JP2022138551A - キャップユニット及びキャップ付き容器 - Google Patents

Abstract

【課題】蓋体の開閉操作を容易に行うことを可能としたキャップユニットを提供する。【解決手段】蓋体１１が通液口９を閉塞する閉塞位置と、蓋体１１が通液口９を開放する開放位置との間で蓋体１１を開閉操作する蓋開閉機構１２を備え、蓋開閉機構１２は、キャップ本体１０にスライド自在に取り付けられたスライドレバー１６を有し、蓋体１１とスライドレバー１６との間で働く磁気的な吸引力によって、スライドレバー１６のスライド操作に連動して、蓋体１１が閉塞位置と開放位置との間で回動される。【選択図】図１

Description

本発明は、キャップユニット及びキャップ付き容器に関する。

従来より、上部が開口した容器本体の口頸部に着脱自在に取り付けることによって、容器本体の上部開口部を閉塞するキャップユニット（栓体）を備えたキャップ付き容器がある（例えば、下記特許文献１を参照）。

例えば、下記特許文献１には、容器本体の上部開口部を閉塞すると共に、前側の周壁寄りに液通孔を形成した蓋板部と、左右に設けた回転軸を介して蓋板部の上面に前後方向に回動可能に設けられた通液口を塞ぐ開閉キャップとを設けた蓋付き飲料用容器が開示されている。

特開２００８－２６０５４４号公報

しかしながら、上述した特許文献１に記載の蓋付き飲料用容器では、容器内の飲料を飲むとき以外は開閉キャップを閉じておくことができるため、保温効果が高い反面、飲む度に開閉キャップを操作する必要があり、開閉キャップの開閉操作に煩わしさを感じることがあった。

本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、蓋体の開閉操作を容易に行うことを可能としたキャップユニット、並びに、そのようなキャップユニットを備えることによって、更なる使い勝手の向上を可能としたキャップ付き容器を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔１〕 上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニットであって、
前記容器本体の上部開口部を閉塞すると共に、通液口が設けられたキャップ本体と、
前記キャップ本体に回動自在に取り付けられた状態で、前記通液口を開閉する蓋体と、
前記蓋体が前記通液口を閉塞する閉塞位置と、前記蓋体が前記通液口を開放する開放位置との間で前記蓋体を開閉操作する蓋開閉機構を備え、
前記蓋開閉機構は、前記キャップ本体にスライド自在に取り付けられたスライドレバーを有し、
前記蓋体と前記スライドレバーとの間で働く磁気的な吸引力によって、前記スライドレバーのスライド操作に連動して、前記蓋体が前記閉塞位置と前記開放位置との間で回動されることを特徴とするキャップユニット。
〔２〕 前記キャップ本体と前記蓋体との互いに対向する面のうち、何れか一方の面に設けられた軸受凹部と、何れか他方の面に設けられた軸受凸部とが互いに係合された状態で、前記キャップ本体に対して前記蓋体が回動自在に取り付けられていることを特徴とする前記〔１〕に記載のキャップユニット。
〔３〕 前記蓋体と前記スライドレバーとの何れか一方に設けられたマグネットと、何れか他方に設けられたマグネット又は磁性体との間で働く磁気的な吸引力によって、前記キャップ本体に対して前記蓋体が着脱自在に取り付けられていることを特徴とする前記〔１〕又は〔２〕に記載のキャップユニット。
〔４〕 前記キャップ本体は、前記閉塞位置にて前記蓋体の脱落を阻止するストッパーを有することを特徴とする前記〔３〕に記載のキャップユニット。
〔５〕 前記蓋開閉機構は、前記スライドレバーをスライド方向の一方側に向かって付勢する付勢部材を有し、
前記蓋体が前記通液口を閉塞した状態から、前記付勢部材の付勢に抗して前記スライドレバーをスライド方向の他方側に向かってスライド操作することによって、前記蓋体が前記閉塞位置から前記開放位置へと回動されることを特徴とする前記〔１〕～〔４〕の何れか一項に記載のキャップユニット。
〔６〕 前記蓋開閉機構は、前記容器本体の側面に設けられた取手部を把持した状態で、前記スライドレバーをスライド操作する操作レバーを有し、
前記操作レバーは、前記取手部に設けられた孔部を通して前記スライドレバーから前記容器本体の側面と前記取手部との間に向かって延長して設けられていることを特徴とする前記〔５〕に記載のキャップユニット。
〔７〕 前記〔１〕～〔６〕の何れか一項に記載のキャップユニットと、
前記キャップユニットが取り付けられた容器本体とを備えるキャップ付き容器。
〔８〕 前記容器本体は、真空断熱構造を有することを特徴とする前記〔７〕に記載のキャップ付き容器。

以上のように、本発明によれば、蓋体の開閉操作を容易に行うことを可能としたキャップユニット、並びに、そのようなキャップユニットを備えることによって、更なる使い勝手の向上を可能としたキャップ付き容器を提供することが可能である。

本発明の一実施形態に係るキャップユニットを備えたキャップ付き容器において、蓋体が閉塞位置にある状態を示す斜視図である。 図１に示すキャップ付き容器において、蓋体が開放位置にある状態を示す斜視図である。 図１中に示す線分Ａ－Ａによるキャップ付き容器の断面図である。 図１中に示す線分Ｂ－Ｂによるキャップ付き容器の断面図である。 図２中に示す線分Ａ－Ａによるキャップ付き容器の断面図である。 図２中に示す線分Ｂ－Ｂによるキャップ付き容器の断面図である。 図１に示すキャップユニットを下方側から見た斜視図である。 図１に示すキャップユニット及び容器本体を上方側から見た分解斜視図である。 図１に示すキャップユニットを下方側から見た分解斜視図である。 図１に示すキャップ付き容器において、蓋体が閉塞位置にある状態を示す透視平面図である。 図２に示すキャップ付き容器において、蓋体が開放位置にある状態を示す透視平面図である。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態として、例えば図１～図１１に示すキャップユニット１を備えたキャップ付き容器１００について説明する。

なお、図１は、キャップユニット１を備えたキャップ付き容器１００において、蓋体１１が閉塞位置にある状態を示す斜視図である。図２は、キャップ付き容器１００において、蓋体１１が開放位置にある状態を示す斜視図である。図３は、図１中に示す線分Ａ－Ａによるキャップ付き容器１００の断面図である。図４は、図１中に示す線分Ｂ－Ｂによるキャップ付き容器１００の断面図である。図５は、図２中に示す線分Ａ－Ａによるキャップ付き容器１００の断面図である。図６は、図２中に示す線分Ｂ－Ｂによるキャップ付き容器１００の断面図である。図７は、キャップユニット１を下方側から見た斜視図である。図８は、キャップユニット１及び容器本体２を上方側から見た分解斜視図である。図９は、キャップユニット１を下方側から見た分解斜視図である。図１０は、キャップ付き容器１００において、蓋体１１が閉塞位置にある状態を示す透視平面図である。図１１は、キャップ付き容器１００において、蓋体１１が開放位置にある状態を示す透視平面図である。

本実施形態のキャップ付き容器１００は、図１及び図２に示すように、本実施形態のキャップユニット１と、このキャップユニット１が着脱自在に取り付けられる容器本体２とを備えている。

キャップ付き容器１００は、真空断熱構造を有する容器本体２によって、この容器本体２に収容された飲料（内容物）を保温又は保冷することが可能なマグ（飲料用容器）である。

具体的に、この容器本体２は、図３～図６に示すように、例えばステンレス等からなる有底筒状の外容器３及び内容器４を有し、外容器３の内側に内容器４を収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。

また、外容器３と内容器４との間には、真空断熱層５が設けられている。真空断熱層５は、例えば、高真空に減圧（真空引き）されたチャンバー内で、外容器３の底面中央部に設けられた脱気孔を塞ぐことによって形成することができる。

容器本体２は、略円形状の底部２ａと、底部２ａの外周から略円筒状に起立した胴部２ｂとを有している。また、胴部２ｂの上端部は、容器本体２の上部開口部２ｃとして、円形状に開口している。

また、容器本体２は、底部２ａに取り付けられた底部材６と、胴部２ｂの上端部に取り付けられた肩部材７とを有している。

底部材６及び肩部材７は、例えばポリプロピレン（ＰＰ）等の耐熱性樹脂からなる。また、それ以外にも、例えばアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン（ＡＢＳ）等の熱可塑性樹脂や、例えばポリアセタール（ＰＯＭ）等の耐摩耗性に優れた樹脂などを用いることが可能である。

底部材６は、全体として有底円筒状に形成されている。底部材６は、容器本体２の底部２ａと胴部２ｂとの間の段差部２ｄに嵌め付けられた状態で接着剤を介して接着されることによって、容器本体２の底部２ａを覆った状態で取り付けられている。

肩部材７は、全体として略円筒状に形成されている。肩部材７は、容器本体２の胴部２ｂと上部開口部２ｃとの間の段差部２ｅに嵌め付けられた状態で接着剤を介して接着されることによって、容器本体２の上部開口部２ｃ（胴部２ｂの上端部）の周囲を覆った状態で取り付けられている。

また、容器本体２の側面には、取手部８が設けられている。取手部８は、使用者が把持する部分であり、底部材６の側面から延長された下側アーム６ａと、肩部材７の側面から延長された上側アーム７ａとの間を連結するように上下方向に延長された把持部８ａとを有している。把持部８ａの両端は、下側アーム６ａ及び上側アーム７ａにネジ止めにより取り付けられている。

なお、容器本体２については、全体として略円筒状の外観形状を有しているが、容器本体２の外観形状については、特に限定されるものではなく、サイズやデザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。また、容器本体２の外周面には、塗装や印刷等が施されていてもよい。

また、取手部８については、上述した形状のものに必ずしも限定されるものではなく、例えば、肩部材７の側面から突出し、下方に延長して設けられたものであってもよい。

なお、本実施形態では、以下の説明において、取手部８が設けられた側をキャップ付き容器１００の「後側」とし、それとは反対側をキャップ付き容器１００の「前側」として説明するものとする。

本実施形態のキャップユニット１は、容器本体２の上部開口部２ｃを閉塞する栓体を構成するものである。

具体的に、このキャップユニット１は、図３～図９に示すように、容器本体２の上部開口部２ｃを閉塞すると共に、通液口９が設けられたキャップ本体１０と、キャップ本体１０に回動自在に取り付けられた状態で、通液口９を開閉する蓋体１１と、蓋体１１が通液口９を閉塞する閉塞位置と、蓋体１１が通液口９を開放する開放位置との間で蓋体１１を開閉操作する蓋開閉機構１２とを備えている。

キャップ本体１０は、例えばポリプロピレン（ＰＰ）やポリメチルペンテン（ＰＭＰ）等の耐熱性樹脂からなる。キャップ本体１０は、略円筒状の周壁部１０ａと、周壁部１０ａの上部を覆う略円板状の上壁部１０ｂと、上壁部１０ｂの周囲から漸次拡径しながら上方に向かって突出された上縁部１０ｃと、上縁部１０ｃの先端から拡径方向に突出されたフランジ部１０ｄとを有している。

上壁部１０ｂの中央部を挟んだ左右の両側には、互いに対称となる一対の通液口９が設けられている。各通液口９は、蓋体１１の回動方向に所定の角度範囲（本実施形態では約８０°）で扇状に開口している。

また、キャップ本体１０の上部には、天板１３が取り付けられている。天板１３は、キャップ本体１０と同じ材料からなり、キャップ本体１０の上部を覆った状態で、フランジ部１０ｄと溶着により一体に取り付けられている。

天板１３の中央部を挟んだ左右の両側には、一対の飲み口１３ａが設けられている。一対の飲み口１３ａは、通液口９と対向する位置に通液口９に対応した形状で扇状に開口している。

キャップ本体１０は、容器本体２の上部開口部２ｃから周壁部１０ａが容器本体２の内側に嵌め込まれた状態で、容器本体２の上端部にフランジ部１０ｄが当接されることによって、容器本体２の上部開口部２ｃを閉塞する構成となっている。

また、キャップ本体１０の周壁部１０ａには、止水パッキン１４が着脱自在に取り付けられている。止水パッキン１４は、キャップ本体１０と容器本体２との間を密閉するためのリング状のシール部材である。止水パッキン１４は、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。

これに対応して、周壁部１０ａの外周部には、リング状の嵌合凹部１０ｅが全周に亘って設けられている。止水パッキン１４は、この嵌合凹部１０ｅに嵌め付けられている。一方、止水パッキン１４は、それ自体を弾性変形させる（引っ張り伸ばす）ことによって、嵌合凹部１０ｅ（キャップ本体１０）から取り外すことが可能である。

これにより、止水パッキン１４とキャップ本体１０とをそれぞれ別々に洗浄することができ、止水パッキン１４と嵌合凹部１０ｅ（キャップ本体１０）との間を衛生的に保つことが可能である。

また、止水パッキン１４の外周面には、拡径方向に全周に亘って突出された弾性フランジ部１４ａが設けられている。止水パッキン１４は、容器本体２の内側に周壁部１０ａが嵌め込まれた際に、この弾性フランジ部１４ａが弾性変形しながら、内容器４（容器本体２）の内周面に全周に亘って密着した状態となる。これにより、キャップ本体１０と容器本体２との間を液密に封止（止水）することが可能となっている。

蓋体１１は、例えばポリプロピレン（ＰＰ）やポリメチルペンテン（ＰＭＰ）等の耐熱性樹脂からなる。蓋体１１は、その中央部に位置するセンター板１１ａと、そのセンター板１１ａを挟んだ左右の両側に位置する一対のシャッター板１１ｂと、一対のシャッター板１１ｂの間に位置する一対の切欠部１１ｃとを有している。

このうち、センター板は１１ａは、上壁部１０ｂの中央部に対応した形状で円板状に形成されている。一方、各シャッター板１１ｂは、各通液口９に対応した形状で扇状に形成されている。一方、各切欠部１１ｃは、一対のシャッター板１１ｂの間で扇状に切り欠き形成されている。

蓋体１１は、キャップ本体１０の周壁部１０ａの内側に位置して、センター板１１ａが上壁部１０ｂの下面中央部と対向しながら、一対のシャッター板１１ｂが一対の通液口９を閉塞する閉塞位置と、一対のシャッター板１１ｂが一対の通液口９を開放する開放位置との間で回動自在に取り付けられている。

具体的に、キャップ本体１０と蓋体１１との互いに対向する面のうち、キャップ本体１０の下面には、軸受凸部１５ａが設けられている。一方、蓋体１１の上面には、軸受凹部１５ｂが設けられている。

軸受凸部１５ａは、例えば、金属製の軸ピンからなり、上壁部１０ｂの中央部を貫通した状態で、上下方向に突出した状態で取り付けられている。軸受凹部１５ｂは、例えば、センター板１１ａの上面中央部を凹ませた軸孔からなり、この軸孔を形成するように、センター板１１ａの下面中央部から有底円筒状に突出して設けられている。

これにより、本実施形態のキャップユニット１では、軸孔（軸受凹部１５ｂ）に軸ピン（軸受凸部１５ａ）が挿入された状態で、キャップ本体１０の中心軸回りに蓋体１１を回動自在に取り付けることが可能となっている。

なお、本実施形態のキャップユニット１では、上述した軸孔（軸受凹部１５ｂ）に軸ピン（軸受凸部１５ａ）が挿入される構成に必ずしも限定されるものではなく、キャップ本体１０に対して蓋体１１が回動自在に取り付けられるように、軸受凸部１５ａと軸受凹部１５ｂとが互いに係合される構成であればよい。

また、本実施形態のキャップユニット１では、上述したキャップ本体１０側に軸受凸部１５ａを設け、蓋体１１側に軸受凹部１５ｂを設けた構成とは逆に、キャップ本体１０側に軸受凹部１５ｂを設け、蓋体１１側に軸受凸部１５ａを設けた構成とすることも可能である。

蓋開閉機構１２は、キャップ本体１０にスライド自在に取り付けられたスライドレバー１６と、スライドレバー１６をスライド方向の一方側に向かって付勢する付勢部材１７と、容器本体２の取手部８を把持した状態で、スライドレバー１６をスライド操作する操作レバー１８とを有している。

スライドレバー１６は、例えばポリプロピレン（ＰＰ）やポリメチルペンテン（ＰＭＰ）等の耐熱性樹脂からなり、前後方向に延在した平板形状を有している。スライドレバー１６は、キャップ本体１０の上壁部１０ｂと天板１３との間に配置されて、前後方向にスライド自在に取り付けられている。

具体的に、キャップ本体１０とスライドレバー１６との互いに対向する面のうち、キャップ本体１０の上面には、第１のガイド凸部１９ａ及び第２のガイド凸部１９ｂが設けられている。一方、スライドレバー１６の下面には、第１のガイド凹部１９ｃ及び第２のガイド凹部１９ｄが設けられている。

第１のガイド凸部１９ａは、例えば、上壁部１０ｂの中央部を挟んだ後側に位置して、上方に向かって突出された突起からなる。第２のガイド凸部１９ｂは、例えば、上述した上壁部１０ｂの中央部から上方に向かって突出された軸ピンからなる。また、キャップ本体１０の周壁部１０ａにおける中央部を挟んだ後側の側面には、スライドレバー１６を貫通させる貫通孔１０ｆが設けられている。

第１のガイド凹部１９ｃは、例えば、突起（第１のガイド凸部１９ａ）と対向する位置を突起に対応した幅で前後方向に切り欠かれた長孔からなる。第２のガイド凹部１９ｄは、例えば、軸ピン（第２のガイド凸部１９ｂ）と対向する位置を軸ピンに対応した幅で前後方向に切り欠かれた長孔からなる。

これにより、本実施形態のキャップユニット１では、貫通孔１０ｆにスライドレバー１６を貫通させた状態で、一方の長孔（第１のガイド凹部１９ｃ）の内側に突起（第１のガイド凸部１９ａ）を位置させると共に、他方の長孔（第２のガイド凹部１９ｄ）に軸ピン（第２のガイド凸部１９ｂ）を位置させることによって、キャップ本体１０の前後方向にスライドレバー１６をスライド自在に取り付けることが可能となっている。

なお、本実施形態のキャップユニット１では、上述した長孔（第１及び第２のガイド凹部１９ｃ，１９ｄ）の内側に突起及び軸ピン（第１及び第２のガイド凸部１９ａ，１９ｂ）が位置する構成に必ずしも限定されるものではなく、キャップ本体１０に対してスライドレバー１６がスライド自在に取り付けられるように、第１及び第２のガイド凸部１９ａ，１９ｂと第１及び第２のガイド凹部１９ｃ，１９ｄとが互いに係合される構成であればよい。

また、本実施形態のキャップユニット１では、上述したキャップ本体１０側に第１及び第２のガイド凸部１９ａ，１９ｂを設け、スライドレバー１６側に第１及び第２のガイド凹部１９ｃ，１９ｄを設けた構成とは逆に、キャップ本体１０側に第１及び第２のガイド凹部１９ｃ，１９ｄを設け、スライドレバー１６側に第１及び第２のガイド凸部１９ａ，１９ｂを設けた構成とすることも可能である。

蓋開閉機構１２では、蓋体１１とスライドレバー１６との間で働く磁気的な吸引力によって、スライドレバー１６のスライド操作に連動して、蓋体１１が閉塞位置と開放位置との間で回動される構成となっている。

具体的に、この蓋開閉機構１２は、蓋体１１に設けられた第１のマグネット２０と、スライドレバー１６に設けられた第２のマグネット２１とを有している。

第１のマグネット２０は、センター板１１ａの軸受凹部１５ｂの周囲のうち、一方のシャッター板１１ｂと一方の切欠部１１ｃとの境界付近に位置して、この蓋体１１を形成する樹脂の中に埋め込まれた状態で配置されている。

第２のマグネット２１は、スライドレバー１６の第２のガイド凹部１９ｄを挟んだ一方側に位置して、このスライドレバー１６を形成する樹脂の中に埋め込まれた状態で配置されている。

蓋開閉機構１２では、第１のマグネット２０と第２のマグネット２１とが互いに対向した状態で磁気的に吸引される。これにより、キャップ本体１０の周壁部１０ａの内側に位置する蓋体１１と上壁部１０ｂとの対向した状態が保持される。

すなわち、本実施形態のキャップユニット１では、これら第１のマグネット２０と第２のマグネット２１との間で働く磁気的な吸引力によって、キャップ本体１０に対して蓋体１１を着脱自在に取り付けることが可能となっている。

なお、本実施形態のキャップユニット１では、上述した蓋体１１側に第１のマグネット２０を設け、スライドレバー１６側に第２のマグネット２１を設けた構成となっているが、蓋体１１とスライドレバー１６との何れか一方にマグネットを設けて、何れか他方にこのマグネットに吸着する磁性体を設けた構成とすることも可能である。

また、蓋体１１の上壁部１０ｂと対向する面には、上壁部１０ｂの下面と摺接される摺接突起２２が設けられている。摺接突起２２は、蓋体１１が回動する際に上壁部１０ｂの下面との間で働く摺接抵抗を低減するものであり、例えば、センター板１１ａの周囲及び一対のシャッター板１１ｂの周囲に沿って微小な高さで線状に突出して設けられている。

本実施形態のキャップユニット１では、図１０に示すように、スライドレバー１６がスライド方向の一方側（前側）に位置するとき、蓋体１１が閉塞位置にあり、一対のシャッター板１１ｂが一対の通液口９を閉塞した状態となる。

一方、本実施形態のキャップユニット１では、図１１に示すように、スライドレバー１６がスライド方向の他方側（後側）に位置するとき、蓋体１１が開放位置にあり、一対のシャッター板１１ｂが一対の通液口９を開放した状態となる。

蓋開閉機構１２では、上述した第１のマグネット２０と第２のマグネット２１とが互いに対向した状態で磁気的に吸引されており、スライドレバー１６側の第２のマグネット２１の移動に合わせて、蓋体１１側の第１のマグネット２０が移動する。これにより、スライドレバー１６の前後方向のスライド操作に連動して、蓋体１１を閉塞位置と開放位置との間で回動させることが可能である。

また、キャップ本体１０には、閉塞位置にて蓋体１１の回り止めとなる一対の回止ストッパー２３と、閉塞位置にて蓋体１１の脱落を阻止する一対の脱落ストッパー２４とが設けられている。

回止ストッパー２３は、蓋体１１が閉塞位置にあるとき、一対のシャッター板１１ｂの回動方向の一端側と当接されるように、周壁部１０ａと上壁部１０ｂとの間から突出して設けられている。

脱落ストッパー２４は、周壁部１０ａの一対の通液口９に沿った内周面から突出して設けられている。これにより、蓋体１１が閉塞位置にあるとき、この蓋体１１に取り外す方向（下向き）の外力が加わっても、一対のシャッター板１１ｂの外周端部が脱落ストッパー２４に当接されることによって、蓋体１１の脱落を阻止することが可能である。したがって、この蓋体１１は、開放位置にあるときのみキャップ本体１０に対して着脱することが可能である。

付勢部材１７は、例えばコイルバネからなり、その一端側（前側）が上壁部１０ｂの中央部を挟んだ前側に設けられた第１の係止部２５ａに係止され、その他端側（後側）がスライドレバー１６の先端側に設けられた第２の係止部２５ｂに係止されている。

これにより、付勢部材１７は、スライドレバー１６をスライド方向の一方側（前側）に向かって付勢している。したがって、蓋開閉機構１２では、この状態で、蓋体１１が閉塞位置にあり、一対のシャッター板１１ｂが一対の通液口９を閉塞している。

操作レバー１８は、スライドレバー１６と一体に形成されると共に、スライドレバー１６の後側の下端部から下方に延長して設けられている。これにより、操作レバー１８は、上側アーム７ａに設けられた孔部７ｂを通して容器本体２の側面と把持部８ａとの間に向かって延長されている。

したがって、蓋開閉機構１２では、容器本体２の把持部８ａ（取手部８）を把持した状態で、操作レバー１８を指で引く操作（いわゆるトリガー操作）によって、付勢部材１７の付勢に抗してスライドレバー１６をスライド方向の他方側（後側）に向かってスライド操作することが可能である。これにより、蓋体１１を閉塞位置から開放位置へと回動させることができ、一対のシャッター板１１ｂが一対の通液口９を開放した状態となる。

本実施形態のキャップ付き容器１００では、この状態で容器本体２を傾けながら、この容器本体２から通液口９を通して流出する飲料（内容物）を飲み口１３ａを通して飲むことが可能である。

一方、飲料を飲み終わった後は、操作レバー１８に対するトリガー操作を解除する。これにより、付勢部材１７により付勢されたスライドレバー１６がスライド方向の一方側（前側）に向かってスライドすることになる。これにより、蓋体１１を開放位置から閉塞位置へと回動させることができ、一対のシャッター板１１ｂが一対の通液口９を閉塞した状態となる。

以上のように、本実施形態のキャップユニット１では、上述した蓋開閉機構１２を備えることによって、部品点数の少ない簡便な構造を有しながら、蓋体１１の開閉操作を容易に行うことが可能となっている。

したがって、本実施形態のキャップ付き容器１００では、このようなキャップユニット１を備えることによって、容器本体２を把持した状態で、蓋体１１の開閉操作を片手で容易にできることから、使い勝手の更なる向上を図ることが可能である。

なお、上述したように、通液口９は、互いに対称となる位置に設けられているため、使用者は、左右どちらの手でも快適に使用することが可能である。

なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、上述した真空断熱構造を有する容器本体２によって保温・保冷機能を持たせたマグ（飲料用容器）に本発明を適用した場合を例示しているが、容器本体と、容器本体に着脱自在に取り付けられるキャップユニットとを備えたキャップ付き容器に対して、本発明の蓋開閉機構１２を幅広く適用することが可能である。

１…キャップユニット ２…容器本体 ３…外容器 ４…内容器 ５…真空断熱層 ６…底部材 ７…肩部材 ８…取手部 ９…通液口 １０…キャップ本体 １１…蓋体 １２…蓋開閉機構 １３…天板 １４…止水パッキン １５ａ…軸受凸部 １５ｂ…軸受凹部 １６…スライドレバー １７…付勢部材 １８…操作レバー ２０…第１のマグネット ２１…第２のマグネット ２３…回止ストッパー ２４…脱落ストッパー １００…キャップ付き容器

Claims (8)

1. 上部が開口した容器本体に対して着脱自在に取り付けられるキャップユニットであって、
   前記容器本体の上部開口部を閉塞すると共に、通液口が設けられたキャップ本体と、
   前記キャップ本体に回動自在に取り付けられた状態で、前記通液口を開閉する蓋体と、
   前記蓋体が前記通液口を閉塞する閉塞位置と、前記蓋体が前記通液口を開放する開放位置との間で前記蓋体を開閉操作する蓋開閉機構を備え、
   前記蓋開閉機構は、前記キャップ本体にスライド自在に取り付けられたスライドレバーを有し、
   前記蓋体と前記スライドレバーとの間で働く磁気的な吸引力によって、前記スライドレバーのスライド操作に連動して、前記蓋体が前記閉塞位置と前記開放位置との間で回動されることを特徴とするキャップユニット。
2. 前記キャップ本体と前記蓋体との互いに対向する面のうち、何れか一方の面に設けられた軸受凹部と、何れか他方の面に設けられた軸受凸部とが互いに係合された状態で、前記キャップ本体に対して前記蓋体が回動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項１に記載のキャップユニット。
3. 前記蓋体と前記スライドレバーとの何れか一方に設けられたマグネットと、何れか他方に設けられたマグネット又は磁性体との間で働く磁気的な吸引力によって、前記キャップ本体に対して前記蓋体が着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項１又は２に記載のキャップユニット。
4. 前記キャップ本体は、前記閉塞位置にて前記蓋体の脱落を阻止するストッパーを有することを特徴とする請求項３に記載のキャップユニット。
5. 前記蓋開閉機構は、前記スライドレバーをスライド方向の一方側に向かって付勢する付勢部材を有し、
   前記蓋体が前記通液口を閉塞した状態から、前記付勢部材の付勢に抗して前記スライドレバーをスライド方向の他方側に向かってスライド操作することによって、前記蓋体が前記閉塞位置から前記開放位置へと回動されることを特徴とする請求項１～４の何れか一項に記載のキャップユニット。
6. 前記蓋開閉機構は、前記容器本体の側面に設けられた取手部を把持した状態で、前記スライドレバーをスライド操作する操作レバーを有し、
   前記操作レバーは、前記取手部に設けられた孔部を通して前記スライドレバーから前記容器本体の側面と前記取手部との間に向かって延長して設けられていることを特徴とする請求項５に記載のキャップユニット。
7. 請求項１～６の何れか一項に記載のキャップユニットと、
   前記キャップユニットが取り付けられた容器本体とを備えるキャップ付き容器。
8. 前記容器本体は、真空断熱構造を有することを特徴とする請求項７に記載のキャップ付き容器。

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