JP2022144651A - 粘着シート、積層シート、フレキシブル画像表示装置及びフレキシブル画像表示装置部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】折り畳んだ際、特に低温状態で折り畳んだ際にデラミが生じない耐久性に優れており、且つ、折り畳み操作を行った際に速やかに平らな状態に復元する回復性に優れた粘着シート及び積層シートを提供する。【解決手段】アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物から形成される粘着シートであって、前記アクリル系重合体が、下記一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を有し、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、前記粘着シートの-20℃における貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))が500kPa以下である、粘着シート及び、該粘着シートと部材シートとを備えた積層シートである。TIFF2022144651000009.tif34170[式中、R1、R2及びR3は水素原子またはメチル基であり、R4は水素原子または炭素数が1~10のアルキル基であり、nは4~20の整数を表わす。]【選択図】なし
Description
本発明は、曲面からなる画像表示装置や、折り曲げ可能な屈曲性画像表示装置などに好適に用いることができる粘着シート、該粘着シートを用いた積層シート、フレキシブル画像表示装置及びフレキシブル画像表示装置部材に関する。
近年、有機発光ダイオード(OLED)や量子ドット(QD)を用いた、曲面からなる画像表示装置や、折り曲げ可能な屈曲性画像表示装置が開発され、広く商用化されつつある。
このような画像表示装置では、カバーレンズ、円偏光板、タッチフィルムセンサー、発光素子等の複数の部材シートが、透明な粘着シートで貼り合された積層構造をしており、それぞれの積層構造は、部材シートと粘着シートが積層してなる積層シートとみなすことができる。
このような画像表示装置では、カバーレンズ、円偏光板、タッチフィルムセンサー、発光素子等の複数の部材シートが、透明な粘着シートで貼り合された積層構造をしており、それぞれの積層構造は、部材シートと粘着シートが積層してなる積層シートとみなすことができる。
折り畳み可能な屈曲性画像表示装置に関しては、折り曲げた時の層間応力に起因する様々な課題が生じている。例えば、折り畳んだ際に層間で剥離する場合があり(;デラミネーション、層間が剥離する現象を「デラミ」と称する)、折り畳んでも剥離しない積層シートが求められている。
また、画面を折り畳んだ状態から開いたときに、屈曲状態に置かれたことによる影響が残らず、速やかに平らな状態に復元する積層シートが求められている。
さらに、折り畳み操作を繰り返すうちに、粘着シートの被着体である部材シートにストレスがかかることで亀裂が生じ、遂には破断する場合があり、特により過酷な条件となる低温での繰り返しの折り畳み操作で耐久性のある積層シートであることも求められている。
また、画面を折り畳んだ状態から開いたときに、屈曲状態に置かれたことによる影響が残らず、速やかに平らな状態に復元する積層シートが求められている。
さらに、折り畳み操作を繰り返すうちに、粘着シートの被着体である部材シートにストレスがかかることで亀裂が生じ、遂には破断する場合があり、特により過酷な条件となる低温での繰り返しの折り畳み操作で耐久性のある積層シートであることも求められている。
折り畳み可能な屈曲性画像表示装置に関しては、例えば、特許文献1において、熱硬化性樹脂と、架橋剤と、を含み、前記熱硬化性樹脂は、分子中に少なくとも1つのNまたはOと、少なくとも1つの非共有電子対と、を含む化合物に由来の単位を含み、前記熱硬化性樹脂のガラス転移温度が-70℃以下である、フォルダブルディスプレイ用粘着剤組成物、それを用いた粘着フィルム、およびそれを含むフォルダブルディスプレイが開示されており、具体的には、カルビトールアクリレートとエチルヘキシルアクリレートとアクリル酸とを共重合した熱硬化性樹脂に、エポキシ系架橋剤やイソシアネート系架橋剤を配合した組成物が配合されたフォルダブルディスプレイ用粘着剤組成物、それを用いた粘着フィルム、およびそれを含むフォルダブルディスプレイが開示されている。
特許文献1に開示されているカルビトールアクリレートを多く含む粘着フィルムは、低温での貯蔵弾性率が小さいため、折り畳みによるストレスを低減できるものの、その一方で粘着力が低く、折り畳んだ際、特に低温状態で折り畳んだ際に部材シートとのデラミが生じやすいという課題を抱えていた。また、折り畳み操作を行った際に、屈曲状態に置かれたことによる影響が残ってしまい、速やかに平らな状態に復元する回復性の点でも課題を抱えていた。
そこで、本発明は、(メタ)アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物から形成される粘着シート及び該粘着シートと部材シートが積層されてなる積層シートに関し、折り畳んだ際、特に低温状態で折り畳んだ際にデラミが生じない耐久性(「低温屈曲耐久性」とも称する)に優れており、且つ、折り畳み操作を行った際に速やかに平らな状態に復元する回復性(「歪み回復性」とも称する)に優れた粘着シート及び積層シート、さらにはこれらを用いたフレキシブル画像表示装置部材及びフレキシブル画像表示装置を提供せんとするものである。
本発明は、(メタ)アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物から形成される粘着シートであって、
前記(メタ)アクリル系重合体が、下記一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を有し、
周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、前記粘着シートの-20℃における貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))が500kPa以下である、粘着シートを提案する。
前記(メタ)アクリル系重合体が、下記一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を有し、
周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、前記粘着シートの-20℃における貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))が500kPa以下である、粘着シートを提案する。
式(1)中、R1、R2及びR3は水素原子またはメチル基であり、R4は水素原子または炭素数が1~10のアルキル基であり、nは4~20の整数を表わす。
本発明はまた、前記粘着シートの少なくとも片面に、ASTM D882に準拠して測定される25℃の引張強度が10~900MPaである部材シートを備えた積層シートと共に、ASTM D882に準拠して測定される25℃の引張強度が10~900MPaである部材シートの少なくとも片面に、前記粘着剤組成物から形成されてなる粘着層を備えた積層シートを提案する。
本発明はまた、2つのフレキシブル部材が、前記粘着シートを介して貼り合わされた構成を備えたフレキシブル画像表示装置部材を提案する。
本発明はさらに、前記積層シートを備えたフレキシブル画像表示装置を提案する。
本発明の粘着シートは、(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマー成分として、オキシアルキレン鎖の繰り返し数が多めの(メタ)アクリレートを用いること、更に、粘着シートにおける、低温(例えば、-20℃)での貯蔵剪断弾性率を低めにすることにより、即ち、上記一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を有する(メタ)アクリル系重合体を用いると共に、粘着シートの貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))を所定範囲に調整することにより、歪み回復性に優れ、且つ低温屈曲耐久性にも優れたものとすることができ、とりわけフレキシブル画像表示装置用の粘着シートとして好適に利用することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」および「メタクリル」を、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」および「メタクリレート」をそれぞれ包括する意味である。
また、「(メタ)アクリル系重合体」とは、アルキル(メタ)アクリレート由来の単量体単位を含むものを意味し、(メタ)アクリル系共重合体を包含する意味である。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」および「メタクリル」を、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」および「メタクリレート」をそれぞれ包括する意味である。
また、「(メタ)アクリル系重合体」とは、アルキル(メタ)アクリレート由来の単量体単位を含むものを意味し、(メタ)アクリル系共重合体を包含する意味である。
<<本粘着シート>>
本発明の実施形態の一例に係る粘着シート(「本粘着シート」とも称する)は、(メタ)アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物(「本粘着剤組成物」とも称する)から形成される粘着シートである。
本発明の実施形態の一例に係る粘着シート(「本粘着シート」とも称する)は、(メタ)アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物(「本粘着剤組成物」とも称する)から形成される粘着シートである。
<<本粘着剤組成物>>
本粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系重合体を主成分樹脂として含有する粘着剤組成物であるのが好ましい。
ここで、「主成分樹脂」とは、本粘着剤組成物を構成する樹脂成分の中で最も多い質量比率を占める成分の意味である。具体的には、本粘着剤組成物の50質量%以上を占める場合、中でも60質量%以上、その中でも70質量%以上、その中でも80質量%以上、その中でも90質量%以上(100質量%含む)を占める場合が想定される。
本粘着剤組成物は、(メタ)アクリル系重合体を主成分樹脂として含有する粘着剤組成物であるのが好ましい。
ここで、「主成分樹脂」とは、本粘着剤組成物を構成する樹脂成分の中で最も多い質量比率を占める成分の意味である。具体的には、本粘着剤組成物の50質量%以上を占める場合、中でも60質量%以上、その中でも70質量%以上、その中でも80質量%以上、その中でも90質量%以上(100質量%含む)を占める場合が想定される。
<(メタ)アクリル系重合体>
前記(メタ)アクリル系重合体は、一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を有するものであり、好ましくはモノマー成分(a)を重合成分として含有し、その他のモノマー成分とともに重合されたものである。
前記(メタ)アクリル系重合体は、一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を有するものであり、好ましくはモノマー成分(a)を重合成分として含有し、その他のモノマー成分とともに重合されたものである。
上記一般式(1)において、R1、R2及びR3は、水素原子またはメチル基であり、ガラス転移温度(Tg)を低くする観点から、好ましくは水素である。
R4は、水素原子または炭素数が1~10のアルキル基であり、ガラス転移温度(Tg)と密着性の観点から、好ましくは炭素数1~8のアルキル基、更に好ましくは炭素数1~5のアルキル基、特に好ましくは炭素数1~3のアルキル基である。炭素数が大きすぎるとガラス転移温度(Tg)が大きくなる傾向がある。
nは、4~20の整数であり、歪み回復性とゲル化抑制の点から、好ましくは4~18、中でも5以上或いは15以下、その中でも8以上或いは12以下であるのがさらに好ましい。繰り返し数nを下限値以上とすることで、歪み回復性への寄与を高めることができ、繰り返し数nを上限値以下とすることで、重合時のゲル化の抑制や粘度の調整がしやすくなる。
R4は、水素原子または炭素数が1~10のアルキル基であり、ガラス転移温度(Tg)と密着性の観点から、好ましくは炭素数1~8のアルキル基、更に好ましくは炭素数1~5のアルキル基、特に好ましくは炭素数1~3のアルキル基である。炭素数が大きすぎるとガラス転移温度(Tg)が大きくなる傾向がある。
nは、4~20の整数であり、歪み回復性とゲル化抑制の点から、好ましくは4~18、中でも5以上或いは15以下、その中でも8以上或いは12以下であるのがさらに好ましい。繰り返し数nを下限値以上とすることで、歪み回復性への寄与を高めることができ、繰り返し数nを上限値以下とすることで、重合時のゲル化の抑制や粘度の調整がしやすくなる。
(モノマー成分(a))
上記モノマー成分(a)は、ホモポリマーとしたとき、すなわち、モノマー成分(a)のみを重合させてポリマーとしたときのガラス転移温度(Tg)が、屈曲時の部材シート等へのストレス低減の点から、-80~-30℃であることが好ましく、中でも-70℃以上或いは-30℃以下、その中でも-60℃以上或いは-32℃以下であることがさらに好ましい。かかるガラス転移温度が下限値以上であると粘着力との両立をさせやすくなり、上限値以下であると屈曲時の部材シート等へのストレスを十分に低減できる。
上記モノマー成分(a)は、ホモポリマーとしたとき、すなわち、モノマー成分(a)のみを重合させてポリマーとしたときのガラス転移温度(Tg)が、屈曲時の部材シート等へのストレス低減の点から、-80~-30℃であることが好ましく、中でも-70℃以上或いは-30℃以下、その中でも-60℃以上或いは-32℃以下であることがさらに好ましい。かかるガラス転移温度が下限値以上であると粘着力との両立をさせやすくなり、上限値以下であると屈曲時の部材シート等へのストレスを十分に低減できる。
前記モノマー成分(a)由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル系重合体を構成する全構成単位の合計(100質量%)に対して、1~30質量%であるのが好ましく、中でも1.2質量%以上或いは25質量%以下、その中でも1.5質量%以上或いは20質量%以下、その中でも2質量%以上或いは15質量%以下であるのが特に好ましい。
また、モノマー成分(a)由来の構成単位の含有量は、(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマーのうちの主成分モノマー(後述の例で言えば「アルキル基の炭素数が4~20であるアルキル(メタ)アクリレート」)100質量部に対して、1~30質量部であることが好ましく、中でも1.5質量部以上或いは25質量部以下、その中でも1.8質量部以上或いは20質量部以下、その中でも2.0質量部以上或いは15質量部以下であるのがさらに好ましい。
上記モノマー成分(a)の具体例としては、例えば、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレートを挙げることができ、それらのうちの1種または2種以上を用いることができる。中でもガラス転移温度(Tg)が低く、入手がしやすい点から、アルコキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びアルコキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートからなる群から選択される一種又は二種以上が好ましく、特にはメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート及びエトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、うちの一種又は二種以上が特に好ましい。
(モノマー成分(a)以外のモノマー成分)
前記(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマー成分(a)以外のモノマー成分としては、例えば、粘着シートの粘弾性を所定の範囲に調整する点から、「アルキル基の炭素数が4~20(好ましくは4~18)のアルキル(メタ)アクリレート」を用いることが好ましく、必要に応じて更にこれと共重合可能なモノマー成分(但し、モノマー成分(a)を除く。)を用いることができる。
前記(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマー成分(a)以外のモノマー成分としては、例えば、粘着シートの粘弾性を所定の範囲に調整する点から、「アルキル基の炭素数が4~20(好ましくは4~18)のアルキル(メタ)アクリレート」を用いることが好ましく、必要に応じて更にこれと共重合可能なモノマー成分(但し、モノマー成分(a)を除く。)を用いることができる。
前記アルキル(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマーのうちの主成分モノマーであるのが好ましい。
ここで、「主成分モノマー」とは、(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマーの中で最も多い質量比率を占める成分の意味である。具体的には、(メタ)アクリル系重合体を構成する全モノマーの合計量(100質量%)の50質量%以上を占める場合であり、中でも55質量%以上、その中でも60質量%以上、その中でも70質量%以上、その中でも80質量%以上を占める場合が想定される。
ここで、「主成分モノマー」とは、(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマーの中で最も多い質量比率を占める成分の意味である。具体的には、(メタ)アクリル系重合体を構成する全モノマーの合計量(100質量%)の50質量%以上を占める場合であり、中でも55質量%以上、その中でも60質量%以上、その中でも70質量%以上、その中でも80質量%以上を占める場合が想定される。
上記「アルキル基の炭素数4~20(好ましくは4~18)のアルキル(メタ)アクリレート」としては、例えば、n-ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の直鎖アルキル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、等の分岐アルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,5,5-トリメチルシクロヘキサン(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明においては、上記の中でも分岐アルキル(メタ)アクリレートは、炭素数が大きい場合でも結晶性がなく低いガラス転移温度を有するので、特に好ましく用いられる。
本発明においては、上記の中でも分岐アルキル(メタ)アクリレートは、炭素数が大きい場合でも結晶性がなく低いガラス転移温度を有するので、特に好ましく用いられる。
上記「アルキル基の炭素数が4~20(好ましくは4~18)のアルキル(メタ)アクリレートモノマー」と共重合可能なモノマー成分としては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレートモノマー(但し、モノマー成分(a)を除く。)、窒素原子含有(メタ)アクリレートモノマー、カルボキシ基含有(メタ)アクリレートモノマー、エポキシ基含有(メタ)アクリレートモノマー、ビニルモノマー、アルキル基の炭素数が1~3のアルキル(メタ)アクリレートモノマー、その他の共重合性モノマー等を挙げることができる。
上記「水酸基含有(メタ)アクリレートモノマー」としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-1-メチルエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせてもよい。
上記「窒素原子含有(メタ)アクリレートモノマー」としては、例えば、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アミノイソプロピル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート、N-アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド等のアミド基含有(メタ)アクリレートモノマー等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせてもよい。
また、上記「カルボキシ基含有(メタ)アクリレートモノマー」としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせてもよい。
上記「エポキシ基含有(メタ)アクリレートモノマー」としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせてもよい。
上記「ビニルモノマー」としては、例えば、アルキル基の炭素数が1~12である(メタ)アクリル酸アルキルエステル類並びに分子内にヒドロキシ基、アミド基およびアルコキシアルキル基等の官能基を有する官能性モノマー類並びにポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類並びに酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよびラウリン酸ビニル等のビニルエステルモノマー並びにスチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α-メチルスチレンおよびその他の置換スチレン等の芳香族ビニルモノマーを挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせてもよい。
上記「アルキル基の炭素数が1~3のアルキル(メタ)アクリレートモノマー」としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、i-プロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせてもよい。
上記「その他の共重合性モノマー」としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物基含有モノマー、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール等の複素環系塩基性モノマー、マクロモノマー等を挙げることができる。これらは1種または2種以上を組み合わせてもよい。
また、(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマー成分として、多官能(メタ)アクリレートを併用してもよい。
当該多官能(メタ)アクリレートとしては、粘着シートの損失剪断弾性率(G”(23℃))を調整しやすくする点、回復性を良好にするための適切な架橋ネットワーク形成をしやすくなる点から、2官能(メタ)アクリレートが好ましく、特に2官能ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
当該多官能(メタ)アクリレートとしては、粘着シートの損失剪断弾性率(G”(23℃))を調整しやすくする点、回復性を良好にするための適切な架橋ネットワーク形成をしやすくなる点から、2官能(メタ)アクリレートが好ましく、特に2官能ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
((メタ)アクリル系重合体の重合法)
前記(メタ)アクリル系重合体を得るための重合方法としては、従来公知の重合方法、例えば、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等を挙げることができる。
前記(メタ)アクリル系重合体を得るための重合方法としては、従来公知の重合方法、例えば、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等を挙げることができる。
(分子量)
前記(メタ)アクリル系重合体の質量平均分子量(Mw)は、20万~200万の範囲にあることが好ましく、中でも30万以上或いは150万以下であることがさらに好ましい。前記(メタ)アクリル系重合体のMwが下限値以上であることによって、損失剪断弾性率(G”(23℃))を適切な範囲に調整しやすくなる。また、当該Mwを上限値以下とすることで、本粘着剤組成物をシート化しやすくなる。
前記(メタ)アクリル系重合体の質量平均分子量(Mw)は、20万~200万の範囲にあることが好ましく、中でも30万以上或いは150万以下であることがさらに好ましい。前記(メタ)アクリル系重合体のMwが下限値以上であることによって、損失剪断弾性率(G”(23℃))を適切な範囲に調整しやすくなる。また、当該Mwを上限値以下とすることで、本粘着剤組成物をシート化しやすくなる。
本発明において、(メタ)アクリル系重合体の質量平均分子量は、以下の方法によって、測定される値である。
測定対象である重合体、例えば(メタ)アクリル系重合体4mgをテトラヒドロフラン(THF)12mLに溶解させたものを測定試料とし、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography:GPC)分析装置(東ソー社製、HLC-8320GPC)を用いて、下記の条件で分子量分布曲線を測定し、質量平均分子量(Mw)を求めることができる。
測定対象である重合体、例えば(メタ)アクリル系重合体4mgをテトラヒドロフラン(THF)12mLに溶解させたものを測定試料とし、ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography:GPC)分析装置(東ソー社製、HLC-8320GPC)を用いて、下記の条件で分子量分布曲線を測定し、質量平均分子量(Mw)を求めることができる。
・ガードカラム:TSKguardcolumnHXL
・分離カラム:TSKgelGMHXL(4本)
・温度:40℃
・注入量:100μL
・ポリスチレン換算
・溶媒:THF
・流速:1.0mL/min
・分離カラム:TSKgelGMHXL(4本)
・温度:40℃
・注入量:100μL
・ポリスチレン換算
・溶媒:THF
・流速:1.0mL/min
(ガラス転移温度)
前記(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度(Tg)は、屈曲時の部材シート等へのストレス低減の点で、-80~-20℃であることが好ましく、中でも-70℃以上或いは-22℃以下、その中でも-60℃以上或いは-25℃以下であることがさらに好ましい。アクリル系重合体のTgが下限値以上であることによって、粘着力との両立をさせやすくなる。また、Tgが上限値以下であることによって、屈曲時の部材シート等へのストレスを十分に低減できる。
前記(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度(Tg)は、屈曲時の部材シート等へのストレス低減の点で、-80~-20℃であることが好ましく、中でも-70℃以上或いは-22℃以下、その中でも-60℃以上或いは-25℃以下であることがさらに好ましい。アクリル系重合体のTgが下限値以上であることによって、粘着力との両立をさせやすくなる。また、Tgが上限値以下であることによって、屈曲時の部材シート等へのストレスを十分に低減できる。
本発明において、(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度は、以下の方法によって、測定される値である。
ここで、(メタ)アクリル系重合体を、粘弾性測定装置にて周波数1Hz、歪0.1%の剪断モードにて-100~100℃動的粘弾性測定を行い、損失正接(tanδ)が最も大きい極大値を示す温度を(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度とする。
ここで、(メタ)アクリル系重合体を、粘弾性測定装置にて周波数1Hz、歪0.1%の剪断モードにて-100~100℃動的粘弾性測定を行い、損失正接(tanδ)が最も大きい極大値を示す温度を(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度とする。
<硬化性化合物>
本粘着剤組成物は、必要に応じて、上記(メタ)アクリル系重合体の他に、硬化性化合物を含有してもよい。
硬化性化合物を含有することで、常温から高温における貯蔵粘弾性を大きくし、所望の粘弾性に調整することができる。
本粘着剤組成物は、必要に応じて、上記(メタ)アクリル系重合体の他に、硬化性化合物を含有してもよい。
硬化性化合物を含有することで、常温から高温における貯蔵粘弾性を大きくし、所望の粘弾性に調整することができる。
硬化性化合物は、熱又は光照射により硬化する性質を有する化合物である。
熱により硬化する性質を有する化合物としては、通常、熱架橋剤として用いられるイソシアネート系化合物やエポキシ系化合物等を挙げることができるが、本発明においては、エージングレス、架橋度の調整のしやすさ、の点から光架橋剤を用いることが好ましく、これにより、上記(メタ)アクリル系重合体と架橋構造を形成することができる。
熱により硬化する性質を有する化合物としては、通常、熱架橋剤として用いられるイソシアネート系化合物やエポキシ系化合物等を挙げることができるが、本発明においては、エージングレス、架橋度の調整のしやすさ、の点から光架橋剤を用いることが好ましく、これにより、上記(メタ)アクリル系重合体と架橋構造を形成することができる。
なお、「架橋構造を形成している」とは、ポリマー鎖が化学結合を介して架橋している場合のみならず、ポリマー鎖内又はポリマー鎖間の水素結合、静電的相互作用、ファンデルワールス力等の相互作用による非共有結合によって(疑似)架橋している場合も含む。
(架橋剤)
前記光架橋剤としては、(メタ)アクリル系重合体と架橋構造を形成し易い観点から、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物であることが好ましく、特に(メタ)アクリレートであることが好ましく、より好ましくは単官能(メタ)アクリレート、更に好ましくは単官能ウレタン(メタ)アクリレートである。
前記光架橋剤としては、(メタ)アクリル系重合体と架橋構造を形成し易い観点から、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物であることが好ましく、特に(メタ)アクリレートであることが好ましく、より好ましくは単官能(メタ)アクリレート、更に好ましくは単官能ウレタン(メタ)アクリレートである。
光架橋剤は、ホモポリマーしたとき、すなわち、それのみを重合させてポリマーとしたときのガラス転移温度が-30℃以下であることが好ましく、-35℃以下であることがより好ましい。なお、該ガラス転移温度の下限値は通常-80℃である。
光架橋剤が、かかる範囲のガラス転移温度を有することにより、前記(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度を比較的高く設定することができるようになる。したがって、本粘着シートが、接着性を担保しながら、かつ、曲げ変形時の座屈に耐える柔軟性を付与し、屈曲耐久性を兼備できるという、特に優れた効果を奏することができる。
光架橋剤が、かかる範囲のガラス転移温度を有することにより、前記(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度を比較的高く設定することができるようになる。したがって、本粘着シートが、接着性を担保しながら、かつ、曲げ変形時の座屈に耐える柔軟性を付与し、屈曲耐久性を兼備できるという、特に優れた効果を奏することができる。
硬化性化合物が光架橋剤の場合には、光架橋剤の含有量は、前記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して15~75質量部であることが好ましく、中でも20質量部以上或いは70質量部以下、その中でも30質量部以上或いは65質量部以下であることが好ましい。かかる割合で前記光架橋剤を含有することで、粘着力と屈曲耐久性をバランスよく兼備することができる。
一方、硬化性化合物が熱架橋剤の場合には、熱架橋剤の含有量は、前記(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.001~10質量部であることが好ましく、中でも0.005質量部以上或いは5質量部以下、その中でも0.01質量部以上或いは3質量部以下であることがさらに好ましい。かかる割合で前記熱架橋剤を含有することで、粘着力と屈曲耐久性をバランスよく兼備することができる。
(重合開始剤)
上記硬化性化合物として光架橋剤を用いる際には、更に光重合開始剤を含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、紫外線や可視光線等の光、より具体的には、波長200nm~780nmの光を照射することにより活性なラジカル種を発生する化合物を、好ましい例として挙げることができる。
上記硬化性化合物として光架橋剤を用いる際には、更に光重合開始剤を含有することが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、紫外線や可視光線等の光、より具体的には、波長200nm~780nmの光を照射することにより活性なラジカル種を発生する化合物を、好ましい例として挙げることができる。
光重合開始剤としては、開裂型及び水素引抜型のいずれも使用することができる。ただし、水素引抜型の光重合開始剤を使用した場合、(メタ)アクリル系重合体からも水素引抜反応を起こして、光架橋剤のみならず、(メタ)アクリル系重合体も架橋構造に取り込まれ、架橋点が多い架橋構造を形成することができるため好ましい。
また、水素引抜型の光重合開始剤は、一度光硬化反応に用いた後であっても、再度光照射をすることで、繰り返し活性種として機能し得ることができるため、いわゆる後硬化(ポストキュア)タイプとして本粘着シートを使用する場合においては、後硬化時の光反応の起点となることができる点で好ましい。
前記水素引抜型の光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、4-メチル-ベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4-フェニルベンゾフェノン、3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン、4-(メタ)アクリロイルオキシベンゾフェノン、2-ベンゾイル安息香酸メチル、ベンゾイル蟻酸メチル、ビス(2-フェニル-2-オキソ酢酸)オキシビスエチレン、4-(1,3-アクリロイル-1,4,7,10,13-ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、チオキサントン、2-クロロチオキサントン、3-メチルチオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-tert-ブチルアントラキノン、2-アミノアントラキノン、又はこれらの誘導体などを挙げることができる。
光重合開始剤の含有量としては、(メタ)アクリル系重合体100質量部に対して0.01~5質量部であることが好ましく、中でも0.03質量部以上或いは3質量部以下、その中でも0.05質量部以上或いは2質量部以下であることが好ましい。光重合開始剤がかかる範囲内であれば良好な架橋反応が進行することとなる。
<その他の成分>
本粘着剤組成物は、上記(メタ)アクリル系重合体、硬化性化合物、光重合開始剤の他に、その他成分を含有することができる。
前記「その他成分」については、特に制限するものではない。例えば、次に説明する防錆剤、シランカップリング剤等を挙げることができる。
本粘着剤組成物は、上記(メタ)アクリル系重合体、硬化性化合物、光重合開始剤の他に、その他成分を含有することができる。
前記「その他成分」については、特に制限するものではない。例えば、次に説明する防錆剤、シランカップリング剤等を挙げることができる。
前記防錆剤としては、例えばトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類などが好ましく、タッチパネル上の透明電極が腐食するのを防止することができる。
防錆剤の好ましい含有量は、本粘着シート(100質量%)に対して0.01~5質量%であるのが好ましく、中でも0.1質量%以上或いは3質量%以下であることが好ましい。
防錆剤の好ましい含有量は、本粘着シート(100質量%)に対して0.01~5質量%であるのが好ましく、中でも0.1質量%以上或いは3質量%以下であることが好ましい。
前記シランカップリング剤としては、例えばグリシジル基を含有するシランカップリング剤や、(メタ)アクリル基、ビニル基を有するシランカップリング剤などを挙げることができる。
これらを含有することで、粘着シートを用いて積層体にした際に、部材シート又はフレキシブル部材との密着性が向上し、湿熱環境下での発泡現象を抑制することができる。
これらを含有することで、粘着シートを用いて積層体にした際に、部材シート又はフレキシブル部材との密着性が向上し、湿熱環境下での発泡現象を抑制することができる。
好ましいシランカップリング剤の含有量は、本粘着シート(100質量%)に対して0.01~3質量%であることが好ましく、中でも0.1質量%以上或いは1質量%以下であることが好ましい。
被着体によっては、シランカップリング剤は0.01質量%の含有量であっても効果を発現することができ、一方で、3質量%以下に調整することで脱アルコールによる発泡を抑えることができる。
被着体によっては、シランカップリング剤は0.01質量%の含有量であっても効果を発現することができ、一方で、3質量%以下に調整することで脱アルコールによる発泡を抑えることができる。
本粘着剤組成物はまた、その他成分として、例えば、硬化促進剤、充填剤、カップリング剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、安定剤、顔料などの添加剤のうちの何れか又はこれら2種類以上の組み合わせを含有してもよい。
これら添加剤の量は、典型的には、粘着シートの硬化に悪影響を与えないように、又は粘着シートの物理的特性に悪影響を与えないように選択するのが好ましい。
これら添加剤の量は、典型的には、粘着シートの硬化に悪影響を与えないように、又は粘着シートの物理的特性に悪影響を与えないように選択するのが好ましい。
<構成>
本粘着シートは、本粘着剤組成物から形成されてなる粘着層(「本粘着層」とも称する)のみからなる単層シートであっても、本粘着層と他の層とを備えた複層シートであってもよい。
本粘着シートが、他の層を備えた複層シートである場合、本粘着シートを構成する層の中で本粘着層が最も厚さが大きいことが好ましい。
また、本発明の効果を享受できる点から、本粘着層の厚さは本粘着シートの総厚さの10~90%を占めるのが好ましく、中でも20%以上或いは80%以下、その中でも30%以上或いは70%以下を占めるのがさらに好ましい。
本粘着シートは、本粘着剤組成物から形成されてなる粘着層(「本粘着層」とも称する)のみからなる単層シートであっても、本粘着層と他の層とを備えた複層シートであってもよい。
本粘着シートが、他の層を備えた複層シートである場合、本粘着シートを構成する層の中で本粘着層が最も厚さが大きいことが好ましい。
また、本発明の効果を享受できる点から、本粘着層の厚さは本粘着シートの総厚さの10~90%を占めるのが好ましく、中でも20%以上或いは80%以下、その中でも30%以上或いは70%以下を占めるのがさらに好ましい。
<本粘着シートの物性>
本粘着シートは、次のような物性を有することができる。
本粘着シートは、次のような物性を有することができる。
(貯蔵剪断弾性率)
本粘着シートは、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、-20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))が500kPa以下であることが好ましく、中でも、400kPa以下であることがさらに好ましく、更には300kPa以下であることが好ましく、殊には250kPa以下であることが好ましい。
なお、本粘着シートの貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))の下限値に関しては、形状維持の観点から、10kPa以上であるのが好ましい。
本粘着シートは、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、-20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))が500kPa以下であることが好ましく、中でも、400kPa以下であることがさらに好ましく、更には300kPa以下であることが好ましく、殊には250kPa以下であることが好ましい。
なお、本粘着シートの貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))の下限値に関しては、形状維持の観点から、10kPa以上であるのが好ましい。
本粘着シートの貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))が上記範囲であることで、例えば、本粘着シートを部材シートに貼着して、積層シート或いはフレキシブル画像表示装置部材を形成した際、特に低温から高温において、積層シート又はフレキシブル画像表示装置部材の折り曲げ時の層間応力を小さくすることができ、部材シート又はフレキシブル部材のデラミや割れを抑制することができる。
(損失剪断弾性率)
本粘着シートは、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、23℃の損失剪断弾性率(G”(23℃))が、8kPa以上であることが好ましく、更には10kPa以上であることが好ましく、特には12kPa以上であることが好ましい。他方、損失剪断弾性率(G”(23℃))の上限値に関しては、屈曲時のストレス低減の観点から、400kPa以下であることが好ましい。
本粘着シートは、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、23℃の損失剪断弾性率(G”(23℃))が、8kPa以上であることが好ましく、更には10kPa以上であることが好ましく、特には12kPa以上であることが好ましい。他方、損失剪断弾性率(G”(23℃))の上限値に関しては、屈曲時のストレス低減の観点から、400kPa以下であることが好ましい。
本粘着シートの損失剪断弾性率(G”(23℃))が上記範囲にあることで、本粘着シートの粘着力をより高めることができる。
(損失正接(tanδ)の極大点、及び、ガラス転移温度(Tg))
本粘着シートは、周波数1Hzの剪断モードで、動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大点が-30℃以下にあることが好ましい。
当該損失正接(tanδ)の極大点は、ガラス転移温度(Tg)と解釈することができ、ガラス転移温度(Tg)が上記範囲にあることで、本粘着シートの貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))を500kPa以下に調整しやすくなる。
本粘着シートは、周波数1Hzの剪断モードで、動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大点が-30℃以下にあることが好ましい。
当該損失正接(tanδ)の極大点は、ガラス転移温度(Tg)と解釈することができ、ガラス転移温度(Tg)が上記範囲にあることで、本粘着シートの貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))を500kPa以下に調整しやすくなる。
なお、「ガラス転移温度」とは、損失正接(tanδ)の主分散のピークが現れる温度をいう。よって、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接(tanδ)の極大点が1点のみ観察される場合、言い換えれば、tanδ曲線が単峰山形状を呈する場合、ガラス転移温度(Tg)が単一であるとみなすことができる。
損失正接(tanδ)の「極大点」とは、tanδ曲線におけるピーク値、すなわち微分した際に正(+)から負(-)に変化する変曲点の中で、所定範囲或いは全体範囲において最大の値を持つ点の意味である。
種々の温度における弾性率(貯蔵弾性率)G’、粘性率(損失弾性率)G”及びtanδ=G”/G’は、ひずみレオメーターを用いて測定することができる。
貯蔵剪断弾性率(G’)、 損失剪断弾性率(G”)、及び損失正接(tanδ)は、本粘着シートを構成する粘着剤組成物の成分(例えば、前記の(メタ)アクリル系重合体や硬化性化合物)の種類及びその質量平均分子量などを調整したり、さらに粘着シートのゲル分率などを調整したりすることによって、上記範囲に調整することができる。但し、この方法に限定されるものではない。
(歪み回復性)
本粘着シートは、25℃で一軸方向に4倍の長さまで伸長し、5分間維持した後、加えられた力を除いた5分後の長さが、前記伸長する前の長さの1~1.5倍であることが好ましい。この5分後の長さが1に近いほど、歪み回復性が良好と評価することができる。
ここで、「長さ」とは、持ち手を除いた長さである。
本粘着シートがこのような歪み回復性を有していれば、本粘着シートを部材シートに貼着し、高温下で折り畳み操作を行った場合であっても、屈曲状態に置かれたことによる影響が残らない復元性に優れた粘着シートとすることができる。
かかる観点から、25℃で一軸方向に4倍の長さまで伸長し、5分間維持した後、加えられた力を除いた5分後の長さが、伸長する前の長さの1~1.5倍であるのが好ましく、中でも1~1.4倍、その中でも1~1.3倍であるのがさらに好ましい。
本粘着シートは、25℃で一軸方向に4倍の長さまで伸長し、5分間維持した後、加えられた力を除いた5分後の長さが、前記伸長する前の長さの1~1.5倍であることが好ましい。この5分後の長さが1に近いほど、歪み回復性が良好と評価することができる。
ここで、「長さ」とは、持ち手を除いた長さである。
本粘着シートがこのような歪み回復性を有していれば、本粘着シートを部材シートに貼着し、高温下で折り畳み操作を行った場合であっても、屈曲状態に置かれたことによる影響が残らない復元性に優れた粘着シートとすることができる。
かかる観点から、25℃で一軸方向に4倍の長さまで伸長し、5分間維持した後、加えられた力を除いた5分後の長さが、伸長する前の長さの1~1.5倍であるのが好ましく、中でも1~1.4倍、その中でも1~1.3倍であるのがさらに好ましい。
本粘着シートにおいて、上記歪み回復性を良好にするためには、(メタ)アクリル系重合体に、一定以上の長さを有するポリオキシアルキレン構造を有するモノマー成分由来の構成単位、例えば、一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を含ませることが好ましく、更には、その含有量を調整するのが好ましい。この際、一定以上の長さを有するポリオキシアルキレン構造が(メタ)アクリル系重合体の側鎖として存在することで、伸長前後のエントロピー差が大きくなり、エントロピー弾性によって歪み回復性を向上することができる。
但し、歪み回復性の調整方法は、これらの方法に限定されるものではない。
但し、歪み回復性の調整方法は、これらの方法に限定されるものではない。
(ゲル分率)
本粘着シートのゲル分率は、50%以上であることが好ましく、55%以上であることがさらに好ましく、60%以上であることがより好ましい。
本粘着シートのゲル分率が50%以上であることにより、形状を十分に保持することができる。
他方、本粘着シートのゲル分率は、95%以下であることが好ましく、90%以下であることがさらに好ましく、85%以下であることがより好ましい。
本粘着シートのゲル分率が90%以下であることにより、粘着力を高めることができる。
本粘着シートのゲル分率は、50%以上であることが好ましく、55%以上であることがさらに好ましく、60%以上であることがより好ましい。
本粘着シートのゲル分率が50%以上であることにより、形状を十分に保持することができる。
他方、本粘着シートのゲル分率は、95%以下であることが好ましく、90%以下であることがさらに好ましく、85%以下であることがより好ましい。
本粘着シートのゲル分率が90%以下であることにより、粘着力を高めることができる。
(全光線透過率、ヘイズ)
本粘着シートの全光線透過率は85%以上であることが好ましく、88%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることがより好ましい。
本粘着シートの全光線透過率は85%以上であることが好ましく、88%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることがより好ましい。
また、本粘着シートは、ヘイズが1.0%以下であることが好ましく、0.8%以下であることがさらに好ましく、特に0.5%以下であることがより好ましい。
本粘着シートのヘイズが1.0%以下であることにより、画像表示装置用の用途に使用することができる。
本粘着シートのヘイズを上記範囲にするためには、本粘着シートが有機粒子等の粒子を含まないことが好ましい。
本粘着シートのヘイズが1.0%以下であることにより、画像表示装置用の用途に使用することができる。
本粘着シートのヘイズを上記範囲にするためには、本粘着シートが有機粒子等の粒子を含まないことが好ましい。
<厚み>
本粘着シートの厚みは、特に制限されるものではなく、その厚みが5μm以上であれば、ハンドリング性が良好であり、また、厚みが1000μm以下であれば、積層体の薄型化に寄与することができる。
よって、本粘着シートの厚みは、5μm以上であるのが好ましく、中でも8μm以上、特に10μm以上であるのがより好ましい。
一方、上限に関しては、1000μm以下であるのが好ましく、中でも500μm以下、特に250μm以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シートの厚みは、特に制限されるものではなく、その厚みが5μm以上であれば、ハンドリング性が良好であり、また、厚みが1000μm以下であれば、積層体の薄型化に寄与することができる。
よって、本粘着シートの厚みは、5μm以上であるのが好ましく、中でも8μm以上、特に10μm以上であるのがより好ましい。
一方、上限に関しては、1000μm以下であるのが好ましく、中でも500μm以下、特に250μm以下であるのがさらに好ましい。
<本粘着シートの好ましい用途>
本粘着シートは、ディスプレイ部材を構成する部材(「ディスプレイ部材」とも称する)、とりわけ、ディスプレイを作製するのに用いるディスプレイ用のフレキシブル部材の貼合に使用することが好ましく、フレキシブルディスプレイを作製するのに用いるフレキシブルディスプレイ用の粘着部品として使用することが特に好ましい。
なお、フレキブル部材については、後述するものと同一のものを使用することができる。
本粘着シートは、ディスプレイ部材を構成する部材(「ディスプレイ部材」とも称する)、とりわけ、ディスプレイを作製するのに用いるディスプレイ用のフレキシブル部材の貼合に使用することが好ましく、フレキシブルディスプレイを作製するのに用いるフレキシブルディスプレイ用の粘着部品として使用することが特に好ましい。
なお、フレキブル部材については、後述するものと同一のものを使用することができる。
<本粘着シートの製造方法>
次に、本粘着シートの製造方法について説明する。
但し、以下の説明は、本粘着シートを製造する方法の一例であり、本粘着シートはかかる製造方法により製造されるものに限定されるものではない。
次に、本粘着シートの製造方法について説明する。
但し、以下の説明は、本粘着シートを製造する方法の一例であり、本粘着シートはかかる製造方法により製造されるものに限定されるものではない。
本粘着シートは、(メタ)アクリル系重合体、硬化性化合物、光重合開始剤、その他の成分などを含有する本粘着剤組成物を調製し、本粘着剤組成物をシート状に成形し、(メタ)アクリル系重合体乃至硬化性化合物を重合(「架橋」を包含する意である)させて硬化させ、必要に応じて適宜加工を施すことにより、作製することができる。このようにして本粘着シートは、(メタ)アクリル系重合体の重合物(「架橋物」を包含する意である)、すなわち硬化物を有するものとなる。
本粘着剤組成物を調製する際、上記原料を、温度調節可能な混練機(例えば一軸押出機、二軸押出機、プラネタリーミキサー、二軸ミキサー、加圧ニーダー等)を用いて混練すればよい。
なお、種々の原料を混合する際、シランカップリング剤、酸化防止剤等の各種添加剤は、予め樹脂とともにブレンドしてから混練機に供給してもよいし、予め全ての材料を溶融混合してから供給してもよいし、添加剤のみを予め樹脂に濃縮したマスターバッチを作製し供給してもよい。
なお、種々の原料を混合する際、シランカップリング剤、酸化防止剤等の各種添加剤は、予め樹脂とともにブレンドしてから混練機に供給してもよいし、予め全ての材料を溶融混合してから供給してもよいし、添加剤のみを予め樹脂に濃縮したマスターバッチを作製し供給してもよい。
本着剤組成物をシート状に成形する方法としては、公知の方法、例えばウェットラミネーション法、ドライラミネート法、Tダイを用いる押出キャスト法、押出ラミネート法、カレンダー法やインフレーション法、射出成型、注液硬化法等を採用することができる。中でも、シートを製造する場合は、ウェットラミネーション法、押出キャスト法、押出ラミネート法が好適である。
本粘着シートに硬化性を付与するためには、上述のように、必要に応じて硬化性化合物乃至重合開始剤を用いて、本粘着剤組成物を重合、言い換えれば架橋させるのが好ましい。
本粘着剤組成物が光重合開始剤を含む場合、熱及び/又は活性エネルギー線を照射し硬化させることにより、本粘着剤組成物を重合させて硬化させることができる。
例えば、本粘着剤組成物を成形体、例えばシート体に成形したものに、熱及び/又は活性エネルギー線を照射することにより、本粘着シートを製造することができる。
ここで、照射する活性エネルギー線としては、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線、紫外線、可視光線などを挙げることができ、中でも光学装置構成部材へのダメージ抑制や反応制御の観点から紫外線が好適である。
本粘着剤組成物が光重合開始剤を含む場合、熱及び/又は活性エネルギー線を照射し硬化させることにより、本粘着剤組成物を重合させて硬化させることができる。
例えば、本粘着剤組成物を成形体、例えばシート体に成形したものに、熱及び/又は活性エネルギー線を照射することにより、本粘着シートを製造することができる。
ここで、照射する活性エネルギー線としては、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線、紫外線、可視光線などを挙げることができ、中でも光学装置構成部材へのダメージ抑制や反応制御の観点から紫外線が好適である。
また、活性エネルギー線の照射エネルギー、照射時間、照射方法などに関しては、特に限定されず、光重合開始剤を活性化させて、(メタ)アクリル系重合体乃至硬化性化合物を重合できればよい。
光重合開始剤として水素引抜型光重合開始剤を用いた場合、(メタ)アクリル系重合体からも水素引抜反応を起こして、硬化性化合物のみならず、(メタ)アクリル系重合体も架橋構造に取り込まれ、架橋点が多い架橋構造を形成することができる。
従って、本粘着シートは、水素引抜型光重合開始剤を用いて硬化して製造するのがより一層好ましい。
光重合開始剤として水素引抜型光重合開始剤を用いた場合、(メタ)アクリル系重合体からも水素引抜反応を起こして、硬化性化合物のみならず、(メタ)アクリル系重合体も架橋構造に取り込まれ、架橋点が多い架橋構造を形成することができる。
従って、本粘着シートは、水素引抜型光重合開始剤を用いて硬化して製造するのがより一層好ましい。
上記とは異なる本粘着シートの製造方法として、上記と同様にして本粘着剤組成物を調製し、これを、離型処理された表面を有する何らかの部材、例えば、離型フィルムにコーティングし、当該粘着剤組成物を硬化させることにより、粘着層(「粘着シート」を包含する意味である)を形成して得る方法を挙げることができる。
但し、これらの方法に限定するものではない。
但し、これらの方法に限定するものではない。
本粘着剤組成物を上述のようにコーティングする際、必要に応じて、本粘着剤組成物を適切な溶剤に溶解させるようにしてもよい。
本粘着剤組成物をコーティングする方法としては、一般的な塗工方法であれば特に限定されることなく採用可能である。例えば、ロールコーティング、ダイコーティング、グラビアコーティング、コンマコーティング、スクリーン印刷等の方法を挙げることができる。
このようなコーティング手法を用いた場合、上記の活性エネルギー線照射による硬化の他、熱硬化させることにより本粘着シートを得ることもできる。コーティングの場合、本粘着シートの厚みは塗工厚みと塗工液の固形分濃度によって調整できる。
なお、ブロッキング防止や異物付着防止の観点から、本粘着シートの少なくとも片面に、離型層が積層されてなる保護フィルムを設けることもできる。
また、必要に応じて、エンボス加工や種々の凹凸(円錐や角錐形状や半球形状など)加工を行ってもよい。また、各種部材シートへの接着性を向上させる目的で、表面にコロナ処理、プラズマ処理及びプライマー処理などの各種表面処理を行ってもよい。
また、必要に応じて、エンボス加工や種々の凹凸(円錐や角錐形状や半球形状など)加工を行ってもよい。また、各種部材シートへの接着性を向上させる目的で、表面にコロナ処理、プラズマ処理及びプライマー処理などの各種表面処理を行ってもよい。
本粘着シートは、本粘着剤組成物からなる粘着層の片面又は両面に、離型フィルムを積層して離型フィルム付き粘着シートとして提供することもできる。
<<本積層シート>>
本発明の実施形態の一例に係る積層シート(以下、「本積層シート」と称することがある。)は、本粘着シートの少なくとも片面に部材シートを備えたものである。
本発明の実施形態の一例に係る積層シート(以下、「本積層シート」と称することがある。)は、本粘着シートの少なくとも片面に部材シートを備えたものである。
本積層シートは、例えば、部材シート(以下「第1の部材シート」と称することがある)と、本粘着シートと、前記とは別の部材シート(以下「第2の部材シート」と称することがある)とが、この順で積層されてなる構成を備えた積層シートであるのが好ましい。
本粘着シートを、第1の部材シート乃至第2の部材シートに貼着することにより、本積層シートを作製することができる。但し、このような製造方法に限定するものではない。
なお、第1の部材シートと第2の部材シートは同じでもよいし、異なるものでもよい。
本粘着シートを、第1の部材シート乃至第2の部材シートに貼着することにより、本積層シートを作製することができる。但し、このような製造方法に限定するものではない。
なお、第1の部材シートと第2の部材シートは同じでもよいし、異なるものでもよい。
<部材シート>
本積層シートを構成する部材シート、すなわち、本粘着シートに貼着される部材シート(「第1の部材シート」及びは「第2の部材シート」を包含する)としては、例えば、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂及びポリウレタン樹脂からなる群から選択される一種又は二種以上の樹脂を主成分として含む樹脂シート、または、薄膜ガラス等のガラスを挙げることができる。ここで、薄膜ガラスとは、上記で挙げた部材シートの厚みを有するガラスを指す。
中でも、環状オレフィン樹脂を主成分とするシートの25℃引張強度(ASTM D882)は、厚み100μmで40~60MPaと低く、このような引張強度が低い部材シートを用いた積層シートの場合、折り曲げ時に割れが生じやすく、従来技術の範囲では割れを解消することが困難であった。
本積層シートを構成する部材シート、すなわち、本粘着シートに貼着される部材シート(「第1の部材シート」及びは「第2の部材シート」を包含する)としては、例えば、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂及びポリウレタン樹脂からなる群から選択される一種又は二種以上の樹脂を主成分として含む樹脂シート、または、薄膜ガラス等のガラスを挙げることができる。ここで、薄膜ガラスとは、上記で挙げた部材シートの厚みを有するガラスを指す。
中でも、環状オレフィン樹脂を主成分とするシートの25℃引張強度(ASTM D882)は、厚み100μmで40~60MPaと低く、このような引張強度が低い部材シートを用いた積層シートの場合、折り曲げ時に割れが生じやすく、従来技術の範囲では割れを解消することが困難であった。
なお、上記「主成分」とは、部材シートを構成する樹脂成分の中で最も多い質量比率を占める成分であることをいい、具体的には、部材シート又は該部材シートを形成する樹脂組成物の50質量%以上を占めるものであり、中でも55質量%以上、その中でも60質量%以上を占めるのがさらに好ましい。
フレキシブル画像表示装置の構成や本粘着シートの位置にも依るが、第1の部材シート及び第2の部材シートとしては、カバーレンズ、偏光板、位相差フィルム、バリアフィルム、タッチセンサーフィルム、発光素子等を挙げることができる。
特に、画像表示の構成を考慮すると、第1の部材シートは、タッチ入力機能を有することが好ましい。本積層シートが前述した第2の部材シートを有する場合、第2の部材シートもタッチ入力機能を有していてもよい。
特に、画像表示の構成を考慮すると、第1の部材シートは、タッチ入力機能を有することが好ましい。本積層シートが前述した第2の部材シートを有する場合、第2の部材シートもタッチ入力機能を有していてもよい。
(25℃の引張強度)
さらに、第1の部材シートに関しては、ASTM D882に準拠して測定した25℃の引張強度(「25℃引張強度(ASTM D882)」とも称する)が、10~900MPaであるのが好ましく、中でも15MPa以上或いは800MPa以下、その中でも20MPa以上或いは700MPa以下であることがさらに好ましい。
第1の部材シートの25℃引張強度(ASTM D882)が上記範囲であると屈曲時にも割れにくくなり好ましい。
さらに、第1の部材シートに関しては、ASTM D882に準拠して測定した25℃の引張強度(「25℃引張強度(ASTM D882)」とも称する)が、10~900MPaであるのが好ましく、中でも15MPa以上或いは800MPa以下、その中でも20MPa以上或いは700MPa以下であることがさらに好ましい。
第1の部材シートの25℃引張強度(ASTM D882)が上記範囲であると屈曲時にも割れにくくなり好ましい。
本積層シートが前述した第2の部材シートを有する場合、第2の部材シートに関しては、ASTM D882に準拠して測定した25℃の引張強度が10~900MPaであることが好ましく、中でも15MPa以上或いは800MPa以下、その中でも20MPa以上或いは700MPa以下であることがさらに好ましい。
第2の部材シートの25℃引張強度(ASTM D882)が上記範囲であると屈曲時にも割れにくくなり好ましい。
第2の部材シートの25℃引張強度(ASTM D882)が上記範囲であると屈曲時にも割れにくくなり好ましい。
中でも、第1の部材シート及び第2の部材シートのいずれもが、ASTM D882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10~900MPaであることが好ましい。
なお、第1の部材シートと第2の部材シートは、同じ材料からなるものでもよいし、異なる材料からなるものでもよい。
なお、第1の部材シートと第2の部材シートは、同じ材料からなるものでもよいし、異なる材料からなるものでもよい。
前記引張強度の高い部材シート(第1の部材シート及び第2の部材シートを包含する)としては、ポリイミドフィルムやポリエステルフィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては一般に900MPa以下である。
他方、前記引張強度がやや低い部材シートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、環状オレフィンポリマー(COP)フィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては10MPa以上である。
本積層シートは、このような引張強度がやや低い材料からなる部材シートを備えたものであっても、本粘着シートの作用により、割れなどの不具合を抑制することができる。
他方、前記引張強度がやや低い部材シートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、環状オレフィンポリマー(COP)フィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては10MPa以上である。
本積層シートは、このような引張強度がやや低い材料からなる部材シートを備えたものであっても、本粘着シートの作用により、割れなどの不具合を抑制することができる。
<本積層シートの厚み>
本積層シートの厚みは、特に制限されるものではない。例えば、画像表示装置に使用される場合の一例としては、本積層シートはシート状であり、その厚みが0.01mm以上であれば、ハンドリング性が良好であり、また、厚みが1mm以下であれば、積層体の薄型化に寄与することができる。
よって、本積層シートの厚みは、0.01mm以上であるのが好ましく、更には0.03mm以上、特には0.05mm以上であるのが好ましい。
一方、上限に関しては、1mm以下であるのが好ましく、更には0.7mm以下、特には0.5mm以下であるのがより好ましい。
本積層シートの厚みは、特に制限されるものではない。例えば、画像表示装置に使用される場合の一例としては、本積層シートはシート状であり、その厚みが0.01mm以上であれば、ハンドリング性が良好であり、また、厚みが1mm以下であれば、積層体の薄型化に寄与することができる。
よって、本積層シートの厚みは、0.01mm以上であるのが好ましく、更には0.03mm以上、特には0.05mm以上であるのが好ましい。
一方、上限に関しては、1mm以下であるのが好ましく、更には0.7mm以下、特には0.5mm以下であるのがより好ましい。
<本積層シートの製造方法>
次に本積層シートの製造方法について説明する。
但し、以下の説明は、本積層シートを製造する方法の一例であり、本積層シートはかかる製造方法により製造されるものに限定されるものではない。
次に本積層シートの製造方法について説明する。
但し、以下の説明は、本積層シートを製造する方法の一例であり、本積層シートはかかる製造方法により製造されるものに限定されるものではない。
本積層シートは、本粘着シートの製造方法と同様に本粘着剤組成物を調製し、例えば、第1の部材シート乃至第2の部材シート上に、該本粘着剤組成物を塗布して硬化させるようにして、本積層シートを製造すればよい。
この際、本粘着剤組成物の調製方法、コーティング方法、本粘着剤組成物の硬化方法などは、本粘着シートの製造方法と同様である。
この際、本粘着剤組成物の調製方法、コーティング方法、本粘着剤組成物の硬化方法などは、本粘着シートの製造方法と同様である。
また、予め製造した本粘着シートを、第1の部材シート乃至第2の部材シートに貼り合せて本積層シートを製造するようにしてもよい。
なお、接着性を向上させる目的、本粘着シート、第1の部材シート及び第2の部材シートのそれぞれの表面に、コロナ処理、プラズマ処理及びプライマー処理などの各種表面処理を行ってもよい。
本積層シートが、本粘着シートの片面にのみ部材シートが積層された構成である場合、部材シートが積層されていない本粘着シートの片面に、離型層が積層されてなる保護フィルムを設けることもできる。
<<本フレキシブル画像表示装置部材>>
本発明の実施形態の一例に係るフレキシブル画像表示装置部材(以下、「本フレキシブル画像表示装置部材」と称することがある。)は、2つのフレキシブル部材が、本粘着シートを介して貼り合わされた構成を有するフレキシブル画像表示装置部材である。
本発明の実施形態の一例に係るフレキシブル画像表示装置部材(以下、「本フレキシブル画像表示装置部材」と称することがある。)は、2つのフレキシブル部材が、本粘着シートを介して貼り合わされた構成を有するフレキシブル画像表示装置部材である。
本フレキシブル画像表示装置部材の構成要素のうち、本粘着シートについては上述の通りであり、粘着シート以外の要素について、以下説明する。
(フレキシブル部材)
本フレキシブル画像表示装置部材を構成するフレキシブル部材としては、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のフレキシブルディスプレイ、カバーレンズ(カバーフィルム)、偏光板、偏光子、位相差フィルム、バリアフィルム、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、コントラスト向上フィルム、拡散フィルム、半透過反射フィルム、電極フィルム、透明導電性フィルム、金属メッシュフィルム、タッチセンサーフィルム等のディスプレイ用のフレキシブル部材を挙げることができる。これらのうちのいずれか1種又は2種のうちの2つを組み合わせて使用すればよい。例えば、フレキシブルディスプレイと、その他のフレキシブル部材との組み合わせや、カバーレンズと、その他のフレキシブル部材との組み合わせを挙げることができる。
本フレキシブル画像表示装置部材を構成するフレキシブル部材としては、例えば、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のフレキシブルディスプレイ、カバーレンズ(カバーフィルム)、偏光板、偏光子、位相差フィルム、バリアフィルム、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、コントラスト向上フィルム、拡散フィルム、半透過反射フィルム、電極フィルム、透明導電性フィルム、金属メッシュフィルム、タッチセンサーフィルム等のディスプレイ用のフレキシブル部材を挙げることができる。これらのうちのいずれか1種又は2種のうちの2つを組み合わせて使用すればよい。例えば、フレキシブルディスプレイと、その他のフレキシブル部材との組み合わせや、カバーレンズと、その他のフレキシブル部材との組み合わせを挙げることができる。
なお、フレキシブル部材とは、屈曲可能な部材、とりわけ、繰り返し屈曲可能な部材であることを意味する。特に、屈曲半径が25mm以上の湾曲形状に固定が可能な部材、とりわけ、屈曲半径25mm未満、より好ましくは、屈曲半径3mm未満での繰り返しの曲げ作用に耐えることができる部材であることが好ましい。
上述の構成において、フレキブル部材の主成分は、例えば、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂及びガラスなどを挙げることができ、これらのうちに一種の樹脂であっても、又は二種以上の樹脂であってもよい。
ここで「主成分」とは、フレキブル部材を構成する成分の中で最も多い質量比率を占める成分であることをいい、具体的にはフレキシブル部材を形成する樹脂組成物の50質量%以上を占めるものであり、更には55質量%以上、特には60質量%以上を占めることが好ましい。
また、フレキブル部材は、薄膜ガラスからなるものであってもよい。
ここで「主成分」とは、フレキブル部材を構成する成分の中で最も多い質量比率を占める成分であることをいい、具体的にはフレキシブル部材を形成する樹脂組成物の50質量%以上を占めるものであり、更には55質量%以上、特には60質量%以上を占めることが好ましい。
また、フレキブル部材は、薄膜ガラスからなるものであってもよい。
上述の構成において、2つのフレキシブル部材のいずれか一方、すなわち第1のフレキブル部材は、特に、ASTM D882に準拠して測定した25℃の引張強度が10~900MPaであることが好ましく、中でも15MPa以上或いは800MPa以下、その中でも20MPa以上或いは700MPa以下であることがさらに好ましい。
一方のフレキシブル部材の25℃引張強度(ASTM D882)が上記範囲であれば屈曲時にも割れにくくなり好ましい。
一方のフレキシブル部材の25℃引張強度(ASTM D882)が上記範囲であれば屈曲時にも割れにくくなり好ましい。
また、他方のフレキシブル部材、すなわち、第2のフレキブル部材に関しては、ASTM D882に準拠して測定した25℃の引張強度が10~900MPaであることが好ましく、中でも15MPa以上或いは800MPa以下、その中でも20MPa以上或いは700MPa以下であることがさらに好ましい。
他方のフレキシブル部材の25℃引張強度(ASTM D882)が上記範囲であれば屈曲時にも割れにくくなり好ましい。
他方のフレキシブル部材の25℃引張強度(ASTM D882)が上記範囲であれば屈曲時にも割れにくくなり好ましい。
前記引張強度の高いフレキシブル部材としては、ポリイミドフィルムやポリエステルフィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては一般に900MPa以下である。
他方、前記引張強度がやや低いフレキシブル部材シートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、環状オレフィンポリマー(COP)フィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては10MPa以上である。
本フレキシブル画像表示装置部材は、このような引張強度がやや低い材料からなるフレキシブル部材を備えたものであっても、本粘着シートの作用により割れなどの不具合を抑制することができる。
他方、前記引張強度がやや低いフレキシブル部材シートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、環状オレフィンポリマー(COP)フィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては10MPa以上である。
本フレキシブル画像表示装置部材は、このような引張強度がやや低い材料からなるフレキシブル部材を備えたものであっても、本粘着シートの作用により割れなどの不具合を抑制することができる。
<本フレキシブル画像表示装置部材の製造方法>
本フレキシブル画像表示装置部材の製造方法としては、特に制限されるものではなく、上述のように、本粘着剤組成物をフレキシブル部材上に塗布して形成してもよいし、予め当該本粘着剤組成物を用いてシート状に成形した後に、フレキシブル部材と貼合してもよい。
本フレキシブル画像表示装置部材の製造方法としては、特に制限されるものではなく、上述のように、本粘着剤組成物をフレキシブル部材上に塗布して形成してもよいし、予め当該本粘着剤組成物を用いてシート状に成形した後に、フレキシブル部材と貼合してもよい。
<<本画像表示装置>>
本発明の実施形態の一例に係る画像表示装置(以下、「本画像表示装置」と称することがある。)は、本積層シート又は本フレキシブル画像表示装置部材を組み込んでなる画像表示装置である。例えば、本積層シートを、他の画像表示装置構成部材に積層することで、本積層シートを備えたフレキシブル画像表示装置を形成することができる。
本発明の実施形態の一例に係る画像表示装置(以下、「本画像表示装置」と称することがある。)は、本積層シート又は本フレキシブル画像表示装置部材を組み込んでなる画像表示装置である。例えば、本積層シートを、他の画像表示装置構成部材に積層することで、本積層シートを備えたフレキシブル画像表示装置を形成することができる。
「フレキシブル画像表示装置」とは、繰り返し折り曲げても折り曲げの跡を残さず、折り曲げを解放した際には折り曲げる前の状態まで素早く回復することができ、折り曲げても歪みなく画像を表示できる画像表示装置をいう。
より具体的には、屈曲半径が25mm以上の湾曲固定形状が可能な部材、とりわけ、屈曲半径25mm未満、より好ましくは、屈曲半径3mm未満での繰り返しの曲げ作用に耐えることができる部材からなる画像表示装置を挙げることができる。
より具体的には、屈曲半径が25mm以上の湾曲固定形状が可能な部材、とりわけ、屈曲半径25mm未満、より好ましくは、屈曲半径3mm未満での繰り返しの曲げ作用に耐えることができる部材からなる画像表示装置を挙げることができる。
本積層シートは、高温における環境下で折り畳み操作をしても、積層シートのデラミや割れを防止でき、復元性も良好であるので、フレキシブル性にすぐれた画像表示装置を製造できることが特徴の一つである。
<<語句の説明など>>
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シート及びフィルムを包含するものである。
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シート及びフィルムを包含するものである。
本明細書において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、質量基準を意味する。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、質量基準を意味する。
<原料>
先ず、実施例及び比較例で調製した(メタ)アクリル系重合体、及び粘着剤組成物の詳細について説明する。
先ず、実施例及び比較例で調製した(メタ)アクリル系重合体、及び粘着剤組成物の詳細について説明する。
(1)(メタ)アクリル系重合体(A~G)
表1に、実施例及び比較例で用いた(メタ)アクリル系重合体A~Gの組成(モノマー成分の質量割合)と、質量平均分子量(Mw)を示した。
なお、モノマー成分(a)としての「メトキシポリエチレングリコール-メタクリレート」は、下記一般式(1)中、R1がメチル基、R2及びR3が水素原子、R4がメチル基、nが9である化合物である。
他方、「メトキシポリエチレングリコール-アクリレート」は、下記一般式(1)中、R1、が水素原子、R2及びR3が水素原子、R4がメチル基、nが9である化合物である。
表1に、実施例及び比較例で用いた(メタ)アクリル系重合体A~Gの組成(モノマー成分の質量割合)と、質量平均分子量(Mw)を示した。
なお、モノマー成分(a)としての「メトキシポリエチレングリコール-メタクリレート」は、下記一般式(1)中、R1がメチル基、R2及びR3が水素原子、R4がメチル基、nが9である化合物である。
他方、「メトキシポリエチレングリコール-アクリレート」は、下記一般式(1)中、R1、が水素原子、R2及びR3が水素原子、R4がメチル基、nが9である化合物である。
(2)硬化性化合物
・単官能ウレタンアクリレート;プロピレングリコール骨格含有単官能ウレタンアクリレート、質量平均分子量(Mw):約10,000、ガラス転移温度:-53℃
・単官能ウレタンアクリレート;プロピレングリコール骨格含有単官能ウレタンアクリレート、質量平均分子量(Mw):約10,000、ガラス転移温度:-53℃
(3)光重合開始剤
・Esacure TZT(IGM社製 4-メチルベンゾフェノンと2,4,6-トリメチルベンゾフェノンの混合物(水素引抜型))
・Esacure TZT(IGM社製 4-メチルベンゾフェノンと2,4,6-トリメチルベンゾフェノンの混合物(水素引抜型))
(4)粘着剤組成物の調製
表1に記載の(メタ)アクリル系重合体(A~G)に、上記硬化性組成物、光重合開始剤を表2の通りに配合して実施例及び比較例の粘着剤組成物を調製した。
表1に記載の(メタ)アクリル系重合体(A~G)に、上記硬化性組成物、光重合開始剤を表2の通りに配合して実施例及び比較例の粘着剤組成物を調製した。
[粘着シートの作製1]
実施例1~5、及び比較例1~2では、以下のようにして粘着シートを得た。
表2に示した質量比で原料を配合し、均一に混合して粘着剤組成物を調製し、シリコーン離型処理された厚さ100μmの離型フィルム(三菱ケミカル社製PETフィルム)上に、アプリケーターで厚みが50μmとなるように前記粘着剤組成物をシート状に展開した。
実施例1~5、及び比較例1~2では、以下のようにして粘着シートを得た。
表2に示した質量比で原料を配合し、均一に混合して粘着剤組成物を調製し、シリコーン離型処理された厚さ100μmの離型フィルム(三菱ケミカル社製PETフィルム)上に、アプリケーターで厚みが50μmとなるように前記粘着剤組成物をシート状に展開した。
次に、当該シート状の粘着剤組成物(粘着層)の上に、シリコーン離型処理された厚さ75μmの離型フィルム(三菱ケミカル社製PETフィルム)を積層し、次に、メタルハライドランプ照射装置(ウシオ電機社、UVC-0516S1、ランプUVL-8001M3-N)を用いて、片方の離型フィルムを通して前記粘着剤組成物に対して、波長365nmの照射量が積算で表2に記載の照射量となるように光照射を行い、厚さ50μmの粘着シート(サンプル)の表裏両側に離型フィルムが積層された離型フィルム付き粘着シートを得た。
[粘着シートの測定/評価]
実施例及び比較例で得た粘着シート(サンプル)の測定・評価を次のように行った。
実施例及び比較例で得た粘着シート(サンプル)の測定・評価を次のように行った。
<動的粘弾性>
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートから離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで、厚さ0.8mmの積層体とした。得られた積層体から、直径10mmの円柱体(高さ1.0mm)を打ち抜き、これを測定サンプルとした。
当該測定サンプルについて、粘弾性測定装置(T.A.Instruments社製,製品名「DHR 1」)とφ8mmのパラレルコーンを用いて、周波数1Hz、歪0.1%の剪断モードにて動的粘弾性測定を行い、各温度の貯蔵剪断弾性率(G’)、損失剪断弾性率(G”)、損失正接(tanδ)を得た。結果を表3に示す。
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートから離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで、厚さ0.8mmの積層体とした。得られた積層体から、直径10mmの円柱体(高さ1.0mm)を打ち抜き、これを測定サンプルとした。
当該測定サンプルについて、粘弾性測定装置(T.A.Instruments社製,製品名「DHR 1」)とφ8mmのパラレルコーンを用いて、周波数1Hz、歪0.1%の剪断モードにて動的粘弾性測定を行い、各温度の貯蔵剪断弾性率(G’)、損失剪断弾性率(G”)、損失正接(tanδ)を得た。結果を表3に示す。
(測定条件)
・粘着治具:Φ8mmパラレルプレート、
・歪み:0.1%
・周波数:1Hz
・測定温度:-60~100℃
・昇温速度:5℃/分の条件
・粘着治具:Φ8mmパラレルプレート、
・歪み:0.1%
・周波数:1Hz
・測定温度:-60~100℃
・昇温速度:5℃/分の条件
<ゲル分率>
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートから離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで、厚さ0.8mmの積層体とした。得られた積層体から、直径10mmの円柱体(高さ1.0mm)を打ち抜き、これを測定サンプルとした。
この測定サンプルを酢酸エチルに24時間浸透させた後、75℃で4.5時間乾燥させ、その後に残留したゲル成分の質量分率を求めゲル分率とした。なお、結果は3つのサンプルの測定値の平均とした。
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートから離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで、厚さ0.8mmの積層体とした。得られた積層体から、直径10mmの円柱体(高さ1.0mm)を打ち抜き、これを測定サンプルとした。
この測定サンプルを酢酸エチルに24時間浸透させた後、75℃で4.5時間乾燥させ、その後に残留したゲル成分の質量分率を求めゲル分率とした。なお、結果は3つのサンプルの測定値の平均とした。
<ピール力>
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートから、一方の離型フィルムを剥がして露出した粘着面に、裏打ちフィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製「コスモシャインA4300」、厚さ100μm)を、ハンドローラーにてロール圧着した。これを、10mm幅×150mm長の短冊状に裁断し、残る離型フィルムを剥がして露出した粘着面を、あらかじめステンレス製板に貼りあわせた透明ポリイミドフィルム(主成分:透明ポリイミド、KOLON社製「C_50」、以下「CPIフィルム」と称する。)にハンドローラーを用いてロール貼着して、CPIフィルム/粘着シート(サンプル)/裏打ちフィルムからなる積層体を作製し、この積層体にオートクレーブ処理(60℃、ゲージ圧0.2MPa、20分)を施して仕上げ貼着し、ピール力測定サンプルを作製した。
180°をなす角度に剥離速度300mm/分にて引っ張りながら、CPIフィルムから裏打ちフィルムを剥離し、ロードセルで引張強度を測定して、光硬化前における粘着シートのCPIフィルムに対する180°剥離強度(N/cm)を測定し、ピール力(23℃)として表3に示す。なお、結果は3個のサンプルの測定値の平均とした。
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートから、一方の離型フィルムを剥がして露出した粘着面に、裏打ちフィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製「コスモシャインA4300」、厚さ100μm)を、ハンドローラーにてロール圧着した。これを、10mm幅×150mm長の短冊状に裁断し、残る離型フィルムを剥がして露出した粘着面を、あらかじめステンレス製板に貼りあわせた透明ポリイミドフィルム(主成分:透明ポリイミド、KOLON社製「C_50」、以下「CPIフィルム」と称する。)にハンドローラーを用いてロール貼着して、CPIフィルム/粘着シート(サンプル)/裏打ちフィルムからなる積層体を作製し、この積層体にオートクレーブ処理(60℃、ゲージ圧0.2MPa、20分)を施して仕上げ貼着し、ピール力測定サンプルを作製した。
180°をなす角度に剥離速度300mm/分にて引っ張りながら、CPIフィルムから裏打ちフィルムを剥離し、ロードセルで引張強度を測定して、光硬化前における粘着シートのCPIフィルムに対する180°剥離強度(N/cm)を測定し、ピール力(23℃)として表3に示す。なお、結果は3個のサンプルの測定値の平均とした。
<歪み回復性>
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートから離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで、厚さ0.8mmの積層体とした。得られた積層体を、40mm×8mmの短冊状に切り出した。この短冊の両端5mmに紙を貼り、持ち手とした。なお、ここで持ち手を除く伸長前長さは30mmである。
次に、室温(25℃)において、持ち手の片方をクリップで固定し、もう一方の持ち手を持って、持ち手を除く長さが120mm(4倍)になるまで一軸方向に伸長し、5分間維持した。次に、片方の持ち手を放して5分後の持ち手の長さを測定した。なお、結果は3個のサンプルの測定値の平均とした。
この時の長さが、伸長する前の長さの1~1.5倍(30mm~45mm)の場合は「〇」と評価し、1.5倍を超える場合は「×」と評価した。
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートから離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで、厚さ0.8mmの積層体とした。得られた積層体を、40mm×8mmの短冊状に切り出した。この短冊の両端5mmに紙を貼り、持ち手とした。なお、ここで持ち手を除く伸長前長さは30mmである。
次に、室温(25℃)において、持ち手の片方をクリップで固定し、もう一方の持ち手を持って、持ち手を除く長さが120mm(4倍)になるまで一軸方向に伸長し、5分間維持した。次に、片方の持ち手を放して5分後の持ち手の長さを測定した。なお、結果は3個のサンプルの測定値の平均とした。
この時の長さが、伸長する前の長さの1~1.5倍(30mm~45mm)の場合は「〇」と評価し、1.5倍を超える場合は「×」と評価した。
[積層シートの作製]
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートの離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)の両面に、第1の部材シート及び第2の部材シートをハンドロールにより貼り合わせ、第1の部材シート/粘着シート(粘着層)/第2の部材シートからなる積層シート(サンプル)を得た。
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き粘着シートの離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)の両面に、第1の部材シート及び第2の部材シートをハンドロールにより貼り合わせ、第1の部材シート/粘着シート(粘着層)/第2の部材シートからなる積層シート(サンプル)を得た。
この際、実施例及び比較例では、第1の部材シートとしてCOPフィルム(主成分:環状オレフィンポリマー、日本ゼオン社製「ZF-14」、25℃引張強度(ASTM D882):59MPa)を用いた。また、第2の部材シートとして、CPIフィルム(主成分:透明ポリイミド、KOLON社製「C_50」、25℃引張強度(ASTM D882):307MPa)を用いた。
[積層シートの評価]
実施例及び比較例で得た粘着シート(サンプル)を用いて上記のように作製した積層シート(サンプル)を次のように評価した。
実施例及び比較例で得た粘着シート(サンプル)を用いて上記のように作製した積層シート(サンプル)を次のように評価した。
<静的屈曲試験>
治具を用いて、積層シート(サンプル)を、COPフィルム側を内側として曲率半径R=2mmにて屈曲し、その状態で、60℃,90%RHの条件で24時間保管後、治具を開いて、積層シート(サンプル)に係る力を除き、1時間後における屈曲部の内角度を測定すると共に、デラミ、破断、座屈、流動などが発生しているかを観察し、下記基準で評価した。
なお、同様に部材シート(CPIフィルム及びCOPフィルム)のみの回復性を確認したところ、フィルムの内角度は90°であった。
○:屈曲部の内角度が70°以上90°以下に復元した。
×:屈曲部の内角度が70°未満、又は、デラミ・破断・座屈・流動のいずれかが見られた。
治具を用いて、積層シート(サンプル)を、COPフィルム側を内側として曲率半径R=2mmにて屈曲し、その状態で、60℃,90%RHの条件で24時間保管後、治具を開いて、積層シート(サンプル)に係る力を除き、1時間後における屈曲部の内角度を測定すると共に、デラミ、破断、座屈、流動などが発生しているかを観察し、下記基準で評価した。
なお、同様に部材シート(CPIフィルム及びCOPフィルム)のみの回復性を確認したところ、フィルムの内角度は90°であった。
○:屈曲部の内角度が70°以上90°以下に復元した。
×:屈曲部の内角度が70°未満、又は、デラミ・破断・座屈・流動のいずれかが見られた。
粘着シート及び積層シートの測定、評価によって得られた結果を表3に示す。
なお、表3中の「※1」は、歪み回復性の評価が、加えられた力を除いた5分間後の長さを評価したことを示す。
なお、表3中の「※1」は、歪み回復性の評価が、加えられた力を除いた5分間後の長さを評価したことを示す。
実施例及び比較例から、一般式(1)で示されるモノマー成分(a)を含む(メタ)アクリル系重合体を用いた粘着シート及び積層体は、歪み回復性が優れることが分かった。すなわち、折り畳み操作を行った際に速やかに平らな状態に復元する回復性に優れることが分かった。また、低温屈曲耐久性にも優れることが分かった。すなわち、折り畳んだ際、特に低温状態で折り畳んだ際にデラミが生じない耐久性にも優れることが分かった。
上記実施例及び比較例の結果、並びに、これまで本発明者が行ってきた試験結果から、(メタ)アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物から形成される粘着シートであって、かかる(メタ)アクリル系重合体を構成するモノマー成分として、オキシアルキレン鎖の繰り返し数が多めの(メタ)アクリレートを用いることとし、更に、低温(例えば、-20℃)での貯蔵剪断弾性率を低めにすることにより、歪み回復性に優れ、屈曲耐久性にも優れた粘着シートとなることを見出すことができた。
これより、(メタ)アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物から形成される粘着シートであって、前記(メタ)アクリル系重合体が、一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を有し、粘着シートにおける、-20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))が500kPa以下である粘着シートであれば、歪み回復性及び低温屈曲耐久性をともに優れたものとすることができることが分かった。
これより、(メタ)アクリル系重合体を含有する粘着剤組成物から形成される粘着シートであって、前記(メタ)アクリル系重合体が、一般式(1)で示されるモノマー成分(a)由来の構成単位を有し、粘着シートにおける、-20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(-20℃))が500kPa以下である粘着シートであれば、歪み回復性及び低温屈曲耐久性をともに優れたものとすることができることが分かった。
なお、上記実施例で用いた(メタ)アクリル系重合体は、モノマー成分(a)として、一般式(1)のR1が水素原子及び/又はメチル基、R2及びR3が水素原子、R4がメチル基であったが、ガラス転移温度(Tg)など、粘弾性に与える影響は大きくないから、R2及び/又はR3がメチル基、R4が炭素数2~10のアルキル基の場合も、実施例のものと同様の効果を得ることができると考えられる。
また、上記実施例で用いた(メタ)アクリル系重合体は、入手のしやすさの関係からモノマー成分(a)として、一般式(1)のnが9の場合であるが、歪の回復性の根幹である伸長前後のエントロピー差を作る意味では一定以上の長さの側鎖があれば良いので、n=4~20の場合も同様の効果を得ることができると考えられる。
また、上記実施例では、(メタ)アクリル系重合体の主要モノマー成分は、アルキル(メタ)アクリレートの場合であるが、モノマー成分(a)を含み、粘弾性やTgの要件を満たしていれば、他のモノマー成分が主要モノマー成分であっても同様の効果を得ることができると考えられる。
また、上記実施例で用いた(メタ)アクリル系重合体は、入手のしやすさの関係からモノマー成分(a)として、一般式(1)のnが9の場合であるが、歪の回復性の根幹である伸長前後のエントロピー差を作る意味では一定以上の長さの側鎖があれば良いので、n=4~20の場合も同様の効果を得ることができると考えられる。
また、上記実施例では、(メタ)アクリル系重合体の主要モノマー成分は、アルキル(メタ)アクリレートの場合であるが、モノマー成分(a)を含み、粘弾性やTgの要件を満たしていれば、他のモノマー成分が主要モノマー成分であっても同様の効果を得ることができると考えられる。
さらにまた、粘着シートと積層する部材シートとして、25℃引張強度(ASTM D882)が59MPa又は307MPaを用いたが、粘着シートの貯蔵弾性率よりも十分に高いので、いずれかの部材シートの25℃引張強度(ASTM D882)が10~900MPaであれば同様の効果を得ることができると考えられる。
Claims (15)
- 25℃で一軸方向に4倍の長さまで伸長し、5分間維持した後、加えられた力を除いた5分間後の長さが、前記伸長前の1~1.5倍となる、請求項1記載の粘着シート。
- 一般式(1)で示される前記モノマー成分(a)由来の構成単位の含有量が、(メタ)アクリル系重合体を構成する全構成単位の合計(100質量%)に対して1~30質量%である、請求項1または2記載の粘着シート。
- 一般式(1)で示される前記モノマー成分(a)は、ホモポリマーとしたときのガラス転移温度(Tg)が-80~-30℃である、請求項1~3のいずれかに記載の粘着シート。
- 一般式(1)で示される前記モノマー成分(a)は、アルコキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びアルコキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートからなる群から選択される一種又は二種以上である、請求項1~4のいずれかに記載の粘着シート。
- 前記粘着剤組成物が、硬化性化合物を含む、請求項1~5のいずれかに記載の粘着シート。
- 前記硬化性化合物が、光架橋剤である、請求項6に記載の粘着シート。
- 前記光架橋剤が単官能ウレタン(メタ)アクリレートである、請求項7に記載の粘着シート。
- 前記粘着剤組成物が、光重合開始剤を含む、請求項1~8のいずれかに記載の粘着シート。
- 請求項1~9のいずれかに記載の粘着シートの少なくとも片面に、ASTM D882に準拠して測定される25℃の引張強度が10~900MPaである部材シートを備えた、積層シート。
- ASTM D882に準拠して測定される25℃の引張強度が10~900MPaである部材シートの少なくとも片面に、請求項1~9のいずれかに記載の粘着剤組成物から形成されてなる粘着層を備えた、積層シート。
- 前記部材シートは、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂及びポリウレタン樹脂からなる群から選択される一種又は二種以上の樹脂を主成分として含む樹脂シート、またはガラスである、請求項10又は11に記載の積層シート。
- 請求項10~12のいずれかに記載の積層シートを備えた、フレキシブル画像表示装置。
- 前記2つのフレキシブル部材の少なくとも一方が、ASTM D882に準拠して測定される25℃の引張強度が10~900MPaである、請求項14に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
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WO2024111438A1 (ja) * | 2022-11-22 | 2024-05-30 | 三菱ケミカル株式会社 | 透明粘着シート、離型フィルム付き透明粘着シート、フレキシブル画像表示装置構成部材用透明粘着シート、画像表示装置用積層体及びフレキシブル画像表示装置 |
-
2021
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