JP2021520363A - 結晶形態のピモジビル塩酸塩半水和物を調製するための等温反応性結晶化方法 - Google Patents

結晶形態のピモジビル塩酸塩半水和物を調製するための等温反応性結晶化方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、水と1種以上の有機溶媒との混合物を含む溶媒系を使用して、結晶形態にある(2S,3S)−3−{[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ}−ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸半水和物のHCl塩を得るための等温反応性結晶化手順に関する。

Description

本発明は、米国保健福祉省の事前準備対応担当次官補局、米国生物医学先端研究開発局により授与された、契約書番号第HHSO100201500014C号の下で政府による支援を受けた。米政府は、本発明における所定の権利を有している。
本発明は、水と1種以上の有機溶媒との混合物を含む溶媒系を使用して、結晶形態にある(2S,3S)−3−{[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ}ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸半水和物のHCl塩を得るための等温反応性結晶化手順に関する。
化合物(1)、即ち、構造式:
Figure 2021520363

によって表すことのできる(2S,3S)−3−{[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)−ピリミジン−4−イル]アミノ}ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸及びその薬学的に許容される塩は、インフルエンザウイルスの複製を阻害することができ、国際公開第2010/148197号パンフレットに記載されてきた。この化合物はまた、ピモジビルとしての国際一般的名称(INN)の下で公知である。
化合物(1)の半水和物形態のHCl塩は、国際公開第2015/073476号パンフレットに開示されてきた。その中では、化合物(1)半水和物の塩酸塩を調製するための方法も開示されている。
化合物(1)は、様々な多形形態中に存在し得る、又は様々な多形形態を形成し得る。当分野において公知であるように、多形性は、化合物が2つ以上の別個の結晶として、又は「多形」種として結晶化する能力である。多形は、固体状態にあるその化合物分子の少なくとも2種の異なる配列又は多形形態を備える化合物の固体結晶相である。任意の所定の化合物の多形形態は、それらの結晶構造において独特であり、典型的には異なる物理化学的特性を有する同一の化学式又は組成によって定義される。一般に、様々な多形は、粉末X線回折(XRPD)パターン法、熱重量分析法(TGA)及び示差走査熱量測定法(DSC)などの分析手法によって、若しくはその融点によって、又は当分野において公知の他の技術によって特徴付けることができる。本発明の結晶化手順に従って調製された化合物(1)の半水和物形態のHCl塩は、国際公開第2015/073476号パンフレットに開示された化合物(1)半水和物のHCl塩の多形形態Aと同一である。
本明細書で使用する「化合物(1)」は、化合物(1)の遊離塩基形態を指す。従って、「化合物(1)のHCl塩」は、遊離塩基化合物の1:1のHCl塩を指す。化合物(1)半水和物のHCl塩は、水を化合物(1)当たり半当量にある溶媒和物として含む化合物(1)のHCl塩である。
結晶工学は、医薬品有効成分(API)の製造において重要である。結晶化の間に、API又は原薬の結晶多形、形状、サイズ、粒度分布、化学的純度及び安定性を含む多数の物理化学的特性が定義される。これらの特性は、分離工程中の撹拌性、残留溶媒レベル、乾燥時間、凝集、断片化及び磨砕に影響を及ぼし、これは順に、粒子流動、圧縮性、溶解度、溶解速度及び生物学的利用能を決定することによって医薬品製造に影響を及ぼす。医薬品製造によって駆動されるAPIの物理的特性に関する仕様は、粒度分布、比表面積、嵩密度、摩擦耐電及び流動性に関して非常に狭い。
国際公開第2015/073476号パンフレットは、第11頁の第0053段落及び実施例3において、溶液を加熱する工程、及びその後に水と0.05〜0.85の水分活性を有する1種以上の有機溶媒とを含む溶媒系中での結晶化を誘導するために冷却する工程を使用する、化合物(1)半水和物のHCl塩を調製するための伝統的な反応性結晶化方法を開示している。この方法は、水とアセトン、n−プロパノール、イソプロパノール、酢酸若しくはそれらの混合物等の有機溶媒との混合物中で化合物(1)の2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)溶媒和物の溶液、スラリー若しくは懸濁液を調製する工程、並びに引き続いて前記溶液、スラリー若しくは懸濁液を加熱する工程及びそれをHClで処理する工程、その後に0℃に冷却する工程、形成された結晶を濾過によって単離する工程によって特徴付けられる。
国際公開第2015/073476号パンフレットの上述した手順に従って調製した化合物(1)の半水和物形態のHCl塩が、図1及び2から明らかなように、凝集体を形成する極めて広範な粒度分布を有する化合物(1)の半水和物の結晶性HCl塩を産生することは観察されている。
今では、化合物(1)の半水和物形態の結晶性HCl塩は、別法として、等温手順(即ち、結晶化を得るために冷却しない)を使用して調製され得ることが見出されているが、ここで化合物(1)又はその溶媒和物は、水と1種以上の有機溶媒の混合物中に溶解させられ、その後にこの溶液へ水性HClが添加されて播床のインサイチュー形成が生じさせられ、さらに化合物(1)又はその溶媒和物が添加されるが、このとき温度は全工程中一定に(即ち、等温性で)維持される。本方法に従って調製されたその半水和物形態にある化合物(1)の結晶性HCl塩は、図3及び4から明らかなように、狭い粒度分布及び明確に定義された形態を有する。
本発明に従って調製された化合物(1)の半水和物形態の結晶性HCl塩の狭い粒度分布及び明確に定義された形態は、下記の利点:
− スケールアップ作用を受けにくい、より堅固な方法;
− 望ましくない凝集化を防止する洗浄及び乾燥がより容易である(乾燥時の損失が小さい);
− より大きな粒度及び減少した比表面積に起因する凝集性及び静電帯電への低い傾向;
− 増加した嵩密度;
− より良好な粉末流動性、を有する。
国際公開第2015/073476号パンフレットの表1の第1行に記載の、実施例3に記載された手順によって調製した化合物(1)半水和物のHCl塩の粒度分布を示す図である(スケール200μm及び50μmでのSEM)。 国際公開第2015/073476号パンフレットの表1の第1行に記載の、実施例3に記載された手順によって調製した化合物(1)半水和物のHCl塩の結晶の形態を示す図である。 本発明によって調製した化合物(1)半水和物のHCl塩の粒度分布を示す図である。 本発明の手順によって調製した化合物(1)半水和物のHCl塩の結晶の形態を示す図である(スケール200μm及び50μmでのSEM)。
1つの実施形態では、本発明は:
a)水と1種以上の有機溶媒との混合物を含む、及び0.05〜0.85の水分活性を有する溶媒系中に化合物(1)又はその溶媒和物を溶解させる工程;
b)化合物(1)又はその溶媒和物の全部が溶解するまで工程a)の混合物を加熱する工程;
c)工程b)の混合物にある量の水性HCl溶液を徐々に添加する工程;
d)長期間に渡り工程c)の混合物を維持する工程;
e)さらに化合物(1)又はその溶媒和物を徐々に添加する工程;
f)工程e)の混合物を室温に冷却する工程;及び
g)このようにして形成された化合物(1)半水和物のHCl塩の結晶を単離する工程、の連続工程を含み、
ここで工程b)〜e)は、20℃から溶媒系の還流温度までの範囲に及ぶ任意の特定温度であってよい等温性で(即ち、同一の一定温度で)実施されることを特徴とする、化合物(1)の半水和物形態の結晶性HCl塩を調製するための方法に関する。
化合物(1)の溶媒和物の例としては、2−MeTHF、N,N−ジメチル−アセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、キシレン、アセトン、2−ブタノール、酢酸メチル、1−ペンタノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1−ペンタノール、2−メチル−1−プロパノール、メチルエチルケトン、3−メチル−1−ブタノール、ヘプタン、ギ酸エチル、1−ブタノール、酢酸及びエチレングリコールの溶媒和物が挙げられる。特定の実施形態では、2−MeTHF(即ち、化合物(1)・1(2−MeTHF))の溶媒和物が使用される。
化合物(1)半水和物のHCl塩を調製するために好適な溶媒系は、水と1種以上の有機溶媒との極めて多種多様な混合物から成る。好適な有機溶媒としては、日米欧医薬品規制ハーモナイゼーションガイドラインに列挙されたクラスII又はクラスIII有機溶媒が挙げられる。好適なクラスII有機溶媒の特定の例としては、クロロベンゼン、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエテン、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、2−エトキシエタノール、ホルムアミド、ヘキサン、2−メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラリン、トルエン、1,1,2−トリクロロエテン及びキシレンが挙げられる。好適なクラスIII有機溶媒の特定の例としては:酢酸、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、2−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ペンタン、1−ペンタノール、1−プロパノール、2−プロパノール及び酢酸プロピルが挙げられる。1つの特定の実施形態では、溶媒系の有機溶媒は、クロロベンゼン、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、ヘキサン、2−メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、ニトロメタン、テトラリン、キシレン、トルエン、1,1,2−トリクロロエタン、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、3−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−プロパノール、1−ペンタノール、2−プロパノール、酢酸プロピル、テトラヒドロフラン及びメチルテトラヒドロフランから成る群から選択される。別の特定の実施形態では、溶媒系の有機溶媒は、2−エトキシ−エタノール、エチレングリコール、メタノール、2−メトキシエタノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、エタノール、1−ペンタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、メチルブチルケトン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ピリジン、トルエン及びキシレンから成る群から選択される。更に別の実施形態では、有機溶媒は、アセトン、エタノール、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、2−メチル−1−ブタノール及び酢酸エチルから成る群から選択される。更に別の実施形態では、溶媒系は、水とアセトンとから成る。
水と1種以上の有機溶媒との混合物を含む溶媒系は、0.05〜0.85の水分活性を有する。溶媒系が水とアセトンとの混合物である実施形態では、水分活性の数値は、0.2〜0.8、特に0.4〜0.6である。
用語「水分活性」(a)は、本明細書では当分野において知られているように使用され、溶媒系中の水のエネルギー状態の尺度を指す。水分活性は、液体の蒸気圧を同一温度での純水の蒸気圧で割ったものであると定義されている。詳細には、水分活性は、a=p/p(式中、pは、液体中の水の蒸気圧であり、pは、同一温度での純水の蒸気圧である)、又はa=l×x(式中、lは、水の活性係数であり、xは、水性画分中の水のモル分率である)。例えば、純水は、1.0の水分活性値を有する。水分活性値は、典型的には、静電容量湿度計又は露点湿度計の何れかによって得ることができる。様々なタイプの水分活性測定機器は、市販で入手することができる。又は、2種以上の溶媒の混合物の水分活性値は、溶媒の量及び溶媒の公知の水分活性値に基づいて計算することができる。
結晶化方法の工程b)〜e)は、それにより温度が溶媒系の20℃から還流温度までの範囲に及ぶ任意の特定温度で維持されるように、等温性で実施される。典型的には、工程b)〜e)についての等温温度は、40℃〜80℃の間の何れかの温度である。溶媒系が水とアセトンとの混合物から成る実施形態では、等温温度は、20℃〜56℃、又は40℃〜56℃の任意の温度であり、特に等温温度は、50℃である。
工程a)において使用する化合物(1)又はその溶媒和物の量は、工程a)〜e)において一緒に使用される化合物(1)又はその溶媒和物の総量の5%〜30%の範囲に及び得る。1つの実施形態では、工程a)において使用する化合物(1)又はその溶媒和物の量は、工程a)〜e)において一緒に使用される化合物(1)又はその溶媒和物の総量の10%〜20%の範囲に及び得る。
工程c)において添加される水性HCl溶液中のHClの量は、工程b)及びe)において一緒に使用される化合物(1)又はその溶媒和物の総量と比較して、1.0当量〜2.0当量の範囲に及ぶ。1つの実施形態では、HClの量は、1.0〜1.30当量、又は1.10〜1.20当量の範囲に及ぶ。別の実施形態では、HClの量は、1.15当量である。
工程c)において添加される水性HCl溶液は、5分間〜120分間の期間に渡り工程b)において得られた混合物に徐々に添加される。1つの実施形態では、この期間は、45〜75分間の範囲に及ぶ。別の実施形態では、この期間は60分間である。
工程d)では、混合物は、長期間に渡り工程b)におけると同一の温度で維持される。1つの実施形態では、この長期間は、6〜36時間、好ましくは7〜25時間、より好ましくは7〜15時間の期間である。別の実施形態では、この期間は、7〜9時間の範囲に及ぶ。更に別の実施形態では、この期間は8時間である。オストワルド熟成が発生するのを許容するので熟成期間とも呼ばれるこの期間中に、化合物(1)半水和物の結晶性HCl塩の播床が形成される。
工程e)では、さらなる量の化合物(1)又はその溶媒和物は、工程d)の混合物に添加される。好ましい実施形態では、添加される化合物(1)の量は、0.4〜0.99当量、好ましくは0.6〜0.97当量、より好ましくは0.7〜0.9当量、最も好ましくは0.57〜0.86当量である。化合物(1)又はその溶媒和物は、水と1種以上の有機溶媒との混合物を含む溶媒系中に、固体形態で添加され得る、又は溶解させられ得るが、ここで前記溶媒系は、0.05〜0.85の水分活性を有する。この溶媒系は、工程a)において使用される溶媒系と同一であっても、又は異なっていてもよい。実際には、工程e)における溶媒系は、工程a)における溶媒系と同一ではなく、工程a)において使用されるより高い水分活性を有する。工程e)における溶媒系対工程a)における溶媒系の水分活性比は、1:1、好ましくは1:1.4、より好ましくは1:1.8、一層より好ましくは1:2、最も好ましくは1:3である。
工程e)では、化合物(1)又はその溶媒和物を含むさらなる溶液は、1時間〜12時間の期間に渡って徐々に添加される。1つの実施形態では、この期間は、7〜9時間の範囲に及ぶ。別の実施形態では、この期間は8時間である。
工程f)では、結晶化混合物は、形成された結晶が工程g)において単離される前に室温に冷却させられる。冷却する工程は、自然冷却によって、又は特定温度冷却プロファイルに従って実施され得る。例えば、温度冷却プロファイルは、例えば、0.1℃/分、0.3℃/分、0.5℃/分、0.75℃/分、1℃/分、2℃/分又は任意の他の値などの線形プロファイルであり得る。
工程g)における化合物(1)の半水和物形態の結晶性HCl塩の単離は、濾過又は遠心分離等の任意の従来型手段によって実施され得る。
結晶化工程中の懸濁液中における化合物(1)半水和物の結晶性HCl塩の粒度分析は、例えば、Mettler−Toledo社からのLasentec(登録商標)製品を用いた集束ビーム反射率測定(FBRM)等のインラインプロセス分析テクノロジー技術を用いて実施され得る。或いは、サンプルは、結晶化手順中の異なる時点で採取されて、例えばMalvern Mastersizer 2000レーザー回折計(Malvern,UK)等の適切な装置を使用するレーザー回折技術を用いて分析され得る。
さらなる実施形態では、本発明の等温反応性結晶化方法は、更に任意の他の原薬を結晶化するためにも使用することができる。用語「原薬」は、疾患の診断、治癒、緩和、治療若しくは予防において薬理学的活性又は他の直接効果を提供すること、又は人間若しくは他の動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが意図される、医薬品の任意の成分である「有効成分」である。有効成分としては、医薬品の製造中に化学変化を受けてもよく、特定の活性又は効果を付与することが意図される修飾形態で医薬品中に存在してもよい製品の成分が挙げられる。好ましい実施形態では、有効成分は、塩である。
実施例1
反応器1には、(2S,3S)−3−{[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ}ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の0.14当量の2−メチルテトラヒドロフラン溶媒和物、2.80L/モルのアセトン及び0.093L/モルの水を装填する。この混合物を50℃で1時間に渡り撹拌及び加熱する。生じた溶液は、何らかの残留不溶性物質を除去するためにフィルターに通して反応器2に移す。反応器2中の溶液を50℃で維持するが、その間に1.15当量(最少34重量%)の(水性)HClを1時間かけて添加する。ラインは、何らかの残留しているHCl溶液を除去するために0.3L/モルのアセトンですすぎ洗う。(2S,3S)−3−{[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ}ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸半水和物のHCl塩のインサイチュー沈降播床は、8時間に渡り熟成させる。その間に、(2S,3S)−3−{[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ}ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸の0.86当量の2−メチルテトラヒドロフラン溶媒和物は、反応器1内において50℃で4.81L/モルのアセトン及び0.42L/モルの水の混合物中に溶解させる。反応器1の均質な内容物は、50℃で8時間かけて反応器2内の播床にフィルターに通して添加する。基礎液の添加が完了した後、懸濁液は生成物を単離するために濾過によって20℃へ冷却する。母液を除去するために、フィルターケーキは、1L/モルのアセトンを用いて直ちに洗浄する。(2S,3S)−3−{[5−フルオロ−2−(5−フルオロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル)ピリミジン−4−イル]アミノ}ビシクロ[2.2.2]オクタン−2−カルボン酸半水和物生成物のHCl塩は、40℃/200mbarで乾燥させる。

Claims (19)

  1. 化合物(1)の半水和物形態の結晶性HCl塩を調製するための方法であって;
    Figure 2021520363

    下記の:
    a)水と1種以上の有機溶媒との混合物を含む、及び0.05〜0.85の水分活性を有する溶媒系中に化合物(1)又はその溶媒和物を溶解させる工程;
    b)化合物(1)又はその溶媒和物の全部が溶解するまで工程a)の前記混合物を加熱する工程;
    c)工程b)の前記混合物にある量の水性HCl溶液を徐々に添加する工程;
    d)6〜36時間の長期間に渡り工程c)の前記混合物を維持する工程;
    e)更に化合物(1)又はその溶媒和物を徐々に添加する工程;
    f)工程e)の前記混合物を室温に冷却する工程;及び
    g)このようにして形成された化合物(1)半水和物のHCl塩の結晶を単離する工程の連続工程を含み、
    前記工程b)〜e)は、前記溶媒系の20℃から還流温度までの範囲に及ぶ任意の特定温度であってよい等温性で実施されることを特徴とする方法。
  2. 前記溶媒系中の前記1種以上の有機溶媒は、クラスII又はクラスIII有機溶媒から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記クラスII有機溶媒は、クロロベンゼン、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエテン、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、2−エトキシエタノール、ホルムアミド、ヘキサン、2−メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ピリジン、スルホラン、テトラヒドロフラン(THF)、テトラリン、トルエン、1,1,2−トリクロロ−エテン及びキシレンから選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記クラスIII有機溶媒は、酢酸、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、2−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ペンタン、1−ペンタノール、1−プロパノール、2−プロパノール及び酢酸プロピルから選択される、請求項2に記載の方法。1つの特定の実施形態では、溶媒系の有機溶媒は、クロロベンゼン、シクロヘキサン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン、1,2−ジメトキシエタン、ヘキサン、2−メトキシエタノール、メチルブチルケトン、メチルシクロヘキサン、ニトロメタン、テトラリン、キシレン、トルエン、1,1,2−トリクロロエタン、アセトン、アニソール、1−ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、tert−ブチルメチルエーテル、クメン、エタノール、酢酸エチル、エチルエーテル、ギ酸エチル、ヘプタン、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、酢酸メチル、2−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、2−メチル−1−プロパノール、ペンタン、1−プロパノール、1−ペンタノール、2−プロパノール、酢酸プロピル、テトラヒドロフラン及びメチルテトラヒドロフランから成る群から選択される。
  5. 工程b)〜e)における前記等温温度は、40℃〜80℃に及ぶ、請求項1に記載の方法。
  6. 前記溶媒系は、水とアセトンとから成る、請求項1に記載の方法。
  7. 溶媒系は、0.2〜0.8、特に0.4〜0.6の水分活性を有する、請求項6に記載の方法。
  8. 工程a)における化合物(1)は、2−メチルテトラヒドロフラン(2−MeTHF)溶媒和物の形態にある、請求項7に記載の方法。
  9. 工程b)〜e)についての前記等温温度は、20℃〜56℃又は40℃〜56℃の範囲に及び、特に前記等温温度は、50℃である、請求項8に記載の方法。
  10. 工程c)において添加された前記水性HCl溶液中のHClの量は、工程b)及びe)において一緒に使用される、化合物(1)又はその溶媒和物の総量と比較して、1.0当量〜2.0当量の範囲に及ぶ、請求項1〜9の何れか一項に記載の方法。
  11. HClの前記量は、1.0〜1.30当量、又は1.10〜1.20当量の範囲に及ぶ、請求項10に記載の方法。
  12. 前記水性HCl溶液は、5分間〜120分間の期間、特に45〜75分間の期間に渡って徐々に添加される、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 工程d)における前記混合物は、7〜9時間の期間に渡って維持される、請求項1〜12の何れか一項に記載の方法。
  14. 工程e)において、更に化合物(1)又はその溶媒和物は、徐々に添加される、請求項1〜13の何れか一項に記載の方法。
  15. 化合物(1)又はその溶媒和物は、1〜12時間の期間に渡って、特に7〜9時間の期間に渡って徐々に添加される、請求項14に記載の方法。
  16. 化合物(1)又はその溶媒和物は、固体形態で徐々に添加される、請求項14に記載の方法。
  17. 化合物(1)又はその溶媒和物は、水と1種以上の有機溶媒との混合物を含む溶媒系中に徐々に添加され溶解させられ、ここで前記溶媒系は、0.05〜0.85の水分活性を有する、請求項14に記載の方法。
  18. 前記溶媒系は、請求項2〜6の何れか一項に定義されている通りである、請求項17に記載の方法。
  19. 化合物(1)の前記半水和物形態の前記結晶性HCl塩は、工程g)において濾過によって単離される、請求項1〜18の何れか一項に記載の方法。
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