JP2022025161A - イオン液体を含むレジスト下層膜形成組成物 - Google Patents

イオン液体を含むレジスト下層膜形成組成物 Download PDF

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哲也 木村
Tetsuya Kimura
裕和 西巻
Hirokazu Nishimaki
裕斗 緒方
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Abstract

【課題】高温時における低粘度性を付与させることで、熱リフロー性を高め、パターンへの充填性を向上させることができるレジスト下層膜形成組成物の提供。【解決手段】少なくとも一種のイオン液体、ポリマー、架橋剤、架橋反応を促進させる化合物及び有機溶媒を含む、レジスト下層膜形成組成物。上記イオン液体が架橋部位を有する。上記イオン液体がポリマーの質量に対し1.0質量%乃至90質量%の量含まれる。上記イオン液体が下記式(6)で表されるカチオン構造を有する。TIFF2022025161000045.tif38136【選択図】なし

Description

本発明は、段差を有する基板に平坦化膜を形成するためのレジスト下層膜形成組成物とそのレジスト下層膜を用いた平坦化された積層基板の製造方法に関する。
従来から半導体デバイスの製造において、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。上記微細加工はシリコンウェハー等の被加工基板上にフォトレジスト組成物の薄膜を形成し、その上に半導体デバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像し、得られたフォトレジストパターンを保護膜としてシリコンウェハー等の被加工基板をエッチング処理する加工法である。ところが、近年、半導体デバイスの高集積度化が進み、使用される活性光線もKrFエキシマレーザ(248nm)からArFエキシマレーザ(193nm)へと短波長化されてきている。これに伴い、活性光線の基板からの乱反射や定在波の影響が大きな問題となり、フォトレジストと被加工基板の間に反射防止膜を設ける方法が広く適用されるようになってきた。また、更なる微細加工を目的として、活性光線に極端紫外線(EUV、13.5nm)や電子線(EB)を用いたリソグラフィー技術の開発も行われている。EUVリソグラフィーやEBリソグラフィーでは一般的に基板からの乱反射や定在波が発生しないために特定の反射防止膜を必要としないが、レジストパターンの解像性や密着性の改善を目的とした補助膜として、レジスト下層膜は広く検討され始めている。
ところが、露光波長の短波長化に伴って焦点深度が低下することで、精度よく所望のレジストパターンを形成するためには、基板上に形成された被膜の平坦化性を向上させることが重要となっている。すなわち、微細なデザインルールを持つ半導体装置を製造するためには、基板上に段差なく平坦に塗膜することが可能なレジスト下層膜が必要不可欠となる。
例えば、炭素原子数2乃至10のアルコキシメチル基、炭素原子数1乃至10のアルキル基を有する架橋性化合物を含むレジスト下層膜形成組成物が開示されている(特許文献1参照。)その組成物の使用によりホールパターンを有する基板に塗布した時に埋め込み性が良好であることが示されている。
また、フェニルナフチルアミンを用いたノボラック樹脂を含むレジスト下層膜形成組成物が開示されている。(特許文献2参照。)
そして、フェニルナフチルアミンを用いたノボラック樹脂とt-ブトキシスチレンとを反応させたポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物が開示されている。(特許文献3参照)
国際公開WO2014/208542号パンフレット 国際公開WO2013/047516号パンフレット 国際公開WO2015/151803号パンフレット
レジスト下層膜形成組成物では、フォトレジスト組成物や異なるレジスト下層膜を積層
する際にミキシングが生じないようにするため、主要成分であるポリマー樹脂に自己架橋性部位を導入すること、あるいは架橋剤、架橋触媒等を適当に添加し、高温で焼成(ベーク)することによって、塗布膜を熱硬化させる。それによって、フォトレジスト組成物や異なるレジスト下層膜をミキシングすることなく、積層することが可能となる。しかしながら、このような熱硬化性レジスト下層膜形成組成物は、ヒドロキシル基等の熱架橋形成官能基を有するポリマーと架橋剤と酸触媒(酸発生剤)とを含むため、基板上に形成されたパターン(例えば、ホールやトレンチ構造)に充填される際に、焼成による架橋反応が進行することによって粘度上昇が生じ、パターンへの充填性が悪化することで、成膜後の平坦化性が低下しやすくなる。
本発明では、熱硬化性レジスト下層膜形成組成物の熱リフロー性を高めることで焼成時のパターンへの充填性を改善することを目的とする。すなわち、熱硬化性レジスト下層膜形成組成物の熱リフロー性を向上させるために、該組成物中にイオン性液体を添加することで高温時も塗布膜が低粘度を維持し、焼成時の架橋反応が開始する以前に基板上に平坦化性の高い塗膜を形成するためのレジスト下層膜形成組成物を提供する。
そして、耐熱性も兼ね備えたレジスト下層膜を形成するためのレジスト下層膜形成組成物を提供する。
すなわち、本発明は第1観点として、少なくとも一種のイオン液体、ポリマー、架橋剤、架橋反応を促進させる化合物及び有機溶媒を含む、レジスト下層膜形成組成物に関する。
第2観点として、前記イオン液体が架橋部位を有する第1観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第3観点として、前記イオン液体がポリマーの質量に対し1.0質量%乃至90質量%の量含まれる、第1観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第4観点として、上記イオン液体が下記式(6):
Figure 2022025161000001
[式(6)中R21は、水素原子またはメチル基を示し、R11およびR12は、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、炭素原子数1乃至20のハロアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、炭素原子数7乃至15のアラルキル基、炭素原子数1乃至20のアルコキシ基、アルコキシアルキル基、複素環基、ポリエーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アミノ基、カルボキシル基、アセチル基、-Y-Z基、ハロゲン原子、またはそれらの組み合わせを示す。Yは酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、又はエステル基を示し、Zは炭素原子数1乃至20のアルキル基を示す。]で表されるカチオン構造を有する。
第5観点として、上記ポリマーが少なくとも2つのアミノ基と3つの炭素原子数6乃至40の芳香族環とを含む芳香族化合物(A)の芳香族環と、芳香族ビニル化合物(B)のビニル基との反応により得られる構造体(C)を含むノボラック樹脂を含む第1観点または第2観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第6観点として、構造体(C)が下記式(1):
Figure 2022025161000002
[式(1)中、Rは少なくとも2つのアミノ基と少なくとも3つの炭素原子数6乃至40の芳香族環とを含む有機基であり、
及びRはそれぞれ、水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、複素環基、又はそれらの組み合わせであり、かつ、該アルキル基、該アリール基、該複素環基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、アルコキシ基、又は水酸基で置換されていても良い有機基であり、そしてRとRは互いに環を形成していても良く、Tは炭素原子数6乃至40のアリーレン基である。Tは炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数2乃至10のアルキニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、アセチル基、ヒドロキシメチル基、ハロゲノメチル基、-Y-Z基、ハロゲン原子、またはそれらの組み合わせを示す。Yは酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、又はエステル基を示し、Zは炭素原子数1乃至10のアルキル基を示す。Tは水素原子、メチル基、又はフェニル基を示す。mは0乃至(5+2n)の整数であり、nはTに由来するアリール基のベンゼン環の縮合度を示す。]である第5観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第7観点として、Rが式(2):
Figure 2022025161000003
[式(2)中、Ar、Ar、及びArはそれぞれベンゼン環、又はナフタレン環を示し、R、R、及びRはそれぞれ置換基でありハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、水酸基、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつ、該アルキル基、該アルケニル基又は該アリール基は、エーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良い有機基を表し、
及びRはそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつ、該アルキル基、該アルケニル基又はアリール基は、エーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良い有機基を表し、
n1、n2、n3はそれぞれ0以上であり、R、R、及びRが置換可能な最大数までの整数である。]で示される化合物から誘導される2価の有機基である第6観点に記載
のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第8観点として、RがN,N'-ジフェニル-1,4-フェニレンジアミンから誘導される2価の有機基である第6観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第9観点として、Rが水素原子であり、Rがフェニル基、ナフチル基、アントリル基、及びピレニル基から選ばれるアリール基であり、該アリール基はハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数1乃至10のアルコキシ基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ホルミル基、カルボキシル基、又は水酸基で置換されていても良いものである第6観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第10観点として、Rが水素原子であり、Rがフェニル基であり、該フェニル基はハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1乃至10のアルキル基、炭素原子数1乃至10のアルコキシ基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ホルミル基、カルボキシル基、又は水酸基で置換されていても良いものである第6観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第11観点として、Tがフェニレン基である第6観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第12観点として、構造体(C)が下記式(1-1):
Figure 2022025161000004
[式(1-1)中、R及びRはそれぞれ、水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、複素環基、又はそれらの組み合わせであり、かつ、該アルキル基、該アリール基、該複素環基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、アルコキシ基、又は水酸基で置換されていても良い有機基であり、そしてRとRは互いに環を形成していても良い。Tは水素原子、メチル基、又はフェニル基を示す。]の単位構造である第5観点に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第13観点として、更に酸及び/又は酸発生剤を含む第1観点乃至第12観点のいずれか一に記載のレジスト下層膜形成組成物に関する。
第14観点として、第1観点乃至第13観点のいずれか一に記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成することによって得られるレジスト下層膜に関する。
第15観点として、半導体基板上に第1観点乃至第13観点のいずれか一に記載のレジスト下層膜形成組成物により下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法に関する。
第16観点として、半導体基板に第1観点乃至第13観点のいずれか一に記載のレジスト下層膜形成組成物により下層膜を形成する工程、その上にハードマスクを形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンによりハードマスクをエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法に関する。
本願発明のレジスト下層膜形成組成物は基板上に塗布し、焼成する場合に熱リフローにより基板上に形成されたパターンに充填されるが、イオン性液体を添加することで高温時における低粘度性を付与させることで、熱リフロー性を高め、パターンへの充填性を向上させることができる。
また、レジスト下層膜は上層に蒸着法でシリコンハードマスク層が形成されることがあり、蒸着時の熱に対応できる耐熱性も求められる。そして、レジスト下層膜は転写されたパターンにより下方の基板を加工するものであるため耐エッチング性も求められる。
本願のレジスト下層膜は、耐熱性、平坦化性、及び耐エッチング性の点においてバランス良く兼ね備えた特性を有する材料を提供することができる。
本発明は少なくとも一種のイオン液体、ポリマー、架橋剤、架橋反応を促進させる化合物及び有機溶媒を含む、レジスト下層膜形成組成物である。
本発明において上記のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は上記樹脂と溶剤を含む。そして、架橋剤と酸を含むことができ、必要に応じて酸発生剤、界面活性剤等を含むことができる。この組成物の固形分は0.1質量%乃至70質量%、または0.1質量%乃至60質量%である。固形分はレジスト下層膜形成組成物から溶剤を除いた全成分の含有割合である。固形分中に上記ポリマーを1質量%乃至100質量%、または1質量%乃至99.9質量%、または50質量%乃至99.9質量%、または50質量%乃至95質量%、または質量%50乃至90質量%の割合で含有することができる。
以下、本発明のレジスト下層膜形成組成物について詳細に説明する。
<イオン液体>
本発明のレジスト下層膜形成組成物に含まれるイオン液体を構成するカチオンを以下に例示する。例えば、イミダゾリウムカチオン、アンモニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピペリジニウムカチオン、グアニジニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオン及びオキソニウムカチオン等が挙げられ、好ましくは、イミダゾリウムカチオンである。
上記イミダゾリウムカチオンは、下記式(6):
Figure 2022025161000005
[式(6)中R21は、水素原子またはメチル基を示し、R11およびR12は、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、炭素原子数1乃至20のハロアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、炭素原子数7乃至15のアラルキル基、炭素原子数1乃至20のアルコキシ基、アルコキシアルキル基、複素環基、ポリエーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アミノ基、カルボキシル基、アセチル基、-Y-Z基、ハロゲン原子、またはそれらの組み合わせを示す。Yは酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、又はエステル基を示し、Zは炭素原子数1乃至20のアルキル基を示す。]で表される構造を有する。
上記炭素原子数1乃至20のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、シクロブチル基、1-メチル-シクロプロピル基、2-メチル-シクロプロピル基、n-ペンチル基、1-メチル-n-ブチル基、2-メチル-n-ブチル基、3-メチル-n-ブチル基、1,1-ジメチル-n-プロピル基、1,2-ジメチル-n-プロピル基、2,2-ジメチル-n-プロピル基、1-エチル-n-プロピル基、シクロペンチル基、1-メチル-シクロブチル基、2-メチル-シクロブチル基、3-メチル-シクロブチル基、1,2-ジメチル-シクロプロピル基、2,3-ジメチル-シクロプロピル基、1-エチル-シクロプロピル基、2-エチル-シクロプロピル基、n-ヘキシル基、1-メチル-n-ペンチル基、2-メチル-n-ペンチル基、3-メチル-n-ペンチル基、4-メチル-n-ペンチル基、1,1-ジメチル-n-ブチル基、1,2-ジメチル-n-ブチル基、1,3-ジメチル-n-ブチル基、2,2-ジメチル-n-ブチル基、2,3-ジメチル-n-ブチル基、3,3-ジメチル-n-ブチル基、1-エチル-n-ブチル基、2-エチル-n-ブチル基、1,1,2-トリメチル-n-プロピル基、1,2,2-トリメチル-n-プロピル基、1-エチル-1-メチル-n-プロピル基、1-エチル-2-メチル-n-プロピル基、シクロヘキシル基、1-メチル-シクロペンチル基、2-メチル-シクロペンチル基、3-メチル-シクロペンチル基、1-エチル-シクロブチル基、2-エチル-シクロブチル基、3-エチル-シクロブチル基、1,2-ジメチル-シクロブチル基、1,3-ジメチル-シクロブチル基、2,2-ジメチル-シクロブチル基、2,3-ジメチル-シクロブチル基、2,4-ジメチル-シクロブチル基、3,3-ジメチル-シクロブチル基、1-n-プロピル-シクロプロピル基、2-n-プロピル-シクロプロピル基、1-i-プロピル-シクロプロピル基、2-i-プロピル-シクロプロピル基、1,2,2-トリメチル-シクロプロピル基、1,2,3-トリメチル-シクロプロピル基、2,2,3-トリメチル-シクロプロピル基、1-エチル-2-メチル-シクロプロピル基、2-エチル-1-メチル-シクロプロピル基、2-エチル-2-メチル-シクロプロピル基及び2-エチル-3-メチル-シクロプロピル基等が挙げられる。
上記炭素原子数1乃至20のハロアルキル基としては、上記アルキル基の水素原子の少なくとも一つがハロゲン原子(塩素、臭素、フッ素、ヨウ素)、特にフッ素原子で置換された炭素原子数1乃至20のハロアルキル基が挙げられる。
上記炭素原子数2乃至10のアルケニル基としてはエテニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、1-メチル-1-エテニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、2-メチル-1-プロペニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-エチルエテニル基、1-メチル-1-プロペニル基、1-メチル-2-プロペニル基、1-ペンテニル基、2-ペンテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-n-プロピルエテニル基、1-メチル-1-ブテニル基、1-メチル-2-ブテニル基、1-メチル-3-ブテニル基、2-エチル-2-プロペニル基、2-メチル-1-ブテニル基、2-メチル-2-ブテニル基、2-メチル-3-ブテニル基、3-メチル-1-ブテニル基、3-メチル-2-ブテニル基、3-メチル-3-ブテニル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、1-i-プロピルエテニル基、1,2-ジメチル-1-プロペニル基、1,2-ジメチル-2-プロペニル基、1-シクロペンテニル基、2-シクロペンテニル基、3-シクロペンテニル基、1-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、1-メチル-1-ペンテニル基、1-メチル-2-ペンテニル基、1-メチル-3-ペンテニル基、1-メチル-4-ペンテニル基、1-n-ブチルエテニル基、2-メチル-1-ペンテニル基、2-メチル-2-ペンテニル基、2-メチル-3-ペンテニル基、2-メチル-4-ペンテニル基、2-n-プロピル-2-プロペニル基、3-メチル-1-ペンテニル基、3-メチル-2-ペンテニル基、3-
メチル-3-ペンテニル基、3-メチル-4-ペンテニル基、3-エチル-3-ブテニル基、4-メチル-1-ペンテニル基、4-メチル-2-ペンテニル基、4-メチル-3-ペンテニル基、4-メチル-4-ペンテニル基、1,1-ジメチル-2-ブテニル基、1,1-ジメチル-3-ブテニル基、1,2-ジメチル-1-ブテニル基、1,2-ジメチル-2-ブテニル基、1,2-ジメチル-3-ブテニル基、1-メチル-2-エチル-2-プロペニル基、1-s-ブチルエテニル基、1,3-ジメチル-1-ブテニル基、1,3-ジメチル-2-ブテニル基、1,3-ジメチル-3-ブテニル基、1-i-ブチルエテニル基、2,2-ジメチル-3-ブテニル基、2,3-ジメチル-1-ブテニル基、2,3-ジメチル-2-ブテニル基、2,3-ジメチル-3-ブテニル基、2-i-プロピル-2-プロペニル基、3,3-ジメチル-1-ブテニル基、1-エチル-1-ブテニル基、1-エチル-2-ブテニル基、1-エチル-3-ブテニル基、1-n-プロピル-1-プロペニル基、1-n-プロピル-2-プロペニル基、2-エチル-1-ブテニル基、2-エチル-2-ブテニル基、2-エチル-3-ブテニル基、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル基、1-t-ブチルエテニル基、1-メチル-1-エチル-2-プロペニル基、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル基、1-エチル-2-メチル-2-プロペニル基、1-i-プロピル-1-プロペニル基、1-i-プロピル-2-プロペニル基、1-メチル-2-シクロペンテニル基、1-メチル-3-シクロペンテニル基、2-メチル-1-シクロペンテニル基、2-メチル-2-シクロペンテニル基、2-メチル-3-シクロペンテニル基、2-メチル-4-シクロペンテニル基、2-メチル-5-シクロペンテニル基、2-メチレン-シクロペンチル基、3-メチル-1-シクロペンテニル基、3-メチル-2-シクロペンテニル基、3-メチル-3-シクロペンテニル基、3-メチル-4-シクロペンテニル基、3-メチル-5-シクロペンテニル基、3-メチレン-シクロペンチル基、1-シクロヘキセニル基、2-シクロヘキセニル基及び3-シクロヘキセニル基等が挙げられる。
上記炭素原子数6乃至40のアリール基としてはフェニル基、o-メチルフェニル基、m-メチルフェニル基、p-メチルフェニル基、o-クロルフェニル基、m-クロルフェニル基、p-クロルフェニル基、o-フルオロフェニル基、p-フルオロフェニル基、o-メトキシフェニル基、p-メトキシフェニル基、p-ニトロフェニル基、p-シアノフェニル基、α-ナフチル基、β-ナフチル基、o-ビフェニル基、m-ビフェニル基、p-ビフェニル基、1-アントリル基、2-アントリル基、9-アントリル基、1-フェナントリル基、2-フェナントリル基、3-フェナントリル基、4-フェナントリル基及び9-フェナントリル基、ピレニル基等が挙げられる。
上記炭素原子数7乃至15のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記炭素原子数1乃至20のアルコキシ基は、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、n-ペントキシ基、1-メチル-n-ブトキシ基、2-メチル-n-ブトキシ基、3-メチル-n-ブトキシ基、1,1-ジメチル-n-プロポキシ基、1,2-ジメチル-n-プロポキシ基、2,2-ジメチル-n-プロポキシ基、1-エチル-n-プロポキシ基、n-ヘキシルオキシ基、1-メチル-n-ペンチルオキシ基、2-メチル-n-ペンチルオキシ基、3-メチル-n-ペンチルオキシ基、4-メチル-n-ペンチルオキシ基、1,1-ジメチル-n-ブトキシ基、1,2-ジメチル-n-ブトキシ基、1,3-ジメチル-n-ブトキシ基、2,2-ジメチル-n-ブトキシ基、2,3-ジメチル-n-ブトキシ基、3,3-ジメチル-n-ブトキシ基、1-エチル-n-ブトキシ基、2-エチル-n-ブトキシ基、1,1,2-トリメチル-n-プロポキシ基、1,2,2,-トリメチル-n-プロポキシ基、1-エチル-1-メチル-n-プロポキシ基、及び1-エチル-2-メチル-n-プロポキシ基等が挙げられる。
上記アルコキシアルキル基のアルコキシ基及びアルキル基は上記と同様であり、直鎖又は分岐を有する炭素原子数1乃至20のアルコキシ基で置換された直鎖又は分岐を有する炭素原子数1乃至20のアルキル基が挙げられ、特にメトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基が例示される。
上記複素環基としては窒素、イオウ、酸素を含む5乃至6員環の複素環からなる有機基が好ましく、例えばピロール基、フラン基、チオフェン基、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピラゾール基、イソオキサゾール基、イソチアゾール基、ピリジン基等が挙げられる。
上記ポリエーテル基としては、-(CH2)n11-O-(CH2CH2O)n12-(C1-C4アルキル)、または-(CH2)n11-O-(CH2CH(CH3)O)n12-(C1-C4アルキル)で表される基が挙げられ、n11は1乃至4の整数、n12は1乃至4の整数、C1-C4アルキルとしては、メチル、エチル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチルが例示される。
上記ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
上記R11およびR12の中でも成膜中の焼成時におけるレジスト下層膜形成組成物の昇華を抑える観点から炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数1乃至20のアルコキシ基、アルコキシアルキル基、ポリエーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アミノ基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、アセチル基、ハロゲン原子等の反応性基であることが好ましく、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数1乃至20のアルコキシ基、カルボキシル基、エステル基、ヒドロキシル基、アルコキシアルキル基がより好ましく、炭素原子数2乃至10のアルケニル基が更に好ましく、アリル基が最も好ましい。
上記イミダゾリウムカチオンは、例えば下記式(22-1)乃至(22-32)が挙げられる。
Figure 2022025161000006
Figure 2022025161000007
さらに、1,3-ジエチルイミダゾリウムカチオン、1,3-ジエチルイミダゾリウムカチオン等の対称イミダゾリウムカチオン類;1-イソプロピル-3-プロピルイミダゾリウムカチオンカチオン、1-tert-ブチル-3-プロピルイミダゾリウムカチオンカチオン等の非対称イミダゾリウムカチオン類が挙げられる。
上記アンモニウムカチオン、は、下記式(7):
Figure 2022025161000008
[式(7)中、R11、R12は式(6)における定義と同じであり、R13は、上記し
たR11、R12の定義と同じであるが、R11、R12は窒素原子と一緒になって5乃至8員環の置換されてもよい含窒素複素環基を形成してもよい。R14は炭素原子数1乃至20のアルキル基、炭素原子数1乃至20のハロアルキル基、炭素原子炭素原子数6乃至40のアリール基、炭素原子数7乃至15のアラルキル基、炭素原子数1乃至20のアルコキシ基、アルコキシアルキル基、ポリエーテル基;酸化還元性を有する機能性有機官能基;または揮発性有機溶媒に由来する基を示す。]で表される。
14が酸化還元性を有する機能性有機官能基である式(7)のイオン液体としては、具体的には以下の式(II)~(VIII)の化合物が例示される。
Figure 2022025161000009
(式中、n30は0又は1を示す。Mは、遷移金属を示す。R31,R32,R33は、同一又は異なって、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基またはアルコキシアルキル基を示し、R31及びR32は窒素原子と一緒になって、5乃至8員環の含窒素環式基を形成してもよい。)
Figure 2022025161000010
〔式中、Rは同一又は異なって、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、ヒドロキシル基、カルボキシル(COOH)基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基、シアノ(CN)基、アセチルアミノ基、フェニル基、ベンジル基またはペルフルオロアルキル基を示すか、あるいは隣接する2つのRはそれらが結合する炭素原子と一緒になって、ベンゼン環を形成してもよい。
複数のR1Aの1つは、NR1b2b3bを示し、その他は同一または異なってRを示す。R1b,R2b,R3bは、同一又は異なって、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基またはアルコキシアルキル基を示し、R1b及びR2bは窒素原子と一緒になって、5乃至8員環の含窒素環式基を形成してもよい。
及びZは、一方がCHを示し、他方がN-R13(R13は上記に定義されるとおりである)を示す。〕
Mは、遷移金属原子、例えばFe,Co,Ni,Zn,Cu,Cr,V,Cd,As,Mn,Ti,Zr,Sn,Ag,In,Hg,W,Pt,Au,Ga,Ge,Ru、を示し、好ましくはFeである。
上記アルカノイル基としては、アセチル、プロピオニル、ブチリル等の、式:-CO-(アルキル)(アルキルは上記に定義されるとおりである。)で表される炭素原子数2乃至21の直鎖又は分枝を有するアルカノイル基が挙げられる。
上記アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニルなどの式:-CO-O(アルキル)(アルキルは上記に定義されるとおりである。)で表される炭素数2乃至21の直鎖又は分枝を有するアルコキシカルボニル基が挙げられる。
上記ペルフルオロアルキル基としては、前記アルキル基の水素原子が全てフッ素原子で置換された基が例示され、たとえばC2q+1(qは1乃至20の整数を示す)で表される基が例示される。
14が揮発性有機溶媒に由来する基である場合のカチオン性基は有機溶媒に必要に応じ
てアルキレン基を介して有機溶媒に導入される。有機溶媒としては、常圧での沸点が-100℃乃至300℃、好ましくは30℃乃至300℃であって、常温で固体または液体の化合物が例示され、具体的には以下の化合物が例示される:
エーテル類:ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、アニソール、フェネトール、グアイアコールなど;アルキレングリコール類:エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなど;
アルキレングリコールモノアルキルエーテル類:エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ブチレングリコールモノメチルエーテル、ブチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなど;
アルキレングリコールジアルキルエーテル類:エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ブチレングリコールジメチルエーテル、ブチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど;
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチルなど;
ラクトン類:γブチロラクトン(GBL)など
ケトン類:アセトン(ATN)、アセチルアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなど;
ヘテロ芳香族炭化水素:ピリジンなど
脂環式炭化水素:シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなど:
ヘテロ脂環式化合物:ジオキサン、モルホリン、ピロリジンなど;
スルフィド類:ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、ジ-n-プロピルスルフィド、ジイソプロピルスルフィドなど;
炭酸エステル類:エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネートなど;
アルコール類:エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、tert-ブタノールなど;
このような有機溶媒にカチオン性基を導入する方法としては、以下の方法が挙げられる。
Figure 2022025161000011
(式中、Organic Solventは、上記の有機溶媒を示し、Rは、置換基を有していてもよいアルキル基を示す。Rは、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を示す。Xは脱離基を示す。)
R,Rで表される置換基を有していてもよいアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1乃至3のアルキル基が例示され、該アルキル基は、フッ素原子、メトキシ基、シアノ基などの基で置換されていてもよい。
Xは脱離基を表し、具体的には、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基などが挙げられる。
低沸点、高揮発性の溶媒に4級アンモニウム基を導入して、イオン液体に導く方法があり、4級アンモニウム化は、上記のように、脱離基と第三級アミンを反応させて行っても良く、アミノ基を含む溶媒のアミノ基を四級化してもよい。
上記アンモニウムカチオンは、例えば下記式(23-1)乃至(23-15)が挙げられる。
Figure 2022025161000012
さらに、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン等の対称アンモニウムカチオン類;エチルトリメチルアンモニウムカチオン、ビニルトリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルプロピルアンモニウムカチオン、トリブチルエチルアンモニウムカチオン、トリエチルイソプロピルアンモニウムカチオン、ブチルジエチルメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメトキシメチルアンモニウムカチオン、ジメチルエチルメトキシエチルアンモニウム、ジメチルエチルメトキシメチルアンモニウム、ジエチルメチルメトキシメチルアンモニウム等の最短の置換基の炭素数が最長の置換基の炭素数の50%以上100%未満である(以下擬対称ともいう。)アンモニウムカチオン類;トリメチルプロピルアンモニウムカチオン、トリメチルイソプロピルアンモニウムカチオン、アリルトリメチルアンモニウムカチオン、ヘキシルトリメチルアンモニウムカチオン、オクチルトリメチルアンモニウムカチオン、ドデシルトリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメトキシエトキシメチルアンモニウムカチオン、ジメチルジプロピルアンモニウムカチオン等の非対称アンモニウムカチオン類;ヘキサメトニウムカチオン等の2価アンモニウムカチオン類が挙げられる。
上記ピロリジニウムカチオンは、例えば下記式(24-1)乃至(24-7)が挙げられる。
Figure 2022025161000013
上記ピリジニウムカチオンは、例えば下記式(25-1)乃至(25-9)が挙げられる。
Figure 2022025161000014
上記ピペリジニウムカチオンは、例えば下記式(26-1)乃至(26-4)が挙げられる。
Figure 2022025161000015
上記グアニジニウムカチオンは、下記式(8):
Figure 2022025161000016
[式(8)中、R11、R12は式(6)における定義と同じである。]で表される。
上記ホスホニウムカチオンは、下記式(9):
Figure 2022025161000017
〔式(9)中、R11及びR12は式(6)における定義と同じであり、R13及びR14は、式(7)における定義と同じである。但し、R11及びR12はリン原子と一緒になって5乃至8員環の置換されていてもよい含リン複素環基を形成してもよい。〕で表される。
上記ホスホニウムカチオンは、例えば下記式(27-1)乃至(27-8)が挙げられる。
Figure 2022025161000018
さらに、テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラプロピルホスホニウムカチオン、テトラオクチルホスホニウムカチオン、テトラフェニルホスホニウムカチオン等の対称ホスホニウムカチオン類;トリメチルエチルホスホニウムカチオン等の擬対称ホスホニウムカチオン類;ヘキシルトリメチルホスホニウムカチオン、トリメチルオクチルホスホニウムカチオン等の非対称ホスホニウムカチオン類等を挙げることができる。
上記スルホニウムカチオンは、下記式(10):
Figure 2022025161000019
〔式(10)中、R11及びR12は式(6)における定義と同じであり、R14は、式(7)における定義と同じである。但し、R11及びR12は硫黄原子と一緒になって5乃至8員環の置換されていてもよい含硫黄複素環基を形成してもよい。〕で表される。
上記スルホニウムカチオンは、例えば下記式(28-1)乃至(28-4)が挙げられる。
Figure 2022025161000020
さらに、トリメチルスルホニウムカチオン、トリブチルスルホニウムカチオン等の対称スルホニウムカチオン類;ジエチルメチルスルホニウムカチオン等の擬対称スルホニウムカチオン類;ジメチルプロピルスルホニウム、ジメチルヘキシルスルホニウム等の非対称スルホニウムカチオン類等を挙げることができる。
上記オキソニウムカチオンは、下記式(11):
Figure 2022025161000021
〔式(11)中、R11及びR12は式(6)における定義と同じであり、R14は、式(7)における定義と同じである。但し、R11及びR12は酸素原子と一緒になって5乃至8員環の置換されていてもよい含酸素複素環基を形成してもよい。〕で表される。
本発明のレジスト下層膜形成組成物に含まれるイオン液体を構成するアニオンを以下に例示する。たとえば、イミド、ハロゲン、カルボキシラート、スルファート、スルホナート、チオシアナート、アルミナート、ボラート、ホスファート、ホスフィナート、アミド、アンチモナート及びメチドが挙げられ、より具体的には、(CFSO、(CFSO)(FSO)、(FSO、(CFCFSO、(CN)、OH、Cl、Br、I、NO 、CHCOO、CFCOO、CFCFCFCOO、CFSO 、CFCFSO 、CFCFCFCFSO 、SbF6、AlCl 、SCN、PF 、BF 、[CFOCFCFBF ]、[(pC2p+1)BF(pは1、2、3、または4)等が挙げられ、好ましくは(CFSO{ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン}である。
さらに例えば、下記式(31-1)乃至(31-16)が挙げられる。
Figure 2022025161000022
(式中R40は、1乃至10のアルキル基を表す。)
本発明のレジスト下層膜形成組成物に含まれるイオン液体は、上記したカチオン及びアニオンの組み合わせからなる。好ましくは、イミダゾリウムカチオンと(CFSOの組み合わせであって、特に好ましくは、1-アリル-3-メチルイミダゾリウムカチオンと(CFSOの組み合わせである。
上記イオン液体はポリマーの質量に対し1.0質量%乃至90質量%、好ましくは5.0質量%乃至70質量%、より好ましくは5.0質量%乃至50質量%の量含まれる。
これらのイオン液体は1種のみを使用してもよいが、2種以上を組み合わせて使用する
こともできる。
<ポリマー>
本発明に用いられるポリマーは限定されるものではないがノボラック樹脂の末端に下記式(1)で示される繰り返し単位構造を含むことが好ましい。
Figure 2022025161000023
式(1)の単位構造を含むポリマーは、少なくとも2つのアミノ基と少なくとも3つの炭素原子数6乃至40の芳香族環とを含む有機化合物と、アルデヒド又はケトンとの反応生成物を芳香族化合物(A)として、その芳香族化合物(A)の芳香族環と芳香族ビニル化合物(B)のビニル基とを反応させて得られる構造体(C)を含むノボラック樹脂を含むポリマーである。
式(1)中、Rは少なくとも2つのアミノ基と少なくとも3つの炭素原子数6乃至40の芳香族環とを含む有機基であり、
及びRはそれぞれ、水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、複素環基、又はそれらの組み合わせであり、かつ、該アルキル基、該アリール基、該複素環基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、アルコキシ基、又は水酸基で置換されていても良い有機基であり、そしてRとRは互いに環を形成していても良く、Tは炭素原子数6乃至40のアリーレン基である。Tは炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数2乃至10のアルキニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、アセチル基、ヒドロキシメチル基、ハロゲノメチル基、-Y-Z基、ハロゲン原子、またはそれらの組み合わせを示す。Yは酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、又はエステル基を示し、Zは炭素原子数1乃至10のアルキル基を示す。Tは水素原子、メチル基、又はフェニル基を示す。mは0乃至(5+2n)の整数であり、nはTに由来するアリール基のベンゼン環の縮合度を示す。Tはメチル基である事が好ましい。
アミンは第一級アミン構造、第二級アミン構造、第三級アミン構造が挙げられる。また、芳香族環は、ベンゼン環構造、ナフタレン環構造、アントラセン環構造、ピレン環構造等が挙げられる。
は少なくとも2つのアミノ基と少なくとも3つの炭素原子数6乃至40の芳香族環を含む有機基であり、ノボラック樹脂の主鎖を形成するものであり、上記アミン構造と芳香環構造を含む2価の有機基として用いることができる。特に、Rは2つのアミノ基と3つの炭素原子数6乃至40の芳香族環を含む2価の有機基が好ましい。
式(1)中でRが下記式(2)で示される化合物から誘導される2価の有機基とすることができる。
Figure 2022025161000024
式(2)中の芳香族環はアルデヒドやケトンとの間でノボラック樹脂を形成する。
式(2)は2価の有機基であることから、式(2)中の芳香族環のいずれか2箇所でアルデヒドやケトンとノボラック樹脂を構成するための結合を生じる。例えば、ArとAr、ArとAr、ArとAr、ArとAr、R乃至Rのアリール基、又はAr乃至ArとR乃至Rのアリール基等がアルデヒドやケトンとの間で結合を形成することができる。また、置換基に芳香族環を有する場合にはそれら芳香族環と、アルデヒドやケトンとの間で結合を形成することができる。
式(2)中、Ar、Ar、及びArはそれぞれベンゼン環、又はナフタレン環を示し、R、R、及びRはそれぞれ置換基でありハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、水酸基、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつ、該アルキル基、該アルケニル基又は該アリール基は、エーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良い有機基を表し、
及びRはそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつ、該アルキル基、該アルケニル基又はアリール基は、エーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良い有機基を表し、
n1、n2、n3はそれぞれ0以上であり、R、R、及びRが置換可能な最大数までの整数である。n1、n2、n3は通常はそれぞれ0乃至4、又は0乃至3、又は0乃至2、又は0乃至1の整数である。
芳香族ビニル化合物(B)は式(B-1)の構造を有するビニル基を含有する化合物を例示することができる。
Figure 2022025161000025
式(B-1)中、Tは炭素原子数6乃至40のアリーレン基、Tは炭素原子数1乃
至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数2乃至10のアルキニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、アセチル基、ヒドロキシメチル基、ハロゲノメチル基、-Y-Z基、ハロゲン原子、またはそれらの組み合わせを示す。Yは酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、エステル基を示し、Zは炭素原子数1乃至10のアルキル基を示す。Tは水素原子、メチル基、又はフェニル基を示す。好ましくはTは水素原子である。mは0乃至(5+2n)の整数であり、nはTに由来するアリール基のベンゼン環の縮合度を示す。
上記炭素原子数6乃至40のアリーレン基の具体例としては、上記の段落[0022]で記載したアリール基から更に任意の水素原子を一つ引き抜いた2価の基である。
上記ハロゲン原子の具体例としては、上記の段落[0028]で記載したとおりである。
炭素原子数1乃至10のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、シクロブチル基、1-メチル-シクロプロピル基、2-メチル-シクロプロピル基、n-ペンチル基、1-メチル-n-ブチル基、2-メチル-n-ブチル基、3-メチル-n-ブチル基、1,1-ジメチル-n-プロピル基、1,2-ジメチル-n-プロピル基、2,2-ジメチル-n-プロピル基、1-エチル-n-プロピル基、シクロペンチル基、1-メチル-シクロブチル基、2-メチル-シクロブチル基、3-メチル-シクロブチル基、1,2-ジメチル-シクロプロピル基、2,3-ジメチル-シクロプロピル基、1-エチル-シクロプロピル基、2-エチル-シクロプロピル基、n-ヘキシル基、1-メチル-n-ペンチル基、2-メチル-n-ペンチル基、3-メチル-n-ペンチル基、4-メチル-n-ペンチル基、1,1-ジメチル-n-ブチル基、1,2-ジメチル-n-ブチル基、1,3-ジメチル-n-ブチル基、2,2-ジメチル-n-ブチル基、2,3-ジメチル-n-ブチル基、3,3-ジメチル-n-ブチル基、1-エチル-n-ブチル基、2-エチル-n-ブチル基、1,1,2-トリメチル-n-プロピル基、1,2,2-トリメチル-n-プロピル基、1-エチル-1-メチル-n-プロピル基、1-エチル-2-メチル-n-プロピル基、シクロヘキシル基、1-メチル-シクロペンチル基、2-メチル-シクロペンチル基、3-メチル-シクロペンチル基、1-エチル-シクロブチル基、2-エチル-シクロブチル基、3-エチル-シクロブチル基、1,2-ジメチル-シクロブチル基、1,3-ジメチル-シクロブチル基、2,2-ジメチル-シクロブチル基、2,3-ジメチル-シクロブチル基、2,4-ジメチル-シクロブチル基、3,3-ジメチル-シクロブチル基、1-n-プロピル-シクロプロピル基、2-n-プロピル-シクロプロピル基、1-i-プロピル-シクロプロピル基、2-i-プロピル-シクロプロピル基、1,2,2-トリメチル-シクロプロピル基、1,2,3-トリメチル-シクロプロピル基、2,2,3-トリメチル-シクロプロピル基、1-エチル-2-メチル-シクロプロピル基、2-エチル-1-メチル-シクロプロピル基、2-エチル-2-メチル-シクロプロピル基及び2-エチル-3-メチル-シクロプロピル基等が挙げられる。
炭素原子数2乃至10のアルケニル基の具体例としては、上記の段落[0021]で記載したとおりである。
上記炭素原子数1乃至20、又は炭素原子数1乃至10のアルコキシ基の具体例としては、上記の段落[0024]で記載したとおりである。
上記炭素原子数6乃至40のアリール基の具体例としては、上記の段落[0022]で
記載したとおりである。
上記複素環基の具体例としては、上記の段落[0026]で記載したとおりである。
なかでも高屈折率材料に用いるためにはイオウを含む複素環基が好ましい。
上記式(1)はRが水素原子であり、Rがフェニル基、ナフチル基、アントリル基、及びピレニル基から選ばれるアリール基であり、該アリール基はハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数1乃至10のアルコキシ基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ホルミル基、カルボキシル基、又は水酸基で置換されていても良いものとすることができる。
そして、Rが水素原子であり、Rがフェニル基であり、該フェニル基はハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素数1~10のアルキル基、炭素原子数1乃至10のアルコキシ基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ホルミル基、カルボキシル基、又は水酸基で置換されていても良いものとすることができる。
本発明のポリマーの製造に用いられるアルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、カプロンアルデヒド、2-メチルブチルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、ウンデカンアルデヒド、7-メトキシ-3、7-ジメチルオクチルアルデヒド、シクロヘキサンアルデヒド、3-メチル-2-ブチルアルデヒド、グリオキザール、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、グルタルアルデヒド、アジピンアルデヒド、等の飽和脂肪族アルデヒド類、アクロレイン、メタクロレイン等の不飽和脂肪族アルデヒド類、フルフラール、ピリジンアルデヒド、チオフェンアルデヒド等のヘテロ環式アルデヒド類、ベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、アントラセンカルボキシアルデヒド、フェニルベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、エトキシベンズアルデヒド、n-ペンチルオキシベンズアルデヒド、n-オクチルオキシベンズアルデヒド、トリメトキシベンズアルデヒド、エチルベンズアルデヒド、n-ブチルベンズアルデヒド、t-ブチルベンズアルデヒド、イソプロピルベンズアルデヒド、イソブチルベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、ピレンカルボキシアルデヒド、フェナントリルアルデヒド、サリチルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、3-フェニルプロピオンアルデヒド、トリルアルデヒド、(N,N-ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、アセトキシベンズアルデヒド等の芳香族アルデヒド類等が挙げられる。特に芳香族アルデヒドを好ましく用いることができる。
また、本発明のポリマーの製造に用いられるケトン類としてはジアリールケトン類であり、例えばジフェニルケトン、フェニルナフチルケトン、ジナフチルケトン、フェニルトリルケトン、ジトリルケトン、9-フルオレノン等が挙げられる。
少なくとも2つのアミノ基と少なくとも3つの炭素原子数6乃至40のアリール基を含む有機化合物、好適には式(2)の化合物で示される芳香族化合物と、アルデヒド又はケトンとのノボラック化反応は、芳香族化合物:アルデヒド又はケトンを、1:0.1乃至10、1:0.5乃至2.0、又は1:1のモル比で反応させることが好ましい。
上記縮合反応で用いられる酸触媒としては、例えば硫酸、リン酸、過塩素酸等の鉱酸類、p-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸一水和物、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機スルホン酸類、蟻酸、シュウ酸等のカルボン酸類が使用される。酸触媒の使用量は、使用する酸類の種類によって種々選択される。通常、芳香族化合物の100質量部に対して、0.001質量部乃至10000質量部、好ましくは、0.01質量部乃至1000質量部、より好ましくは0.1質量部乃至100質量部で
ある。
上記の縮合反応は無溶剤でも行われるが、通常溶剤を用いて行われる。溶剤としては反応を阻害しないものであれば全て使用することができる。例えば1,2-ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルセロソルブ、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が挙げられる。また、使用する酸触媒が例えば蟻酸のような液状のものであるならば溶剤としての役割を兼ねさせることもできる。
縮合時の反応温度は通常40℃乃至200℃である。反応時間は反応温度によって種々選択されるが、通常30分乃至50時間程度である。
以上のようにして得られる重合体の重量平均分子量Mwは、通常500乃至1000000、又は600乃至200000である。
芳香族化合物とアルデヒド又はケトンとの反応により得られるノボラック樹脂は、以下の単位構造を含むノボラック樹脂が挙げられる。
そして、式(1)中のRがN,N'-ジフェニル-1,4-フェニレンジアミンから誘導される2価の有機基とすることができる。この化合物は3つのベンゼン環、更には置換基にベンゼン環を有する場合があるが、上記同様にこれらのベンゼン環のいずれか2箇所でアルデヒドやケトンとノボラック樹脂を構成するための結合を生じる。
本発明ではノボラック樹脂の末端に構造体(C)が付加したポリマーである。例えば、下記式(3-1)乃至式(3―22)で示される単位構造を有するノボラックが、その末端に式(C-1)乃至式(C-22)で示される構造体を有するポリマーを用いるものである。
式(1)の単位構造を含むポリマーは、典型的には下記式(1-1)の単位構造を含むポリマーが好ましい。
Figure 2022025161000026
式(1)中で、Tがt-ブトキシ基等のアルコキシ基である場合は、加水分解により式(1-1)中ではTはヒドロキシル基に変換される。
がフェニレン基であり、Tはメチル基である事が好ましい。
式(1-1)中、R及びRはそれぞれ、水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素数原子6乃至40のアリール基、複素環基、又はそれらの組み合わせであり、かつ、該アルキル基、該アリール基、該複素環基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、アルコキシ基、又は水酸基で置換されていても良い有機基であり、そしてRとRは互いに環を形成していても良い。Tは水素原子、メチル基、又はフェニル
基を示す。
は水素原子で、Rは炭素原子数1乃至10のアルコキシ基で置換されたフェニル基を例示することができる。
本発明に用いられるノボラック樹脂は以下の単位構造を有する事ができる。
Figure 2022025161000027
Figure 2022025161000028
Figure 2022025161000029
Figure 2022025161000030
上記ノボラック樹脂の末端に存在する構造体(C)は以下に例示することができる。
Figure 2022025161000031
Figure 2022025161000032
Figure 2022025161000033
Figure 2022025161000034
本発明に用いられるポリマーは、重量平均分子量が600乃至1000000、又は600乃至200000である。
<架橋剤>
本発明のレジスト下層膜形成組成物は架橋剤成分を含むことができる。その架橋剤としては、メラミン系、置換尿素系、またはそれらのポリマー系等が挙げられる。好ましくは、少なくとも2個の架橋形成置換基を有する架橋剤であり、メトキシメチル化グリコールウリル、ブトキシメチル化グリコールウリル、メトキシメチル化メラミン、ブトキシメチル化メラミン、メトキシメチル化ベンゾグワナミン、ブトキシメチル化ベンゾグワナミン、メトキシメチル化尿素、ブトキシメチル化尿素、メトキシメチル化チオ尿素、またはメトキシメチル化チオ尿素等の化合物である。また、これらの化合物の縮合体も使用することができる。
また、上記架橋剤としては耐熱性の高い架橋剤を用いることができる。耐熱性の高い架橋剤としては分子内に芳香族環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環)を有する架橋形成
置換基を含有する化合物を好ましく用いることができる。
この化合物は下記式(4)の部分構造を有する化合物や、下記式(5)の繰り返し単位を有するポリマー又はオリゴマーが挙げられる。
Figure 2022025161000035
上記R15、R16、R17、及びR18は水素原子又は炭素原子数1乃至10のアルキル基であり、これらのアルキル基は上述の例示を用いることができる。
式(4)及び式(5)の化合物、ポリマー、オリゴマーは以下に例示される。
Figure 2022025161000036
Figure 2022025161000037
Figure 2022025161000038
上記化合物は旭有機材工業(株)、本州化学工業(株)の製品として入手することができる。例えば上記架橋剤の中で式(4-24)の化合物は旭有機材工業(株)、商品名TM-BIP-Aとして入手することができる。
架橋剤の添加量は、使用する塗布溶剤、使用する下地基板、要求される溶液粘度、要求される膜形状などにより変動するが、全固形分に対して0.001質量%乃至80質量%、好ましくは 0.01質量%乃至50質量%、さらに好ましくは0.05質量%乃至40質量%である。これら架橋剤は自己縮合による架橋反応を起こすこともあるが、本発明の上記のポリマー中に架橋性置換基が存在する場合は、それらの架橋性置換基と架橋反応を起こすことができる。
<架橋反応を促進させる化合物>
本発明では上記架橋反応を促進させる化合物(架橋反応を促進するための触媒)として、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウムp-トルエンスルホン酸、サリチル酸、5-スルホサリチル酸、4-フェノールスルホン酸、ピリジニウム4-フェノールスルホン酸、カンファースルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1-ナフタレンスルホン酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ナフタレンカルボン酸等の酸性化合物及び/又は2,4,4,6-テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2-ニトロベンジルトシレート、その他有機スルホン酸アルキルエステル等の熱酸発生剤を配合する事が出来る。配合量は全固形分に対して、0.0001質量%乃至20質量%、好ましくは0.0005質量%乃至10質量%、さらに好ましくは0.01質量%乃至3質量%である。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、リソグラフィー工程で上層に被覆されるフォトレジストとの酸性度を一致させる為に、光酸発生剤を添加する事が出来る。好ましい光酸発生剤としては、例えば、ビス(4-t-ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のオニウム塩系光酸発生剤類、フェニル-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン等のハロゲン含有化合物系光酸発生剤類、ベンゾイントシレート、N-ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート等のスルホン酸系光酸発生剤類等が挙げられる。上記光酸発生剤は全固形分に対して、0.2質量%乃至10質量%、好ましくは0.4質量%乃至5質量%である。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料には、上記以外に必要に応じて更なる吸光剤、レオロジー調整剤、接着補助剤、界面活性剤などを添加することができる。
更なる吸光剤としては例えば、「工業用色素の技術と市場」(CMC出版)や「染料便覧」(有機合成化学協会編)に記載の市販の吸光剤、例えば、C.I.Disperse
Yellow 1,3,4,5,7,8,13,23,31,49,50,51,54,60,64,66,68,79,82,88,90,93,102,114及び124;C.I.D isperse Orange1,5,13,25,29,30,31,44,57,72及び73;C.I.Disperse Red 1,5,7,13,17,19,43,50,54,58,65,72,73,88,117,137,143,199及び210;C.I.Disperse Violet 43;C.I.Disperse Blue 96;C.I.Fluorescent Brightening Agent 112,135及び163;C.I.Solvent Orange2及び45;C.I.Solvent Red 1,3,8,23,24,25,27及び49;C.I.Pigment Green 10;C.I.Pigment Brown 2等を好適に用いることができる。上記吸光剤は通常、リソグラフィー用レジスト下層膜材料の全固形分に対して10質量%以下、好ましくは5質量%以下の割合で配合される。
レオロジー調整剤は、主にレジスト下層膜形成組成物の流動性を向上させ、特にベーキング工程において、レジスト下層膜の膜厚均一性の向上やホール内部へのレジスト下層膜形成組成物の充填性を高める目的で添加される。具体例としては、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘキシルフタレート、ブチルイソデシルフタレート等のフタル酸誘導体、ジノルマルブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソオクチルアジペート、オクチルデシルアジペート等のアジピン酸誘導体、ジノルマルブチルマレート、ジエチルマレート、ジノニルマレート等のマレイン酸誘導体、メチルオレート、ブチルオレート、テトラヒドロフルフリルオレート等のオレイン酸誘導体、またはノルマルブチルステアレート、グリセリルステアレート等のステアリン酸誘導体を挙げることができる。これらのレオロジー調整剤は、リソグラフィー用レジスト下層膜材料の全固形分に対して通常30質量%未満の割合で配合される。
接着補助剤は、主に基板あるいはレジストとレジスト下層膜形成組成物の密着性を向上させ、特に現像においてレジストが剥離しないようにするための目的で添加される。具体例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メチルジフエニルクロロシラン、クロロメチルジメチルクロロシラン等のクロロシラン類、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルビニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン、N,N’ービス(トリメチルシリル)ウレア、ジメチルトリメチルシリルアミン、トリメチルシリルイミダゾール等のシラザン類、ビニルトリクロロシラン、γークロロプロピルトリメトキシシラン、γーアミノプロピルトリエトキシシラン、γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン類、ベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イミダゾール、2ーメルカプトベンズイミダゾール、2ーメルカプトベンゾチアゾール、2ーメルカプトベンゾオキサゾール、ウラゾール、チオウラシル、メルカプトイミダゾール、メルカプトピリミジン等の複素環式化合物や、1,1ージメチルウレア、1,3ージメチルウレア等の尿素、またはチオ尿素化合物を挙げることができる。これらの接着補助剤は、リソグラフィー用レジスト下層膜材料の全固形分に対して通常5質量%未満、好ましくは2質量%未満の割合で配合される。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料には、ピンホールやストレーション等の発生がなく、表面むらに対する塗布性をさらに向上させるために、界面活性剤を配合することができる。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフエノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロツクコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトツプEF301、EF303、EF352((株)トーケムプロダクツ製、商品名)、メガファックF171、F173、R-30、R-30N(DIC(株)製、商品名)、フロラードFC430、FC431(スリーエム
ジャパン(株)製、商品名)、アサヒガードAG710、サーフロンSー382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製、商品名)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。
これらの界面活性剤の配合量は、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料の全固形分に対して通常2.0質量%以下、好ましくは1.0質量%以下である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上の組合せで添加することもできる。
<有機溶媒>
本発明で、上記のポリマー及び架橋剤成分、架橋触媒等を溶解させる有機溶媒(溶剤)としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2-ヒドロキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸エチル、エトシキ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等を用いることができる。これらの有機溶媒は単独で、または2種以上の組合せで使用される。
さらに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することができる。これらの溶剤の中でプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、及びシクロヘキサノン等がレベリング性の向上に対して好ましい。
本発明に用いられるレジストとはフォトレジストや電子線レジストである。
本発明におけるリソグラフィー用レジスト下層膜の上部に塗布されるフォトレジストとしてはネガ型、ポジ型いずれも使用でき、ノボラック樹脂と1,2-ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、アルカリ可溶性バインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、骨格にSi原子を有するフォトレジスト等があり、例えば、ロームアンドハース社製、商品名APEX-Eが挙げられる。
また本発明におけるリソグラフィー用レジスト下層膜の上部に塗布される電子線レジストとしては、例えば主鎖にSi-Si結合を含み末端に芳香族環を含んだ樹脂と電子線の照射により酸を発生する酸発生剤から成る組成物、又は水酸基がN-カルボキシアミンを含む有機基で置換されたポリ(p-ヒドロキシスチレン)と電子線の照射により酸を発生する酸発生剤から成る組成物等が挙げられる。後者の電子線レジスト組成物では、電子線照射によって酸発生剤から生じた酸がポリマー側鎖のN-カルボキシアミノキシ基と反応し、ポリマー側鎖が水酸基に分解しアルカリ可溶性を示しアルカリ現像液に溶解し、レジストパターンを形成するものである。この電子線の照射により酸を発生する酸発生剤は1,1-ビス[p-クロロフェニル]-2,2,2-トリクロロエタン、1,1-ビス[p-メトキシフェニル]-2,2,2-トリクロロエタン、1,1-ビス[p-クロロフェニル]-2,2-ジクロロエタン、2-クロロ-6-(トリクロロメチル)ピリジン等のハロゲン化有機化合物、トリフェニルスルフォニウム塩、ジフェニルヨウドニウム塩等のオニウム塩、ニトロベンジルトシレート、ジニトロベンジルトシレート等のスルホン酸エステルが挙げられる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料を使用して形成したレジスト下層膜を有するレジストの現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n-プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジーn-ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第4級アンモ
ニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。さらに、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらの中で好ましい現像液は第四級アンモニウム塩、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド及びコリンである。
次に本発明のレジストパターン形成法について説明すると、精密集積回路素子の製造に使用される基板(例えばシリコン/二酸化シリコン被覆、ガラス基板、ITO基板などの透明基板)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法によりレジスト下層膜形成組成物を塗布後、ベークして硬化させ塗布型下層膜を作成する。ここで、レジスト下層膜の膜厚としては0.01μm乃至3.0μmが好ましい。また塗布後ベーキングする条件としては80℃乃至400℃で0.5分間乃至120分間である。その後レジスト下層膜上に直接、または必要に応じて1層乃至数層の塗膜材料を塗布型下層膜上に成膜した後、レジストを塗布し、所定のマスクを通して光又は電子線の照射を行い、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを得ることができる。必要に応じて光又は電子線の照射後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を行うこともできる。そして、レジストが前記工程により現像除去された部分のレジスト下層膜をドライエッチングにより除去し、所望のパターンを基板上に形成することができる。
上記フォトレジストでの露光光は、近紫外線、遠紫外線、又は極端紫外線(例えば、EUV、波長13.5nm)等の化学線であり、例えば248nm(KrFレーザー光)、193nm(ArFレーザー光)、157nm(Fレーザー光)等の波長の光が用いられる。光照射には、光酸発生剤から酸を発生させることができる方法であれば、特に制限なく使用することができ、露光量1mJ/cm乃至2000mJ/cm、または10mJ/cm乃至1500mJ/cm、または50mJ/cm乃至1000mJ/cmによる。
また電子線レジストの電子線照射は、例えば電子線照射装置を用い照射することができる。
本発明では、半導体基板にレジスト下層膜形成組成物により該レジスト下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンにより該レジスト下層膜をエッチングする工程、及びパターン化されたレジスト下層膜により半導体基板を加工する工程を経て半導体装置を製造することができる。
今後、レジストパターンの微細化が進行すると、解像度の問題やレジストパターンが現像後に倒れるという問題が生じ、レジストの薄膜化が望まれてくる。そのため、基板加工に充分なレジストパターン膜厚を得ることが難しく、レジストパターンだけではなく、レジストと加工する半導体基板との間に作成されるレジスト下層膜にも基板加工時のマスクとしての機能を持たせるプロセスが必要になってきた。このようなプロセス用のレジスト下層膜として従来の高エッチレート性レジスト下層膜とは異なり、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、レジストに比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜や半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜が要求されるようになってきている。また、このようなレジスト下層膜には反射防止能を付与することも可能であり、従来の反射防止膜の機能を併せ持つことができる。
一方、微細なレジストパターンを得るために、レジスト下層膜ドライエッチング時にレジストパターンとレジスト下層膜をレジスト現像時のパターン幅より細くするプロセスも使用され始めている。このようなプロセス用のレジスト下層膜として従来の高エッチレー
ト性反射防止膜とは異なり、レジストに近いドライエッチング速度の選択比を持つレジスト下層膜が要求されるようになってきている。また、このようなレジスト下層膜には反射防止能を付与することも可能であり、従来の反射防止膜の機能を併せ持つことができる。
本発明では基板上に本発明のレジスト下層膜を成膜した後、レジスト下層膜上に直接、または必要に応じて1層乃至数層の塗膜材料をレジスト下層膜上に成膜した後、レジストを塗布することができる。これによりレジストのパターン幅が狭くなり、パターン倒れを防ぐ為にレジストを薄く被覆した場合でも、適切なエッチングガスを選択することにより基板の加工が可能になる。
即ち、半導体基板にレジスト下層膜形成組成物により該レジスト下層膜を形成する工程、その上にケイ素成分等を含有する塗膜材料によるハードマスク又は蒸着によるハードマスク(例えば、窒化酸化ケイ素)を形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンによりハードマスクをハロゲン系ガスでエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該レジスト下層膜を酸素系ガス又は水素系ガスでエッチングする工程、及びパターン化されたレジスト下層膜によりハロゲン系ガスで半導体基板を加工する工程を経て半導体装置を製造することができる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、反射防止膜としての効果を考慮した場合、光吸収部位が骨格に取りこまれているため、加熱乾燥時にフォトレジスト中への拡散物がなく、また、光吸収部位は十分に大きな吸光性能を有しているため反射光防止効果が高い。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物では、熱安定性が高く、焼成時の分解物による上層膜への汚染が防げ、また、焼成工程の温度マージンに余裕を持たせることができるものである。
さらに、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜材料は、プロセス条件によっては、光の反射を防止する機能と、更には基板とフォトレジストとの相互作用の防止或いはフォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐ機能とを有する膜としての使用が可能である。
下記合成例1に示す重量平均分子量及び多分散度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、本明細書ではGPCと略称する。)による測定結果に基づく。測定には、東ソー(株)製GPC装置を用い、測定条件は下記のとおりである。
GPCカラム:TSKgel SuperMultipore〔登録商標〕Hz-N(東ソー(株))
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:0.35mL/分
標準試料:ポリスチレン(東ソー(株))
(合成例1)
300mL四口フラスコにN,N'-ジフェニル-1,4-フェニレンジアミン(41.98g、0.161mol、東京化成工業(株)製)、4-アミルオキシベンズアルデヒド(31.02g、0.161mol、東京化成工業(株)製)、4-(tert-ブトキシ)スチレン(94.75g、0.537mol、和光純薬工業(株)製)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(172.37g、関東化学(株)製)を仕込みメタンス
ルホン酸(4.65g、0.048mol、東京化成工業(株)製)を加えて撹拌し、135℃まで昇温し溶解させ重合を開始した。18時間後室温まで放冷後、メタノール(1000g、関東化学(株)製)、超純水1000gおよび30%アンモニア水(100g、関東化学(株)製)の混合溶媒を用いて再沈殿させた。得られた沈殿物をろ過し、減圧乾燥機で80℃、24時間乾燥し、目的とするポリマー(式(X-1)に相当する。)、以下pDPPDA-AOBA-TBOSと略す)136.68gを得た。pDPPDA-AOBA-TBOSのGPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1400、多分散度Mw/Mnは1.29であった。
Figure 2022025161000039
(実施例1)
合成例1で得たポリマー1.00g、架橋剤として4,4’-(1-メチルエチリジン)ビス[2,6-ビス[(2-メトキシ-1-メチルエトキシ)メチル]-フェノール0.20g、酸触媒としてピリジニウム-p-フェノールスルホネート0.020g、界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R-30N、フッ素系界面活性剤)0.001g、添加剤としてイオン性液体(東京化成工業(株)製、1-アリル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド0.20gにプロピレングリコールモノメチルエーテル1.70g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.98gに溶解させ、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
(実施例2)
合成例1で得たポリマー1.00g、架橋剤として4,4’-(1-メチルエチリジン)ビス[2,6-ビス[(2-メトキシ-1-メチルエトキシ)メチル]-フェノール0.20g、酸触媒としてピリジニウム-p-フェノールスルホネート0.020g、界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R-30N、フッ素系界面活性剤)0.001g、添加剤としてイオン性液体(東京化成工業(株)製、1-アリル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド0.40gにプロピレングリコールモノメチルエーテル1.38g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.22gに溶解させ、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
(比較例1)
合成例1で得たポリマー1.00g、架橋剤として4,4’-(1-メチルエチリジン)ビス[2,6-ビス[(2-メトキシ-1-メチルエトキシ)メチル] -フェノール0.20g、酸触媒としてピリジニウム-p-フェノールスルホネート0.020g、界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R-30N、フッ素系界面活性剤)0.001gにプロピレングリコールモノメチルエーテル1.31g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.07gに溶解させ、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
(フォトレジスト溶剤への溶出試験)
実施例1乃至実施例2並びに比較例1で調製したレジスト下層膜形成組成物を、それぞれスピンコーターを用いてシリコンウェハー上に塗布した。ホットプレート上で240℃,1分間、さらに400℃,1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.8μm)を形成した。このレジスト下層膜を、レジストに使用する溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに浸漬し、それらの溶剤に不溶であることを確認した。
(段差基板への被覆試験)
段差被覆性の評価として、幅100nm、ピッチ幅175nm、深さ800nmのトレンチパターンが形成されたSiO基板を用いた。トレンチ幅100nm、ピッチ175nmのパターンが密集したデンスパターンエリア(DENSE)とそこから1400μm離れたパターンが形成されていないオープンエリア(OPEN)の被覆膜厚の比較を行った。実施例1乃至実施例2及び比較例1のレジスト下層膜形成組成物を上記基板上に800nmの膜厚で塗布後、240℃で60秒間、さらに400℃で60秒間焼成した。この基板の段差被覆性を日立ハイテクノロジーズ(株)製走査型電子顕微鏡(S-4800)を用いて観察し、段差基板のデンスエリア(パターン部)とオープンエリア(パターンなし部)との膜厚差(デンスエリアとオープンエリアとの塗布段差でありBiasと呼ぶ)を測定することで平坦化性を評価した。各エリアでの膜厚と塗布段差の値を表1に示した。平坦化性評価はBiasの値が小さいほど、平坦化性が高い。
Figure 2022025161000040
段差基板への被覆性を比較すると、実施例1乃至実施例2の結果はパターンエリアとオープンエリアとの塗布段差が、比較例1の結果よりも小さいことから、実施例1乃至実施例2のレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜は平坦化性が良好と言える。
本発明では、フォトレジスト組成物や異なるレジスト下層膜を積層する際にミキシングが生じない事と、ポリマーの熱リフロー性を高めることで焼成時のパターンへの充填性を改善したレジスト下層膜を形成する組成物を提供する事ができる。

Claims (16)

  1. 少なくとも一種のイオン液体、ポリマー、架橋剤、架橋反応を促進させる化合物及び有機溶媒を含む、レジスト下層膜形成組成物。
  2. 前記イオン液体が架橋部位を有する請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  3. 前記イオン液体がポリマーの質量に対し1.0質量%乃至90質量%の量含まれる、請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  4. 前記イオン液体が下記式(6):
    Figure 2022025161000041
    [式(6)中R21は、水素原子またはメチル基を示し、R11およびR12は、それぞれ独立して水素原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、炭素原子数1乃至20のハロアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、炭素原子数7乃至15のアラルキル基、炭素原子数1乃至20のアルコキシ基、アルコキシアルキル基、複素環基、ポリエーテル基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、アミノ基、カルボキシル基、アセチル基、-Y-Z基、ハロゲン原子、またはそれらの組み合わせを示す。Yは酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、又はエステル基を示し、Zは炭素原子数1乃至20のアルキル基を示す。]で表されるカチオン構造を有する請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  5. 前記ポリマーが少なくとも2つのアミノ基と3つの炭素原子数6乃至40の芳香族環とを含む芳香族化合物(A)の芳香族環と、芳香族ビニル化合物(B)のビニル基との反応により得られる構造体(C)を含むノボラック樹脂を含む請求項1または請求項2に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  6. 構造体(C)が下記式(1):
    Figure 2022025161000042
    [式(1)中、Rは少なくとも2つのアミノ基と少なくとも3つの炭素原子数6乃至40の芳香族環とを含む有機基であり、
    及びRはそれぞれ、水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、複素環基、又はそれらの組み合わせであり、かつ、該アルキル基、該アリール基、該複素環基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、アル
    コキシ基、又は水酸基で置換されていても良い有機基であり、そしてRとRは互いに環を形成していても良く、Tは炭素原子数6乃至40のアリーレン基である。Tは炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数2乃至10のアルキニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、カルボキシル基、アセチル基、ヒドロキシメチル基、ハロゲノメチル基、-Y-Z基、ハロゲン原子、またはそれらの組み合わせを示す。Yは酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、又はエステル基を示し、Zは炭素原子数1乃至10のアルキル基を示す。Tは水素原子、メチル基、又はフェニル基を示す。mは0乃至(5+2n)の整数であり、nはTに由来するアリール基のベンゼン環の縮合度を示す。]である請求項5に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  7. が式(2):
    Figure 2022025161000043
    [式(2)中、Ar、Ar、及びArはそれぞれベンゼン環、又はナフタレン環を示し、R、R、及びRはそれぞれ置換基でありハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、水酸基、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつ、該アルキル基、該アルケニル基又は該アリール基は、エーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良い有機基を表し、
    及びRはそれぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数2乃至10のアルケニル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつ、該アルキル基、該アルケニル基又はアリール基は、エーテル結合、ケトン結合、若しくはエステル結合を含んでいても良い有機基を表し、
    n1、n2、n3はそれぞれ0以上であり、R、R、及びRが置換可能な最大数までの整数である。]で示される化合物から誘導される2価の有機基である請求項6に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  8. がN,N'-ジフェニル-1,4-フェニレンジアミンから誘導される2価の有機基である請求項6に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  9. が水素原子であり、Rがフェニル基、ナフチル基、アントリル基、及びピレニル基から選ばれるアリール基であり、該アリール基はハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数1乃至10のアルコキシ基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ホルミル基、カルボキシル基、又は水酸基で置換されていても良いものである請求項6に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  10. が水素原子であり、Rがフェニル基であり、該フェニル基はハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基、炭素原子数1乃至10のアルコキシ基、炭素原子数6乃至40のアリール基、ホルミル基、カルボキシル基、又は水酸基で置
    換されていても良いものである請求項6に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  11. がフェニレン基である請求項6に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  12. 構造体(C)が下記式(1-1):
    Figure 2022025161000044
    [式(1-1)中、R及びRはそれぞれ、水素原子、炭素数1乃至10のアルキル基、炭素原子数6乃至40のアリール基、複素環基、又はそれらの組み合わせであり、かつ、該アルキル基、該アリール基、該複素環基は、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、ホルミル基、アルコキシ基、又は水酸基で置換されていても良い有機基であり、そしてRとRは互いに環を形成していても良い。Tは水素原子、メチル基、又はフェニル基を示す。]の単位構造である請求項5に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  13. 酸及び/又は酸発生剤を更に含む請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布し焼成することによって得られるレジスト下層膜。
  15. 半導体基板上に請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物により下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法。
  16. 半導体基板に請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物により下層膜を形成する工程、その上にハードマスクを形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンによりハードマスクをエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法。
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