JP2022143985A - 恒温庫および保温材が装着された被服の初期化方法 - Google Patents

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和範 田中
Kazunori Tanaka
伸行 海老子
Nobuyuki Ebiko
光 村田
Hikari Murata
圭一 藤本
Keiichi Fujimoto
将 村山
Susumu Murayama
雅大 久保
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Abstract

【課題】保温材付き被服は、保温材の温度が体温近くになってしまっては、体を冷却若しくは加温する役目を果たすことができない。このような使用済みの保温材付き被服は、保温材を好適な温度に調整する初期化を行う必要がある。本発明は、保温材付き被服を作業現場で初期化するための恒温庫を提供する。【解決手段】保温材が装着された被服を加温もしくは冷却する恒温庫であって、断熱材が用いられた本体と、前記本体内部の温度を調節する温度調節機と、前記本体内部に除菌・脱臭能を有する活性物質を送り込む除菌・脱臭機を有することを特徴とする恒温庫は、現場で保温材付き被服を初期化することができる。【選択図】図2

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 展示会名:気象・気候対策ビジネスWEEK 2020(夏)‐大阪‐第6回暑さをひんやりクールダウン!猛暑対策展 展示日 :2020年7月29日~31日,掲載年月日:2020年10月8日 掲載アドレス:https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/2009/29/news161.html
本発明は、保温材が装着された被服を装着できる状態に初期化する恒温庫とその初期化方法に係るものである。
夏や冬といった、人が衣服をまとっただけで快適に過ごせない季節では、野外で作業を行う際に、体を冷やす若しくは温める必要がある。そこで従来から、胸や背中の部分に保温材を仕込むポケットが施されたジャケット(被服)などが使われている。夏ではこの保温材を冷やし、冬にはこの保温材を温めて使用することで、熱気や寒気を緩和しようとするものである。
また、近年では、特に夏用として、脇腹に小型の扇風機が配置された作業服も用いられており、保温材が装着されたジャケット(被服)との組み合わせで、炎天下の屋外においても、かなり快適に過ごすことができる。
ここで、保温材が装着された被服では、保温材を使用目的に合致した温度にすることで、初めて効果を得られる。具体的には、夏季には保温材は冷却され、冬季には保温材は温められる。つまり、保温材を夏季には冷たく、冬季には温かい状態にしなければ、保温材が装着された被服はその効果を発揮しない。そこで、このような状態にすることを「保温材が装着された被服の初期化」と呼ぶ。初期化された保温材が装着された被服は、時間の経過と共に、保温材が体温程度になり、夏季には冷たさを、冬季には温かさを装着者に与えることはできなくなる。
保温材が装着された被服を初期化するためには、保温材を所定の温度に冷却若しくは加温する必要がある。一般に保温材付き被服では、保温材は1つではなく、複数個を装着するポケットが設けられている。したがって、1着につき複数個の保温材を初期化の度に取り外し、冷却または加温する必要がある。しかし、作業を屋外で行っている場合、初期化の度に保温材を取り外したり、入れ替えたりするのは快適な手続きとはいえない。
最も好ましいのは、作業場所に初期化のための恒温庫が用意され、恒温庫中の初期化された保温材付被服をその場で着かえるという手続きである。つまり、予め被服ごと冷却され若しくは加温された保温材付き被服が野外の作業場に設置された恒温庫に準備され、保温材の効果が薄れる時間毎に作業者は被服毎着替える。このためには、屋外に設置可能な恒温庫が必要である。
また、特に夏季の作業においては、保温材付き被服といえども作業者の汗を吸収している。したがって、そのままでは雑菌の繁殖によって異臭を放つことになるおそれが高い。そこで、保温材が装着された被服は、脱臭・除菌されることが望ましい。つまり、内部を脱臭・除菌できる恒温庫が必要となる。
特許文献1では、蓄熱体を装着した衣服を収納するための収納箱本体を密閉可能に形成し、この収納箱本体の、供給口に冷暖気供給機構を接続するとともにこの収納箱本体を移送可能とする衣服用収納箱の発明が開示されている。また、収納箱本体内に、冷暖気発生機構を設ける点の開示もされている。
実開平5-26875号公報
特許文献1は、蓄熱体を装着した衣服を収納箱本体に収納し、冷気もしくは暖気を収納箱本体に導入することで、蓄熱体の温度を所定の温度としている。したがって、保温材付き被服を初期化していると言える。しかし、特許文献1は単に初期化を行っているだけであり、雑菌による異臭の除去を行っていない。したがって、真夏の建設現場のような過酷な条件下では、特許文献1の衣服用収納箱では、蓄熱体を装着した衣服は、使う程に雑菌が繁殖してしまうという課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みて想到されたものであり、保温材が装着された被服を脱臭・除菌したうえで初期化することのできる恒温庫を提供するものである。
より具体的に本発明に係る恒温庫は、
保温材が装着された被服を加温もしくは冷却する恒温庫であって、
断熱材が用いられた本体と、
前記本体内部の温度を調節する温度調節機と、
前記本体内部に除菌・脱臭能を有する活性物質を送り込む除菌・脱臭機を有することを特徴とする。
また、本発明に係る保温材が装着された被服の初期化方法は、
密閉された恒温庫内で保温材が装着された被服を初期化する方法であって、
前記保温材が装着された被服を乾燥する工程と、
前記保温材が装着された被覆を除菌・脱臭する工程と、
前記保温材を被服に装着されたまま所定の温度にする温度調節工程を有することを特徴とする。
本発明に係る恒温庫は、保温材が装着された被服のまま脱臭・除菌し、そのうえで所定の温度に冷却若しくは加温する。したがって、脱臭・除菌された状態で、所定の温度に調節された保温材が装着された被服を作業現場で着ることができる。
また、脱臭・除菌を行う活性物質は弱酸性若しくは弱アルカリ性を呈するものが利用される場合が多い。その場合、これらの活性物質が温度調節機自体を腐食する。そこで、温度調節装置を利用する直前に恒温庫内を換気して、活性物質を排気するように制御する制御装置を有することで、温度調節機の劣化を抑制することができるという効果を有する。
恒温庫の断面を示す図である。 恒温庫の運転例を示す図である。 恒温庫が乾燥運転および除菌・脱臭運転をしている様子を示す概念図である。 恒温庫が乾燥運転および冷却運転をしている様子を示す概念図である。 恒温庫の変形例を示す図である。 図5の恒温庫が乾燥運転および除菌・脱臭運転をしている様子を示す概念図である。 図5の恒温庫が乾燥運転および冷却運転をしている様子を示す概念図である。 図5の恒温庫が除菌・脱臭運転をする際に換気装置を使って庫内の空気を循環させる様子を示す概念図である。
以下に本発明に係る恒温庫および保温材が装着された被服の初期化について図面を示し説明を行う。なお、以下の説明は、本発明の一実施形態を例示するものであり、本発明が以下の説明に限定されるものではない。以下の説明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変することができる。また、「保温材が装着された被服」は、「保温材付き被服」若しくは「ベスト」とも呼ぶ。
図1に本発明に係る恒温庫1の断面図を示す。恒温庫1は、本体10と、温度調節機12と、除菌・脱臭機14と、乾燥機16と、換気装置18と、制御装置20を有する。制御装置20は、温度調節機12、除菌・脱臭機14と、乾燥機16と、換気装置18を少なくとも制御する。恒温庫1は、屋内、屋外どちらにも設置可能であり、屋外設置する場合には恒温庫1自体及び除菌・脱臭機14以外の各機器を防水構造とすればよい。
<本体>
本体10は、床10a、壁10b、天井10cが断熱材で構成されている。形状は直方体が好適であるが、この形態に限定されるものではない。大きさは、複数の保温材42付き被服40を吊り下げることができる大きさが確保されていれば、それ以上であってもよい。以後「保温材42付き被服40」を「ベスト40」と呼ぶ。また、本体10内を「庫内10i」とも呼ぶ。
底面10ad(床10aの下側)には、キャスター若しくは車輪11が装着されているのが好適である。屋外に設置する際に、運びやすいからである。
本体10にはドア10dが設けられている。ドア10dも断熱材で構成されている。ベスト40を出し入れするためである。ドア10dは、本体10を気密に閉じることができるように構成されている。
なお、本体10には、気圧調整弁10vが設けられている。庫内10iは外部より低温になる場合があり、外部との気圧差でドア10dが開かなく場合もあるからである。気圧調整弁10vは内部気圧が外部よりも低くなった場合に外気を導入し、内部気圧が外部より高くなった場合は、内気を外部に放出する機構のものであればよい。すなわち、外気の吸気口や排気口にもなりうる。なお、空気のショートサーキット防止の観点から、後述する乾燥機16や換気装置18の庫内空気吸込み口から離れた壁面に設けるのが好ましい。
<乾燥機>
本体10の天面には乾燥機16が設けられている。乾燥機16は、湿度の低い空気Wdを庫内10iに供給する。乾燥機16は、庫内10iの空気を循環させながら乾燥させる。なお、「湿度の低い空気Wd」は、庫内10iの湿度より低い湿度の空気であればよい。庫内10iの湿度を下げるのが目的だからである。
<換気装置>
本体10の天面には換気装置18が設けられている。換気装置18は、庫内10iの空気Wiを吸引し、本体10外へ排気Weとして排出する。換気装置18は通常ファンで構成されるが、それに限定されるものではない。
<温度調節機>
恒温庫1には、温度調節機12が備えられている。温度調節機12はどこに配置されていてもよい。恒温庫1の占有床面積を小さくするために、恒温庫1の上面10cu(天井10cの上面)に配置されるのが好適である。温度調節機12は、本体10内部を低温および高温に保持できるものが好適である。温度調節機12は、庫内10iの空気Wiを内部で循環させながら空気Wiの温度を所定の温度に変換する。温度調節機12は、庫内10iの空気Wiを-10℃~50℃の間で調節できるのが好ましい。
<除菌・脱臭機>
除菌・脱臭機14は、本体10内部に吊るされるベスト40を除菌するための活性物質を発生させるものである。活性物質は除菌・脱臭効果があれば特に限定はない。次亜塩素酸やオゾンの含まれる気体、セスキテルペンを含むミストなどが好適に利用できる。特に除菌力が高い次亜塩素酸と脱臭力が高い次亜塩素イオンを含む気体やミストは、人体への安全性やコストの点で、好適である。例えば、ジアイーノ(登録商標)は次亜塩素酸と次亜塩素イオンの両方を放出することができ、好適に利用できる。
したがって、除菌・脱臭機14中には活性物質の活性物質原料タンク(図示せず)が備えられてもよい。活性物質原料タンクには、活性物質自体を貯蔵してもよいし、活性物質を生成するための材料を貯蔵してもよい。また、活性物質の原料は複数種あってもよい。
なお、除菌・脱臭機14には、臭気のマスキング用に芳香剤を含むミストを放出できるようにしてもよい。これは芳香物質と呼ぶ。したがって、除菌・脱臭機14は、芳香物質原料タンク(図示せず)を有していてもよい。
除菌・脱臭機14には、活性物質および芳香物質を放出するための放出口14aと、庫内10iの空気Wiを吸引する吸入口14bを有する。
<制御装置>
制御装置20は、恒温庫1の運転の制御を行う。庫内10iには、温湿度計26が備えられており、制御装置20は、本体10内部の温度および湿度を知ることができる。また、制御装置20は、温度調節機12、除菌・脱臭機14、乾燥機16および換気装置18とも連結されており、それぞれの動作を制御する。また、制御装置20は内部にタイマを備えている。したがって、タイマに基づいた運転が可能である。
<恒温庫の利用方法>
恒温庫1は、屋外の作業現場または工場内に配置される。作業者が利用しやすいためである。恒温庫1は電源が必要なので、屋外に配置された場合でも、電源は確保する必要はある。また、除菌・脱臭機14には活性物質および消臭・芳香物質の原料は補充しておく。
恒温庫1は、ベスト40を庫内10iで冷却若しくは加温しておき、日中の作業時に作業者が作業着の下で身にまとう。外気との温度差は、保温材42に吸収させ、作業着内の快適な温度を確保する。保温材42は、4~5時間連続で使用することができる。そこで、作業者一人につき、午前用と午後用の2セットの保温材42付き被服40(ベスト40)を恒温庫1中に用意しておく。午前と午後で着替えることで、利用者の快適性を確保する。恒温庫1は、ベスト40を初期化する際に、保温材42と被服40を一緒にしたまま、処理することができるので、非常に利便性が高い。
図2に恒温庫1の運転パターンを例示する。ここでは、外気が暑い場合について説明する。したがって、保温材42付被服40の初期化は、保温材42が所定の低温状態(1℃~20℃)に冷やされた状態になることである。また、「運転」は「工程」と読み替えることもできる。横バーは0時から24時までの時刻を表す。予めベスト40は一人につき2セット用意される。これを第1グループのベスト40、第2グループのベスト40と呼ぶ。
まず、ベスト40の出庫、入庫のタイミングを説明する。朝8時に初期化された第1グループのベスト40を恒温庫1から取り出し(出庫)、装着し、作業を行う。お昼の12時になったら、第1グループのベスト40を恒温庫1に戻す(入庫)。
次に13時にも初期化された第2グループのベスト40を恒温庫1から取り出し(出庫)、利用する。後述するように、13時の出庫前までは冷却運転P4が継続されており、ベスト40の初期化は維持されている。作業が18時に終了し、ベスト40を恒温庫1に戻す。利用者は以上のようにすることで、初期化されたベスト40を装着した状態で、午前および午後ともに快適に作業を行うことができる。
次に恒温庫1の運転について説明する。18時には第1グループおよび第2グループのベスト40は全て恒温庫1に戻っている。そこで、制御装置20は、18時から乾燥運転P1を開始する。乾燥運転P1は乾燥機16および換気装置18を稼働させる。図3(a)に本体10内の空気の流れを示す。乾燥機16は、本体10内部の湿度の高い空気Wiを吸い込み、湿度の低い空気Wdを本体10中に噴き出す。そして、同時に換気装置18で本体10内部の空気Wiを排気Weとして排出する。
なお、この際に、本体10内の気圧を外気圧と同じにするために、気圧調整弁10vから調整用の空気Wbが本体10内に入る。
そのため、本体10内部の冷たい壁面等で結露が生じやすくなる。また汗で濡れたベスト40は、除菌・脱臭が行いにくい。したがって、乾燥運転P1の目的は、本体10内部の水分除去による結露抑制と除菌・脱臭の前にベスト40を乾燥させることである。図2では、乾燥運転P1が1時間行われる様子を示している。
次に除菌・脱臭運転P2を行う(図2参照。)。図3(b)に除菌・脱臭運転P2時の空気の流れを示す。除菌・脱臭運転P2では、温度調節機12、乾燥機16および換気装置18からの空気の流れを止める。そして、除菌・脱臭機14で活性物質Amを本体10に充満させる。より詳しくは放出口14aから活性物質Amを放出し、吸入口14bから庫内10iの空気Wiを吸い込む。吸い込まれた空気Wiに再度活性物質Amを含有させ、放出口14aから放出する。つまり、除菌・脱臭機14で、空気を循環させながら、活性物質Amを本体10内に充満させる。
除菌・脱臭運転P2は、本体10内に活性物質Amが一定の濃度になるまで運転される。この濃度は、使用する活性物質によって異なる。
図2を再度参照すると、除菌・脱臭運転P2は除菌・脱臭機14を1時間稼働させ、その後1時間放置(P2r)している。このように、除菌・脱臭機14の運転の後、一定時間庫内10iを放置しておいてもよい。このようにすることでベスト40への活性物質Amの浸透が行われ、除菌・脱臭効果は高まる。なお、この放置時間P2rはなくてもよい。ベスト40は一定期間の間活性物質Amに晒されているからである。
次に再度乾燥運転P3を行う。この時の空気の流れを図4(a)に示す。乾燥機16は、本体10内部の湿度の高い空気Wiを吸い込み、湿度の低い空気Wdを本体10内に噴き出す。また、同時に換気装置18は、本体10内の空気Wiを排気Weとして排気する。除菌・脱臭運転P2の後の乾燥運転P3の目的は、本体10内部に充満している活性物質Amの排気と、ベスト40に付着した活性物質Amの除去をすることである。
活性物質Amは水分を含む場合もあり、乾燥機16からの湿度の低い空気Wdによって、活性物質Amおよびベスト40に付着した水分も除去する。
図2を再度参照し、2度目の乾燥運転P3が終了したら、冷却運転P4に移る。図4(b)に冷気Wcの空気の流れを示す。温度調節機12から冷気Wcが本体10内に噴出され、庫内10iの空気Wiを温度調節機12が吸引する。温度調節機12は庫内10iの空気Wiを循環させながら、本体10の外に庫内10iの熱を放出する。
この冷却運転P4によってベスト40は初期化される。すなわち、ここでは、所定の低温度まで冷やされる。初期化はベスト40の保温材42の形状大きさや冷却温度で変わるが、通常夜間の5~8時間程度で所定の温度に初期化することができる。すなわち、庫内10iの温度を保温材42の凝固点より少し低い温度(凝固点温度-1℃~2℃)に設定し、ゆっくり時間をかけて初期化を行う。このようにすることで、保温材42の凝固点よりかなり低い温度(凝固点温度-3℃以下の温度)にして急速に冷却するよりも消費電力を低減することができる。初期化後は、その温度を維持するために、冷却運転P4を断続的に運転してもよいし、連続に運転してもよい。ここでは、連続的に運転する例を示している。
図2を再度参照し、冷却運転P4は次の日の第1グループのベスト40の出庫以降も継続される。これは第2グループのベスト40を冷えた状態(初期化された状態)に維持するためである。そして、第2グループのベスト40の出庫が終わったら、冷却運転P4を停止する。その後は2度目の換気・乾燥が終了するまで、冷却運転P4は停止される。
以上のように、庫内10iに、ベスト40が返却され、次の冷却運転P4に移る前に、除菌・脱臭運転P2を行うので、ベスト40で雑菌が繁殖せず、ベスト40が臭気を発することもない。また、その除菌・脱臭運転P2の前に、乾燥運転P1を行いベスト40の温度を高くするので、汗等の臭い物質をベスト40から揮発させるので庫内に充満した活性物質による除菌・脱臭効果を促進することができる。さらに、除菌・脱臭の後にも乾燥運転P3を行うので、除菌・脱臭の際にベスト40に付着した活性物質を除去することができる。また、除菌・脱臭運転P2の後の乾燥運転P3は、本体10内部に付着した活性物質の除去にもなる。
上記の説明では外気が暑い場合にベスト40を冷却するとして説明した。外気が寒い場合は、「冷却運転P4」を「加温運転」に置き換え、温度調節機12から冷気Wcの代わりに暖気を供給するようにすればよい。その場合には、除菌・脱臭運転P2の前の乾燥運転P1は省略可能で、加温運転の前に換気がメインの乾燥運転P3を行う。
<変形例>
図5に本発明の恒温庫の変形例を示す。恒温庫2は、ほぼ恒温庫1と同じ構成を有している。すなわち、本体10、温度調節機12、除菌・脱臭機14、換気装置18および制御装置20は恒温庫1の場合と同じである。恒温庫2は、乾燥機16に代えて、ヒータ22を有し、排気経路が異なる。
恒温庫2は、換気装置18の換気排気管18bがヒータ22に連通されている。ヒータ22は、換気排気管18bからの排気を加温し、換気排気管18cへ排出する。ヒータ22の運転は制御装置20が制御する。ヒータ22からの換気排気管18cは、連通排気管24側面の分岐部24aに連通されている。連通排気管24は両端解放された筒状体であり、一端は庫内10iと連通し、他端は本体10外の大気に解放している。
連通排気管24は分岐部24aより大気側に半固定バルブ24svが備えられている。半固定バルブ24svは予め設定した開口度で固定されている。もちろん、開度を変更することができる。
また、換気装置18の庫内10iと連通した吸入管18aと、連通排気管24の庫内10i側および大気側にはそれぞれモーターダンパMD1、MD2、MD3が設けられている。モーターダンパMD1、MD2、MD3は、制御装置20の指示によって開閉する。
以上のように構成された恒温庫2の運転状態を示す。図6(a)には、図2の除菌・脱臭運転P2前の乾燥運転P1状態を示す。まず、モーターダンパMD1、MD2、MD3は全て開いた状態(連通状態)である。換気装置18は庫内10iの空気Wiを吸引し、換気排気管18bに送る。ヒータ22は、換気装置18からの空気Wiを加温し、換気排気管18cに送る。
加温された空気Wiは、連通排気管24の分岐部24aで庫内10i側と大気側に分流する。この際の分流の比率は、半固定バルブ24svの開度で決まる。庫内10i側に流れる加温された空気Wiは乾燥風Wdとして庫内10iに供給される。また、残りは、半固定バルブ24svを通過し、モーターダンパMD3を通過し、排気Weとして大気側に放出される。以上のように、換気装置18とヒータ22の同時運転は、「乾燥機」の運転と言える。
図6(b)には、除菌・脱臭運転の状態を示す。この場合は、モーターダンパMD1、MD2、MD3は全て閉じた状態(閉鎖状態)である。そして、除菌・脱臭機14が運転され、活性物質が庫内10iに充満する。この運転状態は恒温庫1の場合(図3(b))と同じである。
図7(a)には、除菌・脱臭運転P2の後の乾燥運転P3の状態を示す。この運転は、図6(a)の場合と同様である。庫内10iの空気Wiは換気装置18によって吸引され、ヒータ22によって温められる。そして、一部は庫内10iに戻り、その他は、大気側へ放出される。ヒータ22で温める前に庫内10iの空気Wiの一部を大気側へ放出しても良く、ヒータ22の消費電力を抑えることができる。
図7(b)には、冷却運転P4の場合を示す。冷却運転P4では、モーターダンパMD1、MD2、MD3は全て閉じた状態(閉鎖状態)である。そして、温度調節機12の動作は恒温庫1の場合(図4(b))の場合と同じである。
図8には、恒温庫2が除菌・脱臭運転P2をしている際に、換気装置18を使って、庫内10iの空気Wiを強制循環させる場合を示す。この場合、モーターダンパMD1、MD2は連通状態であり、モーターダンパMD3は閉鎖状態である。除菌・脱臭機14が稼働することで、活性物質Amは、庫内10iを循環する。
ここで、換気装置18が庫内10iの空気Wiを吸引し、その全てを再び連通排気管24から庫内10iに放出することで、さらに強い空気の循環が生じる。活性物質が含有された空気がより強くベスト40に付着する機会が増えることで、除菌・脱臭の効果を高めることができる。
以上のように、恒温庫1は、使用済みの保温材42付き被服40を除菌・脱臭したうえで、初期化することができる。
本発明に係る恒温庫は、保温材42付き被服40の初期化に好適に使用することができる。
1 恒温庫
2 恒温庫
10 本体
10a 床
10ad 底面
10b 壁
10c 天井
10d ドア
10i 庫内
10v 気圧調整弁
10cu 恒温庫1の上面
11 車輪
12 温度調節機
14 除菌・脱臭機
14a 放出口
14b 吸入口
16 乾燥機
18 換気装置
18a 吸入管
18b 換気排気管
18c 換気排気管
20 制御装置
22 ヒータ
24 連通排気管
24a 分岐部
24sv 半固定バルブ
26 温湿度計
40 被服
42 保温材
40 ベスト
Wd 湿度の低い空気
Wi 庫内10iの空気
We 排気
Am 活性物質
P1 乾燥運転
Wb 調整用の空気
P2 除菌・脱臭運転
P3 乾燥運転
P4 冷却運転
MD1、MD2、MD3 モーターダンパ

Claims (6)

  1. 保温材が装着された被服を加温もしくは冷却する恒温庫であって、
    断熱材が用いられた本体と、
    前記本体内部の温度を調節する温度調節機と、
    前記本体内部に除菌・脱臭能を有する活性物質を送り込む除菌・脱臭機を有することを特徴とする恒温庫。
  2. さらに乾燥機と換気装置および、
    前記乾燥機と前記温度調節機と前記除菌・脱臭機を制御する制御装置を有し、
    前記制御装置は、
    前記温度調節機を稼働させる前に、前記除菌・脱臭機を稼働させることを特徴とする請求項1に記載された恒温庫。
  3. 前記制御装置は、
    前記除菌・脱臭機を稼働させる前に、前記乾燥機を稼働させることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載された恒温庫。
  4. 前記制御装置は、
    前記除菌・脱臭機を稼働させた後に、前記乾燥機を稼働させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一の請求項に記載された恒温庫。
  5. 密閉された恒温庫内で保温材が装着された被服を初期化する方法であって、
    前記保温材が装着された被服を乾燥する工程と、
    前記保温材が装着された被覆を除菌・脱臭する工程と、
    前記保温材を被服に装着されたまま所定の温度にする温度調節工程を有することを特徴とする保温材が装着された被服の初期化方法。
  6. さらに、前記温度調節工程の直前に前記恒温庫内を乾燥する工程を有し、
    前記除菌・脱臭する工程は、
    除菌・脱臭能を有する活性物質を前記恒温庫内で発生させる工程であることを特徴とする請求項5に記載された保温材が装着された被服の初期化方法。
JP2021044809A 2021-03-18 2021-03-18 恒温庫および保温材が装着された被服の初期化方法 Pending JP2022143985A (ja)

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