JP2022035632A - 前輪懸架機構および三輪車両 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022035632000001
【課題】電動式などの三輪車両の低床化、低重心化、および小型化が可能で、自転車のように直感的な運転操作がしやすく、走行安定性に優れ、低コストで生産可能な前輪懸架機構を提供する。
【解決手段】前輪懸架機構1は、アーム部26の横幅が、車体フレーム6の横幅よりも長く、シャフト部27は、車体フレーム6に対して相対的に回動自在に連結され、転舵機構8は、運転者が操作する転舵部材18を有し、転舵部材18を左右に傾斜すると、ロアアーム25のアーム部26が前輪3の接地面に対して略水平を維持しつつ、床板7、車体フレーム6、および一対の前輪3が、床板7の下部に位置するシャフト部27の中心軸を傾斜の支点として転舵部材18の傾斜方向と同方向に傾斜し、転舵部材18を回転軸の周方向へ回転すると、一対の前輪3は、傾斜と独立して舵角が変化する。
【選択図】図2

Description

本発明は、三輪車両に用いられるリーン式前輪懸架機構および三輪車両に関する。特に、電動式の三輪車両に用いられるリーン式前輪懸架機構および電動式三輪車両に関する。
近年、MaaS(Mobility as a Service)といわれる、移動に関する新たな概念が提唱され、複数の交通手段の中から、個人の嗜好や要望、その時々の状況に応じて最適な移動手段を選択することが可能となりつつある。例えば、自宅のドアから駅までのファーストワンマイルや、駅から目的地のドアまでのラストワンマイルまでの移動を意識したもので、既にバイクシェアや、シェアスクータなどのサービスが展開されている。
自転車や、自動二輪車などの二輪車は、四輪車などに比べ車体が小さいため、非使用時は狭い場所でも駐車でき、短距離の移動であれば、手軽に乗ることができることから、上記のような利用に適している。しかし、地面に接地する車輪の数が少なく、車輪の幅も細いことから、運転時の安定性に欠け、路面の状況や、天候、乗る人の技量などによっては転倒しやすくなる状態がある。そのため、小型で、誰でも安全に乗れる乗り物として、前輪が二輪で、後輪が一輪の自動三輪車などの開発が盛んにおこなわれている。特に、女性や年配者など、万人が乗りやすく、扱いやすい電動式車両として、低床化、小型化をしつつ、容易かつ安全に運転できることが重要である。
前輪が二輪で、後輪が一輪の三輪車両として、種々の三輪車両が提案されている。例えば、踏み板の前端中央に直立するハンドルポストを一体的に設け、踏み板から下側に突出したハンドルポストの下端を支承し、かつ左右に揺動自在に保持する荷重保持構造体が踏み板に直交し、その両端が2つの前輪軸と連結されており、踏み板の後端は、1つの後輪軸と連結されており、ハンドルポストと踏み板を左右に傾斜させることで、2つの前輪を転舵する電動式スケートボードが知られている(特許文献1参照)。
また、後輪と前輪との間に揺動機構を有する揺動三輪車両が知られている。該揺動三輪車両は、車両の前後に延ばす中央フレームに、この中央フレームの軸廻りに回転可能に回転部材を設け、この回転部材に、運転者を乗せる床板および中央フレームに直交するクロス軸を固定し、このクロス軸の左右端に左右の前輪を取付け、中央フレームの後部に動力ユニットを介して1個の後輪を取付け、中央フレームの前部に運転者が操作する操作部材を立ててなり、前輪はキャンバー角がゼロを維持し、前輪と床板に対して、回転部材を介して、中央フレームと後輪を揺動部としている(特許文献2参照)。
2つの前輪を設けた車体を有する車両のための操舵制御システムとして、操舵操作ユニットと、2つの傾斜操作ユニットと、を備えた操舵制御システムが知られている(特許文献3参照)。該操舵制御システムは、車体の進行方向を制御作動するように車体に設けられた操舵操作ユニットと、2つの前輪の間に設けられ、車体を傾斜させるように操舵操作ユニットと連動可能に連結されて設けられ、操舵操作ユニットの操作に駆動されて搖動可能に設けられた第一の傾斜調節器を有する第一の傾斜操作ユニットと、車体に設けられ、車体を傾斜させるように第一の傾斜調節器と連動可能に連結されて設けられ、第一の傾斜調節器の搖動に駆動されて第一の傾斜調節器と連結された結合部分の高さ位置を調節するように伸び縮み可能に設けられた第二の傾斜調節器を有する、第二の傾斜操作ユニットと、を備えている。
また、2つの前輪を設けた車体を有する車両として、車体フレームと、リンク機構と、操舵力伝達機構と、荷重伝達機構とを備えた車両が知られている(特許文献4参照)。該車両は、荷重伝達機構は、車両に搭乗する運転者の左足が載置される左足置き面、および当該運転者の右足が載置される右足置き面を備えている。荷重伝達機構は、左足置き面を通じてリンク機構の左部に荷重を伝達可能に構成されており、かつ右足置き面を通じてリンク機構の右部に荷重を伝達可能に構成されている。
特開2020-32991号公報 特開2006-62573号公報 特許第6532579号公報 特開2017-94906号公報
特許文献1に記載の電動式スケートボードは、低床であるため乗りやすく、小型であるため、持ち運びが容易で、扱いやすい。また、その運転操作の方式は、ハンドルポストと踏み板を左右に傾斜させることで2つの前輪を転舵する簡易な方式であるため、体重移動により車体を傾斜させて操る楽しさを感じることができる。しかしながら、該スケートボードの運転操作は、車体の傾斜のみでの操作であるため、運転操作にバランス感覚や、技量を要し、運転者や、用途が制限される場面があった。
特許文献2に記載の揺動三輪車両は、旋回時に前輪はキャンバー角がゼロを維持するため、車両および運転者の体勢は傾斜しない。また、前輪と床板に対して、回転部材を介して、中央フレームと後輪のみが揺動、すなわち傾斜することから、停車時に車体を自立させることができる旨の記載がある。
三輪車両は、四輪車両に比べ、左右の車輪の間隔に対する重心位置が高く、旋回時の転倒のおそれが比較的高い。特許文献2のような非傾斜式の三輪車両の場合、傾斜式の三輪車両に比べ、旋回時に受ける外側への遠心力により運転者が転倒するおそれがあり、走行安定性が不十分な場合があると考えられる。そのため、三輪車両においては、走行安定性を確保し、安全に旋回できるよう、旋回時には車体が内側へ傾斜しながら旋回する傾斜式の車両であることが好ましい。傾斜式の車両はリーン式車両とも呼ばれ、リーン式車両の実現には、車両を自在に傾斜させるためのリーン式前輪懸架機構の採用が重要である。
特許文献3に記載の操舵制御システムでは、車両進行方向を変えるために握り部材が左又は右に切られると、第一の傾斜調節器が連動して左又は右に搖動される。そして、第一の傾斜調節器が搖動されると、これに連動して、前輪が車両進行方向に対して転向するとともに、地面に対して傾斜される。これにより、カーブを曲がる際の騎乗安定性に優れる旨の記載がある。しかしながら、車体の傾斜と、前輪の舵角は、握り部材を切ることで、連動して同時に変化する機構であるため、運転操作の自由度は低く、直感的な運転操作には不向きであると考えられる。また、特許文献3に示すような、いわゆるダブルウィッシュボーン構造といわれる懸架機構では、部品点数が多く、構造が複雑であるため、コストが上がりやすい。
特許文献4に記載の車両では、運転者の足を通じて直接的にリンク機構へ荷重を作用させることで、車両の傾斜を制御できる旨の記載がある。この車両は、左足置き面と右足置き面とが1枚の床板ではなく、独立しており、運転者の左足を通じて左足置き面に加えられる荷重と、運転者の右足を通じて右足置き面に加えられる荷重を個別に調整することで、車体フレームの傾斜を抑制している。これにより、大きなリーン角を取って旋回を行い、操る楽しさを感じるようなスポーティな乗り物とされている。
しかしながら、特許文献4に記載の車両は、車体フレームと、リンク機構と、操舵力伝達機構とが前輪の上部に位置しており、車両の重心位置が足置き面よりも高く、また、上記のような大きな傾斜(リーン角)をとって左右の荷重を調整して旋回する構造でるため、運転操作にある程度のバランス感覚が必要となり、万人、特に女性や年配者が自転車のように直感的に運転操作することは容易でないと考えられる。また、左右の前輪それぞれについて、荷重伝達機構が設けられているため、部品点数が多く、構造が複雑であるため、コストが上がりやすい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電動式などの三輪車両の低床化、低重心化、および小型化が可能で、自転車のように直感的な運転操作がしやすく、走行安定性に優れ、低コストで生産可能な前輪懸架機構を提供することを目的とする。
本発明の前輪懸架機構は、両足を載せる床板の下部に設けられた車体フレームと、左右一対の前輪を備えた三輪車両用の前輪懸架機構であって、上記前輪懸架機構は、上記一対の前輪を転舵するための転舵機構と、上記一対の前輪を傾斜させるための傾斜機構と、上記一対の前輪にそれぞれ固定されて上記転舵機構と上記傾斜機構を上記一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構とを備え、上記傾斜機構は、2つのアッパーアームと、1つのロアアームとを有し、上記アッパーアームは、上記車体フレーム側から左右に延出して上記一対のリンク機構のそれぞれの上部に連結され、上記ロアアームは、その両端が上記一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から上記車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、上記シャフト部は、上記車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、上記転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、上記転舵部材を左右に傾斜すると、上記ロアアームの上記アーム部が上記前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪が、上記床板の下部に位置する上記シャフト部の中心軸を傾斜の支点として上記転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、上記転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、上記一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化することを特徴とする。
上記リンク機構は、上記アッパーアームおよび上記ロアアームが連結するキングピンを有し、上記キングピンの中心軸は、上記前輪を側面からみて上記前輪の接地面に対して垂直であるとともに、上記キングピンの前輪固定部よりも車両進行方向の前方に配置されていることを特徴とする。
上記前輪懸架機構は、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪の傾斜を戻すための復帰機構を有し、上記復帰機構は、上記シャフト部の中心軸に対して直交して固定される支持部材と、この支持部材に対向して上記車体フレーム側に固定される弾性体とを有し、上記弾性体は、上記シャフトの回転に伴う上記支持部材の傾斜により圧縮されることで生じる反発力により、上記支持部材を非傾斜状態に戻すことを特徴とする。
上記前輪懸架機構は、上記転舵部材を上記床板に沿って倒すための折り畳み部を有していることを特徴とする。
本発明の三輪車両は、両足を載せる床板と、上記床板の下部に設けられた車体フレームと、上記車体フレームの車両進行方向の前方に設けられた左右一対の前輪と、上記車体フレームの車両進行方向の後方に設けられた駆動輪である後輪と、上記一対の前輪を懸架する前輪懸架機構とを備えてなる三輪車両であって、上記前輪懸架機構は、上記一対の前輪を転舵するための転舵機構と、上記一対の前輪を傾斜させるための傾斜機構と、上記一対の前輪にそれぞれ固定されて上記転舵機構と上記傾斜機構を上記一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構とを備え上記傾斜機構は、2つのアッパーアームと、1つのロアアームとを有し、上記アッパーフレームは、上記車体フレーム側から左右に延出して上記一対のリンク機構のそれぞれの上部に連結され、上記ロアアームは、その両端が上記一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から上記車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、上記シャフト部は、上記車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、上記転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、上記転舵部材を左右に傾斜すると、上記ロアアームの上記アーム部が上記前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪が、上記床板の下部に位置する上記シャフト部の中心軸を傾斜の支点として上記転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、上記転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、上記一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化することを特徴とする。
上記三輪車両は、上記床板または上記車体フレームに固定された座席を有することを特徴とする。
本発明の前輪懸架機構は、ロアアームが、その両端が一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、このシャフト部は、車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、転舵部材を左右に傾斜すると、ロアアームのアーム部が接地面に対して略水平を維持しつつ、床板や前輪が、床板の下部に位置するシャフト部の中心軸を傾斜の支点として転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化するので、三輪車両を、低重心で低床化、小型化しつつ、接地面に対する車体の傾斜と、車両進行方向に対する前輪の舵角をそれぞれ独立して操作できる。よって、この前輪懸架機構を備えることで、電動式などの三輪車両の運転者による操作の自由度が高くなり、自転車のように直感的に運転操作でき、旋回時の走行安定性にも優れ、万人、特に女性や年配者が容易かつ安全に運転可能な三輪車両が得られる。また、ロアアームが1つであり、部品点数が少なく、構造が簡易であるため、低コストで生産できる。
リンク機構は、アッパーアームおよびロアアームが連結するキングピンを有し、キングピンの中心軸は、前輪を側面からみて前輪の接地面に対して垂直であるとともに、キングピンの前輪固定部よりも車両進行方向の前方に配置されているので、小径の車輪でも、高い直進安定性と、優れた旋回性能を両立することができ、走行安定性により優れる。
前輪懸架機構は、床板、車体フレーム、および一対の前輪の傾斜を戻すための復帰機構を有し、復帰機構は、シャフト部の中心軸に対して直交して固定される支持部材と、この支持部材に対向して車体フレーム側に固定される弾性体とを有し、弾性体は、シャフトの回転に伴う支持部材の傾斜により圧縮されることで生じる反発力により、支持部材を非傾斜状態に戻すので、車体の傾斜時に、シャフト部は、フロントフレームの内面から、支持部材を介して非傾斜状態へ戻そうとする反発力を受ける。これにより、運転者が車体を非傾斜状態へと復帰させることが補助されるため、力の弱い女性や、年配者などでも容易に運転できる。
前輪懸架機構は、転舵部材を床板に沿って倒すための折り畳み部を有しているので、三輪車両の非使用時には小型化でき、持ち運びや、保管がしやすい。
本発明の三輪車両は、両足を載せる床板と、床板の下部に設けられた車体フレームと、車体フレームの車両進行方向の前方に設けられた左右一対の前輪と、車体フレームの車両進行方向の後方に設けられた駆動輪である後輪と、一対の前輪を懸架する前輪懸架機構とを備えてなり、この前輪懸架機構が上記本発明の前輪懸架機構であるので、運転者は、車両の操作の自由度が高く、自転車のように直感的に運転操作でき、旋回時の走行安定性にも優れ、万人、特に女性や年配者が容易かつ安全に運転できる。また、前輪懸架機構の部品点数が少なく、構造が簡易であるため、これを備えた電動式などの三輪車両を低コストで生産できる。これらの結果、本発明の三輪車両は、普段使いの足として好適に利用できる。
また、この三輪車両は、床板または車体フレームに固定された座席を有することで、座った状態で運転できる。これにより立った状態での運転に比べ、運転者の重心位置が低いため、より転倒しにくく、走行安定性に優れる。また、長時間の運転でも疲れにくいため、女性や、年配者などが容易に乗ることができる。さらに、座った状態での運転操作は、上半身主体の運転操作となり、立ち状態での運転に比べて車体を傾斜させにくいが、本発明の前輪懸架機構を備えた三輪車両は、前輪の転舵を傾斜と独立して行えるため、座席付きの三輪車両であっても、自転車のように容易かつ安全に旋回できる。
前輪懸架機構を備えた三輪車両の斜視図である。 前輪懸架機構の拡大斜視図である。 前輪懸架機構を備えた三輪車両を上方から見た平面図である。 前輪懸架機構を前方から見た平面図である。 前輪懸架機構の側面図である。 復帰機構の断面図および平面図である。 座席無しの三輪車両の斜視図である。 前輪が転舵した状態の図である。 車両が傾斜した状態の図である。
本発明の前輪懸架機構の一例について、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の前輪懸架機構を備えた電動式の三輪車両を斜め前方から見た斜視図である。図1は、車両全体の図である。以後、電動式三輪車両を、単に三輪車両、または車両ともいう。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は、車両進行方向を向いて車両に乗った運転者から見た方向を示す。
図1に、本発明の電動式の三輪車両の一例として、三輪車両の斜視図を示す。図1に示すように、三輪車両2は、車体5と、その左右に配置される左右一対の前輪3と、1つの後輪4と、座席50と、本発明の前輪懸架機構1とを備えている。前輪懸架機構1には、運転者が三輪車両2の運転操作を行う際に把持する把持部22を有する転舵部材18が設けられている。把持部22には、三輪車両を加速させるためのアクセルボタンや、ブレーキなどが設けられている(図示省略)。
前輪懸架機構1は、転舵部材18を床板に沿って倒すための折り畳み部31を有している。折り畳み部31は、転舵部材18の下部に設けられ、転舵部材18は、その根元部分で折り畳むことができる。折り畳まれた転舵部材18は、車体5に沿うように倒れることで、折り畳み後の三輪車両2の小型化が図れる。これにより、持ち運びや、保管性に優れる。座席50の座板は、車両進行方向に対して横方向に開くことができる。それにより、折り畳んだ転舵部材18を、座席の支柱の間に収めることができ、小型化できる。転舵部材は、その長さを調整するための長さ調節部を有していてもよい。それにより、折り畳み部で転舵部材を折り畳む際に、座席と干渉せずに小型化できるとともに、運転者の体格に合わせて、最適な運転姿勢がとれるように調節できる。
車体5は、両足を載せる一枚の床板7、および床板7の下部に設けられた車体フレーム6を有している。車体フレーム6は、その内部に、動力源であるバッテリーと、モーターなどの駆動装置とを備えている(図示省略)。動力源や、駆動装置は、車体の内部に限らず、座席の内部に設けることができる。車両を低重心化させる観点からは、車体フレーム内部に設けることが好ましい。駆動装置は、後輪を駆動させることにより、車両が走行する。なお、本発明において、動力源としては電動式の他、ガソリン燃料などを用いる内燃機関式のエンジンであってもよい。
座席50は、車体5の後部に固定して設けられている。座席は、車体に固定しなくてもよく、例えば、車体からの取り外しや、折り畳みが自由にできるように設けられてもよい。床板7は、車体フレーム6の上に固定されている。床板7の左右方向の幅は、約30cmであり、床板上面の接地面からの高さは、約15cmである。乗りやすさや、床板上に荷物を載せる観点から、床板の左右方向の幅は、例えば、15~50cmの範囲内であることが好ましい。また、床板上面の接地面からの高さは、例えば、5~30cmの範囲内であることが好ましい。床板の上には、運転者が前方を向いて、両足を揃えて載せることができる。運転者は、座席に座った状態で三輪車両を運転する。
一対の前輪3は、前輪懸架機構1の左右にそれぞれ設けられており、1つの後輪4は、車体フレーム6の後部に設けられている。一対の前輪と後輪には、各車輪に1つずつディスクブレーキが設けられており、一対の前輪と後輪のブレーキはそれぞれ独立している。また、一対の前輪には、所定の空気圧で窒素ガスが充填されており、衝撃吸収機能も果たしている。一対の前輪と後輪の直径は、約20cmである。扱いやすさや、低重心化の観点から、一対の前輪と後輪の直径は、10~30cmであることが好ましい。走行時は、30km以上の速度での走行も可能であるが、万人が安全に運転できる観点から、20km以下での走行が好ましい。
本発明の前輪懸架機構の一例の詳細について、図2、図3、および図4に基づいて説明する。図2は、図1に示した車両前部の前輪懸架機構の拡大斜視図である。図3は、図1に示した車両を上方から見た平面図である。図3(a)は、車両全体の図であり、図3(b)は、車両右前部の拡大図である。図4は、図1に示した車両の前輪懸架機構を前方から見た平面図である。
図2に示すように、前輪懸架機構1は、一対の前輪3を転舵するための転舵機構8と、一対の前輪3を傾斜させるための傾斜機構9と、一対の前輪3にそれぞれ固定されて転舵機構8と傾斜機構9を一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構10とを備えている。
リンク機構について、図2を用いて説明する。左右一対のリンク機構10は、、ナックル11およびキングピン12をそれぞれ有している。キングピン12は、その上部に第一ジョイント部13を、その下部に第二ジョイント部14を有している。ナックル11は、キングピン12に固定されており、ナックル11とキングピン12との固定箇所からは、前方にナックルアーム15が延出している。ナックルアーム15の先端には、後述するタイロッド16が連結される第四ジョイント部17が設けられている。
図3(a)に示すように、ナックルアーム15は、後輪4の回転中心100と、キングピン12の中心軸101を繋いだ線の延長線mに沿うように、ナックル11とキングピン12との固定箇所から延出して設けられている。ナックルアーム15は、車両進行方向よりも外側を向いた角度でキングピン12に固定されている。ここで、車両進行方向よりも外側とは、右側のナックルアームの場合は、右斜め前方を意味し、左側のナックルアームの場合は、左斜め前方を意味する。左右のナックルアーム15の長さは同じであるため、左右の第四ジョイント部17と、左右のキングピン12の中心軸101の4点を繋ぐと台形となり、アッカーマン機構を満たす形状となっている。これにより、車両の旋回時の内側の前輪の舵角は、外側の前輪の舵角よりも大きくなるため、全ての車輪が滑らかに動き、走行安定性に優れる。また、キングピン12と前輪3の間には、前輪3に固定されたディスクブレーキ(図示省略)があるため、ナックルアーム15の幅は、該ディスクブレーキに接触しないように設定されている。
転舵機構について、図2を用いて説明する。転舵機構は、左右一対の前輪に舵角を与え、転舵するために設けられている。転舵機構8は、転舵部材18と、第一軸受部材19と、連結部材20と、タイロッド16とを有している。転舵部材18は、接地面に対して垂直に設けられている。連結部材20の上部には、左右一対の第三ジョイント部21が設けられている。タイロッド16は、左右一対で設けられ、一対のタイロッド16の両端は、連結部材20の第三ジョイント部21と、ナックルアーム15の先端の第四ジョイント部17にそれぞれ連結されている。第三ジョイント部21、および第四ジョイント部17にはボールジョイントが用いられており、操舵部材の回動と組み合わさることで、タイロッド16は上下方向だけでなく、左右方向にも動く。
図3(b)を用いて、転舵機構の好ましい形態について説明する。転舵時の前輪3の滑らかな動きのためには、転舵部材18の回動の中心軸となる回動軸102と第三ジョイント部21との間の距離L1と、キングピン12の中心軸101と第四ジョイント部17との間の距離L2は、同一であることが好ましい。連結部材20の回動と、ナックルアーム15の回動が、負荷なく連動できるからである。
図2に示すように、第一軸受部材19は、転舵部材18と内接して相互に回動自在に摺動する。連結部材20は、転舵部材18に固定されており、転舵部材18の回動角度と同じ角度だけ回動する。転舵部材18は、上端に把持部22を有している(図1参照)。運転者が、把持部を把持して転舵部材18の回動軸を中心に回動させると、それに連動して連結部材20が回動する。連結部材20の回動は、タイロッド16を通じてナックル11を回動する。このように、転舵部材18の回動力は、連結部材20、タイロッド16、ナックル11へと伝達されることで、一対の前輪3は転舵する。
例えば、把持部を握って転舵部材18を左方向へ回動した場合、連結部材20は、転舵部材18の回動角度と同じ角度だけ左方向へ回動する。連結部材20が左方向へ回動すると、タイロッド16を通じてナックル11も左方向へ回動し、一対の前輪3は左方向へ転舵する。
転舵部材を回動させた場合の車両の簡略図を図8に示す。図8は転舵部材を左方向に転舵した場合の車両の状態を、同時に6つの方向から見た図である。図8(a)は車両を左前方の斜め上から見た斜視図であり、図8(b)は前方から見た平面図である。図8(c)は上方から見た平面図であり、図8(d)は右側から見た平面図である。図8(e)は下方から見た平面図であり、図8(f)は左側から見た平面図である。図8に示すように、転舵部材18の傾斜無しで、すなわち車両2が傾斜することなく、一対の前輪3は独立して転舵できる。
以下、再度図2を用いて傾斜機構について説明する。
傾斜機構は、一対の前輪および車体を傾斜させるために設けられている。傾斜機構9は、2つのアッパーアーム24と、1つのロアアーム25とを有する。車体フレーム6は、フロントフレーム23を車両進行方向の前方に有しており、フロントフレーム23は、左右一対の前輪3の間に設けられている。ロアアーム25は、アーム部26とシャフト部27とを有する1つの部材である。アーム部26の両端は、左右一対のリンク機構10の下部に連結している。具体的には、アーム部26の両端は、左右のキングピン12の下部の第二ジョイント部14に連結している。シャフト部27は、アーム部26の中央から車体フレーム6に向けて垂直に延出し、フロントフレーム23に一部が内包されている。シャフト部27は、床板7の高さよりも低く、接地面に対して平行に、フロントフレーム23に対して相対的に回動自在に連結されている(図4参照)。これにより、車両の低重心化、および低床化が図られる。車両の低重心化により、走行安定性が高まるため、運転に習熟していない運転者でも転倒しにくく、安全に運転できる。また、低床化により、三輪車両への乗降がしやすいため、女性や、年配者、足の不自由な運転者などにも利用しやすい。なお、車体フレームは、フロントフレームを含まなくてもよく、シャフト部は、車体フレームにその一部が内包されていてもよい。
図4を用いて、車両を前方から見た場合の各部材の位置関係について説明する。図4は、前輪懸架機構からタイロッドを外した状態の図である。アーム部26の中央部とシャフト部27の高さは、左右一対の第二ジョイント部14に連結するロアアーム25の両端の高さよりも高い。
これにより、車高を、最低地上高よりも高くできるため、接地面に凹凸がある場合でも、車体が接地面の凹凸に接触しにくい。ここで、「車高」は、車体フレーム6の下面と接地面との間の最短距離を意味する。また、「最低地上高」は、キングピン12の下端と接地面との間の最短距離を意味する。
アーム部26の横幅は、車体フレーム6の横幅よりも長くすることが好ましい。ここで、「アーム部の横幅」は、左右一対のキングピン12に連結するアーム部26の左端と右端の直線距離を意味する。また、「車体の横幅」は、車体進行方向に対する車体5の左右方向の長さのうち、最も長い部分の長さを意味する。
これにより、車体フレーム6および車体5を小型としながら、前輪間距離を長く確保でき、転倒しにくい構造となる。また、車両を前方から見た場合、一対の前輪3の間に車体5が収まり、小型化が図られているため、前輪が通過可能であれば、狭い道でも容易に通行でき、取り扱いが容易である。さらに、車体フレーム6と床板7の横幅が相対的に狭くなるため、床板7が1枚構成で傾斜する構造としながら、傾斜時の接地面との接触がしにくい構造となる。
上述の通り、ロアアームは、アーム部と、シャフト部から構成される1つの部材である。ロアアームは、前輪の傾斜のために各部を連結する機能だけでなく、車体に対して相対的に回動する機能を有する。また、ロアアームは、荷重をアッパーアームへと分散して高い強度を発現させる、荷重支持機能を併せ持っている。これにより、本発明の前輪懸架機構は、部品点数が少なく、構造が簡易であるため、低コストで生産できる。
ロアアームの形状は、アーム部の両端と中央部を一直線上に配置し、T字形状であってもよい。この場合、さらなる低床化が図られるとともに、部材コストも低減されるため、舗装された路面を走行する用途などに、特に好ましい。
2つのアッパーアーム24は、車体フレーム6側から左右に延出し、一対のリンク機構10の上部にそれぞれ連結している。具体的には、2つのアッパーアーム24は、車体フレーム6の一部であるフロントフレーム23の上部から左右へ延出している。アッパーアーム24の両端は、リンク機構10の上部の第一ジョイント部13と、フロントフレーム23がその上部に有する第五ジョイント部28にそれぞれ連結されている。第五ジョイント部28にはブッシュや、転がり軸受が用いられており、第五ジョイント部28においてアッパーアーム24は上下方向にのみ回動する。また、第一ジョイント部13にはボールジョイントが用いられており、アッパーアーム24が上下方向に回動するだけでなく、第一ジョイント部13がアッパーアーム24に対して舵角方向に傾斜する。
フロントフレーム23の下部には、シャフト部27を内接して摺動可能な第二軸受部材29が設けられている。フロントフレーム23の高さは、左右の前輪3の高さよりも低い。また、車体5の床板7の高さは、左右の前輪3の高さよりも低い。ここで、「フロントフレームの高さ」は、左右の前輪3をその回転軸方向に見た場合のフロントフレーム23の上端と接地面との距離を意味し、「左右の前輪の高さ」は、同様に見た場合の前輪3の上端と接地面との距離を意味する。「床板の高さ」は、同様に見た場合の床板の最低面と接地面との距離を意味する。
旋回時の車体の傾斜角度が大きくなりすぎると、床板の側部が接地面に接触しやすくなるおそれがある。そのため、最大傾斜角度は20°以下であることが好ましい。ここで、「傾斜角度」は、操舵部材が前輪の接地面に対して垂直、すなわち、床板が接地面に対して水平な状態を0°とした場合に、その状態から右または左に傾斜した角度を意味する。また、「最大傾斜角度」は、旋回時に車両を傾斜させる際の最大の傾斜角度を意味する。また、普段使いの足として、万人が容易に運転操作でき、容易かつ安全に旋回できるようにするため、最大傾斜角度は17°以下であることがより好ましい。傾斜角度の最大値をこのように低角度に制限する場合であっても、本発明では、前輪の転舵と、車体の傾斜を独立して行えるため、十分な旋回性能を有する。
第一軸受部材19は、転舵部材18と内接する構造であるため、転舵部材18の傾斜と同じ角度だけ傾斜する。第一軸受部材19は、フロントフレーム23を介して車体フレーム6に固定されている。運転者が転舵部材18を左右方向に傾斜した場合、転舵部材18は、シャフト部27の中心軸103を傾斜の支点として傾斜する。なお、転舵部材18の傾斜は、前輪懸架機構1の構造上、左右方向にのみ傾斜し、前後方向には傾斜しない。
例えば、転舵部材18を右方向へ傾斜させた場合、第一軸受部材19も右方向へ傾斜し、それに伴い第五ジョイント部28も右へ傾斜する。その際、車体フレーム6も右へ傾斜する。第五ジョイント部28の右側への傾斜による傾斜力は、右側のアッパーアーム24により第一ジョイント部13へ伝達され、キングピン12が右に傾斜することで、キングピン12に固定されている前輪3も右に傾斜する。この場合、アッパーアーム24の動きに比べて、ロアアーム25のアーム部26は、傾斜の支点となるシャフト部に繋がっているため、傾斜角度の変化量は著しく小さい。これにより、ロアアーム25のアーム部26は1つであるにもかかわらず、運転に必要な傾斜角度を十分に得ることができる。また、転舵部材、床板、車体フレーム、および一対の前輪が同方向に傾斜するので、自然な感覚で操作ができる。
転舵部材を傾斜させた場合の車両の簡略図を図9に示す。図9は転舵部材18を右側に傾斜させた場合の車両2の状態を、同時に6つの方向から見た図である。図9(a)は車両2を左前方の斜め上から見た斜視図であり、図9(b)は前方から見た平面図である。図9(c)は上方から見た平面図であり、図9(d)は右側から見た平面図である。図9(e)は下方から見た平面図であり、図9(f)は左側から見た平面図である。図9に示すように、転舵部材18の回動無しで、前輪3の転舵とは独立して、車体5、一対の前輪3、後輪4、座席50の全てを同方向へ傾斜できる。
旋回のための運転操作は、転舵部材の傾斜による、前輪の接地面に対する角度(キャンバー角)の変化と、転舵部材の把持部を介した前輪の舵角の変化により行う。特に、本発明の前輪懸架機構は、キャンバー角の変化と、前輪の舵角の変化を、それぞれ、独立して行うことができる。具体的には、転舵部材を左右に傾斜すると、ロアアームのアーム部が前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、床板、車体フレーム、および一対の前輪が、床板の下部に位置するシャフト部の中心軸を傾斜の支点として転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜する。また、転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、一対の前輪は、傾斜方向と独立的に舵角が変化する。
自転車の操作において、低速時には車両を殆ど傾斜させずに舵角を変化させて曲がり、速度の上昇につれて体重移動により傾斜角度を少し取りつつ舵角も変化させて曲がる。この一連の操作感覚は、自転車に乗り慣れた人であれば有している感覚である。傾斜と舵角の変化が機構上連動しているような場合、この自転車での感覚との差異により、運転に違和感が生じるものと考えられる。本発明では、所定の低重心構造などを有しつつ、前輪の転舵と車体の傾斜を独立して行える構造を備えることで、三輪車両を自転車のように直感的に運転操作できる。これにより、路面の凹凸や、傾斜など、路面状況に応じて、自転車同様の感覚で運転操作が可能となる。
再度図4を用いて転舵機構と傾斜機構の間の好ましい関係性について説明する。
転舵と傾斜を同時に行う際の前輪の滑らかな動きのためには、第五ジョイント部28の高さは、第三ジョイント部21の高さよりも低いことが好ましい。連結部材20の傾斜と、フロントフレーム23の傾斜が、互いに干渉しにくく、負荷なく独立して動けるからである。ここで、「第五ジョイント部の高さ」は、第五ジョイント部28の回動中心の接地面からの高さを意味し、「第三ジョイント部の高さ」は、第三ジョイント部21のボールジョイントの中心の接地面からの高さを意味する。
図5に、図1に示した三輪車両の前輪周囲の側面図を示す。図5に示すように、キングピン12の中心軸は、接地面に対して垂直である。また、キングピン12は、キングピン12の前輪固定部30よりも車両進行方向の前方に固定されている。前輪3の回転軸方向に向かって、すなわち車両を側面から見た場合、キングピン12の中心軸の延長線と接地面との交点105は、前輪3と接地面との接地点104よりも前方に位置する。ここで、キングピンの中心軸と前輪固定部との間の距離を、トレール長という。具体的には、車両を側面から見た場合に、キングピンの中心軸の延長線と接地面との交点と、前輪と接地面の接地点との距離のことを「トレール長L3」という。また、当該交点が、当該接地点よりも前方に位置することを、「ポジティブトレール」という。
前輪とキングピンの関係をポジティブトレールとすることで、小型の三輪車両用の小径の車輪でも、高い直進安定性と、優れた旋回性能を両立することができ、走行安定性により優れるため好ましい。また、キングピンの中心軸を接地面に対して垂直とすることで、転舵しやすく握りゴケを抑制でき、また、製造が容易となり生産性に優れる。なお、本発明の三輪車両は、上述のとおり、車輪の直径が小径(10~30cm)であることから、キャスター角による恩恵を受けにくく、このような垂直のキングピン構造を採用しやすい。
トレール長L3は、例えば20mm以下であることが好ましい。また。トレール長L3と、前輪の直径との比率は、0.3よりも小さいことが好ましい。上記範囲内とすることで、直進安定性と旋回性能の両立がしやすくなる。トレール長と、ロアアームのシャフト部の中心軸と第三ジョイント部との距離は、転舵部材の転舵と傾斜を同時に行っても、タイロッドと、ナックルとの間での干渉が起こりにくいように設定する。
シャフト部とフロントフレームの間には、三輪車両が旋回した後の床板、車体フレーム、および一対の前輪の傾斜を非傾斜状態へ戻すための復帰機構が設けられている。以下、図6を用いて復帰機構を説明する。図6には、復帰機構を有するシャフト部とフロントフレームの一例を示す。図6(a)は、復帰機構をシャフト部の中心軸方向に見た場合の断面図である。図6(b)は、図6(a)におけるA-A’線断面図であり、復帰機構をシャフト部の中心軸方向に対して垂直に側方から見た場合の断面図である。図6(c)は、図6(a)におけるB矢視図であり、復帰機構をシャフト部の上方から接地面に向かって見た場合の平面図である。図6(d)は、フロントフレームの傾斜により変形した復帰機構をシャフト部の中心軸方向に見た場合の断面図である。なお、車体フレームがフロントフレームを有さず、一体的な構造である場合には、復帰機構は、シャフト部と、車体フレームの間に設けられていてもよい。
シャフト部27と、フロントフレームの下部プレート23aとの間には、復帰機構32が設けられている。復帰機構32は、支持部材33と弾性体34とを含んでいる。シャフト部27の下側には、シャフト部27の中心軸に直交して支持部材33が固定されている。支持部材33は、シャフト部27に対して、溶接により固定されている。弾性体34は、支持部材33に対向して、フロントフレームの下部プレート23aに固定されている。弾性体34は、フロントフレームの下部プレート23aに接着剤により固定されており、弾性体34の素材はウレタンゴムである。
復帰機構による復帰動作の詳細について、説明する。車両の旋回のために転舵部材が傾斜すると、フロントフレームの下部プレート23aも傾斜する。その場合、シャフト部27は、フロントフレームの第二軸受部材(図示省略)と摺動しながら、フロントフレームに対して相対的に回動する。フロントフレームが傾斜すると、弾性体34は、支持部材33、フロントフレームの下部プレート23aとの間で圧縮されて変形する。変形した弾性体34は、フロントフレームの下部プレート23aに対して、非傾斜状態へと戻そうとする反発力が発生する(図6(d)参照)。これにより、復帰機構は、旋回時のフロントフレームの傾斜状態を、旋回後には非傾斜状態へと戻すことができる。本作用により、運転者が運転操作に要する力を補助し、運転操作がより容易になるため、本発明の前輪懸架機構を備えた電動式などの三輪車は、女性や、年配者の使用に適する。
図6に示した復帰機構を有する前輪懸架機構を備えた三輪車両は、最大傾斜角度が上記のとおり20°以下であることが好ましい。これにより、過度な車体の傾斜を抑制できるので、走行安定性に優れ、女性や、年配者でも容易に運転操作ができる。最大傾斜角度は、傾斜機構の構成や、下記の復帰機構の構成によって調整できる。
復帰機構は、弾性体の大きさや、形状、弾性率、もしくは、支持部材の大きさや、形状、または、各部材の取付方法(弾性体と支持部材との位置関係)によって、車体の傾斜可能な角度や、傾斜の状態から補助する力などを調整できる。
例えば、弾性体としては、ウレタンゴムやウレタン発泡体のようなゴムばねのほか、金属ばねや、空気ばねなどであってもよい。空気ばねを用いた場合、微細な振動を減衰できるため、走行安定性の向上の観点から好ましい。また、弾性体は、支持部材とフロントフレームの下部プレートとの間だけでなく、上部プレートとの間にも設けてもよい。その結果、支持プレートが上下から挟まれることとなるため、車体の傾斜時には、フロントフレームの下部プレートおよび上部プレートの両方から、弾性体を介して反発力を受ける。それにより、車体が傾斜状態からより復帰しやすくなるため好ましい。
図7には、座席を有しない電動式の三輪車両の一例を示す。図7に示す三輪車両2’は、図1に示した三輪車両2とは、座席が無いこと以外は同様の構成である。運転者は、三輪車両2’を運転する場合、床板7の上に立って、前方を向いて運転する。その際、運転者は立っているため、下半身を使って、左右方向への体重移動を行いやすく、旋回時には、積極的に車体を傾斜させた運転が可能である。
一方、座席付きの三輪車両に座って運転する場合、座席無しの三輪車両に立って運転する場合と比べ、重心位置が低くなるとともに、上半身主体の運転操作となる。その場合、立ち状態での運転に比べて車体を傾斜させにくいが、本発明の前輪懸架装置を備えた三輪車両は、前輪の舵角の変化を、車体の傾斜と独立して行えるため、座席付きの三輪車両であっても、容易かつ安全に旋回できる。
本発明の三輪車両用のリーン式前輪懸架機構は、電動式などの三輪車両の低床化、低重心化、および小型化が可能で、自転車のように直感的な運転操作がしやすく、走行安定性に優れ、低コストで生産可能であるので、万人が気軽に利用でき、通勤や、通学、買い物など、日常的な移動の場面に幅広く利用できる。
1 前輪懸架機構
2、2’ 三輪車両
3 前輪
4 後輪
5 車体
6 車体フレーム
7 床板
8 転舵機構
9 傾斜機構
10 リンク機構
11 ナックル
12 キングピン
13 第一ジョイント部
14 第二ジョイント部
15 ナックルアーム
16 タイロッド
17 第四ジョイント部
18 転舵部材
19 第一軸受部材
20 連結部材
21 第三ジョイント部
22 把持部
23 フロントフレーム
23a フロントフレームの下部プレート
24 アッパーアーム
25 ロアアーム
26 アーム部
27 シャフト部
28 第五ジョイント部
29 第二軸受部材
30 前輪固定部
31 折り畳み部
32 復帰機構
33 支持部材
34 弾性体
50 座席
100 回転中心
101、103 中心軸
102 回動軸
104 接地点
105 交点
本発明の前輪懸架装置は、両足を載せる床板の下部に設けられた車体フレームと、左右一対の前輪を備えた三輪車両用の前輪懸架機構であって、上記前輪懸架機構は、上記一対の前輪を転舵するための転舵機構と、上記一対の前輪を傾斜させるための傾斜機構と、上記一対の前輪にそれぞれ固定されて上記転舵機構と上記傾斜機構を上記一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構とを備え、上記傾斜機構は、2つのアッパーアームと、1つのロアアームとを有し、上記アッパーアームは、上記車体フレーム側から左右に延出して上記一対のリンク機構のそれぞれの上部に連結され、上記ロアアームは、その両端が上記一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から上記車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、上記シャフト部は、上記車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、上記転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、上記リンク機構は、上記アッパーアームおよび上記ロアアームが連結するキングピンを有し、上記キングピンの中心軸は、上記前輪を側面からみて上記前輪の接地面に対して垂直であるとともに、上記キングピンの前輪固定部よりも車両進行方向の前方に配置され、上記転舵部材を左右に傾斜すると、上記ロアアームの上記アーム部が上記前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪が、上記床板の下部に位置する上記シャフト部の中心軸を傾斜の支点として上記転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、上記転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、上記一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化することを特徴とする。
本発明の前輪懸架装置は、両足を載せる床板の下部に設けられた車体フレームと、左右一対の前輪を備えた三輪車両用の前輪懸架機構であって、上記前輪懸架機構は、上記一対の前輪を転舵するための転舵機構と、上記一対の前輪を傾斜させるための傾斜機構と、上記一対の前輪にそれぞれ固定されて上記転舵機構と上記傾斜機構を上記一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構とを備え、上記傾斜機構は、2つのアッパーアームと、1つのロアアームとを有し、上記アッパーアームは、上記車体フレーム側から左右に延出して上記一対のリンク機構のそれぞれの上部に連結され、上記ロアアームは、その両端が上記一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から上記車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、上記シャフト部は、上記車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、上記転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、上記転舵部材を左右に傾斜すると、上記ロアアームの上記アーム部が上記前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪が、上記床板の下部に位置する上記シャフト部の中心軸を傾斜の支点として上記転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、上記転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、上記一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化し、上記前輪懸架機構は、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪の傾斜を戻すための復帰機構を有し、上記復帰機構は、上記シャフト部の中心軸に対して直交して固定される支持部材と、この支持部材に対向して上記車体フレーム側に固定される弾性体とを有し、上記弾性体は、上記シャフトの回転に伴う上記支持部材の傾斜により圧縮されることで生じる反発力により、上記支持部材を非傾斜状態に戻すことを特徴とする。
上記前輪懸架機構は、上記転舵部材を上記床板に沿って倒すための折り畳み部を有していることを特徴とする。
本発明の三輪車両は、両足を載せる床板と、上記床板の下部に設けられた車体フレームと、上記車体フレームの車両進行方向の前方に設けられた左右一対の前輪と、上記車体フレームの車両進行方向の後方に設けられた駆動輪である後輪と、上記一対の前輪を懸架する前輪懸架機構とを備えてなる三輪車両であって、上記前輪懸架機構は、上記一対の前輪を転舵するための転舵機構と、上記一対の前輪を傾斜させるための傾斜機構と、上記一対の前輪にそれぞれ固定されて上記転舵機構と上記傾斜機構を上記一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構とを備え、上記傾斜機構は、2つのアッパーアームと、1つのロアアームとを有し、上記アッパーアームは、上記車体フレーム側から左右に延出して上記一対のリンク機構のそれぞれの上部に連結され、上記ロアアームは、その両端が上記一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から上記車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、上記シャフト部は、上記車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、上記転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、上記リンク機構は、上記アッパーアームおよび上記ロアアームが連結するキングピンを有し、上記キングピンの中心軸は、上記前輪を側面からみて上記前輪の接地面に対して垂直であるとともに、上記キングピンの前輪固定部よりも車両進行方向の前方に配置され、上記転舵部材を左右に傾斜すると、上記ロアアームの上記アーム部が上記前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪が、上記床板の下部に位置する上記シャフト部の中心軸を傾斜の支点として上記転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、上記転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、上記一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化することを特徴とする。
本発明の三輪車両は、両足を載せる床板と、上記床板の下部に設けられた車体フレームと、上記車体フレームの車両進行方向の前方に設けられた左右一対の前輪と、上記車体フレームの車両進行方向の後方に設けられた駆動輪である後輪と、上記一対の前輪を懸架する前輪懸架機構とを備えてなる三輪車両であって、上記前輪懸架機構は、上記一対の前輪を転舵するための転舵機構と、上記一対の前輪を傾斜させるための傾斜機構と、上記一対の前輪にそれぞれ固定されて上記転舵機構と上記傾斜機構を上記一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構とを備え、上記傾斜機構は、2つのアッパーアームと、1つのロアアームとを有し、上記アッパーアームは、上記車体フレーム側から左右に延出して上記一対のリンク機構のそれぞれの上部に連結され、上記ロアアームは、その両端が上記一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から上記車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、上記シャフト部は、上記車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、上記転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、上記転舵部材を左右に傾斜すると、上記ロアアームの上記アーム部が上記前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪が、上記床板の下部に位置する上記シャフト部の中心軸を傾斜の支点として上記転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、上記転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、上記一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化し、上記前輪懸架機構は、上記床板、上記車体フレーム、および上記一対の前輪の傾斜を戻すための復帰機構を有し、上記復帰機構は、上記シャフト部の中心軸に対して直交して固定される支持部材と、この支持部材に対向して上記車体フレーム側に固定される弾性体とを有し、上記弾性体は、上記シャフトの回転に伴う上記支持部材の傾斜により圧縮されることで生じる反発力により、上記支持部材を非傾斜状態に戻すことを特徴とする。

Claims (6)

  1. 両足を載せる床板の下部に設けられた車体フレームと、左右一対の前輪を備えた三輪車両用の前輪懸架機構であって、
    前記前輪懸架機構は、前記一対の前輪を転舵するための転舵機構と、前記一対の前輪を傾斜させるための傾斜機構と、前記一対の前輪にそれぞれ固定されて前記転舵機構と前記傾斜機構を前記一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構とを備え、
    前記傾斜機構は、2つのアッパーアームと、1つのロアアームとを有し、
    前記アッパーアームは、前記車体フレーム側から左右に延出して前記一対のリンク機構のそれぞれの上部に連結され、
    前記ロアアームは、その両端が前記一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から前記車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、前記シャフト部は、前記車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、
    前記転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、
    前記転舵部材を左右に傾斜すると、前記ロアアームの前記アーム部が前記前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、前記床板、前記車体フレーム、および前記一対の前輪が、前記床板の下部に位置する前記シャフト部の中心軸を傾斜の支点として前記転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、前記転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、前記一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化することを特徴とする前輪懸架機構。
  2. 前記リンク機構は、前記アッパーアームおよび前記ロアアームが連結するキングピンを有し、
    前記キングピンの中心軸は、前記前輪を側面からみて前記前輪の接地面に対して垂直であるとともに、前記キングピンの前輪固定部よりも車両進行方向の前方に配置されていることを特徴とする請求項1記載の前輪懸架機構。
  3. 前記前輪懸架機構は、前記床板、前記車体フレーム、および前記一対の前輪の傾斜を戻すための復帰機構を有し、
    前記復帰機構は、前記シャフト部の中心軸に対して直交して固定される支持部材と、この支持部材に対向して前記車体フレーム側に固定される弾性体とを有し、
    前記弾性体は、前記シャフトの回転に伴う前記支持部材の傾斜により圧縮されることで生じる反発力により、前記支持部材を非傾斜状態に戻すことを特徴とする請求項1または請求項2記載の前輪懸架機構。
  4. 前記前輪懸架機構は、前記転舵部材を前記床板に沿って倒すための折り畳み部を有していることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項記載の前輪懸架機構。
  5. 両足を載せる床板と、前記床板の下部に設けられた車体フレームと、前記車体フレームの車両進行方向の前方に設けられた左右一対の前輪と、前記車体フレームの車両進行方向の後方に設けられた駆動輪である後輪と、前記一対の前輪を懸架する前輪懸架機構とを備えてなる三輪車両であって、
    前記前輪懸架機構は、前記一対の前輪を転舵するための転舵機構と、前記一対の前輪を傾斜させるための傾斜機構と、前記一対の前輪にそれぞれ固定されて前記転舵機構と前記傾斜機構を前記一対の前輪にリンクさせる左右一対のリンク機構とを備え、
    前記傾斜機構は、2つのアッパーアームと、1つのロアアームとを有し、
    前記アッパーフレームは、前記車体フレーム側から左右に延出して前記一対のリンク機構のそれぞれの上部に連結され、
    前記ロアアームは、その両端が前記一対のリンク機構の下部に連結するアーム部と、該アーム部の中央から前記車体フレームに向けて垂直に延出するシャフト部とを有し、前記シャフト部は、前記車体フレームに対して相対的に回動自在に連結され、
    前記転舵機構は、運転者が操作する転舵部材を有し、
    前記転舵部材を左右に傾斜すると、前記ロアアームの前記アーム部が前記前輪の接地面に対して略水平を維持しつつ、前記床板、前記車体フレーム、および前記一対の前輪が、前記床板の下部に位置する前記シャフト部の中心軸を傾斜の支点として前記転舵部材の傾斜方向と同方向に傾斜し、前記転舵部材を回転軸の周方向へ回転すると、前記一対の前輪は、傾斜と独立して舵角が変化することを特徴とする三輪車両。
  6. 前記三輪車両は、前記床板または前記車体フレームに固定された座席を有することを特徴とする請求項5記載の三輪車両。
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