JP2022048471A - 伝搬時間測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジッタの影響を抑制し、且つ、伝搬時間の高精度な測定が可能な技術を提供する。【解決手段】第1振動子に入力される送信信号及び第2振動子から出力される受信信号に基づいて音響信号の伝搬時間を求める装置は、第2振動子から出力される受信信号が入力されるアナログデジタル変換器と、第1振動子に入力される送信信号を分岐させ、アナログデジタル変換器の入力へ導くバイパス線と、アナログデジタル変換器によってデジタル信号に変換された送信信号及び受信信号に基づいて、第1振動子から第2振動子までの音響信号の伝搬時間を求める信号処理部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、音響信号の伝搬時間を測定する技術に関する。
配管の外側に取り付けたセンサによって配管内部を伝搬する音響信号の伝搬時間を測定し、その伝搬時間に基づき、配管内を流れる流体の流速や流量を非破壊で計測可能な装置が実用化されている。この種の装置は、音響信号として超音波を用いることが一般的であり、「超音波流量計」あるいは「超音波式流量計」などと呼ばれる。
例えば特許文献1には、配管の上流側及び下流側に配置された一対の超音波振動子を用いて、流体の流れの正方向に伝搬した超音波と逆方向に伝搬した超音波との伝搬時間差に基づいて流体の流量を求める装置が開示されている。特許文献1の装置では、上流側の超音波振動子の受信信号と下流側の超音波振動子の受信信号の相関関数を計算することにより、伝搬時間差を計算している。
特開2008-304281号公報
従来の超音波流量計においては、A/D変換器や増幅器などの電気回路で発生するジッタ(時間軸方向の信号波形の揺らぎ)や遅延の影響により、信号の伝搬時間を正確に測定できないおそれがある。それゆえ、従来の超音波流量計は、微少流量の測定などの、高い精度が要求される用途には利用することができなかった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ジッタや遅延の影響を抑制し、且つ、伝搬時間の高精度な測定が可能な技術を提供することにある。
本開示に係る伝搬時間測定装置は、流体を流す配管に対し互いに異なる位置に配置される複数の振動子であって、電気信号としての送信信号を音響信号に変換する第1振動子と、前記第1振動子から送信されて前記配管内の流体を伝搬した前記音響信号を受信し電気信号としての受信信号に変換する第2振動子とを少なくとも含む、複数の振動子と、前記第2振動子から出力される前記受信信号が入力されるアナログデジタル変換器と、前記第1振動子に入力される前記送信信号を分岐させ、前記アナログデジタル変換器の入力へ導くバイパス線と、前記アナログデジタル変換器によってデジタル信号に変換された前記送信信号及び前記受信信号に基づいて、前記第1振動子から前記第2振動子までの前記音響信号の伝搬時間を求める信号処理部と、を備える。
第2振動子から出力される受信信号が入力されるアナログデジタル変換器に、第1振動子に入力される送信信号を分岐させて入力する。単一のアナログデジタル変換器に受信信号及び送信信号が入力されるため、送信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する際に発生するジッタと受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する際に発生するジッタとが略同じ又は近似することになる。したがって、音響信号の伝搬時間を求める際、送信信号の基準時間と受信信号の基準時間とが略一致又は近似し、ジッタの影響を低減
することができる。また、単一のアナログデジタル変換器により送信信号及び受信信号をA/D変換する。そのため、A/D変換による送信信号の遅延時間、すなわち、送信信号をA/D変換するのに要する時間と、A/D変換による受信信号の遅延時間、すなわち、受信信号をA/D変換するのに要する時間とが略一致又は近似することになる。したがって、音響信号の伝搬時間の測定に対するA/D変換による信号の遅延の影響を抑制することができる。
本開示に係る伝搬時間測定装置は、前記バイパス線に設けられており、前記バイパス線を伝搬する前記送信信号を減衰する減衰器を備えてもよい。バイパス線を伝搬する送信信号の信号レベルが大きいと、アナログデジタル変換器に入力される送信信号の信号レベルがアナログデジタル変換器の測定レンジから外れる場合がある。バイパス線を伝搬する送信信号を減衰器によって減衰することで、アナログデジタル変換器に入力される送信信号の信号レベルがアナログデジタル変換器の測定レンジ内に収まる。
前記減衰器は受動素子で構成されていてもよい。減衰器を抵抗、コンデンサなどの受動素子で構成することにより、バイパス線を伝搬する送信信号を減衰する際の送信信号の遅延時間、すなわち、減衰器が送信信号を減衰するのに要する時間が微小となる。
前記伝搬時間測定装置は、前記第2振動子と前記アナログデジタル変換器のあいだに設けられ、前記アナログデジタル変換器に入力される前記送信信号及び前記受信信号を増幅する増幅器をさらに備えてもよい。配管内の流体を音響信号が伝搬するときに音響信号が減衰するため、第2振動子が音響信号を受信信号に変換したときに受信信号の信号レベルが小さくなることで、アナログデジタル変換器に入力される受信信号の信号レベルがアナログデジタル変換器の測定レンジ外になる場合がある。増幅器によって受信信号を増幅することで、アナログデジタル変換器に入力される受信信号の信号レベルがアナログデジタル変換器の測定レンジ内に収まる。
前記バイパス線は、前記第2振動子と前記増幅器のあいだの信号線に接続されてもよい。これにより、第1振動子に入力される送信信号及び第2振動子から出力された受信信号が信号線を介して増幅器に入力される。したがって、送信信号を増幅する際の送信信号の遅延時間、すなわち、送信信号を増幅するのに要する時間と、受信信号を増幅する際の受信信号の遅延時間、すなわち、受信信号を増幅するのに要する時間とが略一致する。このように、送信信号と受信信号が同じ増幅器による遅延を受けるため、音響信号の伝搬時間の測定に対する増幅器による信号遅延の影響を抑制することができる。すなわち、音響信号の伝搬時間の測定において、増幅器による信号遅延の影響を無視することができる。
前記伝搬時間測定装置は、前記送信信号を生成する送信信号生成器と、前記送信信号生成器と前記第1振動子のあいだに設けられ、前記第1振動子に入力される前記送信信号を増幅する第2増幅器をさらに備えてもよい。配管内の流体を音響信号が伝搬するときに音響信号が減衰するため、第1振動子に入力される送信信号を増幅しておくことで、第2振動子が出力する受信信号の信号レベルを大きくすることができる。これにより、アナログデジタル変換器に入力される受信信号の信号レベルがアナログデジタル変換器の測定レンジ内に収まる。
前記バイパス線は、前記第2増幅器と前記第1振動子のあいだの信号線に接続されてもよい。これにより、第2増幅器により増幅された送信信号が、第1振動子に入力されると共に、バイパス線により分岐してアナログデジタル変換器に入力される。この場合、増幅された送信信号を第1振動子が音響信号に変換し、第2振動子が音響信号を受信して受信信号を出力する。そのため、バイパス線により分岐してアナログデジタル変換器に入力された送信信号と、第2振動子から出力されてアナログデジタル変換器に入力された送信信
号とは、同じ第2増幅器による増幅の遅延を受けるため、音響信号の伝搬時間の測定に対する第2増幅器による信号遅延の影響を抑制することができる。すなわち、音響信号の伝搬時間の測定において、第2増幅器による信号遅延の影響を無視することができる。
前記第1振動子と前記第2振動子は、前記配管を挟んで対向するように配置されてもよい。また、前記第1振動子と前記第2振動子は、前記配管の長手方向の異なる位置に配置されてもよい。
前記伝搬時間測定装置は、前記第2振動子に前記送信信号が入力され、前記第2振動子から送信された音響信号を受信した前記第1振動子から出力された前記受信信号と前記バイパス線を介して分岐した前記送信信号とが前記アナログデジタル変換器に入力されるように切り替えを行う切り替え部をさらに備え、前記信号処理部は、前記アナログデジタル変換器によってデジタル信号に変換された前記送信信号及び前記受信信号に基づいて、前記第2振動子から前記第1振動子までの前記音響信号の伝搬時間を求めてもよい。この構成によれば、同一の伝搬経路について、上流側から下流側に音響信号が伝搬するときの伝搬時間と、下流側から上流側に音響信号が伝搬するときの伝搬時間とを、精度よく求めることができる。
前記信号処理部は、前記第1振動子から前記第2振動子までの前記音響信号の伝搬時間と、前記第2振動子から前記第1振動子までの前記音響信号の伝搬時間との差に基づいて、前記配管内の流体の流速及び/又は流量を求めてもよい。これにより、配管内の流体の情報を高精度に測定することができる。
本発明は、上記構成の少なくとも一部を有する伝搬時間測定装置として捉えてもよいし、流速測定装置、流量測定装置、流量計、流量センサなどとして捉えてもよいし、送信信号を生成する送信信号生成装置、送信回路などとして捉えてもよい。また、本発明は、上記処理の少なくとも一部を含む伝搬時間測定方法、流速測定方法、流量測定方法、送信信号生成方法として捉えてもよく、または、かかる方法を実現するためのプログラムやそのプログラムを非一時的に記録した記録媒体として捉えることもできる。なお、上記構成および処理の各々は可能な限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、ジッタの影響を抑制し、且つ、伝搬時間の高精度な測定が可能な技術を提供することができる。
図1は、伝搬時間測定装置の構成を模式的に示す図である。 図2は、配管への振動子の設置例を示す断面図である。 図3は、減衰器の一例を示す図である。 図4は、第1実施形態における伝搬時間測定装置の測定動作の流れを示すフローチャートである。 図5は、制御信号、送信信号及び受信信号のタイムチャートである。
<適用例>
図1を参照して、伝搬時間測定装置の適用例を説明する。
伝搬時間測定装置1は、2個以上の振動子101を備え、いずれかの振動子(例えば101a)から送信した音響信号を他の振動子(例えば101b)で受信し、2つの振動子のあいだの経路を音響信号が伝搬するのに要した時間(伝搬時間)を測定する。各振動子
101は配管120に対し互いに異なる位置に配置されているため、2つの振動子101のあいだを伝搬する音響信号は配管120の内部を通過する(横切る)。そのため、音響信号の伝搬時間は、一定ではなく、配管120内を流れる流体121の状態(例えば、流速、流量、気泡や異物の存在など)の影響を受けて変化する。したがって、伝搬時間測定装置1で測定した伝搬時間を利用することにより、配管120内の流体121の状態を非破壊で計測することができる。
なお、流体121は、音響信号を伝搬可能な物質であればよく、液体であっても、気体であってもよい。音響信号は、典型的には超音波であるが、可聴域の音波を含んでいてもよい。
例えば、送信側の振動子101に与える駆動用の電気信号を「送信信号」、受信側の振動子101から出力される電気信号を「受信信号」と呼ぶとき、伝搬時間測定装置1は、送信信号及び受信信号が伝搬する共通の信号線から送信信号と共に受信信号を取得する。伝搬時間測定装置1は、取得した送信信号及び受信信号に基づいて、送信信号に対する受信信号のラグ(時間遅れ)を求める。このラグが送信側の振動子101から受信側の振動子101までの音響信号の伝搬時間に相当する。以下、2つの振動子101を区別する必要がある場合は「第1振動子101a」、「第2振動子101b」と表記し、両者に共通する説明の場合は単に「振動子101」という表記を用いる。
伝搬時間測定装置1は、送信側の第1振動子101aに接続された信号線201aと、受信側の第2振動子101bに接続された信号線201bと、信号線201a及び信号線201bに接続されたバイパス線201cとを備える。信号線201aの一端が第1振動子101aに接続されており、信号線201aの他端が切り替え器105に接続されている。信号線201bの一端が第2振動子101bに接続されており、信号線201bの他端が切り替え器105に接続されている。切り替え器105は、第2振動子101bに送信信号が入力され、第2振動子から送信された音響信号を受信した第1振動子101aから受信信号が出力されるように切り替えを行う。これにより、第2振動子101bが送信側となり、第1振動子101aが受信側となる。
送信信号生成器103及びA/D(アナログデジタル)変換器104が切り替え器105に接続されている。送信信号生成器103は、送信信号を生成して、送信信号生成器103と切り替え器105とを接続する信号線201dに送信信号を出力する。信号線201dに出力された送信信号は、切り替え器105に接続された信号線201aを伝搬して第1振動子101aに入力される。第2振動子101bから出力される受信信号が、信号線201bと、A/D変換器104と切り替え器105とを接続する信号線201eとを伝搬して、A/D変換器104に入力される。バイパス線201cは、第1振動子101aに入力される送信信号を分岐させ、A/D変換器104の入力へ導く。これにより、送信信号生成器103によって生成された送信信号は、第1振動子101aに入力されると共に、A/D変換器104に入力される。A/D変換器104に入力された送信信号及び受信信号は、アナログ信号からデジタル信号に変換され、信号処理部111に出力される。信号処理部111は、デジタル信号に変換された送信信号及び受信信号に基づいて、第1振動子101aから第2振動子101bまでの音響信号の伝搬時間を求める。
送信信号が入力されるA/D変換器と、受信信号が入力されるA/D変換器とが異なる場合、送信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する際に発生するジッタと受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する際に発生するジッタとが大きく異なる可能性がある。ジッタは、周期性のある信号における理想的なタイミングからの信号エッジの位置変動であり、信号がジッタを有する場合、信号の基準時間が変動する。そのため、送信信号のジッタと受信信号のジッタとが大きく異なる場合、音響信号の伝搬時間を測定す
る際の送信信号の基準時間と受信信号の基準時間とを一致させることができない。
そこで、伝搬時間測定装置1は、第2振動子101bから出力される受信信号が入力されるA/D変換器104に、第1振動子101aに入力される送信信号を分岐させて入力する。単一のA/D変換器104に受信信号及び送信信号が入力されるため、送信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する際に発生するジッタと受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する際に発生するジッタとが略同じ又は近似することになる。したがって、音響信号の伝搬時間を測定する際の送信信号の基準時間と受信信号の基準時間とを略一致又は近似させることができ、音響信号の伝搬時間を測定する際のジッタの影響を低減することができる。
<実施形態>
(装置構成)
図1及び図2を参照して、伝搬時間測定装置1の具体的な構成を説明する。図1は、伝搬時間測定装置1の構成を模式的に示すブロック図であり、図2は、配管への振動子の設置例を示す断面図である。本実施形態の伝搬時間測定装置1は、配管120内を流れる流体121の流速及び流量を非破壊で計測するための装置であり、超音波流量計又は超音波流量センサとも称される。
伝搬時間測定装置1は、装置本体100と複数の振動子101とを有する。装置本体100と第1振動子101aの間は信号線201aで接続され、装置本体100と第2振動子101bの間は信号線201bで接続されている。本実施形態では、配管120の長手方向の上流側に配置される第1振動子101aと、第1振動子101aよりも下流側に配置される第2振動子101bの2つの振動子101が設けられている。なお、振動子101の数は2つに限られず、3つ以上の振動子101が配管120に設けられていてもよい。
振動子101は、電気信号と音響信号を相互に変換するデバイスであり、トランスデューサとも呼ばれる。振動子101としては、例えばピエゾ効果によって電圧と力を相互に変換する圧電素子などを用いることができる。図2に示すように、各振動子101は樹脂などで構成されたクランプ30中に埋設されている。クランプ30で配管120を挟み込むと、2つの振動子101(101a、101b)が配管120を挟んで対向し、且つ、2つの振動子101(101a、101b)を結ぶ直線が配管120の軸線に対し所定の角度θをなすように、第1振動子101a、第2振動子101bが設置される。このようなクランプ構造を採用することで、既設の配管120に対し簡単に(しかも配管120に改修を加えることなく)振動子101を適切な位置に取り付けることができる。なお、クランプ30と配管120の間を密着させ、且つ、音響インピーダンスの整合をはかるために、クランプ30と配管120の間にグリスやジェルなどが塗布されるとよい。角度θは音響信号の伝搬角度と呼ばれる。伝搬角度θは任意であるが、後述する伝搬時間差法を利用する場合には0度<θ<90度、好ましくは20度<θ<60度の範囲に設定されるとよい。
装置本体100は、制御回路102、送信信号生成器103、A/D変換器104、切り替え器105及び出力器106を有する。制御回路102は、伝搬時間測定装置1の各部の制御、信号処理、演算処理などを行う回路である。送信信号生成器103は、制御回路102から入力された制御信号(トリガ信号)を基に、所定の電圧の送信信号(アナログ信号)を生成して信号線201dに出力する回路である。A/D変換器104は、制御回路102から入力された制御信号を基に、送信信号及び受信信号(アナログ信号)を所定のサンプリング周期でA/D変換し、送信信号及び受信信号(デジタル信号)を制御回路102へ出力する回路である。
切り替え器105は、制御回路102から入力された切り替え信号を基に、送信信号の入力先と受信信号の出力元とを切り変えるスイッチである。切り替え器105は、信号線201a及び201bと、信号線201d及び201eとの接続関係を切り替える。切り替え器105は、第2振動子101bに送信信号が入力され、第2振動子101bから送信された音響信号を受信した第1振動子101aから出力された受信信号とバイパス線201cを介して分岐した送信信号とがA/D変換器104に入力されるように切り替えを行う。これにより、第2振動子101bが送信側となり、第1振動子101aが受信側となる。出力器106は、制御回路102による信号処理や演算処理の結果などの情報を出力するデバイスであり、例えば表示器などである。なお、装置本体100に、ユーザが操作するための入力部(例えば、ボタン、タッチパネルなど)を設けたり、外部装置(例えば、外部のコンピュータやサーバなど)に情報を送信する通信回路(例えばWiFiモジュールなど)を設けたりしてもよい。
図1に示すように、制御回路102は、信号処理部111及び記憶部112を有する。信号処理部111は、送信信号と受信信号に基づき音響信号の伝搬時間を計算し、さらに伝搬時間から流体121の流速及び/又は流量を計算する機能を有する。記憶部112は、信号処理部111によって計算された音響信号の伝搬時間や流体121の流速及び/又は流量などを記憶する。また、記憶部112は、信号処理部111が計算を行う際に必要なデータを記憶する。
制御回路102は、例えば、CPU(プロセッサ)、RAM、不揮発性の記憶装置(例えばROM、フラッシュメモリ、ハードディスクなど)、I/Oなどを有するコンピュータにより構成してもよい。この場合、CPUが、記憶装置に格納されたプログラムをRAMに展開し、当該プログラムを実行することによって、信号処理部111の機能が提供される。コンピュータの形態は問わない。例えば、パーソナルコンピュータでもよいし、組み込み用のコンピュータでもよいし、スマートフォンやタブレット端末などでもよい。あるいは、制御回路102が提供する機能の全部又は一部をASICやFPGAのような回路で構成してもよい。あるいは、分散コンピューティングやクラウドコンピューティングの技術を利用し、制御回路102が他のコンピュータと協働して後述する処理を行ってもよい。
配管120の材質、サイズ、形状は問わない。例えば、金属配管や樹脂配管を用いてもよい。また配管120のサイズは、JISやANSIで定められた規格サイズのものでもよいし、独自のサイズのものでもよい。本実施形態の方法は、微少流量の測定を高精度に行うことができるという利点を有するため、1/8インチ管、1/4インチ管、1/2インチ管などの小型の配管の測定に特に好ましく適用できる。また、直線状の配管に限らず、屈曲部を有する配管や曲線状の配管などでもよく、配管の断面形状も任意である。
送信信号及び受信信号のそれぞれが異なる信号線からA/D変換器に入力される場合、送信信号が信号線を伝搬する際に発生するジッタと、受信信号が信号線を伝搬する際に発生するジッタとが大きく異なる可能性がある。送信信号のジッタと受信信号のジッタとが大きく異なる場合、音響信号の伝搬時間を測定する際の送信信号の基準時間と受信信号の基準時間とを一致させることができない。伝搬時間測定装置1では、送信信号生成器103によって生成された送信信号は、信号線201dから信号線201aに伝搬して第1振動子101aに入力される。また、送信信号生成器103によって生成された送信信号は、信号線201aから分岐し、バイパス線201c、信号線201b及び201eを伝搬してA/D変換器104に入力される。第2振動子101bから出力された受信信号は、信号線201b及び201eを伝搬してA/D変換器104に入力される。送信信号及び受信信号が、信号線201b及び201eを介してA/D変換器104に入力されるため
、送信信号が信号線201b及び201eを伝搬する際に発生するジッタと、受信信号が信号線201b及び201eを伝搬する際に発生するジッタとが略同じ又は近似することになる。したがって、音響信号の伝搬時間を測定する際の送信信号の基準時間と受信信号の基準時間とを略一致又は近似させることができ、音響信号の伝搬時間を測定する際のジッタの影響を低減することができる。
増幅器301が、A/D変換器104と切り替え器105とを接続する信号線201eに設けられている。信号線201bと信号線201eとが電気的に接続された状態にあるとき、第2振動子101bとA/D変換器104のあいだに設けられた増幅器301は、A/D変換器104に入力される送信信号及び受信信号を増幅する。すなわち、増幅器301は、信号線201eを伝搬する送信信号及び受信信号を増幅してA/D変換器104に出力する。A/D変換器104は、増幅器301によって増幅された送信信号及び受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。配管120内の流体121を音響信号が伝搬するときに音響信号が減衰するため、第2振動子101bが音響信号を受信信号に変換したときに受信信号の信号レベルが小さい場合がある。そのため、A/D変換器104に入力される受信信号の信号レベルがA/D変換器104の測定レンジ外になる場合がある。増幅器301によって受信信号を増幅することで、A/D変換器104に入力される受信信号の信号レベルをA/D変換器104の測定レンジ内に収めることができる。
増幅器302が、送信信号生成器103と切り替え器105とを接続する信号線201dに設けられている。信号線201aと信号線201dとが電気的に接続された状態にあるとき、第1振動子101aと送信信号生成器103とのあいだに設けられた増幅器302は、第1振動子101aに入力される送信信号を増幅する。すなわち、増幅器302は、送信信号生成器103によって生成され、信号線201dから信号線201aに伝搬して第1振動子101aに入力される送信信号を増幅する。増幅器302は、第2増幅器の一例である。配管120内の流体121を音響信号が伝搬するときに音響信号が減衰するため、第1振動子101aに入力される送信信号を増幅しておくことで、第2振動子101bが出力する受信信号の信号レベルを大きくすることができる。これにより、A/D変換器104に入力される受信信号の信号レベルをA/D変換器104の測定レンジ内に収めることができる。信号線201aと信号線201dが電気的に接続された状態にあるとき、バイパス線201cは、増幅器302と第1振動子101aのあいだの信号線201aに接続されている。増幅器302により増幅された送信信号が、第1振動子101aに入力されると共に、バイパス線201cにより分岐してA/D変換器104に入力される。この場合、増幅された送信信号を第1振動子101aが音響信号に変換し、第2振動子101bが音響信号を受信して受信信号を出力する。そのため、バイパス線201cにより分岐してA/D変換器104に入力された送信信号と、第2振動子101bから出力されてA/D変換器104に入力された送信信号とは、同じ増幅器302による増幅の遅延を受けるため、音響信号の伝搬時間の測定に対する増幅器302による信号遅延の影響を抑制することができる。すなわち、音響信号の伝搬時間の測定において、増幅器302による信号遅延の影響を無視することができる。
減衰器303が、信号線201a及び信号線201bに接続されたバイパス線201cに設けられている。減衰器303は、バイパス線201cを伝搬する送信信号を減衰する。減衰器303によって減衰された送信信号は、バイパス線201c、信号線201b、201eを伝搬してA/D変換器104に入力される。バイパス線201cを伝搬する送信信号の信号レベルが大きいことにより、A/D変換器104に入力される送信信号の信号レベルがA/D変換器104の測定レンジ外になる場合がある。バイパス線201cを伝搬する送信信号を減衰器303によって減衰することで、A/D変換器104に入力される送信信号の信号レベルをA/D変換器104の測定レンジ内に収めることができる。信号線201bと信号線201eが電気的に接続された状態にあるとき、バイパス線20
1cは、第1振動子101bと増幅器301のあいだの信号線201bに接続されている。これにより、第1振動子101aに入力される送信信号及び第2振動子101bから出力された受信信号が信号線201bを介して増幅器301に入力される。したがって、送信信号を増幅する際の送信信号の遅延時間、すなわち、送信信号を増幅するのに要する時間と、受信信号を増幅する際の受信信号の遅延時間、すなわち、受信信号を増幅するのに要する時間とが略一致する。このように、送信信号と受信信号が同じ増幅器301による遅延を受けるため、音響信号の伝搬時間の測定に対する増幅器301による信号遅延の影響を抑制することができる。すなわち、音響信号の伝搬時間の測定において、増幅器301による信号遅延の影響を無視することができる。
図3に示すように、減衰器303は、受動素子で構成されてもよい。図3に示す減衰器303は、コンデンサ401、402と、抵抗403、404、405とで構成されている。減衰器303を受動素子で構成することにより、バイパス線201cを伝搬する送信信号を減衰する際の送信信号の遅延時間(減衰器303が送信信号を減衰するのに要する時間)を微小とすることができる。
(測定動作)
図4のフローチャートに沿って、伝搬時間測定装置1の測定動作の流れを説明する。
ステップS100において、制御回路102は、信号線201aから第1振動子101aに送信信号が入力され、第2振動子101bから信号線201bへ受信信号が出力されるように、切り替え器105を制御する。これにより、第1振動子101aが送信側となり、第2振動子101bが受信側となる。
ステップS101において、制御回路102は、制御信号を送信信号生成器103及びA/D変換器104に出力し、送信信号生成器103は、制御回路102から入力された制御信号を基に、所定の電圧の送信信号(アナログ信号)を生成して信号線201dに出力する。送信信号生成器103から出力された送信信号は、増幅器302によって増幅されて信号線201aに入力される。
ステップS102において、送信信号が信号線201aを伝搬して第1振動子101aに入力され、第1振動子101aが送信信号に基づく音響信号を出力する。音響信号は、クランプ30、配管120、及び流体121を経由して、第2振動子101bへと到達する。ステップS103において、信号線201aを伝搬する送信信号が分岐し、バイパス線201c、信号線201b、201eを伝搬してA/D変換器104に入力される。バイパス線201cを伝搬する送信信号は、減衰器303によって減衰され、増幅器301によって増幅された後、A/D変換器104に入力される。ステップS104において、A/D変換器104は、送信信号をデジタル信号からアナログ信号に変換して、制御回路102に出力する。A/D変換器104でA/D変換された送信信号は、制御回路102に取り込まれて記憶部112に格納される。
ステップS105において、第2振動子101bは音響信号を受信し、音響信号を受信信号に変換して信号線201bに出力する。伝搬の過程で音響信号が減衰するため、受信信号の振幅(電圧)は送信信号に比べて1/100~1/1000程度のオーダーとなる。ステップS106において、受信信号が信号線201b、201eを伝搬してA/D変換器104に入力される。信号線201eを伝搬する受信信号は、増幅器301によって増幅された後、A/D変換器104に入力される。ステップS107において、A/D変換器104は、受信信号をデジタル信号からアナログ信号に変換して、制御回路102に出力する。A/D変換器104でA/D変換された受信信号は、制御回路102に取り込まれて記憶部112に格納される。ステップS108において、信号処理部111は、記
憶部112から送信信号と受信信号を読み込み、音響信号の伝搬時間を計算する。
ステップS109において、制御回路102は、切り替え器105を制御し、第2振動子101bに送信信号が入力され、第2振動子101bから送信された音響信号を受信した第1振動子101aから出力された受信信号とバイパス線201cを介して分岐した送信信号とがA/D変換器104に入力されるように切り替えを行う。すなわち、送信側の振動子101と受信側の振動子101とが入れ替わることで、第2振動子101bが送信側となり、第1振動子101aが受信側となる。これにより、同一の伝搬経路について、上流側から下流側に音響信号が伝搬するときの伝搬時間と、下流側から上流側に音響信号が伝搬するときの伝搬時間とを、精度よく求めることができる。以降のステップS110~S117の処理は、ステップS101~S108の処理と同様である(ただし、「第1振動子101a」は「第2振動子101b」と読み替え、「第2振動子101b」は「第1振動子101a」と読み替える。)。
以上の処理によって、第1振動子101aから第2振動子101bまでの音響信号の伝搬時間Tabと、第2振動子101bから第1振動子101aまでの音響信号の伝搬時間Tbaが得られる。配管120内の流体121が流れている場合、伝搬時間TabとTbaのあいだに流体121の流速に応じた時間差が生じる。したがって、伝搬時間TabとTbaを利用して、流体121の流速及び流量を計算することができる。
ステップS118において、信号処理部111は、下記式により流体121の流速Vを求める。
Figure 2022048471000002
ここで、Vは流体の流速、Lは配管内部における伝搬経路長、θは伝搬角度、Tabは上流側の振動子から下流側の振動子までの伝搬時間、Tbaは下流側の振動子から上流側の振動子までの伝搬時間、Toは流体以外の部分の伝搬時間である。なお、流体以外の部分の伝搬時間Toは、例えば、クランプ30及び配管120の部分を音響信号が伝搬している時間であり、配管120の仕様(内径、外径、材質など)がわかれば実験又はシミュレーションにより予め求めておくことができる。
ステップS119において、信号処理部111は、下記式により流体の流量Qを求める。
Figure 2022048471000003
ここで、Qは流体の流量、Vは流体の流速、Aは配管内部の断面積である。断面積Aは既知であるものとする。流速Vを補正係数で補正してもよい。信号処理部111は、流速Vを補正係数で除することで流速V’を算出し、流速Vに代えて流速V’を用いて、上記式により流体の流量Qを求めてもよい。
ステップS120において、信号処理部111は、処理結果(例えば、伝搬時間、流速、流量など)を出力器106に出力する。
(本実施形態の利点)
以上述べた本実施形態の構成によれば、第2振動子101bから出力される受信信号が
入力されるA/D変換器104に、第1振動子101aに入力される送信信号を分岐させて入力する。単一のA/D変換器104に受信信号及び送信信号が入力されるため、送信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する際に発生するジッタと受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する際に発生するジッタとが略同じ又は近似することになる。したがって、音響信号の伝搬時間を測定する際の送信信号の基準時間と受信信号の基準時間とを一致させることができ、音響信号の伝搬時間を測定する際のジッタの影響を低減することができる。すなわち、音響信号の伝搬時間を精度よく求めることが可能となる。よって、微少流量の測定など、高い精度が要求される場面への適用も可能である。また、安価なA/D変換器を用いても、音響信号の伝搬時間を測定する際のジッタの影響を低減することができるため、装置のコストダウンを図ることができる。
図5を参照して、音響信号の伝搬時間について説明する。図5は、制御信号、送信信号及び受信信号のタイムチャートである。図5(A)は、制御信号の波形を示している。図5(B)は、増幅器302から出力された送信信号の波形を示している。図5(B)の時間T1は、制御信号の立ち上がり開始時間と増幅器302から出力された送信信号の立ち上がり開始時間との時間差である。換言すれば、時間T1は、増幅器302から出力された送信信号の遅延時間(増幅器302が送信信号を増幅するのに要する時間)である。図5(C)は、減衰器303から出力された送信信号の波形と、第2振動子101bから出力された受信信号の波形とを示している。図5(C)の時間T2は、減衰器303から出力された送信信号の立ち上がり開始時間と第2振動子101bから出力された受信信号の立ち上がり開始時間との時間差である。図5(D)は、増幅器301から出力された送信信号の波形と、増幅器301から出力された受信信号の波形とを示している。図5(D)の左側の時間T3は、増幅器301から出力された送信信号の遅延時間(増幅器301が送信信号を増幅するのに要する時間)である。図5(D)の右側の時間T3は、増幅器301から出力された受信信号の遅延時間(増幅器301が受信信号を増幅するのに要する時間)である。図5(E)は、A/D変換器104による信号の取り込み時間を示している。制御回路102からA/D変換器104に制御信号が入力されてから所定時間、A/D変換器104による信号の取り込みが行われる。図5(F)は、制御回路102に入力された送信信号の波形と、制御回路102に入力された受信信号の波形とを示している。図5(F)の時間T4は、制御回路102に入力された送信信号の立ち上がり開始時間(Tos)と制御回路102に入力された受信信号の立ち上がり開始時間(Tor)との時間差である。
信号処理部111は、制御回路102に入力された送信信号の立ち上がり開始時間(Tos)から制御回路102に入力された受信信号の立ち上がり開始時間(Tor)を減算することにより、第1振動子101aから第2振動子101bまでの音響信号の伝搬時間Tabを算出する。増幅器301から出力された送信信号の遅延時間T3と増幅器301から出力された受信信号の遅延時間T3とは同じである。そのため、信号処理部111によって算出される伝搬時間Tab(=T4)は、増幅器301から出力された送信信号の遅延時間T3と増幅器301から出力された受信信号の遅延時間T3とが相殺されている(T4=Tos-Tor-(T3-T3))。このように、送信信号及び受信信号は、同じ増幅器301による信号遅延の影響(遅延時間T3)を受けるため、伝搬時間Tab(=T4)の測定において、増幅器301による信号遅延の影響を無視することができる。また、送信信号及び受信信号は、同じ増幅器302による信号遅延の影響(遅延時間T1)を受ける。そのため、伝搬時間Tab(=T4)の測定において、増幅器302による信号遅延の影響を無視することができる。例えば、送信信号及び受信信号のそれぞれを異なる増幅器で増幅してA/D変換器104に入力する場合、増幅された送信信号及び受信信号の遅延時間がばらつく。本実施形態の構成によれば、送信信号及び受信信号を単一の増幅器301で増幅してA/D変換器104に入力するため、増幅された送信信号及び受信信号の遅延時間のばらつきを抑止することができる。したがって、音響信号の伝搬時間
を測定する際の送信信号及び受信信号の遅延時間のばらつきの影響を低減することができ、音響信号の伝搬時間を精度よく求めることが可能となる。
<その他>
上記実施形態は、本発明の構成例を例示的に説明するものに過ぎない。本発明は上記の具体的な形態には限定されることはなく、その技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態の装置では、音響信号の伝搬時間を測定した後、その伝搬時間の測定値を利用して流体の流速及び流量を計算したが、流速及び流量の計算は必須ではない。伝搬時間測定装置1は、単に伝搬時間を測定する処理を行うだけでもよい。その場合は、図4のフローにおけるステップS100~S108の処理を実行するだけでもよい。また、単に伝搬時間を測定するだけであれば、伝搬角度θは90度でもよい。また、上記実施形態では、配管を挟み込むように取り付け可能なクランプオン型の装置を例示したが、配管組み込み型の装置構成を採用してもよい。また、振動子の数は3つ以上でもよく、上流側から下流側への音響信号の伝搬に用いる振動子対と、下流側から上流側への音響信号の伝搬に用いる振動子対を分けてもよい。
また、上記実施形態の伝搬時間測定装置1は、増幅器301、302及び減衰器303を有する構成を採用しているが、増幅器301、302及び減衰器303の設置は必須ではない。送信信号生成器103によって生成された送信信号の信号レベルが十分に大きい場合には、増幅器301及び減衰器303の設置を省略してもよい。送信信号生成器103によって生成された送信信号の信号レベルが十分に大きく、かつ、第2振動子101bから出力された受信信号の信号レベルが十分に大きい場合には、増幅器301、302及び減衰器303の設置を省略してもよい。また、A/D変換器104の測定レンジが大きい場合、増幅器301、302及び減衰器303のうちの少なくとも一つの設置を省略してもよい。
<付記1>
(1) 流体(121)を流す配管(120)に対し互いに異なる位置に配置される複数の振動子(101a、101b)であって、電気信号としての送信信号を音響信号に変換する第1振動子(101a)と、前記第1振動子(101a)から送信されて前記配管(120)内の流体(121)を伝搬した前記音響信号を受信し電気信号としての受信信号に変換する第2振動子(101b)とを少なくとも含む、複数の振動子(101a、101b)と、
前記第2振動子(101b)から出力される前記受信信号が入力されるアナログデジタル変換器(104)と、
前記第1振動子(101a)に入力される前記送信信号を分岐させ、前記アナログデジタル変換器(104)の入力へ導くバイパス線(201c)と、
前記アナログデジタル変換器(104)によってデジタル信号に変換された前記送信信号及び前記受信信号に基づいて、前記第1振動子(101a)から前記第2振動子(101b)までの前記音響信号の伝搬時間を求める信号処理部(111)と、を備える
ことを特徴とする伝搬時間測定装置(1)。
1:伝搬時間測定装置
101:振動子
101a:第1振動子
101b:第2振動子
102:制御回路
103:送信信号生成器
104:A/D変換器
111:信号処理部
120:配管
121:流体
201a、201b:信号線
201c:バイパス線

Claims (11)

  1. 流体を流す配管に対し互いに異なる位置に配置される複数の振動子であって、電気信号としての送信信号を音響信号に変換する第1振動子と、前記第1振動子から送信されて前記配管内の流体を伝搬した前記音響信号を受信し電気信号としての受信信号に変換する第2振動子とを少なくとも含む、複数の振動子と、
    前記第2振動子から出力される前記受信信号が入力されるアナログデジタル変換器と、
    前記第1振動子に入力される前記送信信号を分岐させ、前記アナログデジタル変換器の入力へ導くバイパス線と、
    前記アナログデジタル変換器によってデジタル信号に変換された前記送信信号及び前記受信信号に基づいて、前記第1振動子から前記第2振動子までの前記音響信号の伝搬時間を求める信号処理部と、を備える
    ことを特徴とする伝搬時間測定装置。
  2. 前記バイパス線に設けられており、前記バイパス線を伝搬する前記送信信号を減衰する減衰器を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の伝搬時間測定装置。
  3. 前記減衰器は受動素子で構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の伝搬時間測定装置。
  4. 前記第2振動子と前記アナログデジタル変換器のあいだに設けられ、前記アナログデジタル変換器に入力される前記送信信号及び前記受信信号を増幅する増幅器をさらに備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の伝搬時間測定装置。
  5. 前記バイパス線は、前記第2振動子と前記増幅器のあいだの信号線に接続されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の伝搬時間測定装置。
  6. 前記送信信号を生成する送信信号生成器と、
    前記送信信号生成器と前記第1振動子のあいだに設けられ、前記第1振動子に入力される前記送信信号を増幅する第2増幅器をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の伝搬時間測定装置。
  7. 前記バイパス線は、前記第2増幅器と前記第1振動子のあいだの信号線に接続されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の伝搬時間測定装置。
  8. 前記第1振動子と前記第2振動子は、前記配管を挟んで対向するように配置される
    ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の伝搬時間測定装置。
  9. 前記第1振動子と前記第2振動子は、前記配管の長手方向の異なる位置に配置される
    ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の伝搬時間測定装置。
  10. 前記第2振動子に前記送信信号が入力され、前記第2振動子から送信された音響信号を受信した前記第1振動子から出力された前記受信信号と前記バイパス線を介して分岐した前記送信信号とが前記アナログデジタル変換器に入力されるように切り替えを行う切り替え部をさらに備え、
    前記信号処理部は、前記アナログデジタル変換器によってデジタル信号に変換された前記送信信号及び前記受信信号に基づいて、前記第2振動子から前記第1振動子までの前記音響信号の伝搬時間を求める
    ことを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の伝搬時間測定装置。
  11. 前記信号処理部は、前記第1振動子から前記第2振動子までの前記音響信号の伝搬時間と、前記第2振動子から前記第1振動子までの前記音響信号の伝搬時間との差に基づいて、前記配管内の流体の流速及び/又は流量を求める
    ことを特徴とする請求項10に記載の伝搬時間測定装置。
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