JP2022054539A - 圧接構造及び端子付き電線 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022054539000001
【課題】接触抵抗の増加を抑えること。
【解決手段】複数本の素線11aから成る芯線11及び芯線11を覆う被覆12が設けられた電線10と、導電性材料から成り、かつ、互いに間隔を空けて対向配置された圧接端面43a,43aを有し、少なくともそれぞれの圧接端面43a,43a側で芯線11が剥き出しになっている芯線露出部11Xをそれぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片43,43と、導電性材料から成り、それぞれの圧接端面43a,43aの間に突出状態で配置され、芯線露出部11Xにおける素線11aの間に割り込んで、その素線11aを圧接端面43a,43a側に押し付ける突起部44と、を備えること。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧接構造及び端子付き電線に関する。
従来、端子付き電線においては、電線と端子金具とを物理的且つ電気的に接続させるための接続構造として、端子金具における一対の圧接片でその間に電線の芯線(複数本の素線の集合体)を挟み込ませる圧接構造が知られている。この種の圧接構造については、例えば、下記の特許文献1に開示されている。また、別の圧接構造としては、例えば、下記の特許文献2に開示されているが如く、端子金具に設けた突刺部を電線の被覆の上から突き刺して貫通させる形態のものが知られている。
特開2000-058148号公報 特開2003-264012号公報
ところで、上記特許文献1の形態の如き圧接構造においては、全ての素線が一対の圧接片によって直接的又は間接的に加圧されることになる。しかしながら、この圧接構造においては、素線の本数が多いほど、圧接片に直接接触することのできない素線の存在が顕著になり、この非接触状態の素線に周囲の素線を介して圧接片からの加圧力を伝えることができなければ、この非接触状態の素線に電流が流れ難くなって、接触抵抗の増加を招いてしまう虞がある。
そこで、本発明は、接触抵抗の増加を抑えることが可能な圧接構造及び端子付き電線を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係る圧接構造は、複数本の素線から成る芯線及び前記芯線を覆う被覆が設けられた電線と、導電性材料から成り、かつ、互いに間隔を空けて対向配置された圧接端面を有し、少なくともそれぞれの前記圧接端面側で前記芯線が剥き出しになっている芯線露出部をそれぞれの前記圧接端面の間に圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片と、導電性材料から成り、それぞれの前記圧接端面の間に突出状態で配置され、前記芯線露出部における前記素線の間に割り込んで、その素線を前記圧接端面側に押し付ける突起部と、を備えることを特徴としている。
ここで、前記芯線露出部の全ての前記素線は、前記圧接端面と前記突起部とに挟み込まれて加圧されるものと、それぞれの前記圧接端面に挟み込まれて加圧されるものと、に大別されることが望ましい。
また、前記芯線露出部の全ての前記素線は、前記圧接端面と前記突起部とに挟み込まれて加圧されることが望ましい。
また、前記突起部は、それぞれの前記圧接端面の間に前記電線を圧入させる際の圧入方向とは逆向きに突出させることが望ましい。
また、前記突起部は、少なくとも先端が先細り形状に形成されることが望ましい。
また、前記突起部は、それぞれの前記圧接端面の対向配置方向における幅が先端よりも根元に向かうほど広くなることが望ましい。
また、上記目的を達成する為、本発明に係る端子付き電線は、複数本の素線から成る芯線及び前記芯線を覆う被覆が設けられた電線と、前記電線に組み付けられた端子金具と、を備え、前記端子金具は、互いに間隔を空けて対向配置された圧接端面を有し、少なくともそれぞれの前記圧接端面側で前記芯線が剥き出しになっている芯線露出部をそれぞれの前記圧接端面の間に圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片と、それぞれの前記圧接端面の間に突出状態で配置され、前記芯線露出部における前記素線の間に割り込んで、その素線を前記圧接端面側に押し付ける突起部と、を備えることを特徴としている。
本発明に係る圧接構造は、それぞれの圧接端面の間に芯線露出部を圧入させた一対の圧接片と、それぞれの圧接端面の間で芯線露出部における素線の間に割り込んで、その素線を圧接端面側に押し付ける突起部と、を備えている。このため、この圧接構造においては、一方の圧接端面と突起部がその間に挟み込んだ全ての素線に対して加圧力を作用させ、かつ、他方の圧接端面と突起部がその間に挟み込んだ全ての素線に対して加圧力を作用させることができる。従って、本発明に係る圧接構造は、圧接片に直接接触していない非接触状態の素線が存在しているが、突起部を設けていないものと比較して、加圧力を作用させられない非接触状態の素線の本数を減らす又は無くすことができるので、接触抵抗の増加を抑えることができる。そして、本発明に係る端子付き電線は、その圧接構造を備えるものであり、芯線露出部においての接触抵抗の増加を抑制できるので、通電性能や耐久性など、その製品としての品質を向上させることができる。
図1は、実施形態の端子付き電線を示す斜視図である。 図2は、実施形態の端子金具を示す斜視図である。 図3は、図1のX-X線断面に相当する図であり、予め形成された芯線露出部と共に実施形態の圧接構造と電線組付け工程を示している。 図4は、図1のX-X線断面に相当する図であり、電線の圧入に伴い形成された芯線露出部と共に実施形態の圧接構造と電線組付け工程を示している。 図5は、電線について説明する斜視図である。 図6は、実施形態の突起部を電線の軸線方向に見た平面図である。 図7は、実施形態の突起部を一対の圧接片の対向配置方向に見た平面図である。 図8は、変形形態1の突起部を一対の圧接片の対向配置方向に見た平面図である。 図9は、変形形態2の突起部を電線の軸線方向に見た平面図である。 図10は、変形形態3の突起部を電線の軸線方向に見た平面図である。
以下に、本発明に係る圧接構造及び端子付き電線の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
[実施形態]
本発明に係る圧接構造及び端子付き電線の実施形態の1つを図1から図10に基づいて説明する。
図1の符号1は、本実施形態の端子付き電線を示す。この端子付き電線1は、後述する製造方法を用いて作り出される。
端子付き電線1は、電線10と当該電線10に組み付けられた端子金具20とを備えており、これらが物理的且つ電気的に接続されている(図1から図4)。この端子付き電線1は、電線10の端末に端子金具20が組み付けられるものであってもよく、電線10の両端部の間の一部分に端子金具20が組み付けられるものであってもよい。この端子付き電線1は、後述するように、一対の圧接片43,43の間に電線10を圧入させた圧接構造を備えており、この圧接構造によって、電線10と端子金具20とを物理的且つ電気的に接続させる。この端子付き電線1は、その圧接構造を少なくとも1箇所に備えている。
端子付き電線1は、電線10を1本だけ具備している場合、この1本の電線10に端子金具20が少なくとも1つ組み付けられる。後述する具体例においては、これらの端子付き電線1に適用される端子金具20を例示している。
一方、端子付き電線1は、電線10を複数本具備している場合、それぞれの電線10が1つ又は複数の端子金具20を介して接続される。例えば、この場合の端子付き電線1は、複数本の電線10を1つの端子金具20における電線10毎の少なくとも1組の一対の圧接片43,43に圧入させることによって、このジョイント端子としての端子金具20を介して複数の電線10を互いに電気接続させる。また、例えば、この場合の端子付き電線1は、それぞれの電線10の間にジョイント端子としての端子金具20を1つずつ介在させ、その端子金具20毎に、少なくとも2本の電線10を1つの端子金具20における電線10毎の少なくとも1組の一対の圧接片43,43に圧入させることによって、全ての電線10を互いに電気接続させる。
電線10は、複数本の素線11aから成る芯線11と、この芯線11を覆う被覆12と、を備える(図5)。ここで示す電線10は、導電性の金属の線材から成る素線11aが円柱状に複数本束ねられた芯線11と、この芯線11を同心上で外表面側から覆う円筒状の被覆12と、を備えている。尚、図中の電線11は、後述する芯線露出部11Xとなる箇所の被覆12が予め剥ぎ取られたものを示している。
端子金具20は、金属等の導電性材料で成形される。ここで示す端子金具20は、金属板を母材にしたプレス形成によって形作られている。また、ここで示す端子金具20は、相手方端子金具の端子接続体(図示略)に対して物理的且つ電気的に接続される端子接続体30と、電線10の端末の芯線11に対して物理的且つ電気的に接続される芯線接続体40と、電線10の端末の被覆12に対して物理的に接続される被覆接続体50と、を有する(図1及び図2)。
例えば、端子金具20の端子接続体30と相手方端子金具の端子接続体は、その内の一方が雌端子形状に形成され、かつ、その内の他方が雄端子形状に形成されて、互いに挿入嵌合させられる。この例示では、端子金具20の端子接続体30が雌端子形状に形成され、相手方端子金具の端子接続体が雄端子形状に形成されている。
芯線接続体40は、その主体となる部分が、底部41と、この底部41の両端から同じ向きに突出させた一対の片部42,42と、によって構成される(図1及び図2)。電線10の端末は、その底部41と一対の片部42,42とで囲まれた空間内に収容される。ここで示す芯線接続体40においては、一対の片部42,42が底部41の両端から垂設されている。
この芯線接続体40においては、例えば、それぞれの片部42,42における自由端42a,42aの間の開口40aから電線10の端末が内壁面42b,42bの間に挿入される(図1及び図2)。電線10の芯線11は、少なくともそれぞれの片部42,42の内壁面42b,42b側で芯線接続体40に対して物理的且つ電気的に接続させる。そこで、この芯線接続体40は、更に、内方の空間に収容された電線10の芯線11をそれぞれの片部42,42の内壁面42b,42bの間で物理的且つ電気的に接続させる少なくとも1組の一対の圧接片43,43を有している(図1及び図2)。ここで示す芯線接続体40は、その一対の圧接片43,43を2組有している。つまり、ここで示す端子金具20においては、圧接構造が2箇所に設けられている。また、ここで示す圧接片43は、母材となる金属板の板厚分の厚みを有する片体として形成されている。
その一対の圧接片43,43は、それぞれの片部42,42の内壁面42b,42b側から各々突出させる。そして、この一対の圧接片43,43は、それぞれの片部42,42の対向配置方向で互いに間隔を空けて対向配置させ、その間に電線10の芯線11を圧入させる圧接端面43a,43aを有する(図3及び図4)。この圧接構造においては、そのそれぞれの圧接端面43a,43aを介して、電線10の芯線11を一対の圧接片43,43に対して物理的且つ電気的に接続させる。それぞれの圧接端面43a,43aは、電線10の開口40aからの挿入方向に沿う平面であり、その開口40a側から底部41にまで延在させている。よって、それぞれの圧接端面43a,43aは、その延在方向に沿う長さと、一対の圧接片43,43の厚み分の幅と、を有する平面になっている。
電線10の芯線11は、それぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入させることによって、一対の圧接片43,43に対して物理的且つ電気的に接続させる。このため、一対の圧接片43,43においては、それぞれの圧接端面43a,43aの間隔を芯線11の直径よりも狭めている。ここでは、芯線11の直径に対してそれぞれの圧接端面43a,43aの間隔を如何様な大きさにするのかについて、この技術分野で周知の対応関係に設定されている。
また、この一対の圧接片43,43は、開口40a側の端部に、それぞれの圧接端面43a,43aの間に電線10を圧入させる際の挿入開始点であり、それぞれの圧接端面43a,43aの間隔よりも間口の広い芯線導入部を有している。例えば、この一対の圧接片43,43は、開口40a側の端部に、圧接端面43a,43aに連なり、かつ、この圧接端面43a,43aとの境界から開口40a側に向かうほど互いの間隔が拡がる傾斜部43b,43bを有している(図3及び図4)。芯線導入部は、そのそれぞれの傾斜部43b,43bによって形成される。その傾斜部43b,43bは、圧接端面43a,43aと同様の平面として形成されたものであってもよく、刃形の圧接刃として形成されたものであってもよい。図では識別し難いが、図3は圧接端面43aに連なる平面であって、圧接片43の厚み分の幅を有する傾斜面としての傾斜部43bを示しており、図4は圧接刃として形成された傾斜部43bを示している。
この圧接構造において、電線10は、少なくともそれぞれの圧接端面43a,43a側で芯線11が剥き出しになっている芯線露出部11Xを有している(図3及び図4)。そして、この圧接構造においては、その芯線露出部11Xをそれぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入させることによって、この芯線露出部11Xにおける剥き出し部分の素線11aをそれぞれの圧接端面43a,43aに接触させる。つまり、一対の圧接片43,43は、それぞれの圧接端面43a,43aに対して、芯線露出部11Xにおける全ての素線11aの内の少なくとも一部を接触させるものとして形成されている。
ここで、電線10においては、芯線露出部11Xとなる箇所の被覆12をそれぞれの圧接端面43a,43aの間への圧入前に一周に亘って予め剥ぎ取っておくことによって、一周に亘って外表面が剥き出しになっている芯線露出部11Xを形成しておいてもよい(図3及び図5)。例えば、電線10においては、その軸線方向における被覆12の剥ぎ取りの長さが長いほど、後述する突起部44が芯線露出部11Xの素線間に入り込んだ際に、素線11aが開口40a側に逃げ易くなる。このため、電線10においては、被覆12を一対の圧接片43,43の厚み分と同等の長さに剥ぎ取った芯線露出部11Xを形成しておくなど、突起部44が芯線露出部11Xの素線間に入り込んだ際に、素線11aの開口40a側への動きを周囲の被覆12で抑え込めるようにしておくことが望ましい。この芯線露出部11Xは、それぞれの傾斜部43b,43bが傾斜面であるか圧接刃であるかに拘わらず、このそれぞれの傾斜部43b,43bを介してそれぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入される。図3では、それぞれの傾斜部43b,43bが傾斜面であって、かつ、この予め形成されている芯線露出部11Xを用いたパターンを例示している。
また、電線10においては、一対の圧接片43,43の間への圧入と共に、そのそれぞれの傾斜部43b,43bでそれぞれの圧接端面43a,43a側の被覆12が切断されることによって、それぞれの圧接端面43a,43a側で芯線11が剥き出しになっている芯線露出部11Xを形成してもよい。この電線10においては、それぞれの傾斜部43b,43bが傾斜面であるか圧接刃であるかに拘わらず、このそれぞれの傾斜部43b,43bでそれぞれの圧接端面43a,43a側の被覆12が切断され、これにより形成された芯線露出部11Xがそれぞれの圧接端面43a,43aの間に圧入される。よって、それぞれの傾斜部43b,43bは、傾斜面とする場合でも、被覆12を切断し得るものとして形成される。また、それぞれの傾斜部43b,43bは、圧接刃にすることによって、被覆12が切断され易くなるので、被覆12の切断の信頼性を向上させることができる。図4では、それぞれの傾斜部43b,43bが圧接刃であって、この圧接刃で芯線露出部11Xが形成されるパターンを例示している。
ところで、この種の圧接構造においては、先に示したように、それぞれの圧接端面43a,43aに接触する接触状態の素線11aと、それぞれの圧接端面43a,43aに接触しない非接触状態の素線11aと、が芯線露出部11Xに存在することになる。このため、この圧接構造においては、接触抵抗の増加を抑えるべく、それぞれの圧接端面43a,43aからの加圧力が直接的に作用させられている接触状態の素線11aを介して、この加圧力を非接触状態の素線11aに対して間接的に伝達させることが望まれる。しかしながら、この圧接構造においては、そのような間接的な力を素線間の隙間等で非接触状態の素線11aに伝えることができなかった場合、この非接触状態の素線11aに電流が流れ難くなって、接触抵抗の増加を招く虞がある。
そこで、この圧接構造には、それぞれの圧接端面43a,43aの間に突出状態で配置され、芯線露出部11Xにおける素線11aの間に割り込んで、その素線11aを圧接端面43a,43a側に押し付ける突起部44を設ける(図3及び図4)。換言するならば、この圧接構造は、それぞれの圧接端面43a,43aの間に突出状態で配置され、一方の圧接端面43aとの間及び他方の圧接端面43aとの間で芯線露出部11Xにおける素線11aを各々挟み込んで、その素線11aに対して一方の圧接端面43aとの間及び他方の圧接端面43aとの間で各々加圧力を作用させる突起部44を設ける。この端子付き電線1においては、その突起部44を端子金具20の芯線接続体40に設けている。よって、ここで示す突起部44は、その端子金具20を造り出す際に一緒にプレス成形されたものであり、少なくとも一対の圧接片43,43と同等の母材の厚みを有している。尚、この突起部44は、そのプレス成形によって母材の板厚より薄い厚さのものとして形成してもよい。
この圧接構造においては、圧接端面43a,43aと突起部44とがその間に挟み込まれた複数本の素線11aに対して加圧力を作用させることができる。よって、この圧接構造においては、加圧力が作用していない非接触状態の素線11aの本数を減らすことができる又はこのような非接触状態の素線11aを無くすことができるので、接触抵抗の増加を抑えることができる。例えば、突起部44は、接触抵抗の増加を効果的に抑えるべく、加圧力が作用していない非接触状態の素線11aを無くし得る形状のものとして形成されることが望ましい。
具体的に、突起部44は、その形状や大きさ如何で、一方の圧接端面43aとの間及び他方の圧接端面43aとの間に芯線露出部11Xの全ての素線11aを挟み込ませることもできれば、その一部の素線11aだけを挟み込ませることもできる。
例えば、突起部44は、芯線露出部11Xの全ての素線11aの内の一部を一方の圧接端面43aとの間及び他方の圧接端面43aとの間に各々挟み込ませて、この一部の素線11aに対して圧接端面43a,43aとの間で加圧力を作用させるものとして形成する。この場合の圧接構造においては、それぞれの圧接端面43a,43aがその間における芯線露出部11Xの残りの素線11aに加圧力を作用させるのであれば、加圧力が作用していない非接触状態の素線11aを無くすことができる。つまり、この芯線露出部11Xの全ての素線11aは、圧接端面43a,43aと突起部44とに挟み込まれて加圧されるものと、それぞれの圧接端面43a,43aに挟み込まれて加圧されるものと、に大別される。よって、この全ての素線11aにおいては、加圧力が作用していない非接触状態の素線11aが無くなっている。一方、この場合の圧接構造においては、その芯線露出部11Xの残りの素線11aの中にそれぞれの圧接端面43a,43aからの加圧力が作用していない非接触状態の素線11aが存在していたとしても、全体で見れば、圧接端面43a,43aと突起部44とに挟み込まれて加圧される素線11aが存在しているので、加圧力が作用していない非接触状態の素線11aの本数を減らすことができる。
また、例えば、突起部44は、芯線露出部11Xの全ての素線11aを一方の圧接端面43aとの間及び他方の圧接端面43aとの間に各々挟み込ませて、この全ての素線11aに対して圧接端面43a,43aとの間で加圧力を作用させるものとして形成する。この場合の圧接構造においては、芯線露出部11Xの全ての素線11aが圧接端面43a,43aと突起部44とに挟み込まれて加圧されるので、その圧接端面43a,43aと突起部44との間にて、加圧力が作用していない非接触状態の素線11aを無くすことができる。
更に、この突起部44は、それぞれの圧接端面43a,43aの間に電線10を圧入させる際の圧入方向とは逆向きに突出させることによって、その間への電線10の圧入に伴って、素線11aの間に挿入させながら割り込ませることが望ましい。これにより、この圧接構造においては、それぞれの圧接端面43a,43aの間への電線10の圧入作業を行うだけで、突起部44を素線11aの間に割り込ませることができるので、組付け作業性の低下を抑止することができる。ここで示す芯線接続体40においては、突起部44を底部41から突出させている。
また更に、この突起部44は、少なくとも先端44aが先細り形状に形成されることが望ましい(図3及び図4)。これにより、この圧接構造においては、突起部44が芯線露出部11Xの外表面に到達した際に素線11aの間に入り込み易く、また、その後、突起部44を素線11aの間へと容易に分け入らせることができる。更に、この圧接構造においては、突起部44を素線11aの間へと挿入させる際に、この突起部44の先端44aの素線11aに対するど突き等を回避できるので、突起部44と素線11aのそれぞれの耐久性を向上させることができる。
また更に、この突起部44は、それぞれの圧接端面43a,43aの対向配置方向における幅が先端44aよりも根元44bに向かうほど広くなる形状のものとして形成されることが望ましい(図3及び図4)。これにより、この圧接構造においては、この突起部44と圧接端面43a,43aとの間の間隔を突起部44の根元44bに向かうほど狭めることができる。このため、この圧接構造においては、例えば、素線11aの密集度合いが中心側よりも相対的に低くなっている可能性の高い芯線露出部11Xの外表面側で、突起部44と圧接端面43a,43aとの間の間隔を狭めて、その間に存在している素線11aに対して加圧し易くなるので、この間に非接触状態の素線11aが存在してしまう可能性を減らすことができる。更に、この突起部44は、先端44aよりも根元44bに向かうほど剛性が高くなるので、素線11aの間に分け入り易くなる。
以下、この突起部44の具体的な形状について幾つか例示する。
図6及び図7には、この突起部44の一例である本実施形態の突起部44Aを示す。この突起部44Aは、組付け後の電線の軸線方向に対する直交断面が先端44aよりも根元44bに向かうほど幅の広い三角形の板状を成している(図6)。このため、この突起部44Aは、その幅方向で全体が先細り形状になっている。ここで示す突起部44Aは、その直交断面が先端44a側を頂角とする二等辺三角形に形成されている。例えば、この突起部44Aは、一方の圧接端面43aとの間及び他方の圧接端面43aとの間に介在させる全ての素線11aに対して、それぞれの圧接端面43a,43aとの間で加圧力を作用させることが可能な大きさの頂角に設定する。更に、この突起部44Aは、その先端44aが厚さ方向でも先細り形状となるように形成されている(図7)。このため、この突起部44Aは、素線11aの間に更に入り込み易くなっており、かつ、素線11aの間へと更に容易に分け入らせることができるようになっている。ここで示す突起部44Aは、その先端44aにおける一方の平面を傾斜面にする(換言するならば、その先端44aにおける幅方向に見た形状を片刃形状にする)ことによって、この先端44aを厚さ方向でも先細り形状にしている。その傾斜面は、例えば、プレス成形における鍛造加工によって形成される。
図8には、突起部44の一例である変形形態1の突起部44Bを示す。この突起部44Bは、先の実施形態の突起部44Aにおいて、その先端44aにおける双方の平面を傾斜面にする(換言するならば、その先端44aにおける幅方向に見た形状を両刃形状にする)ことによって、この先端44aを厚さ方向でも先細り形状にしたものである。
図9には、突起部44の一例である変形形態2の突起部44Cを示す。この突起部44Cは、先の実施形態の突起部44A又は変形形態1の突起部44Bを幅方向に複数(ここでは2つ)並べたものに相当する。この突起部44Cにおいては、突起部44A又は突起部44Bの数量分の先端44aを有している。また、この突起部44Cにおいては、幅方向で隣り合う突起部44A又は幅方向で隣り合う突起部44Bの底角側同士を繋いだ1つの根元44bを有している。
図10には、突起部44の一例である変形形態3の突起部44Dを示す。この突起部44Dは、組付け後の電線の軸線方向に対する直交断面が尖矢の如き矢尻形状の板状を成している。このため、この突起部44Dは、少なくともその先端44aが幅方向で先細り形状になっている。ここでは図示しないが、この突起部44Dは、実施形態の突起部44Aのように、その先端44aにおける一方の平面を傾斜面にする(換言するならば、その先端44aにおける幅方向に見た形状を片刃形状にする)ことによって、この先端44aを厚さ方向で先細り形状にしてもよい。また、この突起部44Dは、変形形態1の突起部44Bのように、その先端44aにおける双方の平面を傾斜面にする(換言するならば、その先端44aにおける幅方向に見た形状を両刃形状にする)ことによって、この先端44aを厚さ方向で先細り形状にしてもよい。
被覆接続体50は、バレル底部51と、このバレル底部51の両端から突出させた一対のバレル片部52,52と、によって構成される(図1及び図2)。この被覆接続体50においては、例えば、それぞれのバレル片部52,52における自由端52a,52aの間の開口から電線10の端末の被覆12部分が内方に挿入され、その被覆12部分がバレル底部51の内壁面(底面)51aに載せ置かれる。この被覆接続体50は、例えば、それぞれのバレル片部52,52を加圧して変形させながら電線10の端末の被覆12に巻き付けていく。
以上示したように、本実施形態の圧接構造は、それぞれの圧接端面43a,43aの間に芯線露出部11Xを圧入させた一対の圧接片43,43と、それぞれの圧接端面43a,43aの間で芯線露出部11Xにおける素線11aの間に割り込んで、その素線11aを圧接端面43a,43a側に押し付ける突起部44と、を備えている。このため、この圧接構造においては、一方の圧接端面43aと突起部44がその間に挟み込んだ全ての素線11aに対して加圧力を作用させ、かつ、他方の圧接端面43aと突起部44がその間に挟み込んだ全ての素線11aに対して加圧力を作用させることができる。従って、本実施形態の圧接構造は、圧接片43,43に直接接触していない非接触状態の素線11aが存在しているが、突起部44を設けていないものと比較して、加圧力を作用させられない非接触状態の素線11aの本数を減らす又は無くすことができるので、接触抵抗の増加を抑えることができる。そして、本実施形態の端子付き電線1は、その圧接構造を備えるものであり、芯線露出部11Xでの接触抵抗の増加を抑制できるので、通電性能や耐久性など、その製品としての品質を向上させることができる。
1 端子付き電線
10 電線
11 芯線
11a 素線
11X 芯線露出部
12 被覆
20 端子金具
43 圧接片
43a 圧接端面
44,44A,44B,44C,44D 突起部
44a 先端
44b 根元

Claims (7)

  1. 複数本の素線から成る芯線及び前記芯線を覆う被覆が設けられた電線と、
    導電性材料から成り、かつ、互いに間隔を空けて対向配置された圧接端面を有し、少なくともそれぞれの前記圧接端面側で前記芯線が剥き出しになっている芯線露出部をそれぞれの前記圧接端面の間に圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片と、
    導電性材料から成り、それぞれの前記圧接端面の間に突出状態で配置され、前記芯線露出部における前記素線の間に割り込んで、その素線を前記圧接端面側に押し付ける突起部と、
    を備えることを特徴とした圧接構造。
  2. 前記芯線露出部の全ての前記素線は、前記圧接端面と前記突起部とに挟み込まれて加圧されるものと、それぞれの前記圧接端面に挟み込まれて加圧されるものと、に大別されることを特徴とした請求項1に記載の圧接構造。
  3. 前記芯線露出部の全ての前記素線は、前記圧接端面と前記突起部とに挟み込まれて加圧されることを特徴とした請求項1に記載の圧接構造。
  4. 前記突起部は、それぞれの前記圧接端面の間に前記電線を圧入させる際の圧入方向とは逆向きに突出させることを特徴とした請求項1,2又は3に記載の圧接構造。
  5. 前記突起部は、少なくとも先端が先細り形状に形成されることを特徴とした請求項1から4の内の何れか1つに記載の圧接構造。
  6. 前記突起部は、それぞれの前記圧接端面の対向配置方向における幅が先端よりも根元に向かうほど広くなることを特徴とした請求項1から5の内の何れか1つに記載の圧接構造。
  7. 複数本の素線から成る芯線及び前記芯線を覆う被覆が設けられた電線と、
    前記電線に組み付けられた端子金具と、
    を備え、
    前記端子金具は、互いに間隔を空けて対向配置された圧接端面を有し、少なくともそれぞれの前記圧接端面側で前記芯線が剥き出しになっている芯線露出部をそれぞれの前記圧接端面の間に圧入させた少なくとも1組の一対の圧接片と、それぞれの前記圧接端面の間に突出状態で配置され、前記芯線露出部における前記素線の間に割り込んで、その素線を前記圧接端面側に押し付ける突起部と、を備えることを特徴とした端子付き電線。
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