JP2022003304A - 化学蓄熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、化学蓄熱における熱交換時に、収納容器に保持された化学蓄熱材からの輻射熱ロスを抑制し、より蓄熱効率を向上させることが可能な化学蓄熱装置を提供することにある。【解決手段】上記課題を解決するために、蓄熱媒体と、前記蓄熱媒体と熱媒流体との間で熱交換を行う熱交換部と、前記蓄熱媒体と前記熱交換部を収納する収納容器と、を備え、前記蓄熱媒体と前記収納容器の間に、前記収納容器の内壁から離間して配設される第1の熱反射部材を設けることを特徴とする化学蓄熱装置を提供する。この化学蓄熱装置によれば、熱交換によって生じた蓄熱媒体からの輻射熱を、第1の熱反射部材によって蓄熱媒体側へ戻すことが可能となる。また、第1の熱反射部材を収納容器の内壁から離間して配設することで、収納容器への反応熱の吸収を抑制し、より一層の断熱効果が得られる。【選択図】図1

Description

本発明は、化学蓄熱装置に関する。
工場やごみ焼却場等においては、膨大な量の廃熱が発生するため、省エネルギー化や未利用エネルギーの有効活用の観点から、これらの廃熱を蓄熱して利用する蓄熱システムに関する研究開発が進められている。特に、物質の化学反応を利用した化学蓄熱は、顕熱蓄熱や潜熱蓄熱に比べて蓄熱密度が非常に大きく、化学反応前後の物質が安定であれば放熱ロスもほとんどなく、長期間の蓄熱において熱損失が生じないことが知られている。
例えば、特許文献1には、廃熱などの熱エネルギーを化学反応の形で熱エネルギーを蓄積する化学蓄熱材に蓄熱し、蓄熱した化学蓄熱材を保管又は熱エネルギーが必要な場所に移送して利用する化学蓄熱反応器が開示されている。
特許文献1には、化学蓄熱の具体例として、400度を超える高温の廃熱を効率よく蓄熱するために、化学蓄熱材として水酸化カルシウム系蓄熱材を用いた系が記載されている。水酸化カルシウムに給熱流体として高温の廃熱を供給すると、脱水反応により酸化カルシウムが生成し、この反応が吸熱反応であるため蓄熱作用として発現する。一方、酸化カルシウムは、受熱流体として水(水蒸気)を供給すると、水和反応により水酸化カルシウムを生成し、この反応が発熱反応であるため放熱作用として発現するものである。
また、特許文献1には、収納容器内に複数の流体(給熱流体・受熱流体)流路が複数の化学蓄熱材と交互に配置され、化学蓄熱材と流体の熱交換の効率を上げるための受熱放熱板を流体流路に沿って配設する装置が開示されている。
特開2016−118315号公報
従来の化学蓄熱装置では、化学蓄熱材の選択及び化学蓄熱材と流体の熱交換効率を向上させる構成によって、廃熱の有効活用が行われていた。しかしながら、400度を超える高温廃熱を蓄熱するためには、当然ながら高温での熱交換を行うことになるため、化学蓄熱材を保持する保持部材そのものからの輻射熱ロスが無視できなくなってくる。
そこで、本発明の課題は、化学蓄熱における熱交換時に、収納容器内に保持された化学蓄熱材からの輻射熱ロスを抑制し、より蓄熱効率を向上させることが可能な化学蓄熱装置を提供することにある。
上記の課題について鋭意検討した結果、化学蓄熱装置において、収納容器と化学蓄熱材との間に輻射抑制の熱反射部材を設けることにより、蓄熱効率を向上させることができることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の化学蓄熱装置である。
上記課題を解決するための本発明の化学蓄熱装置は、蓄熱時には、蓄熱媒体を加熱して蓄熱生成物と生成流体に分離し、放熱時には、前記蓄熱生成物と反応流体を反応させて前記蓄熱媒体を生成する化学蓄熱装置であって、前記蓄熱媒体と、熱媒流体が通過し、前記蓄熱媒体と前記熱媒流体との間で熱交換を行う熱交換部と、前記蓄熱媒体と前記熱交換部を収納し、前記熱交換部に外部から熱媒流体を供給する供給口、及び、前記蓄熱媒体と熱交換した熱媒流体を外部へ排出する排出口を有する収納容器と、を備え、前記蓄熱媒体と前記収納容器の間に第1の熱反射部材を設け、前記第1の熱反射部材は前記収納容器の内壁から離間して配設されることを特徴とするものである。
この化学蓄熱装置によれば、熱交換によって生じた蓄熱媒体からの輻射熱を、第1の熱反射部材によって蓄熱媒体側へ戻すことが可能となる。また、第1の熱反射部材を収納容器の内壁から離間して配設することで、収納容器に輻射熱が吸収されるのを抑制するとともに、第1の熱反射部材と収納容器の間に空気層が形成され、より一層の断熱効果が得られる。
更に、本発明の化学蓄熱装置の一実施態様としては、第1の熱反射部材は、第1の通気部を有することを特徴とするものである。
化学蓄熱材と生成・反応流体の結合・脱離を必要とする化学蓄熱においては、熱遮蔽と同時に反応後の気体の移動自由度を高くすることが望ましい。この特徴によれば、反応後の生成流体の移動経路が形成されるため、蓄熱媒体と生成気体の分離が可能となる。
更に、本発明の化学蓄熱装置の一実施態様としては、第1の熱反射部材の第1の通気部は、前記第1の熱反射部材に形成したスリット又は孔であることを特徴とするものである。
この特徴によれば、簡易な構成で反応後の生成流体の移動経路を形成することができる。
更に、本発明の化学蓄熱装置の一実施態様としては、第1の熱反射部材と収納容器の間に、第2の熱反射部材を設け、第2の熱反射部材は前記第1の熱反射部材と前記収納容器の内壁の両方と離間して配設することを特徴とするものである。
この特徴によれば、第1の熱反射部材及び第1の通気部から放出される輻射熱を第2の熱反射部材によって蓄熱媒体側に戻すことが可能となるため、より熱遮蔽の効果を向上させることができる。
更に、本発明の化学蓄熱装置の一実施態様としては、第2の熱反射部材は、第2の通気部を備え、前記第2の通気部は前記第1の熱反射部材の第1の通気部と重なり合わないように配設することを特徴とするものである。
この特徴によれば、第1の通気部から放射された輻射熱が第2の通気部から通過することなく、第2の熱反射部材によって蓄熱媒体側に戻すことが可能となるため、より熱遮蔽の効果を向上させることができる。
本発明の化学蓄熱装置によれば、蓄熱時において収納容器内に保持された蓄熱媒体からの輻射による収納容器への熱放出を抑制することができる。これにより、蓄熱効率を向上させることができる。
本発明の第一の実施態様の化学蓄熱装置の構造を示す概略説明図である。 本発明の第二の実施態様の化学蓄熱装置の構造を示す概略説明図である。 本発明の第三の実施態様の化学蓄熱装置の構造を示す概略説明図である。 本発明の第四の実施態様の化学蓄熱装置の構造を示す概略説明図である。
この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
[化学蓄熱装置]
本発明の化学蓄熱装置は、蓄熱時には、蓄熱媒体を加熱して蓄熱生成物と生成流体に分離し、放熱時には、前記蓄熱生成物と反応流体を反応させて前記蓄熱媒体を生成する化学蓄熱装置であり、工場やごみ焼却場等から発生する廃熱を蓄熱媒体に貯蔵して、熱を必要とする熱需要地まで輸送が可能な装置である。
本発明の蓄熱装置の構成としては、蓄熱媒体と、熱媒流体が通過し、前記蓄熱媒体と前記熱媒流体との間で熱交換を行う熱交換部と、前記蓄熱媒体と前記熱交換部を収納し、前記熱交換部に外部から熱媒流体を供給する供給口、及び、前記蓄熱媒体と熱交換した熱媒流体を外部へ排出する排出口を有する収納容器とを備え、前記蓄熱媒体と前記収納容器の間に、前記収納容器の内壁から離間して配設する第1の熱反射部材を備えている。
〔第一の実施態様〕
図1は、本発明の第一の実施態様の蓄熱装置1aの構造を示す概略説明図である。この蓄熱装置1aは、蓄熱媒体4と、蓄熱媒体4を保持する保持部材5を収納する収納容器2を備え、収納容器2の内部には蓄熱媒体4と熱交換を行う外部からの熱媒流体が通過する熱交換部3が設けられている。また、収納容器2には、熱媒流体を外部から供給する流体供給口8及び熱媒流体を外部に排出する流体排出口9が設けられている。更に、収納容器2と保持部材5の間には、収納容器2の内壁から離間して第1の熱反射部材6を配設している。
以下に、各構成について詳細に説明する。
(蓄熱媒体)
蓄熱媒体4とは、加熱時に蓄熱生成物と生成流体に分離され、また、この逆の反応により熱を放出する化学物質である。例えば、蓄熱生成物と生成流体として、酸化カルシウム(CaO)と水蒸気(HO)、塩化カルシウム(CaCl)と水蒸気(HO)、臭化カルシウム(CaBr)と水蒸気(HO)、ヨウ化カルシウム(CaI)と水蒸気(HO)、酸化マグネシウム(MgO)と水蒸気(HO)、塩化マグネシウム(MgCl)と水蒸気(HO)、塩化亜鉛(ZnCl)と水蒸気(HO)、塩化ストロンチウム(SrCl)とアンモニア(NH)、臭化ストロンチウム(SrBr)とアンモニア(NH)、酸化カルシウム(CaO)と二酸化炭素(CO)、酸化マグネシウム(MgO)と二酸化炭素等(CO)が挙げられる。取り扱いが容易であるという観点から、蓄熱媒体4は、生成流体及び反応流体として水蒸気を利用するものであることが好ましい。
また、本発明における化学蓄熱装置は、高温での化学蓄熱時に特に効果を発揮する構成であるため、本発明における蓄熱媒体4としては、高温での化学蓄熱が可能な蓄熱生成物と生成流体として、酸化カルシウムと水蒸気の組み合わせ(400〜500度)や酸化マグネシウムと水蒸気の組み合わせ(300〜400度)を用いることが好ましい。
本発明における蓄熱媒体4の構造及び形状については、特に限定するものではなく、粉体、粉体を成形した成形体、または蓄熱媒体4を多孔質体に担持させたものであってもよい。
蓄熱媒体4を保持する保持部材5の構造は、収納容器2内で蓄熱媒体4を保持し、かつ蓄熱媒体4と熱交換部3との間で熱交換を可能とする構造のものであれば、特に限定されない。図1には、1つの容器内に蓄熱媒体4を収納した構造を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、蓄熱媒体4を収納した箱状容器やトレイ状容器を複数積み重ねる構成としてもよい。
また、保持部材5の材質は、高温処理に耐えられるものであれば、特に限定されない。
(収納容器)
収納容器2は、蓄熱媒体4を収納するための構成であり、密閉可能な構造物からなる。収納容器2には、内部に収納された蓄熱媒体4と外部との熱の伝達を行うための流体が通過する熱交換部3、該熱交換部3に熱交換を行う外部からの熱媒流体を供給するための流体供給口8、熱交換部3から該流体を排出するための流体排出口9を有する。
熱交換部3は、保持部材5内部に収納された蓄熱媒体4と外部からの熱媒流体との熱の伝達を行うことができれば、どのような形状のものでもよく、例えば、保持部材5の内部に蛇行して設置された熱交換チューブや、保持部材5に対する2重円筒型の内筒部などにより構成される。
流体供給口8と流体排出口9は、それぞれ収納容器2に対して異なる面に配置してもよいし、同一面に配置してもよい。例えば、図1に示すように、収納容器2の中心軸に沿って、収納容器2の下部には流体供給口8を設け、収納容器2の上部には流体排出口9を設ける構成としてもよい。また、収納容器2の同一面に流体供給口8と流体排出口9を設ける構成とし、流体の供給、排出を1つの面で行うことにより、蓄熱装置1a全体としての構造がコンパクトになるため、蓄熱装置1の設置箇所の選択肢を広げることが可能となる。
また、収納容器2には、蓄熱時に蓄熱媒体4から発生した生成流体を大気に放出するための大気開放口10、放熱時に蓄熱生成物と反応する反応流体を供給するための給気口11を備えている。なお、第一の実施態様の蓄熱装置1aでは、大気開放口10と給気口11は同一の通気口を使用しているが、別の位置に設けてもよい。
大気開放口10は、蓄熱時に開放され、蓄熱媒体4から発生した生成流体を収納容器2の外部に排出するための構成であるが、生成流体を凝集して回収する受液槽を設ける構成としてもよい。該大気開放口10を有することにより、生成流体は外部に放出されるため、生成流体を凝集して回収する受液槽を設ける必要がなく、また、生成流体を熱供給地から熱需要地に輸送する必要もない。そのため、装置のコンパクト化、輸送コストの低下等の利点がある。
給気口11は、放熱時に開放され、反応流体を収納容器2に供給するための構成であり、放熱時には、反応流体を供給するための供給部(不図示)と連結する。
熱媒流体としては、蓄熱媒体4に熱を供給することができる温度のものであればよく、気体や液体等の流体が好ましい。更に取り扱い性に優れるという観点でみれば、気体を使用することが特に好ましい。
(第1の熱反射部材)
第1の熱反射部材6は、収納容器2と蓄熱媒体4の間に設けられ、かつ収納容器2の内壁から離間して配設されている。
第1の熱反射部材6は、蓄熱時において蓄熱媒体4を保持する保持部材5から放出される輻射熱を再度蓄熱媒体4側へ反射させるための構成である。該第1の熱反射部材6を設けることにより、収納容器2への輻射熱の吸収を抑制することが可能となり、蓄熱効果が向上する。また、収納容器2の内壁から離間して配設することで、第1の熱反射部材6と収納容器2の間に空気層が形成され、より一層の断熱効果が得られる。
第1の熱反射部材6の具体的な構造は、保持部材5から放出される輻射熱を蓄熱媒体4側へ反射させるための構成であれば特に制限されず、図1に示すように、例えば保持部材5全体を囲うような箱状構造や、保持部材5の周囲を囲うように配置された筒型構造であってもよい。また、第1の熱反射部材6は、保持部材5の周囲を囲う筒型の構造と、保持部材5の上下いずれかを覆う構造とを組み合わせた構成としてもよい。更に、第1の熱反射部材6は、蓄熱媒体4側へ熱が効果的に集まるように、曲面を有する構造であってもよい。
第1の熱反射部材6は、輻射熱を反射可能な材質からなるものである。このような材質は、金属としては、アルミニウム、鉄、銅、黄銅、銀、金、白金、ニッケル、ステンレス、クロム、タングステンなどが挙げられる。また、非金属としては、石英ガラス、アルミナセラミクス、マグネシアセラミクス、耐火レンガなどが挙げられる。
また、本発明における第1の熱反射部材6として、上記材質の放射率を考慮して選択することが望ましい。反射率=1−放射率の関係から、低放射率であるほど高反射率を有する材質となる。放射率は、放射体の放射発散度とその放射体と同温度の黒体の放射発散度との比としてJISZ8117で定義される値であり、放射率測定値は、JISR1801に規定されているFTIRによる分光放射率測定などによって得られるものである。なお、放射率は温度に依存するパラメータである。
また、材質の放射率は、材質の表面状態にも依存する。表面に凹凸が少ないほど低い放射率を示すため、特に金属材質において、酸化面、粗面よりは研磨面を有するものがより好ましい。
本発明における第1の熱反射部材6としては、蓄熱時の温度における材質の放射率が0.5以下、より好ましくは0.1以下、更に好ましくは0.05以下のものを用いる。
[蓄熱装置のその他の態様]
以下に、蓄熱装置の別の態様について例示する。
〔第二の実施態様〕
図2は、本発明の第二の実施態様の蓄熱装置1bの構造を示す概略説明図である。
この蓄熱装置1bは、第一の実施態様の蓄熱装置1aにおいて、第1の熱反射部材6に、第1の通気部61を設ける構成としたものである。化学蓄熱材と生成・反応流体の結合・脱離を必要とする化学蓄熱においては、熱遮蔽と同時に気体の移動自由度を高くすることが望ましい。この蓄熱装置1bによれば、反応後の生成流体の移動経路が形成されるため、蓄熱媒体と生成流体の分離が効率的に行われ、熱交換効率を向上させることができる。
第二の実施態様の蓄熱装置1bにおける第1の熱反射部材6に第1の通気部61を設ける構成としては、図2に示すように、複数の板状部材をルーバー状に配置する構成や、板状部材に通気口としてスリットや孔を開けるなどの構成とすることができる。
特に、本発明における第1の通気部61としては、板状部材に通気口を設ける構成とすることが好ましい。この構成とすることで、簡易な構成で蓄熱媒体から生成流体の分離を誘導することが可能となる。
〔第三の実施態様〕
図3は、本発明の第三の実施態様の蓄熱装置1cの構造を示す概略説明図である。
この蓄熱装置1cは、第一の実施態様の蓄熱装置1bにおいて、第1の熱反射部材6の外側に、第2の熱反射部材7を設け、第2の熱反射部材7は、収納容器2の内壁及び第1の熱反射部材6と離間して配設される構成としたものである。この蓄熱装置1cによれば、第1の熱反射部材6を通過して放出される輻射熱、又は、第1の通気部61から放出される輻射熱についても蓄熱媒体4側へ反射させることができるため、蓄熱効果をより向上させることができる。
第2の熱反射部材7の具体的構造は、上記第1の熱反射部材6と同様に、保持部材5から放出される輻射熱を蓄熱媒体4側へ反射させるための構成であれば特に制限されず、例えば保持部材5全体を囲うような箱状構造や、保持部材5の周囲を囲うように配置された筒型構造であってもよい。また、第2の熱反射部材7は、保持部材5の周囲を囲う筒型の構造と、保持部材5の上下いずれかを覆う構造とを組み合わせた構成としてもよい。更に、第2の熱反射部材7は、蓄熱媒体4側へ熱が効果的に集まるように、曲面を有する構造であってもよい。
第2の熱反射部材7は、輻射熱を反射可能な材質からなるものである。このような材質は、金属としては、アルミニウム、鉄、銅、黄銅、銀、金、白金、ニッケル、ステンレス、クロム、タングステンなどが挙げられる。また、非金属としては、石英ガラス、アルミナセラミクス、マグネシアセラミクス、耐火レンガなどが挙げられる。
また、本発明における第2の熱反射部材7として、上記材質の放射率を考慮して選択することが望ましい。
本発明における第2の熱反射部材7としては、蓄熱時の温度における材質の放射率が0.5以下、より好ましくは0.1以下、更に好ましくは0.05以下のものを用いる。
なお、第2の熱反射部材7と第1の熱反射部材6は、同じ材質を用いてもよいし、異なる材質を用いてもよい。
〔第四の実施態様〕
図4は、本発明の第四の実施態様の蓄熱装置1dの構造を示す概略説明図である。
この蓄熱装置1dは、第三の実施態様の蓄熱装置1cにおいて、第2の熱反射部材7に、第2の通気部71を設ける構成としたものである。この蓄熱装置1dによれば、2つの熱反射部材両方に反応後の生成流体の移動経路が形成されるため、蓄熱媒体と生成流体の分離が効率的に行われ、熱交換効率を向上させることができる。
第四の実施態様の蓄熱装置1dにおける第2の熱反射部材7に第2の通気部71を設けた構成としては、複数の板状部材をルーバー状に配置する構成や、図4に示すように、板状部材に通気口としてスリットや孔を開けるなどの構成とすることができる。
また、本発明における第2の通気部71の構成としては、図4に示すように、第1の通気部61と重なり合わない構造、配置とすることが特に好ましい。この構成とすることで、第1の通気部61から放射された輻射熱がそのまま第2の通気部71を通過することなく、第2の熱反射部材7によって蓄熱媒体4側に戻すことが可能となるため、より熱遮蔽の効果を向上させることができる。
本発明の化学蓄熱装置の用途は、工場やごみ焼却場等から発生する廃熱を有効利用する方法に利用される。例えば、廃熱が発生する熱供給地において本発明の化学蓄熱装置を蓄熱し、熱が必要な熱需要地に蓄熱装置を輸送して放熱する方法に利用する。また、昼に蓄熱して、夜に放熱するというように、同一の設置場所において、廃熱が発生する時間帯に蓄熱して、熱が要求される時間帯に放熱する方法に利用することもできる。
1a,1b,1c,1d…化学蓄熱装置、2…収納容器、3…熱交換部、4…蓄熱媒体、5…保持部材、6…第1の熱反射部材、61…第1の通気部、7…第2の熱反射部材、71…第2の通気部、8…流体供給口、9…流体排出口、10…大気開放口、11…給気口

Claims (5)

  1. 蓄熱時には、蓄熱媒体を加熱して蓄熱生成物と生成流体に分離し、放熱時には、前記蓄熱生成物と反応流体を反応させて前記蓄熱媒体を生成する化学蓄熱装置であって、
    前記蓄熱媒体と、
    熱媒流体が通過し、前記蓄熱媒体と前記熱媒流体との間で熱交換を行う熱交換部と、
    前記蓄熱媒体と前記熱交換部を収納し、前記熱交換部に外部から熱媒流体を供給する供給口、及び、前記蓄熱媒体と熱交換した熱媒流体を外部へ排出する排出口を有する収納容器と、を備え、
    前記蓄熱媒体と前記収納容器の間に第1の熱反射部材を設け、前記第1の熱反射部材は前記収納容器の内壁から離間して配設されることを特徴とする、化学蓄熱装置。
  2. 前記第1の熱反射部材は、第1の通気部を有することを特徴とする、請求項1に記載の化学蓄熱装置。
  3. 前記第1の通気部は、前記第1の熱反射部材に形成したスリット又は孔であることを特徴とする、請求項2に記載の化学蓄熱装置。
  4. 前記第1の熱反射部材と前記収納容器の間に、第2の熱反射部材を設け、第2の熱反射部材は前記第1の熱反射部材と前記収納容器の内壁の両方と離間して配設することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化学蓄熱装置。
  5. 前記第2の熱反射部材は、第2の通気部を備え、前記第2の通気部は前記第1の熱反射部材の第1の通気部と重なり合わないように配設することを特徴とする、請求項4に記載の化学蓄熱装置。

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