JP2022120953A - 波長変換素子、光源装置およびプロジェクター - Google Patents

波長変換素子、光源装置およびプロジェクター Download PDF

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Abstract

【課題】励起光の光密度の増加を抑制しつつ、エテンデューを小さくできる、波長変換素子、光源装置及びプロジェクターの提供。【解決手段】第1波長帯の光を波長変換して第2波長帯の光を生成する波長変換層251と、波長変換層を支持する基板252と、第1波長帯の光を透過、第2波長帯の光を反射する第1光学部材254と、少なくとも第2波長帯の光を反射させる第3光学部材256と第2光学部材と、矩形状の開口部260と、開口部に対向して設けられる偏光変換部270と、を備える。偏光変換部は、第2波長帯の光を第1偏光と第2偏光とに分離する偏光分離層281と、第1偏光または第2偏光を反射するミラー291と、第1偏光を第2偏光に変換、あるいは第2偏光を第1偏光に変換する位相差板300と、を有する。波長変換層の光入射面の面積は第1波長帯の光が入射される光入射領域の面積よりも大きく、光入射領域の面積は開口部の面積より大きい。【選択図】図6

Description

本発明は、波長変換素子、光源装置およびプロジェクターに関する。
プロジェクターに用いる光源装置として、エテンデューを小さくすることで、液晶パネル等の被照明物を高輝度で照明する光源装置がある(例えば、下記特許文献1、2参照)。近年、プロジェクターに用いる光源装置として、蛍光体を励起することで生成した蛍光を照明光として用いる光源装置もある。
特開2008-026853号公報 特開2008-112114号公報
一般的に蛍光体上における励起光の入射面積を小さくすることで、蛍光のエテンデューを小さくできる。しかしながら、励起光の入射面積を小さくすると励起光の光密度が高くなることで、蛍光変換効率が低下してしまうという問題があった。
このように従来において、励起光の光密度の増加を抑制しつつ、エテンデューを小さくすることは難しかった。
上記の課題を解決するために、本発明の1つの態様によれば、光入射面を有し、前記光入射面に入射した第1波長帯の光を波長変換して前記第1波長帯とは異なる第2波長帯の光を生成する波長変換層と、前記波長変換層を支持する支持面を有する基板と、前記第1波長帯の光を透過し、前記第2波長帯の光を反射する第1光学層を有し、前記第1光学層が前記支持面に対向するように配置される第1光学部材と、少なくとも前記第2波長帯の光を反射させる第2光学層を有し、前記第2光学層が前記支持面と前記第1光学層とに交差するように配置される第2光学部材と、少なくとも前記第2波長帯の光を反射させる第3光学層を有し、前記第3光学層が前記支持面と前記第1光学層とに交差し、前記第2光学層に対向するように配置される第3光学部材と、前記基板、前記第1光学部材、前記第2光学部材および前記第3光学部材により形成される矩形状の開口部と、前記開口部に対向して設けられる偏光変換部と、を備え、前記偏光変換部は、前記開口部から射出される前記第2波長帯の光を、第1方向に偏光する第1偏光と前記第1方向とは異なる第2方向に偏光する第2偏光とに分離する偏光分離層と、前記偏光分離層で反射されることで前記第2波長帯の光から分離された前記第1偏光または前記第2偏光を反射するミラーと、前記第1偏光および前記第2偏光の一方の光路上に配置され、前記第1偏光の光路上に配置される場合には、前記第1偏光を前記第2偏光に変換し、前記第2偏光の光路上に配置される場合には、前記第2偏光を前記第1偏光に変換する位相差板と、を有し、前記波長変換層の前記光入射面の面積は、前記光入射面において前記第1波長帯の光が入射される光入射領域の面積よりも大きく、前記光入射領域の面積は、前記開口部の面積より大きい波長変換素子が提供される。
本発明の第2態様によれば、第1波長帯の光を射出する光源と、本発明の第1態様の波長変換素子と、を備える光源装置が提供される。
本発明の第3態様によれば、本発明の第2態様の光源装置と、前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備えるプロジェクターが提供される。
本実施形態に係るプロジェクターの概略構成を示す図である。 第1光源装置の概略構成図である。 波長変換素子の要部構成を示す斜視図である。 波長変換素子を+Y側から視た正面図である。 波長変換素子のXY平面に沿う面による断面図である。 偏光変換部の要部構成を示すXY平面に沿う面による断面図である。 偏光変換部の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。
図1は、本実施形態に係るプロジェクターの概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、色分離光学系3と、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学装置6と、第1光源装置(光源装置)20と、第2光源装置21と、を備えている。なお、第1光源装置20は本発明の光源装置の一実施形態に相当する。
色分離光学系3は、黄色の照明光WLを赤色光LRと緑色光LGに分離する。色分離光学系3は、色分離ミラー7と、第1反射ミラー8aと、第2反射ミラー8bと、を備えている。
色分離ミラー7は、第1光源装置20からの照明光WLを赤色光LRと緑色光LGとに分離するダイクロイックミラーで構成される。色分離ミラー7は、照明光WLのうち、赤色光LRを透過するとともに、緑色光LGを反射する。第2反射ミラー8bは緑色光LGを光変調装置4Bに向けて反射する。第1反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置され、色分離ミラー7を透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。
一方、第2光源装置21からの青色光LBは反射ミラー9で光変調装置4Bに向けて反射される。
ここで、第2光源装置21の構成について説明する。
第2光源装置21は、第2光源81と、集光レンズ82と、拡散板83と、ロッドレンズ84と、リレーレンズ85と、を有する。第2光源81は、少なくとも一つの半導体レーザーで構成され、レーザー光からなる青色光LBを射出する。なお、第2光源81は、半導体レーザーに限らず、青色光を発光するLEDでもよい。
集光レンズ82は凸レンズからなり、青色光LBを略集光した状態で拡散板83に入射させる。拡散板83は、第2光源81からの青色光LBを所定の拡散度で拡散させて、第1光源装置20から射出される照明光WLに近い均一な配光分布を有する青色光LBを生成する。拡散板83としては、例えば、光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
拡散板83で拡散された青色光LBはロッドレンズ84に入射する。ロッドレンズ84は第2光源装置21の照明光軸ax2方向に沿って延びる角柱状であり、一端に設けられた入射端面84aと、他端に設けられた射出端面84bと、を有する。拡散板83は、ロッドレンズ84の入射端面84aに図示しない光学接着剤を介して固定されている。拡散板83の屈折率とロッドレンズ84の屈折率とはできるだけ一致させることが望ましい。
青色光LBはロッドレンズ84内を全反射で伝播することで照度分布の均一性が向上した状態で射出端面84bから射出される。ロッドレンズ84から射出された青色光LBはリレーレンズ85に入射する。リレーレンズ85はロッドレンズ84によって照度分布の均一性が向上した青色光LBを反射ミラー9に入射させる。
ロッドレンズ84の射出端面84bの形状は光変調装置4Bの画像形成領域の形状と略相似形の矩形状である。これにより、ロッドレンズ84から射出された青色光LBは光変調装置4Bの画像形成領域に効率良く入射する。
光変調装置4Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。光変調装置4Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。
光変調装置4R、光変調装置4G、及び光変調装置4Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられている。また、液晶パネルの入射側及び射出側には、図示しない偏光板がそれぞれ配置され、特定の方向の直線偏光のみを通過させる構成となっている。
光変調装置4R、光変調装置4G、及び光変調装置4Bの入射側には、それぞれフィールドレンズ10R、フィールドレンズ10G、フィールドレンズ10Bが配置されている。フィールドレンズ10R、フィールドレンズ10G、及びフィールドレンズ10Bは、それぞれの光変調装置4R、光変調装置4G、光変調装置4Bに入射する赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの主光線を平行化する。
合成光学系5は、光変調装置4R、光変調装置4G、及び光変調装置4Bから射出された画像光が入射することにより、赤色光LR,緑色光LG,青色光LBに対応した画像光を合成し、合成された画像光を投射光学装置6に向けて射出する。合成光学系5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられる。
投射光学装置6は、複数のレンズから構成されている。投射光学装置6は、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上に画像が表示される。
(第1光源装置)
図2は、第1光源装置20の概略構成図である。
図2を含む以下の図面内において、必要に応じてXYZ座標系を用いて第1光源装置20の各構成について説明する。X軸は光源22の光軸axと平行な軸であり、Y軸は光軸axと直交する照明光軸ax1と平行な軸であり、Z軸はX軸およびY軸にそれぞれ直交する軸である。つまり、光軸axと照明光軸ax1とは、同一面内にあり、光軸axは照明光軸ax1と直交する。
図2に示すように、第1光源装置20は、光源22と、ホモジナイザー光学系23と、集光光学系24と、波長変換素子25と、ピックアップ光学系26と、インテグレーター光学系35と、重畳レンズ37と、を備えている。
光源22は、発光部201とコリメートレンズ202とを含む。発光部201は半導体レーザーから構成される。発光部201は、例えば445nmのピーク波長を有する光ビームからなる光線Eを射出する。なお、発光部201としては、445nm以外の波長の光線Eを射出する半導体レーザーを用いることもできる。例えば、発光部201は、460nmのピーク波長を有する光ビームからなる光線Eを射出してもよい。
コリメートレンズ202は発光部201に対応して配置されている。コリメートレンズ202は発光部201から射出された光線Eを平行光に変換する。なお、発光部201およびコリメートレンズ202の個数は、特に限定されない。
このようにして光源22は青色波長帯(第1波長帯)を有する平行光束として励起光(第1波長帯の光)ELを射出する。
本実施形態の第1光源装置20において、光源22の光軸ax上に、光源22と、ホモジナイザー光学系23と、集光光学系24と、波長変換素子25とが配置されている。
光源22から射出された励起光ELはホモジナイザー光学系23に入射する。ホモジナイザー光学系23は、例えばレンズアレイ23aとレンズアレイ23bとから構成されている。レンズアレイ23aは複数の小レンズ23amを含み、レンズアレイ23bは複数の小レンズ23bmを含む。
レンズアレイ23aは励起光ELを複数の小光線束に分離する。レンズアレイ23aの小レンズ23amは、小光線束を対応するレンズアレイ23bの小レンズ23bmに結像させる。レンズアレイ23bは、後述する集光光学系24とともに、レンズアレイ23aの各小レンズ23amの像を波長変換素子25の蛍光体層251上に重畳させる。集光光学系24はホモジナイザー光学系23と協働して、波長変換素子25の蛍光体層251上に入射する励起光ELの照度分布を均一化する。なお、集光光学系24は単数あるいは複数のレンズで構成される。
波長変換素子25は、光源22から+X側に向けて入射する励起光ELで励起されることで蛍光YLを生成する蛍光体層251と、蛍光体層251を支持する基板252と、偏光変換部270と、を有する。波長変換素子25は、生成した蛍光YLを+Y側に向けて開口部260から射出させる。
続いて、波長変換素子25の構成について詳しく説明する。図3は波長変換素子25の要部構成を示す斜視図である。図4は波長変換素子25を+Y側から視た正面図である。図5は波長変換素子25のXY平面に沿う面による断面図である。なお、図3から図5では図を見やすくするため、開口部に設けられた偏光変換部270の図示を省略している。
図3から図5に示されるように、本実施形態の波長変換素子25は、蛍光体層(波長変換層)251と、基板252と、第4光学層253と、第1光学部材254と、第2光学部材255と、第3光学部材256と、を備える。波長変換素子25は、蛍光体層251で生成した蛍光YLを射出する開口部260を備えている。開口部260は、波長変換素子25の+Y側に設けられている。
本実施形態の開口部260は、基板252、第1光学部材254、第2光学部材255および第3光学部材256の+Y側における各端面で形成された開口である。
蛍光体層251は、励起光ELによって励起され、黄色波長帯の蛍光(第2波長帯の光)YLを発光する蛍光体粒子を含む。蛍光体層251は、励起光ELを波長変換することによって、蛍光YLを生成する。
蛍光体層251は、表面(光入射面)2511と、側面2512と、裏面2513と、を含む板状の蛍光体である。表面2511は、励起光ELが入射される面である。側面2512は、表面2511に交差する面である。側面2512は、表面2511に直交していてもよい。裏面2513は、表面2511の反対側の面である。
蛍光体粒子としては、例えばYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体を用いることができる。なお、蛍光体粒子の形成材料は、1種であってもよく、2種以上の材料を用いて形成されている粒子を混合したものを蛍光体粒子として用いてもよい。蛍光体層251としては、例えば、アルミナ等の無機バインダー中に蛍光体粒子を分散させた蛍光体層、バインダーを用いずに蛍光体粒子を焼結した蛍光体層などを用いてもよい。本実施形態の蛍光体層251は複数の気孔(散乱体)Kを含んでいる。
蛍光体層251は基板252に支持される。基板252は、蛍光体層251を支持する支持面2521を含む。支持面2521は、YZ面と平行な面である。基板252は、蛍光体層251と熱的に接続されている。基板252は、例えば、アルミや銅といった放熱性に優れた金属板である。基板252は蛍光体層251と熱的に接続されるため、蛍光体層251の熱を放出させることで蛍光体層251を冷却する。
波長変換素子25において、蛍光体層251は収容空間Sに収容されている。収容空間Sは、基板252、第1光学部材254、第2光学部材255および第3光学部材256で囲まれた空間である。収容空間Sは、開口部260の内側に設けられている。本実施形態の場合、収容空間Sには空気層ARが設けられている。
第4光学層253は、基板252と蛍光体層251との間に設けられる。第4光学層253の面積は、蛍光体層251の裏面2513の面積よりも大きい。本実施形態の場合、第4光学層253は、収容空間S内に位置する支持面2521上に設けられている。すなわち、第4光学層253は、基板252の支持面2521における蛍光体層251の周囲に設けられている。蛍光体層251は第4光学層253を介して基板252の支持面2521に接合されている。第4光学層253は、例えば、金属層や誘電体層で構成される。なお、第4光学層253は、支持面2521の全域、すなわち、収容空間Sよりも外側まで設けられていてもよい。また、第4光学層253の一部が蛍光体層251の裏面2513に直接形成されていてもよい。
第1光学部材254は、基板252の支持面2521に対向するように配置されている。すなわち、第1光学部材254は、蛍光体層251の表面2511に対向するように配置されている。第1光学部材254は、蛍光体層251と接触しないように配置される。
第1光学部材254は、蛍光体層251の表面2511に対して傾けられた状態で配置される。第1光学部材254における蛍光体層251の表面2511に対してなす角度は鋭角に設定される。
第1光学部材254は、透光性基板2541と、第1光学層2542と、を含む。透光性基板2541は、例えば、ガラスで構成されている。第1光学層2542は、透光性基板2541の内面、すなわち、蛍光体層251に対向する面に設けられている。第1光学層2542は、励起光ELを透過し、蛍光YLを反射する特性を有する。第1光学層2542は、基板252の支持面2521に対向している。
これにより、第1光学部材254は、光源22から射出された励起光ELを透過させつつ、蛍光体層251で生成された蛍光YLを反射することができる。
第2光学部材255は、基材2551と、第2光学層2552と、を含む。基材2551の形成材料としては、例えばガラスが用いられる。第2光学層2552は、基材2551の内面に形成される。第2光学層2552は、例えば、金属層や誘電体層で構成される。
第2光学部材255は、基板252の支持面2521と第1光学部材254とに交差するように配置されている。第2光学部材255は、第2光学層2552が支持面2521と第1光学層2542とに交差するように配置されている。第2光学部材255は、基板252の支持面2521と第1光学部材254とに直交していてもよい。第2光学層2552は、支持面2521と第1光学層2542とに直交していてもよい。第2光学部材255は、その厚さ方向をZ軸方向に一致させるように配置されている。第2光学部材255は、蛍光体層251の+Z側の近傍に配置されている。そのため、蛍光体層251から+Z側に向かって射出された蛍光YLの一部は第2光学部材255により反射される。
なお、例えば、何等かの理由によって励起光ELが第2光学部材255に入射した場合でも、第2光学部材255は励起光ELを反射して蛍光体層251に入射させる。
第2光学部材255は台形板状である。
図3に示したように、第2光学部材255は、台形状の上底部をなす第1端面55aと、台形状の下底部をなす第2端面55bと、第1端面55aおよび第2端面55bを+X側で接続する第3端面55cと、第1端面55aおよび第2端面55bを-X側で接続する第4端面55dと、を含む。なお、第1端面55a、第2端面55b、第3端面55cおよび第4端面55dはいずれも平坦面である。第3端面55cは、基板252に対向する面である。第4端面55dは、基材2551において第3端面55cと反対側の面である。第1光学部材254は、第4端面55dに当接している。第1光学部材254は、第4端面55dに載置されている。第1光学層2542は、第4端面55dに当接している。透光性基板2541は、第1光学層2542を介して第4端面55dに載置されている。
ここで、基材2551の材料としてガラスを用いる場合、先鋭部分を除去することで欠けを防止する面取り加工が必要となる。本実施形態では、第2光学部材255を台形板状とすることで面取り加工を不要とすることで、基材2551の加工性を向上させている。
本実施形態の場合、第2光学部材255の一部が基板252に埋め込まれている。よって、第2光学部材255は基板252に強固に支持される。
第2光学部材255における+X側の端部の一部は基板252の支持面2521に形成された溝2524に嵌め込まれている。なお、第2光学部材255と溝2524との隙間に接着剤を充填してもよい。
具体的に第2光学部材255は、第1端面55aおよび第3端面55cの全体と第2端面55bの一部とが溝2524に嵌め込まれている。第4端面55dのうち最も-Y側に位置し、Z方向に沿う端辺55d1は、基板252の支持面2521と面一とされている。これにより、第4端面55dと基板252の支持面2521とが滑らかに接続されている。また、+Y側において、第2端面55bは基板252の端面52と面一となっている。
第3光学部材256は、第2光学部材255と同様の構成を有する。
すなわち、第3光学部材256は、基材2561と、第3光学層2562と、を含む。第3光学層2562は、基材2561の内面に形成される。第3光学層2562は、例えば、金属層や誘電体層で構成される。
第3光学部材256は、基板252の支持面2521と第1光学部材254とに交差し、第2光学部材255と対向するように配置されている。第3光学部材256は、第3光学層2562が支持面2521と第1光学層2542とに交差し、第2光学層2552に対向するように配置されている。第3光学部材256は、基板252の支持面2521と第1光学部材254とに直交していてもよい。第3光学層2562は、支持面2521と第1光学層2542とに直交していてもよい。第3光学部材256は、その厚さ方向をZ軸方向に一致させるように配置されている。第3光学部材256は、蛍光体層251の-Z側の近傍に配置されている。そのため、蛍光体層251から-Z側に向かって射出され、第3光学部材256に入射した蛍光YLは第3光学部材256により反射される。なお、例えば、何等かの理由によって励起光ELが第3光学部材256に入射した場合でも、第3光学部材256は励起光ELを反射して蛍光体層251に入射させる。
第3光学部材256は第2光学部材255と同様の台形板状である。
第3光学部材256は、台形形状の上底部をなす第1端面56aと、台形形状の下底部をなす第2端面56bと、第1端面56aおよび第2端面56bを+X側で接続する第3端面56cと、第1端面56aおよび第2端面56bを-X側で接続する第4端面56dと、を含む。なお、第1端面56a、第2端面56b、第3端面56cおよび第4端面56dはいずれも平坦面である。第3端面56cは、基板252に対向する面である。第4端面56dは、基材2561において第3端面56cと反対側の面である。第1光学部材254は、第4端面56dに当接している。第1光学部材254は、第4端面56dに載置されている。第1光学層2542は、第4端面56dに当接している。透光性基板2541は、第1光学層2542を介して第4端面56dに載置されている。
本実施形態の場合、第3光学部材256の一部が基板252に埋め込まれることで、第3光学部材256は基板252に強固に支持される。
第3光学部材256における+X側の端部の一部は基板252の支持面2521に形成された溝2524に嵌め込まれている。第3光学部材256と溝2524との隙間に接着剤を充填してもよい。
具体的に第3光学部材256は、第1端面56aおよび第3端面56cの全体と第2端面56bの一部とが溝2524に嵌め込まれている。第4端面56dのうち最も-Y側に位置し、Z方向に沿う端辺56d1は、基板252の支持面2521と面一とされている。これにより、第4端面56dと基板252の支持面2521とが滑らかに接続されている。また、+Y側において、第2端面56bは基板252の端面52と面一となっている。
本実施形態において、第1光学部材254は、第2光学部材255および第3光学部材256に支持される。第1光学部材254は、第2光学部材255および第3光学部材256に接着固定されている。
具体的に、第1光学部材254は、第2光学部材255の第4端面55dと第3光学部材256の第4端面56dとの間に掛け渡されるように設けられている。-Y側において、第1光学部材254の内側の端辺54aは基板252の支持面2521に接触している。
このような構成に基づいて、本実施形態の波長変換素子25では、開口部260と反対である-Y側を、基板252、第1光学部材254、第2光学部材255および第3光学部材256によって閉塞している。よって、波長変換素子25は、蛍光YLにおける開口部260と反対側からの漏れを防止し、開口部260から蛍光YLを効率良く射出可能となっている。
図4および図5に示したように、励起光ELは第1光学部材254を透過して蛍光体層251に入射する。励起光ELは集光光学系24によって表面2511上で集光されるように蛍光体層251に入射する。蛍光体層251の表面2511には、励起光入射領域(光入射領域)LSが形成される。励起光入射領域LSとは励起光ELが表面2511上に形成する照射スポットに相当する。
蛍光体層251は、励起光入射領域LSに入射された励起光ELで励起され、蛍光YLをランバート発光で放射する。なお、蛍光YLが発光される領域の面積は、励起光入射領域LSの面積よりも大きい。
蛍光YLは蛍光体層251からランバート発光される。例えば、表面2511からランバート発光された蛍光YLの一部は、表面2511に対向配置された第1光学部材254に入射する。第1光学部材254に入射した蛍光YLは、第1光学層2542によって反射される。第1光学層2542で反射された蛍光YLの一部は、開口部260から直接射出される。
また、第1光学層2542で反射された蛍光YLの一部は基板252の支持面2521に入射し、支持面2521に形成された第4光学層253で反射される。第4光学層253で反射された蛍光YLは開口部260から射出される、あるいは、再び第1光学部材254に入射して反射される。
なお、第1光学層2542で反射された蛍光YLの一部は蛍光体層251内に戻される。本実施形態の蛍光体層251は複数の気孔Kを含む。そのため、蛍光体層251内に戻された蛍光YLは気孔Kで散乱されることで、再び蛍光体層251からランバート発光される。
また、蛍光体層251の側面2512からランバート発光された蛍光YLの一部は、第4光学層253を経由して第2光学部材255または第3光学部材256に入射、あるいは、第2光学部材255または第3光学部材256に直接入射する。蛍光YLは、第2光学部材255または第3光学部材256で反射されることで、再び第1光学部材254に入射して反射される。
なお、蛍光体層251で生成された蛍光YLの一部は開口部260と反対方向(-Y側)に伝播するが、反射を繰り返すことでやがて開口部260から射出される。
このようにして本実施形態の波長変換素子25では、蛍光体層251で生成した蛍光YLを開口部260から+Y側に射出することができる。蛍光YLは開口部260から広い放射角度で射出される。
本実施形態の波長変換素子25において、蛍光体層251では、蛍光YLを射出する開口部260側に比べて、開口部260と反対側である-Y側ほど熱がこもりやすく温度が高くなり易い。これに対して、本実施形態の波長変換素子25では、図3および図5に示すように、蛍光体層251を支持する基板252を開口部260と反対側に長くした形状を採用している。そのため、本実施形態の波長変換素子25によれば、蛍光体層251において熱がこもりやすい開口部260と反対側の側を効率良く冷却することができる。よって、蛍光体層251を効率良く冷却することができる。
本実施形態の波長変換素子25では、蛍光体層251の表面2511の面積A1を励起光入射領域LSの面積A2よりも大きくしている。また、本実施形態の波長変換素子25では、第1光学部材254の第1光学層2542に沿う平面と表面2511に沿う平面とのなす角度を例えば、10°以上40°以下に設定することで、開口部260の面積A3を励起光入射領域LSの面積A2よりも小さくしている。
すなわち、本実施形態の波長変換素子25において、蛍光体層251の表面2511の面積A1は励起光入射領域LSの面積A2よりも大きく、励起光入射領域LSの面積A2は開口部260の面積A3より大きくなっている。
本実施形態の波長変換素子25において、開口部260は蛍光YLの見かけ上の発光面とみなせることから、開口部260の面積A3は蛍光YLの見かけ上の発光面積とみなせる。
また、本実施形態において、開口部260の平面形状は矩形である。具体的に、開口部260の平面形状は、図4に示すように、X軸に沿う短辺とZ軸に沿う長辺とを有する矩形状である。開口部260のアスペクト比は1:2~1:4の範囲に設定するのが望ましい。本実施形態の場合、開口部260のアスペクト比は1:2に設定される。
図2に示したように、本実施形態の波長変換素子25は、開口部260に対向して設けられた偏光変換部270を備えている。そのため、開口部260から射出された蛍光YLは偏光変換部270に入射する。蛍光YLは非偏光の黄色光である。偏光変換部270は、非偏光である蛍光YLの偏光方向を一方向に揃える機能を有する。
図6は偏光変換部270の要部構成を示すXY平面に沿う面による断面図である。図6に示すように、偏光変換部270は、偏光分離層281を含む第1プリズム部材280と、ミラーを含む291を含む第2プリズム部材290と、位相差板300と、透光性部材310と、を有する。
第1プリズム部材280は、開口部260を塞ぐように設けられている。第1プリズム部材280は、開口部260から射出される蛍光YLを飲み込み可能な大きさに設定されている。そのため、開口部260から大きい放射角で射出された蛍光YLは第1プリズム部材280内に効率良く取り込まれる。
第1プリズム部材280は、偏光分離層281と、偏光分離層281を挟んで設けられる2つの基材282と、を含む。具体的には、2つの基材282の各々は、略直角二等辺三角柱状の形状を有する。2つの基材282は、傾斜面同士が対向するように組み合わされ、全体として略直方体状に形成されている。偏光分離層281は2つの基材282の傾斜面の間に設けられている。したがって、偏光分離層281は、X軸およびY軸に対して45°傾斜している。言い換えると、偏光分離層281は、XZ平面およびYZ平面に対して45°傾斜している。
偏光分離層281は、開口部260から射出される非偏光の蛍光YLのうち、P偏光(第1方向に偏光する第1偏光)の黄色光YLpを透過させるとともに、S偏光(第2方向に偏光する第2偏光)の黄色光YLsを反射させる。すなわち、偏光分離層281は、蛍光YLをP偏光の黄色光YLpとS偏光の黄色光YLsとに分離する偏光分離特性を有する。
第1プリズム部材280において、蛍光YLから分離された黄色光YLpは光射出面280aから+Y側に射出される。光射出面280aから+Y側に射出されたP偏光の黄色光YLpは、第1プリズム部材280の+Y側に設けられた位相差板300に入射する。本実施形態の場合、位相差板300は第1プリズム部材280の光射出面280aに貼り付けられている。例えば、黄色光YLpの一部は基材282の内部を伝搬することで位相差板300に直接入射する。また、黄色光YLpの他の一部は基材282の内部における全反射を介して、基材282の内部を伝搬することで位相差板300に入射する。位相差板300は、位相差板300に入射される黄色光YLpが有する黄色波長帯に対する1/2波長板で構成されている。第1プリズム部材280から射出されて位相差板300を透過したP偏光の黄色光YLpはS偏光の黄色光YLs1に変換される。
一方、第1プリズム部材280において、蛍光YLから分離された黄色光YLsは+X側に射出される。黄色光YLsは、第1プリズム部材280の+X側に配置された第2プリズム部材290に入射する。すなわち、本実施形態において、第1プリズム部材280および第2プリズム部材290は、開口部260の短辺方向(X軸方向)に並んで配置されている。
ここで、上述のように蛍光YLは開口部260から大きい放射角で射出されるため、蛍光YLの一部は第2プリズム部材290側に向かうように基材282内を進行する。本実施形態の場合、第1プリズム部材280および第2プリズム部材290の間に空気層AR1が介在している。そのため、基材282内を第2プリズム部材290側に向かって進行した蛍光YLは、基材282と空気層AR1との界面で全反射されて基材282内に戻される。これにより、蛍光YLが偏光分離層281を経由することなく、第2プリズム部材290に直接入射することが抑制される。
第2プリズム部材290は、ミラー291と、ミラー291を挟んで設けられる2つの基材292と、を含む。具体的には、2つの基材292の各々は、略直角二等辺三角柱状の形状を有する。2つの基材292は、傾斜面同士が対向するように組み合わされ、全体として略直方体状に形成されている。ミラー291は2つの基材292の傾斜面の間に設けられている。したがって、ミラー291は、X軸およびY軸に対して45°傾斜している。言い換えると、ミラー291は、XZ平面およびYZ平面に対して45°傾斜している。なお、第2プリズム部材290の基材292は第1プリズム部材280の基材282と同等の大きさおよび形状を有する。そのため、第2プリズム部材290の光射出面290aと第1プリズム部材280の光射出面280aとが同一形状を有している。
ミラー291は、偏光分離層281で分離された黄色光YLsを反射する。具体的に、ミラー291は、偏光分離層281を透過した黄色光YLpの進行方向(+Y方向)に向けて黄色光YLsを反射する。
このようにして第2プリズム部材290は、光射出面290aからS偏光の黄色光YLsを+Y側に射出する。光射出面290aから+Y側に射出されたS偏光の黄色光YLsは、第2プリズム部材290の+Y側に設けられた透光性部材310に入射する。本実施形態の場合、透光性部材310は第2プリズム部材290の光射出面290aに貼り付けられている。
透光性部材310は、第2プリズム部材290を構成する基材292と同じ材料で構成するのが好ましい。このようにすれば、基材292および透光性部材310の屈折率差が生じないので、界面での光の屈折や反射を防止しつつ、第2プリズム部材290から射出された黄色光YLsを取り込むことができる。
ここで、位相差板300は一般的に数mm程度の厚さを有するため、仮に透光性部材310を光射出面290aに設けない場合、第2プリズム部材290から射出された黄色光YLsの一部が位相差板300に入射し、黄色光YLsの偏光方向が乱されるおそれがある。
これに対して本実施形態の場合、光射出面290aに透光性部材310を設けることで、第2プリズム部材290から射出された黄色光YLsを透光性部材310内に取り込むことで、位相差板300に黄色光YLsを入射させ難くできる。
また、本実施形態の場合、透光性部材310は位相差板300と同じ厚さを有している。そのため、透光性部材310および位相差板300の+Y側の端面は互いに面一となっている。この構成によれば、透光性部材310および位相差板300の光射出面のY方向における端面の位置が揃うため、透光性部材310から射出された黄色光YLsが位相差板300に直接入射するといった不具合の発生を抑制できる。
図7は偏光変換部270の構成を示す斜視図である。
図7に示すように、偏光変換部270は光を射出する光射出口271を有している。偏光変換部270における光射出口271の平面形状は矩形である。光射出口271は、第1光射出口271aと、第2光射出口271bと、を含む。第1光射出口271aは、第1プリズム部材280の光射出面280aに相当する。第2光射出口271bは、第2プリズム部材290の光射出面290aに相当する。
第1プリズム部材280の光射出面280aは開口部260と同等の大きさを有するため、光射出面280aの平面形状は開口部260と同様、Z方向に長辺を有する矩形となる。よって、第1プリズム部材280の光射出面280aのアスペクト比は1:2となる。
また、本実施形態の場合、上述のように第1プリズム部材280の光射出面280aと第2プリズム部材290の光射出面290aとが同一形状であるため、第2プリズム部材290の光射出面290aのアスペクト比は、第1プリズム部材280の光射出面280aのアスペクト比と同じ1:2となる。
よって、本実施形態の場合、偏光変換部270における光射出口271のアスペクト比は1:1に設定される。つまり、光射出口271のZ方向の幅D1とX方向の幅D2とは等しくなる。なお、光射出口271のアスペクト比は1:1に限定されず、1:1~1:2の範囲であれば適宜変更可能である。
図7に示すように、本実施形態の偏光変換部270によれば、黄色光YLsおよび黄色光YLs1を含む黄色の照明光WLを光射出口271から+Y側に射出することができる。黄色光YLsおよび黄色光YLs1は互いに偏光方向の揃った光であるため、照明光WLも偏光方向が揃った色光となる。本実施形態において、照明光WLの偏光方向は、光変調装置4R、光変調装置4Gに用いられる透過型液晶パネルの入射側或いは射出側に配置される図示しない偏光板を透過可能な偏光方向に一致している。
波長変換素子25の偏光変換部270から射出された照明光WLは、ピックアップ光学系26に入射する。ピックアップ光学系26は、例えばピックアップレンズ26a,26bから構成されている。ピックアップ光学系26は波長変換素子25から射出される照明光WLをピックアップして平行化する機能を有する。
照明光WLは、インテグレーター光学系35に入射する。インテグレーター光学系35は、例えば、第1のレンズアレイ35aと第2のレンズアレイ35bとから構成されている。第1のレンズアレイ35aは複数の第1小レンズ35amを含み、第2のレンズアレイ35bは複数の第2小レンズ35bmを含む。本実施形態の場合、第1小レンズ35amおよび第2小レンズ35bmの平面形状は正方形である。
第1のレンズアレイ35aは照明光WLを複数の小光線束に分離する。第1小レンズ35amは、小光線束を対応する第2小レンズ35bmに結像させる。
本実施形態において、波長変換素子25の偏光変換部270の光射出口271と第2のレンズアレイ35bとは光学的に共役となる位置に配置されている。そのため、第2小レンズ35bm上には、偏光変換部270の光射出口271から射出された照明光WLの2次光源像が形成される。本実施形態の場合、光射出口271の平面形状がアスペクト比1:1の正方形であるため、光学的に共役関係となる第2小レンズ35bm上には正方形状の2次光源像が形成される。上述のように第2小レンズ35bmの平面形状は正方形であるため、照明光WLの2次光源像は第2小レンズ35bmからはみ出しにくく、第2小レンズ35bm上に2次光源像が良好に形成される。よって、波長変換素子25の偏光変換部270から射出される照明光WLを効率良く利用することができる。
インテグレーター光学系35は、後述する重畳レンズ37と協働することで被照明領域である図1に示した光変調装置4R,4Gの画像形成領域の照度分布を均一化させる。インテグレーター光学系35を通過した照明光WLは、重畳レンズ37に入射する。重畳レンズ37から射出された照明光WLは色分離光学系3へ入射する。重畳レンズ37は、照明光WLを構成している上記複数の小光線束を光変調装置4R,4Gの被照明領域、すなわち画像形成領域で互いに重畳させることで均一に照明する。
(実施形態の効果)
以上説明した本実施形態に係る波長変換素子25によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の波長変換素子25は、表面2511を有し、表面2511に入射した励起光ELを波長変換して蛍光YLを生成する蛍光体層251と、蛍光体層251を支持する支持面2521を有する基板252と、励起光ELを透過し、蛍光YLを反射する第1光学層2542を有し、第1光学層2542が支持面2521に対向するように配置される第1光学部材254と、少なくとも蛍光YLを反射させる第2光学層2552を有し、第2光学層2552が支持面2521と第1光学層2542とに交差するように配置される第2光学部材255と、少なくとも蛍光YLを反射させる第3光学層2562を有し、第3光学層2562が支持面2521と第1光学層2542とに交差し、第2光学層2552に対向するように配置される第3光学部材256と、基板252、第1光学部材254、第2光学部材255および第3光学部材256により形成される矩形状の開口部260と、開口部260に対向して設けられる偏光変換部270と、を備える。偏光変換部270は、開口部260から射出される蛍光YLを、P偏光の黄色光YLpとP偏光とは異なるS偏光の黄色光YLsとに分離する偏光分離層281と、偏光分離層281で反射されることで蛍光YLから分離された黄色光YLpまたは黄色光YLsを反射するミラー291と、黄色光YLpおよび黄色光YLsの一方の光路上に配置され、黄色光YLpの光路上に配置される場合には、黄色光YLpを黄色光YLsに変換し、黄色光YLsの光路上に配置される場合には、黄色光YLsを黄色光YLpに変換する位相差板300と、を有する。蛍光体層251の表面2511の面積A1は、表面2511において励起光ELが入射される励起光入射領域LSの面積A2よりも大きく、励起光入射領域LSの面積A2は、開口部260の面積A3より大きい。
本実施形態の波長変換素子25によれば、励起光ELを入射させる励起光入射領域LSよりも面積の小さい開口部260から蛍光YLを射出するため、励起光入射領域LSから蛍光YLをそのまま取り出す構成に比べて、蛍光YLの見かけ上の発光面積が小さくなる。これにより、蛍光YLにおけるエテンデューを小さくできる。
また、本実施形態の波長変換素子25では、蛍光体層251上における励起光ELの入射面積を小さくすることなくエテンデューを小さくできるため、蛍光体層251の表面2511において励起光ELの光密度が高くならない。よって、光密度が高くなることによる蛍光変換効率の低下を抑制することができる。
したがって、本実施形態の波長変換素子25によれば、励起光ELの光密度の増加を抑制しつつ、蛍光YLのエテンデューを小さくすることができる。また、本実施形態の波長変換素子25では、開口部260に設けられた偏光変換部270を備えるため、偏光方向をS偏光に揃えた照明光WLを生成することができる。
本実施形態の波長変換素子25において、開口部260のアスペクト比は、1:2~1:4である。さらに、本実施形態の波長変換素子25において、偏光変換部270における光射出口271の平面形状は矩形であり、光射出口271のアスペクト比は、1:1~1:2である。
この構成によれば、光学的に共役関係となる第2小レンズ35bm上に、アスペクト比1:1~1:2、つまり極端に細長くない正方形に近い形状の2次光源像を形成できる。よって、正方形状の平面形状を有する第2小レンズ35bmから2次光源像がはみ出し難くなる。したがって、波長変換素子25から射出した照明光WLの光利用効率を向上させることができる。
本実施形態の波長変換素子25において、偏光変換部270は、偏光分離層281を含む第1プリズム部材280と、ミラー291を含む第2プリズム部材290と、をさらに有し、第1プリズム部材280および第2プリズム部材290は、開口部260の短辺方向に並んで配置されている。
この構成によれば、第1プリズム部材280から射出される矩形状の黄色光YLsと第2プリズム部材290から射出される矩形状の黄色光YLs1とを短辺方向に沿って並べることができる。これにより、黄色光YLsおよび黄色光YLs1を含む照明光WLのアスペクト比を上述した1:1~1:2の範囲に設定する構成を実現できる。
本実施形態の波長変換素子25において、第1プリズム部材280および第2プリズム部材290の間に空気層AR1が介在している。
この構成によれば、第1プリズム部材280を構成する基材282内を第2プリズム部材290側に向かって進行した蛍光YLが基材282と空気層AR1との界面で全反射されて基材282内に戻される。よって、蛍光YLが偏光分離層281を経由することなく、第2プリズム部材290に直接入射することを抑制できる。
本実施形態の波長変換素子25において、偏光分離層281は、P偏光の黄色光YLpを透過させるとともにS偏光の黄色光YLsをミラー291に向けて反射し、ミラー291は、偏光分離層281を透過した黄色光YLpの進行方向に向けて黄色光YLsを反射する。
この構成によれば、黄色光YLsおよび黄色光YLs1を含む照明光WLを一方向(+Y側)に向けて射出することができる。
本実施形態の波長変換素子25において、P偏光の黄色光YLpおよびS偏光の黄色光YLsの他方の光路上に配置され、位相差板300と同じ厚さを有する透光性部材310をさらに備える。
この構成によれば、第2プリズム部材290から射出された黄色光YLsが透光性部材310内に効率良く取り込まれるようになる。よって、第2プリズム部材290から射出された黄色光YLsの一部が位相差板300に入射し、黄色光YLsの偏光方向が乱されるといった不具合の発生を抑制できる。
以上説明した本実施形態に係る第1光源装置20によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態の第1光源装置20は、励起光ELを射出する光源22と、波長変換素子25とを備える。
このことによって、本実施形態の第1光源装置20によれば、上記波長変換素子25を備えるので、励起光ELの光密度の増加による蛍光変換効率の低下を抑え、エテンデューを小さくするとともに偏光方向の揃った高輝度な照明光WLを生成することができる。このように偏光方向の揃った照明光WLを生成することができるので、光変調装置4R、光変調装置4Gの前段に、偏光方向を揃えるための偏光変換素子が不要となる。よって、第1光源装置20の装置構成を小型化できる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果を奏する。
本実施形態のプロジェクター1は、第1光源装置20と、第2光源装置21と、第1光源装置20または第2光源装置21からの青色光LB、緑色光LG、赤色光LRを画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置4B,4G,4Rと、前述の画像光を投射する投射光学装置6と、を備える。
このことによって、本実施形態のプロジェクター1によれば、高輝度な照明光WLを生成する第1光源装置20を備えるので、高輝度な画像を形成して投射することができる。
なお、本発明の一実施形態を例示して説明したが、本発明は上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、第1プリズム部材280の光射出面280aに位相差板300を配置し、第2プリズム部材290の光射出面290aに透光性部材310を配置する場合を例に挙げたが、位相差板300および透光性部材310の位置を入れ替えてもよい。この場合、第1プリズム部材280の光射出面280aから透光性部材310を透過してP偏光の黄色光YLpが射出され、第2プリズム部材290の光射出面290aから位相差板300を透過してP偏光の黄色光が射出されるようになる。すなわち、偏光方向をP偏光に揃えた照明光を生成することができる。
また、上記実施形態では、蛍光体層251の裏面2513のZ方向の幅が収容空間S内に位置する支持面2521のZ方向の幅よりも狭い場合を例に挙げたが、蛍光体層251の裏面2513のZ方向の幅と収容空間S内に位置する支持面2521のZ方向の幅とが同じでもよい。この場合、蛍光体層251の側面2512は第2光学部材255および第3光学部材256に当接した状態となるので、側面2512から射出された蛍光YLは第2光学部材255および第3光学部材256で反射されて蛍光体層251内に戻される。
また、上記実施形態では、3つの光変調装置4R,4G,4Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの光変調装置でカラー映像を表示するプロジェクターに適用することも可能である。さらに、光変調装置としては、上述した液晶パネルに限らず、例えばデジタルミラーデバイスなどを用いることもできる。
また、上記実施形態では、本発明による光源装置をプロジェクターに応用する例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置を自動車用ヘッドライトなどの照明器具にも適用することができる。
本発明の態様の波長変換素子は、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子は、光入射面を有し、光入射面に入射した第1波長帯の光を波長変換して第1波長帯とは異なる第2波長帯の光を生成する波長変換層と、波長変換層を支持する支持面を有する基板と、第1波長帯の光を透過し、第2波長帯の光を反射する第1光学層を有し、第1光学層が支持面に対向するように配置される第1光学部材と、少なくとも前記第2波長帯の光を反射させる第2光学層を有し、第2光学層が支持面と第1光学層とに交差するように配置される第2光学部材と、少なくとも第2波長帯の光を反射させる第3光学層を有し、第3光学層が支持面と第1光学層とに交差し、第2光学層に対向するように配置される第3光学部材と、基板、第1光学部材、第2光学部材および第3光学部材により形成される矩形状の開口部と、開口部に対向して設けられる偏光変換部と、を備え、偏光変換部は、開口部から射出される第2波長帯の光を、第1方向に偏光する第1偏光と第1方向とは異なる第2方向に偏光する第2偏光とに分離する偏光分離層と、偏光分離層で反射されることで第2波長帯の光から分離された第1偏光または第2偏光を反射するミラーと、第1偏光および第2偏光の一方の光路上に配置され、第1偏光の光路上に配置される場合には、第1偏光を第2偏光に変換し、第2偏光の光路上に配置される場合には、第2偏光を第1偏光に変換する位相差板と、を有し、波長変換層の光入射面の面積は、光入射面において第1波長帯の光が入射される光入射領域の面積よりも大きく、光入射領域の面積は、開口部の面積より大きい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、偏光変換部は、偏光分離層を含む第1プリズム部材と、ミラーを含む第2プリズム部材と、をさらに有し、第1プリズム部材および第2プリズム部材は、開口部の短辺方向に並んで配置されている構成としてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、第1プリズム部材および第2プリズム部材の間に空気層が介在している構成としてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、偏光分離層は、第1偏光を透過させるとともに第2偏光をミラーに向けて反射し、ミラーは、偏光分離層を透過した第1偏光の進行方向に向けて第2偏光を反射する構成としてもよい。
本発明の一つの態様の波長変換素子において、第1偏光および第2偏光の他方の光路上に配置される透光性部材をさらに備える構成としてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、第1波長帯の光を射出する光源と、本発明の上記態様の波長変換素子と、を備える。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の上記態様の光源装置と、光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備える。
1…プロジェクター、4B,4G,4R…光変調装置、6…投射光学装置、20…第1光源装置(光源装置)、22…光源、25…波長変換素子、251…蛍光体層(波長変換層)、252…基板、254…第1光学部材、255…第2光学部材、256…第3光学部材、260…開口部、270…偏光変換部、271…光射出口、280…第1プリズム部材、281…偏光分離層、290…第2プリズム部材、291…ミラー、300…位相差板、310…透光性部材、2511…表面(光入射面)、2521…支持面、2542…第1光学層、2552…第2光学層、2562…第3光学層、A1…面積(蛍光体層の光入射面の面積)、A2…面積(励起光入射領域の面積)、A3…面積(開口部の面積)、AR1…空気層、EL…励起光(第1波長帯の光)、LS…励起光入射領域(光入射領域)、YL…蛍光(第2波長帯の光)。

Claims (7)

  1. 光入射面を有し、前記光入射面に入射した第1波長帯の光を波長変換して前記第1波長帯とは異なる第2波長帯の光を生成する波長変換層と、
    前記波長変換層を支持する支持面を有する基板と、
    前記第1波長帯の光を透過し、前記第2波長帯の光を反射する第1光学層を有し、前記第1光学層が前記支持面に対向するように配置される第1光学部材と、
    少なくとも前記第2波長帯の光を反射させる第2光学層を有し、前記第2光学層が前記支持面と前記第1光学層とに交差するように配置される第2光学部材と、
    少なくとも前記第2波長帯の光を反射させる第3光学層を有し、前記第3光学層が前記支持面と前記第1光学層とに交差し、前記第2光学層に対向するように配置される第3光学部材と、
    前記基板、前記第1光学部材、前記第2光学部材および前記第3光学部材により形成される矩形状の開口部と、
    前記開口部に対向して設けられる偏光変換部と、を備え、
    前記偏光変換部は、前記開口部から射出される前記第2波長帯の光を、第1方向に偏光する第1偏光と前記第1方向とは異なる第2方向に偏光する第2偏光とに分離する偏光分離層と、
    前記偏光分離層で反射されることで前記第2波長帯の光から分離された前記第1偏光または前記第2偏光を反射するミラーと、
    前記第1偏光および前記第2偏光の一方の光路上に配置され、前記第1偏光の光路上に配置される場合には、前記第1偏光を前記第2偏光に変換し、前記第2偏光の光路上に配置される場合には、前記第2偏光を前記第1偏光に変換する位相差板と、を有し、
    前記波長変換層の前記光入射面の面積は、前記光入射面において前記第1波長帯の光が入射される光入射領域の面積よりも大きく、
    前記光入射領域の面積は、前記開口部の面積より大きい
    波長変換素子。
  2. 前記偏光変換部は、前記偏光分離層を含む第1プリズム部材と、前記ミラーを含む第2プリズム部材と、をさらに有し、
    前記第1プリズム部材および前記第2プリズム部材は、前記開口部の短辺方向に並んで配置されている
    請求項1に記載の波長変換素子。
  3. 前記第1プリズム部材および前記第2プリズム部材の間に空気層が介在している
    請求項2に記載の波長変換素子。
  4. 前記偏光分離層は、前記第1偏光を透過させるとともに前記第2偏光を前記ミラーに向けて反射し、
    前記ミラーは、前記偏光分離層を透過した前記第1偏光の進行方向に向けて前記第2偏光を反射する
    請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載の波長変換素子。
  5. 前記第1偏光および前記第2偏光の他方の光路上に配置される透光性部材をさらに備える
    請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の波長変換素子。
  6. 前記第1波長帯の光を射出する光源と、
    請求項1から請求項5のうちのいずれか一項に記載の波長変換素子と、を備える
    光源装置。
  7. 請求項6に記載の光源装置と、
    前記光源装置からの光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
    前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、を備える
    プロジェクター。
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