の方向の電力供給量とが異なる場合に、制御部は、第一の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路と第二の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路を異ならせるとともに第一の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路の数と第二の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路の数とを異ならせる。【選択図】図2
Description
本開示は、双方向に電力供給が可能な電力変換装置に関するものである。
直流電圧を異なる直流電圧に変換する回路としてチョッパ回路が知られており、複数台並列に接続されたチョッパ回路にあっては、互いに磁気的に順結合される、順結合側第1相コイル及び順結合側第2相コイルを含み、2相リアクトルとして使用される順結合リアクトルと、互いに磁気的に逆結合される、逆結合側第1相コイル及び逆結合側第2相コイルを含み、2相リアクトルとして使用される逆結合リアクトルと、を備えたものがある(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、複数台並列に接続されたチョッパ回路に磁気的に結合したリアクトルを使用することによって常に複数台のチョッパ回路を動作しなければならない。このため高い電圧から低い電圧に電力を送る場合と低い電圧から高い電圧に電力を送る場合で送電すべき電力が異なる場合には電力の小さな送電方向の場合に必要以上に損失が多くなるという課題があった。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、特に各方向の電力供給量が異なる場合において電力供給を行う方向に応じて動作する回路の数を異ならせる構成により、双方向の電力供給時の損失を低減することが出来る電力変換装置を提供することを目的とする。
本開示の電力変換装置は、双方向への電力供給が可能な電力変換装置であって、複数のチョッパ回路と、チョッパ回路を制御する制御部と、を有し、第一の方向の電力供給量と第二の方向の電力供給量とが異なる場合に、制御部は、第一の方向の電力供給時と第二の方向の電力供給時とにおいて異なるチョッパ回路に動作させるとともに、第一の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路の数と第二の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路の数とを異ならせるものである。
本開示の電力変換装置によれば、双方向の電力供給時の損失を低減することが出来る。
以下、図面を参照しながら説明する。なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、構成の省略、または、構成の簡略化がなされるものである。また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
実施の形態1.
図1は電力変換装置1の構成を示す図である。本開示の実施の形態1の電力変換装置1は、図1に示すように、直流電圧を異なる直流電圧に電力変換するチョッパ回路部10と、第一のコンデンサ113と、第二のコンデンサ114と、を備える。第一のコンデンサ113と第二のコンデンサ114は例えば電解コンデンサが用いられる。
図1は電力変換装置1の構成を示す図である。本開示の実施の形態1の電力変換装置1は、図1に示すように、直流電圧を異なる直流電圧に電力変換するチョッパ回路部10と、第一のコンデンサ113と、第二のコンデンサ114と、を備える。第一のコンデンサ113と第二のコンデンサ114は例えば電解コンデンサが用いられる。
本開示のチョッパ回路部10は、第一の電源120および第二の電源119に接続されており、第一の電源120の直流電圧を異なる直流電圧の電力に変換して第二の電源119に出力する。このように第一の電源120の直流電圧を異なる直流電圧の電力に変換して第二の電源119に出力する電力供給の方向を、以下では第一の方向もしくは昇圧方向という。また、チョッパ回路部10は、第二の電源119の直流電圧を異なる直流電圧の電力に変換して第一の電源120に出力する。このように第二の電源119の直流電圧を異なる直流電圧の電力に変換して第一の電源120に出力する電力供給の方向を以下では第二の方向もしくは降圧方向とする。すなわち、チョッパ回路部10は、電力を双方向に供給することができる。そして、このチョッパ回路部10の電力変換は、例えば制御部109によって制御される。
第一の電源120の正極は、第一のコンデンサ113の正極と接続され、第一の電源120の負極は、第一のコンデンサ113の負極と接続される。また第二の電源119の正極は、第二のコンデンサ114の正極と接続され、第二の電源119の負極は第二のコンデンサ114の負極と接続される。
図2を用いてチョッパ回路部10をさらに説明する。図2は、実施の形態1の電力変換装置1の構成を示す図である。チョッパ回路部10は、第一のリアクトル107と、第二のリアクトル108と、アノード端子およびカソード端子を持つ複数のダイオード102、104、105と、正極と負極と制御端子を持つ複数の半導体スイッチング素子101、103、106と、を含む。そして、これらによって第一のスイッチングレグと第二のスイッチングレグと第三のスイッチングレグとが構成される。半導体スイッチング素子101、103、106は例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が用いられ、正極がコレクタ、負極がエミッタ、制御電極がゲートとなる。
第一のスイッチングレグは、上アーム側に設けられる第一のダイオード102と下アーム側に設けられる第一の半導体スイッチング素子101とが直列接続されて構成される。第一のリアクトル107は、一方の端子が第一のコンデンサ113と接続され、他方の端子が第一のスイッチングレグの中間接続点と接続される。言い換えると、第一のリアクトル107の一方の端子は、第一のコンデンサ113の正極側に接続され、第一のリアクトル107の他方の端子は、第一のダイオード102のアノードと第一の半導体スイッチング素子101の正極側に接続される。この第一のスイッチングレグと第一のリアクトル107との構成部分を第一のチョッパ回路と定義する。
第二のスイッチングレグは、上アーム側に設けられる第二の半導体スイッチング素子106と下アーム側に設けられる第二のダイオード105とが直列接続されて構成される。そして、第二のダイオード105は、一方の端子が第一のコンデンサ113と接続され、他方の端子が第二のスイッチングレグの中間接続点と接続される。言い換えると、第二のリアクトル108の一方の端子は、第一のコンデンサ113の正極側と接続され、第二のリアクトル108の他方の端子は、第二の半導体スイッチング素子106の負極と第二のダイオード105のカソードとに接続される。この第二のスイッチングレグと第二のリアクトル108との構成部分を第二のチョッパ回路と定義する。
第三のスイッチングレグは、上アーム側に設けられる第三のダイオード104と下アーム側に設けられる第三の半導体スイッチング素子103とが直列接続されて構成される。第二のダイオード105の他方の端子は、第三のスイッチングレグの中間接続点とも接続される。言い換えると第二のリアクトル108の他方の端子は、第三のダイオード104のアノードと、第三の半導体スイッチング素子103の正極側に接続される。この第三スイッチングレグと第二のリアクトル108とを含む構成部分を第三のチョッパ回路と定義する。第三のチョッパ回路を構成する第二のリアクトル108は、第二のチョッパ回路を構成する前記第二のリアクトル108でもある。
上記のとおりチョッパ回路部10はスイッチングレグが互いに並列に接続される複数のチョッパ回路を含む。このうち、第二のチョッパ回路と第三のチョッパ回路とは、第二のチョッパ回路を構成する第二のスイッチングレグと第三のチョッパ回路を構成する第三のスイッチングレグとが並列に接続される。そして、同一の第二のリアクトル108にそれぞれ接続されており、第二のリアクトル108を共有する。すなわち1つの第二のリアクトル108は第二のチョッパ回路および第三のチョッパ回路の構成の一部である。さらに言えば、第二のリアクトル108は、第二のチョッパ回路動作時に電流が流れる経路でもあり、第三のチョッパ回路動作時に電流が流れる経路でもある。また、これは複数のものが磁気的に結合したものとは意味合いが異なるものである。一方、第一のチョッパ回路の第一のリアクトル107は、第一のチョッパ回路の構成の一部であるが、他の第二のチョッパ回路や第三のチョッパ回路の構成の一部とはなっていない。すなわち、第二のチョッパ回路動作によって生じる電流の経路に第一のリアクトル107はない。そして、第一のリアクトル107と第二のリアクトル108とは、磁気的に結合していない独立した別個のものである。
また、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路は、上記説明からもわかるように同様の構成であり、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路とは並列接続されている。すなわち第一のチョッパ回路が複数接続されている構成と同じである。そして、第二のチョッパ回路は、複数の第一のチョッパ回路と並列に接続されている。厳密にいえば、第二のチョッパ回路を構成する第二のスイッチングレグと第一のチョッパ回路を構成する第一のスイッチングレグが並列に接続されている。以下、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路を合わせて説明する場合には、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路とをまとめて第一のチョッパ回路(または第一(第三)のチョッパ回路)として説明する場合がある。
第一(第三)のチョッパ回路と第二のチョッパ回路の定格電力が同じ場合においては、各チョッパ回路を構成する部品の定格も同じものが選択される。一方で第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路の定格電力が異なる場合には、例えば第一のチョッパ回路を構成する第一のリアクトル107と、第三のチョッパ回路を構成する第二のリアクトル108とは異なる定格のものが用いられる。さらに言えば第二のチョッパ回路と共有される第二のリアクトル108と共有されない第一のリアクトル107の定格を異ならせることが想定される。リアクトルの定格は、インダクタンス値や巻き数、抵抗値等によって決まり、同じ定格である場合にはこれらが同じものをいう。ただし、後述する三角波キャリア203と三角波キャリア208とを180度位相をずらすことによる効果を最大限に得たい場合には、各リアクトル107、108を同じ定格とすることが想定される。
また、各ダイオードや各半導体素子については、第一(第三)のチョッパ回路と第二のチョッパ回路の定格電力が異なる場合に、定格に応じて部品を選定する。また、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路の定格電流が異なる場合にも同様に定格電流に合わせた部品を選定することになる。しかしながらリアクトルと同様に三角波キャリア203と三角波キャリア208との位相を180度ずらすことによる効果を最大限に得たい場合には、各スイッチング素子と各ダイオードの定格を同じものとすることが想定される。
そして、実施の形態1においては、第一の電源120の電圧を第二の電源119の電圧に電力変換する第一(第三)のチョッパ回路が2つと第二の電源119の電圧を第一の電源120の電圧に電力変換する第二のチョッパ回路の1つが接続されている構成である。第三のチョッパ回路と第二のチョッパ回路においては、厳密には第二のチョッパ回路を構成する第二のスイッチングレグと第一のチョッパ回路を構成する第一のスイッチングレグが並列に接続されている。この構成は、第一の方向の電力供給量が第二の方向の電力供給量よりも多いと想定した構成である。すなわち、第一の方向と第二の方向の電力供給量が異なる場合には、第一の方向の電力供給時に動作するチョッパ回路と第二の方向の電力供給時に動作するチョッパ回路が異なる構成としている。また、電力供給量の多い第一の方向の電力供給時に動作する第一(第三)のチョッパ回路の数と電力供給量の少ない第二の方向の電力供給時に動作する第二のチョッパ回路の数は異なる構成を想定している。さらには第一の方向において動作するチョッパ回路の数は第二の方向において動作するチョッパ回路の数よりも多い構成を想定している。
次に電力変換装置1の動作について説明する。上記でも述べたように電力変換装置1は、制御部109によって制御される。
制御部109は、第一のコンデンサ113の電圧を検出する電圧検出部115と、第二のリアクトル108の電流を検出する電流検出部116と、第一のリアクトル107の電流を検出する電流検出部117と、第二のコンデンサ114の電圧を検出する電圧検出部118からそれぞれの情報を取得することができる。また、それら少なくとも1つ以上の情報に基づいて、各スイッチング素子へ各駆動信号110、111、112を送る。
第一の半導体スイッチング素子101への駆動信号を第一の駆動信号110とし、第二の半導体スイッチング素子106への駆動信号を第二の駆動信号112とし、第三の半導体スイッチング素子103への駆動信号を第三の駆動信号111とする。各駆動信号110、111、112はHighの場合にそれぞれ対応する各半導体スイッチング素子をオンし、Lowの場合には各半導体スイッチング素子をオフする。これら各駆動信号110、111、112のオンとオフの切り替えによって各半導体スイッチング素子101、106、103が制御される。
図3は、電力変換装置1のハードウェア構成図を示す図である。電力変換装置1における制御部109はチョッパ回路部10を制御するプロセッサ20と、その記憶装置30とで構成されている。
記憶装置30は、図示していないがランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置を具備する。
プロセッサ20は、記憶装置30から入力されたプログラムを実行する。記憶装置30が補助記憶装置と揮発性記憶装置とを具備するため、プロセッサ20に、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプログラムが入力される。また、プロセッサ20は、演算結果等のデータを記憶装置30の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置に前記データを保存してもよい。
ここで、第一の電源120から第二の電源119へ電力を供給している場合について図4を用いてさらに説明する。図4は、電力変換装置1が第一の電源120から第二の電源119へ電力を供給している場合における各構成要素の波形の一例を示す図である。
図4中の上段グラフは第一の電源120の電圧Vdc1の波形202と第二の電源119の電圧Vdc2波形201とを図示している。図4の中段4つのグラフは、制御部109の中で生成される三角波キャリア203、第一の半導体スイッチング素子101を駆動するための指令値Iref1の波形204、第一のリアクトル107の電流IL1の波形205、第一の半導体スイッチング素子101を流れる電流IQ1の波形206、第一のダイオード102を流れる電流ID1の波形207をそれぞれ示している。図4の下段4つのグラフは、制御部109の中で生成される三角波キャリア208、第三の半導体スイッチング素子103を駆動するための指令値Iref3の波形209、第二のリアクトル108の電流IL2の波形210、第三の半導体スイッチング素子103を流れる電流IQ3の波形211、第三のダイオード104を流れる電流ID3の波形212を示している。また、図4の例においては、三角波キャリア203と三角波キャリア208は位相が180度ずれているものを示している。
第一の半導体スイッチング素子101を駆動するための指令値Iref1と第三の半導体スイッチング素子103を駆動するための指令値Iref3とは、制御部109内で適切に処理し必要な指令値を生成される。その際、例えば第一のコンデンサ113の電圧検出部115と第二のリアクトル108の電流検出部116と第一のリアクトル107の電流検出部117と第二のコンデンサ114の電圧検出部118とより検出された値が用いられる。
例えば、第二の電源119の電圧をある目標電圧に追従させたい場合には目標電圧と電圧検出部118により検出された第二のコンデンサ114の電圧値とを比較し、その比較した結果に基づいて比例積分制御することにより電流指令値が生成される。そしてこの電流指令値と電流検出部117より検出された第一のリアクトル107の電流値とを比較し、その比較した値に基づいて比例積分制御することによって第一の半導体スイッチング素子101を駆動するための指令値が生成される。
図4中の期間Aは、第一の駆動信号110がHighの期間である。すなわち、第一の半導体スイッチング素子101がオンに制御されている。この期間Aにおいて、電流は、第一のコンデンサ113―第一のリアクトル107―第一の半導体スイッチング素子101―第一のコンデンサ113の経路で流れる。但し、一部の電流は第一の電源120―第一のリアクトル107―第一の半導体スイッチング素子101―第一の電源120を流れる。このとき第一のリアクトル107の電流は第一の電源120の電圧に関連した速度で増加する。
具体的には、第一のリアクトル107の電流増加量は、第一の電源120の電圧に期間Aの時間を乗じ、第一のリアクトル107のインダクタンスの値で割ることによりもとめることができる(第一の電源120の電圧×期間Aの時間÷第一のリアクトル107のインダクタンス)。したがって、第一の電源120の電圧が高いほど電流増加量は多くなる。また期間Aの時間が長いほど電流増加量は多くなる。そして、期間Aの開始よりも期間Aの終わりの方が第一のリアクトル107に流れる電流が多くなる。
図4中の期間Bは、第一の駆動信号110がLowの期間である。すなわち、第一の半導体スイッチング素子101がオフに制御されている。この期間Bにおいて、電流は、第一のコンデンサ113―第一のリアクトル107―第一のダイオード102―第二のコンデンサ114―第一のコンデンサ113を流れる。但し、一部の電流は第一の電源120―第一のリアクトル107―第一のダイオード102―第二の電源119―第一の電源120を通る。このとき第一のリアクトル107の電流ID1は第一の電源120の電圧と第二の電源119の電圧差に関連した速度で減少する。
具体的には、第一のリアクトル107の電流減少量は、第二の電源119の電圧から第一の電源120の電圧を減じたものに期間Bの時間を乗じ、第一のリアクトル107のインダクタンスの値で割ることによりもとめることができる((第二の電源119の電圧-第一の電源120の電圧)×期間Bの時間÷第一のリアクトル107のインダクタンス)。したがって、第二の電源119の電圧と第一の電源120の電圧の差が大きいほど電流減少量は大きくなる。また期間Bの時間が長いほど、電流減少量は多くなる。さらに第一のリアクトル107のインダクタンスが小さいほど電流減少量は多くなる。そして、期間Bの開始の方が期間Bの終わりの方より第二のリアクトル108に流れる電流が多くなる。
このように第一の半導体スイッチング素子101が制御部109の第一の駆動信号110によってオンされた期間に第一のリアクトル107で増加した電流が、第一の駆動信号110がオフされることにより上記で説明した経路を介して第二の電源119に流れる。このように制御されることで、第一の電源120から第二の電源119に電流が流れ、電力を供給することが出来る。
図4中の期間Cは、第三の駆動信号111がHighの期間である。すなわち、第三の半導体スイッチング素子103がオンに制御されている。この期間Cにおいては、電流は第一のコンデンサ113―第二のリアクトル108―第三の半導体スイッチング素子103―第一のコンデンサ113の経路で流れる。但し、一部の電流は第一の電源120―第二のリアクトル108―第三の半導体スイッチング素子103―第一の電源120を流れる。このとき第二のリアクトル108の電流IL2は第二の電源119の電圧に関連した速度で増加する。
具体的には、第二のリアクトル108の電流増加量は、第一の電源120の電圧に期間Cの時間を乗じ、第二のリアクトル108のインダクタンスの値で割ることによりもとめることができる(第一の電源120の電圧×期間Cの時間÷第二のリアクトル108のインダクタンス)。したがって、第一の電源120の電圧が高いほど電流増加量は多くなる。また期間Cの時間が長いほど電流増加量は多くなる。そして、期間Cの開始よりも期間Cの終わりの方が第二のリアクトル108に流れる電流が多くなる。
図4中の期間Dは、第三の駆動信号111がLowの期間である。すなわち、第三の半導体スイッチング素子103がオフに制御されている。この期間Dにおいては、電流は第一のコンデンサ113―第二のリアクトル108―第三のダイオード104―第二のコンデンサ114―第一のコンデンサ113を流れる。但し、一部の電流は第一の電源120―第二のリアクトル108―第三のダイオード104―第二の電源119―第一の電源120を通る。この時、第二のリアクトル108の電流は第一の電源120の電圧と第二の電源119の電圧差に関連した速度で減少する。
具体的には、第二のリアクトル108の電流減少量は、第二の電源119の電圧から第一の電源120の電圧を減じたものに期間Cの時間を乗じ、第二のリアクトル108のインダクタンスの値で割ることによりもとめることができる((第二の電源119の電圧-第一の電源120の電圧)×期間Cの時間÷第二のリアクトル108のインダクタンス)。したがって、第二の電源119の電圧と第一の電源120の電圧の差が大きいほど電流減少量は多くなる。また期間Dの時間が長いほど電流減少量は多くなる。そして、期間Dの開始の方が期間Dの終わりの方よりも第二のリアクトル108に流れる電流が多くなる。第二の電源119の電圧と第一の電源120の電圧の差が大きいほど第一の半導体スイッチング素子101や第三の半導体スイッチング素子103の駆動信号がHighとなる期間が長くなる。
このように第三の半導体スイッチング素子103が制御部109の第三の駆動信号111によって制御されることにより、第一の電源120から第二の電源119に電流が流れ、電力を供給することが出来る。
そして、第一の方向の電力供給の場合は、制御部109が第一(第三)のチョッパ回路を2回路で動作させる。具体的には、第一の半導体スイッチング素子101と第三の半導体スイッチング素子103は、位相ずれ180度で制御部109により対応する駆動信号がオンオフされ制御される。このように2回路で動作することにより、第一のコンデンサ113は第一のリアクトル107の電流IL1と第二のリアクトル108の電流IL2の和が流れることになる。しかしながら、上記でも述べたように三角波キャリアを180度ずらしているため、電流の増減は少なくなる。これは、三角波キャリアを180度ずらすことにより第一のリアクトル107の電流IL1と第二のリアクトル108の電流IL2の増減がずれ、互いに増減を打ち消しあうためである。したがって、第一のコンデンサ113に流れ込む電流を少なくすることが出来る。なお、仮に三角波キャリアを同じとした場合はこの効果が得られないが、第一の電源120から第二の電源119へ電力を供給することは可能である。この場合、第一の半導体スイッチング素子101と第三の半導体スイッチング素子103を制御する駆動信号のタイミングは同じである。また第一の方向の電力供給の場合は、第二のチョッパ回路は動作させない。すなわち第二の半導体スイッチング素子106の駆動信号112はLоwである。
また第二のコンデンサ114は第一のダイオード102の電流ID1と第二のダイオード105の電流ID2の和が流れることになる。しかしながら三角波キャリアを180度ずらしていることにより第一のダイオード102と第二のダイオード105の電流の増減がずれる。よって、第二のコンデンサ114に流れ込む瞬間的な電流量を少なくすることが出来る。なお、三角波キャリアを同じとした場合はこの効果が得られないが、第一の電源120から第二の電源119へ電力を供給することは可能である。
次に第二の電源119から第一の電源120に電力を供給する場合の動作について図5を用いて説明する。図5は、電力変換装置1が第二の電源119から第一の電源120からへ電力を供給している場合における各構成要素の波形の一例を示す図である。
図5においては、上段のグラフは、第二の電源119の電圧Vdc2の波形302、第一の電源120の電圧Vdc1の波形301を示している。図5の下段4つのグラフは、制御部109の中で生成される三角波キャリア波形303、第二の半導体スイッチング素子106を駆動するための指令値Iref2の波形304、第二のリアクトル108の電流IL2の波形305、第二の半導体スイッチング素子106を流れる電流IQ2の波形306、第二のダイオード105を流れる電流ID2の波形307をそれぞれ示している。
第二の半導体スイッチング素子106を駆動するための指令値Iref2は、第一のコンデンサ113の電圧を検出する電圧検出部115と第二のリアクトル108の電流を検出する電流検出部116と第一のリアクトル107の電流を検出する電流検出部117と第二のコンデンサ114の電圧を検出する電圧検出部118により検出された値を制御部109内で適切に処理し必要な指令値を生成される。
例えば、第一の電源120の電圧をある目標電圧に追従させたい場合には、目標電圧と電圧検出部115より検出された第一のコンデンサ113の電圧値とを比較し、比較した値に基づいて比例積分制御することによって電流指令値が生成される。そして、この電流指令値Iref1と電流検出部116より検出された第二のリアクトル108の電流値とを比較し、比較した値に基づいて比例積分制御を行うことにより第二の半導体スイッチング素子106を駆動するための指令値が生成される。
図5中の期間Eは、第二の駆動信号112がHighの期間である。すなわち、第二の半導体スイッチング素子106の第二の駆動信号112がオンに制御されている。この期間Eにおいては、電流は第二のコンデンサ114―第二の半導体スイッチング素子106―第二のリアクトル108―第一のコンデンサ113の経路で流れる。但し、一部の電流は第二の電源119―第二の半導体スイッチング素子106―第二のリアクトル108―第二の電源119の経路を流れる。このとき第二のリアクトル108の電流は、第二の電源119と第一の電源120の差の電圧に関連した速度で増加する。
具体的には第二のリアクトル108の電流増加量は、第二の電源119の電圧から第一の電源120の電圧を引いた差分電圧に期間Eの時間を乗じ、第二のリアクトル108のインダクタンスの値で割ることにより求めることができる((第二の電源119の電圧-第一の電源120の電圧)×期間Eの時間÷第二のリアクトル108のインダクタンス)。したがって、第二の電源119の電圧や第一の電源120の電圧の差が大きいほど、電流増加量は多くなる。また期間Eの時間が長いほど、電流増加量は多くなる。さらに第二のリアクトル108のインダクタンスが小さいほど電流増加量は多くなる。そして、期間Eの開始より期間Eの終わりの方が第二のリアクトル108に流れる電流が多くなる。
図5中の期間Fは、第二の駆動信号112がLowの期間である。すなわち、第二の半導体スイッチング素子106がオフに制御されている。この期間Fにおいては、電流は第一のコンデンサ113―第二のダイオード105―第二のリアクトル108―第一のコンデンサ113を流れる。但し、一部の電流は第一の電源120―第二のダイオード105―第二のリアクトル108―第一の電源120の経路を通る。このとき第二のリアクトルの電流IL2は、第一の電源120の電圧に関連した速度で減少する。
具体的には、第二のリアクトル108の電流減少量は、第二の電源119の電圧に期間Fの時間を乗じ、第二のリアクトル108のインダクタンスの値で割ることによりもとめることができる(第二の電源119の電圧×期間Fの時間÷第二のリアクトル108のインダクタンス)。したがって、第二の電源119の電圧が高いほど電流減少量は多くなる。また期間Fの時間が長いほど電流減少量は多くなる。そして、期間Fの開始の方が期間Fの終わりの方より第二のリアクトル108に流れる電流が多くなる。
このように第二方向の電力供給時には第二のチョッパ回路が動作することにより電力を供給することが出来る。よって第一の方向の電力供給と第二の方向の電力供給ができ、電力変換装置1は双方向への電力供給することが可能となる。
制御部109は、第一の方向の電力供給量と第二の方向の電力供給量が異なる場合において、第一の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路と第二の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路とを異ならせている。すなわち、各方向で別々のチョッパ回路を動作させており、双方において常に動作するチョッパ回路をなくすことができる。また制御部109は、電力供給量の多い第一の方向の電力供給時に動作させる第一(第三)のチョッパ回路の数を電力供給量の少ない第二の方向の電力供給時に動作させる第二のチョッパ回路の数よりも多くなるように動作させる。具体的には第一(第三)のチョッパ回路を2つ動作させ、第二のチョッパ回路を1つ動作させている。
なお、図4および図5においてスイッチング周波数は同じものを示しているが、実施の形態1においては、昇圧する第一(第三)のチョッパ回路の第一の半導体スイッチング素子101のスイッチング周波数と降圧する第二のチョッパ回路の第二の半導体スイッチング素子106のスイッチング周波数を異ならせることも想定している。
次に電力供給量について説明する。実施の形態1では第一方向の電力供給の際には第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路との2回路で動作し、第二方向の電力供給の際には、第二のチョッパ回路を1回路で動作する構成としている。これは、上記でも述べたように第一の方向の電力供給量が第二の電力供給量よりも多い電力供給量の違いを想定した構成しているためである。
このような構成とする理由についてさらに具体例を用いて説明する。例えば、第一の電源120から第二の電源119への電力供給量が3kWとし、第二の電源119から第一の電源120への電力供給量が1kWであるとする。この場合、第一方向の電力供給量は、第二方向の電力供給量の3倍となる。
ここで実施の形態1のように第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路との2回路で動作させると、第一方向の電力供給は、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路でそれぞれ供給する電力を分担することができる。ここでの分担とは、例えば、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路で半分ずつ供給する電力を分担する場合が想定される。言い換えると、2つの回路それぞれ1.5kWずつを供給することとなる。また、第二方向の電力供給は第二のチョッパ回路を1回路で動作させるため、1回路で1kWを供給することとなる。なお、実際は必ずしも半分ずつである必要はなく、分担する割合が異なる場合もある。
このようにすることでどちらの方向に電力を供給する場合においても変換器容量が近い状態で変換器を構成することが出来る。また、それぞれ回路が別々の半導体スイッチング素子を持っているため、その電力に合わせて半導体スイッチング素子を選定することが可能となる。
仮に、第一方向の電力供給量が3kWとし、第二方向の電力供給量が1kWとした場合において回路を全て共通化させ、どちらの電力供給も全て共通回路で動作させた場合を想定する。そのような場合には変換器としては3kWの電力を送るだけのリアクトルや半導体スイッチング素子が必要となる。つまり、1kWの電力を送る場合であってもリアクトルや半導体スイッチング素子は、3kWの電力を送る場合に合わせて選定されることになる。つまり、1kWの電力を伝送する場合には、リアクトルや半導体スイッチング素子がオーバースペックとなる。
また、大きな電力を供給する条件に合わせて半導体スイッチング素子のスイッチング速度を決めるため、1kWで動作させるには半導体損失が1kW専用に設計した場合と比較して半導体のスイッチング損失が大きくなる場合がある。ここでの半導体のスイッチング損失とは、半導体スイッチング素子をターンオンやターンオフさせる際に発生する損失である。そして半導体のスイッチング損失は、スイッチングの速度が速いほど少なくなる。スイッチング速度とは、電流が0Aまで下がる速度、0Aからある電流まで上がる速度、電圧が0Vまで下がる速度やある電圧まで上がる速度などである。
しかし、一般的にターンオフやターンオンする場合、半導体スイッチング素子の正極と負極の間にサージ電圧という第二の電源119の電圧以上のオーバーシュートした電圧が印加される。これはスイッチングの速度が速いほど増加し、ターンオンやターンオフする電流が多いほど増加する傾向にある。サージ電圧は素子定格内に収まるようにしなければならないため、電流が多い3kWの電力を伝送する場合に合わせて、スイッチング速度を調整することになる。そうすると、1kWでは電流が少ないためもう少しスイッチング速度を速く設定できるところ、3kWで動作する場合に合わせてサージ電圧が許容を超過しないようにスイッチング速度を遅く調整することになる。そのためスイッチング損失が1kW専用でチューニングした場合と比較してスイッチング損失が大きくなる場合がある。
そこで、実施の形態1のように第一方向の電力供給量と第二の方向の電力供給量が異なる場合には、電力供給量の多い動作を電力供給量の少ない動作よりも多い回路数でおこなうことにより、それぞれの方向で最適な回路構成で動作することが可能となる。
また、3kWと1kWの動作で回路を共通化すると、リアクトルに関しても1kWに最適化した変換器のリアクトルの鉄損よりも1kW動作時に鉄損が大きくなる場合がある。鉄損は磁束密度やコア重量に関係し、磁束密度が高くなることやコア重量が重くなることで鉄損は増加する。磁束密度は電流に比例し、電流は三角波のように平均電流に対してリプルを持ち、その電流リプルの大きさが磁束密度の高さに繋がる。電流リプルはリアクトルのインダクタンスとリアクトルに印加される電圧とその時間によって決まる。例えば、チョッパの電流連続モード動作の場合には、電流リプルは今流れている電流の平均値には依存しない。すなわち、電圧の高いほうから低いほうへの動作であっても、電圧の低いほうから高いほうへの動作であっても、リアクトルのインダクタンスとリアクトルに印加される電圧は第一の電源120と第二の電源119の電圧が一定である限り同じである。また、電力が3kWでも1kWでも電流リプルは同じである。そして、コアの磁束密度は3kWでも1kWでも同じであるため、3kWでも1kWでも鉄損は同じになる。
実施の形態1においては、3kWの電力を第一(第三)のチョッパ回路を第一のスイッチングレグと第三のスイッチングレグが並列接続された2並列で変換する構成であるため、1回路辺り1.5kWの電力を供給することが出来る。仮に昇圧と降圧とで回路を共通化すると仮定すると、降圧側は1kWを2回路で電力供給することになるので1回路辺り0.5kWの電力供給であり、その時のリアクトルの鉄損は3kWの電力伝送を行っているときと同等である。これは、1回路で1kWを電力伝送した場合と比較してもリアクトルの鉄損は2倍発生していることになり、損失が多くなる。
そこで、実施の形態1においては電力供給量の多い第一方向への電力供給は第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路の2回路で動作し、電力供給量の少ない第二方向への電力供給は第二のチョッパ回路を1回路が動作する構成において、さらに第二のチョッパ回路と第三のチョッパ回路とで第二のリアクトル108を共有する構成としている。言い換えると、第一の方向へ電力供給するチョッパ回路のうちの1つと第二の方向へ電力供給するチョッパ回路とで1つの第二のリアクトル108を共通化して動作する構成としている。これにより損失を低減させることができ、それぞれの方向で最適な回路構成で動作することが可能となる。
また、ここの例では第一の電源120から第二の電源119への電力供給量が3kWで第二の電源119から第一の電源120への電力供給量が1kWとしているので1回路あたり1.5kWで設計することになる。つまり、第二の電源119から第一の電源120への電力供給時には設計した電力容量に対して少し余裕がうまれる。具体的には、流れる電流が1kWであり、設計した電力容量の1.5kWの状態よりも減る。電力容量よりも流れる電流が少ないことによって結果として半導体スイッチング素子の導通損失が低減し、ターンオンとターンオフ時のスイッチング損失も低下するため、設計的に余裕が出ることになる。
これに対して、リアクトルの鉄損に関しては上記でも述べた通り3kW(1回路1.5kW)の時と同等で、銅損は通流する電流が減ることによって減っている。鉄損は電流リプルを下げることによって低減できる。リアクトルに印加される電圧が一定で、インダクタンスが決まっている状況では、電圧が印加される期間を短くすることで電流リプルを低減することが出来る。つまりスイッチング周波数を増加させることによって電圧が印加される期間を短くできる。そして、リアクトルを流れる電流リプルが小さくなり、その結果磁束密度が低下する事で鉄損を少なくすることが出来る。
実施の形態1においては、第一の半導体スイッチング素子101のスイッチング周波数と第二の半導体スイッチング素子106の周波数とは異ならせることを想定している。これにより各スイッチング素子に応じた適切なスイッチング周波数を選択し、適切にスイッチング周波数を増加させることによって電圧が印加される期間を短くできる。よって、リアクトルの損失を低減することが可能となる。ただし、スイッチング周波数を増加させることにより、半導体スイッチング素子の損失は増加する。これに対してはリアクトルの損失とスイッチング周波数の損失の極小点を見つけ、そこで動作させることでより損失の少ない条件での動作が可能となる。
また、上記例では第二の電源119から第一の電源120に電力を送る場合は1回路1kWで良く、第一の電源120から第二の電源119に電力を送る場合は1回路1.5kWとなる。すなわち、各チョッパ回路で定格電力に適した部品の選定することができる。実施の形態1においては、第一の半導体スイッチング素子101や第三の半導体スイッチング素子103に対して、第二の半導体スイッチング素子106の電流定格を小さくしている。これにより第二の半導体スイッチング素子106は第一の半導体スイッチング素子101や第三の半導体スイッチング素子103と比較してコストを安くすることが出来る。また、第一のダイオード102や第三のダイオード104に対して電流定格の小さい部品を選定するダイオード105も同様である。
さらに、第二の電源119から第一の電源120に電力を送る時間よりも第一の電源120から第二の電源119に電力を送る時間が短い場合において第一の電源120や第二の電源119が蓄電池であり、蓄電池を充電するときの電流と放電するときの電流で許容される値が異なったなど、蓄電池を満充電するまでの電力と時間と、完全に放電しきる電力と時間に差が出る。
例えば第二の方向に電力を送る時間が1時間で第一の方向に電力を送る時間が10秒とする。この場合電流が通流することによる損失や、半導体スイッチング素子がスイッチング動作することによる損失による温度上昇が低下すると考えられる。そのため温度上昇を基準に考える場合、さらにスイッチング周波数を増加させてリアクトルの鉄損を低減するということも考えられる。また、第二の方向に電力を送る時間よりも第一の方向に電力を送る時間が長い場合、すなわち第二の方向に電力を送る時間が10秒で第一の方向に電力を送る時間が1時間とする。このとき第二のリアクトル108を通過する電力を1kWの電力を1時間通過させることができる設計として、第一のリアクトル107を通過する電力を2kW10秒持つ設計とすることで、連続1.5kWずつ持つ変換器を構成する必要なく、大電力を送る条件であっても時間を管理することでより電流定格の低い素子を使用することが可能となる。
また、例えば第一の方向に電力を送る場合は第一のリアクトル107と第二のリアクトル108の双方に電流が流れる。一方で第二の方向の場合は第一のリアクトル107には電流が流れない。そのため、第二のリアクトル108の方が、動作時間が長くなり、自己発熱する時間が長くなる。すなわち、第一のリアクトル107と比較して温度が高温となりやすい。そのため、第二のリアクトル108の巻き線を第一のリアクトル107よりも太くして抵抗値を低減し、導通損失を低減したり、第二のリアクトル108のインダクタンス値を第一のリアクトル107よりも大きくして、第二のリアクトル108の電流リプルを第一のリアクトル107の電流リプルよりも小さくして鉄損を小さくすることで動作時間の長い第二のリアクトル108の発熱を抑えたりすることができる。
実施の形態1においても、第一のリアクトル107と第二のリアクトルの定格電流を異なるものを選定することを想定している。また、第三の半導体スイッチング素子103と第三のダイオード104は、第一の半導体スイッチング素子101と第一のダイオード102の定格電流と異なるものを選定することを想定している。これにより、より損失を抑制することができる。
本開示の実施の形態1の構成とした場合の効果について説明する。
本開示の実施の形態1における電力変換装置1は、複数のチョッパ回路と、チョッパ回路を制御する制御部109と、を有するものである。第一の方向の電力供給量と第二の方向の電力供給量とが異なる場合に、制御部109は、第一の方向の電力供給時と前記第二の方向の電力供給時とにおいて異なるチョッパ回路を動作させるように構成したものである。これにより双方向で同じ回路を常に動作させる必要がなくなる。また、各電力供給量に合わせてチョッパ回路の数や部品などを選択することができる。また、制御部109は、一の方向の電力供給量と第二の方向の電力供給量とが異なる場合に、第一の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路の数と第二の方向の電力供給時に動作させるチョッパ回路の数とを異ならせるように構成したものである。これにより、双方向でそれぞれ電力供給量が異なる場合、各電力供給量に合わせてチョッパ回路の数や部品などを選択することができる。また、電力変換を複数の回路で分担させることができる。よって双方向の電力供給時の損失を低減することができる。
さらに、特に第一の方向の電力供給量が第二の方向の方向への電力供給量よりも多い場合に、第一の方向の電力供給時に動作するチョッパ回路の数が第二の方向の電力供給時に動作するチョッパ回路の数よりも多くすることができるように構成されている。特に電力供給量の多い側の電力変換については複数の回路で分担させることができる。よって、どちらの方向においても変換器容量が近い状態で変換器を構成することが出来る。さらに、第一の方向の電力供給を複数のチョッパ回路で動作することが可能な構成とすることにより電力容量よりも流れる電流を少なくすることができる。すなわち設計した電力容量に対して少し余裕を持たせることが可能となる。したがって、半導体スイッチング素子の導通損失が低減し、またターンオンとターンオフ時のスイッチング損失も低下する効果も奏する。そして、各回路の定格電力に合わせて各チョッパ回路を構成する各リアクトルや各半導体スイッチング素子を選定することができる。よって、リアクトルや半導体スイッチング素子がオーバースペックとなることを防止することができスイッチング損失も抑制することができる。
また、第一の方向の電力供給時に制御される第一(第三)のチョッパ回路うちの1つのチョッパ回路は、第二の方向の電力供給時に制御されるチョッパ回路とリアクトルを共有して構成されている。具体的には、第一の方向の電力供給時に制御される第三のチョッパ回路は、第三のスイッチング素子と、第三のダイオードと、第二のチョッパ回路を構成する第二のリアクトル108とによって構成されている。これによりリアクトルの鉄損を低減することができ損失を抑制する効果を奏する。したがって、昇降圧それぞれの方向で別々の回路構成で動作させることが可能となり、双方向の電力供給時の損失を低減することが出来る。
また、複数の第一(第三)のチョッパ回路のうち、少なくとも1つは、第二のチョッパ回路と第二のリアクトル108を共有しない構成である。これにより、双方向で適切な動作を実現しつつ、リアクトルの鉄損も低減することができる。したがって、昇降圧それぞれの方向で最適な回路構成で動作させることが可能となり、双方向の電力供給時の損失を低減することが出来る。
また複数の第一(第三)のチョッパ回路の各リアクトルのうち、第二のチョッパ回路と共有される第二のリアクトル108は、他の第一のリアクトル107の定格と異なる定格のものを用いている。これにより異なる動作時間に対応することができ、長い第二のリアクトル108の発熱を抑えることができる。よって、より損失を抑制することができる。
また、第二の半導体スイッチング素子106は第一の半導体スイッチング素子101よりも定格電流が小さく、第二のダイオード105は第一のダイオード102よりも定格電流が小さくなる構成としている。これにより、特に第二の半導体スイッチング素子106は、第一の半導体スイッチング素子101や第三の半導体スイッチング素子103と比較してコストを安くすることが出来る。また、第二のダイオード105も同様に第一のダイオード102や第三のダイオード104に対してコストを安くすることができる。
また、第一の半導体スイッチング素子101と第二の半導体スイッチング素子106のスイッチング周波数は異なっている。これにより、各スイッチング素子に応じてスイッチング周波数を増加させることができ、電圧が印加される期間を短くすることができる。よってリアクトルを流れる電流リプルが小さくなり、その結果磁束密度が低下する事で鉄損を少なくすることが出来る。ただし、必ずしも異ならせる必要はなく、第一の半導体スイッチング素子101と第二の半導体スイッチング素子106のスイッチング周波数を同じとした場合においても上記で述べた双方向の電力供給時の損失を低減することが出来る効果を奏する。
また、三角波キャリア203の位相と三角波キャリア208の位相とを180度位相ずらしている。すなわち、第一の半導体スイッチング素子101と第三の半導体スイッチング素子103は位相タイミングが180度ずれて制御される。これにより、第一のコンデンサ113や第二のコンデンサ114に流れ込む瞬間的な電流を少なくすることが出来る。この効果は、各リアクトルの定格を異ならせても得られるが、最大限得る場合には、すべての回路のリアクトルの定格を同じとするとよりよい。この場合、リアクトルを異ならせることによる効果は得られなくなるが、三角波キャリア203と三角波キャリア208は180度位相がずらすことによるコンデンサに流入するリプルの低減効果は最大限得られ、第一のリアクトル107と第二のリアクトル108については部品の同一化を図ることができ、安価に変換機を構成することが可能となる。
なお、三角波キャリア203と三角波キャリア208との位相は同じとしてもよいことは言うまでもない。すなわち第一の半導体スイッチング素子101と第三の半導体スイッチング素子103の動作が同時になるように制御してもよい。また、180度以外の位相のずれであってもよい。三角波キャリアを同じとした場合においても第一の電源120と第二の電源119間の電力供給は可能であり、昇圧及び降圧時において損失を低減することが出来る効果を奏する。また、三角波キャリアをずらすことによる効果を気にする必要がなくなり、上記で述べた各チョッパ回路に応じて定格の異なる部品を用いることにより、損失低減の効果を得ることができる。また180度以外の位相のずれであっても、第一のリアクトル107の電流IL1と第二のリアクトル108の電流IL2の増減をずらすことができ、互いに増減を打ち消しあうことによって第一のコンデンサ113に流れ込む電流を少なくすることが出来る。
また、第一のコンデンサ113および第二のコンデンサ114は電解コンデンサとして説明したが、フィルムコンデンサで、セラミックコンデンサでも良い。この場合においても上記で述べた同様の効果を奏する。
また、各半導体スイッチング素子はIGBTが用いられる説明をしたが、特に制約はなく自己消弧機能を備えていればよい。すなわち、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)でもよく、HEMT(High Electron Mobility Transistor)でもよい。また半導体スイッチング素子の材料は、シリコンでもよく、シリコンカーバイドでもよく、ガリウムナイトライドでもよい。これらの場合においても上記で述べた同様の効果を奏する。
また、第二の電源119は直流安定化電源でもよく、バッテリのような充電と放電が可能な直流電源でもよく、または電力を消費するような負荷でも良い。いずれの電源を採用しても上記で述べた同様の効果を奏する。
また、それぞれの方向を第一の方向、第二の方向として異なる電力供給量する場合を説明したが、必ずしも常に異ならせる必要はなく同等であってもよい。すなわち、双方向の電力供給量が同じ場合には双方向それぞれ同じ数のチョッパ回路で動作させることもできる。また、第一の方向の電力供給時に動作可能なチョッパ回路の数と第二の方向の電力供給時に動作可能なチョッパ回路の数自体を同じ構成としておき、双方向の電力供給量が異なる場合には上記で述べたように電力供給量に応じて動作させるチョッパ回路の数を異ならせる構成とすることもできる。いずれの場合においても双方向の電力供給量が異なる場合において、双方向で動作するチョッパ回路を異ならせることができる構成であれば効果を奏する。
次に、実施の形態1の変形例1について説明する。図6は、実施の形態1の変形例1の回路構成を示したものである。上記説明では、第一方向の電力供給量が、第二方向の電力供給量よりも多い場合を想定した回路構成を用いて説明したが、変形例においては第二の電源119の直流電圧を異なる直流電圧の電力に変換して第一の電源120に出力する電力供給量が第一の電源120の直流電圧を異なる直流電圧の電力に変換して第二の電源119に出力する電力供給量よりも多い場合を想定している。すなわち、変形例1においては、第二の電源119の直流電圧を異なる直流電圧の電力に変換して第一の電源120に出力する方向が第一の方向である。また、第一の電源120の直流電圧を異なる直流電圧の電力に変換して第二の電源119に出力する方向が第二の方向である。
複数のダイオード401、403、406と複数の半導体スイッチング素子402、404、405によって第四のスイッチングレグと第五のスイッチングレグと第六のスイッチングレグが構成される点が変更されている。その他構成については同じであり説明を省略する。
具体的には第四のスイッチングレグは、上アーム側に設けられる第四の半導体スイッチング素子402と下アーム側に設けられる第四のダイオード401とが直列接続されて構成される。第一のリアクトル107は、一方の端子が第一のコンデンサ113の中間接続点と接続され、他方の端子が第四のスイッチングレグの中間接続点と接続される。この第四のスイッチングレグと第一のリアクトル107の構成を第四のチョッパ回路とする。
第五のスイッチングレグは、上アーム側に設けられる第五の半導体スイッチング素子404と下アーム側に設けられる第五のダイオード403とが直列接続されて構成される。第二のリアクトル108は、一方の端子が第一のコンデンサ113と接続され、他方の端子が第五のスイッチングレグの中間接続点と接続される。この第五のスイッチングレグと第二のリアクトル108の構成を第五のチョッパ回路とする。
第六のスイッチングレグは、上アーム側に設けられる第六のダイオード406と下アーム側に設けられる第六の半導体スイッチング素子405とが直列接続されて構成される。第二のリアクトル108は、一方の端子が第一のコンデンサ113と接続され、他方の端子が第六のスイッチングレグの中間接続点と接続される。この第六のスイッチングレグと第二のリアクトル108の構成を第六のチョッパ回路とする。第二のリアクトル108を共有することにより、実施の形態1の構成と同様に損失を低減することができる。
このように構成された各半導体スイッチング素子402、404、405は対応する各駆動信号410、411、412に基づいて制御される。そして、第一の電源120の電圧から第二の電源119の電圧に電力変換する場合には、制御部109は第六のチョッパ回路を1回路動作させる。また、第二の電源119の電圧から第一の電源120の電圧に電力変換する場合には、制御部109は第四のチョッパ回路と第五のチョッパ回路を動作させる。
すなわち、双方向の電力供給量に応じて動作するチョッパ回路を異ならせることができる構成としている。また、電力供給量に応じて動作させるチョッパ回路の数を異ならせることができる。したがって上記のような変形例の構成として場合においても、実施の形態1と同様に双方向の電力供給時の損失を低減することが出来る。
次に、実施の形態1の変形例2について説明する。図7は、実施の形態1の変形例2の回路構成を示したものである。実施の形態1では、第一の電源120から第二の電源119への第一の方向の電力供給量が、第二の電源119から第一の電源120への第二の方向の電力供給量よりも多い場合を想定していた。そして第一の方向の電力供給では第一(第三)のチョッパ回路を2回路で動作させ、第二方向の電力供給では第二のチョッパ回路を1回路で動作させるものを説明した。図7に示した変形例2は、第七のスイッチングレグと第三のリアクトル504を設け、第一のチョッパ回路を並列に接続する構成とした点が異なる。その他の同様の構成については説明を省略する。
具体的には、第七のスイッチングレグは、上アーム側に設けられる第七のダイオード502と下アーム側に設けられる第七の半導体スイッチング素子501とが直列接続されて構成される。さらに第三のリアクトル504が設けられ、第三のリアクトル504の一方の端子が第一のコンデンサ113の中間接続点と接続され、他方の端子が第七のスイッチングレグの中間接続点と接続される。第七のスイッチングレグと第三のリアクトル504との構成を第七のチョッパ回路とする。
すなわち、第七のチョッパ回路は、第一のチョッパ回路と構成は同じであり、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路と第七のチョッパ回路とが接続された構成は、第一のチョッパ回路が3つ接続された構成と同じである。そして、第一の方向の電力供給では3つの第一のチョッパ回路を並列で動作させ、第二の方向の電力供給では、第二のチョッパ回路を1回路動作させることが可能な構成としている。以下、第一のチョッパ回路と第三のチョッパ回路と第七のチョッパ回路を合わせて説明する場合には、まとめて第一のチョッパ回路(または第一(第三、第七)のチョッパ回路)として説明する場合がある。
このような構成にすることにより、実施の形態1で述べた双方向の電力供給時の損失を低減できる効果に加え、さらに第一の方向の電力供給量が大きい場合にも複数の回路で分担することができ、双方向の電力供給時の各回路における分担量を同等にすることが可能となる。
さらに図8は、実施の形態1の変形例3の構成を示したものである。具体的には変形例2にさらに第二のチョッパ回路の構成を追加した構成を示したものである。追加されたチョッパ回路は上アーム側に設けられる第八の半導体スイッチング素子602と下アーム側に設けられる第八のダイオード601とが直列接続されて構成される。そして第一のリアクトル107は、一方の端子が第一のコンデンサ113の中間接続点と接続され、他方の端子が第八のスイッチングレグの中間接続点と接続される。この第八のスイッチングレグと第一のリアクトル107の構成を第八のチョッパ回路とする。
すなわち、第八のチョッパ回路は、第二のチョッパ回路と構成は同じであり、第二のチョッパ回路と第八のチョッパ回路とが接続された構成は第二のチョッパ回路が2つ接続された構成と同じである。そして、第一の電源120から第二の電源119への電力変換では第一のチョッパ回路3回路を動作させ、第二の電源119から第一の電源120への電力変換では、第二のチョッパ回路を2回路動作させることができる構成としている。
この回路構成においては、複数の第一のチョッパ回路のうち、第二のチョッパ回路と同じ数の第一(第三、第七)のチョッパ回路は、第二のチョッパ回路とリアクトルを共有している。また、電力供給量の多い方の動作をするチョッパ回路の数は、電力供給量の少ない方の動作をするチョッパ回路の数よりも多くすることができる。
このように構成することにより、実施の形態1で述べた双方向の電力供給時の損失を低減できる効果に加え、さらに双方向の電力供給量に応じて各チョッパ回路で細かく分担することができ、より双方向の電力供給量に適した回路で動作させることができる。また細かく数を調整することにより双方向においてチョッパ回路が分担する1回路あたりの電力供給量をより近い量に調整することが可能となる。
なお、チョッパ回路の数は図示した内容に限らず、適宜増減できることは言うまでもない。また、変形例1に示すような場合においても変形例3のような構成を適用することも可能である。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 電力変換装置、10 チョッパ回路部、20 プロセッサ、30 記憶装置、101 第一の半導体スイッチング素子、102 第一のダイオード、103 第三の半導体スイッチング素子、104 第三のダイオード、105 第二のダイオード、106 第二の半導体スイッチング素子、107 第一のリアクトル、108 第二のリアクトル、109 制御部、113 第一のコンデンサ、114 第二のコンデンサ、119 第二の電源、120 第一の電源、401 第四のダイオード、402 第四の半導体スイッチング素子、403 第五のダイオード、404 第五の半導体スイッチング素子、405 第六の半導体スイッチング素子、406 第六のダイオード、501 第七の半導体スイッチング素子、502 第七のダイオード、504 第三のリアクトル、601 第八のダイオード、602 第八の半導体スイッチング素子。
Claims (9)
- 双方向への電力供給が可能な電力変換装置であって、
複数のチョッパ回路と、
前記チョッパ回路を制御する制御部と、
を有し、
第一の方向の電力供給量と第二の方向の電力供給量とが異なる場合に、前記制御部は、前記第一の方向の電力供給時と前記第二の方向の電力供給時とにおいて異なる前記チョッパ回路に動作させるとともに、前記第一の方向の電力供給時に動作させる前記チョッパ回路の数と前記第二の方向の電力供給時に動作させる前記チョッパ回路の数とを異ならせる
電力変換装置。 - 前記第一の方向の電力供給量が前記第二の方向の方向への電力供給量よりも多い場合に、
前記制御部は、前記第一の方向の電力供給時に動作させる前記チョッパ回路の数を前記第二の方向の電力供給時に動作させる前記チョッパ回路の数よりも多くする
請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記第一の方向の電力供給時に前記制御部が動作させる複数の前記チョッパ回路うちの1つの前記チョッパ回路は、前記第二の方向の電力供給時に前記制御部が動作させる前記チョッパ回路とリアクトルを共有する
請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。 - 前記複数のチョッパ回路は、
第一の半導体スイッチング素子と、第一のダイオードと、第一のリアクトルと、によって構成され、前記第一の方向の電力供給時に前記制御部が動作させる第一のチョッパ回路と、
第二の半導体スイッチング素子と、第二のダイオードと、第二のリアクトルと、によって構成され、前記第二の方向から前記第一の方向の電力供給時に前記制御部が動作させる第二のチョッパ回路と、
第三の半導体スイッチング素子と、第三のダイオードと、前記第二のチョッパ回路を構成する前記第二のリアクトルと、によって構成され、前記第二の方向の電力供給時に前記制御部が動作させる第三のチョッパ回路と、
を含む
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記制御部は、前記第一の方向から前記第二の方向への電力供給時に前記第一のチョッパ回路と前記第三のチョッパ回路とを位相ずれ180度で動作させる
請求項4に記載の電力変換装置。 - 前記第一のリアクトルの定格と前記第二のリアクトルの定格とは異なる定格である
請求項4またが請求項5のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記第一の半導体スイッチング素子および前記第三の半導体スイッチング素子のスイッチング周波数と前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチング周波数は異なる請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記第二の半導体スイッチング素子の定格電流は前記第一の半導体スイッチング素子の定格電流および前記第三の半導体スイッチング素子の定格電流よりも小さく、前記第二のダイオードの定格電流は前記第一のダイオードの定格電流および前記第三のダイオードの定格電流よりも小さい
請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記第一のチョッパ回路の定格電力および前記第三のチョッパ回路の定格電力は前記第二のチョッパ回路の定格電力と異なる請求項4から8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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2021
- 2021-04-19 JP JP2021070533A patent/JP2022165252A/ja active Pending
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