JP2022103956A - 三次元形状計測方法および三次元形状計測装置 - Google Patents

三次元形状計測方法および三次元形状計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】計測レンジを容易に変更することができ、対象物の三次元形状を精度よく計測可能な三次元形状計測方法および三次元形状計測装置を提供すること。【解決手段】基準面上に載置された対象物に向けてプロジェクターから光による格子パターンを投影するステップと、前記対象物に投影された前記格子パターンを、カメラが撮像し、撮像画像を得るステップと、前記撮像画像について、格子像の位相解析を行い、前記対象物の高さ情報を算出するステップと、前記高さ情報の計測レンジを大きくする場合には、前記プロジェクターと前記カメラとの距離を短くし、前記計測レンジを小さくする場合には、前記プロジェクターと前記カメラとの距離を長くするように、前記プロジェクターまたは前記カメラの位置を調整するステップと、を含むことを特徴とする三次元形状計測方法。【選択図】図5

Description

本発明は、三次元形状計測方法および三次元形状計測装置に関するものである。
物体の三次元表面形状を計測する方法として、光学的手法を用いた格子投影法が知られている。
特許文献1には、物体面に投影された格子像をカメラで撮影し、得られた撮影像から物体面の位置を計測する計測方法が開示されている。この計測方法は、格子像の格子の1周期にN個のカメラ画素を合わせた状態で、カメラにより撮影した撮影像を入力する工程と、入力した撮影像の連続する複数画素を抽出する工程と、抽出した複数画素の画像からN画素を1周期とする周波数成分の位相を求める工程と、位相により物体面の位置、つまり基準面からの物体面の高さを求める工程と、を有している。なお、Nは、2より大きい整数である。
この計測方法では、格子像1周期分の画像データから格子像の位相を解析することによって、物体面の三次元表面形状を計測する。格子像1周期分の画像データから位相を解析する方法を、特に「1ピッチ位相解析法(OPPA法)」という。1ピッチ位相解析法によれば、1枚の撮影像から位相分布を解析することができるので、物体の三次元表面形状を高速に計測することができる。
国際公開第2016/001985号明細書
特許文献1に記載の計測方法では、基準面からの物体面の高さを計測するとき、物体面の高さが計測レンジを超えることがある。この場合には、計測レンジを大きくしないと、物体面の高さを計測することができない。また、物体面の高さが想定よりも低い場合には、計測レンジを小さくした方が計測精度を高めやすい。
このような理由から、計測レンジを簡単に変更することが求められるが、特許文献1には、計測レンジを変更する方法について開示されていない。
本発明の適用例に係る三次元形状計測方法は、
基準面上に載置された対象物に向けてプロジェクターから光による格子パターンを投影するステップと、
前記対象物に投影された前記格子パターンを、カメラが撮像し、撮像画像を得るステップと、
前記撮像画像について、格子像の位相解析を行い、前記対象物の高さ情報を算出するステップと、
前記高さ情報の計測レンジを大きくする場合には、前記プロジェクターと前記カメラとの距離を短くし、前記計測レンジを小さくする場合には、前記プロジェクターと前記カメラとの距離を長くするように、前記プロジェクターまたは前記カメラの位置を調整するステップと、
を含むことを特徴とする。
本発明の適用例に係る三次元形状計測装置は、
基準面上に載置された対象物に向けて光による格子パターンを投影するプロジェクターと、
前記対象物に投影された前記格子パターンを撮像し、撮像画像を得るカメラと、
前記撮像画像について、格子像の位相解析を行い、前記対象物の高さ情報を算出する演算部と、
前記プロジェクターまたは前記カメラを前記基準面と平行に移動させる平行駆動部と、
を備えることを特徴とする。
第1実施形態に係る三次元形状計測装置の概略図である。 図1の三次元形状計測装置の光学系を模式的に示す側面図である。 第1実施形態に係る三次元形状計測方法を説明するためのフローチャートである。 プロジェクターで投影された格子パターンをカメラで撮像して得られた撮像画像である。 カメラの位置を図2に示す位置よりもx軸に沿ってプロジェクター側に近づけたときの、三次元形状計測装置の光学系を模式的に示す側面図である。 プロジェクターが基準面に投影した格子パターンを撮像した画像の例である。 第2実施形態に係る三次元形状計測方法を説明するため、三次元形状計測装置の光学系を模式的に示す側面図である。 第2実施形態に係る三次元形状計測方法を説明するため、三次元形状計測装置の光学系を模式的に示す側面図である。 基準面から物体面までの高さに対する、格子ピッチのずれの変化を、垂直移動量Δzごとにプロットしたグラフである。
以下、本発明の三次元形状計測方法および三次元形状計測装置を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.第1実施形態
まず、第1実施形態に係る三次元形状計測方法および三次元形状計測装置について説明する。
1.1.装置構成
図1は、第1実施形態に係る三次元形状計測装置の概略図である。図1では、互いに直交する3つの軸として、x軸、y軸およびz軸を設定している。各軸は矢印で表され、先端側を「プラス側」、基端側を「マイナス側」とする。なお、以下の説明では、z軸のマイナス側を特に「上」とし、z軸のプラス側を「下」としている。また、z軸に沿った位置を「高さ」といい、x-y面内における位置を単に「位置」という。さらに、本明細書における「平行」には、一方の面または線と、他方の面または線と、のなす角度が0°±5°の範囲内でずれている状態も含む。同様に、本明細書における「垂直」には、一方の面または線と、他方の面または線と、のなす角度が90°±5°の範囲内でずれている状態も含む。
図1に示す三次元形状計測装置1は、z軸に直交する基準面91上に設けられた対象物である物体9の表面、すなわち物体面92の位置および高さを算出し、三次元形状を計測する装置である。三次元形状の計測には、格子像の位相解析を伴う格子投影法を用いる。この方法では、格子パターンを物体9に投影し、その状態を撮像して得られた撮像画像に対して格子像の位相解析を行う。格子像の位相解析を行うことで、各画素での格子像の位相を求めることができる。そして、この位相から高さ情報を算出することにより、物体面92の三次元形状が得られる。
図1に示す三次元形状計測装置1は、プロジェクター2と、カメラ3と、制御装置4と、ロボットアーム6と、を備えている。また、図1には、上面が基準面91である載置台90と、基準面91上に載置された物体9と、を図示している。
プロジェクター2は、任意の波長の光、例えば、赤色(R)の光、緑色(G)の光、青色(B)の光、白色(W)の光等を、空間変調させ、所望のパターンで投影する機能を有する。
このうち、プロジェクター2から射出される光は、白色光であるのが好ましい。これにより、物体9の色(物体色)によらず、物体面92は、いずれかの波長域において、十分な反射率を有する。このため、白色光を用いることにより、物体色がどのような色であっても、十分な輝度の撮像画像を取得することができる。その結果、物体色によらず、高い精度の計測が可能になる。
なお、白色光とは、例えば、白色発光ダイオードやその他の白色光源から出力された光のことをいう。このうち、白色発光ダイオードの白色化方式としては、例えば、三原色BGR方式、補色方式、蛍光励起方式等が挙げられるが、いずれであってもよい。
図1に示すプロジェクター2は、光源21と、液晶素子やマスクのような光変調素子22と、レンズ23と、を備えている。なお、図1に示すプロジェクター2は、実際の構造を簡素化したものであり、例えば実際の光変調素子22は、複数に分かれていたり、レンズ23との位置が異なったりするという点で図1と相違していることがある。
プロジェクター2では、光源21から出射した光を、光変調素子22によって空間変調することにより、格子パターンを形成する。この格子パターンを、レンズ23を介して物体9に投影する。プロジェクター2は、制御装置4と電気的に接続されている。これにより、光変調素子22として液晶素子を用いた場合には、プロジェクター2から投影される格子パターンの色や方向、ピッチ等を制御装置4で制御することができる。なお、以下の説明では、光変調素子22の画素を「プロジェクター画素」ともいう。
カメラ3は、物体9に投影された格子パターンを撮像し、各画素で輝度値を検出する機能を有する。
図1に示すカメラ3は、撮像素子31と、レンズ32と、を備えている。なお、図1に示すカメラ3は、実際の構造を簡素化したものであり、例えば実際の撮像素子31は、複数に分かれているという点で図1と相違していることがある。
カメラ3では、物体9に投影されている格子パターンを、レンズ32を介して撮像素子31で撮像する。撮像素子31は、行列状に配列した複数の画素を有する素子であり、例えば、CMOS素子、CCD素子等である。CMOSは、Complementary Metal Oxide Semiconductor(相補性金属酸化膜半導体)を指す。また、CCDは、Charge Coupled Device(電荷結合素子)を指す。
レンズ32は、撮像倍率を調整し、プロジェクター2から投影される投影パターンの撮像画像上でのサイズを調整する。
カメラ3は、制御装置4と電気的に接続されている。カメラ3で撮像した撮像画像は、制御装置4に送信され、格子像の位相解析に供される。なお、以下の説明では、撮像素子31の画素を「カメラ画素」ともいう。
図1に示すロボットアーム6は、垂直多関節型のロボットアームである。垂直多関節型のロボットアームは、回転可能な複数の関節と、各関節を独立に回転駆動する駆動部と、各関節の回転角を検出する角度検出部と、を有する。ロボットアーム6は、制御装置4と電気的に接続されている。これにより、制御装置4は、各関節の回転角を独立して制御し、ロボットアーム6の先端を任意の位置に移動させることができる。
ロボットアーム6の先端には、カメラ3が取り付けられている。したがって、本実施形態に係る三次元形状計測装置1では、制御装置4により、カメラ3を任意の位置に移動させ、その位置で保持することができる。
なお、ロボットアーム6は、垂直多関節型のロボットアームに限定されず、水平多関節型のロボットアームであってもよい。また、ロボットアーム6が有する関節の数は、特に限定されず、1つであっても、複数であってもよい。
また、ロボットアーム6は、三次元空間の任意の位置にカメラ3を移動させることができる。したがって、ロボットアーム6は、カメラ3を基準面91と平行に移動させる平行駆動部61と、カメラ3を基準面91に対して垂直に移動させる垂直駆動部62と、を含む。
なお、カメラ3を1つの方向にのみ、例えばx軸方向にのみ移動させる場合には、リニアアクチュエーター等で代替可能である。本実施形態では、後述するように、プロジェクター2とカメラ3との距離を必要に応じて変更する。この場合、ロボットアーム6に代えて、x軸に沿って直動するリニアアクチュエーターを用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ロボットアーム6がカメラ3のみを移動させるように構成されているが、ロボットアーム6は、カメラ3ではなく、プロジェクター2を移動させるものであってもよく、カメラ3とプロジェクター2の双方を移動させるものであってもよい。
制御装置4は、制御部41と、演算部42と、記憶部43と、表示部44と、を有する。
制御部41は、プロジェクター2による格子パターンの投影、カメラ3による格子パターンの画像の撮像、ロボットアーム6によるカメラ3の移動、といった動作を、互いに協調させつつ制御する。
演算部42は、撮像画像の格子像に対して位相解析を行う。これにより、各カメラ画素における格子像の位相を求め、物体面92の三次元形状を算出する。
記憶部43は、プロジェクター2に投影する格子パターンの制御データ、カメラ3で撮像した撮像画像、演算部42による演算結果等を記憶する。
表示部44は、必要に応じて設けられ、カメラ3の撮像画像、演算部42による演算結果等を表示する。
制御部41、演算部42および記憶部43の一部または全部は、情報を処理するプロセッサーと、プログラムやデータを記憶するメモリーと、外部インターフェースと、を有するハードウェアで構成される。プロセッサーは、メモリーに記憶された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、各機能を実現する。
プロセッサーとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等が挙げられる。メモリーとしては、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリー、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリー、着脱式の外部記憶装置等が挙げられる。外部インターフェースとしては、例えば、USB(Universal Serial Bus)、RS-232C、イーサネット(登録商標)、無線LAN(Local Area Network)等が挙げられる。
また、制御部41および演算部42の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されていてもよい。
以上のような三次元形状計測装置1では、物体9に投影された格子パターンを撮像し、格子像の位相解析を行う。そして、解析結果から基準面91から物体面92までの高さを算出し、物体面92の三次元形状を求める。
格子像の位相解析方法としては、撮像画像に含まれる格子像に対して位相解析を行い、位相分布を求められる方法であれば、特に限定されず、例えば、サンプリングモアレ法、位相シフト法、1ピッチ位相解析法等が挙げられる。
本実施形態では、1ピッチ位相解析法を用いる。1ピッチ位相解析法の原理については、国際公開第2016/001985号明細書に記載されている。
1ピッチ位相解析法では、プロジェクター2の光学系およびカメラ3の光学系が、基準面91に対してそれぞれ平行になっている。このような光学系をモアレトポグラフィー光学系ともいう。かかる光学系によれば、物体9に投影された格子パターンをカメラ3で撮像して得られる撮像画像上では、物体面92の高さに関係なく、格子パターンの周期は一定になる。一方、物体面92の高さによって、カメラ画素での格子パターンの位相が変わることになる。したがって、1ピッチ位相解析法により、各カメラ画素での格子パターンの位相変化を解析することで、物体面92の三次元形状を求めることができる。
また、1ピッチ位相解析法のような位相解析方法では、1枚の撮像画像における1つの格子ピッチの輝度分布から位相解析を行うことができる。このため、物体9が動いている場合でも、位相分布を求めることができる点で有用である。これに対し、例えば位相シフト法のように複数枚の撮像画像が必要な解析法の場合には、動いている物体9について三次元形状計測を精度よく行うことは難しい。
図2は、図1の三次元形状計測装置1の光学系を模式的に示す側面図である。
三次元形状計測装置1では、図2に示すように、プロジェクター2およびカメラ3が、x軸に沿って互いに離間している。
プロジェクター2で投影される格子パターンは、レンズ23の中心から基準面91に向かって広がる範囲に投影される。ここでは、レンズ23の中心をプロジェクター2の主点O2とする。また、カメラ3の撮像範囲も、レンズ32の中心から基準面91に向かって広がる範囲となる。ここでは、レンズ32の中心をカメラ3の主点O1とする。
図2では、プロジェクター2から基準面91に向かう多数の直線によって、プロジェクター2で投影される格子パターンを模式的に表現している。格子パターンを表す直線のうち、実線は、格子パターンの輝度が高い領域を投影している光の光路を示し、破線は、格子パターンの輝度が低い領域を投影している光の光路を示している。
また、図2では、基準面91からカメラ3に向かう多数の直線によって、基準面91に投影されている格子パターンの輝度が高い領域から出射した光が、撮像素子31のカメラ画素に至る光路を示している。
図2から分かるように、理想的なモアレトポグラフィー光学系では、基準面91から物体面92までの高さによらず、カメラ3の撮像画像には、格子像の1周期が同じ大きさで映る。つまり、撮像画像における格子像の1周期の長さは、プロジェクター2やカメラ3の内部のパラメーターによって定まり、基準面91や物体面92までの距離には原理上影響されない。一方、物体面92の高さによって格子像の位相が変化する。したがって、この光学系では、格子像の位相を解析することにより、物体面92の三次元形状計測を行うことができる。
1.2.計測方法
次に、第1実施形態に係る三次元形状計測方法について説明する。
図3は、第1実施形態に係る三次元形状計測方法を説明するためのフローチャートである。
図3に示す三次元形状計測方法は、投影ステップS102と、撮像ステップS104と、演算ステップS106と、計測レンジ判断ステップS112と、カメラ位置調整ステップS114と、終了判断ステップS116と、を有する。
1.2.1.投影ステップ
投影ステップS102では、プロジェクター2で基準面91上に載置された物体9に向けて格子パターンを投影する。
図4は、プロジェクター2で投影された格子パターン51をカメラ3で撮像して得られた撮像画像である。図4には、一次元格子である格子パターン51の縞模様が並ぶx軸と、それに直交するy軸と、を表す矢印と、カメラ3の画素間を表す破線と、を併せて図示している。破線で囲まれた四角形が、カメラ画素30に対応している。
また、図4では、カメラ画素30の座標を(i,j)で表す。撮像素子31のi軸とx軸とが重なり、撮像素子31のj軸とy軸とが重なるように、光学系が設定されている。
格子パターン51は、y軸に沿って延在し、相対的に低い輝度で光が照射されている帯状の領域511と、y軸に沿って延在し、相対的に高い輝度で光が照射されている帯状の領域512と、をそれぞれ複数有している。帯状の領域511および帯状の領域512は、x軸に沿って交互に並んでいる。領域511の幅および領域512の幅は、互いに同じである。
格子パターン51の1周期に対応するプロジェクター画素の画素数は、特に限定されない。つまり、領域511の幅および領域512の幅に対応するプロジェクター画素の画素数は、1であっても、2以上であってもよい。
また、プロジェクター2のプロジェクター画素は、通常、x軸およびy軸に沿って行列状に配列しているが、プロジェクター画素の配列方向は、x軸およびy軸に対して傾いていてもよい。
次に、位相解析の対象となる格子像1周期分の範囲について説明する。
本実施形態では、j軸に沿って連続したN個のカメラ画素30に格子パターン51の1周期が映るように、プロジェクター2およびカメラ3で構成される光学系が設定されている。Nは3以上の整数である。
図4に示す格子パターン51では、j軸に沿って連続した8つのカメラ画素30の長さが1周期である。したがって、図4の例では、8つのカメラ画素30の長さと、格子パターン51の1周期と、が一致するように光学系が設定されている。これにより、8つの画素で1周期となる格子像を含む撮像画像が得られる。このように、三次元形状計測装置1では、プロジェクター2で投影される格子パターン51の1周期が、カメラ画素30の整数倍分の長さになるように、光学系が設定されている。
1.2.2.撮像ステップ
撮像ステップS104では、物体9に投影されている格子パターン51をカメラ3で撮像する。撮像によって得られた撮像画像は、カメラ3から演算部42に伝送される。なお、撮像画像を、一旦、記憶部43に格納した後、演算部42から読み出すようにしてもよい。
一方、本実施形態では、前述した投影ステップS102より以前に、物体9を配置していない基準面91に対して、投影ステップS102および撮像ステップS104と同様の工程を行っておく。これにより、基準面91についての撮像画像を演算部42に伝送するとともに、撮像画像または演算結果を記憶部43に格納しておく。
1.2.3.演算ステップ
演算ステップS106は、位相解析ステップS108と、形状算出ステップS110と、を有している。
1.2.3.1.位相解析ステップ
位相解析ステップS108では、まず、演算部42が撮像画像に含まれる格子像に対して位相解析を行う。本実施形態では、一例として、既知の1ピッチ位相解析(OPPA:One-Pitch Phase Analysis)法により、位相解析を行う。具体的には、格子パターン51を撮像した撮像画像から、格子像1周期分の輝度値を抽出する。
図4では、一例として、x軸、y軸の原点を含み、x軸に沿って連続する8つのカメラ画素30について注目している。この8つのカメラ画素30を「1ピッチ格子OP1」という。1ピッチ格子OP1のx軸に沿う長さが、格子パターン51の1周期に相当する。
1ピッチ位相解析法では、1ピッチ格子OP1を、1カメラ画素ずつ、x軸に沿ってシフトさせながら、1ピッチ格子OP1の輝度値のデータセットについて、順次、位相解析を行う。x軸に沿ったシフトが全て終わったら、続いて、1ピッチ格子OP1を、1カメラ画素ずつ、y軸に沿ってシフトさせながら、順次、同様に位相解析を行う。
1ピッチ格子OP1の位相解析で得られた位相情報は、1ピッチ格子OP1中の1つの代表カメラ画素の座標に対応させた状態で、制御装置4の記憶部43に格納する。
これらの工程の順序は、上記に限定されず、変更してもよい。このようにして、全てのカメラ画素30で格子像の位相情報を取得することができる。
1.2.3.2.形状算出ステップ
形状算出ステップS110では、演算部42が、物体面92についての位相情報と、基準面91についての位相情報と、を比較して位相差を求める。そして、この位相差から、基準面91から物体面92までの高さ情報を算出する。また、高さ情報の分布から物体面92の位置を算出する。このようにして、物体面92の三次元形状が求められる。
1.2.4.計測レンジ判断ステップ
計測レンジ判断ステップS112では、演算ステップS106で算出した位相情報または高さ情報に基づいて、物体面92の高さを計測するレンジ(計測レンジ)が適当か否かを判断する。計測レンジが適当であるとは、例えば、求めた格子像の位相値が2πの幅に収まっている状態をいう。計測レンジが適当であると判断した場合には、終了判断ステップS116に移行する。
これに対し、求めた格子像の位相値が2πの幅に比べて非常に小さい場合や、位相値が2πの幅に収まっていないとみなせる場合等には、分解能が低かったり、高さ情報の分布が不連続になったりするため、計測レンジが適当ではないと判断する。計測レンジが適当でないと判断した場合には、カメラ位置調整ステップS114に移行する。
図2の例では、格子像の位相値が基準面91から2πの幅の範囲を、計測レンジHとする。図2の例では、物体面92の高さが計測レンジHを超えている。このため、図2の例では、算出される位相値が2πの幅を超えて不連続な値になるため、それを踏まえて、位相値が2πの幅に収まっていないとみなすことができる。したがって、図2の例は、計測レンジHが適当ではないと判断することができる。
1.2.5.カメラ位置調整ステップ
カメラ位置調整ステップS114では、カメラ3の位置を調整することにより、計測レンジHを変更する。
図5は、カメラ3の位置を図2に示す位置よりもx軸に沿ってプロジェクター2側に近づけたときの、三次元形状計測装置1の光学系を模式的に示す側面図である。
図5に示すように、プロジェクター2とカメラ3との距離、具体的には、主点O2と主点O1との主点間距離vを図2に比べて短くすると、計測レンジHを図2に比べて大きくすることができる。これにより、図5の例では、物体面92の高さが計測レンジHに収まっている。このように、高さ情報の計測レンジHを大きくする場合には、主点間距離vを短くすればよい。反対に、高さ情報の計測レンジHを小さくする場合には、主点間距離vを長くすればよい。
なお、主点間距離vと計測レンジHとの間には、相関関係がある。したがって、この相関関係をあらかじめ取得し、記憶部43に格納しておくことにより、制御部41は、必要な計測レンジHに基づいて、主点間距離vを素早く算出することができる。
また、制御部41は、算出した主点間距離vを実現するため、ロボットアーム6の動作を制御する。これにより、カメラ3を目的とする位置に移動させ、算出した主点間距離vを確保する。
以上のようにして主点間距離vを変更した後、撮像ステップS104に戻る。撮像ステップS104では、主点間距離vを変更した状態で、再び、物体9に投影されている格子パターン51をカメラ3で撮像する。続いて、演算ステップS106では、撮像画像に含まれる格子像に対して位相解析を行い、基準面91から物体面92までの高さ情報を算出する。この高さ情報は、計測レンジHが適当な値に変更された状態で取得された位相情報に基づくため、不連続な分布を含まず、また、分解能も高い。したがって、物体面92の三次元形状を精度よく計測することができる。
また、本実施形態では、前述したように、プロジェクター2の光学系およびカメラ3の光学系が、基準面91に対してそれぞれ平行になっている。より具体的には、プロジェクター2の主点O2と、カメラ3の主点O1と、を結ぶ直線が、基準面91と平行になっている。このため、カメラ3をx軸に沿って移動させた場合でも、前述した理想的なモアレトポグラフィー光学系は維持される。これにより、原理上、カメラ3を移動させても、格子像の位相解析の精度は維持されることになる。
なお、本実施形態では、プロジェクター2を固定した状態でカメラ3の位置のみを調整しているが、カメラ3を固定した状態でプロジェクター2の位置のみを調整するようにしてもよいし、プロジェクター2の位置とカメラ3の位置の双方を調整するようにしてもよい。ただし、プロジェクター2よりもカメラ3の方が小型、軽量であることが多いため、カメラ3の位置を調整する方が容易である。
1.2.6.終了判断ステップ
終了判断ステップS116では、物体面92の三次元形状の計測を終了するか否かを判断する。計測を継続する場合には、撮像ステップS104に戻る。
以上のように、本実施形態に係る三次元形状計測方法は、投影ステップS102と、撮像ステップS104と、演算ステップS106と、カメラ位置調整ステップS114と、を有する。投影ステップS102では、基準面91上に載置された対象物である物体9に向けてプロジェクター2から光による格子パターン51を投影する。撮像ステップS104では、物体9に投影された格子パターン51を、カメラ3が撮像し、撮像画像を得る。演算ステップS106では、撮像画像について、格子像の位相解析を行い、物体9の高さ情報を算出する。カメラ位置調整ステップS114では、高さ情報の計測レンジHを大きくする場合には、プロジェクター2とカメラ3との距離を短くし、高さ情報の計測レンジHを小さくする場合には、プロジェクター2とカメラ3との距離を長くするように、プロジェクター2またはカメラ3の位置を調整する。
このような構成によれば、計測レンジHを容易に変更することができる。計測レンジHを変更する方法としては、上述した方法以外にも、格子パターン51の格子ピッチを変更したり、カメラ3から物体面92までの距離を変更したりする方法がある。しかしながら、前者の方法では、格子ピッチを大きくした場合には物体面92の外縁部近傍で計測精度が低下し、格子ピッチを小さくすることはプロジェクター2の高精細化を必要とするため、容易ではない。後者の方法では、プロジェクター2とカメラ3の双方を物体面92に近づけることが必要になるため、装置の大掛かりな変更を伴う。これに対し、本実施形態では、プロジェクター2とカメラ3との距離を変更する方法を採用しているので、計測レンジHを比較的容易に変更することができる。その結果、物体9の大きさや形状によらず、物体面92の三次元形状を容易に精度よく計測することができる。
また、本実施形態に係る三次元形状計測装置1は、プロジェクター2と、カメラ3と、平行駆動部61を含むロボットアーム6と、演算部42を有する制御装置4と、を備える。プロジェクター2は、基準面91上に載置された対象物である物体9に向けて光による格子パターン51を投影する。カメラ3は、物体9に投影された格子パターン51を撮像し、撮像画像を得る。演算部42は、撮像画像について、格子像の位相解析を行い、物体9の高さ情報を算出する。平行駆動部61は、プロジェクター2またはカメラ3を基準面91と平行に移動させる。
このような構成によれば、平行駆動部61により、主点間距離vを容易に変更することができる。これにより、計測レンジHを容易に変更することができるので、物体9の大きさや形状によらず、物体面92の三次元形状を容易に精度よく計測することができる。
また、本実施形態に係る三次元形状計測装置1は、平行駆動部61の機能を有するロボットアーム6を備える。
このような三次元形状計測装置1では、プロジェクター2またはカメラ3の位置を、ロボットアーム6によって容易にかつ精度よく変更することができる。このため、物体面92の三次元形状をより容易にかつより精度よく計測可能な三次元形状計測装置1を実現することができる。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る三次元形状計測方法について説明する。
図6は、プロジェクターが基準面に投影した格子パターンを撮像した画像の例である。図7および図8は、それぞれ第2実施形態に係る三次元形状計測方法を説明するため、三次元形状計測装置の光学系を模式的に示す側面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、図6ないし図8において、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付している。
図6は、左右方向に延在し、上下方向に並ぶ縞模様で構成された格子パターン51Aを撮像した画像である。この画像の中央部CTでは、格子パターン51Aの1周期がカメラ画素の整数倍分の長さになるようにカメラ3の焦点距離が設定されている。中央部CTとは、図6の上下方向の中間および左右方向の中間に位置するカメラ画素を含む格子パターン51Aの1周期分の範囲を指す。
しかしながら、プロジェクター2の光学系において光学収差をゼロにすることは困難である。このため、図6に示す格子パターン51Aには、光学収差に伴う格子ピッチの面内バラつきが発生する。格子ピッチの面内バラつきは、図6に示す画像の上端部E1や下端部E2のような、投影範囲の端部Eにおいて発生しやすい。換言すれば、投影範囲の中央部CTを優先してカメラ3の焦点距離を設定した場合、端部Eの格子ピッチが犠牲になる。上端部E1とは、例えば図6の上端から格子パターン51Aの1周期分の範囲を指し、下端部E2とは、例えば図6の下端から格子パターン51Aの1周期分の範囲を指す。
光学収差に伴う格子ピッチの面内バラつきは、例えば数%程度であり、図示できない程度に小さいが、例えば、図6の場合、上端部E1の格子ピッチが、中央部CTの格子ピッチより短くなっている一方、下端部E2の格子ピッチは、中央部CTの格子ピッチより長くなる傾向がある。このような格子ピッチの面内バラつきは、例えば図7に示すように、物体9の位置が、図5の位置よりも外側(x軸マイナス側)にある場合、物体面92の三次元形状の計測精度を低下させる原因となる。
前述した第1実施形態に係る三次元形状計測方法では、図2および図5に示すように、基準面91に対して平行にカメラ3を移動させることにより、物体面92の高さ情報の計測レンジHを調整する。この場合、カメラ3を移動しても、カメラ3の焦点距離は変化しないため、格子ピッチの面内バラつきに伴う計測精度の低下を解消することはできない。
これに対し、第2実施形態に係る三次元形状計測方法では、図7および図8に示すように、基準面91に対して垂直にカメラ3を移動させる。これにより、カメラ3の焦点距離を調整することができる。その結果、図6に示すような投影範囲の端部Eにおいても、格子パターン51Aの1周期をカメラ画素の整数倍分の長さに合わせることができる。したがって、端部Eに物体9が置かれた場合でも、物体面92の三次元形状を精度よく計測することができる。つまり、本実施形態に係る三次元形状計測方法によれば、プロジェクター2の光学収差に伴う計測精度の低下を補償することができる。
このような光学収差の補償には、図1に示すロボットアーム6が効果的に用いられる。図1に示す三次元形状計測装置1は、垂直駆動部62の機能を有するロボットアーム6を備える。垂直駆動部62は、カメラ3を基準面91に対して垂直に移動させる。
このようなロボットアーム6によれば、格子ピッチの面内バラつきが発生した場合でも、面内バラつきが発生した格子ピッチに合わせるように、カメラ3の焦点距離を容易かつ厳密に調整することができる。その結果、光学収差の補償を短時間で容易に行うことができる。
なお、図8に示す垂直移動量Δzは、格子ピッチの面内バラつきとの間で相関関係を有している。垂直移動量Δzは、カメラ3を基準面91に近づける方向に移動させる場合には負の値となり、カメラ3を基準面91から遠ざける方向に移動させる場合には正の値となる量である。
本実施形態では、一例として、中央部CTにおける格子ピッチを「基準値」とする。この基準値は、中央部CTにおける格子ピッチに限定されるものではなく、中央部CTから外れた位置の格子ピッチであってもよい。
そして、基準値に比べて端部Eの格子ピッチが大きい場合には、垂直移動量Δzが正の値になるように、カメラ3を基準面91から遠ざける。これにより、カメラ画素30の画素ピッチに理論上合う格子ピッチが大きくなる。その結果、端部Eの格子ピッチと、カメラ画素30の整数倍分の長さと、を合わせることができる。
一方、基準値に比べて端部Eの格子ピッチが小さい場合には、垂直移動量Δzが負の値になるように、カメラ3を基準面91に近づける。これにより、カメラ画素30の画素ピッチに理論上合う格子ピッチが小さくなる。その結果、端部Eの格子ピッチと、カメラ画素30の整数倍分の長さと、を合わせることができる。
ここで、前述した理想的なモアレトポグラフィー光学系では、カメラ3から物体面92までの距離によらず、撮像画像における格子像の1周期の長さは変わらない。しかしながら、上述したように、カメラ3と基準面91との距離を変化させた場合、その光学系は、理想的なモアレトポグラフィー光学系から外れることになる。このため、物体面92に投影される格子パターン51Aの格子ピッチは、理想的なモアレトポグラフィー光学系の場合の格子ピッチに対してずれることになる。
ただし、カメラ3と基準面91との距離を変化させた場合の格子ピッチのずれは、前述したプロジェクター2の光学収差に伴う格子ピッチの面内バラつきに比べて十分に小さい。具体的には、一般的な液晶プロジェクターで基準面91に格子ピッチ4mmの格子パターンを投影したとき、格子ピッチの面内バラつきは、±3%程度発生することがある。
これに対し、前述した垂直移動量Δzをゼロ以外の値にした場合、物体面92に投影される格子パターンの格子ピッチのずれは、面内バラつきに比べて小さく抑えられる。
図9は、基準面91から物体面92までの高さに対する、格子ピッチのずれの変化を、垂直移動量Δzごとにプロットしたグラフである。このグラフは、カメラ3から基準面91までの距離を1000mmとし、垂直移動量Δzを±0、+100mm、-100mmとしたとき、基準面91から物体面92までの高さに対する、格子ピッチのずれをシミュレーションし、得られた値をプロットしたものである。
図9に示すように、カメラ3から基準面91までの距離を1000mmとし、垂直移動量Δzを+100mmまたは-100mmとしたとき、基準面91から高さ100mmの物体面92における格子ピッチのずれは、概ね1.5%以下に抑えられている。このような、カメラ3と基準面91との距離の1/10という垂直移動量Δzは、格子ピッチの面内バラつきを補正するのに十分な移動量である。そして、1.5%以下というずれ量は、前述した格子ピッチの面内バラつきより小さい。
以上のシミュレーション結果から、垂直移動量Δzを調整することによって、格子ピッチの面内バラつきを低減させることが可能であるとわかる。したがって、本実施形態によれば、投影範囲の端部Eに物体9が位置している場合でも、物体面92の三次元形状を精度よく計測することができる。
また、垂直移動量Δzをゼロ、正の値、負の値の3値に切り替えつつ、物体面92についての位相情報を取得するようにしてもよい。この場合、中央部CTについては、垂直移動量Δzがゼロであるときの位相情報を採用し、端部Eについては、垂直移動量Δzがゼロ以外にあるときの位相情報を採用して、1つの位相分布を作成することができる。このようにして作成された位相分布は、格子ピッチの面内バラつきが抑制されているため、投影範囲の全体で位相値の精度が高くなり、高さ情報の高精度化に寄与する。
以上のように、本実施形態に係る三次元形状計測方法では、基準面91に投影された格子パターンの格子ピッチが基準値よりも小さい領域、例えば図6の上端部E1について、高さ情報を算出する場合には、基準面91とカメラ3との距離を短くし、基準面91に投影された格子パターンの格子ピッチが基準値よりも大きい領域、例えば図6の下端部E2について、高さ情報を算出する場合には、基準面91とカメラ3との距離を長くするように、カメラ3の位置を調整する。
このような構成によれば、格子パターンの投影範囲の端部Eにおいて格子ピッチの面内バラつきが発生した場合でも、面内バラつきが発生した格子ピッチに合わせるように、カメラ3の焦点距離を容易に調整することができる。その結果、光学収差の補償を行うことができ、例えば図6の端部Eに物体9が位置している場合でも、物体面92の三次元形状を精度よく計測することができる。
なお、上述した基準値は、好ましくは、図6に示すような、格子パターン51Aの投影範囲の中央部CTにおける格子ピッチとされる。これにより、実際に投影されている格子パターン51Aの格子ピッチに基づいて基準値を決めることができる。その結果、実測値に即して、格子ピッチの面内バラつきを特に小さく抑えることができる。
また、前述したように、垂直移動量Δzの異なる2枚以上の撮像画像を用いて、物体面92(対象物の表面)の高さ情報を算出するようにしてもよい。具体的には、基準面91とカメラ3との距離が第1距離にあるとき、例えば垂直移動量Δzがゼロであるときにカメラ3で撮像された第1撮像画像と、基準面91とカメラ3との距離が第1距離とは異なる第2距離にあるとき、例えば垂直移動量Δzがゼロ以外にあるときにカメラ3で撮像された第2撮像画像と、を用いて、物体面92の高さ情報を算出する。
このような方法によれば、格子ピッチの面内バラつきが抑えられた部分同士を組み合わせて、1つの位相分布を得ることができる。このため、この位相分布に基づいて高さ情報を算出すれば、物体面92の三次元形状をより精度よく求めることができる。
以上のような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の三次元形状計測方法および三次元形状計測装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明の三次元形状計測方法は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、前記実施形態に任意の目的の工程が追加されたものであってもよい。また、本発明の三次元形状計測装置は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、前記実施形態の各部が同様の機能を有する任意の構成のものに置換されたものであってもよく、前記実施形態に任意の構成物が付加されたものであってもよい。
1…三次元形状計測装置、2…プロジェクター、3…カメラ、4…制御装置、6…ロボットアーム、9…物体、21…光源、22…光変調素子、23…レンズ、30…カメラ画素、31…撮像素子、32…レンズ、41…制御部、42…演算部、43…記憶部、44…表示部、51…格子パターン、51A…格子パターン、61…平行駆動部、62…垂直駆動部、90…載置台、91…基準面、92…物体面、511…領域、512…領域、CT…中央部、E…端部、E1…上端部、E2…下端部、H…計測レンジ、O1…主点、O2…主点、OP1…1ピッチ格子、S102…投影ステップ、S104…撮像ステップ、S106…演算ステップ、S108…位相解析ステップ、S110…形状算出ステップ、S112…計測レンジ判断ステップ、S114…カメラ位置調整ステップ、S116…終了判断ステップ、v…主点間距離、Δz…垂直移動量

Claims (7)

  1. 基準面上に載置された対象物に向けてプロジェクターから光による格子パターンを投影するステップと、
    前記対象物に投影された前記格子パターンを、カメラが撮像し、撮像画像を得るステップと、
    前記撮像画像について、格子像の位相解析を行い、前記対象物の高さ情報を算出するステップと、
    前記高さ情報の計測レンジを大きくする場合には、前記プロジェクターと前記カメラとの距離を短くし、前記計測レンジを小さくする場合には、前記プロジェクターと前記カメラとの距離を長くするように、前記プロジェクターまたは前記カメラの位置を調整するステップと、
    を含むことを特徴とする三次元形状計測方法。
  2. 前記基準面に投影された前記格子パターンの格子ピッチが基準値よりも小さい領域について、前記高さ情報を算出する場合には、前記基準面と前記カメラとの距離を短くし、
    前記格子ピッチが前記基準値よりも大きい領域について、前記高さ情報を算出する場合には、前記基準面と前記カメラとの距離を長くするように、
    前記カメラの位置を調整するステップを含む請求項1に記載の三次元形状計測方法。
  3. 前記基準値は、前記格子パターンが投影された範囲の中央部における前記格子ピッチである請求項2に記載の三次元形状計測方法。
  4. 前記基準面と前記カメラとの距離が第1距離にあるときに前記カメラで撮像された第1撮像画像と、前記基準面と前記カメラとの距離が前記第1距離とは異なる第2距離にあるときに前記カメラで撮像された第2撮像画像と、を用いて、前記高さ情報を算出する請求項2または3に記載の三次元形状計測方法。
  5. 基準面上に載置された対象物に向けて光による格子パターンを投影するプロジェクターと、
    前記対象物に投影された前記格子パターンを撮像し、撮像画像を得るカメラと、
    前記撮像画像について、格子像の位相解析を行い、前記対象物の高さ情報を算出する演算部と、
    前記プロジェクターまたは前記カメラを前記基準面と平行に移動させる平行駆動部と、
    を備えることを特徴とする三次元形状計測装置。
  6. 前記平行駆動部を有するロボットアームを備える請求項5に記載の三次元形状計測装置。
  7. 前記カメラを前記基準面に対して垂直に移動させる垂直駆動部を備える請求項5または6に記載の三次元形状計測装置。
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