JP2022098797A - 自動搬送装置の不具合検出システム - Google Patents
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Abstract
【課題】自動搬送装置のタイヤや転舵機構の不具合を、簡素なシステムで検出する、自動搬送装置の不具合検出システムを提供する。【解決手段】タイヤと、タイヤを転舵する転舵用モータ12とを備えた自動搬送装置1の不具合検出システムにおいて、自動搬送装置1を停止させた状態でタイヤを転舵したときの転舵用モータ12の出力に基づいて、転舵用モータ12により駆動される部品(タイヤ、プーリ、ベルト等)の不具合を検出する。【選択図】図3
Description
本発明は、自動搬送装置の不具合検出システムに関する。
工場で車両が完成したら、完成車両をストックする車両待機場まで搬送される。このような車両の搬送は、通常、複数の車両を搭載可能なトレーラーを用いて行われるが、この場合、トレーラーを運転する作業者が必要になるため、コストアップを招く。
そこで、下記の特許文献1には、車両を自動で搬送する自動搬送装置が示されている。このような自動搬送装置を用いれば、トレーラーを運転する作業者が不要となるため、低コスト化が図られる。
自動搬送装置は、決まった経路を巡回走行することが多いため、タイヤに偏摩耗が生じやすい。また、自動搬送装置が、車輪を転舵するための転舵用モータを有する場合、転舵用モータの出力を車輪に伝達する部材に不具合が生じると、車輪を所望の角度だけ転舵することができないおそれがある。例えば、転舵用モータの出力がプーリ及びベルトを介して車輪の転舵軸に伝達される場合、プーリとベルトとの間にすべりが生じると、車輪の転舵角が所望値よりも小さくなる。
このため、作業者が定期的に、タイヤの摩耗状態(偏摩耗量)や転舵機構の部品を検査する必要がある。しかし、このような定期的な検査は、手間がかかると共に、搬送サイクルタイムの延長を招く。
例えば、上記の特許文献2には、操舵等による摩擦エネルギーとタイヤの摩耗量とが比例関係にあることを利用して、摩擦エネルギーに基づいてタイヤの摩耗量を演算するタイヤの摩耗寿命推定システムが示されている。具体的には、車速、走行パターン(加速度)、操舵量等のデータと、走行路の勾配、曲率半径、曲線長等のデータとに基づいてタイヤの摩擦エネルギーを演算し、この摩擦エネルギーに基づいてタイヤの摩耗量を演算する。しかし、このように各種データに基づいて摩擦エネルギーを演算すると、システムが煩雑になる。
本発明は、自動搬送装置のタイヤや転舵機構の不具合を、簡素なシステムで検出することを目的とする。
転舵用モータで駆動される部品(タイヤ、プーリ、ベルト等)に不具合が生じると、車輪を転舵させるときの転舵用モータの出力が変動する。例えば、タイヤに偏摩耗が生じると、タイヤの接地面積が減少するため、転舵中のタイヤと路面との摩擦が小さくなり、転舵用モータの出力が小さくなる。また、空気入りタイヤの場合、タイヤの空気圧が低下すると、タイヤと路面との接触面積が増大するため、転舵中のタイヤと路面との摩擦が大きくなり、転舵用モータの出力が大きくなる。また、転舵用モータの出力をタイヤに伝達する転舵機構に不具合(例えば、プーリとベルトとの間のすべりや、異物の噛み込み等)が生じると、転舵中の転舵用モータの出力が減少あるいは増大する。
このように、転舵用モータの出力は、転舵用モータで駆動される部品の状態と相関がある。このとき、自動搬送装置を走行させながら転舵用モータの出力を取得すると、振動等の外乱が多いため、転舵用モータの出力の変動が大きくなる。このため、走行中の自動搬送装置の転舵用モータの出力から、転舵用モータで駆動される部品の不具合を検出することは難しい。
そこで、本発明は、タイヤと、前記タイヤを転舵する転舵用モータとを備えた自動搬送装置の不具合検出システムであって、前記自動搬送装置を停止させた状態で前記タイヤを転舵したときの前記転舵用モータの出力に基づいて、前記転舵用モータで駆動される部品の不具合を検出する自動搬送装置の不具合検出システムを提供する。
このように、自動搬送装置を停止させた状態で、タイヤを転舵したときの転舵用モータの出力を測定することで、振動等の外乱の影響を受けないため、出力を安定させることができる。従って、自動搬送装置を停止させた状態でタイヤを転舵したときの転舵用モータの出力を監視し、この出力が所定範囲内であるか否かによって、転舵用モータにより駆動される部品(タイヤや転舵機構)の不具合を検出することが可能となる。
上記の自動搬送装置は、例えば、所定経路を巡回走行しながら搬送物を搬送する。この所定経路が、自動搬送装置を停止させた状態でタイヤを転舵して進行方向を変える曲がり角を有する場合、この曲がり角で、自動搬送装置を停止させた状態でタイヤを転舵するときの転舵用モータの出力に基づいて、転舵用モータにより駆動される部品の不具合を検出することが好ましい。これにより、巡回走行する経路の途中で部品の不具合を定期的に検出することができる。
以上のように、本発明によれば、自動搬送装置のタイヤや転舵機構の不具合を、簡素なシステムで検出することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、自動搬送装置としての車両搬送装置1により、車両Cを工場Fから車両待機場(コンテナヤードY)に搬送する自動搬送システムを概念的に示す。車両搬送装置1は、システム制御部Sからの無線指令(点線矢印)に従って、工場FとコンテナヤードYとの間を往復する。本実施形態では、車両Cが前輪駆動車であり、車両Cの前輪を車両搬送装置1に搭載し、車両の後輪を接地した状態で車両Cを搬送する場合を示す。
車両搬送装置1は、図2~6に示すように、車両Cの前輪W1が搭載される本体2と、本体2の幅方向(本体2に搭載された車両Cの車幅方向)両側に設けられた駆動輪ユニット3とを有する。
本体2には、車両Cの前輪W1の転がりを防止する車輪止め5(図2参照)と、駆動輪ユニット3に電力を供給するバッテリー(図示省略)と、駆動輪ユニット3を制御する制御部(図示省略)とが搭載される。システム制御部Sからの指令が、車両搬送装置1に設けられたアンテナ(図示省略)を介して制御部に伝達され、また、車両搬送装置1の制御部からの情報が、アンテナを介してシステム制御部Sに伝達される。
駆動輪ユニット3は、複数の車輪9(図3参照)と、車輪9を走行駆動する走行用モータ11(図4参照)と、車輪9を転舵する転舵用モータ12と、転舵用モータ12の出力を車輪9に伝達する転舵機構10(図3参照)と、これらを収容するケーシング13(図2参照)とを備える。ケーシング13は本体2に固定される。図示例では、各駆動輪ユニット3が、前後方向に並べて配された一対の車輪9を有する(図3参照)。各車輪9は、金属ホイールとその外周に固定されたタイヤとを有する。タイヤとしては、例えば、ソリッドタイヤや空気入りタイヤを使用できる。尚、図3~6では、ケーシング13の一部や、本体2に搭載される部品(車輪止め5等)を省略している。また、図3では、走行用モータ11等を省略している。
走行用モータ11は、図4に示すように、各車輪9の内周に配されたインホイールモータで構成される。走行用モータ11の出力軸11aは、車輪9の軸心(金属ホイール)に固定される。図示例では、走行用モータ11の出力軸11aの先端が、軸受20を介してブラケット19に回転自在に取り付けられる。走行用モータ11及び転舵用モータ12は、本体2に搭載されたバッテリー及び制御部に接続され、制御部からの指令に基づいて回転駆動される。
転舵機構10は、図3~6に示すように、各車輪9に取り付けられた鉛直方向の転舵軸14を有する。転舵軸14は、車輪9の真上に配される。詳しくは、転舵軸14の軸心が、車輪9の車幅方向範囲内(好ましくは、車幅方向中央)で、車輪9の軸心と交差する。各転舵軸14には、ブラケット19を介して、各走行用モータ11の本体(ステータ)11bが固定される(図4参照)。各転舵軸14は、ケーシング13に、軸受(図示省略)を介して回転自在に取り付けられる(すなわち、360°回転可能とされる)。
図示例の転舵機構10では、一個の転舵用モータ12が、一対の転舵軸14を回転駆動する。具体的には、転舵用モータ12で回転駆動される中間軸15が設けられる(図6参照)。図示例では、転舵用モータ12の出力軸12aが水平方向に配置され、転舵用モータ12の出力軸12aの回転駆動力が、傘歯車やウォームギヤ等(図示省略)を介して中間軸15に伝達される。中間軸15には一対のプーリ16が同軸上に配される。中間軸15の各プーリ16と、各転舵軸14に設けられたプーリ17との間にベルト18がかけ渡される(図5参照)。転舵用モータ12で中間軸15が回転駆動されると、プーリ16、17及びベルト18を介して、二個の転舵軸14が同方向(中間軸15の回転方向と反対方向)に同じ角度だけ回転駆動される。図示例では、中間軸15のプーリ17が転舵軸14のプーリ17よりも小径であるため、中間軸15の回転駆動力が減速されて(すなわち、トルクが増大されて)各転舵軸14に伝達される。
以下、上記の車両搬送装置1により車両Cを搬送する手順を説明する。
まず、工場F(図1参照)で、車両Cの前部を図示しないリフト手段で上昇させ、この状態で、車両Cの下方に車両搬送装置1の本体2を潜り込ませる。そして、リフト手段で車両Cの前部を降下させ、左右の前輪W1を車両搬送装置1の本体2の上に搭載し、車輪止め5の間に嵌まり込ませる(図2参照)。
こうして、車両Cの前輪W1(駆動輪)を車両搬送装置1に搭載し、後輪W2(従動輪)を接地した状態で、車両搬送装置1を駆動して車両Cを搬送する(図1の矢印P1参照)。具体的には、システム制御部Sからの指令が、車両搬送装置1のアンテナを介して制御部に伝達され、この指令に従って制御部が各駆動輪ユニット3の走行用モータ11及び転舵用モータ12を回転駆動し、車両Cを搬送する。そして、車両搬送装置1で搬送された車両Cが、コンテナヤードY内の所定位置に配される(図8の矢印Q1参照)。その後、コンテナヤードYに設けられたリフト手段で車両Cの前部を上昇させ、この状態で車両搬送装置1を前方に走行させて車両Cの下方から退避させる(図8の点線矢印Q2参照)。その後、リフト手段で車両Cの前部を降下させ、前輪W1を接地させる。
そして、車両Cから分離された車両搬送装置1は、コンテナヤードY内に配置された多数の車両Cの間に配置される。コンテナヤードY内では、車両Cはできる限り密に配置することが好ましいが、車両Cの前後方向間隔D2は車両搬送装置1の前後方向寸法D1に依存するため、車両搬送装置1の前後方向寸法D1はなるべく小さいことが好ましい。本実施形態では、車両搬送装置1が、車両Cの前輪W1のみを搭載するものであるため、車両搬送装置1の前後方向寸法D1は車両Cのホイールベースよりも短くて済み、例えば車両Cのホイールベースの1/2以下とすることができる。このため、車両Cの前後方向間隔D2を小さくすることができ、コンテナヤードY内に車両Cを密に配置することが可能となる。
その後、車両搬送装置1をその場に停止させた状態(すなわち、走行用モータ11を駆動させない状態)で、転舵用モータ12を駆動させ、各車輪9を転舵軸14周りにその場で回転駆動する。本実施形態では、各車輪9を、0°(前後方向走行モード、図7参照)から90°(幅方向走行モード、図8参照)まで回転させる。
このとき、本発明の一実施形態に係る不具合検出システムを作動させ、車輪9をその場で転舵させる際の転舵用モータ12の出力を監視する。具体的には、車輪9を0°から90°まで転舵する間、転舵用モータ12の出力(消費電力)の時間変化を取得する(図9参照)。本実施形態では、車両搬送装置1に搭載されたバッテリーの出力(すなわち、走行用モータ11及び転舵用モータ12を含む車両搬送装置1全体の消費電力)を取得し、バッテリーの出力が所定範囲R内であるか否かを監視する。転舵中は、車両搬送装置1は停止しているため、走行用モータ11には電力が供給されず、あるいは、一定の待機電力が供給される。従って、バッテリーの出力から、間接的に転舵用モータ12の出力(消費電力)を取得することができる。本実施形態では、転舵開始前は、走行用モータ11及び転舵用モータ12に電極は供給されず、バッテリーの出力が0になっている。転舵中及び転舵完了後は、走行用モータ11に一定の待機電力が供給される。尚、上記の他、転舵用モータ12を流れる電流、及び、転舵用モータ12に負荷される電圧を測定し、これらの電流値及び電圧値から転舵用モータ12の出力(消費電力)を算出してもよい。
ところで、転舵用モータ12の駆動を開始してから車輪9が回転し始めるまでは、転舵用モータ12の出力が大きくなる。また、転舵用モータ12を停止する直前は、転舵用モータ12の出力が小さくなる。従って、転舵用モータ12の駆動開始直後及び停止直前を除く中間期M(すなわち、出力がが安定している期間)において、転舵用モータ12の消費電力を監視することが好ましい。そして、中間期Mにおける転舵用モータ12の消費電力(本実施形態ではバッテリーの出力)が所定範囲Rの上限値RHを超えたり、所定範囲Rの下限値RLを下回ったりすると、制御部が、転舵用モータ12により駆動される部品に不具合が発生したと判定する。このとき、制御部は、駆動用モータ12を停止すると共に、不具合の発生をシステム制御部Sに伝達する。
転舵用モータ12の消費電力(本実施形態ではバッテリーの出力)の所定範囲Rは、例えば以下のように設定することができる。例えば、車輪9のタイヤに偏摩耗が生じると、タイヤの接地面積が少なくなるため、転舵中の転舵用モータ12の出力が小さくなる。従って、車両搬送装置1を停止させた状態で、タイヤに所定以上の偏摩耗が生じた車輪9を転舵させたときの転舵用モータ12の出力(本実施形態ではバッテリーの出力)を測定し、この出力に安全率を掛けた値を下限値RLとする。
また、タイヤが空気入りタイヤである場合、タイヤの空気圧が低下すると、タイヤの接地面積が増大して、転舵中の転舵用モータ12の出力が大きくなる。従って、車両搬送装置1を停止させた状態で、タイヤの空気圧が所定未満となった車輪9を転舵させたときの転舵用モータ12の出力(本実施形態ではバッテリーの出力)を測定し、この出力に安全率を掛けた値を上限値RHとする。
この他、転舵機構10に不具合が生じた場合にも、転舵用モータ12の出力が変動する。例えば、プーリ16、17とベルト18との間にすべりが生じたり、プーリ16、17やベルト18が破損したりすると、転舵中の転舵用モータ12の出力が小さくなる。この場合、転舵用モータ12の出力は、上記で設定したタイヤの偏摩耗量に基づく出力の下限値RLよりもはるかに小さくなるため、上記の下限値によりこの不具合も検知することができる。一方、プーリ16、17とベルト18との間に異物が噛み込んで回転が阻害されると、転舵中の転舵用モータ12の出力が大きくなる。この場合、転舵用モータ12の出力は、上記で設定したタイヤの空気圧に基づく出力の上限値RHよりもはるかに大きくなるため、上記の上限値によりこの不具合も検知することができる。
上記のような転舵用モータ12の出力の監視は、車両搬送装置1に設けられた制御部により行われる。この他、転舵中の転舵用モータ12の出力の情報を、車両搬送装置1の制御部からシステム制御部Sに伝達し、システム制御部Sで転舵用モータ12の出力の監視を行ってもよい。
上記のように、車輪9を90°転舵させて図8に示す幅方向走行モードに切り替えた後、各車輪9の走行用モータ11を同方向に同トルクで回転させることにより、車両搬送装置1を幅方向に走行させ、車両Cの前後方向間から退避される(図1及び図8の矢印P2参照)。このように、車両Cの前方に退避させた車両搬送装置1を、そのままの姿勢で幅方向に走行させて車両Cの間を走行させることにより、車両Cの前方に車両搬送装置1を転回させるためのスペースが不要となるため、コンテナヤードYに車両Cをさらに密に配置することが可能となる。
車両搬送装置1が車両Cの間から抜け出したら、車両搬送装置1を停止させて、車輪9を90°(幅方向走行モード、図8参照)から0°(前後方向走行モード、図7参照)まで転舵する。その後、左右の車輪9を逆向きに回転駆動して、車両搬送装置1をその場で90°回転させる(図1の点線参照)。そして、車両搬送装置を停止させた状態で、再び車輪9を0°(前後方向走行モード、図7参照)から90°(幅方向走行モード、図8参照)まで転舵する。その後、車輪9を回転駆動して、車両搬送装置1を幅方向に走行させる(図1の矢印P3参照)。そして、空の車両搬送装置1が工場Fに到着したら、この車両搬送装置1に新たな車両Cを搭載して、コンテナヤードYまで搬送する。以上を繰り返すことにより、工場FからコンテナヤードYまで車両Cを自動で搬送することができる。
上記のように、本実施形態では、車両搬送装置1を巡回走行させる経路の途中に、車両搬送装置1を停止させた状態で車輪9を90°転舵させて走行モードを切り替える曲がり角P4を有する(図1参照)。この曲がり角P4で車輪9を転舵させる際に、転舵用モータ12の出力を監視してタイヤ等の不具合を検知することができる。これにより、別途の検査工程が不要となるため、作業者の負担軽減や車両搬送のサイクルタイムの短縮が図られる。尚、車両搬送装置1の巡回経路途中の他の曲がり角P5で車輪9を転舵させる際に、転舵用モータ12の出力を監視してタイヤ等の不具合を検知してもよい。
本発明は上記の実施形態に限られない。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、上記の実施形態と同様の点については重複説明を省略する。
上記の実施形態では、車輪9の転舵中の転舵用モータ12の出力の大きさを監視した場合を示したが、この他、車輪9の転舵中の転舵用モータ12の出力の変化率を監視してもよい。例えば、プーリ16、17やベルト18の故障した場合、転舵用モータ12の出力が急激に上昇あるいは低下する。従って、転舵用モータ12の出力の変化率を監視することで、上記のような不具合を早期に検知することができる。尚、転舵用モータ12の出力の大きさ及び変化率の双方を監視すれば、不具合の検知精度がより高められる。
また、車輪9を転舵させる際の転舵用モータ12の出力の巡回搬送毎の経時変化を監視してもよい。例えば、車両搬送装置1の経路途中の所定の曲がり角P4(図1参照)で車輪9を転舵させる際に、転舵中の転舵用モータ12の出力の平均値(例えば、転舵用モータ12の駆動開始直後及び停止直前を除く中間期Mにおける平均値)を巡回搬送毎に取得する。この出力の平均値の巡回搬送毎の変化を監視することで、タイヤの摩耗等の不具合を早期に検知することができる。
また、転舵用モータ12の出力に基づいて、不具合の原因を推定することもできる。例えば、タイヤの不具合(偏摩耗等)とベルトの不具合(すべり等)とでは、転舵用モータ12の出力の変動量が異なると考えられる。従って、不具合ごとの転舵用モータ12の出力のデータを取得しておけば、これらのデータに基づいて、転舵用モータ12の出力から不具合の原因を推定することができる。
また、水平方向に対して傾斜した路面上に車両搬送装置1を停止させた状態で、車輪9を転舵させたときの転舵用モータ12を監視することで、車両搬送装置1の不具合を検出してもよい。このように、車輪9を傾斜した路面上に接地させた状態で転舵した場合、車輪9を水平な路面上に接地させた状態で転舵した場合と比べて、タイヤの接地面積の増減による転舵用モータ12の出力の変動が大きくなるため、タイヤの不具合を検知しやすくなる。
また、特定の不具合を検知する場合は、転舵用モータ12の出力の所定範囲Rの上限値RH又はRLを設定しなくてもよい。例えば、タイヤの偏摩耗のみを検知する場合は、転舵用モータ12の出力の所定範囲Rの下限値RLのみを設定し、上限値RHを設定しなくてもよい。また、タイヤの空気圧低下のみを検知する場合は、転舵用モータ12の出力の所定範囲Rの上限値RHのみを設定し、下限値RLを設定しなくてもよい。
本発明の不具合検出システムは、車両搬送装置に限らず、車両以外の物品(例えば、自動車の部品等)を搬送する自動搬送装置に適用することもできる。
1 車両搬送装置(自動搬送装置)
2 本体
3 駆動輪ユニット
9 車輪
10 転舵機構
11 走行用モータ
12 転舵用モータ
13 ケーシング
14 転舵軸
15 中間軸
16、17 プーリ
18 ベルト
19 ブラケット
20 軸受
C 車両
F 工場
S システム制御部
Y コンテナヤード
2 本体
3 駆動輪ユニット
9 車輪
10 転舵機構
11 走行用モータ
12 転舵用モータ
13 ケーシング
14 転舵軸
15 中間軸
16、17 プーリ
18 ベルト
19 ブラケット
20 軸受
C 車両
F 工場
S システム制御部
Y コンテナヤード
Claims (2)
- タイヤと、前記タイヤを転舵する転舵用モータとを備えた自動搬送装置の不具合検出システムであって、
前記自動搬送装置を停止させた状態で前記タイヤを転舵したときの前記転舵用モータの出力に基づいて、前記転舵用モータで駆動される部品の不具合を検出する自動搬送装置の不具合検出システム。 - 前記自動搬送装置が所定経路を巡回走行するものであり、
前記所定経路が、前記自動搬送装置を停止させた状態で前記タイヤを転舵して進行方向を変える曲がり角を有し、
前記曲がり角で、前記自動搬送装置を停止させた状態で前記タイヤを転舵するときの前記転舵用モータの出力に基づいて、前記転舵用モータにより駆動される部品の不具合を検出する請求項1に記載の自動搬送装置の不具合検出システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020212395A JP2022098797A (ja) | 2020-12-22 | 2020-12-22 | 自動搬送装置の不具合検出システム |
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