JP2022062515A - フェノール性水酸基含有樹脂、感光性樹脂組成物、樹脂硬化膜、及び画像表示装置 - Google Patents

フェノール性水酸基含有樹脂、感光性樹脂組成物、樹脂硬化膜、及び画像表示装置 Download PDF

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Masayoshi Yanagi
健宏 木下
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Abstract

【課題】水酸化テトラメチルアンモニウムを現像液として用いた場合でも優れた現像性を有し、着色剤分散性に優れた感光性樹脂組成物に好適に用いることのできる、フェノール性水酸基含有樹脂を提供し、また、該フェノール性水酸基含有樹脂を含む感光性樹脂組成物を提供する。【解決手段】エポキシ基含有樹脂(A-1)由来の構成単位(a-1)と、不飽和モノカルボン酸(A-2)由来の構成単位(a-2)と、カルボキシ基とフェノール性水酸基とを含有する化合物(A-3)由来の構成単位(a-3)と、を含有する。前記エポキシ基含有樹脂(A-1)が、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂(A-1a)又はエポキシ樹脂(A-1b)である。【選択図】なし

Description

本発明は、フェノール性水酸基含有樹脂、当該樹脂を含む感光性樹脂組成物、樹脂硬化膜、及び画像表示装置に関する。より具体的には、液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品の保護膜や層間絶縁膜、カラーフィルタを形成する三原色(赤、緑、青)の画素、ブラックマトリックス、ブラックPDL、ブラックカラムスペーサー、平坦化膜を形成する材料、有機EL素子の絶縁膜、マイクロレンズ材料、更には光導波路材料として有用である。
従来より、感光性樹脂組成物を用いて、液晶、有機ELディスプレイのカラーフィルター、絶縁膜、スペーサー、ブラックPDL(Pixel Defining Layer)などの部材が作製されている。これらの部材を作製するにあたり、フォトリソグラフィー法により、露光部をアルカリ現像液に可溶化あるいは不溶化させて微細なパターンを形成する。
例えば、特許文献1にはヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを含む重合体または共重合体に不飽和二重結合を導入した感光性樹脂と当該樹脂を含む組成物が開示されている。
近年、有機ELディスプレイの製造が活発になるにつれて、液晶ディスプレイの製造と比較して、金属等のコンタミ低減や、樹脂由来のアウトガス低減など、より高いレベルでの低減が求められている。使用するアルカリ現像液についても、従来の金属系現像液から、有機系現像液である水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)へとシフトしている。
特開2008-31199号公報
従来、ネガ型の感光性樹脂組成物に用いる樹脂としては、エチレン性不飽和基の導入により光硬化性を付与し、カルボキシ基の導入によりアルカリ現像液への溶解性(アルカリ現像性)を付与することが一般的である。すなわち、感光性樹脂組成物の塗布膜に対し、フォトマスクを介した露光を行うことで、露光部はエチレン性不飽和基の架橋により感光性樹脂組成物が光硬化し、未露光部はアルカリ現像液に感光性樹脂組成物が溶解することで洗い流される。
しかし、カルボキシ基を導入した樹脂を使用し、TMAHを用いて現像した場合、金属系現像液への樹脂の溶解性に比べて、TMAHへの樹脂の溶解性が高いため、感光性樹脂組成物を光硬化させた露光部においても、現像液による削れが生じる問題がある。
この問題を解決するために、カルボキシ基に代わってフェノール性水酸基を樹脂に導入し、アルカリ現像液への溶解性を調整する検討を行った。
フェノール性水酸基としてヒドロキシフェニル(メタ)アクリレートを導入した特許文献1の場合、フェノール性水酸基が主鎖から離れていないため、アルカリ現像液への溶解性が低くなりすぎ、多量のフェノール性水酸基を導入しないと、TMAHを使用した良好な現像性が得られないことが分かった。また、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)などの樹脂の合成溶媒に対する溶解性も低く、低濃度の樹脂しか合成できないために、感光性樹脂組成物として用いる際には、新たに溶媒留去工程を必要とするなどの問題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、TMAHを現像液として用いた場合でも優れた現像性を有し、着色剤分散性に優れた感光性樹脂組成物に好適に用いることのできる、フェノール性水酸基含有樹脂を提供することを目的とする。
また、本発明は、TMAHを用いた場合でも優れた現像性を有し、着色剤分散性に優れた感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜、これを備える画像表示装置を提供することを課題とする。
本発明は以下の態様を含む。
[1] エポキシ基含有樹脂(A-1)由来の構成単位(a-1)と、
不飽和モノカルボン酸(A-2)由来の構成単位(a-2)と、
カルボキシ基とフェノール性水酸基とを含有する化合物(A-3)由来の構成単位(a-3)と、
を含有し、
前記エポキシ基含有樹脂(A-1)が、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂(A-1a)又はエポキシ樹脂(A-1b)である、
ことを特徴とするフェノール性水酸基含有樹脂。
[2] 前記フェノール性水酸基含有樹脂の酸価が、30KOHmg/g以下である[1]に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
[3] 前記フェノール性水酸基含有樹脂の水酸基当量が、200~2500g/モルである[1]または[2]に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
[4] 前記フェノール性水酸基含有樹脂の不飽和基当量が、100~4000g/モルである[1]~[3]のいずれかに記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
[5] 前記不飽和モノカルボン酸(A-2)が、エチレン性不飽和基を含み、
前記エチレン性不飽和基が、(メタ)アクリロイルオキシ基の一部である[1]~[4]のいずれかに記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
[6] 重量平均分子量が3000~20000である[1]~[5]のいずれかに記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
[7] 前記エポキシ基含有樹脂(A-1)のエポキシ基当量が、150~3000g/モルである[1]~[6]のいずれかに記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
[8] 前記不飽和モノカルボン酸(A-2)が、(メタ)アクリル酸である[1]~[7]のいずれかに記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
[9] 前記化合物(A-3)が、ヒドロキシ安息香酸誘導体である[1]~[8]のいずれかに記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
[10] [1]~[9]のいずれかに記載のフェノール性水酸基含有樹脂(A)と、
溶剤(B)と、
光重合開始剤(C)と、
着色剤(D)と、
反応性希釈剤(E)と、
を含有する感光性樹脂組成物。
[11] 前記フェノール性水酸基含有樹脂(A)を1~30質量%含有し、
前記溶剤(B)を3~30質量%含有し、
前記光重合開始剤(C)を0.01~5質量%含有し、
前記着色剤(D)を1~20質量%含有し、かつ
前記反応性希釈剤(E)を1~20質量%含有する
[10]に記載の感光性樹脂組成物。
[12] [10]または[11]に記載の感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜。
[13] [12]に記載の樹脂硬化膜を備えることを特徴とする画像表示装置。
本発明によれば、TMAHを現像液として用いた場合でも優れた現像性を有し、着色剤分散性に優れた感光性樹脂組成物に好適に用いることのできる、フェノール性水酸基含有樹脂を提供することができる。また、上記樹脂を用いた感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜、これを備える画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、メタアクリルおよびアクリルから選択される一種以上を意味する。
[フェノール性水酸基含有樹脂]
より具体的には、フェノール性水酸基含有樹脂は以下の構成単位を有することが好ましい。
本実施形態のフェノール性水酸基含有樹脂は、エポキシ基含有樹脂(A-1)由来の構成単位(a-1)と、不飽和モノカルボン酸(A-2)由来の構成単位(a-2)と、カルボキシ基とフェノール性水酸基とを含有する化合物(A-3)由来の構成単位(a-3)と、を含有する。前記エポキシ基含有樹脂(A-1)は、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂(A-1a)又はエポキシ樹脂(A-1b)である。
<エポキシ基含有樹脂(A-1)>
「エポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂(A-1a)」
本実施形態に用いるエポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂(A-1a)(「樹脂(A-1a)」ともいう)は、エポキシ基を有する(メタ)アクリル樹脂であれば特に限定されない。(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂の一方または両方を意味し、(メタ)アクリレートを主成分とするモノマーの重合体である。なお、主成分とは(メタ)アクリレートモノマー構成単位の合計が50モル%超であることを意味する。好ましくは、樹脂(A-1a)は、エポキシ基含有(メタ)アクリレートとその他の(メタ)アクリレートとを含む単量体の共重合体からなる樹脂である。
エポキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、エポキシ基を有する(メタ)アクリレートであれば特に限定されない。具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、2-グリシジルオキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、そのラクトン付加物(例えば、ダイセル化学工業(株)製サイクロマー(登録商標)A200、M100)、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3’,4’-エポキシシクロヘキサンカルボキシレートのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートのエポキシ化物、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートのエポキシ化物等が挙げられる。これらの中でも、入手のしやすさの観点から、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
エポキシ基含有(メタ)アクリル樹脂を構成するモノマー中のエポキシ基含有(メタ)アクリレートの割合は、5~95モル%が好ましく、20~90モル%がより好ましく、50~90モル%がさらに好ましい。
その他の(メタ)アクリレートとしては、前記エポキシ基含有(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレートであれば特に限定されない。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソ-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリルレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、イソ-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリルレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ロジン(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、トリフェニルメチル(メタ)アクリレート、クミル(メタ)アクリレート、3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、ナフタレン(メタ)アクリレート、アントラセン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等の炭素数10~20の橋かけ環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、耐熱性、製版性の観点から、炭素数10~20の橋かけ環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートが好ましく、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートがより好ましい。
その他の(メタ)アクリレートとして、本発明の効果を損なわない範囲でカルボキシ基含有(メタ)アクリレート、及び/又はヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを使用しても良い。エポキシ基含有(メタ)アクリル樹脂を構成するモノマー中のカルボキシ基含有(メタ)アクリレート及びヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートの合計の含有量は、15モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましく、実質的に含有しないことがさらに好ましい。カルボキシ基含有(メタ)アクリレートの含有量を低減すれば、感光性樹脂組成物を塗布、露光した後、現像した際に、アルカリ現像液(TMAH)への溶解性を適正範囲に抑えて、露光部まで削れることを防止できるため好ましい。ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートの含有量を低減すれば、アルカリ現像液(TMAH)への溶解性低下を適正範囲に抑えて、微細パターンの形成が良好となるため好ましい。また、エポキシ基含有(メタ)アクリル樹脂を合成する際にも、許容濃度の低下を抑えることができ、感光性樹脂組成物として用いる際に、溶媒留去工程など新たな工程を必要とすることもない。
エポキシ基含有(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は、4000~30000が好ましく、5000~20000がより好ましく、6000~15000がさらに好ましい。
エポキシ基含有(メタ)アクリル樹脂のエポキシ当量は、150~3000が好ましく、200~2500がより好ましく、250~2000がさらに好ましい。
本明細書において、エポキシ基含有(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、下記条件にて測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
カラム:ショウデックス(登録商標) LF-804+LF-804(昭和電工株式会社製)
カラム温度:40℃
試料:共重合体の0.2%テトラヒドロフラン溶液
展開溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計(ショウデックス(登録商標) RI-71S)(昭和電工株式会社製)
流速:1mL/min
「エポキシ樹脂(A-1b)」
本実施形態に用いるエポキシ樹脂(A-1b)は、特に限定されないが、フェノール樹脂とエピハロヒドリンとの反応物が好ましい。前記フェノール樹脂は、1価または2価フェノール化合物とアルデヒド化合物の縮合物である。
前記1価フェノール化合物は、1分子中に1個の芳香族性水酸基を含有する化合物である。例えば、フェノール、クレゾール等が挙げられるが特に限定されない。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、入手のしやすさの観点から、クレゾールが好ましい。
前記2価フェノール化合物は、1分子中に2個の芳香族性水酸基を含有する化合物である。例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4、4’-ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)エーテル、ビス(3、5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルフィド、ビス(3、5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルホン、ビス(3、5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、1、1’-ビス(3-t-ブチル-6-メチル-4-ヒドロキシフェニル)ブタン等のビスフェノール類;ハイドロキノン、レゾルシン等のジオキシベンゼン類;ジヒドロキシナフタレン、ビス(ヒドロキシナフチル)メタン、1、1’-ビナフトール等の2価のナフトール類;ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジシクロペンタン、1、1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1、1-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)シクロヘキサン、1、1-ビス(3、5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等の脂環式構造含有2価フェノール類、その他4、4’ジヒドロキシビフェニル-3、3’、5、5’-テトラメチルビフェニルなどが挙げられるが特に限定されない。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、入手のしやすさ、硬化物にした際の靭性の観点から、4-ヒドロキシフェニル基を2個有する化合物が好ましく、ビスフェノール類がより好ましく、ビスフェノールAおよびビスフェノールFがさらに好ましい。
前記アルデヒド化合物は、1分子中に1個以上のフォルミル基をもつ化合物であれば特に限定されるものではなく、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒドなどが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、製造のしやすさの観点から、ホルムアルデヒドが好ましい。
前記エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピヨードヒドリン、エピブロムヒドリン、β-メチルエピクロルヒドリン等を用いることができる。フェノール化合物およびアルデヒド化合物の縮合物との反応性の観点からは、エピクロルヒドリンが好ましい。なお、フェノール樹脂とエピハロヒドリンとの反応物とは、実際にフェノール樹脂とエピハロヒドリンとを反応させて得られたものに限らない。反応物の構造が前記反応物と同一であればよい。例えば、フェノール樹脂の水酸基をアリルエーテル化した後、アリル基を酸化してグリシジルエーテルとしてもよい。
エポキシ樹脂(A-1b)の原料であるフェノール樹脂の重量平均分子量は3000~30000が好ましく4000~20000がより好ましく5000~15000がさらに好ましい。
エポキシ樹脂(A-1b)の重量平均分子量は4000~30000が好ましく、5000~20000がより好ましく6000~15000がさらに好ましい。
またエポキシ当量は100~5000が好ましく、150~1000がより好ましく、180~600がさらに好ましい。
エポキシ樹脂(A-1b)の重量平均分子量は、上述のエポキシ基含有(メタ)アクリル樹脂の測定法と同様にして測定することができる。
<不飽和モノカルボン酸(A-2)>
本実施形態の不飽和モノカルボン酸(A-2)は、1分子中にエチレン性不飽和基と1つのカルボキシ基とを有する化合物であれば特に限定されない。中でもエチレン性不飽和基を含み、前記エチレン性不飽和基が、(メタ)アクリロイルオキシ基の一部をなす化合物が好ましい。具体的には(メタ)アクリル酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、α-ブロモ(メタ)アクリル酸、β-フリル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、プロピオール酸、桂皮酸、α-シアノ桂皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル、フマル酸モノメチル、イタコン酸モノエチル等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、又は2種以上を用いてもよい。これらの中でも、入手のし易さ及びエポキシ基含有樹脂(A-1)が有するエポキシ基との反応性の観点から、(メタ)アクリル酸および2-(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸が好ましい。
前記エポキシ基含有樹脂(A-1)のエポキシ基に不飽和モノカルボン酸(A-2)のカルボキシ基が付加することにより、フェノール性水酸基含有樹脂にエチレン性不飽和基が導入され、感光性樹脂組成物としての光硬化性を付与することができる。
不飽和モノカルボン酸(A-2)の含有量は、エポキシ基含有樹脂(A-1)が有するエポキシ基の総モル数に対して、5~90モル%であることが好ましく、10~80モル%であることがより好ましい。含有量が5モル%以上であれば、十分な不飽和基量が導入されるため、感光性樹脂組成物として光硬化させた場合の架橋密度が十分に向上し、優れた硬化性、現像性、着色剤分散性および耐溶剤性が良好な樹脂硬化膜が得られる。含有量が90モル%以下であれば、後述する、カルボキシ基とフェノール性水酸基とを含有する化合物(A-3)由来のフェノール性水酸基が十分量導入されるため、感光性樹脂組成物として、アルカリ現像液に対する溶解性が十分に確保できる。
<カルボキシ基とフェノール性水酸基とを含有する化合物(A-3)>
本実施形態のカルボキシ基とフェノール性水酸基とを含有する化合物(A-3)(「化合物(A-3)」ともいう)は、カルボキシ基およびフェノール性水酸基を含有する化合物であれば特に限定されない。具体的には、4-ヒドロキシフェニル安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシ安息香酸誘導体などが挙げられる。前記エポキシ基含有樹脂(A-1)のエポキシ基に化合物(A-3)が付加することにより、フェノール性水酸基含有樹脂にフェノール性水酸基が導入され、感光性樹脂組成物としてのアルカリ現像性を付与することができる。
化合物(A-3)の含有量は、エポキシ基含有樹脂(A-1)が有するエポキシ基の総モル数に対して、10~90モル%であることが好ましく、20~80モル%であることがより好ましい。含有量が10モル%以上であれば、導入されるフェノール性水酸基量が十分量となり、感光性樹脂組成物としての現像性が十分に確保できる。含有量が90モル%以下であると、フェノール性水酸基の導入量が適正範囲となり、アルカリ現像液に対する溶解性をコントロールできるため、露光部(光硬化部)が洗い流されることもなく、現像性が良好である。
<フェノール性水酸基含有樹脂の性状>
前記フェノール性水酸基含有樹脂の水酸基当量は、200~2500g/モルが好ましく、300~2000g/モルがより好ましく、350~2000g/モルがさらに好ましい。水酸基当量が200g/モル以上であれば、アルカリ現像液(TMAH)に対する感光性樹脂組成物の溶解性をコントロールすることができ、光硬化部(露光部)がアルカリ現像液(TMAH)により洗い流されることもない。水酸基当量が2500g/モル以下であれば、フェノール性水酸基含有樹脂中にフェノール性水酸基が十分な量で含まれるため、アルカリ現像液(TMAH)に対する感光性樹脂組成物の溶解性を十分に確保することができ、良好な現像性が得られる。
なお、水酸基当量とは、フェノール性水酸基含有樹脂中の水酸基1モル当たりのフェノール性水酸基含有樹脂の質量である。水酸基当量は、フェノール性水酸基含有樹脂の質量を樹脂中の水酸基数で除することにより求めることが可能である(g/モル)。本明細書において、フェノール性水酸基含有樹脂の水酸基当量とは、フェノール性水酸基含有樹脂に水酸基を導入するために用いられる原料の仕込み量から計算した理論値である。
前記フェノール性水酸基含有樹脂の不飽和基当量は、100~4000g/モルが好ましく、200~2000g/モルがより好ましく、300~1000g/モルがさらに好ましい。不飽和基当量が100g/モル以上であると、前記フェノール性水酸基含有樹脂の水酸基当量とのバランスが適切な範囲に入り、感光性樹脂組成物として良好な現像性が得られる。このため、感光性樹脂組成物を光硬化させた樹脂硬化膜は、ブラックマトリックス、カラーフィルター、ブラックカラムスペーサ、ブラックPDLとして、より良好な特性を有するものとなる。不飽和基当量が4000g/モル以下であると、フェノール性水酸基含有樹脂中に十分な量のエチレン性不飽和基が含まれるため、感光性樹脂組成物としての感度が高くなり、微細なパターンを形成することができる。
なお、不飽和基当量とは、フェノール性水酸基含有樹脂中のエチレン性不飽和基1モル当たりのフェノール性水酸基含有樹脂の質量である。不飽和基当量は、フェノール性水酸基含有樹脂の質量を樹脂中のエチレン性不飽和基数で除することにより求めることが可能である(g/モル)。本明細書において、フェノール性水酸基含有樹脂の不飽和基当量とは、樹脂中にエチレン性不飽和基を導入するために用いられる原料の仕込み量から計算した理論値である。
前記フェノール性水酸基含有樹脂の酸価は、30KOHmg/g以下であることが好ましく、20KOHmg/g以下であることがより好ましく、15KOHmg/g以下であることがさらに好ましい。酸価が30KOHmg/g以下であると、感光性樹脂組成物としてアルカリ現像液に対する溶解性を適切な範囲に調整することができる。酸価の値は小さいに越したことは無いが、実質的にコントロール可能な下限値としては、0.5KOHmg/g以上が好ましく、1KOHmg/g以上がより好ましい。
なお、酸価とは、フェノール性水酸基含有樹脂1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を意味する。本明細書において、フェノール性水酸基含有樹脂の酸価とは、JIS K6901 5.3.2に従って、ブロモチモールブルーとフェノールレットの混合指示薬を用いて測定した値である。
前記フェノール性水酸基含有樹脂の重量平均分子量は、3000~20000であることが好ましく、5000~11000であることがより好ましい。重量平均分子量が3000以上であると、感光性樹脂組成物を塗布、露光し、現像して形成したパターンに欠けが生じることがない。重量平均分子量が20000以下であると、感光性樹脂組成物を塗布、露光し、現像する際の現像時間を適正な範囲に調整することができる。
[フェノール性水酸基含有樹脂の製造方法]
次に、本実施形態のフェノール性水酸基含有樹脂を製造する方法について、説明する。
好ましい態様としては、本実施形態のフェノール性水酸基含有樹脂は、溶媒中で必要に応じて触媒を使用し、エポキシ基含有樹脂(A-1)が有するエポキシ基と、不飽和モノカルボン酸(A-2)が有するカルボキシ基および化合物(A-3)が有するカルボキシ基とを付加反応させることにより製造できる。
反応条件は、常法に従って適宜設定できる。
例えば、反応温度は、50~150℃とすることが好ましく、より好ましくは60~140℃である。反応時間は、例えば、1~10時間とすることができる。
付加反応を行う際に用いる溶媒には、エポキシ基含有樹脂(A-1)を合成する際に使用した溶媒が含まれていても良い。すなわち、エポキシ基含有樹脂(A-1)の合成が終了した後の反応系内に残存する溶媒を除去することなく、不飽和モノカルボン酸(A-2)および化合物(A-3)の付加反応を行っても良い。不飽和モノカルボン酸(A-2)および化合物(A-3)の付加反応は、同時に行ってもよく、別々に行っても良い。反応時間短縮の観点からは、同時に行った方が良い。
本実施形態のフェノール性水酸基含有樹脂を製造するために使用する溶媒としては、特に限定されず、公知のものを適宜使用できる。溶媒の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル化合物;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタノン等のケトン化合物;2-ヒドロキシプロピオン酸メチル、2-ヒドロキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸メチル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2-ヒドロキシ-3-メチル酪酸メチル、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸n-プロピル、酢酸i-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸i-ブチル、酢酸n-アミル、酢酸i-アミル、プロピオン酸n-ブチル、酪酸エチル、酪酸n-プロピル、酪酸i-プロピル、酪酸n-ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n-プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2-オキソ酪酸エチル等のエステル化合物;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物;N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド化合物等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
上記の溶媒の中でも、グリコールエーテル系溶媒が好ましい。すなわち、溶媒として、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートを用いることが好ましい。
本実施形態のフェノール性水酸基含有樹脂を製造するために使用する溶媒の使用量は特に限定されないが、(A-1)~(A-3)成分の合計100質量部に対して、30~1000質量部が好ましく、50~800質量部がより好ましい。溶媒の使用量が30質量部以上であると、反応時のゲル化や焼き付きを防止でき、合成反応を安定して行うことができる。また、フェノール性水酸基含有樹脂の着色を低減することができる。溶媒の使用量が1000質量部以下であると、フェノール性水酸基含有樹脂の粘度を適切な範囲に制御することができる。
本実施形態のフェノール性水酸基含有樹脂を製造するために使用する触媒としては、特に限定されず、樹脂の原料などに応じて適宜選択される。例えば、トリエチルアミンのような第3級アミン、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドのような第4級アンモニウム塩、トリフェニルホスフィンのようなリン化合物、クロムのキレート化合物等が挙げられる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態における触媒の使用量は、(A-1)~(A-3)成分の合計100質量部に対して、0.01~5質量部が好ましく、0.1~2質量部がより好ましく、0.2~1質量部がさらに好ましい。
本実施形態のフェノール性水酸基含有樹脂の製造において、樹脂のゲル化を防止するために、必要に応じて重合禁止剤を使用することができる。用いる重合禁止剤としては、特に限定されず、樹脂の原料などに応じて適宜選択される。例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ブチルヒドロキシトルエン等が挙げられる。これらの重合禁止剤は、単独で用いてもよいし、又は2種以上を用いてもよい。
重合禁止剤の使用量は、特に限定されないが、(A-1)~(A-3)成分の合計100質量部に対して、0.01~5質量部が好ましく、0.1~2質量部がより好ましく、0.2~1質量部がさらに好ましい。
[感光性樹脂組成物]
本実施形態の感光性樹脂組成物は、上記フェノール性水酸基含有樹脂(A)(「樹脂(A)」ともいう)と、溶剤(B)と、光重合開始剤(C)と、着色剤(D)と、反応性希釈剤(E)と、を含有する。
<溶剤(B)>
溶剤(B)は、樹脂(A)を溶解でき、かつ樹脂(A)と反応しない不活性な溶剤であれば特に限定されず、樹脂(A)の種類などに応じて任意に選択できる。溶剤(B)は、後述する反応性希釈剤と相溶性を有することが好ましい。
溶剤(B)としては、樹脂(A)を製造する際に用いることができる溶媒と同じものを用いることができ、グリコールエーテル系溶媒を用いることが好ましい。すなわち、溶剤(B)として、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテートを用いることが好ましい。
溶剤(B)以外の感光性樹脂組成物の材料として、溶剤(B)以外のいずれかの成分を含む溶液を用いる場合、上記溶液中に含まれている溶媒を、溶剤(B)として用いてもよい。
<光重合開始剤(C)>
光重合開始剤(C)としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル等のベンゾイン化合物;アセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン、4-(1-t-ブチルジオキシ-1-メチルエチル)アセトフェノン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン-1等のアセトフェノン化合物;2-メチルアントラキノン、2-アミルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、1-クロロアントラキノン等のアントラキノン化合物;キサントン、チオキサントン、2,4-ジメチルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン等のキサントン化合物;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール化合物;ベンゾフェノン、4-(1-t-ブチルジオキシ-1-メチルエチル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’-テトラキス(t-ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;アシルホスフィンオキサイド化合物、1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]等が挙げられる。これらの光重合開始剤(C)は、単独で用いてもよいし、又は2種以上を用いてもよい。
<着色剤(D)>
着色剤(D)は、溶剤(B)に溶解又は分散するものであればよく、特に限定されない。着色剤(D)としては、例えば、染料及び顔料が挙げられる。着色剤(D)としては、染料のみ用いてもよいし、顔料のみ用いてもよいし、染料と顔料とを組み合わせて用いてもよい。本実施形態の感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜をブラックマトリックス、カラーフィルター、ブラックカラムスペーサのいずれかとして用いる場合、上記の着色剤(D)は、樹脂硬化膜で形成される部材の目的などに応じて、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。例えば、着色剤(D)として、黒色のものを用いた場合、感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜は、ブラックマトリックスおよびブラックカラムスペーサ、ブラックPDLとして好適なものとなる。
染料の例としては、例えば、acid alizarin violet N;acid black1、2、24、48;acid blue1、7、9、25、29、40、45、62、70、74、80、83、90、92、112、113、120、129、147;acid chrome violet K;acid Fuchsin;acid green1、3、5、25、27、50;acid orange6、7、8、10、12、50、51、52、56、63、74、95;acid red1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、34、35、37、42、44、50、51、52、57、69、73、80、87、88、91、92、94、97、103、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、158、176、183、198、211、215、216、217、249、252、257、260、266、274;acid violet 6B、7、9、17、19;acid yellow1、3、9、11、17、23、25、29、34、36、42、54、72、73、76、79、98、99、111、112、114、116; food yellow3及びこれらの誘導体などが挙げられる。
これらの染料の中でも、アゾ系、キサンテン系、アンスラキノン系もしくはフタロシアニン系の酸性染料を用いることが好ましい。
これらの染料は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
顔料の例としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214などの黄色顔料;C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などの橙色顔料;C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;C.I.ピグメントグリーン7、36、58などの緑色顔料;C.I.ピグメントブラウン23、25などの茶色顔料;アニリンブラック、ペリレンブラック、チタンブラック、シアニンブラック、リグニンブラック、ラクタム系有機ブラック、RGBブラック、カーボンブラック、酸化鉄などの黒色顔料などが挙げられる。
これらの顔料は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
黒色顔料としては、本実施形態の感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜を備える画像表示装置の光学密度の観点から、無機黒色顔料と有機黒色顔料とを併用することが好ましく、カーボンブラックとラクタム系有機ブラックとを併用することがより好ましい。
着色剤(D)として顔料を含む場合、感光性樹脂組成物中における顔料の分散性を向上させる観点から、感光性樹脂組成物は、公知の分散剤を含有していてもよい。分散剤の含有量は、使用する顔料等の種類に応じて適宜設定できる。
分散剤としては、経時の分散安定性に優れることから高分子分散剤を用いることが好ましい。高分子分散剤は、任意に選択できるが、例えば、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪族エステル系分散剤、脂肪族変性エステル系分散剤などが挙げられる。高分子分散剤として、EFKA(登録商標、BASFジャパン社製)、Disperbyk(登録商標、ビックケミー社製)、ディスパロン(登録商標、楠本化成株式会社製)、SOLSPERSE(登録商標、ゼネカ社製)等の商品名で市販されているものを用いてもよい。
<反応性希釈剤(E)>
反応性希釈剤(E)は、分子内に少なくとも1つのエチレン性不飽和基を有する化合物であり、エチレン性不飽和基を複数有する化合物であることが好ましい。
感光性樹脂組成物が反応性希釈剤(E)を含むことにより、感光性樹脂組成物の粘度及び感度の調整が容易となる。また、反応性希釈剤(E)を含む感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜をブラックPDL、ブラックマトリックス、カラーフィルター、ブラックカラムスペーサとして用いた場合、樹脂硬化膜の強度が良好となり、好ましい。また、反応性希釈剤(E)を含む感光性樹脂組成物を、樹脂硬化膜の被形成面上に塗布して露光した後、現像して形成した樹脂硬化膜は、被形成面との密着性が良好であり、好ましい。
反応性希釈剤(E)として用いられる単官能モノマー(エチレン性不飽和結合を1つのみ有するモノマー)としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、ブトキシメトキシメチル(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-フェノキシ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-(メタ)アクリロイルオキシ-2-ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3-テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物;スチレン、α-メチルスチレン、α-クロロメチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸エステル等が挙げられる。これらの単官能モノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
反応性希釈剤(E)として用いられる多官能モノマー(エチレン性不飽和結合を複数有するモノマー)としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-へキサングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、グリセリントリアクリレート、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート(すなわち、トリレンジイソシアネート)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネート等と2-ビドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応物、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート化合物;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルベンゼンホスホネート等の芳香族ビニル化合物;アジピン酸ジビニル等のジカルボン酸エステル化合物;トリアリルシアヌレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドメチレンエーテル、多価アルコールとN-メチロール(メタ)アクリルアミドとの縮合物が挙げられる。これらの多官能モノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
更に、本実施形態の感光性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、カップリング剤、レベリング剤、熱重合禁止剤等の公知の添加剤を含有してもよい。カップリング剤としては、例えば、KBM-403(3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、信越シリコーン製)などが挙げられる。これらの添加剤の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、特に限定されない。
感光性樹脂組成物全体に対する樹脂(A)の含有量は、1~30質量%であることが好ましく、3~20質量%であるkとがより好ましく、5~15質量%であることがさらに好ましい。樹脂(A)の含有量が1質量%以上であると、良好な光硬化性を有する感光性樹脂組成物となるため、好ましい。一方、樹脂(A)の含有量が30質量%以下であると、良好な塗布性を有する感光性樹脂組成物となるため、好ましい。
感光性樹脂組成物全体に対する溶剤(B)の含有量は、50~94質量%であることが好ましく、55~90質量%であることがより好ましく、60~80質量%であることが更に好ましい。溶剤(B)の含有量が50質量%以上であると、良好な塗布性を有する感光性樹脂組成物となるため、好ましい。一方、溶剤(B)の含有量が94質量%以下であると、感光性樹脂組成物を塗布することにより、十分な膜厚を有する塗膜が得られるため、好ましい。
感光性樹脂組成物全体に対する光重合開始剤(C)の含有量は、0.01~5質量%であることが好ましく、0.05~3質量%であることがより好ましく、0.1~2質量%であることが更に好ましい。光重合開始剤(C)の含有量が0.01質量%以上であると、感光性樹脂組成物の光硬化性が良好となり、好ましい。一方、光重合開始剤(C)の含有量が5質量%以下であると、感光性樹脂組成物を露光して現像した後に、未露光部の残渣が生じにくいため、好ましい。
感光性樹脂組成物全体に対する着色剤(D)の含有量は、1~20質量%であることが好ましく、3~15質量%であることがより好ましく、5~10質量%であることがさらに好ましい。着色剤(D)の含有量が1質量%以上であると、感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜が遮光性を有するものとなるため、好ましい。一方、着色剤(D)の含有量が20質量%以下であると、感光性樹脂組成物を露光して現像した後に、残渣が生じにくいため好ましい。
感光性樹脂組成物全体に対する反応性希釈剤(E)の含有量は、1~20質量%であることが好ましく、2~15質量%であることがより好ましく、5~10質量%であることが更に好ましい。反応性希釈剤(E)の含有量が1質量%以上であると、良好な硬化性を有する感光性樹脂組成物となるため、好ましい。一方、反応性希釈剤(E)の含有量が20質量%以下であると、感光性樹脂組成物を露光して現像した後に、未露光部の残渣が生じにくいため好ましい。
[感光性樹脂組成物の製造方法]
次に、本実施形態の感光性樹脂組成物を製造する方法について説明する。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、本実施形態のいずれかのフェノール性水酸基含有樹脂(A)と、溶剤(B)と、光重合開始剤(C)と、着色剤(D)と、反応性希釈剤(E)と、必要に応じて含有される分散剤、添加剤のいずれか1種以上の成分とを、公知の混合装置を用いて混合する方法により製造できる。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、樹脂(A)と溶剤(B)とを含む組成物を予め調製し、その後、上記の組成物に、光重合開始剤(C)と、着色剤(D)と、反応性希釈剤(E)と、任意成分である分散剤、添加剤のいずれか1種以上の成分とを更に加え、混合する方法により製造してもよい。
樹脂(A)と溶剤(B)とを含む組成物は、例えば、樹脂(A)を合成するための反応を終えた樹脂溶液から単離された樹脂(A)に、溶剤(B)を添加して混合する方法により製造できる。
本実施形態では、樹脂(A)を合成するための反応を終えた樹脂溶液から、必ずしも目的物である樹脂(A)を単離する必要はない。したがって、樹脂(A)と溶剤(B)とを含む組成物として、樹脂(A)を合成するための反応が終了した時点の樹脂溶液中に含まれている溶剤を、樹脂溶液から分離せず、反応終了後の樹脂溶液をそのまま用いてもよい。また、樹脂(A)と溶剤(B)とを含む組成物として、反応終了後の樹脂溶液に他の溶剤を添加して混合したものを用いてもよい。
本実施形態の感光性樹脂組成物は、本実施形態の樹脂(A)を含むため、優れた現像性を有し、かつ着色剤分散性および耐溶剤性が良好で高い弾性回復率を有する硬化膜が得られる。したがって、本実施形態の感光性樹脂組成物は、ブラックPDL、ブラックマトリックス、カラーフィルター、ブラックカラムスペーサの材料として好適である。
また、本実施形態の感光性樹脂組成物は、良好な着色剤分散性を有し、黒色の着色剤(D)を十分に含むものであっても、現像性等の一般的特性を十分満足でき、被形成面に対する密着性が良好な樹脂硬化膜を形成できる。このため、本実施形態の感光性樹脂組成物によれば、被形成面に対する密着性が良好で、十分な遮光性を有する黒色パターンを形成できる。
[樹脂硬化膜]
本実施形態の樹脂硬化膜は、本実施形態の感光性樹脂組成物を光硬化させた樹脂硬化膜である。
本実施形態の樹脂硬化膜は、着色剤分散性、耐溶剤性及び弾性回復率が良好であるため、画像表示装置の部材であるブラックPDL、ブラックマトリックス、カラーフィルター、ブラックカラムスペーサ、ブラックマトリックスとして好適である。
[樹脂硬化膜の製造方法]
本実施形態の樹脂硬化膜は、例えば、以下に示す方法により製造できる。
まず、樹脂硬化膜の被形成面上に感光性樹脂組成物を塗布し、樹脂層(塗膜)を形成する。次いで、所定のパターンのマスクを介して、樹脂層を露光し、露光部分を光硬化させる。次に、樹脂層の未露光部分を現像液で現像し、所定のパターンを有する樹脂硬化膜とする。その後、必要に応じて、樹脂硬化膜のホストベーク(熱処理)を行う。
樹脂層を露光する際には、所定のパターンのハーフトーンマスクを用いてもよい。この場合、未露光部分及び半露光部分を現像液で現像して、所定のパターンを有する樹脂硬化膜とする。
感光性樹脂組成物を塗布する方法としては、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷法、ロールコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、スピンコート法等が挙げられる。
感光性樹脂組成物を塗布した後には、必要に応じて、循環式オーブン、赤外線ヒーター、ホットプレート等の加熱手段を用いて加熱することにより、樹脂層に含まれる溶剤(B)を揮発させてもよい。塗布後の加熱条件は、特に限定されず、感光性樹脂組成物の組成に応じて適宜設定すればよい。例えば、塗布後の加熱温度は50℃~120℃とすることができ、加熱時間は30秒~30分間とすることができる。
樹脂層を露光する方法としては、特に限定されないが、例えば、紫外線、エキシマレーザー光等の活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
樹脂層に照射するエネルギー線量は、感光性樹脂組成物の組成に応じて適宜設定すればよい。例えば、樹脂層に照射するエネルギー線量は、30~2000mJ/cm2とすることができるが、この範囲に限定されない。
露光に用いる光源としては、特に限定されないが、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ等を任意に選択して用いることができる。
現像液で現像した後には、所定のパターンを有する樹脂硬化膜を水洗し、乾燥させることが好ましい。
また、現像液で現像した後には、所定のパターンを有する樹脂硬化膜のポストベーク(熱処理)を行うことが好ましい。ポストベークを行うことにより、樹脂硬化膜の硬化をより進めることができる。ポストベークの条件としては、特に限定されず任意に選択でき、感光性樹脂組成物の組成に応じて適宜設定すればよい。例えば、ポストベークの加熱温度は130℃~250℃とすることができる。また、ポストベークの加熱時間は10分~4時間であることが好ましく、より好ましくは20分~2時間である。
[画像表示装置]
本実施形態の画像表示装置は、本実施形態の樹脂硬化膜を備える。画像表示装置の具体例としては、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置等が挙げられる。
画像表示装置としては、例えば、ブラックマトリックス、カラーフィルター、ブラックカラムスペーサから選ばれる1以上の部材が、本実施形態の樹脂硬化膜で形成されていることが好ましい。
樹脂硬化膜の被形成面を形成している基材の材質としては、特に限定されないが、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、アルミニウム、プリント配線基板などの表面に配線パターンの形成されている基板、アレイ基板等が挙げられる。
本実施形態の画像表示装置の製造方法は、本実施形態の樹脂硬化膜を上述した製造方法で形成する工程が含まれていればよく、樹脂硬化膜で形成された部材以外の部材については、常法に従って製造できる。
本実施形態の感光性樹脂組成物を硬化させた樹脂硬化膜は、優れた現像性を有し、着色剤分散性および耐溶剤性が良好で、高い弾性回復率を有する。このため、画像表示装置に備えられるブラックマトリックス、カラーフィルター、ブラックカラムスペーサの材料として好適である。
以下、実施例を参照して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
<固形分酸価の測定法>
JIS K6901 5.3.2に従って、ブロモチモールブルーとフェノールレッドの混合指示薬を用いて測定した。フェノール性水酸基含有樹脂(A)1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を意味する。
<エポキシ基当量の測定法>
JIS K7236:2001に従って、0.1mol/L過塩素酸酢酸標準溶液を用いて滴定し、電位差滴定装置で終点を決定した。
<水酸基当量の測定法>
JIS K6901の5.4に従って測定された樹脂の水酸基価であって、該樹脂1gをアセチル化する際に発生する酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を意味する。
<不飽和基当量の測定法>
重合性不飽和結合のモル数当たりの重合体の質量であり、モノマーの使用量に基づいて算出した計算値である。
<重量平均分子量(Mw)の測定法>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、下記条件にて測定し、標準ポリスチレン換算した。
カラム:ショウデックス(登録商標) LF-804+LF-804(昭和電工株式会社製)
カラム温度:40℃
試料:共重合体の0.2%テトラヒドロフラン溶液
展開溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計(ショウデックス(登録商標) RI-71S)(昭和電工株式会社製)
流速:1mL/min
<合成例1>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート201gを加え、窒素置換しながら攪拌し、120℃に昇温した。次いで、グリシジルメタクリレート128g(0.9モル)、トリシクロデカニルメタクリレート22g(0.1モル)からなる単量体混合物に、15gのt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(重合開始剤、日油社製、パーブチル(登録商標)O)を添加したものを、滴下ロートから2時間にわたって前記フラスコ中に滴下した。滴下終了後、120℃でさらに2時間攪拌して共重合反応を行い、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂(A-1a)として、樹脂EP-1の溶液を生成させた。
樹脂EP-1の溶液の固形分のエポキシ当量及び重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。
<比較合成例1>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート164gを加え、窒素置換しながら攪拌し、120℃に昇温した。次いで、グリシジルメタクリレート85g(0.6モル)、トリシクロデカニルメタクリレート66g(0.3モル)、及びスチレン10.4g(0.1モル)からなる単量体混合物に、12gのt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(重合開始剤、日油社製、パーブチル(登録商標)O)を添加したものを、滴下ロートから2時間にわたって前記フラスコ中に滴下した。滴下終了後、120℃でさらに2時間攪拌して共重合反応を行い、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂として、樹脂EP-2の溶液を生成させた。
樹脂EP-2の溶液の固形分のエポキシ当量及び重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。
<比較合成例2>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート139gを加え、フラスコ内を窒素ガス置換しながら攪拌し、120℃に昇温させた。次いで、トリシクロデカニルメタクリレート 22.0g(0.1モル)、ベンジルメタクリレート 70.0g(0.4モル)及びメタクリル酸 43.0g(0.5モル)からなるモノマー混合物に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(重合開始剤、日油株式会社製、パーブチル(登録商標)O) 6.6gを添加したものを別途用意した。このモノマー及び重合開始剤の混合物を、滴下ロートから2時間にわたってフラスコ中に滴下した。滴下終了後、120℃で更に2時間攪拌して共重合反応を行い、エポキシ基を含まない(メタ)アクリル樹脂として、樹脂EP-3の溶液を合成した。
樹脂EP-3の溶液の固形分のエポキシ当量及び重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。
<比較合成例3>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート139gを加え、フラスコ内を窒素ガス置換しながら攪拌し、120℃に昇温させた。次いで、ヒドロキシフェニルメタクリレート(PQMA) 71.2g(0.4モル)、グリシジルメタクリレート 85.2g(0.6モル)からなるモノマー混合物に、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(重合開始剤、日油株式会社製、パーブチル(登録商標)O)13gとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150gを添加したものを別途用意した。このモノマー及び重合開始剤の混合物を、滴下ロートから2時間にわたってフラスコ中に滴下した。滴下終了後、120℃で更に2時間攪拌して共重合反応を行い、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂として、樹脂EP-4の溶液を生成させた。フェノール性水酸基含有樹脂(A)の前駆体を合成した。
樹脂EP-4の溶液の固形分のエポキシ当量及び重量平均分子量を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2022062515000001
TCDMA:トリシクロデカニルメタクリレート
St:スチレン
BZMA:ベンジルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
GMA:グリシジルメタクリレート
PQMA:ヒドロキシフェニルメタクリレート
TBO:t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート
<実施例1>
攪拌装置、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、合成例1で得らえた樹脂EP1の溶液をそのまま用いて、そこにアクリル酸36g(0.5モル)、4-ヒドロキシ安息香酸54g(0.4モル)重合禁止剤としてメトキノン0.4g、触媒としてトリフェニルホスフィン0.5gを仕込み、酸素濃度が4%~7%となるように窒素ガスを注入した低酸素エアーを吹き込みながら110℃で10時間加熱した。
その後、酸価が15KOHmg/g以下であることを確認しプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート98gを加え、フェノール性水酸基含有樹脂(A)として、樹脂PH-1の溶液(固形分濃度30質量%、固形分酸価10.6KOHmg/g、重量平均分子量9300)を得た。
樹脂PH-1の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表2に示す。
<実施例2~4>
表2に示す条件で、実施例1と同様にして、フェノール性水酸基含有樹脂(A)として、樹脂PH-2~樹脂PH-4の溶液を合成した。
樹脂PH-2~樹脂PH-4の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例1>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、比較合成例1で得らえた樹脂EP-2を含む溶液そのまま用いた。そこにアクリル酸42g、重合禁止剤としてメトキノン0.4g、触媒としてトリフェニルホスフィン0.5gを仕込み、酸素濃度が4%~7%となるように窒素ガスを注入した低酸素エアーを吹き込みながら110℃で10時間加熱した。その後、酸価が1.0KOHmg/g以下であることを確認して、テトラヒドロフタル酸無水物を46g(0.3モル)仕込み110℃で2時間反応させ、樹脂溶液(固形分酸価68.2KOHmg/g、重量平均分子量9500)を得た。
得た樹脂の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例2>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、比較合成例2で得らえた樹脂EP-3の溶液をそのまま用い、フラスコ内を空気に置換して、グリシジルメタクリレート21.3g(0.15モル)、トリフェニルホスフィン(触媒) 0.5g及びブチルヒドロキシトルエン(重合禁止剤)0.5gを、投入した。その後、110℃で10時間にわたり反応を続けて、樹脂溶液(固形分酸価126KOHmg/g、重量平均分子量10000)を得た。
得た樹脂の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例3>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、比較合成例3で得らえた樹脂EP-4の溶液をそのまま用い、フラスコ内を空気に置換して、アクリル酸43.2g(0.6モル)、トリフェニルホスフィン(触媒)0.5g及びブチルヒドロキシトルエン(重合禁止剤)0.5gを、投入した。その後、110℃で10時間にわたり反応を続けて、樹脂溶液(固形分酸価4.2KOHmg/g、重量平均分子量7700)を得た。
得た樹脂の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2022062515000002
AA:アクリル酸
4-HA:4-ヒドロキシ安息香酸
3,5-DHA:3,5-ジヒドロキシ安息香酸
GMA:グリシジルメタクリレート
THPA:テトラヒドロフタル酸無水物
<実施例5>
攪拌装置、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート95.3g、エポキシ樹脂(A-1b)としてビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(南亜プラスチック社製、製品名 NPPN-438、エポキシ当量198)を198g、アクリル酸36g(0.5モル)、4-ヒドロキシ安息香酸69g(0.5モル)、重合禁止剤としてメトキノン0.4g、触媒としてトリフェニルホスフィン0.5gを加え、110℃に昇温した。その後110℃で10時間加熱し、酸価が10KOHmg/g以下であることを確認し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えることで、フェノール性水酸基含有樹脂(A)として、樹脂PH-5の溶液(固形分濃度30質量%、固形分酸価7.5KOHmg/g、重量平均分子量5600)を得た。
樹脂PH-5の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表3に示す。
<実施例6~8>
表3に示す条件で、実施例5と同様にして、フェノール性水酸基含有樹脂(A)として、樹脂PH-6~樹脂PH-8の溶液を合成した。
樹脂PH-6~樹脂PH-8の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表3に示す。
<比較例5>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート86gと、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(南亜プラスチック社製、製品名 NPPN-438、エポキシ当量198)を198g加え攪拌、溶解した。次いでアクリル酸72g、禁止剤であるメチルハイドロキノン0.3g、および触媒であるトリフェニルホスフィン0.7gを加え、空気を吹き込みながらフラスコ内を攪拌し、120℃に昇温させて2時間反応させた。次いで、コハク酸無水物を32g加え120℃で更に30分攪拌し、樹脂溶液(固形分酸価62.2KOHmg/g、重量平均分子量5300)を得た
得た樹脂の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表3に示す。
<比較例6>
攪拌装置、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート71gと、クレゾールノボラック系エポキシ(YDCN-704L、エポキシ当量:210)210gと、アクリル酸72g(1モル)と、触媒であるトリフェニルホスフィン0.2gと、重合禁止剤であるブチルヒドロキシトルエン0.7gとを加え、空気を吹き込みながらフラスコ内を攪拌し、120℃に昇温させて二時間反応させた。酸価が2以下であることを確認し、テトラヒドロフタル酸無水物29g(0.2モル)を加え更に30分間反応させることで樹脂溶液(固形分酸価34.8KOHmg/g、重量平均分子量7100)を得た。
得た樹脂の溶液の固形分の酸価、重量平均分子量、不飽和基当量を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2022062515000003
NPPN-438:南亜プラスチック社製ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量198)
YDCN-704L:新日鉄住金化学(株)製クレゾールノボラック系エポキシ(エポキシ当量210)
AA:アクリル酸
SA:コハク酸無水物
4-HA:4-ヒドロキシ安息香酸
THPA:テトラヒドロフタル酸無水物
<実施例9~16及び比較例7~12>
表4のように実施例1~8で得られたフェノール性水酸基含有樹脂(A)及び比較例1~6で合成した樹脂を使用した感光性樹脂組成物を作製した。
表4に記載の材料は、以下のものを使用した。
PGMEA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
OXE-01:1.2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、BASF社製IRGACURE OXE 01
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新中村工業株式会社製、製品名A-DPH)
KBM-403:3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(カップリング剤、信越シリコーン製、製品名KBM-403)
黒色ミルベース:以下の「ミルベースの調整」方法により用意した。
<ミルベースの調整>
カーボンブラック0.6gとラクタム系ブラック(BASF社製、Irgaphor Black S0100CF)3.6g、分散剤としてアジスパーPB822を7.5g、比較合成例2で合成したアクリル樹脂2.5g、PGMEA15gを金属缶にジルコニアビーズと共に入れ、ペイントシェーカーで5時間振ることでミルベースを作製した。
実施例9~16及び比較例7~12の感光性樹脂組成物について、それぞれ以下の方法により、光学密度(着色剤分散性)、現像性、現像残渣を評価した。その結果を表4および表5に示す。
Figure 2022062515000004
Figure 2022062515000005
<光学密度(着色剤分散性)の評価>
実施例9~実施例16及び比較例7~12の感光性樹脂組成物を10cm×10cmのIZO(In2O3-ZnO)基板(表面にIZOからなる配線パターンが形成されている基板)上に、塗膜の厚さが1.5μmとなるようにスピンコートした。その後、IZO基板を90℃で3分間加熱することにより、塗膜中の溶剤を揮発させた。次に、塗膜の全面をウシオ電機株式会社製マルチライトML-251D/Bと照射光学ユニットPM25C-100を用いて露光(露光量50mJ/cm2)し、光硬化させた。その後、0.2質量%の水酸化カリウム水溶液で120秒間現像し、更に230℃で30分間ポストベークすることで、目的とする樹脂硬化膜を得た。
透過濃度計(361T、X-lite社)を用いることにより、厚さ1.0μmの樹脂硬化膜について光学密度(Optical Density:OD)を測定した。
光学密度が高いほど、着色剤分散性に優れているといえる。
<現像形態、細線密着性の評価>
実施例9~16及び比較例7~12の感光性樹脂組成物を10cm×10cmのガラス基板上に、塗膜の厚さが2.5μmとなるようにスピンコートした。この後、ガラス基板を90℃で3分間加熱することにより溶剤を揮発させた。次に、塗膜にパターンマスクを載せ、マスクの上からウシオ電機株式会社製マルチライトML-251D/Bと照射光学ユニットPM25C-100を用いて露光(露光量20mJ/cm2 80mJ/cm2)し、光硬化させた。その後、2.38質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で120秒間現像し、残存している最小パターンのサイズを細線密着性とした。
その際に現像形態とパターンの変化が無くなる時間(現像時間)を確認した。
現像形態は未露光部が剥がれながら洗い流される剥離形態と未露光部が溶けながら洗い流される溶解形態があるが剥離が起こると表示不良が起こる可能性があるため溶解が好ましい。
表5に示すように、実施例9~16の感光性樹脂組成物は、樹脂硬化膜の光学密度(着色剤分散性)が高く、現像形態、細線密着性の評価が良好であった。
一方、比較例7~12の感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜は、実施例9~16と比較して、特に細線密着性、現像形態が劣っていた。これはフェノール性水酸基が主鎖から離れているために現像液中のアルカリ成分と効率よく塩を作ることで現像特性が高くなっているものと思われる。
本発明は、TMAHを現像液として用いた場合でも優れた現像性を有し、着色剤分散性に優れた感光性樹脂組成物に好適に用いることのできる、フェノール性水酸基含有樹脂を提供する。また、本発明は、TMAHを用いた場合でも優れた現像性を有し、着色剤分散性に優れた感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜、これを備える画像表示装置を提供する。

Claims (13)

  1. エポキシ基含有樹脂(A-1)由来の構成単位(a-1)と、
    不飽和モノカルボン酸(A-2)由来の構成単位(a-2)と、
    カルボキシ基とフェノール性水酸基とを含有する化合物(A-3)由来の構成単位(a-3)と、
    を含有し、
    前記エポキシ基含有樹脂(A-1)が、エポキシ基を含有する(メタ)アクリル樹脂(A-1a)又はエポキシ樹脂(A-1b)である、
    ことを特徴とするフェノール性水酸基含有樹脂。
  2. 前記フェノール性水酸基含有樹脂の酸価が30KOHmg/g以下である請求項1に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
  3. 前記フェノール性水酸基含有樹脂の水酸基当量が、200~2500g/モルである請求項1または2に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
  4. 前記フェノール性水酸基含有樹脂の不飽和基当量が、100~4000g/モルである請求項1~3のいずれか一項に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
  5. 前記不飽和モノカルボン酸(A-2)が、エチレン性不飽和基を含み、
    前記エチレン性不飽和基が、(メタ)アクリロイルオキシ基の一部である請求項1~4のいずれか一項に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
  6. 重量平均分子量が3000~20000である請求項1~5のいずれか一項に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
  7. 前記エポキシ基含有樹脂(A-1)のエポキシ基当量が、150~3000g/モルである請求項1~6のいずれか一項に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
  8. 前記不飽和モノカルボン酸(A-2)が、(メタ)アクリル酸である請求項1~7のいずれか一項に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
  9. 前記化合物(A-3)が、ヒドロキシ安息香酸誘導体である請求項1~8のいずれか一項に記載のフェノール性水酸基含有樹脂。
  10. 請求項1~9のいずれか一項に記載のフェノール性水酸基含有樹脂(A)と、
    溶剤(B)と、
    光重合開始剤(C)と、
    着色剤(D)と、
    反応性希釈剤(E)と、
    を含有する感光性樹脂組成物。
  11. 前記フェノール性水酸基含有樹脂(A)を1~30質量%含有し、
    前記溶剤(B)を3~30質量%含有し、
    前記光重合開始剤(C)を0.01~5質量%含有し、
    前記着色剤(D)を1~20質量%含有し、かつ
    前記反応性希釈剤(E)を1~20質量%含有する
    請求項10に記載の感光性樹脂組成物。
  12. 請求項10または11に記載の感光性樹脂組成物の樹脂硬化膜。
  13. 請求項12に記載の樹脂硬化膜を備えることを特徴とする画像表示装置。


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