JP2022064217A - ウレタン発泡体及びウレタン発泡体の製造方法 - Google Patents

ウレタン発泡体及びウレタン発泡体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】構造体の中空部に充填されたウレタン発泡体であって、密度のバラつきの小さいウレタン発泡体を提供すること。【解決手段】中空部及び注入孔を有する構造体の前記中空部に充填されたウレタン発泡体であって、前記注入孔から、注入されるウレタン組成物の端部までの距離をA(単位:m)としたときに、Aが0.6以上であり、該ウレタン発泡体がフィラーを含有し、かつ該ウレタン発泡体の最大密度(単位:kg/m3)と最小密度(単位:kg/m3)の差をΔDとしたときのΔD/Aが10未満であるウレタン発泡体である。【選択図】なし

Description

本発明はウレタン発泡体及びウレタン発泡体の製造方法に関する。
建築分野においては、様々な構造体が使用され、例えば、樹脂成形体、金属枠材、セメントなどの金属以外の無機材料によって形成される成形体などが使用される。各構造体は、軽量化などのために、内部に中空部を有することが多く、該中空部に断熱材、難燃材などとして、ウレタン発泡体が使用されることがある。
ウレタン発泡体の形成方法としては、中空部にウレタン組成物を注入し、中空部内で反応、発泡、硬化させる充填方式が挙げられる。この充填方式は、ウレタン組成物の注入孔と空気が抜ける孔が存在すれば、中空部にウレタン発泡体を形成することが可能であり、隅々まで充填物で埋める方法として知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002-331604号公報
上述のようなウレタン発泡体を形成する充填方式では、ウレタン組成物が注入孔を通して中空部に充填されるが、注入後すぐに注入孔近傍で発泡体が形成され、中空部の全体に発泡体を充填できない場合があった。また、中空部の全体に充填ができたとしても、形成されるウレタン発泡体の密度が、中空部の注入孔近傍と注入孔から離れた部分とで大きく異なるなど、場所による密度の高低差が生じて、品質のバラつきが生じる問題があった。
ウレタン発泡体の密度はウレタン組成物の反応により変化するために、注入孔から離れるほど高密度化する傾向にある。したがって、特に長尺の構造体では、中空部を流動するウレタン組成物の距離が長くなり、密度の高低差が顕著になりやすい。
また、高密度化の傾向は、反応性以外にもウレタン組成物の流動性の影響を受ける。したがって、特に、難燃性を向上させることなどを目的としてウレタン組成物にフィラーを含有させた場合は、流動性が低下し、上述の問題がより顕著に生じていた。
そこで、本発明は、構造体の中空部に充填されたウレタン発泡体であって、場所による密度のバラつきの小さいウレタン発泡体及びウレタン発泡体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、上述した高密度化の傾向は、ウレタン組成物の配合や注入条件によって制御し得ること、具体的には、注入孔から、注入するウレタン組成物の端部までの距離と、最大密度と最小密度の差が一定の関係を有する場合に、上記課題が解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、以下の[1]~[12]である。
[1]中空部及び注入孔を有する構造体の前記中空部に充填されたウレタン発泡体であって、前記注入孔から、注入されるウレタン組成物の端部までの距離をA(単位:m)としたときに、Aが0.6以上であり、該ウレタン発泡体がフィラーを含有し、かつ該ウレタン発泡体の最大密度(単位:kg/m)と最小密度(単位:kg/m)の差をΔDとしたときのΔD/Aが10未満であるウレタン発泡体。
[2]前記注入孔から前記端部に向けてのウレタン組成物の流れ方向に対して、前記中空部の垂直断面の断面積をB(単位:mm)としたときに、(A/B)×1000の値が0.5以上であり、かつ(ΔD/(A×B))×1000の値が9以下である上記[1]に記載のウレタン発泡体。
[3]前記最大密度が80kg/m未満である上記[1]又は[2]に記載のウレタン発泡体。
[4]前記フィラーが固形難燃剤を含む上記[1]~[3]のいずれか一つに記載のウレタン発泡体。
[5]前記ウレタン組成物が整泡剤を含有し、該整泡剤の25℃での表面張力が22mN/m以上である上記[1]~[4]のいずれか一つに記載のウレタン発泡体。
[6]前記ウレタン組成物が、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、前記フィラー、発泡剤、及び触媒を含有する上記[1]~[5]のいずれか一つに記載のウレタン発泡体。
[7]中空部及び注入孔を有する構造体の中空部に、前記注入孔からウレタン組成物を注入し、前記構造体の中空部に充填されたウレタン発泡体を製造するウレタン発泡体の製造方法であって、前記注入孔から、注入するウレタン組成物の端部までの距離をA(単位:m)としたときに、Aが0.6以上であり、該ウレタン発泡体がフィラーを含有し、かつ該ウレタン発泡体の最大密度(単位:kg/m)と最小密度(単位:kg/m)の差をΔDとしたときのΔD/Aが10未満であるウレタン発泡体の製造方法。
[8]前記注入孔から前記端部に向けてのウレタン組成物の流れ方向に対して、前記中空部の垂直断面の断面積をB(単位:mm)としたときに、(A/B)×1000の値が0.5以上であり、かつ(ΔD/(A×B))×1000の値が9以下である上記[7]に記載のウレタン発泡体の製造方法。
[9]前記最大密度が80kg/m未満である上記[7]又は[8]に記載のウレタン発泡体の製造方法。
[10]前記フィラーが固形難燃剤を含む請求項7~9のいずれか一つに記載のウレタン発泡体の製造方法。
[11]前記ウレタン組成物が整泡剤を含有し、該整泡剤の25℃での表面張力が22mN/m以上である上記[7]~[10]のいずれか一つに記載のウレタン発泡体の製造方法。
[12]前記ウレタン組成物が、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤、前記フィラー、及び触媒を含有する上記[7]~[11]のいずれか一つに記載のウレタン発泡体の製造方法。
本発明によれば、構造体の中空部に充填されたウレタン発泡体であって、密度のバラつきの小さいウレタン発泡体及び該ウレタン発泡体の製造方法を提供することができる。
本発明のウレタン発泡体を形成するための構造体の一例を示す斜視図である。 本発明のウレタン発泡体を形成するための構造体の他の一例を示す斜視図である。 本発明のウレタン発泡体を形成するための構造体の他の一例を示す斜視図である。 本発明のウレタン発泡体を形成するための構造体の他の一例を示す斜視図である。
[ウレタン発泡体]
本発明のウレタン発泡体は、中空部及び注入孔を有する構造体の前記中空部に充填されたウレタン発泡体であり、前記注入孔から、注入されるウレタン組成物の端部までの距離A(単位:m)が0.6以上であり、該ウレタン発泡体がフィラーを含有し、ウレタン発泡体の最大密度(単位:kg/m)と最小密度(単位:kg/m)の差をΔDとしたときのΔD/Aが10未満であることを特徴とする。
本発明のウレタン発泡体は、長尺の構造体の中空部に充填して得られることが好ましく、例えば、図1に示すような、直方体の態様が挙げられる。また、ウレタン組成物を注入する注入孔の位置等によって、種々の態様があるため、以下、図1~図4を用いて、各種態様について説明する。なお、これらの態様は実施形態の一部であって、これらに限定されるものではない。
図1に示す態様は、長尺の構造体11の中空部にウレタン組成物Rを充填するものであり、注入孔12が構造体11の一方の端近辺に一つある態様である。ウレタン組成物Rは、注入孔12から注入され、中空部内の空気を空気孔13から押出しながら、矢印Sの方向に充填される。ウレタン組成物Rは、反応、発泡、及び硬化(以下、「反応等」と記載する場合がある。)しながら、中空部内をS方向に流動し、構造体11の壁面14に到達して流動が止まる。この地点が端部となる。上述のように、注入孔から離れるほど高密度化する傾向にあるため、通常、注入孔近傍で最小密度を示し、端部の近傍で最大密度を示す。なお、ウレタン発泡体の最大密度の測定に際しては、壁面に接した部分はスキン層を形成して、高密度化するため、本発明における最大密度の測定には不適当である。したがって、スキン層を形成している部分をカットして、最大密度を測定する。
なお、上述のように、ウレタン注入により内部の空気を押し出すため、空気孔13は端部の近辺にあることが好ましい。
次に、図2に示す態様は、注入孔12が、構造体11の中央寄りにある態様である。注入孔12が、構造体11の中央寄りにあるため、注入されたウレタン樹脂組成物Rは、矢印Sの方向とS’の方向の2方向に分かれて流動する。本態様の場合には、ウレタン組成物Rは、構造体11の壁面14及び14’にそれぞれ到達し、流動が止まり、それぞれが端部となる。すなわち、図2に示す態様では、端部は2ヶ所有することになるが、より長い距離を流動した側の端部を、本発明では端部と定義する。より長い距離を流動した側の端部近傍で最大密度を示すためである。
なお、空気孔13は上述のように端部の近辺にあることが好ましいため、図2に示す態様では、両端に空気孔13があることが好ましい。
また、図3に示す態様は、構造体11が注入孔を2つ有する態様である。本態様では、注入孔12及び12’から、ウレタン組成物R及びR’が注入され、それぞれ矢印S及びS’の方向に流動する。したがって、ウレタン組成物R及びR’は、構造体11の中空部内で衝突して流れが止まるため、この点が端部となる。本態様では、ウレタン組成物R及びR’は同一の組成物であるので、流動性も同等である。注入孔12及び12’の2ヶ所から同時に注入することが前提であるが、端部は注入孔12及び12’の間の中央付近となる。なお、空気孔13も中央付近にあることが好ましい。
また、図4に示すような開口部を有するパネルでは、各パーツは長尺の構造体であり、しかも複雑な形状を有しているので、本発明のウレタン発泡体及びウレタン発泡体の製造方法は好適に適用される。
具体的には、図4に示すパネル(構造体)20は、開口部26を有するパネルであり、主面材21A、21Bと、側面材22A~22D、開口部26を構成するための開口部用面材23が設けられる。パネル20では、開口部26が例えば2つ設けられることで、中空部24は、側面材22B、22D近傍の中央部において三方に分岐され、また、角部において曲げられた複雑な形状を有する。注入孔は、中空部24全体に渡ってウレタン組成物が充填される位置に配置されればよく、例えば、面材21Aの中央部、及び各角部に注入孔25A~25Eが設けられるが、注入孔はこれら配置位置に限定されない。
図4に示す態様では、複数の注入孔からウレタン組成物が注入され、それぞれのウレタン組成物同士が衝突して、流動が止まる部分が端部となる。複数の端部が存在するが、注入孔からの距離が最も長い箇所が、本発明における端部と定義される。
なお、図4の態様では、端部となる箇所の近辺に空気孔13があるように設計すればよく、例えば中央のT字路のところ2箇所に設ければよい(図示せず)。
以上のように、本発明における端部は、充填されたウレタン組成物が、反応等しながら、中空部を流動し、構造体の壁面に接触して流動が止まる部分、又はウレタン組成物同士が衝突して、流動が止まる部分が端部となる。流動に際しては、直線的な流動に限定されず、L字型などの屈曲部の流動や、U字型などの湾曲部の流動が含まれていてもよい。したがって、距離Aは直線部、屈曲部、湾曲部等を流動するウレタン組成物の、注入孔から端部までの全体の流動距離を意味している。
本発明のウレタン発泡体は注入孔から、注入されるウレタン組成物の端部までの距離をA(単位:m)としたときに、Aが0.6以上であり、最大密度(単位:kg/m)と最小密度(単位:kg/m)の差をΔDとしたときのΔD/Aが10未満であることが必須である。
Aが0.6未満であると、本発明の課題である密度のばらつきが問題とならない。一方、Aが0.6以上で本発明の効果を発揮する。Aの上限値については、本発明の効果を奏する範囲であれば特に限定されず、用いるウレタン組成物の反応性、流動性に応じて、適宜決定することができるが、4.0以下であることが好ましく、3.5以下であることがさらに好ましく、3.0以下であることが特に好ましい。
本発明のウレタン発泡体は、最大密度(単位:kg/m)と最小密度(単位:kg/m)の差をΔDとしたときのΔD/Aが10未満である。ΔD/Aは、ウレタン組成物の流動距離に対する密度の上昇度を示す指標であり、これが10以上であるとウレタン発泡体の密度のばらつきが大きくなる。以上の点から、ΔD/Aは9未満であることが好ましく、8未満であることがより好ましく、6未満であることがさらに好ましく、5.2未満であることが特に好ましい。
本発明のウレタン発泡体は、ウレタン注入孔から端部に向けてのウレタン組成物の流れ方向に対して、中空部の垂直断面の平均断面積をB(単位:mm)としたときに、(A/B)×1000の値が0.5以上であり、かつ(ΔD/(A×B))×1000の値が9以下であることが好ましい。
(A/B)×1000は、中空部の断面積に対するウレタン組成物の流動距離であり、ウレタン発泡体のアスペクト比を表している。ここで、中空部の垂直断面の断面積Bは、中空部の形状が長尺の直方体形状である場合には、その底面積と等しく、中空部が広狭部、狭小部などを有する場合には、注入孔から端部までの平均断面積を意味する。
本発明のウレタン発泡体は、当該アスペクト比が0.5以上であっても効果を奏する点で好ましく、アスペクト比が0.6以上であっても、さらには0.7以上であっても効果を示す。
また、(ΔD/(A×B))×1000は、ウレタン発泡体の単位体積当たりの密度のばらつきを示しており、この値が9以下であると、密度のばらつきが小さく好ましい。以上の観点から、(ΔD/(A×B))×1000は、8以下がより好ましく、7以下がさらに好ましい。
(ΔD/(A×B))×1000は小さいほど好ましいが、本発明のように、充填方式によるウレタン発泡体では、下限値は2程度であり、通常は3以上となる。
本発明のウレタン発泡体の最大密度は80kg/m未満であることが好ましい。最大密度が80kg/m未満であると、構造体を軽量化することができる。以上の観点から、最大密度は75kg/m未満がより好ましく、70kg/m未満がさらに好ましい。
下限値については、特に限定されないが、ウレタン発泡体の強度の観点から40kg/m以上であることが好ましく、45kg/m以上であることがより好ましい。
本発明のウレタン発泡体はフィラーを含有する。フィラーを含有することにより、ウレタン組成物の流動性が低下し、本発明の意義がより増すこととなる。すなわち、本発明によれば、ウレタン組成物中にフィラーを含有していても、密度のバラつきの小さいウレタン発泡体、すなわち、上述の最大密度と最小密度の差ΔDの小さいウレタン発泡体とすることができる。
本発明では、ウレタン発泡体に難燃性を付与するために、フィラーとして固形難燃剤を含むことが好ましい。詳細は後述する。
[ウレタン組成物]
以下、本発明に係るウレタン組成物について説明する。
本発明のウレタン発泡体は、ウレタン組成物を反応及び発泡させた反応生成物である。該ウレタン組成物は、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、フィラー、発泡剤、及び触媒などを含むとよい。
本発明で使用するウレタン組成物は、一般的に2液型であり、別々に保管したポリオール液剤と、ポリイソシアネート液剤とを混合して、反応及び発泡させてウレタン発泡体を得るとよい。したがって、ウレタン組成物は、ポリオール液剤及びポリイソシアネート液剤から構成されるとよい。
ポリオール液剤は、ポリオールを含み、これに必要に応じて、発泡剤、触媒、フィラー、整泡剤等を含有することが好ましい。
<整泡剤>
本発明に係るウレタン組成物は整泡剤を含有することが好ましい。整泡剤はウレタン組成物の発泡性を向上させる。
整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン系整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。本発明においては、最大密度と最小密度の差を小さくすることができる点で、シリコーン系整泡剤が好ましい。
また、本発明の整泡剤としては、25℃での表面張力が22mN/m以上であることが好ましい。25℃での表面張力が22mN/m以上であると、上述のΔD/Aが10未満となりやすく、また(ΔD/(A×B))×1000の値が9以下となりやすい。以上の観点から、25℃での表面張力が23mN/m以上であることがより好ましい。
これらの整泡剤は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
整泡剤の配合量は、ポリオール100質量部に対して、0.1~10質量部が好ましく、0.5~8質量部がより好ましく、1~5質量部が更に好ましい。整泡剤の配合量がこれら下限値以上であるとウレタン組成物を発泡させやすくなり、均質なウレタン発泡体を得やすくなる。また、整泡剤の配合量がこれら上限値以下であると他の発泡体物性を阻害することがなく上記効果を得ることができる。
<フィラー>
本発明のウレタン発泡体はフィラーを含有し、該フィラーは、本発明に係るポリオール液剤に含有させておくことが好ましい。フィラーを含有させることにより、フィラーの種類に応じた機能をウレタン発泡体に付与することができる。また、フィラーは、難燃剤を含むことが好ましい。フィラーとして難燃剤を使用することで、ウレタン発泡体に高い難燃性能を付与することができる。
フィラーとして用いられる難燃剤は固形難燃剤である。本発明では、固形難燃剤を使用することで、難燃性をより効果的に高めることができる。なお、固形難燃剤とは、常温(23℃)、常圧(1気圧)において、固体となる難燃剤である。
固形難燃剤は、難燃性をより効果的に高める観点から、赤燐系難燃剤、ホウ素含有難燃剤、臭素含有難燃剤、リン酸塩含有難燃剤、塩素含有難燃剤、アンチモン含有難燃剤、金属水酸化物、及び針状フィラーからなる群から選ばれる少なくとも1つが好ましい。
(赤燐系難燃剤)
赤燐系難燃剤は、赤燐単体からなるものでもよいが、赤燐に樹脂、金属水酸化物、金属酸化物などを被膜したものでもよいし、赤燐と樹脂、金属水酸化物、金属酸化物などと混合したものでもよい。赤燐を被膜し、または赤燐と混合する樹脂は、特に限定されないがフェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂、及びシリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。被膜ないし混合する化合物としては、難燃性の観点から、金属水酸化物が好ましい。金属水酸化物は、後述するものを適宜選択して使用するとよい。
赤燐系難燃剤の配合量は、ポリオール100質量部に対して、好ましくは3~50質量部、より好ましくは5~45質量部であり、更に好ましくは10~40質量部である。赤燐系難燃剤の配合量をこれら下限値以上とすることで、赤燐系難燃剤を含有させた効果を発揮しやすくなる。一方で、上限値以下とすることで、赤燐系難燃剤によって発泡が阻害されたりすることがない。
(ホウ素含有難燃剤)
ホウ素含有難燃剤としては、ホウ砂、酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ酸塩等が挙げられる。酸化ホウ素としては、例えば、三酸化二ホウ素、三酸化ホウ素、二酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
ホウ酸塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族、第12族、第13族の元素およびアンモニウムのホウ酸塩等が挙げられる。具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
ホウ素含有難燃剤は、ホウ酸塩であることが好ましく、ホウ酸亜鉛がより好ましい。
ホウ素含有難燃剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ホウ素含有難燃剤の配合量は、特に限定されないが、ポリオール100質量部に対して、好ましくは1~40質量部、より好ましくは3~30質量部、更に好ましくは5~20質量部である。ホウ素含有難燃剤の配合量をこれら下限値以上とすることで、ホウ素含有難燃剤を含有させた効果を発揮しやすくなり、難燃性が高められる。一方で、上限値以下とすることでホウ素含有難燃剤によって発泡が阻害されたりすることがない。
(臭素含有難燃剤)
臭素含有難燃剤としては、分子構造中に臭素を含有し、常温、常圧で固体となる化合物であれば特に限定されないが、例えば、臭素化芳香環含有芳香族化合物等が挙げられる。
臭素化芳香環含有芳香族化合物としては、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA等のモノマー系有機臭素化合物が挙げられる。
また、臭素化芳香環含有芳香族化合物は、臭素化合物ポリマーであってもよい。具体的には、臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、このポリカーボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート、臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物などが挙げられる。さらには、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物、ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、臭素化ポリフェニレンエーテルと臭素化ビスフェノールAと塩化シアヌールとの臭素化フェノールの縮合物、臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン、架橋または非架橋臭素化ポリ(-メチルスチレン)等が挙げられる。
また、ヘキサブロモシクロドデカンなどの臭素化芳香環含有芳香族化合物以外の化合物であってもよい。
これら臭素含有難燃剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、上記した中では、臭素化芳香環含有芳香族化合物が好ましく、中でも、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)などのモノマー系有機臭素化合物が好ましい。
臭素含有難燃剤の配合量は、ポリオール100質量部に対して、好ましくは3~50質量部、より好ましくは5~45質量部であり、更に好ましくは10~40質量部である。臭素含有難燃剤の配合量をこれら下限値以上とすることで、臭素含有難燃剤を含有させた効果を発揮しやすくなる。一方、上限値以下とすることで、臭素含有難燃剤によって発泡が阻害されたりすることがない。
(リン酸塩含有難燃剤)
リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、各種リン酸と周期表IA族~IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、環中に窒素を含む複素環式化合物から選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩が挙げられる。
リン酸としては、特に限定されないが、モノリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等が挙げられる。
周期表IA族~IVB族の金属としては、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
前記脂肪族アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。芳香族アミンとしては、アニリン、o-トリイジン、2,4,6-トリメチルアニリン、アニシジン、3-(トリフルオロメチル)アニリン等が挙げられる。環中に窒素を含む複素環式化合物としては、ピリジン、トリアジン、メラミン等が挙げられる。
リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、第三リン酸アルミニウム等のモノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。ここで、ポリリン酸塩としては、特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
リン酸塩含有難燃剤は、上記したものから1種もしくは2種以上を使用することができる。
リン酸塩含有難燃剤の配合量は、特に限定されないが、ポリオール100質量部に対して、3~40質量部、より好ましくは5~35質量部、更に好ましくは10~30質量部である。リン酸塩含有難燃剤の配合量をこれら下限値以上とすることで、リン酸塩含有難燃剤を含有させた効果を発揮しやすくなる。一方、上限値以下とすることでリン酸塩含有難燃剤によって発泡が阻害されたりすることがない。
(塩素含有難燃剤)
塩素含有難燃剤は、難燃性樹脂組成物に通常用いられるものが挙げられ、例えば、ポリ塩化ナフタレン、クロレンド酸、「デクロランプラス」の商品名で販売されるドデカクロロドデカヒドロジメタノジベンゾシクロオクテンなどが挙げられる。
塩素含有難燃剤の配合量は、特に限定されないが、ポリオール100質量部に対して、好ましくは3~40質量部、より好ましくは5~35質量部、更に好ましくは10~30質量部である。塩素含有難燃剤の配合量をこれら下限値以上とすることで、塩素含有難燃剤を含有させた効果を発揮しやすくなる。一方で、上限値以下とすることで塩素含有難燃剤によって発泡が阻害されたりすることがない。
(アンチモン含有難燃剤)
アンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
アンチモン含有難燃剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明に使用する好ましいアンチモン含有難燃剤は三酸化アンチモンである。
アンチモン含有難燃剤の配合量は、特に限定されないが、ポリオール100質量部に対して、好ましくは1~40質量部、より好ましくは2~35質量部、更に好ましくは3~30質量部である。アンチモン含有難燃剤の配合量をこれら下限値以上とすることで、アンチモン含有難燃剤を含有させた効果を発揮しやすくなり、難燃性が高められる。一方で、上限値以下とすることでアンチモン含有難燃剤によって発泡が阻害されたりすることがない。
(金属水酸化物)
本発明に使用する金属水酸化物としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化ニッケル、水酸化ジルコニウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛、水酸化銅、水酸化バナジウム、水酸化スズ等が挙げられる。金属水酸化物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
金属水酸化物の配合量は、ポリオール100質量部に対して、例えば、0.1~50質量部、好ましくは0.2~30質量部、より好ましくは0.3~20質量部、更に好ましくは0.5~15質量部である。金属水酸化物の配合量をこれら下限値以上とすることで、金属水酸化物を含有させた効果を発揮しやすくなり、難燃性が高められる。一方で、上限値以下とすることで金属水酸化物によって発泡が阻害されたりすることがない。
(針状フィラー)
針状フィラーとしては、例えば、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、マグネシウム含有ウィスカー、珪素含有ウィスカー、ウォラストナイト、セピオライト、ゾノライト、エレスタダイト、ベーマイト、棒状ヒドロキシアパタイト、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属繊維、スラグ繊維、石膏繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、硼素繊維、ステンレス繊維等が挙げられる。
これらの針状フィラーは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
針状フィラーのアスペクト比(長さ/直径)の範囲は、5~50の範囲であることが好ましく、10~40の範囲であればより好ましい。なお、当該アスペクト比は、走査型電子顕微鏡で針状フィラーを観察してその長さと幅を測定して求めることができる。
針状フィラーの配合量は、ポリオール100質量部に対して、例えば、10~100質量部、好ましくは20~90質量部、より好ましくは30~80質量部、さらに好ましくは40~70質量部である。針状フィラーをこれら下限値以上とすることで、ウレタン発泡体の燃焼後の形状が保持されやすくなる。一方、これら上限値以下とすることで針状フィラーによって発泡が阻害されにくくなる。
固形難燃剤としては、上記したものの中では、赤燐系難燃剤、ホウ素含有難燃剤、臭素含有難燃剤などが好ましい。
また、固形難燃剤は、複数の固形難燃剤を併用することも好ましい。この場合、赤燐系難燃剤、ホウ素含有難燃剤及び臭素含有難燃剤を併用することが好ましい。これらを併用することにより難燃性をより一層向上しやすくなる。
(固形難燃剤の配合量)
固形難燃剤の配合量は、特に限定されないが、ポリオール100質量部に対して、例えば10~150質量部であり、好ましくは20~120質量部であり、より好ましくは30~100質量部である。固形難燃剤の配合量をこれら下限値以上とすることで、ウレタン発泡体に適切な難燃性を付与できる。固形難燃剤の配合量をこれら上限値以下とすることで、ウレタン組成物を構造体の内部に充填しやすくなり、場所によって密度差の少ないウレタン発泡体を得やすくなる。
フィラーとしては、上記した難燃剤以外の無機充填剤が配合されてもよい。無機充填剤として、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、フェライト類、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、タルク、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、イモゴライト、セリサイト、ガラスビーズ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、各種金属粉、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、硫化モリブデン、炭化ケイ素、各種磁性粉、フライアッシュ等を適宜使用できる。無機充填剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリオール液剤におけるフィラーの含有量は、ポリオール100質量部に対して、例えば10~150質量部であり、好ましくは20~120質量部であり、より好ましくは30~100質量部である。フィラーの配合量をこれら下限値以上とすることで、ウレタン発泡体にフィラーの種類に応じた機能を付与しやすくなる。フィラーの配合量をこれら上限値以下とすることで、ウレタン組成物を構造体の内部に充填しやすくなり、場所によって密度差の少ないウレタン発泡体を得やすくなる。
<液状難燃剤>
本発明に係るウレタン組成物は、液状難燃剤を含有してもよい。液状難燃剤とは、常温(23℃)、常圧(1気圧)にて液体となる難燃剤である。液状難燃剤の具体例としては、リン酸エステルが挙げられる。液状難燃剤は、固体難燃剤とは異なり保管中に沈殿物が生じ難く、取り扱い性に優れる。液状難燃剤は、ポリオール液剤に含有させることが好ましい。
リン酸エステルとしては、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。モノリン酸エステルとしては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2-エチルヘキシル)ホスフェートなどのトリアルキルホスフェート、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェートなどのハロゲン含有リン酸エステル、トリブトキシエチルホスフェートなどのトリアルコキシホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2-エチルヘキシル)ホスフェートなどの芳香環含有リン酸エステル、モノイソデシルホスフェート、ジイソデシルホスフェートなどの酸性リン酸エステル等が挙げられる。
縮合リン酸エステルとしては、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート、ビスフェノールAポリフェニルホスフェートなどの芳香族縮合リン酸エステルが挙げられる。
縮合リン酸エステルの市販品としては、例えば、大八化学工業社製の「CR-733S」、「CR-741」、「CR747」、ADEKA社製の「アデカスタブPFR」、「FP-600」等が挙げられる。
液状難燃剤は、上記したものの中から1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ウレタン発泡体の製造を容易にする観点、及びウレタン発泡体の難燃性を向上させる観点から、モノリン酸エステルが好ましく、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェートがより好ましい。
液状難燃剤を含有する場合、その配合量は、ポリオール100質量部に対して、10~100質量部が好ましく、20~90質量部がより好ましく、30~80質量部が更に好ましい。
<ポリオール>
ポリオール液剤に含まれるポリオールとしては、例えば、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、及びポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリラクトンポリオールとしては、例えば、ポリプロピオラクトングリコール、ポリカプロラクトングリコール、及びポリバレロラクトングリコール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、及びノナンジオール等の水酸基含有化合物と、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等との脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる。
芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、及びクレゾールノボラック等が挙げられる。
脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロへキシルメタンジオール、及びジメチルジシクロへキシルメタンジオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、及びヒドロキシカルボン酸と前記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
多塩基酸としては、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタル酸(m-フタル酸)、テレフタル酸(p-フタル酸)、及びコハク酸等が挙げられる。また、多価アルコールとしては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6-ヘキサングリコール、及びネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また、ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、例えば、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、及びポリエステルポリオール等に対し、アクリロニトリル、スチレン、メチルアクリレート、及びメタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させた重合体、ポリブタジエンポリオール、又はこれらの水素添加物等が挙げられる。
ポリエーテルポリオ-ルとしては、例えば、活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物等の少なくとも1種の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を開環重合させて得られる重合体が挙げられる。活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6-ヘキサンジオ-ル等のジオール類、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類、エチレンジアミン、及びブチレンジアミン等のアミン類等が挙げられる。
本発明に使用するポリオールとしては、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオールから選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ポリエステルポリオールを少なくとも含むことが好ましい。中でも、イソフタル酸(m-フタル酸)、テレフタル酸(p-フタル酸)等の芳香族環を有する多塩基酸と、ビスフェノールA、エチレングリコール、及び1,2-プロピレングリコール等の2価アルコールとを脱水縮合して得られるポリエステルポリオールを含むことがより好ましい。
ポリオールの水酸基価は、20~300mgKOH/gが好ましく、30~275mgKOH/gがより好ましく、50~250mgKOH/gが更に好ましい。ポリオールの水酸基価が前記上限値以下であるとポリオール液剤の粘度が過度に大きくならず、取り扱い性等の観点で好ましい。一方、ポリオールの水酸基価が前記下限値以上であるとウレタン発泡体の架橋密度が上がることにより強度が高くなる。
なお、ポリオールの水酸基価は、JIS K 1557-1:2007に従って測定可能である。
<触媒>
本発明に係るウレタン組成物は、触媒を含有することが好ましい。触媒としては、例えば、樹脂化触媒、三量化触媒などが挙げられる。ウレタン化反応及び三量化反応を適切に進行させ、難燃性に優れるウレタン発泡体を得る観点から、触媒は、好ましくは樹脂化触媒及び三量化触媒の両方を含むことが好ましい。
(樹脂化触媒)
樹脂化触媒は、ポリオールとポリイソシアネートとの反応を促進させる触媒である。樹脂化触媒としては、イミダゾール化合物、ピペラジン化合物などのアミン系触媒、金属系触媒などが挙げられる。
イミダゾール化合物としては、イミダゾール環の1位の第2級アミンをアルキル基、アルケニル基などで置換した3級アミンが挙げられる。具体的には、N-メチルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1-エチル-2-メチルイミダゾール、1-メチル-2-エチルイミダゾール、1,2-ジエチルイミダゾール、及び1-イソブチル-2-メチルイミダゾールなどが挙げられる。また、イミダゾール環中の第2級アミンをシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物なども挙げられる。
また、ピペラジン化合物として、N-メチル-N’,N’-ジメチルアミノエチルピペラジン、トリメチルアミノエチルピペラジンなどの3級アミンが挙げられる。
アミン系触媒としては、イミダゾール化合物、ピペラジン化合物以外にも、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチルアミン、N-メチルモルホリンビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’-トリメチルアミノエチル-エタノールアミン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロウンデセン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、トリプロピルアミン等の各種の3級アミンなどが挙げられる。
金属系触媒としては、鉛、錫、ビスマス、銅、亜鉛、コバルト、ニッケル等の金属塩が挙げられ、好ましくは鉛、錫、ビスマス、銅、亜鉛、コバルト、ニッケル等の有機酸金属塩である。より好ましくはジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫バーサテート等の有機酸錫塩、ビスマストリオクテート、ビスマストリス(2-エチルへキサノエート)等の有機酸ビスマス塩などが挙げられ、中でも有機酸ビスマス塩が好ましい。
樹脂化触媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。樹脂化触媒としては、アミン系触媒及び金属系触媒から選択される少なくとも1種が好ましく、アミン系触媒及び金属系触媒を併用してもよく、アミン系触媒を使用することがさらに好ましい。また、アミン系触媒はイミダゾール化合物が好ましい。
ウレタン組成物における樹脂化触媒の含有量は、ポリオール100質量部に対して、好ましくは0.1~10質量部であり、より好ましくは0.5~7質量部であり、さらに好ましくは1~5質量部である。樹脂化触媒の含有量がこのような範囲であると、ポリオールとイソシアネートとの反応が適切に進行しやすくなる。また、樹脂化触媒と三量化触媒を併用する場合において、樹脂化触媒の含有量を上記範囲としつつ、三量化触媒の含有量を後述する所定の範囲に調整することで、ウレタン組成物の構造体の中空部への充填性が向上し、かつ形成されるウレタン発泡体の難燃性などの物性も良好となる。
(三量化触媒)
三量化触媒は、ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進する触媒である。三量化触媒としては、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4-ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン等の窒素含有芳香族化合物、酢酸カリウム、2-エチルヘキサン酸カリウム、オクチル酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等の3級アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラフェニルアンモニウム塩、トリエチルモノメチルアンモニウム塩、カルボン酸4級アンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等を使用できる。上記カルボン酸アンモニウム塩におけるカルボン酸の好適な具体例としては、2-エチルヘキサン酸、2,2-ジメチルプロパン酸、酢酸、及びギ酸からなる群から選択される少なくとも1種である。三量化触媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが2種以上を併用することが好ましい。
三量化触媒としては、カルボン酸アルカリ金属塩及びカルボン酸4級アンモニウム塩からなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、カルボン酸金属塩とカルボン酸4級アンモニウム塩とを併用することが好ましい。
ウレタン組成物における三量化触媒の含有量は、ポリオール100質量部に対して、好ましくは0.1~10質量部であり、より好ましくは0.5~8質量部であり、さらに好ましくは1~5質量部である。三量化触媒の含有量がこのような範囲であると、三量化反応を適切に進行させることができる。また、上記した樹脂化触媒と三量化触媒を併用する場合において、樹脂化触媒の含有量及び三量化触媒の含有量を、それぞれ上記した所定の範囲に調整することで、ウレタン組成物の構造体の中空部への充填性が向上し、かつ形成されるウレタン発泡体の難燃性などの物性も良好となる。
また、後述するように、ポリオール液剤とポリイソシアネート液剤とを混合し、ウレタン組成物とするが、該ウレタン組成物中の触媒量(ウレタン組成物全量基準の触媒量)は、好ましくは0.1~3質量%であり、より好ましくは0.3~2質量%であり、さらに好ましくは0.5~1.5質量%である。触媒量がこれら上限値以下であると、ウレタン組成物を構造体の中空部に充填しやすいことにより、密度差の少ないウレタン発泡体が得られる。触媒量がこれら下限値以上であると、反応が十分に進行した品質に優れるウレタン発泡体を得やすくなる。
(沈降抑制剤)
ポリオール液剤は、沈降抑制剤を含有してもよい。沈降抑制剤は、常温又は低温での長期間の保管中に、ポリオール液剤に分散されたフィラーの沈殿を抑制し、液剤を手で振るだけでフィラーを均一に分散させやすくする。沈降抑制剤は、一般的に常温、常圧で固体となるものであり、通常、液剤において固形分(不溶分)となる。
沈降抑制剤としては、特に限定はない。沈降抑制剤の具体例は、粉状シリカ、有機クレー、カーボンブラック、水添ひまし油ワックス、脂肪酸アミドワックス等である。これらの1種又は2種以上が使用される。
粉状シリカとしては、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、シリカゲルなどを使用できる。これらの中では、ヒュームドシリカが好ましく、特に疎水性ヒュームドシリカが好ましい。ヒュームドシリカとしては、日本アエロジル社のアエロジル(登録商標)などを使用できる。
有機クレーとしては、有機物親和性フィロケイ酸塩などを使用できる。
カーボンブラックとしては、ファーネス法、チャンネル法、サーマル法等の方法で製造されたものを使用できる。カーボンブラックは、市販品を適宜選択して使用すればよい。
水添ひまし油ワックス、脂肪酸アミドワックス等は、液体中で膨潤ゲル構造を形成するものである。
なお、これらは、一般的に、チクソトロピック付与剤、増粘剤、沈降防止剤、たれ防止剤等の名称により市販されており、市販品を適宜選択して使用できる。
好ましい沈降抑制剤は増粘作用を有する沈降抑制剤であり、中でも沈降抑制剤を構成する元素としてSiを含むものがより好ましい。増粘作用を有する沈降抑制剤の具体例は、ヒュームドシリカ、有機物親和性フィロケイ酸塩であり、ヒュームドシリカがより好ましい。
沈降抑制剤を含有する場合、その含有量は、特に限定されないが、ポリオール100質量部に対して、例えば0.1~20質量部、好ましくは0.5~10質量部、より好ましくは1~5質量部である。沈降抑制剤の含有量を上記下限値以上とすることで、ポリオール液剤を増粘し、フィラーの沈降を抑制して、その分散性を良好にできる。また、沈降抑制剤の含有量を上記上限値以下とすることで、液剤の粘度が過度に大きくなることによる取扱い性の低下が防止される。
<発泡剤>
本発明に係るウレタン組成物は、発泡剤を含有することが好ましい。発泡剤により、ポリオール液剤とポリイソシアネート液剤を混合し発泡させて、ウレタン発泡体を形成させることができる。なお、発泡剤は、ポリオール液剤及び後述するポリイソシアネート液剤の少なくとも一方に含有されるが、ポリオール液剤に含有されることが好ましい。
発泡剤としては特に限定されないが、例えば、炭化水素化合物、塩素化脂肪族炭化水素化合物、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン化合物、ハイドロフルオロオレフィンなどの有機系発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガスなどの無機系発泡剤が挙げられ、中でも有機系発泡剤を用いることが好ましい。
上記炭化水素化合物としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等が挙げられる。
上記塩素化脂肪族炭化水素化合物としては、ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等が挙げられる。
上記ハイドロフルオロカーボンとしては、CHF、CH、CHF等が挙げられる。
上記ハイドロクロロフルオロカーボン化合物としては、ジクロロモノフルオロエタン、(例えば、HCFC141b(1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン)、HCFC22(クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン))、HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)、HFC-365mfc(1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン)等が挙げられる。
上記ハイドロフルオロオレフィンとしては、例えば、炭素数が3~6であるフルオロアルケン等を挙げることができる。また、ハイドロフルオロオレフィンは塩素原子を有するハイドロクロロフルオロオレフィンであってもよく、したがって、炭素数が3~6であるクロロフルオロアルケン等であってもよい。ハイドロフルオロオレフィンは、炭素数が3又は4のものが好ましい。
より具体的には、トリフルオロプロペン、HFO-1234等のテトラフルオロプロペン、HFO-1225等のペンタフルオロプロペン、HFO-1233等のクロロトリフルオロプロペン、クロロジフルオロプロペン、クロロトリフルオロプロペン、及びクロロテトラフルオロプロペン等が挙げられる。より具体的には、1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234ze)、1,1,3,3-テトラフルオロプロペン、1,2,3,3,3-ペンタフルオロプロペン(HFO-1225ye)、1,1,1-トリフルオロプロペン、1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロペン(HFO-1225zc)、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロブト-2-エン、1,1,2,3,3-ペンタフルオロプロペン(HFO-1225yc)、1,1,1,2,3-ペンタフルオロプロペン(HFO-1225yez)、(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1233zd(E))、(Z)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HFO-1233zd(Z))、(Z)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブト-2-エン(HFO-1336mzz(Z))、(E)-1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブト-2-エン(HFO-1336mzz(E))、2,3,3,3-テトラフルオロプロペン(HFO-1234yf)、トリフルオロエチレン(HFO-1123)、(E)-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン(HCFO-1233zd(E))、(Z)-2,3,3,3-テトラフルオロ-1-クロロプロペン(HCFO-1224yd(Z))等が挙げられる。
良好なフォーム形成や環境負荷を低減させるなどの観点から、発泡剤としてハイドロフルオロオレフィンを使用することが好ましい。
発泡剤の含有量は、ポリオール100質量部に対して、10~90質量部が好ましく、20~80質量部がより好ましく、30~70質量部が更に好ましい。前記発泡剤の含有量が前記下限値以上であると発泡が促進され、得られるウレタン発泡体の密度を低減できる。一方、前記発泡剤の含有量が前記上限値以下であると発泡が過度に進行することを抑制できる。
なお、発泡剤は、触媒などと共存させることによる劣化を防ぐ観点から、使用直前にポリオール液剤に配合することが好ましい。すなわち、発泡剤以外の混合成分からなるポリオール液剤を調製して保管し、使用直前に該混合成分からなるポリオール液剤に、発泡剤を加えて使用することが好ましい。なお、混合成分とは、ポリオール、触媒、フィラーを含み、これ以外にも必要に応じて整泡剤、沈降抑制剤などの各種添加剤を含有させてもよい。
ポリオール液剤中の発泡剤以外の混合成分、すなわち発泡剤を配合する前のポリオール液剤の25℃における粘度は、3000mPa・s以上60000mPa・s以下であることが好ましい。粘度を3000mPa・s以上とすることにより、混合成分からなるポリオール液剤に含まれるフィラーが沈殿して、ハードケーキングを形成することを抑制ができる。粘度を60000mPa・s以下とすることにより、発泡剤を配合したときのポリオール液剤の粘度を後述する所定範囲に調整しやすくなり、ポリイソシアネート液剤と効率的に混合させることが可能となる。ポリオール液剤中の発泡剤以外の混合成分の粘度は、より好ましくは3500mPa・s以上50000mPa・s以下であり、さらに好ましくは4000mPa・s以上40000mPa・s以下である。
発泡剤を配合した後、すなわち発泡剤を含むポリオール液剤の25℃における粘度は、好ましくは2500mPa・s以下であり、より好ましくは2000mPa・s以下であり、さらに好ましくは1500mPa・s以下である。
なお、ポリオール液剤中の発泡剤以外の混合成分の粘度においては、液温25℃にてB型粘度計を用いて、1rpmの条件で測定し、回転開始1分後に測定された値であり、発泡剤を含むポリオール液剤の粘度は、液温25℃にてB型粘度計を用いて、60rpmの条件で測定し、回転開始1分後に測定された値である。
<水>
本発明に係るウレタン組成物は、水を含有してもよい。水を含有することで、ウレタン発泡体を形成するときの発泡性が良好となる。
水の配合量は、ポリオール100質量部に対して、例えば0.1~10質量部、好ましくは0.2~5質量部、より好ましくは0.3~3質量部である。水の配合量をこれら範囲内とすることで、ウレタン組成物を適切に発泡しやすくなる。
(その他成分)
ウレタン組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の添加剤、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤等から選択される1種以上を含むことができる。
(ポリイソシアネート)
ポリイソシアネート液剤は、ポリイソシアネートを含む。ポリイソシアネートとしては、ウレタン発泡体の形成に使用される公知のポリイソシアネートを用いることができ、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、及び脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、及びポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、及びジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
これらの中でも、使いやすさの観点、及び入手容易性の観点から、芳香族ポリイソシアネートが好ましく、ジフェニルメタンジイソシアネートがより好ましい。ポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(イソシアネートインデックス)
本発明のウレタン組成物のイソシアネートインデックスに特に制限はないが、200~600が好ましく、350~550がより好ましい。イソシアネートインデックスが前記下限値以上であると、ポリオールに対するポリイソシアネートの量が過剰になりポリイソシアネートの三量化体によるイソシアヌレート結合が生成し易くなる結果、ウレタン発泡体の難燃性が向上する。さらに、上記下限値以上とすると、イソシアヌレート結合を有するウレタン発泡体、すなわち難燃性と断熱性とを高い水準で兼ね備えるウレタン発泡体を製造しやすい。また、イソシアネートインデックスが上記上限値以下であると、得られるウレタン発泡体の難燃性と製造コストとのバランスが良好になる。
なお、イソシアネートインデックスは、以下の方法により計算することができる。
イソシアネートインデックス
=ポリイソシアネートの当量数÷(ポリオールの当量数+水の当量数)×100
ここで、各当量数は以下のとおり計算することができる。
・ポリイソシアネートの当量数=ポリイソシアネートの使用量(g)×NCO含有量(質量%)/NCOの分子量(モル)×100
・ポリオールの当量数=OHV×ポリオールの使用量(g)÷KOHの分子量(ミリモル)
OHVはポリオールの水酸基価(mgKOH/g)である。
・水の当量数=水の使用量(g)/水の分子量(モル)×水のOH基の数
上記各式において、NCOの分子量は42(モル)、KOHの分子量は56100(ミリモル)、水の分子量は18(モル)、水のOH基の数は2とする。
また、ポリオール液剤とポリイソシアネート液剤を混合する際には、両者の体積比(ポリオール液剤/ポリイソシアネート液剤)を例えば1/1.4~1.4/1、好ましくは1/1.2~1.2/1の範囲とすればよい。
(ゲルタイム)
本発明に係るウレタン組成物のゲルタイムは、4~60秒であることが好ましく、10~45秒であることがより好ましい。ゲルタイムがこれら上限値以下であれば、ウレタン化反応が適切に進行し、ウレタン発泡体としての性能が良好になる。ゲルタイムが下限値以上であると、ウレタン組成物を構造体の中空部に充填する際に、充填不良や密度のバラつきが生じ難くなる。ここで、ゲルタイムはウレタン組成物の液温を40℃に調整したときの値である。また、ゲルタイムは、ポリオール液剤とポリイソシアネート液剤を混合し、撹拌開始した時間を測定開始時間(0秒)として、発泡中のフォームに突き刺した棒に、フォームが糸を引くようになるまでの時間(秒)である。例えばスプレーガンを用いたときは、測定開始時間(0秒)とはトリガーを引いた時間を意味する。
[ウレタン発泡体の構造体への充填]
本発明に係るウレタン組成物は、注入孔から構造体の中空部に注入され、それにより、中空部内部にウレタン発泡体を充填させる。
構造体の中空部へのウレタン発泡体の充填は、主として構造体を構成する部材により周囲を囲まれた中空部への充填であり、構造体の一部に注入孔を設けて、注入孔からウレタン組成物を注入して行うとよい。
なお、構造体には注入孔及び空気孔以外の孔や隙間があってもよく、その場合には、ウレタン組成物の注入から反応、発泡、硬化までの間、注入孔及び空気孔以外の孔や隙間を塞いでおけばよく、ウレタン発泡体の充填の後に、塞いでいた部材を取り除けばよい。
構造体としては、中空部を有するものであれば特に限定されず、建築物に用いられる部材であってもよいし、自動車などの乗り物に用いられる部材であってもよい。構造体の具体例としては、例えば、板状部材、枠材などが挙げられる。板状部材としては、例えば、パネル、フラットデッキなどが挙げられる。
パネルとしては、中空部を有するものであれば特に制限されず、正面視で長方形、正方形、三角形などあらゆる形状のパネルであってよい。パネルは、その内部全体が空洞であってもよいし、パネル内部に複数部材が備えられ、パネル内部の空洞部の一部が細長の中空部となっていてもよい。例えば、図4に示す構造体などである。
また、フラットデッキは、例えば、鋼板などの金属板をロール成形などすることで得られる。
フラットデッキは、床又は屋根構造において、例えば上面にコンクリートが打設されるための型枠材として使用される。
フラットデッキは、上面が平坦面とされたフラット部を有し、フラット部の下面に、複数の補強リブが突設されている。各補強リブは、内部に中空部がある突条であり、長手方向に沿って延在して配置され、長手方向における両端部が圧潰されて閉塞されている。各補強リブの中空部は、細長の空洞である。フラットデッキの補強リブの断面形状は、内部に中空部が形成される限り特に限定されず、三角形、四角形などでもよいし、その他の形状でもよい。フラットデッキにおいて、ウレタン組成物は、補強リブの中空部に充填され、補強リブにはウレタン組成物を注入により充填するための注入孔が設けられる。
枠材は、内部に細長の中空部を有し、例えば、窓、扉などの建具における開口部を取り囲む枠体の一部または全部を構成する部材である。例えば、枠体は、一対の側枠部と、上枠部と、下枠部からなるが、枠材は、これら枠部の少なくとも一部を構成すればよい。
本発明に係るウレタン組成物は、充填性に優れるため、構造体が細長の中空部を有している場合においても、中空部の全体を充填物で埋めることが可能であり、場所により密度差の少ない品質に優れるウレタン発泡体を形成できる。
ウレタン組成物の構造体の中空部への注入方法は、特に限定されないが、例えば、ポリオール液剤とポリイソシアネート液剤を予め用意して、これらを混合してウレタン組成物とし、これをスプレーガンにより注入孔より中空部に注入するとよい。より具体的には、スプレーガンを備える発泡装置を使用して、発泡装置においてポリオール液剤と、ポリイソシアネート液剤とを混合して、その混合物をスプレーガンにより注入することが好ましい。
スプレーガンにより注入されたウレタン組成物は、構造体が備える中空部に充填され、ポリオールとポリイソシアネートが反応し、発泡することにより、ウレタン発泡体が形成される。
本発明に係るウレタン組成物は、構造体の中空部に充填しやすく、ウレタン発泡体も適切に形成され、かつ形成されたウレタン発泡体は場所による密度差が少なく品質に優れるものである。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例及び比較例で用いた各成分を下記に示す。
<ポリオール>
(1)ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製マキシモールRLK-087、水酸基価200mgKOH/g)
(2)ポリエステルポリオール(日立化成社製PHANTOL SV-208、水酸基価235mgKOH/g)
<触媒>
(1)三量化触媒:カルボン酸4級アンモニウム塩(エボニック ジャパン株式会社製DABCO TMR-7)、濃度45~55質量%
(2)三量化触媒:2-エチルヘキサン酸カリウム塩(エアープロダクツ社製、製品名:
DABCO K-15)、濃度70~80質量%
(3)樹脂化触媒(アミン系):1,2-ジメチルイミダゾール(東ソー株式会社製TOYOCAT-DM70)濃度65~75質量%
<整泡剤>
(1)シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製SZ-1605)、表面張力:26.3mN/m(25℃)
(2)シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製SZ-1642)、表面張力:23.4mN/m(25℃)
(3)シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製SF-2936F)、表面張力:22.5mN/m(25℃)
(4)シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製SH-193)、表面張力:21.3mN/m(25℃)
<液状難燃剤>
・トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート(大八化学社製TMCPP)
<発泡剤>
・HFO-1233zd(E)(セントラル硝子社製ソルスティスLBA)
<フィラー>
(1)赤燐系難燃剤(燐化学工業社製ノーバエクセル140、金属水酸化物被覆、赤燐分94質量%以上)
(2)ホウ酸亜鉛(早川商事社製Firebrake ZB)
(3)エチレンビス(ペンタブロモフェニル)(アルベマール社製SAYTEX 8010)
<沈降抑制剤>
・ヒュームドシリカ(日本アエロジル社製アエロジルR976S)
<水>
・水
<ポリイソシアネート>
ポリイソシアネート(MDI、住友化学社製、商品名:スミジュール44V20)
(ポリオール液剤の粘度)
明細書本文中に記載の方法により測定した。
(ウレタン組成物のゲルタイム)
明細書本文中に記載の方法により測定した。
[評価方法]
(ウレタン発泡体の形成)
細長の中空部を有し、内面に離型剤が塗布されている金属筒(断面40mm×30mm、長さ0.9m、1m、2.4m)を準備した。各実施例及び比較例に記載のポリオール液剤及びポリイソシアネート液剤を発泡装置に導入し液温を40℃に調整した後、スプレーガンにより両液が混合されたウレタン組成物を、該金属筒の一方の端から、吐出速度75cc/秒で、長さに応じた量吐出させ、金属筒の中空部に充填して、金属筒の中空部の形状に対応したウレタン発泡体を形成させた。得られたウレタン発泡体について流動方向と平行した基材と接触している面(スキン層部分)を5mm、両端部については10mmずつ切り取った上で、長手方向に100mmずつ発泡体を切り分けた(両端部については90mm)。切り分けた発泡体についてそれぞれ密度を測定し、密度が最大となったものを最大密度、最小になったものを最小密度とした。
(流動距離に対する密度のばらつき)
本明細書において、流動距離Aとは、注入孔から端部までの距離を言うが、本評価方法においては、上記金属筒の長さが距離Aに相当する。したがって、最大密度と最小密度の差ΔDを金属筒Aの長さで除した値が、流動距離に対する密度のばらつきとなる。
評価基準は以下の通りである。
◎:ΔD/Aが5以下
〇:ΔD/Aが5超~8以下
△:ΔD/Aが8超~10未満
×:ΔD/Aが10以上
(体積当たりの密度のばらつき)
最大密度と最小密度の差ΔDをウレタン発泡体の体積(前記金属筒の容積に相当)で除した値が、体積当たりの密度のばらつきとなる。
評価基準は以下の通りである。
◎:(ΔD/(A×B))×1000が6以下
〇:(ΔD/(A×B))×1000が6超~9以下
×:(ΔD/(A×B))×1000が9を超える
[実施例1~8、比較例1~2]
表1に示す配合のポリオール液剤及びポリイソシアネート液剤をそれぞれ準備して、発泡装置(グラコ社製HFR)、及びスプレーガン(グラコ社製EPガン)を用いて、上記評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2022064217000001
本発明の要件を満足するウレタン発泡体は、長尺の形状をしていても密度のばらつきが小さく、品質の高い発泡体であることが確認された。
11 構造体
12、12’ 注入孔
13 空気孔
14 壁面
20 パネル(構造体)
21A、21B 主面材
22A~22D 側面材
23 開口部用面材
24 中空部
25A~25E 注入孔
26 開口部
R、R’ ウレタン組成物
S、S’ ウレタン組成物流動方向

Claims (12)

  1. 中空部及び注入孔を有する構造体の前記中空部に充填されたウレタン発泡体であって、前記注入孔から、注入されるウレタン組成物の端部までの距離をA(単位:m)としたときに、Aが0.6以上であり、該ウレタン発泡体がフィラーを含有し、かつ該ウレタン発泡体の最大密度(単位:kg/m)と最小密度(単位:kg/m)の差をΔDとしたときのΔD/Aが10未満であるウレタン発泡体。
  2. 前記注入孔から前記端部に向けてのウレタン組成物の流れ方向に対して、前記中空部の垂直断面の断面積をB(単位:mm)としたときに、(A/B)×1000の値が0.5以上であり、かつ(ΔD/(A×B))×1000の値が9以下である請求項1に記載のウレタン発泡体。
  3. 前記最大密度が80kg/m未満である請求項1又は2に記載のウレタン発泡体。
  4. 前記フィラーが固形難燃剤を含む請求項1~3のいずれか1項に記載のウレタン発泡体。
  5. 前記ウレタン組成物が整泡剤を含有し、該整泡剤の25℃での表面張力が22mN/m以上である請求項1~4のいずれか1項に記載のウレタン発泡体。
  6. 前記ウレタン組成物が、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、前記フィラー、発泡剤、及び触媒を含有する請求項1~5のいずれか1項に記載のウレタン発泡体。
  7. 中空部及び注入孔を有する構造体の中空部に、前記注入孔からウレタン組成物を注入し、前記構造体の中空部に充填されたウレタン発泡体を製造するウレタン発泡体の製造方法であって、前記注入孔から、注入するウレタン組成物の端部までの距離をA(単位:m)としたときに、Aが0.6以上であり、該ウレタン発泡体がフィラーを含有し、かつ該ウレタン発泡体の最大密度(単位:kg/m)と最小密度(単位:kg/m)の差をΔDとしたときのΔD/Aが10未満であるウレタン発泡体の製造方法。
  8. 前記注入孔から前記端部に向けてのウレタン組成物の流れ方向に対して、前記中空部の垂直断面の断面積をB(単位:mm)としたときに、(A/B)×1000の値が0.5以上であり、かつ(ΔD/(A×B))×1000の値が9以下である請求項7に記載のウレタン発泡体の製造方法。
  9. 前記最大密度が80kg/m未満である請求項7又は8に記載のウレタン発泡体の製造方法。
  10. 前記フィラーが固形難燃剤を含む請求項7~9のいずれか1項に記載のウレタン発泡体の製造方法。
  11. 前記ウレタン組成物が整泡剤を含有し、該整泡剤の25℃での表面張力が22mN/m以上である請求項7~10のいずれか1項に記載のウレタン発泡体の製造方法。
  12. 前記ウレタン組成物が、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、発泡剤、前記フィラー、及び触媒を含有する請求項7~11のいずれか1項に記載のウレタン発泡体の製造方法。


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