JP2022061064A - 回転電機およびその製造方法 - Google Patents

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淳也 鈴木
Junya Suzuki
実透 矢部
Sanesuki Yabe
英也 西川
Hideya Nishikawa
正文 岡崎
Masabumi Okazaki
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Abstract

Figure 2022061064000001
【課題】マグネットの径方向のがたつきを抑えつつ、出力軸方向および周方向の高精度な位置決めとマグネットの保持が可能な回転電機を提供する。
【解決手段】出力軸2に固定されたロータコア12、ロータコア12の周方向に沿って配置された複数個のマグネット13、およびマグネット13を保持するマグネットホルダ14を備え、マグネットホルダ14は、円板状のベース部17から出力軸2に沿って延出されて各マグネット13の間に配置される複数個のアーム部16を有し、アーム部16は、マグネット13の外周の径方向の両端面を保持する外周端面保持部21および周方向の両側面を保持する周方向側面押え部22を有し、ロータコア12にマグネットホルダ14が固定されとともに、マグネット13はロータコア12、マグネットホルダ14の外周端面保持部21および周方向側面押え部22の間に保持されている。
【選択図】図3

Description

本願は、回転電機およびその製造方法に関する。
従来、モータ、発電機などに使用される回転電機には、ロータコアの外周に出力軸方向に沿って設けられたホルダ取り付け溝に櫛歯状のアームを備えたマグネットホルダを嵌合固定し、このマグネットホルダの各アーム間に永久磁石であるマグネットを出力軸方向から圧入気味に挿入することで、マグネットをロータコアの外周に固定する構造のものがある。
特に、下記の特許文献1記載のものでは、マグネットホルダのアーム、およびアームを保持するベース間にアームよりも小さいブリッジ部を形成し、マグネットの挿入時に、ブリッジ部が変形することで、マグネットを弾性によって保持している。
国際公開第2007/080888号
しかし、特許文献1記載の従来技術では、アーム基部を起点にアームが変形するため、アーム端部の開き度合いを完全に抑制することは困難である。また、変形するブリッジ部を有するアームによってマグネットの周方向の位置決め、および固定を行うため、周方向の位置決め精度が悪く、コギングトルク、トルクリップル等の回転電機としての性能が劣化する懸念がある。また、マグネットホルダは、ロータコアに設けた嵌合部に嵌合固定されるが、嵌合部にも所要の遊び、もしくは、マグネット挿入時の変形が生じるため、マグネットの周方向の位置決め精度を悪化させる懸念がある。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、マグネットの径方向のがたつきを抑えつつ、出力軸方向および周方向の高精度な位置決めとマグネットの保持が可能な回転電機およびその製造方法を提供することを目的とする。
本願に開示される回転電機は、
出力軸に固定されたロータコア、前記ロータコアの周方向に沿って配置された複数個のマグネット、および前記マグネットを保持するマグネットホルダを備え、
前記マグネットホルダは、中央に前記出力軸の挿通孔が形成された円板状のベース部と、前記ベース部から前記出力軸に沿って延出されて各々の前記マグネットの間に配置される複数個のアーム部とを有し、
前記ベース部には、その外周に沿って外周梁部が形成されるとともに、前記アーム部は、前記マグネットの外周の径方向の両端面を保持する外周端面保持部および前記マグネットの周方向の両側面を保持する周方向側面押え部が前記外周梁部から径方向内方に向けて形成されており、
前記ロータコアに前記マグネットホルダが固定され、前記マグネットは前記ロータコア、前記マグネットホルダの前記外周端面保持部および前記周方向側面押え部の間に保持されている。
また、本願に開示される回転電機の製造方法は、
出力軸に固定されるロータコアと、前記ロータコアの周方向に沿って配置される複数個のマグネットと、前記マグネットを保持するマグネットホルダとを備え、前記マグネットホルダは、中央に前記出力軸の挿通孔が形成された円板状のベース部と、前記ベース部から前記出力軸に沿って延出されて各々の前記マグネットの間に配置される複数個のアーム部とを有してなる回転電機の製造方法であって、
前記アーム部に前記マグネットの外周の径方向の両端面を保持する外周端面保持部および前記マグネットの周方向の両側面を保持する周方向側面押え部を形成するとともに、
前記ロータコアには、出力軸方向の片側端部に前記マグネットの出力軸方向の位置を規制する位置規制突起部を形成し、
前記マグネットを前記ロータコアに固定した後、前記マグネットホルダを前記ロータコアの前記位置規制突起部とは反対方向から挿入して前記マグネットホルダを前記ロータコアに固定し、前記マグネットを前記ロータコア、前記マグネットホルダの前記外周端面保持部、および前記周方向側面押え部の間に保持する。
本願に開示される回転電機およびその製造方法によれば、マグネットの径方向のがたつきを抑えつつ、出力軸方向および周方向の高精度な位置決めとマグネットの保持が可能となる。
実施の形態1における回転電機の断面図である。 実施の形態1の回転電機のロータの分解斜視図である。 実施の形態1の回転電機のマグネットホルダの外観を示す斜視図である。 実施の形態1の回転電機のマグネットホルダを出力軸方向から見た一部拡大平面図である。 実施の形態1の回転電機のロータコアの外観を示す斜視図である。 実施の形態1の回転電機のロータコアを構成するコア板の平面図である。 実施の形態1の回転電機のロータコアを構成するコア板の平面図である。 実施の形態1の回転電機のロータコアにマグネットホルダを組付けた状態を示す平面図である。 実施の形態1の回転電機においてロータコアとマグネットホルダとを組付けてマグネットを保持した状態を示す斜視図である。 図8をロータコア12の一端面側から見た平面図である。 実施の形態1の回転電機のロータの組立手順を示す説明図である。 実施の形態1の回転電機のロータの組立手順を示す説明図である。 実施の形態1の回転電機のロータの組立手順を示す説明図である。 実施の形態1の回転電機のロータの組立手順を示す説明図である。 実施の形態1の回転電機のロータの組立手順を示す説明図である。 実施の形態2における回転電機のマグネットホルダの外観を示す斜視図である 図11のマグネットホルダを出力軸方向から見た平面図である。 実施の形態3における回転電機のマグネットホルダの外観を示す斜視図である。 図13のマグネットホルダを出力軸方向から見た平面図である。
実施の形態1.
図1は、本願の実施の形態1における回転電機100の構成を示す断面図である。なお、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、かつ当事者の理解を容易にするため、既によく知られた事項の詳細説明および実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
この回転電機は、円筒形状のモータケース1に内蔵された出力軸2、この出力軸2に固定されたロータ3、およびこのロータ3の外周面に対してエアギャップを介して対向する内周面を有するステータ4を主体に構成されている。
また、モータケース1の一端側(図の上端側)には、フレーム8が設けられており、このフレーム8は、回転電機100の内部を閉塞する蓋の役目をなしている。また、モータケース1の他端側(図の下端側)には構造体10が一体的に取り付けられている。
ステータ4は、電機子巻線5が巻装され、モータケース1の内面に圧入固定されている。この電機子巻線5は、U相巻線の巻線端部と、V相巻線の巻線端部と、W相巻線の巻線端部とに夫々接続された3本の導体がまとめられて構成されている。そして、電機子巻線5に対して図の上部の近傍に環状配線部6が配置され、この環状配線部6は、電機子巻線5の端部にTIG溶接等で接続されている。環状配線部6から回転電機の軸線の延びる方向に巻線端部7が設けられている。この巻線端部7は、その一端側が後述のフレーム8を貫通して外部に延出され、他端側は、環状配線部6を介して電機子巻線5の一端部に接続されている。
ロータ3は、その周面に界磁極を構成する永久磁石であるマグネット(図1では図示省略)が複数対配置されている。また、出力軸2を回転自在に支持する一対の軸受9a、軸受9bを備えている。ロータ3の出力側(図の下方側)に設けられた軸受9aは、構造体10に固定され、また、反出力側(図の上方側)に設けられた軸受9bは、モータケース1内においてフレーム8に近接して配置されている。
出力軸2の反出力側の端部には、出力軸2の回転とともに回転するセンサロータ11が取り付けられ、このセンサロータ11は、1対または複数対の永久磁石を備えている。このセンサロータ11の軸方向の端面には、ギャップを介して回転センサ(図示省略)が配置されており、センサロータ11の永久磁石からの磁界の変化を検出して電気信号に変換する。
なお、センサロータ11および回転センサは、ここでは磁気センサタイプであるとして説明したが、磁気センサタイプ以外であってもよく、例えばレゾルバであってもよく、あるいはホールセンサであってもよい。
図2は、実施の形態1の回転電機100のロータ3の分解斜視図である。
実施の形態1におけるロータ3は、段スキュー構造が採用されており、その出力軸2に沿って前後2つのロータコア12が設けられ、各々のロータコア12の外周にはセグメントタイプのマグネット13が周方向に沿って8個配置されている。そして、各々のマグネット13は、各ロータコア12に対して個別に設けられたマグネットホルダ14によって保持されている。この場合、隣接列の同極性のマグネット13は、周方向に所定のステップ角ずつずれた位置で取り付けられている。
また、マグネット13の外側には円筒形状のカバー15が取り付けられており、このカバー15は、マグネット13が万一破損した際に、マグネット13が飛散して回転電機がロックしてしまうことを防止する機能を有する。
図3は、マグネットホルダ14の外観を示す斜視図、図4はマグネットホルダ14を出力軸の軸方向から見た一部拡大平面図である。
マグネットホルダ14は、合成樹脂製のものであり、円板状のベース部17を備えている。このベース部17には、その中央位置に出力軸2の挿通孔26が形成されている。また、ベース部17の外周部には、溝部18が、さらに溝部18よりも外径側には外周梁部19がそれぞれリング状に一体形成されている。
さらに、マグネットホルダ14には、ベース部17の周方向に沿ってマグネット13を保持するアーム部16が、マグネット13の数に対応して設けられている。各々のアーム部16は、全て同一形状であって、ベース部17から出力軸方向に沿って延出されるとともに、その基端部には溝部18を跨ぐ状態となるように、出力軸方向に向けて伸びるスリット部20が形成されている。なお、スリット部20の出力軸方向の長さは任意に設定することができる。また、外周梁部19の反アーム部側は、カバー15の挿入を容易にするため、先端部がテーパ形状に縮径されている。
また、アーム部16は、図4に示すように、外周梁部19から出力軸方向に延びる断面略円弧状の外周端面保持部21、この外周端面保持部21から径方向内方に突出した断面略台形状の周方向側面押え部22、および周方向側面押え部22からさらに径方向内方に突出した断面略鉤型の抜け防止用突起部25がそれぞれ一体形成されている。この場合、抜け防止用突起部25は、周方向側面押え部22から内方側に延出された延出部25a、およびこの延出部25aから直角に屈曲された屈曲部25bからなる。
ここに、上記の外周端面保持部21は、マグネット13の外周の径方向の両端面を保持する役目を果たし、また、周方向側面押え部22は、マグネット13の周方向の両側面を保持する役目を果たす。そのため、周方向側面押え部22には、マグネット13の周方向の一方の側面を押える第1押え面22a、およびマグネット13の周方向の他方の側面を押える第2押え面22bがそれぞれ形成されている。また、抜け防止用突起部25は、マグネットホルダ14をロータコア12に組み付けた際にアーム部16がロータコア12の外周側へ抜け出すのを防止するための役目を果たす。
図5は実施の形態1の回転電機のロータコア12の外観を示す斜視図、図6Aは図5のロータコア12のA―A線に沿う断面図、図6Bは図5のB―B線に沿う断面図である。
ロータコア12は、図6Aおよび図6Bに示すように、例えば電磁鋼板からなる厚さ約0.5mmの略8角形状をした2種類のコア板30a、30bを所要枚数分積層して、積層側面を溶接することで構成されている。
そして、このロータコア12には、その中央位置に出力軸2の挿通孔31が形成されている。また、ロータコア12の外周には、各々のマグネット13が接する長方形の平面状のマグネット装着面27が周方向に沿ってマグネット13の数に対応した数だけ形成されている。また、各々のマグネット装着面27の出力軸方向の片側端部には、マグネット13の出力軸方向の位置を規制するための位置規制突起部28が設けられている。さらに、ロータコア12の外周部の各々のマグネット装着面27の間には、ロータコア12をマグネットホルダ14に組付けた際に、マグネットホルダ14の前述の抜け防止用突起部25が嵌合する嵌合溝29が形成されている。
なお、ここでは、説明の便宜上、ロータコア12の出力軸方向の両端面の内、位置規制突起部28が形成されている端面側を突起部形成側と、その反対の端面側を反突起部形成側と称する。
図7はロータコア12にマグネットホルダ14を組付けた状態を出力軸方向の突起部形成側から見た平面図、図8はロータコア12とマグネットホルダ14とを組付けてマグネット13を保持した状態を示す斜視図、図9は図8をロータコア12の突起部形成側から見た平面図である。
ロータコア12にマグネットホルダ14を組付けた状態では、マグネットホルダ14の周方向側面押え部22の抜け防止用突起部25側の第1押え面22aの一部、および抜け防止用突起部25の全部が嵌合溝29に圧入固定されている。この場合、抜け防止用突起部25の屈曲部25bと嵌合溝29の間には僅かな隙間32が構成されるような寸法設定となっている。なお、33は、ロータコア12のマグネット装着面27とマグネットホルダ14の外周梁部19との間に生じる空間部である。
次に、実施の形態1の回転電機のロータ3の組立手順について図10A~図10Eを参照して説明する。
ロータコア12のマグネット装着面27にそれぞれマグネット13を配置した上で、ロータコア12およびマグネット13を組立治具(図示せず)に固定する(図10A)。次いで、マグネットホルダ14をロータコア12の反突起部形成側から出力軸方向に挿入する(図10B)。
その際、マグネットホルダ14の抜け防止用突起部25をロータコア12の嵌合溝29に圧入固定する。これにより、マグネットホルダ14がロータコア12に対して位置決め固定される。また、マグネット13は、マグネットホルダ14のアーム部16および外周梁部19の弾性によってロータコア12のマグネット装着面27とマグネットホルダ14の外周端面保持部21との間に狭着される。
マグネットホルダ14の外周端面保持部21は、マグネット13が確実に圧入されるような寸法関係となっており、かつ抜け防止用突起部25の屈曲部25bと嵌合溝29の間に隙間32を設けることで、マグネットホルダ14の挿入時に抜け防止用突起部25の屈曲部25bが外周側に変位する(図9矢印の方向)。この場合、マグネットホルダ14の第1押え面22aは、ロータコア12のマグネット装着面27に対して垂直になっており、かつ、第1押え面22aの一部および抜け防止用突起部25の全部が嵌合溝29に圧入固定される。これにより、マグネット13の周方向に沿う両側面は、マグネットホルダ14の第1押え面22aを基準としてロータコア12に組付けられる。
そして、マグネットホルダ14を挿入した2個1組のロータコア12に出力軸2を圧入する(図10C)。次いで、マグネット13の飛散防止用のカバー15を出力軸方向から挿入し(図10D)、続いて、カバー15の出力軸方向端部を径方向内側に折り曲げて折り曲げ部34を設けることでロータ3が完成する(図10E)。
以上のように構成されたこの実施の形態1における回転電機によれば、次の効果が得られる。
この実施の形態1では、マグネットホルダ14の挿入時に外周梁部19が外周側に変形し易くなっており、かつ抜け防止用突起部25がロータコア12の嵌合溝29に嵌合されているので、アーム部16の先端同士が周方向に互いに過剰に開くのを防止でき、マグネット13とのがたつきを抑制する高精度な位置決めが可能となる。
また、アーム部16にスリット部20を設けてアーム部16の剛性を下げているので、マグネット13の寸法ばらつきに対する尤度が大きくなり、マグネットホルダ14自身の耐久性を向上させつつ、外周梁部19の弾性によって高い保持力でマグネット13を保持することが可能となる。
また、マグネットホルダ14の外周端面保持部21は、マグネット13が確実に圧入されるような寸法関係となっており、かつ抜け防止用突起部25の屈曲部25bと嵌合溝29の間に隙間32を設けることで、マグネットホルダ14の挿入時に抜け防止用突起部25の屈曲部25bが外周側に変位する。この場合、マグネットホルダ14の第1押え面22aは、ロータコア12のマグネット装着面27に対して垂直になっており、かつ、第1押え面22aの一部および抜け防止用突起部25の全部が嵌合溝29に圧入固定される。このことから、マグネット13の周方向に沿う両側面はマグネットホルダ14の第1押え面22aを基準としてロータコア12に組付けることが可能となり、マグネット13をロータコア12に対して高精度で位置決め、固定することが可能となる。
なお、マグネットホルダ14の第1押え面22aがロータコア12のマグネット装着面27に対して垂直の関係になっておれば、マグネット13の周方向を高精度に位置決めする上では好ましいが、垂直でない場合でもアーム部16の先端の開きを防止できるため、マグネット13とのがたつきを抑制する高精度な位置決めが可能となる。
また、ロータコア12にマグネットホルダ14を組付けた状態では、マグネット13の出力軸方向の両端面は、ロータコア12の位置規制突起部28とマグネットホルダ14の外周梁部19のアーム部形成側の端面との間で狭着保持される。これにより、外周梁部19の変形および弾性でマグネット13の出力軸方向のサイズばらつきを吸収してマグネット13を保持することから、高精度かつ、高い保持力でマグネット13の出力軸方向を位置決めして保持することが可能となる。さらに、カバー15の折り曲げ部34の保持力のみでマグネット13の出力軸方向を保持する場合と比較して、マグネットホルダ14と、ロータコア12の圧入力も加えて保持することから、より強固にマグネット13の出力軸方向を保持することが可能となる。
また、ロータコア12とマグネット13を組立治具に固定した後、ロータコア12にマグネットホルダ14を挿入することにより、8個のマグネット13を一括で位置決め固定することができ、作業効率が高まる。また、マグネットホルダ14は、外周梁部19の反アーム部側は、先端部がテーパ形状に縮径されているので、カバー15の挿入性が向上する。
以上のように、この実施の形態1の回転電機は、マグネットの径方向のがたつきを抑えつつ、出力軸方向および周方向の位置決めを高精度に実施できるので、コギングトルク、あるいはトルクリップルなどの不具合発生を無くし、回転電機としての性能を良好に維持することができる。
実施の形態2.
図11は実施の形態2における回転電機のマグネットホルダの外観を示す斜視図、図12は図11のマグネットホルダを出力軸方向から見た平面図である。なお、実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には、同一の符合を付す。
この実施の形態2は、実施の形態1の変形例であり、マグネットホルダ14自体の信頼性を向上し、反ベース部側のアーム部16の先端部の開きをさらに抑制することでマグネット13の位置決めをより一層高精度なものにする。また、マグネットホルダ14の挿入荷重を下げることで組立性を向上するとともに、マグネット13のサイズばらつきに対する尤度を上げ、これにより、マグネット13の加工費を低減することを目的としている。
そのため、先の実施の形態1では、マグネットホルダ14のベース部17の全周に外周梁部19を設けているのに対して、この実施の形態2では、マグネットホルダ14のベース部17において、溝部18の形成を省略するとともに、外周梁部19における各アーム部16間の部分を局所的に切除した切断部19aを設けている。そのため、外周梁部19の切断部19aを除く残余の部分は、各アーム部16の基端部から周方向に沿って左右に張り出しており、この張り出した部分がマグネット13の出力軸方向の位置を規制する位置規制部19bとして形成されている。
なお、マグネットホルダ14における各々のアーム部16のその他の構成、ベース部17、スリット部20の構成、およびロータコア12の形状については、実施の形態1と同様である。また、ロータ3の組立手順は、実施の形態1の場合と同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。
以上のように構成されたこの実施の形態2における回転電機によれば、次の効果が得られる。
すなわち、この実施の形態2では、実施の形態1と同様、マグネット13の径方向のがたつきを抑えつつ、出力軸方向および周方向の位置決めを高精度にすることができる。これに加えて、実施の形態2では、マグネットホルダ14の外周梁部19に切断部19aを設けてアーム部16の剛性を下げているので、マグネットホルダ14の挿入時にアーム部16の外周側への変形がより容易となる。
そして、このように、外周梁部19が外周方向へ変形し易くなることから、マグネットホルダ14の挿入時におけるアーム部16の先端部分の開きを一層抑制することができ、より高精度にマグネット13の位置を規制することが可能となる。また、アーム部16の剛性を下げることでマグネットホルダ14の挿入時の挿入荷重を下げることが可能となり、組立性が向上する。
また、マグネット13の周方向および出力軸方向のサイズばらつきに対する尤度がさらに高くなるため、マグネットホルダ14自体の信頼性が向上するとともに、マグネット13の加工精度を落とすことが可能となり、製品の低コスト化を図ることが可能となる。
実施の形態3.
図13はこの実施の形態3におけるマグネットホルダの外観を示す斜視図、図14は図13のマグネットホルダを出力軸方向から見た平面図である。なお、実施の形態1と対応もしくは相当する構成部分には、同一の符合を付す。
この実施の形態3は、実施の形態1の変形例でありアーム部16の先端の開きをさらに抑制することでマグネット13の位置決めをより高精度にすることに加え、マグネット13の保持力をさらに向上することを目的としている。
そのため、この実施の形態3では、マグネットホルダ14の抜け防止用突起部25の屈曲部25bにおいて、ロータコア12の嵌合溝29との間に生じる隙間32に向けて突出する圧入リブ25cがアーム部16の基端側から先端側に向けて設けられている。
この場合、圧入リブ25cは、出力軸方向においてアーム部16の基端側から先端側に向かうにつれて径方向の寸法が漸減するようにテーパ形状に形成してもよい。また、圧入リブ25cの出力軸方向の長さは適宜変更することが可能である。さらに、圧入リブ25cの厚みは、マグネット13のサイズが最小となる場合のアーム部16の変形を見越して、圧入リブ25cが嵌合溝29に常に圧入されるように設定するのが好ましい。
なお、マグネットホルダ14における各々のアーム部16のその他の構成、ベース部17、スリット部20の構成、およびロータコア12の形状については実施の形態1と同様である。また、ロータ3の組立手順は、実施の形態1の場合と同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。また、この実施の形態3では、実施の形態1の構成を前提として、圧入リブ25cを設けた場合について説明したが、実施の形態2の構成において、抜け防止用突起部25の屈曲部25bに圧入リブ25cを設けることは勿論可能である。
以上のように構成されたこの実施の形態3における回転電機によれば、次の効果が得られる。
すなわち、この実施の形態3では、実施の形態1の場合と同様、マグネット13の径方向のがたつきを抑えつつ、出力軸方向および周方向の位置決めを高精度にすることができる。これに加えて、抜け防止用突起部25の屈曲部25bにおいて、ロータコア12の嵌合溝29との間に生じる隙間32に向けて突出する圧入リブ25cを設け、この圧入リブ25cを嵌合溝29に圧入固定するようにしているので、アーム部16の先端部同士の開きを抑制するとともに、マグネット13の保持力を向上することが可能となる。
なお、前述の説明内容は、特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。例えば、前述の説明では、段スキュー構造の回転電機に本願を適用した場合の例を示したが、段スキュー構造を有しない回転電機に本願を適用することも可能である。また、本願は、軸方向に分割されていないマグネットホルダ(例えば、特許文献1に記載のマグネットホルダ)にも適用可能である。さらに、マグネットの個数を限定するものではない。
さらに、本願は、様々な例示的な実施の形態が記載されているが、一つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるものではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも一つの構成要素を変形する場合、追加する場合、または省略する場合、さらには、少なくとも一つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれものとする。
1 モータケース、2 出力軸、3 ロータ、4 ステータ、5 電機子巻線、
9a,9b 軸受、12 ロータコア、13 マグネット、14 マグネットホルダ、
15 カバー、16 アーム部、17 ベース部、18 溝部、19 外周梁部、
19a 切断部、19b 位置規制部、20 スリット部、21 外周端面保持部、
22 周方向側面押え部、22a 第1押え面、22b 第2押え面、
25 抜け防止用突起部、25a 延出部、25b 屈曲部、25c 圧入リブ、
26 挿通孔、27 マグネット装着面、28 位置規制突起部、29 嵌合溝、
31 挿通孔、32 隙間。

Claims (10)

  1. 出力軸に固定されたロータコア、前記ロータコアの周方向に沿って配置された複数個のマグネット、および前記マグネットを保持するマグネットホルダを備え、
    前記マグネットホルダは、中央に前記出力軸の挿通孔が形成された円板状のベース部と、前記ベース部から前記出力軸に沿って延出されて各々の前記マグネットの間に配置される複数個のアーム部とを有し、
    前記ベース部には、その外周に沿って外周梁部が形成されるとともに、前記アーム部は、前記マグネットの外周の径方向の両端面を保持する外周端面保持部および前記マグネットの周方向の両側面を保持する周方向側面押え部が前記外周梁部から径方向内方に向けて形成されており、
    前記ロータコアに前記マグネットホルダが固定され、前記マグネットは前記ロータコア、前記マグネットホルダの前記外周端面保持部および前記周方向側面押え部の間に保持されている回転電機。
  2. 前記外周梁部の前記アーム部の間に位置する部分には、切断部が形成されている請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記ロータコアの外周部には、その周方向に沿ってマグネットが装着されるマグネット装着面がマグネットの数に対応して設けられるとともに、前記マグネット装着面の出力軸方向の片側端部には前記マグネットの出力軸方向の位置を規制する位置規制突起部が形成されており、前記マグネットの出力軸方向の両端部が前記位置規制突起部と前記マグネットホルダの前記外周梁部により狭着されている請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記アーム部には抜け防止用突起部が設けられるとともに、前記ロータコアの外周部の各々の前記マグネット装着面の間には、前記抜け防止用突起部が嵌合される嵌合溝が形成されている請求項3に記載の回転電機。
  5. 前記抜け防止用突起部は、前記ロータコアの前記嵌合溝に圧入固定されている請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記周方向側面押え部は、前記マグネットの周方向の一方の側面を保持する第1押え面および他方の側面を保持する第2押え面を有し、前記第1押え面は前記ロータコアの前記マグネット装着面に対して垂直に形成され、かつ、前記抜け防止用突起部は、前記周方向側面押え部から径方向内方に延出された延出部、およびこの延出部から直角に屈曲された屈曲部からなる請求項4または請求項5に記載の回転電機。
  7. 前記抜け防止用突起部の前記嵌合溝への嵌合状態において、前記抜け防止用突起部の前記屈曲部と前記嵌合溝との間には隙間が形成されている請求項6に記載の回転電機。
  8. 前記マグネットホルダの前記抜け防止用突起部の前記屈曲部には、前記ロータコアの前記嵌合溝との間に生じる前記隙間に向けて突出する圧入リブが形成されている請求項7に記載の回転電機。
  9. 前記ロータコアは、前記出力軸に沿って複数段設けられた段スキュー構造である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の回転電機。
  10. 出力軸に固定されるロータコアと、前記ロータコアの周方向に沿って配置される複数個のマグネットと、前記マグネットを保持するマグネットホルダとを備え、前記マグネットホルダは、中央に前記出力軸の挿通孔が形成された円板状のベース部と、前記ベース部から前記出力軸に沿って延出されて各々の前記マグネットの間に配置される複数個のアーム部とを有してなる回転電機の製造方法であって、
    前記アーム部に前記マグネットの外周の径方向の両端面を保持する外周端面保持部および前記マグネットの周方向の両側面を保持する周方向側面押え部を形成するとともに、
    前記ロータコアには、出力軸方向の片側端部に前記マグネットの出力軸方向の位置を規制する位置規制突起部を形成し、
    前記マグネットを前記ロータコアに固定した後、前記マグネットホルダを前記ロータコアの前記位置規制突起部とは反対方向から挿入して前記マグネットホルダを前記ロータコアに固定し、前記マグネットを前記ロータコア、前記マグネットホルダの前記外周端面保持部、および前記周方向側面押え部の間に保持する回転電機の製造方法。
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