JP2022107170A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Taisuke Sugii
明靖 宮本
Akiyasu Miyamoto
威生 三宅
Takeo Miyake
真士 菅谷
Shinji Sugaya
寛 向井
Hiroshi Mukai
直樹 米谷
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Abstract

Figure 2022107170000001
【課題】燃料の噴射量のばらつきを抑制することができる燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】燃料噴射装置は、ノズルホルダと、固定コア101と、アンカー110と、弁部材と、を備えている。弁部材は、弁体113と、スペーサー125と、を有している。弁体113は、軸部113a及び開弁動作時にアンカー110と係合する係合部128が設けられている。スペーサー125は、係合部128が収容される収容部16を有し、閉弁時に係合部128とアンカー110との間に所定の間隙G2を形成する。そして、スペーサー125には、係合部128と収容部16との間に流体を流入及び流出させる流体通路21が形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料噴射装置に関するものである。
従来、内燃機関として、燃料噴射装置によりシリンダ内に燃料を直接噴射する筒内噴射型の内燃機関が用いられている。従来の燃料噴射装置に関する技術としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。
特許文献1には、弁体と弁体の先端側において燃料を噴射する複数の噴射孔が形成された噴射孔形成部とを備えた燃料噴射装置に関する技術が記載されている。そして、特許文献1には、弁体が、閉弁時にアンカーと当接している第2の弁体と、開弁途中でアンカーと当接する第2の弁体からなることが記載されている。特許文献1に記載された技術では、開弁時には第2の弁体が固定コアの内周に配置されたストロークストッパと当接し、開弁時も固定コアとアンカーが直接当接することなくギャップが確保されるよう第2の弁体と第2の弁体の長さを規定している。
特開2014-227958号公報
しかしながら、第1の弁体と第2の弁体との間に形成される間隙の大きさは、燃料噴射装置の個体ごとに寸法誤差が発生していた。そして、第1の弁体と第2の弁体との間に形成される間隙の寸法誤差が第1の弁体の開弁動作に影響を与えるため、燃料の噴射量にばらつきが発生していた。
本目的は、上記の問題点を考慮し、燃料の噴射量のばらつきを抑制することができる燃料噴射装置を提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、燃料噴射装置は、ノズルホルダと、固定コアと、アンカーと、弁部材と、を備えている。ノズルホルダには、噴射孔形成部材が設けられている。固定コアは、ノズルホルダに配置される。アンカーは、固定コアと対向して配置される。弁部材は、ノズルホルダに移動可能に配置される。
弁部材は、弁体と、スペーサーと、を有している。弁体は、噴射孔形成部材に設けた噴射孔を開閉する軸部及び開弁動作時にアンカーと係合する係合部が設けられている。スペーサーは、係合部が収容される収容部を有し、閉弁時に係合部とアンカーとの間に所定の間隙を形成する。そして、弁体又はスペーサーには、係合部と収容部との間に流体を流入及び流出させる流体通路が形成される。
上記構成の燃料噴射装置によれば、燃料の噴射量のばらつきを抑制することができる。
第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置を示す断面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置のスペーサーを示す斜視図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置における開弁動作が開始した際のスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置における開弁動作が終了した際のスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 従来の燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 従来の燃料噴射装置における開弁動作が終了した際のスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 第2の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 第2の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。 第3の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。 第4の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。 第5の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 第5の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。 第6の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 第6の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。 第7の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 第8の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。 第8の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。 第9の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。
以下、燃料噴射装置の実施の形態例について、図1~図19を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.第1の実施の形態例
1-1.燃料噴射装置の構成
まず、第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる燃料噴射装置の構成について図1を参照して説明する。
図1は、燃料噴射装置を示す断面図である。
図1に示す燃料噴射装置は、内燃機関として、吸気行程、圧縮行程、燃焼(膨張)行程、排気行程の4行程を繰り返す4サイクルエンジンに用いられるものである。また、燃料噴射装置は、各気筒のシリンダの中に燃料を噴射する筒内噴射型の内燃機関に適用されるものである。
図1に示すように、燃料噴射装置1は、固定コア(磁気コア)101と、ノズルホルダ102と、噴射孔形成部材103と、弁部材104と、電磁コイル108と、ハウジング109と、アンカー(可動コア)110と、接続部135と、を備えている。また、燃料噴射装置1は、第1スプリング118と、第2スプリング124と、第3スプリング126とを備えている。
[ノズルホルダ]
ノズルホルダ102は、筒状に形成されている。ノズルホルダ102の中心軸線AX1に沿う軸線方向Da「以下、単に「軸線方向Da」という」の一端部である先端部には、噴射孔形成部材103が挿入又は圧入により取り付けられている。この噴射孔形成部材103には、燃料を噴射する噴射孔112が形成されている。
また、噴射孔形成部材103には、後述する弁部材104の弁体113の先端部が離接する弁座103aが形成されている、噴射孔形成部材103は、弁体113が弁座103aに着座することで燃料を封止する。また、弁体113は、弁座103aに当接することで燃料をシールし、弁座103aから離反することで燃料の通過を許可する。
ノズルホルダ102の先端部には、ガイド部材105が圧入または塑性結合により固定されている。ガイド部材105は、弁部材104における弁体113の外周面を支持し、弁体113の移動をガイドする。
ノズルホルダ102の軸線方向Daの他端部である後端部には、先端部よりも外径が大きい大径部102aが形成されている。この大径部102aには、内部空間102bが形成されている。この内部空間102bは、ノズルホルダ102の軸線方向Daに沿って形成された連通孔102cによって先端部に連通している。
内部空間102bは、大径部102aの後端側が開口し、軸線方向Daの先端側に向けて凹んだ有底の凹部である。内部空間102bには、後述するアンカー110と、固定コア101の一部が配置される。内部空間102bにおける底部の中央部には、第2スプリング124の一端部が収容される。
[弁部材]
このノズルホルダ102の内部には、弁部材104が軸線方向Daに沿って移動可能に配置されている。弁部材104は、弁体113と、スペーサー125と、第3スプリング126と、ロッドヘッド127とを備えている。弁体113は、円柱状をなす棒状の部材により構成されている。弁体113は、後述するアンカー110の挿通孔110c(図2参照)を挿通し、ノズルホルダ102の連通孔102c内に配置されている。そして、弁体113の軸線方向Daの先端部は、噴射孔形成部材103の弁座103aに離反可能に当接し、噴射孔形成部材103に設けた噴射孔112を開閉する。
また、弁体113の軸線方向Daの後端部には、接続凹部113b(図2参照)が形成されている。この接続凹部113bには、ロッドヘッド127の接続凸部127a(図2参照)が嵌入されている。これにより、弁体113の後端部にロッドヘッド127が接続される。
ロッドヘッド127は、略円板状に形成され、後述する固定コア101の貫通孔101aを摺動する。このロッドヘッド127には、第1スプリング118の軸線方向Daの先端部が当接する。ロッドヘッド127と弁体113の間には、第3スプリング126とスペーサー125が配置されている。
スペーサー125は、後述するアンカー110の上端面110a(図2参照)に当接している。第3スプリング126は、軸線方向Daの先端部がスペーサー125に当接し、軸線方向Daの後端部がロッドヘッド127に当接している。すなわち、第3スプリング126は、ロッドヘッド127とスペーサー125の間に介在され、スペーサー125をアンカー110に向けて付勢している。
なお、弁体113、スペーサー125及び第3スプリング126の詳細な構成については、後述する。
[アンカー]
次に、アンカー110について説明する。アンカー110は、ノズルホルダ102の内部空間102bにおいて、弁部材104のスペーサー125と内部空間102bの底部との間に配置されている。また、アンカー110の外周面と内部空間102bの内周面との間には、微小な間隙が形成されている。そのため、アンカー110は、内部空間102b内において軸線方向Daに沿って移動可能に配置される。
アンカー110は、円筒状に形成されている。アンカー110には、挿通孔110c(図2参照)と、偏心貫通孔110dが形成されている。挿通孔110c及び偏心貫通孔110dは、アンカー110における軸線方向Daの先端部から後端部にかけて貫通するガイド孔である。挿通孔110cは、アンカー110の中心軸上に形成されている。そして、挿通孔110cには、弁部材104の弁体113が挿通している。
偏心貫通孔110dは、アンカー110の中心軸から偏心した位置に形成されている。偏心貫通孔110dは、固定コア101の貫通孔101aによって形成された流路に連通している。そして、偏心貫通孔110dは、燃料が通過する流路を形成する。
アンカー110における軸線方向Daの先端側の端面には、第2スプリング124の後端部が当接している。そのため、第2スプリング124は、アンカー110とノズルホルダ102の内部空間102bの間に介在される。また、アンカー110における軸線方向Daの後端側には、固定コア101が配置されている。
[固定コア]
次に、固定コア101は、アンカー110を磁気吸引力によって吸引する部材である。固定コア101は、外周面に凹凸を有する略円筒状に形成されている。固定コア101における軸線方向Daの先端部は、ノズルホルダ102の大径部102aの内側、すなわち内部空間102b内に圧入されている。そして、ノズルホルダ102と固定コア101は、溶接により接合される。れにより、ノズルホルダ102と固定コア101との間の間隙が密閉され、ノズルホルダ102の内部の空間が密閉される。
また、固定コア101の先端部101bは、内部空間102bに配置されたアンカー110における軸線方向Daの他端側の端面(上端面110a)と対向する。なお、固定コア101における軸線方向Daの後端部側は、ノズルホルダ102の内部空間102bから軸線方向Daの後端に向けて突出している。
固定コア101には、貫通孔101aが形成されている。貫通孔101aは、中心軸線AX1と同軸上に形成されている。そして、貫通孔101aは、燃料が通過する流路を形成する。また、固定コア101における軸線方向Daの後端部には、貫通孔101aに連通する燃料供給口111が形成されている。この燃料供給口111から貫通孔101aに向けて燃料が導入される。
さらに、貫通孔101aにおける軸線方向Daの先端部側には、第1スプリング118及び調整部材119が配置されている。第1スプリング118は、調整部材119よりも貫通孔101aの先端部側に配置されている。調整部材119は、貫通孔101aに圧入されて、固定コア101の内部に固定されている。また、貫通孔101aには、弁部材104のロッドヘッド127、第3スプリング126及びスペーサー125が挿入される。
第1スプリング118は、調整部材119と弁部材104のロッドヘッド127の間に介在される。そして、第1スプリング118は、弁部材104をノズルホルダ102の先端部に向けて軸線方向Daに付勢している。
また、調整部材119における固定コア101に対する固定位置を調整することで、第1スプリング118における弁部材104の付勢力を調整することができる。これにより、弁部材104における弁体113の先端部がノズルホルダ102の噴射孔形成部材103に設けた弁座103aに押し付ける初期荷重を調整することができる。
ここで、第1スプリング118が弁部材104をノズルホルダ102の先端部に向けて付勢する付勢力は、第2スプリング124がアンカー110を固定コア101に向けて付勢する付勢力よりも大きく設定されている。
[コイル]
次に、電磁コイル108について説明する。電磁コイル108は、円筒状のコイルボビンに巻回されている。そして、電磁コイル108は、コイルボビンに巻回されて、ノズルホルダ102における大径部102aの外周面の一部及び固定コア101の先端部の外周面の一部を覆うようにして配置される。電磁コイル108の巻き始めと巻き終わりの端部は、不図示の配線を介して後述する接続部135のコネクタ136の電力供給用の端子に接続されている。電磁コイル108の外周には、ハウジング109が固定されている。
[ハウジング]
ハウジング109は、有底の円筒状に形成されている。ハウジング109における軸線方向Daの先端部である底部には、ガイド孔が形成されている。ガイド孔は、底部の中央部に形成されている。このガイド孔には、ノズルホルダ102が挿入される。そして、ガイド孔の開口縁とノズルホルダ102の外周面との間は、例えば、全周にわたって溶接されている。これにより、ノズルホルダ102は、ハウジング109に固定される。
また、ハウジング109は、固定コア101の先端部側、コイルボビン及び電磁コイル108の外周を囲むようにして配置される。そして、ハウジング109の内周面は、ノズルホルダ102及び電磁コイル108と対向し、外周ヨーク部を形成する。このように、電磁コイル108の周りには、固定コア101、アンカー110、ノズルホルダ102及びハウジング109を含む磁気回路が形成されている。
[接続部]
接続部135は、樹脂により形成されている。そして、接続部135は、固定コア101及びハウジング109との間に充填される。また、接続部135は、ハウジング109よりも軸線方向Daの後端側において、固定コア101の後端部を除く外周面を覆う。そして、接続部135は、電力供給用の端子を有するコネクタ136を形成するようにモールド成形されている。端子は、不図示のプラグの接続端子に接続される。これにより、燃料噴射装置1は、高電圧電源又はバッテリ電源に接続される。そして、不図示のエンジンコントロールユニット(ECU)によって電磁コイル108に対する通電が制御される。
1-2.弁部材の詳細な構成
次に、弁部材104を構成する弁体113、スペーサー125及び第3スプリング126の詳細な構成について図2及び図3を参照して説明する。
図2は、燃料噴射装置1におけるスペーサー125周りを拡大して示す断面図、図3は、スペーサー125を示す斜視図である。なお、図2では、閉弁状態を示す。
図2に示すように、弁体113は、アンカー110の挿通孔110cを挿通する軸部113aと、アンカー110に係合する係合部128と、軸部を示す摺動軸部129と、を有している。
係合部128は、軸部113aよりも軸線方向Daの後端部側に形成されている。係合部128の直径は、軸部113aの直径及び挿通孔110cの内径よりも大きく形成されている。そして、係合部128は、軸部113aの外周面から半径方向の外側に向けて張り出している。
係合部128は、アンカー110の上端面110aと対向している。閉弁状態では、係合部128の軸線方向Daの一端部側の端面である下端面128bは、上端面110aと間隙G2を空けて対向する。また、開弁動作時に、すなわちアンカー110と弁体113の位置が相対的に変位する際に、アンカー110の上端面110aは係合部128の下端面128bに当接し、アンカー110と係合部128が係合する(図4及び図5参照)。これにより、弁体113は、アンカー110とともに軸線方向Daの後端部側、すなわち開弁方向へ移動する。
摺動軸部129は、係合部128よりも軸線方向Daの後端部側に形成されている。摺動軸部129は、係合部128から軸線方向Daの後端に向けて突出している。また、摺動軸部129の直径は、係合部128の直径よりも小さく形成されている。摺動軸部129における軸線方向Daの後端面には、接続凹部113bが形成されている。上述したように、この接続凹部113bには、ロッドヘッド127の接続凸部127aが嵌入される。
弁体113の係合部128及び摺動軸部129の周囲を囲むようにして、スペーサー125が配置されている。図2及び図3に示すように、スペーサー125は、略円筒状に形成されている。スペーサー125は、大径部11と、ガイド部となる小径部12とを有している。大径部11と、小径部12は、同心円上に形成されており、大径部11は、小径部12よりも軸線方向Daの先端側に形成されている。そして、大径部11の直径は、小径部12の直径よりも大きく形成されている。
また、スペーサー125における大径部11と小径部12が接続する箇所には、段差面13が形成されている。段差面13は、小径部12の外周面から半径方向の外側に向けて略垂直に張り出している。この段差面13には、第3スプリング126における軸線方向Daの先端部側が当接する。そして、第3スプリング126は、スペーサー125をアンカー110に向けて付勢する。そのため、スペーサー125の軸線方向Daの先端部側の端面である下端面14は、アンカー110の上端面110aに当接する。
なお、本例では、第3スプリング126を設けた例を説明したが、これに限定されるものではなく、第3スプリング126を設けなくてもよい。
大径部11には、収容部16が形成されている。収容部16は、スペーサー125の下端面14から段差面13に向けて凹んだ凹部である。収容部16には、弁体113の係合部128が収容される。
収容部16の内径は、弁体113の係合部128の直径よりも大きき設定されている。そのため、係合部128の半径方向の外側の外周面と収容部16の内壁面16aの間には、間隙が形成される。また、収容部16における軸線方向Daの長さ、すなわち下端面14から収容部16の上面部16bまでの長さは、係合部128の軸線方向Daの長さよりも長く設定されている。また、スペーサー125が第3スプリング126によってアンカー110に向けて付勢されることで、閉弁状態において、係合部128の上端面128aは、収容部16の上面部16bに当接する。
小径部12には、小径部側貫通孔を示すガイド孔18が形成されている。ガイド孔18は、スペーサー125の軸線方向Daの後端部側の端面である上端面15から収容部16にかけて貫通している。そして、ガイド孔18は、収容部16に連通している。このガイド孔18には、弁体113の摺動軸部129が挿入される。そして、ガイド孔18の内径は、摺動軸部129の直径よりも大きく設定されている。そして、ガイド孔18の内壁面19は、摺動軸部129を摺動可能に支持する摺動面となる。
また、ガイド孔18の内壁面19と、収容部16の上面部16bで形成される角部には、面取り部16cが形成されている。この面取り部16cを設けたことで、閉弁状態において、弁体113の係合部128と摺動軸部129で形成される角部との間に間隙を形成することができる。係合部128と摺動軸部129は、切削加工などにより一体となって形成さるため、係合部128と摺動軸部129で形成される角部には、微小なR部が形成される。そのため、面取り部16cを設けたことで、弁体113に形成されたR部と、収容部16とガイド孔18で形成される角部が干渉することを避けることができる。
なお、本例では、面取り部16cを設けた例を説明したが、これに限定されるものではなく、面取り部16cを設けなくてもよい。さらに、面取り部16cの大きさについては、適宜設定されるものである。
ここで、アンカー110は、第2スプリング124の付勢力により固定コア101側に向けて付勢されている。そのため、アンカー110の上端面110aは、スペーサー125の下端面14に当接する。なお、第2スプリング124の付勢力は、第3スプリング126の付勢力よりも小さく設定されている。そのため、アンカー110は、スペーサー125を介して第3スプリング126により軸線方向Daの先端側に向けて付勢される。これにより、アンカー110における軸線方向Daの後端側への移動、すなわち開弁方向への移動は、スペーサー125と第3スプリング126により規制される。
また、閉弁状態において、収容部16の上面部16bが弁体113の係合部128の上端面128aに当接することで、スペーサー125は、所定の位置(基準位置)に配置される。スペーサー125が基準位置に配置された状態で、スペーサー125の下端面14がアンカー110の上端面110aに当接する。これにより、弁体113の下端面128bとアンカー110の上端面110aとの間に、間隙G2、いわゆる予備ストロークを設けることができる。すなわち、スペーサー125は、アンカー110と弁体113の係合部128との間に、予備ストロークとなる所定の間隙G2を形成する。
また、弁体113が閉弁状態では、係合部128の下端面128bと固定コア101の先端部101bとの間には、間隙G1が空いている。そして、間隙G2と間隙G1を足した長さ(G1+G2)が、固定コア101の先端部101bとアンカー110の上端面110aとの間隙、いわゆる磁気吸引ギャップとなる。
また、スペーサー125の大径部11及び段差面13には、流体である燃料が通過可能な複数の流体通路21が形成されている。なお、本例のスペーサー125では、3つの流体通路21が形成されているが、流体通路21の数は、2つ以下、あるいは4つ以上設けてもよい。流体通路21は、大径部11の周方向に沿って等角度間隔に形成されている。
流体通路21は、スペーサー125における下端面14から段差面13、すなわち収容部16の上面部16bにかけて開口した開口部である。また、流体通路21における軸線方向Daの後端部側である上端面22は、スペーサー125の面取り部16cに達している。
そして、流体通路21は、収容部16の内部と外部とを連通する。より詳細には、流体通路21は、弁体113の摺動軸部129及びスペーサー125の面取り部16c、係合部128の上端面128aによって形成される領域A及び収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙に連通する。以下、領域Aと収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙を低圧部と称す。これにより、流体通路21を介して低圧部にスペーサー125の外部から流体が流入し、または低圧部からスペーサー125の外部に流体を流出することができる。
また、複数の流体通路21の全体の開口面積は、ガイド部である弁体113の摺動軸部129とガイド孔18の内壁面19との間隙よりも大きく設定することが好ましい。
1-3.燃料噴射装置の動作例
次に、上述した構成を有する燃料噴射装置1の動作例について図2、図4、図5から図7を参照して説明する。
図4は、開弁動作が開始した際のスペーサー125周りを示す断面図、図5は、開弁動作が終了した際のスペーサー125周りを示す断面図である。
ECUによって電磁コイル108に通電されると、固定コア101、アンカー110、ノズルホルダ102及びハウジング109によって形成される磁気回路に磁束が流れる。そして、固定コア101には、アンカー110を吸引する磁気吸引力が発生する。固定コア101の磁気吸引力が、第3スプリング126の付勢力を超えると、アンカー110は、スペーサー125を押圧し、固定コア101に向けて移動する。そのため、アンカー110とスペーサー125は、ともに軸線方向Daの後端側に向けて移動する。この間、弁体113の先端部は、噴射孔形成部材103の弁座103aに当接している。
アンカー110が軸線方向Daの後端側に移動することで、図4に示すように、アンカー110の上端面110aは、弁体113の係合部128に係合する。そのため、アンカー110の上端面110aと係合部128の下端面128bとの間隙G2は、ゼロとなる。
また、アンカー110が軸線方向Daの後端側に移動した分だけ、アンカー110と固定コア101との間隙(磁気吸引ギャップ)の大きさが減少し、図4に示す例では、磁気吸引ギャップは、長さG1となる。さらに、スペーサー125も軸線方向Daの後端側に移動するため、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aには、間隙G3が発生する。この間隙G3は、スペーサー125の収容部16の深さ寸法から係合部128における下端面128bから上端面128aまでの長さを引いた寸法となる。
また、開弁動作を開始する直前では、アンカー110と係合部128との間には、間隙G2が空いている。そのため、アンカー110は、間隙G2を移動した後に、係合部128に当接する。これにより、アンカー110は、係合部128に当接するまでの間、すなわち間隙G2を移動する間に、加速する。その結果、アンカー110が加速した状態で、アンカー110を係合部128に当接させることができる。
このように、アンカー110から係合部128を介して弁体113に加える力を上昇させることができ、弁体113を軸線方向Daの後端側に向かう移動を速やかに開始させることができる。その結果、弁体113における開弁動作を速やかに開始することができる。
図4に示すように、アンカー110、スペーサー125及び弁体113がさらに軸線方向Daの後端側に移動すると、弁体113の先端部は、噴射孔形成部材103の弁座103aから離反し、噴射孔112が開放される開弁状態となる。これにより、噴射孔112から燃料が噴射される。
また、アンカー110の上端面110aが固定コア101の先端部101bに当接することで、アンカー110における軸線方向Daの後端側に向かう移動が規制される。なお、弁体113は、慣性力で軸線方向Daの後端側へ移動するが、第1スプリング118の付勢力により押し戻される。そのため、弁体113は、図5に示すように、係合部128の下端面128bがアンカー110の上端面110aに当接した状態で静止する。これにより、弁体113が所定のストローク量(図2に示す間隙G1)だけ移動した開弁静止状態となる。
開弁静止状態では、アンカー110が磁気吸引力により固定コア101に吸引され、弁部材104が第1スプリング118の付勢力により閉弁方向に付勢されている。そのため、アンカー110と弁体113は、互いに当接し、一体となっている。すなわち、弁体113の係合部128の下端面128bがアンカー110の上端面110aに当接し、間隙G2の大きさはゼロとなる。
さらに、第3スプリング126の付勢力は、磁気吸引力よりも小さいため、第3スプリング126は、スペーサー125を介してアンカー110を軸線方向Daの先端側に押し戻すことはできない。そのため、スペーサー125の下端面14は、アンカー110の上端面110aに当接し、係合部128の上端面128aとスペーサー125の収容部16の上面部16bとの間隙G3は、維持される。さらに、アンカー110は、固定コア101と当接しているため、アンカー110の上端面110aと固定コア101の先端部101bとの間隙G1の大きさはゼロとなる。
図5に示す開弁した状態(フルリフト状態)において駆動パルスをOFFにすると、電磁コイル108への通電が遮断される。そのため、アンカー110と固定コア101との間に生じる磁気吸引力が消失する。そして、磁気吸引力が第1スプリング118の付勢力よりも小さくなると、弁部材104は、軸線方向Daの先端側、すなわち閉弁方向への移動を開始する。閉弁方向へ移動を開始した弁部材104は、アンカー110と一体になって変位し、長さG1だけ変位した後、弁体113の先端部が弁座103aに着座する。これにより、図2に示す閉弁状態に戻り、燃料噴射装置1による燃料の噴射が停止される。
ここで、図6及び図7を参照して、従来の燃料噴射装置における動作例について説明する。なお、本例の燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。図6及び図7は、従来の燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。図6は、閉弁状態を示し、図7は、開弁状態を示している。
図6に示す閉弁状態において、電磁コイル108に通電すると、スペーサー225は、アンカー110とともに軸線方向Daの後端側への移動を開始する。このとき、係合部128の上端面128aと、弁体113の摺動軸部129と、スペーサー225における収容部216の面取り部216cによって形成される領域Aの体積は、スペーサー225の移動とともに急激に増加する。そのため、スペーサー225の周囲にある燃料(流体)が領域Aに流入しようとする。さらに、収容部216の上面部216bと係合部128の上端面128aとの間に形成される間隙の体積も増加するため、この間隙にも流体が流入しようとする。
しかしながら、図6に示すように、従来の燃料噴射装置では、領域A及び収容部216の上面部216bと係合部128の上端面128aとの間に形成される間隙からなる低圧部は、スペーサー225及び摺動軸部129によって囲まれている。そのため、低圧部に十分な流量の流体が流入することができず、低圧部の体積が増加することで、この低圧部の圧力が低下する。
なお、摺動軸部129と、ガイド孔218の内壁面219が摺動する摺動面と間や、軸部113aとアンカー110の挿通孔110cとの間には、微小な隙間がある。しかしながら、この隙間からは、低圧部の圧力低下を抑制できるほどの流体が流入することはできない。
そのため、スペーサー225には、低圧部の圧力変動によって生じる力が作用する。なお、スペーサー225には、低圧部の圧力だけでなく、スペーサー225の周囲を流れる燃料(流体)のせん断によって生じる力も作用する。ここで、圧力と、流体のせん断力を合わせて流体力と称す。しかしながら、スペーサー225に作用する流体力は、流体のせん断力よりも低圧部の圧力が支配的である。
そして、スペーサー225に作用する流体力、すなわち低圧部の圧力により、スペーサー225が弁体113に張り付き、弁体113及びスペーサー225の開弁動作に影響を与えていた。さらに、低圧部の大きさや、摺動部、例えば摺動軸部129とガイド孔218との隙間の寸法は、燃料噴射装置の製造時のばらつきにより個体ごと、すなわち燃料噴射装置ごとに異なっていた。そのため、流体力、すなわち低圧部の圧力の変化量や、摺動部の隙間の寸法も個体ごとにばらつきが発生し、弁体113の開弁タイミングや開弁速度にもばらつきが発生していた。その結果、図6に示す従来の燃料噴射装置では、燃料噴射装置ごとの噴射量にばらつきが生じていた。
開弁状態(フルリフト状態)となると、図7に示すように、アンカー110が弁体113の係合部128に当接し、係合部128の上端面128aとスペーサー225における収容部216の上面部16bとの間に間隙G3が形成される。図7に示す開弁状態から閉弁状態に変位する際は、低圧部の体積が減少するため、低圧部の圧力が上昇する。その結果、スペーサー225に作用する流体力も上昇し、スペーサー225及び弁体113の閉弁動作にも影響を与えていた。
これに対して、本例の燃料噴射装置1では、図2及び図4に示すように、スペーサー125の大径部11に低圧部に連通する流体通路21が形成されている。そして、開弁動作時には、この流体通路21を介して低圧部に燃料(流体)が流れ込む。流体通路21は、ガイド孔18の内壁面19と摺動軸部129との間隙の大きさより大きく形成されており、圧力低下を抑制できるほどの十分な流量の流体が通過することができる。これにより、低圧部の圧力が低下することを抑制、すなわち低圧部の圧力変動を抑制することができる。上述したように、スペーサー125に作用する流体力は、流体のせん断力よりも低圧部の圧力が支配的である。その結果、スペーサー125に作用する流体力を軽減することができる。
このように、スペーサー125に作用する流体力を軽減することができるため、低圧部の体積や、摺動部の隙間の寸法が個体ごとにばらつきが発生した場合でも、弁体113やスペーサー125の開弁タイミングや開弁速度のばらつきを抑制することができる。その結果、燃料噴射装置1ごとの噴射量のばらつきを抑制することができる。
さらに、閉弁動作時では、流体通路21を介して低圧部から燃料(流体)がスペーサー125の外部に流出する。これにより、閉弁動作時においても、スペーサー125に作用する流体力、すなわち低圧部の圧力変動を抑制することができる。その結果、安定した閉弁動作を実現することができ、噴射量のばらつきを抑制することができる。なお、低圧部は、開弁中は逆に高圧になりやすい。上述した説明では、閉弁時に合わせて「低圧部」と呼んでいる。
さらに、本例の燃料噴射装置1では、流体通路21をスペーサー125における大径部11に形成している。これにより、流体通路21を流れる流体がガイド部となる小径部12と摺動軸部129の摺動動作に影響を与えることを防ぐことができ、弁体113及びスペーサー125の開閉動作を安定して実施することができる。
2.第2の実施の形態例
次に、図8及び図9を参照して第2の実施の形態例にかかる燃料噴射装置について説明する。
図8は、第2の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。図9は、第2の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。
第2の実施の形態例にかかる燃料噴射装置が、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と異なる点は、流体通路を設けた位置である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図8及び図9に示すように、スペーサー125Aには、複数の流体通路21Aが形成されている。流体通路21Aは、スペーサー125Aにおける小径部12の外周面から段差面13を介して大径部11にかけて形成されている。そして、流体通路21Aは、段差面13から収容部16の上面部16b及び面取り部16c、すなわち収容部16とガイド孔18の角部を開口する開口部である。
流体通路21Aのおける軸線方向Daの先端部側である下端部23は、面取り部16cよりも軸線方向Daの先端側に形成されている。また、流体通路21Aにおける軸線方向Daの後端部側である上端部24は、面取り部16cよりも軸線方向Daの後端側に形成されており、小径部12の外周面に形成されている。
これにより、第2の実施の形態例にかかる燃料噴射装置においても流体通路21Aを介して、領域Aと、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙からなる低圧部に流体を流入及び流出させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このようなスペーサー125Aを有する燃料噴射装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様の作用効果を得ることができる。
3.第3の実施の形態例
次に、図10を参照して第3の実施の形態例にかかる燃料噴射装置について説明する。
図10は、第3の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。
第3の実施の形態例にかかる燃料噴射装置が、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と異なる点は、流体通路を設けた位置である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図10に示すように、スペーサー125Bには、複数の流体通路21Bが形成されている。流体通路21Bは、スペーサー125Bにおける小径部12の外周面から段差面13を介して大径部11にかけて形成されている。また、流体通路21Bは、スペーサー125Bの上端面15から下端面14にかけて連続して形成されており、段差面13及び大径部11で開口している。
これにより、第3の実施の形態例にかかる燃料噴射装置においても流体通路21Bを介して、領域Aと、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙からなる低圧部に流体を流入及び流出させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このようなスペーサー125Bを有する燃料噴射装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様の作用効果を得ることができる。
4.第4の実施の形態例
次に、図11を参照して第4の実施の形態例にかかる燃料噴射装置について説明する。
図11は、第4の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。
第4の実施の形態例にかかる燃料噴射装置が、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と異なる点は、流体通路を設けた位置である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図11に示すように、スペーサー125Cには、2つの流体通路21Cが形成されている。2つの流体通路21Cは、スペーサー125Cの外周面に形成された二面幅部である。流体通路21Cは、スペーサー125の大径部11及び段差面13において開口している。また、流体通路21Cは、小径部12側においてガイド孔18の内壁面19には達していない。
これにより、第4の実施の形態例にかかる燃料噴射装置においても流体通路21Cを介して、領域Aと、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙からなる低圧部に流体を流入及び流出させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このようなスペーサー125Cを有する燃料噴射装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上述した第1から第4の実施の形態例にかかるスペーサー125、125A、125B、125Cでは、流体通路21、21A、21B、21Cがガイド部となる小径部12の内壁面19に達していない。これにより、流体通路21、21A、21B、21Cを流れる流体がガイド部となる小径部12と摺動軸部129の摺動動作に影響を与えることを防ぐことができ、弁体113及びスペーサー125の開閉動作を安定して実施することができる。
5.第5の実施の形態例
次に、図12及び図13を参照して第5の実施の形態例にかかる燃料噴射装置について説明する。
図12は、第5の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。図13は、第5の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。
第5の実施の形態例にかかる燃料噴射装置が、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と異なる点は、流体通路を設けた位置である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図12及び図13に示すように、スペーサー125Dには、複数の流体通路21Dが形成されている。流体通路21Dは、スペーサー125Dにおける小径部12から段差面13にかけて形成されている。また、流体通路21Dは、スペーサー125Dの上端面15から段差面13にかけて連続して形成された開口部である。そして、流体通路21Dは、ガイド孔18の内壁面19から収容部16の上面部16b及び面取り部16cに達している。
これにより、第5の実施の形態例にかかる燃料噴射装置においても流体通路21Dを介して、領域Aと、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙からなる低圧部に流体を流入及び流出させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このようなスペーサー125Dを有する燃料噴射装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様の作用効果を得ることができる。
6.第6の実施の形態例
次に、図14及び図15を参照して第6の実施の形態例にかかる燃料噴射装置について説明する。
図14は、第6の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。図15は、第6の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。
第6の実施の形態例にかかる燃料噴射装置が、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と異なる点は、流体通路を設けた位置である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図14及び図15に示すように、スペーサー125Eには、複数の流体通路21Eが形成されている。流体通路21Eは、スペーサー125Eにおける小径部12に形成したガイド孔18の内壁面19に形成されている。流体通路21Eは、内壁面19から半径方向の外側に向けて凹んだ溝部である。この流体通路21Eは、スペーサー125Eの上端面15から面取り部16cに達している。なお、流体通路21Eを収容部16の上面部16bまで延在させてもよい。
これにより、第6の実施の形態例にかかる燃料噴射装置においても流体通路21Eを介して、領域Aと、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙からなる低圧部に流体を流入及び流出させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このようなスペーサー125Eを有する燃料噴射装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様の作用効果を得ることができる。
7.第7の実施の形態例
次に、図16を参照して第7の実施の形態例にかかる燃料噴射装置について説明する。
図16は、第7の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。
第7の実施の形態例にかかる燃料噴射装置が、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と異なる点は、流体通路を設けた位置である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図16に示すように、スペーサー125Fには、流体通路21Fが形成されていない。代わりに第7の実施の形態例にかかる燃料噴射装置では、弁体113Fにおける摺動軸部129Fに流体通路21Fが形成されている。流体通路21Fは、摺動軸部129Fの外周面から半径方向の内側に向けて凹んだ溝部である。流体通路21Fは、摺動軸部129における軸線方向Daの後端部側から係合部128の上端面128aにかけて延在している。そして、係合部128をスペーサー125Fの収容部16に収容した際に、流体通路21Fは、連通している。
これにより、第7の実施の形態例にかかる燃料噴射装置においても流体通路21Fを介して、領域Aと、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙からなる低圧部に流体を流入及び流出させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このような弁体113Fを有する燃料噴射装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様の作用効果を得ることができる。
8.第8の実施の形態例
次に、図17及び図18を参照して第8の実施の形態例にかかる燃料噴射装置について説明する。
図17は、第8の実施の形態例にかかる燃料噴射装置におけるスペーサー周りを拡大して示す断面図である。図18は、第8の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。
第8の実施の形態例にかかる燃料噴射装置が、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と異なる点は、流体通路を設けた位置である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図17及び図18に示すように、スペーサー125Gには、流体通路21Gが形成されている。流体通路21Gは、スペーサー125Gにおける上端面15から下端面14にかけて連続して形成された開口部である。すなわち、流体通路21Gは、小径部12、段差面13及び大径部11にかけて連続して形成されている。そして、流体通路21Gは、小径部12、段差面13及び大径部11の外周面からガイド孔18の内壁面19、面取り部16c、収容部16の上面部16b及び内壁面16aに達している。
これにより、第8の実施の形態例にかかる燃料噴射装置においても流体通路21Gを介して、領域Aと、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙からなる低圧部に流体を流入及び流出させることができる。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このようなスペーサー125Gを有する燃料噴射装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様の作用効果を得ることができる。
9.第9の実施の形態例
次に、図19を参照して第9の実施の形態例にかかる燃料噴射装置について説明する。
図19は、第9の実施の形態例にかかるスペーサーを示す斜視図である。
第9の実施の形態例にかかる燃料噴射装置が、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と異なる点は、スペーサーの構成及び流体通路を設けた位置である。そのため、ここでは、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図19に示すように、スペーサー125Hは、略半円柱状の第1部品125aと、第2部品125bの2つの部品に分割されている。第1部品125a及び第2部品125bには、それぞれ大径部11、小径部12、段差面13、ガイド孔18及び収容部16が形成されている。
第1部品125aと第2部品125bを、軸線方向と直交する方向に間隔を空けて対向させることで、スペーサー125Hが構成される。そして、第1部品125aと第2部品125bを空けた間隔により、2つの流体通路21Hが形成される。そのため、流体通路21Hは、スペーサー125Hの上端面15から下端面14にかけて連続して形成される。
これにより、第9の実施の形態例にかかる燃料噴射装置においても流体通路21Hを介して、領域Aと、収容部16の上面部16bと係合部128の上端面128aに形成される間隙からなる低圧部に流体を流入及び流出させることができる。
なお、第9の実施の形態例では、スペーサー125Hを第1部品125aと第2部品125bの2つに分割した例を説明したが、これに限定されるものではなく、スペーサー125Hを3つ以上に分割し、流体通路21Hとなる間隔を空けて配置してもよい。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様であるため、それらの説明は省略する。このようなスペーサー125Hを有する燃料噴射装置によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる燃料噴射装置1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
なお、本明細書において、「平行」及び「直交」等の単語を使用したが、これらは厳密な「平行」及び「直交」のみを意味するものではなく、「平行」及び「直交」を含み、さらにその機能を発揮し得る範囲にある、「略平行」や「略直交」の状態であってもよい。
1…燃料噴射装置、 11…大径部、 12…小径部、 13…段差面、 14…下端面、 15…上端面、 16…収容部、 16a…内壁面、 16b…上面部、 16c…面取り部、 18…ガイド孔(小径部側貫通孔)、 19…内壁面、 21、21A、21B、21C、21D、21E、21F、21G、21H…流体通路、 22…上端面、 23…下端部、 24…上端部、 101…固定コア、 101a…貫通孔、 101b…先端部、 102…ノズルホルダ、 102c…連通孔、 103…噴射孔形成部材、 103a…弁座、 104…弁部材、 105…ガイド部材、 108…電磁コイル、 109…ハウジング、 110…アンカー、 110a…上端面、 110c…挿通孔、 111…燃料供給口、 112…噴射孔、 113、113F…弁体、 113a…軸部、 113b…接続凹部、 118…第1スプリング、 119…調整部材、 124…第2スプリング、 125、125A、125B、125C、125D、125E、125F、125G、125H…スペーサー、 125a…第1部品、 125b…第2部品、 126…第3スプリング、 127…ロッドヘッド、 127a…接続凸部、 128…係合部、 128a…上端面、 128b…下端面、 129、129F…摺動軸部

Claims (13)

  1. 噴射孔形成部材が設けられたノズルホルダと、
    前記ノズルホルダに配置された固定コアと、
    前記固定コアと対向して配置されるアンカーと、
    前記ノズルホルダに移動可能に配置された弁部材と、を備え、
    前記弁部材は、
    前記噴射孔形成部材に設けた噴射孔を開閉する軸部及び開弁動作時に前記アンカーと係合する係合部が設けられた弁体と、
    前記係合部が収容される収容部を有し、閉弁時に前記係合部と前記アンカーとの間に所定の間隙を形成するスペーサーと、を有し、
    前記弁体又は前記スペーサーには、前記係合部と前記収容部との間に流体を流入及び流出させる流体通路が形成される
    燃料噴射装置。
  2. 前記弁体における前記係合部よりも前記弁体の軸線方向の後端部側には、前記係合部の直径よりも小さい直径を有する軸部が設けられ、
    前記スペーサーは、
    前記弁体に設けた軸部が挿入される小径部側貫通孔が形成された小径部と、
    前記収容部が形成され、前記小径部の直径よりも大きく形成された大径部と、
    前記小径部と前記大径部とを接続する段差面と、を有し、
    前記流体通路は、前記スペーサーの外部と、前記小径部側貫通孔と前記収容部との角部に形成された空間を連通させる開口部又は溝部である
    請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記流体通路の開口面積は、前記小径部側貫通孔の内壁面と前記軸部との間隙の大きさよりも大きく形成されている
    請求項2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記流体通路は、前記大径部及び前記段差面に形成される
    請求項2に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記流体通路は、前記スペーサーにおける軸線方向の先端部側の下端面から前記収容部における軸線方向の後端部側の上面部にかけて形成されている
    請求項4に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記流体通路は、前記小径部の外周面から前記段差面を介して前記大径部にかけて形成され、かつ前記小径部側貫通孔と前記収容部との角部を開口させる開口部である
    請求項2に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記流体通路は、前記スペーサーの外周面に形成された二面幅部であり、前記大径部及び前記段差面において開口している
    請求項2に記載の燃料噴射装置。
  8. 前記流体通路は、前記小径部及び前記段差面に形成される
    請求項2に記載の燃料噴射装置。
  9. 前記流体通路は、前記スペーサーにおける軸線方向の後端部側の上端面から前記段差面にかけて形成された開口部である
    請求項8に記載の燃料噴射装置。
  10. 前記流体通路は、前記小径部側貫通孔の内壁面から半径方向の外側に向けて凹んだ溝部である
    請求項2に記載の燃料噴射装置。
  11. 前記流体通路は、前記軸部の外周面から半径方向の内側に向けて凹んだ溝部である
    請求項2に記載の燃料噴射装置。
  12. 前記流体通路は、前記スペーサーにおける軸線方向の先端部側の下端面から軸線方向の後端部側の上端面にかけて連続して形成される
    請求項2に記載の燃料噴射装置。
  13. 前記スペーサーは、複数の部品から構成され、
    複数の前記部品は、軸線方向と直交する方向に間隔を空けて対向して配置され、
    前記流体通路は、複数の前記部品の間隔により形成される
    請求項1に記載の燃料噴射装置。
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