JP2022053394A - 家畜の分娩検知システム及び分娩検知方法 - Google Patents

家畜の分娩検知システム及び分娩検知方法 Download PDF

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Abstract

【課題】家畜の分娩段階を高精度で検出可能な分娩検知システムを提供する。【解決手段】本発明よる家畜の分娩検知システムは、3軸加速度センサ及び気圧センサを含むセンサモジュール、センサモジュールと近距離無線通信手段で接続された中継機、及び前記中継機と通信ネットワークを介して接続された管理サーバを備え、センサモジュールは、加速度及び気圧の測定値データを中継機に送信し、中継機は測定値データに家畜の飼育者識別用コードを付加した分娩監視データを通信ネットワークを介して管理サーバに送信し、管理サーバは、分娩監視データから家畜の尾の動きの特徴パターンを検出して、検出された家畜の尾の動きの特徴パターンとデータベースに予め登録された家畜の尾の動きの特徴パターンとの一致度を計算した結果に基づいて、家畜が分娩期間に設定された複数の段階の中のいずれの段階にあるかを判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、牛馬などの家畜の分娩検知システム及び分娩検知方法に関する。
畜産業において、家畜の出産時における事故発生リスクを低減することが重要である。特に、牛などの大型畜産動物においては、出産時に胎児が正常に分娩されないケースや、出産直後に母牛が子牛を押しつぶしたりする事故が発生することがある。このような分娩時の死亡事故を避けるため、分娩時には飼育者が付き添って介助を行っている。
しかし、分娩のタイミングに合わせて介助を行うためには、飼育者が夜間も含めて常に牛を監視していなければならず、飼育者の負担が大きい。また、飼育する牛の数が多くなると、対応に要する労働力を十分に確保することが難しく、牛の監視が十分にできないという問題があった。
そこで、このような状況を改善するために、牛の膣内に挿入するタイプの測温/送信モジュールを使用して分娩予知を行い、通報するシステムが提案されている(特許文献1参照)。この測温/送信モジュールは、牛の膣内温度を測定し、破水や分娩で膣外に押し出されたことを、飼育者が設定した温度下限値に基づいて検出するように構成されている。
しかしながら、特許文献1の分娩予知通報システムは、牛の膣内に測温/送信モジュールを長期間に亘って挿入することによる感染症の発症リスクが懸念される。また、特許文献1のシステムは、温度計測に基づいて判定を行うものであるため、夏場と冬場、昼間と夜間で異なる外気温との温度差の影響を打ち消して、常に安定した判定するためには、温度測定の精度を高める必要があり、装置コストが高くなるという問題があった。
また、特許文献2には、家畜の尻尾および足に3次元加速度センサを装着して、これら2つの加速度センサで計測された振動数から、牛の分娩状態または発情状態を判定するシステムが提案されている。
しかし、特許文献2の検知装置は、3次元加速度センサで検知された牛の尻尾の尾上げ回数および歩行等の運動量のみで、牛の分娩状態または発情状態を判定するものであるため、分娩の兆候や進行段階をより詳細に分析するには判定情報が十分ではなかった。また、特許文献2の検知装置で使用される尻尾センサは、強化プラスチック製の尻尾保持部に設けられた多数の突起を、牛の尻尾の皮膚に当接または食い込むように強く締め付けることによって装着されるので、牛にストレスや苦痛を与える虞があり、長時間装着することには問題があった。
特許2007-296042号公報 特開2011-234668号公報 特開2017-60407号公報 特開2018-170969号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、装着によるストレスが軽減されるように構成された保持具によって家畜の尾に装着された3軸加速度センサ及び気圧センサを含むセンサモジュールから送信された測定値データに基づいて、家畜の詳細な分娩段階を検出可能な家畜の分娩検知システム及び検知方法を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による家畜の分娩検知システムは、保持具によって家畜の尾に装着されるセンサモジュール、前記センサモジュールに近距離無線通信手段で接続された中継機、及び前記中継機に通信ネットワークを介して接続された管理サーバを備える家畜の分娩検知システムであって、
前記センサモジュールは、3軸加速度センサ及び気圧センサを含み、それぞれのセンサで測定された加速度及び気圧の測定値に前記センサモジュールの識別番号を関連付けた測定値データを前記中継機に送信し、前記中継機は、前記センサモジュールから受信した前記測定値データに所定の飼育者識別用コードを関連付けた前記家畜の分娩監視データを生成して前記管理サーバに送信し、前記管理サーバは、前記家畜の分娩状態を判定する処理を行うとともにシステム全般を制御するシステム制御部及び管理対象となる家畜の個体情報が格納されたデータベースを含み、前記管理対象となる家畜の個体情報は、前記センサモジュールの識別番号及び前記所定の飼育者識別用コードに関連付けられた前記家畜の飼育者情報及び分娩期間中に設定された複数の段階における尾の動きの特徴パターンが予め登録された分娩段階判定用情報を含み、前記システム制御部は、前記中継機から前記家畜の分娩監視データを受信すると、前記分娩監視データに含まれる前記飼育者識別用コード及び前記センサモジュールの識別番号に基づいて、前記データベースから前記家畜の個体情報を取得し、前記分娩監視データに含まれる測定値データに基づいて前記家畜の尾の動きの特徴パターンを検出し、検出された前記家畜の尾の動きの特徴パターンと前記分娩段階判定用情報に登録された複数の段階における尾の動きの特徴パターンとの一致度をそれぞれ計算した結果に基づいて、前記家畜が分娩期間中のいずれの段階にあるかを判定することを特徴とする。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による家畜の分娩検知方法は、保持具によって家畜の尾に装着された3軸加速度センサ及び気圧センサを含むセンサモジュールと、前記センサモジュールに近距離無線通信手段で接続された中継機と、前記中継機に通信ネットワークを介して接続されて前記家畜の分娩状態を判定する処理を行うとともにシステム全般を制御するシステム制御部及び管理対象となる家畜の個体情報が登録されたデータベースを含む管理サーバと、を備える家畜の分娩検知システムにおいて、前記家畜の分娩状態を検知する方法であって、
前記管理対象となる家畜の個体情報は、前記センサモジュールの識別番号及び前記所定の飼育者識別用コードに関連付けられた前記家畜の飼育者情報及び分娩期間中に設定された複数の段階における尾の動きの特徴パターンが予め登録された分娩段階判定情報を含み、前記センサモジュールが、前記3軸加速度センサ及び前記気圧センサで測定した加速度及び気圧の測定値に前記センサモジュールの識別番号を関連付けた測定値データを前記中継機に送信するステップと、前記中継機が、前記センサモジュールから受信した前記測定値データに所定の飼育者識別用コードを関連付けた前記家畜の分娩監視データを生成して前記管理サーバに送信するステップと、前記管理サーバが、受信した前記家畜の分娩監視データに含まれる前記飼育者識別用コード及び前記センサモジュールの識別番号に関連付けられた前記家畜の個体情報を前記データベースから取得するステップと、前記管理サーバが、前記家畜の分娩監視データに含まれる測定値データから前記家畜の尾の動きの特徴パターンを検出するステップと、前記管理サーバが、検出された前記家畜の尾の動きの特徴パターンと前記分娩段階判定情報に登録された複数段階の尾の動きの特徴パターンとの一致度を計算した結果に基づいて、前記家畜が分娩期間中のいずれの段階にあるかを判定するステップと、前記管理サーバが、前記家畜が分娩期間中の所定の段階にあると判定した場合、予め登録された前記家畜の飼育者情報端末に前記所定の段階に対応した通知を送信するステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、家畜にストレスを与えないで長時間装着可能に構成された保持具によって家畜の尾に3軸加速度センサ及び気圧センサを含むセンサモジュールを装着することができ、上記センサモジュールから送信された加速度及び気圧の測定値データに基づいて、家畜の分娩状態を検知し、家畜の分娩状態が分娩期間中に設定された複数の段階の中のいずれの段階にあるのかを判定することができる。
また、判定された分娩段階を家畜の飼育者情報端末に通知することで、分娩状態の監視を省力化するとともに、介助時機の見逃しを防止して、家畜の分娩を安全且つ効率的に管理することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態による家畜の分娩検知システムの全体構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態によるセンサモジュールの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による中継機の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による分娩監視データの構成例を示す図である。 本発明の一実施形態による管理サーバの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態によるセンサモジュールの保持具の構成の一例を示す図である。 本実施形態による保持具が牛の尾に装着された状態の一例を示す図である。 本発明の一実施形態によるセンサモジュールの保持具の構成の他の例を示す図である。 本発明の一実施形態による管理サーバの分娩状態判定処理を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の実施形態では、家畜として、牛を例として説明するが、本発明は、これに限定されない。
<全体構成>
先ず、本発明による家畜の分娩検知システムの全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による家畜の分娩検知システムの全体構成を示す概略図である。図1に示すように、本発明の一実施形態による分娩検知システム1は、牛舎などの所定の領域を管理区域として、各管理区域(40A、40B)内で飼育されている各牛の尾にそれぞれ保持具によって装着されたセンサモジュール(図1では、5頭の牛に対応したセンサモジュールA1、A2、A3、B1、B2を示し、総称してセンサモジュール20という)と、管理区域毎に設置されて、各センサモジュール20に近距離無線通信手段で接続された中継機A、B(総称して中継機30という)と、各中継機30に通信ネットワーク5を介して接続された管理サーバ10とを備える。センサモジュール20、中継機30、管理サーバ10、及び保持具の詳細な構成については後述する。
本実施形態による分娩検知システム1は、複数の独立した管理区域(40A、40B)に対し、それぞれ個別に対応することができる。例えば、図1に示すように、管理区域40Aの牛舎Aで飼育されている各牛に装着されたセンサモジュール20(A1、A2、A3)から送信された各測定値データを中継機30(中継機A)で受信し、管理区域40Bの牛舎Bで飼育されている各牛に装着されたセンサモジュール20(B1、B2)から送信された各測定値データを中継機30(中継機B)で受信し、各中継機30(中継機A及び中継機B)は、それぞれが受信した各測定値データに、各牛を特定するための識別子となる個別の識別情報を付加した分娩監視データを生成して、所定の通信ネットワーク5を介して管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、各中継機30(中継機A及び中継機B)から受信した各分娩監視データに基づいて、各牛の分娩状態を判定し、判定結果を分娩監視データに付加された識別情報に基づいて、各牛の飼育者情報端末(41、42)に通知することができる。なお、中継機30は、1つの管理区域内に1つ又は複数個が設置され、各管理区域全体をカバーするように構成され得る。この場合、各中継機が担当するセンサモジュールを、後述するセンサモジュールの識別番号を利用して予め振り分けておくことで、中継処理の重複を避けることができる。
分娩検知システム1は、パーソナルコンピュータPC、スマートフォン、又はタブレット端末等からなる飼育者情報端末(41、42)と、インターネット、LAN、又はWAN等の通信ネットワーク5を介して管理サーバ10に接続される。これにより、管理サーバ10は、飼育者情報端末(41、42)に、後述する牛の分娩状態に応じた通知や警告を送信でき、分娩検知システム1のユーザである飼育者は、飼育者情報端末(41、42)から、管理サーバ10にアクセスして、牛を特定するための識別情報を予め登録したり、牛の分娩状態に関する情報を取得し得る。この際、飼育者情報端末(41、42)は、例えば、ウェブブラウザ又は所定のアプリケーションを通じて、管理サーバ10にアクセスし、管理サーバ10及び/又は管理サーバ10に連結されたデータベースから情報を取得する。なお、管理サーバ10及び/又は管理サーバ10に連結されたデータベースは、クラウドコンピューティングで構成されてもよい。
分娩検知システム1は、各管理区域(40A、40B)内の環境状態(気圧、気温、湿度等)を測定して、その測定データを管理サーバ10に送信するために各種センサを含んでもよい。これらのセンサは、無線又は有線により中継機30を介して管理サーバ10に測定データを送信するように構成され得る。
各管理区域(40A、40B)内の環境状態を測定するためのセンサの1つとして、基準気圧センサ(2A、2B)を用いることができる。基準気圧センサとは、各管理区域(40A、40B)内の基準となる気圧を測定するものであり、各管理区域(40A、40B)内の所定位置(例えば、牛舎内の地面上)に設置される。各基準気圧センサ(2A、2B)は、所定の時間毎(例えば、数十ミリ秒~数秒)に測定した気圧値を、各基準気圧センサに対応付けられた中継機30(中継機A又は中継機B)に送信し、各中継機30(A、B)は、それぞれの中継機30が受信した気圧値のデータに、各管理区域を特定するための識別子となる個別の識別情報をそれぞれ付加して、各管理区域の基準気圧データとして管理サーバ10に送信する。管理サーバ10に送信された各管理区域の基準気圧データは、データベース100に保存(蓄積)される。
<センサモジュール>
次に、本発明による家畜の分娩検知システムのセンサモジュールについて説明する。
図2は、本発明の一実施形態によるセンサモジュールの構成を示すブロック図である。図2に示すように、センサモジュール20は、牛の尾の動きを反映した加速度を測定するための3軸加速度センサ21、及び尾の位置における気圧を測定するための気圧センサ22を含む。センサモジュール20は、演算部23、無線送信部24、アンテナ25、メモリ部26、及び電池27をさらに含み、自ら無線通信を行うアクティブなセンサモジュールとして構成される。
センサモジュール20は、内蔵する3軸加速度センサ21及び気圧センサ22が牛の尾の動き及び尾の高さ位置を精度よく検出できるように、後述する保持具で牛の尾に装着される。センサモジュール20は、後述する所定の時間毎に、3軸加速度センサ21で、前後、左右、上下の各方向の尾の動きに対応した加速度を測定し、気圧センサ22で、当該センサが装着された尾の高さ位置の気圧を測定する。
センサモジュール20は、所定の期間毎に(例えば数秒~数分)、3軸加速度センサ21及び気圧センサ22で測定された牛の尾の動きに対応した測定値データを中継機30に送信する。この際、センサモジュール20は、牛を特定するための識別情報として、センサモジュール20自身の識別子となる識別番号をこれらのセンサの測定値データに付加して送信する。なお、牛を特定するための識別情報は、これに限定されず、任意の識別情報が使用可能である。
3軸加速度センサ21は、所定の時間毎に(例えば数十ミリ秒~数秒)、牛の尾の前後(X軸)、左右(Y軸)、及び上下(Z軸)方向の加速度を測定し、その測定値を演算部23に出力する。
気圧センサ22は、数cm単位の気圧変化を検出することができる高精度及び高分解能の気圧センサであり、所定の時間毎(例えば数十ミリ秒~数秒)に、牛の尾に装着されたセンサモジュール20の高さ位置における気圧を測定し、その気圧の測定値を演算部23に出力する。
分娩が近づいた牛は、尾の挙上運動を頻繁に行うようになるが、この場合、排尿時や排便時とは異なり、尾を挙上したまま一定時間以上の静止が見られるという特徴を有することが知られている。本発明による家畜の分娩検知システムは、3軸加速度センサだけでは検出が困難なこのような挙動も、気圧センサを備えることで正確に把握することができる。また、牛の横臥姿勢と立位姿勢とでは、センサモジュール20の高さ位置に数10cmほどの差が生じるので、これによる気圧の測定値の差によって横臥姿勢と立位姿勢を判別することができる。さらに、センサモジュール20の高さ位置が、所定時間を経過しても低い状態のまま変動しない場合、センサモジュール20が牛の尾から脱落したと判定することができる。
なお、気圧は天候等によって変動するので、牛の尾の挙上運動や横臥姿勢と立位姿勢とに対応した気圧変化の判定には、天候等による気圧変動を相殺した相対気圧を用いることが望ましい。本実施形態における「相対気圧」とは、天候等による気圧変動に左右されずに牛の姿勢を判断できるように変換した気圧をいう。相対気圧については後述する。
演算部23は、図示しないが、マイクロプロセッサ、I/O回路及びA/D変換回路等を含み、3軸加速度センサ21及び気圧センサ22で検出された各センシング信号をデジタルデータに変換し、所定の演算処理(例えば、換算)を行って加速度及び気圧の測定値を算出し、この測定値のデータに、牛を識別するための識別子としてセンサモジュール20の識別番号を関連付けた測定値データを生成して、無線送信部24に出力する処理等を行う。
無線送信部24は、データ送信機能を備え、所定の期間毎に(例えば数秒~数分)、演算部23で生成された測定値データを、近距離無線通信を使用して中継機30に送信する。近距離無線通信の方式として、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などの無線LAN、又はZigBee(登録商標)等が利用できる。なお、本実施形態のセンサモジュール20は、無線送信部24のみを搭載しているが、無線受信部を含む構成とすることも可能である。
メモリ部26は、ROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性メモリ等を含み、センサモジュール20の識別番号や、演算部23で実行される各処理に必要なプログラム及びソフトウェアが保存される。また、メモリ部26は、センサモジュール20で取得された各センサの測定値データを一時的に保存する。
<中継機>
次に、本発明による家畜の分娩検知システムの中継機について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による中継機の構成を示すブロック図である。中継機30は、近距離無線通信手段によってセンサモジュール20に接続される。中継機30は、牛舎などの管理区域内(又は外)に1つ又は複数台が設置され、管理区域全体をカバーする。中継機30は、無線通信又は有線通信を用いた通信ネットワークを介して管理サーバ10に接続される。
図3に示すように、中継機30は、無線受信部31、制御部32、設定入力部33、ネットワーク送信部34、及び記憶部35を備える。なお、中継機30は、図示しないがタイマーをさらに備えてもよい。
無線受信部31は、データ受信機能を備え、各センサモジュール20(A1、A2、A3)から送信された各牛の測定値データを、送信元のセンサモジュール20に対応した近距離無線通信方式で受信する。
制御部32は、図示しないが、中央処理装置(CPU)、I/O回路等を含み、無線受信部31を介して各センサモジュール20(A1、A2、A3)から受信した測定値データに、牛の所有者を特定するための識別情報として飼育者識別用コードを関連付けた(具体的には付加した)当該牛の分娩監視データを生成して、ネットワーク送信部34に出力する処理等を行う。中継機30が、タイマーを備える場合、制御部32は、各牛の分娩監視データにタイマーから得られた測定日時のデータを付加してもよい。
設定入力部33は、各センサモジュール20(A1、A2、A3)との間の通信設定や、管理サーバ10との間の通信設定を行うための各種入力を受け付ける。設定入力部33は、例えば、タッチパネルを含んで構成され得るが、これに限定されない。また、設定入力部33は、複数の中継機30を連携させて使用する場合の通信設定を行うための入力を受け付ける
ネットワーク送信部34は、図示しないが有線LANポートや無線LANポートを有し、制御部32で生成された牛の分娩監視データを、予め設定された管理サーバ10のネットワークアドレスに、所定の通信ネットワークを介して送信する。管理サーバ10のネットワークアドレスは、例えば、インターネット接続の場合にはIPアドレスであり、管理サーバ10を運営する事業者から予め通知される。通知されたIPアドレスは、設定入力部33から入力されて、記憶部35に保存される。
記憶部35は、書き換え可能な不揮発性メモリ等を含み、牛の所有者を特定するための飼育者識別用コード、管理サーバ10のIPアドレス、制御部32で実行される各処理に必要なプログラム及びソフトウェアなどが保存される。また、受信した各センサモジュール20からの測定値データを一時的に保存する。飼育者識別用コードは、管理サーバ10のデータベースにも登録される。飼育者識別用コードは、牛の所有者が任意に設定し得るが、中継機自体に付与された固有の識別番号等を用いてもよい。
図4は、本発明の一実施形態による分娩監視データの構成例を示す図である。分娩監視データ400は、牛の尾における加速度及び気圧の測定データに該当センサモジュールの識別番号が関連付けられた測定値データに、中継機で付加された飼育者識別用コード及び測定日時のデータを含んで構成される。なお、本実施形態では、データベース登録用にヘッダを付加した例を示して。牛の分娩監視データを、図4に示すように構成することにより、管理サーバ10は、受信した分娩監視データに基づいて、個々の牛を特定し、その分娩状態を判定することができる。具体的には、管理サーバ10側に、飼育者識別用コード及び各牛に装着されたセンサモジュール20の識別番号と、当該牛の個体情報とを関連付けた対応表(図示せず)を、飼育者情報端末(41、42)から予め登録し、管理サーバ10に連結されたデータベース100に保存しておくことで、管理サーバ10は中継機30から分娩監視データを受信すると、分娩監視データに含まれる飼育者識別用コード及びセンサモジュール20の識別番号に基づいて、データベース100に保存された対応表から、該当する牛の個体情報を取得し、取得した牛の個体情報を使用して、分娩監視データを処理することができる。
<管理サーバ>
本発明による家畜の分娩検知システムの管理サーバについて以下に説明する。
図5は、本発明の一実施形態による管理サーバの構成を示すブロック図である。図5に示すように、管理サーバ10は、図示しないCPU、主記憶装置及び補助記憶装置等で構成されてシステム全般を制御するシステム制御部11と、システム制御部11に含まれて、各種データの演算処理や演算結果に基づく判定処理を実行する演算処理部12、システム制御部11の補助記憶装置にインストールされたプログラムないしソフトウェアをCPUで実行させることで具現される機能手段である分娩状態判定部13及び分娩状態通知部14を含む。
分娩状態判定部13及び分娩状態通知部14の各機能は、管理サーバ10に連結されたデータベース100及び/又はクラウド上のデータベース(図示せず)にアクセス可能な別の情報処理装置(図示せず)によって実行されるものであってもよい。
管理サーバ10は、通信ネットワーク5を介して複数の中継機30から各牛の分娩監視データを受信し、受信した分娩監視データに基づいて判定された各牛の分娩段階に対応した通知を該当する飼育者情報端末に通知する機能を備えた通信部15、分娩検知システムの制御に使用される各種データを保存するデータ記憶部16、及び各種情報を所定のフォーマットに従って液晶ディスプレイ等の画面上に表示する機能を有する表示部17をさらに含む。データ記憶部16には、分娩状態判定部13による判定結果や、各中継機30から取得した分娩監視データ等が一時保存され得る。
データベース100には、管理対象となる家畜(以下、牛を例とする)に関する各種情報が格納され、具体的には、センサモジュールの識別番号及び飼育者識別用コードと、牛の個体情報とを関連付けた対応表(以下、個体識別情報テーブルという)101、個体識別情報テーブルにリンクした牛の個体情報の付属データであり、各牛の分娩期間中に設定された複数の段階(例えば、陣痛、破水など)における尾の動きの特徴パターンが登録された分娩段階判定用情報ファイル102、分娩状態判定部13による各牛の分娩状態の判定結果ファイル103、各牛の分娩監視データファイル104で構成される。牛の個体情報は、牛の個体識別情報のフィールド、測定日時のフィールド、分娩状態の段階のフィールド、及び飼育者情報のフィールドを有するデータテーブルとして管理される。飼育者情報には、本システムのユーザである飼育者の個人情報及び当該飼育者が利用する飼育者情報端末へのアクセス情報等が含まれ得る。但し、データベース100の構成は、これに限定されない。
システム制御部11は、所定の期間(牛が分娩状態のどの段階にあるかが判定できる量のデータが得られる時間期間。例えば1分~10分)ごとに、受信した各牛の分娩監視データに含まれる測定値データを、演算処理部12に演算させて、加速度データから牛の尾の動きの特徴パターン(加速度の方向及び大きさの特有の変化)を検出し、気圧データに基づく尾の高さ位置の変化を検出して、牛が尾の挙上運動を持続している時間を算定する。なお、加速度及び気圧データから牛が起立状態又は横臥状態にあるかを判定することも可能である。気圧の測定値から尾の高さ位置や、牛が起立状態又は横臥状態にあるかを判定する方法には、基準気圧センサ(2A、2B)と気圧センサ22で測定されたそれぞれの気圧の差である「相対気圧」に基づいて判断する方法(例えば、特許文献3)を利用することが好ましい。
演算処理部12による牛の尾の動きの特徴パターンの検出に続いて、システム制御部11は、分娩監視データに含まれるセンサモジュールの識別番号及び飼育者識別用コードに基づいて、データベースから該当する牛の分娩段階判定用情報を取得し、分娩状態判定部13を機能させて、演算処理部12によって検出された牛の尾の動きの特徴パターンと分娩段階判定用情報に登録された複数段階の尾の動きの特徴パターンとの一致度をそれぞれ計算した結果に基づいて、分娩期間中のいずれの段階にあるかを判定する。そして、その牛の識別情報であるセンサモジュールの識別番号及び飼育者識別用コードに関連付けて、管理サーバ10のデータ記憶部16及びデータベース100に保存する。これらの判定に用いられる牛の尾の動きの特徴パターンは、各センサの測定値と各牛の過去の分娩期間中における複数の段階で取得された尾の動きの特徴パターンとの関係で定義された挙動特定モデルが利用される。挙動特定モデルの一例を以下で説明する。
上述した分娩状態の判定に利用する挙動特定モデルは、所定の時間(例えば、1分~10分)の間における加速度センサの測定値のL2ノルムの最大値及び標準偏差と、牛の尾の動きのパターンとの関係を表す領域が定義されたモデルである(例えば、特許文献4)。このような挙動特定モデルは、SVM(Support Vector Machine)等の機械学習の手法により予め作成される。なお、挙動特定モデルの学習には、例えば、ニューラルネットワーク等の種々の機械学習の手法が用いられる。
管理サーバ10のシステム制御部11は、所定の時間間隔(例えば数秒~数分)ごとに、各牛に装着されたセンサモジュール20から各測定値データを取得してデータ記憶部16に一時保存し、それらの測定値データに基づいて、各牛の分娩状態を判定し、その結果をデータベース10及び/又はクラウド上のデータベースに追加する。
複数頭の牛及び複数の種類の牛の活動状態に関するデータベース10及び/又はクラウド上のデータベースを構築することで(ビッグデータ化)、牛の分娩の前触れとなる牛の尾の動きを解析し、牛の分娩段階に対する精度の高い検知等を可能にする。
<保持具>
本発明の一実施形態によるセンサモジュールを家畜の尾に装着するための保持具について図6及び図7を参照しながら説明する。
図6は、本発明の一実施形態によるセンサモジュールの保持具の構成の一例を示す図である。図7は、本実施形態による保持具が牛の尾に装着された状態の一例を示す図である。図6に示すように、本発明の一実施形態によるセンサモジュールの保持具50は、センサモジュール20を収納するためのポケット部51が設けられた本体部52と、本体部52の上端部及び下端部に取り付けられて牛の尾に巻き付けるように構成された取付部53とを備える。取付部53は、一対のベルト部(53a、53b)で構成される。
各ベルト部(53a、53b)の牛の尾に接する側の面(第1面という)の一端には、面ファスナのフック面(55a、55b)がそれぞれ配置され、各ベルト部(53a、53b)の第1面の反対面(第2面という)の他端には、面ファスナのループ面(54a、54b)がそれぞれ配置される。これにより、各ベルト部(53a、53b)のループ面(54a、54b)に、フック面(55a、55b)を係合させると、各ベルト部(53a、53b)は輪状になり、ループ面(54a、54b)とフック面(55a、55b)とを剥がすと、各ベルト部(53a、53b)は帯状になる。
各ベルト部(53a、53b)は、ポリエステルなどの合成繊維の生地で横長矩形の帯状に形成される。ポケット部51は、袋状に形成され、センサモジュール20を格納する。ポケット部52には、フラップ56が設けられ、センサモジュール20がポケット部52から飛び出すのを防止するとともに、異物がセンサモジュール20に付着しないように保護する。また、一対のベルト部(53a、53b)には、ゴム糸が編みこまれて、伸縮自在の帯状に形成される。本体部52及びポケット部51は、合成繊維糸で織成された撥水性の生地で形成され、さらに通気性をよくするため、一部メッシュ状の生地を使用してもよい。なお、図示しないが、保持具50の本体部52の牛の尾に接する第1面には、保持具のズレや脱落を抑止するために、粘着面が形成される。粘着面は、例えば、粘着シートを用いて形成される。
図7に示すように、保持具50は、取付部53の各ベルト部(53a、53b)のそれぞれの面ファスナのフック面(55a、55b)を、対応するそれぞれの面ファスナのループ面(54a、54b)に係合させることで、牛の尾に巻き付ける形態で装着される。なお、保持具50の装着位置は、装着されたセンサモジュールのセンサで測定される検知信号のノイズや精度等の面で、尾の根元側に設定するのが望ましい。
なお、本発明によるセンサモジュールの保持具は、図6に示した形態に限定されるものではなく、取付部53の一対のベルト部に対して、ポケット部51が設けられた本体部52を配置する位置や、各部のサイズは、牛の種類や体格に合わせて、任意に変更することが可能である。
図8は、本発明の一実施形態によるセンサモジュールの保持具の構成の他の例を示す図である。
図8に示すように、センサモジュールの保持具50は、センサモジュール20を収納するためのポケット部51が設けられた本体部52と、本体部52の右側端部に取り付けられた右上部ベルト部(53a-1)及び右下部ベルト部(53b-1)、並びに本体部52の左側端部に取り付けられた左上部ベルト部(53a-2)及び左下部ベルト部(53b-2)で構成された取付部53と、を備え、これらのベルト部からなる取付部53によって本体部52が牛の尾に巻き付けられるように構成される。
左上部ベルト部(53a-2)及び左下部ベルト部(53b-2)の牛の尾に接する側の面(第1面という)の一端には、面ファスナのフック面(55a、55b)がそれぞれ配置され、右上部ベルト部(53a-1)及び右下部ベルト部(53b-1)の第1面の反対面(第2面という)の他端には、面ファスナのループ面(54a、54b)がそれぞれ配置される。これにより、右上部ベルト部(53a-1)と左上部ベルト部(53a-2)とが、1組のベルト部を成し、右下部ベルト部(53b-1)と左下部ベルト部(53b-2)とが、1組のベルト部を成して、一対のベルト部が構成される。右側の各ベルト部(53a-1、53b-1)のループ面(54a、54b)に、左側の各ベルト部(53a-2、53b-2)のフック面(55a、55b)を係合させると、各ベルト部及び本体部52は輪状になり、これらを剥がすと、各ベルト部及び本体部52は帯状になる。
各ベルト部、ポケット部、及び本体部の構成は、図6に示した例と同様であるので、詳しい説明は省略する。
なお、右上部ベルト部(53a-1)及び右下部ベルト部(53b-1)を省略して、面ファスナのループ面(54a、54b)を、本体部52の右側端部に直接形成する構成とすることも可能である。
本発明による保持具は、上述の構成を備えることにより、特許文献2に記載された装着手段のように固い素材で牛の尾を締め付けることがなく、また、装着時に牛の尾の皮膚部分に接触する本体部面積を小さく構成することで、長時間装着しても、牛に与えるストレスが大幅に軽減されるという効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態による分娩検知システムの管理サーバの動作について説明する。
図9は、本発明の一実施形態による管理サーバの分娩状態判定処理を示すフローチャートである。図9に示す開始から終了までの流れは、所定の時間間隔で繰り返され、管理サーバ10のデータ記憶部16に蓄積される。
図9に示すように、まずステップS701で、管理サーバ10のシステム制御部11は、中継機30から所定の時間間隔ごとに、各牛に装着されたセンサモジュール20で取得された測定値データを含む分娩監視データを受信し、受信した分娩監視データを時系列に、データ記憶部16に保存する。
ステップS702で、管理サーバ10の演算処理部12は、所定の期間(牛が分娩状態のどの段階にあるかが判定できる量のデータが得られる時間期間。例えば1分~10分)ごとに、ステップS701で取得した牛の時系列の分娩監視データをデータ記憶部16から読み出して、分娩監視データに含まれる測定値データのうちの加速度データ(3軸方向)に基づいて、牛の尾の動きの特徴パターンを検出する。
ステップS703で、管理サーバ10の演算処理部12は、ステップS701で取得した牛の時系列の分娩監視データに含まれる測定値データのうちの気圧データに基づいて、尾の挙上運動が持続している時間を算出する。
ステップS704で、管理サーバ10のシステム制御部11は、分娩監視データに含まれるセンサモジュールの識別番号及び飼育者識別用コードに基づいて、データベース100から該当する牛の分娩段階判定用情報を読み出す(即ち、取得する)。
ステップS705で、管理サーバ10の分娩状態判定部13は、ステップS704で取得した分娩段階判定用情報に含まれる、該当牛の予め登録された複数の段階での尾の動きの特徴パターンと、ステップS702で検出された特徴パターンとの一致度をそれぞれ計算し、一致度が最も高い特徴パターンに対応する段階が、分娩監視データ取得時の段階であると判定する。
ステップS706で、管理サーバ10のシステム制御部11は、ステップS705で判定された該当牛の分娩状態の段階に対応した通知を、通信部15を介して、予め登録された該当牛の飼育者情報端末に送信するよう制御する。また、通知した分娩状態の段階に、日時情報を関連付けて、データベース100に保存する。
なお、ステップS701~ステップS707の順番はこの順に限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。
牛の分娩状態の段階に対応した通知とは、例えば、陣痛が始まった段階では、メール形式で通知し、破水が発生した段階では、メールと共に注意を喚起する警告音を含めた通知を行う。なお、警告のためには、その他、任意の強調表示や通知形式が採用可能である。
また、通常分娩に見られる尾の動きの特徴パターンとは異なる異常な特徴パターンが検出された場合には、緊急警報を通知するようにしてもよい。
上述した本発明による家畜の分娩検知システム及び分娩検知方法によれば、従来技術に比べて、高い精度で、分娩段階を判定することができるので、効率的な分娩介助ができるという効果を奏する。
また、家畜にストレスを与えたり、感染症を発生させるリスクがなく、安価で、信頼性の高い分娩検知システム及び分娩検知方法を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
1 分娩検知システム
2A、2B 基準気圧センサ
5 通信ネットワーク
10 管理サーバ
11 システム制御部
12 演算処理部
13 分娩状態判定部
14 分娩状態通知部
15 通信部
16 データ記憶部
17 表示部
20 センサモジュール
21 3軸加速度センサ
22 気圧センサ
23 演算部
24 無線送信部
25 アンテナ
26 メモリ部
27 電池
30 中継機
31 無線受信部
32 制御部
33 設定入力部
34 ネットワーク送信部
35 記憶部
40A、40B 管理区域
41、42 飼育者情報端末
50 保持具
51 ポケット部
52 本体部
53 取付部
53a、53b ベルト部
53a-1 右上部ベルト部
53a-2 左上部ベルト部
53b-1 右下部ベルト部
53b-2 左下部ベルト部
54a、54b ループ面
55a、55b フック面
56 フラップ
100 データベース
101 個体識別情報テーブル
102 分娩段階判定用情報ファイル
103 分娩状態の判定結果ファイル
104 分娩監視データファイル

Claims (5)

  1. 保持具によって家畜の尾に装着されるセンサモジュール、前記センサモジュールに近距離無線通信手段で接続された中継機、及び前記中継機に通信ネットワークを介して接続された管理サーバを備える家畜の分娩検知システムであって、
    前記センサモジュールは、3軸加速度センサ及び気圧センサを含み、それぞれのセンサで測定された加速度及び気圧の測定値に前記センサモジュールの識別番号を関連付けた測定値データを前記中継機に送信し、
    前記中継機は、前記センサモジュールから受信した前記測定値データに所定の飼育者識別用コードを関連付けた前記家畜の分娩監視データを生成して前記管理サーバに送信し、
    前記管理サーバは、前記家畜の分娩状態を判定する処理を行うとともにシステム全般を制御するシステム制御部及び管理対象となる家畜の個体情報が保存されたデータベースを含み、
    前記管理対象となる家畜の個体情報は、前記センサモジュールの識別番号及び前記所定の飼育者識別用コードに関連付けられた前記家畜の飼育者情報及び分娩期間中に設定された複数の段階における尾の動きの特徴パターンが予め登録された分娩段階判定用情報を含み、
    前記システム制御部は、前記中継機から前記家畜の分娩監視データを受信すると、前記分娩監視データに含まれる前記飼育者識別用コード及び前記センサモジュールの識別番号に基づいて、前記データベースから前記家畜の個体情報を取得し、前記分娩監視データに含まれる測定値データに基づいて前記家畜の尾の動きの特徴パターンを検出し、検出された前記家畜の尾の動きの特徴パターンと前記分娩段階判定用情報に登録された複数の段階における尾の動きの特徴パターンとの一致度をそれぞれ計算した結果に基づいて、前記家畜が分娩期間中のいずれの段階にあるかを判定することを特徴とする家畜の分娩検知システム。
  2. 前記管理サーバのシステム制御部は、前記家畜が分娩期間中に設定された複数の段階のうちの所定の段階にあると判定した場合、予め登録された前記家畜の飼育者情報端末に通信ネットワークを介して前記所定の段階に応じた通知を送信するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の家畜の分娩検知システム。
  3. 前記保持具は、前記センサモジュールを格納するためのポケット部が設けられた本体部と、前記本体部を家畜の尾に巻き付けるように構成された取付部と、を備え、
    前記取付部は、一対のベルト部で構成され、前記一対のベルト部のそれぞれの一側には面ファスナのループ面が配置され、前記一対のベルト部のそれぞれの他側には面ファスナのフック面が配置され、前記それぞれの面ファスナのフック面を前記それぞれの面ファスナのループ面に係合させて前記家畜の尾を締め付けるように構成され、
    前記本体部の前記ポケット部が設けられた面の反対側の面には、前記家畜の尾に接触する側に粘着面が配置された接着用シートが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の家畜の分娩検知システム。
  4. 前記システム制御部は、受信した前記家畜の分娩監視データに含まれる測定値データに基づいて、前記センサモジュールが前記家畜の尾から脱落したことを検出すると、前記家畜の飼育者情報端末に警報情報を送信するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の家畜の分娩検知システム。
  5. 保持具によって家畜の尾に装着された3軸加速度センサ及び気圧センサを含むセンサモジュールと、前記センサモジュールに近距離無線通信手段で接続された中継機と、前記中継機に通信ネットワークを介して接続されて前記家畜の分娩状態を判定する処理を行うとともにシステム全般を制御するシステム制御部及び管理対象となる家畜の個体情報が登録されたデータベースを含む管理サーバと、を備える家畜の分娩検知システムにおいて、前記家畜の分娩状態を検知する方法であって、
    前記管理対象となる家畜の個体情報は、前記センサモジュールの識別番号及び前記所定の飼育者識別用コードに関連付けられた前記家畜の飼育者情報及び分娩期間中に設定された複数の段階における尾の動きの特徴パターンが予め登録された分娩段階判定情報を含み、
    前記センサモジュールが、前記3軸加速度センサ及び前記気圧センサで測定した加速度及び気圧の測定値に前記センサモジュールの識別番号を関連付けた測定値データを前記中継機に送信するステップと、
    前記中継機が、前記センサモジュールから受信した前記測定値データに所定の飼育者識別用コードを関連付けた前記家畜の分娩監視データを生成して前記管理サーバに送信するステップと、
    前記管理サーバが、受信した前記家畜の分娩監視データに含まれる前記飼育者識別用コード及び前記センサモジュールの識別番号に関連付けられた前記家畜の個体情報を前記データベースから取得するステップと、
    前記管理サーバが、前記家畜の分娩監視データに含まれる測定値データから前記家畜の尾の動きの特徴パターンを検出するステップと、
    前記管理サーバが、検出された前記家畜の尾の動きの特徴パターンと前記分娩段階判定情報に登録された複数の段階の尾の動きの特徴パターンとの一致度を計算した結果に基づいて、前記家畜が分娩期間中のいずれの段階にあるかを判定するステップと、
    前記管理サーバが、前記家畜が分娩期間中の所定の段階にあると判定した場合、予め登録された前記家畜の飼育者情報端末に通信ネットワークを介して前記所定の段階に対応した通知を送信するステップを有することを特徴とする家畜の分娩検知方法。
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