JP2022128123A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】密封装置のラビリンスシールの内部に浸入した泥水を容易に排水できる車輪用軸受装置を提供する。【解決手段】車輪用軸受装置1のアウター側シール部材10は、外輪2に嵌合される芯金11と、芯金11に接合され車輪取り付けフランジ3bと隙間をもって対向する第1サイドリップ12bと、金属環13と隙間をもって対向する第2サイドリップとを有するシール部材12と、車輪取り付けフランジ3bの基部3dに嵌装され、第2サイドリップ12cと対向する円板部13aと、第1サイドリップ12bと第2サイドリップ12cとの間において、シール部材12と隙間をもって対向する突出部13dとを有する金属環13とを備え、第1サイドリップ12bと第2サイドリップ12cと突出部13dとは径方向から見て重なっており、シール部材12は、第1サイドリップ12bおよび第2サイドリップ12cの少なくとも一つが欠落するドレン部12Aを備えている。【選択図】図3

Description

本発明は車輪用軸受装置に関する。
従来、自動車等の懸架装置において車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている。車輪用軸受装置には、外方部材と内方部材とによって形成された環状空間の開口端を塞ぎ、泥水等の異物の入り込みを防止する密閉装置が設けられている。
例えば、特許文献1に開示される密封装置は、外方部材である外輪の内周に嵌合される芯金と、芯金に一体的に接合され、複数のシールリップを有するシール部材と、内方部材であるハブ輪に形成される車輪取付フランジの基部に嵌合され、車輪取付フランジの側面に密着する円板部と、円板部の外径部から車輪取付フランジに対して軸方向の離間する側へ屈曲する屈曲部とを有する金属環と、を備えている。
そして、シール部材の複数のシールリップと、径方向において複数のシールリップの間に位置する金属環の屈曲部と、によって複雑なラビリンスシールを形成し、密封装置内への泥水の浸入を抑制している。
特開2017-48809号公報
しかし、特許文献1に記載される密封装置のように複雑なラビリンスシールが形成された構成では、一旦ラビリンスシールの内部に泥水が浸入してしまうと外部に排水され難い。ラビリンスシールの内部に泥水が浸入したままの状態で時間が経過すると、泥水が乾くことによって生じた泥によりシールリップの摩耗が促進され、結果的に耐泥水性能が低下することとなる。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、密封装置においてラビリンスシールを形成した場合でも、ラビリンスシールの内部に浸入した泥水を容易に排水することができる車輪用軸受装置を提供するものである。
即ち、車輪用軸受装置は、内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、軸方向の一端部に車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジを有し、外周に軸方向に延びる小径段部を有するハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、前記複列の外側軌道面に対向する複列の内側軌道面を有する内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と前記内方部材とによって形成された環状空間の軸方向一端側の開口端を塞ぐ密封装置と、を備える車輪用軸受装置であって、前記密封装置は、前記外方部材における軸方向一端側の内周に篏合される芯金と、前記芯金に一体的に接合されるシール部材と、前記内方部材における前記車輪取り付けフランジの基部に嵌装される金属環とを備え、前記シール部材は、前記芯金から車輪取り付けフランジ側へ向けて延出し、前記車輪取り付けフランジと隙間をもって対向する第1シールリップと、前記第1シールリップよりも径方向内側において前記芯金から車輪取り付けフランジ側へ向けて延出し、前記金属環と隙間をもって対向する第2シールリップとを有し、前記金属環は、前記車輪取り付けフランジの基部に接触し、前記第2シールリップと対向する円板部と、前記円板部の径方向外側端部から前記芯金側へ向けて突出し、径方向における前記第1シールリップと前記第2シールリップとの間において、前記シール部材と隙間をもって対向する突出部とを有し、前記第1シールリップと前記第2シールリップと前記突出部とは径方向から見て重なっており、前記シール部材は、周方向における所定領域において、前記第1シールリップおよび前記第2シールリップの少なくとも一つが欠落するドレン部を備えている。
本発明によれば、密封装置の内部に浸入した泥水が、ドレン部を通じて密封装置の外部に排出され易くなる。
車輪用軸受装置を示す側面断面図である。 ドレン部が構成されていない領域のアウター側シール部材を示す側面断面図である。 軸方向におけるアウター側から見たアウター側シール部材を示す図である。 ドレン部が構成されている領域のアウター側シール部材を示す側面断面図である。 第1サイドリップのみが形成されておらず、第2サイドリップは形成された構成のドレン部を示す側面断面である。 第2サイドリップのみが形成されておらず、第1サイドリップは形成された構成のドレン部を示す側面断面である。 径方向内側から径方向外側へいくに従ってドレン部の周方向の長さが小さくなるように構成されたシール部材を軸方向におけるアウター側から見た図である。
以下に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
[車輪用軸受装置]
図1に示す車輪用軸受装置1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態であり、自動車等の車両の懸架装置において車輪を回転自在に支持するものである。
車輪用軸受装置1は第3世代と称呼される構成を備えており、外方部材である外輪2と、内方部材であるハブ輪3および内輪4と、転動列である二列のインナー側ボール列5及びアウター側ボール列6と、インナー側シール部材9およびアウター側シール部材10とを具備する。
ここで、インナー側とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車体側を表し、アウター側とは、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の車輪側を表す。また、車体に取り付けた際の車輪用軸受装置1の下側を路面側と称し、上側を反路面側と称する。さらに、軸方向とは車輪用軸受装置1の回転軸に沿った方向を表し、軸方向一端側はアウター側であり、軸方向他端側はインナー側である。
外輪2のインナー側端部には、インナー側シール部材9が嵌合可能なインナー側開口部2aが形成されている。外輪2のアウター側端部には、アウター側シール部材10が嵌合可能なアウター側開口部2bが形成されている。外輪2の内周面には、インナー側の外側軌道面2cと、アウター側の外側軌道面2dとが形成されている。
外輪2の外周面には、外輪2を車体側部材に取り付けるための車体取り付けフランジ2eが一体的に形成されている。車体取り付けフランジ2eには、車体側部材と外輪2とを締結する締結部材(ここでは、ボルト)が挿入されるボルト孔2gが設けられている。
ハブ輪3の外周面3jにおけるインナー側端部には、アウター側端部よりも縮径された小径段部3aが形成されている。ハブ輪3における小径段部3aのアウター側端部には肩部3eが形成されている。ハブ輪3のアウター側端部には、車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジ3bが一体的に形成されている。車輪取り付けフランジ3bには、複数のボルト孔3fが形成されている。ボルト孔3fには、ハブ輪3と車輪又はブレーキ部品とを締結するためのハブボルト3iが圧入されている。
ハブ輪3の外周面3jには、外輪2のアウター側の外側軌道面2dに対向するようにアウター側の内側軌道面3cが設けられている。つまり、内方部材のアウター側には、ハブ輪3によって内側軌道面3cが構成されている。アウター側シール部材10は、外輪2とハブ輪3とによって形成された環状空間のアウター側開口端に嵌合されており、当該アウター側開口端を塞いでいる。アウター側シール部材10は、密封装置の一例である。ハブ輪3は、車輪取り付けフランジ3bよりもアウター側の端部にアウター側端面3gを有している。
ハブ輪3の小径段部3aには、内輪4が設けられている。内輪4は、圧入および加締加工によりハブ輪3の小径段部3aに固定されている。内輪4は、転動列であるインナー側ボール列5及びアウター側ボール列6に予圧を付与している。内輪4は、インナー側端部にインナー側端面4bを有しており、アウター側端部にアウター側端面4cを有している。ハブ輪3のインナー側端部には、内輪4のインナー側端面4bにかしめられたかしめ部3hが形成されている。
内輪4の外周面には、外輪2のインナー側の外側軌道面2cと対向するようにインナー側の内側軌道面4aが設けられている。つまり、内方部材のインナー側には、内輪4によって内側軌道面4aが構成されている。
転動列であるインナー側ボール列5とアウター側ボール列6とは、転動体である複数のボール7が保持器8によって保持されることにより構成されている。インナー側ボール列5は、内輪4の内側軌道面4aと、外輪2のインナー側の外側軌道面2cとの間に転動自在に挟まれている。アウター側ボール列6は、ハブ輪3の内側軌道面3cと、外輪2のアウター側の外側軌道面2dとの間に転動自在に挟まれている。つまり、インナー側ボール列5とアウター側ボール列6とは、外方部材と内方部材との両軌道面間に転動自在に収容されている。
車輪用軸受装置1においては、外輪2と、ハブ輪3及び内輪4と、インナー側ボール列5と、アウター側ボール列6とによって複列アンギュラ玉軸受が構成されている。なお、車輪用軸受装置1は複列アンギュラ玉軸受に替えて複列円錐ころ軸受を構成していてもよい。
[アウター側シール部材]
図2に示すように、アウター側シール部材10は、外輪2におけるアウター側の内周に篏合される芯金11と、芯金11に一体的に接合されるシール部材12と、ハブ輪3における車輪取り付けフランジ3bの基部3dに嵌装される金属環13とを有している。
芯金11は、例えば鋼板により構成されており、外輪2のアウター側開口部2bの内周に嵌合される円筒状の嵌合部11aと、嵌合部11aのインナー側端部から内径側へ延びる内側部11bと、嵌合部11aのアウター側端部から外径側へ延びる外側部11cとを有している。外側部11cは、嵌合部11aから外径側へ延びた後に、外輪2の外周面に沿ってインナー側へ屈曲している。
シール部材12は、例えば合成ゴム等の弾性部材によって形成されており、芯金11に加硫接着によって接合されている。シール部材12は、基部12aと、第1サイドリップ12bと、第2サイドリップ12cと、第3サイドリップ12dと、ラジアルリップ12eとを有している。基部12aは、芯金11の内側部11bから嵌合部11aを経由して外側部11cに至るまでの範囲に接合されている。
第1サイドリップ12bは、芯金11の外側部11cから、アウター側となる車輪取り付けフランジ3b側へ向けて延出し、車輪取り付けフランジ3bにおける基部3dのインナー側側面と軸方向において隙間をもって対向している。車輪取り付けフランジ3bの基部3dと対向する第1サイドリップ12bの先端面は、軸方向に面する平坦面に形成されている。第1サイドリップ12bは、第1シールリップの一例である。
第2サイドリップ12cは、第1サイドリップ12bよりも径方向内側において、芯金11から、アウター側となる車輪取り付けフランジ3b側へ向けて延出している。具体的には、第2サイドリップ12cは、芯金11の内側部11bから、車輪取り付けフランジ3b側かつ径方向外側へ向けて延出している。また、第2サイドリップ12cは、金属環13と隙間をもって対向している。第2サイドリップ12cは、第2シールリップの一例である。
第3サイドリップ12dは、第2サイドリップ12cよりも径方向内側において、芯金11から、アウター側となる車輪取り付けフランジ3b側へ向けて延出している。具体的には、第3サイドリップ12dは、芯金11の内側部11bから、車輪取り付けフランジ3b側かつ径方向外側へ向けて延出している。また、第3サイドリップ12dは、金属環13に摺接している。
ラジアルリップ12eは、第3サイドリップ12dよりも径方向内側において、芯金11から径方向内側へ向けて延出している。具体的には、ラジアルリップ12eは、芯金11の内側部11bから、径方向内側かつインナー側へ向けて延出している。また、ラジアルリップ12eは、金属環13に摺接している。
金属環13は、例えば鋼板により構成されており、円板部13aと、円筒部13bと、接続部13cと、突出部13dとを有している。円板部13aは円板状に形成されており、車輪取り付けフランジ3bにおける基部3dのインナー側側面に接触している。円板部13aは、軸方向において第2サイドリップ12cと隙間をもって対向している。
円筒部13bは円筒状に形成されており、車輪取り付けフランジ3bよりもインナー側において、ハブ輪3の外周面3jに嵌装されている。円筒部13bは、径方向においてラジアルリップ12eと対向しており、円筒部13bとラジアルリップ12eとは摺接している。接続部13cは、円板部13aと円筒部13bとを接続している。接続部13cは、軸方向において第3サイドリップ12dと対向しており、接続部13cと第3サイドリップ12dとは摺接している。
突出部13dは、円板部13aの径方向外側端部から、インナー側となる芯金11側へ向けて突出している。突出部13dは、径方向において、第1サイドリップ12bと第2サイドリップ12cとの間に位置している。突出部13dは、径方向における第1サイドリップ12bと第2サイドリップ12cとの間において、シール部材12の基部12aと隙間をもって対向している。突出部13dの外周面には、弾性部材14が一体的に接合されている。弾性部材14は、例えば合成ゴムにより形成されている。
このように構成されるアウター側シール部材10においては、シール部材12の第1サイドリップ12bおよび第2サイドリップ12cと、金属環13の突出部13dとは径方向から見て重なっており、第1サイドリップ12bと第2サイドリップ12cと突出部13dとによってラビリンスシールを構成している。
第1サイドリップ12b、第2サイドリップ12c、および突出部13dは、アウター側シール部材10の外周部に位置しており、第1サイドリップ12bと第2サイドリップ12cと突出部13dとによってラビリンスシールを構成することにより、アウター側シール部材10の内部へ泥水が浸入することを抑制している。
このように、アウター側シール部材10においてラビリンスシールを構成し、内部への泥水の浸入を抑制した場合、一旦ラビリンスシールの内部に泥水が浸入してしまうと排水され難くなる傾向にある。そこで、アウター側シール部材10においては、ラビリンスシールの内部に泥水が浸入した場合でも、泥水を容易に排水することができるように、シール部材12にドレン部12Aを形成している。
[ドレン部]
図3に示すように、ドレン部12Aは、シール部材12の路面側において、周方向の所定領域に構成されている。本実施形態の場合、ドレン部12Aはシール部材12の最下部に位置しており、シール部材12の周方向長さの1/4程度の領域に構成されている。ドレン部12Aの周方向の長さは、シール部材12の径方向内側から径方向外側へいくに従って大きくなっている。
図3、図4に示すように、シール部材12のドレン部12Aが構成されている領域においては、第1サイドリップ12bおよび第2サイドリップ12cが形成されていない。つまり、シール部材12のドレン部12Aにおいては、第1サイドリップ12bおよび第2サイドリップ12cが欠落した状態となっており、突出部13dとシール部材12とは、第3サイドリップ12よりも外径側において、径方向から見て重なっていない。
このように、シール部材12にドレン部12Aを構成することで、アウター側シール部材10の内部に泥水が浸入した場合でも、ハブ輪3が外輪2に対して回転した際の遠心力により、浸入した泥水がドレン部12Aを通じてアウター側シール部材10の外部に排出され易くなっている。ドレン部12Aを通じて外部に排出される泥水は、第2サイドリップ12cおよび第1サイドリップ12bに阻害されることなく、金属環13の突出部13dとシール部材12の基部12aとの間を通じて、シール部材12の外部へ容易に排出される。
これにより、アウター側シール部材10の内部に浸入した泥水が、内部に浸入したままの状態で乾燥することがなく、乾いた泥によって第1サイドリップ12bおよび第2サイドリップ12c等のシールリップが摩耗することを抑制でき、アウター側シール部材10の耐泥水性能を長期間にわたって保持することが可能となる。
本実施形態においては、ドレン部12Aは、アウター側シール部材10の路面側の部分となる下半部に位置しているが、アウター側シール部材10の反路面側の部分となる上半部に構成することもできる。ドレン部12Aをアウター側シール部材10の反路面側に構成した場合においても、ハブ輪3が外輪2に対して回転した際の遠心力によって、アウター側シール部材10の内部に浸入した泥水を外部に排出することが可能である。
但し、ドレン部12Aをアウター側シール部材10の路面側に構成した場合は、ハブ輪3が外輪2に対して回転した際の遠心力に加えて、重力によっても内部に浸入した泥水の外部への排出が促進されるため、ドレン部12Aはアウター側シール部材10の路面側に構成することが好ましい。
図4に示したアウター側シール部材10のドレン部12Aにおいては、第1サイドリップ12bおよび第2サイドリップ12cが形成されていない構成となっている。
しかし、図5に示すように、アウター側シール部材10のドレン部12Aは、第1サイドリップ12bのみが形成されておらず、第2サイドリップ12cは形成された構成とすることもできる。このような構成においても、金属環13の突出部13dとシール部材12とは、突出部13dよりも外径側において、径方向から見て重なっておらず、アウター側シール部材10の内部に浸入した泥水が外部に排出され易くなっている。
また、図6に示すように、アウター側シール部材10のドレン部12Aは、第2サイドリップ12cのみが形成されておらず、第1サイドリップ12bは形成された構成とすることもできる。このような構成においても、金属環13の突出部13dとシール部材12とは、第1サイドリップ12bと第3サイドリップ12dとの間において、径方向から見て重なっておらず、アウター側シール部材10の内部に浸入した泥水が外部に排出され易くなっている。
また、図3に示したアウター側シール部材10のドレン部12Aにおいては、シール部材12の径方向内側から径方向外側へいくに従ってドレン部12Aの周方向の長さが大きくなっている。しかし、図7に示すように、アウター側シール部材10のドレン部12Aは、シール部材12の径方向内側から径方向外側へいくに従ってドレン部12Aの周方向の長さが小さくなるように構成することもできる。
このように、ドレン部12Aを径方向外側へいくに従って周方向の長さが小さくなるように構成することで、ラビリンスシールが構成されていない領域が径方向外側へいくに従って小さくなり、泥水がドレン部12Aを通じてアウター側シール部材10の内部へ浸入することを抑制できる。これにより、アウター側シール部材10の耐泥水性能をより向上することが可能となる。
なお、本実施形態における車輪用軸受装置1は、ハブ輪3の外周に内側軌道面3cが直接形成されている第3世代構造の車輪用軸受装置1として構成されているがこれに限定するものではなく、ハブ輪3に一対の内輪4が圧入固定された第2世代構造であってもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 車輪用軸受装置
2 外輪
2b アウター側開口部
2c (インナー側の)外側軌道面
2d (アウター側の)外側軌道面
3 ハブ輪
3b 車輪取り付けフランジ
3c 内側軌道面
3d 基部
4 内輪
4a 内側軌道面
5 インナー側ボール列
6 アウター側ボール列
10 アウター側シール部材
11 芯金
12 シール部材
12A ドレン部
12b 第1サイドリップ
12c 第2サイドリップ
13 金属環
13a 円板部
13d 突出部

Claims (3)

  1. 内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、
    軸方向の一端部に車輪を取り付けるための車輪取り付けフランジを有し、外周に軸方向に延びる小径段部を有するハブ輪、および前記ハブ輪の小径段部に圧入された少なくとも一つの内輪からなり、前記複列の外側軌道面に対向する複列の内側軌道面を有する内方部材と、
    前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記外方部材と前記内方部材とによって形成された環状空間の軸方向一端側の開口端を塞ぐ密封装置と、を備える車輪用軸受装置であって、
    前記密封装置は、
    前記外方部材における軸方向一端側の内周に篏合される芯金と、
    前記芯金に一体的に接合されるシール部材と、
    前記内方部材における前記車輪取り付けフランジの基部に嵌装される金属環とを備え、
    前記シール部材は、前記芯金から車輪取り付けフランジ側へ向けて延出し、前記車輪取り付けフランジと隙間をもって対向する第1シールリップと、前記第1シールリップよりも径方向内側において前記芯金から車輪取り付けフランジ側へ向けて延出し、前記金属環と隙間をもって対向する第2シールリップとを有し、
    前記金属環は、前記車輪取り付けフランジの基部に接触し、前記第2シールリップと対向する円板部と、前記円板部の径方向外側端部から前記芯金側へ向けて突出し、径方向における前記第1シールリップと前記第2シールリップとの間において、前記シール部材と隙間をもって対向する突出部とを有し、
    前記第1シールリップと前記第2シールリップと前記突出部とは径方向から見て重なっており、
    前記シール部材は、周方向における所定領域において、前記第1シールリップおよび前記第2シールリップの少なくとも一つが欠落するドレン部を備えている車輪用軸受装置。
  2. 前記ドレン部は、前記シール部材の路面側の部分に位置する請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記ドレン部は、径方向内側から径方向外側へいくに従って、周方向の長さが小さくなる請求項1または請求項2に記載の車輪用軸受装置。
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