JP2022054398A - 薄膜トランジスタ基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜トランジスタを含む回路の特性を改善する。【解決手段】第1薄膜トランジスタはポリシリコン膜を活性膜として含む、第2薄膜トランジスタは酸化物半導体膜を活性膜として含む。第1絶縁膜は、ポリシリコン膜及び酸化物半導体膜より上層に位置し、ポリシリコン膜の少なくとも一部及び酸化物半導体膜の少なくとも一部を平面視において覆い、酸化物半導体膜に接している。第2絶縁膜は、第1絶縁膜より上層に位置し、ポリシリコン膜の上記少なくとも一部及び酸化物半導体膜の上記少なくとも一部を平面視において覆い、その水素濃度が第1絶縁膜より高い。第1絶縁膜は、第1部分と第2部分とを含む。第1部分は、ポリシリコン膜の上記少なくとも一部を覆う部分を含む。第2部分は、酸化物半導体膜の上記少なくとも一部を覆う部分を含む。第1部分の膜厚は、第2部分の膜厚より薄い。【選択図】図3

Description

本開示は、薄膜トランジスタ基板に関する。
低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS TFT)と、酸化物半導体TFTとを、一つの画素回路に組み込む技術が、実用化されている。以下、この技術をHTD(Hybrid TFT Display)技術と呼ぶ。HTD技術は、移動度が高い低温ポリシリコンTFTと、リーク電流が少ない酸化物半導体TFTの双方を画素回路に組み込むことで、表示品質の向上と消費電力の低減を図る。
米国特許出願公開第2018/0182832号 米国特許出願公開第2018/0061868号 米国特許出願公開第2017/0062490号
低温ポリシリコンTFTと酸化物半導体TFTは、水素に対する異なる要求を有している。具体的には、低温ポリシリコンは多くの水素を必要とし、酸化物半導体の含有水素は少ないことが重要である。そのため、低温ポリシリコンTFTと酸化物半導体TFTの水素に対することなる要求を満たし、特性の優れた回路を構成できる技術が望まれる。
本開示の一態様の薄膜トランジスタ基板は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成され、ポリシリコン膜を活性膜として含む、第1薄膜トランジスタと、前記絶縁性基板上に形成され、前記ポリシリコン膜より上層に位置する酸化物半導体膜を活性膜として含む、第2薄膜トランジスタと、前記ポリシリコン膜及び前記酸化物半導体膜より上層に位置し、前記ポリシリコン膜の少なくとも一部及び前記酸化物半導体膜の少なくとも一部を平面視において覆い、前記酸化物半導体膜に接している、第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜より上層に位置し、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部及び前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を平面視において覆い、水素濃度が前記第1絶縁膜より高い、第2絶縁膜と、を含む。前記第1絶縁膜は、第1部分と第2部分とを含む。前記第1部分は、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含む。前記第2部分は、前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含む。前記第1部分の膜厚は、前記第2部分の膜厚より薄い。
本開示の一態様の薄膜トランジスタ基板の製造方法は、絶縁性基板上に、第1薄膜トランジスタの活性膜としてポリシリコン膜を形成し、前記絶縁性基板上に、前記ポリシリコン膜を形成した後、前記ポリシリコン膜より上層に、第2薄膜トランジスタの活性膜として酸化物半導体膜を形成し、前記酸化物半導体膜を形成した後に、前記酸化物半導体膜より上層に、第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜を形成した後、前記第1絶縁膜より上層に、水素濃度が前記第1絶縁膜より高い第2絶縁膜を形成する、ことを含む。前記第1絶縁膜は、前記ポリシリコン膜の少なくとも一部及び前記酸化物半導体膜の少なくとも一部を平面視において覆い、前記酸化物半導体膜に接している。前記第1絶縁膜は、第1部分と第2部分とを含む。前記第1部分は、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含む。前記第2部分は、前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含む。前記第2絶縁膜は、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部及び前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を平面視において覆う。前記第1絶縁膜の形成は、前記第1部分の膜厚が前記第2部分の膜厚より薄くなるように、エッチングを行うことを含む。
本開示の一態様によれば、ポリシリコン薄膜トランジスタと酸化物半導体薄膜トランジスタとを含む回路の特性を改善できる。
OLED表示装置の構成例を模式的に示す。 画素回路の構成例を示す。 画素回路の他の構成例を示す。 画素回路の他の構成例を示す。 薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。 薄膜トランジスタ基板の一部の平面構造例を模式的に示す。 薄膜トランジスタ基板の一部の平面構造の他例を模式的に示す。 薄膜トランジスタ基板の製造方法を説明するための図である。 薄膜トランジスタ基板の製造方法を説明するための図である。 薄膜トランジスタ基板の製造方法を説明するための図である。 薄膜トランジスタ基板の製造方法を説明するための図である。 薄膜トランジスタ基板の製造方法を説明するための図である。 薄膜トランジスタ基板の製造方法を説明するための図である。 他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。 他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。 他の構成例のシフトレジスタ回路の構成例を示す。 他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。 他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。 他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。 他の構成例のセンサ回路の構成例を示す。 他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。本実施形態は本開示を実現するための一例に過ぎず、本開示の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。各図において共通の構成については同一の参照符号が付されている。説明をわかりやすくするため、図示した物の寸法、形状については、誇張して記載している場合もある。
[概要]
以下において、薄膜トランジスタ基板を含む装置の例として、OLED(Organic Light-Emitting Diode)表示装置を説明する。本開示のOLED表示装置は、画素回路内及び/又は周辺回路内に、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS TFT)と酸化物半導体TFTとを含む。酸化物半導体TFTのリーク電流が少ないため、例えば、酸化物半導体TFTは、画素回路における駆動トランジスタのゲート電位を維持するための保持容量に接続されたスイッチトランジスタに利用される。移動度が高い低温ポリシリコンTFTは、例えば、駆動トランジスタに利用される。なお、本開示の構成は、表示装置と異なる装置に適用することができる。
低温ポリシリコンと酸化物半導体とは、水素に対する異なる要求を有している。酸化物半導体が水素で還元されるとキャリアが過剰となるため、酸化物半導体内の水素は少ないことが重要である。このような観点から、酸化物半導体TFTにおいて、酸化物半導体膜に接する絶縁膜中の水素濃度が低いことが重要である。
一方、低温ポリシリコンは、結晶粒界のダングリングボンド終端のために、多くの水素を必要とする。例えば、水素が不足した低温ポリシリコン膜を用いた低温ポリシリコンTFTはヒステリシスなどTFT特性が劣化し、OLEDディスプレイの表示品質に影響を与える。また、移動度が低下し、ゲートドライバなどの回路の駆動能力を低下させる場合もある。
一般的な低温ポリシリコンの水素化は、水素濃度が高い絶縁膜から水素を拡散することで、低温ポリシリコンに水素を供給する。低温ポリシリコンTFTと酸化物半導体TFTとを含む回路において、一般に、低温ポリシリコン膜を形成した後に、酸化物半導体膜を形成する。この時、酸化物半導体内の水素を低減するため、酸化物半導体と接する絶縁膜及びより上層の絶縁膜をSiOxのような低水素絶縁材料で形成するので、低温ポリシリコンへの供給水素が少なくなる。
また、低温ポリシリコン内の水素は、酸化物半導体TFTの形成プロセス中に、抜け得る。例えば、酸化物半導体の形成プロセスにおいて、複数回のアニールが行われる。高信頼な酸化物半導体TFTを得るには300~400℃の温度が必要であり、この高温アニールによって、低温ポリシリコン内の水素が抜け得る。
上述のように、低温ポリシリコンTFTは、酸化物半導体TFTによる制約を受けている。酸化物半導体膜内の水素を低減するために、SiOx膜のような低水素濃度絶縁膜を使用すると、低温ポリシリコン膜への水素供給が不足し得る。また、酸化物半導体TFTの形成プロセスは、低温ポリシリコン膜内の水素をさらに低減させ得る。そのため、低温ポリシリコンTFTの水素不足を防ぐための構造及び製造プロセスが求められる。
本明細書の一実施形態に係る薄膜トランジスタ基板は、低温ポリシリコン膜と、より上層に形成されている酸化物半導体膜を含む。さらに、酸化物半導体膜に接する上層の低水素濃度絶縁膜と、低水素濃度絶縁膜より上層に形成された高水素濃度絶縁膜を含む。低温ポリシリコン膜上の低水素濃度絶縁膜の膜厚は、酸化物半導体膜上の低水素濃度絶縁膜の膜厚より薄い。これにより、酸化物半導体膜の特性の低下を抑えつつ、高水素濃度絶縁膜から低温ポリシリコン膜への水素供給を増加させ、低温ポリシリコン膜の水素不足を緩和できる。
<実施形態1>
[表示装置構成]
図1は、OLED表示装置1の構成例を模式的に示す。OLED表示装置1は、OLED素子及び画素回路が形成されるTFT(Thin Film Transistor)基板10と、有機発光素子を封止する薄膜封止構造(TFE:Thin Film Encapsulation)20と、を含んで構成されている。薄膜封止構造20は、封止構造部の一つであり、他の例として、封止構造部は、有機発光素子を封止する封止基板と、TFT基板10と封止基板とを接合する接合部(ガラスフリットシール部)を含むことができる。TFT基板10と封止基板との間には、例えば、乾燥窒素が封入される。
TFT基板10の表示領域25の外側のカソード電極形成領域14の周囲に、走査ドライバ31、エミッションドライバ32、保護回路33、ドライバIC34、デマルチプレクサ36が配置されている。ドライバIC34は、FPC(Flexible Printed Circuit)35を介して外部の機器と接続される。
走査ドライバ31はTFT基板10の走査線を駆動する。エミッションドライバ32は、エミッション制御線を駆動して、各画素の発光期間を制御する。ドライバIC34は、例えば、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いて実装される。
保護回路33は、画素回路内の素子の静電破壊を防ぐ。ドライバIC34は、走査ドライバ31及びエミッションドライバ32に電源及びタイミング信号(制御信号)を与える。さらに、ドライバIC34は、デマルチプレクサ36に、電源及びデータ信号を与える。
デマルチプレクサ36は、ドライバIC34の一つのピンの出力を、d本(dは2以上の整数)のデータ線に順次出力する。デマルチプレクサ36は、ドライバIC34からのデータ信号の出力先データ線を、走査期間内にd回切り替えることで、ドライバIC34の出力ピン数のd倍のデータ線を駆動する。これら走査ドライバ31、エミッションドライバ32、保護回路33、デマルチプレクサ36は、TFT基板10に形成された周辺回路である。
[画素回路構成]
TFT基板10上には、複数の副画素(単に画素とも呼ぶ)のアノード電極にそれぞれ供給する電流を制御する複数の画素回路が形成されている。図2Aは、画素回路の構成例を示す。各画素回路は、駆動トランジスタT1と、選択トランジスタT2と、エミッショントランジスタT3と、保持容量C1とを含む。画素回路は、OLED素子E1の発光を制御する。トランジスタは、TFTである。駆動トランジスタT1以外のトランジスタは、スイッチトランジスタである。
選択トランジスタT2は副画素を選択するスイッチである。選択トランジスタT2はnチャネル型酸化物半導体TFTであり、ゲート端子は、走査線16に接続されている。ソース端子は、データ線15に接続されている。ドレイン端子は、駆動トランジスタT1のゲート端子に接続されている。
駆動トランジスタT1はOLED素子E1の駆動用のトランジスタ(駆動TFT)である。駆動トランジスタT1はpチャネル型低温ポリシリコンTFTであり、そのゲート端子は選択トランジスタT2のドレイン端子に接続されている。駆動トランジスタT1のソース端子は電源線18(Vdd)に接続されている。ドレイン端子は、エミッショントランジスタT3のソース端子に接続されている。駆動トランジスタT1のゲート端子とソース端子との間に保持容量C1が形成されている。
エミッショントランジスタT3は、OLED素子E1への駆動電流の供給と停止を制御するスイッチである。エミッショントランジスタT3はnチャネル型酸化物半導体TFTであり、ゲート端子はエミッション制御線17に接続されている。エミッショントランジスタT3のソース端子は駆動トランジスタT1のドレイン端子に接続されている。エミッショントランジスタT3のドレイン端子は、OLED素子E1に接続されている。
次に、画素回路の動作を説明する。走査ドライバ31が走査線16に選択パルスを出力し、選択トランジスタT2をオン状態にする。データ線15を介してドライバIC34から供給されたデータ電圧は、保持容量C1に格納される。保持容量C1は、格納された電圧を、1フレーム期間を通じて保持する。保持電圧によって、駆動トランジスタT1のコンダクタンスがアナログ的に変化し、駆動トランジスタT1は、発光階調に対応した順バイアス電流をOLED素子E1に供給する。
エミッショントランジスタT3は、駆動電流の供給経路上に位置する。エミッションドライバ32は、エミッション制御線17に制御信号を出力して、エミッショントランジスタT3のオンオフを制御する。エミッショントランジスタT3がオン状態のとき、駆動電流がOLED素子E1に供給される。エミッショントランジスタT3がオフ状態のとき、この供給が停止される。エミッショントランジスタT3のオンオフを制御することにより、1フレーム周期内の点灯期間(デューティ比)を制御することができる。
図2Bは、画素回路の他の構成例を示す。当該画素回路は、図2AのエミッショントランジスタT3に代えて、リセットトランジスタT4を有する。リセットトランジスタT4は、nチャネル型酸化物半導体TFTである。リセットトランジスタT4は、基準電圧供給線11とOLED素子E1のアノードとの電気的接続を制御する。リセットトランジスタT4のゲート端子にリセット制御線19からリセット制御信号が供給されることによりこの制御が行われる。なお、リセットトランジスタT4は、様々な目的で使用することができる。
図2Cは、画素回路の他の構成例を示す。当該画素回路は、nチャネル型のトランジスタT1からT6を含む。トランジスタT2のゲート端子にVscan2信号が入力される。選択トランジスタT2を介して、保持容量C1にデータ電圧が与えられる。トランジスタT4及びT6のゲートにVscan1信号が入力される。
トランジスタT4及びT6は、OLED素子E1のアノードにVrefを与え、保持容量C1に閾値電圧を設定する。トランジスタT3及びT5のゲートには、それぞれ、信号Vem1及びVem2が入力され、OLED素子E1の発光の有無を制御する。駆動トランジスタT1以外のトランジスタは、スイッチトランジスタである。
例えば、駆動トランジスタT1は低温ポリシリコンTFTであり、トランジスタT6は酸化物半導体TFTである。他のトランジスタは、それぞれ、低温ポリシリコンTFT又は酸化物半導体TFTである。なお、図2A、2B及び2Cの画素回路は例であって、画素回路は他の回路構成を有してよい。
以上説明した画素回路は、低温ポリシリコンTFT及び酸化物半導体TFTを含む。本明細書で説明する構成により、低温ポリシリコンTFT及び酸化物半導体TFTの特性を改善することができる。
[薄膜トランジスタ基板の構成]
以下において、低温ポリシリコンTFT及び酸化物半導体TFTを含む薄膜トランジスタ基板の構成例を説明する。酸化物半導体は、例えば、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)である。本明細書で説明する構成は、他の酸化物半導体の素子に適用することができる。
図3は、薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。絶縁性基板101上に、低温ポリシリコンTFT141、酸化物半導体TFT143及び保持容量145が形成されている。さらに、OLED素子のアノード電極162が、低温ポリシリコンTFT141のソース/ドレイン(S/D)電極130に接続されている。OLED素子の他の構成要素は省略されている。
低温ポリシリコンTFT141は、低温ポリシリコン膜103、ゲート電極123、ゲート電極123と低温ポリシリコン膜103との間のゲート絶縁膜、及び、ソース/ドレイン電極129、130を含む。ゲート絶縁膜は、ゲート絶縁膜(GI膜)111の一部である。
酸化物半導体TFT143は、酸化物半導体膜109、ゲート電極125、ゲート電極125と酸化物半導体膜109との間のゲート絶縁膜114、及び、ソース/ドレイン電極126、127を含む。
保持容量145は、下側電極である第1電極124、上側電極である第2電極128、及び第1電極124及び第2電極128に挟まれた絶縁膜を含む。絶縁膜は、積層構造を有しており、絶縁膜112、113及び115それぞれの一部が積層されている。第1電極124は、酸化物半導体TFT143のソース/ドレイン電極127に接続されている。第2電極128は、低温ポリシリコンTFT141のソース/ドレイン電極129に接続されている。
以下において、図3に示す下層から、薄膜トランジスタ基板の構成要素を説明する。絶縁性基板101は、樹脂又はガラスで形成された可撓性又は不撓性の基板である。低温ポリシリコン膜103は活性膜であって、チャネルと、チャネルを面内方向において挟む低抵抗化領域を含む。チャネルは、低抵抗化されていない低温ポリシリコン(高抵抗低温ポリシリコン)で形成されている。低抵抗化領域は、高濃度不純物ドーピングにより低抵抗化された低温ポリシリコンで形成され、ソース/ドレイン電極129、130と接続される。
低温ポリシリコン膜103は、低温ポリシリコン層に含まれる。低温ポリシリコン層は、複数の低温ポリシリコンTFTの低温ポリシリコン膜を含む。図3の例において低温ポリシリコン膜103は絶縁性基板101に接触しているが、これらの間に他の絶縁層(例えばシリコン窒化層)が存在してもよい。
ゲート絶縁膜111は、低温ポリシリコン膜103を覆うように形成されている。ゲート絶縁膜111は、例えばシリコン酸化物(SiOx)で形成されている。低温ポリシリコンTFT141のゲート絶縁膜は、ゲート絶縁膜111の一部であって、積層方向においてゲート電極123とポリシリコン膜103との間に存在する。ゲート絶縁膜は、ポリシリコン膜103及びゲート電極123と接触している。ゲート絶縁膜111は複数層で構成されてもよい。
ゲート電極123が、ゲート絶縁膜111上に形成されている。ゲート電極123は金属で形成され第1金属層に含まれる。第1金属層の材料は任意であり、例えば、Mo、W、Nb、Al等が使用される。図3の例において、低温ポリシリコンTFT141はトップゲート構造を有するが、ボトムゲート構造を有してもよい。
保持容量145の第1電極124は、ゲート絶縁膜111上に形成されている。第1電極124は、ゲート電極123と同一の第1金属層に含まれ、ゲート電極123と同一材料で形成されている。
層間絶縁膜(ILD)112は、ゲート電極123、第1電極124及びゲート絶縁膜111を覆うように形成されている。層間絶縁膜112は、例えば、シリコン酸化膜又はシリコン窒化膜(SiNx)である。層間絶縁膜113が、層間絶縁膜112上に積層されている。層間絶縁膜113は、水素濃度が低い絶縁膜であり、例えば、シリコン酸化膜である。
酸化物半導体膜109は、層間絶縁膜113上に接触して形成されている。酸化物半導体膜109は活性膜であって、チャネルと、面内方向においてチャネル挟む低抵抗化領域とを含む。低抵抗化領域は、低抵抗化されたIGZOで形成されている。チャネルは、低抵抗化されていないIGZO(高抵抗IGZO)で形成されている。ソース/ドレイン電極126、127は、低抵抗化領域と接続される。酸化物半導体膜109は、酸化物半導体層に含まれる。酸化物半導体層は、複数の酸化物半導体TFTの酸化物半導体膜を含む。
ゲート絶縁膜114及びゲート電極125が、酸化物半導体膜109のチャネル上に積層されている。酸化物半導体膜109のチャネル、ゲート絶縁膜114及びゲート電極125は、この順で下から(基板側から)並ぶように積層されており、ゲート絶縁膜114は、酸化物半導体膜109のチャネル及びゲート電極125と接触している。
ゲート絶縁膜114は、例えば、シリコン酸化物で形成されている。ゲート電極125は金属で形成され、第2金属層に含まれる。ゲート電極125は、低温ポリシリコンTFT141のゲート電極123と同様の材料で形成できる。図3の例において、酸化物半導体TFT143はトップゲート構造を有するが、ボトムゲート構造を有してもよい。
層間絶縁膜115が、酸化物半導体膜109、ゲート絶縁膜114及びゲート電極125を覆うように形成されている。層間絶縁膜115は、層間絶縁膜113の一部を覆う。層間絶縁膜115は、酸化物半導体膜109に接触している。酸化物半導体膜109の全体は、上下の層間絶縁膜113及び115により覆われている。
層間絶縁膜115は、水素濃度が低い絶縁膜であり、例えば、シリコン酸化膜である。低水素濃度絶縁膜113、115の水素濃度は、例えば、1E21atoms/cm3以下である。低水素濃度絶縁膜の材料として、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法によるシリコン酸化物の他、水素フリーの材料から生成したシリコン窒化物を使用することができる。または、その他にもALD(Atomic Layer Deposition)法によるAlOx膜やスパッタ法によるTaOx膜も使用できる。酸化物半導体膜109に接触している絶縁膜113、115は、低水素濃度絶縁体であるため、供給された水素によるキャリアの増加を抑制できる。
層間絶縁膜115の膜厚は、位置により異なっている。具体的には、積層方向において見て(平面視において)、低温ポリシリコン膜103を覆う部分の膜厚は、酸化物半導体膜109を覆う部分の膜厚より薄い。また、保持容量145の二つの電極124、128に挟まれる部分の膜厚は、酸化物半導体膜109を覆う部分の膜厚と同一、又はより薄い。
図3の例では、層間絶縁膜115は、厚膜部131(第2部分)と薄膜部132(第1部分)を含む。厚膜部131は、酸化物半導体膜109を覆う。薄膜部132は、低温ポリシリコン膜103を覆い、薄膜部132の一部は保持容量145に含まれている。保持容量145内の部分の膜厚は、低温ポリシリコン膜103を覆う部分の膜厚と同一である。層間絶縁膜115における膜厚の違いによる効果は後述する。
酸化物半導体TFT143のソース/ドレイン電極126、127及び低温ポリシリコンTFT141のソース/ドレイン電極129、130が、層間絶縁膜115上に形成されている。さらに、保持容量145の第2電極128が、層間絶縁膜115上に形成されている。ソース/ドレイン電極126、127、129、130及び第2電極128は、第3金属層に含まれ、同一材料で形成されている。第3金属層の材料は任意であり、例えば、AlやTiを使用することができる。
酸化物半導体TFT143のソース/ドレイン電極126、127は、層間絶縁膜115の厚膜部131上に形成されている。酸化物半導体TFT143のソース/ドレイン電極126は、層間絶縁膜115を貫通するコンタクトホールを介して、酸化物半導体膜109の低抵抗化領域に接触している。
ソース/ドレイン電極127は、層間絶縁膜115を貫通するコンタクトホールを介して、酸化物半導体膜109のもう一方の抵抗化領域に接触している。ソース/ドレイン電極127は、さらに、層間絶縁膜115、113、112を貫通するコンタクトホールを介して、保持容量145の第1電極124に接触している。
低温ポリシリコンTFT141のソース/ドレイン電極129、130は、層間絶縁膜115の薄膜部132上に形成されている。低温ポリシリコンTFT141のソース/ドレイン電極129、130は、層間絶縁膜115、113、112及びゲート絶縁膜111を貫通するコンタクトホールを介して、低温ポリシリコン膜103の低抵抗化領域に、それぞれ接触している。
保持容量145の第2電極128は、低温ポリシリコンTFT141のソース/ドレイン電極129に連続している。第2電極128と第1電極124が対向する領域(平面視において重なる領域)内に、層間絶縁膜112及び層間絶縁膜113、115それぞれの部分からなる積層構造の絶縁膜が存在する。
パッシベーション膜(PAS)116が、ソース/ドレイン電極126、127、129、130及び第2電極128を覆うように形成されている。パッシベーション膜116は、層間絶縁膜115の一部に接し、覆っている。パッシベーション膜116は、層間絶縁膜115によって、酸化物半導体膜109から隔てられている。層間絶縁膜115及びパッシベーション膜116は、それぞれ、第1絶縁膜及び第2絶縁膜である。
パッシベーション膜116は、水素濃度が高い絶縁膜であり、例えば、シリコン窒化膜である。パッシベーション膜116の水素濃度は、層間絶縁膜113、115の水素濃度より高い。パッシベーション膜116の水素濃度は、例えば、2E21atoms/cm3以上である。
パッシベーション膜116は、成膜時又はその後のアニール時に、低温ポリシリコン膜103に水素を供給する。供給された水素は、低温ポリシリコン膜103の結晶粒界のダングリングボンドを終端する。パッシベーション膜116からの水素により、低温ポリシリコン膜103の要求される特性を実現できる。
上述のように、層間絶縁膜115において、低温ポリシリコン膜103を覆う部分の膜厚は、酸化物半導体膜109を覆う部分の膜厚より薄い。これにより、高水素濃度のパッシベーション膜116を、低温ポリシリコン膜103に近づけることができる。また、低水素濃度の層間絶縁膜115の厚膜部131は、水素に対する酸化物半導体膜109のためのバリア膜として機能する。
層間絶縁膜115の上記膜厚差により、パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜103に効果的に水素を供給すると共に、酸化物半導体膜109へのパッシベーション膜116からの水素の影響を低減し、酸化物半導体膜109の所望の特性を実現できる。
上述のように、保持容量145内の層間絶縁膜115の部分の膜厚は、低温ポリシリコン膜103を覆う部分と同様に薄い。これにより、保持容量145の容量値を高めることができる。なお、保持容量145内の層間絶縁膜115の部分の膜厚は、低温ポリシリコン膜103を覆う部分より薄くてもよく、酸化物半導体膜109を覆う部分より薄く、低温ポリシリコン膜103を覆う部分より厚くてもよい。保持容量145内の層間絶縁膜115の部分の膜厚は、酸化物半導体膜109を覆う部分と同様に厚くてもよい。保持容量145は、層間絶縁膜115の異なる膜厚の部分を含んでもよい。
パッシベーション膜116上に、絶縁性の平坦化膜(PLN)161が積層されている。平坦化膜161は、例えば、有機材料で形成できる。平坦化膜161の上に、アノード電極162が形成されている。アノード電極162は、平坦化膜161のコンタクトホールを介して、低温ポリシリコンTFT141のソース/ドレイン電極130に接触している。
アノード電極162は、例えば、ITO、IZO等の透明膜、Ag、Mg、Al、Pt、Mo等の金属又はこれらの金属を含む合金の反射膜、上記透明膜の3層を含む。なお、アノード電極162の3層構成は、一例であり2層でもよい。
アノード電極162の上に、OLED素子を分離する絶縁性の画素定義層(PDL)163が形成されている。画素定義層163は、例えば、有機材料で形成できる。OLED素子は、画素定義層163の開口に形成される。アノード電極162の上に、不図示の有機発光膜が形成される。有機発光膜は、下層側から、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層によって構成される。有機発光膜の積層構造は設計により決められる。
さらに、有機発光膜の上に不図示のカソード電極が形成される。カソード電極は、有機発光膜からの可視光の一部を透過させる。画素定義層163の開口に形成された、アノード電極162、有機発光膜及びカソード電極の積層膜が、OLED素子を構成する。
図3に示す構成例において、層間絶縁膜115の厚膜部131は、平面視において、酸化物半導体膜109の全域を覆う。これにより、酸化物半導体膜109の特性の低下をより効果的に防ぐことができる。他の例において、酸化物半導体膜109の一部のみが、層間絶縁膜115の厚膜部131によって覆われていてもよい。
図3に示す構成例において、層間絶縁膜115の薄膜部132は、平面視において、低温ポリシリコン膜103の全域を覆う。これにより、低温ポリシリコン膜103の水素不足をより効果的に防ぐことができる。他の例において、低温ポリシリコン膜103の一部のみが、層間絶縁膜115の薄膜部132によって覆われていてもよい。
図4は、薄膜トランジスタ基板の一部の平面構造例を模式的に示す。図4の上下方向にデータ線151が延び、左右方向の走査線152が延びている。酸化物半導体TFT143のゲート電極125(図4で不図示)は、走査線152の一部である。
図4において、層間絶縁膜115の薄膜部132は破線で囲まれており、その周囲全域は層間絶縁膜115の厚膜部131である。薄膜部132は、平面視において、低温ポリシリコン膜103を含む低温ポリシリコンTFT141の全体と重なる。薄膜部132は、さらに、保持容量145の二つの電極124、128が対向する全領域を占める。厚膜部131は、平面視において、酸化物半導体膜109を含む酸化物半導体TFT143の全体と重なる。
図4の構成例において、厚膜部131が占める領域は、薄膜部132が占める領域より大きい。より具体的には、平面視において低温ポリシリコンTFT141及び保持容量145と重なる領域及びその近傍領域のみが薄膜部132に含まれ、他の領域は厚膜部131に含まれる。
図5は、薄膜トランジスタ基板の一部の平面構造の他例を模式的に示す。図4に示す構成例と異なり、薄膜部132が占める領域は、厚膜部131が占める領域より大きい。より具体的には、平面視において酸化物半導体TFT143と重なる領域及びその近傍領域のみが厚膜部131に含まれ、他の領域は薄膜部132に含まれる。例えば、酸化物半導体TFTの数が低温ポリシリコンTFTの数より少ない薄膜トランジスタ基板において、この構成を採用してもよい。
[製造方法]
図6Aから6Fを参照して、図3に示す構造の製造方法を説明する。図6Aに示すように、製造は、絶縁性基板101上に低温ポリシリコン膜103を形成する。具体的には、例えばPECVD法によってアモルファスシリコンを堆積し、エキシマレーザアニールにより結晶化して、低温ポリシリコン膜を形成する。フォトリソグラフィによるパターニングによって、島状のポリシリコン膜103が形成される。
次に、製造は、例えばPECVD法等によりゲート絶縁膜111を成膜する。さらに、スパッタ法等により第1金属層を成膜し、フォトリソグラフィによりパターニングを行って、ゲート電極123及び第1電極124を形成する。さらに、製造は、ゲート電極123をマスクとして使用して低温ポリシリコン膜103に不純物を注入し、低抵抗化領域を形成する。
次に、製造は、PECVD法等により層間絶縁膜112を成膜し、さらに、PECVD法等により低水素濃度層間絶縁膜113を成膜する。次に、製造は、低水素濃度層間絶縁膜113上に、スパッタ法等により酸化物半導体層を成膜し、フォトリソグラフィによりパターニングを行う。これにより、酸化物半導体膜109が形成される。
次に、図6Bを参照して、製造は、PECVD法等により、ゲート絶縁膜114を含む絶縁膜を成膜する。さらに、スパッタ法等により第2金属層を成膜し、フォトリソグラフィによりパターニングを行ってゲート電極125を形成する。
次に、製造は、ゲート電極125をマスクとして絶縁膜のパターニングを行い、ゲート絶縁膜114を形成する。他の例において、ゲート絶縁膜114は、ゲート電極125と同一のフォトリソグラフィ及びエッチングによりパターニングされてもよい。さらに、ゲート電極125をマスクとして使用して、酸化物半導体膜109の両端領域を低抵抗化する。低抵抗化は、例えば、酸化物半導体膜109のゲート電極125から露出している領域をHeプラズマにさらす。次に、製造は、PECVD法等により層間絶縁膜115を成膜する。層間絶縁膜115は、酸化物半導体膜109の露出している部分に接触し、覆う。層間絶縁膜115は、低水素濃度絶縁膜であり、例えば、PECVD法によるシリコン酸化物や、水素フリー材料からPECVDにより生成されたシリコン酸化膜又はシリコン窒化膜である。
次に、図6Cを参照して、製造は、フォトリソグラフィにより層間絶縁膜115のエッチングを行って、薄膜部132を形成する。層間絶縁膜115のエッチングされていない残りの部分は厚膜部131である。ウェットエッチング又はドライエッチングのいずれを使用してもよい。
次に、図6Dを参照して、製造は、異方性エッチングにより積層された絶縁膜にコンタクトホールを形成する。さらに、スパッタ法等によって第3金属層を成膜し、フォトリソグラフィによりパターニングを行う。第3金属層は、例えば、Ti/Al/Tiの積層構造を有する。これにより、ソース/ドレイン電極126、127、129、130及び第2電極128が形成される。また、データ線や電源線も形成される。
ソース/ドレイン電極126は、層間絶縁膜115に形成されたコンタクトホールを介して、酸化物半導体膜109に接続される。ソース/ドレイン電極127は、コンタクトホール内に形成された相互接続部を介して、酸化物半導体膜109及び第1電極124それぞれに接続される。ソース/ドレイン電極129、130は、それぞれ、コンタクトホール内に形成された相互接続部を介して、低温ポリシリコン膜103に接続される。
次に、図6Eを参照して、製造は、PECVD法等によりパッシベーション膜116を成膜する。パッシベーション膜116は、高水素濃度絶縁膜であり、例えば、水素含有材料からPECVDで生成されたシリコン窒化膜である。製造は、パッシベーション膜116の成膜後、アニールを行う。これにより、パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜103に効果的に水素を供給できる。
次に、図6Fを参照して、製造は、基板全面に、感光性の有機材料を堆積し、平坦化膜161を形成し、さらに、フォトリソグラフィによって、アノード電極162とソース/ドレイン電極130を接続するためのコンタクトホールを形成する。コンタクトホールを形成した平坦化膜161上に、スパッタ及びパターニングによってアノード電極162を形成する。次に、スピンコート法等によって、例えば感光性の有機樹脂膜を堆積し、パターニングを行って画素定義層163を形成する。
図示されていないが、製造は、画素定義層163を形成した後、有機発光材料をアノード電極162上に形成する。有機発光膜の成膜は、メタルマスクを使用して、画素に対応する位置に有機発光材料を蒸着させる。さらに、カソード電極のための金属材料を付着する。一つの副画素の有機発光膜上に付着した金属材料部は、画素定義層163の開口領域においてこの一つの副画素のカソード電極として機能する。
<他の実施形態>
図7は、他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。以下において、図3に示す構成例との差異を主に説明する。本構成例は、図3に構成例における高水素濃度パッシベーション膜116に代えて、高水素濃度パッシベーション膜119を含む。本構成例は、さらに、高水素濃度パッシベーション膜119と低水素濃度層間絶縁膜115との間に、低水素濃度パッシベーション膜118を含む。高水素濃度パッシベーション膜119及び低水素濃度パッシベーション膜118は、それぞれ、第2絶縁膜及び第3絶縁膜の例である。
図7に示すように、パッシベーション膜118は、パッシベーション膜119及び層間絶縁膜115と接している。パッシベーション膜118は、ソース/ドレイン電極126、127、129、130及び第2電極128を覆うように形成されている。パッシベーション膜118は、層間絶縁膜115の一部に接し、覆っている。パッシベーション膜118は、水素濃度が低い絶縁膜であり、層間絶縁膜115に利用可能な材料が利用可能である。
パッシベーション膜118の膜厚は、位置により異なっている。具体的には、積層方向において見て(平面視において)、低温ポリシリコン膜103を覆う部分の膜厚は、酸化物半導体膜109を覆う部分の膜厚より薄い。図7の構成例では、パッシベーション膜118は、厚膜部134(第4部分)と薄膜部135(第3部分)を含む。
厚膜部134は、酸化物半導体膜109を覆う。薄膜部135は、低温ポリシリコン膜103を覆う。パッシベーション膜118は、例えば、層間絶縁膜115の形成と同様に、PECVD法により成膜され、厚膜部134及び薄膜部135はエッチングにより形成され得る。
パッシベーション膜119は、パッシベーション膜118上に積層されている。パッシベーション膜119より上の層は、図3に示す構成例と同様である。パッシベーション膜119は、低水素濃度層間絶縁膜115及び低水素濃度パッシベーション膜118によって、酸化物半導体膜109から隔てられている。パッシベーション膜119は、水素濃度が高い絶縁膜であり、図3の構成例のパッシベーション膜116と同様の材料及び製造方法を利用できる。パッシベーション膜119の水素濃度は、図3の構成例のパッシベーション膜116と同様でよい。
薄膜トランジスタ基板の製造は、層間絶縁膜115を形成した後、より上層のパッシベーション膜118を形成する。さらに、パッシベーション膜118を形成後に、さらに上層のパッシベーション膜119を形成する。パッシベーション膜119の形成後、アニールが実行される。
パッシベーション膜119は、成膜時又はその後のアニール時に、低温ポリシリコン膜103に水素を供給する。供給された水素は、低温ポリシリコン膜103の結晶粒界のダングリングボンドを終端する。パッシベーション膜119からの水素により、低温ポリシリコン膜103の要求される特性を実現できる。
上述のように、層間絶縁膜115及びパッシベーション膜118において、低温ポリシリコン膜103を覆う部分の膜厚は、酸化物半導体膜109を覆う部分の膜厚より薄い。これにより、高水素濃度のパッシベーション膜119を、低温ポリシリコン膜103に近づけることができる。また、低水素濃度の層間絶縁膜115及びパッシベーション膜118の厚膜部131、134は、水素に対する酸化物半導体膜109のためのバリア膜として機能する。
層間絶縁膜115及びパッシベーション膜118の膜厚差により、パッシベーション膜119から低温ポリシリコン膜103に効果的に水素を供給すると共に、酸化物半導体膜109へのパッシベーション膜119からの水素の影響を低減し、酸化物半導体膜109の所望の特性を実現できる。
図7に示す構成例において、パッシベーション膜118の厚膜部134は、平面視において、酸化物半導体膜109の全域を覆う。これにより、酸化物半導体膜109の特性の低下をより効果的に防ぐことができる。他の例において、酸化物半導体膜109の一部のみが、パッシベーション膜118の厚膜部134によって覆われていてもよい。
図7に示す構成例において、パッシベーション膜118の薄膜部135は、平面視において、低温ポリシリコン膜103の全域を覆う。これにより、低温ポリシリコン膜103の水素不足をより効果的に防ぐことができる。他の例において、低温ポリシリコン膜103の一部のみが、パッシベーション膜118の薄膜部135によって覆われていてもよい。
図8は、他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。以下において、図7に示す構成例との差異を主に説明する。図8に示す構成例は、図7に示す構成例に加え、保持容量145に含まれる第3電極139を含む。第3電極139は、第2電極128より上層にある。
第3電極139は、パッシベーション膜119上に接して形成されている。第3電極139は、積層方向において第2電極128と対向しており、それらの間に、パッシベーション膜119及びパッシベーション膜118それぞれの一部の積層体が挟まれている。第3電極139は、パッシベーション膜118及び119を貫通するコンタクトホール並びに酸化物半導体TFT143のソース/ドレイン電極127を介して、第1電極124に接続されている。第1電極124と第3電極139は、同電位にある。第3電極139により、保持容量145の容量値を増加させることができる。
図8の構成例において、パッシベーション膜118の薄膜部135の一部が、第2電極128と第3電極139との間に存在している。これにより、保持容量145の容量値を高めることができる。図8の構成例において、パッシベーション膜118の厚膜部134及び薄膜部135それぞれの一部が、第2電極128と第3電極139との間に存在している。
なお、第2電極128と第3電極139との間のパッシベーション膜118の部分の最小膜厚は、低温ポリシリコン膜103を覆う部分より薄くてもよく、酸化物半導体膜109を覆う部分より薄く、低温ポリシリコン膜103を覆う部分より厚くてもよい。第2電極128と第3電極139との間におけるパッシベーション膜118の部分の膜厚は、酸化物半導体膜109を覆う部分と同様に厚くてもよい。
薄膜トランジスタ基板の製造は、パッシベーション膜119を形成した後に、より上層の第3電極139を形成する。具体的には、パッシベーション膜119、118に異方性エッチングによりコンタクトホールを形成した後、スパッタ法等により金属膜を成膜し、フォトリソグラフィによるパターニングによって第3電極139を形成することができる。第3電極139の材料及び構成は、例えば、第2電極128又は第1電極124と同様でよい。
次に、図3の表示領域における構成例を、周辺回路にも適用した例を説明する。周辺回路は、発光素子がアレイ状に配置された表示領域の外側(周辺)に配置され、発光素子を制御するための信号を伝送する。周辺回路37は、例えば、走査ドライバ31、エミッションドライバ32、保護回路33、デマルチプレクサ36である。周辺回路37は、TFT基板10上に形成されている。
図9は走査ドライバ回路を構成するシフトレジスタ回路の一例を示す。本回路は、トランジスタT11からT19、及び、保持容量C11、C12を含む。電位VGHは、高電源電位であり、電位VGLは低電源電位である。信号STは、スタートパルス又は前段からの出力である。信号OUT1は、出力である。信号OUT2は次段からの出力を帰還させる信号である。信号RSTはリセット信号である。信号CKはクロック信号であり、信号XCKは反転クロック信号である。
図9に示す回路において、トランジスタT16からT19は端子OUT1に接続されている。端子OUT1には、表示領域内の各画素が接続されているため、負荷容量が大きい。そのため、トランジスタT16からT19には、高い駆動能力が求められる。従って、トランジスタT16からT19は、移動度の高い低温ポリシリコンTFTを利用することができる。一方、トランジスタT16のゲートに接続されるトランジスタT11からT15は、トランジスタT16のゲート電位を維持するために、低リーク電流が求められる。従って、トランジスタT11からT15は酸化物半導体TFTを利用することが出来る。
図10は、本構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。図3に示す構成例との差異は周辺回路37を含む点である。周辺回路37は、低温ポリシリコンTFT142、酸化物半導体TFT144を含む。低温ポリシリコンTFT142は、低温ポリシリコン膜104、ゲート電極150、及びソース/ドレイン電極173、174を含む。酸化物半導体TFT144は、酸化物半導体膜110、ゲート電極136、及びソース/ドレイン電極171、172を含む。
周辺回路37における層間絶縁膜115において、低温ポリシリコン膜104を覆う部分の膜厚は、酸化物半導体膜109を覆う部分の膜厚より薄く形成する。これにより、高水素濃度のパッシベーション膜116を、低温ポリシリコン膜104に近づけることができる。また、低水素濃度の層間絶縁膜115の厚膜部131は、水素に対する酸化物半導体膜110のためのバリア膜として機能する。
層間絶縁膜115の上記膜厚差により、パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜104に効果的に水素を供給すると共に、酸化物半導体膜110へのパッシベーション膜116からの水素の影響を低減し、酸化物半導体膜110の所望の特性を実現できる。
パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜104に効果的に水素を供給されることで、周辺回路37の低温ポリシリコンTFTは、所望の特性を得ることができ、駆動能力が改善する。その結果、周辺回路37の狭額縁化や、高速駆動を実現できる。
図11は、他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。この例は液晶ディスプレイ用薄膜トランジスタ基板に適用した例である。以下において、図10に示す構成例との差異を主に説明する。図11に示す構成例では、表示領域25に酸化物半導体TFT143を含む。酸化物半導体TFT143は、周辺回路37からの信号によって、画素電極176と共通電極178の間の蓄積容量絶縁膜177に電荷を保持することで、液晶(図示せず)を駆動する。また、酸化物半導体TFT143を構成する酸化物半導体膜109の下には遮光層175が配置されている。
図11に示す構成例では、周辺回路37における層間絶縁膜115において、低温ポリシリコン膜104を覆う部分の膜厚は、酸化物半導体膜109及び110を覆う部分の膜厚より薄い。そのため、パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜104に効果的に水素を供給すると共に、酸化物半導体膜109及び110へのパッシベーション膜116からの水素の影響を低減し、酸化物半導体膜109及び110の所望の特性を実現できる。
パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜104に効果的に水素を供給されることで、周辺回路37の低温ポリシリコンTFT142は、所望の特性を得ることができ、駆動能力が改善する。その結果、周辺回路37の狭額縁化や、高速駆動を実現できる。なお、本構成例では、表示領域25に低温ポリシリコンTFTを含む構成も可能である。
図12は、他の構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。この例はマイクロLEDディスプレイ用薄膜トランジスタ基板に適用した例である。以下において、図10に示す構成例との差異を主に説明する。図12に示す構成例は、図10に示す構成例に加えバンプ180及び181、マイクロLED素子182、マイクロLED素子のアノード電極183、マイクロLED素子のカソード電極184を含む。マイクロLED素子182のアノード電極183はバンプ180を介してアノード電極162と接続されている。また、マイクロLED素子182のカソード電極184は、バンプ181を介して共通電極185に接続されている。バンプは、例えば、ソルダーバンプ(Ag/Sn)でもよく、Au又はCuで形成されていてもよい。
図12の例でも、図2A及び図2B及び図2Cの画素回路を用いることができる。移動度が高い低温ポリシリコンTFT141は、マイクロLED素子182の駆動トランジスタに利用することができる。リーク電流が少ない酸化物半導体TFT143は、駆動トランジスタのゲート電位を維持するための保持容量145に接続されたスイッチトランジスタに利用することができる。
図12に示す構成例では、表示領域25及び周辺回路37における層間絶縁膜115において、低温ポリシリコン膜103及び104を覆う部分の膜厚は、酸化物半導体膜109及び110を覆う部分の膜厚より薄い。そのため、パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜103及び104に効果的に水素を供給すると共に、酸化物半導体膜109及び110へのパッシベーション膜116からの水素の影響を低減し、酸化物半導体膜109及び110の所望の特性を実現できる。
パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜103及び104に効果的に水素を供給されることで、低温ポリシリコンTFT141及び142は、所望の特性を得ることができ、駆動能力が改善する。その結果、周辺回路37の狭額縁化や、高速駆動を実現できる。
次に、フォトダイオードなどのセンサ素子をアレイ状に配置したセンサアレイに、本開示の薄膜トランジスタ基板を適用した例を説明する。図13にセンサアレイの単位画素における等価回路図を示す。等価回路はトランジスタT21~T25、及びダイオードD1を含む。COLUMN PULSE n信号及びLINE PULSE m信号によりトランジスタT24、T25が導通状態となる期間に、ダイオードD1の電圧がトランジスタT23によりCOMMON OUTPUT配線201に出力される。つまり、信号は、トランジスタT23で増幅され、バッファリングされて出力される。
従って、出力配線などでノイズが混入され難く、高いS/N比を得ることが可能となる。この回路で、ダイオードD1の電圧をCOMMON OUTPUT配線201に出力する経路となるトランジスタT23、T24、T25は、移動度高い低温ポリシリコンTFTを利用することが出来る。一方、ダイオードD1の電圧を正確に維持するにはトランジスタT21及びT22は、リーク電流の少ない酸化物半導体TFTを利用することが出来る。
図14は、本構成例の薄膜トランジスタ基板の一部の断面構造を模式的に示す。以下において、図10に示す構成例との差異を主に説明する。図14に示す構成例は、図10に示す構成例に加えフォトダイオード190、保護膜186、カソード電極184、共通電極185、コンタクトホール187を含む。フォトダイオード190の一方はアノード電極162と接続されている。また、フォトダイオード190のもう一方はコンタクトホール187を通じてカソード電極184、更には共通電極185に接続されている。
図14に示す構成例では、センサアレイ領域26及び周辺回路37における層間絶縁膜115において、低温ポリシリコン膜103及び104を覆う部分の膜厚は、酸化物半導体膜109及び110を覆う部分の膜厚より薄く形成する。そのため、パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜103及び104に効果的に水素を供給すると共に、酸化物半導体膜109及び110へのパッシベーション膜116からの水素の影響を低減し、酸化物半導体膜109及び110の所望の特性を実現できる。従って、ダイオードD1の電圧の予期せぬ変動を抑制し、高いS/N比を得ることが可能となる。
パッシベーション膜116から低温ポリシリコン膜103及び104に効果的に水素を供給されることで、低温ポリシリコンTFT141及び142は、所望の特性を得ることができ、駆動能力が改善する。その結果、ダイオードD1の電圧の信号は増幅され、高いS/N比を得ることが可能となる。また、それに加えて周辺回路37の狭額縁化や、高速駆動を実現できる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本開示の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
10 TFT基板、25 表示領域、37 周辺回路、101 絶縁性基板、103、104 低温ポリシリコン膜、109、110 酸化物半導体膜、111 ゲート絶縁膜、112、113、115 低水素濃度層間絶縁層、114、117 ゲート絶縁膜、116、119 高水素濃度パッシベーション膜、118 低水素濃度パッシベーション膜、123、125、136、150 ゲート、124 第1電極、126、127、129、130、171、172、173、174 ソース/ドレイン、128 第2電極、131、134 厚膜部、132、135 薄膜部、139 第3電極、141、142 低温ポリシリコンTFT、143、144 酸化物半導体TFT、145 保持容量、161 PLN、162、アノード電極、163 PDL、175 遮光層、176 画素電極、177 蓄積容量絶縁膜、178 共通電極、180、181 バンプ、182 マイクロLED素子、183 アノード電極、184 カソード電極、185 コンタクトホール、190 フォトダイオード素子、C1-2 保持容量、E1 OLED素子又はマイクロLED素子、T1-T9、T11-19T、T21-T25 トランジスタ、D1 フォトダイオード

Claims (17)

  1. 絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上に形成され、ポリシリコン膜を活性膜として含む、第1薄膜トランジスタと、
    前記絶縁性基板上に形成され、前記ポリシリコン膜より上層に位置する酸化物半導体膜を活性膜として含む、第2薄膜トランジスタと、
    前記ポリシリコン膜及び前記酸化物半導体膜より上層に位置し、前記ポリシリコン膜の少なくとも一部及び前記酸化物半導体膜の少なくとも一部を平面視において覆い、前記酸化物半導体膜に接している、第1絶縁膜と、
    前記第1絶縁膜より上層に位置し、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部及び前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を平面視において覆い、水素濃度が前記第1絶縁膜より高い、第2絶縁膜と、
    を含み、
    前記第1絶縁膜は、第1部分と第2部分とを含み、
    前記第1部分は、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含み、
    前記第2部分は、前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含み、
    前記第1部分の膜厚は、前記第2部分の膜厚より薄い、
    薄膜トランジスタ基板。
  2. 請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    第1電極と、
    前記第1電極より上層の第2電極と、
    を含み、
    前記第1部分は、前記第1電極及び前記第2電極に挟まれた部分を含む、
    薄膜トランジスタ基板。
  3. 請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記第2絶縁膜は、前記第1絶縁膜に接している、
    薄膜トランジスタ基板。
  4. 請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間に第3絶縁膜を含み、
    前記第3絶縁膜の水素濃度は、前記第2絶縁膜の水素濃度より低く、
    前記第3絶縁膜は、第3部分及び第4部分を含み、
    前記第3部分は、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含み、
    前記第4部分は、前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含み、
    前記第3部分の膜厚は、前記第4部分の膜厚より薄い、
    薄膜トランジスタ基板。
  5. 請求項4に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    第1電極と、
    前記第1電極より上層の第2電極と、
    前記第2電極より上層の第3電極と、
    を含み、
    前記第1部分は、前記第1電極及び前記第2電極に挟まれた部分を含み、
    前記第3部分は、前記第2電極及び前記第3電極に挟まれた部分を含む、
    薄膜トランジスタ基板。
  6. 請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記絶縁性基板上に発光素子を含み、
    前記第1薄膜トランジスタ、前記第2薄膜トランジスタは、前記発光素子の発光を制御する画素回路に含まれ、
    前記第1薄膜トランジスタは、前記発光素子へ電流を供給する駆動薄膜トランジスタであり、
    前記第2薄膜トランジスタは、スイッチトランジスタである、
    薄膜トランジスタ基板。
  7. 請求項6に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記画素回路は、前記駆動薄膜トランジスタのゲート電位を維持するための保持容量を含み、
    前記保持容量は、第1電極と、前記第1電極より上層の第2電極と、
    を含み、
    前記第1部分は、前記第1電極及び前記第2電極に挟まれた部分を含む、
    薄膜トランジスタ基板。
  8. 請求項6に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記絶縁性基板上に、前記発光素子がアレイ状に配置された表示領域と、
    前記絶縁性基板上の前記表示領域の外側に、前記発光素子を制御するための信号を伝送する周辺回路と、を含み、
    前記周辺回路は、前記第1薄膜トランジスタを含む、
    薄膜トランジスタ基板。
  9. 請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記絶縁性基板上に、画素電極と共通電極がアレイ状に配置された表示領域と、
    前記絶縁性基板上の前記表示領域の外側に、前記画素電極と前記共通電極との間に保持する電荷を制御するための信号を伝送する周辺回路と、を含み、
    前記表示領域における前記第2薄膜トランジスタは、前記画素電極へ電荷を供給する薄膜トランジスタであり、
    前記周辺回路は、前記第1薄膜トランジスタを含む、
    薄膜トランジスタ基板。
  10. 請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記絶縁性基板上に、画素電極と共通電極がアレイ状に配置された表示領域と、
    前記絶縁性基板上の前記表示領域の外側に、前記画素電極と前記共通電極との間に保持する電荷を制御するための信号を伝送する周辺回路と、を含み、
    前記表示領域における前記第1薄膜トランジスタは、前記画素電極へ電荷を供給する薄膜トランジスタであり、
    前記周辺回路は、前記第1薄膜トランジスタと前記第2薄膜トランジスタを含む、
    薄膜トランジスタ基板。
  11. 請求項6に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記発光素子がマイクロLEDである薄膜トランジスタ基板。
  12. 請求項1に記載の薄膜トランジスタ基板であって、
    前記絶縁性基板上に、センサ素子がアレイ状に配置されたセンサアレイ領域と、
    前記絶縁性基板上の前記センサアレイ領域の外側に、前記センサ素子を制御するための信号を伝送する周辺回路と、を含み、
    前記第1薄膜トランジスタ、前記第2薄膜トランジスタは、前記センサ素子を制御するセンサ回路に含まれ、
    前記周辺回路は、前記第1薄膜トランジスタを含む、
    薄膜トランジスタ基板。
  13. 薄膜トランジスタ基板の製造方法であって、
    絶縁性基板上に、第1薄膜トランジスタの活性膜としてポリシリコン膜を形成し、
    前記絶縁性基板上に、前記ポリシリコン膜を形成した後、前記ポリシリコン膜より上層に、第2薄膜トランジスタの活性膜として酸化物半導体膜を形成し、
    前記酸化物半導体膜を形成した後に、前記酸化物半導体膜より上層に、第1絶縁膜を形成し、
    前記第1絶縁膜を形成した後、前記第1絶縁膜より上層に、水素濃度が前記第1絶縁膜より高い第2絶縁膜を形成する、
    ことを含み、
    前記第1絶縁膜は、前記ポリシリコン膜の少なくとも一部及び前記酸化物半導体膜の少なくとも一部を平面視において覆い、前記酸化物半導体膜に接しており、
    前記第1絶縁膜は、第1部分と第2部分とを含み、
    前記第1部分は、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含み、
    前記第2部分は、前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含み、
    前記第2絶縁膜は、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部及び前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を平面視において覆い、
    前記第1絶縁膜の形成は、前記第1部分の膜厚が前記第2部分の膜厚より薄くなるように、エッチングを行うことを含む、
    製造方法。
  14. 請求項13に記載の製造方法であって、
    前記第1絶縁膜を形成する前、前記第1絶縁膜より下層に第1電極を形成し
    前記第1絶縁膜を形成した後、前記第1絶縁膜より上層に第2電極を形成する、
    ことをさらに含み、
    前記第1部分は、前記第1電極及び前記第2電極に挟まれた部分を含む、
    製造方法。
  15. 請求項13に記載の製造方法であって、
    前記第1絶縁膜を形成した後、前記第1絶縁膜より上層に第3絶縁膜を形成することをさらに含み、
    前記第2絶縁膜は、前記第3絶縁膜を形成した後、前記第3絶縁膜より上層に形成され、
    前記第3絶縁膜の水素濃度は、前記第2絶縁膜の水素濃度より低く、
    前記第3絶縁膜は、第3部分及び第4部分を含み、
    前記第3部分は、前記ポリシリコン膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含み、
    前記第4部分は、前記酸化物半導体膜の前記少なくとも一部を覆う部分を含み、
    前記第3絶縁膜の形成は、前記第3部分の膜厚が前記第4部分の膜厚より薄くなるように、エッチングを行うことを含む、
    製造方法。
  16. 請求項15に記載の製造方法であって、
    前記第1絶縁膜を形成する前、前記第1絶縁膜より下層に第1電極を形成し
    前記第1絶縁膜を形成した後、前記第2絶縁膜を形成する前に、前記第1絶縁膜より上層に第2電極を形成し、
    前記第2絶縁膜を形成した後、前記第2絶縁膜より上層に第3電極を形成し、
    前記第1部分は、前記第1電極及び前記第2電極に挟まれた部分を含み、
    前記第3部分は、前記第2電極及び前記第3電極に挟まれた部分を含む、
    製造方法。
  17. 請求項13に記載の製造方法であって、
    前記第2絶縁膜を形成した後にアニールを行う、
    製造方法。
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