JP2022108001A - 液体注入ポート - Google Patents

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偉師 小野塚
Takeshi Onozuka
清貴 有川
Seiki Arikawa
俊文 坂手
Toshibumi Sakate
憲作 東海林
Kensaku Shoji
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

【課題】体外から液体注入ポートの位置を認識することが可能な液体注入ポートシステムを提供する。【解決手段】液体注入ポート100は、体外から供給された液体を一時的に貯留する液溜り部50を有するハウジング部10と、凹部52の開口を塞いでいる栓体20と、液溜り部50と連通しており、カテーテルと接続される液体導入コネクタ(コネクタ部36)と、ハウジング部10に埋設されている発光部91と、を備えている。ハウジング部10の少なくとも上部12は光透過性の樹脂材料により構成されており、ハウジング部10の上部12は、栓体20の周囲を囲んでおり、発光部91が発光することにより、その光がハウジング部10の少なくとも上部12の内部を通過してハウジング部10の少なくとも上部12の上面12aから放射される。【選択図】図3

Description

本発明は、液体注入ポートに関する。
体内に埋め込まれた状態で留置される液体注入ポートが知られている。液体注入ポートは、体外から供給された液体を一時的に貯留する液溜り部を内部に有している。体外から液体供給用の針を液溜り部に刺して、液溜り部に液体を供給すると、液体は液体導入コネクタを介してカテーテルに導かれ、カテーテルから体内の所望の箇所に供給される。
そのような液体注入ポートとしては、例えば特許文献1に記載のものがある。
特開2016-10563号公報
本願発明者等は、体外から液体注入ポートの位置を認識することについて、ニーズがあると考えた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、体外から液体注入ポートの位置を認識することが可能な液体注入ポートを提供するものである。
本発明は、体内に埋め込まれた状態で留置される液体注入ポートであって、
体外から供給された液体を一時的に貯留する液溜り部を構成する凹部を有するハウジング部と、
前記凹部の開口を塞いでいる栓体と、
前記液溜り部と連通しており、カテーテルと接続される液体導入コネクタと、
前記ハウジング部に埋設されている発光部と、
を備え、
前記ハウジング部の少なくとも上部は光透過性の樹脂材料により構成されており、
前記ハウジング部の前記上部は、前記栓体の周囲を囲んでおり、
前記発光部が発光することにより、その光が前記ハウジング部の前記少なくとも上部の内部を通過して前記ハウジング部の前記少なくとも上部の上面から放射される液体注入ポートを提供するものである。
本発明によれば、体外から液体注入ポートの位置を認識することが可能となる。
第1実施形態に係る液体注入ポートの斜視図である。 第1実施形態に係る液体注入ポートの平面図である。 第1実施形態に係る液体注入ポートの側断面図である。 第1実施形態の変形例1に係る液体注入ポートの側断面図である。 第1実施形態の変形例2に係る液体注入ポートの側断面図である。 第1実施形態の変形例3に係る液体注入ポートの側断面図である。 第1実施形態の変形例4に係る液体注入ポートの側断面図である。 第2実施形態に係る液体注入ポートの側断面図である。 第2実施形態の変形例に係る液体注入ポートの側断面図である。
以下、本発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明において、上方および下方とは、液体注入ポート100の天面側(図3における上側)および底面側(図3における下側)をいう。また、環状とは、上方または下方から視たとき、一定領域を包囲している形状(円形や方形等)、又は、一定領域を包囲している輪郭が一部欠落している形状(C形やコの字形等)をいう。
〔第1実施形態〕
先ず、図1から図3を用いて第1実施形態を説明する。
図1から図3のいずれかに示すように、液体注入ポート100は、体内に埋め込まれた状態で留置される液体注入ポートであって、体外から供給された液体を一時的に貯留する液溜り部50を構成する凹部52を有するハウジング部10と、凹部52の開口を塞いでいる栓体20と、液溜り部50と連通しており、カテーテルと接続される液体導入コネクタ(コネクタ部36)と、ハウジング部10に埋設されている発光部91と、を備えている。
ハウジング部10の少なくとも上部12は光透過性(可視光に対して光透過性)の樹脂材料により構成されており、ハウジング部10の上部12は、栓体20の周囲を囲んでおり、発光部91が発光することにより、その光がハウジング部10の少なくとも上部12の内部を通過してハウジング部10の少なくとも上部12の上面12aから放射される。
ここで、「光がハウジング部10の少なくとも上部12の上面12aから放射される」とは、上部12の上面12a側から視て発光を視認可能であることを意味している。
本実施形態によれば、発光部91が発光することにより、その光がハウジング部10の少なくとも上部12の内部を通過してハウジング部10の少なくとも上部12の上面12aから放射される。
このため、上部12の上面12aから放射される光を視認することによって、体外から液体注入ポート100の位置を認識することが可能となる。
更には、上部12が栓体20の周囲を囲んでいるので、詳細は後述するが、上部12と栓体20とのうち栓体20の上面22の周囲(上部12)から選択的に光が放射される一方で、当該上面22からは光が放射しにくい構成とすることができる。よって、術者は、液体注入ポート100における穿刺針(図示せず)の穿刺位置を、体外から容易に認識することができる。
本実施形態の場合、液体注入ポート100は、ハウジング部10、液溜り部50、コネクタ部36及び栓体20に加えて、栓体20の周囲を囲んでいる金属製の環状の枠体(上方フレーム60および下方フレーム70)を備えている。
液溜り部50は、ハウジング部10に内包されている。液溜り部50は、開口56を有しており、液体を貯留する。
コネクタ部36は、液溜り部50からハウジング部10の外方に連通している。
栓体20は、隔膜部とも称されるものであり、弾性体によって構成されている。栓体20は、枠体の中に押し込められており、開口56を覆っている。
金属製の環状の枠体は、上方に位置する環状の上方フレーム60と、下方に位置する環状の下方フレーム70と、を含んでいる。上方フレーム60および下方フレーム70は、ハウジング部10より高い剛性を有しており、互いに組み合わされて環状の枠体を構成している。
上方フレーム60は、軸方向における寸法(上下寸法)が小さい筒状に形成されている筒状部61と、筒状部61の上端から上方に向けて徐々に縮径した筒状に形成されている縮径部62と、を有する。
下方フレーム70は、軸方向における寸法(上下寸法)が小さい筒状に形成されている筒状部71と、筒状部71の下端部から内方に張り出している内フランジ部72と、を有する。
例えば、上方フレーム60の筒状部61の内径と下方フレーム70の筒状部71の外径とは互いに同等の寸法に設定されており、上方フレーム60の筒状部61内に下方フレーム70の筒状部71が嵌入している。
上方フレーム60の縮径部62は、下方フレーム70の筒状部71の上端よりも上方に配置されており、上方フレーム60の縮径部62と下方フレーム70の内フランジ部72とが栓体20を上下から挟み込むことによって栓体20に押圧力を与えている。
上方フレーム60および下方フレーム70は、高剛性の材料で形成されることが好ましい。その材料としては、一例として、チタニウムやステンレス等の金属が挙げられる。なお、上方フレーム60および下方フレーム70は、単一の材料で形成される態様に限らず、複数種の材料で形成されていてもよい。
なお、本実施形態において、栓体20の周囲を囲んでいる環状の枠体は、上方フレーム60および下方フレーム70の2つの剛性フレームにより構成され、栓体20の上下方向から押圧力を与えているが、この態様は一例であり、必ずしもこの態様に限られない。例えば、3つ以上の剛性フレームにより環状の枠体を構成してもよいし、複数の円弧状の剛性フレームを組み合わせて側方から押圧力を与えてもよい。
例えば、上方フレーム60の縮径部62の内径(最小径)は、下方フレーム70の内フランジ部72の内径よりも小さい寸法に設定されている。これにより、栓体20に穿刺針(図示せず)を刺すときに、下方フレーム70の内フランジ部72に対する穿刺針の衝突を抑制することができる。
栓体20は、液溜り部50の開口56を覆う部材であり、穿刺針(図示せず)で突き刺し可能な弾性体で形成される。また、栓体20には上方フレーム60および下方フレーム70により強い押圧力が与えられており、穿刺針を抜いて生じる孔が自然と塞がるようになっている。栓体20を形成する材料としては、例えば、シリコーン、イソプレーン等のゴムが挙げられる。
本実施形態の場合、栓体20は遮光性の樹脂材料により構成されている。これにより、栓体20と上部12とのうち上部12から選択的に光が放射される構成とすることができる。すなわち、栓体20の周囲においては、発光部91から出力された光が良好に放射される一方で、栓体20においては当該光が放射されない構成とすることができる。これにより、液体注入ポート100における穿刺針(図示せず)の穿刺位置を体外から認識することが更に容易となる。
遮光性の樹脂材料は、カーボンブラックやチタン等の顔料や着色材などを含有することにより、遮光性となっている。
なお、本実施形態の場合、上述のように、液体注入ポート100は、栓体20の周囲を囲んでいる金属製の環状の枠体を備えている。よって、金属製の環状の枠体によっても、発光部91から発生した光が栓体20の内部に入射することを抑制し、栓体20と上部12とのうち上部12から選択的に光を放射させる構成を実現することができる。
本実施形態の場合、金属製の環状の枠体は、栓体20の周囲を直に囲んでいる。よって、下方フレーム70の内周面は、栓体20の外周面に接触している。
より詳細には、栓体20は上方フレーム60または下方フレーム70と一体成形されていることが好ましい。これにより、強い押圧力が作用した場合にも、栓体20が枠体から剥離し難いようにできる。
一例として、栓体20は下方フレーム70と一体成形されている。より詳細には、下方フレーム70の内フランジ部72には、当該内フランジ部72の幅寸法よりも小径の小孔が複数設けられており、栓体20は、これら小孔を通じて当該内フランジ部72の上方および下方で相互に繋がっており、これにより、下方フレーム70と共に一体化されている。
栓体20を下方フレーム70と一体成形する際に、栓体20の一部分である環状の凸部28や環状の凹部26が内フランジ部72の下面よりも下方に形成されている。
栓体20の下面24は、例えば、凹部26や凸部28よりも僅かに下方に突出している。
環状の凸部28は、栓体20の下面24に栓体20と一材で形成されており、液溜り部50の開口56の周囲に当接している。環状の凸部28は、いわゆるOリングのように作用し、開口56から液溜り部50に貯留される液体が漏れることを抑制する。環状の凸部28は、下方フレーム70の中心軸周りの全方位にわたって延在し、欠落部分が存在しない閉じた環状に形成されていることが望ましい。
なお、本発明は、栓体20と環状の凸部28とが一体成形されている態様に限らず、凸部28の代わりに、栓体20とは別部材で形成されたOリングが栓体20の下面24に設けられている態様であってもよい。
本実施形態の場合、図2及び図3に示すように、栓体20において、平面視にて栓体20の中心を囲むように分散して配置されている複数部分の各々が、他部と比べて厚肉に形成された凸部21となっている。凸部21は、栓体20が部分的に上方に向けて突出している部分である。これにより、凸部21によって、被験者の体表面を介して触診により液体注入ポート100の位置を把握することができる。
本実施形態の場合、凸部21は、栓体20の周方向における3箇所以上(例えば、図2に示すように3箇所)に配置されている。また、複数の凸部21は、栓体20の周方向において等角度間隔で配置されていることが好ましい。
ハウジング部10は、例えば、上部12と、凹部52の周囲を囲む下部14と、を有し、上部12と下部14とが相互に組み付けられることによって、ハウジング部10が構成されている。
上部12と下部14の各々は、光透過性の樹脂材料により構成されている。
液溜り部50は、ハウジング部10に内包され、開口56を有しており、液体を貯留する。穿刺針が栓体20を介して液溜り部50に到達した状態で、穿刺針を介して液溜り部50に薬液等の液体が供給される。コネクタ部36は、液溜り部50からハウジング部10の外方に連通している。
上部12には、外部から栓体20に穿刺針を刺すための開口12bが形成されている。
図3に示すように、例えば、開口12bの内径は、上方フレーム60の縮径部62の上端の内径と同等又は当該内径よりも僅かに小さい寸法に設定されている。栓体20の上部は、上方フレーム60の縮径部62の内側領域と上部12の開口12bの内側領域とに亘って配置されている。栓体20の上面22の一部分は、開口12bを介して液体注入ポート100の外部に露出している。より詳細には、平面視において、開口12bは、液体注入ポート100の全体の中央部に形成されており、栓体20の上面22において外部に露出している部分の周囲が、上部12の上面12aによって取り囲まれている。術者は、開口12bを通して、上面22における外部に露出している領域に穿刺針を刺すことによって、栓体20を通して液溜り部50に穿刺針を到達させることができる。
また、例えば、上部12において、開口12bの周囲の部分は、上方に突出した環状の凸部となっている。
下部14には、例えば、発光部91が埋設されている。
そして、上部12と下部14の各々は、光透過性の樹脂材料により構成されているため、発光部91から発せられた光が下部14の内部を通過し、更には上部12の内部を通過することとなる。よって、上部12の外面と下部14の外面との各々から光が放射される。
これにより、ハウジング部10の全体から光が放射されることとなるので、体外から液体注入ポート100の位置を認識することが容易となる。更には、上述のように、上部12は、栓体20の周囲を囲んでいるので、液体注入ポート100における穿刺針の穿刺位置を、体外から容易に認識することができる。
図3に示すように、発光部91は、例えば、栓体20の下面24よりも上方に配置されている空洞部16の内部に配置されている。
より詳細には、発光部91の発光面92は、栓体20側を向いている。図3に示す例では、発光部91は、その発光面92が栓体20の中心軸(図3に示す軸AX)側に向けて下り傾斜する姿勢で配置されている。
なお、発光部91は、例えば、ハウジング部10の外表面に開口した凹部(不図示)内に配置されていてもよい。この場合、発光部91が配置されている凹部の開口は、例えば、ハウジング部10を構成している樹脂材料と同種の樹脂材料によって封止されていることが好ましい。
発光部91は特に限定されないが、一例として、LED(light Emitting Diode)であることが挙げられ、発光部91からは可視光が出力される。液体注入ポート100が備える発光部91の数は特に限定されないが、例えば、1つでもよいし、複数でもよい。発光部91の数が複数の場合、各発光部91は、例えば、平面視において、分散して配置されていることが好ましく、より好ましくは中心軸AXの軸回りに等角度間隔で配置されている。
更に、液体注入ポート100は、非接触給電により受電するコイル96を備え、コイル96が受電した電力が発光部91に供給されて、発光部91が発光する。
コイル96を構成する線材の巻回数は特に限定されないが、複数であることが好ましい。コイル96の軸方向は、例えば、上下方向と一致している。
本実施形態の場合、液体注入ポート100への非接触給電の給電方式は、電磁誘導方式である。ただし、本発明は、この例に限らず、液体注入ポート100への非接触給電の給電方式は、その他の方式であってもよい。
コイル96は、図示しない配線を介して発光部91と電気的に接続されており、外部機器(不図示)によってコイル96に誘導起電力が生じると、コイル96から発光部91に電力が供給される。
コイル96は、例えば、下部14に埋設されている。コイル96は、平面視において、液溜り部50を囲むように配置されている。ただし、下部14には、例えば、ハウジング部10の外表面に開口した凹部(不図示)が形成されており、当該凹部の内部にコイル96が配置されていてもよい。
液溜り部50は、栓体20に刺した穿刺針(図示せず)を介して注液された薬液等の液体を貯留する部位である。
液溜り部50は、下部14に形成された凹部52により構成されている。したがって、液溜り部50の底面は樹脂材料で形成されており、その側面54も樹脂材料で形成されている。すなわち、液溜り部50を囲っている壁面(底面及び側面54)が樹脂材料で形成されている。
なお、本発明は、この例に限らず、液溜り部50は、下部14とは別個の部材により構成されていてもよい。この場合に、液溜り部50は、樹脂材料により構成されていてもよいし、その他の材料により構成されていてもよい。また、液溜り部50は、下方フレーム70の一部分により構成されていてもよい。
例えば、下部14において、液溜り部50の開口56の周囲の部分は、上方に突出した環状の凸部となっている。また、上述のように、栓体20の下面24において、環状の凹部26が環状の凸部28に隣接している。そして、下部14における開口56の周囲の環状の凸部は、環状の凹部26に嵌合している。これにより、環状の凸部28とともに開口56の周縁もいわゆるOリングとして機能し、開口56からの液漏れをより確実に抑制することができる。
なお、本実施形態においては、環状の凹部26が環状の凸部28よりも内径側に形成されている態様を例示するが、環状の凹部26が環状の凸部28よりも外径側に形成される態様であっても同様の効果を奏する。
コネクタ部36は、液溜り部50に貯留される液体を液体注入ポート100の外方、より詳細には、コネクタ部36の先端に接続されるカテーテル(図示せず)に排出する流路として機能する部材である。
コネクタ部36の基端は、図3に示すように、液溜り部50の側面54に設けられている連通孔58に嵌合されている。そして、コネクタ部36の内径と連通孔58の内径は略等しくなっており、液溜り部50に貯留される液体が連通孔58を介してコネクタ部36へと円滑に流動するようになっている。
コネクタ部36は液体の流路となるので、耐薬品性の材料で形成されることが好ましい。また、長尺のカテーテル(図示せず)が接続され、カテーテルに付与される負荷がコネクタ部36にも与えられるので、一定の強度(剛性)を有することが望ましい。
コネクタ部36を構成する材料としては、例えばチタニウムやステンレス等の金属や硬質の樹脂材料、セラミックス等が挙げられる。
コネクタ部36の外周面の形状は、先端から基端にかけて拡大するテーパー状の部分を含む形状になっており、テーパー状の部分の基端において、不連続に(急峻に)外径が縮小している。このため、コネクタ部36に嵌め込まれた(外嵌された)カテーテル(図示せず)がコネクタ部36から脱落することが抑制されるようになっている。
本実施形態の場合、ハウジング部10は、他の構成要素を収容して保護する部位である。
上述のように、ハウジング部10は、上部12と下部14とを含んでいる。
図3に示すように、上方フレーム60および下方フレーム70は、上部12と下部14とにより上下から挟み込まれている。なお、上部12と下部14とが上方フレーム60および下方フレーム70に与えている押圧力が、上方フレーム60の縮径部62と下方フレーム70の内フランジ部72とが栓体20に与えている押圧力よりも小さくなっている。
上部12と下部14とが上方フレーム60および下方フレーム70に与えている押圧力は、環状の凸部28や環状の凹部26が当接する箇所にも伝達される。このため、当該箇所における液密性が向上する。
また、ハウジング部10は生体組織に接触するので生体適合性を有することが好ましい。また、液体注入ポート100は長期間にわたって皮膚下に埋設されるので、ハウジング部10は一定の強度を有しており体熱で変形しないことが好ましい。さらに、ハウジング部10は加工が容易な材料で形成されることが好ましい。
以上の条件を満たす材料として、例えば、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が挙げられる。
ここで、上部12と下部14の各々を構成している光透過性の樹脂材料は、光散乱材を含有していることが好ましい。
このようにすることにより、上部12と下部14の各所において、光を様々な方向に散乱させることができるので、発光部91としてLED等の指向性が高い光源を用いた場合でも、上部12の上面12aの全面から均一に光を放射させることができる。
光散乱材は特に限定されないが、例えば、酸化チタン、ジルコニア、マイカ、アルミナ、シリカ等の無機粒子(顔料、着色材及び金属粉等を含む)、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の有機粒子(顔料、着色材を含む)などであることが挙げられる。特に、光散乱材の屈折率は、上部12と下部14の各々を構成している光透過性の樹脂材料の屈折率とは異なる屈折率であることが好ましい。
光散乱材の粒子径(円相当径)は、可視光の波長領域と同等かそれよりも大きい。これにより、より確実に、光散乱材によって、光を様々な方向に反射させることができる。光散乱材の平均粒子径は、例えば、0.4μm以上であることが好ましい。
更に、本実施形態の場合、ハウジング部10の上部12の外周面は、上方に向けて栓体の中心軸側に近づくように傾斜している第1傾斜面13aを含む。
これにより、発光部91から上部12の外周面に入射した光が、第1傾斜面13aによって、十分に上向きに反射することとなるので、上部12の上面12aにおいてより多くの光を当該上面12aから放射させることができる。
また、枠体の外周面は、上方に向けて栓体20の中心軸側に近づくように傾斜している第3傾斜面60aを含む。
これにより、第3傾斜面60aによって、発光部91から放射された光を上面12a側に向かわせることができるので、上部12の上面12aにおける、平面視において枠体と重なり合う部分からも、発光部91から発生した光が良好に放射されるようにできる。
また、ハウジング部10の上部12の内周面は、上方に向けて栓体20の中心軸側に近づくように傾斜している第2傾斜面13bを含む。
これにより、例えば、液体注入ポート100が枠体を備えていない、すなわち液体注入ポート100が第3傾斜面60aを備えていない場合でも、第2傾斜面13bによって、発光部91から発生した光を十分に上向きに反射することができるので、当該光が上部12の上面12aから良好に放射されるようにできる。
また、本実施形態の場合、図3に示すように、第2傾斜面13bの一部分が枠体の上端よりも上側に配置されているので、より確実に、第2傾斜面13bによってより多くの光を当該上面12aから放射させることができる。
より詳細には、軸方向における上部12の一部分の外径は、上方に向けて徐々に縮径しており、当該部分の外周面が第1傾斜面13aを構成している。第1傾斜面13aは、上部12の上面12aの外側領域に配置されている。
同様に、軸方向における上部12の一部分の内径は、上方に向けて徐々に縮径しており、当該部分の内周面が第2傾斜面13bを構成している。平面視において、第2傾斜面13bの一部分は、上部12の上面12aと重なり合っている。
また、上述のように、上方フレーム60は縮径部62を有している。上方フレーム60の縮径部62の外周面が第3傾斜面60aを構成している。栓体20において、上方フレーム60の第3傾斜面60aと対応している部分は、上方に向けて栓体の中心軸側に近づくように傾斜している第4傾斜面20bを構成している。
栓体20の中心軸に対する第1傾斜面13aの傾斜角度は、栓体20の中心軸に対する第2傾斜面13bの傾斜角度よりも小さい。これにより、ハウジング部10ひいては液体注入ポート100の全体をより小型化することができる。ただし、栓体20の中心軸に対する第1傾斜面13aの傾斜角度は、栓体20の中心軸に対する第2傾斜面13bの傾斜角度と略同等又は当該角度よりも大きくても良い。
更に、上述のように、発光部91は、その発光面92が栓体20の中心軸(図3に示す軸AX)側に向けて下り傾斜する姿勢で配置されている。また、図3に示すように、発光面92は、栓体20の径方向において、第2傾斜面13b及び第3傾斜面60aの各々よりも外側に埋設されているとともに、上下方向において、第2傾斜面13b及び第3傾斜面60aの各々よりも下側に埋設されている。栓体20の中心軸に対する発光面92の傾斜角度は、栓体20の中心軸に対する第2傾斜面13b及び第3傾斜面60aの各々の傾斜角度よりも大きい。
発光面92から放射される光の一部は、下部14の内部と上部12の内部とをこの順に通過し、上部12の上面12a、第1傾斜面13a、第2傾斜面13b及び第3傾斜面60aのうちいずれかの面に到達する。上面12aに到達した光の一部は、そのまま当該上面12aから放射される。第1傾斜面13aに到達した光の一部は、当該第1傾斜面13aによって上面12a側に反射され、当該光のうちその他の光の一部は、第2傾斜面13bに到達し上向きに反射される。第2傾斜面13bに到達した光の一部は、当該第2傾斜面13bによって上向きに反射される。第3傾斜面60aに到達した光の一部は、第3傾斜面60aによって上向きに反射され、当該光のうちその他の光の一部は、第1傾斜面13aに到達し上向きに反射される。
このようにして、発光面92から放射された光を、第1傾斜面13a~第3傾斜面60aの働きにより、上部12の上面12a側に向かわせることができる。
液体注入ポート100は、被験者の皮下に埋め込まれた状態で留置される。以下、穿刺針を用いて液体注入ポート100に薬液等の液体を供給する動作の例を説明する。なお、薬液としては、抗がん剤や栄養剤が挙げられる。
先ず、上述のように、外部機器からコイル96へと非接触給電がなされることによって、コイル96から発光部91に電力が供給され、当該発光部91が発光する。そして、上部12の上面12aから光が放射される。
これにより、術者は、液体注入ポート100の位置を容易且つ正確に認識することができる。
更に、本実施形態の場合、上述のように、栓体20と上部12とのうち栓体20の上面22の周囲(上部12の上面12a)から選択的に光が放射される一方で、当該上面22からは光が放射されにくい。すなわち、液体注入ポート100における穿刺位置の周囲が発光することとなるので、当該穿刺位置を正確に認識することができる。よって、術者は、開口12bを通して、液体注入ポート100における発光している部分によって取り囲まれている環状の領域の内側(穿刺位置)に穿刺針を刺すことによって、より確実に、栓体20を通して液溜り部50に穿刺針を到達させることができる。
<第1実施形態の変形例1>
次に、図4を用いて第1実施形態の変形例1を説明する。
本変形例に係る液体注入ポート100は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態に係る液体注入ポート100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態に係る液体注入ポート100と同様に構成されている。
本変形例の場合、ハウジング部10を構成している光透過性の樹脂材料は、光を散乱させるボイド(図4参照)を内部に有する。
これにより、上部12と下部14の各所において、ボイドによって、光を様々な方向に散乱させることができるので、発光部91としてLED等の指向性が高い光源を用いた場合でも、ハウジング部10の全面から均一に光を放射させることができる。
例えば、ボイドは、発泡剤が混合された光透過性の樹脂材料を加熱することにより形成することができる。また、例えば、ハウジング部10を成形するに際して、光透過性の樹脂材料を攪拌し気体(空気等)と混合(混練)することによって、ボイドを形成してもよい。
ボイドの外径(円相当径)は、可視光の波長領域と同等かそれよりも大きいことが好ましい。これにより、より確実に、ボイドによって、光を様々な方向に反射させることができる。
<第1実施形態の変形例2>
次に、図5を用いて第1実施形態の変形例2を説明する。
本実施形態に係る液体注入ポート100は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態に係る液体注入ポート100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態に係る液体注入ポート100と同様に構成されている。
本変形例の場合、発光部91と光透過性の樹脂材料との間に、光を乱反射する乱反射構造80が配置されている。
これにより、乱反射構造80によって様々な方向に散乱された光が、ハウジング部10の内部に入光することとなるので、発光部91としてLED等の指向性が高い光源を用いた場合でも、上部12の上面12aの全面から均一に光を放射させることができる。
本変形例の場合、乱反射構造80は、下部14に埋設されており、発光部91の発光面92に対して直に接触している。
乱反射構造80は、例えば、当該乱反射構造80の表面によって光が乱反射するように構成されていてもよいし、当該乱反射構造80の内部において光が乱反射するように構成されていてもよい。
乱反射構造80がその表面によって光が乱反射するように構成されている場合、乱反射構造80の表面の少なくとも一部分は凹凸面となっている。乱反射構造80の凹凸面は特に限定されないが、例えば、その断面形状が曲線状となることが好ましい。このようにすることにより、光をより様々な方向に散乱させることができる。乱反射構造80の凹凸面の凸部の形状及び凹部の形状は、特に限定されないが、例えば、半球状、ドーム状、円錐形状、ピラミッド形状(四角錐形状)、その他の角錐形状、円錐台形状、角錐台形状等の形状とすることができる。凹凸面の凸部及び凹部は、規則的に(周期的に)配置されていても良いし、不規則に配置されていても良い。また、乱反射構造80の凹凸面は、例えば、ダイヤカット面、クリスタルカット面、プリズム面及び粗面等であってもよい。また、乱反射構造80の凹凸面の凹部及び凸部の径(円相当径)は、それぞれ可視光の波長領域と同等かそれよりも大きいことが好ましい。
乱反射構造80の内部において光が乱反射するように構成されている場合、乱反射構造80は、例えば、光散乱材を含んだ光透過性の樹脂材料によって構成されている。光散乱材は特に限定されてないが、例えば、酸化チタン、ジルコニア、マイカ、アルミナ、シリカ等の無機粒子(顔料、着色材及び金属粉等を含む)、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の有機粒子(顔料、着色材等を含む)などであることが挙げられる。また、乱反射構造80の内部において、ボイドを含有していてもよいし、2つの凹凸面が互いに組み合わされて形成された凹凸構造部を有していてもよい。
<第1実施形態の変形例3>
次に、図6を用いて第1実施形態の変形例3を説明する。
変形例に係る液体注入ポート100は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態及び変形例1、2に係る液体注入ポート100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態及び変形例1、2に係る液体注入ポート100と同様に構成されている。
変形例の場合も、第1実施形態と同様に、ハウジング部10は、上部12と、凹部52の周囲を囲む下部14と、を有し、上部12と下部14とが相互に組み付けられて構成されている。ただし、本変形例の場合、発光部91の少なくとも発光面92は、上部12に埋設されているか、又は、当該上部12に対して直に臨んでおり、下部14は遮光性であり、上部12の外面と下部14の外面とのうち、上部12の外面から選択的に光が放射される。
このような構成によっても、上部12の上面12aから放射される光を視認することによって、体外から液体注入ポート100の位置、更には液体注入ポート100における穿刺針(図示せず)の穿刺位置を、体外から容易に認識することができる。
なお、「上部12に対して直に臨んでいる」とは、発光面92が上部12に対して接していること、又は、発光面92が上部12に対して空隙を介して対向していることを意味している。
図6に示すように、下部14には、発光部91及びコイル96がそれぞれ埋設されている。図6に示す例では、発光部91の一部分は下部14に埋設されている。また、発光面92と上部12との間には空隙が形成されており、発光面92は当該空隙を介して上部12に対して対向している。発光部91の発光面92は、上部12側を向いて配置されている。ただし、発光面92と上部12との間の空隙には、例えば、光透過性の樹脂が配置されており、当該光透過性の樹脂を介して発光面92が上部12に対して対向していてもよい。
発光部91から出力された光は、上部12の内部を通過して、上面12aから放射される。
上部12は、例えば、光透過性の樹脂材料によって構成されている。この樹脂材料は、特に限定されないが、例えば、第1実施形態で例示した光透過性の樹脂材料と同種の材料であることが挙げられる。
一方、下部14は、遮光性の樹脂材料により構成されている。この樹脂材料は、特に限定されないが、例えば、顔料や着色材等を含有した樹脂材料であることが挙げられる。
<第1実施形態の変形例4>
次に、図7を用いて第1実施形態の変形例4を説明する。
各変形例に係る液体注入ポート100は、以下に説明する点で、上記の変形例3に係る液体注入ポート100と相違しており、その他の点では、上記の変形例3に係る液体注入ポート100と同様に構成されている。
図7に示すように、本変形例の場合、下部14には、発光部91が埋設されているとともに、発光部91の発光面92と上部12との間には、光透過性の樹脂材料により構成されている埋込部18が配置されている。
このようにすることにより、発光部91から出力された光は、埋込部18を通過して、上部12の内部に導かれることとなるので、上部12の上面12aから放射される光を視認することによって、体外から液体注入ポート100の位置、更には液体注入ポート100における穿刺針(図示せず)の穿刺位置を、体外から容易に認識することができる。
図7に示す例では、埋込部18は、発光面92上に配置されており、当該発光面92に対して面接触した状態で配置されている。
〔第2実施形態〕
次に、図8を用いて第2実施形態を説明する。
本実施形態に係る液体注入ポート100は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態に係る液体注入ポート100と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態に係る液体注入ポート100と同様に構成されている。
本実施形態の場合、ハウジング部10の上部12は、栓体20の側周面20aに対して直に当接して、当該栓体20を保持している。
そして、ハウジング部の上部12の方が、栓体20よりも、高屈折率である。
これにより、下部14を通過して上部12と栓体20との界面に到達した光が、栓体20の内部に入光することを抑制し、更には当該光が上部12の内部に反射されるようにすることができる。よって、上部12と栓体20との界面に到達した光のうち外部に放射される光の割合を向上させることができるので、上部12の上面12aにおいて、当該光をより広範囲且つ均一に放射させることができる。
図8に示すように、本実施形態の場合、栓体20は、金属製の環状の枠体を介さずに、上部12と下部14とにより上下から挟み込まれている。上部12の第2傾斜面13bは、栓体20の第4傾斜面20bに対して面接触している。
このように、本実施形態の場合、液体注入ポート100は、金属製の環状の枠体を備えていないので、当該液体注入ポート100が体内に埋め込まれた生体に対して、例えば、磁気共鳴画像診断装置(不図示)を用いた検査を行う際に生じる発熱を抑制することができる。
<第2実施形態の変形例>
次に、図9を用いて第2実施形態の変形例を説明する。
本変形例に係る液体注入ポート100は、以下に説明する点で、上記の第2実施形態に係る液体注入ポート100と相違しており、その他の点では、上記の第2実施形態に係る液体注入ポート100と同様に構成されている。
本変形例の場合も、第2実施形態と同様に、ハウジング部10の上部12は、栓体20の側周面20aに対して直に当接して、当該栓体20を保持している。ただし、本変形例の場合、第1実施形態の変形例3、4と同様に、下部14は遮光性であり、上部12の外面と下部14の外面とのうち、上部12の外面から選択的に光が放射される。
このような構成によっても、上部12の上面12aから放射される光を視認することによって、体外から液体注入ポート100の位置、更には液体注入ポート100における穿刺針(図示せず)の穿刺位置を、体外から容易に認識することができる。
より詳細には、図9に示す例では、発光部91の一部分は下部14に埋設されている。また、発光面92と上部12との間には空隙が形成されており、発光面92は当該空隙を介して上部12に対して対向している。発光部91の発光面92は、上部12側を向いて配置されている。ただし、発光面92と上部12との間の空隙には、例えば、光透過性の樹脂が配置されており、当該光透過性の樹脂を介して発光面92が上部12に対して対向していてもよい。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
また、上記の各実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、適宜に組み合わせることができる。
例えば、上述においては、光透過性の樹脂材料が光散乱材を含有する例を説明したが、光透過性の樹脂材料は、例えば、蛍光材を含有することも好ましい。
このようにすることにより、ハウジング部10に光が照射されることによって、ハウジング部10に含まれる蛍光材が点光源となる。このため、ハウジング部10の内部において、点光源となる蛍光材が点在することとなり、各蛍光材間において光が伝達される。このようにして、ハウジング部10の内部において光の連鎖が生じることとなるので、ハウジング部10の全体が光るようにできる。
また、例えば、ハウジング部10の外表面の少なくとも一部分は、光を乱反射する凹凸面となっていてもよい。
このようにすることにより、凹凸面によって、光をより様々な方向に散乱させることができるので、発光部91としてLED等の指向性が高い光源を用いた場合でも、上部12の上面12aの全面から均一に光を放射させることができる。
凹凸面は特に限定されないが、例えば、その断面形状が曲線状となることが好ましい。このようにすることにより、光をより様々な方向に散乱させることができる。凸面の凸部の形状及び凹部の形状は、特に限定されないが、例えば、半球状、ドーム状、円錐形状、ピラミッド形状(四角錐形状)、その他の角錐形状、円錐台形状、角錐台形状等の形状とすることができる。凹凸面の凸部及び凹部は、規則的に(周期的に)配置されていても良いし、不規則に配置されていても良い。また、凹凸面は、例えば、ダイヤカット面、クリスタルカット面、プリズム面及び粗面等であってもよい。また、凹凸面の凹部及び凸部の径(円相当径)は、それぞれ可視光の波長領域と同等かそれよりも大きいことが好ましい。
例えば、上部12の上面12aが凹凸面となっている場合、当該凹凸面によって、上面12aにおいて全反射が生じることを抑制できるので、上部12に入光した光の方のうち外部に放射される光の割合をより向上させることができる。
また、例えば、上部12及び下部14の各々の側周面又は上部12の下面が凹凸面となっている場合、当該凹凸面によって様々な方向に散乱された光が、ハウジング部10の内部に入光することとなるので、当該光を上部12の上面12aに万遍なく到達させることができる。なお、この場合、ハウジング部10の外表面における凹凸面の形成領域の近傍に、発光部91が配置されることが好ましい。
なお、本発明において、ハウジング部10は、例えば、上述した光散乱材、蛍光材、ボイド、乱反射構造80、凹凸構造部29及び凹凸面のうち2つ以上を含んでいてもよい。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)
体内に埋め込まれた状態で留置される液体注入ポートであって、
体外から供給された液体を一時的に貯留する液溜り部を構成する凹部を有するハウジング部と、
前記凹部の開口を塞いでいる栓体と、
前記液溜り部と連通しており、カテーテルと接続される液体導入コネクタと、
前記ハウジング部に埋設されている発光部と、
を備え、
前記ハウジング部の少なくとも上部は光透過性の樹脂材料により構成されており、
前記ハウジング部の前記上部は、前記栓体の周囲を囲んでおり、
前記発光部が発光することにより、その光が前記ハウジング部の前記少なくとも上部の内部を通過して前記ハウジング部の前記少なくとも上部の上面から放射される液体注入ポート。
(2)非接触給電により受電するコイルを備え、
前記コイルが受電した電力が前記発光部に供給されて、前記発光部が発光する(1)に記載の液体注入ポート。
(3)前記ハウジング部は、
前記上部と、
前記凹部の周囲を囲む下部と、
を有し、
前記上部と前記下部とが相互に組み付けられており、
前記上部と前記下部の各々は、光透過性の樹脂材料により構成されており、
前記下部に前記発光部が埋設されている(1)又は(2)に記載の液体注入ポート。
(4)前記上部の外面と前記下部の外面との各々から光が放射される請求項3に記載の液体注入ポート。
(5)前記ハウジング部は、
前記上部と、
前記凹部の周囲を囲む下部と、
を有し、
前記上部と前記下部とが相互に組み付けられており、
前記発光部の少なくとも発光面は前記上部に埋設されているか、又は、当該上部に対して直に臨んでおり、
前記下部は遮光性であり、
前記上部の外面と前記下部の外面とのうち、前記上部の外面から選択的に光が放射される(1)又は(2)に記載の液体注入ポート。
(6)前記ハウジング部は、
前記上部と、
前記凹部の周囲を囲む下部と、
を有し、
前記上部と前記下部とが相互に組み付けられており、
前記下部は遮光性であり、
前記下部には、前記発光部が埋設されているとともに、
前記発光部の発光面と前記上部との間には、光透過性の樹脂材料により構成されている埋込部が配置されており、
前記上部の外面と前記下部の外面とのうち、前記上部の外面から選択的に光が放射される(1)又は(2)に記載の液体注入ポート。
(7)前記光透過性の樹脂材料は、光散乱材を含有する(1)から(6)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(8)前記光透過性の樹脂材料は、蛍光材を含有する(1)から(7)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(9)前記光透過性の樹脂材料は、光を散乱させるボイドを内部に有する(1)から(8)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(10)前記ハウジング部の外表面の少なくとも一部分は、光を乱反射する凹凸面となっている(1)から(9)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(11)前記発光部と前記光透過性の樹脂材料との間に、光を乱反射する乱反射構造が配置されている(1)から(10)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(12)前記ハウジング部の前記上部の外周面は、上方に向けて前記栓体の中心軸側に近づくように傾斜している第1傾斜面を含む(1)から(11)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(13)前記ハウジング部の前記上部の内周面は、上方に向けて前記栓体の中心軸側に近づくように傾斜している第2傾斜面を含む(1)から(12)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(14)前記栓体の周囲を囲んでいる金属製の環状の枠体を備え、
前記枠体の外周面は、上方に向けて前記栓体の中心軸側に近づくように傾斜している第3傾斜面を含む(1)から(13)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(15)前記ハウジング部の前記上部は、前記栓体の側周面に対して直に当接して、当該栓体を保持しており、
前記ハウジング部の前記上部の方が、前記栓体よりも、高屈折率である(1)から(13)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
(16)前記栓体は遮光性の樹脂材料により構成されている(1)から(15)のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
10 ハウジング部
12 上部
12a 上面
12b 開口
13a 第1傾斜面
13b 第2傾斜面
14 下部
16 空洞部
18 埋込部
20 栓体
20a 側周面
20b 第4傾斜面
21 凸部
22 上面
24 下面
26 凹部
28 凸部
36 コネクタ部
50 液溜り部
52 凹部
54 側面
56 開口
58 連通孔
60 上方フレーム
61 筒状部
62 縮径部
60a 第3傾斜面
70 下方フレーム
71 筒状部
72内フランジ部
80 乱反射構造
91 発光部
92 発光面
96 コイル
100 液体注入ポート
AX 軸

Claims (16)

  1. 体内に埋め込まれた状態で留置される液体注入ポートであって、
    体外から供給された液体を一時的に貯留する液溜り部を構成する凹部を有するハウジング部と、
    前記凹部の開口を塞いでいる栓体と、
    前記液溜り部と連通しており、カテーテルと接続される液体導入コネクタと、
    前記ハウジング部に埋設されている発光部と、
    を備え、
    前記ハウジング部の少なくとも上部は光透過性の樹脂材料により構成されており、
    前記ハウジング部の前記上部は、前記栓体の周囲を囲んでおり、
    前記発光部が発光することにより、その光が前記ハウジング部の前記少なくとも上部の内部を通過して前記ハウジング部の前記少なくとも上部の上面から放射される液体注入ポート。
  2. 非接触給電により受電するコイルを備え、
    前記コイルが受電した電力が前記発光部に供給されて、前記発光部が発光する請求項1に記載の液体注入ポート。
  3. 前記ハウジング部は、
    前記上部と、
    前記凹部の周囲を囲む下部と、
    を有し、
    前記上部と前記下部とが相互に組み付けられており、
    前記上部と前記下部の各々は、光透過性の樹脂材料により構成されており、
    前記下部に前記発光部が埋設されている請求項1又は2に記載の液体注入ポート。
  4. 前記上部の外面と前記下部の外面との各々から光が放射される請求項3に記載の液体注入ポート。
  5. 前記ハウジング部は、
    前記上部と、
    前記凹部の周囲を囲む下部と、
    を有し、
    前記上部と前記下部とが相互に組み付けられており、
    前記発光部の少なくとも発光面は前記上部に埋設されているか、又は、当該上部に対して直に臨んでおり、
    前記下部は遮光性であり、
    前記上部の外面と前記下部の外面とのうち、前記上部の外面から選択的に光が放射される請求項1又は2に記載の液体注入ポート。
  6. 前記ハウジング部は、
    前記上部と、
    前記凹部の周囲を囲む下部と、
    を有し、
    前記上部と前記下部とが相互に組み付けられており、
    前記下部は遮光性であり、
    前記下部には、前記発光部が埋設されているとともに、
    前記発光部の発光面と前記上部との間には、光透過性の樹脂材料により構成されている埋込部が配置されており、
    前記上部の外面と前記下部の外面とのうち、前記上部の外面から選択的に光が放射される請求項1又は2に記載の液体注入ポート。
  7. 前記光透過性の樹脂材料は、光散乱材を含有する請求項1から6のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  8. 前記光透過性の樹脂材料は、蛍光材を含有する請求項1から7のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  9. 前記光透過性の樹脂材料は、光を散乱させるボイドを内部に有する請求項1から8のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  10. 前記ハウジング部の外表面の少なくとも一部分は、光を乱反射する凹凸面となっている請求項1から9のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  11. 前記発光部と前記光透過性の樹脂材料との間に、光を乱反射する乱反射構造が配置されている請求項1から10のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  12. 前記ハウジング部の前記上部の外周面は、上方に向けて前記栓体の中心軸側に近づくように傾斜している第1傾斜面を含む請求項1から11のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  13. 前記ハウジング部の前記上部の内周面は、上方に向けて前記栓体の中心軸側に近づくように傾斜している第2傾斜面を含む請求項1から12のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  14. 前記栓体の周囲を囲んでいる金属製の環状の枠体を備え、
    前記枠体の外周面は、上方に向けて前記栓体の中心軸側に近づくように傾斜している第3傾斜面を含む請求項1から13のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  15. 前記ハウジング部の前記上部は、前記栓体の側周面に対して直に当接して、当該栓体を保持しており、
    前記ハウジング部の前記上部の方が、前記栓体よりも、高屈折率である請求項1から13のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
  16. 前記栓体は遮光性の樹脂材料により構成されている請求項1から15のいずれか一項に記載の液体注入ポート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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