JP2021520436A - 可塑剤組成物及びこれを含む樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、可塑剤組成物に関するものであって、テレフタレートとして2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに同一である炭素数同一タイプ;を2種以上含み、テレフタレートとして2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに異なる炭素数相異タイプ;を1種以上含み、前記炭素数相異タイプは、高級アルキル及び低級アルキルをいずれも含み、前記高級アルキルは炭素数が8以下であるものから選択され、低級アルキルは炭素数が5以上であるものから選択されることを特徴とし、前記可塑剤組成物は、樹脂への適用時に粘度安定性、耐移行性、そして耐ストレス性のような効果を改善することができ、可塑化効率と機械的な物性も同等レベル以上に保持及び改善することができる。

Description

本出願は、2018年08月27日付けの韓国特許出願第10−2018−0100356号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
本発明は、2種以上の炭素数同一タイプのテレフタレートと、1種以上の炭素数相異タイプのテレフタレートと、を含む可塑剤組成物及びこれを含む樹脂組成物に関する。
通常、可塑剤はアルコールがフタル酸及びアジピン酸のようなポリカルボン酸と反応して、これに相応するエステルを形成する。また、人体に有害なフタレート系可塑剤の国内外の規制を考慮して、テレフタレート系、アジペート系、その他の高分子系などのフタレート系可塑剤を代替可能な可塑剤組成物に対する研究が続けられている。
一方、床材、壁紙、軟質及び硬質シート、手袋、電線、ホース、フィルムなどの完成品を製造するプラスチック業種、カレンダリング業種、押出/射出コンパウンド業種を問わず、かかる環境にやさしい製品に対する要求が増大しており、これに対する完成品別の品質特性、加工性及び生産性を強化するために変色及び移行性、機械的物性などを考慮して適切な可塑剤を使用しなければならない。
このような多様な使用領域において、業種別に要求される特性である引張強度、伸び率、耐光性、移行性、ゲル性、あるいは吸収速度等によってPVC樹脂に可塑剤、充填剤、安定剤、粘度低下剤、分散剤、消泡剤、発泡剤等の副原料等を配合するようになる。
一例として、PVCに適用可能な可塑剤組成物のうち、価格が相対的に安価でありながらも、最も汎用的に使用されるジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)を適用する場合、硬度あるいはゾル粘度が高く、可塑剤の吸収速度が相対的に遅く、移行性及びストレス移行性も良好ではなかった。
これを改善するために、DEHTPを含む組成物として、ブタノールとのトランスエステル化反応の生成物を可塑剤として適用することが考えられるが、可塑化効率は改善するものの、移行性や熱安定性等が劣悪であり、機械的物性が多少低下するなど、物性の改善が要求されるため、通常、他の2次可塑剤との混用によってこれを補完する方式を採用する以外は、現在のところ解決策がない状況である。
しかし、2次可塑剤を適用する場合には、物性変化に対する予測が難しく、製品単価を上昇させる要因として作用することがあり、特定の場合を除いては物性が明らかに改善されない等、研究の進捗が遅れているのが実情である。
[発明の詳細な説明]
[発明が解決しようとする課題]
本発明は、テレフタレートとして、炭素数同一タイプが2種以上含まれ、炭素数相異タイプが1種以上含まれる可塑剤組成物であって、前記炭素数相異タイプの2つのエステル基に結合されるアルキル基の炭素数の差が3以下であるものを適用することにより、既存の可塑剤に比べて可塑化効率及び機械的物性を同等以上のレベルに保持及び改善するとともに、粘度安定性、移行損失、及び耐ストレス性を改善することができる可塑剤組成物を提供するものである。
前記課題を解決するために、本発明の一実施例によると、テレフタレートとして2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに同一である炭素数同一タイプ;を2種以上含み、テレフタレートとして2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに異なる炭素数相異タイプ;を1種以上含み、前記炭素数相異タイプは、高級アルキル及び低級アルキルをいずれも含み、前記高級アルキルの炭素数は8以下であり、前記低級アルキルの炭素数は5以上である、可塑剤組成物が提供される。
前記課題を解決するために、本発明のまた他の一実施例によると、樹脂100重量部;及び前記可塑剤組成物5〜150重量部;を含む樹脂組成物が提供される。
前記樹脂は、ストレート塩化ビニル重合体、ペースト塩化ビニル重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン重合体、プロピレン重合体、ポリケトン、ポリスチレン、ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム及び熱可塑性エラストマーからなる群から選択された1種以上であってもよい。
本発明の一実施例による可塑剤組成物は、樹脂組成物に使用する場合、既存の可塑剤に比べて可塑化効率及び機械的物性を同等以上のレベルに保持及び改善するとともに、粘度安定性、移行損失、及び耐ストレス性を改善することができる。
本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は、通常または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適宜定義することができるという原則に則って本発明の技術的思想に合致する意味及び概念として解釈されるべきである。
本明細書で用いられるような「組成物」という用語は、当該組成物の材料から形成された反応生成物及び分解生成物のみならず、当該組成物を含む材料の混合物を含む。
本明細書で用いられるような接頭語「イソ−」は、アルキル基の主鎖に炭素数1のメチル基が分岐鎖で結合されたアルキル基を意味し、一般的にはアルキル基の末端にメチル分岐が結合されたものを意味するが、本明細書では、異なる別称のアルキル基がない限り、末端に結合されたものを含み、分岐鎖でメチル基及び/またはエチル基が主鎖に結合された分岐状のアルキル基を総称するものとして使用され得る。
本明細書で用いられるような「炭素数同一タイプ」及び「炭素数相異タイプ」とは、テレフタレートを区分する用語であって、「炭素数同一タイプ」とは、対称及び非対称とは関係なく、テレフタレートの2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに同一であることを意味し、「炭素数相異タイプ」とは、テレフタレートの2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに異なることを意味する。
本明細書で用いられるような「ストレート塩化ビニル重合体」という用語は、塩化ビニル重合体の種類の一つであって、懸濁重合またはバルク重合等により重合されたものを意味してもよく、数十から数百μmサイズを有する多量の気孔が分布された多孔性粒子の形態を有し、凝集性がなく、流れ性に優れた重合体をいう。
本明細書で用いられるような「ペースト塩化ビニル重合体」という用語は、塩化ビニル重合体の種類の一つであって、微細懸濁重合、微細シード重合、または乳化重合等により重合されたものを意味してもよく、数十から数千nmサイズを有する微細かつ緻密な空隙のない粒子であり、凝集性を有し、流れ性が劣悪な重合体をいう。
「含む」、「有する」という用語及びこれらの派生語は、これらの具体的な開示の有無にかかわらず、任意の追加の成分、段階あるいは手続の存在を排除するように意図されたものではない。如何なる不確実性も避けるために、「含む」という用語の使用によって請求された全ての組成物は、反対に記述されない限り、重合体であろうと、若しくはその他であろうと、任意の追加の添加剤、補助剤、若しくは化合物を含むことができる。これと対照的に、「で本質的に構成される」という用語に対しては、操作性において必須でないものを除き、任意のその他の成分、段階あるいは手続を任意の連続する説明の範囲から排除する。「で構成される」という用語に対しては、具体的に記述または列挙されていない任意の成分、段階あるいは手続を排除する。
測定方法
本明細書では、組成物内の成分の含量分析は、ガスクロマトグラフィー測定によって行い、Agilent社のガスクロマトグラフィー機器(製品名:Agilent 7890 GC、カラム:HP−5、キャリアガス:ヘリウム(flow rate 2.4mL/min)、ディテクター:F.I.D、インジェクションボリューム:1μL、初期値:70℃/4.2min、終期値:280℃/7.8min、program rate:15℃/min)で分析する。
本明細書において、「硬度(hardness)」は、ASTM D2240を用いて、25℃でのショア硬度(Shore「A」及び/またはShore「D」)を意味し、3T 10sの条件で測定し、可塑化効率を評価する指標になってもよく、低いほど可塑化効率に優れていることを意味する。
本明細書において、「引張強度(tensile strength)」は、ASTM D638方法により、テスト機器であるU.T.M (製造社;Instron、モデル名;4466)を用いてクロスヘッドスピード(cross head speed)を200mm/min(1T)で引いた後、試片が切断される地点を測定し、下記数学式1で計算する。
[数学式1]
引張強度(kgf/cm)=ロード(load)値(kgf)/厚さ(cm)×幅(cm)
本明細書において、「伸び率(elongation rate)」は、ASTM D638方法により、前記U.T.Mを用いてクロスヘッドスピード(cross head speed)を200mm/min(1T)で引いた後、試片が切断される地点を測定してから、下記数学式2で計算する。
[数学式2]
伸び率(%)=伸び後の長さ/初期長さ×100
本明細書において、「移行損失(migration loss)」は、KSM−3156によって厚さ2mm以上の試験片を得て、試験片の両面にGlass Plateを付着した後、1kgf/cmの荷重を加える。試験片を熱風循環式オーブン(80℃)で72時間放置した後、取り出して常温で4時間冷却する。その後、試験片の両面に付着したGlass Plateを除去した後、Glass PlateとSpecimen Plateをオーブンに放置する前後の重量を測定して、移行損失量を下記数学式3により計算する。
移行損失量(%)={(常温での試験片の初期重量−オーブン放置後の試験片の重量)/常温での試験片の初期重量}×100
本明細書において「加熱減量(volatile loss)」は、試片を80℃で72時間作業した後、試片の重さを測定する。
[数学式4]
加熱減量(重量%)={(初期試片の重さ−作業後の試片の重さ)/初期試片の重さ}×100
本明細書において、「吸収速度」は77℃、60rpmの条件下で、Planatary mixer(Brabender、P600)を使用し、樹脂と可塑剤が混合され、ミキサーのトルクが安定化する状態になるまでの所要時間を測定することで評価する。
前記様々な測定条件の場合、温度、回転速度、時間等の詳細条件は、場合に応じて多少異なることがあり、異なる場合には別にその測定方法及び条件を明示した。
以下、本発明に対する理解を深めるために、本発明をより詳細に説明する。
本発明の一実施例によると、可塑剤組成物は、テレフタレートとして2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに同一である炭素数同一タイプ;を2種以上含み、テレフタレートとして2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに異なる炭素数相異タイプ;を1種以上含み、前記炭素数相異タイプは、高級アルキル及び低級アルキルをいずれも含み、前記高級アルキルの炭素数は8以下であり、前記低級アルキルの炭素数は5以上である。
本発明の一実施例によると、前記可塑剤組成物は、2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに同一である炭素数同一タイプを含み、この炭素数同一タイプのテレフタレートは2種以上含む。
前記炭素数同一タイプの場合、テレフタレートに存在する2つのエステル基に結合されたアルキル基が互いに同一であってベンゼン環を中心に互いに同一の炭素数を有するアルキル基を有するという意味であり、ここで、前記2種の炭素数同一タイプのテレフタレートは、炭素数8以下の高級アルキルテレフタレートと、炭素数5以上の低級アルキルテレフタレートとにそれぞれ分類されて同時に含まれてもよい。
前記高級アルキルとして炭素数が8より大きいものが適用される場合には、可塑化効率に悪影響を与えることがあるため、好ましくなく、低級アルキルとして炭素数が5未満であるものを適用する場合には、製造工程において、このアルキル基の原料となるアルコールが水への溶解度が急上昇し、これにより、水との分離工程によるコスト上昇の問題、及び分離が困難であることから、増加する廃水処理量に関する問題など、多くの問題点をもたらし得る。
前記炭素数同一タイプは、2つのエステル基に結合されるアルキル基であって、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチルまたは2−エチルヘキシルであってもよく、ここで、低級アルキルに分類できるものは、炭素数が5つ〜7つであるn−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル及びイソヘプチルであってもよい。
ここで「イソペンチル」とは、主鎖がプロピル基またはブチル基であり、分岐鎖がメチル基またはエチル基である炭素数5のアルキル基を総称するものであって、例えば、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、または2−エチルプロピル等が適用されてもよい。
また、ここで「イソヘキシル」とは、主鎖がブチル基またはペンチル基であり、分岐鎖がメチル基またはエチル基である炭素数6のアルキル基を総称するものであって、例えば、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、2−エチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2,4−ジメチルブチル、2−エチルブチル、または3−エチルブチルなどが適用されてもよい。
また、ここで「イソヘプチル」とは、主鎖がペンチル基またはヘキシル基であり、分岐鎖がメチル基またはエチル基である炭素数7のアルキル基を総称するものであって、例えば、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、2−エチルペンチル、3−エチルペンチル、4−エチルペンチル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、2,4−ジメチルペンチル、2,5−ジメチルペンチル、3,3−ジメチルペンチル、3,4−ジメチルペンチル、3,5−ジメチルペンチル、4,4−ジメチルペンチル、4,5−ジメチルペンチルまたは5,5−ジメチルペンチル等が適用されてもよい。
また、高級アルキルに分類できるものは、炭素数が6〜8であるものであって、炭素数6または7のアルキル基は前述の通りであり、炭素数8のアルキル基は2−エチルヘキシルであってもよい。
前記低級アルキルテレフタレートに結合されてもよいn−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル及びイソヘプチルの場合、高級アルキルテレフタレートに結合されてもよい2−エチルヘキシルとの炭素数の差が3以下であることから、炭素数の差が3を超えるものであり、4であるものに比べて、樹脂への適用時に可塑化効率は同等レベルに保持されるが、加熱減量及び機械的物性などにおいて卓越した効果を奏する。
また、他の側面から、炭素数の差が3を超えるものに比べて、ペースト塩化ビニル樹脂への適用時に粘度安定性が非常に優れることができ、移行性はもちろん引張強度と伸び率の改善効果も卓越することができる。
より好ましくは、前記炭素数相異タイプの2つのアルキル炭素数の差は2または3であってもよく、この場合は、移行性と耐ストレス性だけでなく、引張強度と伸び率のような機械的物性、加熱減量においてもより最適な効果が得られる。
前記のような炭素数同一タイプの炭素数の特徴に加えて、前述の効果を達成するためには、炭素数相異タイプのテレフタレートも共に含まなければならず、このとき、炭素数相異タイプのテレフタレートの2つのエステル基に結合されるアルキルの炭素数の差は3以下であり、それぞれのアルキル基は炭素数が5〜7であるものと炭素数6〜8であるものが適用されてもよい。
ここで、炭素数相異タイプのテレフタレートのエステル基に結合される2つのアルキル基は、それぞれ炭素数同一タイプの低級アルキルテレフタレート及び高級アルキルテレフタレートのアルキル基と同一であってもよく、このように炭素数同一タイプのアルキル基と同一であるアルキル基をいずれも有する炭素数相異タイプのテレフタレートが含まれる場合、前述の効果を実現することができる。
好ましくは、低級アルキルは炭素数5〜7のうち炭素数5または6であることがより好ましく、高級アルキルは炭素数6〜8のうち炭素数8であることがより好ましい。
具体的に、前記炭素数同一タイプのテレフタレートは、例えば、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート、ジ(n−ペンチル)テレフタレート、ジイソペンチルテレフタレート、またはジ(2−メチルブチル)テレフタレート、ジ(n−ヘキシル)テレフタレート、ジイソヘキシルテレフタレート、ジ(n−ヘプチル)テレフタレートまたはジイソヘプチルテレフタレート等があり得る。
すなわち、炭素数同一タイプの場合、相互アルキル基の炭素数が同一であるだけでなく、構造も同一である対称型であってもよく、場合に応じては炭素数は同一であるが構造は異なる、すなわち、構造異性体関係にあるアルキル基が結合された非対称型テレフタレートも含まれてもよい。
このような炭素数同一タイプの非対称型テレフタレートは、例えば、(n−ペンチル)(イソペンチル)テレフタレート、(n−ヘキシル)イソヘキシルテレフタレート、または(n−ヘプチル)イソヘプチルテレフタレートであってもよく、ここで「イソ−」のアルキル基は、それぞれが前述の数種のアルキル基の中から選択されるものであってもよい。
また、炭素数相異タイプのテレフタレートは、例えば、(n−ペンチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート、(イソペンチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート、(n−ヘキシル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート、イソヘキシル(2−エチルヘキシル)テレフタレート、(n−ヘプチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート及びイソヘプチル(2−エチルヘキシル)テレフタレートからなる群から選択されるものであってもよく、ここでの「イソ−」も前記と同様である。
一方、本発明の他の実施例による可塑剤組成物は、炭素数同一タイプのテレフタレート2種と炭素数相異タイプのテレフタレート1種とを必須に含むことができる。これに加えて、炭素数同一タイプとして、2種の炭素数同一タイプとは炭素数がまた異なるアルキル基を有する炭素数同一タイプのテレフタレートを1種以上さらに含むことができ、これにより、炭素数相異タイプもさらに含むことができる。この場合、必須に含まれる炭素数相異タイプのテレフタレートは、高級アルキルの炭素数が8であってもよく、さらに含まれ得る炭素数相異タイプのテレフタレートは、高級アルキルの炭素数が6であっても、又は7であってもよい。
このように、炭素数同一タイプに必須に含まれる2種の他に、これとは炭素数が異なる1種がさらに含まれることによって発生する炭素数相異タイプのテレフタレートを含むことは、より細密な物性の制御を可能とし、物性の改善効果をより最適に奏することができるという利点がある。
本発明の一実施例による可塑剤組成物は、前述のようにテレフタレートとして炭素数同一タイプと炭素数相異タイプとを含むが、各タイプのテレフタレートの個数、結合されたアルキル基の種類、結合されたアルキル基間の炭素数の差といった要因により、加熱減量、耐移行性、耐ストレス性のような物性改善が可能となり、さらには樹脂の粘度安定性まで向上させることができ、可塑化効率や機械的物性に対しても、既存製品に比べてそのレベルが上回る程度に保持及び改善することができる。
ただし、好ましくは前記低級アルキル、すなわち炭素数が5〜7のアルキルである場合、好ましくは炭素数が5または6であってもよく、炭素数が5であるアルキルの場合、n−ペンチル、またはイソペンチルがそれぞれ適用されてもよく、炭素数が6であるアルキルの場合、n−ヘキシルまたはイソヘキシルがそれぞれ適用されてもよいが、効果上昇の程度を考慮すると、これらの混合アルコールに由来する混合物が適用される場合がより好ましい。
また、前記可塑剤組成物に低級アルキルが適用される場合には、前述のように一つの単独アルコールから単独アルキル基が生成物として適用されることに比べて、混合アルコールに由来して混合生成物が適用されることが好ましいが、このとき生成された3種以上のテレフタレート系組成物を基準としてみると、分岐化度が2.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.5以下であってもよい。
ここで「分岐化度」とは、組成物中に含まれた物質に結合されたアルキル基がいくつの分岐炭素を有するかを意味するものであってもよく、当該物質の重量比によってその程度が決定されてもよい。例えば、アルコール混合物に、n−ヘキシルアルコールが60重量%、メチルペンチルアルコールが30重量%、そしてエチルブチルアルコールが10重量%含まれていると仮定すると、前記各アルコールの分岐炭素数はそれぞれ0、1及び2であるところ、分岐化度は[(60×0)+(30×1)+(10×2)]/100で計算され、0.5であってもよく、この分岐化度は同一炭素数を基準として算定される。
好ましくは、前記混合アルコールに由来する場合、テレフタレートに適用されるアルキル基は、炭素数が5である場合、n−ペンチル、2−メチルブチル及び3−メチルブチル等を含み、炭素数が6である場合、n−ヘキシル、2−メチルブペンチル、2−エチルブチル及び2,4−ジメチルブチル等、前述の異性体を含むことができる。
このように、混合アルコールによる混合アルキル基がテレフタレート系可塑剤組成物に実現されるとともに、前述の分岐化度を満たすと、可塑化効率、移行性、加熱減量等の改善効果を期待することができる。
本発明の一実施例によると、前記可塑剤組成物は、組成物の総重量に対して、水分含量が重量基準で100ppm以下であってもよく、好ましくは70ppm以下、より好ましくは50ppm以下であってもよい。可塑剤内の水分含量が高い場合、周辺の環境的な要因によって可塑剤が変質する可能性が高く、加工時に問題を引き起こす可能性が高いため、可塑剤内の水分含量は小さいほど優れている。
より具体的に、可塑剤組成物に含まれるテレフタレートを低級アルキルテレフタレート、炭素数相異タイプのテレフタレート及び高級アルキルテレフタレートの3種としてみると、可塑剤組成物の総重量に対して、それぞれ0.5〜50重量%、3.0〜70重量%及び0.5〜95重量%含まれてもよく、これらの含量は、前記3種のテレフタレートの総和を100重量%としたときの値であり、前記可塑剤組成物に他の物質が含まれた場合まで考慮した含量ではない。
前記のような含量を有する場合には、前述のように、炭素数相異タイプのテレフタレートに結合されるアルキル基の炭素数の差が3以下であることから、実現可能な効果がより好ましく実現され、その効果の再現性にも優れることができる。
さらに、このような効果を最適化する面において、前記3種のテレフタレートの含量は好ましくは0.5〜30重量%、10〜60重量%及び35〜90重量%であってもよい。
本発明の一実施例による可塑剤組成物を製造する方法は、当業界において公知の方法であって、前述の可塑剤組成物を製造可能な場合であれば、特に制限されずに適用できる。
特に前記可塑剤組成物の場合、3種のテレフタレートを含むことが基本であって、エステル化反応が用いられることができ、直接エステル化反応だけでなく、トランスエステル化反応が全て適用できる。
一例として、前記直接エステル化反応は、テレフタル酸と2種以上のアルコールを投入した後、触媒を添加し、窒素雰囲気下で反応させる段階;未反応アルコールを除去し、未反応酸を中和させる段階;及び減圧蒸留により脱水及び濾過する段階;で行われることができる。
前記アルコールは、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、n−ヘプタノール及びイソヘプタノールからなる群から選択された炭素数が同一である単独アルコール又は混合アルコールであってもよく、混合アルコールである場合は、構造異性体関係のアルコールの混合物であってもよく、この場合、混合アルコールの分岐化度は前述のように2.0以下、好ましくは1.5以下であってもよい。そして、他の1種としては、2−エチルヘキシルアルコールが適用されてもよい。前記アルコールは、テレフタル酸100モル%基準で150〜500モル%、200〜400モル%、200〜350モル%、250〜400モル%、あるいは270〜330モル%の範囲内で使用できる。
前記触媒は一例として、硫酸、塩酸、リン酸、硝酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、アルキル硫酸等の酸触媒、乳酸アルミニウム、フッ化リチウム、塩化カリウム、塩化セシウム、塩化カルシウム、塩化鉄、リン酸アルミニウム等の金属塩、ヘテロポリ酸等の金属酸化物、天然/合成ゼオライト、カチオン及びアニオンの交換樹脂、テトラアルキルチタネート(tetra alkyl titanate)及びそのポリマー等の有機金属の中から選択された1種以上であってもよい。具体的な例として、前記触媒はテトラアルキルチタネートを使用することができる。
触媒の使用量は、種類に応じて異なってもよく、一例として、均一触媒の場合は、反応物の総100重量%に対して0.01〜5重量%、0.01〜3重量%、1〜5重量%若しくは2〜4重量%の範囲内、そして不均一触媒の場合は、反応物の総量の5〜200重量%、5〜100重量%、20〜200重量%、あるいは20〜150重量%の範囲内であってもよい。
このとき、前記反応温度は180〜280℃、200〜250℃、あるいは210〜230℃の範囲内であってもよい。
他の一例として、前記トランスエステル化反応は、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレートと、n−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、n−ヘプタノール及びイソヘプタノールからなる群から選択された1種以上の炭素数が同一であるアルコール、すなわち、単独アルコールまたは構造異性体の混合物である混合アルコールが反応するトランスエステル化反応;を介してテレフタレート化合物を製造することができる。ここで、テレフタレートとアルコールを有するアルキル基は互いに交差しても構わない。
本発明で用いられる「トランスエステル化反応」とは、下記反応式1のようにアルコールとエステルが反応して、以下の反応式1で示されるようにエステルのR"がアルコールのR'と相互交換される反応を意味する:
[反応式1]
Figure 2021520436
本発明の一実施例によると、前記トランスエステル化反応が行われると、アルコールのアルコキシドがエステル系化合物に存在する2つのエステル(RCOOR")基の炭素を攻撃する場合;エステル系化合物に存在する1つのエステル(RCOOR")基の炭素を攻撃する場合;反応が行われていない未反応の場合;のように3つの場合に数によって3種のエステル組成物が生成され得る。このとき、投入されるアルコールが2種以上である場合には、確率的に発生する組成物の形と個数を予測することができ、これは最終可塑剤組成物の品質を考慮してトランス反応に投入されるアルコールの炭素数、種類及び組成比を設計することで選択的に製造することができる。
また、前記トランスエステル化反応は、酸−アルコール間のエステル化反応と比較して、廃水の問題を招かないという利点があり、無触媒下で進行することができるため、酸触媒使用時の問題点を解決することができる。
前記トランスエステル化反応により製造された混合物は、アルコールの添加量に応じて前記混合物の組成割合を制御することができる。前記アルコールの添加量は、テレフタレート化合物100重量部に対して0.1〜89.9重量部、具体的には3〜50重量部、より具体的には5〜40重量部であってもよい。
前記テレフタレート化合物は、アルコールの添加量が多いほど、トランスエステル化反応に参加するテレフタレートのモル分率(mole fraction)が大きくなるため、前記混合物において生成物である2つのテレフタレートの含量が増加することができ、これに相応して未反応で存在するテレフタレートの含量は減少する傾向が見られる。
本発明の一実施例によると、反応物であるテレフタレートとアルコールのモル比は、一例として、1:0.005〜5.0、1:0.05〜2.5、若しくは1:0.1〜1.0であり、この範囲内では工程性及び経済性に優れており、前述の効果を実現することができる可塑剤組成物を収得する効果がある。
本発明の一実施例によると、前記トランスエステル化反応は、120℃〜190℃、好ましくは135℃〜180℃、より好ましくは141℃〜179℃の反応温度下で10分〜10時間、好ましくは30分〜8時間、さらに好ましくは1〜6時間で行われることが好ましい。前記温度及び時間の範囲内では、最終可塑剤組成物の成分比を効率的に制御することができる。このとき、前記反応時間は、反応物を昇温した後、反応温度に到達した時点から計算できる。
前記トランスエステル化反応は、酸触媒または金属触媒下で実施することができ、この場合、反応時間が短縮される効果がある。
前記酸触媒は一例として、硫酸、メタンスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸等であってもよく、前記金属触媒は一例として、有機金属触媒、金属酸化物触媒、金属塩触媒または金属自体であってもよい。
前記金属成分は一例として、スズ、チタン及びジルコニウムからなる群から選択されたいずれか一つまたはこれらのうち2種以上の混合物であってもよい。
また、前記トランスエステル化反応後、未反応アルコールと反応副産物などを蒸留させて除去する段階をさらに含むことができる。前記蒸留は、一例として、前記アルコールと反応副産物の沸点の差を用いて別に分離する2段階蒸留であってもよい。また他の一例として、前記蒸留は混合蒸留であってもよい。この場合、エステル系可塑剤組成物を所望の組成比で比較的安定して確保できる効果がある。前記混合蒸留は、未反応アルコールと反応副産物とを同時に蒸留することを意味する。
本発明の他の一実施例によると、前述の可塑剤組成物及び樹脂を含む樹脂組成物が提供される。
前記樹脂は当分野において公知の樹脂を使用することができる。例えば、ストレート塩化ビニル重合体、ペースト塩化ビニル重合体、エチレン酢酸ビニル重合体、エチレン重合体、プロピレン重合体、ポリケトン、ポリスチレン、ポリウレタン、天然ゴム、合成ゴム及び熱可塑性エラストマーからなる群から選択された1種以上の混合物等を使用することができるが、これに制限されるものではない。
前記可塑剤組成物は、前記樹脂100重量部を基準として、5〜150重量部、好ましくは5〜130重量部、または10〜120重量部で含まれてもよい。
一般に、可塑剤組成物が使用される樹脂は、溶融加工またはプラスチゾル加工により樹脂製品として製造されることができ、溶融加工樹脂とプラスチゾル加工樹脂は、各重合方法に応じて異なって生産されるものであってもよい。
例えば、塩化ビニル重合体は、溶融加工に使用される場合、懸濁重合等により製造されて平均粒径の大きい固体状の樹脂粒子が使用され、このような塩化ビニル重合体はストレート塩化ビニル重合体と呼ばれ、プラスチゾル加工に使用される場合、乳化重合等により製造されて微細な樹脂粒子としてゾル状態の樹脂が使用され、このような塩化ビニル重合体はペースト塩化ビニル樹脂と呼ばれる。
このとき、前記ストレート塩化ビニル重合体の場合、可塑剤は重合体100重量部に対して5〜150重量部で含まれてもよく、5〜80重量部の範囲内で含まれることが好ましく、ペースト塩化ビニル重合体の場合、重合体100重量部に対して5〜150重量部で含まれてもよく、40〜120重量部の範囲内で含まれることが好ましい。
前記樹脂組成物は充填剤をさらに含むことができる。前記充填剤は、前記樹脂100重量部を基準として0〜300重量部、好ましくは50〜200重量部、より好ましくは100〜200重量部であってもよい。
前記充填剤は当分野において公知の充填剤を使用することができ、特に制限されない。例えば、シリカ、マグネシウムカーボネート、カルシウムカーボネート、硬炭、タルク、水酸化マグネシウム、チタンジオキシド、マグネシウムオキシド、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミニウムシリケート、マグネシウムシリケート及び硫酸バリウムの中から選択された1種以上の混合物であってもよい。
また、前記樹脂組成物は、必要に応じて安定化剤等のその他の添加剤をさらに含むことができる。前記安定化剤等のその他の添加剤は、一例として、それぞれ前記樹脂100重量部を基準として0〜20重量部、好ましくは1〜15重量部であってもよい。
前記安定化剤は、例えば、カルシウム−亜鉛の複合ステアリン酸塩等のカルシウム−亜鉛系(Ca−Zn系)安定化剤を使用することができるが、特に制限されるものではない。
前記樹脂組成物は、前述のように溶融加工及びプラスチゾル加工の両方に適用されてもよく、例えば、溶融加工には、カレンダリング加工、押出加工または射出加工が適用されてもよく、プラスチゾル加工にはコーティング加工等が適用されてもよい。
実施例
以下、本発明を具体的に説明するために、実施例を挙げて詳細に説明する。しかし、本発明による実施例は様々な異なる形態に変形することができ、本発明の範囲が以下で詳述する実施例に限定されるものと解されてはならない。本発明の実施例は、当業界において平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
実施例1
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(GL300、(株)LG化学)2000g及びn−ペンチルアルコール340g(DEHTP100重量部を基準として17重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(n−ペンチル)テレフタレート(DnPTP)、(n−ペンチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート(nPEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ6.4重量%、38.3重量%及び55.3重量%で含む組成物を得た。
実施例2
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(GL300、(株)LG化学)2000g及び2−メチルブチルアルコール340g(DEHTP100重量部を基準として17重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(2−メチルブチル)テレフタレート(DMBTP)、(2−メチルブチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート(MBEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル(テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ6.4重量%、38.2重量%及び55.4重量%で含む組成物を得た。
実施例3
前記実施例1で製造した組成物と実施例2で製造した組成物を70:30の重量比で混合して、組成物を製造した。
実施例4
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(GL300、(株)LG化学)2000g及びn−ペンチルアルコール220g(DEHTP100重量部を基準として11重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(n−ペンチル)テレフタレート(DnPTP)、(n−ペンチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート(nPEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ2.4重量%、26.9重量%及び70.7重量%で含む組成物を得た。
実施例5
前記実施例4において、n−ペンチルアルコールの代わりに2−メチルブチルアルコールを220g使用したことを除いては、実施例4と同様に製造して、ジ(2−メチルブチル)テレフタレート(DMBTP)、(2−メチルブチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート(MBEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ2.1重量%、25.8重量%及び72.1重量%で含む組成物を得た。
実施例6
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(GL300、(株)LG化学)及びn−ヘキシルアルコール340g(DEHTP100重量部を基準として17重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(n−ヘキシル)テレフタレート(DHxTP)、(n−ヘキシル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート(HxEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ6.8重量%、38.8重量%及び54.4重量%で含む組成物を得た。
実施例7
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(GL300、(株)LG化学)及びn−ヘキシルアルコール340g(DEHTP100重量部を基準として11重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(n−ヘキシル)テレフタレート(DHxTP)、(n−ヘキシル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート(HxEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ1.8重量%、25.0重量%及び73.2重量%で含む組成物を得た。
実施例8
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(GL300、(株)LG化学)2000g及びn−ヘプチルアルコール360g(DEHTP100重量部を基準として18重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(n−ヘプチル)テレフタレート(DHpTP)、(n−ヘプチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート(HpEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ7.9重量%、39.9重量%及び52.2重量%で含む組成物を得た。
実施例9
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(GL300、(株)LG化学)2000g及びn−ヘプチルアルコール360g(DEHTP100重量部を基準として11重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(n−ヘプチル)テレフタレート(DHpTP)、(n−ヘプチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート(HpEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ1.5重量%、23.2重量%及び75.3重量%で含む組成物を得た。
比較例1
LG化学社の製品として、ジ(2−エチルヘキシル(テレフタレート(DEHTP、LGflex GL300)を可塑剤組成物とした。
比較例2
LG化学社の製品として、ジブチルテレフタレート(DBTP)、ブチル(2−エチルヘキシル)テレフタレート(BEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ6.4重量%、38.8重量%及び54.9重量%で含む組成物(LGflex GL500)を可塑剤組成物とした。
比較例3
LG化学社の製品として、ジブチルテレフタレート(DBTP)、ブチル(2−エチルヘキシル)テレフタレート(BEHTP)及びジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート(DEHTP)をそれぞれ4.1重量%、25.7重量%及び70.2重量%で含む組成物(LGflex GL520)を可塑剤組成物とした。
実施例4
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジイソノニルテレフタレート(DINTP)2000gと、n−ペンチルアルコール360g(DINTP100重量部を基準として18重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(n−ペンチル)テレフタレート(DPTP)、(n−ペンチル)(イソノニル)テレフタレート(PINTP)及びジイソノニルテレフタレート(DINTP)をそれぞれ7.1重量%、40.1重量%及び52.8重量%で含む組成物を得た。
実施例5
撹拌機、凝縮器及びデカンタが設置された反応器に、ジイソノニルテレフタレート(DINTP)2000gと、n−ペンチルアルコール220g(DINTP100重量部を基準として11重量部)を投入した後、窒素雰囲気下160℃の反応温度で2時間トランス−エステル化反応させて、ジ(n−ペンチル)テレフタレート(DPTP)、(n−ペンチル)(イソノニル)テレフタレート(PINTP)及びジイソノニルテレフタレート(DINTP)をそれぞれ1.6重量%、22.7重量%及び75.7重量%で含む組成物を得た。
実験例1:硬質シートの性能評価
実施例及び比較例の可塑剤を使用して、ASTM D638に従って次のような処方及び作製条件で試片を作製した。
(1)処方:ストレート塩化ビニル重合体(LS100S)100重量部、可塑剤30重量部及び安定剤(BZ−153T)3重量部
(2)配合:98℃で700rpmでミキシング
(3)試片の作製:ロールミル(Roll mill)で160℃で4分、プレス(press)で180℃で2.5分(低圧)及び2分(高圧)作業して1T及び3Tシートを作製
(4)評価項目
1)硬度(hardness):ASTM D2240を用いて、25℃でのショア硬度(Shore「A」及び「D」)を3T試片で10秒間測定した。数値が小さいほど可塑化効率に優れていると評価される。
2)引張強度(tensile strength):ASTM D638方法により、テスト機器であるU.T.M(製造社;Instron, モデル名;4466)を用いてクロスヘッドスピード(cross head speed)を200mm/minで引いた後、1T試片が切断される地点を測定した。引張強度は次のように計算した:
引張強度(kgf/cm)=ロード(load)値(kgf)/厚さ(cm)×幅(cm)
3)伸び率(elongation rate)の測定:ASTM D638方法により、前記U.T.Mを用いてクロスヘッドスピード(cross head speed)を200mm/minで引いた後、1T試片が切断される地点を測定した後、伸び率を次のように計算した:
伸び率(%)=伸びた後の長さ/初期長さ×100で計算した。
4)移行損失(migration loss)の測定:KSM−3156によって厚さ2mm以上の試験片を得て、1T試片の両面にGlass Plateを付着した後、1kgf/cmの荷重を加えた。試片を熱風循環式オーブン(80℃)で72時間放置した後、取り出して常温で4時間冷却させた。その後、試験片の両面に付着したGlass Plateを除去した後、Glass PlateとSpecimen Plateをオーブンに放置する前後の重量を測定し、移行損失量を以下のような式によって計算した。
移行損失量(%)={(常温での試験片の初期重量−オーブン放置後の試験片の重量)/常温での試験片の初期重量}×100
5)加熱減量(volatile loss)の測定:前記作製された試片を80℃で72時間作業した後、試片の重さを測定した。
加熱減量(重量%)=初期試片の重さ−(80℃、72間作業後の試片の重さ)/初期試片の重さ×100で計算した。
6)吸収速度の測定
吸収速度は77℃、60rpmの条件下で、Planatary mixer(Brabender、P600)を使用し、樹脂とエステル化合物が互いに混合され、ミキサーのトルクが安定化する状態になるまでの所要時間(mm:ss)を測定することで評価した。
(5)評価結果
前記項目の評価結果を下記表1に示した。
Figure 2021520436
前記表1を参照すると、実施例1〜9の場合、比較例1〜5に比べて全体的な物性のバランスが取れていることが確認できる。既存製品として、比較例1 のGL300であるジ(2−エチルヘキシル)テレフタレートの場合、可塑化効率が悪く移行性が劣悪であるという問題があり、GL500の比較例2及びGL520の比較例3の場合、可塑化効率は改善されるが、伸び率と引張強度が劣悪であるという問題があり、低級アルキル及び高級アルキルの炭素数をそれぞれ5及び9として適用した比較例4及び5は、比較例1に比べて可塑化効率の改善は全くなく、むしろ移行性と伸び率及び引張強度がより悪化した結果を示していることが分かる。しかし、実施例1〜9の場合は、移行性において相当な効果を示し、伸び率と引張強度が大きく改善されており、可塑化効率も同等レベルを保持していることが確認できる。
これにより、既存製品に比べて優れた物性は劣悪にならず、且つ劣悪な物性である移行性と機械的物性を向上させることができる代替物質になり得るという点を確認した。
実験例2:軟質シートの性能評価
実施例及び比較例の可塑剤を使用して、ASTM D638に従って次のような処方及び作製条件で試片を作製した。
(1)処方:ストレート塩化ビニル重合体(LS100S)100重量部、可塑剤60重量部及び安定剤(BZ−153T)3重量部
(2)配合:98℃で700rpmでミキシング
(3)試片の作製:ロールミル(Roll mill)で160℃で4分、プレス(press)で180℃で2.5分(低圧)及び2分(高圧)作業して1T及び3Tシートを作製
(4)評価項目
1)硬度(可塑化効率)(hardness):ASTM D2240を用いて、25℃でのショア硬度(Shore「A」及び「D」)を3T試片で10秒間測定した。数値が小さいほど可塑化効率に優れていると評価される。
2)引張強度(tensile strength):ASTM D638方法により、テスト機器であるU.T.M(製造社;Instron、モデル名;4466)を用いてクロスヘッドスピード(cross head speed)を200mm/minで引いた後、1T試片が切断される地点を測定した。引張強度は次のように計算した:
引張強度(kgf/cm)=ロード(load)値(kgf)/厚さ(cm)×幅(cm)
3)伸び率(elongation rate)の測定:ASTM D638方法により、前記U.T.Mを用いてクロスヘッドスピード(cross head speed)を200mm/minで引いた後、1T試片が切断される地点を測定した後、伸び率を次のように計算した:
伸び率(%)=伸びた後の長さ/初期長さ×100で計算した。
4)移行損失(migration loss)の測定:1T試片の両面にGlass Plateを付着した後、1kgf/cmの荷重を加えた。試片を熱風循環式オーブン(80℃)で72時間放置した後、取り出して常温で4時間冷却させた。その後、試験片の両面に付着したGlass Plateを除去してから、Glass PlateとSpecimen Plateをオーブンに放置する前後の重量を測定し、移行損失量を以下のような式によって計算した。
移行損失量(%)={(常温での試験片の初期重量−オーブン放置後の試験片の重量)/常温での試験片の初期重量}×100
5)加熱減量(volatile loss)の測定:前記作製された試片を80℃で72時間作業した後、試片の重さを測定した。
加熱減量(重量%)=初期試片の重さ−(80℃、72間作業後の試片の重さ)/初期試片の重さ×100で計算した。
6)ストレステスト(耐ストレス性):厚さ2mmの試片を曲げた状態で23℃で168時間放置した後、移行の程度(滲み出す程度)を観察し、その結果を数値で記載し、0に近いほど優れた特性を示した。
(5)評価結果
前記項目の評価結果を下記表2に示す。
Figure 2021520436
前記表2を参照すると、実施例1〜9の場合、比較例1〜5に比べて全体的な物性のバランスが取れていることが確認できる。既存製品として、比較例1 のGL300であるジ(2−エチルヘキシル)テレフタレートの場合、可塑化効率が悪く移行性が劣悪であるという問題があり、GL500の比較例2及びGL520の比較例3の場合、可塑化効率は改善されるが、伸び率と引張強度が劣悪であるという問題があり、低級アルキル及び高級アルキルの炭素数をそれぞれ5及び9として適用した比較例4及び5は、比較例1に比べて可塑化効率の改善は全くなく、むしろ移行性と伸び率及び引張強度においてより悪化した結果を示し、耐ストレス性においても既存製品に比べて全く改善がないことが分かる。しかし、実施例1〜9の場合は、移行性において相当な効果を示し、伸び率と引張強度が大きく改善されており、耐ストレス性においても改善が確認され、可塑化効率も同等レベルを保持していることが確認できる。
これにより、既存製品に比べて優れた物性を有し、且つ劣悪な物性であっても、劣化なく移行性と機械的物性を向上させることができる代替物質になり得るという点を確認した。
実験例3:手袋用プラスチゾルの性能評価
実施例及び比較例の可塑剤を使用して、ASTM D638に従って次のような処方及び作製条件で試片を作製した。
(1)処方:ペースト塩化ビニル重合体(LS170g)100重量部、可塑剤75重量部、粘度低下剤(YKD80)20重量部及び安定剤(CZ400)1重量部
(2)配合:1500rpmで20分、1000rpmで20分ミキシング
(3)試片の作製:配合されたプラスチゾルを0.3mmの厚さで広げ、オーブンを用いて230℃で2分間硬化させて試片を作製
(4)評価項目
1)粘度:ブルックフィールド(Brookfield)粘度として、Brookfield(LV type)粘度計を用いて測定され、スピンドル(spindle)としては#62を使用し、測定速度は6rpmに、測定温度は25℃及び60℃にして測定した。
2)引張強度(tensile strength):ASTM D412 方法により、テスト機器であるU.T.M(製造社;Instron、モデル名;4466)を用いてクロスヘッドスピード(cross head speed)を100mm/minで引いた後、試片が切断される地点を測定した。引張強度は次のように計算した:
引張強度(kgf/cm)=ロード(load)値(kgf)/厚さ(cm)×幅(cm)
3)伸び率(elongation rate)の測定:ASTM D412方法により、前記U.T.Mを用いてクロスヘッドスピード(cross head speed)を100mm/minで引いた後、試片が切断される地点を測定した後、伸び率を次のように計算した:
伸び率(%)=伸びた後の長さ/初期長さ×100で計算した。
4)移行損失(migration loss)の測定:試片の両面にGlass Plateを付着した後、1kgf/cmの荷重を加えた。試片を熱風循環式オーブン(60℃)で72時間放置した後、取り出して常温で4時間冷却させた。その後、試験片の両面に付着したGlass Plateを除去してから、Glass PlateとSpecimen Plateをオーブンに放置する前後の重量を測定し、移行損失量を以下のような式により計算した。
移行損失量(%)={(常温での試験片の初期重量−オーブン放置後の試験片の重量)/常温での試験片の初期重量}×100
(5)評価結果
前記項目の評価結果を下記表3に示す。
Figure 2021520436
前記表3を参照すると、前記実施例1〜9の場合、粘度の経時変化が常温及び高温において、いずれも相当な安定性を有していることが確認できる。一方、比較例1〜5の場合、既存製品であるGL300の比較例1の場合は、実施例に比べて2倍以上の経時的変化の程度を示し、安定性に多少劣っていることが確認でき、比較例1の改善製品である比較例2〜5の場合にも、粘度の経時変化はかなり劣悪なレベルであることが確認できる。
また、引張強度と伸び率の場合、比較例1〜5は実施例1〜9に比べてかなり劣悪であることが確認でき、特に伸び率は10%以上の低調な物性を示していることが確認できる。
すなわち、前記実験例1〜3を見ると、本発明の一実施例による可塑剤組成物であって、炭素数同一タイプのテレフタレートと、炭素数相異タイプのテレフタレートとを含み、炭素数相異タイプのテレフタレートの2つのエステル基に結合されたアルキル基がそれぞれ炭素数5〜7及び炭素数8であるものを適用する場合、そうでない場合と比べて非常に優れた効果が達成できることが分かり、前記アルキル基の炭素数の差が3以下であるものと、これを超える4であるものとの差は非常に有意味な差であることが確認できる。

Claims (10)

  1. テレフタレートとして、2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに同一である炭素数同一タイプ;を2種以上含み、
    テレフタレートとして、2つのエステル基に結合されたアルキル基の炭素数が互いに異なる炭素数相異タイプ;を1種以上含み、
    前記炭素数相異タイプは高級アルキル及び低級アルキルをいずれも含み、
    前記高級アルキルは炭素数が8以下であるものから選択され、
    低級アルキルは炭素数が5以上であるものから選択される、
    可塑剤組成物。
  2. 前記炭素数同一タイプは、1種の高級アルキルテレフタレート及び1種以上の低級アルキルテレフタレートを含む、
    請求項1に記載の可塑剤組成物。
  3. 可塑剤組成物の総重量に対して、
    低級アルキルテレフタレート0.5〜50重量%;
    炭素数相異タイプのテレフタレート3.0〜70重量%;及び
    高級アルキルテレフタレート0.5〜95重量%;
    で含まれる、
    請求項2に記載の可塑剤組成物。
  4. 前記高級アルキル及び低級アルキルの炭素数の差は3以下である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
  5. 前記高級アルキルは、炭素数が6〜8のうち選択されたアルキル基であり、
    前記低級アルキルは、炭素数が5〜7のうち選択されたアルキル基である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
  6. 前記炭素数相異タイプは、高級アルキルの炭素数が8であるものを含む、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
  7. 前記炭素数相異タイプは、
    高級アルキルの炭素数が8であるもの;及び
    高級アルキルの炭素数が6または7であるもの;
    を含む、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
  8. 前記可塑剤組成物は、組成物中の炭素数が同一であるアルキル基全体を基準とした分岐化度が2.0以下である、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
  9. 前記炭素数同一タイプは、ジ(2−エチルヘキシル)テレフタレート、ジ(n−ペンチル)テレフタレート、ジイソペンチルテレフタレート、(n−ペンチル)イソペンチルテレフタレート、ジ(n−ヘキシル)テレフタレート、ジイソヘキシルテレフタレート、(n−ヘキシル)イソヘキシルテレフタレート、ジ(n−ヘプチル)テレフタレート、ジイソヘプチルテレフタレート及び(n−ヘプチル)イソヘプチルテレフタレートからなる群から選択された2種以上を含む、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
  10. 前記炭素数相異タイプは、(n−ペンチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート、(イソペンチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート、(n−ヘキシル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート、イソヘキシル(2−エチルヘキシル)テレフタレート、(n−ヘプチル)(2−エチルヘキシル)テレフタレート及びイソへプチル(2−エチルヘキシル)テレフタレートからなる群から選択された1種以上を含む、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の可塑剤組成物。
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