JP2022104685A - 鞍乗型車両 - Google Patents

Abstract

【課題】ラジエータの後方に配置される電装品と、インナーパネル内の収納空間に配置される電装品への熱影響を抑えると共に、ラジエータからの熱い空気を効率よく外部に排出する。
【解決手段】ファンカバーは、側部吹出口を含む。側部吹出口は、ラジエータから後方へ流れる空気を側方へ向けて噴き出す。インナーパネルは、サイドカバーとの間に配置される収納空間を含む。インナーパネルは、サイドカバーとラジエータとの間に配置される。電装品は、収納空間に配置される。インナーパネルは、車両左右方向に対して傾斜した傾斜面を含む。傾斜面は、ラジエータよりも後方に位置する。傾斜面は、側部吹出口からの空気を開口へと案内する。傾斜面は、ラジエータの後方に位置する空間と収納空間とを区画する。
【選択図】図８

Description

本発明は、鞍乗型車両に関する。

鞍乗型車両には、サイドカバーと、インナーパネルと、ラジエータとを備えるものがある。例えば特許文献１の鞍乗型車両では、左右のサイドカバーの内側に左右のインナーパネルが配置されている。また、左右のインナーパネルの間にラジエータが配置されている。サイドパネルは、ラジエータの後方に配置された開口を含んでいる。空気が、ラジエータを通過することで、ラジエータ内の冷却水を冷却する。そして、ラジエータを通過した熱い空気は、ラジエータの後方へと流れ、開口から外部へ排出される。

実用新案登録第３１５４５９０号公報

上記の鞍乗型車両では、熱い空気がラジエータから後方へ流れる。そのため、ラジエータの後方に電装品が配置される場合には、電装品が熱影響を受け易くなる。また、サイドカバーとインナーパネルとの間には、空間が設けられている。この空間を、電装品を配置するための収納空間として利用する場合には、ラジエータからの熱い空気が前方へ逆流することで、収納空間へ侵入する可能性がある。その場合、電装品が熱影響を受けてしまう。本発明の目的は、ラジエータの後方に配置される電装品と、インナーパネル内の収納空間に配置される電装品への熱影響を抑えると共に、ラジエータからの熱い空気を効率よく外部に排出することにある。

本発明の一態様に係る鞍乗型車両は、サイドカバーと、ラジエータと、ラジエータファンと、ファンカバーと、インナーパネルと、電装品とを備える。サイドカバーは、開口を含む。ラジエータは、サイドカバーに側方から覆われる。ラジエータファンは、ラジエータの後方に配置される。ラジエータファンは、ラジエータを前方から後方へ通過する空気の流れを生成する。ファンカバーは、ラジエータファンの後方に配置される。ファンカバーは、側部吹出口を含む。側部吹出口は、ラジエータから後方へ流れる空気を側方へ向けて噴き出す。インナーパネルは、サイドカバーとの間に配置される収納空間を含む。インナーパネルは、サイドカバーとラジエータとの間に配置される。電装品は、収納空間に配置される。インナーパネルは、車両左右方向に対して傾斜した傾斜面を含む。傾斜面は、ラジエータよりも後方に位置する。傾斜面は、側部吹出口からの空気を開口へと案内する。傾斜面は、ラジエータの後方に位置する空間と収納空間とを区画する。

本態様に係る鞍乗型車両では、ファンカバーの側部吹出口によって、ラジエータからの熱い空気が側方へ吹き出される。そのため、ラジエータの後方に電装品が配置されても、電装品への熱影響が抑えられる。また、側部吹出口から側方へ吹き出された熱い空気は、インナーパネルの傾斜面によって、サイドカバーの開口へと案内される。それにより、ラジエータからの熱い空気が、開口を通して外部に効率よく排出される。さらに、傾斜面によって、電装品の収納空間が、ラジエータの後方に位置する空間から区画される。そのため、ラジエータからの熱い空気が収納空間へ侵入することが防止される。それにより、収納空間内の電装品への熱影響が抑えられる。

インナーパネルは、ラジエータよりも前方からラジエータよりも後方へ延びていてもよい。インナーパネルは、空気をラジエータの前方からラジエータへ案内してもよい。この場合、インナーパネルによって、空気が効率よくラジエータへ案内される。

側部吹出口の少なくとも一部は、開口よりも前方に位置してもよい。側部吹出口の少なくとも一部は、サイドカバーと重なってもよい。この場合、側部吹出口の少なくとも一部が開口より前方へ位置していることで、側部吹出口からの空気が開口へ流れにくい。しかし、インナーパネルの傾斜面によって、効率よく空気を開口へ案内することができる。

鞍乗型車両は、エンジンをさらに備えてもよい。サイドカバーは、エンジンの少なくとも一部を側方から覆ってもよい。この場合、大型のサイドカバーによって空気が外部に排出されにくい。しかし、傾斜面と開口によってラジエータからの熱い空気を効率よく排出することができる。

開口は、車両側方へ向かって開かれていてもよい。車両側面視で、エンジンの少なくとも一部は、開口を通して外部へ露出してもよい。この場合、開口を通してエンジンの熱が容易に排出される。また、開口を利用して、ラジエータからの熱い空気が容易に排出される。

側部吹出口の少なくとも一部は、車両側面視で開口と重なってもよい。この場合、開口を利用して、ラジエータからの熱い空気が効率よく排出される。

インナーパネルは、傾斜面の上部から後方へ延びる延出部をさらに含んでもよい。この場合、延出部によって、ラジエータからの熱い空気が傾斜面の上方から前方へ逆流することが防止される。

ファンカバーは、カバー本体とダクト部とをさらに備えてもよい。カバー本体は、ラジエータファンを覆ってもよい。ダクト部は、側部吹出口を含んでもよい。ダクト部は、カバー本体から開口へ向かって延びていてもよい。

車両側面視で、傾斜面は、ラジエータファンの少なくとも一部と重なってもよい。この場合、傾斜面によってラジエータファンから送られた空気が、効率よく傾斜面によって案内される。

本発明によれば、ラジエータの後方に配置される電装品と、インナーパネル内の収納空間に配置される電装品への熱影響を抑えると共に、ラジエータからの熱い空気を効率よく外部に排出することができる。

実施形態に係る鞍乗型車両の側面図である。 鞍乗型車両の正面図である。 ラジエータユニットの背面図である。 ラジエータユニットの斜視図である。 ラジエータユニットの斜視図である。 鞍乗型車両の拡大左側面図である。 鞍乗型車両の拡大右側面図である。 図６におけるVIII－VIII断面図である。 第１サイドカバーの内面を示す図である。 第２サイドパネルの内面を示す図である。

以下、図面を参照して実施形態に係る鞍乗型車両について説明する。図１は、実施形態に係る鞍乗型車両１の側面図である。図２は、鞍乗型車両１の正面図である。図１に示すように、鞍乗型車両１は、ステアリング装置２と、前輪３と、燃料タンク４と、シート５と、エンジン６と、後輪７と、リアアーム８と、車体カバー９とを含む。なお、本実施形態において、前後左右の方向は、シート５に着座したライダーから見た前後左右の方向を意味するものとする。

ステアリング装置２は、ライダーによって操舵される。ステアリング装置２は、フロントフォーク１１と、ハンドル部材１２とを含む。フロントフォーク１１は、前輪３を回転可能に支持している。ハンドル部材１２は、フロントフォーク１１に接続されている。図２に示すように、フロントフォーク１１は、第１サスペンション１３と第２サスペンション１４とを含む。

燃料タンク４は、ハンドル部材１２の後方に配置されている。シート５は、燃料タンク４の後方に配置されている。エンジン６は、前輪３と後輪７との間に配置される。エンジン６は、燃料タンク４の下方に配置されている。エンジン６は、後輪７を回転させる駆動力を発生させる。後輪７は、エンジン６の後方に配置される。後輪７は、リアアーム８に回転可能に支持されている。

車体カバー９は、フロントカバー１７と、第１サイドカバー１８と、第２サイドカバー１９とを含む。本実施形態に係る鞍乗型車両１は、いわゆるフルカウル型のモーターサイクルである。フロントカバー１７は、ステアリング装置２の前方に配置される。フロントカバー１７には、ウィンドシールド２１が取り付けられている。フロントカバー１７には、バックミラー２２，２３が取り付けられている。

第１サイドカバー１８と第２サイドカバー１９とは、フロントカバー１７から後方へ延びている。第１サイドカバー１８と第２サイドカバー１９とは、ステアリング装置２とエンジン６とを側方から覆う。図１に示すように、車両側面視で、第１サイドカバー１８は、ステアリング装置２の少なくとも一部と重なる。第１サイドカバー１８は、エンジン６の少なくとも一部と重なる。第１サイドカバー１８は、前輪３よりも上方の位置から、前輪３の中心より下方の位置まで延びている。第１サイドカバー１８は、第１開口２６を含む。第１開口２６は、車両側方へ向かって開かれている。第１開口２６の少なくとも一部は、燃料タンク４の真下に位置している。第１開口２６の少なくとも一部は、エンジン６よりも上方に位置している。車両側面視で、エンジン６の一部６ａが、第１開口２６を通して外部へ露出している。第２サイドカバー１９は、第１サイドカバー１８と同様の構造を有している。

図１に示すように、鞍乗型車両１は、ラジエータユニット３０を備えている。ラジエータユニット３０は、フロントフォーク１１の後方に配置されている。ラジエータユニット３０は、エンジン６の前方に配置されている。ラジエータユニット３０は、第１サイドカバー１８と第２サイドカバー１９とに側方から覆われている。図３は、ラジエータユニット３０の背面図である。図４及び図５は、ラジエータユニット３０の斜視図である。図３から図５に示すように、ラジエータユニット３０は、ラジエータ３１と、ラジエータファン３２と、ファンモータ３３と、ファンカバー３４とを含む。

ラジエータ３１は、エンジン６の冷却液を冷却する。図３から図５に示すように、ラジエータ３１は、ラジエータコア３５と、アッパタンク３６と、ロアタンク３７とを含む。ラジエータコア３５は、冷却液を冷却するための複数のフィン３８と、第１コアサポート３９と、第２コアサポート４０とを含む。第１コアサポート３９と第２コアサポート４０とは、複数のフィン３８を支持する。第１コアサポート３９と第２コアサポート４０とは、複数のフィン３８の側方に配置される。

アッパタンク３６は、ラジエータコア３５の上方に配置されている。アッパタンク３６には、冷却液ホースの取付口４１が接続されている。ロアタンク３７は、ラジエータコア３５の下方に配置されている。ロアタンク３７には、冷却液ホースの取付口４２が接続されている。

ラジエータファン３２は、ラジエータ３１の後方に配置されている。ラジエータファン３２は、回転することで、ラジエータ３１を前方から後方へ通過する空気の流れを生成する。ラジエータファン３２は、遠心ファンである。ラジエータファン３２は、ラジエータ３１を前方から後方へ通過した空気を、遠心方向へ送り出す。ファンモータ３３は、ラジエータファン３２の後方に配置されている。ファンモータ３３は、ラジエータファン３２を支持している。ファンモータ３３は、ファンモータ３３を回転させる。ファンモータ３３は、ファンカバー３４に取り付けられている。図３において、矢印Ａ１で示すように、ファンモータ３３は、車両背面視で反時計回りにラジエータファン３２を回転させる。

ファンカバー３４は、ラジエータファン３２の後方に配置されている。ファンカバー３４は、第１側部吹出口４３と、第２側部吹出口４４と、下吹出口４５とを含む。第１側部吹出口４３は、ファンカバー３４の左側面に配置されている。矢印Ａ２で示すように、第１側部吹出口４３は、ラジエータ３１から後方へ流れる空気を、左方へ向けて噴き出す。第２側部吹出口４４は、ファンカバー３４の右側面に配置されている。第２側部吹出口４４の上端は、第１側部吹出口４３の上端よりも下方に配置されている。矢印Ａ３で示すように、第２側部吹出口４４は、ラジエータ３１から後方へ流れる空気を、右方へ向けて噴き出す。下吹出口４５は、ファンカバー３４の底面に配置されている。矢印Ａ４で示すように、下吹出口４５は、ラジエータ３１から後方へ流れる空気を、下方へ向けて噴き出す。

ファンカバー３４は、カバー本体４６と、ダクト部４７と、第１取付アーム４８と、第２取付アーム４９と、第３取付アーム５０とを含む。カバー本体４６は、ラジエータファン３２を覆う。カバー本体４６の一部は、ラジエータファン３２の形状に沿った曲面状の形状を有する。カバー本体４６には、ファンモータ３３が取り付けられる。ダクト部４７は、上述した第２側部吹出口４４を含む。ダクト部４７は、カバー本体４６から右方へ向かって延びている。ダクト部４７の上面は、右下へ向かって傾斜している。

第１～第３取付アーム４８－５０は、ラジエータコア３５に取り付けられる。第１取付アーム４８は、カバー本体４６から上方へ延びている。第１取付アーム４８は、アッパタンク３６に固定される。第２取付アーム４９は、車両背面視で、カバー本体４６から左下へ向かって延びている。第２取付アーム４９は、第１コアサポート３９に固定される。第３取付アーム５０は、車両背面視で、カバー本体４６から右下へ向かって延びている。第３取付アーム５０は、第２コアサポート４０に固定される。第１側部吹出口４３は、第１取付アーム４８と第２取付アーム４９との間に位置している。第２側部吹出口４４は、第１取付アーム４８と第３取付アーム５０との間に位置している。下吹出口４５は、第２取付アーム４９と第３取付アーム５０との間に位置している。

図６は、鞍乗型車両１の拡大左側面図である。図６に示すように、ラジエータ３１は、車両側面視で、第１サイドカバー１８と重なる。ラジエータ３１は、第１開口２６の前方に配置されている。ラジエータ３１は、車両側面視で第１開口２６と重ならない位置に配置されている。ラジエータ３１は、車両側面視で、上方、且つ、前方へ向かって傾斜している。ラジエータファン３２は、車両側面視で、第１サイドカバー１８と重なる。ラジエータファン３２は、第１開口２６の前方に配置されている。ラジエータファン３２の少なくとも一部は、車両側面視で第１開口２６と重ならない位置に配置されている。ファンカバー３４の一部は、第１開口２６よりも前方に位置し、第１サイドカバー１８と重なる。第１側部吹出口４３の少なくとも一部は、第１開口２６よりも前方に位置し、第１サイドカバー１８と重なる。第１側部吹出口４３の少なくとも一部は、車両側面視で第１開口２６と重なる。

第１開口２６は、第１前縁５１と、第１後縁５２と、第１下縁５３とを含む。第１前縁５１は、後方、且つ下方に向かって傾斜している。第１側部吹出口４３の少なくとも一部は、車両側面視で第１前縁５１と重なる。第１後縁５２は、第１前縁５１の後方に位置する。第１後縁５２は、後方、且つ下方に向かって傾斜している。第１下縁５３は、後方、且つ、上方に向かって傾斜している。第１サイドカバー１８は、第１凹部５４を含む。第１凹部５４は、第１開口２６から後方へ延びている。第１凹部５４は、第１後縁５２と第１下縁５３とに連なっている。

図７は、鞍乗型車両１の拡大右側面図である。図７に示すように、ラジエータ３１は、車両側面視で、第２サイドカバー１９と重なる。第２サイドカバー１９は、第２開口２７を含む。第２開口２７は、第２サイドカバー１９において、第１開口２６と同様の位置に配置されている。ラジエータ３１は、第２開口２７の前方に配置されている。ラジエータ３１は、車両側面視で第２開口２７と重ならない位置に配置されている。ラジエータファン３２は、車両側面視で、第２サイドカバー１９と重なる。ラジエータファン３２は、第２開口２７の前方に配置されている。ラジエータファン３２の少なくとも一部は、車両側面視で第２開口２７と重ならない位置に配置されている。ファンカバー３４の一部は、第２開口２７よりも前方に位置し、第２サイドカバー１９と重なる。上述したダクト部４７は、第２開口２７へ向かって延びている。ダクト部４７の少なくとも一部は、車両側面視で第２開口２７と重なる。第２側部吹出口４４の少なくとも一部は、第２開口２７よりも前方に位置し、第２サイドカバー１９と重なる。第２側部吹出口４４の少なくとも一部は、車両側面視で第２開口２７と重なる。

第２開口２７は、第１開口２６と同様の形状を有している。第２開口２７は、第２前縁５５と、第２後縁５６と、第２下縁５７とを含む。第２前縁５５は、後方、且つ下方に向かって傾斜している。第２側部吹出口４４の少なくとも一部は、車両側面視で第２前縁５５と重なる。第２後縁５６は、第２前縁５５の後方に位置する。第２後縁５６は、後方、且つ下方に向かって傾斜している。第２下縁５７は、後方、且つ、上方に向かって傾斜している。第２サイドカバー１９は、第２凹部５８を含む。第２凹部５８は、第２開口２７から後方へ延びている。第２凹部５８は、第２後縁５６と第２下縁５７とに連なっている。

図８は、図６におけるVIII－VIII断面図である。図８に示すように、鞍乗型車両１は、第１インナーパネル６１と第２インナーパネル６２とを備えている。第１インナーパネル６１は、車両左右方向において、第１サイドカバー１８の内方に配置されている。第１インナーパネル６１は、第１サイドカバー１８の内面に固定されている。第１インナーパネル６１は、第１サイドカバー１８とラジエータ３１との間に配置される。第１サイドカバー１８と第１インナーパネル６１との間には、第１収納空間Ｓ１が設けられている。鞍乗型車両１は、電装品２４を備えている。電装品２４は、第１収納空間Ｓ１に配置されている。電装品２４は、例えばレクチファイア・レギュレータである。ただし、電装品２４は、レクチファイア・レギュレータ以外の電気部品であってもよい。

第２インナーパネル６２は、車両左右方向において、第２サイドカバー１９の内方に配置されている。第２インナーパネル６２は、第２サイドカバー１９の内面に固定されている。第２インナーパネル６２は、第２サイドカバー１９とラジエータ３１との間に配置される。第２サイドカバー１９と第２インナーパネル６２との間には、第２収納空間Ｓ２が設けられている。

第１インナーパネル６１と第２インナーパネル６２とは、ラジエータ３１よりも前方からラジエータ３１よりも後方へ延びており、空気をラジエータ３１の前方からラジエータ３１へ案内する。第１インナーパネル６１と第２インナーパネル６２との間には、導風通路Ｓ３が設けられている。導風通路Ｓ３は、車両前方へ向かって開かれている。ラジエータ３１は、導風通路Ｓ３内に配置されている。空気は、車両前方から、導風通路Ｓ３を通り、ラジエータ３１を通過する。ラジエータファン３２は、ラジエータ３１を通過した空気を遠心方向に送る。それにより、第１側部吹出口４３から空気が左方に吹き出される。第２側部吹出口４４から空気が右方に吹き出される。下吹出口４５から空気が下方に吹き出される。

図９は、第１サイドカバー１８の内面を示す図である。図９に示すように、第１インナーパネル６１は、第１ガイド面６３と、第１取付面６４と、第１傾斜面６５と、第１延出部６６とを含む。第１ガイド面６３は、ラジエータ３１よりも前方に位置している。第１ガイド面６３は、車両前方からの空気をラジエータ３１へ案内する。第１ガイド面６３の上面の一部には、切り欠き６７が設けられている。電装品２４の一部は、切り欠き６７を通して第１収納空間Ｓ１内に配置されている。例えば、電装品２４のコネクタ部２４ａが、第１収納空間Ｓ１内に配置されている。電装品２４の他の部分は、切り欠き６７を通して第１収納空間Ｓ１の外部に配置されている。例えば、電装品２４の放熱フィン２４ｂが、第１収納空間Ｓ１の外部に配置されている。

第１取付面６４は、第１ガイド面６３の後方に配置されている。第１取付面６４は、車両左右方向においてラジエータ３１と向かい合う。ラジエータ３１は、第１取付面６４に取り付けられる。第１傾斜面６５は、第１取付面６４の後方に位置している。第１傾斜面６５は、ラジエータ３１よりも後方に位置している。第１傾斜面６５は、車両左右方向に対して傾斜している。第１傾斜面６５は、車両左右方向における外方、且つ、後方へ向かって傾斜している。第１傾斜面６５は、車両側面視で、第１開口２６の前方に配置されている。第１傾斜面６５は、第１前縁５１に沿って配置されている。車両側面視で、第１傾斜面６５は、ラジエータファン３２の少なくとも一部と重なる。図８に示すように、第１傾斜面６５の一部は、第１側部吹出口４３の真横に位置している。第１傾斜面６５は、第１側部吹出口４３からの空気を第１開口２６へと案内する。第１延出部６６は、第１傾斜面６５の上部から後方へ延びる。第１延出部６６は、第１開口２６の上方に位置している。

図１０は、第２サイドカバー１９の内面を示す図である。図１０に示すように、第２インナーパネル６２は、第２ガイド面７３と、第２取付面７４と、第２傾斜面７５と、第２延出部７６とを含む。第２ガイド面７３は、ラジエータ３１よりも前方に位置している。第２ガイド面７３は、車両前方からの空気をラジエータ３１へ案内する。

第２取付面７４は、第２ガイド面７３の後方に配置されている。第２取付面７４は、車両左右方向においてラジエータ３１と向かい合う。ラジエータ３１は、第２取付面７４に取り付けられる。第２傾斜面７５は、第２取付面７４の後方に位置している。第２傾斜面７５は、ラジエータ３１よりも後方に位置している。第２傾斜面７５は、車両左右方向に対して傾斜している。第２傾斜面７５は、車両左右方向における外方、且つ、後方へ向かって傾斜している。第２傾斜面７５は、車両側面視で、第２開口２７の前方に配置されている。第２傾斜面７５は、第２前縁５５に沿って配置されている。車両側面視で、第２傾斜面７５は、ラジエータファン３２の少なくとも一部と重なる。図８に示すように、第２傾斜面７５の一部は、第２側部吹出口４４の真横に位置している。第２傾斜面７５は、第２側部吹出口４４からの空気を第２開口２７へと案内する。第２延出部７６は、第２傾斜面７５の上部から後方へ延びる。第２延出部７６は、第２開口２７の上方に位置している。

以上説明した本実施形態に係る鞍乗型車両１では、ファンカバー３４の第１側部吹出口４３によって、ラジエータ３１からの熱い空気が側方へ吹き出される。そのため、ラジエータ３１の後方に電装品が配置されても、電装品への熱影響が抑えられる。また、第１側部吹出口４３から側方へ吹き出された熱い空気は、第１インナーパネル６１の第１傾斜面６５によって、第１サイドカバー１８の第１開口２６へと案内される。それにより、ラジエータ３１からの熱い空気が、第１開口２６を通して外部に効率よく排出される。

同様に、第２側部吹出口４４から側方へ吹き出された熱い空気は、第２インナーパネル６２の第２傾斜面７５によって、第２サイドカバー１９の第２開口２７へと案内される。それにより、ラジエータ３１からの熱い空気が、第２開口２７を通して外部に効率よく排出される。

また、第１傾斜面６５によって、第１収納空間Ｓ１が、ラジエータ３１の後方に位置する空間から区画される。そのため、ラジエータ３１からの熱い空気が第１収納空間Ｓ１へ侵入することが防止される。それにより、第１収納空間Ｓ１内の電装品２４への熱影響が抑えられる。

以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

鞍乗型車両の構成は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、前輪の数は１つに限らず１つより多くてもよい。後輪の数は、１つに限らず、２つより多くてもよい。第１サイドカバー及び第２サイドカバーの構成は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、第１開口２６及び第２開口２７の位置、或いは形状が変更されてもよい。

第１インナーパネル及び第２インナーパネルの構成は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、第１傾斜面６５及び第２傾斜面７５の位置、或いは形状が変更されてもよい。電装品２４は、第１収納空間Ｓ１ではなく第２収納空間Ｓ２に配置されてもよい。ラジエータユニット３０の構成は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、ファンカバー３４の形状が変更されてもよい。ファンモータ３３の回転方向は、車両背面視で時計回りであってもよい。その場合、ファンカバー３４は、上記の実施形態の形状と左右対称な形状であってもよい。

本発明によれば、ラジエータの後方に配置される電装品と、インナーパネル内の収納空間に配置される電装品への熱影響を抑えると共に、ラジエータからの熱い空気を効率よく外部に排出することができる。

６ エンジン
１８ 第１サイドカバー
２４ 電装品
２６ 第１開口
３１ ラジエータ
３２ ラジエータファン
３４ ファンカバー
４３ 第１側部吹出口
４６ カバー本体
４７ ダクト部
６１ 第１インナーパネル
６５ 第１傾斜面
６６ 第１延出部
Ｓ１ 第１収納空間

Claims (9)

1. 開口を含むサイドカバーと、
   前記サイドカバーに側方から覆われたラジエータと、
   前記ラジエータの後方に配置され、前記ラジエータを前方から後方へ通過する空気の流れを生成するラジエータファンと、
   前記ラジエータファンの後方に配置され、前記ラジエータから後方へ流れる前記空気を側方へ向けて噴き出す側部吹出口を含むファンカバーと、
   前記サイドカバーとの間に配置される収納空間を含み、前記サイドカバーと前記ラジエータとの間に配置されるインナーパネルと、
   前記収納空間に配置された電装品と、
   を備え、
   前記インナーパネルは、車両左右方向に対して傾斜した傾斜面を含み、
   前記傾斜面は、前記ラジエータよりも後方に位置し、
   前記傾斜面は、前記側部吹出口からの空気を前記開口へと案内し、
   前記傾斜面は、前記ラジエータの後方に位置する空間と前記収納空間とを区画する、
   鞍乗型車両。
2. 前記インナーパネルは、前記ラジエータよりも前方から前記ラジエータよりも後方へ延びており、前記空気を前記ラジエータの前方から前記ラジエータへ案内する、
   請求項１に記載の鞍乗型車両。
3. 前記側部吹出口の少なくとも一部は、前記開口よりも前方に位置し、前記サイドカバーと重なる、
   請求項１又は２に記載の鞍乗型車両。
4. エンジンをさらに備え、
   前記サイドカバーは、前記エンジンの少なくとも一部を側方から覆う、
   請求項１から３のいずれかに記載の鞍乗型車両。
5. 前記開口は、車両側方へ向かって開かれており、
   車両側面視で、前記エンジンの少なくとも一部は、前記開口を通して外部へ露出している、
   請求項４に記載の鞍乗型車両。
6. 前記側部吹出口の少なくとも一部は、車両側面視で前記開口と重なる、
   請求項１から５のいずれかに記載の鞍乗型車両。
7. 前記インナーパネルは、前記傾斜面の上部から後方へ延びる延出部をさらに含む、
   請求項１から６のいずれかに記載の鞍乗型車両。
8. 前記ファンカバーは、
   前記ラジエータファンを覆うカバー本体と、
   前記側部吹出口を含み、前記カバー本体から前記開口へ向かって延びるダクト部と、
   をさらに含む、
   請求項１から７のいずれかに記載の鞍乗型車両。
9. 車両側面視で、前記傾斜面は、前記ラジエータファンの少なくとも一部と重なる、
   請求項１から８のいずれかに記載の鞍乗型車両。

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