JP2022146859A - 車両保険システム、車両ディーラ端末、及び車両販売方法 - Google Patents

車両保険システム、車両ディーラ端末、及び車両販売方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両で使用される蓄電装置の、劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する車両保険システム、車両ディーラ端末及び車両販売方法を提供する。【解決手段】車両保険システムのディーラ端末200は、蓄電装置を備える対象車両の販売時に、対象期間に対する保険料が支払われると、対象車両及び対象期間を登録する登録部203と、対象車両の購入者の車両の使い方に関する車両使用情報を用いて、購入者をランク付けするランク付け部201と、対象期間に対する保険料と、対象期間を延長するための更新料との少なくとも一方を、購入者のランクを用いて決定する保険料決定部202と、対象車両が対象期間内において売却される場合に、蓄電装置の劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定する保険金決定部204と、を備える。【選択図】図5

Description

本開示は、車両保険システム、車両ディーラ端末、及び車両販売方法に関する。
特開2020-149679号公報(特許文献1)には、車両で用いられるバッテリをユーザに貸し出すシステムが開示されている。このシステムでは、ユーザが貸出料金を支払うと、バッテリの劣化の進行の度合いを示す指標が規定量変化する間だけ車両の走行が許可される。こうした仕組みにより、リース車両におけるバッテリの劣化を抑制している。
特開2020-149679号公報
上記特許文献1では、POV(個人所有車)においてバッテリが劣化する課題については検討されていない。ユーザによってバッテリが劣化しやすい態様でPOVが使用されると、そのPOVが売却されるときに、劣化によってバッテリの資産価値が大きく低下しており、POVの売却額(バッテリ売却額を含む)が想定よりもはるかに低い額になる可能性がある。
コンベ車(内燃機関のみを走行用の動力源とする自動車)と比べると、xEV(電力を動力源の全て又は一部として利用する電動車)の歴史はまだ浅く、xEVに関する知見を有するユーザは少ない。ユーザは、xEVをどのように使用するとバッテリが劣化しやすいかを把握していない可能性が高い。こうしたユーザにとって、車両で使用されるバッテリの劣化によって資産価値の過度な損失が生じることは酷である。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両で使用される蓄電装置の、劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険サービスを提供することである。
本開示の第1の観点に係る車両保険システムは、次に示す登録部、ランク付け部、保険料決定部、及び保険金決定部を備える。登録部は、蓄電装置を備える対象車両の販売時に、対象期間に対する保険料が支払われると、対象車両及び対象期間を登録するように構成される。ランク付け部は、対象車両の購入者の車両の使い方に関する車両使用情報を用いて、購入者をランク付けするように構成される。保険料決定部は、対象期間に対する保険料と、対象期間を延長するための更新料との少なくとも一方を、購入者のランクを用いて決定するように構成される。保険金決定部は、対象車両が対象期間内において売却される場合に、蓄電装置の劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定するように構成される。
上記車両保険システムによれば、対象車両(保険対象の車両)で使用される蓄電装置の、劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険サービスを提供することが可能になる。サービス提供者(たとえば、保険会社)は、保険料決定部で決定された保険料又は更新料を受け取り、保険金決定部で決定された保険金を支払うことで、保険サービスを提供することができる。
上記車両保険システムでは、登録部が、保険登録(保険のための登録)を対象車両の販売時に行ない、対象車両が対象期間(保険対象の期間)内において売却される場合に、保険金決定部が保険金を決定する。車両購入時(保険登録時)においては、蓄電装置の状態を高い精度で把握しやすいため、車両購入時から車両売却時までに蓄電装置がどの程度劣化したかを管理しやすくなる。
上記車両保険システムでは、ランク付け部と保険料決定部とによって、保険サービス料(保険サービスを受けるための料金)と保険金(保険サービスによって受取人に対して支払われる金銭)とのバランスを調整できる。ランク付け部は、ユーザ(対象車両の購入者)の車両の使い方に関する車両使用情報を用いて、ユーザをランク付けする。そして、保険料決定部が、ユーザのランクに基づいて保険サービス料(保険料及び/又は更新料)を決定する。このため、上記車両保険システムによれば、ユーザの車両の使い方に応じてそのユーザに請求する保険サービス料を変動させることができる。たとえば、推奨される車両の使い方をしていないユーザが増えると、保険サービス料に対して保険金が過剰に大きくなり、保険ビジネスが成立しなくなる可能性がある。しかし、上記車両保険システムでは、ランク付け部及び保険料決定部が提供する上記仕組みにより、推奨される車両の使い方をしていないユーザの保険料を高くして、こうしたユーザの増加を抑制することができる。
なお、最初の対象期間に対する保険料は対象車両の購入代金に含まれていてもよい。すなわち、対象車両の購入代金が支払われたことによって、対象期間に対する保険料が支払われたとみなしてもよい。そして、その後の更新料(対象期間の延長料金)が保険ランク(ランク付け部によって決められたユーザのランク)に基づいて決定されてもよい。
車両使用情報は、車両に搭載された蓄電装置の容量維持率に関する情報を含んでもよい。ランク付け部は、購入者の車両の使い方が容量維持率が高く維持されやすい使い方であるほど購入者のランクを高くするように構成されてもよい。保険料決定部は、保険料又は更新料を決定する際に、購入者のランクが高いほど保険料又は更新料を安くするように構成されてもよい。
蓄電装置の劣化を促進するような車両の使い方をするユーザが増えると、保険サービス料に対して保険金が過剰に大きくなって保険ビジネスが成立しなくなる可能性がある。上記構成によれば、蓄電装置の劣化を促進するような車両の使い方をするユーザの保険料を高くして、こうしたユーザの増加を抑制することができる。
ランク付け部は、車両使用情報として、車両の単位期間あたりの走行数と、車載蓄電装置の単位期間あたりの充電数と、放置期間のうち車載蓄電装置のSOCが所定値以上である時間の割合とを用いて、購入者をランク付けするように構成されてもよい。
以下、対象車両の単位期間あたりの走行数を、「走行頻度」とも称する。走行数は、走行回数であってもよいし、走行日数であってもよい。蓄電装置の単位期間あたりの充電数を、「充電頻度」とも称する。充電数は、充電回数であってもよいし、充電日数であってもよい。放置期間のうち蓄電装置のSOCが所定値以上である時間の割合を、「高SOC比率」とも称する。
走行頻度、充電頻度、及び高SOC比率は、車両使用情報の中でも特に蓄電装置の劣化しやすさに影響しやすい。上記構成によれば、ランク付け部が、蓄電装置の劣化しやすさの観点でユーザ(対象車両の購入者)を適切にランク付けしやすくなる。
なお、SOC(State Of Charge)は、蓄電残量を示し、たとえば、満充電状態の蓄電量に対する現在の蓄電量の割合を0~100%で表わしたものである。
上述したいずれかの車両保険システムは、蓄電装置の売却額を決定する売却額決定部をさらに備えてもよい。蓄電装置の性能評価試験の結果により示される蓄電装置の資産価格が基準価格よりも低い場合には、保険金決定部が蓄電装置の資産価格と基準価格との差額を保険金として決定するとともに、売却額決定部が基準価格を蓄電装置の売却額としてもよい。
上記構成によれば、蓄電装置の資産価格が基準価格よりも低い場合に、保険が適用され、蓄電装置の資産価格と基準価格との差額が保険金で補填される。このため、蓄電装置の劣化によってユーザ(対象車両の購入者)の資産価値が過度に低下することを抑制することが可能になる。
上記売却額決定部は、蓄電装置の売却額を含む対象車両の売却額を決定してもよい。上記基準価格は、市場平均価格であってもよいし、自動車メーカのデータベースから取得される価格(たとえば、過去に売却された同種の蓄電装置の平均売却額)であってもよい。
上記売却額決定部は、性能評価試験の結果により示される蓄電装置の資産価格が基準価格よりも高い場合には、蓄電装置の資産価格を蓄電装置の売却額としてもよい。こうした構成では、蓄電装置の資産価格が基準価格よりも高い場合には保険が適用されず、保険金は支払われない。これにより、保険サービス料と保険金とのバランスが調整される。
車両使用情報は、購入者が対象車両を売却したときの性能評価試験の結果を含んでもよい。ランク付け部は、性能評価試験の結果により示される蓄電装置の資産価格が高いほど購入者のランクを高くするように構成されてもよい。
前述した車両売却時の試験(蓄電装置の性能評価試験)の結果により示される蓄電装置の資産価格が高い場合には、蓄電装置が劣化しにくい態様で車両が使用された可能性が高い。上記構成によれば、こうした態様で車両を使用したユーザの保険料を安くすることができる。こうした保険料の調整により、ユーザが意識的に蓄電装置の劣化が抑制されるように車両を使うことにインセンティブを付与することができる。
上記保険金決定部は、購入者のランクが高いほど保険金の支払い上限額を高くするように構成されてもよい。以下、保険金の支払い上限額を、「保険限度額」とも称する。
上記構成によれば、ユーザの車両の使い方に応じて保険限度額を変動させることができる。このため、推奨される車両の使い方をしているユーザの保険限度額を高くして、こうしたユーザの増加を促進することができる。
保険料決定部は、対象期間が満了する前に、購入者のランクを用いて更新料を決定するように構成されてもよい。登録部は、対象期間が満了する前に更新料が支払われると、対象期間を延長するように構成されてもよい。こうした構成によれば、ユーザの車両の使い方に応じて更新料を変動させることができる。このため、推奨される車両の使い方をしているユーザの更新料を安くして、こうしたユーザの増加を促進することができる。
ランク付け部は、ランク付けの結果により示される購入者のランクが所定ランクよりも低い場合に、ランク付けによって得た情報を用いて、購入者のランクが低い要因を特定し、特定された要因を示すレポートを購入者に送るように構成されてもよい。こうした構成によれば、購入者のランクが低くなったときに、その要因を購入者が把握しやすくなる。
上記レポートは、ランク改善に関するアドバイスを含んでもよい。こうした構成によれば、購入者がランクを改善しやすくなる。
ランク付け部は、ランク付けによって得た情報を用いて購入者の車両の使い方を特定し、特定された車両の使い方を用いて、購入者に車両買替えを案内するように構成されてもよい。
上記構成では、ランク付けによって得た情報を保険以外のサービスに利用する。詳しくは、ランク付けによって得た情報を利用して、ユーザ(対象車両の購入者)に車両買替えを案内する。ランク付けによって得た情報を利用してユーザの車両の使い方を特定することで、ユーザに合った車両を紹介することが可能になる。上記構成によれば、ランク付けによって得た情報を有効利用してユーザに有益な情報を提供することができる。
上述したいずれかの車両保険システムにおいて、対象車両は、xEV(電力を動力源の全て又は一部として利用する車両)であってもよい。xEVには、BEV(電気自動車)、HEV(ハイブリッド電動車)、PHEV(プラグインハイブリッド電動車)、及びFCEV(燃料電池電動車)が含まれる。xEVにおいては車両の資産価値に対して蓄電装置の資産価値が占める割合が大きく、蓄電装置の劣化によってxEVの資産価値が変動しやすい。このため、上述した保険サービスが特に有益である。
上述した登録部、ランク付け部、保険料決定部、保険金決定部、及び売却額決定部は、1つのコンピュータにまとめて実装されてもよいし、複数のコンピュータに分かれて実装されてもよい。
本開示の第2の観点に係る車両ディーラ端末は、次に示す登録部、ランク付け部、保険料決定部、及び保険金決定部を備える。登録部は、蓄電装置を備える対象車両の販売時に、対象期間に対する保険料が支払われると、対象車両及び対象期間を登録するように構成される。ランク付け部は、対象車両の購入者の車両の使い方に関する車両使用情報を用いて、購入者をランク付けするように構成される。保険料決定部は、対象期間に対する保険料と、対象期間を延長するための更新料との少なくとも一方を、購入者のランクを用いて決定するように構成される。保険金決定部は、対象車両が対象期間内において売却される場合に、蓄電装置の劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定するように構成される。
上記車両ディーラ端末も、前述の車両保険システムと同様、対象車両で使用される蓄電装置の、劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険サービスを提供することができる。
本開示の第3の観点に係る車両販売方法は、第1蓄電装置を備える第1車両を売却したユーザに、第2蓄電装置を備える第2車両を販売する車両販売方法であって、次に示す処理A~Fを含む。
処理Aでは、ユーザの第1車両の使い方に関する車両使用情報を取得する。処理Bでは、車両使用情報を用いてユーザをランク付けする。処理Cでは、ユーザに第2車両を販売する。処理Dでは、ユーザのランクを用いて、対象期間に対する保険料を決定する。処理Eでは、対象期間に対する保険料が支払われた場合に、第2車両及び対象期間を登録する。処理Fでは、第2車両が対象期間内において売却される場合に、第2蓄電装置の劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定する。
上記車両販売方法も、前述の車両保険システムと同様、対象車両で使用される蓄電装置の、劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険サービスを提供することができる。
本開示によれば、車両で使用される蓄電装置の、劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険サービスを提供することが可能になる。
本開示の実施の形態において車両が購入されるときの車両保険システムの動作について説明するための図である。 本開示の実施の形態において、保険に加入した車両が売却されるときの車両保険システムの動作について説明するための図である。 本開示の実施の形態に係る車両保険システムに含まれる車両及びディーラ端末の詳細構成を示す図である。 図3に示したユーザ情報データベースに記憶されるユーザ情報の一例を示す図である。 図3に示したディーラ端末の構成要素を機能別に示す機能ブロック図である。 本開示の実施の形態に係る車両保険システムにおいて、ユーザがディーラに車両を売却するときにディーラ端末によって実行される処理を示すフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る車両保険システムにおいて、ユーザがディーラから車両を購入するときにディーラ端末によって実行される処理を示すフローチャートである。 図7に示した処理において使用される料金表の一例を示す図である。 図7に示した処理においてディーラ端末がユーザに保険料を請求する画面の一例を示す図である。 本開示の実施の形態に係る車両保険システムにおいて、ディーラ端末によって実行される保険更新に係る処理を示すフローチャートである。 図10に示したランク付けに係る処理を示す第1のフローチャートである。 図10に示したランク付けに係る処理を示す第2のフローチャートである。 図10に示したランク付けに係る処理を示す第3のフローチャートである。 買い物用途で使われる車両の状態推移の一例を示すタイムチャートである。 通勤用途で使われる車両の状態推移の一例を示すタイムチャートである。 図11~図13に示した処理によりランクA、B、Cにランク付けされた各ユーザによって使用された車両におけるバッテリの容量維持率の推移を示す図である。 図5に示したディーラ端末の構成の変形例を説明するための図である。 図6に示した処理の変形例を示すフローチャートである。 図8に示した料金表の変形例を示す図である。 車両保険システムの変形例において、レポートの作成及び送信に係る処理を示すフローチャートである。 車両保険システムの変形例において、車両買替え案内に係る処理を示すフローチャートである。 車両の使い方が追加されたユーザ情報の一例を示す図である。 ランク付けの方法の変形例について説明するための図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
まず、図1及び図2を用いて、この実施の形態に係る車両保険システムによって実現されるビジネスモデルの概要について説明する。
図1は、この実施の形態において車両が購入されるときの車両保険システムの動作について説明するための図である。
図1を参照して、自動車メーカP1は、ディーラP2を通じて車両を販売する。ディーラP2は、自動車メーカP1が製造した車両の販売及びアフターサービス(たとえば、点検及び整備)を行なう自動車販売店である。ディーラP2は、自動車メーカP1から車両を仕入れて車両購入者P3に販売する。ディーラP2が車両購入者P3から車両の注文を受けると、自動車メーカP1により製造された車両がディーラP2に供給される。そして、ディーラP2から車両購入者P3へ車両(たとえば、図1に示す車両10)が引き渡される。この実施の形態において、ディーラP2が販売する車両(車両10を含む)は、新車(未使用の蓄電装置が搭載された未使用の車両)である。この実施の形態において、車両購入者P3が購入した車両10はPHEV(プラグインハイブリッド電動車)である。
ディーラP2は、ディーラ端末200と、ディーラツールDTとを保有する。ディーラツールDTは、車両に蓄積されたデータを車両から読み取る機器である。ディーラツールDTは、自動車メーカP1が製造した車両に対応するように自動車メーカP1によって製造され、自動車メーカP1からディーラP2に提供される。
この実施の形態では、自動車メーカP1が、ディーラP2を通じて、車両購入者P3に対して保険サービスを提供する。自動車メーカP1は保険会社を兼ね、ディーラP2は保険代理店を兼ねる。自動車メーカP1及びディーラP2が提供する保険サービスは、車両で使用される蓄電装置の、劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険サービスである。ディーラP2は、車両購入者P3が車両を購入するときに、保険に加入するか否かの判断を車両購入者P3に促す。具体的には、ディーラP2は、保険料(保険サービスの代金)を決定し、車両購入者P3に保険料を請求する。保険料の決定方法については後述する。保険の契約は、車両購入者P3がディーラP2に保険料を支払うことによって成立する。車両購入者P3が保険料を支払った場合には、車両購入者P3は保険サービスを受けられる。保険サービスの詳細については後述する。他方、車両購入者P3が保険料を支払わなかった場合には、車両購入者P3は保険サービスを受けられない。
図2は、この実施の形態において、保険に加入した車両が売却されるときの車両保険システムの動作について説明するための図である。
図2を参照して、ディーラP2は、車両の販売に加えて車両の買取りも行なう。車両購入者P3は、ディーラP2から購入した車両10をディーラP2に売却することができる。車両購入者P3は、保険に加入した車両10を、保険の対象期間内においてディーラP2に売却することによって、上述の保険サービスを受けることができる。
具体的には、ディーラP2は、車両10から取り出したバッテリ(より特定的には、走行用の電力を蓄える二次電池)について性能評価試験を行ない、バッテリの資産価値を評価する。ディーラP2は、性能評価試験の結果に基づいてバッテリの資産価格(査定価格)を算出する。バッテリの劣化度が大きいほどバッテリの資産価格は低くなる。そして、バッテリの資産価格に応じて車両10の売却額(車両10の資産価格に相当)が変わる。車両購入者P3が受ける保険サービスの内容は、車両10が売却される時点におけるバッテリの資産価格に応じて変わる。以下、図2を用いて、車両10の売却額(査定価格)が異なる3つの例について説明する。以下に示す3つの例では、車両10の売却額の違いがバッテリの資産価格の違いによって生じているものとする。ここでは、車両10の市場平均価格(たとえば、車両10と同一車種の車両の中古販売市場における平均価格)を、1000000円とする。
第1の例では、バッテリの劣化度が小さく、車両10の資産価格が市場平均価格と同じ1000000円である。この場合には、劣化によるバッテリの資産価値の損失が生じていないため、車両購入者P3に保険金は支払われない。ただし、こうした車両購入者P3はランクAにランク付けされる。
車両購入者P3は、車両10が売却される時点におけるバッテリの資産価格に応じてランク付けされる。この実施の形態では、車両購入者P3がランクA~Cのいずれかにランク付けされる。ランクA~Cは、保険料を決定する際に用いられる保険ランクである。保険ランクが高いほど保険料が安くなる。保険ランクは、高いほうから、ランクA、ランクB、ランクCの順である。ランクAの車両購入者P3は、次回車両を購入するときに通常料金よりも安い保険料で車両を保険に加入させることができる。バッテリを劣化させなかったユーザを保険料で優遇することで、バッテリを劣化させないことをユーザに促すことができる。
第2の例では、バッテリの劣化度が中程度であり、車両10の資産価格が市場平均価格よりも安い800000円である。この場合には、バッテリの劣化によって200000円の損失が生じたと考えられるため、保険金によって損失(200000円)が補填される。そして、車両購入者P3はランクBにランク付けされる。これにより、次回車両を購入するときの保険料が通常料金になる。
第3の例では、バッテリの劣化度が大きく、車両10の資産価格が市場平均価格よりも安い600000円である。この場合には、バッテリの劣化によって400000円の損失が生じたと考えられるため、保険金によって損失(400000円)が補填される。そして、車両購入者P3はランクCにランク付けされる。これにより、次回車両を購入するときの保険料が通常料金よりも高くなる。
上記保険サービスによれば、車両10の使用によるバッテリの劣化が大きい場合に、バッテリの資産価値の損失を保険金で補填することができる。このため、上記第1~第3の例のいずれにおいても、車両購入者P3は、市場平均価格で車両10をディーラP2に売却することができる。
ディーラP2は、車両売却金を車両購入者P3に支払って、車両購入者P3から車両10を買い取る。買い取った車両10のバッテリの劣化度が小さい場合には、ディーラP2は、バッテリを交換することなく、車両10を中古車両として販売又はリースしてもよい。また、買い取った車両10のバッテリの劣化度が中程度である場合には、ディーラP2は、車両10から取り出したバッテリを中古電池ユーザP4に販売又はリースしてもよい。車両10から取り出されたバッテリは、定置用として再利用されてもよい。また、買い取った車両10のバッテリの劣化度が大きい場合には、ディーラP2は、車両10から取り出したバッテリを資源リサイクルに回してもよい。資源リサイクルでは、バッテリから再生可能な材料を回収するためにバッテリが材料レベルまで分解される。中古電池として再利用できない水準までバッテリが劣化すると、バッテリの経済的な価値は著しく低くなる。
図3は、この実施の形態に係る車両保険システムに含まれる車両10及びディーラ端末200の詳細構成を示す図である。
図1及び図2とともに図3を参照して、前述したように、車両10はPHEVである。車両10は、ディーラP2によって販売される。車両購入者P3は、車両10を購入することによって車両10のユーザになる。車両10は、バッテリ11と、監視ユニット11aと、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)12と、モータジェネレータ(MG:Motor Generator)13と、エンジン14と、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)15と、記憶装置16と、通信装置17と、ディーラツールDTを接続するためのコネクタ18とを備える。
バッテリ11は、たとえばリチウムイオン電池又はニッケル水素電池のような二次電池を含む。二次電池は組電池であってもよい。この実施の形態では、二次電池として、複数のリチウムイオン電池を含む組電池を採用する。組電池は、複数の二次電池(一般に「セル」とも称される)が互いに電気的に接続されて構成される。この実施の形態に係るバッテリ11は、本開示に係る「蓄電装置」の一例に相当する。
監視ユニット11aは、バッテリ11の状態(たとえば、温度、電流、及び電圧)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU15へ出力する。ECU15は、監視ユニット11aの出力(各種センサの検出値)に基づいてバッテリ11の状態を取得する。監視ユニット11aは、上記センサ機能に加えて、SOC(State Of Charge)推定機能、SOH(State of Health)推定機能、セル電圧の均等化機能、診断機能、及び通信機能をさらに有するBMS(Battery Management System)であってもよい。
ECU15は、マイクロコンピュータであってもよい。ECU15は、プロセッサ及びRAM(Random Access Memory)を備える。記憶装置16は、格納された情報を保存可能に構成される。たとえば、記憶装置16に記憶されているプログラムをECU15のプロセッサが実行することによって、車両10の制御が実行される。図示は省略しているが、車両10には、監視ユニット11a以外にも、各種センサ(車速センサ、オドメータ、アクセル開度センサ、外気温センサなど)が搭載されている。ECU15は、車両10に搭載されたセンサによって車両10の状態を検出しつつ、検出結果を記憶装置16に蓄積する。たとえば、車両10が走行状態/充電状態/放置状態のいずれの状態であるかが、記憶装置16に逐次記録される。走行状態は、車両10が走行中の状態である。充電状態は、車両10が外部充電中の状態である。放置状態は、車両10の駐車中に外部充電が行なわれていない状態(走行状態でも充電状態でもない状態)である。また、バッテリ11のSOCの推移も、記憶装置16に逐次記録される。ECU15は、車載センサの検出結果に基づいて、車両10が所望の状態となるように車載機器を制御する。
通信装置17は、各種通信I/F(インターフェース)を含んで構成される。この実施の形態では、通信装置17が携帯端末20と通信可能に構成される。通信装置17と携帯端末20との通信は、Bluetooth(登録商標)のような近距離通信(たとえば、車内及び車両周辺の範囲での直接通信)であってもよい。
携帯端末20は、車両10のユーザに携帯される端末である。この実施の形態では、携帯端末20として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、携帯端末20としては、任意の携帯端末を採用可能であり、タブレット端末、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、又は電子キーなども採用可能である。携帯端末20は、無線通信により通信ネットワーク50にアクセス可能に構成される。
MG13は、たとえば三相交流モータジェネレータである。MG13は、PCU12によって駆動され、車両10の駆動輪を回転させるように構成される。PCU12は、たとえばインバータ及びコンバータ(いずれも図示せず)を含んで構成される。PCU12は、バッテリ11から供給される電力を用いてMG13を駆動する。バッテリ11に蓄えられた電力は、MG13によって動力に変換される。また、MG13は、回生発電を行ない、発電した電力をバッテリ11に供給する。PCU12は、ECU15によって制御される。エンジン14は、燃料を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギーをピストン又はロータのような運動子の運動エネルギーに変換することによって動力を出力する内燃機関である。エンジン14は、ECU15によって制御される。
MG13及びエンジン14の各々は、車両10の駆動輪に動力を伝達可能に構成される。ECU15は、PCU12及びエンジン14を協調制御することで、MG13とエンジン14との少なくとも一方から出力される動力を用いて車両10を走行させるように構成される。車両10のハイブリッド方式は、シリーズ方式、パラレル方式、スプリット方式のいずれであってもよい。
ECU15は、複数種の走行モードの中から1つの走行モードを選択し、選択された走行モードに従って車両10の走行制御を行なう。ユーザは、図示しない入力装置(たとえば、運転席近傍に設けられたスイッチ)又は携帯端末20を操作して走行モードの切替えをECU15に指示することができる。ECU15は、ユーザから指示された走行モードを選択する。上記複数種の走行モードには、CD(Charge Depleting)モードと、CS(Charge Sustaining)モードとが含まれる。CDモードは、エンジン14が停止した状態でバッテリ11の電力を消費しながらMG13によって継続的に車両10を走行させる走行モードである。CDモードにおいては、バッテリ11の充電よりも放電の割合のほうが大きくなり、バッテリ11のSOCは徐々に減少する。CSモードは、バッテリ11のSOCが目標SOC値に維持されるようにエンジン14の作動/停止を切り替える走行モードである。目標SOC値は、約50%であってもよい。
車両10は、接触充電のための充電器11b及びインレット11cをさらに備える。図示しないEVSE(Electric Vehicle Supply Equipment)の本体につながる充電ケーブルのコネクタが駐車状態の車両10のインレット11cに接続(プラグイン)されることによって、車両10がプラグイン状態になる。EVSEは、車両外部の給電設備に相当する。プラグイン状態では、車両10とEVSEとの間での通信が可能になるとともに、EVSEと車両10との間で電力の授受を行なうことが可能になる。プラグイン状態の車両10では、外部充電(すなわち、EVSEからインレット11cに供給される電力によってバッテリ11を充電すること)が可能になる。充電器11bは、外部充電中において、インレット11cが受電した電力をバッテリ11の充電に適した電力に変換し、変換された電力をバッテリ11へ出力するように構成される。充電器11bは、ECU15によって制御される。
ECU15は、即時充電とタイマ充電との両方を実行可能に構成される。即時充電は、車両10がプラグイン状態になると、すぐに開始される外部充電である。タイマ充電は、予め設定されたスケジュールに従って実行される外部充電である。タイマ充電のスケジュールは開始時刻及び終了時刻の両方を含んでもよい。また、タイマ充電のスケジュールは開始時刻のみであり、その開始時刻にタイマ充電が開始され、充電中にバッテリ11のSOCが所定SOC値以上になるとタイマ充電が終了してもよい。ユーザは、図示しない入力装置(たとえば、運転席近傍に設けられた操作パネル)又は携帯端末20を操作することにより、ECU15に対して、タイマ充電のスケジュールを設定したり、タイマ充電の予約/解除を切り替えたりすることができる。ECU15は、タイマ充電が予約されていない場合には即時充電を実行し、タイマ充電が予約されている場合には、即時充電を実行せず、予め設定されたスケジュールに従ってタイマ充電を実行する。
コネクタ18は、ディーラツールDTと接続可能に構成される。ディーラツールDTの通信ケーブルがコネクタ18に接続されることにより、ディーラツールDTは、車両10に蓄積されたデータ(たとえば、記憶装置16に蓄積されたデータ)を車両10から取得することが可能になる。
ディーラ端末200は、図1及び図2に示したディーラP2に設置された端末である。ディーラ端末200は、情報処理装置210と、通信装置220と、ディーラツールDTを接続するためのコネクタ230と、車両情報DB(データベース)231と、ユーザ情報DB(データベース)232と、入力装置240と、ディスプレイ250とを含む。
情報処理装置210は、コンピュータであってもよい。情報処理装置210は、プロセッサ211と、RAM212と、記憶装置213とを備える。プロセッサ211としては、たとえばCPU(Central Processing Unit)を採用できる。記憶装置213は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置213には、プログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、及び各種パラメータ)が記憶されている。なお、情報処理装置210が備えるプロセッサの数は任意であり、所定の処理ごとにプロセッサが用意されてもよい。この実施の形態では、情報処理装置210が、ソフトウェアによって処理を行なうが、ソフトウェアの代わりに専用のハードウェア(電子回路)によって処理が行なわれてもよい。
通信装置220は、通信ネットワーク50にアクセス可能に構成される。通信装置220は、通信ネットワーク50を介して、外部の通信装置(携帯端末20を含む)と通信可能に構成される。通信装置220と携帯端末20との間でやり取りされる信号は暗号化されてもよい。コネクタ230は、ディーラツールDTと接続可能に構成される。ディーラツールDTの通信ケーブルがコネクタ230に接続されることにより、ディーラツールDTが保有するデータ(たとえば、車両10から取り込んだデータ)をディーラツールDTからディーラ端末200へ送信することが可能になる。ディーラ端末200の情報処理装置210は、ディーラツールDTから取得した情報を、車両情報DB231及びユーザ情報DB232に追加する。
入力装置240は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置240は、ユーザからの入力に対応する信号を情報処理装置210へ出力するように構成される。入力装置240としては、各種ポインティングデバイス(マウス、タッチパッド等)、キーボード、又はタッチパネルを採用できる。入力装置240は、音声入力を受け付けるスマートスピーカを含んでもよい。ディスプレイ250は、情報処理装置210からの指示に従って情報を表示するように構成される。ディスプレイ250は、液晶ディスプレイ(LCD)であってもよいし、タッチパネルディスプレイであってもよい。ディスプレイ250はスピーカ機能を備えてもよい。
ディーラP2は、販売した各車両に対して当該車両を識別するためのID(以下、「車両ID」とも称する)を付与する。ディーラP2が販売した車両は車両情報DB231に登録される。車両情報DB231は、各登録車両に関する車両情報を登録車両ごとの車両IDと紐付けて蓄積する。車両情報DB231に記憶される車両情報には、蓄電装置の初期容量と、車両使用情報とが含まれる。また、入力装置240を通じて情報処理装置210に入力された車両情報が車両情報DB231に追加されてもよい。車両使用情報は、車両の使い方に関する情報である。この実施の形態では、走行頻度(車両の単位期間あたりの走行数)と、充電頻度(蓄電装置の単位期間あたりの充電数)と、高SOC比率(放置期間のうち蓄電装置のSOCが所定値以上である時間の割合)と、車両売却時の試験結果(蓄電装置の性能評価試験の結果)とが、車両使用情報として採用される。走行頻度、充電頻度、高SOC比率、及び車両売却時の試験結果の詳細については後述する。情報処理装置210は、車両IDに基づいて車両を特定し、その車両に関する車両情報を車両情報DB231から読み出すことができる。
ディーラP2は、取引きした各ユーザに対して当該ユーザを識別するためのID(以下、「ユーザID」とも称する)を付与する。ディーラP2で車両の売買を行なったユーザは、ユーザ情報DB232に登録される。ユーザ情報DB232は、登録された各ユーザに関するユーザ情報をユーザごとのユーザIDと紐付けて蓄積する。ユーザ情報DB232に記憶されるユーザ情報には、ユーザの連絡先(たとえば、通信アドレス)と、保険情報とが含まれる。また、入力装置240を通じて情報処理装置210に入力されたユーザ情報がユーザ情報DB232に追加されてもよい。この実施の形態では、対象車両(保険対象の車両)と、対象期間(保険対象の期間)と、ランク情報(ユーザの保険ランクを示す情報)とが、保険情報として採用される。情報処理装置210は、ユーザIDに基づいてユーザを特定し、そのユーザに関するユーザ情報をユーザ情報DB232から読み出すことができる。
図4は、ユーザ情報DB232に記憶されるユーザ情報の一例を示す図である。図3とともに図4を参照して、ユーザ情報DB232においては、ユーザごとの保険情報が管理されている。ユーザごとの保険情報はユーザIDによって区別される。対象車両は、保険に加入した車両である。この実施の形態では、ディーラP2が販売した車両のうち保険に加入した車両が、対象車両としてユーザ情報DB232に登録される。このため、対象車両は登録車両のいずれかである。対象車両は車両IDによって示されてもよい。対象期間は、保険が適用される期間を示す。たとえば、対象車両の販売時から所定時間(たとえば、1年)経過するまでの期間が、対象期間としてユーザ情報DB232に登録される。保険契約の更新によって対象期間は更新(延長)される。ランクは、ユーザの保険ランクを示し、随時更新される。保険ランクは、前述したランクA~Cのいずれかである。
図5は、ディーラ端末200の構成要素を機能別に示す機能ブロック図である。図3とともに図5を参照して、ディーラ端末200の情報処理装置210は、ランク付け部201と、保険料決定部202と、登録部203と、保険金決定部204と、売却額決定部205とを含む。この実施の形態では、図3に示したプロセッサ211と、プロセッサ211により実行されるプログラム(たとえば、記憶装置213に記憶されるプログラム)とによって、上記各部が具現化される。ただしこれに限られず、上記各部は、専用のハードウェア(電子回路)によって具現化されてもよい。
ランク付け部201は、対象車両の購入者の車両使用情報を用いて、購入者をランク付けするように構成される。保険料決定部202は、購入者のランクを用いて、初回保険料を決定するように構成される。この実施の形態では、保険料決定部202が、初回保険料だけでなく更新料を、購入者のランクを用いて決定するように構成される。登録部203は、対象車両の販売時に、初回保険料(対象期間に対する保険料)が支払われると、対象車両及び対象期間を登録するように構成される。保険金決定部204は、対象車両が対象期間内において売却される場合に、蓄電装置の劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定するように構成される。売却額決定部205は、蓄電装置の資産価格と基準価格とを用いて、蓄電装置の売却額を決定するように構成される。対象車両が車両10である場合には、バッテリ11が「蓄電装置」に相当する。
以下、図5及び図6を用いて、ユーザが第1車両から第2車両に買い替える例におけるディーラ端末200の動作を説明する。この例では、ユーザが、第1車両については前述の保険に加入せず、第2車両については前述の保険に加入するものとする。第1車両はユーザ情報DB232に登録されず、第2車両は対象車両としてユーザ情報DB232に登録される。第1車両及び第2車両の各々は、車両10と同様、図3に示した構成を有するものとする。第1車両、第2車両のバッテリ11はそれぞれ、本開示に係る「第1蓄電装置」、「第2蓄電装置」の一例に相当する。
ディーラP2は、ユーザから第1車両を買い取る。ユーザが第1車両を売却するときには、ディーラ端末200が、第1車両について以下に説明する図6に示す処理を実行する。図6は、ユーザがディーラP2に車両を売却するときにディーラ端末200によって実行される処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、たとえばディーラP2の店員が入力装置240(図3)を通じてディーラ端末200に指示すると、開始される。以下では、フローチャート中の各ステップを、単に「S」と表記する。
図3及び図5とともに図6を参照して、S101では、売却額決定部205がバッテリ11の資産価格を取得する。具体的には、ディーラP2において、作業者が、第1車両から取り出したバッテリ11について性能評価試験を行ない、試験結果(性能評価試験の結果)をディーラ端末200に入力する。売却額決定部205は、入力された試験結果を取得する。そして、売却額決定部205は、その試験結果を用いて、バッテリ11の資産価格(以下、「価格X1」と表記する)を算出する。
上記性能評価試験は、バッテリ11の資産価値を評価するための試験である。この実施の形態では、バッテリ11の容量維持率を測定する試験を、上記性能評価試験として採用する。容量維持率は、初期容量に対する現在の容量の比率である。初期容量は、初期状態(すなわち、蓄電装置が劣化していない状態)の容量である。バッテリ11の容量維持率が低いほどバッテリ11の劣化は進行している。売却額決定部205は、S101において、試験結果により示されるバッテリ11の容量維持率が高いほど価格X1が高くなるように、価格X1を算出する。この実施の形態における試験結果は、本開示に係る「車両に搭載された蓄電装置の容量維持率に関する情報」の一例に相当する。
続けて、S102では、売却額決定部205が基準価格(以下、「価格X2」と表記する)を取得する。価格X2は、バッテリ11の市場平均価格(たとえば、バッテリ11と同一種類のバッテリの中古販売市場における平均価格)であってもよい。売却額決定部205は、通信装置220を通じて、所定のデータベース(たとえば、外部のデータセンタが保有するデータベース)から価格X2を取得してもよい。
続けて、S103では、売却額決定部205が、価格X2から価格X1を減算することにより、差額X3(=X2-X1)を算出する。また、ランク付け部201は、S104において、価格X1が価格X2以上であるか否かを判断する。そして、価格X1が価格X2未満である場合(S104にてNO)には、ランク付け部201は、S105において、差額X3が所定の閾値(以下、「Th」と表記する)以上であるか否かを判断する。
価格X1が価格X2以上である場合(S104にてYES)には、ランク付け部201が、バッテリ11の劣化度が小さいと認定し、処理をS106に進める。価格X1が価格X2未満であり、かつ、差額X3がTh未満である場合(S105にてNO)には、ランク付け部201が、バッテリ11の劣化度が中程度であると認定し、処理をS107に進める。価格X1が価格X2未満であり、かつ、差額X3がTh以上である場合(S105にてYES)には、ランク付け部201が、バッテリ11の劣化度が大きいと認定し、処理をS108に進める。S106、S107、S108ではそれぞれ、ランク付け部201がユーザの保険ランクをランクA、B、Cとする。ランク付け部201は、S106~S108の各々において、ユーザ情報DB232内のランク情報を更新する。S106~S108のいずれかにおいて決定されたユーザの保険ランクはユーザIDと紐付けられてユーザ情報DB232に記憶される(図4参照)。
第1車両は保険に加入していないため、S106~S108のいずれかにおいてランク付けが行なわれると、S110の処理が実行される。具体的には、S106の処理が実行されると、処理がS110に進み、S107及びS108のいずれかの処理が実行されると、処理がS109に進む。S109においては、第1車両が保険の対象か否かを、売却額決定部205が判断する。第1車両は保険に加入していないため、S109においてNOと判断され、処理がS110に進む。
S110では、売却額決定部205が、S101において算出された価格X1(第1車両におけるバッテリ11の資産価格)を、第1車両におけるバッテリ11の売却額とする。売却額決定部205は、第1車両の売却額(バッテリ11の売却額を含む)を、第1車両のユーザが携帯する携帯端末20に通知してもよい。第1車両のユーザは、携帯端末20を操作して、キャッシュレス決済により第1車両を売却してもよい。上記S110の処理が実行されると、図6に示す一連の処理は終了する。図6のS111については、後述する第2車両の売却時の処理において説明する。
次に、ディーラP2は、第1車両を売却したユーザに第2車両を販売する。ユーザが第2車両を購入するときには、ディーラ端末200が、第2車両について以下に説明する図7に示す処理を実行する。図7は、ユーザがディーラP2から車両を購入するときにディーラ端末200によって実行される処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、たとえばディーラP2の店員が入力装置240(図3)を通じてディーラ端末200に指示すると、開始される。
図3及び図5とともに図7を参照して、S201では、保険料決定部202が、ユーザ(第2車両の購入者)の保険ランクをユーザ情報DB232から取得する。続けて、保険料決定部202は、S202において、ユーザの保険ランクに基づいて初回保険料(対象期間に対する保険料)を決定する。保険料決定部202は、記憶装置213に記憶された料金表を参照して、初回保険料を決定してもよい。
図8は、料金表の一例を示す図である。図8を参照して、初回保険料は、車両を保険に加入させるための保険料である。ユーザは、車両購入時に初回保険料を支払うことによって、その車両について保険サービスを受けられる。ただし、初回保険料によって保険サービスを受けられる期間は、初回保険料の対象期間に限られる。この実施の形態では、初回保険料が支払われてから1年経過するまでの期間を、対象期間とする。図8に示す料金表では、ユーザ(車両購入者)の保険ランクによって初回保険料が変わる。ユーザの保険ランクがランクA、B、Cである場合には、それぞれ初回保険料が10000円、20000円、30000円となる。このように、ユーザの保険ランクが高いほど初回保険料が安くなる。更新料については後述する。
前述のように、この実施の形態に係るランク付け部201は、ユーザ(第2車両の購入者)が第1車両を売却したときの性能評価試験の結果により示される第1車両のバッテリ11の資産価格が高いほど、ユーザの保険ランクを高くする(図6のS101~S108参照)。ユーザの第1車両の使い方が容量維持率が高く維持されやすい使い方であるほどユーザの保険ランクは高くなる。この実施の形態では、図8に示すように、ユーザの保険ランクが低いほど初回保険料が高くなる。このように、蓄電装置の劣化を促進するような車両の使い方をするユーザの保険料を高くすることで、こうしたユーザの増加を抑制することができる。
再び図3及び図5とともに図7を参照して、S203では、登録部203が、S202で決定された初回保険料をユーザに請求する。登録部203は、初回保険料を、第1車両のユーザが携帯する携帯端末20に通知してもよい。そして、ディーラ端末200からの通知を受けた携帯端末20が、以下に説明する図9に示す画面を表示してもよい。
図9は、ディーラ端末200がユーザに保険料を請求する画面の一例を示す図である。図9を参照して、この画面は、メッセージM11及びM12と、「はい」ボタンM13と、「いいえ」ボタンM14とを表示して、保険料を支払うか否かの選択をユーザに促す。メッセージM11は、保険の概要(初回保険料及び対象期間を含む)を示している。メッセージM12は、「はい」ボタンM13及び「いいえ」ボタンM14に関する説明を示している。ユーザは、たとえば画面に触れることによって、「はい」ボタンM13と「いいえ」ボタンM14とのいずれかのボタンを選択することができる。ユーザは、「はい」ボタンM13を操作することによって、キャッシュレス決済により初回保険料をディーラP2に支払うことができる。なお、上記各ボタンは、タッチパネルディスプレイに表示された仮想的なボタンに限られず、物理的なボタンであってもよい。
再び図3及び図5とともに図7を参照して、S204では、ユーザによって初回保険料が支払われたか否かを、登録部203が判断する。ユーザによって「はい」ボタンM13(図9)が選択されると、登録部203は、S204においてYESと判断する。他方、ユーザによって「いいえ」ボタンM14(図9)が選択されると、登録部203は、S204においてNOと判断する。
この実施の形態では、ユーザ(第2車両の購入者)が初回保険料を支払って、第2車両を保険に加入させる。このため、S204においてYESと判断され、処理がS205に進む。S205では、登録部203が、対象車両(第2車両)と初回保険料の対象期間とをユーザ情報DB232に登録する。これにより、保険の契約が成立し、第2車両が保険に加入したことになる。対象車両及び対象期間はユーザIDと紐付けられてユーザ情報DB232に記憶される(図4参照)。なお、ユーザによって初回保険料が支払われなかった場合(S204にてNO)には、対象車両及び対象期間が登録されることなく、図7に示す一連の処理は終了する。この場合、購入された車両は保険に加入しないことになる。
上記S205の処理が実行されると、図7に示す一連の処理は終了する。その後、第2車両について支払われた初回保険料の対象期間の満了が近づくと、ディーラ端末200が、第2車両について以下に説明する図10に示す処理を実行する。図10は、ディーラ端末200によって実行される保険更新に係る処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は保険更新タイミングで実行される。
この実施の形態では、対象期間の満了が近づくと、ディーラ端末200が、第2車両のユーザが携帯する携帯端末20に対して、来店を促す通知を行なう。そして、対象期間満了が近い時期(たとえば、対象期間満了1ヶ月前から対象期間満了時までの間)に第2車両がディーラP2を訪れると、ディーラP2の店員が、ディーラツールDTを用いて、第2車両に蓄積された車両使用情報をディーラ端末200に取り込んだ後、ディーラ端末200に図10に示す処理を実行させる。ディーラ端末200に取り込まれた車両使用情報は、車両情報DB231に保存される。
図3及び図5とともに図10を参照して、S301では、ランク付け部201が、ユーザ(第2車両の購入者)の車両使用情報を用いて、ユーザをランク付けする。そして、ランク付け部201は、このランク付け結果に基づいてユーザ情報DB232内のランク情報を更新する。以下、図11~図16を用いて、S301の処理(ランク付け)について詳述する。
図11は、図10のS301で実行されるランク付けに係る処理を示す第1のフローチャートである。図3及び図5とともに図11を参照して、S10では、ランク付け部201が、車両情報DB231からユーザ(第2車両の購入者)の車両使用情報を取得する。そして、ランク付け部201は、その車両使用情報に基づいて、上記ユーザの走行頻度、充電頻度、及び高SOC比率を算出する。この実施の形態では、1週間あたりの第2車両の走行日数を、上記走行頻度として採用する。また、1日あたりのバッテリ11の外部充電の回数を、上記充電頻度として採用する。また、放置期間(第2車両が放置状態の期間)のうちバッテリ11のSOCが70%以上である時間の割合を、上記高SOC比率として採用する。この実施の形態では、ランク付け部201が、第2車両の購入時から現時点までのデータ(車両使用情報)を用いて、走行頻度、充電頻度、及び高SOC比率を算出する。ただし、ランク付け部201は、2回目以降の更新において、前回更新時から今回更新時(現時点)までのデータを用いて、走行頻度、充電頻度、及び高SOC比率を算出してもよい。この実施の形態における走行頻度、充電頻度、及び高SOC比率の各々は、本開示に係る「車両に搭載された蓄電装置の容量維持率に関する情報」の一例に相当する。
続くS11では、上記ユーザの走行頻度が2日/週未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、走行頻度が2日/週未満である場合(S11にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「週末走行」と認定し、処理をS12に進める。週末走行は、週末のみに車両を走行させる車両の使い方である。
S12では、上記ユーザの充電頻度が0.3回/日未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、充電頻度が0.3回/日未満である場合(S12にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「HV走行」と認定し、S13において上記ユーザの保険ランクをランクAとする。HV走行は、走行のためにエンジン14の動力を積極的に使用する車両の使い方である。この実施の形態では、走行モードとしてCSモードを選択する期間を長くすると、HV走行に該当する。
充電頻度が0.3回/日以上である場合(S12にてNO)には、S14において、上記ユーザの高SOC比率が80%未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、高SOC比率が80%未満である場合(S14にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「低SOC充電」と認定し、S15において上記ユーザの保険ランクをランクBとする。他方、高SOC比率が80%以上である場合(S14にてNO)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「毎日充電」と認定し、S16において上記ユーザの保険ランクをランクCとする。低SOC充電は、ユーザがバッテリのSOCが少ないと感じたときにバッテリの外部充電を行なう車両の使い方である。毎日充電は、バッテリの外部充電を1日に1回行なう車両の使い方である。
上記S13、S15、及びS16のいずれかにおいてユーザ(第2車両の購入者)の保険ランクが更新されると、図11に示す処理(図10のS301)が終了し、処理は図10のS302に進む。一方、S11においてNOと判断された場合には、以下に説明する図12に示す処理が開始される。図11中の「Z1」は、図12に示す処理のスタートに相当する。
図12は、図10のS301で実行されるランク付けに係る処理を示す第2のフローチャートである。図3及び図5とともに図12を参照して、S20では、ユーザ(第2車両の購入者)の走行頻度が6日/週未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、走行頻度が6日/週未満である場合(S20にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「平日走行」と認定し、処理をS21に進める。平日走行は、平日のみに車両を走行させる車両の使い方である。
S21では、上記ユーザの充電頻度が0.3回/日未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、充電頻度が0.3回/日未満である場合(S21にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「HV走行」と認定し、S22において上記ユーザの保険ランクをランクAとする。
充電頻度が0.3回/日以上である場合(S21にてNO)には、S23において、充電頻度が0.9回/日未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、充電頻度が0.9回/日未満である場合(S23にてYES)には、S24において、上記ユーザの高SOC比率が40%未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。
高SOC比率が40%未満である場合(S24にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「低SOC充電」と認定し、S25において上記ユーザの保険ランクをランクBとする。
他方、高SOC比率が40%以上である場合(S24にてNO)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「毎日充電」と認定し、処理をS26に進める。S26では、高SOC比率が70%未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、高SOC比率が70%未満である場合(S26にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「通勤用途」と認定し、S27において上記ユーザの保険ランクをランクCとする。他方、高SOC比率が70%以上である場合(S26にてNO)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「買い物用途」と認定し、S28において上記ユーザの保険ランクをランクCとする。通勤用途は、ユーザが通勤(たとえば、自宅と会社との間の移動)のために車両を使う車両の使い方である。買い物用途は、ユーザが買い物(たとえば、自宅と店との間の移動)のために車両を使う車両の使い方である。なお、図12のS27及びS28では同じ保険ランクが設定されるため、通勤用途/買い物用途を判別しない場合には、S26を割愛してもよい。
S23においてNOと判断された場合には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「2回充電」と認定し、S29において上記ユーザの保険ランクをランクCとする。2回充電は、バッテリの外部充電を1日に2回行なう車両の使い方である。
上記S22、S25、S27、S28、及びS29のいずれかにおいてユーザ(第2車両の購入者)の保険ランクが更新されると、図12に示す処理(図10のS301)が終了し、処理は図10のS302に進む。一方、S20においてNOと判断された場合には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「毎日走行」と認定し、以下に説明する図13に示す処理を開始する。毎日走行は、車両を毎日走行させる車両の使い方である。図12中の「Z2」は、図13に示す処理のスタートに相当する。
図13は、図10のS301で実行されるランク付けに係る処理を示す第3のフローチャートである。図3及び図5とともに図13を参照して、S31では、ユーザ(第2車両の購入者)の充電頻度が0.3回/日未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、充電頻度が0.3回/日未満である場合(S31にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「HV走行」と認定し、S32において上記ユーザの保険ランクをランクAとする。
充電頻度が0.3回/日以上である場合(S31にてNO)には、S33において、充電頻度が0.9回/日未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、充電頻度が0.9回/日未満である場合(S33にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「低SOC充電」と認定し、S34において上記ユーザの保険ランクをランクBとする。他方、充電頻度が0.9回/日以上である場合(S33にてNO)には、S35において、上記ユーザの高SOC比率が40%未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。
高SOC比率が40%未満である場合(S35にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「タイマ充電あり」と認定し、S36において上記ユーザの保険ランクをランクAとする。タイマ充電ありは、高SOC比率の増加が抑制されるようにタイマ充電を行なう車両の使い方である。
他方、高SOC比率が40%以上である場合(S35にてNO)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「毎日充電」と認定し、処理をS37に進める。S37では、高SOC比率が70%未満であるか否かを、ランク付け部201が判断する。そして、高SOC比率が70%未満である場合(S37にてYES)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「通勤用途」と認定し、S38において上記ユーザの保険ランクをランクBとする。他方、高SOC比率が70%以上である場合(S37にてNO)には、ランク付け部201は、ユーザの車両の使い方を「買い物用途」と認定し、S39において上記ユーザの保険ランクをランクCとする。
上記S32、S34、S36、S38、及びS39のいずれかにおいてユーザ(第2車両の購入者)の保険ランクが更新されると、図13に示す処理(図10のS301)が終了し、処理は図10のS302に進む。
以下、図14及び図15を用いて、車両の使い方と蓄電装置(たとえば、バッテリ11)の劣化しやすさとの関係について説明する。以下では、70%以上のSOCを「高SOC」、30%超70%未満のSOCを「中SOC」、30%以下のSOCを「低SOC」と称する。
図14は、買い物用途で使われる車両の状態推移の一例を示すタイムチャートである。図14及び後述する図15の各々においては、車両が走行状態である期間を「T」、車両が充電状態である期間を「C」と表記する。また、蓄電装置が高SOC、中SOC、低SOCの状態で車両が放置状態である期間を、それぞれ「高SOC放置」、「中SOC放置」、「低SOC放置」と表記する。
図14を参照して、買い物用途で車両を使うユーザは、自宅から車両に乗って買い物に出かけて、買い物終了後、車両に乗って帰宅する。毎日充電では、ユーザは帰宅後に車両の蓄電装置を充電する。低SOC充電では、帰宅後に車両の蓄電装置が低SOCになっていなければユーザは蓄電装置を充電せず、帰宅後に車両の蓄電装置が低SOCになっていればユーザは蓄電装置を充電する。タイマ充電ありでは、ユーザは、帰宅後に車両の蓄電装置を充電せず、タイマ充電を利用して車両の走行開始直前に蓄電装置を充電する。蓄電装置の劣化は、高SOC放置期間において特に進行しやすい。図14に示すように、高SOC放置期間の長さは、「毎日充電>低SOC充電>タイマ充電あり」となる傾向がある。このため、蓄電装置の劣化しやすさも、「毎日充電>低SOC充電>タイマ充電あり」となる傾向がある。このように、タイマ充電を利用することで、蓄電装置が劣化しにくくなる。
図15は、通勤用途で使われる車両の状態推移の一例を示すタイムチャートである。図15を参照して、通勤用途で車両を使うユーザは、朝、自宅から車両に乗って勤務先に向かい、夕方、車両に乗って帰宅する。就業時間において車両は勤務先で放置される。2回充電では、ユーザは、勤務先で車両の蓄電装置を充電し、帰宅後に車両の蓄電装置を再度充電する。毎日充電では、ユーザは帰宅後に車両の蓄電装置を充電する。タイマ充電ありでは、ユーザは、タイマ充電を利用して、出勤のための走行を開始する直前に車両の蓄電装置を充電する。図15に示すように、高SOC放置期間の長さは、「2回充電>毎日充電>タイマ充電あり」となる傾向がある。このため、蓄電装置の劣化しやすさも、「2回充電>毎日充電>タイマ充電あり」となる傾向がある。
図14及び図15に示すように、通勤用途の毎日充電よりも買い物用途の毎日充電のほうが高SOC放置期間が長くなる傾向がある。このように、通勤用途よりも買い物用途のほうが蓄電装置が劣化しやすい傾向がある。なお、図14には示していないが、買い物用途においても、通勤用途と同様、「2回充電」は「毎日充電」よりも蓄電装置が劣化しやすい傾向がある。また、図15には示していないが、通勤用途においても、買い物用途と同様、「低SOC充電」は、「毎日充電」よりも蓄電装置が劣化しにくく、「タイマ充電あり」よりも蓄電装置が劣化しやすい傾向がある。また、「HV走行」では、バッテリ11のSOCが基本的には低SOC又は中SOCに維持されるため、高SOC比率は低くなる。このため、車両の使い方がHV走行である場合にはバッテリ11は劣化しにくい。
図11~図13に示した処理では、上述した車両の使い方と蓄電装置の劣化しやすさとの関係に基づき、ユーザがランク付けされている。ランク付け部201は、図10のS301において、図11~図13に示した処理により、ユーザの車両の使い方が蓄電装置の容量維持率が高く維持されやすい使い方であるほどユーザの保険ランクを高くする。蓄電装置の劣化が進行するほど蓄電装置の容量維持率は低くなる。
図16は、図11~図13に示した処理によりランクA、B、Cが設定された各ユーザが同じ車種のPHEVを月間走行距離1000km以上2000km以下の条件で10年間使用した場合における、PHEVに搭載されたバッテリの容量維持率の推移を示す図である。図16に示すように、バッテリの容量維持率の下降の仕方は、ユーザの保険ランクによって異なる傾向になった。バッテリの容量維持率が高いほうから保険ランクを並べると、ランクA、ランクB、ランクCとなった。このように、ユーザの保険ランクが高いほどバッテリの容量維持率は高く維持された。
再び図3及び図5とともに図10を参照して、S302では、保険料決定部202が、ユーザ(第2車両の購入者)の保険ランクに基づいて保険契約の更新料を決定する。保険料決定部202は、図8に示した料金表を参照して、更新料を決定してもよい。
図8を参照して、更新料は、対象期間を延長するための料金である。ユーザは、更新料を支払うことによって、対象期間を所定期間(たとえば、1年間)延長できる。図8に示す料金表では、ユーザ(車両購入者)の保険ランクによって更新料が変わる。ユーザの保険ランクがランクA、B、Cである場合には、それぞれ更新料(対象期間を1年延長するための料金)が5000円、7500円、10000円となる。このように、ユーザの保険ランクが高いほど更新料が安くなる。
前述のように、この実施の形態に係るランク付け部201は、ユーザ(第2車両の購入者)の車両の使い方が容量維持率が高く維持されやすい使い方であるほどユーザの保険ランクを高くするように構成される(図11~図16参照)。また、この実施の形態では、図8に示すように、ユーザの保険ランクが低いほど更新料が高くなる。このように、蓄電装置の劣化を促進するような車両の使い方をするユーザの更新料を高くすることで、こうしたユーザの増加を抑制することができる。
再び図3及び図5とともに図10を参照して、S303では、登録部203が、S302で決定された更新料をユーザに請求する。登録部203は、更新料を、ユーザが携帯する携帯端末20に通知してもよい。たとえば、ユーザは、携帯端末20を操作することによって、キャッシュレス決済により更新料をディーラP2に支払うことができる。
続くS304では、ユーザによって更新料が支払われたか否かを、登録部203が判断する。S303及びS304は、それぞれ前述した図7のS203及びS204に準ずる処理であってもよい。更新料が支払われた場合(S304にてYES)には、登録部203が、S305において、ユーザ情報DB232に登録された上記ユーザの保険情報に含まれる対象期間(図4参照)を延長する。延長期間は固定(たとえば、1年間)であってもよい。また、複数年分の更新料が支払われることで、対象期間が複数年延長されるようにしてもよい。
更新料が支払われなかった場合(S304にてNO)には、登録部203は対象期間を延長しない(S306)。この場合、ユーザ情報DB232に登録された対象期間の満了により第2車両が保険の対象から除外されることになる。
この実施の形態では、図7に示した処理によって最初の対象期間が設定され、図10に示した処理によって対象期間が延長される。ユーザ(第2車両の購入者)が保険契約を更新し続ける場合には、図10に示した処理が対象期間の満了前に実行され、図10のS305の処理が実行されるたびに対象期間が延長される。そして、上記ユーザが対象期間内において第2車両をディーラP2に売却すると、ディーラ端末200が、第2車両について図6に示した処理を実行する。以下、図6を用いて、第2車両の売却時にディーラ端末200が実行する処理について説明する。
図3及び図5とともに図6を参照して、S101~S108については、前述した第1車両の売却時の処理に準ずるため、説明を割愛する。
価格X1(性能評価試験の結果により示されるバッテリ11の資産価格)が価格X2(基準価格)以上である場合(S104にてYES)には、ランク付け部201が、S106においてユーザの保険ランクとしてランクAを設定し、売却額決定部205が、S110において価格X1をバッテリ11の売却額とする。保険金決定部204は、第2車両の価格X1が価格X2よりも高い場合には、保険金を0(保険金無し)とする。
価格X1が価格X2未満であり、かつ、差額X3がTh未満である場合(S105にてNO)には、ランク付け部201が、S107においてユーザの保険ランクとしてランクBを設定し、処理をS109に進める。価格X1が価格X2未満であり、かつ、差額X3がTh以上である場合(S105にてYES)には、ランク付け部201が、S108においてユーザの保険ランクとしてランクCを設定し、処理をS109に進める。第2車両は保険に加入しているため、S109においてYESと判断され、処理はS111に進む。
S111では、保険金決定部204が差額X3を保険金として決定し、売却額決定部205が価格X2(=価格X1+差額X3)をバッテリ11の売却額とする。このように、保険金決定部204は、第2車両(対象車両)が対象期間内において売却される場合に、バッテリ11の劣化による資産価値の損失を補填する保険金を決定する。保険金決定部204は、第2車両の価格X1が価格X2よりも低い場合に、差額X3を保険金として決定する。そして、売却額決定部205は、第2車両の価格X1が価格X2よりも低い場合に、価格X2(差額X3を保険金で補填した額)をバッテリ11の売却額とする。バッテリ11の資産価格が基準価格よりも低い場合に保険を適用することで、バッテリ11の劣化によってユーザ(対象車両の購入者)の資産価値が過度に低下することを抑制できる。
以上説明したように、この実施の形態に係る車両販売方法は、第1蓄電装置を備える第1車両を売却したユーザに、第2蓄電装置を備える第2車両を販売する方法である。車両販売方法は、情報取得処理(第1車両の売却時における図6のS101)と、ランク付け処理(第1車両の売却時における図6のS101~S108)と、販売処理(図7)と、保険料決定処理(図7のS202)と、登録処理(図7のS205)と、保険金決定処理(第2車両の売却時における図6のS111)とを含む。情報取得処理では、ユーザの第1車両の使い方に関する車両使用情報を取得する。ランク付け処理では、上記車両使用情報を用いてユーザをランク付けする。販売処理では、ユーザに第2車両を販売する。保険料決定処理では、ユーザのランクを用いて、対象期間に対する保険料を決定する。登録処理では、対象期間に対する保険料が支払われた場合に、第2車両及び対象期間を登録する。保険金決定処理では、第2車両が対象期間内において売却される場合に、第2蓄電装置の劣化による資産価値の損失を補填する保険金を決定する。こうした車両販売方法によれば、対象車両で使用される蓄電装置の、劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険サービスを提供することが可能になる。
上記実施の形態では、ディーラ端末200が、ランク付け部201と、保険料決定部202と、登録部203と、保険金決定部204と、売却額決定部205とを備える(図5)。しかしこれに限られず、ディーラ端末200の少なくとも一部の機能が、自動車メーカP1に帰属するサーバに実装されてもよい。
図17は、図5に示したディーラ端末200の構成の変形例を説明するための図である。図17を参照して、この変形例では、自動車メーカP1のデータセンタにサーバ100が設置されている。ディーラP2が販売した各車両はサーバ100に登録される。サーバ100は、無線通信により、各登録車両から最新の車両情報(車両使用情報を含む)を逐次受信する。また、ディーラP2においてディーラツールDTが登録車両から取得した車両情報(車両使用情報を含む)がディーラツールDT又はディーラ端末200Aからサーバ100へ送信されてもよい。サーバ100は、取得した車両使用情報を用いて登録車両のユーザをランク付けし、ランク付けの結果を保存する。サーバ100は、新しい車両使用情報を取得するたびにランク付け(S100)を実行する。ランク付け(S100)は、たとえば図11~図13に示した処理である。サーバ100は、ディーラ端末200Aからの要求に応じて、ディーラ端末200Aへランク情報(ランク付けの結果)を送信する。この変形例に係るディーラ端末200Aは、前述したディーラ端末200と同様、図10に示した処理を実行するが、図10のS301の処理に代えて、サーバ100にランク情報を要求する処理を実行する。ディーラ端末200Aは、サーバ100から受信したランク情報を用いて、図10のS302の処理を実行できる。上記変形例によれば、対象車両がディーラP2に来なくても、ディーラ端末200Aが保険更新に係る処理を実行できるようになる。
保険金決定部204は、ユーザの保険ランクが高いほど保険金の支払い上限額を高くするように構成されてもよい。たとえば、ユーザが対象車両を売却する際に、以下に説明する図18に示す処理が実行されてもよい。
図18は、図6に示した処理の変形例を示すフローチャートである。なお、図18に示す車両購入時の処理(S201~S205)は、図7に示した処理と同じである。以下では、ユーザが対象車両を購入したときにS201~S205の処理が実行され、S205の処理によって対象車両が保険に加入したものとする。また、対象車両は、車両10と同様、図3に示した構成を有するものとする。
図3及び図5とともに図18を参照して、対象車両の売却時には、対象車両について、S101、S102、S103A、S104A、及びS105Aの処理が順に実行される。図18のS101及びS102ではそれぞれ、図6のS101及びS102と同様に、対象車両について価格X1及び価格X2を取得する。S103Aでは、保険料決定部202が、ユーザの保険ランクをユーザ情報DB232から取得する。S104Aでは、保険金決定部204が、ユーザの保険ランクに基づいて保険限度額を決定する。保険金決定部204は、以下に説明する図19に示す料金表を参照して、保険限度額を決定してもよい。
図19は、図8に示した料金表の変形例を示す図である。図19を参照して、保険限度額は、保険金の支払い上限額に相当する。図19に示す料金表では、ユーザの保険ランクによって保険限度額が変わる。ユーザの保険ランクがランクA、B、Cである場合には、それぞれ保険限度額が500000円、400000円、300000円となる。このように、ユーザの保険ランクが高いほど保険限度額が高くなる。
再び図3及び図5とともに図18を参照して、S105Aでは、売却額決定部205が、上記S101、S102、及びS104Aでそれぞれ取得された価格X1、価格X2、及び保険限度額の少なくとも1つを用いて、対象車両に搭載されたバッテリ11の売却額を決定する。また、劣化によってバッテリ11の資産価値の損失が生じている場合には、保険金決定部204が、その損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定する。
具体的には、価格X1が価格X2以上である場合には、売却額決定部205は、S105Aにおいて価格X1をバッテリ11の売却額とする。また、価格X1が価格X2未満である場合には、保険限度額を超えない範囲で、差額X3(バッテリ11の劣化による資産価値の損失)が保険金で補填される。たとえば、差額X3が400000円である場合に、ユーザの保険ランクがランクCであれば、保険限度額である300000円(図19参照)が保険金で補填され、残りの100000円は自己負担になる。この場合、価格X2から100000円を減算した額がバッテリ11の売却額となる。
以前保険に加入しており、現在は保険に未加入のユーザが、バッテリの二次利用として中古バッテリを車両に搭載した後、改めて保険に加入するときに、図7又は図18に示した処理が実行されてもよい。そして、S201(図7又は図18)において以前の保険ランクが取得され、上記ユーザに適用されてもよい。ユーザは、以前の保険ランクを引き継ぐことができる。こうしたサービスによれば、バッテリの再利用が促進される。
ランク付け部201は、ランク付けの結果により示されるユーザのランクが所定ランク(以下、「目標ランク」と表記する)よりも低い場合に、ランク付けによって得た情報を用いて、ユーザのランクが低い要因を特定し、特定された要因を示すレポートをユーザに送るように構成されてもよい。レポートは、ランク改善に関するアドバイスを含んでもよい。ディーラ端末200は、図10に示した処理を開始したときに、以下に説明する図20に示す処理を並行して実行してもよい。
図20は、上記レポートの作成及び送信に係る処理を示すフローチャートである。図3及び図5とともに図20を参照して、S401では、ディーラ端末200が、図10のS301の処理(ランク付け)が完了したか否かを判断する。そして、図10のS301の処理が完了すると(S401にてYES)、処理はS402に進む。図10のS301では、図11~図13に示した処理によってランク付けが実行される。
S402では、上記ランク付けの結果により示されるユーザの保険ランクがランクA(目標ランク)よりも低いか否かを、ランク付け部201が判断する。ユーザの保険ランクがランクAである場合には(S402にてNO)、図20に示す一連の処理は終了する。他方、ユーザの保険ランクがランクB又はランクCである場合には(S402にてYES)、S403、S404、及びS405の処理が順に実行される。
S403では、ランク付け部201が、ランク付けによって得た情報(図11~図13参照)を用いて、ユーザの保険ランクが低い要因(ランク低下の要因)を特定する。ただし、ランク低下の要因を特定するために使用される情報は、ランク付けによって得た情報に限定されず、ランク付けによって得た情報に加えて他の情報が使用されてもよい。ランク低下の要因を特定するために使用される情報の例としては、走行距離、走行頻度、充電頻度、及び充電上限SOCが挙げられる。
たとえば、走行距離が短く(たとえば、500km以上1000km未満)、毎日走行して走行が終了するたびに毎回充電し、満充電状態でバッテリを放置したこと(以下、「第1要因」とも称する)によって保険ランクが低くくなることがある。また、走行頻度が低く、走行していない日に満充電状態でバッテリを放置していること(以下、「第2要因」とも称する)によって保険ランクが低くくなることもある。また、走行距離が長く(たとえば、1000km以上2000km未満)、毎日走行して走行が終了するたびに毎回充電し、高SOCでバッテリを放置したこと(以下、「第3要因」とも称する)によって保険ランクが低くくなることもある。また、PHEVにおけるHV走行の頻度が高いこと(以下、「第4要因」とも称する)によって保険ランクが低くくなることもある。
ランク付け部201は、S403において、ランク低下の要因が上記第1~第4要因のいずれであるかを特定してもよい。また、ランク付け部201は、S403において、ランク低下の要因として上記第1~第4要因以外の要因を特定してもよい。
S404では、ランク付け部201が、S403で特定されたランク低下の要因に基づいて、ランク改善に関するアドバイス(すなわち、保険ランクを上げるためのアドバイス)を取得する。たとえば、ディーラ端末200は、ランク低下の要因ごとのアドバイスを記憶装置213で管理し、S403で特定されたランク低下の要因に応じて記憶装置213からアドバイスを取得してもよい。
前述した第1要因と第2要因との各々に対しては、SOCが低くなってからバッテリの充電を行なうこと(以下、「第1アドバイス」とも称する)が、アドバイスとして取得されてもよい。第3要因に対しては、タイマ充電の使用(以下、「第2アドバイス」とも称する)が、アドバイスとして取得されてもよい。第4要因に対しては、PHEVにおけるEV走行(エンジンを停止した状態でのモータによる走行)及びタイマ充電の使用(以下、「第3アドバイス」とも称する)が、アドバイスとして取得されてもよい。ランク付け部201は、S404において、ランク改善に関するアドバイスとして上記第1~第3アドバイスのいずれかを取得してもよい。上記第1~第3アドバイスは、予め記憶装置213に記憶されてもよい。
S405では、上記S403及びS404においてそれぞれ取得されたランク低下の要因及びアドバイスを示すレポート(報告書)をランク付け部201が作成し、作成されたレポートをランク付け部201がユーザに発行する。たとえば、ランク付け部201は、ユーザが携帯する携帯端末20に対して上記レポートを送信する。S405の処理が実行されると、図20に示す一連の処理は終了する。
ユーザは、上記レポート(S405)が示すアドバイスに従ってランクを上げることによって保険料の減額を受けることができる。上記アドバイスに従ってランクを上げたユーザに、ディーラで利用可能なポイントが付与されてもよい。なお、ディーラ端末200の代わりに、図17に示したサーバ100が、図20に示した処理を実行してもよい。上記図20に示した例では、目標ランクをランクA(最も高いランク)としている。しかしこれに限られず、目標ランクは、ユーザ(購入者)ごとに設定されてもよい。たとえば、ディーラ端末200又はサーバ100が、ユーザごとの目標ランクを管理し、ユーザに応じて目標ランクを変更してもよい。
ランク付け部201は、ランク付けによって得た情報を用いてユーザの車両の使い方を特定し、特定された車両の使い方を用いて、ユーザに車両買替えを案内するように構成されてもよい。ディーラ端末200は、図10に示した処理を開始したときに、以下に説明する図21に示す処理を並行して実行してもよい。
図21は、車両買替え案内に係る処理を示すフローチャートである。図3及び図5とともに図21を参照して、S501では、ディーラ端末200が、図10のS301の処理(ランク付け)が完了したか否かを判断する。そして、図10のS301の処理が完了すると(S501にてYES)、処理はS502に進む。図10のS301では、図11~図13に示した処理によってランク付けが実行される。
S502では、ランク付け部201が、上記ランク付け(図11~図13に示した処理)によって得た情報を用いて、対象車両のユーザの車両の使い方(たとえば、走行頻度、充電方法、及び車両用途)を特定し、特定された車両の使い方をユーザ情報DB232に保存する。たとえば、図11~図13に示した処理により、ユーザの走行頻度が週末走行/平日走行/毎日走行のいずれであるかを特定することができる。また、図11~図13に示した処理によれば、ユーザの充電方法がHV走行/タイマ充電あり/低SOC充電/毎日充電/2回充電のいずれであるかを特定することができる。また、図11~図13に示した処理によれば、ユーザの車両用途が買い物用途/通勤用途のいずれであるかを特定することができる。また、ランク付け部201は、ユーザの走行頻度が週末走行である場合には、ユーザの車両用途を「レジャー用途」と認定してもよい。
図22は、車両の使い方が追加されたユーザ情報の一例を示す図である。図22に示すように、ユーザ情報DB232に記憶されるユーザ情報に、各ユーザの走行頻度、充電方法、及び車両用途が追加されてもよい。
再び図3及び図5とともに図21を参照して、S503では、ランク付け部201が、上記S502で特定された車両の使い方に合った車種を取得する。ランク付け部201は、自動車メーカP1が保有するデータベースを検索することにより、対象車両のユーザの車両の使い方に合った車種を取得してもよい。検索方法は任意であり、ビッグデータを用いて機械学習されたAI(人工知能)を、上記検索に用いてもよい。車両の使い方が似ているユーザがグループ化されてもよい。そして、ユーザグループごとに取得された車種別の満足度がデータベース化されてもよい。ランク付け部201は、上記S502で特定された車両の使い方に対応するユーザグループにおける満足度が高い車種を、その車両の使い方に合った車種と認定してもよい。
続くS504では、ランク付け部201が、上記S503で取得された車種(以下、「推奨車種」と称する)への買替えを対象車両のユーザに案内する。具体的には、ランク付け部201は、対象車両のユーザが携帯する携帯端末20に対して、推奨車種に関する情報(たとえば、仕様、価格、及び推奨理由)と、車両買替えに関する情報(たとえば、対象車両の売却額、及び手続き方法)とを通知する。上記車両買替えに関する情報は、推奨車種の購入額と対象車両の売却額との差額を含んでもよい。また、上記車両買替えに関する情報は、キャッシュレス決済の案内を含んでもよい。ユーザは、キャッシュレス決済の案内に従って携帯端末20を操作することによって、キャッシュレス決済により車両買替えを行なってもよい。
なお、ディーラ端末200の代わりに、図17に示したサーバ100が、図21に示した処理を実行してもよい。
ランク付けの方法は、上述した方法に限られず適宜変更可能である。ランク付け部201は、ユーザの車両用途(たとえば、買い物用途/通勤用途/レジャー用途)に基づいて、ユーザをランク付けしてもよい。また、車両使用情報に走行距離(たとえば、月間走行距離及び/又は年間走行距離)が含まれてもよい。ランク付けにおいて、走行距離が考慮されてもよい。ランク付け部201は、走行距離に応じてランク付けの方法を変えてもよい。性能評価試験の結果(図6のS101)に基づく機械学習により、ランク付けの方法が逐次変更(最適化)されてもよい。
図23は、ランク付けの方法の変形例について説明するための図である。図23に示す3次元座標系は、走行頻度、高SOC比率、充電頻度をそれぞれX軸、Y軸、Z軸とする座標系である。この3次元座標系では、1日あたりの車両の走行回数(トリップ数)が「走行頻度(X軸)」、放置期間のうち蓄電装置のSOCが所定値以上である時間の割合が「高SOC比率(Y軸)」、1日あたりの蓄電装置の外部充電の回数が「充電頻度(Z軸)」として採用されている。
ランク付け部201は、対象車両の走行頻度、高SOC比率、及び充電頻度を用いて、対象車両のユーザをランク付けしてもよい。対象車両の走行頻度が0付近(たとえば、0.2回/日以下)である場合には、対象車両のメンテンナンスが不十分である可能性があるため、ランク付け部201は、対象車両のユーザの保険ランクを最低ランク(たとえば、ランクC)にしてもよい。また、ランク付け部201は、走行頻度が概ね同じユーザのグループにおいて、高SOC比率が低いユーザほど、保険ランクを高くしてもよい。また、ランク付け部201は、走行頻度及び高SOC比率が概ね同じユーザのグループにおいて、充電頻度が低いユーザほど、保険ランクを高くしてもよい。
また、ランク付け部201は、対象車両のデータ(走行頻度、高SOC比率、及び充電頻度)を、上記3次元座標系にプロットすることにより、対象車両のユーザの車両の使い方を特定してもよい。たとえば、対象車両のデータが、図23に示す各車両の使い方の座標の近傍にプロットされた場合に、その座標に対応する車両の使い方(放置/タイマ充電あり/低SOC充電/HV走行/買い物/平日通勤/通勤と送迎/業務用車A/業務用車Bのいずれか)を、対象車両のユーザの車両の使い方として特定してもよい。
対象期間の長さは1年に限られず、適宜変更可能である。対象期間の長さは、2~5年であってもよいし、6年以上であってもよい。また、延長期間の長さも1年に限られず、適宜変更可能である。さらに、保険更新に係る処理が実行されることは必須ではない。保険更新に係る処理は割愛されてもよい。
図8及び図19の各々に示した料金表はあくまで一例であり適宜変更可能である。上記実施の形態では、保険ランクを3段階(A/B/C)でランク分けしているが、保険ランクの区分の数は、3に限られず任意であり、4~9であってもよいし、10以上であってもよい。保険ランクの区分とともに保険サービス料の区分(図8及び図19参照)を増やしてもよい。
ディーラP2は、中古車両(使用された蓄電装置が搭載された車両)を販売してもよい。車両情報DB231に記憶される車両情報に、蓄電装置の初期容量に代えて又は加えて、中古車両に搭載された蓄電装置の販売時の容量維持率が含まれてもよい。
対象車両の構成は、図3に示した構成に限られない。たとえば、対象車両は、PHEVに限られず、BEV(電気自動車)であってもよい。対象車両は、乗用車に限られず、バス又はトラックであってもよい。対象車両は、非接触充電可能に構成されてもよい。対象車両は、自動運転可能に構成されてもよいし、飛行機能を備えてもよい。対象車両は、無人で走行可能な車両(たとえば、無人搬送車又は農業機械)であってもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 車両、11 バッテリ、11a 監視ユニット、11b 充電器、11c インレット、12 PCU、13 MG、14 エンジン、15 ECU、16 記憶装置、17 通信装置、18 コネクタ、20 携帯端末、100 サーバ、200,200A ディーラ端末、201 ランク付け部、202 保険料決定部、203 登録部、204 保険金決定部、205 売却額決定部、210 情報処理装置、211 プロセッサ、212 RAM、213 記憶装置、220 通信装置、230 コネクタ、231 車両情報DB、232 ユーザ情報DB、240 入力装置、250 ディスプレイ、DT ディーラツール、P1 自動車メーカ、P2 ディーラ、P3 車両購入者、P4 中古電池ユーザ。

Claims (13)

  1. 蓄電装置を備える対象車両の販売時に、対象期間に対する保険料が支払われると、前記対象車両及び前記対象期間を登録する登録部と、
    前記対象車両の購入者の車両の使い方に関する車両使用情報を用いて、前記購入者をランク付けするランク付け部と、
    前記対象期間に対する前記保険料と、前記対象期間を延長するための更新料との少なくとも一方を、前記購入者のランクを用いて決定する保険料決定部と、
    前記対象車両が前記対象期間内において売却される場合に、前記蓄電装置の劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定する保険金決定部と、
    を備える、車両保険システム。
  2. 前記車両使用情報は、車両に搭載された蓄電装置の容量維持率に関する情報を含み、
    前記ランク付け部は、前記購入者の車両の使い方が前記容量維持率が高く維持されやすい使い方であるほど前記購入者の前記ランクを高くするように構成され、
    前記保険料決定部は、前記保険料又は前記更新料を決定する際に、前記購入者の前記ランクが高いほど前記保険料又は前記更新料を安くするように構成される、請求項1に記載の車両保険システム。
  3. 前記ランク付け部は、前記車両使用情報として、車両の単位期間あたりの走行数と、車載蓄電装置の単位期間あたりの充電数と、放置期間のうち車載蓄電装置のSOCが所定値以上である時間の割合とを用いて、前記購入者をランク付けするように構成される、請求項1又は2に記載の車両保険システム。
  4. 前記蓄電装置の売却額を決定する売却額決定部をさらに備え、
    前記蓄電装置の性能評価試験の結果により示される前記蓄電装置の資産価格が基準価格よりも低い場合には、前記保険金決定部が前記蓄電装置の資産価格と前記基準価格との差額を前記保険金として決定するとともに、前記売却額決定部が前記基準価格を前記蓄電装置の売却額とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の車両保険システム。
  5. 前記売却額決定部は、前記性能評価試験の結果により示される前記蓄電装置の資産価格が前記基準価格よりも高い場合には、前記蓄電装置の資産価格を前記蓄電装置の売却額とする、請求項4に記載の車両保険システム。
  6. 前記車両使用情報は、前記購入者が前記対象車両を売却したときの前記性能評価試験の結果を含み、
    前記ランク付け部は、前記性能評価試験の結果により示される前記蓄電装置の資産価格が高いほど前記購入者の前記ランクを高くするように構成される、請求項5に記載の車両保険システム。
  7. 前記保険金決定部は、前記購入者の前記ランクが高いほど前記保険金の支払い上限額を高くするように構成される、請求項1~6のいずれか1項に記載の車両保険システム。
  8. 前記保険料決定部は、前記対象期間が満了する前に、前記購入者の前記ランクを用いて前記更新料を決定するように構成され、
    前記登録部は、前記対象期間が満了する前に前記更新料が支払われると、前記対象期間を延長するように構成される、請求項1~7のいずれか1項に記載の車両保険システム。
  9. 前記ランク付け部は、前記ランク付けの結果により示される前記購入者のランクが所定ランクよりも低い場合に、前記ランク付けによって得た情報を用いて、前記購入者のランクが低い要因を特定し、特定された要因を示すレポートを前記購入者に送るように構成される、請求項1~8のいずれか1項に記載の車両保険システム。
  10. 前記レポートは、ランク改善に関するアドバイスを含む、請求項9に記載の車両保険システム。
  11. 前記ランク付け部は、前記ランク付けによって得た情報を用いて前記購入者の車両の使い方を特定し、前記特定された車両の使い方を用いて、前記購入者に車両買替えを案内するように構成される、請求項1~10のいずれか1項に記載の車両保険システム。
  12. 蓄電装置を備える対象車両の販売時に、対象期間に対する保険料が支払われると、前記対象車両及び前記対象期間を登録する登録部と、
    前記対象車両の購入者の車両の使い方に関する車両使用情報を用いて前記購入者をランク付けするランク付け部と、
    前記対象期間に対する前記保険料と前記対象期間を延長するための更新料との少なくとも一方を、前記購入者のランクを用いて決定する保険料決定部と、
    前記対象車両が前記対象期間内において売却される場合に、前記蓄電装置の劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定する保険金決定部と、
    を備える、車両ディーラ端末。
  13. 第1蓄電装置を備える第1車両を売却したユーザに、第2蓄電装置を備える第2車両を販売する車両販売方法であって、
    前記ユーザの前記第1車両の使い方に関する車両使用情報を取得することと、
    前記車両使用情報を用いて前記ユーザをランク付けすることと、
    前記ユーザに前記第2車両を販売することと、
    前記ユーザのランクを用いて、対象期間に対する保険料を決定することと、
    前記対象期間に対する前記保険料が支払われた場合に、前記第2車両及び前記対象期間を登録することと、
    前記第2車両が前記対象期間内において売却される場合に、前記第2蓄電装置の劣化による資産価値の損失の少なくとも一部を補填する保険金を決定することと、
    を含む、車両販売方法。
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