JP2022047046A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスユニットの組み付け性を向上させることのできる遊技機を提供する。【解決手段】遊技機は、ガラス枠5の前面側に右装飾ユニット200を備え、ガラス枠5は、扉枠部材510と、扉枠部材510の後面側に取り付けられるガラスユニット520とを備え、扉枠部材510の後面側にはラッチ部材551が備えられ、ガラスユニット520を扉枠部材510の後面側に取り付ける際において、ガラスフレーム522に押されることでラッチ部材551がコイルバネの付勢力に抗して基準位置から移動し、ガラスユニット520が所定の固定位置に配置されるとラッチ部材551がコイルバネの付勢力によって基準位置に復帰して扉枠部材510の後面との間でガラスフレーム522を挟み込むことにより、ガラスユニット520を固定位置に保持するように構成される。【選択図】図14

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機の一例である、ぱちんこ遊技機は、一般的に、遊技盤上の案内レールを通って遊技領域内に打ち出された遊技球が始動入賞口に入球したことを契機として抽選用の乱数値を取得して、これを作動保留球として所定の上限個数まで一時記憶する。このような作動保留球は予め定められた始動条件が成立する毎に1個ずつ順次消化され、大当りに該当するか否かの当否判定が実行される。当該当否判定の結果が大当りである場合には複数列からなる装飾図柄を変動表示させた後に該装飾図柄を予め定められた当選態様で停止表示して、通常時には閉状態である大入賞口を開状態とする特別遊技(大当り遊技)を成立させるようになっている。
この種のぱちんこ遊技機では、該遊技機の外郭をなす外枠と、この外枠に取り付けられて遊技盤を保持する前枠と、この前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉とを備えて構成され、ガラス扉の前面側に所定の装飾が施された装飾ユニットを備えたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2020-49184号公報
このような構成のぱちんこ遊技機では、ガラス扉の後面側にガラスユニットを組み付ける際に、ガラス扉の上部が装飾ユニットの重量によって前方に傾き加減になっていると、ガラス扉の後面に設けられた固定レバーが上手くガラスユニットに嵌らず、ガラスユニットの組み付け性が悪くなるという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ガラスユニットの組み付け性を向上させることのできる遊技機を提供することを目的とする。
このような目的達成のために、本発明に係る遊技機は、遊技機本体に開閉可能に設けられるガラス扉と、前記ガラス扉の前面側に着脱可能に取り付けられる装飾部材とを備えた遊技機であって、前記ガラス扉は、遊技領域を視認させるための窓口が形成された扉枠部材と、前記窓口を塞ぐようにして前記扉枠部材の後面側に着脱可能に取り付けられるガラスユニットとを備え、前記扉枠部材の後面側には、前記ガラスユニットを固定するための複数の固定手段が備えられ、前記複数の固定手段のうち特定の固定手段は、前記装飾部材の後面と前後方向に整合する位置に配置されており、前記ガラスユニットを前記扉枠部材の後面側に取り付ける際において、前記ガラスユニットのフレーム部に押されることで前記特定の固定手段が付勢手段の付勢力に抗して基準位置から移動し、前記ガラスユニットが所定の固定位置に配置されると前記特定の固定手段が前記付勢手段の付勢力によって前記基準位置に復帰して前記扉枠部材の後面との間で前記フレーム部を挟み込むことにより、前記ガラスユニットを前記固定位置に保持するように構成されたことを特徴とする。
本発明に係る遊技機によれば、ガラスユニットの組み付け性を向上させることが可能である。
本実施形態のぱちんこ遊技機の正面図である。 上記ぱちんこ遊技機の斜視図である。 上記ぱちんこ遊技機の背面図である。 上記ぱちんこ遊技機の前枠の斜視図である。 上記ぱちんこ遊技機の遊技盤の正面図である。 上記ぱちんこ遊技機の主制御表示装置の正面図である。 上記ぱちんこ遊技機の制御ブロック図である。 上記ぱちんこ遊技機の外枠及びスピーカユニットの斜視図である。 上記スピーカユニットを前方から見た分解斜視図である。 上記スピーカユニットを後方から見た分解斜視図である。 上記スピーカユニットの断面図である。 上記ぱちんこ遊技機のガラス枠の分解斜視図である。 上記ガラス枠を後方から見た斜視図である。 上記ガラス枠の後面側の上部を示す背面図である。 図14のA部を詳細に示す図である。 上記ぱちんこ遊技機の右装飾ユニットの分解斜視図である。 上記右装飾ユニットを前方から見た斜視図である。 上記右装飾ユニットを後方から見た斜視図である。 (A)は上記右装飾ユニットの左側面図であり、(B)は上記装飾ユニットの右サイドスピーカ部の斜視図である。 (A)は上記右装飾ユニットの蓋部材の斜視図であり、(B)は上記蓋部材の正面図である。 (A)は上記蓋部材を開放させた状態を示す図であり、(B)は上記蓋部材を開放させ且つ後蓋部を上方に揺動させた状態を示す図である。 (A)は第1デザインシートの収容状態を示す図であり、(B)は第2デザインシート及び第3デザインシートの収容状態を示す図であり、(C)は第1~第3デザインシートの配置を示す図である。 上記デザインシートの識別記号を説明するための図である。 上記ぱちんこ遊技機の遊技済み球排出機構を前方から見た斜視図である。 上記遊技済み球排出機構を後方から見た斜視図である。 上記遊技済み球排出機構のセンサカセットを前方から見た分解斜視図である。 上記センサカセットを後方から見た分解斜視図である。 上記ぱちんこ遊技機の演出操作ユニットの分解斜視図である。 上記演出操作ユニットのレバー役物の回転駆動機構を示す斜視図である。 上記演出操作ユニットが上記ガラス枠に取り付けられた状態を示す右側面図である。 上記演出操作ユニットの電気的な構成を示すブロック図である。 上記ガラス枠の正面図である。 上記ぱちんこ遊技機の底面図である。 (A)は上記ぱちんこ遊技機の可動板がロック位置にある状態を示す図であり、(B)は可動板が非ロック位置にある状態を示す図である。 上記ガラス枠の後面側の下部を示す背面図である。 上記ガラス枠に装着される枠中継基板の分解斜視図である。 上記ガラス枠に設けられた第2不正防止リブを示す図である。 上記ぱちんこ遊技機の主制御基板及び演出制御基板の機能ブロック図である。 (A)は上記レバー役物の往復動作を示す図であり、(B)は上記レバー役物の回転動作を示す図である。 上記レバー役物の演出動作パターンテーブルを模式的に示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PMの外観図を図1~図3に示しており、まず、この図を参照して、ぱちんこ遊技機PMの全体構成について概要説明する。なお、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PMは、従来の第1種ぱちんこ遊技機に相当する機能を二つ混在した機種であり、第1の遊技(第1特別図柄遊技)と第2の遊技(第2特別図柄遊技)とを展開可能である。なお、以降の説明においては、便宜上、図2の各矢印で示す方向をそれぞれ、前後方向、左右方向、上下方向と称して説明する。
<ぱちんこ遊技機の基本構成>
はじめに、図1を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの正面側の基本構造を説明する。ぱちんこ遊技機PM(単に「遊技機PM」とも称する)は、図1及び図2に示すように、外郭方形枠サイズに構成された縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載枠をなす前枠2が互いの正面左側縁部に配設された上下のヒンジ機構3a,3bにより横開き開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側縁部に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合連結された閉鎖状態に保持される。
前枠2には、この前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス枠5が上下のヒンジ機構3を利用して横開き開閉および着脱可能に組み付けられ、施錠装置4を利用して常には前枠2の前面を覆う閉鎖状態に保持される。前枠2には、遊技盤20が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス枠5の窓部5aを通して遊技盤20の正面の遊技領域PAを視認可能に臨ませるようになっている。
ガラス枠5の前面側には、遊技の展開状況に応じて発光する枠ランプ(LEDランプ)11や、遊技の展開状況に応じて効果音を発生するスピーカ(左サイドスピーカ)8が設けられている。ガラス枠5の下部には遊技球を貯留する上下の球皿(上球皿6及び下球皿7)が設けられている。上下の球皿6,7はガラス枠5の左右の中心に対して左側に寄って配置されており、この上下の球皿6,7の正面右側に形成される空きスペースには、所定の演出操作を行うための演出操作装置700が取り付けられている。また、ガラス枠5の前面側には、前方及び上方に向けて迫り出した装飾ユニット12が取り付けられている。装飾ユニット12は、ガラス枠5の前面側において窓部5aの右側に取り付けられる右装飾ユニット200と、ガラス枠5の前面側において窓部の上側に取り付けられる上装飾ユニット300とを備えて構成される。
前枠2の右下部には、遊技球の発射操作を行う発射ハンドル9が設けられている。前枠2の下部には、図4に示すように、ガラス枠5の背後において遊技盤20と上下に整合し得る位置に遊技補助盤25と称される補助機構部が形成されており、この遊技補助盤25の各部に、上球皿6に貯留された遊技球を1球ずつ送り出す球送り機構26、球送り機構26から送り出された遊技球を遊技領域PAへ向けて打ち出す発射機構27などが設けられている。
遊技盤20は、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂、ABS樹脂等の合成樹脂材料を用いて矩形平板状に形成された盤面板21をベースとして構成されている。遊技盤
20の前面には、図5に示すように、外レール41及び内レール42が円弧状に固設されて遊技球が転動可能な略円形の遊技領域PAが区画形成されている。また、外レール41と内レール42とにより遊技球を遊技領域PAへ案内するための案内通路44が形成され、この案内通路44における遊技球の出口開口の近傍位置(内レール42の先端部に)、該出口開口から遊技領域PA内へ放出された遊技球が再び案内通路44へ逆戻りするのを防止する球戻り防止装置47が配設されている。この遊技領域PAには、不図示の風車や多数本の遊技釘とともに、第1始動口51、第2始動口52、作動ゲート53、大入賞口54、一般入賞口55,56,57などの各種入賞口の他、後述の主制御基板910が主体的に点灯制御する主制御表示装置60が配設されている。遊技領域PAの略中央にはセンター飾り22が配設されており、このセンター飾り22の中央開口を通して演出表示装置70の画面が視認可能に設けられている。遊技領域PAの下端には各入賞口に入球せずに転動流下した遊技球を遊技盤20の裏側へ排出するアウト口29が設けられている。以下、遊技盤20に設けられた各構成要素を順番に説明する。
第1始動口51は、第1特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第1始動口スイッチ51a(図7を参照)を備えている。この第1始動口51は、上方に向けた開口された常時開放型の入賞口であり、主として左打ちに対応した盤面領域(左側領域PA1)を流下する遊技球(左打ちした遊技球)が入球可能となっている。第1始動口51への遊技球の入球は、第1特別図柄抽選の契機となる。なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置61(図6を参照)において変動表示又は停止表示される特別図柄を「第1特別図柄」と呼称する。
第2始動口52は、第2特別図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の入球を検出するための第2始動口スイッチ52a(図7を参照)を備えている。この第2始動口51は、右打ちに対応した盤面領域(右側領域PA2)に配設され、主として右側領域PA2を流下する遊技球(右打ちした遊技球)が入球可能となっている。第2始動口52への遊技球の入球は、第2特別図柄抽選の契機となる。なお、本実施形態では、第2特別図柄表示装置62(図6を参照)において変動表示又は停止表示される特別図柄を「第2特別図柄」と呼称する。この第2始動口52は、一般に電チューと称される普通電動役物52bと、この普通電動役物52bを開閉駆動させるための普通電動役物ソレノイド52c(図7を参照)とを備える。普通電動役物52bは、普通電動役物ソレノイド52cの駆動に伴って、遊技球が第2始動口52に入球可能又は入球容易な開放状態と、遊技球が第2始動口52に入球不能又は入球困難な閉鎖状態とに可変する。つまり、普通電動役物52bは、開放状態に変位しなければ遊技球が第2始動口52へ入球し難い構造となっており、後述の所定の契機(普通図柄抽選に当選する契機)で開放状態となると、遊技球の入球容易性が高くなる。
作動ゲート53は、普通図柄遊技に対応する始動入賞口として設けられており、遊技球の通過を検出するための作動ゲートスイッチ53a(図7を参照)を備えている。この作動ゲート53は、第2始動口52の上方側に配設されており、主として右打ちに対応した盤面領域(右側領域PA2)を流下する遊技球(右打ちした遊技球)が入球可能となっている。なお、作動ゲート53への遊技球の通過は、第2始動口52を開放状態とするか否かを決定するための普通図柄抽選の契機となる。
大入賞口54は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選結果が大当り又は小当りとなった場合に開放状態となる横長方形状をなす入賞口として形成される。大入賞口54は、遊技球の入球を検出するための大入賞口スイッチ54a(図7を参照)と、一般にアタッカーと称される特別電動役物54bと、この特別電動役物542を開閉駆動させるための大入賞口ソレノイド54c(図7を参照)とを備えている。特別電動役物54bは、遊技球が入球可能又は入球容易な開放状態と、遊技球が大入賞口54に入球不能又は入球困
難な閉鎖状態とに可変する。この大入賞口54は、右打ちに対応した盤面領域(右側領域PA2)に配設され、主として右側領域PA2を流下する遊技球(右打ちした遊技球)が入球可能となっている。そのため、特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)においては、遊技球を発射する際に、いわゆる右打ちを行うことで、大入賞口54への入球が容易となっている。
一般入賞口55~57は、左打ちに対応した盤面領域(左側領域PA1)に配設され、この左側領域PA2を流下した遊技球が入球可能である。一般入賞口55~57は、遊技球の入球を検出するための一般入賞口スイッチ55a(図7を参照)を備えている。この一般入賞口スイッチ55aは、コスト低減等の観点から、三つの一般入賞口55~57の共通センサ(シングルセンサ)として構成されており、いずれの一般入賞口55~57への遊技球の入球も検出が可能である。各一般入賞口55~57への遊技球の入球は特別図柄又は普通図柄の抽選の契機とはならないが、他の入賞口(作動ゲート53を除く)と同様に賞球獲得の契機となる。なお、変形例として、右打ちに対応した盤面領域(右側領域PA2)にも、一般入賞口を備えてもよい。
主制御表示装置60は、後述の主制御基板910にて点灯制御されるLED表示装置である。この主制御表示装置60には、図6に示すように、第1特別図柄表装置61、第2特別図柄表示装置62、第1特別図柄保留ランプ63、第2特別図柄保留ランプ64、普通図柄表示装置65、普通図柄保留ランプ66、ラウンド表示灯67、状態表示灯68、右打ち指示灯69、エラー表示灯Erなどの各種表示手段が設けられている。
第1特別図柄表示装置61は、遊技球が第1始動口51に入球したことを契機として、第1特別図柄の変動表示および確定表示を行う。この第1特別図柄表示装置61は、8個のLEDセグメントG~Nから構成され、第1特別図柄の変動表示は当該LEDセグメントの点滅パターンに従って表現され、当該ランプの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第1特別図柄が確定表示される。
第2特別図柄表示装置62は、遊技球が第2始動口52に入球したことを契機として、第2特別図柄の変動表示および確定表示を行う。この第2特別図柄表示装置62は、8個のLEDセグメントQ~Xから構成され、第2特別図柄の変動表示は当該LEDセグメントの点滅パターンに従って表現され、当該LEDセグメントの点滅が停止して点灯表示に切り替わることで第2特別図柄が確定表示される。
第1特別図柄保留ランプ63は、2個のLEDセグメントO,Pから構成され、当該LEDセグメントの点灯・点滅表示によって第1特別図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。同じく、第2特別図柄保留ランプ64は、2個のLEDセグメントY,Zから構成され、当該LEDセグメントの点灯・点滅表示によって第2特別図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。第1特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは特別遊技の実行中に、第1始動口51への入球に基づき取得した乱数値に係る数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった数を示している。同様に、第2特別図柄の作動保留球数は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中あるいは特別遊技の実行中に、第2始動口52への入球に基づき取得した乱数値に係る数であり、当該取得した乱数値を保留する、すなわち、当該取得した乱数値について当否判定許可条件(変動開始条件)を充足するまで当否判定が一旦保留されることになった数を示している。
普通図柄表示装置65は、1個のLEDセグメントCから構成され、普通図柄の変動表示及び確定表示を行う。
普通図柄保留ランプ66は、2個のLEDセグメントA,Bから構成され、当該LEDセグメントの点灯・点滅表示によって、普通図柄の作動保留球数(最大4個)を表現する。
ラウンド表示灯67は、左表示灯67a及び右表示灯67bから構成され、特別遊技におけるラウンド遊技(単位遊技)の回数(規定ラウンド数:特別電動役物が連続して作動する回数)を表示する。左表示灯67aは2個のLEDセグメントから構成され、右表示灯67bは7個のLEDセグメントから構成され、当該LEDセグメントの点灯表示によって、特別遊技の規定ラウンド数を表現する。
状態表示灯68は、2個のLEDセグメントD,Eから構成され、当該LEDセグメントの点灯表示によって、特別図柄の確率変動機能の作動状態と、普通図柄の確率変動機能の作動状態とを表現する。
右打ち指示灯69は、1個のLEDセグメントFから構成され、当該LEDセグメントの点灯表示によって、遊技領域PAの右側を狙って遊技球を発射すべき遊技状態(右打ちすべき遊技状態)であるか否かを表現する。
エラー表示灯Erは、1個のLEDセグメントBから構成され、当該LEDセグメントの点灯表示によって、遊技機PMのエラーの発生状況を表現する。
演出表示装置70は、主として、第1特別図柄又は第2特別図柄と連動して変動表示・停止表示する装飾図柄の変動演出や大当りの期待度を予告的に示唆又は報知する予告演出を含む演出画像を表示するとともに、第1特別図柄および第2特別図柄の作動保留球に対応した保留表示を行う。この演出表示装置70には、図5に示すように、装飾図柄の変動表示などが実行される装飾図柄表示領域71と、第1特図保留ランプ63および第2特図保留ランプ64と同期して第1特別図柄およぶ第2特別図柄の保留画像が表示される保留画像表示領域72と、当該変動表示に対応する変動中画像が表示される変動中画像表示領域73が設けられている。装飾図柄表示領域71には、所定の有効ライン(不図示)上に、装飾図柄の変動表示領域となる三列の表示領域(左図柄表示領域Z1、中図柄表示領域Z2、右図柄表示領域Z3)が設けられており、左図柄表示領域Z1に対応して装飾図柄の左図柄、中図柄表示領域Z2に対応して装飾図柄の中図柄、右図柄表示領域Z3に対応して装飾図柄の右図柄がそれぞれ停止表示されるようになっている。保留画像表示領域72には、第1特別図柄の作動保留球に対応する保留画像(保留アイコン)と、第2特別図柄の作動保留球に対応する保留画像(保留アイコン)とが表示される。保留画像は、特別図柄の作動保留球の発生順(入球順)に従って順番に表示され、第1特別図柄の保留画像として最大で4個、第2特別図柄の保留画像として最大で4個の表示が可能である。また、変動中画像表示領域73には、現在実行中の当該変動表示に対応する変動中画像(変動中アイコン)が表示される。
また、演出表示装置70には、いわゆる第4図柄(「保証図柄」とも呼称される)を変動表示又は停止表示するための第4図柄表示領域74が設けられている。「第4図柄」とは、特別図柄、普通図柄、装飾図柄に続く、第4の図柄である。すなわち、本実施形態では、特別図柄の変動表示を演出的に示す演出図柄の変動表示として、装飾図柄の変動表示とは別に、第4図柄の変動表示が画面上に小さく表示される。第4図柄の変動表示は、特別図柄の変動表示および装飾図柄の変動表示と同期して行われ、第4図柄の停止表示は、特別図柄の停止表示および装飾図柄の停止表示と同期して行われる。なお、第4図柄は、主として特別図柄の変動表示中であること、および停止表示中であることが認識できればよく、必ずしも装飾図柄と同様に3つの図柄の組合せで変動表示および停止表示する必要
はなく、2つの図柄の組合せや、1つの図柄のみで変動表示および停止表示するものでもよい(その他の簡略化された記号や色などの識別要素であってもよい)。
センター飾り22は、遊技盤20の盤面板21の略中央に前後貫通されたセンター飾り取付孔(図示せず)に装着されて、この盤面板21よりも前方側(ガラス枠5側)に突出配置されている。センター飾り22の略中央には、前後に貫通する開口部(図示せず)が形成されており、この開口部を通して遊技機PAの正面側から演出表示装置70の画面等が視認可能となっている。また、センター飾り22には、遊技の展開状況に応じて演出動作を実行する可動役物(本実施例では看板役物)23が取り付けられている。可動役物23は、駆動源としてステッピングモータを備えている。なお、可動役物23の駆動源は、ステッピングモータに限定されることなく、例えばサーボモータやソレノイドなどの他の電気アクチュエータを適用してもよい。
また、センター飾り22には、演出表示装置70よりも前面側に位置して、左右一対の導光板24が取り付けられている。各導光板24は、演出表示装置70の画面の一部(画面の左領域および右領域)を覆うように配置される。各導光板24は、透明な合成樹脂材料を用いて形成されている。各導光板24の前面もしくは後面には、例えば、文字、図形、記号、図柄等を表示する所定の絵柄が微細な凹凸加工により形成されている。この絵柄は、通常のときには視認不能又は視認困難であり、不図示の発光部(LED素子)が発光したときに拡散発光して、各導光板24に発光表示されるようになっている。
また、遊技盤20には、遊技の展開状況に応じて発光する盤ランプ(LEDランプ)25が設けられている。以下の説明では、便宜上、枠ランプ11、盤ランプ25を総称して「演出ランプLP」とも称する(図7を参照)。
続いて、図3を参照しながら、ぱちんこ遊技機PMの背面側の基本構造を説明する。前枠2の背面側には、図3に示すように、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりも幾分小型の矩形枠状に形成された裏セット盤30が取り付けられている。裏セット盤30の各部には、遊技施設側から供給される多数個の遊技球を貯留する貯留タンク33、貯留タンク33からの遊技球を流下させる樋部材34、樋部材34により導かれた遊技球を払い出す賞球払出ユニット35、賞球払出ユニット35から払い出された遊技球を上球皿6又は下球皿7へ流下させる裏側通路部材36などが設けられている。
遊技盤20の背面側には、ぱちんこ遊技機PMの作動を統括的に制御する主制御基板910(図7を参照)や、演出全般の制御を行う演出制御基板920(図7を参照)、遊技展開に応じた画像表示、効果音の制御を行う画像制御基板930(図7を参照)などが取り付けられている。なお、本実施形態では、演出制御基板920および画像制御基板930は、演出表示装置(液晶表示装置)70と一体化されたアッセンブリ状態で液晶ユニットを構成している。これに対して、裏セット盤30の背面側には、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板940や、遊技施設側から受電して各種制御基板や電気・電子部品に電力を供給する電源基板950などが取り付けられている。なお、これらの制御基板は、不正改造防止のため、カシメ構造及び封印シール構造を有する透明樹脂製の基板ケースに収容されたアッセンブリ状態で遊技盤20背面又は裏セット盤30背面の所定位置にそれぞれ配設される。これらの制御基板とぱちんこ遊技機PM各部の電気・電子部品とがハーネス(コネクタケーブル)を介して相互に接続されて、ぱちんこ遊技機PMが作動可能に構成されている。
<ぱちんこ遊技機の制御構成>
次に、図7を追加参照して、本実施形態に係るぱちんこ遊技機PMに搭載された各制御基板について説明する。図7は、ぱちんこ遊技機PMの制御構成を示す制御ブロック図で
ある。
主制御基板910は、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU911と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM912と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM913と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路914とを備えて構成された主制御マイコン(ワンチップマイコン)915を搭載しており、メインCPU911がROM912に記憶された制御プログラムに従って遊技進行に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、主制御基板910には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、メインCPU911が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とするCTC回路、メインCPU911によるプログラム処理(ソフトウェア乱数)とは別系統として動作して所定の乱数(内蔵乱数)を生成する乱数生成回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
メインCPU911は、各スイッチからの検出情報などに基づき、ROM912に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。RAM913は、電源基板において生成されるバックアップ電源によってバックアップされる不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。RAM913のバックアップ領域は、電源断が生じた場合、当該電源断時に保持していたスタックポインタや各レジスタ等のデータを記憶しておくためのエリアとなっており、電源投入時(電源断復帰時)には当該バックアップ領域の情報に基づいて遊技機の状態が電源断前の状態に復帰されるようになっている。
また、主制御基板910は、第1始動口スイッチ51a、第2始動口スイッチ52a、作動ゲートスイッチ53a、大入賞口スイッチ54a、一般入賞口スイッチ55aなどと電気的に接続されており、I/Oポート回路914を介して、各種スイッチからの検出信号をメインCPU911に入力する。また、主制御基板910は、第1特別図柄表示装置61、第2特別図柄表示装置62、第1特図保留ランプ63、第2特図保留ランプ64、普通図柄表示装置65および普図保留ランプ66に電気的に接続されるとともに、普通電動役物ソレノイド52c、特別電動役物ソレノイド54cに電気的に接続されており、I/Oポート回路914を介して、メインCPU911からの制御信号を各種表示手段および各種ソレノイドに送信する。また、主制御基板910は、外部情報端子板(図示せず)に電気的に接続されており、I/Oポート914を介して、メインCPU911からの遊技情報信号を外部端子板に送信する。この外部情報端子板は、主制御基板910から送信された遊技情報信号に基づいて、各種の外部情報信号を遊技機PMの外部に設置された外部装置(データ表示器、ホールコンピュータなど)に送信する。なお、主制御基板910から送信される遊技情報信号は、例えば払出制御基板940などを介して、外部情報端子板に入力されるものであってもよい。
主制御基板910と演出制御基板920との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板910から演出制御基板920へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板910から演出制御基板920へ各種の演出制御コマンドが送信される。演出制御基板920から主制御基板910へデータを送信することはできず、また、主制御基板910に対してデータの送信を要求することはできない。
演出制御基板920は、主制御基板910からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU921、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM922、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機
能するRAM923と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路924とを備えて構成された演出制御マイコン(ワンチップマイコン)925を搭載しており、サブメインCPU921がROM922に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、演出制御基板920には、図示省略するが、水晶発振器からのクロック信号を分周して内部システムクロックを生成するクロック回路、サブメインCPU921が誤動作や暴走状態となったときにリセットをかけて正常な状態に復帰させるWDT回路、システムクロックに基づき各種信号を出力するTPU回路、TPU回路からの信号などに基づきタイマ割込み等の各種割込みを起動させる割込みコントローラ、シリアルデータを入出力するためのシリアル通信回路などが搭載されており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
演出制御基板920は、主制御基板910からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、画像制御基板930へ画像および音響を指示する画像制御コマンド、ランプ接続基板960を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)、モータドライバ620を制御するための駆動制御信号(駆動データ)などを生成する。演出制御基板920は、画像制御基板930と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが演出制御基板920から画像制御基板930へ送信される一方、その応答として、この画像制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が画像制御基板930から演出制御基板920へ送信される。
また、演出制御基板920は、複数のLEDドライバを搭載したランプ接続基板960と電気接続されており、シリアル通信回路を介して、ランプ接続基板960を制御するためのランプ制御信号(ランプデータ)を送信する。なお、本例では、演出制御基板920とランプ接続基板960とは、クロック同期式のシリアル通信が採用されており、ランプデータ伝送用のデータ線とは別の信号線(クロック線)で送信されるクロック信号に同期して、ランプ制御信号が当該データ線を介して1ビットずつ送信される。ランプ接続基板960は、演出制御基板920から送信されるLED駆動用のランプ制御信号を受けて機能するLEDドライバを内蔵しており、このランプ制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、演出ランプLPに対して駆動電流を供給又は遮断して、演出ランプLPを点灯又は消灯させる制御を行う。
さらに、演出制御基板920は、モータドライバ970と電気接続されており、I/Oポート回路924を介して、モータドライバ970を制御するための駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ970へ送信する。モータドライバ970は、演出制御基板920から送信される役物駆動用の駆動制御信号に基づき回路内のスイッチをオン/オフ切り替えることにより、可動役物23の駆動源(ステッピングモータ等)に対して駆動電流を供給又は遮断して、可動役物23を動作させる制御を行う。なお、モータドライバ970へのデータ送信はパラレル通信方式が採用されている。また、演出制御基板920には、演出操作ユニット700が電気的に接続されている。
画像制御基板930は、演出制御基板920からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU931と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM932と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM933と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート回路934とを備えて構成された画像制御マイコン(ワンチップマイコン)935を搭載しており、サブサブCPU931がROM932に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。その他、画像制御基板930には、図示省略するが、サブサブCPU931から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、サブサブCPU931から取得した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、い
わゆる画像プロセッサであり、サブサブCPU931からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した映像信号(画像データ)を演出表示装置に送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、サブサブCPU931からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、これを合成処理して生成した音響データを増幅器(デジタルアンプ)を介して各スピーカ8,170,251に出力する。
払出制御基板940は、払出CPU941、ROM942およびRAM943を主体として構成されている。払出制御基板940は、主制御基板910と双方向通信可能に接続されており、主制御基板910からの払出制御コマンドに基づいて賞球払出ユニット34を駆動させて賞球を払い出すための制御を実行するとともに、発射ハンドル9の操作量(回動操作量)に基づき球送り機構26と発射機構27とを同期的に駆動させて遊技球の発射の制御を実行する。なお、発射ハンドル9には、図示省略するが、該発射ハンドル9の回動操作量を検出する角度検出器(ポテンショメータ)と、遊技者が該発射ハンドル9に接触しているか否かを検出するタッチ検出器とが内蔵されている。払出制御基板940は、タッチ検出器からの検出情報に基づき遊技者が発射ハンドル9に触れているか否かを判定し、角度検出器からの検出情報に基づき発射ハンドル9の回動操作量を判定して、これらの検出情報に基づいて球送り機構26と発射機構27とを同期的に制御する。
電源基板950(図3を参照)は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、各制御基板で使用される通常時の電源を生成するための通常電源回路と、バックアップ電源を生成するためのバックアップ電源回路と、電圧低下による電源断を監視するための電源断監視回路と、を具備して構成され、各制御基板や遊技用機器等の電子・電気部品に必要な電源を供給する。電源基板950には、電源回路を起動させるための電源スイッチが接続されており、遊技島の電源装置から1次電源が供給されていることを前提として、該電源スイッチがオンになると、電源基板950の通常電源回路から各制御基板などに所定の電源が供給される。電源基板950、遊技島の電源装置からの電源供給が遮断されたことを検出可能に構成されており、電源断の検出時にはその旨を報知する電源断信号(NMI信号)を主制御基板910、演出制御基板920、払出制御基板940に送信する。なお、バックアップ電源回路は、遊技島の電源装置からぱちんこ遊技機PMに電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。また、電源基板には、ぱちんこ遊技機PMの電源投入時に、主制御基板910のRAM913の一時記憶内容を一旦消去して初期値を設定するためのRAMクリアスイッチ(図示せず)が接続されている。なお、RAMクリアスイッチは、電源基板950ではなく、例えば主制御基板910に接続される構成であってもよい。
<ぱちんこ遊技機の基本動作>
以上のように構成される、ぱちんこ遊技機PMは、外枠1が遊技施設の遊技島に固定設置され、前枠2、ガラス枠5等が閉鎖施錠された状態で遊技に供され、上球皿6に遊技球を貯留させて発射ハンドル9を回動操作することにより遊技が開始される。発射ハンドル9が回動操作されると、上球皿6に貯留された遊技球が、ガラス枠5の背面側に配設される球送り機構26によって1球ずつ発射機構27に送り出され、該発射機構27により遊技領域PAに打ち出される。
遊技領域PAを流下する遊技球が、第1始動口51、第2始動口52、大入賞口54、一般入賞口55~57のいずれかに入球すると、その入賞口の種別に応じた賞球が賞球払出ユニット34により上球皿6又は下球皿7へ払い出される。本実施形態において、各入賞口に遊技球が1球入球したときに払い出される賞球数(「単位賞球数」と呼称する)として、第1始動口51は「4個」、第2始動口52は「1個」、一般入賞口55~57は
「3個」、大入賞口54は「15個」が設定されている。なお、各入賞口の単位賞球数は、本実施形態に例示したものに限定されるものではなく、他の単位賞球数を適用してもよい。例えば、単位賞球数として、第1始動口51は「4個」でなく「1個」などとしてもよい。また、第2始動口52は「1個」ではなく「3個」などとしてもよい。また、一般入賞口55~57は「3個」ではなく「5個」などとしてもよい。また、大入賞口54は「15個」でなく「10個」などとしてもよい。
遊技球が第1始動口51又は第2始動口52に入球すると、特別図柄の抽選乱数値が取得され、当該乱数値を所定の上限個数まで特別図柄の作動保留球として一時記憶する。そして、所定の始動条件(後述の特別図柄の変動開始条件)が成立する場合に、最先の作動保留球に係る抽選乱数値に対して特別図柄の当否判定、図柄判定、変動パターン判定を行い、この判定結果に応じた態様で、第1特別図柄表示装置61又は第2特別図柄表示装置62において特別図柄が変動表示されるとともに、演出表示装置70において装飾図柄が変動表示される。特別図柄および装飾図柄の変動表示は、前記選択された変動パターンに応じた変動時間の経過後に同期的に停止表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄が大当りを示す停止態様で確定表示された場合、通常遊技よりも遊技者にとって有利となる特別遊技(大当り遊技)に移行する。この大当り遊技の各ラウンド遊技(単位遊技)において、大入賞口54を1回又は複数回だけ開放状態に変化させる開閉動作が行われる。大入賞口54に規定カウント数の遊技球が入球するか、或いは、大入賞口54の開放時間が開放限度時間に到達すると、実行中のラウンド遊技が終了する。ここで、大当りを示す装飾図柄の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する態様である。本実施形態では、特別図柄および装飾図柄が大当りを示す停止態様で確定表示されると、大当り遊技として、複数回のラウンド遊技(単位遊技)が実行される。
本実施形態では、所定の大当りに当選すると、大当り遊技の終了後から特別図柄の変動回数が所定の終期回数に達するまで、特別図柄の確率変動機能が作動する場合がある。特別図柄の確率変動機能が作動した場合には、特別図柄抽選の大当り確率が通常の低確率状態から高確率状態へ移行するため、新たな大当り(大当り遊技)が比較的早期に発生するようになる。なお、特別図柄の確率変動機能は、次回の大当りが発生するまで継続するものとしてもよい。また、上記所定の終期回数として、実質的に次回の大当り発生までの変動表示回数に相当する「10000回」を設定してもよい。
また、大当り遊技が終了した後は、特別図柄の確率変動機能に付随して又は独立して、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する場合がある。特別図柄の変動時間短縮機能が作動すると、特別図柄及び装飾図柄の平均的な変動時間が通常よりも短縮される傾向となり、単位時間当たりの特別図柄抽選回数が向上する(単位時間当たりの大当りの獲得容易性を高めることができる)。
さらに、大当り遊技が終了した後は、特別図柄の変動時間短縮機能に付随して又は独立して、電チューサポート機能(単に「電サポ」とも呼称する)が作動する場合がある。電チューサポート機能は、普通図柄の確率変動機能、普通図柄の変動時間短縮機能、普通電動役物52cの開放延長機能が作動することにより、第2始動口52への入球容易性が高められる状態(「入球容易状態」とも称する)である。なお、普通図柄の確率変動機能が作動すると、普通図柄の当選確率が通常状態よりも高まる状態となる。普通図柄の変動時間短縮機能が作動すると、普通図柄の変動時間が短縮される状態となる。普通電動役物52cの開放延長機能が作動すると、普通電動役物52cの開放時間が通常状態よりも延長された状態となる。この入球容易状態においては、一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常よりも増加する可能性が高まる上、第2始動口52への入球容易性も高まるため、第2始動口52への入球数が増加する可能性も向上する。したがって、電チューサポート
機能の作動により、その期間中は第2始動口52への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち球をほとんど減らさずに遊技を継続することが可能となる。つまり、遊技球の発射球数に対する賞球数の割合である「ベース」が高くなる。以下では、電チューサポート機能が作動している状態を「高ベース状態」、電チューサポート機能が作動していない状態を「低ベース状態」とも呼称する。
次に、本実施形態の主たる特徴構成について順番に説明する。
[幕板スピーカ]
まず、外枠1の下部に設けられたスピーカユニット150について説明する。図8は外枠1を前方から見た斜視図であり、図9はスピーカユニット150を前方から見た分解斜視図であり、図10はスピーカユニット150を後方から見た分解斜視図であり、図11はスピーカユニット150の断面図である。
外枠1は、上縁を形成する上枠部材100と、下縁を形成する下枠部材110と、左縁を形成する左枠部材120と、右縁を形成する右枠部材130とを備えて構成される。上枠部材100及び下枠部材110は、左右方向に延びる所定厚みの木製の板部材により形成されている。左枠部材120及び右枠部材130は、上下方向に延びる所定の断面形状のアルミ合金等の押出部材(金属部材)により形成されている。この左枠部材120及び右枠部材130は、正面から見て互いに対称の形状に形成されている。そして、上枠部材100の左端と左枠部材120の上端とが連結金具141を介して連結固定され、上枠部材100の右端と右枠部材130の上端とが連結金具142を介して連結固定される。また、下枠部材110の左端と左枠部材120の下端とが連結金具143を介して連結固定され、下枠部材110の右端と右枠部材130の下端とが連結金具144を介して連結固定される。このように上下左右の枠部材100~130が複数の連結金具141~144を介して互いに連結されることで、前後方向から見て縦長矩形状の外枠1が構成される。このような構成の外枠1の下側領域(幕板領域)には、全体として横長の箱形状をなすスピーカユニット150が取り付けられている。
スピーカユニット150は、下枠部材110の前端位置に配設される幕板部材160と、左右二基のスピーカ(「幕板スピーカ」とも呼称する)170と、この二基のスピーカ170を保持するスピーカボックス180と、幕板部材160の後面との間でバスレフダクト(バスレフ通路)を形成するダクト形成部材190とを備えて構成されており、下枠部材110の上面側にネジ等を用いて着脱可能に取り付けられている。
幕板部材160は、左右方向に延びる横長の板状部材であり、スピーカボックス180の前面開口を閉鎖するように配置されている。幕板部材160の前面には、浅いレリーフ状の装飾が施されている。幕板部材160の左右には、スピーカ170の正面側から発せられる音を前方に向けて出力する一対のスピーカ孔161が前後方向に貫通形成されている。このスピーカ孔161には、スピーカ170の正面部が臨むようになっている。そのため、スピーカ170(振動板173)の正面側から生じる音(空気)は、このスピーカ孔161から放音されることとなる。さらに、幕板部材160の中央には、スピーカ170の裏面側から発せられる音(空気)を前方に向けて放音する一対のバスレフ孔(バスレフポート)162が前後方向に貫通形成されている。幕板部材160の後面側には、スピーカ170のフランジ部172をビス止めするための円柱状のネジボス163が複数突設されている。
スピーカ(幕板スピーカ)170は、該スピーカ170の骨格となる円筒状のスピーカフレーム171と、スピーカフレーム171の前端側に設けられたフランジ172と、スピーカフレーム171に支持された円錐型(コーン形)の振動板173と、スピーカフレ
ーム171に支持されたマグネット174(図11を参照)等の磁気回路部などを備えて構成され、振動板173を振動させることにより音を出力する円形コーン型スピーカである。
スピーカボックス180は、前方に向けて開放されたスピーカ収容室182を有する横長の中空箱状に形成された筐体部181と、この筐体部181の前面側の周縁に沿って形成されたフランジ部183とを有して形成されている。本実施形態では、幕板部材160とスピーカボックス180との組合せにより、内部に密閉された空気室を有するエンクロージャが構成されている。筐体部181は、スピーカ170を略水平姿勢(横置き姿勢)で保持するための下壁部184を有している。この下壁部184は、左右方向に延びる横長矩形状の平板部185と、この平板部185の左右に連続的に形成されて該平板部185よりも下方に窪んだスピーカ受部186とを有して形成されている。スピーカ受部186は、スピーカ170(スピーカフレーム171)の外周部に対応する形状(下方に窪む断面円弧形状)を有して下方に向けて膨出する突出部となっている。このスピーカ受部186には、スピーカ170が振動板173を前方に向けた略水平姿勢(横置き姿勢)で保持される。また、筐体部181の後面には、スピーカコネクタ189が不図示のネジを用いて固定されている。このスピーカコネクタ189には、コネクタケーブル(図示せず)を介してスピーカ170が電気的に接続される。
下枠部材110の上面側には、平板状の下枠本体部111と、スピーカボックス180のスピーカ受部186に対応する形状(下方に窪む断面円弧形状)に形成されたザグリ部112とが一体的に形成されている。ザグリ部112は、下枠部材110の上面側からザグリ加工された凹部であり、スピーカ受部186を受容可能に構成されている。このザグリ部112は、下枠部材110の奥行方向(前後方向)の一部の領域において形成されている。スピーカユニット150を下枠部材110の上面に載置すると、下方に向けて凸となるスピーカ受部186が下枠部材110のザグリ部112に嵌め込まれることで、その分だけスピーカ170の設置高さが抑制される。また、スピーカ受部186がザグリ部112に嵌め込まれることで、下枠部材110に対するスピーカユニット150の位置決めを簡単に行うことができる。なお、ザグリ部112の上下方向の深さは、下枠部材110の板厚よりも小さい深さ(例えば、下枠部材110の板厚の約半分ほどの深さ)に形成されている。また、ザグリ部112の奥行方向(前後方向)の長さは、下枠部材110の奥行方向(前後方向)の板幅よりも小さい長さ(例えば、下枠部材110の板幅の約3分の2の長さ)に形成されている。このように、ザグリ部112が下枠部材110を板厚方向(上下方向)及び板幅方向(前後方向)に貫通していないため(突き抜けていないため)、下枠部材110の肉厚を十分に確保することができ、下枠部材110の強度(圧縮強度や曲げ強度など)や剛性を低下させることなく、スピーカユニット150を安定的に保持することができる。
ダクトカバー190は、前面側及び左右両側に開放された横長の樋状に形成されており、幕板部材160の後面との間で左右一対のバスレフダクト(バスレフ通路)191を形成する。バスレフダクト191は、左右方向に延びて形成されており、スピーカボックスのエンクロージャ(スピーカ収容室182)と幕板部材160のバスレフ孔162とを相互に繋ぎ、空気の振動による音の伝達路を形成する。このバスレフダクト191は、低音域の音をヘルムホルツの共鳴現象により増幅して出力する。それにより、スピーカ170の背面側から放出された音(低音域の音)は、バスレフダクト191により増幅されて、幕板部材160のバスレフ孔162から遊技機の前方(遊技者)に向けて出力される。
このように本実施形態では、下枠部材110にスピーカ170(スピーカ受部186)の外形形状に対応する凹部(ザグリ部112)を設けたことにより、遊技機内部の限られたスペース(幕板領域)を有効に活用して、このザグリ部186の分だけ大型のスピーカ
170を配設することができるため、遊技機PMの音響効果を高めることが可能となる。
また、幕板部材160の左右方向の中央に一対のバスレフ孔162を集結させる構造としたことで、遊技機PMの正面に座る遊技者に対してスピーカ170から出力する低音の音圧をより効率的に感じやすくさせることが可能となる。
[ガラスユニット着脱構造]
次に、ガラスユニット着脱構造530について説明する。図12はガラス枠5の分解斜視図であり、図13はガラス枠5を後面側から見た斜視図であり、図14はガラス枠5の後面側上部の背面図であり、図15は上記図14のA部を詳細に示す図である。
ガラス枠5は、前枠2の前面に揺動開閉及び着脱可能に取り付けられる扉枠部材510と、この扉枠部材510の後面側に着脱可能に取り付けるガラスユニット520とを備えて構成されている。
扉枠部材510は、例えばABS樹脂等の合成樹脂材料で形成される外郭方形状の枠体であり、中央部分に前後方向に開口した窓口511が形成されている。この扉枠部材510の後面側には、ガラスユニット520を着脱可能に装着するためのガラスユニット着脱構造530が備えられている。
ガラスユニット520は、前後二枚のガラス板(「複層ガラス」とも呼称する)521と、各ガラス板521の周縁を支持するガラスフレーム522とを備えて構成され、前後二枚のガラス板21が所定の間隔をおいて互いに平行となるようにガラスフレーム522に保持されている。各ガラス板521は、扉枠部材510の窓口511の形状に合わせて当該窓口511の開口面域よりも幾分大きく形成されており、例えば接着剤(ホットメルト接着剤)などを用いてガラスフレーム522に固定されている。
ガラスフレーム522は、例えばABS樹脂等の合成樹脂材料を用いて形成されている。このガラスフレーム522は、該ガラスフレーム522の外周部分を形成する外周枠部523と、外周枠部523の上部の左右に形成された一対のレバー受部524と、外周枠部523の上部の中央よりも右寄りに形成されたラッチ受部525とを有して構成される。外周枠部523は、扉枠部材510の窓口511やガラス板521の輪郭形状に合わせて形成されており、上半部分が半楕円形の枠状となり、下半部分が略矩形の枠状となるように一体形成されている。レバー受部524は、左右方向に延びる板状に形成されており、後述の固定レバー542と係合する位置に配置されている。ラッチ受部525は、下向きに開くコ字状に屈曲形成されており、後述のラッチ部材551と前後方向に重なり合う位置(扉枠部材510とラッチ部材551との間に嵌合する位置)に配設されている。
ガラスユニット着脱構造530は、扉枠部材510の後面側の上部の左右に設けられた二か所の固定レバー機構540と、扉枠部材510の後面側の上部の中央よりも右寄り(右装飾ユニット200側)に設けられたラッチ機構550とを備えて構成される。
固定レバー機構540は、扉枠部材510の後面に植設された支持軸541と、この支持軸541を中心として上方に変位した退避位置と下方に変位した係止位置との間で回動自在に設けられた固定レバー542とを備えて構成される。この固定レバー542の先端には、ガラスフレーム522のレバー受部524に対して係脱可能な係止部(図示せず)が形成されている。固定レバー542が係止位置にある場合は、固定レバー542の係止部がガラスフレーム522のレバー受部524に係合する一方で、固定レバー542が退避位置にある場合は、固定レバー542の係止部とガラスフレーム522のレバー受部524との係合が解除される。なお、図13~図14は、固定レバー542が係止位置にあ
る状態を示している。
ラッチ機構550は、左右方向にスライド可能に取り付けられたラッチ部材551と、このラッチ部材551を左方(ラッチ受部525側)へ向けて常時付勢するコイルバネ552とを備えて構成される。ラッチ部材551には、前後方向に貫通して左右方向に延びる3か所の案内溝553が形成されている。各案内溝553には、扉枠部材510の後面側に植設されてラッチ部材551の左右方向へのスライド移動を案内するための案内突起(図示せず)が挿通されている。そのため、ラッチ部材551は、この案内突起が案内溝553の左端面に突き当たる右側限界位置と、案内突起が案内溝553の右端面に突き当たる左側限界位置との間でスライド可能となっている。なお、各案内突起の先端(後端)には、ビス554を用いてワッシャ(平座金)555が固定されており、このワッシャ555によってラッチ部材551が後方へ抜け止めされている。
ラッチ部材551の左側の側部には、片側傾斜面として形成されたラッチヘッド部551aが突出形成されている。ラッチヘッド部551aの前面側には扉枠部材510の後面と略平行な平坦面(図示せず)が形成され、ラッチヘッド部551aの後面側には右側から左側に向かうにつれて前方(扉枠部材510側)へ傾斜する傾斜面551bが形成されている。このラッチヘッド部551aの前面と扉枠部材510の後面との間には、ガラスフレーム522のラッチ受部525の厚み(前後方向の厚み)に対応する間隙が形成されている。コイルバネ552は、一端部がラッチ部材551に支持され、他端部が扉枠部材510の後面側に支持されて、ラッチ部材551と扉枠部材510との間に跨って軸方向(左右方向)に圧縮された状態で保持されており、常にはラッチ部材551を左方向(ラッチ受部525側)へ向けて付勢している。それにより、ラッチ部材551はコイルバネ552の付勢力によって左方にスライド変位した左側限界位置(基準位置)に保持される。
次に、ガラスユニット520を扉枠部材510の後面に取り付けるときの手順について説明する。まず、ガラスユニット520を扉枠部材510に取り付けるには、ガラスユニット520を扉枠部材510の後面側に位置合わせして、このガラスユニット520の前面全体を扉枠部材510の後面側に近づけていく。ガラスユニット520を扉枠部材510の後面側に向けて徐々に接近させていくと、ガラスユニット520のラッチ受部525がラッチヘッド部551aの傾斜面551bに当接して、この傾斜面551bの作用(傾斜案内作用)によってラッチ部材551が押圧されて左側限界位置(基準位置)から右方向(ラッチ受部525と離間する方向)にスライドする。そのままガラスユニット520を前方に押し込むと、ラッチ受部525とラッチヘッド部551aの傾斜面551bとの当接が解かれて、ラッチ受部525がラッチヘッド部551aを前方に乗り越える。ラッチ受部525がラッチヘッド部551aを乗り越えると、ラッチ部材551がコイルバネ552の付勢力によって左方向(ラッチ受部525に接近する方向)にスライド変位して元の左側限界位置(基準位置)に復帰する。ラッチ部材551が左側限界位置(基準位置)に戻ると、ラッチヘッド部551aの前面と扉枠部材510の後面との間にラッチ受部525が嵌合して両者に挟み込まれた状態となる。このとき、ラッチ受部525はラッチヘッド部551aと扉枠部材510との間にガタが無い状態(遊びの無い状態)で嵌め込まれる。それにより、ガラスユニット520の上部(ラッチ受部525の周辺)が扉枠部材510の上部に倣うようにして固定されることで、扉枠部材510の上部が右装飾ユニット200の重量によって前方へ傾き加減になっていたとしても、扉枠部材510の後面とガラスユニット520の前面とをほぼ密着させた状態で固定することができる。また、このようにラッチ機構550によりガラスユニット520を固定すると、ガラスユニット520が扉枠部材510の上部に倣った姿勢に矯正されるため(或いは扉枠部材510が本来の垂直姿勢に矯正されるため)、扉枠部材510のレバー受部525と固定レバー542との位置関係が前後方向にずれることがなく(固定レバー542を下方の係止位置に
回動させたときにレバー受部524の側部に干渉してうまく嵌らなくなる不具合が生じることなく)、固定レバー542を係止位置に回動させてガラスフレーム522のレバー受部542に確実に係合させることができる。このようにラッチ機構550及び固定レバー機構540によって、扉枠部材510の窓口511とガラスユニット520のガラス板521とが位置整合した状態で扉枠部材510の後面にガラスユニット520が連結固定され、これら扉枠部材510とガラスユニット520との組合せによりガラス枠5が構成される。そして、このガラス枠5を前枠2に組み付けることで、ガラス枠5の窓口511(複層ガラス521)を通して、遊技機の正面側から遊技盤20の遊技領域PAを視認可能となる。
次に、ガラスユニット520を扉枠部材510の後面から取り外すときの手順について説明する。まず、ガラスユニット520を扉枠部材510から取り外すには、固定レバー542を上方の退避位置に回動させて、固定レバー542とガラスフレーム522のレバー受部524との係合を解除する。続いて、ラッチ部材551をコイルバネ552の付勢力に抗して左側限界位置(基準位置)から右方向(ラッチ受部525と離間する方向)にスライドさせて、このラッチ部材551のラッチヘッド部551aとガラスフレーム522のラッチ受部525との係合を解除する。そして、ガラスユニット520を手で持って後方(手前側)に引けば、扉枠部材510からガラスユニット520を簡単に取り外すことができる。
このように本実施形態によれば、扉枠部材510の上部が右装飾ユニット200の重量によって前方へ傾き加減になったとしても、この扉枠部材510に対してガラスユニット520の上部(ラッチ受部525の周辺)を強制的に前方へ押し込むことで、扉枠部材510とラッチ部材551との間にガラスユニット520のラッチ受部525が遊びの無い状態で嵌め込まれ、ガラスユニット520全体が扉枠部材510の後面に沿って略密着状態で確実に固定されることで(ガラスユニット520が扉枠部材510の後面に倣うようにして固定されることで)、ガラス枠5全体の剛性を向上させることができる。それにより、ガラス枠5の前面側に右装飾ユニット200を取り付けたとしても、このガラス枠5に変形や歪みが発生するのを防止することが可能となる。また、扉枠部材510の後面側に向けてガラスユニット520を押し込むだけで、ラッチ部材551がガラスユニット520のラッチ受部525に自動的に係合するため、ガラスユニット520の取り付け作業が簡単且つ安全になる。加えて、ガラスユニット520がラッチ部材551により予め固定されることで、固定レバー542をレバー受部524に係止または当該係止を解除する際に、一方の手でガラスユニット520支えながら他方の手で固定レバー542を回動操作する必要がなくなり、ガラスユニット520の取り付け及び取り外しの作業性がより一層向上する。
[右装飾ユニット]
次に、右装飾ユニット200について説明する。図16は右装飾ユニット200の分解斜視図であり、図17は右装飾ユニット200を前方から見た斜視図であり、図18は右装飾ユニット200を後方から見た斜視図であり、図19(A)は右装飾ユニット200を左側から見た側面図であり、図19(A)は右サイドスピーカ部250の斜視図であり、図20(A)は蓋部材260の斜視図であり、図20(B)は蓋部材260の平面図であり、図21は蓋部材260の開放姿勢を説明するための図であり、図22(A)は主に第1デザインシート281の収容状態を示す図であり、図22(B)は主に第2デザインシート282及び第3デザインシート283の収容状態を示す図であり、図22(C)は前方から見た場合の各デザインシート281~283の配置を示す図であり、図23は各デザインシート281~283の識別記号を説明するための図である。なお、図18では、便宜上、ベースプレート270の図示を省略している。また、図22は、理解を容易にするため、実際の収容状態での配置を維持しつつデザインシート281~283を抜き出
して示す図である。
本実施形態では、前述したように、右装飾ユニット200と上装飾ユニット300との組合せにより1組の装飾ユニット12が構成され、遊技機PMの機種替えの際に、遊技盤20の交換とともに、この装飾ユニット12の全体が交換されたり、この装飾ユニット12に収容されたデザインシート281~283が交換されたりするものとなっている。
右装飾ユニット200は、上部開口202(図18参照)及び後部開口203(図18参照)を有する箱状の右ユニットケース201と、右ユニットケース201内に取り付けられるLED収容部材240と、右ユニットケース201内に取り付けられる右サイドスピーカ部250と、右ユニットケース201の上部開口202を閉鎖する蓋部材260と、右ユニットケース202の後部開口203を閉鎖するベースプレート270と、複数枚のデザインシート281~283とを備えて構成される。
右ユニットケース201は、右側部を形成する外側ケース部材210と、左側部を形成する内側ケース部材220と、前端部を形成する前側ケース部材230と、前側ケース部材230に取り付けられる飾り部材235とを有して、遊技機の前方及び上方に迫り出す箱形状に形成されている。
外側ケース部材210は、所定の装飾が施された外側装飾部材211と、この外側装飾部材211に対して左右方向に所定の隙間をあけて取り付けられる外側仕切り部材212とを有してなり、外側装飾部材211と外側仕切り部材212との間には第1デザインシート281(図22参照)を収容するための第1シート収容部213が形成されている。第1シート収容部213は、後方に開口する狭幅の空洞部(ポケット部)であり、この後方開口を通じて第1デザインシート281を着脱可能(交換可能)に構成されている。第1デザインシート281は、透光性を有する合成樹脂材料を用いて薄肉のシート状に形成されており、その表面には遊技盤20の型式(機種)に応じたロゴや絵柄などの装飾が施されている。この第1デザインシート281の外形形状は、第1シート収容部213の断面形状(ポケット形状)と略一致している。
外側装飾部材211には、LED収容部材240に設けられた光源からの光を拡散する透明樹脂製の外側拡散レンズ部211aと、外方から第1デザインシート281を透視可能な透明樹脂製の外側窓部211bとが設けられている。
内側ケース部材220は、外側ケース部材210と左右方向に対向配置されており、この右側ケース部材210との間に、LED収容部材240及び右サイドスピーカ部250が設けられている。この内側ケース部材220の上半部分には、第2デザインシート282(図22参照)を収容するための第2シート収容部221が形成され、内側ケース部材220の下半部分には第3デザインシート283(図22参照)を収容するための第3シート収容部222が形成されている。第2シート収容部221は、後方に開口する狭幅の空洞部(ポケット部)であり、この後方開口を通じて第2デザインシート282を着脱可能(交換可能)に構成されている。第2デザインシート282は、透光性を有する合成樹脂材料を用いて薄肉のシート状に形成されており、その表面には遊技盤の型式(機種)に応じたロゴや絵柄などの装飾が施されている。この第2デザインシート282の外形形状は、第2シート収容部221の断面形状(ポケット形状)と略一致している。同様に、第3シート収容部222は、上方に開口する狭幅の空洞部(ポケット部)であり、この上方開口を通じて第3デザインシート283を着脱可能(交換可能)に構成されている。第3デザインシート283は、透光性を有する合成樹脂材料を用いて薄肉のシート状に形成されており、その表面には遊技盤の型式(機種)に応じたロゴや絵柄などの装飾が施されている。この第3デザインシート283の外形形状は、第3シート収容部222の断面形状
(ポケット形状)と略一致している。この第2シート収容部221及び第3シート収容部222は、内側ケース部材220の内部にそれぞれ独立した空洞部として画成されており、それにより第2デザインシート282と第3デザインシート283とが互いに重なり合うことなく適正な位置にそれぞれ取り付けられるようになっている。
また、左側ケース部材220は、その左側部に所定の装飾が施されて形成されており、この左側部には、LED収容部材240に設けられた光源からの光を拡散する透明樹脂製の内側拡散レンズ部220a(図19参照)と、外方から第2ザインシート282を透視可能な透明樹脂製の内側上窓部220b(図19参照)と、外方から第3デザインシート283を透視可能な透明樹脂製の内側下窓部220c(図19参照)とが設けられている。
前側ケース部材230は、外側ケース部材210の前端部と内側ケース部材220の前端部との間に設けられており、外側ケース部材210と内側ケース部材220との間にLED収容部材240及び右サイドスピーカ部250を収容するための収容空間部を形成する。この前側ケース部材230の下端部には、ガラス枠5の前面側に開設された下側支持溝516aに挿入支持される下側取付突起部231が突出形成されている。
LED収容部材240は、透明な合成樹脂材料を用いて箱状に形成されており、その内部にはLED基板(図示せず)が収容されている。この不図示のLED基板には、右装飾ユニット200を電飾するための発光体として、表面実装型の複数のLEDが備えられている。この発光体(LED)としては、R(赤)、G(緑)、B(青)に発光可能な発光素子を有するフルカラーLEDが好適に用いられる。また、LED収容部材240には、LED基板に電源ケーブルや信号線を配索するための貫通孔(図示せず)が形成されている。このLED収容部材240は、外側ケース部材210の外側拡散レンズ部211aと、内側ケース部材220の内側拡散レンズ部220aとの間に配設されており、LED基板から射出される光によって左右の拡散レンズ部211a,220aを発光表示する。
右サイドスピーカ部250は、図19(B)に示すように、右サイドスピーカ251と、この右サイドスピーカ251を保持して外側ケース部材210と内側ケース部材220との間に配設されるスピーカ保持部材252とを備えて構成されている。スピーカ保持部材252には、金属平板を打ち抜き加工及び折り曲げ加工して形成された後蓋係脱部材253が設けられている。後蓋係脱部材253は、後述の蓋部材260の一対のロック爪267aと係合可能な一対の被係止部254と、一対のロック爪267aと一対の被係止部254との係合を解除するための解除レバー255と、一対の被係止部254と解除レバー255とを一体的に連結する連結片256とを備えている。この蓋係脱部材253は、スピーカ保持部材252のバネ係止部252aと連結片256のバネ係止部256aとの間に支承されたコイルバネ257の弾性力によって左方向(被係止部254がロック爪267aと係合する方向)に常時付勢されている。そのため、一対のロック爪267aと一対の被係止部254とが係合している状態では、解除レバー255をコイルバネ257の付勢力に抗して右方向にスライド操作することで、蓋係脱部材253全体が一体的に右方向にスライド移動して、一対のロック爪267aと一対の被係止部254との係合が解除される。なお、解除レバー255は、後方に向けて突出しており、後述のベースプレート270のレバー連絡口273に挿通される。なお、詳細後述するが、この解除レバー255は、右装飾ユニット200がガラス枠5の前面に取り付けられた状態においては、該ガラス枠5を開放させることで、その後面側から解除操作が可能となっている。
蓋部材260は、右ユニットケース201の上部開口202に対応する形状(略三角形状)を呈しており、この上部開口202を開閉可能に構成されている。この蓋部材260は、いわゆる二つ折り式の構造であり、前蓋部261と、この前蓋部261にヒンジ結合
する後蓋部265とを備えている。
前蓋部261の先端には、略J字状に屈曲するヒンジフック262が形成されている。このヒンジフック262は、右ユニットケース201の上端部に設けられたヒンジピン(図示せず)に係合可能に構成されている。それにより、前蓋部261が右ユニットケース201に対して当該ヒンジ軸回りに上下に揺動可能に連結される。また、前蓋部261の略中央部には、該前蓋部261を右ユニットケース201に固定するための前蓋係止機構263が設けられている。
前蓋係止機構263は、二つの可動爪263aを有する爪形成部材263bと、二つの可動爪を係脱操作するための爪操作部263cとを備えて構成される。二つの可動爪263aは、前蓋部261にスライド自在に取り付けられた爪形成部材263bに一体的に形成されており、前蓋部261の裏面側に所定の間隔をあけて突出配置されている。可動爪263aは、側面視において略L字状に屈曲しており、内側ケース部材220の内面側に形成された固定片225に係合可能に構成されている。爪形成部材263bは、前蓋部261の長手方向に沿ってスライド可能に取り付けられており、常には不図示のコイルバネの弾性力により可動爪263aが固定片225と係合する方向に付勢されている。爪操作部263cは、爪形成部材263bの上面側において凸状に形成されており、前蓋部261の中央に凹設された長溝261a内に受容されている。この爪操作部263cを長溝261aの延在方向に沿って所定方向に操作すると、爪形成部材263bが該所定方向にスライド変位して可動爪263aと固定片225とが係合する。一方、爪操作部263cを長溝261aの延在方向に沿って所定方向と反対の方向に操作すると、爪形成部材263bが該反対の方向にスライド変位して可動爪263aと固定片225との係合が解除される。
後蓋部265は、前蓋部261の後側の端部に丁番266を介して一体的に連結されており、この前蓋部261に対して上下に揺動可能(回動可能)に構成されている。後蓋部265の裏面側の端部には、左右の延びる固定板金267(図18参照)がビス止めされている。この固定板金267には、鉤状に形成された左右一対のロック爪267aが突出形成されている。この一対のロック爪267aは、前述したように、スピーカ保持部材252に設けられた一対の被係止部254と係合可能に構成されている。
ベースプレート270は、金属平板を打ち抜き及び曲げ加工して略L字形状に形成されており、右ユニットケース201の後部開口203を閉鎖するように取り付けられる。ベースプレート270の後面側には、ガラス枠5の前面側に形成された上側フック受溝516b(図32参照)に係合する上側フック部271(図16参照)が後方に突出形成されている。ベースプレート270の上部の右端側には、上側フック部271を上側フック受溝516bから抜脱する方向へ弾性的に揺動変位させて上側フック部271と上側フック受溝516bとの係合を解除する右ユニット取り外しレバー272(図16参照)が前方に突出して設けられている。この右ユニット取り外しレバー272は、スピーカ保持部材252の上部の左端側に形成された操作カバー部226に覆われており、この操作カバー部226に形成された不図示の開口部を通じて該右ユニット取り外しレバー271を外部から操作可能となっている。なお、この操作カバー部226(右ユニット取り外しレバー272)は、装飾ユニット12がガラス枠5の前面に取り付けられた状態では、上装飾ユニット300によって前面側から隠蔽されている(外部からの操作が規制されている)。
また、ベースプレート270には、上側フック部271のほぼ真横の位置に、該ベースプレート270の前側に配置されたスピーカ保持部材252の解除レバー255を挿通させるためのレバー連絡口273(図16参照)が開設されている。それにより、右ユニットケース201の後部開口203をベースプレート270により閉鎖した状態でも、解除
レバー255がレバー連絡口273を介してベースプレート270から後方に突出することとなる。これに対して、ガラス枠5の右上部には、このレバー連絡口273(解除レバー255)と対応する位置に略矩形状のレバー操作口517(図12~図15参照)が前後方向に貫通形成されている。そのため、右装飾ユニット200がガラス枠5の前面側に取り付けられると、ベースプレート270のレバー連絡口273とガラス枠5のレバー操作口517とが位置整合するため(前後に連通するため)、このガラス枠5の後面側においてレバー操作口517から解除レバー255が臨んだ状態(視認可能且つアクセス可能な状態)となる。そのため、右装飾ユニット200がガラス枠5の前面側に取り付けられた状態において、右ユニットケース201に対して蓋部材260を上方に開放させるには、ガラス枠5を前枠2に対して開放させた後、このガラス枠5の後面側からレバー操作口517を通じて解除レバー255を操作することで、蓋部材260のロック爪267aとスピーカ保持部材252の被係止部254との係合を解除して、蓋部材260を開放させることが可能となる。
デザインシート281~283は、前述したとおり、遊技機PMの機種に関連した装飾表示が施された透光性のフィルム部材である。各デザインシート281~283の表面には、それぞれ固有の識別記号が印刷されている。この識別記号は、デザインシート同士を識別するための記号であり、例えば、文字、数字、又はこれらの組み合わせからなる。これは盤面交換(盤面替え)を実施する際に、遊技盤20とデザインシート281~283とを一組セットとして、あるいは、遊技盤20と右装飾ユニット200全体(デザインシート281~283を含む)とを一組セットとして、遊技機メーカから各遊技店へ出荷する際に、誤った機種のデザインシートを発送しないように機種毎に識別管理するためである。
識別記号は、図23に示すように、盤面記号と、シート記号と、ユニット記号との組合せにより構成されており、デザインシート1枚ごとに異なる識別記号(文字、数字)が付与される。ここで、盤面記号は、遊技盤20の機種(型式)に応じて付与される記号である。シート記号は、デザインシート281~283の種類(形状、絵柄、色彩など)に応じて付与される記号である。ユニット記号は、装飾ユニット12(200,300)の種類に応じて付与される記号である。本実施形態では、遊技盤10の盤面記号として「PM04」、第1デザインシート281のシート番号として「DY01」、第2デザインシート282のシート記号として「DY02」、第3デザインシート283のシート記号として「DY03」、装飾ユニット12(200,300)のユニット記号として「A」が付与されている。
本実施形態では、これらの盤面記号とシート記号とユニット記号との組合せに基づき、第1デザインシート281には「PM04-DY01-A」という識別記号が付与され、第2デザインシート282には「PM04-DY02-A」という識別記号が付与され、第3デザインシート283には「PM04-DY03-A」という識別記号が付与される。なお、上装飾ユニット300には、第4デザインシート(図示せず)が収容されており、この不図示の第4デザインシートには「PM04-DY04-A」という識別記号が付与されている(シート番号は「DY04」である)。このように各デザインシート281~283の識別記号は、遊技盤20の機種(型式)と装飾ユニット12の種類とに紐付けられている。
なお、本実施形態の変形例として、各デザインシート281~283に識別記号を印刷する代わりに、各デザインシート281~283の識別情報として、バーコード(QRコード(登録商標)など)を印刷したり、ICタグ(ICチップ)を貼り付けたりしてもよい。
次に、右装飾ユニット200をガラス枠5に取り付ける手順について説明する。まず、右装飾ユニット200をガラス枠5に取り付けるには、右装飾ユニット200をガラス枠5の前面右側に位置合わせして、右装飾ユニット200の下側取付突起部231をガラス枠5の下側支持溝516aに斜め上方から挿入して、この下側取付突起部231を支点(揺動中心)として右装飾ユニット200の上部をガラス枠5の前面側に向けて揺動させる。このように右装飾ユニット200を揺動させると、右装飾ユニット200の上側フック部271がガラス枠5の上側フック受溝516bに係止されることで、右装飾ユニット200がガラス枠5の前面右側に着脱規制された状態で取り付けられる。なお、このように右装飾ユニット200をガラス枠5に取り付けた後、上装飾ユニット300をガラス枠5の前面側に取り付け、ガラス枠5の後面側から作業者の手で締め付けたり緩めたりすることのできるユリアネジ等の固定ネジ501(図14を参照)を用いて上装飾ユニット300を固定することで、ガラス枠5の前面上部に装飾ユニット12全体が組付けられる。
次に、右装飾ユニット200のデザインシート281~283を交換する手順について説明する。まず、右装飾ユニット200からデザインシート281~283を取り出すには、ガラス枠5を前枠2に対して開放する。ガラス枠5を前方に開放すると、ガラス枠5の後面側からレバー操作口517を通じて解除レバー255が露出した状態となり、この解除レバー255に対してアクセスが可能となる(図14参照)。続いて、ガラス枠5の後面側からレバー操作口517を通して解除レバー255を操作し、蓋部材260のロック爪267aと右ユニットケース201の被係止部254との係合を解除することで、後蓋部265が前蓋部261に対して丁番266を支点に上下方向に揺動可能な状態(後蓋部265を開閉可能な状態)となる。次いで、前蓋部261の爪操作部263cを操作して、前蓋部261の可動爪263aとユニットケース201の固定片225との係合を解除することで、前蓋部261がユニットケース201に対してヒンジ軸(ヒンジフック262)を支点に上下方向に揺動可能な状態(前蓋部261を開閉可能な状態)となる。このように蓋部材260(前蓋部261、後蓋部265)に対して二段階の解除操作を行うことにより、蓋部材260全体をユニットケース201に対して上方に揺動させて、ユニットケース201の上部開口202を開放させることができる。このとき、図21に示すように、蓋部材260が二つ折り式の構造を有していることにより、前蓋部261に対して後蓋部265を丁番266を支点として相対的に揺動変位させて、蓋部材260全体を所望の折り畳み姿勢で開放させることができるため(蓋部材260全体の揺動半径を変化させることができるため)、蓋部材260を開放させるために要するスペースを小さくすることができる。そのため、蓋部材260の開放時(デザインシート281~283の交換時)に、この蓋部材260がガラス枠5や島設備に衝突して開放できなくなったり破損したりする不具合を確実に防止することが可能となる。そして、このように蓋部材260を上方に開放させることで、ユニットケース201の上部開口202が開放され、ユニットケース201の各シート収容部213,221,223から各デザインシート281~283を抜き出すことができる。このようにユニットケース201からデザインシート281~283を取り出した後、新しいデザインシートを各シート収容部213,221,223に挿入することで、新しいデザインシートが各シート収容部213,221,223に収容され、ユニットケース201の外側窓部211b、内側上窓部220b及び内側下窓部220cを通して、この新しいデザインシートが外部からでもそれぞれ視認可能となる。このようにデザインシート281~283を交換した後、蓋部材260を下方に揺動させて、蓋部材260のロック爪267aと右ユニットケース201の被係止部254とを再び係合させることで、蓋部材260が右ユニットケース201の上部開口202を閉鎖した状態で連結固定される。
なお、右ユニットケース201と蓋部材260とのロック機構として、蓋部材260の後端部にロック爪267aを設けただけでなく、蓋部材260の中央部にも可動爪263aを設けた理由としては、この蓋部材260を前蓋部261及び後蓋部265からなる二
つ折り式の構造とした場合、蓋部材260の前端部(ヒンジフック262)と後端部(ロック爪267a)のみをユニットケース201に連結しただけでは(前後両端による二点支持だけでは)、蓋部材260の丁番266の作用によって、蓋部材260の前端部及び後端部を支点として蓋部材260の中間部(丁番266の部分)を上方に持ち上げることができてしまい、その持ち上げた部分に生じる隙間を通じてピアノ線や針金等の不正具を挿入して不正行為が行われるおそれがあるからである。そのため、本実施形態では、蓋部材260の中間部にも可動爪263aによるロック機構を設けて、蓋部材260の前端部、中央部、後端部の三点支持の構造により、蓋部材260の揺動開放を確実に規制している。
次に、右装飾ユニット200をガラス枠5から取り外す手順について説明する。まず、右装飾ユニット200をガラス枠5から取り外すには、ガラス枠5を前枠2に対して開放させる。続いて、ガラス枠5の後面側から所定の解除操作を行い、上装飾ユニット300をガラス枠5の前面から取り外す。上装飾ユニット300をガラス枠5から取り外すと、右装飾ユニット200に設けられた右ユニット取り外しレバー272が露出されてアクセスが可能となる。次いで、この右ユニット取り外しレバー272を操作して、上側フック部271とガラス枠5の上側フック受溝516bとの係合を解除する。それにより、右装飾ユニット200とガラス枠5とのロック状態が解除される。そして、右装飾ユニット200の上部を前方に向けて揺動(傾倒)させ、この右装飾ユニット200の下端に設けられた下側取付突起部231をガラス枠5の下側支持溝516aから抜脱する。これにより、右装飾ユニット200をガラス枠5の前面側から取り外すことができる。
このように本実施形態によれば、蓋部材260を丁番266により繋ぐツーピース構造(二つ折り式の構造)にして、デザインシート281~283の交換時などに蓋部材260を所望の姿勢に折り畳みながら開閉できるようにしたことで、蓋部材260の開閉に要するスペースを小さくすることができるため、蓋部材260を開閉する際にガラス枠5や島設備などの構造物に衝突して破損する事態を防止することが可能となる。また、複数のデザインシート281~283に、遊技盤20の機種(型式)や装飾ユニット12の種類、その収容位置などに応じた固有の識別記号を付与して個々に識別できるようにしたことで、間違った機種(型式)のデザインシート281~283を出荷したり、装飾ユニット12内に異なる機種(型式)のデザインシート281~283が混在したりすることがなく、デザインシート281~283の交換や管理を容易に行うことが可能となる。さらに、例えば同一のモチーフ(キャラクターやタイトル)を使用しているが大当たりの確率が異なる機種(スペック違いの機種)を製造する場合、複数のデザインシートの一方は共通使用し、他方はデザイン変更することで、デザインシートの開発工数や製造コストを低減することできる(機種ごとに一からすべてのデザインシートの版下を製作しなくて済むようになる)。その一例としては、本機種とスペック違いの機種(いわゆるシリーズ機)を製造する場合、第1デザインシート281及び第2デザインシート282は共通使用し、第3デザインシート283のみを新たなデザインシートに交換するようにしてもよい。なお、スペック違いの機種(シリーズ機)の場合には、上記の盤面記号を同一としてもよく、また、盤面記号を異なるものとしてもよい。また、スペック違いの機種(シリーズ機)の場合に、上記の盤面記号を関連性のある記号としてもよく、例えば、スペック違いの複数機種において「PM04」を共通記号として、そのスペックに応じて「A」、「B」、「C」などの個別の記号を付与してもよい(シリーズ機の盤面記号として「PM04A」、「PM04B」、「PM04C」を機種ごとに設定してもよい)。また、デザインシート281~283の配置に応じて上記のシート番号を設定してもよく、例えば、右装飾ユニット200の外側(右側面)に配置されるデザインシートには「DY1」、右装飾ユニット200の内側上部(左側面上部)に配置されるデザインシートには「DY2」、右装飾ユニット200の内側下部(左側面下部)に配置されるデザインシートには「DY3」を割り当てることで、各デザインシートの配置を分かり易くしてよい。
[ガラス枠の不正防止構造]
次に、ガラス枠5の不正防止構造について、上記の図12、図13、図14等に加えて、図37を参照しながら説明する。なお、図37は第2不正防止リブ529と補強板金512との位置関係を示す図である。
ガラス枠5の後面側には、遊技機内部への針金やピアノ線等の不正具の侵入を防止する不正防止構造が備えられている。この不正防止構造は、扉枠部材510の背面側の上部に形成された第1不正防止リブ518と、ガラスフレーム522の右縁部に沿って形成された第2不正防止リブ529とを備えて構成されている。
第1不正防止リブ518は、扉枠部材510の後面側の右上部に後方に向けて突出された略矩形の枠状に形成されており、この扉枠部材510の右上部に貫通されたレバー操作口517の開口端の周縁を囲むように配置されている。つまり、第1不正防止リブ518は、扉枠部材510の後面側においてレバー操作口517の周囲を包囲する周壁部となっている。なお、レバー操作口517には、前述したとおり、右装飾ユニット200の後面側に突出して設けられた解除レバー255が挿通されており、ガラス枠5を開放させた状態において第1不正防止リブ518の内側からレバー操作口517を通じて解除レバー255を操作することが可能となっている。この第1不正防止リブ518は、扉枠部材510の後面から所定の突出量を有して前枠2の前面側に向けて突出しており、ガラス枠5が前枠2に対して閉鎖された状態においては前枠2の前面と近接するようになっている。なお、この第1不正防止リブ518の後端部と前枠2の前面部との隙間は、出来る限り小さいことが好ましいのは言うまでもない(すなわち、両者が互いに当接する構成でもよい)。
第2不正防止リブ529は、ガラスフレーム522の右縁部に沿って上下に延びて連続的に形成されている。この第2不正防止リブ529は、ガラスフレーム522の右縁部(右辺部)から右方外方に向けて突出形成されており、その前面側には扉枠部材510に固定された補強板金512が前後方向に対向配置されている。補強板金512は、扉枠部材510の後面側の右端部(開放端部)に沿って取り付けられており、扉枠部材510の強度を補強するとともに施錠装置4の一部(鍵の受け側)を成している。この補強板金512は、扉枠部材510の後面部にビス等で締着される帯板状の背面板金部513と、この背面板金部513の左端部から後方に向けてL字状に折り曲げ形成された帯板状の側面板金部514とを有してなる。側面板金部514の上下には、右方外方に向けて延出する円柱状の扉施錠受具515が取り付けられている。この扉施錠受具515には、施錠装置4に設けられた扉施錠フック49(図4を参照)が係脱可能に構成されている。側面板金部514の先端面(後方側の端面)には、該側面板金部514の板幅方向(前後方向)に切り欠かれた(逃げ加工が施された)切り欠き部514aが形成されており、この切り欠き部514aに第2不正防止リブ529の前面側が当接(又は極僅かな隙間で近接)するようになっている。また、この第2不正防止リブ529は、側面板金部514(切り欠き部514a)よりも右側(ガラス枠5の開放端側)に突出しており、第2不正防止リブ529と側面板金部514(切り欠き部514a)は前後方向から見て互いに重なり合っている(オーバーラップしている)。
続いて、ガラス枠5の不正防止構造の作用について説明する。なお、本実施形態の遊技機PMでは、ガラス枠5の前面側の右上部に右装飾ユニット200という重量物を備えているため、その重みによってガラス枠5の右上部(ガラス枠5の開放端側の上部)が前方に傾き加減になることで、このガラス枠5の右上部に配置した各構成部品の接続部分や繋ぎ目などに意図しない隙間が生じる可能性がある。そのため、ガラス枠5の前面側の右上部に右装飾ユニット200を取り付けたことによる弊害を解消すべく、ガラス枠5の右上
部には厳重な不正防止策(二つの不正防止リブ518,529による不正防止策)が施されている。
まず、右装飾ユニット200の後面とガラス枠5の前面との間に生じる僅かな隙間、あるいは、右装飾ユニット200の右ユニットケース201と蓋部材260との間に生じる僅かな隙間から針金やピアノ線等の不正具を差し込んで、該不正具を遊技機PMの内部に向けてガラス枠5のレバー操作口517に挿入させた場合、このレバー挿入口517の開口端の全周を包囲するように第1不正防止リブ518が形成されているため、この第1不正防止リブ518の存在によって不正具をそれ以上侵入させることができず、遊技盤20の遊技領域PA内に対して不正アクセスができなくなる。
一方、ガラス枠5の窓部5aの隙間(扉枠部材510の窓口511とガラスユニット520のガラス板521との隙間)から針金やピアノ線等の不正具を差し込んだ場合には、ガラスフレーム522の右端縁に沿って形成された第2不正防止リブ529がガラス枠5の開放端側(施錠装置4側)に向けて延出しているため、施錠装置4に向けて不正具を挿入しても第2不正防止リブ529に突き当たりってそれ以上侵入させることができず、施錠装置4を不正に操作してガラス枠5を開放させる不正行為を防止することができる。特に、本実施形態では、補強板金512の切り欠き部514aに第2不正防止リブ529が当接し、且つ、この第2不正防止リブ529が補強板金514の側面板金部514よりも開放端側に突出しているため、施錠装置4へ向かう不正具の侵入経路を絶つことができ、それにより不正防止効果を一層高めることができる。
このように本実施形態によれば、ガラス枠5の前面右上部に重量物の右装飾ユニット200を取り付けることで生じ得る当該ガラス枠5の右上部の脆弱な部分(隙間)から不正具が差し込まれたとしても、その脆弱部分となる隙間からの侵入経路上(解除レバー255周りの開口端部、ガラスユニット520の右縁部)に不正防止リブ518,529が設けられていることで、不正具のそれ以上の侵入を不正防止リブ518,529で喰い止めることができるため、遊技盤20(遊技領域PA)や施錠装置4に対して行われる不正な操作(不正行為)を効果的に防止することが可能となる。
[遊技済み球排出機構]
次に、遊技済み球排出機構600について説明する。図24は遊技済み球排出機構600を前方から見た分解斜視図であり、図25は遊技済み球排出機構600を後方から見た分解斜視図であり、図26はセンサカセット670を前方から見た分解斜視図であり、図27はセンサカセット670を後方から見た分解斜視図である。
遊技済み球排出機構600は、遊技領域PAの各種入賞口に入球またはアウト口29に流入して遊技盤20の後面側から下方へ流下した遊技球(遊技済み球)を機外へ排出するための遊技済み球排出通路650が形成された通路形成部材601を主体に構成されている。
通路形成部材601は、遊技補助盤25の後面側に取り付けられる第1通路形成部材610と、この第1通路形成部材610の後面側に取り付けられる第2通路形成部材620と、第2通路形成部材620の前面側に着脱自在に取り付けられるセンサカセット670とを備えて構成される。なお、第2通路形成部材620の後面側には、当該第2通路形成部材620との間で球抜き通路等を形成する通路カバー部材625が着脱可能に取り付けられる。また、センサカセット670は、遊技済み球排出通路650の一部の通路(後述の排出通路683)を形成するとともに、この遊技済み球排出通路650を流下する遊技球(遊技済み球)を検出する遊技済み球検出スイッチ690が備えられている。
遊技済み球排出通路650は、幅広通路651、第1前側通路652、第2前側通路653、連絡通路654、後側通路655、蛇行通路656及び排出通路683を有して構成される。
幅広通路651は、第1通路形成部材610の左側上端部に形成されており、遊技盤20の後面と、第2通路形成部材620に形成された左後側通路壁部621との間で、前後を仕切られている。広幅通路651は、前後方向に遊技球約2個分の通路幅を有して、左側から右側へ向かって下り傾斜するように形成されている。そのため、遊技盤20の後面側からこの幅広通路651に落下した遊技球は、その右方に設けられた第1前側通路652へ向けて流下するようになっている。
第1前側通路652は、幅広通路651の右端部の後列側に連続的に繋がって形成されている。この第1前側通路652は、第1通路形成部材610の中央上端部に形成されており、第1通路形成部材610の右側上部に形成された前側通路壁部611と、第2通路形成部材620の左後側通路壁部621との間で、前後を仕切られている。第1前側通路652は、前後方向に遊技球約1個分の通路幅を有して、左側から右側へ向かって下り傾斜するように形成されている。そのため、第1前側通路652に達した遊技球は、その右方に設けられた連絡通路654へ向けて流下するようになっている。
第2前側通路653は、連絡通路654の右端部に連続的に繋がって形成されている。この第2前側通路653は、第1通路形成部材610の右側上端部に形成されており、第1通路形成部材610の前側通路壁部611に前方を仕切られている。第2前側通路653は、前後方向に遊技球約1個分の通路幅を有して、右側から左側へ向かって下り傾斜するように形成されている。そのため、第2前側通路653に達した遊技球は、その左方に設けられた連絡通路654へ向けて流下するようになっている。
連絡通路654は、第1前側通路652の右端部及び第2前側通路653の左端部に連続的に繋がって形成されている。この連絡通路654は、第1通路形成部材610の中央上端部に形成されており、第1通路形成部材610の前側通路壁部611に前方を仕切られて、その後方には後側通路部655が臨んでいる。連絡通路654は、前後方向に遊技球約1個分の通路幅を有して、左右には略水平に延びて後方に向かって下り傾斜するように形成されている。そのため、連絡通路654に達した遊技球は、その後方に設けられた後側通路655へ向けて流下するようになっている。
後側通路655は、上記一列の通路651~654の後方側において、これらの通路651~654よりも低い高さ位置で左右に延びて形成されている。この後側通路655は、第2通路形成部材620の前面側に形成されており、第2通路形成部材620の右後側通路壁部622に後方を仕切られている。後側通路655は、前後方向に遊技球約1個分の通路幅を有して、右側から左側へ向かって下り傾斜するように形成されている。そのため、後側通路655に達した遊技球は、その左方に設けられた蛇行通路656へ向けて流下するようになっている。
蛇行通路656は、後側通路655の左端部に連続的に繋がって形成されている。この蛇行通路656は、第1通路形成部材610と第2通路形成部材620との間に跨って、前方へ下り傾斜する前傾斜面と後方へ下り傾斜する後傾斜面とが折り返し部を介して連続した蛇行状に形成されている。つまり、この蛇行通路656は、右側から左側へ流下する遊技球を前後方向に惰行させる通路である。この蛇行通路656の上流部と後側通路655の下流部との間に形成される中間通路部662には、帯板状の静電気除去板金660が取り付けられている。この静電気除去板金660は、例えばステンレスのばね鋼などの金属製であり、薄肉の金属平板を打ち抜き加工及び曲げ加工して、所望の形状に形成されて
いる。静電気除去板金660の下部には、第2通路形成部材620にネジ止めされる取付板部661が形成されている。この静電気除去板金661の上面は、後側通路655の下流部から蛇行通路656の上流部までの通路面を形成しており、この通路面を流下する遊技球に接触して当該遊技球に帯電した静電気を除去する。なお、この静電気除去板金660は、アース線などを介して施錠装置4のアース板(図示せず)に接続されている。蛇行通路656の下流端に達した遊技球は、その下方に設けられた排出通路683に流下するようになっている。
排出通路683は、蛇行通路656の左側670後端部に連続的に繋がって形成されている。この排出通路683は、第2通路形成部材620に着脱されるセンサカセット670の内部に形成されている。なお、このセンサカセット670の詳細については後述する。排出通路683は、前後方向に遊技球約1個分の通路幅を有して、左側から右側へ向けて下り傾斜するように形成されている。この排出通路683の入口部には、該排出通路683を流下する遊技球(遊技済み球)を検出する遊技済み球検出スイッチ(遊技済み球検出センサ)690が配設されている。この遊技済み球検出スイッチ690の詳細については後述する。
排出通路683の末端部には、下方に開口する遊技球排出口685が形成されている。そのため、排出通路683を流下する遊技球は、その下流端の遊技球排出口685から機外(遊技機の外部)へ排出され、最終的には遊技島(遊技ホール施設)に回収される。
続いて、センサカセット670の構成について説明する。なお、図25では、説明の便宜上、センサカセット670が第1通路形成部材610側に配置されているが、実際には、図24に示すように、センサカセット670は第2通路形成部材620側に取り付けられている。
センサカセット670は、正面視L字型を呈する箱状のセンサケース680と、このセンサケース680内に保持される遊技済み球検出スイッチ690とを備えて構成されている。このセンサカセット670は、第2通路形成部材620の前面の下部中央に形成されたカセット収容部630に着脱可能に取り付けられる。このカセット収容部630は、前方および下方に開口しており、その右上部には前方開口の一部を閉鎖して該カセット収容部630に装着されたセンサカセット670の前後移動を規制する仕切り壁631が鉛直面内に延びて形成されている。そのため、センサカセット670は、このカセット収容部630に対して上下方向にのみ着脱可能になっている。つまり、センサカセット670は、カセット収容部630の仕切り壁631の存在により前後方向の着脱が規制されている。
センサケース680は、前面ケース681と後面ケース682とから構成されており、この前面ケース681と後面ケース682との間には上述の排出通路683が画成されている。このセンサケース680の上端部には遊技球(遊技済み球)を導入するための遊技球導入口684が上下方向に開口され、センサケース680の下端部には遊技球(遊技済み球)を排出するための前述の遊技球排出口685が上下方向に開口されている。センサケース680の遊技球導入口684の直下には、前面ケース681の後面と後面ケース682の前面との間に跨って遊技済み球検出スイッチ690を装着するためのセンサ保持溝686が凹設されている。
前面ケース681は、透明性を有する合成樹脂材料を用いて後方に開口する略箱状に形成されている。前面ケース681の下部には、下方に突出する舌片部681aが形成されており、この舌片部681aには該センサケース680を第2通路形成部材620に固定するためのネジを挿通させるネジ挿通孔681bが貫通されている。また、前面ケース6
81の外周壁部には、前後方向に延びる複数の段差溝681cが凹設されており、この段差溝681cの溝底面には楔状の外周突起部681dが形成されている。
後面ケース682は、導電性を有する材料を用いて前方に開口する略箱状に形成されている。なお、導電性を有する材料としては、例えば、カーボンファイバ(炭素繊維)の混入された導電性の樹脂材料や、導電性の金メッキ処理等を施した材料などが好適に用いられる。このように二分割式のセンサケース680のうちの一方(後面ケース682)に導電性を持たせることで、前面ケース681と後面ケース682との間に形成される排出通路683を流下する遊技球(遊技済み球)に帯電した静電気を効果的に除去することができる。なお、カセット収容部630の前壁には、金属平板状の導電板632が固着されており、センサカセット670がカセット収容部630に取り付けられた状態において後面ケース682と導電板632とが前後に当接し、後面ケース682から導電板632に静電気が放出されるようになっている。なお、この導電板632は、上記の静電気除去板金660と同様に、施錠装置4のアース板(図示せず)に接続されている。
また、後面ケース682の外周壁部には、前面ケース681に形成された複数の段差溝681cと対応する位置に、前方に突出する略環状の外周係止部682aがそれぞれ形成されている。この外周係止部682aは、前面ケース681の段差溝681cに対して前後方向に嵌挿され、さらには該段差溝681cの溝底面に形成された外周突起部681dと係合可能になっている。つまり、前面ケース681と後面ケース682とを前後方向に重ね合わせて、外周係止部682aと外周突起部681dとを係合させることで、前面ケース681と後面ケース682とが連結され、一体化されたセンサケース680が組み立てられる。
遊技済み球検出スイッチ690は、遊技球(遊技済み球)の通過を検出する通過型センサ(例えば電磁誘導型の近接センサ)であり、遊技済み排出通路650を流下する遊技球(遊技済み球)の実数をカウントする。この遊技済み球検出スイッチ690は、遊技球(遊技済み球)が検出口を通過すると、この検出口の周囲に配置された不図示のコイルのインピーダンスが変化することにより、金属物体である遊技球(遊技済み球)が通過したことを検出する。この遊技済み球検出スイッチ690は、前面ケース681の後面と後面ケース682の前面との間に跨って形成されたセンサ保持溝686に嵌め込まれることでセンサケース680に取り付けられている。この遊技済み球検出スイッチ690の検出口は、センサケース680の遊技球導入口684と上下方向に対向するように配置されており、遊技球導入口684からセンサケース680の内部(排出通路683)に導入された遊技球(遊技済み球)が遊技済み球検出スイッチ690の検出口を通過するようになっている。
かかる構成のセンサカセット670を第2通路形成部材620に取り付けるには、センサカセット670の遊技球導入口684を真上に向けた姿勢にして、該センサカセット670を第2通路形成部材620の下方からカセット収容部630内に嵌め込む。続いて、不図示のネジをカセットケース680のネジ挿通孔681bに挿入して、これを第2通路形成部材620のネジ孔(図示せず)に螺着させることで、センサカセット670が第2通路形成部材620のカセット収容部630内に取り付けられる。センサカセット670がカセット収容部630に取り付けられると、センサカセット630の遊技球導入口684と蛇行通路656の下流端とが上下方向に位置整合し、蛇行通路656の下流端に達した遊技球(遊技済み球)がセンサカセット670の遊技球導入口684を介して排出通路683に流下するようなっている。
一方、センサカセット670を第2通路形成部材620から取り外すには、不図示のネジを第2通路形成部材620のネジ孔(図示せず)から外して、カセット収容部630か
らセンサカセット670を下方に向けて引く抜くことで、センサカセット670が第2通路形成部材620から取り外される。このとき、カセット収容部630に対するセンサカセット670の取り外し方向は下方向となるため、遊技済み球検出スイッチ690の検出口の近傍で遊技球の球詰まりが発生したとしても、その検出口に対する遊技球の通過方向(下方向)とセンサカセット670の脱着方向(下方向)とが一致するため、この遊技球の通過方向(流下方向)に沿ってセンサカセット670を簡単に取り外すことができる。つまり、従来のように、検出センサ(通過型センサ)を水平方向に取り外す構成を採用した場合には、遊技球の流下方向(下方向)と検出センサの脱着方向(水平方向)とが直交するため、検出センサの検出口付近で球詰まりが生じているときに該検出センサを無理やり取り外そうとすると、この球詰まりした遊技球を検出センサと通路壁部との間に挟み込んでしまい、いわゆる球噛みが生じてしまうという不具合があったが、本実施形態では、カセット収容部630の仕切り壁631の存在によって遊技済み球検出スイッチ690を水平方向(前方向)に取り外すことが規制されており、センサカセット670の取り外しの際に球噛みが発生する不具合を未然に防止している。
また、遊技済み球検出センサ690の手前に蛇行通路656を設けたことで、この蛇行経路656を流下する過程で遊技球の流下速度は減速され、その下流側の遊技済み球検出センサ690を通過するときには遊技球の勢い(流下速度)は十分に抑制されているため、遊技済み球検出スイッチ690の検出部分の摩耗やチャタリングが発生することによる誤検出(検出不良)を防止して、遊技済み球検出センサ690による遊技球の検出精度を安定化させることが可能となる。
それに加えて、静電気除去板金660の下流側の通路面を蛇行通路656の一部として形成したことで、この蛇行通路656を流下する際に遊技球の一時停留が発生し、それに応じて後続の遊技球が静電気除去板金660の上面を流下する時間が長くなるため(つまり、遊技球と静電気除去板金660との接触時間が長くなるため)、遊技球に帯電する静電気をより一層確実に外部に逃がすことが可能となる。また、蛇行通路656に静電気除去板金を設けると静電気除去板金の形状が複雑になってしまうが、蛇行通路656よりも上流側に静電気除去板金を設ける場合には静電気除去板金の形状を簡素化することができる(静電気除去板金の製造や取り付けが簡単になる)。
このように本実施形態によれば、遊技済み球検出スイッチ690を通過するときの遊技球の流下方向(下方向)とセンサカセット670の脱着方向(下方向)とが同一の方向となるため、遊技済み球検出スイッチ690の検出口近傍で遊技球の球詰まりが発生したとしても、第2通路形成部材620からセンサカセット670(遊技済み球検出スイッチ690)を球噛みさせることなく簡単に取り外すことができ、遊技機PMのメンテナンス性を向上させることが可能となる。
[演出操作ユニット]
次に、演出操作ユニット700について説明する。図28は演出操作ユニット700の分解斜視図であり、図29はレバー役物710の回転機構を説明する図であり、図30は演出レバー701の側面図であり、図31は演出操作ユニット700の電気的な構成を示すブロック図であり、図32はガラス枠5の下フレーム560を示す正面図であり、図33は下フレーム560の台座部580を示す底面図であり、図34は可動板585のスライド操作を説明するための図であり、図35はガラス枠5の後面側の下部を示す背面図であり、図36は枠中継基盤ユニット980の分解斜視図である。
演出操作ユニット700は、ガラス枠5の前面側の下部領域に設けられた下フレーム560(図30、図32、図34などを参照)に着脱自在に取り付けられている。この下部フレーム560には、その正面左側に上下の球皿6,7を備える球皿ユニット14が取り
付けられ、その正面右側に十字スイッチや球貸しスイッチ等を備える操作スイッチユニット15が取り付けられており、これらの球皿ユニットの14と操作スイッチユニット15の左壁部との間に嵌め込まれた状態で演出操作ユニット700が取り付けられる。
下フレーム560は、図32及び図34に示すように、ガラス枠5の前面側の下部を覆うように設けられたフレーム本体570と、このフレーム本体570の中央下端から前方に向けて延出する台座部580とを備えて構成される。演出操作ユニット700は、扉枠部材510及びフレーム本体570に跨って設けられた2本の固定具590(背面固定具590A)と、台座部580に設けられた2本の固定具590(底面固定具590B)とにより、ガラス枠5の下フレーム560に固定される。具体的には、演出操作ユニット700の後面側(背面側)は、図34~図35に示すように、背面固定具590Aを用いてフレーム本体570に固定され、演出操作ユニット700の下面側(底面側)は、図33~図34に示すように、底面固定具590Bを用いて台座部580に固定される。なお、背面固定具590Aと底面固定具590Bとは基本的には同一の構造を有するため、以下の説明では、背面固定具590Aと底面固定具590Bとを特に区別する必要がない場合には、これらを纏めて単に「固定具590」と総称する。
台座部580は、上下方向に所定の厚みを有して形成されており、フレーム本体570の下端から前方に向けて突出している。この台座部580の上面は、演出操作ユニット700が載置される座面として形成されている。台座部580には、左右一対の固定具保持孔(図示せず)が上下方向に貫通形成されており、この不図示の固定具保持孔に底面固定具590Bが抜け止め状態で上下方向に摺動自在に装着されている。底面固定具590Bは、上下方向に延びる軸状に形成されており、不図示の固定具保持孔内に挿入された状態おいて所定の基準回動位置(軸回りに0度の回動位置)と最大回動位置(軸回りに90度の回動位置)との間で往復回動可能に配設されている。つまり、底面固定具590Bは、不図示の固定具保持孔内において約90度の範囲で回動可能になっている。また、この不図示の固定具保持孔には、底面固定具590Bを下方に向けて常時付勢するためのコイルバネ599b(図32参照)が配設されている。
台座部580の上面側には、図34に示すように、該上面と平行な略平板状の可動板585が前後方向にスライド自在に取り付けられている。可動板585の先端側には、板厚方向(上下方向)に打ち抜き加工されて前方に開放された左右一対のロック溝586が開設されている。各ロック溝586は、周方向に凹凸(山部及び谷部)が交互に連続形成されたスプライン溝状に形成されている。このロック溝586の山部(大径部)及び谷部(小径部)は、周方向に90度の間隔でそれぞれ形成されている。なお、ロック溝586は、固定具590(底面固定具590B)の軸方向の中間部分に形成された後述の被ロック軸部593の外形形状に対応する溝形状を有しており、この被ロック軸部593と前後方向に凹凸嵌合可能(係合)に構成されている。また、この可動板585には、板厚方向(上下方向)に貫通して前後方向に延びる4か所の長孔部587が形成されており、この長孔部587には台座部580に設けられた円筒状のピン部582が挿入されている。
可動板585は、台座部580の上面側において長孔部587に挿入されたピン部582により案内支持されて、ロック溝586が固定具590(底面固定具590B)と嵌合して該底面固定具590Bを拘束するロック位置(前端位置)と、ロック溝586が固定具590(底面固定具590B)から離間して該底面固定具590Bを解放する非ロック位置(後端位置)との間で、前後方向にスライド自在になっている。本実施形態では、長孔部587の後端にピン部582が突き当たる位置が拘束位置(前端位置)であり、長孔部587の前端にピン部582が突き当たる位置が解放位置(後端位置)である。また、この可動板585は、ガラス枠5の後面側に設けられたスライド操作部588と不図示のスライドリンク機構を介して機械的に接続されており、スライド操作部588が前方に押
し込まれると可動板585が前方(ロック位置)にスライド変位し、スライド操作部588が後方に引き戻されると可動板585が後方(非ロック位置)にスライド変位するように構成されている。このスライド操作部588と台座部580との間にはコイルバネ589が介装されており、このスライド操作部588はコイルバネ589の弾性力を受けて後方に向けて常時付勢されている。そのため、ガラス枠5が開放されると、スライド操作部588がコイルバネ588の付勢力により後方に押し出されることで、可動板585が後方にスライド移動して非ロック位置に保持される。一方、ガラス枠5が閉鎖されると、スライド操作部588が前枠2の前面部に当接して前方に押し込まれることで、可動板585が前方にスライド移動してロック位置に保持されることになる。
一方、フレーム本体570及び扉枠部材510には、図32、図35及び図36に示すように、これらフレーム本体570と扉枠部材510とに跨って、左右一対の固定具保持孔(図示せず)が前後方向に貫通形成されており、この不図示の固定具保持孔に背面固定具590Aが抜け止め状態で前後方向に移動自在に装着されている。背面固定具590Aは、前後方向に延びる軸状に形成されており、不図示の固定具保持孔内に挿入された状態おいて所定の基準回動位置(軸回りに0度の回動位置)と最大回動位置(軸回りに90度の回動位置)との間で往復回動可能に配設されている。つまり、背面固定具590Aは、不図示の固定保持孔内において約90度の範囲で回動可能になっている。また、不図示の固定具保持孔には、背面固定具590Aを後方に向けて常時付勢するためのコイルバネ599a(図32参照)が配設されている。
ここで、図35及び図36に示すように、ガラス枠5の後面側において、左右の背面固定具590Aのうち右側の背面固定具590Aの配設位置には、この背面固定具590Aを後方から覆うようにして枠中継基板ユニット980が着脱可能に取り付けられる。この枠中継基板ユニット980は、ガラス枠5に設けられた枠ランプ11や演出操作ユニット700等と電気的に接続される枠中継基板981と、この枠中継基板981を内部に収容する透明樹脂製の基板ケース982とから構成されており、扉枠部材510の後面側に形成された基板取付部519にビス止めされるようになっている。枠中継基板ケース982は、枠中継基板981が固定されるケース本体983と、このケース本体983に着脱自在に取り付けられて枠中継基板983の後面側を覆うケース蓋984とから構成される。この枠中継基板ユニット980がガラス枠5の基板取付部519に取り付けられると、左右の背面固定具590Aのうち右側の背面固定具590Aが枠中継基板ユニット980によって隠蔽される。それにより、ガラス枠5を開放させたとしても、枠中継基板ユニット980を取り外さなければ、左右の背面固定具590Aのうち右側の背面固定具590Aにアクセスすることができなくなる。
各固定具590(裏面固定具590A、底面固定具590B)は、軸方向に延びる略円柱状のロッド部材である。各固定具590の軸方向の先端部には、後述のユニットベース740の挿通孔753a,754aに挿入可能な軸先部591が形成されている。また、固定具590の軸方向の基端部には、手指により把持可能なリブ状の操作摘み部592が形成されている。また、固定具590の軸方向の中間部には、可動板585のロック溝586に対応する断面形状(スプライン形状)を有する被ロック軸部593が形成されており、ロック溝586に対して前後方向に凹凸嵌合可能(係合可能)に構成されている。固定具590(底面固定具590B)の被ロック軸部593が可動板585のロック溝586と凹凸嵌合すると、固定具590(底面固定具590B)は軸回りに回動不能となる(底面固定具590Bの回動操作が規制される)。本実施形態では、このような4本の固定具590を使用することで、演出操作ユニット700がガラス枠5の下フレーム560に連結固定されるようになっている。
演出操作ユニット700は、図28及び図30に示すように、遊技者により操作される
演出レバー701と、この演出レバー710を前後方向に傾動自在に支持するユニットベース740とを主体に構成される。この演出操作ユニット700は、遊技者によるレバー操作(傾倒操作)とボタン操作(押圧操作)を可能とする複合操作装置として構成されている。
演出レバー701は、遊技者による入力操作を受け付けるとともに後述のモータ731の動力を受けて演出動作(回転動作及び往復動作)するレバー役物710と、このレバー役物710を演出動作(回転動作及び往復動作)可能に支持する役物支持部材720とを有して構成されている。この演出レバー701には、該演出レバー710全体を発光させる演出レバーLED702(図31を参照)が備えられている。
レバー役物710は、図28及び図29に示すように、宇宙人の顔を模した形態を有する可動部材(操作部材)である。このレバー役物710の上端には、遊技者による押圧操作が可能な演出ボタン711が設けられている。演出ボタン711は、一般的なプッシュボタン構造であり、遊技者により演出ボタン711が押下操作されたことを検出する押下検出センサ712(図31を参照)と、演出ボタン711を発光させる演出ボタンLED713(図31を参照)とが備えられている。レバー役物710の下端部には、後述のボールジョイントを構成する球体714が設けられている。
役物支持部材720は、上方に円形開口を有する中空の壺状に形成されており、この中空部内にレバー役物710の下部が受容保持されている。役物支持部材720の右側下部には、演出レバー710の傾動位置を後述の初期傾動位置センサ792及び最大傾動位置センサ793(図31参照)によって検出するためのレバー検出片721が突出形成されている。また、この役物支持部材720の内部には、レバー役物710を回転動作させる第1駆動機構730が取り付けられている。
第1駆動機構730は、図29に示すように、駆動源としてのモータ731と、モータ731の駆動力をレバー役物710に伝達する歯車機構732とを備えている。モータ731は、演出制御基板920からの駆動パルス信号に基づいて正逆両方向に回転駆動可能である。歯車機構732は、モータ731の出力軸に直結されたモータ歯車733と、モータ歯車と噛合する減速歯車734と、減速歯車と噛合する出力歯車735とを備え、各歯車733~735が歯車支持プレート739に回転自在に取り付けられて構成されている。減速歯車734は、大径歯車734aと小径歯車734bとが同軸的に形成された二段歯車であり、大径歯車734aがモータ歯車733と噛合し、小径歯車734bが出力歯車735と噛合する。出力歯車735には、上方に突出する円筒部736が同軸的且つ一体的に形成されている。この円筒部736の内側には、略球状の凹面となる球受け座737が上方に向けて開口されている。球受け座737は、出力歯車735の中心軸Xを回転中心として該出力軸735と一体回転可能に構成されている。この球受け座737には、レバー役物710の球体714が嵌め込まれており、レバー役物710の球体714と出力歯車735の球受け座737との組合せによりボールジョイント(球面対偶)が構成され、それによりレバー役物710がボールジョイントを支点として任意の方向(三次元的)に揺動可能となる。モータ731が回転駆動すると、この回転駆動力が歯車機構732及びボールジョイント機構を介してレバー役物710に伝達されて、レバー役物710が中心軸Xを回転中心として円または円弧を描くように回転する。このとき、モータ731の回転駆動方向を正転方向または逆転方向に切り替えることにより、それに連動してレバー役物710の回転方向を時計方向または反時計方向に切り替えることができる。なお、レバー役物710の演出動作(回転動作、往復動作)の詳細については後述する。
なお、役物支持部材720には、レバー役物710の回転位置が回転円周上の上端位置となる上回転基準位置にあることを検出する上回転基準位置センサ791(図31参照)
が備えられている。上回転基準位置センサ791としては、例えば、光を投光する投光部と、この投光部からの光を受光する受光部と有したフォトセンサが好適である。上回転基準位置センサ791は、このレバー役物710の回転円周上において該レバー役物710が最も遊技機PM側に変位した位置(時計の12時の位置)に設定されている。本実施形態では、レバー役物710は、この上回転基準位置(時計の12時の位置)を起点として時計回り方向または反時計回り方向に回転可能となっている。それにより、レバー役物710が上回転基準位置に達した回数又は通過した回数に基づき、レバー役物710の演出動作(回転動作及び往復動作)における回転回数や往復回数(振動回数)が検出されるようになっている。上回転基準位置センサ791の検出信号は、演出制御基板920に入力される。なお、本実施形態では、レバー役物710が上回転基準位置にある場合、または、レバー役物710が下回転基準位置にある場合に、遊技者が演出レバー701を後方に傾動操作可能となっている。下回転基準位置は、このレバー役物710の回転円周上において該レバー役物710が最も遊技者側に変位した位置(時計の6時の位置)に設定されている。つまり、下回転基準位置は、このレバー役物710を上回転基準位置から時計回りまたは反時計回りに180度回転させた位置である。なお、本実施形態では、レバー役物710が下回転基準位置にあることを検出しないが、レバー役物710が下回転基準位置にあることを検出するための位置検出センサ(下回転基準位置センサ)を設けるようにしてもよい。
ユニットベース740は、図28に示すように、演出レバー701を前後方向に傾動自在に支持するベース本体750と、このベース本体750に取り付けられて演出レバー701を包囲する装飾枠体770とを備えて構成される。
ベース本体750は、底板751および立板752を有して略L字状に形成されており、ガラス枠5の下フレーム560に着脱可能に取り付けられる。底板751の上面側には、一対の底面係止受部753が上方に突出して設けられており、この底面係止受部753の略中央に底面挿通孔753aが上下方向に貫通形成されている。立板752の前面側には、一対の裏面係止受部754が前方に突出して設けられており、この裏面係止受部754の略中央に裏面挿通孔754aが前後方向に貫通形成されている。底面挿通孔753a及び背面挿通孔754aは、同一の孔形状(断面形状)に形成されて、各固定具590の軸先部591が軸方向に挿通可能に構成されている。
また、立板751の上端側には、左右方向に延びる細長い棒状の支軸部755が架設されており、この支軸部755を役物支持部材720の軸受け部722に嵌挿することで、演出レバー701がベース本体750に対して支軸部755を中心に前後方向に傾動自在(揺動自在)に支持される。この支軸部755には、演出レバー701を上方(初期傾動位置)に向けて付勢するリターンスプリング756が設けられている。このリターンスプリング756は、捩じりバネ(トーションバネ)であり、その一端側が立板752に係止され、その他端側が演出レバー701に係止されている。これにより、演出レバー701はリターンスプリング765からの弾性力を受けて上方(後述の初期傾動位置)に向けて常時付勢される。
ベース本体750には、演出レバー701を前後方向に傾動させる第2駆動機構760が設けられている。第2駆動機構760は、駆動源としてのモータ761と、モータ761の駆動力(回転力)を演出レバー701に伝達する傾動機構762とを備えている。モータ761は、演出制御基板920からの駆動パルス信号に基づいて正逆両方向に回転駆動可能である。傾動機構762は、歯車やカムなどの機構部品を備えて構成されており、モータ761の回転運動を演出レバー701の支軸部755回りの傾動運動(揺動運動)に変換する。
装飾枠体770は、上側装飾部771と下側装飾部772とからなり、上側装飾と下側装飾部とが互いに組み合わされることで環状の枠体を形成している。この装飾枠体770には、演出レバー701の動作範囲に対応して略円形に形成されたレバー挿通用開口部773が設けられている。この装飾枠体770は、ベース本体750の前面側にネジ止めされて取り付けられる。
なお、ベース本体750には、演出レバー701が最も前方(遊技機側)に傾動された位置である初期傾動位置にあることを検出する初期傾動位置センサ792(図31参照)と、演出レバー701が最も後方(遊技者側)に傾動された位置である最大傾動位置にあることを検出する最大傾動位置センサ793(図31参照)とが備えられている。各位置センサ792,793は、光を投光する投光部と、この投光部からの光を受光する受光部とを備え、演出レバー701のレバー検出片721を挿入可能なスペースを有して略コ字形に配置されたフォトセンサである。各位置センサ792,793は、演出レバー701に設けられたレバー検出片721が該演出レバー701の傾動に応じて投光部と受光部との間に挿入されて光を遮断したときに、該演出レバー701が各位置(初期傾動位置または最大傾動位置)にある状態であることを検出する。各位置センサ792,793の検出信号は、演出制御基板920に入力される。
かかる構成の演出操作装置700では、遊技者が演出レバー701を把持してリターンバネ756の付勢力に抗した操作力を加えることで、演出レバー701を初期傾動位置(遊技機側)から最大傾動位置(遊技者側)へ傾動操作することができる。遊技者が演出レバー701から手を離すと、演出レバー701はリターンバネ756の復元力により元の初期傾動位置(遊技機側)に復帰する。また、演出レバー701は、モータ761の駆動力を受けて、初期傾動位置と最大傾動位置との間で演出的に傾動動作(揺動動作)が可能となっている。さらに、演出レバー701のレバー役物710は、モータ731の駆動力を受けて、所定の中心軸X回りに回転動作及び往復動作(振動動作)が可能となっている。
次に、演出操作ユニット700をガラス枠5に取り付ける手順について説明する。まず、演出操作ユニット700を球皿ユニット14の右壁部と操作スイッチユニット15の左壁部との間に嵌め込みながら下フレーム560の台座部580に載置する。このように演出操作ユニット700を台座部580の上面に載置すると、ユニットベース740の底板751に形成された底面挿通孔753aと台座部580の底面固定具590Bとが上下に位置整合するとともに、ユニットベース740の立板752に形成された背面挿通孔754aとフレーム本体570の背面固定具590Aとが前後に位置整合する。
続いて、ガラス枠5を前枠2に対して開放させて、スライド操作部588をコイルバネ589の付勢力によって後方に押し出すことで、可動板585を後方にスライド移動させて非ロック位置に保持する(図34(B)参照)。
次いで、台座部580の下面側から底面固定具590Bの操作摘み部592を把持して、この底面固定具590Bをコイルバネ599bの付勢力に抗して上方に押し込むことで、底面固定具590Bの先端に形成された軸先部591をユニットベース740の底面挿通孔753aに挿通させて上方に突出させる。そして、底面固定具590Bを軸回り一方向側に90度回動させた後(基準回動位置から最大回動位置まで回動させた後)、底面固定具590Bに対する上方への押圧力を緩めると、底面固定具590Bがコイルバネ599bの付勢力を受けて下方に戻されることで、底面固定具590Bの軸先部591が底面係止受部753の上面に係止される。これにより、演出操作ユニット700のユニットベース740とガラス枠5の台座部580とが底面固定具590Bを介して連結固定される。
続いて、ガラス枠5の後面側から背面固定具590Aの操作摘み部592を把持して、この背面固定具590Aをコイルバネ599aの付勢力に抗して前方に押し込むことで、背面固定具590Aの先端に形成された軸先部591をユニットベース740の背面挿通孔754aに挿通させて前方に突出させる。そして、背面固定具590Aを軸回り一方向側に90度回動させた後(基準回動位置から最大回動位置まで回動させた後)、背面固定具590Aに対する前方への押圧力を緩めると、背面固定具590Aがコイルバネ599aの付勢力を受けて後方に戻されることで、背面固定具590Aの軸先部591が背面係止受部754の前面に係止される。これにより、演出操作ユニット700のユニットベース740とガラス枠5のフレーム本体570とが背面固定具590Aを介して連結固定される。このようにして演出操作ユニットが4本の固定具590(590A,590B)を介してガラス枠5の下フレーム560に組み付けられる。
次いで、枠中継基板ユニット980をガラス枠5の基板取付部519に取り付けることで、右側の背面固定具590Aを枠中継基板ユニット980によって隠蔽する。その後、ガラス枠5を前枠2に対して閉鎖すると、スライド操作部588が前枠2の前面部によって前方に押圧されて、可動板585が前方のロック位置にスライド変位することで、可動板585のロック溝586と底面固定具590Bの被ロック軸部593とが凹凸嵌合(係合)して、底面固定具590Bが軸回りに回動不能となる(図34(A)参照)。つまり、この両者の係合によって底面固定具590Bを最大回動位置から基準回動位置へ回動復帰させることが規制させることで、軸先部591を底面挿通孔753aから抜脱できなくなる(つまり、軸先部591と底面係止受部753との係合を解除できなくなる)。従って、ガラス枠5を開放させて可動板585を後方の非ロック位置に退避させなければ、可動板585による背面固定具590Bのロック状態を解除できず、ガラス枠5から演出操作ユニット700を取り外すことができなくなるため、遊技者等の部外者が演出操作ユニット700を故意に取り外そうとする悪戯や不正行為を効果的に防止することができる。
次に、演出操作ユニット700をガラス枠5から取り外す手順について説明する。まず、ガラス枠5を前枠2に対して開放させて、スライド操作部588をコイルバネ589の付勢力によって後方に押し出すことで、可動板585を後方にスライド移動させて非ロック位置に保持する(図34(B)参照)。それにより、可動板585のロック溝586と底面固定具590Bとの凹凸嵌合(係合)が解除されて、底面固定具590Bを軸回りに回動操作可能となる。それに伴い、台座部580の下面側から底面固定具590Bを軸回り他方向側に90度回動させることで(最大回動位置から基準回動位置まで回動させることで)、底面固定具590Bの軸先部591と底面係止受部753の上面との係止が外れ、底面固定具590Bがコイルバネ599bの付勢力によって下方に摺動する。これにより、底面固定具590Bの軸先部591がユニットベース740の底面挿通孔753aから下方に抜けることで、この底面固定具590Bによる台座部580とユニットベース740との連結が解除される。
続いて、ガラス枠5の後面側から枠中継基板ユニット980を取り外して、右側の背面固定具590Aを露出させ、左右2本の背面固定具590Aに対してアクセス可能な状態とする。それに伴い、ガラス枠5の後面側から背面固定具590Aを軸回り他方向側に90度回動させることで(最大回動位置から基準回動位置まで回動させることで)、背面固定具590Aの軸先部591と背面係止受部754の前面との係止が外れ、背面固定具590Aがコイルバネ599aの付勢力によって後方に摺動する。これにより、背面固定具590Aの軸先部591がユニットベース740の背面挿通孔754aから後方に抜けることで、この背面固定具590Aによるフレーム本体570とユニットベース740との連結が解除される。
このようにして4本の固定具590(590A,590B)による演出操作ユニット700とガラス枠5の下フレーム560との連結状態が解除され、演出操作ユニット700を下フレーム560から上方に持ち上げることで、演出操作ユニット700をガラス枠5から取り外すことができる。
このように本実施形態によれば、演出操作ユニット700をワンタッチ式の固定具590により着脱可能とすることで、演出操作ユニット700の交換やメンテナンスの作業が容易になるとともに、ガラス枠5を開放させなければ演出操作ユニット700の着脱操作ができない状態(全ての固定具590を操作できない状態)とすることで、遊技者の悪戯行為による故障や不具合を未然に防止することが可能となる。
<ぱちんこ遊技機の主要な機能構成>
次に、図38追加参照しながら、本実施形態に係る、ぱちんこ遊技機PM(主として主制御基板910/演出制御基板920の各種機能について説明する。なお、図38は本遊技機PM(主として主制御基板910/演出制御基板920)の機能ブロック図である。
主制御基板910は、図38に示すように、入球判定手段9110、遊技抽選乱数発生手段9120、保留制御手段9130、事前判定手段9135、特別図柄抽選処理手段9140、普通図柄抽選処理手段9145、特別遊技制御手段9150、図柄表示制御手段9155、電動役物制御手段9160、遊技状態制御手段9165、エラー監視制御手段9170、メイン情報記憶手段9180、コマンド送受信手段9190、を含む。なお、主制御基板910における上述の各手段は、主制御基板910上に設けられたメインCPU911、ROM912、RAM913、電子回路等のハードウェア及びROM912等に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
入球判定手段9110は、第1始動口スイッチ51a、第2始動口スイッチ52a、作動ゲートスイッチ53a、大入賞口スイッチ54a、一般入賞口スイッチ55aなどからの検出信号に基づき、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段9110は、第1始動口スイッチ51aにて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「第1始動口入賞コマンド」と称する)を生成し、第2始動口スイッチ52aにて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「第2始動口入賞コマンド」と称する)を生成し、作動ゲートスイッチ53aにて遊技球の通過を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「作動ゲート入賞コマンド」と称する)を生成し、大入賞口スイッチ54aにて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「大入賞口入賞コマンド」と称する)を生成し、一般入賞口スイッチ55aにて遊技球の入球を検出した場合は、その旨を示す演出制御コマンド(「一般入賞口入賞コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に一時記憶する。
遊技抽選乱数発生手段9120は、主制御マイコン915の乱数生成回路で生成した内蔵乱数をソフトウェアで取り込み、これに後述の特別図柄当りソフト乱数を加算することで、特別図柄の当否抽選に使用される特別図柄当り乱数を生成する。また、遊技抽選乱数発生手段9120は、メインCPU911のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、当り乱数生成のために前述の内蔵乱数に加算される特別図柄当りソフト乱数、特別図柄当りソフト乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための特別図柄当りソフト初期値乱数、特別図柄の停止図柄として当り図柄(条件装置を作動させることとなる図柄の組合せ)の決定に使用する特別図柄停止図柄乱数
、特別図柄停止図柄乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための特別図柄停止図柄初期値乱数、特別図柄の変動パターンの選択に使用するための特別図柄変動パターン乱数、普通図柄の当否抽選に使用するための普通図柄当り乱数、普通図柄当り乱数の1周期の更新が終了した後に新たな更新がなされるための初期値を決定するための普通図柄当り初期値乱数、普通図柄の変動パターンの選択に使用するための普通図柄変動パターン乱数などが含まれる。これらのソフトウェア乱数の更新時期としては、タイマ割込み処理が発生する毎に1回更新(インクリメントやデクリメント、素数の加算など)し、また、初期値乱数についてはタイマ割込み処理を実行していない間(ループ処理中)も割込み周期の残余時間を利用して更新する。
保留制御手段9130は、特別図柄保留制御手段9131、普通図柄保留制御手段9132、を含む。
特別図柄保留制御手段9131は、第1始動口51又は第2始動口52への遊技球の入球を契機として、特別図柄遊技に係る抽選乱数値である、特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を取得して、当該乱数値を第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報として管理する。特別図柄保留制御手段9131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球情報をそれぞれ所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段9180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に一時記憶する。
第1特別図柄保留格納領域および第2特別図柄保留格納領域には、各始動口51,52への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、作動保留球情報として、特別図柄当り乱数、特別図柄当り図柄乱数、特別図柄変動パターン乱数を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。作動保留球情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に消化される(先入れ先出しの原則)。また、保留1記憶領域の保留球情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された保留球情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留4記憶領域の内容をゼロクリアする。
また、特別図柄保留制御手段9131は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1特別図柄保留球数カウンタと、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2特別図柄保留球数カウンタとを有している。特別図柄保留制御手段9131は、特別図柄の作動保留球数の更新処理として、特別図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
また、特別図柄保留制御手段9131は、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球数を更新(加算又は減算)したとき、当該保留球数の更新情報を含む演出制御コマンド(「図柄記憶数コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に一時記憶する。この1コマンドには、第1特別図柄の作動保留球数と第2特別図柄の作動保留球数との両方の情報が含まれる。なお、原則として、各特別図柄の作動保留球は入球した順番に消化されることになるが、本実施形態では、第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示を優先的に実行する、いわゆる優先消化を採用するため、第2特別図柄遊技に係る作動保留球が存在する間は、第1特別図柄遊技に係る作動保留球の存在に関係なく、第2特別図柄遊技に係る作動保留球を優先的に消化するように構成されている。なお、この優先消化の下では、第2特別図柄の作動保留球が存在する場合は、第
1特別図柄の作動保留球が存在していたとしても、第1特別図柄の作動保留球の消化が保留されることになる。
普通図柄保留制御手段9132は、作動ゲート53への遊技球の入球を契機として、普通図柄遊技に係る抽選乱数値である、普通図柄当り乱数値、普通図柄当り図柄乱数値、普通図柄変動パターン乱数値、を取得して、当該乱数値を普通図柄の作動保留球情報として管理する。普通図柄保留制御手段9132は、普通図柄の作動保留球情報を所定の上限個数(4個)まで、当該保留球の入球順序と結合したかたちでメイン情報記憶手段9180の普通図柄保留格納領域に一時記憶する。また、普通図柄保留制御手段9132は、普通図柄の作動保留球数をカウントするための普通図柄保留球数カウンタを有している。普通図柄保留制御手段9132は、作動普通図柄の保留球数の更新処理として、普通図柄の作動保留球を1個取得するごとに対応するカウンタを1加算し、作動保留球が1個消化されるごとに対応するカウンタを1減算する。
事前判定手段9135は、所定の事前判定タイミングにて特別図柄の作動保留球を取得した場合、当該作動保留球を対象として先読み予告のための事前判定を実行する。上記の事前判定タイミングの一例としては、(1)当り待ち中、且つ、電チューサポート機能が未作動中に第1特別図柄の作動保留球を取得した場合、(2)当り待ち中、かつ、電チューサポート機能が作動中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、(3)大当り中又は小当り中に第2特別図柄の作動保留球を取得した場合、のうちのいずれかの条件を満足するときである。なお、上記事前判定タイミングは一例であり、遊技機仕様に合わせて事前判定タイミングを変更(例えば、普通電動役物を有さない第2特別図柄に係る始動口を有し、通常時に8個保留が溜められる機種では上記(1)を第1特別図柄のみならず第2特別図柄も対象にする、等)したり、事前判定タイミングを設けずいつでも事前判定を行う仕様を採用したりしてもよい。また、各遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象としてもよく、例えば、通常遊技状態においては第1特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象とし、時短遊技状態、潜伏確変遊技状態、確変遊技状態においては第2特別図柄の作動保留球のみを事前判定の対象とすることが好適である。具体的には、事前判定手段9135は、今回取得した作動保留球に対応する乱数値をメイン情報記憶手段9180の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域から読み出して、当否の事前判定(当否事前判定)、図柄の事前判定(図柄事前判定)、変動パターンの事前判定(変動パターン事前判定)を順次実行する。各事前判定で用いられる事前判定テーブルは、図示省略するが、当否事前判定用テーブル、図柄事前判定用テーブル、変動パターン事前判定用テーブルのそれぞれが乱数の総数に相当する領域が複数の領域に区画され、この領域(判定置数)ごとに、抽選ID(事前判定の結果を示す番号(「事前判定番号」とも称する))が割り当てられている。そのため、この事前判定の結果は、後述の特別図柄抽選処理手段9140による本抽選の結果(当否判定の結果、図柄判定の結果、変動パターン判定の結果)に準ずるものとなっている。なお、当否事前判定用テーブルや図柄事前判定用テーブルなどは、実際に変動を開始するときに抽選に使用する当否抽選テーブルや図柄抽選テーブルなどと同じものであってもよい。ここで、変動パターン事前判定用テーブルは、変動開始時の遊技状況(確変の有無、時短の有無、特殊テーブルを参照する限定頻度期間中か否か、保留球数など)が変化する可能性があることから、前述のように、複数の領域の何れに含まれるかを判定する方が望ましい。また、変形例として、上記の第1特別図柄保留格納領域又は第2特別図柄保留格納領域に格納する前に一時的に記憶されるメインCPU911上のレジスタ等の乱数値を事前判定するように構成してもよい。そして、事前判定手段9135は、事前判定の結果(事前判定番号)の情報を含む演出制御コマンド(「事前判定コマンド」と称する)を順に生成して、これをメイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に格納する。
特別図柄抽選処理手段9140は、特別図柄当否判定手段9141、特別図柄停止図柄
判定手段9142、特別図柄変動パターン判定手段9143、を含む。特別図柄抽選処理手段9140は、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動開始条件が成立したとき、メイン情報記憶手段9180における特別図柄保留格納領域の最先の記憶領域(保留1記憶領域)に格納された特別図柄当り乱数値、特別図柄当り図柄乱数値、特別図柄変動パターン乱数値を読み出して、これをメイン情報記憶手段9180の特別図柄当否判定領域、特別図柄図柄判定領域、特別図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、「第1特別図柄の変動開始条件が成立する」とは、(A1)大当り中ではないこと、(A2)第1特別図柄および第2特別図柄が変動待機中であること、(A3)第1特別図柄の作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足したときである。また、「第2特別図柄の変動開始条件が成立する」とは、(B1)大当り中ではないこと、(B2)第1特別図柄および第2特別図柄が変動待機中であること、(B3)第2特別図柄の作動保留球が存在すること、の全ての条件を満足したときである。なお、第1特別図柄の変動開始条件と第2特別図柄の変動開始条件とが同時に成立しているときは、前記の優先消化のもと、第2特別図柄の変動開始条件を優先的に処理する。
特別図柄当否判定手段9141は、メイン情報記憶手段9180の特別図柄当否判定領域から特別図柄当り乱数値を読み出して当否判定を実行し、当該判定結果が、大当り、小当り、はずれ、のいずれに該当するかを決定する。この当否判定の結果は、メイン情報記憶手段9180の特別図柄判定フラグに一時記憶され(例えば、大当りデータ「55H」、小当りデータ「33H」、はずれデータ「00H」)、以降の処理で使用された後、特別図柄の変動停止時にクリアされる。特別図柄当否判定手段9141は、この当否判定の際に参照される特別図柄当否抽選テーブルを保持する。特別図柄当否抽選テーブルには、特別図柄当り乱数値の乱数範囲と、特別図柄の当否判定の結果(大当り、はずれ)とが対応付けられている。特別図柄の当否判定において、特別図柄の確率変動機能が作動していない遊技状態(低確率状態)では、例えば、特別図柄当り乱数値が「0~204」の範囲に該当する場合に大当りとなり、特別図柄の確率変動機能が作動している遊技状態(高確率状態)では、特別図柄当り乱数値が「0~1506」の範囲に該当する場合に大当りとなる。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、大当りの当選確率が低確率の「1/319.69」から高確率の「1/43.49」に変動する。このように大当りの当選確率は遊技状態に応じて変化するが、第1特別図柄の当否判定と第2特別図柄の当否判定とで大当りの当選確率は等しく設定されている。なお、本実施形態では、特別図柄の当否判定の結果として「小当り」を設定していないが、特別図柄の当否判定の結果として「小当り」を設定してもよい。小当りの当選確率は、遊技状態(低確率状態、高確率状態)に関係なく、同じ当選確率に設定される。
特別図柄停止図柄判定手段9142は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否抽選の結果に基づいて、第1特別図柄又は第2特別図柄の停止図柄を決定する。特別図柄停止図柄判定手段9142は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄(大当り種別)を決定する際に参照される第1特別図柄停止図柄テーブルおよび第2特別図柄停止図柄テーブルを有している。各特別図柄停止図柄テーブルには、特別図柄停止図柄乱数値に対して、複数種の大当り図柄(大当り種別)が割り当てられている。そして、各大当り図柄(大当り種別)に対して、大当りの内容(特別図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能の作動回数、大入賞口の作動パターンなど)が対応付けられている。本実施形態において、「特定大当り」とは大当り遊技の終了後に特別図柄の確率変動機能を作動させる契機となる大当り(確変大当り)を意味し、「通常大当り」とは大当り遊技の終了後に特別図柄の確率変動機能を作動させる契機とはならない大当り(非確変大当り)を意味する。本実施形態では、大当り種別として、16R特定大当りと、8R特定大当りと、4R通常大当りとの3種類が設けられている。そして、特別遊技における賞球獲得の期待値(賞球獲得期待値)は、16R特定大当り>8R特定大当り>4R特定大当りとなっている。そして、第1特別図柄の当否抽選で大当りになった場合には、所定確率で16R特定大当りが選択さ
れるのに対して、第2特別図柄の当否抽選で大当りになった場合には、所定確率よりも高確率で16R特定大当りが選択されることにより、第1始動口に入賞するよりも第2始動口に入賞した方が、多くの出玉を獲得できる点で遊技者に有利である。
特別図柄変動パターン判定手段9143は、特別図柄変動パターン乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンを決定する。ここで、特別図柄変動パターン判定手段9143は、特別図柄の変動パターンを選択する際に参照される複数種の変動パターンテーブルを保持している。特別図柄変動パターン判定手段9143は、現在の変動パターン選択状態と当否抽選の結果とに基づき、複数種の変動パターンテーブルの中からいずれかの変動パターンテーブルを選択する。各変動パターンテーブルには、複数種の変動パターンが規定されている。各種の変動パターンは、その図柄変動の終了条件として当該変動パターンごとに変動時間が定められており、その変動時間にて複数の図柄で構成される装飾図柄による図柄変動も実行されることを前提として規定される。
特別図柄の変動表示と連動して行われる装飾図柄の変動演出は、特別図柄の変動パターンの種別(変動時間)などに基づき決定される。例えば、「超短縮変動」、「短縮変動」、「通常変動」は、3列の装飾図柄が変動して、一度もリーチ状態を経由せずに、いわゆるバラケ目で「はずれ」となる演出である。これらの非リーチはずれ(超短縮変動、短縮変動及び通常変動)は、通常変動よりも短縮変動、短縮変動よりも超短縮変動の方が短い時間で変動表示が停止する点で相互に変動態様が異なる。
「Nリーチ(ノーマルリーチ)」は、3列ある装飾図柄のうち2列(一般的には左列及び右列)に同一の装飾図柄が停止した状態(リーチ状態)で、残り1列(一般的には中列)に異なる装飾図柄が停止したならば「はずれ」となり、残り1列(一般的には中列)に同一の装飾図柄が停止したならば「大当り」となる演出である。
「SPリーチ(スーパーリーチ)」は、上記のNリーチよりも相対的に大当り期待度の高いリーチ演出であり、リーチの成立後にNリーチから発展して、例えばアニメや実写等の静止画・動画などが表示される演出である。本実施形態の変動パターン種別では、「非リーチ」<「Nリーチ」<「SPリーチ」の順に、大当り期待度が高くなるように設定されている。「擬似連」とは、装飾図柄の1回の変動表示の間に、装飾図柄を仮停止(擬似停止、一旦停止)および再変動表示させることにより、擬似的に複数回の変動表示が行われたように見せる演出(擬似連演出、擬似変動演出、擬似連続変動演出、再変動演出)である。つまり、擬似連は、3列の装飾図柄の全てが変動又は再変動を開始した後に仮停止又は確定停止する擬似変動を複数回実行する演出である。この擬似連の回数(擬似変動の回数)が多いほど、大当り期待度の高いSPリーチに発展する可能性が高いことを示す。
特別図柄変動パターン判定手段9143は、特別図柄の変動パターンを選択した後、演出制御基板920に対して装飾図柄の変動開始を指示するため、演出制御基板920との通信が正常に行われているか否かを確認するための演出制御コマンド(通信検査コマンド)、特別図柄の変動付加パターン(変動時間を加減算するための情報)を含む演出制御コマンド(変動付加情報指定コマンド)、特別図柄の変動パターン情報を含む演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)、キャラクタ演出番号(図柄群および遊技状態)の情報を含む演出制御コマンド(図柄指定コマンド)等を生成して(以降、これらのコマンドを纏めて「変動開始コマンド」と称する)、これをメイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に格納する。
普通図柄抽選処理手段9145は、普通図柄当否判定手段9146と、普通図柄停止図柄判定手段9147と、普通図柄変動パターン判定手段9148とを有する。普通図柄抽選処理手段9145は、普通図柄の変動開始条件が充足したとき、普通図柄保留格納領域
における最先の記憶領域に格納された普通図柄当り乱数値、普通図柄変動パターン乱数値を読み出して、メイン情報記憶手段9180の普通図柄当否判定領域、普通図柄変動パターン判定領域にそれぞれ格納する。ここで、「普通図柄の変動開始条件」とは、(1)普通図柄の変動待機中であること、(2)普通図柄の作動保留球が存在することである。この全ての条件を満足したときに、普通図柄が変動開始可能な状態(変動開始条件が成立した状態)であると判断される。
普通図柄当否判定手段9146は、メイン情報記憶手段9180の普通図柄当否判定領域から普通図柄当り乱数値を読み出して普通図柄の当否判定を実行し、当該判定結果が「当り」、「はずれ」のいずれに該当するかを決定する。この普通図柄の当否判定の結果は、メイン情報記憶手段9180の普通図柄判定フラグに一時記憶され、以降の処理で使用された後、普通図柄の変動停止時にクリアされる。普通図柄当否判定手段9146は、この普通図柄の当否判定の際に参照される不図示の普通図柄当否抽選テーブルを保持している。普通図柄の当り確率は、電チューサポート機能(普通図柄の確率変動機能)が作動していない場合は「1/3001」に設定され、電チューサポート機能(普通図柄の確率変動機能)が作動している場合は「2999/3001」に設定されている。
普通図柄停止図柄判定手段9147は、不図示の普通図柄停止図柄テーブルを参照して、普通図柄の当否判定の結果が当りである場合には所定の当り図柄(普通電動役物52bが作動する契機となる停止図柄)を選択する一方、普通図柄の当否判定の結果がはずれである場合には所定のはずれ図柄(普通電動役物52bが作動する契機とならない停止図柄)を選択する。本実施形態では、普通図柄の当り図柄として図柄Aおよび図柄Bを割り当てる一方、普通図柄のはずれ図柄として図柄Cを割り当てる。
普通図柄変動パターン判定手段9148は、メイン情報記憶手段9180の普通図柄変動パターン判定領域から普通図柄変動パターン乱数値を読み出すとともに、不図示の普通図柄変動パターンテーブルを参照して、普通図柄の変動パターン(変動時間)を決定する。普通図柄の変動時間は、電チューサポート機能(普通図柄の変動時間短縮機能)が作動していない場合は「0.6秒」に設定され、電チューサポート機能(普通図柄の変動時間短縮機能)が作動している場合は「0.2秒」に設定されている。いずれの普通図柄の変動パターンが選択された場合でも、普通図柄の確定停止時間(確定表示時間)は「0.1秒」が設定されている。普通図柄の確定停止時間(確定表示時間)とは、普通図柄が確定的に停止表示される時間(完全に停止された状態が保持される時間)である。なお、普通図柄の制御においては、主制御基板910の処理負荷の軽減のため、電チューサポート機能が作動していない場合は、普通図柄の当否判定の当り確率を「0」とし、普通図柄の変動時間を単一のものとする仕様を採用することも考えられる。
また、普通図柄抽選処理手段9145は、普通図柄の当否判定の結果などに応じて、普通電動役物52cの開放パターン(開放時間)を決定する。普通図柄抽選処理手段9145は、普通電動役物52bの開放パターン(開放時間)を決定する際に参照される普通電動役物開放パターンテーブルを保持している。普通電動役物52cの開放パターン(開放時間)は、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動していない場合は「0.2秒」が設定され、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している場合は「5.8秒」が設定される。なお、普通電動役物52bの開放パターンを、普通図柄の当り図柄の種類に応じて異なるものとしてもよい。例えば、普通電動役物52bの開放パターンとして、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している場合に、普通図柄の当り図柄が図柄Aであれば「3秒開放×1回→2.8秒開放×1回(総開放時間5.8秒)」とし、普通図柄の当り図柄が図柄Bであれば「2.8秒開放×1回→3秒開放×1回(総開放時間5.8秒)」とする。
特別遊技制御手段9150は、特別図柄の当否判定の結果が大当りである場合、前記決定された大当り種別(図柄群)に応じて、大当り開始デモおよび大当り終了デモの実行時間(デモ時間)と、ラウンド遊技の実行時間(ラウンド時間)とを決定する。そして、特別遊技制御手段9150は、演出制御基板920側に対して、大当り開始デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り開始デモコマンド」と称する)と、大当り終了デモ演出の実行を指示する演出制御コマンド(「大当り終了デモコマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に格納する。なお、大当り開始デモコマンドは、演出制御基板920側において、大当り遊技中に展開される一連の大当り中演出(大当り開始デモ演出、ラウンド演出、大当り終了デモ演出)の内容を決定するための契機ともなる。また、特別遊技制御手段9150は、大当り遊技中の各ラウンド遊技において、各ラウンド遊技に対応したラウンド演出の開始を指示するための演出制御コマンド(「ラウンド演出指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に格納する。このラウンド演出指定コマンドには、現在のラウンド数の情報および大入賞口54の開放や閉鎖の情報などが含まれる。
図柄表示制御手段9155は、特別図柄表示制御手段9156、普通図柄表示制御手段9157、を含む。特別図柄表示制御手段9156は、第1特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第1特別図柄を第1特別図柄表示装置61に変動表示させるとともに、該変動表示後に第1特別図柄を確定表示させる。また、特別図柄表示制御手段9156は、第2特別図柄の変動パターン(変動時間)に従って、第2特別図柄を第2特別図柄表示装置62に変動表示させるとともに、該変動表示後に第2特別図柄を確定表示させる。特別図柄表示制御手段9156は、第1特別図柄および第2特別図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための特別図柄遊技タイマを有している。第1特別図柄表示装置61および第2特別図柄表示装置62の動作状態は、メイン情報記憶手段9180の特別図柄遊技ステイタスに基づき監視される。特別図柄表示制御手段9156は、特別図柄の変動停止の際に(すなわち、特別図柄遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、演出制御基板920に対して装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(「変動停止コマンド」と称する)を生成する。普通図柄表示制御手段9157は、普通図柄の変動パターン(変動時間)に従って、普通図柄を普通図柄表示装置65に変動表示させるとともに、該変動表示後に普通図柄を確定表示させる。普通図柄表示制御手段9157は、普通図柄の表示に係る時間(変動時間、確定表示時間)を管理するための普通図柄遊技タイマを有している。普通図柄表示装置65の動作状態は、メイン情報記憶手段9180の普通図柄遊技ステイタスに基づき監視される。
また、特別図柄表示制御手段9156は、遊技の中断状態が所定時間以上継続した場合に、待機デモ演出(客待ちデモ演出)の実行契機となる演出制御コマンド(「待機デモコマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に格納する。「遊技の中断状態が所定時間以上継続する」とは、特別図柄の作動保留球が存在せず、且つ、特別図柄の変動表示が行われていない期間が所定時間以上継続することを意味する。なお、遊技球が発射されていない期間が所定時間以上継続する場合や、遊技球が全ての入賞口に入球していない期間が所定時間以上継続する場合に、遊技の中断状態が所定時間以上継続する仕様としてもよい。
電動役物制御手段9160は、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなった場合、特別図柄の確定表示後に、大当り遊技処理として、特別電動役物ソレノイド54cに制御信号を出力し、特別電動役物54bを所定の作動パターンに従って開閉制御する。大当り遊技は、特別電動役物54bの1回の開閉動作を1回のラウンド遊技(単位遊技)とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数だけ連続して実行するものである。電動役物制御手段9160は、特別電動役物54bの作動回数(すなわち、実行中のラウンド数)を格納するための大入賞口開放カウンタを保持する。ここで、大当り遊技における特別電動役物54b
の作動終了条件(単位遊技の終了条件)とは、大入賞口54に規定カウント数(本実施形態では「10個」)の遊技球が入球したこと、又は、大入賞口54の開放時間が最大開放時間(本実施形態では「29秒」)に到達したことである。
また、電動役物制御手段9160は、普通図柄の当否判定の結果が当りに該当する場合、普通電動役物ソレノイド52cに制御信号を出力して、所定の開放時間だけ普通電動役物52b(第2始動口52)を開閉制御する。ここで、電動役物制御手段9160は、前述したとおり、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動していない低ベース状態において、普通電動役物52bを0.2秒だけ開放させるのに対して、電チューサポート機能(開放延長機能)が作動している高ベース状態において、普通電動役物52bを5.8秒だけ開放させる。ここで、普通電動役物52bの作動終了条件とは、第2始動口52に所定数(本実施形態では「10個」)の遊技球が入球したこと、又は、第2始動口52の開放時間が最大開放時間(本実施形態では「0.2秒」又は「5.8秒」)に到達したことである。
遊技状態制御手段9165は、第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、当該大当り種別(図柄群の種類)と、大当り当選時の遊技状態とに基づき、大当り遊技の終了後の遊技状態を決定するとともに、大当り遊技の終了後の遊技状態を切り替える。本実施形態では、複数種の遊技状態として、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態が設定されている。その遊技状態の種類として、(1)特別図柄の確率変動機能、特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動する遊技状態を「確変状態」又は「確変遊技状態」と呼称し、(2)特別図柄の確率変動機能が作動せずに特別図柄の変動時間短縮機能および電チューサポート機能が作動する遊技状態を「時短状態」又は「時短遊技状態」と呼称し、(3)全ての機能が作動していない状態を「通常状態」又は「通常遊技状態」と呼称する。ここで、「確変遊技状態」および「時短遊技状態」は「通常遊技状態」と比べて遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。そのため、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利度の高い遊技状態として、確変遊技状態、時短遊技状態を「有利遊技状態」とも呼称する。
なお、各遊技状態は、特別図柄の確率変動機能の作動状態(高確率状態/低確率状態)と、電チューサポート機能の作動状態(高ベース状態/低ベース状態)との組み合わせにより、(1)確変遊技状態を「高確率高ベース状態」、(2)時短遊技状態を「低確率高ベース状態」、(3)通常遊技状態を「低確率低ベース状態」と表現することもできる。また、特別図柄の変動時間短縮機能は、第1特別図柄および第2特別図柄のうち、少なくともその遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の変動時間が短縮された状態となっていることを意味する。すなわち、本実施形態において、特別図柄の変動時間短縮機能が作動する場合、第1特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態(通常遊技状態)では、少なくとも第1特別図柄の変動時間(平均変動時間)が短縮され、第2特別図柄の変動表示が遊技の主体となる遊技状態(確変遊技状態、潜確遊技状態、時短遊技状態)では、少なくとも第2特別図柄の変動時間(平均変動時間)が短縮される。
また、遊技状態制御手段9165は、大当り遊技が実行された場合に、当該大当り種別(図柄群の種類)に基づき、大当り遊技の終了後の変動パターン選択状態を決定するとともに、大当り遊技の終了後の変動パターン選択状態を切り替える。変動パターン選択状態とは、前述の特別図柄の変動パターンテーブルを選択する際に参照される条件の一つである。本実施形態では、複数種の変動パターン選択状態として、通常選択状態、時短選択状態、確変選択状態が設定されており、前記決定された遊技状態や大当り種別、特別図柄の変動表示回数などに応じて、複数種の変動パターン選択状態のうちのいずれかが択一的に設定される。変動パターン選択状態の切り替え時期は、特別遊技の終了時又は変動パターン選択状態の終期回数を満了したときである。
また、遊技状態制御手段9165は、現在の遊技状態情報および変動パターン選択状態情報を含む演出制御コマンド(「遊技状態指定コマンド」と称する)を生成して、これをメイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に格納する。
エラー監視制御手段9170は、I/Oポート回路914の入力情報を監視し、磁気センサによる磁気検知信号、断線短絡電源異常信号、電波センサによる電波検知信号、扉・枠開放信号などを検査して、遊技機がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態である場合には、演出制御基板920にエラー状態演出を指示すべく、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(「エラー演出指定コマンド」)を要求する。なお、図7等では記載を省略しているが、扉開放スイッチはガラス枠5が開放されているか否かの検出手段であり、枠開放スイッチは前枠2が開放されているか否かの検出手段であり、裏セット開放スイッチは裏セット盤30が開放されているか否かの検出手段である。また、磁気センサおよび電波センサはいわゆる不正遊技行為を発見するための検出手段である。
メイン情報記憶手段9180は、特別図柄遊技および普通図柄遊技にて取得した乱数値情報、特別図柄および普通図柄の作動保留球情報、特別図柄遊技および普通図柄遊技に関する遊技状態(確率変動機能、変動時間短縮機能、電チューサポート機能)の情報、変動パターン選択状態に関する情報、特別図柄および普通図柄の当否判定の結果情報(大当り、はずれ)、特別図柄および普通図柄に係る停止図柄(図柄群含む)の情報、特別図柄および普通図柄の変動パターン(変動付加パターン含む)の情報、大当り遊技に関する情報(ラウンド数、開放時間、開放態様(1ラウンド遊技あたりの開放回数)など)、特別図柄表示装置61,62の動作状態を示すステイタス情報、特別電動役物54bの動作状態を示すステイタス情報、演出制御コマンドデータの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。
コマンド送受信手段9190は、コマンド送信要求があった場合に、メイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域に格納された各種の演出制御コマンドデータをパラレル伝送方式にて演出制御基板920に送信するように構成されている。なお、各演出制御コマンドは、1バイトのMODEデータと、1バイトのEVENTデータとを含んだ2バイト構成となっており、MODEとEVENTを区別するために、MODEデータのBit7は「1」、EVENTデータのBit7は「0」としている。これらの情報を有効なものとして送信する場合、MODEおよびEVENTの各々の送信タイミングでストローブ信号が出力される。各処理で発生した演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段9180のコマンド格納領域にセットされた順番に従って割込み周期毎に1コマンド送信される。
演出制御基板920は、図38に示すように、演出抽選乱数発生手段9210、演出統括手段9220、ランプ制御手段9230、役物制御手段9240、エラー演出制御手段9250、サブメイン情報記憶手段9260、コマンド送受信手段9270、を含む。なお、演出制御基板920における上述の各手段は、演出制御基板920上に配されたサブメインCPU921、ROM922、RAM923、電子回路等のハードウェア及びROM922に格納された制御プログラム等のソフトウェアにより構成されるものを機能的に表現したものである。
演出抽選乱数発生手段9210は、サブメインCPU921のプログラム処理によって各種のソフトウェア乱数(演出抽選乱数)を生成するための乱数カウンタを備えている。これらの乱数カウンタは、ソフトウェア的に乱数を生成する乱数生成手段としての役割を担っている。このソフトウェア乱数としては、先読み演出の抽選に使用する先読み抽選乱数、装飾図柄の停止図柄の抽選に使用する装飾図柄乱数、装飾図柄の変動演出パターンの
抽選に使用する変動演出パターン乱数、予告演出の抽選に使用する予告抽選乱数、大当り演出パターンの抽選に使用する大当り演出パターン乱数、演出ステージの移行抽選に使用するステージ抽選乱数などが含まれる。これらの乱数の更新時期としては、後述の演出制御側メイン処理内でコマンド解析が行われなかった場合(主制御基板910から演出制御コマンドを受信しなかった場合)の残余時間を利用して更新する。
演出統括手段9220は、演出モード制御手段9221、保留情報表示制御手段9222、先読み予告制御手段9223、変動演出制御手段9224、装飾図柄制御手段9225、予告演出制御手段9226、特別遊技演出制御手段9227を含む。
演出モード制御手段9221は、主制御基板910からの遊技状態指定コマンドなどに基づき、主制御基板910側で管理される遊技状態および変動パターン選択状態との整合性をとるかたちで、演出モード(「遊技演出モード」とも称する)を制御する。本実施形態では、複数種の演出モードとして、「通常演出モード」、「時短演出モード」、「確変演出モード」が設定されており、主制御基板910側において管理される遊技状態(又は変動パターン選択状態)や特別図柄の変動表示回数などに応じて、複数種の演出モードのうちのいずれかが択一的に設定され、該設定された演出モードに応じた変動演出が実行される。本実施形態では、遊技状態が通常遊技状態であるときは「通常演出モード」が設定され、遊技状態が時短遊技状態であるときは「時短演出モード」が設定され、遊技状態が確変遊技状態であるときは「確変演出モード」が設定される。いずれかの演出モードが設定されると、当該演出モードに滞在中であることを示唆する演出(変動演出)として、画面上において当該演出モード専用の背景画像(装飾図柄の背面表示となる背景画像)が表示され、また、当該演出モード専用のBGMが各スピーカ8,170,251から出力される。このように背景画像およびBGMは演出モード毎に互いに異なるよう設定されているため、背景画像又はBGMの種類から、現在滞在中の演出モードがいずれであるかを遊技者が認識し得るようになっている。
保留情報表示制御手段9222は、第1特別図柄の作動保留球数をカウントするための第1保留球数カウンタ、第2特別図柄の作動保留球数をカウントするための第2保留球数カウンタを有している。保留情報表示制御手段9222は、主制御基板910からの図柄記憶数コマンドを受信すると、このコマンドに含まれる作動保留球数の情報に基づき、対応するカウンタの値を更新(加算)する。一方、保留情報表示制御手段9222は、主制御基板910からの変動開始コマンドを受信すると、すなわち、作動保留球が消化されると、対応するカウンタの値を更新(減算)する。また、保留情報表示制御手段9222は、第1保留球数カウンタおよび第2保留球数カウンタの値に基づいて、演出表示装置70の保留画像表示領域72に、第1特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像と、第2特別図柄の作動保留球数に対応する数の保留画像とを表示する制御を行う。また、保留情報表示制御手段9222は、演出表示装置70の変動中画像表示領域73に、第1特別図柄又は第2特別図柄の作動保留球(最先の作動保留球)が消化されることで、この作動保留球に対応する保留画像に切り替わって表示される変動中画像を表示する制御を行う。本実施形態では、明示的に言及しない限り、第1特別図柄の保留画像と第2特別図柄の保留画像とを区別せずに単に「保留画像」と称し、第1特別図柄の変動中画像と第2特別図柄の変動中画像とを区別せずに単に「変動中画像」と称する場合がある。
先読み予告制御手段9223は、先読み予告演出の対象となる作動保留球に対して先読み的な判定(「先読み抽選」と称する)を実行する。先読み予告演出は、先読み対象の作動保留球が消化される以前の一又は複数回の変動表示に亘って大当り当選又は高期待度演出(例えばリーチ演出)発生の可能性を予告するいわゆる連続予告演出の一態様として発生される。このとき、先読み抽選は、主制御基板910からの事前判定コマンドに含まれる事前判定結果の情報に基づき行われる。ここで、先読み予告制御手段9223は、主制
御基板910からの事前判定コマンドを受信すると、第1特別図柄の事前判定結果の情報と第2特別図柄の事前判定結果の情報とを区別して、それぞれ所定の上限個数(4個)まで、作動保留球の入球順序と結合したかたちでサブメイン情報記憶手段9260の先読み情報格納領域に一時記憶する。この先読み情報格納領域は、主制御基板910の保留記憶領域と同様の構成となっており、各始動口51,52への入球順に、保留1記憶領域(1個目の保留記憶領域)、保留2記憶領域(2個目の保留記憶領域)、保留3記憶領域(3個目の保留記憶領域)、保留4記憶領域(4個目の保留記憶領域)がそれぞれ設けられている。各保留記憶領域は、当否事前判定結果の情報、図柄事前判定結果の情報、変動パターン事前判定結果の情報を1組セットとしてそれぞれ記憶可能である。事前判定結果の情報は、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に格納される一方、保留1記憶領域、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域の順に消化される(先入れ先出しの原則)。また、保留1記憶領域の事前判定結果の情報が消化されると、保留2記憶領域、保留3記憶領域、保留4記憶領域に格納された事前判定結果の情報を下位の番号の記憶領域にそれぞれシフトするとともに、保留4記憶領域の内容をゼロクリアする。
変動演出制御手段9224は、主制御基板910からの変動開始コマンドに含まれる情報(変動パターン情報、変動付加情報など)に基づき、装飾図柄の変動表示における変動開始から停止までの変動過程(演出過程)を規定した変動演出パターンを抽選により決定する。変動演出制御手段9224は、装飾図柄の変動演出パターンを選択する際に参照される複数種の変動演出パターンテーブルを保持しており、これら複数種の変動演出パターンテーブルの中から特別図柄の変動パターン(変動時間)に対応した変動演出パターンテーブルが選択されるようになっている。ここで、主制御基板910側では特別図柄のメイン変動パターン(例えば「SPリーチA」や「SPリーチB」など)が定まるのに対して、演出制御基板920側では当該メイン変動パターンを基に演出表示過程のシナリオを詳細に規定した装飾図柄のサブ変動パターン(例えば「SPリーチA1,A2…」や「SPリーチA2,A3…」など)が定まる。装飾図柄の変動演出パターンには、装飾図柄の変動表示態様、すなわち、装飾図柄の変動開始から変動終了までの一連の演出表示過程のシナリオが定義されており、当該表示過程中の各段階において予告演出を発生させるタイミングなどもタイムスケジュールとして規定されている。また、この装飾図柄の変動演出パターンについては、特別図柄の変動パターンが同一であっても(同一情報の変動開始コマンドを受信した場合でも)、滞在中の演出モードを異にすれば、互いに演出内容の異なる変動演出パターンが選択され得ることになる。すなわち、変動演出パターンテーブルは、滞在中の演出モードごとに用意される。
また、変動演出制御手段9224は、主制御基板910からの待機デモコマンドを受信したことを契機として、該待機デモコマンドを受信してから特別図柄の変動表示が開始されるまで(次の変動開始コマンドを受信するまで)の客待ち期間中に、例えばデモンストレーション用の動画像を再生する待機デモ演出(客待ちデモ演出)を実行する。
装飾図柄制御手段9225は、主制御基板910からの変動開始コマンドに含まれる情報(停止図柄情報、遊技状態情報)と、変動演出制御手段9224により決定された上記の変動演出パターンとに基づき、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を抽選により決定する。本例では、複数種類の装飾図柄を含む3つの図柄列が構成されており、この装飾図柄は例えば数字等からなる識別要素により形成される。また、装飾図柄制御手段9225は、装飾図柄の停止図柄の組合せ(「停止図柄パターン」ともいう)を抽選で決定する際に参照される複数種の停止図柄パターンテーブルを保持している。この複数種のテーブルとしては、大当り用の停止図柄パターンテーブル、リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブル、非リーチはずれ用の停止図柄パターンテーブルなどがある。装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組み合わせとして形成され、「大当り
を示す停止図柄(大当り図柄)」と、「はずれを示す停止図柄(はずれ図柄)」とを含む。特定大当り(確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の奇数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば「7・7・7」)となる。通常大当り(非確変大当り)を示す大当り図柄は、同一の偶数数字の図柄が3つ揃った停止態様の組合せ(例えば、「2・2・2」)となる。はずれ図柄は、3つの図柄のうちの少なくとも1つが他の数字と異なる数字の図柄となる停止態様の組合せ(例えば「1・3・8」)となる。ここで、はずれ図柄のうちリーチはずれ図柄は、左図柄と右図柄とが一致している状態で中図柄のみが前後に数コマずれた停止態様の組合せ(例えば「3・1・3」)となる。なお、小当り図柄や、大当り図柄であっても2R大当り図柄などの場合は、例えば「3・5・7」のような所定の停止態様の組み合わせとなる場合がある。また、抽選結果が非リーチはずれである場合には、いわゆる「チャンス目」と称される特定の出目(例えば、順目として「1・2・3」や「5・6・7」など、ズレ目として「2・2・3」や「5・5・6」など)が選択されることがある。更には、前述の擬似連続演出において、最終的な停止図柄を確定表示する前に仮停止表示および再変動表示させる演出を行う場合には、擬似連の発生を示唆する仮停止図柄として特殊図柄(擬似連図柄)が選択される。擬似連の発生を示唆する仮停止図柄を表示させる場合は、三列の装飾図柄の停止図柄のうち、少なくとも一つの停止図柄(典型的には中図柄)を「NEXT」などの文字を表示する特殊図柄(擬似連図柄)に差し替えて表示させる場合(例えば、「2・NEXT・3」など)がある。なお、装飾図柄を停止させるための停止順序は、次述の変動演出パターン毎に予め定められており、本実施形態では原則として、左図柄→右図柄→中図柄の順に停止させる。但し、変動時間が極短く設定された短縮変動の変動演出パターンである場合には、左図柄・中図柄・右図柄をほぼ同時に停止させ、特殊の変動演出パターンである場合には、右図柄→中図柄→左図柄の順に停止させることもでき、この場合は大当り期待度が相対的に高くなる傾向となる。また、いずれの停止順であったとしても、変動開始時は左図柄・右図柄・中図柄が同時に変動を開始することが望ましい。但し、こちらも特殊の変動演出パターンとして、左図柄・右図柄・中図柄の順で変動を開始してもよい。
予告演出制御手段9226は、変動演出制御手段9224にて決定された変動演出パターンのシナリオに沿って装飾図柄の変動過程の各段階で実行される予告演出の内容を規定した予告演出パターンを抽選により決定する。予告演出パターンには、特定のキャラクタの画像、アニメーションなどを一時的又は段階的に画像表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターン、演出ランプLPを発光表示させる演出パターン、可動役物23等を動作させる演出パターン、遊技者により演出レバー701や演出ボタン711等を操作させる演出パターン等が含まれる。予告演出は、装飾図柄の変動表示と並行して実行され、その図柄変動が大当り態様にて停止する大当り信頼度が高いことを予告的に示唆するものである。予告演出には、装飾図柄の変動表示過程においてリーチ状態が発生する前(リーチ発生時を含む)に実行される予告演出と、リーチ状態が発生した後に実行される予告演出とがある。予告演出はそれぞれ大当り信頼度が異なるものとなっており、基本的には、リーチ発生前に表示される予告演出よりも、リーチ発生後に表示される予告演出の方が相対的に大当り期待度は高くなっている。予告演出制御手段9226は、予告演出パターンを選択する際に参照される予告抽選テーブルを予告演出の種類別に保持しており、変動演出パターンのシナリオに沿って発生する予告演出の種類に応じた予告抽選テーブルを選択するようになっている。なお、具体的な予告演出の種類としては、例えば、コメント予告演出、背景予告演出、SU(ステップアップ)予告演出、ロゴ予告演出、ミニキャラ予告演出、群予告演出、役物予告演出などが用意されている。この予告演出は、基本的には、演出表示装置70での装飾図柄の変動表示に、1又は複数の予告演出の表示を合成することによって行われる。そのため、同一の変動演出パターンによる装飾図柄の変動表示であっても、1又は複数の予告演出との組み合わせによって多彩な演出態様を発生させることが可能となる。
特別遊技演出制御手段9227は、大当り遊技中であることを報知する大当り中演出の内容(大当り演出パターン)を決定する。大当り中演出は、大当り遊技の開始を報知する大当り開始デモ演出と、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出と、大当り遊技の終了を報知する大当り終了デモ演出とを含む。特別遊技演出制御手段9227は、主制御基板910から大当り開始デモコマンドを受信した場合、サブメイン情報記憶手段9260に格納された大当り種別の情報などに基づき、大当り中演出パターン(大当り開始デモ演出パターン、ラウンド演出パターン、大当り終了デモ演出パターン)を決定する。この大当り演出パターンには、大当り開始デモ演出時間と、ラウンド演出時間(大入賞口54の開放パターンに応じた演出時間)と、大当り終了デモ演出時間とが設定されるとともに、その時間軸に沿って一連の演出内容が設定されている。また、特別遊技演出制御手段9227は、大当り演出パターンに従って、主制御基板910から大当り開始デモコマンドを受信したことを契機として大当り開始デモ演出を実行し、ラウンド演出指定コマンドを受信したことを契機として各ラウンド演出を実行し、大当り終了デモコマンドを受信したことを契機として大当り終了デモ演出を実行する。大当り開始デモ演出では、例えば画面上に「大当り開始」の文字が表示されて、大当り遊技の開始が告げられる。また、ラウンド演出では、例えば画面上に現在実行中のラウンド数や獲得賞球数が表示されるとともに、大当り遊技を盛り上げる各種画像(アニメーション画像など)が表示される。そして、大当り終了デモ演出では、例えば画面上に「大当り終了」の文字が表示されて、大当り遊技の終了が告げられ、その後に移行する遊技状態(モード)を示す演出が表示される。
以上、演出統括手段9220は、前記決定された演出内容(先読み演出パターン、変動演出パターン、予告演出パターン、停止図柄パターン、大当り演出パターンなど)に基づき画像および音響に関する画像制御コマンドを生成して、これをサブメイン情報記憶手段9260のコマンド格納領域に格納する。
ランプ制御手段9230は、演出統括手段9220にて設定された演出内容に従って演出ランプLPの点灯や発光色等を制御する。ランプ制御手段9230は、演出ランプLPを点灯制御するための複数種のランプデータ(ランプパターンデータ)を保持しており、前記決定した演出パターンに応じたランプデータを読み出して、このランプ制御信号(ランプデータ)をランプ接続基板960へ送信する。
役物制御手段9240は、演出統括手段9220にて設定された演出内容に従って可動役物の駆動を制御する。役物制御手段9240は、可動役物を駆動制御するための複数種の駆動データを保持しており、前記決定した演出パターンに応じた駆動制御信号(駆動データ)をモータドライバ970へ送信する。また、役物制御手段9240は、演出操作ユニット700(演出レバー701、演出ボタン711)を制御する。
エラー演出制御手段9250は、主制御基板910からエラー演出指定コマンドを受信した場合にエラー演出パターンを決定し、遊技機にエラー状態が発生したことを当該エラー演出パターンに従って報知するように構成されている。
サブメイン情報記憶手段9260は、装飾図柄の情報、変動演出パターンの情報、予告演出パターンの情報、制御コマンドの情報等を一時記憶するように構成されており、各情報を記憶するための所定の記憶領域を備えている。例えば、コマンド格納領域には、主制御基板910からの演出制御コマンドを格納するための演出制御コマンドバッファ、画像制御基板930への画像制御コマンドを格納するための画像制御コマンドバッファ、画像制御基板930からのACKコマンドを格納するためのACKコマンドバッファを含む。各コマンドバッファはそれぞれリングバッファから構成されており、所定数の演出制御コマンド、画像制御コマンド、ACKコマンドをそれぞれ格納可能である。
コマンド送受信手段9270は、主制御基板910から送信された演出制御コマンドを受信し、この演出制御コマンドをサブメイン情報記憶手段9260の演出制御コマンドバッファに格納するように構成されている。コマンド送受信手段9270は、主制御基板910からの前述のストローブ信号の入力に基づき割込みを発生させて演出制御コマンドの受信割込み処理(詳細後述)を実行し、この割込み処理において各種の演出制御コマンドを取得するようになっている。なお、コマンド送受信手段9270は、ストローブ信号を受信した場合には、この演出制御コマンドの受信割込み処理を他の割込み処理(後述する優先レベル7未満の割込み処理)よりも優先的に行うようになっている。
また、コマンド送受信手段9270は、演出統括手段9220にて設定された演出内容(変動演出パターン情報、予告演出パターン情報、装飾図柄情報など)の実行を指示すべく、サブメイン情報記憶手段9260に格納された画像制御コマンドをシリアル通信方式にて画像制御基板930へ送信する。画像制御コマンドは、原則として、サブメイン情報記憶手段9260のコマンド格納領域にセットされた順番に従って所定の周期(本例では500μs)毎に送信される。これにより、画像制御基板930は、演出制御基板920から送信された各種の画像制御コマンドを解析し、変動演出パターンのシナリオに沿って演出表示装置70に装飾図柄を含む演出画像を変動表示させるとともに、変動表示過程の各段階で図柄変動の演出に重畳させるかたちで予告演出を表示させる。さらに、コマンド送受信手段9270は、画像制御基板930から送信されたACKコマンドを受信し、このACKコマンドをサブメイン情報記憶手段9260のACKコマンドバッファに格納するようになっている。
[各種の演出]
かかる構成のぱちんこ遊技機PMでは、前述したように、遊技の進行状況等に応じて、各種の遊技演出が演出制御基板920および画像制御基板930により制御されて実行されるように構成されている。以下において、各種の遊技演出のうち、レバー役物710の可動演出について図39及び図40を追加参照して説明する。図39はレバー役物710の演出動作の態様を説明するための図であり、図40はレバー役物710の演出動作パターンテーブルを模式的に示す図である。
なお、本明細書において、一方の数と他方の数とを比較する場合(例えば、「多い」、「少ない」、「異なる」など)には、一方の数又は他方の数が「0」であることを含んでもよい。また、一方の実行の確率(割合)と他方の実行の確率(割合)とを比較する場合(例えば、「高い」、「低い」、「異なる」など)には、一方の実行の確率(割合)又は他方の実行の確率(割合)が「0%」であることを含むとともに、一方の実行の確率(割合)又は他方の実行の確率(割合)が100%であることを含む。これと同様に、一方が他方よりも実行され易いという場合には、他方が全く実行されない(つまり、他方の実行の確率又は割合が0%である)ことを含む。反対に、一方が他方よりも実行され難いという場合には、一方が全く実行されない(つまり、一方の実行の確率又は割合が0%である)ことを含む。
可動演出は、図柄の変動表示中にレバー役物710が所定の演出動作(回転動作、往復動作)を行うことで大当り期待度の高さを示唆又は報知する演出である。この可動演出は、予告演出あるいは先読み演出などの遊技演出の一つとして行われる。なお、この可動演出を特別遊技(大当り遊技、小当り遊技)中に行われる演出や、客待ちデモ中に行われる演出として実行してもよい。
本実施形態では、レバー役物710の演出動作(演出動作パターン)として、往復動作(往復動作パターン)と、回転動作(回転動作パターン)とが設定されている。なお、レ
バー役物710の演出動作(往復動作、回転動作)は、このレバー役物710の回転範囲(回転円周上)の最上端となる上回転基準位置を動作の起点として行われる。
往復動作は、図39(A)に示すように、レバー役物710が所定の角度範囲内で回転方向を時計方向と反時計方向とに交互に切り替えることで、レバー役物710を左右方向に往復移動させる演出動作である。なお、所定の角度範囲としては、例えば30度の範囲が設定されている。レバー役物710の往復動作パターンには、図40に示すように、レバー役物710が往復動作を5回する往復動作パターンPX1と、レバー役物710が往復動作を10回する往復動作パターンPX2とがある。
回転動作は、図39(B)に示すように、レバー役物710が所定の回転方向(時計方向または反時計方向)に連続して回転する演出動作である。レバー役物710の回転動作パターンには、図40に示すように、レバー役物710が1回転する回転動作パターンPY1と、レバー役物710が2回転する回転動作パターンPY2と、レバー役物710が3回転する回転動作パターンPY3と、レバー役物710が5回転する回転動作パターンPY4と、レバー役物710が7回転する回転動作パターンPY5とがある。
本実施形態では、レバー役物710の演出動作に要する動作範囲が大きくなるほど大当り期待度が相対的に高くなる一方で、レバー役物710の演出動作に要する動作範囲が小さくなるほど大当り期待度が相対的に低くなる。具体的には、レバー役物710の動作範囲が回転円周上のうちの所定角度の範囲(回転円周上の30度の範囲)となる往復動作パターンPX1~PX2よりも、レバー役物710の動作範囲が回転円周上の全ての範囲(回転円周上の360度の範囲)となる回転動作パターンPY1~PY5の方が、大当り期待度が相対的に高く設定されている。
また、本実施形態では、1回の演出動作におけるレバー役物710の動作量(移動量)が大きいほど大当り期待度が高くなる一方で、1回の演出動作におけるレバー役物710の動作量(移動量)が小さいほど大当り期待度が低くなる。このレバー役物710の動作量(移動量)とは、1回の演出動作においてレバー役物710が実際に動作する動作距離(移動距離)である。
具体的に、往復動作パターンにおいては、往復回数が5回の場合には300度の動作量(30度×5回×往復分)、往復回数が10回の場合には600度(30度×10回×往復分)となる。そのため、本実施形態では、往復動作パターンPX1(往復5回)<往復動作パターンPX2(往復10回)、という順に大当り期待度が高くなる。
一方、回転動作パターンにおいては、回転数が1回転の場合には360度の動作量(360度×1回転)、回転数が2回転の場合には720度の動作量(360度×2回転)、3回転の場合には1080度の動作量(360度×3回転)、回転数が5回転の場合には1800度の動作量(360度×5回転)、回転数が7回転の場合には2520度の動作量(360度×7回転)となる。そのため、本実施形態では、回転動作パターンPY1(回転1回)<回転動作パターンPY2(回転2回)<回転動作パターンPY3(回転3回)<回転動作パターンPY4(回転5回)<回転動作パターンPY5(回転7回)、という順に大当り期待度が1段階ずつ高くなる。なお、回転動作パターンPY5が選択された場合(レバー役物710が7回転する演出動作を実行した場合)には、「7」という特別な意味合いを持つ回数だけレバー役物710が回転したことに基づき、大当り当選が確定したり、大当り期待度が激熱であることを示唆または報知したりする構成としてもよい。
なお、レバー役物710の動作量(移動量)が同じ場合、あるいは、レバー役物710の動作量(移動量)が異なる場合に、レバー役物710の動作速度が速いほど大当り期待
度を高くする一方で、レバー役物710の動作速度が遅いほど大当り期待度が低くなるように構成してもよい。例えば、レバー役物710の動作量(移動量)が1回転分(360度)の動作量である場合には、レバー役物710が第1回転速度で回転動作する回転動作パターンよりも、レバー役物710が第1回転速度よりも速い第2回転速度で回転動作する回転動作パターンの方が大当り期待度が高くなる。同様に、レバー役物710の動作量(移動量)が往復5回分(300度)の動作量である場合には、レバー役物710が第1往復速度で往復動作する往復動作パターンよりも、レバー役物710が第1往復速度よりも速い第2往復速度で往復動作する往復動作パターンの方が大当り期待度が高くなる。
また、レバー役物710の演出動作(回転動作、往復動作)を複数回の変動表示に亘り行われる連続演出として実行してもよい。連続演出は、先読み対象の作動保留球(「トリガ保留球」と呼称する)が消化されるまでの複数回の変動表示に亘り実行される。この連続演出の実行可否および実行パターンは、先読み抽選にて決定される。この先読み抽選は、新たな作動保留球が記憶されたときに実行される。この新たな作動保留球とは、現在の遊技状態において遊技の主体となる方の特別図柄の作動保留球のことである。つまり、現在の遊技状態が通常遊技状態であるときは第1特別図柄の作動保留球が先読み抽選の対象となり、現在の遊技状態が時短遊技状態又は確変遊技状態であるときは第2特別図柄の作動保留球が先読み抽選の対象となる。ここで、先読み抽選が実行されるための条件としては、例えば、(1)先読み対象の作動保留球よりも前に1以上の作動保留球(「先行保留球」と呼称する)が存在すること、(2)この先行保留球の全てが非リーチ種別(短縮変動や通常変動など)の変動パターンであること、(3)既に連続演出が実行中ではないこと(先読み抽選に当選中の状態ではないこと)などである。この実行条件を満足するときに、先読み対象の作動保留球に対して先読み抽選が実行され、連続演出の実行可否と、その実行パターン(連続演出パターン)とが決定される。本実施形態では、この連続演出中の各回の変動表示の開始時に、レバー役物710を回転動作または往復動作させて、先読み対象の作動保留球が消化されたときの変動表示にて大当りとなる期待度を示唆または報知してもよい。また、画面の保留画像表示領域71に表示された保留画像または変動中画像表示領域73に表示された変動中画像の表示態様を変化させる直前に、レバー役物710を演出動作(回転動作、往復動作)させて、保留画像または変動中画像の表示態様が変化する(保留変化演出が実行されること)や、保留画像または変動中画像が高期待度の表示態様に変化することを煽るようにしてもよい。なお、この先読み演出における保留変化の期待度(保留画像または変動中画像の表示態様が変化する期待度、あるいは、保留画像または変動中画像が高期待度の表示態様に変化する期待度)については、前述の変動表示中に行われる演出動作により示唆される大当り期待度と同様の構成を適用することができる(例えば、往復動作よりも回転動作の方が保留変化の期待度が高く、1回転の回転動作よりも2回転の回転動作の方が保留変化の期待度が高い)。
また、レバー役物710の演出動作パターンとして、レバー役物710が回転動作した後に往復動作する演出動作パターンや、レバー役物710が往復動作した後に回転動作する演出動作パターンを設けてもよい。このような複合的な演出動作パターンが実行された場合には、回転動作または往復動作のみが単発的に行われる演出動作パターンが実行された場合よりも、大当り期待度が高くなるように設定してもよい。
また、演出レバー701は、レバー役物710の回転位置が上回転基準位置または下回転基準位置にあるときに、初期傾動位置から最大傾動位置に向けて傾動操作可能となっており、このレバー役物710の回転位置が上回転基準位置にある場合よりも、レバー役物710が下回転基準位置にある場合の方が、演出レバー701を傾動操作したときに示唆又は報知される大当りの期待度が高くなるように構成されている。このとき、レバー役物710が所定回転方向(例えば時計回り方向)で上回転基準位置から下回転基準位置へ動作する場合よりも、レバー役物710が所定回転方向とは反対方向(例えば反時計回り方
向)で上回転基準位置から下回転基準位置へ動作する場合の方が、レバー役物710が下回転基準位置にある状態の演出レバー701を傾動操作したときに示唆又は報知される大当りの期待度が高くなるように構成してもよい。
このように本実施形態によれば、レバー役物710の動作範囲と大当り期待度とを関連付けて、レバー役物710の動作範囲が大きくなるほど大当り期待度が高くなることを示唆または報知することで、レバー役物710の動きに対して遊技者の関心を強く惹き付けることができるとともに、二つの演出動作(往復動作、回転動作)による演出効果を一層高めることができる。
[本実施形態の主たる効果]
以上、本実施形態において達成される主要な効果を整理すれば、下記のようになる。
(1)本実施形態によれば、下枠部材110にスピーカ170の外形形状に対応する凹部(ザグリ部112)を設けたことにより、遊技機内部の限られたスペース(幕板領域)を有効に活用して、この凹部の分だけ大型のスピーカ170を配設することができ、遊技機の音響効果を高めることが可能となる。
(2)本実施形態によれば、幕板部材160の中央にバスレフ孔162を集結させる構造としたことで、遊技機PMの正面に座る遊技者に対してスピーカ170から発する低音の音圧をより効率的に感じやすくさせることができ、臨場感や迫力の富む効果音を体感させることが可能となる。
(3)本実施形態によれば、扉枠部材510の上部が右装飾ユニット200の重量によって前方へ傾き加減になったとしても、この扉枠部材510に対してガラスユニット520の上部(ラッチ受部525の周辺)を強制的に前方へ押し込むことで、扉枠部材510とラッチ部材551との間にガラスユニット520のラッチ受部525が遊びの無い状態で嵌め込まれ、ガラスユニット520全体が扉枠部材510の後面に沿って略密着状態で確実に固定されることで(ガラスユニット520が扉枠部材510の後面に倣うようにして固定されることで)、ガラス枠5全体の剛性を向上させることができ、ガラス枠5の前面側に右装飾ユニット200を取り付けたとしても該ガラス枠5に変形や歪みが発生するのを防止することが可能となる。
(4)本実施形態によれば、扉枠部材510の後面側に向けてガラスユニット520を押し込むだけで、ラッチ部材551がガラスユニット520のラッチ受部525に自動的に係合するため、ガラスユニット520の取り付け作業が簡単且つ安全になる。
(5)本実施形態によれば、ガラスユニット520がラッチ部材551により予め固定されることで、固定レバー542をレバー受部524に係止または当該係止を解除する際に、一方の手でガラスユニット520支えながら他方の手で固定レバー542を回動操作する必要がなくなり、ガラスユニット520の取り付け及び取り外しの作業性がより一層向上する。
(6)本実施形態によれば、右装飾ユニット200の蓋部材260を丁番266により繋ぐツーピース構造にして、デザインシート281~283の交換時などに蓋部材260を所望の姿勢に折り畳みながら開閉できるようにしたことで、蓋部材260の開閉に要するスペースを小さくすることができるため、蓋部材260を開閉する際にガラス枠5や島設備などの構造物に衝突して破損する事態を防止することが可能となる。
(7)本実施形態によれば、装飾ユニット200に収容される複数のデザインシート2
81~283に、遊技盤20の機種(型式)や装飾ユニット12の種類、その収容位置などに応じた固有の識別記号を付与して個々に識別できるようにしたことで、間違った機種(型式)のデザインシート281~283を出荷したり、装飾ユニット12内に異なる機種(型式)のデザインシート281~283が混在したりすることがなく、デザインシート281~283の交換や管理を容易に行うことが可能となる。
(8)本実施形態によれば、ガラス枠5の前面右上部に重量物の右装飾ユニット200を取り付けることで生じ得る当該ガラス枠5の右上部の脆弱な部分(隙間)から不正具が差し込まれたとしても、その脆弱部分となる隙間からの侵入経路上(解除レバー255周りの開口端部、ガラスユニット520の右縁部)に不正防止リブ518,529が設けられていることで、不正具のそれ以上の侵入を不正防止リブ518,529で喰い止めることができるため、遊技盤20(遊技領域PA)や施錠装置4に対して行われる不正な操作(不正行為)を効果的に防止することが可能となる。
(9)本実施形態によれば、遊技済み球検出スイッチ690を通過するときの遊技球の流下方向とセンサカセット670の脱着方向とが同一の方向(下方向)となるように構成されているため、遊技済み球検出スイッチ690の検出口近傍で遊技球の球詰まりが発生したとしても、第2通路形成部材620からセンサカセット670(遊技済み球検出スイッチ690)を球噛みさせることなく簡単に取り外すことができ、遊技機PMのメンテナンス性を向上させることが可能となる。
(10)本実施形態によれば、遊技済み球検出センサ690の手前に蛇行通路656を設けたことで、この蛇行経路656を流下する過程で遊技球の流下速度は減速され、その下流側の遊技済み球検出センサ690を通過するときには遊技球の勢い(流下速度)は十分に抑制されているため、遊技済み球検出スイッチ690の検出部分の摩耗やチャタリングが発生することによる誤検出(検出不良)を防止して、遊技済み球検出センサ690による遊技球の検出精度を安定化させることが可能となる。
(11)本実施形態によれば、静電気除去板金660の下流側の通路面を蛇行通路656の一部として形成したことで、この蛇行通路656を流下する際に遊技球の一時停留が発生し、それに応じて遊技球が静電気除去板金660の上面を流下する時間が長くなるため(つまり、遊技球と静電気除去板金660との接触時間が長くなるため)、遊技球に帯電する静電気をより一層確実に外部に逃がすことが可能となる。
(12)本実施形態によれば、演出操作ユニット700をワンタッチ式の固定具590により着脱可能とすることで、演出操作ユニット700の交換やメンテナンスの作業が容易になるとともに、ガラス枠5を開放させなければ演出操作ユニット700の着脱操作ができない状態(全ての固定具590を操作できない状態)とすることで、遊技者の悪戯行為による故障や不具合を未然に防止することが可能となる。
(13)本実施形態によれば、レバー役物710の演出動作として、互いに動作範囲の異なる往復動作と回転動作とを実行可能にして、このレバー役物710の動作範囲と大当り期待度とを関連付けて、レバー役物710の動作範囲が大きくなるほど大当り期待度が高くなることを示唆または報知することで、レバー役物710の動きに対して遊技者の関心を強く惹き付けることができるとともに、二つの演出動作(往復動作、回転動作)による演出効果を一層高めて遊技者を楽しませることができ、その結果、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
<遊技機の変形例1>
上記実施形態では、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、特別図柄の停止図
柄(大当り図柄)に基づき確変移行の有無を判定するノーマル確変遊技機を採用しているが、この構成に限定されるものではなく、特別図柄の当否判定の結果が大当りとなる場合、その大当り遊技の実行中に遊技球が特定領域に入球するか否かに応じて確変移行の有無を判定するV確変遊技機を採用してもよい。また、上記実施形態の遊技機の変形例として、予め設定されたリミット回数(上限回数)を限度として、第1特別図柄又は第2特別図柄で大当りとなることを契機として付与される確変遊技状態又は潜確遊技状態の連続回数を制限するためのリミッタ機能を備えた遊技機を採用してもよい。また、上記実施形態では、特別図柄の確率変動機能が大当り遊技の終了後から次の大当りが発生するまでの間、継続するノーマル確変機として構成したが、特別図柄の確率変動機能が規定ST回数(例えば100回)だけ継続して作動する回数切り確変機として構成してもよい。
<遊技機の変形例2>
上記実施形態では、遊技領域に大入賞口を1つのみ搭載した機種を例示して説明したが、これに限定されるものではなく、遊技領域に複数の大入賞口を搭載した機種を適用してもよい。また、複数の大入賞口を搭載した機種を採用する場合、上記のV確変遊技機として、特別図柄の確率変動機能の作動契機となる特定領域(確率変動機能作動領域、V領域)を備えた第1の大入賞口と、この特定領域(確率変動機能作動領域、V領域)を備えていない第2の大入賞口との、2つ以上の大入賞口を搭載するものでよい。その盤面配置例としては、遊技領域の右側領域に第1の大入賞口と第2の大入賞口とを略上下又は略左右に並べて配置してもよいし、第1の大入賞口が配置される盤面領域と、第2の大入賞口が配置される盤面領域とを異なる領域としてもよい。なお、その場合には遊技球が第1の大入賞口に入球した場合に払い出される賞球数(単位賞球数)と、遊技球が第2の大入賞口に入球した場合に払い出される賞球数(単位賞球数)とを同数としても相違するものとしてもよい。また、二つの大入賞口のうち、第1大入賞口(又は第2大入賞口)を小当り遊技用の大入賞口、第2大入賞口(又は第1大入賞口)を大当り遊技用の大入賞口として構成してもよい。その場合には、小当り遊技用の大入賞口の賞球数(単位賞球数)は10個、大当り遊技用の大入賞口の賞球数(単位賞球数)は15個などとしてもよい。
<遊技機の変形例3>
上述の実施形態において、特別図柄の変動時間短縮機能を、第1特別図柄の変動時間短縮機能と第2特別図柄の変動時間短縮機能とに機能分割して、潜伏確変遊技状態を特別図柄の確率変動機能および第2特別図柄の変動時間短縮機能が作動し、電チューサポート機能が作動していない遊技状態として規定してもよい。また、電チューサポート機能は、特別図柄の変動時間短縮機能(第2特別図柄の変動時間短縮機能)と同期して作動するものでも、特別図柄の変動時間短縮機能(第2特別図柄の変動時間短縮機能)と独立して作動するものでもよい。
次に、上記実施形態および変形例の技術的意義をより明瞭に把握し易くするために、上記実施形態および変形例に対応する課題について概説しておく。
従来機種のぱちんこ遊技機では、該遊技機の外郭をなす外枠と、この外枠に取り付けられて遊技盤を保持する前枠と、この前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉とを備えて構成され、外枠の下部領域(いわゆる幕板領域)に遊技の展開状況に応じた効果音を出力するスピーカを備えたものが知られている(例えば、「特開2009-077872号公報」を参照)。
このような構成を採用するぱちんこ遊技機は、従来機種として既に多数存在しているため、従来機種との差別化を図るには、限られたスペースの外枠の下部領域(幕板領域)を有効に活用してスピーカの音響効果を高めることが求められている。
また、従来機種のぱちんこ遊技機では、該遊技機の外郭をなす外枠と、この外枠に取り付けられて遊技盤を保持する前枠と、この前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉とを備えて構成され、ガラス扉の前面側に所定の装飾が施された装飾ユニットを備えたものが知られている(例えば、「特開2020-49184号公報」を参照)。
このような構成のぱちんこ遊技機では、装飾ユニットの内部に所定のロゴやキャラクタ等の装飾が施されたデザインシートが収容されており、このデザインシートは機種の変更時(例えば盤面の交換時)などに新たな種類のデザインシートに交換されることがある。しかしながら、従来の技術では、装飾ユニットの蓋部材を開放させてデザインシートを交換するときに、この蓋部材をガラス扉や島設備と衝突させて蓋部材を破損させるおそれがあるという問題があった。また、デザインシートの交換時などに、新しい種類のデザインシートと他の種類のデザインシートとが混在して、デザインシートの管理が煩雑になり、装飾ユニット内に間違った種類のデザインシートを収容させてしまうおそれがあった。
また、従来機種のぱちんこ遊技機では、該遊技機の外郭をなす外枠と、この外枠に取り付けられて遊技盤を保持する前枠と、この前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉とを備えて構成され、ガラス扉の前面側に遊技者による入力操作が可能な演出操作装置を備えたものが知られている(例えば、「特開2019-47965号公報」を参照)。
このような構成のぱちんこ遊技機では、演出操作装置の着脱の作業性を向上させるとともに、遊技者の悪戯行為によって演出操作装置が不正に取り外されることを防止する対策を講じることが求められている。
また、従来機種のぱちんこ遊技機では、該遊技機の外郭をなす外枠と、この外枠に取り付けられて遊技盤を保持する前枠と、この前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉とを備えて構成され、遊技盤に設けられた各種の入賞口に入球した遊技球またはアウト口に流入した遊技球を、該遊技盤の後面側から前枠の下方部に設けられた遊技球排出通路を流下して遊技機外部へ排出されるようになったものが知られている(例えば、「特開2003-93676号公報」を参照)。
ところで近年では、遊技球排出通路の途中に、該遊技球排出通路を流下する遊技球(遊技済み球)を検出する遊技球検出器を設けて、この遊技済み球の個数を適正に管理する技術が実用化されている。このような技術を長期に亘り適正に運用するためにも、遊技球検出器の交換や点検等のメンテナンス性の向上を図ることが求められている。
また、従来機種のぱちんこ遊技機では、該遊技機の外郭をなす外枠と、この外枠に取り付けられて遊技盤を保持する前枠と、この前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉とを備えて構成され、ガラス扉の前面側に所定の装飾が施された装飾ユニットを備えたものが知られている(例えば、「特開2020-49184号公報」を参照)。
このような構成のぱちんこ遊技機では、ガラス扉の後面側にガラスユニットを組み付ける際に、ガラス扉の上部が装飾ユニットの重量によって前方に傾き加減になっていると、ガラス扉の後面に設けられた固定レバーが上手くガラスユニットに嵌らず、ガラスユニットの組み付け性が悪くなるという問題があった。
また、従来機種のぱちんこ遊技機では、遊技者による操作が可能であるとともに遊技の展開状況に応じて所定の演出動作を実行する演出操作装置を備えたものが知られている(例えば、「特開2018-187115号公報」を参照)。
このような構成を採用するぱちんこ遊技機は、従来機種として既に多数存在しているため、従来機種との差別化を図るには、更なる遊技の興趣性の向上が求められる。
また、従来機種のぱちんこ遊技機では、該遊技機の外郭をなす外枠と、この外枠に取り付けられて遊技盤を保持する前枠と、この前枠の前面側に開閉可能に取り付けられたガラス扉とを備えて構成され、ガラス扉の前面側に所定の装飾が施された装飾ユニットを備えたものが知られている(例えば、「特開2020-49184号公報」を参照)。
このような構成のぱちんこ遊技機では、ガラス扉の上部が装飾ユニットの重量によって前方に傾き加減になると、ガラス扉に無用な隙間が生じやすくなり、例えばピアノ線や針金等の不正具を該隙間から遊技機内部に侵入させて不正行為が行われるおそれがあるという問題があった。
そこで、上記実施形態および変形例に係るぱちんこ遊技機では、更なる改善を図ることを目的として、上記のような構成を採用し、上記のような作用効果を達成している。
なお、本発明は、上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば適宜改良可能である。また、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素を適宜組み合わせたもの、あるいは、上記実施形態および変形例に記載された各構成要素のうち一部を削除又は周知・慣用技術等で転換したものについても、本発明の範囲に含まれるものである。また、上記実施形態では、本発明をぱちんこ遊技機に適用した事例について説明したが、例えば、スロットマシン、アレンジボール機、雀球遊技機、封入式遊技機(所定個数の遊技球を機内に封入して循環使用する遊技機)等の他の遊技機に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
PM ぱちんこ遊技機(遊技機)
PA 遊技領域
1 外枠
2 前枠
5 ガラス枠
20 遊技盤
51 第1始動口
52 第2始動口
53 作動ゲート
54 大入賞口
110 下枠部材
112 ザグリ部
150 スピーカユニット
160 幕板部材
162 バスレフ孔
170 スピーカ
180 スピーカボックス
186 スピーカ受部
190 ダクトカバー
191 バスレフダクト
200 右装飾ユニット
201 右ユニットケース
255 解除レバー
260 蓋部材
261 前蓋部
265 後蓋部
266 丁番
267a ロック爪
281 第1デザインシート
282 第2デザインシート
283 第3デザインシート
510 扉枠部材
512 補助板金
514 側面板金部
514a 切り欠き部
517 レバー操作口
518 第1不正防止リブ
520 ガラスユニット
522 ガラスフレーム
525 ラッチ受部
529 第2不正防止リブ
540 固定レバー機構
542 固定レバー
550 ラッチ機構
551 ラッチ部材
585 可動板
590 固定具
600 遊技済み球排出機構
601 通路形成部材
610 第1通路形成部材
620 第2通路形成部材
630 カセット収容部
631 仕切り壁
650 遊技済み球排出通路
670 センサカセット
690 遊技済み球検出スイッチ
700 演出操作ユニット
701 演出レバー
710 レバー役物
711 演出ボタン
910 主制御基板
920 演出制御基板
930 画像制御基板
940 払出制御基板
9220 演出統括手段

Claims (1)

  1. 遊技機本体に開閉可能に設けられるガラス扉と、前記ガラス扉の前面側に着脱可能に取り付けられる装飾部材とを備えた遊技機であって、
    前記ガラス扉は、遊技領域を視認させるための窓口が形成された扉枠部材と、前記窓口を塞ぐようにして前記扉枠部材の後面側に着脱可能に取り付けられるガラスユニットとを備え、
    前記扉枠部材の後面側には、前記ガラスユニットを固定するための複数の固定手段が備えられ、
    前記複数の固定手段のうち特定の固定手段は、前記装飾部材の後面と前後方向に整合する位置に配置されており、
    前記ガラスユニットを前記扉枠部材の後面側に取り付ける際において、前記ガラスユニットのフレーム部に押されることで前記特定の固定手段が付勢手段の付勢力に抗して基準位置から移動し、前記ガラスユニットが所定の固定位置に配置されると前記特定の固定手段が前記付勢手段の付勢力によって前記基準位置に復帰して前記扉枠部材の後面との間で前記フレーム部を挟み込むことにより、前記ガラスユニットを前記固定位置に保持するように構成されたことを特徴とする遊技機。
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