JP2022122349A - 軟磁性扁平粉末 - Google Patents

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Abstract

【課題】高性能磁性シートの製造に適した軟磁性扁平粉末の提供。【解決手段】この軟磁性扁平粉末の材質は、添加元素としてBを含むFe-Si-Al系合金である。この合金中のBの含有率は、0.002質量%以上0.015質量%以下である。好ましくは、この扁平粉末では、体積基準のメジアン径D50が30μm以上80μm以下であり、タップ密度TDが1.25g/cm3以下であり、保磁力Hcが400A/m以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、軟磁性扁平粉末に関する。詳細には、本発明は、ノイズ抑制用磁性シートに用いる軟磁性扁平粉末に関する。
携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット型パーソナルコンピュータ等の携帯用電子機器が、近年普及している。最近では、これらの機器の小型化及び高性能化が進んでいる。機器の小型化に伴い、機器内の回路部品にも、小型化及び高性能化の要求が高まっている。小型化及び高性能化された機器では、回路に装着される電子部品の密度が高い。従って、この電子部品から放射される電波ノイズに起因して、電子部品同士間の電波干渉、及び電子回路同士間の電波干渉が生じやすい。電波干渉は、電子機器の誤動作を招来する。
電波干渉の抑制の目的で、電子機器にノイズ抑制シートが挿入されることがある。このノイズ抑制シートは、放出された放射電波(ノイズ)を磁力に変換し、電子回路外への電波放出を防ぐ。ノイズ抑制シートには、高い透磁率が求められる。
特許文献1には、絶縁性軟磁性体層を有する電磁波干渉抑制体が開示されている。この絶縁性軟磁性体層は、樹脂等の有機結合剤と、金属磁性フィラーとしての軟磁性体粉末を含んでいる。この軟磁性体粉末として、Fe-Si-Al合金からなる扁平状微粉末が用いられている。このような金属磁性フィラーには、ノイズ抑制シート等の磁性シートにおいて、高い複素透磁率の実部μ’及び虚部μ’’を実現することが要求される。所謂Ollendorffの式からわかるように、磁性シートにおける高い実部μ’及び虚部μ’’を達成するためには、磁性シート中に軟磁性粉末を高充填すること、透磁率の高い軟磁性粉末を用いること、及び、反磁界を下げるため磁化方向に高いアスペクト比を持つ扁平粉末を用いることが重要である。
特許文献2は、50%粒子径D50(メジアン径)、保磁力Hc及び嵩密度BDが所定の関係を満たす扁平状軟磁性材料を開示している。特許文献2では、アトマイズ法で作製された軟磁性粉末のポロシティを低減することで、メジアン径を増加させ、これにより高いアスペクト比を得ることにより、高いμ’を達成している。
特許文献3には、組成が質量%で、Feが84.0%以上96.0%以下、Siが3.0%以上8.5%以下、Alが1.0%以上13.0%以下であり、アスペクト比が15以上の軟磁性扁平粉末が提案されている。特許文献3では、Fe-Si-Al合金の組成を調節することで、扁平加工後の粉末のメジアン径D50を増加させる技術が開示されている。
特許第3401650号 特開2009-266960号公報 特開2017-118114号公報
近年の電子機器に用いられるノイズ抑制シート等の磁性シートには、さらなる性能向上の要請がある。この要請に応えて、磁性シートのより高い透磁率を達成しうる軟磁性粉末が求められている。
従来、Fe-Si-Al合金からなる軟磁性粉末において、大きなメジアン径を達成するためには、合金組成の大きな変更が必要であった。しかし、特許文献3に記載の通り、合金組成のごくわずかな変化によって、磁気性能は著しく変化する。そのため、合金組成の変更により大きなメジアン径D50が得られたとしても、磁歪定数の増加又は結晶磁気異方性の変化によって透磁率の向上が見込めない場合がある。
また、アトマイズ法で作製された軟磁性粉末を原料として用いる場合、特許文献2に開示された技術によるポロシティのさらなる低減は期待できない。
本発明の目的は、高い透磁率を有する高性能磁性シートの製造に適した軟磁性扁平粉末の提供にある。
本発明に係る軟磁性扁平粉末の材質は、添加元素としてBを含むFe-Si-Al系合金である。この合金中のBの含有率は、0.002質量%以上0.015質量%以下である。
好ましくは、この軟磁性扁平粉末の体積基準のメジアン径D50は、30μm以上80μm以下である。
好ましくは、この軟磁性扁平粉末のタップ密度TDは、1.25g/cm以下である。
好ましくは、この軟磁性扁平粉末の長手方向に磁場を印加して測定した保磁力Hcは、400A/m以下である。
本発明に係る軟磁性扁平粉末は、微量のBを添加元素として含むFe-Si-Al系合金から形成されることにより、磁歪定数の増加及び結晶磁気異方性の過大な変化を伴うことなく、高い透磁率が得られる。この軟磁性粉末をフィラーとして配合することにより、ノイズ抑制効果に優れた磁性シートが得られる。
図1は、実施例及び比較例の軟磁性扁平粉末を含む磁性シートの実部μ’の、B含有率による変化が示されたグラフである。 図2は、実施例及び比較例の軟磁性扁平粉末のメジアン径D50の、B含有率による変化が示されたグラフである。 図3は、実施例及び比較例の軟磁性扁平粉末の保磁力Hcの、B含有率による変化が示されたグラフである。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。複数の実施形態についてそれぞれ開示された技術的手段を、適宜組み合わせて得られる他の実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、本願明細書において、範囲を示す「X~Y」は「X以上Y以下」の意味であり、「mass%」と「質量%」とは同義として扱う。また、特に注釈のない限り、試験温度は全て室温である。
本発明の一実施形態に係る軟磁性扁平粉末の材質は、添加元素としてB(ホウ素)を含むFe―Si―Al系合金である。通常、Fe―Si―Al合金では、Fe(鉄)へのSi(ケイ素)及びAl(アルミニウム)の添加により、D03構造と称される規則格子が形成される。この規則格子を有することで、Fe―Si―Al合金からなる軟磁性扁平粉末では、低い磁歪定数及び結晶磁気異方性定数が同時に達成され、透磁率が向上する。
[B(ホウ素)]
Bは、本発明において最も重要な添加元素である。このBをFe-Si-Al合金に微量添加するだけで、扁平化後の粉末のメジアン径D50を大きく増加させることができる。さらに、Bの微量添加による磁歪定数及び結晶磁気異方性定数の増加はわずかであるため、メジアン径D50の増加に伴う粉末のアスペクト比の増加により、透磁率が向上することを見出した。これは、Bの添加によって、わずかにFe-Si-Al合金のD03構造が低減されることにより生じる効果であると考えられる。
B添加による透磁率向上効果を得る観点から、Fe-Si-Al系合金中のBの含有率は、0.002質量%以上0.015質量%以下であり、0.002質量%以上0.01質量%以下が好ましい。
[Fe(鉄)、Si(ケイ素)及びAl(アルミニウム)]
Feは、合金の基材である。Feは、軟磁性扁平粉末の磁気特性を高める。本発明において、前述のBを含んでいる限り、Si及びAlの含有率に特に限定はない。
透磁率向上の観点から、Siの含有率は3.0質量%以上が好ましく、4.0質量%以上がより好ましい。Siが過剰であると、飽和磁束密度が低下して透磁率が低下する。高い透磁率の観点から、Siの含有率は12.0質量%以下が好ましく、10.0質量%以下が特に好ましい。
透磁率向上の観点から、Alの含有率は2.0質量%以上が好ましく、3.0質量%以上が特に好ましい。Alが過剰であると、飽和磁束密度が低下して透磁率が低下する。高い透磁率の観点から、Alの含有率は10.0質量%以下が好ましく、7.0質量%以下が特に好ましい。
好ましい態様によれば、Fe-Si-Al系合金は、
Si:3.0質量%以上12.0質量%以下
Al:2.0質量%以上10.0質量%以下
及び
B:0.002質量%以上0.015質量%
を含む。残部は、Fe及び不可避的不純物である。
[メジアン径D50]
均質でかつ表面が平滑な磁性シートが得られうるとの観点から、軟磁性扁平粉末のメジアン径D50は、80μm以下が好ましく、70μm以下がより好ましい。アスペクト比の観点から、メジアン径D50は30μ以上が好ましく、40μm以上がより好ましい。
メジアン径D50は、粉末の全体積を100%として累積カーブが求められたとき、その累積カーブが50%となる点の粒子の直径である。即ち、本願明細書におけるメジアン径は、体積基準のメジアン径D50である。メジアン径D50は、例えば、日機装社のレーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置「マイクロトラックMT3000」により測定される。この装置のセル内に、粉末が純水と共に流し込まれ、粉末をなす各粒子の光散乱情報に基づいて、メジアン径D50が検出される。
[アスペクト比]
軟磁性扁平粉末は、多数の扁平粒子からなる。扁平粒子は、形状異方性を有する。この異方性は、磁性部材の実部透磁率μ’を高める。透磁率向上の観点から、軟磁性扁平粉末のアスペクト比は、1.5以上が好ましく、5以上がより好ましく、8.0以上が特に好ましい。好ましくは、この扁平粉末のアスペクト比は100以下である。
アスペクト比の測定には、扁平粒子の厚さ方向が観察できる樹脂埋め試料が用いられる。この試料が研磨され、研磨面が走査型電子顕微鏡(SEM)によって観察される。観察時の画像の倍率は、1000倍である。この画像の解析では、画像データが2値化される。2値化画像が楕円に近似されたとき、この楕円の短軸の長さに対する長軸の長さの比が、この粒子のアスペクト比である。4つの視野で得られる多数の2値化粒子のアスペクト比が相加平均されて、軟磁性粉末のアスペクト比が算出される。
[タップ密度TD]
均質でかつ表面が平滑な磁性シートが得られうるとの観点から、軟磁性扁平粉末のタップ密度TDは、1.25g/cm以下が好ましく、1.00g/cm以下がより好ましく、0.90g/cm以下が特に好ましい。タップ密度TDの下限値は特に限定されないが、好ましくは0.3g/cm以上である。
タップ密度測定では、約20gの粉末が、容積が100cmであるシリンダーに充填される。測定条件は、以下の通りである。
落下高さ:10mm
タップ回数:200
[保磁力Hc]
保磁力Hcが高い場合は実部μ’が低く、保磁力Hcが低い場合は実部μ’が高くなる。高い透磁率を達成するとの観点から、保磁力Hcは、400A/m以下が好ましく、300A/m以下がより好ましく、200A/m以下が特に好ましい。
保磁力Hcは、磁化された磁性体を磁化されていない状態に戻すために必要な外部磁場の強さである。保磁力Hcの測定には、例えば、電子磁気工業の保磁力計「HC―1031」が用いられうる。具体的には、樹脂製容器に扁平粉末を充填し、この容器の直径方向に磁化した場合の値を、扁平粉末の長手方向の保磁力Hcとして測定した。測定時の最大印加磁場は、239kA/mである。
[軟磁性扁平粉末の製造方法]
本発明に係る軟磁性扁平粉末は、原料粉末に扁平加工が施されることで得られる。原料粉末は、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法、ディスクアトマイズ法、粉砕法等によって得られうる。ガスアトマイズ法及びディスクアトマイズ法が、好ましい。
例えば、ガスアトマイズ法では、原料金属が加熱されて溶解し、溶湯が得られる。この溶湯が、ノズルから流れ出る。この溶湯に、ガス(アルゴンガス、窒素ガス等)が吹き付けられる。このガスのエネルギーにより、溶湯は粉化して液滴となり、落下されつつ冷却される。この液滴が凝固し、粒子が形成される。このガスアトマイズ法では、溶湯が瞬間的に液滴化し、これと同時に冷却されるので、均一な微細組織が得られる。しかも、連続的に液滴が形成されるので、粒子間の組成差がきわめて小さい。
ディスクアトマイズ法では、原料金属が加熱されて溶解し、溶湯が得られる。この溶湯が、ノズルから流れ出る。この溶湯が、高速で回転するディスクの上に落とされる。溶湯は急冷されて凝固し、粉末が得られる。
この原料粉末に、扁平加工が施される。典型的な扁平加工は、アトライタによってなされる。乾式加工でもよく、湿式加工でもよい。湿式加工の場合、加工中の酸化を抑制できる有機溶媒を用いることが好ましいが、有機溶媒の種類については特に限定されない。有機溶媒の添加量にも特に限定はなく、原料粉末の種類等に応じて適宜調整される。
扁平加工後の粉末には、必要に応じて、熱処理、分級等の処理が施される。扁平加工前の原料粉末に、必要に応じて、分級及び/又は熱処理が施されてもよい。
熱処理条件について特に制限は無いが、透磁率向上の観点から、好ましい熱処理温度は500℃~900℃である。熱処理時間は、粉末の処理量、生産性等に応じて適宜調整される。真空中又は不活性ガス中での熱処理が好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
ガスアトマイズ及び分級により、原料粉末(組成:Fe-9Si-6Al、B量0.0024質量%)を得た。この原料粉末250g(加工条件A)を、アトライタに投入した。このアトライタには、ナフテン系溶媒も投入した。粉末メディアとして、4.8mmのSUJ2を用いた。このアトライタによって粉末に扁平加工を施すことにより、扁平粉末を得た。この扁平粉末を800℃のアルゴンガス雰囲気で粉末を1時間保持し、徐冷することにより、最終的な評価粉末として、実施例1の軟磁性扁平粉末を得た。
[実施例2-4及び17-18並びに比較例12-13及び19-20]
組成を下表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2-4及び17-18並びに比較例12-13及び19-20の軟磁性扁平粉末を得た。
[実施例5-8及び比較例14-15]
組成を下表2に示される通りとし、アトライタへの原料粉末の投入量を500g(加工条件B)とした以外は実施例1と同様にして、実施例5-8及び比較例14-15の軟磁性扁平粉末を得た。投入量の増加に併せて、加工条件を適宜調整した。
[実施例9-11並びに比較例16及び21]
組成を下表3に示される通りとし、アトライタへの原料粉末の投入量を1000g(加工条件C)とした以外は実施例1と同様にして、実施例9-11並びに比較例16及び21の軟磁性扁平粉末を得た。投入量の増加に併せて、加工条件を適宜調整した。
[評価粉末の組成及び物性]
実施例及び比較例の各軟磁性扁平粉末の組成、メジアン径D50、タップ密度TD及び保磁力Hcを測定した。組成分析には、ICP(Inductive Coupled Plasma)発光分光分析装置を用いた。メジアン径D50、タップ密度TD及び保磁力Hcは、前述した方法により測定した。得られた結果が下表1-3に示されている。メジアン径D50(μm)及び保磁力Hc(A/m)のB含有率(mass%)による変化が、それぞれ図2及び3に示されている。なお、図2-3中、比較例21のデータは省略されている。
[磁性シートの作製及び評価]
実施例及び比較例の各軟磁性扁平粉末とアクリル樹脂とを混練してスラリーを作製し、ドクターブレード法によりシート状に成形した。その後、60℃、50MPaでプレス加工して、磁性シートを得た。得られた磁性シート中の扁平粉末の体積充填率はいずれも約35%であった。各磁性シートの複素透磁率を、インピーダンスアナライザ(Keysight Technology社の製品名「E4991B」)を用いて測定した。測定は、1MHz~1GHzでおこない、2~5MHzの範囲の実部μ’の平均値が、下表1-3に示されている。複素透磁率の実部μ’の、B含有率(mass%)による変化が図1に示されている。なお、図1中、比較例21のデータは省略されている。
Figure 2022122349000002
Figure 2022122349000003
Figure 2022122349000004
表1-3に示される通り、いずれの加工条件においても、実施例の軟磁性扁平粉末によれば、比較例の粉末と比較して、透磁率の高い磁性シートを作製できることを確認した。
図2から、いずれの加工条件においても、B含有率が0.002質量%以上の領域で、扁平粉末のメジアン径D50が増加していることがわかる。図3から、B含有率が0.015%を超えると、保磁力Hcが過度に増加することがわかる。これらの結果として、B含有率が0.002質量%以上0.015質量%以下の範囲にある実施例の扁平粉末では、B含有率が0.002質量%未満又は0.025質量%を超える比較例と比べて、透磁率が向上したものと考えられる。
以上の評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された軟磁性扁平粉末は、種々の磁性部材の製造にも適用されうる。

Claims (4)

  1. 扁平粉末であって、
    上記扁平粉末の材質が、添加元素としてBを含むFe-Si-Al系合金であり、
    上記合金中のBの含有率が0.002質量%以上0.015質量%以下である、軟磁性扁平粉末。
  2. 体積基準のメジアン径D50が30μm以上80μm以下である、請求項1に記載の軟磁性扁平粉末。
  3. タップ密度TDが1.25g/cm以下である、請求項1又は2に記載の軟磁性扁平粉末。
  4. 上記扁平粉末の長手方向に磁場を印加して測定した保磁力Hcが400A/m以下である、請求項1から3のいずれかに記載の軟磁性扁平粉末。
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