JP2022084003A - 基本伸縮ジブおよび追加伸縮ジブを有する移動式クレーンの伸縮ジブシステム、および対応する方法 - Google Patents

Abstract

【課題】追加伸縮ジブによって移動式クレーンの基本伸縮ジブを長くするための方法を提供する。
【解決手段】基本伸縮ジブ２、ならびに固定およびロックユニットを有する伸縮シリンダを介して引込および延長することができる追加伸縮ジブ３を有する移動式クレーンの伸縮ジブシステム１に関する。伸縮ジブシステムを改善するために、固定ユニットが伸縮シリンダの先端に配置され、固定ユニットが少なくとも１つの駆動ボルトだけであって、それを介して基本伸縮ジブ２とは別個の追加伸縮ジブ３を基本伸縮ジブ２に引き込むことができるものを備える。伸縮ジブシステム１を形成するために追加伸縮ジブ３によって移動式クレーンの基本伸縮ジブ２を長くするための方法に関する。
【選択図】図２

Description

本発明は、基本伸縮ジブ、ならびに固定およびロックユニットを有する伸縮シリンダを介して引込および延長することができる追加伸縮ジブを有する移動式クレーンの伸縮ジブシステムに関する。本発明はまた、伸縮ジブシステムを形成するために追加伸縮ジブによって移動式クレーンの基本伸縮ジブを長くするための方法に関する。

一般に、公道向けに認可された伸縮ジブを有する移動式クレーンの総重量は、許容軸荷重、たとえばドイツでは１２ｔ、および車軸数によって決定されることが知られている。その結果、たとえば、釣り合いおもり、伸縮ジブ、および主ジブ延長部などの移動式クレーンの一部は、許容軸荷重内に留まるために、しばしば、道路を走行することができる移動式クレーンとは別に輸送される。通常、耐屈曲性板金ボックスから構成される伸縮ジブの長さも、移動式クレーンの総許容重量に寄与する。

移動式クレーンの伸縮ジブは、独国実用新案ＤＥ２０２００８０１６６０４Ｕ１からすでに知られている。伸縮ジブは、複数の内側ボックスが同軸方式で引込および延長され得るように誘導される基本ボックスから構成される。伸縮ジブを長くするために、受け入れる最も内側の内側ボックスにさらなる内側ボックスを挿入することができる。さらなる内側ボックスには、通常、その後端にロックボルトが設けられる。伸縮ジブの延長を容易にするために、受け入れる内側ボックスには、その頭部および内側に、前方で開いている対向するボルト締めブラケットが設けられる。さらなる内側ボックスのロックボルトは、受け入れる内側ボックスおよびさらなる内側ボックスを互いに対して位置決めするために、これらのボルト締めブラケットに取り込まれる。次いで、伸縮ジブの完全な固定およびロックユニットがさらなる内側ボックスに引き込まれ、駆動ボルトを介してさらなる内側ボックスに連結され、さらなる内側ボックスのロックボルトが固定およびロックユニットによってボルト締めブラケットからロック解除され、次いで、さらなる内側ボックスが受け入れる内側ボックスに引き込まれ、所望のロック位置でその位置に連結される。

移動式クレーンのさらなる伸縮ジブも独国特許明細書ＤＥ１０２００７０５２９５４Ｂ３に記載されており、その延長部の長さは、追加伸縮ジブを挿入することによって２倍にすることができる。通常、この伸縮ジブは伸縮システムを備え、両方とも完全である第１の内側固定およびロックユニットならびに第２の外側固定およびロックユニットが伸縮システムの延長可能かつ引込可能な部分に配置される。外側固定およびロックユニットは、追加伸縮ジブの挿入と連携して、それらの間に設置することができるガイドフレームを介して外側固定およびロックユニットから離間しているガイドプロファイルヘッドを支持する。

さらに、独国特許明細書ＤＥ１０２０１３０１１１７３Ｂ４は、伸縮シリンダおよび少なくとも１つの引込可能かつ延長可能な伸縮セクションが取り付けられた連結セクションを備える伸縮ジブを用いて移動式クレーンを組み立てるためのさらなる方法を開示している。伸縮セクションアセンブリは、連結セクションとは別に輸送することができ、使用場所で組み立てるだけである。この組立てのために、伸縮セクションアセンブリは、補助クレーンによって組立て位置に運ばれ、伸縮セクションアセンブリは、組立て位置において連結セクション内にわずかに突き出ている。次いで、伸縮シリンダに配置された補助アセンブリヘッドが連結セクション内に移動し、そこで伸縮セクションアセンブリとの駆動ボルトおよび伸縮セクションアセンブリ上のロックボルトを介してそれは取り外される。次いで、伸縮セクションアセンブリは、補助アセンブリヘッドによってゆっくりと引き込まれる。補助アセンブリヘッドは、このように本格的な固定およびロックユニットを表す。

さらに、独国公開文書ＤＥ１０２００８０６２６４８Ａ１から、上端にカラーを有する基本ジブを有するさらなる伸縮式クレーンジブが知られている。基本ジブは、外側伸縮セクションおよび少なくとも１つの内側伸縮セクションから構成される。接続点は、伸縮延長部のローラーヘッドまたは伸縮ガイドのいずれかにボルト締めするためにカラーに配置される。

そこから進んで、本発明の目的は、移動式クレーンの改良された伸縮ジブシステム、および伸縮ジブシステムを形成するために追加伸縮ジブによって移動式クレーンの基本伸縮ジブを長くするための方法を提供することである。

この目的は、請求項１の特徴を有する移動式クレーンの伸縮ジブシステム、および請求項９の特徴を有する方法によって達成される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項２～８および１０に記載される。

本発明によれば、基本伸縮ジブ、ならびに固定およびロックユニットを有する伸縮シリンダを介して引込および延長することができる追加伸縮ジブを有する移動式クレーンの伸縮ジブシステムの場合、固定ユニットが伸縮シリンダの先端に配置され、固定ユニットが少なくとも１つの駆動ボルトだけを備え、それを介して基本伸縮ジブとは別個の追加伸縮ジブを基本伸縮ジブに引き込むことができるという事実のおかげで改善が実現される。このようにして、追加伸縮ジブで基本伸縮ジブを長くするという点で簡単かつ確実なリギングが実現される。リギングの後、設けられた伸縮シリンダは、内側ボックスまたは追加内側ボックスを挿入し押し出すためのごく普通のフルストローク伸縮シリンダとして動作することができる。通常の伸縮プロセスは損なわれない。本発明による固定ユニットの「少なくとも１つの駆動ボルトだけ」という特徴は、固定ユニットを追加伸縮ジブと接続するために少なくとも１つの駆動ボルトのみが設けられるという意味で理解されるべきである。本発明による固定ユニットは、隣接する伸縮ボックス間のロックボルトをロックおよびロック解除するためのロックユニットを含まない。ロックボルトは、所望の延長位置に伸縮ボックスを一緒に接続するために使用することができる。本発明による固定ユニットは、このように本格的な固定およびロックユニットではなく、少なくとも１つの駆動ボルトに関する固定ユニットの機能だけを有する。追加伸縮ジブのボルト締めは手動で行われる。これは、ロックボルトに割り当てられたばね付勢を介して、または外部から作動させることができるロックボルト内のラッチ機構を介して行われる。

特に有利な方式では、基本伸縮ジブおよび追加伸縮ジブは、単一の固定およびロックユニットを有する共通の伸縮シリンダを介して固定ユニットを介したリギング後に引込および延長することができることが規定される。これは、本発明による追加の固定ユニットを介して実現される。したがって、伸縮シリンダに第２の完全な固定およびロックユニットを配置する必要はない。そのような第２の完全な固定およびロックユニットは、一方では非常に高価かつ複雑であり、他方では伸縮シリンダは短く設計されるので、内側ボックスまたは追加内側ボックスは、最初に第１の固定およびロックユニットによって部分的に押し出され、次いで第２の固定およびロックユニットによって完全に押し出される。結果として、基本ボックス、内側ボックス、または追加内側ボックスに追加のボルト締め穴が必要とされる。各ボックスを２回受け入れる必要があるので、伸縮時間も増加する。

構造的な観点から、固定ユニットは、伸縮シリンダの先端または伸縮シリンダのシリンダハウジングの先端に解放可能に取り付けられることが規定される。これにより、必要に応じて固定ユニットを伸縮装置のみに取り付けることが可能である。

特に有利な方式では、伸縮シリンダにより、固定ユニットが基本伸縮ジブのヘッドエンドから移送位置まで前方に延ばすことができることが規定される。固定ユニットは、このように、その移送位置に配置された追加伸縮ジブに引き込むことができる。

構造的な観点から、固定ユニットの少なくとも１つの駆動ボルトが、凹部を有する基本伸縮ジブに追加伸縮ジブを引き込むために、追加伸縮ジブのフットエンドに連結することができることも規定される。

少なくとも１つのセンサが固定ユニットに配置され、それを介して少なくとも１つの駆動ボルトの凹部との位置合わせを検出することができることは有利である。

基本伸縮ジブが１つの基本ボックスおよび複数の内側ボックスから構成され、追加伸縮ジブが１つまたは複数の追加内側ボックスから構成されることがさらに規定される。

本発明によれば、伸縮ジブシステムを形成するために追加伸縮ジブによって移動式クレーンの基本伸縮ジブを長くするための方法であって、基本伸縮ジブおよび追加伸縮ジブは、固定およびロックユニットを有する伸縮シリンダを介して引込および延長され、伸縮シリンダが、追加伸縮ジブを基本伸縮ジブと位置合わせする前に、その先端が基本伸縮ジブ、特に第３の内側ボックスのヘッドエンドからわずかに前方に突き出るまで延長され、次いで、固定ユニットが先端に取り付けられ、それにより、追加伸縮ジブの第１の追加内側ボックスが基本伸縮ジブの長手方向と同軸のその長手方向に延びるように、追加伸縮ジブが基本伸縮ジブと位置合わせされ、第１の追加内側ボックスのフットエンドは、第３の内側ボックスのヘッドエンドに接合するか、または、第１の追加内側ボックスのフットエンドは、第３の内側ボックスのヘッドエンドに引き込まれ、次いで、固定ユニットに配置された少なくとも１つのセンサが、固定ユニットの少なくとも１つの駆動ボルト－固定ユニットは少なくとも１つの駆動ボルトだけを備える－の第１の追加内側ボックスの凹部への連結位置に到達したことを確認するまで、伸縮シリンダの先端に取り付けられた固定ユニットが第１の追加内側ボックスに引き込まれ、次いで、固定ユニットを追加伸縮ジブに連結するために、少なくとも１つの駆動ボルトが凹部に引き込まれ、次いで、追加伸縮ジブは固定ユニットによって基本伸縮ジブに引き込まれ、次いで、追加伸縮ジブは基本伸縮ジブにボルト締めされ、次いで、少なくとも１つの駆動ボルトは凹部から引き抜かれるという事実のおかげでより単純かつより確実になる。固定ユニットは、このように必要に応じて伸縮装置のみに取り付けることができる。

本発明と関連して、移送位置において、第１の追加内側ボックスのフットエンドが第３の内側ボックスのヘッドエンドに接合するか、または第１の追加内側ボックスのフットエンドが第３の内側ボックスのヘッドエンドに引込もしくは挿入されるという特徴は、移送位置において、伸縮ジブシステムの長手方向に見て、第１の追加内側ボックスのフットエンドと第３の内側ボックスのヘッドエンドとの間に３００ｍｍ～－５００ｍｍの距離が生じることを意味するように理解される。負の符号は、追加内側ボックスが引込または挿入されたことを示す。接合することに関連して、可能な限り小さい５０ｍｍ～－５０ｍｍの距離が間隙の点で好ましい。距離が大きいほど、位置合わせ動作はより複雑であるに違いない。引込または挿入された状態では、－１５０ｍｍ～－３００ｍｍの範囲の距離が好ましい。

これに関連して、追加伸縮ジブを基本伸縮ジブと位置合わせする前に、基本伸縮ジブの内側ボックスが伸縮シリンダを用いて伸縮装置によって少なくとも部分的に押し出され、ロックされることが有利であることが判明している。したがって、リギング中、追加伸縮ジブは、ボルト締めのために基本伸縮ジブ内に十分遠く引き込むことができることが実現される。

本発明は、図面に示された例示的な実施形態の助けを借りて、以下でより詳細に説明される。

図１は、移送位置にある本発明による伸縮ジブシステムの側面図である。 図２は、代替の移送位置にある本発明による伸縮ジブシステムの側面図である。 図３は、切断線Ａ－Ａに沿った図２の拡大断面図である。 図４は、図３に示された固定ユニットの側面図である。 図５は、図３の断面の側面図である。 図６は、伸縮ジブシステムが動作状態にある、図１または図２による側面図である。

図１は、移送位置にある本発明による伸縮ジブシステム１の側面図を示す。伸縮ジブシステム１は、基本伸縮ジブ２に挿入することができる追加伸縮ジブ３により必要に応じて長くすることができる基本伸縮ジブ２から構成される。

図１のスペースの理由から、基本伸縮ジブ２はその上部のみが示されている。通常、基本伸縮ジブ２は、その長手方向Ｌにそのフットエンド（図示せず）からそのヘッドエンド２５まで延び、第１の内側ボックス２２、第２の内側ボックス２３、および第３の内側ボックス２４が、一方が他方の内部に伸縮可能に配置された最も外側の基本ボックス２１から実質的に構成される。第１の内側ボックス２２および第２の内側ボックス２３は、各々基本ボックス２１内に完全に挿入され、第３の内側ボックス２４は、この場合には事前選択された４５％の延長位置に位置する。その上、図１は、基本ボックス２１の側壁に、基本ボックス２１に対して第１の内側ボックス２２の事前選択された１００％の延長位置に割り当てられるべき第１のボルト締め穴２６を示す。第３の内側ボックス２４には、第２のボルト締め穴２７、および、ヘッドエンド２５から長手方向Ｌに距離を置く第３のボルト締め穴２８を見ることができる。第２の内側ボックス２３に対して第３の内側ボックス２４の事前選択された９０％の延長位置に第２のボルト締め穴２７が割り当てられるべきであり、第２の内側ボックス２３に対して第３の内側ボックス２４の事前選択された１００％の延長位置に第３のボルト締め穴２８が割り当てられるべきである。さらに、基本伸縮ジブ２またはその第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５にはヘッドアダプタ２９が配置され、たとえば、伸縮ジブシステム１が基本伸縮ジブ２のみで追加伸縮ジブ３なしに操作されるときに、ヘッドアダプタにローラーヘッドを取り付けることができる。ヘッドアダプタ２９は、第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５の周りに外側から係合し、そこに取り付けられる。その上、第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５は、基本伸縮ジブ２に完全な追加伸縮ジブ３を受け入れることができるように、自由であり、前方で開いている。この目的のために、追加伸縮ジブ３および基本伸縮ジブ２がそれに応じて互いに適合されることは明らかである。

図１では、追加伸縮ジブ３が全部示され、基本伸縮ジブ２およびその延長部に接続されたその移送位置に配向している。追加伸縮ジブ３は、この目的に適した補助クレーンまたはトレーラまたはセミトレーラによってこの移送位置に運ばれる。追加伸縮ジブ３は、その長手方向Ｌにそのフットエンド３５からそのヘッドエンド３６まで延び、第２の追加内側ボックス３２および第３の追加内側ボックス３３が、一方が他方の内部に伸縮可能に配置された最も外側の第１の追加内側ボックス３１から実質的に構成される。第２の追加内側ボックス３２および第３の追加内側ボックス３３は、各々が完全に挿入されて示され、第１の追加内側ボックス３１は、そのリギングプロセス中に、第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５およびその長手方向Ｌに位置合わせされた移送位置に配置され、そのフットエンド３５は、基本伸縮ジブ２の第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５に接合する。図１はまた、第１の追加内側ボックス３１の側壁に、第１の追加内側ボックス３１に対して第２の追加内側ボックス３２の事前選択された４５％の延長位置に割り当てられるべき第４のボルト締め穴３７、ならびに、各々がヘッドエンド３６から長手方向Ｌに距離を置く第５のボルト締め穴３８および第６のボルト締め穴３９を示す。第１の追加内側ボックス３１に対して第２の追加内側ボックス３２の事前選択された９０％の延長位置に第５のボルト締め穴３８が割り当てられるべきであり、第１の追加内側ボックス３１に対して第２の追加内側ボックス３２の事前選択された１００％の延長位置に第６のボルト締め穴３９が割り当てられるべきである。さらに、追加伸縮ジブ３またはその第３の追加内側ボックス３３のヘッドエンド３６にローラーヘッド３４が配置される。

基本ボックス２１、すべての内側ボックス２２、２３、２４、およびすべての追加内側ボックス３１、３２、３３は、通常、丸みを帯びた角を有する矩形断面を有する鋼板から作られたボックス状の中空形材として形成され、それらのそれぞれのフットエンドに典型的な固定およびロックユニットのロックボルトおよび駆動ボルト用の凹部を有し、前記ボルトおよび凹部は図示されていない。

伸縮ジブシステム１は、図示されていない移動式クレーンの一部であり、移動式クレーンは公道を走行することができ、通常、ゴムタイヤ付き車輪を有する下部キャリッジ、および垂直軸の周りを該下部キャリッジ上で旋回することができる上部構造から構成される。次いで、基本伸縮ジブ２または伸縮ジブシステム１は、上部構造に関節接合され、釣合おもりに対向し、その結果水平軸の周りをラフすることができる。この関節接合は、基本ボックス２１上の、図１には示されていない足接続を介して行われる。

通常、伸縮ジブシステム１の長さを変更するために、内側ボックス２２、２３、２４および同様に追加内側ボックス３１、３２、３３は、明確にするために図示されていない伸縮装置によって、基本ボックス２１または次の外側の内側ボックス２２、２３、２４または追加内側ボックス３１、３２から、個別にかつ連続して直線的に引込および延長される。伸縮装置は、伸縮ジブ１、特に第３の内側ボックス２４または第３の追加内側ボックス３３の中央に配置され、基本ボックス２１のフットエンドの領域内で支持され、長手方向Ｌに延び、その延長可能部分、特にシリンダハウジング４２（図３参照）の下端に、図示されていないいわゆる固定およびロックユニットを担持する油圧伸縮シリンダ４（図４参照）から実質的に構成される。固定およびロックユニットを介して、一方では、伸縮シリンダ４は、それぞれの内側ボックス２２、２３、２４または追加内側ボックス３１、３２、３３をそれぞれのフットエンドの領域内のこの位置に配置された凹部で引込および延長するための駆動ボルトを介して連結することができ、他方では、いずれの場合も引込または延長されるべき内側ボックス２２、２３、２４または追加内側ボックス３１、３２、３３は、それぞれの内側ボックス２２、２３、２４または追加内側ボックス３１、３２、３３の図示されていないロックボルトを、引込または延長移動の前にいずれの場合もロック位置からロック解除位置に移動させることによってロック解除することができ、それぞれのロックボルトをそのロック解除位置からそのロック位置に移動させることによって、引込または延長移動の後にロックすることができる。通常、ロックボルトは、内側ボックス２２、２３、２４または追加内側ボックス３１、３２、３３のフットエンドの領域内に配置される。

明確にするために、伸縮装置、伸縮シリンダ、固定およびロックユニット、駆動ボルト、ならびに駆動ボルト用の凹部は、図１に示されていない。

図１では、第１の追加内側ボックス３１は、そのフットエンド３５が第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５に対して第１の可能な移送位置にある状態で図示または配置されている。フットエンド３５とヘッドエンド２５との間には、可能な限り小さい０ｍｍ～３００ｍｍ、好ましくは０ｍｍ～５０ｍｍの範囲の距離が設けられる。距離が大きいほど、位置合わせ動作はより複雑であるに違いない。第３の内側ボックス２４からの固定ユニット５の最大の延長部の長さも、それに応じて適合されなければならない。したがって、３００ｍｍを超える距離も理論的に実現可能な筈である。

図２は、第１の追加内側ボックス３１がそのフットエンド３５で第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５に引込または挿入された、代替的かつ好ましい移送位置にある、本発明による伸縮ジブシステム１の側面図を示す。フットエンド３５とヘッドエンド２５との間には、０ｍｍ～５００ｍｍ、好ましくは－１５０ｍｍ～３００ｍｍよりも大きい範囲の距離が設けられる。負の符号は、第１の追加内側ボックス３１が第３の内側ボックス２４に引込または挿入されたことを示す。

図３は、切断線Ａ－Ａに沿った、したがって伸縮ジブシステム１の上からの図２の拡大断面図を示す。図２に関して前述されたように、基本伸縮ジブ２および追加伸縮ジブ３は、追加伸縮ジブ３を介して基本伸縮ジブ２の延長部の長さを長くするためのリギングプロセス中に到達する代替の移送位置において、一方が他方の内部にわずかに引込または挿入されて配置される。この場合、フットエンド３５がどこまで引込または挿入されたかを記述する、フットエンド３５とヘッドエンド２５との間の距離は、約－２００ｍｍである。移送位置において、追加伸縮ジブ３は、基本伸縮ジブ２と同軸に、かつ基本伸縮ジブ２の延長部として位置合わせされ、次いで、固定ユニット５は、基本伸縮ジブ２から第１の追加内側ボックス３１のフットエンド３５に引き込まれる。図１の移送位置において、固定ユニット５は、第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５から少なくとも部分的に離れる。

固定ユニット５により、追加伸縮ジブ３の第１の追加内側ボックス３１は、ボルト締めポイントにおいて受け入れる第３の内側ボックス２４に受け入れ、引き込むことができる。固定ユニット５は、基本的に従来技術から知られている固定およびロックユニットのように形成されるが、横方向および反対方向に延長することができ、内側ボックス２２、２３、２４および追加内側ボックス３１、３２、３３上のロックボルトのための作動機構をもたない２つの駆動ボルト５１に限定される。駆動ボルト５１は、共通の油圧シリンダ５２を介して、バネ要素５３の力に抗してロック解除位置からロック位置まで直線的に動かすことが可能である。したがって、駆動ボルト５１の移動方向は、追加伸縮ジブ３が水平にその長手方向Ｌで配向する場合に、追加伸縮ジブ３の長手方向Ｌに対して横方向かつ水平に延びる。図３において、駆動ボルト５１は、駆動ボルト５１のそれぞれの前端部が第１の追加内側ボックス３１のフットエンド３５の凹部４３、好ましくは細長い穴状の穿孔に挿入される、それらのロック位置に示されている。これらの凹部４３は、通常、伸縮ジブシステム１を内側および外側に伸縮させるときに固定およびロックユニットの駆動ボルトと協働するために、各々の内側ボックス２２、２３、２４および追加内側ボックス３１、３２、３３に設けられる。第２および第３の追加内側ボックス３２、３３にも、参照符号をもたない対応する凹部が設けられる。また、固定ユニット５が油圧伸縮シリンダ４の先端４１に連結プレート４４を介してフランジ取り付けされ、その先端が伸縮シリンダ４のシリンダハウジング４２のヘッドエンドによって形成されることが図３から明らかである。

図４は、図３に示された固定ユニット５の側面図を示す。図３とともに前述された駆動ボルト５１および連結プレート４４に加えて、固定ユニット５が、追加伸縮ジブ３への固定ユニット５の引込を容易にするために、連結プレート４４から始まり、受け入れられる追加伸縮ジブ３に向かって先細になることも明らかである。この目的のために、垂直かつ長手方向Ｌに延びるガイドプレート４６は、連結プレート４４から長手方向Ｌに水平に延びるベースプレート４５に配置され、前記ガイドプレートは連結プレート４４に向かって立ち上がる上向き縁部を有する。加えて、ベースプレート４５の下には、垂直かつ長手方向Ｌに延び、連結プレート４４に向かって立ち上がる下向き縁部を有する板状ガイド要素４８が配置される。ベースプレート４５はまた、連結プレート４４に向かって拡大される。さらに、センサ４７は垂直ブラケットを介してベースプレート４５の上方およびその上に配置され、センサは、駆動ボルト５１が長手方向Ｌに対して凹部４３と位置合わせされていることを判断することができるように、第１の追加内側ボックス３１内の凹部４３を認識するために使用することができる。

図５は、図３の断面の側面図を示す。第１の追加内側ボックス３１は、代替的かつ好ましい移送位置により、そのフットエンド３５で第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５に引込または挿入される。固定ユニット５はまた、駆動ボルト５１が第１の追加内側ボックス３１の凹部４３と同一平面になるまで、第１の追加内側ボックス３１に引き込まれている。図５はまた、ローラーの形態の支持要素４９が伸縮シリンダ４のシリンダハウジング４２の先端４１に配置されていることを示す。支持要素４９はまた、摺動要素であり得る。下方に延びる支持要素４９によって、伸縮シリンダ４は、第３の内側ボックス２４の内部で支持されるか、または内部に移動する。図５に示された駆動ボルト５１の連結位置では、固定要素５および伸縮シリンダ４は、傾斜路のように機能し、第１の追加内側ボックス３１の開口縁部に支持されるガイド要素４８を介して持ち上げられる。この持ち上げプロセスは、固定ユニット５を第１の追加内側ボックス３１と位置合わせすることと関連付けられ、固定ユニット５を第１の追加内側ボックス３１に引き込むときに行われる。

図６は、伸縮ジブシステム１が動作状態にある、図２による側面図を示す。これに関連して、「動作状態」は、基本伸縮ジブ２および追加伸縮ジブ３が伸縮ジブシステム１を形成するように接続され、その結果、それらは共通の固定およびロックユニットを有する共通の伸縮装置によって引込および延長され得ることを意味するように理解されるべきである。追加伸縮ジブ３は、第１の追加内側ボックス３１が、通常、第１の内側ボックス２２の第３のボルト締め穴２８内に設けられたロックボルトでボルト締めされ得る限度まで、固定およびロックユニットによって第３の内側ボックス２４に引き込まれる。

本発明をよりよく理解するために、本発明による伸縮ジブシステム１を形成するために追加伸縮ジブ３を基本伸縮ジブ２に挿入するためのリギングプロセスが、図１～図６を使用して以下に記載される。

通常、追加伸縮ジブ３は、移動式クレーンの使用場所まで別々に輸送される。移動式クレーンが基本伸縮ジブ２を運ぶことができるか、または基本伸縮ジブ２は移動式クレーンとは別に輸送することもできる。基本伸縮ジブ２の設計に応じて、リギングプロセスの第１のステップでは、最も内側の内側ボックス、この場合は固定して取り付けられたローラーヘッドを有する図示されていない第４の内側ボックスが、基本伸縮ジブ２から取り外されなければならないことが必要な場合がある。また、ローラーヘッドを有する取り外された内側ボックスは、ローラーヘッドなしに前方が開かれた内側ボックスによって交換されてもよい。前述された本ケースでは、第３の内側ボックス２４は、ヘッドアダプタ２９が外側にあって前方が開いており、ヘッドアダプタ２９からローラーヘッド接続要素を取り外す必要があり得る。第２のステップにおいて、基本伸縮ジブ２の第３の内側ボックス２４は、次いで、伸縮装置によってその４５％の延長位置まで持ち上げられ、そこでロックされる。このようにして、伸縮シリンダ４は、その後のリギングプロセスにおいて、第１の追加内側ボックス３１が第３の内側ボックス２４の第３のボルト締め穴２８に到達し、第１の追加内側ボックス３１がそこにロックされるように、第３の内側ボックス２４に十分に遠く引き込むことができる。第３のステップにおいて、固定およびロックユニットの駆動ボルト５１が第３の内側ボックス２４から取り外され、伸縮シリンダ４は、その先端４１が第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５から前方にわずかに突き出るまで延長される。第４のステップにおいて、本発明による追加の固定ユニット５は、ここで、シリンダハウジング４２の先端４１にフランジ取り付けされ、まだ組み立てられていない場合、油圧で接続される。第５のステップにおいて、固定ユニット５が第３の内側ボックス２４に引き込まれる。次いで、第６のステップにおいて、補助クレーンまたはトレーラまたはセミトレーラを使用して、第１の追加内側ボックス３１が基本伸縮ジブ２の長手方向Ｌと同軸のその長手方向Ｌに延びるように、追加伸縮ジブ３を基本伸縮ジブ２と位置合わせし、次いで、第１の追加内側ボックス３１がそのフットエンド３５で第３の内側ボックス２４のヘッドエンド２５に挿入される。次いで、第７のステップにおいて、少なくとも１つのセンサ４７が第１の追加内側ボックス３１の凹部４３との駆動ボルト５１の連結位置に到達したことを確認するまで、固定ユニット５が第１の追加内側ボックス３１まで引き込まれる。必要に応じて、第１の追加内側ボックス３１は、ガイドプレート４６によって垂直方向に、かつベースプレート４５によって長手方向Ｌに対して横方向に位置合わせされる。次いで、第８のステップにおいて、固定ユニット５を追加伸縮ジブ３に連結するために、駆動ボルト５１が横方向に延ばされ、凹部４３に引き込まれる。第９のステップにおいて、第１の追加内側ボックス３１のロックボルトが、それらのロック解除位置まで手動で運ばれる。第１０のステップは、固定ユニット５または伸縮シリンダ４によって１００％延長位置の第３のボルト締め穴２８まで、追加伸縮ジブ３を第３の内側ボックス２４に引き込むために使用される。第１の追加内側ボックス３１は、その下の摺動要素によって第３の内側ボックス２４の前方軸受の半径内に誘導される。その位置で、第３の内側ボックス２４において、追加伸縮ジブ３または第１の追加内側ボックス３１は、第３の内側ボックス２４に手動でボルト締めされる。追加伸縮ジブのボルト締めは手動で行われる。これは、ロックボルトに割り当てられたばね付勢を介して、または外部から作動させることができるロックボルト内のラッチ機構を介して行われる。第１１のステップにおいて、駆動ボルト５１を引き抜くことにより、固定ユニット５が第１の追加内側ボックス３１から取り外される。リギングプロセスはこうして完了する。

追加伸縮ジブ３は、逆の順序で基本伸縮ジブ２から解体される。

上記の例示的な実施形態は、１つの基本ボックス２１および３つの内側ボックス２２、２３、２４を有する基本伸縮ジブ２、ならびに３つの追加内側ボックス３１、３２、３３を有する追加伸縮ジブ３に関する。当然、異なる数の内側ボックス２２、２３、２４または追加内側ボックス３１、３２、３３を設けることもできる。単体の追加内側ボックス３１も実現可能である。

１ 伸縮ジブシステム
２ 基本伸縮ジブ
３ 追加伸縮ジブ
４ 伸縮シリンダ
５ 固定ユニット
２１ 基本ボックス
２２ 第１の内側ボックス
２３ 第２の内側ボックス
２４ 第３の内側ボックス
２５ ヘッドエンド
２６ 第１のボルト締め穴
２７ 第２のボルト締め穴
２８ 第３のボルト締め穴
２９ ヘッドアダプタ
３１ 第１の追加内側ボックス
３２ 第２の追加内側ボックス
３３ 第３の追加内側ボックス
３４ ローラーヘッド
３５ フットエンド
３６ ヘッドエンド
３７ 第４のボルト締め穴
３８ 第５のボルト締め穴
３９ 第６のボルト締め穴
４１ 先端
４２ シリンダハウジング
４３ 凹部
４４ 連結プレート
４５ 基本プレート
４６ ガイドプレート
４７ センサ
４８ ガイド要素
４９ 支持要素
５１ 駆動ボルト
５２ 油圧シリンダ
５３ バネ要素
Ｌ 長手方向

Claims (10)

1. 基本伸縮ジブ（２）と、固定およびロックユニットを有する伸縮シリンダ（４）を介して引込および延長することができる追加伸縮ジブ（３）とを有する移動式クレーンの伸縮ジブシステム（１）であって、固定ユニット（５）が、前記伸縮シリンダ（４）の先端（４１）に配置され、前記固定ユニット（５）は、少なくとも１つの駆動ボルト（５１）だけであって、それを介して前記基本伸縮ジブ（２）とは別個の追加伸縮ジブ（３）を前記基本伸縮ジブ（２）に引き込むことができるものを備えることを特徴とする、
   伸縮ジブシステム（１）。
2. 前記基本伸縮ジブ（２）および前記追加伸縮ジブ（３）が、単一の固定およびロックユニットを有する共通の伸縮シリンダ（４）を介して引込および延長することができることを特徴とする、
   請求項１に記載の伸縮ジブシステム（１）。
3. 前記固定ユニット（５）が、前記伸縮シリンダ（４）の前記先端（４１）に解放可能に取り付けられることを特徴とする、
   請求項１または２に記載の伸縮ジブシステム（１）。
4. 前記固定ユニット（５）が、前記伸縮シリンダ（４）のシリンダハウジング（４２）の前記先端（４１）に解放可能に取り付けられることを特徴とする、
   請求項３に記載の伸縮ジブシステム（１）。
5. 前記固定ユニット（５）が、前記伸縮シリンダ（４）により、前記基本伸縮ジブ（２）のヘッドエンド（２５）から前方に移送位置まで延びることができることを特徴とする、
   請求項１から４のいずれか１つまたは複数の項に記載の伸縮ジブシステム（１）。
6. 前記固定ユニット（５）の前記少なくとも１つの駆動ボルト（５１）が、凹部（４３）を有する前記基本伸縮ジブ（２）に前記追加伸縮ジブ（３）を引き込むために、前記追加伸縮ジブ（３）のフットエンド（３５）に連結することができることを特徴とする、
   請求項１から５のいずれか１つまたは複数の項に記載の伸縮ジブシステム（１）。
7. 少なくとも１つのセンサ（４７）が前記固定ユニット（５）に配置され、それを介して前記少なくとも１つの駆動ボルト（５１）と前記凹部（４３）との前記位置合わせを検出することができることを特徴とする、
   請求項６に記載の伸縮ジブシステム（１）。
8. 前記基本伸縮ジブ（２）が、１つの基本ボックス（２１）および複数の内側ボックス（２２、２３、２４）から構成され、前記追加伸縮ジブ（３）が、１つまたは複数の追加内側ボックス（３１、３２、３３）から構成されることを特徴とする、
   請求項１から７のいずれか１つまたは複数の項に記載の伸縮ジブシステム（１）。
9. 特に請求項１から８のいずれか１つまたは複数の項に記載の伸縮ジブシステム（１）を形成するために追加伸縮ジブ（３）によって移動式クレーンの基本伸縮ジブ（２）を長くするための方法であって、
   前記基本伸縮ジブ（２）および前記追加伸縮ジブ（３）が、固定およびロックユニットを有する伸縮シリンダ（４）を介して引込および延長され、前記伸縮シリンダ（４）が、前記追加伸縮ジブ（３）を前記基本伸縮ジブ（２）と位置合わせする前に、その先端（４１）が前記基本伸縮ジブ（２）の前記ヘッドエンド（２５）から前方にわずかに突き出るまで延長され、次いで、前記固定ユニット（５）が前記先端（４１）に取り付けられ、それにより、前記追加伸縮ジブ（３）の第１の追加内側ボックス（３１）が前記基本伸縮ジブ（２）の長手方向（Ｌ）と同軸のその長手方向（Ｌ）に延びるように、前記追加伸縮ジブ（３）が前記基本伸縮ジブ（２）と位置合わせされ、前記第１の追加内側ボックス（３１）の前記フットエンド（３５）が、前記第３の内側ボックス（２４）のヘッドエンド（２５）に接合するか、または、前記第１の追加内側ボックス（３１）の前記フットエンド（３５）が、前記第３の内側ボックス（２４）の前記ヘッドエンド（２５）に引き込まれ、次いで、前記固定ユニット（５）に配置された少なくとも１つのセンサ（４７）が、前記固定ユニット（５）の少なくとも１つの駆動ボルト（５１）－前記固定ユニット（５）は少なくとも１つの駆動ボルト（５１）だけを備える－が前記第１の追加内側ボックス（３１）の凹部（４３）への連結位置に到達したことを確認するまで、前記伸縮シリンダ（４）の先端（４１）に取り付けられた固定ユニット（５）が前記第１の追加内側ボックス（３１）に引き込まれ、次いで、前記固定ユニット（５）を前記追加伸縮ジブ（３）に連結するために、前記少なくとも１つの駆動ボルト（５１）が前記凹部（４３）に引き込まれ、次いで、前記追加伸縮ジブ（３）が前記固定ユニット（５）によって前記基本伸縮ジブ（２）に引き込まれ、次いで、前記追加伸縮ジブ（３）が前記基本伸縮ジブ（２）にボルト締めされ、次いで、前記少なくとも１つの駆動ボルト（５１）が前記凹部（４３）から引き抜かれることを特徴とする、
   方法。
10. 前記追加伸縮ジブ（３）を前記基本伸縮ジブ（２）と位置合わせする前に、前記基本伸縮ジブ（２）の内側ボックス（２２、２３、２４）が、前記伸縮シリンダ（４）によって少なくとも部分的に押し出され、ロックされることを特徴とする、
    請求項９に記載の方法。

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