JP2021526621A - 固定比のトラクションまたはフリクションドライブ - Google Patents
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Abstract
多段フリクション/トラクション速度アダプタが記載される。第1のドライブは、フレーム内で太陽要素の周りを軌道周回する複数のフリーローラを含み得、それらの軌道周回運動を、太陽要素またはフレームと接触していない被案内ローラに伝達する。被案内ローラは、軌道周回運動において駆動され、回転運動を、キャリアと係合する対応するピンを介してキャリアに伝達する。第2のドライブは、外側面に対して偏心している穴を有するブッシングをピンの周りに設けることによってか、ピンを、よりたわみやすくなされたキャリア部分に係合させることによってかの、ピンレベルで調節部を提供することにより、キャリアへの伝達がなされないようにされている半径方向位置の変動を有するローラを含み得る。角度をなしたフリクション/トラクションギヤも開示されている。【選択図】図20
Description
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に援用される2018年6月6日に出願された米国仮特許出願第62/681,464号に対する優先権を主張する。
本出願は、参照によりその全体が本明細書に援用される2018年6月6日に出願された米国仮特許出願第62/681,464号に対する優先権を主張する。
(a)分野
開示される主題は、一般に、トラクションまたはフリクションギヤまたはドライブに関する。より詳細には、それは、固定比のドライブに関する。
開示される主題は、一般に、トラクションまたはフリクションギヤまたはドライブに関する。より詳細には、それは、固定比のドライブに関する。
(b)関連する従来技術
機械システムでは、エネルギー源のトルク及び速度を負荷に適合させるために回転速度アダプタを使用することができる。例えば、電磁モータのトルクを増加するために減速機がよく使用される。別の例として、工作機械スピンドルがあり、この場合、モータとツール間の速度増加が望ましい可能性がある。
機械システムでは、エネルギー源のトルク及び速度を負荷に適合させるために回転速度アダプタを使用することができる。例えば、電磁モータのトルクを増加するために減速機がよく使用される。別の例として、工作機械スピンドルがあり、この場合、モータとツール間の速度増加が望ましい可能性がある。
現在、大部分の高性能な速度アダプタは、歯付き平歯車またははすば歯車の噛み合いに依存している。コンパクトな統合が望ましい場合、遊星または惑星の構成が選択されることが多い。この構成では、太陽歯車を軌道周回するいくつかの惑星歯車によって負荷が分担される。しかしながら、他の歯車構成と同様に、多くの望ましくない影響がもたらされる。まず、負荷がかかった状態で歯が曲がると、たわみ性が増大し、制御性能を低下させる。さらに、この噛み合いの不連続な性質及びそれに伴う剛性の変動により、騒音及び振動が発生し、許容速度が制限される。さらに、適切な機能を実現するには、ある程度のバックラッシュを導入しなければならず、制御性能及び位置決め精度をさらに低下させる。
他の歯付き速度アダプタ技術が利用可能である。ひずみ波及びサイクロイド技術は、コンパクトなドライブにとって特に重要である。ひずみ波ギヤリングは、楕円ベアリングを使用して、環状内歯車と係合する歯付きのフレキシブルカップを変形させる。これにより、バックラッシュがないがある程度のたわみ性を有するコンパクトなドライブが得られる。一方、サイクロイド歯車は、環状内歯車と係合する大きな偏心駆動歯付きディスクを使用する。歯は、接点が大部分回転するように形作られており、予圧及びゼロに近いバックラッシュを可能とする。しかしながら、それらの製造には精密な技術が必要であり、困難かつコストがかかる可能性がある。
開示された発明は、転がり接触している滑らかな表面間の摩擦力またはトラクション力を用いて、入力部材と出力部材の間で回転運動を伝達する固定比のトラクションまたはフリクションギヤ−またはドライブ−のコンパクトな構成に関する。
回転速度アダプタはレバーに類似する。3つのポートの1つ―通常は固定されている―が支点として機能する。長さ比に応じて、力は、他の2つのポートの間で増大または減少させることができ、速度は逆に変更される。開示されたドライブの構成は、減速に焦点を当てている。しかしながら、入力ポートと出力ポートが反転している場合、増速機として使用することができる。
速度アダプタを直列に配置して、高い比のドライブを作成することができる。このことはまた、高負荷下の要素が、減少した回数の負荷サイクルを経験することを可能にすることによって、耐用年数を延ばすように設計機会をつくることもできる。開示されたドライブは、2つまたは3つの減速段で示されているが、この数は、所望の比及び耐用年数を提供するために1から4またはそれ以上の間で変化し得る。
フリクションドライブは、転がり接触している要素間の摩擦に依存する。一方、トラクションドライブは、潤滑剤−通常、高い接触圧力下で、表面を保護しかつトラクションを提供する固体膜を形成するトラクション潤滑剤−の剪断によって、力を伝達する。どちらの場合も、滑りを回避するために十分な接触力を維持しなくてはならない。これらの最小力は、接線力を、フリクション係数またはトラクション係数のいずれかで割ることによって計算される。どちらの場合も、鋼製転動体及び適切な接触力により、96〜99%の段効率が可能である。接点に不必要に過負荷をかけると、材料疲労及びエネルギー損失が増大する。したがって、課題となる設計面の1つは、適切な接触力を提供かつ維持することである。多くの設計には、負荷に応じて力を変化させるメカニズムが含まれる。これには明らかな利点があるが、ドライブの複雑さ、コスト、及び潜在的にねじりたわみ性も増大させる。開示されたドライブは、ばね、圧縮された中空ローラによって、または、転がり接触している本体の表面圧痕によって生成される固定接触力を有する。3つの異なる減速段が開示される。すなわち、2つは、同心の入力軸と出力軸を有し、3つ目の段は、これらの軸の間で角度をなすことを許容する。
トラクションドライブにおいて接触力を選択する際の1つの追加的な検討事項は、接触圧力は、トラクション流体の液相から固相への遷移に十分なものでなければならないということである。この開示は、耐用年数を大幅に短くすることなく、一部の設計で1つの臨界点における接触圧力を増大させる方法を示す。
フリクション接触またはトラクション接触は、完全に回転する場合もあれば、または、スピンもしくは横滑りを呈する場合もある。スピン及び横滑りは、見掛けフリクション係数及びトラクション係数ならびに効率に悪影響を及ぼし、可能であれば極力最小限に抑えるべきである。開示された構成は、完全な転がり接触のみを用いる。
高剛性、高速調整精度、スムーズなトルク伝達、及び低いまたはゼロのバックラッシュといった性能特性により、トラクションまたはフリクションドライブを高性能サーボ機構として使用することができる。しかしながら、負荷、速度、及びその他の要因によって減速比はわずかに異なるため、出力位置センサが必要になる。図示された実施形態のいくつかは、このオプションの位置センサを組み込む。
本発明の一態様によれば、固定フレームに挿入され、かつ、
太陽要素と;
太陽要素の周りに提供されかつ軌道周回のためにそれとの間で転がり接触しており、かつ固定フレーム内に閉じ込められて軌道周回を案内し、したがって速度アダプタドライブの固定ギヤ比を提供し、かつ固定フレームの内側面と転がり接触している少なくとも3つの惑星要素であって、少なくとも3つの惑星要素は、太陽要素と転がり接触しており、太陽要素及び惑星要素は、すべての転がり接触がフリクション接触またはトラクション接触であり、欠歯であるような滑らかな表面を有する、少なくとも3つの惑星要素と;
少なくとも3つの惑星要素と転がり接触しているが、太陽要素または固定フレームと転がり接触していない被案内ローラであって、少なくとも3つの惑星要素の軌道周回により、被案内ローラの対応する軌道周回を太陽要素の周りで駆動させて、速度アダプタドライブの固定ギヤ比で回転運動を出力する、被案内ローラとを備える、速度アダプタドライブが提供される。
太陽要素と;
太陽要素の周りに提供されかつ軌道周回のためにそれとの間で転がり接触しており、かつ固定フレーム内に閉じ込められて軌道周回を案内し、したがって速度アダプタドライブの固定ギヤ比を提供し、かつ固定フレームの内側面と転がり接触している少なくとも3つの惑星要素であって、少なくとも3つの惑星要素は、太陽要素と転がり接触しており、太陽要素及び惑星要素は、すべての転がり接触がフリクション接触またはトラクション接触であり、欠歯であるような滑らかな表面を有する、少なくとも3つの惑星要素と;
少なくとも3つの惑星要素と転がり接触しているが、太陽要素または固定フレームと転がり接触していない被案内ローラであって、少なくとも3つの惑星要素の軌道周回により、被案内ローラの対応する軌道周回を太陽要素の周りで駆動させて、速度アダプタドライブの固定ギヤ比で回転運動を出力する、被案内ローラとを備える、速度アダプタドライブが提供される。
一実施形態によれば、固定フレームは、太陽要素と同心円筒であり、被案内ローラと少なくとも3つの惑星要素の間の転がり接触は、バックラッシュを排除するために予圧を与えられている。
一実施形態によれば、太陽要素と転がり接触している少なくとも3つの惑星要素は、太陽要素及び固定フレームの内側面の両方と転がり接触しているフリーローラであり、転がり接触は、フリクション接触またはトラクション接触を備える。
一実施形態によれば、フリーローラは、転がり接触力が制御されるように選択された直径を有する穴を備える。
一実施形態によれば、太陽要素はそれが延在する長手方向軸を画定しており、被案内ローラに対応するピンをさらに備え、ピンのそれぞれは、それに対応する被案内ローラのそれぞれを通って、長手方向軸に延在しており、ピンのそれぞれは、それに対応する被案内ローラを太陽要素の周りに半径方向位置に維持しており、ピンは、被案内ローラが軌道周回されると、軌道周回している被案内ローラの回転運動を出力するために使用される。
一実施形態によれば、被案内ローラからのピンが係合するキャリアがさらに提供され、キャリアは、速度アダプタドライブの出力として機能する。
本発明の別の態様によれば、固定フレームに挿入され、かつ、
太陽要素であって、それが延在する長手方向軸を画定する太陽要素と;
太陽要素の周りに提供されかつ軌道周回のためにそれとの間で転がり接触しており、かつ固定フレーム内に閉じ込められて軌道周回を案内し、かつ固定フレームの内側面と転がり接触している少なくとも3つの惑星要素であって、少なくとも3つの惑星要素は、太陽要素と転がり接触しており、太陽要素及び惑星要素は、すべての転がり接触がフリクション接触またはトラクション接触であり、欠歯であるような滑らかな表面を有し、少なくとも3つの惑星要素の軌道周回は、固定比のドライブ減速で回転運動を提供する、少なくとも3つの惑星要素と;
少なくとも3つの惑星要素に対応するピンであって、ピンのそれぞれは、それに対応する少なくとも3つの惑星要素のそれぞれを通って、長手方向軸に延在しており、ピンのそれぞれは、それに対応する少なくとも3つの惑星要素を太陽要素の周りに半径方向位置に維持しており、ピンは、少なくとも3つの惑星要素が軌道周回されると、軌道周回している少なくとも3つの惑星要素の回転運動を出力するために使用される、ピンと;
少なくとも3つの惑星要素からのピンが係合するキャリアであって、速度アダプタドライブの出力として機能するキャリアと;
少なくとも3つの惑星要素のうち少なくとも1つの、その軌道周回中の半径方向位置の変化を、半径方向位置の変化をキャリアに伝達することなく可能にするピンの調節部とを備える、速度アダプタドライブが提供される。
太陽要素であって、それが延在する長手方向軸を画定する太陽要素と;
太陽要素の周りに提供されかつ軌道周回のためにそれとの間で転がり接触しており、かつ固定フレーム内に閉じ込められて軌道周回を案内し、かつ固定フレームの内側面と転がり接触している少なくとも3つの惑星要素であって、少なくとも3つの惑星要素は、太陽要素と転がり接触しており、太陽要素及び惑星要素は、すべての転がり接触がフリクション接触またはトラクション接触であり、欠歯であるような滑らかな表面を有し、少なくとも3つの惑星要素の軌道周回は、固定比のドライブ減速で回転運動を提供する、少なくとも3つの惑星要素と;
少なくとも3つの惑星要素に対応するピンであって、ピンのそれぞれは、それに対応する少なくとも3つの惑星要素のそれぞれを通って、長手方向軸に延在しており、ピンのそれぞれは、それに対応する少なくとも3つの惑星要素を太陽要素の周りに半径方向位置に維持しており、ピンは、少なくとも3つの惑星要素が軌道周回されると、軌道周回している少なくとも3つの惑星要素の回転運動を出力するために使用される、ピンと;
少なくとも3つの惑星要素からのピンが係合するキャリアであって、速度アダプタドライブの出力として機能するキャリアと;
少なくとも3つの惑星要素のうち少なくとも1つの、その軌道周回中の半径方向位置の変化を、半径方向位置の変化をキャリアに伝達することなく可能にするピンの調節部とを備える、速度アダプタドライブが提供される。
一実施形態によれば、調節部は、少なくとも3つの惑星要素内にブッシングを設けることを備え、少なくとも3つの惑星要素のそれぞれのブッシングは、少なくとも3つの惑星要素のうちの対応する1つの長手方向中心軸と平行であるが一致しない穴中心軸を有する穴を備え、少なくとも3つの惑星要素の長手方向中心軸の、それらの軌道周回中のブッシングの穴中心軸周りの運動を可能とし、この運動はピンに伝達されない。
一実施形態によれば、少なくとも3つの惑星要素のそれぞれの内部のブッシングは、外側円筒面を備え、その中心は、穴中心軸が平行するが一致しない長手方向中心軸を画定しており、したがって少なくとも3つの惑星要素のそれぞれの内部のブッシングは偏心している。
一実施形態によれば、キャリアは、対応するピンが係合する複数の係合部分を備え、調節部は、複数の係合部分のそれぞれの周りに設けられている開口部を備え、係合部分をたわみやすくし、ピンの半径方向位置の変化を可能にし、その変化はキャリアに伝達されない。
一実施形態によれば、固定フレームは、太陽要素と同心円筒である。
一実施形態によれば、キャリアは、多段構成の速度アダプタドライブの出力として機能する。
一実施形態によれば、太陽要素は、弾性を提供するために中空である。
本発明の別の態様によれば、回転面及び第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸を備える第1のトラクションまたはフリクションギヤ要素と;
回転軸が第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸に対して45°から135°の範囲の角度をなしかつ回転面を備える第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素とを備え、
第1のトラクションまたはフリクションギヤ及び第2のトラクションまたはフリクションギヤは、欠歯である転がり接触面を提供するために、付勢装置によって、それぞれの回転面において一緒に付勢される、速度アダプタドライブが提供される。
回転軸が第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸に対して45°から135°の範囲の角度をなしかつ回転面を備える第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素とを備え、
第1のトラクションまたはフリクションギヤ及び第2のトラクションまたはフリクションギヤは、欠歯である転がり接触面を提供するために、付勢装置によって、それぞれの回転面において一緒に付勢される、速度アダプタドライブが提供される。
一実施形態によれば、
第1のトラクションまたはフリクションギヤ要素の回転面と;
第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素の回転面の少なくとも一方が、第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸及び第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素の回転軸を含む平面における転がり接触面で凸面である。
第1のトラクションまたはフリクションギヤ要素の回転面と;
第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素の回転面の少なくとも一方が、第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸及び第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素の回転軸を含む平面における転がり接触面で凸面である。
一実施形態によれば、転がり接触面は、凸面である少なくとも1つの回転面に接する平面を画定しており、平面は、第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸と第2のトラクションまたはフリクションギヤ軸の交点と一致する。
一実施形態によれば、付勢装置は、第1のトラクションもしくはフリクションギヤ要素上または第2のトラクションもしくはフリクションギヤ要素上で、それぞれ第1のトラクションもしくはフリクションギヤ軸または第2のトラクションもしくはフリクションギヤ軸に沿ってのその長手方向の付勢のために使用されるばねである。
本発明の別の態様によれば、固定フレームと;固定フレーム内で直列に接続された1つより多い上記のような速度アダプタドライブとを備える多段速度アダプタドライブが提供される。
本発明の別の態様によれば、固定フレームと;上記のような第1の速度アダプタドライブと;上記のような第2の速度アダプタドライブとを備え、第1の速度アダプタドライブと第2の速度アダプタドライブは、固定フレーム内で直列に接続されている、多段速度アダプタドライブが提供される。
一実施形態によれば、多段速度アダプタドライブは、多段速度アダプタドライブのためのエルボを形成しているトラクションまたはフリクション速度アダプタドライブをさらに備える。
一実施形態によれば、多段速度アダプタドライブは、ローラとフレームの間の接触圧力を高めかつトラクション流体の固化を促進するために固定フレームの内側面に円形の溝をさらに備える。
本開示のさらなる特徴及び利点は、添付図面と関連してなされる以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
添付の図面全体を通して、同様の特徴は、同様の参照番号によって識別されることに留意されたい。
上記の従来技術を参照すると、歯付きギヤで最も頻繁に遭遇する欠点のいくつかには、フリクションドライブまたはトラクションドライブを使用することによって対処することができる。フリクションまたはトラクションドライブは、歯間の接触ではなく、転がり接触している滑らかな要素間に発生する摩擦力またはトラクション力に依存する。一般に、フリクションドライブは、乾燥接触を伴う伝達を指し、トラクションドライブは、潤滑接触を伴う伝達を指す。歯付きギヤとは異なり、接触は連続的(つまり、欠歯)であり、騒音低減、振動低減、剛性向上、高速での動作、及び接触点でのバックラッシュの排除という大きなチャンスにつながる。
現在、固定比の速度アダプタはほとんど市販されていない。しかし、鋼の耐疲労性、流体トラクション特性、転がり面の製造技術及び位置センサ技術の継続的な向上により、固定比のトラクションまたはフリクションドライブは、多くの応用分野において従来のギヤリング技術と競合する態勢を整えようとしているようである。この開示の目的は、妥当なコストで製造することができ、しかも歯付きの同等物に関して先に説明した性能利点を達成することができるコンパクトなフリクションまたはトラクションドライブ構成を説明することである。
図面を参照すると、図1は、速度アダプタ段の機能の有用な類似としてレバーを示す。レバーは、3つの相互作用ポートを有する。1つのポート−通常は固定されている―が支点として機能する。長さ比に応じて、力は、他の2つのポートの間で増大または減少し、速度は逆に変更される。例示において、1が支点、2が高速ポート、3が低速ポートである。
図2は、トラクションまたはフリクション減速機と電磁モータ10との組み合わせを示す。モータシャフトが回転すると、ドライブの出力13は、そのフレーム11及びモータに対して、低下した速度及び増加したトルクで回転する。オプションの位置センサ12は、この出力の位置を読み取る。
図3及び図4は、減速機の断面図及び分解図を示す。オプションのカップリング14がモータシャフト8と減速機の間に配置され、ミスアライメントを許容する。次に、回転運動は、第1の減速段15及び第2の減速段16を通過する。出力軸は、ここではクロスローラベアリング17として示されているベアリング要素によって案内される。オプションのシール19は、ドライブを進入から保護し、潤滑剤を保持する。オプションの位置センサ12は、リング18の位置を読み取る。一実施形態によれば、リング18は、その角度位置がオプションの位置センサ12によって読み取り可能となるように、(例えば、その表面で)エンコードされる。
図5及び6は、減速機の第1の段及び第2の段を示す。図7は、この第2の段の断面図を示す。どちらの段でも、動作原理は同様である。それらの中心において、外側転がり面を備える太陽要素25(図1のレバーポート2に類似)が回転する。内側転がり面を備えるフレーム11(明確にするために省略)は、固定され、支点(レバーポート1に類似)を表す。外側転がり面を備える3つ以上のフリーローラ20が、選択された干渉量を間に挟んで環状空間内に配置される。太陽が回転すると、フリーローラが、太陽とフレームの間で転がり、フレーム11に閉じ込められた軌道周回運動を描く。ピン22の周りを回転しかつオプションでニードルローラ23などのベアリング要素によって支持されている被案内ローラ21は、この運動をキャリア24(レバーポート3に類似)に伝達する。各段の公称減速比は、フレーム表面の直径を太陽表面の直径で割った値に1を加えたものである。典型的な比は、これらの部品の相対的な直径に応じて、14:1〜3:1である。全体的な駆動比は、多段ドライブに直列に設けられた段の比の積である。
外壁(26a)または内壁(26b)のいずれかのキャリアの壁部分は、図7に示すキャリアの前壁と後壁を接続して、減速段のねじり剛性を高める。有利には、フリーローラ20及び被案内ローラ21の両方がキャリアの壁部分26a、26bと接触しておらず、キャリアのこの部分との摩擦損失がないことを確保する。言い換えると、被案内ローラ21は、その回転時にキャリア24と係合するピン22を有するが、キャリアの壁部分26a、26bとは接触しない。したがって、その間に、接触がないことを確保するために間隙が設けられる。
フリーローラ20と被案内ローラ21の間のわずかな量の遊びによって、より大きな製造上の許容誤差を可能とするが、すべての接点が回転している場合は、バックラッシュをゼロにするために予圧が可能である。フリーローラ20に関して、干渉量は、部品の寸法公差が、許容可能な予圧変動のみを生じさせることを確保するように選択される。必要とされる垂直力は、目標伝達トルクに従って計算され、ローラの長さは、目標耐用年数に従って選択される。フリーローラは、図7に示すように、オプションの穴も提示し、この直径は、干渉が、必要とされる接触力のみを生成するように選択されている。これらの直径の計算において、接触している本体の表面圧痕も考慮しなければならない。フレーム及び太陽ローラの一般的変形も考慮しなければならない。
図3では、ドライブ(多段または単段のドライブのいずれか)のフレーム11の内側転がり面に溝9が見える。この溝により、フリーローラとの接触長さが短くなる。このとき、接触している本体の低減した曲率半径は大きいため、接触圧力は低い。このようにして、第1の減速段15においてトラクション流体の相転移のために十分な圧力を確保し、それによってトラクション流体の固化を促進するために、接触長さの低減が必要とされる可能性がある。それでも、接触長さがわずかに短くなったとしても、太陽とフリーローラの間の接触に比べて圧力が低いままであるため、この接触は、期待されるドライブの疲労寿命に重要な役割を果たすわけではない。
ここで別の実施形態を参照すると、図8は、トラクションまたはフリクション減速機と電磁モータ10との別の組み合わせを示し、ここでは3つの段を有し、かつ、エルボを含んでいる。モータシャフトが回転すると、ドライブの出力13は、そのフレーム部30及び11に対してかつモータに対して、低下した速度かつ増加したトルクで回転する。ドライブの最後の2つの段は、図2の組み合わせと同じタイプであるが、0°(先に記載した実施形態のように)ではない、例えば90°、または45°〜135°の範囲の角度である、入力軸と出力軸の間の角度を可能にするように、異なる入力段が加えられる。オプションのセンサ12が、出力の位置を読み取る。
図9及び図10は、減速機の断面図及び分解図を示す。図11は、第1の減速段の分離された要素の断面図を示す。オプションのカップリング14がモータシャフト8とドライブの間に配置され、ミスアライメントを許容する。次に、回転運動は、部品33に伝達され、ベアリング要素31によって案内され、圧縮ばね要素32(別名、付勢装置)によって要素34に向かって押される。要素33及び34は、転がり接触している略円錐面を呈するギヤ(例えば、それらは、円錐部分が転がり接触している円錐台として示される)であり、ミスアライメントの調節を助けるため他方の平面において可能な曲率を有する。それらのギヤの回転軸は、0°とは大幅に異なる角度(例えば、図8〜10に示すようにまた図11に軸33a、34aとして正式に示すように垂直)、例えば、45°〜135°の範囲であり得る角度で交差する。ベアリング要素35は、要素34の回転軸を支持する。太陽要素25は次の段の入力である。段の公称比は、接触点での転がり面の直径の比に等しい。
フリクションまたはトラクション接触は、完全に回転する場合もあれば、または、スピンもしくは横滑りを呈する場合もある。スピン及び横滑りは効率を低下させ、トラクションまたはフリクション特性を低下させ、表面の劣化を加速させる可能性がある。平行でない回転軸を持つ2つの表面が転がり接触している場合、両方の回転軸が、図11の破線で示されるような接触平面(つまり、接触点または接触線に接する平面)内に在る1つの点に収束すると、スピンはなくなる。組み立て及び製造の許容誤差に対応するために、2つの円錐台の線接触は、有利には、要素33及び34の少なくとも1つを回転軸を含む平面において凸面にする、すなわち、それらの両方がその平面において凸面である、または、それらの一方は凸面で、他方は平面であるようにして、点接触を提供することによって、点接触へと変更される。図11は、要素33、34のそれぞれの凸面が転がり接触している(かつ圧縮ばね要素32によって一方を他方に対して付勢した)とき、それらは、要素33、34のそれぞれの長手方向軸33a、34aが接触する空間内の点と一致する平面を画定することを示す。
より一般的な歯付きベベルギヤの構成と比較して、図11に示されている、ギヤ要素間に摩擦係合のみを有する伝達の連続的な性質は、騒音低減、振動低減、バックラッシュの排除、剛性向上、及び速度機能の増大に大きなチャンスをもたらす。それらのチャンスを活用するために、これは、スタンドアロンの伝達要素として、多段フリクションもしくはトラクションドライブの入力段として、または任意の他のタイプの減速機の入力段として使用することができる。剛性の増大及びバックラッシュの低減は、高精度のアクチュエータ、つまり空間精度の高いアクチュエータでの使用に特に有用である。
図12は、トラクションまたはフリクション減速機と電磁モータ10との別の組み合わせを示し、この場合、2つの減速段を有する(エルボはない)。モータシャフトが回転すると、出力13は、フレーム11及びモータに対して、低下した速度及び増加したトルクで回転する。第1の段は、図2〜7に示す組み合わせの段と同様のものであるが、出力段が異なる。
図13及び14は、減速機の断面図及び分解図を示す。オプションのカップリング14がモータシャフト8と減速機の間に配置され、ミスアライメントを許容する。次に、回転運動は、第1及び第2の減速段15及び40を通過する。出力軸は、ここではクロスローラベアリング17として示されているベアリング要素によって案内される。オプションのシール19は、ドライブを保護し、潤滑剤を保持する。
図15は、図2〜7に示された組み合わせの段について説明されたような動作原理を有する、減速機の第1の段を示す。
ここで別の実施形態を参照すると、図16は第2の段を示しており、図17はその断面図を示している。中央において、外側転がり面を備える太陽要素25(図1のレバーポート2に類似)が回転する。内側転がり面を備えるフレーム11(明確にするために省略される、通常は段の周囲全体を囲んでいる)は、固定されており、支点(レバーポート1に類似)を表す。段のこの特定の実施形態では、フリーローラ及び被案内ローラはなく、代わりに、すべての惑星要素は、太陽と接触しているローラである。
この実施形態では、3つ以上のローラ43、例えば、図示のように5つのローラは、外側転がり面及び同心穴(すなわち、円形の外側転がり面と同心の円形穴)を備え、選択された干渉量を間に挟んで環状空間内に配置される。太陽が回転すると、ローラは、太陽要素25とフレーム11(すなわち段を囲むフレーム)の間で転がり、軌道周回運動を描く。この運動は、ピン42、偏心ブッシング44、及び図示のニードルローラ45などのオプションのベアリング要素を介して、キャリア41(レバーポート3に類似)に伝達される。
図7の実施形態の説明に関して前述したように、ローラは自在に転がり、キャリアの側壁と接触しないので、ローラはキャリアに押し付けられないことに留意すべきである。キャリア41と係合するのは、長手方向に(すなわち、太陽要素25から半径方向ではなく)延在するそれらのピン42であり、したがって、ローラ43の回転運動によってピン42の回転運動が駆動され、キャリア41とのピン42の係合により、ピン42がキャリア41を回転運動させるという作用下でキャリア41がスピンすることを確保するようにする。
したがって、太陽要素25は、間にあるローラ43を用いてキャリア41を間接的に駆動し、段の公称減速比は、フレーム表面の直径を太陽表面の直径で割ったものに1を加えたものである。典型的な比は、14:1〜3:1である。
図示の実施形態では、ローラ43は、ニードルローラベアリングを形成している転がり要素45によって案内される。このベアリングは、その内側軌道のために偏心ブッシング44の外側面を利用している。このブッシング自体は、ピン42を収容するための穴を有する。穴の軸と偏心ブッシング44の円筒外面の軸は平行であるが同心ではない。言い換えれば、穴とローラ43の外側転がり面は、円形かつ同心であるが、穴の内部のピン42は必ずしも同心ではない。図17に示されているこの偏心(穴の内部のピン42のわずかな偏心が見える)により、ローラの回転軸が、そのピン42の軸の周りで円弧を描き、ミスアラインメント及びその他の不正確さに対応することが可能になる。ローラ43の外側転がり面の円形形状は完全ではない場合がある(すなわち、それは、小さいものの0ではない所与の許容差範囲内にある)ので、ローラの、太陽要素の周りでの回転運動となる転がり運動は、太陽要素25に対してのピン42の半径方向位置における小さな変動をもたらし得る。これに対応するために、ブッシング44内の内側穴は、偏心している。これは、穴が穴中心軸を画定し、ブッシングの外側面が円筒形であり、やはり長手方向中心軸を画定することを意味する。偏心とは、これらの軸が平行であるが一致しないことを意味する。長手方向中心軸は、ブッシングが取り付けられている惑星要素の長手方向中心軸であるべきである。この調整により、全体的な伝達運動のスムーズさが確保される。そうでない場合、ピン42は、太陽要素25に対して小さな変動を有するように強いられるが、ピン42は長手方向に延在してキャリア41と係合するので、望ましくない張力(機械損失、材料疲労及び騒音を含む)が発生する。
この構成では、接触している本体の表面圧痕、ならびにフレーム及び太陽(図17または19に示すように中空の場合)の一般的変形により、接触力を制御するたわみ性がもたらされる。ローラ43の有意な一般的変形は、それがニードルローラ45のまたは偏心ブッシング44の機能に悪影響をもたらし得るので望ましくない。
この減速段の構成は、第1の段の構成に勝る利点を有し得る。最も重要なのは、ローラの数を時に増やすことができるため、トルク容量、耐用年数及びねじり剛性が向上することである。しかしながら、この構成が適切であるためには、ローラの穴はあまり大きく変形し得ないので、接触力を生成かつ維持する弾性の大部分は、ローラと太陽及びローラとフレームの接触弾性、ならびにフレーム及び太陽(中空の場合)の変形に起因すべきである。この構成は、十分な接触圧痕を生成することにつながる高い接触力でうまく機能する。そのため、回転速度は小さいがトルクは大きい減速機の出力段に適している。
図18は、同様の作動原理を有する減速機の第2の段の代替の実施形態を示す。すなわち、太陽要素25の周りを回転する際のローラの、それらの不完全な円形(すなわち、ゼロではない許容差)による半径方向位置のわずかな変動によって調整を提供する。この実施形態では、惑星要素のピンとニードルローラベアリングの間に、平行ではあるが偏心している穴及び外側円筒面を備えたブッシングを配置することによって調整が行われるのではなく、キャリア46へのピン42の係合が、この係合の剛性を低下させることによって半径方向位置のわずかな変動を経ることができることを確保することによって調整がもたらされる。図19は断面図を示す。この場合も、外側転がり面を備える太陽要素25が中心に配置される。内側転がり面を備えるフレーム11(やはり、明確にするために省略されている)は、固定されている。外側転がり面及び同心穴を備えるローラ43は、選択された干渉量を間に挟んで環状空間内に配置される。太陽が回転すると、ローラは、太陽とフレームの間で転がり、軌道周回運動を描く。この運動は、ピン42(長手方向に延在してキャリア46と係合する)及び図示のニードルローラ45などのオプションのベアリング要素を介してキャリア46に伝えられる。今回は、キャリア46は、ローラの半径方向位置に対するたわみ性を提供するように設計されている。このたわみ性により、ミスアラインメント及びその他の不正確さに対応する。図示のキャリアでは、ピン42とキャリアの接続点の周りに設けられた開口部47は、ドライブの回転軸に垂直な面として形成されるキャリアにこのたわみ性を生成する(すなわち、キャリアは、それらの開口部47により、ピン42がキャリアと係合する場所で剛性が低下する)。
図4及び10は異なる2つの段(15、16)を有する多段ドライブを示す。一方、図20は、同一の2つ(より多くもあり得る)の段(15、15)を有する多段ドライブを示し、一方が他方の入力となる出力を有する(見やすくするために、キャリアは図から削除されている)。直列に繰り返される段15が図21に示されており、図5と完全に同一であるが、正面図で示されている。
図21の実施形態と同様の実施形態が、図22〜23に示されている。高いねじり剛性を確保するために、プレート29が設けられている。プレート29は、ピン22及び被案内ローラ21を所定の位置に保持すると同時に、フリーローラ20を案内する。
上述の構成には、騒音低減以上の多くの利点がある。例えば、すべての接触点に予圧を与えバックラッシュを排除する可能性は、高精度な位置決めの用途に有用である。さらに、予圧を与えられたトラクション接触により可能になった高いねじり剛性は、モーションシステムのパフォーマンスを向上させ、かつ、望ましくない振動の発生及び振幅を低減させる。さらに、転がり接触は高効率的であり、エネルギー損失及び望ましくない摩擦を低減させる。これは、高精度のアクチュエータに有利に使用することができる。
さらに、上記の段の様々な実施形態は、様々な比(3:1〜14:1)でなすことができる。それは、それらを組み合わせることで、多段ドライブの幅広い合計比を提供することができることを意味する。さらに、多段構成は、ドライブの寿命を向上させるのに非常に有用であり得る。なぜなら、入力段では、多数のサイクルを経るが低トルクである一方、出力段では、より高いトルク(すなわち、より高い予圧及び接触力)を有するがより少ないサイクル数のサイクルを経るからである。
線接触(すなわち、円筒形の転がり面間の接触)の使用により、従来技術で見られるボールの使用と比較して、より大きなトルクを達成することができることを確実にする。さらに、トラクションドライブ(すなわち、流体を用いる)の場合、任意の衝撃が流体に剪断を与えかつエネルギーを消散させ、したがって、機械的衝撃の影響を軽減する。
好ましい実施形態が上記で説明されかつ添付の図面に示されているが、この開示から逸脱することなく変更を加え得ることは当業者には明らかであろう。そのような変更は、本開示の範囲に含まれる可能な変形として見なされる。
Claims (21)
- 速度アダプタドライブであって、固定フレームに挿入され、かつ、
太陽要素と;
前記太陽要素の周りに提供されかつ軌道周回のためにそれとの間で転がり接触しており、かつ前記固定フレーム内に閉じ込められて前記軌道周回を案内し、したがって前記速度アダプタドライブの固定ギヤ比を提供し、かつ前記固定フレームの内側面と転がり接触している少なくとも3つの惑星要素であって、前記少なくとも3つの惑星要素は、前記太陽要素と転がり接触しており、前記太陽要素及び前記惑星要素は、すべての転がり接触がフリクション接触またはトラクション接触であり、欠歯であるような滑らかな表面を有する、前記少なくとも3つの惑星要素と;
前記少なくとも3つの惑星要素と転がり接触しているが、前記太陽要素または前記固定フレームと転がり接触していない被案内ローラであって、前記少なくとも3つの惑星要素の前記軌道周回により、前記被案内ローラの対応する軌道周回を前記太陽要素の周りで駆動させて、前記速度アダプタドライブの前記固定ギヤ比で回転運動を出力する、前記被案内ローラとを備える、前記速度アダプタドライブ。 - 前記固定フレームが、前記太陽要素と同心円筒であり、前記被案内ローラと前記少なくとも3つの惑星要素の間の前記転がり接触が、バックラッシュを排除するために予圧を与えられている、請求項1に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記太陽要素と転がり接触している前記少なくとも3つの惑星要素が、前記太陽要素及び前記固定フレームの前記内側面の両方と転がり接触しているフリーローラであり、前記転がり接触は、フリクション接触またはトラクション接触を備える、請求項2に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記フリーローラが、転がり接触力が制御されるように選択された直径を有する穴を備えた、請求項3に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記太陽要素が、それが延在する長手方向軸を画定しており、前記被案内ローラに対応するピンをさらに備え、前記ピンのそれぞれは、それに対応する前記被案内ローラのそれぞれを通って、前記長手方向軸に延在しており、前記ピンのそれぞれは、それに対応する前記被案内ローラを前記太陽要素の周りに半径方向位置に維持しており、前記ピンは、前記被案内ローラが前記軌道周回されると、前記軌道周回している被案内ローラの前記回転運動を出力するために使用される、請求項4に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記被案内ローラからの前記ピンが係合するキャリアをさらに備え、前記キャリアは、前記速度アダプタドライブの出力として機能する、請求項5に記載の速度アダプタドライブ。
- 速度アダプタドライブであって、固定フレームに挿入され、かつ、
太陽要素であって、それが延在する長手方向軸を画定する前記太陽要素と;
前記太陽要素の周りに提供されかつ軌道周回のためにそれとの間で転がり接触しており、前記固定フレーム内に閉じ込められて前記軌道周回を案内し、かつ前記固定フレームの内側面と転がり接触している少なくとも3つの惑星要素であって、前記少なくとも3つの惑星要素は、前記太陽要素と転がり接触しており、前記太陽要素及び前記惑星要素は、すべての転がり接触がフリクション接触またはトラクション接触であり、欠歯であるような滑らかな表面を有し、前記少なくとも3つの惑星要素の前記軌道周回が、固定比のドライブ減速で回転運動を提供する、前記少なくとも3つの惑星要素と;
前記少なくとも3つの惑星要素に対応するピンであって、前記ピンのそれぞれは、それに対応する前記少なくとも3つの惑星要素のそれぞれを通って、前記長手方向軸に延在しており、前記ピンのそれぞれは、それに対応する前記少なくとも3つの惑星要素を前記太陽要素の周りに半径方向位置に維持しており、前記ピンは、前記少なくとも3つの惑星要素が前記軌道周回されると、前記軌道周回している少なくとも3つの惑星要素の前記回転運動を出力するために使用される、前記ピンと;
前記少なくとも3つの惑星要素からの前記ピンが係合するキャリアであって、前記速度アダプタドライブの出力として機能する前記キャリアと;
前記少なくとも3つの惑星要素のうち少なくとも1つの、その前記軌道周回中の前記半径方向位置の変化を、前記半径方向位置の前記変化を前記キャリアに伝達することなく可能にする前記ピンの調節部とを備える、前記速度アダプタドライブ。 - 前記調節部が、ブッシングを前記少なくとも3つの惑星要素内に設けることを備え、前記少なくとも3つの惑星要素のそれぞれの前記ブッシングは、前記少なくとも3つの惑星要素の対応する惑星要素の長手方向中心軸と平行するが一致しない穴中心軸を有する穴を備え、前記少なくとも3つの惑星要素の前記長手方向中心軸の、それらの周回運動中の前記ブッシングの前記穴中心軸周りの運動を可能とし、前記運動は、前記ピンに伝達されない、請求項7に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記少なくとも3つの惑星要素のそれぞれの内部の前記ブッシングが、外側円筒面を備え、その中心は、前記穴中心軸が平行するが一致しない前記長手方向中心軸を画定し、したがって、前記少なくとも3つの惑星要素のそれぞれの内部の前記ブッシングは偏心している、請求項8に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記キャリアが、前記対応するピンが係合する複数の係合部分を備え、前記調節部が、前記複数の係合部分のそれぞれの周りに設けられた開口部を備えて、前記係合部分をたわみやすくしかつ前記ピンの前記半径方向位置の前記変化を可能とし、それは前記キャリアに伝達されない、請求項7に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記固定フレームが、前記太陽要素と同心円筒である、請求項7に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記キャリアが、多段構成の前記速度アダプタドライブの出力として機能する、請求項7に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記太陽要素が、弾性を提供するために中空である、請求項7に記載の速度アダプタドライブ。
- 回転面及び第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸を備える第1のトラクションまたはフリクションギヤ要素と;
回転軸が前記第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸に対して45°から135°の範囲の角度をなしかつ回転面を備える第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素とを備え、
前記第1のトラクションまたはフリクションギヤ及び前記第2のトラクションまたはフリクションギヤは、欠歯である転がり接触面を提供するために、付勢装置によって、それぞれの回転面において一緒に付勢される、速度アダプタドライブ。 - 前記第1のトラクションまたはフリクションギヤ要素の前記回転面と;
前記第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素の前記回転面の少なくとも一方が、前記第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸及び前記第2のトラクションまたはフリクションギヤ要素の前記回転軸を含む平面における前記転がり接触面で凸面である、請求項14に記載の速度アダプタドライブ。 - 前記転がり接触面が、凸面である前記少なくとも1つの回転面に接する平面を画定しており、前記平面は、前記第1のトラクションまたはフリクションギヤ軸と前記第2のトラクションまたはフリクションギヤ軸の交点と一致する、請求項15に記載の速度アダプタドライブ。
- 前記付勢デバイスが、前記第1のトラクションもしくはフリクションギヤ要素上または前記第2のトラクションもしくはフリクションギヤ要素上で、それぞれ前記第1のトラクションもしくはフリクションギヤ軸または前記第2のトラクションもしくはフリクションギヤ軸に沿ってのその長手方向の付勢のために使用されるばねである、請求項16に記載の速度アダプタドライブ。
- 固定フレームと;
前記固定フレーム内で直列に接続されている請求項1〜13のいずれか1項に記載の1つより多い速度アダプタドライブとを備える、多段速度アダプタドライブ。 - 固定フレームと;
請求項1〜6のいずれか1項に記載の第1の速度アダプタドライブと;
請求項7〜13のいずれか1項に記載の第2の速度アダプタドライブとを備え、
前記第1の速度アダプタドライブ及び前記第2の速度アダプタドライブは、前記固定フレーム内で直列に接続されている、多段速度アダプタドライブ。 - 前記多段速度アダプタドライブのためのエルボを形成している、請求項14〜17のいずれか1項に記載の前記トラクションまたはフリクション速度アダプタドライブをさらに備える、請求項18または19に記載の多段速度アダプタドライブ。
- 前記ローラと前記フレームの間の接触圧力を増大させるかつトラクション流体の固化を促進するために前記固定フレームの内側面に円形溝をさらに備える、請求項18または19に記載の多段速度アダプタドライブ。
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