JP2022039338A - 管理装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022039338000001
【課題】電力網の需給調整を需要家に要請したときに、需要家によって電力網の需給調整が適切に行なわれやすくする。
【解決手段】管理装置は、電力網の需給調整を需要家に要請する管理装置であって、選定手段と要請手段と記録手段と更新手段とを備える。選定手段は、複数の需要家の中から所定の優先順位に従って1以上の需要家を選定する。要請手段は、選定手段により選定された1以上の需要家に電力網の需給調整を要請する。記録手段は、要請に対する各需要家の対応履歴を示す対応履歴情報を記録する。更新手段は、対応履歴情報を用いて優先順位を更新する。更新手段は、要請に対して需要家起因で需給調整を中途離脱した対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなるように優先順位を決定する。
【選択図】図6

Description

本開示は、管理装置に関し、特に、電力網の需給調整を需要家に要請する管理装置に関する。
電力会社が提供する電力網の需要家が、電力会社からのDR(デマンドレスポンス)の要請に応えて電力網の需給調整を行なうことによって、電力会社から需要家へインセンティブが支払われる仕組みが知られている。しかし、DRの要請が特定の需要家に偏ってしまうと、需要家間においてDRへの参加機会が不平等になる。特開2013-117769号公報(特許文献1)では、DRへの参加機会を各需要家に平等に提供するために、要請回数の少ない需要家から順にDRへの参加を要請することが提案されている。
特開2013-117769号公報
しかしながら、上記のようにDRへの参加機会の均等を図ることが、必ずしも公平とは限らない。たとえば、DRの要請に対して誠実な対応をした需要家と不誠実な対応をした需要家とが同様に扱われるとしたら、誠実な対応をした需要家は不公平と感じるかもしれない。また、DRの要請に対して不誠実な対応をする需要家が増えると、DRによって電力網の需給調整が適切に行なわれなくなり、前述の仕組みが破綻する可能性がある。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電力網の需給調整を需要家に要請したときに、需要家によって電力網の需給調整が適切に行なわれやすくすることである。
本開示に係る管理装置は、電力網の需給調整を需要家に要請する管理装置であって、選定手段と要請手段と記録手段と更新手段とを備える。選定手段は、複数の需要家の中から所定の優先順位に従って1以上の需要家を選定するように構成される。要請手段は、選定手段により選定された1以上の需要家に電力網の需給調整を要請するように構成される。記録手段は、要請に対する各需要家の対応履歴を示す対応履歴情報を記録するように構成される。更新手段は、対応履歴情報を用いて優先順位を更新するように構成される。更新手段は、要請に対して需要家起因で需給調整を中途離脱した対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなるように優先順位を決定するように構成される。
以下、電力網の需給調整の要請を、「電力調整要請」とも称する。また、電力調整要請に対して需要家起因で需給調整を中途離脱した対応履歴を、「中途離脱履歴」とも称する。
上記の管理装置によれば、電力調整要請に対して需要家起因で中途離脱した需要家は、次回以降の電力調整要請で選ばれにくくなる。これにより、需要家起因での中途離脱が抑制される。このため、電力網の需給調整を需要家に要請したときに、需要家によって電力網の需給調整が適切に行なわれやすくなる。
上記の更新手段は、所定期間における需要家起因での中途離脱の積算回数と、中途離脱率(すなわち、電力調整に参加した回数に対する需要家起因での中途離脱の回数の比率)と、電力調整要請に対して需要家起因で需給調整を中途離脱したことに対するペナルティの積算値との少なくとも1つに基づいて、各需要家の中途離脱履歴の多少を判断してもよい。
上記の管理装置は、電力調整要請に対して需要家起因で需給調整を中途離脱すると次回以降の電力調整要請で選ばれにくくなる旨を通知する通知手段をさらに備えてもよい。
上記の更新手段は、電力調整要請に対して需要家起因で参加しなかった対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなるように優先順位を決定するように構成されてもよい。
上記の更新手段は、電力調整要請に対して需要家起因で遅刻した対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなるように優先順位を決定するように構成されてもよい。
なお、中途離脱は、電力調整要請に対して電力調整にいったん参加してから途中で(要請期間満了前に)離脱することである。不参加は、電力調整要請に対して最初から電力調整に参加しないことである。遅刻は、電力調整要請に対して遅れて(要請期間開始後に)電力調整に参加することである。
上記の更新手段は、電力調整に参加した対応履歴が少ない需要家ほど選ばれやすくなるように優先順位を決定するように構成されてもよい。以下、電力調整に参加した対応履歴を、「参加履歴」とも称する。
上記の更新手段は、所定期間において電力調整に参加した積算回数と、所定期間において電力調整要請に応えて調整した電力量の積算値と、電力調整要請に応えたことに対するインセンティブの積算値との少なくとも1つに基づいて、各需要家の参加履歴の多少を判断してもよい。
上記の記録手段は、要請手段が電力網の需給調整を要請した履歴を示す要請履歴情報を記録するように構成されてもよい。上記の更新手段は、要請手段が電力網の需給調整を要請した履歴が少ない需要家ほど選ばれやすくなるように優先順位を決定するように構成されてもよい。
本開示によれば、電力網の需給調整を需要家に要請したときに、需要家によって電力網の需給調整が適切に行なわれやすくすることが可能になる。
本開示の実施の形態に係る電力管理システムに含まれる車両の構成を示す図である。 本開示の実施の形態に係る電力管理システムの概略的な構成を示す図である。 本開示の実施の形態に係る電力管理システムに含まれる車両制御装置及び管理装置の詳細構成を示す図である。 本開示の実施の形態に係る管理装置が保有するVPP情報を示す図である。 本開示の実施の形態に係る管理装置が保有する優先順位情報を示す図である。 本開示の実施の形態に係る優先順位の決定方法を示す図である。 本開示の実施の形態に係る管理装置がVPP協力車両を選定するときに実行する処理を示すフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る管理装置がVPP協力車両のユーザに電力網の需給調整を要請するときに実行する処理を示すフローチャートである。 本開示の実施の形態に係る車両が電力調整に参加するときに実行する処理を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
この実施の形態に係る電力管理システムは、複数の電動車両を含む。電力管理システムにおける複数の電動車両は、互いに異なる構成を有してもよい。ただし、この実施の形態では、電力管理システムにおける各電動車両が図1に示す構成を有するものとする。以下、区別して説明する場合を除いて、電力管理システムに含まれる複数の電動車両の各々を「車両50」と記載し、電力管理システムに含まれる複数のEVSEの各々を「EVSE40」と記載する。EVSEは、車両用給電設備(Electric Vehicle Supply Equipment)を意味する。
図1は、この実施の形態に係る電力管理システムに含まれる車両50の構成を示す図である。図1を参照して、車両50は、走行用の電力を蓄電するバッテリ130を備える。バッテリ130は、たとえばリチウムイオン電池又はニッケル水素電池のような二次電池を含んで構成される。この実施の形態では、二次電池として、複数のリチウムイオン電池を含む組電池を採用する。組電池は、複数の単電池(一般に「セル」とも称される)が互いに電気的に接続されて構成される。なお、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタのような他の蓄電装置を採用してもよい。
車両50は、電子制御ユニット(以下、「ECU(Electronic Control Unit)」と称する)150を備える。ECU150は、バッテリ130の充電制御及び放電制御を行なうように構成される。また、ECU150は、車両50の外部との通信を制御するように構成される。この実施の形態に係る車両50は、電気自動車(EV)である。この実施の形態では、車両50がユーザによって運転されるが、車両50は自動運転可能に構成されてもよい。
車両50は、バッテリ130の状態を監視する監視モジュール131をさらに備える。監視モジュール131は、バッテリ130の状態(たとえば、電圧、電流、及び温度)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU150へ出力する。監視モジュール131は、上記センサ機能に加えて、SOC(State Of Charge)推定機能、SOH(State of Health)推定機能、セル電圧の均等化機能、診断機能、及び通信機能をさらに有するBMS(Battery Management System)であってもよい。ECU150は、監視モジュール131の出力に基づいてバッテリ130の状態(たとえば、温度、電流、電圧、SOC、及び内部抵抗)を取得することができる。
車両50は、EVSE40の給電方式に対応するインレット110及び充放電器120を備える。インレット110は、車両50の外部から供給される電力を受電するように構成される。また、インレット110は、充放電器120から供給される電力を車両50の外部へ出力するように構成される。なお、図1には、インレット110のみを示しているが、車両50は、複数種の給電方式(たとえば、AC方式及びDC方式)に対応できるように、給電方式ごとの複数のインレットを備えてもよい。
EVSE40は、電源回路41を備える。EVSE40には、充電ケーブル42が接続される。充電ケーブル42は、常にEVSE40に接続されていてもよいし、EVSE40に対して着脱可能であってもよい。充電ケーブル42は、先端にコネクタ43を有し、内部に電力線を含む。インレット110は、充電ケーブル42のコネクタ43が接続可能に構成される。EVSE40につながれた充電ケーブル42のコネクタ43が車両50のインレット110に接続されることで、EVSE40と車両50とが電気的に接続される。これにより、EVSE40から充電ケーブル42を通じて車両50に電力を供給することが可能になる。
充放電器120は、インレット110とバッテリ130との間に位置する。充放電器120は、インレット110からバッテリ130までの電力経路の接続/遮断を切り替えるリレーと、電力変換回路(たとえば、双方向コンバータ)と(いずれも図示せず)を含んで構成される。充放電器120に含まれるリレー及び電力変換回路の各々は、ECU150によって制御される。車両50は、充放電器120の状態を監視する監視モジュール121をさらに備える。監視モジュール121は、充放電器120の状態(たとえば、電圧、電流、及び温度)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU150へ出力する。この実施の形態では、監視モジュール121が、上記電力変換回路に入力される電圧及び電流と、上記電力変換回路から出力される電圧及び電流とを検出するように構成される。
EVSE40とインレット110とが充電ケーブル42を介して接続されることにより、EVSE40と車両50との間で電力の授受を行なうことが可能になる。このため、車両50による外部充電(すなわち、車両50の外部から電力の供給を受けて車両50のバッテリ130を充電すること)が可能になる。外部充電のための電力は、たとえばEVSE40から充電ケーブル42を通じてインレット110に供給される。充放電器120は、インレット110が受電した電力をバッテリ130の充電に適した電力に変換し、変換された電力をバッテリ130へ出力するように構成される。また、EVSE40とインレット110とが充電ケーブル42を介して接続されることにより、車両50による外部給電(すなわち、車両50から充電ケーブル42を通じてEVSE40に給電を行なうこと)が可能になる。外部給電のための電力は、バッテリ130から充放電器120に供給される。充放電器120は、バッテリ130から供給される電力を外部給電に適した電力に変換し、変換された電力をインレット110へ出力するように構成される。外部充電及び外部給電のいずれかを実行するときには充放電器120のリレーが閉状態(接続状態)にされ、外部充電及び外部給電のいずれも実行しないときには充放電器120のリレーが開状態(遮断状態)にされる。
なお、充放電器120の構成は上記に限られず適宜変更可能である。充放電器120は、たとえば整流回路、PFC(Power Factor Correction)回路、絶縁回路(たとえば、絶縁トランス)、インバータ、及びフィルタ回路の少なくとも1つを含んでもよい。車両50がAC方式のEVSEに対して外部給電を行なう場合には、バッテリ130から放電された電力に充放電器120がDC/AC変換を行ない、変換後の交流電力が車両50からEVSEへ供給されてもよい。車両50がDC方式のEVSEに対して外部給電を行なう場合には、車両50からEVSEへ直流電力が供給され、EVSEに内蔵されるインバータによってDC/AC変換が行なわれるようにしてもよい。DC方式のEVSEの規格は、CHAdeMO、CCS(Combined Charging System)、GB/T、Teslaのいずれであってもよい。
ECU150は、プロセッサ151、RAM(Random Access Memory)152、記憶装置153、及びタイマ154を含んで構成される。プロセッサ151としては、たとえばCPU(Central Processing Unit)を採用できる。RAM152は、プロセッサ151によって処理されるデータを一時的に記憶する作業用メモリとして機能する。記憶装置153は、格納された情報を保存可能に構成される。記憶装置153は、たとえばROM(Read Only Memory)及び書き換え可能な不揮発性メモリを含む。記憶装置153には、プログラムのほか、プログラムで使用される情報(たとえば、マップ、数式、及び各種パラメータ)が記憶されている。この実施の形態では、記憶装置153に記憶されているプログラムをプロセッサ151が実行することで、ECU150における各種制御が実行される。ただし、ECU150における各種制御は、ソフトウェアによる実行に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で実行することも可能である。なお、ECU150が備えるプロセッサの数は任意であり、所定の制御ごとにプロセッサが用意されてもよい。
タイマ154は、設定時刻の到来をプロセッサ151に知らせるように構成される。タイマ154に設定された時刻になると、タイマ154からプロセッサ151へその旨を知らせる信号が送信される。この実施の形態では、タイマ154としてタイマ回路を採用する。ただし、タイマ154は、ハードウェア(タイマ回路)ではなく、ソフトウェアによって実現されてもよい。また、ECU150は、ECU150に内蔵されるリアルタイムクロック(RTC)回路(図示せず)を利用して現在時刻を取得できる。
車両50は、走行駆動部140と、入力装置160と、報知装置170と、通信機器180と、駆動輪Wとをさらに備える。なお、車両50の駆動方式は、図1に示される前輪駆動に限られず、後輪駆動又は4輪駆動であってもよい。
走行駆動部140は、図示しないPCU(Power Control Unit)とMG(Motor Generator)とを含み、バッテリ130に蓄えられた電力を用いて車両50を走行させるように構成される。PCUは、たとえば、プロセッサを含んで構成される制御装置と、インバータと、コンバータと、リレー(以下、「SMR(System Main Relay)」と称する)と(いずれも図示せず)を含んで構成される。PCUの制御装置は、ECU150からの指示(制御信号)を受信し、その指示に従ってPCUのインバータ、コンバータ、及びSMRを制御するように構成される。MGは、たとえば三相交流モータジェネレータである。MGは、PCUによって駆動され、駆動輪Wを回転させるように構成される。また、MGは、回生発電を行ない、発電した電力をバッテリ130に供給するように構成される。SMRは、バッテリ130からPCUまでの電力経路の接続/遮断を切り替えるように構成される。SMRは、車両50の走行時に閉状態(接続状態)にされる。
入力装置160は、ユーザからの入力を受け付ける装置である。入力装置160は、ユーザによって操作され、ユーザの操作に対応する信号をECU150へ出力する。通信方式は有線でも無線でもよい。入力装置160の例としては、各種スイッチ、各種ポインティングデバイス、キーボード、タッチパネルが挙げられる。入力装置160は、カーナビゲーションシステムの操作部であってもよい。入力装置160は、音声入力を受け付けるスマートスピーカであってもよい。
報知装置170は、ECU150から要求があったときに、ユーザ(たとえば、車両50の乗員)へ所定の報知処理を行なうように構成される。報知装置170は、表示装置(たとえば、タッチパネルディスプレイ)、スピーカ、及びランプ(たとえば、MIL(故障警告灯))の少なくとも1つを含んでもよい。報知装置170は、メータパネル、ヘッドアップディスプレイ、又はカーナビゲーションシステムであってもよい。
通信機器180は、各種通信I/F(インターフェース)を含んで構成される。通信機器180は、DCM(Data Communication Module)を含んでもよい。通信機器180は、5G(第5世代移動通信システム)対応の通信I/Fを含んでもよい。ECU150は、通信機器180を通じて車両50外部の通信装置と無線通信を行なうように構成される。
図2は、この実施の形態に係る電力管理システムの概略的な構成を示す図である。図2を参照して、この実施の形態では、電力系統PGと、サーバ10,30と、スマートメータ11と、EVSE40A~40Dと、車両50A~50Dと、携帯端末80A~80Dとによって、VGI(Vehicle Grid Integration)システム1が構築される。
図2において、携帯端末80A~80Dは、それぞれ車両50A~50Dのユーザが携帯する携帯端末に相当する。以下、区別して説明する場合を除いて、携帯端末80A~80Dの各々を「携帯端末80」と記載する。この実施の形態では、各携帯端末80として、タッチパネルディスプレイを具備するスマートフォンを採用する。ただしこれに限られず、各携帯端末80としては、任意の携帯端末を採用可能であり、タブレット端末、ウェアラブルデバイス(たとえば、スマートウォッチ)、又は電子キーなども採用可能である。
図2には、車両、携帯端末、及びEVSEが4つずつ示されているが、VGIシステム1に含まれる車両、携帯端末、及びEVSEの数は、各々独立して任意であり、10個以上であってもよいし、100個以上であってもよい。VGIシステム1は、個人が所有する車両(POV)と、MaaS(Mobility as a Service)事業者が管理する車両(MaaS車両)との少なくとも一方を含んでもよい。VGIシステム1は、特定のユーザのみが使用可能な非公共のEVSE(たとえば、家庭用のEVSE)と、不特定多数のユーザが使用可能な公共のEVSEとの少なくとも一方を含んでもよい。
図2に示す車両50AはEVSE40Aと電気的に接続されている。この実施の形態では、EVSE40Aが、逆潮流に対応するAC充電設備である。ただし、VGIシステム1は、逆潮流に対応しない充電設備を含んでもよいし、DC充電設備(たとえば、急速充電器)を含んでもよい。EVSE40Aにつながれた充電ケーブル42のコネクタ43が車両50Aのインレット110に接続されることで、車両50AとEVSE40Aとの間での通信が可能になるとともに、EVSE40Aと車両50Aとの間で電力の授受を行なうことが可能になる。これにより、外部充電及び外部給電の準備が完了する。車両50Aに搭載された通信機器180は、充電ケーブル42を介してEVSE40Aと通信するように構成される。EVSE40Aと車両50Aとの通信方式は任意であり、たとえば、CAN(Controller Area Network)であってもよいし、PLCであってもよい。EVSE40Aと車両50Aとの通信に関する規格は、ISO/IEC15118でもよいし、IEC61851でもよい。
EVSE40Aに内蔵される電源回路41は、スマートメータ11を介して電力系統PGと電気的に接続されている。たとえば、電力系統PGから電源回路41及び充電ケーブル42を経由して車両50Aへ電力が供給されることで、バッテリ130の外部充電が行なわれる。また、車両50AがEVSE40Aに対して外部給電を行なうことによって、車両50Aから充電ケーブル42及び電源回路41を経由して電力系統PGへ電力を逆潮流させることができる。電源回路41は、電力系統PGから供給される電力を外部充電に適した電力に変換するとともに、車両50Aから供給される電力を逆潮流に適した電力に変換する。
スマートメータ11は、EVSE40Aから車両50Aに供給された電力量を計測するように構成される。また、スマートメータ11は、車両50AからEVSE40Aに逆潮流された電力量も計測するように構成される。スマートメータ11は、所定時間経過ごと(たとえば、30分経過ごと)に電力使用量を計測し、計測した電力使用量を記憶するとともにサーバ10へ送信するように構成される。スマートメータ11とサーバ10との間の通信プロトコルとしては、たとえばIEC(DLMS/COSEM)を採用できる。また、サーバ10は、サーバ30へスマートメータ11の計測値を随時送信する。サーバ10は、定期的に送信してもよいし、サーバ30からの要求に応じて送信してもよい。
VGIシステム1に含まれる各車両50に搭載された通信機器180は、たとえば移動体通信網(テレマティクス)を介してサーバ30と無線通信するように構成される。サーバ30と各車両50との通信プロトコルは、OpenADRであってもよい。通信機器180とサーバ30との間でやり取りされる信号は暗号化されていてもよい。さらに、この実施の形態では、車両50Aに搭載された通信機器180と携帯端末80Aとが相互に無線通信するように構成される。ECU150は、無線通信により携帯端末80Aを制御して、ユーザに対する報知を携帯端末80Aに行なわせることができる。通信機器180と携帯端末80Aとの通信は、Bluetooth(登録商標)のような近距離通信(たとえば、車内及び車両周辺の範囲での直接通信)であってもよい。
携帯端末80には所定のアプリケーションソフトウェア(以下、単に「アプリ」と称する)がインストールされている。携帯端末80は、車両50のユーザによって携帯され、上記アプリを通じてサーバ30と情報のやり取りを行なうことができる。ユーザは、たとえば携帯端末80のタッチパネルディスプレイ(図示せず)を通じて、上記アプリを操作できる。また、携帯端末80のタッチパネルディスプレイは、車両50のユーザに対して報知可能に構成される。
この実施の形態では、VGIシステム1がVPP(仮想発電所)として機能する。VPPは、IoT(モノのインターネット)を利用した高度なエネルギーマネジメント技術により多数の分散型エネルギーリソース(以下、「DER(Distributed Energy Resources)」とも称する)を束ね、これらDERを遠隔・統合制御することによってあたかも1つの発電所のように機能させる仕組みである。DERの例としては、各需要家が保有するエネルギーリソース(以下、「DSR(Demand Side Resources)」とも称する)が挙げられる。VGIシステム1では、VPPを実現するためのDSRとして、蓄電装置を備える電動車両(すなわち、図1に示した車両50)を採用する。
サーバ10は、送配電事業者に帰属するサーバである。この実施の形態では、電力会社が発電事業者及び送配電事業者を兼ねる。電力会社は、図示しない発電所及び送配電設備によって電力網(すなわち、電力系統PG)を構築するとともに、サーバ10、スマートメータ11、及び電力系統PGを保守及び管理する。電力会社は、たとえば電力を使用する需要家(たとえば、個人又は会社)と取引を行なうことにより利益を得ることができる。この実施の形態では、電力会社が、電力系統PGを運用する系統運用者に相当する。この実施の形態に係る電力系統PGは、本開示に係る「電力網」の一例に相当する。
DERを束ねてエネルギーマネジメントサービスを提供する電気事業者は、「アグリゲータ」と称される。電力会社は、たとえばアグリゲータと連携することにより、電力調整(より特定的には、電力系統PGの需給調整)を行なうことができる。電力会社又はアグリゲータが各需要家に電力系統PGの需給調整を要請し、各需要家がその要請に応じて電力系統PGの需給調整を行なう。こうした仕組みは、一般に「DR(デマンドレスポンス)」と称される。以下、電力系統PGの需給調整の要請を、「VPP要請」とも称する。VPP要請は、電力需要の増加と、電力需要の抑制と、逆潮流と、周波数調整との少なくとも1つを含んでもよい。
サーバ30は、アグリゲータに帰属するサーバである。サーバ30は、制御装置31と、記憶装置32と、通信装置33とを含んで構成される。制御装置31は、プロセッサを含み、所定の情報処理を行なうとともに通信装置33を制御するように構成される。記憶装置32は、各種情報を保存可能に構成される。通信装置33は各種通信I/Fを含む。制御装置31は、通信装置33を通じて外部と通信するように構成される。
サーバ30は、サーバ10、車両50A~50D、及び携帯端末80A~80Dの各々と通信可能に構成される。サーバ10とサーバ30とは、たとえばVPN(Virtual Private Network)を介して相互通信可能に構成される。サーバ10とサーバ30との通信プロトコルは、OpenADRであってもよい。この実施の形態では、アグリゲータの端末(たとえば、サーバ30)が、電力会社の端末(たとえば、サーバ10)及び車両ユーザの端末(たとえば、通信機器180及び携帯端末80)の各々と通信可能に構成される。しかしこれに限られず、VGIシステム1は、電力会社に連絡するサーバと、車両ユーザに連絡するサーバとを別々に含んでもよい。これらのサーバは、異なる電気事業者(たとえば、上位/下位アグリゲータ)に管理されてもよい。
サーバ10が電力調整を行なうときには、まず、複数のアグリゲータの中から、電力調整に必要な数のアグリゲータを選び、選ばれたアグリゲータに電力調整を要請する。たとえば、アグリゲータに電力調整を要請する信号(以下、「AG要請信号」とも称する)が、サーバ10からサーバ30へ送信される。AG要請信号には、当該電力調整の対象となる地域、電力調整の種類(たとえば、電力需要の増加、電力需要の抑制、逆潮流、又は周波数調整)、アグリゲータに依頼する電力調整量、及び電力調整期間が含まれる。電力調整期間は、電力調整の開始時刻及び終了時刻を示す情報である。
サーバ30は、AG要請信号の要請に応えるために必要な数のVPP協力車両を選定する。VPP協力車両は、電力調整に参加する車両50である。VPP協力車両は、予めアグリゲータと契約を結んだユーザに帰属する車両50の中から選定される。この契約を結んだユーザは、アグリゲータからの要請に従う充放電を行なうことによって所定のインセンティブを受け取ることができる。また、要請に従うことを承認したにもかかわらず、要請に従わなかったユーザには、上記契約によって所定のペナルティが科される。
この実施の形態では、上記VPP協力車両の選定が終了すると、サーバ30が、各VPP協力車両の充放電スケジュールを決定し、VPP協力車両ごとのVPP要請期間を示すVPP要請信号を、各VPP協力車両のユーザへ送信する。VPP要請信号は、各需要家(たとえば、各VPP協力車両のユーザ)にVPP要請を行なう信号である。この実施の形態に係るVPP要請信号は、VPP要請期間においてサーバ30が遠隔操作によってVPP協力車両を充放電制御できるようにVPP協力車両を待機させることを、VPP協力車両のユーザに要請する。
サーバ30は、VPP協力車両に設定されたVPP要請期間の開始時刻が到来すると、そのVPP協力車両へ充放電指令(より特定的には、VPP協力車両に充放電制御を行なわせる指令)を送信することにより、AG要請信号が要請する電力調整を行なう。
サーバ30は、所定の電力量計によってVPP協力車両ごとの電力調整量(たとえば、所定期間における充電電力量及び/又は放電電力量)を計測する。所定の電力量計は、スマートメータ11であってもよいし、車両50に搭載された電力量計(たとえば、監視モジュール121)であってもよい。電力量計の設置場所は任意である。EVSE40に電力量計が内蔵されてもよい。持運び可能な充電ケーブルに電力量計を付けてもよい。
この実施の形態では、サーバ30とEVSE40との間では通信が行なわれないが、サーバ30とEVSE40とは相互通信可能に構成されてもよい。サーバ30はEVSE40を経由して車両50と通信するように構成されてもよい。EVSE40は、EVSE管理用クラウドと通信可能に構成されてもよい。EVSE40とEVSE管理用クラウドとの通信プロトコルは、OCPP(Open Charge Point Protocol)であってもよい。
図3は、車両50のECU150、及びサーバ30の詳細構成を示す図である。この実施の形態に係るサーバ30は、所定の優先順位に従って需要家(たとえば、VPP協力車両のユーザ)を選定するとともに、VPP要請に対して需要家起因で電力調整を中途離脱した対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなる態様で上記の優先順位を設定するように構成される。こうした構成により、電力系統PGの需給調整を需要家に要請したときに、需要家によって電力系統PGの需給調整が適切に行なわれやすくなる。この実施の形態に係るサーバ30は、本開示に係る「管理装置」の一例に相当する。
図3を参照して、ECU150は、情報管理部501及び充放電制御部502を含む。この実施の形態に係るECU150においては、図1に示したプロセッサ151と、プロセッサ151により実行されるプログラム(たとえば、記憶装置153に記憶されるプログラム)とによって、上記各部が具現化される。ただしこれに限られず、上記各部は、専用のハードウェア(電子回路)によって具現化されてもよい。
情報管理部501は、車両50に搭載された各種センサの出力を用いて車両状態を取得し、取得した車両状態を記憶装置153に記録するように構成される。車両状態は、たとえば、ケーブル接続状態と、充放電状態と、充放電電力と、バッテリ130のSOCと、残充電時間と、残放電時間とを含む。
ケーブル接続状態は、インレット110に対して充電ケーブル42のコネクタ43が接続されているか否かを示す情報である。情報管理部501は、インレット110に設けられた接続センサ(図示せず)の出力に基づいてケーブル接続状態を取得してもよい。また、情報管理部501は、EVSE40からのケーブル接続信号に基づいてケーブル接続状態を取得してもよい。ケーブル接続信号の例としては、CPLT信号(コントロールパイロット信号)又はProximity信号が挙げられる。
充放電状態は、バッテリ130が外部充電中/外部給電中/充放電無し(すなわち、外部充電も外部給電も実行していない状態)のいずれの状態であるかを示す情報である。充放電電力は、バッテリ130の充電電力と、バッテリ130の放電電力とを含む。充放電電力において、バッテリ130の放電電力値は正の値、バッテリ130の充電電力値は負の値で表わされてもよい。情報管理部501は、監視モジュール131の出力に基づいて、充放電状態及び充放電電力を取得してもよい。
残充電時間は、外部充電中のバッテリ130が満充電状態になるまでの時間を示す情報である。残放電時間は、外部給電中のバッテリ130が空状態になるまでの時間を示す情報である。情報管理部501は、バッテリ130のSOCと、監視モジュール131の出力とに基づいて、残充電時間及び残放電時間を取得してもよい。SOCの測定方法としては、たとえば電流積算法又はOCV推定法のような公知の手法を採用できる。なお、各車両50の残充電時間及び残放電時間は、サーバ30において算出されてもよい。
充放電制御部502は、充放電器120を制御するように構成される。充放電制御部502は、外部充電及び外部給電を実行可能に構成される。この実施の形態では、VPP設定が記憶装置153(図1)に記憶されている。VPP設定はON/OFFのいずれかに設定される。VPP設定がONになると、サーバ30による充放電器120の遠隔操作が許可される。VPP設定がOFFであるときには、サーバ30による充放電器120の遠隔操作が禁止される。ユーザは、入力装置160を通じて、VPP設定のON/OFFを切り替えることができる。情報管理部501が、ユーザからの入力に応じて記憶装置153内のVPP設定を切り替える。
VPP設定がOFFである場合には、外部充電及び外部給電の準備が完了した状態(たとえば、図2に示した車両50Aの状態)において、外部充電又は外部給電の実行条件が成立すると、外部充電又は外部給電が充放電制御部502によって実行される。この実施の形態では、ユーザにより充電開始操作がなされるか、あるいはユーザが予め設定した充電開始時刻(たとえば、タイマ充電の開始時刻)になると、充放電制御部502が外部充電を開始する。また、ユーザにより給電開始操作がなされるか、あるいはユーザが予め設定した給電開始時刻(たとえば、タイマ給電の開始時刻)になると、充放電制御部502が外部給電を開始する。充電開始操作及び給電開始操作の各々は、EVSE40又は車両50に設けられたボタン(画面に表示される仮想的なボタンを含む)を押す操作であってもよい。
VPP設定がONである場合には、外部充電及び外部給電の準備が完了した状態において、充放電制御部502がサーバ30からの充放電指令を待つ。充放電制御部502は、サーバ30からの充放電指令を受信すると、その充放電指令に従ってバッテリ130の充放電制御を実行する。
情報管理部501は、上述した車両状態及びVPP設定をサーバ30へ送信するように構成される。情報管理部501は、所定のタイミング(たとえば、車両50の走行終了時又は充電コネクタ接続時)になると、記憶装置153に蓄積されたデータをサーバ30へ送信してもよい。また、情報管理部501は、所定周期で車両状態及びVPP設定をサーバ30へ逐次送信してもよい。
サーバ30は、情報管理部301、更新部302、選定部303、要請部304、及び通知部305を含む。この実施の形態に係るサーバ30においては、図2に示した制御装置31のプロセッサと、プロセッサにより実行されるプログラム(たとえば、記憶装置32に記憶されるプログラム)とによって、上記各部が具現化される。ただしこれに限られず、上記各部は、専用のハードウェア(電子回路)によって具現化されてもよい。
サーバ30は、登録された各ユーザの情報(以下、「ユーザ情報」とも称する)と、登録された各車両50の情報(以下、「車両情報」とも称する)とを管理するように構成される。ユーザを識別するための識別情報(以下、「ユーザID」とも称する)がユーザごとに付与されており、サーバ30はユーザ情報をユーザIDで区別して管理している。ユーザIDは、ユーザに携帯される携帯端末80を識別する情報(端末ID)としても機能する。ユーザ情報には、ユーザが携帯する携帯端末80の通信アドレスと、ユーザに帰属する車両50の車両IDとが含まれる。車両IDは、車両50を識別するための識別情報である。車両IDは車両50ごとに付与されており、サーバ30は車両情報を車両IDで区別して管理している。車両情報には、車両50に搭載された通信機器180の通信アドレスと、各車両50から受信した情報(前述した車両状態及びVPP設定を含む)とが含まれる。
ユーザ情報は、以下に説明するVPP情報を含む。図4は、この実施の形態に係るVPP情報を示す図である。ユーザ(需要家)ごとのVPP情報が、情報管理部301によって記憶装置32に記録される。この実施の形態に係る情報管理部301は、本開示に係る「記録手段」の一例に相当する。
図4を参照して、このVPP情報は、サービス加入日(すなわち、アグリゲータが提供するサービスにユーザが加入した日)を含む。サービス加入日は、ユーザがサーバ30に登録された日であってもよい。たとえば、ユーザがサーバ30に登録されると、情報管理部301が記憶装置32にサービス加入日を書き込む。
VPP情報は、要請履歴情報と対応履歴情報とをさらに含む。この実施の形態では、VPP要請に基づく電力調整(より特定的には、電力系統PGの需給調整)が行なわれるたびに情報管理部301が記憶装置32内の要請履歴情報及び対応履歴情報を更新する。要請履歴情報は、VPP要請履歴(すなわち、サーバ30がユーザに電力系統PGの需給調整を要請した履歴)を示す情報である。対応履歴情報は、VPP要請に対するユーザの対応履歴を示す情報である。対応履歴情報によって示される対応履歴は、参加履歴(ユーザが電力調整に参加した対応履歴)と、中途離脱履歴(VPP要請に対してユーザ起因で電力調整を中途離脱した対応履歴)と、遅刻履歴(VPP要請に対してユーザ起因で遅刻した対応履歴)と、不参加履歴(VPP要請に対してユーザ起因で電力調整に参加しなかった対応履歴)とを含む。
図4に示す例では、VPP情報が、要請履歴情報としてVPP要請の回数を示す。また、VPP情報は、参加履歴として、VPP回数、VPP時間、VPP電力、VPP電力量、及びVPPインセンティブを示す。VPP回数は、VPP要請に基づく電力調整にユーザが参加した回数である。VPP時間は、VPP要請に応じてユーザが電力調整を行なった時間(たとえば、VPP要請期間の長さ)である。VPP電力量(kWh)は、VPP要請に基づいて調整された電力量である。VPPインセンティブは、VPP要請に応じて電力調整を行なうことによってユーザが獲得したインセンティブである。サーバ30は、たとえば「インセンティブ=インセンティブ単価×電力調整量」のような式に従ってインセンティブを算出してもよい。ただしこれに限られず、インセンティブの算出方法は任意である。VPP回数、VPP時間、VPP電力量、及びVPPインセンティブは、VPP要請に基づく電力調整にユーザが参加するたびに積算される。
VPP電力(kW)は、VPP要請に基づいて行なわれた充放電の電力ピーク値である。複数回のVPP要請に対してVPP電力が取得された場合には、これらVPP電力の平均値が記録される。充電と放電とに関してVPP電力が別々に記録されてもよい。あるいは、充電電力と放電電力とを区別せずに、充放電電力の絶対値が、VPP電力として記録されてもよい。
VPP情報は、中途離脱履歴として、離脱回数及び離脱ペナルティを示す。離脱回数は、VPP要請に対してユーザがユーザ起因で電力調整を中途離脱した回数である。離脱ペナルティは、VPP要請に対してユーザ起因で電力調整を中途離脱したことに対するペナルティである。離脱回数及び離脱ペナルティは、VPP要請に対してユーザがユーザ起因で電力調整を中途離脱するたびに積算される。
VPP情報は、遅刻履歴として、遅刻回数及び遅刻ペナルティを示す。遅刻回数は、VPP要請に対してユーザがユーザ起因で遅刻した回数である。遅刻ペナルティは、VPP要請に対してユーザ起因で遅刻したことに対するペナルティである。遅刻回数及び遅刻ペナルティは、VPP要請に対してユーザがユーザ起因で遅刻するたびに積算される。
VPP情報は、不参加履歴として、不参加回数及び不参加ペナルティを示す。不参加回数は、VPP要請に対してユーザがユーザ起因で電力調整に参加しなかった回数である。不参加ペナルティは、VPP要請に対してユーザ起因で電力調整に参加しなかったことに対するペナルティである。不参加回数及び不参加ペナルティは、VPP要請に対してユーザがユーザ起因で電力調整に不参加となるたびに積算される。
再び図3を参照して、記憶装置32には、上述したユーザ情報及び車両情報に加えて、以下に説明する優先順位情報が記憶されている。図5は、この実施の形態に係る優先順位情報を示す図である。図5を参照して、優先順位情報は、各ユーザの優先順位を示す。図5中の「UID-**」は、各順位に該当するユーザ(需要家)のユーザIDを示している。
優先順位情報は、図3に示した更新部302によって更新される。この実施の形態に係る更新部302は、本開示に係る「更新手段」の一例に相当する。更新部302は、図4に示したVPP情報に基づいて優先順位情報を更新する。図6は、この実施の形態に係る優先順位の決定方法を示す図である。図6に示すレーダーチャートにおいて、X11、X12、X13、X14、X15は、それぞれVPP要請履歴、参加履歴、中途離脱履歴、遅刻履歴、不参加履歴の程度を示す指標である。中心X0は、レーダーチャートの原点を示している。
図4とともに図6を参照して、X11の折れ線データは、VPP要請履歴が少ないほど、中心X0から離れた位置(外側)にプロットされる。更新部302は、たとえばVPP要請の回数に基づいてX11の値を決定する。より具体的には、X11の折れ線データは、VPP要請の回数が少ないほど外側にプロットされる。
X12の折れ線データは、参加履歴が少ないほど、中心X0から離れた位置(外側)にプロットされる。更新部302は、たとえばVPP回数、VPP時間、VPP電力量、及びVPPインセンティブの少なくとも1つに基づいてX12の値を決定する。より具体的には、X12の折れ線データは、VPP回数が少ないほど、VPP時間が短いほど、VPP電力量が少ないほど、VPPインセンティブが少ないほど、外側にプロットされる。
X13の折れ線データは、中途離脱履歴が少ないほど、中心X0から離れた位置(外側)にプロットされる。更新部302は、たとえば離脱回数及び離脱ペナルティの少なくとも1つに基づいてX13の値を決定する。より具体的には、X13の折れ線データは、離脱回数が少ないほど、離脱ペナルティが少ないほど、外側にプロットされる。
X14の折れ線データは、不参加履歴が少ないほど、中心X0から離れた位置(外側)にプロットされる。更新部302は、たとえば不参加回数及び不参加ペナルティの少なくとも1つに基づいてX14の値を決定する。より具体的には、X14の折れ線データは、不参加回数が少ないほど、不参加ペナルティが少ないほど、外側にプロットされる。
X15の折れ線データは、遅刻履歴が少ないほど、中心X0から離れた位置(外側)にプロットされる。更新部302は、たとえば遅刻回数及び遅刻ペナルティの少なくとも1つに基づいてX15の値を決定する。より具体的には、X15の折れ線データは、遅刻回数が少ないほど、遅刻ペナルティが少ないほど、外側にプロットされる。
折れ線D1、D2は、それぞれ車両50A、50B(図2)の各ユーザのデータを示している。更新部302は、折れ線D1、D2の内部の面積に基づいて、それぞれ車両50A、50Bの各ユーザの優先順位を決定するとともに、記憶装置32内の優先順位情報を更新する。面積が大きいほど優先順位は高い。図6に示すレーダーチャートは、車両50Bのユーザの優先順位(D2)よりも車両50Aのユーザの優先順位(D1)のほうが高いことを示している。
各指標の重み付け(たとえば、図6に示したレーダーチャートにおけるX11~X15の各目盛りの間隔)は、ユーザが任意に設定できる。たとえば、不参加よりも中途離脱のほうが優先順位を低下させるように重み付けされてもよい。また、遅刻よりも不参加のほうが優先順位を低下させるように重み付けされてもよい。不参加及び遅刻と比べて、中途離脱はリカバリーしにくい傾向がある。
なお、優先順位の決定方法は、上記レーダーチャートを用いた方法に限られない。更新部302は、ビッグデータを用いて統計的に学習して得た関係式に基づき、各ユーザの履歴情報から各ユーザの優先順位を求めてもよい。また、関係式の代わりに、AI(人工知能)を用いた機械学習により得た学習済みモデルを用いてもよい。
再び図3を参照して、選定部303は、VPP協力車両の候補(詳しくは、複数の車両50を含む車両グループ)から、記憶装置32内の優先順位情報が示す優先順位に従って1以上のVPP協力車両を選定するように構成される。VPP協力車両を選定することは、そのVPP協力車両のユーザを選定することを意味する。選定部303によって1以上の需要家(VPP協力車両のユーザ)が選定される。この実施の形態に係る選定部303は、本開示に係る「選定手段」の一例に相当する。
要請部304は、選定部303により選定された各VPP協力車両のユーザへVPP要請信号を送信するように構成される。そして、VPP協力車両に設定されたVPP要請期間の開始時刻が到来すると、要請部304は、そのVPP協力車両へ充放電指令を送信することにより、所定の電力調整(たとえば、電力会社から要請された電力需要の増加、電力需要の抑制、逆潮流、又は周波数調整)を行なう。この実施の形態に係る要請部304は、本開示に係る「要請手段」の一例に相当する。
通知部305は、VPP要請に対してユーザ起因での遅刻、中途離脱、及び不参加のいずれかの対応をすると、次回以降のVPP要請で選ばれにくくなる旨を各VPP協力車両のユーザに通知するように構成される。
図7は、サーバ30がVPP協力車両を選定するときに実行する処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、アグリゲータが電力会社から電力系統PGの需給調整を要求されたときに開始される。図7に示す処理は、たとえばサーバ30がサーバ10から前述のAG要請信号を受信することによって開始される。ただしこれに限られず、アグリゲータが所定の入力装置(図示せず)を通じてサーバ30に電力系統PGの需給調整に係る処理(たとえば、VPP協力車両の選定及び充放電指令の送信)の実行を指示することによって、図7に示す処理が開始されてもよい。
図1~図3とともに図7を参照して、ステップ(以下、単に「S」と表記する)11では、選定部303が、電力調整の内容を取得する。電力調整の内容には、当該電力調整の対象となる地域、電力調整の種類(たとえば、電力需要の増加、電力需要の抑制、逆潮流、又は周波数調整)、電力調整量、及び電力調整期間が含まれる。
S12では、選定部303が、VPP協力車両の候補(以下、「選定候補」とも称する)の中からVPP協力車両を選定する。選定部303は、基本的には、サーバ30に登録された全ての車両50を、選定候補とする。ただし、選定部303は、上記電力調整の内容に基づいて、不適合な車両50を選定候補から除外してもよい。選定部303は、記憶装置32内の優先順位情報が示す優先順位に従って所定の目標数のVPP協力車両を選定する。所定の目標数は、要求される電力調整量を確保可能な台数である。
S13では、要請部304が、S12において選定された各VPP協力車両の充放電スケジュールを決定し、各VPP協力車両のユーザへVPP要請信号を送信するとともに、当該要請を承認するか否かの回答(アンサーバック)をユーザに要求する。VPP要請信号は、電力調整の種類と、VPP要請期間とを示す。VPP要請信号は、VPP協力車両に搭載された通信機器180へ送信されてもよいし、VPP協力車両のユーザが携帯する携帯端末80へ送信されてもよい。VPP要請期間はVPP協力車両ごとに異なってもよいし、全てのVPP協力車両に同じVPP要請期間が設定されてもよい。要請部304は、各VPP協力車両の車両ID及びVPP要請期間を記憶装置32に保存する。
S14では、選定部303が、全てのVPP協力車両のユーザから、要請を承認する旨の回答があったか否かを判断する。この判断は、たとえば、全てのユーザから回答を受信したタイミング、又は要請してから所定時間が経過したタイミングで、実行される。この実施の形態では、要請してから所定時間が経過しても回答を送信しないユーザを、要請を承認しない旨の回答をしたユーザと同じように扱う。
S14においてNO(いずれかのユーザがVPP要請を承認しなかった)と判断された場合には、選定部303は、S15において、VPP要請を承認しなかったユーザに帰属する車両50を、選定候補から除外する。その後、処理はS12に戻る。S15で除外された車両50は、S12において選ばれなくなる。
S14においてYES(全てのユーザがVPP要請を承認した)と判断された場合には、S16において、確定した電力調整の内容(VPP要請期間を含む)を示すVPP要請信号が、サーバ30から各VPP協力車両へ送信される。各VPP協力車両は、受信したVPP要請信号を記憶装置153に保存してもよい。また、S16においては、通知部305が、VPP要請に対してユーザ起因での遅刻、中途離脱、及び不参加のいずれかの対応をすると、次回以降のVPP要請で選ばれにくくなる旨を各VPP協力車両のユーザに通知する。この通知は、VPP協力車両に搭載された通信機器180に行なってもよいし、VPP協力車両のユーザが携帯する携帯端末80に行なってもよい。S16の処理が実行されることにより、図7に示す一連の処理は終了する。
サーバ30は、上述した図7に示す処理により選定された各VPP協力車両について、以下に説明する図8に示す処理を実行する。図8の処理は、VPP協力車両ごとに実行され、VPP協力車両同士のVPP要請期間が重複する場合には、各VPP協力車両について並行して図8の処理が実行される。
図8は、サーバ30がVPP協力車両に電力系統PGの需給調整を要請するときに実行する処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、VPP協力車両に設定されたVPP要請期間の開始時刻になると、サーバ30の制御装置31によって開始される。
図1~図3とともに図8を参照して、要請部304は、S21において、VPP協力車両へ充放電指令を送信する。この充放電指令は、VPP協力車両の充放電制御部502を遠隔操作する信号である。充放電指令は、VPP要請期間における指令電力値を示す信号であってもよい。充放電指令において、放電電力値は正の指令電力値、充電電力値は負の指令電力値で表わされてもよい。
S21の処理後、要請部304は、S22において、VPP要請期間が終了したか否かを判断する。S22にてNOと判断されると、処理はS23を経てS21に戻る。VPP要請期間においては、S22にてNOと判断されるため、S21~S23が繰り返される。
S23では、VPP要請に基づく電力調整にVPP協力車両のユーザが参加しているか否かを、情報管理部301が確認する。情報管理部301は、VPP協力車両から受信した情報(前述した車両状態及びVPP設定を含む)に基づいて、VPP協力車両が充放電指令どおりに動いているか否かを判断してもよい。たとえば、バッテリ130の充放電電力が、充放電指令が示す指令電力値に一致していれば、VPP協力車両は充放電指令どおりに動いている。VPP協力車両が充放電指令どおりに動いていることは、VPP要請に基づく電力調整にVPP協力車両のユーザが参加していることを意味する。
情報管理部301は、参加のタイミングに基づいてユーザが遅刻したか否かを判断できる。参加のタイミングがVPP要請期間の開始時刻よりも遅いことは、VPP要請に対してユーザが遅刻したことを意味する。この実施の形態に係る情報管理部301は、VPP要請期間が開始しても電力調整に参加していないユーザについて、VPP要請期間の開始時刻から所定時間が経過するまでの期間内に電力調整に参加するか否かを判断し、その期間内に参加したユーザを遅刻のユーザと認定し、その期間が経過しても参加しないユーザを不参加のユーザとみなす。
情報管理部301は、VPP要請期間においてVPP協力車両が充放電指令どおりに動いているかを監視する。VPP要請期間の途中まで充放電指令どおりに動いていたVPP協力車両が、VPP要請期間の満了前に充放電指令どおりに動かなくなった場合には、VPP協力車両のユーザが中途離脱したと、情報管理部301は判断する。また、情報管理部301は、VPP要請期間の途中で、インレット110からコネクタ43が抜かれたり、VPP設定がONからOFFに切り替わったりした場合に、VPP協力車両のユーザが中途離脱したと判断してもよい。また、情報管理部301は、後述する離脱の通知(図9のS37)をVPP協力車両から受けた場合に、VPP協力車両のユーザが中途離脱したと判断してもよい。
中途離脱又は不参加のユーザが確認されたときには、サーバ30は、新たに選定されたVPP協力車両へ充放電指令を送信することにより、不足した電力調整量を補ってもよい。また、遅刻のユーザが確認されたときには、サーバ30は、そのユーザに帰属するVPP協力車両へ修正した充放電指令(すなわち、遅刻分を取り戻すような修正を加えた充放電指令)を送信することにより、不足した電力調整量を補ってもよい。
VPP要請期間の終了タイミングになると(S22にてYES)、S24において、VPP協力車両のユーザのVPP情報(図4参照)が、情報管理部301によって更新される。この実施の形態では、情報管理部301が、VPP要請期間中にS23で確認した内容に基づいて、ユーザごとのVPP情報を更新する。その後、更新部302が、S25において、S24で更新されたVPP情報に基づいて優先順位情報(図5参照)を更新する。S25の処理が実行されることにより、図7に示す一連の処理は終了する。なお、サーバ30は、VPP要請期間が経過したときに(S22にてYES)、VPP要請が終了したことを示すVPP終了信号をVPP協力車両へ送信してもよい。
図9は、VPP要請を承認したユーザに帰属する各VPP協力車両が実行する処理を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、VPP協力車両がEVSE40と電気的に接続され、かつ、VPP協力車両のVPP設定がONである状態で、VPP要請期間の開始時刻になると、VPP協力車両のECU150(より特定的には、充放電制御部502)によって開始される。ただしこれに限られず、図9に示す処理は、VPP要請期間の開始時刻よりも少し前に開始されてもよい。
図1~図3とともに図9を参照して、まず、充放電制御部502は、以下に説明するS31~S33において、VPP協力車両がVPP要請に基づく電力調整を行なうことができる状態であるか否かを判断する。
S31では、充放電制御部502が、前述のケーブル接続状態に基づいて、VPP協力車両がEVSE40と電気的に接続されているか否かを判断する。たとえば、インレット110からコネクタ43が抜かれた場合には、S31においてNOと判断される。
S32では、VPP設定がONであるか否かを、充放電制御部502が判断する。たとえば、ユーザによってVPP設定がONからOFFに切り替えられた場合には、S32においてNOと判断される。
S33では、バッテリ130のSOCに電力調整を行なうだけの余裕があるか否かを、充放電制御部502が判断する。たとえば、電力調整によってバッテリ130の過充電又は過放電が生じ得る場合には、S33においてNOと判断される。
上記S31~S33の全てでYESと判断された場合には、処理がS34に進む。S34では、充放電制御部502が、サーバ30から充放電指令を受信したか否かを判断する。充放電制御部502は、サーバ30から充放電指令を受信すると(S34にてYES)、S35において、その充放電指令に従ってバッテリ130の充放電制御を行なう。その後、処理はS36に進む。サーバ30から充放電指令を受信していない場合(S34にてNO)には、処理はS35を経ずにS36に進む。
S36では、VPP要請が終了したか否かを、充放電制御部502が判断する。たとえば、充放電制御部502は、VPP要請期間が満了したときにVPP要請が終了した(S36にてYES)と判断してもよい。また、充放電制御部502は、サーバ30からVPP終了信号を受信したときにVPP要請が終了した(S36にてYES)と判断してもよい。VPP要請期間においては、VPP要請は終了していない(S36にてNO)と判断される。S36にてNOと判断されると、処理は最初のステップ(S31)に戻る。
S31~S33のいずれかでNOと判断された場合には、処理はS37に進む。S37では、充放電制御部502が、サーバ30に対して離脱の通知を行なう。離脱の通知は、ユーザ起因でVPP協力車両が電力調整を離脱する旨を伝える通知である。その後、処理はS38に進む。
また、S36にてYESと判断された場合にも、処理はS38に進む。S38では、情報管理部501が、VPP設定をOFFにする。S38の処理が実行されることにより、図9に示す一連の処理は終了する。図9の処理が終了すると、VPP協力車両は非VPP協力車両(すなわち、VPP協力車両ではない車両50)になる。
以上説明したように、この実施の形態に係るサーバ30(管理装置)は、電力系統PG(電力網)の需給調整を需要家(たとえば、車両ユーザ)に要請する。サーバ30は、情報管理部301(記録手段)と、更新部302(更新手段)と、選定部303(選定手段)と、要請部304(要請手段)とを備える。選定部303は、複数の需要家の中から所定の優先順位(たとえば、優先順位情報が示す優先順位)に従って1以上の需要家を選定する。要請部304は、選定された1以上の需要家に電力系統PGの需給調整を要請する。情報管理部301は、VPP要請(電力系統PGの需給調整の要請)に対する各需要家の対応履歴を示す対応履歴情報を記録する。この実施の形態では、対応履歴情報が、図4に示したVPP情報に含まれる。更新部302は、対応履歴情報を用いて優先順位を更新する。更新部302は、VPP要請に対して需要家起因で需給調整を中途離脱した対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなるように優先順位を決定する(たとえば、図6参照)。
上記構成によれば、VPP要請に対して需要家起因で中途離脱した需要家は、次回以降のVPP要請で選ばれにくくなる。これにより、需要家起因での中途離脱が抑制される。このため、電力系統PGの需給調整を需要家に要請したときに、需要家によって電力系統PGの需給調整が適切に行なわれやすくなる。
この実施の形態に係るサーバ30は、VPP要請に対して需要家起因で需給調整を中途離脱すると次回以降のVPP要請で選ばれにくくなる旨を通知する通知部305(通知手段)をさらに備える。これにより、需要家起因での中途離脱が抑制される。
更新部302は、VPP要請に対して需要家起因で参加しなかった対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなるように優先順位を決定する(たとえば、図6参照)。また、通知部305は、VPP要請に対して需要家起因で需給調整に参加しないと次回以降のVPP要請で選ばれにくくなる旨を通知する。これにより、需要家起因での不参加が抑制される。
更新部302は、VPP要請に対して需要家起因で遅刻した対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなるように優先順位を決定する(たとえば、図6参照)。また、通知部305は、VPP要請に対して需要家起因で遅刻すると次回以降のVPP要請で選ばれにくくなる旨を通知する。これにより、需要家起因での遅刻が抑制される。
更新部302は、VPP要請に基づく電力調整に参加した対応履歴が少ない需要家ほど選ばれやすくなるように優先順位を決定する(たとえば、図6参照)。これにより、需要家グループにおいて一部のメンバーに参加が集中することを抑制することができる。
情報管理部301は、要請部304が電力系統PGの需給調整を要請した履歴を示す要請履歴情報を記録する。この実施の形態では、要請履歴情報が、図4に示したVPP情報に含まれる。更新部302は、電力系統PGの需給調整を要請した履歴が少ない需要家ほど選ばれやすくなるように優先順位を決定する(たとえば、図6参照)。これにより、VPP要請に基づく電力調整について、各需要家の参加機会の均等が図られる。
各需要家の優先順位を示す優先順位情報は、図5に示した例に限られない。優先順位情報は、複数の優先順位リストを含んでもよい。たとえば、サーバ30に登録された需要家が複数のグループに分けられ、優先順位情報がグループごとの優先順位リストを含んでもよい。また、優先順位情報は、電力調整要請の種類別(たとえば、電力需要の増加/電力需要の抑制/逆潮流/周波数調整のような区分ごと)に優先順位リストを含んでもよい。優先順位リストごとに優先順位の決定方法を変えてもよい。たとえば、電力調整要請の種類によって、図6に示した各指標の重み付けを変えてもよい。
優先順位の決定方法は、図6に示した方法に限られない。たとえば、更新部302は、サービス加入日を考慮して優先順位を決定してもよい。更新部302は、サービス加入日が新しいほど優先順位を高くしてもよい。また、更新部302は、VPP電力を考慮して優先順位を決定してもよい。更新部302は、VPP電力が小さいほど優先順位を高くしてもよい。また、更新部302は、中途離脱率(すなわち、電力調整に参加した回数に対する需要家起因での中途離脱の回数の比率)を考慮して優先順位を決定してもよい。更新部302は、中途離脱率が低いほど優先順位を高くしてもよい。更新部302は、離脱の通知(たとえば、図9のS37参照)を行なうことなく中途離脱したユーザの優先順位を、中途離脱の際に離脱の通知を行なったユーザの優先順位よりも低くしてもよい。図6に示した方法では、5つの指標(X11~X15)を採用しているが、指標の数は適宜変更可能である。たとえば、更新部302は、X12(参加履歴の程度を示す指標)及びX13(中途離脱履歴の程度を示す指標)を用いて優先順位を決定してもよいし、X13のみを用いて優先順位を決定してもよい。
電力調整要請は、電力会社からの要請に限られず、需給調整市場からの要請であってもよい。VGIシステムは、EV(電気自動車)以外の電動車両を含んでもよい。電動車両は、蓄電装置に蓄えられた電力を用いて走行するように構成される車両である。電動車両には、EV(電気自動車)及びPHV(プラグインハイブリッド車両)のほか、FC車(燃料電池自動車)、レンジエクステンダーEVなども含まれる。車両の構成は、図1に示した構成に限られない。たとえば、図1に示した構成において、充放電器120の代わりに、外部充電のみ可能な充電装置、又は外部給電のみ可能な給電装置を採用してもよい。また、車両は、非接触充電可能に構成されてもよい。車両は、乗用車に限られず、バス又はトラックであってもよい。
需要家は、電力網に電気的に接続可能に構成される電力調整リソースのユーザであればよく、電動車両のユーザに限られない。電力調整リソースの例としては、充放電によって電力調整可能な蓄電装置と、そのような蓄電装置を搭載した移動体(電動車両、農業機械、移動型ロボット、ドローン等)と、電力負荷(消費電力)を調整可能な電気機器と、発電出力を調整可能な発電機とが挙げられる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 VGIシステム、10 サーバ、11 スマートメータ、30 サーバ、31 制御装置、32 記憶装置、33 通信装置、41 電源回路、42 充電ケーブル、43 コネクタ、50,50A~50D 車両、80,80A~80D 携帯端末、110 インレット、120 充放電器、121 監視モジュール、130 バッテリ、131 監視モジュール、140 走行駆動部、150 ECU、151 プロセッサ、152 RAM、153 記憶装置、154 タイマ、160 入力装置、170 報知装置、180 通信機器、301 情報管理部、302 更新部、303 選定部、304 要請部、305 通知部、501 情報管理部、502 充放電制御部、PG 電力系統、W 駆動輪。

Claims (1)

  1. 電力網の需給調整を需要家に要請する管理装置であって、
    複数の需要家の中から所定の優先順位に従って1以上の需要家を選定する選定手段と、
    前記選定手段により選定された1以上の需要家に前記電力網の需給調整を要請する要請手段と、
    前記要請に対する各需要家の対応履歴を示す対応履歴情報を記録する記録手段と、
    前記対応履歴情報を用いて前記優先順位を更新する更新手段とを備え、
    前記更新手段は、前記要請に対して需要家起因で需給調整を中途離脱した対応履歴が多い需要家ほど選ばれにくくなるように前記優先順位を決定するように構成される、管理装置。
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