JP2022003159A - 蒸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い材料利用効率の蒸着が可能な安価な蒸着装置を提供すること。【解決手段】吹き付けにより薄膜形成用材料を被製膜面上に着膜する蒸着装置であって、高真空の製膜室がその内部に、その内部が中真空のシャワーヘッド筐体であって、シャワーヘッド筐体加熱装置で材料の蒸発−熱分解の温度間の吹付温度範囲内の第1所定温度に加熱されるシャワーヘッド筐体を含み、その被製膜面対向面が該吹付可能なガス放出孔を複数有す平板の一主面で構成のシャワーヘッド面であり、更に、シャワーヘッド面載置により複数のガス放出孔の一部を閉塞可能な平板シャワーヘッド面マスクを含み、該載置されたシャワーヘッド面マスクがシャワーヘッド面との接触伝導伝熱で吹付温度範囲内の第2所定温度に加熱され、かつ、シャワーヘッド面マスクを該高真空中で該載置可能なマスク駆動部を含む、蒸着装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、蒸着装置に関するものである。本発明は、例えば有機EL(ElectroLuminesence)装置の製造に用いる蒸着装置として好適である。
近年、蛍光灯やLEDに変わる照明装置として有機EL装置が注目され、多くの研究がなされている。また、テレビに代表されるディスプレイ部材においても液晶方式やプラズマ方式に変わる方式として有機EL方式が注目され、製品化されている。
ここで有機EL装置は、ガラス基板や透明樹脂フィルム等の基材に、有機EL素子を積層したものである。
また、有機EL素子は、一方又は双方が透光性を有する2つの電極を対向させて、この電極の間に有機化合物からなる発光層を積層したものである。有機EL素子は、電気的に励起された電子と正孔との再結合のエネルギーによって発光する。
有機EL装置は、自発光デバイスであるため、ディスプレイ材料として使用すると高コントラストの画像を得ることができる。また、発光層の材料を適宜選択することにより、種々の波長の光を発光することができる。また蛍光灯に比べて厚さが極めて薄いため、設置場所の制約が少なく、かつ、面状で発光するため、指向性が強いLEDに比べ、影ができにくい。
有機EL装置の代表的な層構成は、ボトムエミッション型と称される構成であり、ガラス基板に、透明電極層と、機能層と、裏面電極層が積層され、これらが封止部によって封止されたものである。
また機能層は、複数の有機化合物の薄膜が積層されたものである。代表的な機能層0は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層を有している。
有機EL装置は、基材(ガラス基板)0の被製膜面X上に、前記した層を順次製膜することによって製造される。
ここで上記した各層の内、透明電極層は、酸化インジウム錫(ITO)等の透明導電膜であり、主にスパッタ法あるいはCVD法によって製膜され、機能層は、前記した様に複数の有機化合物の薄膜が積層されたものであり、各薄膜を真空蒸着法によって製膜することができ、裏面電極層は、アルミニウム、銀等の金属薄膜であり、真空蒸着法によって製膜することができる。
このように、有機EL装置を製造する際には、その各層を構成する薄膜を製膜する工程に真空蒸着法が多用される。ここで真空蒸着法は、例えば特許文献1に開示された様な蒸着装置を使用して製膜する技術である。
即ち蒸着装置は、一般に真空に保持された製膜室と、薄膜形成用材料を蒸発させる蒸発装置によって構成されるものである。製膜室は、例えばガラス基板等の基材を設置することができるものである。
一般的な蒸発装置は、電気抵抗や電子ビームを利用した加熱装置と、薄膜形成用材料を入れる坩堝とによって構成されている。
このようなマスク等を用いて製膜領域を限定した基材上に蒸気含有ガスを吹き付ける蒸着手法では、マスク等に材料の一部が付着し材料利用効率を低下させる原因となるので改善が望まれる。
また、例えば有機ELパネルのような、複数種類の製膜の連続実施にて製造される多層薄膜製品を製造する蒸着装置としては、クラスター方式やインライン方式のように、多数の製膜室を並べた装置装置が一般的であるが、高価な装置となってしまう問題があり改善が望まれる。
特許文献1は、1つの成膜室内で、複数の材料を複数層の膜として形成できる真空蒸着装置として、材料放出部が放出口を有する複数の分散容器を有し、分散容器は各々、開閉手段を介し材料を蒸発させる蒸発セルと接続されており、蒸発温度と熱分解温度との間の温度範囲が共通する複数の材料の蒸発セルを夫々開閉手段を介して接続可能であり、放出する材料の蒸発温度と熱分解温度との間の所定温度に加熱する加熱装置を具備した装置を開示しており、加熱温度がより低い当該加熱装置に対応する分散容器ほど、被蒸着面により接近する側に配置することが重要である、としており、更にその明細書には、各分散容器の放出口を選択的に開放・閉鎖可能とすることを目的とし、被蒸着面に最接近の分散容器と被蒸着面との間に、当該分散容器の表面に沿いスライドするシャッター板であって、当該開放・閉鎖用の開口部が形成されたシャッター板を設けることが、記載されている。
特許文献2は、大型基板の量産工程に好適で高精細のパターニングが可能な有機層蒸着装置として、その請求項4の記載によれば、平板状の第1蒸着源シャッター及び第2蒸着源シャッターを備え、これらシャッターの移動により、装置が一つ以上具備する蒸着源のうちの一部が開放または閉鎖される装置を開示し、具体的には、その[0074]の記載によれば、これらのシャッターは、平板プレート状で、基板の移動方向と同じ方向に移動自在で、蒸着源毎の製膜速度を測定する為のツーリング作業時に、対象蒸着源からの蒸着物質のみが検知されるように、他の蒸着源から出る蒸着物質を遮断する役割を担う、とのことである。
特許第5036264号公報 特開2014−019954号公報
本発明の発明者は、パターン形成の為に、被製膜面Xを覆うように、一般に密着固定、配置される被製膜面マスクの考え方を、膜形成領域ではなく、材料吹付領域の限定に適用することにより、上述の課題を解決でき、即ち、高い材料利用効率の蒸着を、安価な装置にて実施できるのではないかと考え、蒸着方法につき鋭意検討した。
上記検討の結果、本発明者は、本発明に係蒸着ではその製膜室が高真空である為、本発明に係るシャワーヘッド面にシャワーヘッド面マスクを載置するのみで、複雑で高価となる被製膜面マスクの如き前記密着固定に係る機構付加や一体化処理しなくても、十分に材料吹付領域を限定可能であであり、高い材料利用効率の蒸着が可能であることを見出し、本発明を為すに至った。
即ち本発明は、薄膜形成用材料の蒸気を含む蒸気含有ガスを発生する蒸発装置、該蒸気含有ガスを介し該薄膜形成用材料を被製膜面に着膜する、高真空の製膜室、シャワーヘッド筐体加熱装置、及び排気系を有し、吹き付けにより該薄膜形成用材料を該被製膜面上に該着膜する蒸着装置であって、
該製膜室が、その内部に、
その内部が中真空のシャワーヘッド筐体であって、
該シャワーヘッド筐体加熱装置により、薄膜形成用材料の蒸発温度と熱分解温度との間の吹付温度範囲内の第1所定温度に加熱されるシャワーヘッド筐体を含み、
該シャワーヘッド筐体の該被製膜面と対向する面が、
該吹き付け可能なガス放出孔を複数有する平板の一主面で構成されたシャワーヘッド面であり、更に、
該シャワーヘッド面に載置することで該複数のガス放出孔の一部を閉塞可能なシャワーヘッド面マスクを含み、
該載置された該シャワーヘッド面マスクが、該シャワーヘッド面との接触による伝導伝熱により、該吹付温度範囲内の第2所定温度に加熱され、かつ、
該シャワーヘッド面マスクを、該高真空中で、該載置可能なマスク駆動部を含む、蒸着装置に関する。
このような蒸着装置によれば、複数の種類、及びパターンの薄膜製膜について、一つの製膜室で蒸着可能とした蒸着装置において、基材の製膜面の製膜領域に対応するガス放出孔を塞がず、それ以外のガス放出孔を塞ぐように、高真空下で、シャワーヘッド面マスクを載置可能なので、蒸気含有ガスを製膜領域のみに集中して吹き付けることが可能で、また、非製膜領域への材料の着膜が抑制できるので、安価装置であっても、材料利用効率が向上すると共に、製膜室を大気開放して実施する必要がある清掃の頻度を小さくでき、稼働率が向上し、後述するが、基材の製膜面の製膜領域の配置に対応したパターンを構成するよう、複数のシャワーヘッド面マスクをスタッカーに準備したり、これらを組み合わせて使用したりすることができる。さらに、本発明の蒸着装置では、ガス放出孔の数及び開口面積の可変性に原理的に優れるので、製膜種類毎の蒸着条件最適化の可能性が増大し、膜質の向上が期待できる。
また、本発明の蒸着装置は、さらに、複数枚の前記シャワーヘッド面マスクを含むことが好ましく、また、前記マスク駆動機構が、前記シャワーヘッド面マスクについて、前記載置されていない非載置シャワーヘッド面マスクと、前記載置された載置シャワーヘッド面マスクとを交換可能であることが好ましく、製膜領域の変更が製膜室を大気開放せずに可能なので、製膜パターンの自由度が向上できるだけでなく、清掃頻度を小さくできるので稼働率を向上できる。
また、本発明の蒸着装置は、前記シャワーヘッド面マスクが同時に2枚以上組み合わされて前記載置された状態で、前記着膜が可能であり、少ない種類のシャワーヘッド面マスクであっても、これらを組み合わせて使用することで、様々の製膜領域に対応することができる。
また、本発明の蒸着装置は、さらに、被製膜面マスクを含むことが好ましく、該被製膜面マスクが、前記マスク駆動機構により、前記被製膜面を覆うように配置されることがより好ましく、本発明に係るシャワーヘッド面マスクと、被製膜面マスクとを、各々が共通する、搬送動作、及び、本発明に係るシャワーヘッド面、又は被製膜面へのマスクの載置又は配置の動作を、同一の駆動機構で実現できるので、装置の設置面積やコストを低減できる。
また、本発明の蒸着装置は、さらに、前記シャワーヘッド面マスク、及び前記被製膜面マスクからなる群から選ばれる1種以上を保管する、マスク保管室(スタッカー)を有することが好ましく、複数のマスクの保管室である、通常真空に維持される、スタッカーについてシャワーヘッド面マスク及び被製膜面マスクの共用により、装置設置面積やコストを低減できる。
また、本発明の蒸着装置は、好ましくは、ガス供給系を含み、
より好ましくは、前記蒸発装置に、該ガス供給系からキャリアガスが供給され、かつ、
前記蒸発装置側から前記シャワーヘッド筐体に、該キャリアガスを含む蒸気含有ガスが供給される、ガスキャリア面蒸着装置であり、
特に好ましくは、、ガス噴出ノズル、及びシャワーヘッドを含むシャワーヘッド筐体具備の特定構造の装置であり、より効果的に本発明の効果が奏される。
本発明の蒸着装置は、蒸気含有ガスを製膜領域のみに集中して吹き付けることが可能なので、非製膜領域への材料の着膜が抑制でき、基本的には、製膜領域での着膜のみに原料材料が消費されるので、安価装置であっても、材料利用効率が向上し、また、稼働率が大きい装置である。
本発明の蒸着装置100の断面概念図の一例である。 図1のシャワーヘッド面Yを被製膜面X側から見た平面図である。 本発明に係るシャワーヘッド筐体11の断面概念図の一例である。
以下さらに本発明の実施形態の例について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、当業者の技術常識内で種々の変更が可能である。また、以下の記載において、説明の為に、本発明に関する図1、図2、及び図3に、符号を付して記載するが、この符号の記載により、本発明が何らかの制限を受けるものではない。
(蒸着装置100)
図1は、本発明の蒸着装置100の断面概念図の一例である。
本発明の蒸着装置100は、蒸気含有ガスを被製膜面Xに吹き付けることで、蒸気含有ガスを介して、薄膜形成用材料を被製膜面Xに着膜する装置であって、製膜室10、シャワーヘッド面マスク111、シャワーヘッド筐体加熱装置20、蒸発装置30、マスク駆動機構50、及び排気系70を含み、好ましくは更に、被製膜面マスク555、マスク保管室(スタッカー)60、及びガス供給系80を含み、製膜室10が、シャワーヘッド面マスク111が載置されるシャワーヘッド筐体11を含むことを、一つの特徴とし、また、マスク駆動機構50が、特定の機構50であることも、一つの特徴であり、一つまたは複数の蒸発装置30を含んでいても良く、図1では一つのみの蒸発装置30を含む例について示しているが、それぞれの蒸発装置30の構造や系列数を限定するものではない。
本発明の蒸着装置100は、好ましくは、蒸発装置30側からシャワーヘッド筐体11にキャリアガスを含む蒸気含有ガスが供給される、ガスキャリア面蒸着装置100である。 (基材0)
本発明に係る基材0は、その一主面が、本発明に係る被製膜面Xであり、例えばガラス基板であり、有機ELパネルの製造においては、その被製膜面Xには,透明電極層120として、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明な導電性材料からなる層が形成されていることが一般的である。
(薄膜形成用材料)
本発明に係る薄膜形成用材料は、加熱により蒸気化し、該蒸気が冷却により被製膜面X上に着膜可能であれば各種材料を使用できるが、常温で固体であり、かつ、粉体として本発明の蒸着装置に導入できる材料であることが、本発明の効果を十分に発揮せしめる観点から好ましく、例えば、有機EL素子を構成する有機EL材料等を挙げることができる。
このような本発明に係る薄膜形成用材料は、例えば、材料保管容器から蒸発装置30に導入され、蒸発装置30で蒸気化された後、薄膜形成用材料の蒸気を含む蒸気含有ガスとして、本発明に係るシャワーヘッド筐体11に供給され、その後、基材0上に着膜する。
ここで、導入された薄膜形成用材料の内、当該着膜に寄与する材料の比率を、一般に、材料利用効率と呼称しており、計算の基準の取り方により様々な値となるが、同一材料のみを長時間蒸着し安定化した場合の定常状態の、そして基材0がこれを載置する基材保持部112のステージと同じ面積を有するとして着膜する量の、導入した材料の量に対する割合を、絶対的な材料利用効率と定義でき、蒸着装置の性能評価尺度の一つとできる。
本発明の蒸着装置100は、このような材料利用効率が高いことを一つの特徴とする。
(製膜室10)
本発明に係る製膜室10は、その内部に、基材0を保持可能な基材保持部112、及び、保持された当該基材0の被製膜面Xに対して蒸気含有ガスを吹き付ける複数のガス放出孔Y1を有する平板11Yを、被製膜面Xと対向する面であるシャワーヘッド面Yとして、その一主面として有することで、蒸気含有ガスを被製膜面Xに吹き付け可能なシャワーヘッド筐体11を含み、気密性を有し、排気系70に直接的、又は間接的に接続されて減圧されることで、少なくとも、薄膜形成用材料を被製膜面Xに着膜する、蒸着による製膜時、即ち、本発明の蒸着装置の稼働時には、その室内は高真空、例えば500Pa以下の真空度に維持されており、好ましくは、当該製膜室10内に、基材0の搬入、搬出の為のゲートバルブを有する。
一実施形態としては、基材0がゲートバルブを介して製膜室10内に導入され、基材保持部112に載置される。次に、蒸気含有ガスがシャワーヘッド筐体11を介して基材0に向かって吹き出されることで、製膜が実施される。
(基材保持部112)
前記基材保持部112は、上述の如く製膜室10内において基材0を保持する機能を有するが、好ましくは、さらに、加熱されたシャワーヘッド筐体11の輻射熱等による基材温度の上昇を抑制するため、基材を冷却できる構造を有する。
(シャワーヘッド筐体11)
本発明に係るシャワーヘッド筐体11は、本発明に係る吹き付けが可能な筐体であり、本発明に係る着膜時に、その内部が中真空、例えば、100Pa以上、1000Pa以下の真空度に維持されており、また、本発明に係るシャワーヘッド筐体加熱装置20により、薄膜形成用材料の蒸発温度と熱分解温度との間の吹付温度範囲内の第1所定温度に加熱可能であることを一つの特徴とする。
また、本発明に係るシャワーヘッド筐体11は、被製膜面Xと対向する、その一主面であるシャワーヘッド面Yが、本発明に係る吹き付けを実施する、ガス放出孔Y1を複数個有する平板11Yの一主面で構成される。
図2は、図1のシャワーヘッド面Yを被製膜面X側から見た平面図である。
即ち、シャワーヘッド面Yは、本発明に係る吹き付け実施の吹き出し部として、適度な開孔パターンで、基材0の被製膜面X側に、好ましくは均一に、蒸気含有ガスを吹き出すガス放出孔Y1を複数個有し、また、本発明に係るシャワーヘッド面マスク111が本発明に係る載置される面である。図2には、この様なガス放出孔Y1につき、本発明に係る閉塞されていないガス放出孔Y1が、中央部の実線黒丸として、本発明に係る閉塞されているガス放出孔Y1が、左右両部の破線黒丸として、各々多数記載されている。
さらに、本発明に係るシャワーヘッド筐体11は、好ましくは、図3に示す様に、その内部に、本発明に係る着膜時に、その内部が低真空、例えば、1000Pa以上、10000Pa以下の真空度に維持される、ガス噴出ノズル11Nを複数本含む。
図3は、本発明に係るシャワーヘッド筐体11の断面概念図の一例である。
(シャワーヘッド面マスク111)
本発明に係るシャワーヘッド面マスク111は、シャワーヘッド面Yに載置されることで、前述の複数のガス放出孔Y1の一部を閉塞可能であり、かつ、シャワーヘッド面Yとの接触による伝導伝熱により、前述の吹付温度範囲内の第2所定温度に加熱される。
このようなシャワーヘッド面マスク111は、本発明の蒸着装置100に、好ましくは、複数枚含まれ、より好ましくは、同時に2枚以上組み合わされて載置された状態で着膜が可能であり、また、載置されていない非載置シャワーヘッド面マスク、及び載置された載置シャワーヘッド面マスクの2種類の状態のマスクを含んで、本発明に係る着膜が実施される。
(被製膜面マスク555)
本発明に係る被製膜面マスク555は、本発明に係るマスク駆動機構50により、被製膜面Xを覆うように配置され、本発明に係る着膜時に、被製膜面Xの代わりに製膜されることで、被製膜面Xにおける製膜される領域を制限する、シャドーマスクと一般呼称されるマスクである。
(シャワーヘッド筐体加熱装置20)
本発明に係るシャワーヘッド筐体加熱装置20は、前述の第1所定温度にシャワーヘッド筐体11を加熱する機能を有する装置である。
(蒸発装置30)
本発明に係る蒸発装置30は、好ましくは粉体として、供給された薄膜形成用材料を蒸気化することで、薄膜形成用材料の蒸気を含む蒸気含有ガスを発生させ、発生させた蒸気含有ガスを本発明に係るシャワーヘッド筐体11に、好ましくは前述のガス噴出ノズル11Nに、供給する装置である。
蒸発装置30は、ガス供給系80より加熱されたキャリアガスを導入可能であることが好ましく、より好ましくは、粉体として供給された薄膜形成用材料は、粉体として蒸発装置30の底に滞留しない状態で、前述の加熱キャリアガスによりフラッシュ蒸発される。
ここで、蒸発装置30は、前記加熱キャリアガスと薄膜形成用材料との熱交換を効率よく行う観点から、らせん状の配管で構成されてることが好ましく、当該らせん状の配管は、その内周および外周から均一に加熱されるよう構成されていることがより好ましい。
さらに、蒸発装置30は、これと配管やバルブを介して直結された排気系70により、単独で排気可能であることが好ましく、このようにすることで、例えば蒸発装置30内部を加熱キャリアガスで個別にクリーニングすることが可能となるため、製膜された膜の中の不純物量が低く維持され、膜品質が高レベルで安定維持され、好ましい。
またさらに、蒸発装置30内の圧力は、材料蒸発効率を十分なものに維持せしめる観点から、制御可能であることが好ましく、この制御を可能とする為に、蒸気含有ガスの移送経路に配された仕切りバルブは、開度調整が可能なものであることが好ましい。
(マスク駆動機構50)
本発明に係るマスク駆動機構50は、本発明に係る高真空中でシャワーヘッド面マスク111を本発明に係る載置可能なシャワーヘッド面マスク駆動部511を含み、さらに、被製膜面マスク555を本発明に係る配置可能であることが好ましく、前述の、非載置シャワーヘッド面マスクと、載置シャワーヘッド面マスクとを、交換可能であることが好ましい。
このようなマスク駆動機構50は、好ましくは、後述するマスク保管室(スタッカー)60に保管されたシャワーヘッド面マスク111や被製膜面マスク555を、保管された状態から、本発明に係る、載置や配置された状態に、移動・位置調整可能である。
(マスク保管室(スタッカー)60)
本発明に係るスク保管室(スタッカー)60はシャワーヘッド面マスク111、及び被製膜面マスク555からなる群から選ばれる1種以上を、少なくとも1枚以上、好ましくは2枚以上、より好ましくは各種1枚以上、保管する機能を有する。
(排気系70)
本発明に係る排気系70は、ドライポンプ等の真空排気ポンプや、これと製膜室10や蒸発装置30、ガス供給系80等とを接続する配管やバルブ等から構成され、接続される設備の用途に応じて、適切な真空排気ポンプを選択する必要があり、それぞのれの設備が個別の排気系70を備えることが好ましい。
またさらに、製膜室10、蒸発装置30にそれぞれ単独の排気系70を接続する方が、製膜室10と蒸発装置30を個別に排気することができるため好ましい。このような装置構成とすることで、例えば、薄膜形成用材料の蒸発が不安定な間は仕切りバルブを通じて排気系に流送し、前記蒸発が安定した後に、仕切りバルブを通じてシャワーヘッド筐体11へ流送することができる。
またさらに、製膜室10と排気系70を繋ぐ排気バルブは、開度コントロールが可能なバルブである方が、製膜室内部の圧力調整により製膜速度等をコントロールできるため好ましい。
製膜室10は、ドライポンプ、TMP(ターボ分子ポンプ)やCP(クライオポンプ)を用いて、製膜室10内を高真空排気できることが好ましく、例えば製膜室内部の残留水分等を除去可能となり、薄膜の品質向上の観点から好ましい。
(ガス供給系80)
本発明に係るガス供給系80は、アルゴンや窒素等の不活性ガスやクリーニング用のガス、あるいは、それらを任意の比率で混合した混合ガスを、複数の装置に供給可能な設備であり、仕切りバルブや、マスフローコントローラー、熱交換器を含むことができ、例えば、熱交換器を介すことで加熱されたキャリアガスを供給可能であり、他にも、冷却ガスや脱気用ガス、押出し用ガスとして、各種ガスを供給可能とすることができる。
本発明に係るガス供給系80は、蒸発装置30にキャリアガスを供給可能であることが好ましく、より好ましくは加熱されたキャリアガスを供給可能である。
(加熱キャリアガス)
本発明に係る加熱キャリアガスは、特に、蒸発装置30にて薄膜形成用材料を蒸気化する前記加熱されたキャリアガスであり、具体的には例えば、100℃〜700℃程度に、加熱された窒素ガス、アルゴンガス等であり、不活性ガスであることが好ましく、より好ましくは窒素ガスであり、ガス供給系80に含まれる熱交換器を介すことで加熱キャリアガスとされることが好ましいい。
前記熱交換器としては、スタティックミキサー型のガス配管を用いることもでき、配管内部のエレメントとキャリアガスが接触して加熱されるので、熱交換効率が向上できる。
なお、加熱キャリアガスと接触する各機器、配管、バルブ等は、その温度を維持する為、適宜必要なリボンヒーターやジャケットヒーター等によって加熱し、適切な制御方法で調温することが重要であり、特に、蒸気含有ガスを流送したり、これが逆流してくる部位については、蒸発した材料の固着、及び材料劣化を抑制するため、このような温調が重要である。
(製膜方法)
以下本発明の蒸着装置を用いた製膜方法の具体例を説明する。
まず例えば、材料保管容器に薄膜形成用材料を適量充填し密閉する。続いて、排気系70を用いて材料保管用器を真空排気し、材料脱気を実施する。
真空排気は、ドライポンプ、ターボ分子ポンプ、もしくはクライオポンプを用いて高真空排気を実施し、有機ELデバイス等の特性低下に繋がる残留水分等を極力除去することが好ましい。
次に、各部に設置したヒーターで各部を所定温度に昇温する。設定温度は、装置の運用方法や特徴に合わせて適宜設定すればよいが、薄膜形成用材料の沸点を下回らない範囲で、なるべく低い温度に設定すると、蒸発材料の固着、及び材料劣化防止の観点から好ましい。
別に、ゲートバルブを介して、製膜室10に基材0を投入し、基材保持部112に基材0を保持する。
また別に、マスク駆動機構50を駆動することで、スタッカー60から、被製膜面Xに、これを覆う様に、かつ、所定の製膜パターンとなる様に、所定の開口を有する被製膜面マスク555を、ゲートバルブを介して配置する。
さらに別に、シャワーヘッド面マスク駆動部511を駆動することで、スタッカー60から、シャワーヘッド面Yにシャワーヘッド面マスク111を、製膜不要な領域のガス放出孔Y1を閉塞する様に、そして所定の製膜領域が確保できる様に、ゲートバルブを介し載置し、続いて、シャワーヘッド筐体加熱装置20を用い、第1所定温度にシャワーヘッド筐体11を加熱することで、シャワーヘッド面マスク111を第2所定温度に加熱する。
次に、マスフローコントローラーや熱交換器を介して、キャリアガスを所定流量および温度に制御して蒸発装置30等に供給する。
次に、例えば材料供給装置より所定の供給速度で、薄膜形成用材料を、蒸発装置30に供給する。
この場合、例えば、蒸発装置30に供給された薄膜形成用材料を全量蒸発させることが可能なキャリアガスの流量、温度、等の諸条件とすることで、薄膜形成用材料の供給速度で、製膜速度を制御することができる。
また、蒸発装置30等の内部の圧力は、例えば仕切りバルブ等の開度を調整し、10000Pa程度に調整することで、能率的に材料蒸発を実施することができる。
このようにして、蒸発装置30で発生した薄膜形成用材料の蒸気を含む蒸気含有ガスは、キャリアガスと共に、シャワーヘッド筐体11より吐出され、基材0上で冷却され析出することで着膜する。
この場合、シャワーヘッド筐体11から吐出されるキャリアガスの流量および温度により、基材0への材料利用効率及び着膜分布が変化する。
また、基材0への着膜量を精密にコントロールする場合には、最初は、薄膜形成用材料の蒸気含有ガスを直接排気系70に流送し、薄膜形成用材料の蒸発速度安定後にシャワーヘッド筐体11へ流送する方法が好ましい。
製膜終了後は、例えば材料供給装置を停止し、適宜バルブを閉めるとよい。
このようにして、本発明の蒸着装置を用いて、前述の所定の製膜領域に対応する被製膜面X上に、前述の所定の製膜パターンで、非製膜領域への材料の着膜が抑制され、即ち、非製膜領域に対応するガス放出孔Y1ではガスが放出されず、そのようなガスは筐体内に還流することで、製膜領域での着膜のみに原料材料が消費され、高い材料利用効率で製膜できる。
0 .基材(ガラス基板)
100.蒸着装置(ガスキャリア面蒸着装置)
10 .製膜室
11 .シャワーヘッド筐体
11Y.平板
11N.ガス噴出ノズル
111.シャワーヘッド面マス
112.基材保持部
20 .シャワーヘッド筐体加熱装置
30 .蒸発装置
50 .マスク駆動機構
511.シャワーヘッド面マスク駆動部
555.被製膜面マスク
60 .マスク保管室(スタッカー)
70 .排気系
80 .ガス供給系
X .被製膜面
Y .シャワーヘッド面
Y1 .ガス放出孔

Claims (7)

  1. 薄膜形成用材料の蒸気を含む蒸気含有ガスを発生する蒸発装置、該蒸気含有ガスを介し該薄膜形成用材料を被製膜面に着膜する、高真空の製膜室、シャワーヘッド筐体加熱装置、及び排気系を有し、吹き付けにより該薄膜形成用材料を該被製膜面上に該着膜する蒸着装置であって、
    該製膜室が、その内部に、
    その内部が中真空のシャワーヘッド筐体であって、
    該シャワーヘッド筐体加熱装置により、薄膜形成用材料の蒸発温度と熱分解温度との間の吹付温度範囲内の第1所定温度に加熱されるシャワーヘッド筐体を含み、
    該シャワーヘッド筐体の該被製膜面と対向する面が、
    該吹き付け可能なガス放出孔を複数有する平板の一主面で構成されたシャワーヘッド面であり、更に、
    該シャワーヘッド面に載置することで該複数のガス放出孔の一部を閉塞可能なシャワーヘッド面マスクを含み、
    該載置された該シャワーヘッド面マスクが、該シャワーヘッド面との接触による伝導伝熱により、該吹付温度範囲内の第2所定温度に加熱され、かつ、
    該シャワーヘッド面マスクを、該高真空中で、該載置可能なマスク駆動部を含む、蒸着装置。
  2. 複数枚の前記シャワーヘッド面マスクを含み、
    前記マスク駆動機構が、前記シャワーヘッド面マスクについて、
    前記載置されていない非載置シャワーヘッド面マスクと、前記載置された載置シャワーヘッド面マスクとを交換可能な、請求項1に記載の蒸着装置。
  3. 前記シャワーヘッド面マスクが同時に2枚以上組み合わされて前記載置された状態で、前記着膜が可能な、請求項1、又は2に記載の蒸着装置。
  4. さらに、被製膜面マスクを含み、かつ、
    該被製膜面マスクが、前記マスク駆動機構により、前記被製膜面を覆うように配置される、請求項1〜3のいずれかに記載の蒸着装置。
  5. さらに、被製膜面マスクを含み、かつ、
    前記シャワーヘッド面マスク、及び該被製膜面マスクからなる群から選ばれる1種以上を保管する、マスク保管室(スタッカー)を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の蒸着装置。
  6. さらに、ガスガス供給系を含む請求項1〜5のいずれかに記載の蒸着装置であって、
    前記蒸発装置に、該ガス供給系からキャリアガスが供給され、かつ、
    前記蒸発装置側から前記シャワーヘッド筐体に、該キャリアガスを含む蒸気含有ガスが供給される、ガスキャリア面蒸着装置。
  7. 前記シャワーヘッド筐体が、その内部に、その内部が低真空のガス噴出ノズルを複数本含む、請求項1〜6のいずれかに記載の蒸着装置。
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