JP2021513963A - 異常増殖性疾患を治療するための薬剤および方法 - Google Patents

異常増殖性疾患を治療するための薬剤および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異常増殖性疾患を治療するための薬剤および方法に関する。【解決手段】化合物は一般式【化1】で記載され、式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、およびnは、本明細書のいずれかの箇所のとおりに定義され、本化合物は、癌および他の異常増殖性疾患の治療に有用である。【選択図】図1A

Description

本発明は、癌および他の異常増殖性(dysproliferative)疾患の治療のための新規化合物およびそれらの使用に関する。
タンパク質翻訳の活性化は、悪性形質転換に寄与する。例えば、RAS、ERK、およびAKTシグナル伝達経路の活性化は、キャップ依存的翻訳を刺激する。さらに、律速eIF4E翻訳因子は、多くの癌において高レベルで発現され、げっ歯類線維芽細胞を形質転換し、インビボでの腫瘍発生を促進できる。したがって、キャップ依存的翻訳は、癌療法に対する新たな標的である。特に、3つの異なる天然化合物はeIF4Aヘリカーゼを標的化し、これらはマレーシアの熱帯雨林の植物から単離されたロカグレートシルベストロール(rocaglate silvestrol)、ニュージーランド沖の海綿において発見されたマクロライドパテアミンA、および太平洋のサンゴによって産生されるステロイドヒプリスタノール(hippuristanol)である。これらの化合物は、さまざまな癌に対して有望な前臨床活性を示す。翻訳を阻害するための他の戦略は、ラパマイシンおよびmTORC1キナーゼ阻害剤、eIF4EキナーゼMNK1/2の阻害剤、eIF4E−eIF4G相互作用に干渉するペプチド(4EGI−1)、ならびにeIF4Eに直接結合できる抗ウイルスリバビリンを含む。
ロカグレートは、共通のシクロペンチル[b]フランコアを組み込む天然物のスーパーファミリーのメンバーである。最も広く調査されている類似体シルベストロールを含むこのファミリーの多くのメンバーは、翻訳開始の強力な阻害剤であり、前臨床アッセイ(インビトロおよびインビボの両方)で単一薬剤の抗腫瘍性活性を呈する。顕著な量の証拠は、これらの薬剤がeIF4A RNAヘリカーゼの阻害剤であることを示唆する。それらは、eIF4A阻害を介してヘリカーゼの巻き戻しを妨害し、mRNAテンプレートへのリボソーム動員に干渉することにより、翻訳開始を防止することによって機能する。簡単に言えば、eIF4Aは、それらの5’UTRにおいてG−四重鎖(GQ)構造を有するmRNAの翻訳のために、選択的に要求される。これらの約220のGQ mRNAは、c−MYC、N−Myc、L−Myc、N−RAS、MYB、Notch1、BCL2、およびCDK6のような癌原遺伝子を含む。
本発明が関するのは、癌および他の異常増殖性疾患の治療において有用なタンパク質翻訳の追加的な阻害剤の特定である。
本発明は、式(I)で表される化合物を提供し、
Figure 2021513963
式中、
、R、およびRは、各々独立してH、アルキル、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、もしくは(CO)−アルキル、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩であり、R、R、およびRのうち少なくとも1つは、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩であり、
およびRは、各々独立して、H、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)−アルキル、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、NH(CO)−アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
は、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)−アルキル、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、NH(CO)−アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
は、アリールまたはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
およびRは、各々独立して、H、OH、アルキル、ハロ、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、またはNH(CO)−アルキルであり、
10は、H、アルキル、(CO)−アルキル、または(CO)NRであり、
11およびR12は、各々独立して、H、OH、アルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルアルキルオキシ、アリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、アリールオキシ、またはヘテロアリールオキシであり、
およびRは、各々、Hもしくはアルキルであるか、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し、
nは0〜4の整数である、化合物、または
その薬学的に許容される塩である。
本発明は、本明細書に記載される本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物を、さらに提供する。
本発明は、本明細書に記載される本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、対象における癌または異常増殖性疾患の再発を予防するか、治療するか、または介入する方法を、さらに提供する。
本発明は、本明細書に記載される本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、対象における線維症または線維増殖性疾患の再発を予防するか、治療するか、または介入する方法を、さらに提供する。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、以下の添付の説明に記載される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
図1A〜図1Dは、インビトロでのリンパ腫および白血病細胞の生存率に対する本発明の化合物の効果を示す。 インビトロでのDHL8リンパ腫細胞の生存率に対する本発明の化合物の効果を示す。 インビトロでのKOPTK1 T−ALL細胞の生存率に対する本発明の化合物の効果を示す。 図4Aおよび図4Bは、G−四重鎖媒介性翻訳に対する本発明の化合物の効果を示す。 インビボでのKOPTK1 T−ALL細胞株異種移植片に由来する腫瘍増殖に対する本発明の化合物の効果を示す。 異種移植モデルにおけるKOPTK1 T−ALL細胞株由来腫瘍に従う動物体重に対する本発明の化合物の効果を示す。
本発明は、式(I)で表される化合物を提供し、
Figure 2021513963
式中、
、R、およびRは、各々独立してH、アルキル、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、もしくは(CO)−アルキル、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩であり、R、R、およびRのうち少なくとも1つは、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩であり、
およびRは、各々独立して、H、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)−アルキル、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、NH(CO)−アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
は、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)−アルキル、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、NH(CO)−アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
は、アリールまたはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
およびRは、各々独立して、H、OH、アルキル、ハロ、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、またはNH(CO)−アルキルであり、
10は、H、アルキル、(CO)−アルキル、または(CO)NRであり、
11およびR12は、各々独立して、H、OH、アルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルアルキルオキシ、アリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、アリールオキシ、またはヘテロアリールオキシであり、
およびRは、各々、Hもしくはアルキルであるか、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し、
nは0〜4の整数である、化合物、または
その薬学的に許容される塩である。
いくつかの実施形態では、R11は、Hである。いくつかの実施形態では、R11およびR12の両方は、Hである。いくつかの実施形態では、R12は、アルキルオキシまたはシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R12は、アルキルオキシである。ある特定の実施形態では、R12は、OMeである。いくつかの実施形態では、R11はHであり、R12はアルキルオキシまたはシクロアルキルオキシである。他の実施形態では、R11はHであり、R12はOMeである。
いくつかの実施形態では、Rは、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、Hである。他の実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。他の実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)もしくは−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)もしくは−CH−P(O)(OH)(OH)、またはその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(OH)である。他の実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(ONa)である。ある特定の実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(O−アルキル)である。
いくつかの実施形態では、Rは、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、Hである。他の実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。他の実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)もしくは−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)もしくは−CH−P(O)(OH)(OH)、またはその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(OH)である。他の実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(ONa)である。ある特定の実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(O−アルキル)である。
いくつかの実施形態では、Rは、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、Hである。他の実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。他の実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)もしくは−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)もしくは−CH−P(O)(OH)(OH)、またはその薬学的に許容される塩である。いくつかの実施形態では、Rは、−P(O)(OH)(OH)である。いくつかの実施形態では、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、または−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩は、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、または当該技術分野で既知の他の塩である。いくつかの実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(OH)である。他の実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(ONa)である。ある特定の実施形態では、Rは、−P(O)(ONa)(O−アルキル)である。いくつかの実施形態では、Rは、Hである。他の実施形態では、Rは、アルキルである。ある特定の実施形態では、Rは、メチルである。
いくつかの実施形態では、RおよびRは、Hである。いくつかの実施形態では、nは、0である。他の実施形態では、nは、1である。いくつかの実施形態では、nは、2、3、または4である。いくつかの実施形態では、RおよびRはHであり、nは0である。いくつかの実施形態では、R10は、Hである。いくつかの実施形態では、RはHであり、RはOHである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(II)の化合物によって表される。
Figure 2021513963
いくつかの実施形態では、式(II)において、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R12およびnは、本明細書のいずれかの箇所のように定義される。いくつかの実施形態では、R12は、HまたはOMeである。いくつかの実施形態では、R12は、OMeである。他の実施形態では、R12は、Hである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(III)の化合物によって表される。
Figure 2021513963
いくつかの実施形態では、式(III)において、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R12およびnは、本明細書のいずれかの箇所のように定義される。いくつかの実施形態では、R12は、OMeである。他の実施形態では、R12は、Hである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(IV)の化合物
Figure 2021513963

またはその薬学的に許容される塩によって表される。
いくつかの実施形態では、式(IV)において、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R12およびnは、本明細書のいずれかの箇所のように定義される。いくつかの実施形態では、R12は、アルキルオキシまたはシクロアルキルオキシである。いくつかの実施形態では、R12は、OMeである。
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(V)の化合物によって表される。
Figure 2021513963
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、式(VI)の化合物である。
Figure 2021513963
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、
Figure 2021513963
である。
別段定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、当業者に一般的に理解されているのと同じ意味を有する。
本明細書で使用される場合、いくつかの実施形態では、用語「アルキル」は、直鎖または分岐の飽和炭化水素基を指す。アルキル基の例は、メチル(Me)、エチル(Et)、プロピル(例えば、n−プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えば、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル)、ペンチル(例えば、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル)などを含む。アルキル基は、1〜約20、2〜約20、1〜約10、1〜約8、1〜約6、1〜約4、または1〜約3個の炭素原子を含有できる。
本明細書で使用される場合、「アルキルオキシ」または「アルコキシ」は、−O−アルキル基を指す。
いくつかの実施形態では、「シクロアルキル」は、環化(cyclized)アルキル、アルケニル、およびアルキニル基を含む非芳香族炭素環を指す。シクロアルキル基は、スピロ環を含む単環式または多環式(例えば、2、3または4個の縮合環を有する)環系を含むことができる。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、3〜約20個の炭素原子、3〜約14個の炭素原子、3〜約10個の炭素原子、または3〜7個の炭素原子を有することができる。シクロアルキル基は、0、1、2、もしくは3つの二重結合および/または0、1、もしくは2つの三重結合をさらに有することができる。また、シクロアルキル環、例えば、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサンなどのベンゾ誘導体に縮合した(すなわち、共通の結合を有する)、1つ以上の芳香環を有する部分も、シクロアルキルの定義に含まれる。1つ以上の縮合芳香環を有するシクロアルキル基は、芳香族または非芳香族部分を通して結合され得る。シクロアルキル基の1つ以上の環形成炭素原子は、例えば、オキソまたはスルフィド置換基を有しており、酸化され得る。シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプタトリエニル、ノルボルニル、ノルピニル、ノルカルニル、アダマンチルなどを含む。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキルオキシ」は、−O−シクロアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキル基によって置換されたアルキル基を指す。
いくつかの実施形態では、「シクロアルキルアルキルオキシ」基は、シクロアルキル基によって置換された−O−アルキル基を指す。
いくつかの実施形態では、「アリール」は、例えば、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニルなどのような単環式または多環式(例えば、2、3または4個の縮合環を有する)芳香族炭化水素を指す。いくつかの実施形態では、アリール基は、6〜約20個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、「アリール」は、任意選択で、1つ以上の位置で置換され得る。
本明細書で使用される場合、「アリールオキシ」は、−O−アリール基を指す。
本明細書で使用される場合、「アリールアルキル」は、アリール基によって置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「アリールアルキルオキシ」は、アリール基によって置換された−O−アルキル基を指す。
用語「ヘテロ原子」は、酸素、硫黄、窒素、リン、またはシリコン(窒素、硫黄、リン、もしくはシリコンの任意の酸化形態、任意の塩基性窒素の四級化形態または、複素環、例えば、N(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルのような)、NH(ピロリジニルのような)もしくはNR(N−置換ピロリジニルのような)を含む)のうちの1つ以上を意味する。
いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」は、硫黄、酸素、または窒素のような少なくとも1つのヘテロ原子環員を有する芳香族複素環を指す。ヘテロアリール基は、単環式および多環式(例えば、2、3、または4個の縮合環を有する)系を含む。ヘテロアリール基における任意の環形成N原子はまた、N−オキソ部分を形成するために酸化され得る。ヘテロアリール基の例は、ピリジル、N−オキソピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピリル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル(benzthiazolyl)、イソキサゾリル(isoxazolyl)、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル(indazolyl)、1,2,4−チアジアゾリル(thiadiazolyl)、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、プリニル(purinyl)、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリニル(indolinyl)などを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、1〜約20個の炭素原子を有し、さらなる実施形態では、約3〜約20個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、3〜約14、3〜約7、または5〜6個の環形成原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロアリール基は、1〜約4、1〜約3、または1〜2個のヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態では、「ヘテロアリール」は、任意選択で、水素原子を担持できる任意の1つ以上の位置で置換され得る。
用語「ヘテロアリール」は、用語「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」、または「ヘテロ芳香族」と互換的に使用され得、それらのうちのいずれの用語は、任意選択で置換される環を含む。用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリールによって置換されたアルキル基を指し、アルキルおよびヘテロアリール部分は、独立して、任意選択で、置換される。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリールオキシ」は、−O−ヘテロアリール基を指す。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリールアルキル」は、ヘテロアリール基によって置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリールアルキルオキシ」は、ヘテロアリール基によって置換された−O−アルキル基を指す。
いくつかの実施形態では、「ヘテロシクロアルキル」は、1つ以上の環形成原子が、O、N、またはS原子のようなヘテロ原子である、非芳香族複素環を指す。ヘテロシクロアルキル基は、スピロ環と同様に単環式または多環式(例えば、2、3または4個の縮合環を有する)環系を含むことができる。ヘテロシクロアルキル基の例は、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、2,3−ジヒドロベンゾフリル、1,3−ベンゾジオキソール、ベンゾ−1,4−ジオキサン、ピペリジニル、ピロリジニル、イソキサゾリジニル(isoxazolidinyl)、イソチアゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、チアゾリジニル、イミダゾリジニルなどを含む。また、非芳香族複素環、例えば、複素環のフタルイミジル、ナフタルイミジル、およびベンゾ誘導体に縮合した(すなわち、共通の結合を有する)1つ以上の芳香環を有する部分も、ヘテロシクロアルキルの定義に含まれる。1つ以上の縮合芳香環を有するヘテロシクロアルキル基は、芳香族または非芳香族部分のいずれかを通じて結合され得る。また、1つ以上の環形成原子が1つまたは2つのオキソまたはスルフィド基によって置換された部分も、ヘテロシクロアルキルの定義に含まれる。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、1〜約20個の炭素原子を有し、さらなる実施形態では、約3〜約20個の炭素原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、3〜約20、3〜約14、3〜約7、または5〜6個の環形成原子を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、1〜約4、1〜約3、または1〜2個のヘテロ原子を有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、0〜3個の二重結合を含有する。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキル基は、0〜2個の三重結合を含有する。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキルオキシ」は、−O−ヘテロシクロアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキルアルキル」は、ヘテロシクロアルキル基によって置換されたアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクロアルキルアルキルオキシ」は、ヘテロシクロアルキル基によって置換された−O−アルキル基を指す。
いくつかの実施形態では、「ハロ」または「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを含む。「ハロゲン置換」または「ハロ」置換は、1つ以上の水素原子のF、CI、BrまたはIでの置換を指す。
いくつかの実施形態では、「ハロアルキル」は、1つ以上のハロゲン置換基を有するアルキル基を指す。例示的なハロアルキル基は、CF、C、CHF、CCl、CHCl、CClなどを含む。
アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールの各々は、任意選択で、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、カルボン酸ならびにエステル、アミド、および亜硝酸塩を含むそれらの誘導体、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アシルオキシ、アミノ、アルキルおよびジアルキルアミノ、アシルアミノ、チオなど、ならびにそれらの組み合わせのような、独立して選択された基で置換され得ることが、理解される。
いくつかの実施形態では、用語「置換された」は、分子または基における水素部分の非水素部分での置換を指す。それは、「一置換された」または「多置換された」を指すことができる。用語「一置換された」または「多置換された」は、置換基の価数までの1つ以上の置換基で置換されたことを意味する。例えば、一置換基は1つの置換基で置換され得、多置換基は2、3、4、または5つの置換基で置換され得る。可能な置換基のリストが提供される際に、置換基は、その基から独立して選択され得る。
いくつかの実施形態では、用語「任意選択で置換される」は、問題の基が、未置換であるか、または指定された1つ以上の置換基で置換されたことを指す。問題の基が2つ以上の置換基で置換される際に、置換基は、同じであるか、または異なり得る。かかる他の官能基は、例示的には、アミノ、ヒドロキシル、CN、ハロ、チオール、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、ニトロ、スルホン酸およびそれらの誘導体、カルボン酸およびそれらの誘導体などを含むが、これらに限定されない。例示的には、アミノ、ヒドロキシル、CH、チオール、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、および/またはスルホン酸のいずれかは、任意選択で、置換される。いくつかの実施形態では、官能基は、変数のいずれか1つについて本明細書に記載される置換基である。さらに、用語「独立して(independently)」、「独立して(independently are)」、および「から独立して選択された」を使用する際に、問題の基は、同じであるか、または異なり得る。本明細書で定義される用語のうちのいくつかは、構造内で2回以上発生でき、かかる発生時に、各用語は他とは独立して定義されるべきである。
本発明によって想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定したまたは化学的に実現可能な化合物の形成を生じるものである。本明細書で使用される場合、用語「安定した」は、それらの産生、検出、および好ましくは、それらの回収、精製、および本明細書で開示される目的のうちの1つ以上のための使用を可能にするための条件の対象となった際に、実質的に改変されない化合物を指す。いくつかの実施形態では、安定した化合物または化学的に実現可能な化合物は、少なくとも1週間、水分または他の化学的反応条件の不在化で、40℃以下の温度で保たれた際に、実質的に改変されないものである。
前述の各々および以下の実施形態の各々では、式は、化合物式の任意のおよびすべての水和物および/または溶媒和物も含むことを、理解されたい。ヒドロキシ、アミノなどの基のようなある特定の官能基は、化合物のさまざまな物理的形態において、水および/またはさまざまな溶媒と錯体および/または配位化合物を形成することが理解される。したがって、上記の式は、それらのさまざまな水和物および/または溶媒和物を含み、それらを表すことを理解されたい。
本発明の化合物はまた、互変異性形態を含む。互変異性形態は、単結合の隣接する二重結合との交換と、それに伴うプロトンの移動から生じる。互変異性形態は、同じ実験式および総電荷を有する異性体プロトン化状態であるプロトトロピック(prototropic)互変異性体を含む。例示的なプロトトロピック互変異性体は、ケトン−エノール対、アミド−イミド酸対、ラクタム−ラクチム(lactim)対、アミド−イミド酸対、エナミン−イミン対、およびプロトンが複素環式系の2つ以上の位置を占めることができる環状形態、例えば、1H−および3H−イミダゾール、1H−、2H−および4H−1,2,4−トリアゾール、1H−および2H−イソインドール、および1H−および2H−ピラゾールを含む。互変異性形態は、平衡状態であるか、または適切な置換により1つの形態へと立体的に固定され得る。
本発明の化合物は、中間体または最終化合物において発生する原子のすべての同位体も含むことができる。同位体は、同じ原子番号であるが異なる質量数を有するそれらの原子を含む。例えば、水素の同位体は、トリチウムおよび重水素を含む。
本明細書に記載される化合物は、1つ以上の不斉中心を含有でき、したがって、ジアステレオマーおよび光学異性体を生じさせることができる。本発明は、すべてのかかる可能な光学異性体、それらのラセミ混合物と同様なジアステレオマー、それらの実質的に純粋な分割された鏡像異性体、すべての可能な幾何異性体、およびそれらの薬学的に許容される塩を含む。上記の式(I)は、ある特定の位置での決定的な立体化学を伴わずに示される。本発明は、式(I)のすべての立体異性体およびそれらの薬学的に許容される塩を含む。さらに、単離された特定の立体異性体と同様に立体異性体の混合物も、含まれる。
いくつかの実施形態では、語句「薬学的に許容される」は、健全な医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わないヒトおよび動物の組織との接触での使用に好適であり、妥当な利益/リスク比に釣り合っている化合物、材料、組成物、および/または剤形を指すために本明細書で採用される。
本発明は、本明細書に記載される化合物の「薬学的に許容される塩」も含む。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、親化合物が既存の酸または塩基部分をその塩形態に変換することによって修飾される、開示された化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の例は、アミンのような塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸のような酸性残基のアルカリ塩または有機塩などを含むが、これらに限定されない。本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、例えば、非毒性の無機酸または有機酸から形成される親化合物の従来の非毒性の塩を含む。本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成され得る。一般に、かかる塩は、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、化学量論量の適切な塩基または酸と、水中もしくは有機溶媒中、または2つの混合物中で反応させることによって調製され得、一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体が、好ましい。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、四級化剤を使用するそれ自体既知の方法で、三級アミノ基を有する誘導体を対応する四級アンモニウム塩へと変換することによっても得られることができる。好適な四級化剤の例は、ヨウ化メチル、臭化エチル、および塩化n−プロピルのようなハロゲン化アルキル、ならびに塩化ベンジルまたは臭化2−フェニルエチルのようなハロゲン化アリールアルキルである。いくつかの実施形態では、塩は、塩が不溶性である溶媒もしくは培地中で、または水のような溶媒中で、真空下で、または凍結乾燥によって、または既存の塩のイオンを別のイオンもしくは適切なイオン交換樹脂と交換することによって除去される、遊離塩基または遊離酸形態の生成物を1当量以上の適切な酸または塩基と反応させることによるような従来の手段によって形成され得る。
可能な薬学的に許容される塩は、当該技術分野で周知である。例えば、S.M.Berge,et al.は、参照により本明細書に組み込まれるJ.Pharmaceutical Sciences,66:1−19,1977において詳細に薬学的に許容される塩を記載する。
典型的には、化合物の薬学的に許容される塩形態は、化合物の最終的な単離および精製中にインサイツで、または遊離塩基官能性を好適な有機または無機酸と反応させることにより別々に調製され得る。典型的な薬学的に許容される非毒性の酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、および過塩素酸のような無機酸を用いて、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、またはマロン酸のような有機酸を用いて、またはイオン交換のような当該技術分野で使用される他の方法を使用することによって形成されるアミノ基の塩である。
他の薬学的に許容される塩は、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘルニ硫酸塩(hernisulfate)、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などを含むことができる。
適切な塩基に由来する塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよび四級アンモニウム塩を含む。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを含む。さらなる薬学的に許容される塩は、適切な際、非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、ならびにハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩のような対イオンを使用して形成されるアミンカチオンを含む。
本発明は、本発明の化合物の誘導体をさらに含む。用語「誘導体」は、エーテル誘導体、酸誘導体、アミド誘導体、エステル誘導体などを含むが、これらに限定されない。加えて、本発明は、本発明の化合物の水和物または溶媒和物をさらに含む。用語「水和物」は、半水和物、一水和物、二水和物、三水和物などを含むが、これらに限定されない。
本発明は、本発明の化合物の代謝産物をさらに含む。用語「代謝産物」は、代謝または代謝過程によって別の物質から生成された任意の物質を意味する。
本発明は、本発明の化合物の薬学的生成物をさらに含む。用語「薬学的生成物」は、本明細書で定義される場合、薬学的使用に好適な組成物(薬学的組成物)を意味する。
本発明は、本発明の化合物のプロドラッグをさらに含む。用語「プロドラッグ」は、加水分解、エステル化、脱エステル化、活性化、塩形成などのような反応によって生物活性剤にインビボで変換され得る物質を意味する。
本発明は、本発明の化合物の結晶をさらに含む。さらに、本発明は、本発明の化合物の多形を提供する。用語「結晶」は、結晶状態における物質を意味する。用語「多形」という用語は、X線回折、IRスペクトル、融点などのような特定の物理的特性を有する、物質の特定の結晶状態を指す。
本発明は、本明細書に記載される本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、対象における癌または異常増殖性疾患の再発を予防するか、治療するか、または介入する方法を、さらに提供する。
癌は、例えば、***、卵巣、生殖細胞、皮膚、前立腺、結腸、膀胱、子宮頸部、子宮、胃、肺、食道、血液およびリンパ系、喉頭、口腔の癌のような前悪性および悪性過剰増殖性疾患、ならびに粘膜の、およびカポジ肉腫の治療における、化生、異形成、新形成、白板症および乳頭腫を含む、癌性および前癌性状態を含むが、これらに限定されない。これらは、本明細書では異常増殖性疾患または増殖異常としても言及される。
ある特定の実施形態では、癌は、T細胞急性リンパ芽球性白血病(時にはT−ALLと略される)、小細胞肺癌、腎細胞癌、頭頸部の扁平上皮癌、神経芽腫、膵臓癌、形質転換濾胞性リンパ腫、マンテル(mantel)細胞リンパ腫、乳癌、卵巣癌、肝細胞癌、非小細胞肺癌、胃癌、ユーイング肉腫または肺腺癌である。
一実施形態では、本明細書で具体化される化合物および使用は、小細胞肺癌に関する。一実施形態では、本明細書で具体化される化合物および使用は、腎臓癌に関する。一実施形態では、本明細書で具体化される化合物および使用は、神経芽腫に関する。一実施形態では、本明細書で具体化される化合物および使用は、膵臓癌に関する。一実施形態では、薬剤は、インビトロまたはインビボで癌細胞の増殖を抑制する。
癌以外の異常増殖性疾患は、乾癬、関節リウマチならびに他の炎症性関節および皮膚疾患、眼の血管新生、アテローム性動脈硬化症を含む、
本明細書で述べたように、本発明の化合物は、タンパク質翻訳の阻害剤であり、癌および他の異常増殖性疾患の治療に有用である。本発明の化合物の生物活性は、多くのインビトロおよびインビボアッセイのうちのいずれかにおいて容易に評価され得る。これらに限定されないが、c−MYC、N−Myc、L−Myc、N−RAS、MYB、Notch1、BCL2、MDM2、CCDN1、MAF、MCL−1およびCDK6のもののような癌原遺伝子発現の下方調節は、癌細胞株を使用して実行され得る。細胞ベースのレポーターアッセイおよびインビトロ翻訳アッセイでは、化合物は、eIF4A依存的mRNAの翻訳を阻害することが示され得るが、一方で、eIF4A非依存的翻訳に対する効果をほとんど有しない。インビトロでは、癌細胞に対する活性は、MOLT−4細胞のKOPTK1のような白血病細胞株を使用した細胞生存率アッセイで評価でき、MRC−5のような非腫瘍細胞株は、選択性を評価するために使用され得る。インビボでは、異種移植モデルを含むさまざまな腫瘍モデルは、化合物を評価するために使用され得る。例えば、T−ALLマウス細胞株KOPTK−1が、使用され得る。初代細胞も、使用され得る。一実施形態では、腫瘍増殖の遅延、腫瘍細胞アポトーシスおよび細胞周期停止は、KOPTK−1腫瘍担持NOD/SCIDマウスにおいて示され得る。PDAC細胞(KRAS/p53−)を使用した膵臓癌モデルは、腫瘍体積の減少を示すために使用され得る。小細胞肺癌株NCI−H82が、採用され得る。かかるインビトロ研究およびモデルを使用して、本発明の化合物は、癌を治療する可能性を有することが示されている。
異常増殖性障害は、一実施形態では、以下に記載されるような、非限定的な例の手段によって、過剰増殖性障害、過形成、化生、異形成を含む、細胞の異常増殖を指す。
ある特定の実施形態では、本発明の化合物および組成物は、新生物を含む過剰増殖性障害を治療するために使用され得る。本発明の化合物および組成物によって治療され得る過剰増殖性障害の例は、結腸、腹部、骨、***、消化器系、肝臓、膵臓、腹膜、内分泌腺(副腎、副甲状腺、下垂体、睾丸、卵巣、胸腺、甲状腺)、目、頭頸部、神経系(中枢および末梢)、リンパ系、骨盤、皮膚、軟部組織、脾臓、胸部、および泌尿生殖器に位置する新生物を含むが、これらに限定されない。
同様に、他の過剰増殖性障害は、本発明の化合物および組成物によっても治療され得る。かかる過剰増殖性障害の例は、急性小児リンパ芽球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、成人(原発性)肝細胞癌、成人(原発性)肝癌、成人急性リンパ球性白血病、成人急性骨髄性白血病、成人ホジキン病、成人ホジキンリンパ腫、成人リンパ球性白血病、成人非ホジキンリンパ腫、成人原発性肝癌、成人軟部肉腫、AIDS関連リンパ腫、AIDS関連悪性腫瘍、肛門癌、星細胞腫、胆管癌、膀胱癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳腫瘍、乳癌、腎盂および尿管の癌、中枢神経系(原発性)リンパ腫、中枢神経系リンパ腫、小脳星細胞腫、大脳星細胞腫、子宮頸癌、小児(原発性)肝細胞癌、小児(原発性)肝癌、小児急性リンパ芽球性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児脳幹神経膠腫、小児小脳星細胞腫、小児大脳星細胞腫、小児頭蓋外胚細胞腫瘍、小児ホジキン病、小児ホジキンリンパ腫、小児視床下部および視覚経路神経膠腫、小児リンパ芽球性白血病、小児髄芽腫、小児非ホジキンリンパ腫、小児松果体およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、小児原発性肝癌、小児横紋筋肉腫、小児軟部肉腫、小児視覚経路および視床下部神経膠腫、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、結腸癌、皮膚T細胞リンパ腫、内分泌膵島細胞癌、子宮内膜癌、上衣腫、上皮癌、食道癌、ユーイング肉腫および関連腫瘍、外分泌膵臓癌、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管癌、眼癌、女性乳癌、ゴーシェ病、胆嚢癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、胃腸腫瘍、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝細胞癌、ホジキン病、ホジキンリンパ腫、高ガンマグロブリン血症、下咽頭癌、腸癌、眼球内黒色腫、膵島細胞癌、膵島細胞膵臓癌、カポジ肉腫、腎臓癌、喉頭癌、唇および口腔癌、肝臓癌、肺癌、リンパ増殖性障害、マクログロブリン血症、男性乳癌、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、髄芽腫、黒色腫、中皮腫、転移性潜在性原発性扁平上皮性頸部癌、転移性原発性扁平上皮性頸部癌、転移性扁平上皮性頸部癌、多発性骨髄腫、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病、骨髄性白血病、骨髄増殖性障害、鼻腔および副鼻腔癌、上咽頭癌、神経芽腫、妊娠中の非ホジキンリンパ腫、非黒色腫皮膚癌、非小細胞肺癌、潜在性原発性転移性扁平上皮性頸部癌、中咽頭癌、骨/悪性線維性肉腫、骨肉腫/悪性線維性組織球腫、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣上皮癌、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵臓癌、パラプロテイン血症、紫斑病、副甲状腺癌、陰茎癌、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍/多発性骨髄腫、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性肝癌、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、腎盂および尿管癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、サルコイドーシス肉腫、セザリー症候群、皮膚癌、小細胞肺癌、小腸癌、軟部肉腫、扁平上皮性頸部癌、胃癌、テント上原始神経外胚葉性および松果体腫瘍、T細胞リンパ腫、精巣癌、胸腺腫、甲状腺癌、腎盂および尿管の移行上皮癌、移行型腎盂および尿管癌、絨毛性腫瘍、尿管および腎盂細胞癌、尿道癌、子宮癌、子宮肉腫、膣癌、視神経経路および視床下部神経膠腫、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ウィルムス腫瘍、ならびに上記の臓器系に位置する任意の他の過剰増殖性疾患を含むが、これらに限定されない。
別の実施形態では、本発明の化合物および組成物は、前悪性状態を予防および/または治療するため、ならびに上記のそれらの障害を含むがこれらに限定されない腫瘍性または悪性状態への進行を予防するために、使用される。かかる使用は、特に、過形成、化生、または最も具体的には、異形成からなる非腫瘍性細胞が発生している場合(かかる異常な増殖状態のレビューについては、Robbins and Angell,1976,Basic Pathology,2d Ed.,W.B.Saunders Co.,Philadelphia,pp.68 79を参照されたい)、新形成もしくは癌への進行に先行することが知られる、またはそれが疑われることが知られている状態において示される。
過形成は、制御された細胞増殖の形態であり、組織または臓器における細胞数の増加を伴い、構造や機能に顕著な変化を伴わない。本発明の化合物および組成物で予防および/または治療され得る過形成障害は、血管濾胞性縦隔リンパ節過形成、好酸球増加を伴う血管リンパ組織過形成、非定型メラニン細胞過形成、基底細胞過形成、良性巨大リンパ節過形成、セメント質過形成、先天性副腎過形成、先天性皮脂腺過形成、嚢胞性過形成、***の嚢胞性過形成、義歯過形成(denture hyperplasia)、管過形成、子宮内膜過形成、線維筋性過形成、巣状上皮過形成、歯肉過形成、炎症性線維性過形成、炎症性乳頭状過形成(inflammatory papillary hyperplasia)、前立腺の結節性過形成、結節性再生性過形成、偽上皮腫性過形成、老人性皮脂腺過形成、およびいぼ状過形成を含むが、これらに限定されない。
化生は、1つの型の成体または完全に分化した細胞が別の型の成体細胞に置換する、制御された細胞増殖の型である。本発明の化合物および組成物で予防および/または治療され得る化生障害は、特発性骨髄異形成、アポクリン化生、非定型化生、自己柔組織化生(autoparenchymatous metaplasia)、結合組織化生、上皮化生、腸上皮化生、化生性貧血、化生性骨化、化生性ポリープ、骨髄化生、原発性骨髄化成、続発性骨髄化成、扁平上皮化生、羊膜の扁平上皮化生、および症候性骨髄化成を含むが、これらに限定されない。
異形成は、しばしば癌の前兆であり、主に上皮において見られ、それは、非腫瘍性細胞増殖の最も無秩序な形態であり、個々の細胞の一様性および細胞の構造的配向の喪失を伴う。異形成細胞は、多くの場合、異常に大きく、深く染色された核を有し、かつ多形性を呈する。異形成は、慢性的な刺激または炎症が存在する場所で、特徴的に発生する。本発明の化合物および組成物で予防および/またはされ得る異形成障害は、無汗性外胚葉異形成(anhidrotic ectodermal dysplasia)、前後異形成(anterofacial dysplasia)、窒息性胸郭異形成、心房指異形成、気管支肺異形成、大脳異形成、子宮頸部異形成、軟骨外胚葉異形成、鎖骨頭蓋異形成、先天性外胚葉異形成、頭蓋骨幹異形成(craniodiaphysial dysplasia)、頭蓋手根足根骨異形成(craniocarpotarsal dysplasia)、頭蓋骨幹端異形成(craniometaphysial dysplasia)、象牙質異形成、骨幹異形成、外胚葉異形成、エナメル質異形成、脳眼異形成(encephalo ophthalmic dysplasia)、骨端半肢異形成(dysplasia epiphysialis hemimelia)、多発性骨端異形成、点状骨端異形成(dysplasia epiphysialis punctata)、上皮異形成、顔指趾性器異形成(faciodigitogenital dysplasia)、顎の家族性線維性異形成、家族性白色襞性異形成(familial white folded dysplasia)、線維筋性異形成、骨の線維性異形成、開花性骨異形成(florid osseous dysplasia)、遺伝性腎網膜異形成、発汗性外胚葉異形成、無汗性外胚葉異形成(hypohidrotic ectodermal dysplasia)、リンパ球減少性胸腺異形成、乳腺異形成、下顎顔面異形成、形而上異形成(metaphysical dysplasia)、モンディーニ異形成、単骨性線維性異形成、粘膜上皮異形成、多発性骨端異形成、眼耳脊椎異形成(oculoauriculovertebral dysplasia)、眼歯指異形成、眼脊椎異形成(oculovertebral)、歯原性異形成、眼下顎異形成(opthalmomandibulomelic dysplasia)、根尖性セメント質異形成、多骨性繊維性異形成、偽軟骨無形成性脊椎骨端異形成(pseudoachondroplastic spondyloepiphysial dysplasia)、網膜異形成、中隔視神経異形成、脊椎骨端異形成、および心室橈骨異形成(ventriculoradial dysplasia)を含むが、これらに限定されない。
本発明の化合物および組成物で予防および/または治療され得る追加的な前腫瘍性障害は、良性異常増殖性障害(例えば、良性腫瘍、線維嚢胞性状態、組織肥大、腸ポリープ、結腸ポリープ、および食道異形成)、白板症、角化症、ボーエン病、農夫皮膚(Farmer’s Skin)、日光***炎、ならびに日光角化症を含むが、これらに限定されない。
ある実施形態では、本発明は、前述の方法に関し、該癌または他の異常増殖性疾患は、白血病、骨髄性白血病、リンパ球性白血病、リンパ腫、骨髄増殖性疾患、固形腫瘍、肉腫、癌腫、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫(lymphangioendotheliosarcoma)、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢胞腺癌、髄様癌、気管支原性癌、腎細胞癌、肝細胞癌、胆管癌、絨毛癌、セミノーマ、胎児性癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、精巣腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、神経膠腫、星細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫、乏突起神経膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽腫、および網膜芽細胞腫からなる群から選択される。
ある実施形態では、本発明は、前述の方法に関し、該癌または他の異常増殖性疾患は、脳腫瘍、神経膠腫、糖尿病性網膜症、および膵臓癌からなる群から選択される。
ある実施形態では、本発明は、前述の方法に関し、該癌または他の異常増殖性疾患は、動静脈(AV)奇形、乾癬、良性前立腺肥大、皮膚真菌感染症、いぼ、あざ、ほくろ、母斑、軟性線維腫(skin tag)、脂肪腫、血管腫(angioma)、血管腫(hemangioma)、皮膚病変からなる群から選択される。
本発明の別の態様は、例えば、関節リウマチなどの炎症性疾患または障害を治療するための方法に関し、例えば、不適切な血管新生は、関節におけるパンヌスおよび関連する病状の形成、または失明につながる糖尿病患者における網膜からの血管新生につながる。
本発明は、本明細書に記載される本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、またはその薬学的組成物を対象に投与することを含む、対象における線維症または線維増殖性疾患の再発を予防するか、治療するか、または介入する方法を、さらに提供する。
線維症または線維増殖性の状態、障害および疾患は、組織および臓器を含むある特定の細胞中およびその周辺での細胞外マトリックスの増加した、過剰なまたは不適切な沈着に関与し、細胞、組織または臓器の機能不全につながる。ある特定の実施形態では、線維症および線維増殖性の状態、障害および疾患は、線維性肝疾患、肝虚血再灌流障害、線維症および肝硬変を含む肝疾患、C型肝炎、B型肝炎、デルタ肝炎、慢性アルコール依存症、非アルコール性脂肪性肝炎、肝外閉塞(胆管中の石)、胆管症(原発性胆汁性肝硬変および硬化性胆管炎)、自己免疫性肝疾患、および遺伝性代謝障害(ウィルソン病、ヘモクロマトーシス、およびアルファ−1アンチトリプシン欠乏症)に関連する肝線維症、脳梗塞または脳卒中のような脳血管疾患、脳における虚血/再灌流障害の回復、虚血性心疾患、心臓線維症、心筋虚血およびアテローム性動脈硬化症のような心臓および心血管疾患、心臓における虚血/再灌流障害の回復、慢性心虚血または心筋梗塞の結果としての心筋灌流の正常化、腎不全、腎線維症、放射線造影剤腎症、腎閉塞に続発する線維症、腎外傷および移植、慢性糖尿病および/または高血圧に続発する腎不全のような腎疾患、肺(lung)(肺(pulmonary))線維症および特発性肺線維症のような肺疾患を含むが、これらに限定されない。
他の実施形態では、線維性または線維増殖性の疾患、障害または状態は、損傷したおよび/または虚血性の臓器、移植片または移植組織、虚血/再灌流障害、膵炎、強皮症、全身性硬化症ならびに皮膚線維症である。さらなる実施形態では、本明細書に記載される化合物は、創傷治癒の加速、術後の瘢痕を低下させること、癒着形成を低下させること、損傷したおよび/または虚血性の臓器、移植片または移植組織の血管新生を改善すること、血管閉塞後または虚血組織もしくは臓器への側副血管発達の発達または増大、筋ジストロフィー、筋萎縮性側索硬化症、ならびに/あるいは真性糖尿病に有用である。
前述の状態または疾患のうちのいずれか1つに対する本発明の化合物を用いたヒトまたは哺乳動物対象の治療は、典型的には、薬学的組成物中の化合物の投与によって達成される。本発明は、薬学的に許容される担体と組み合わされた式(I)の化合物から構成される薬学的組成物も包含する。
用語「阻害する」は、生物学的効果に関連する1つ以上の生物学的に関連するパートナー(例えば、基質、補因子、リガンドまたは他の実体)との相互作用の程度を減少させることを含む、活性レベルを減少させることを意味するために使用される。いくつかの実施形態では、生物学的に関連するパートナーは、自然界で関連するであろうものである。
本明細書で使用される「治療する(treat)」または「治療する(treating)」は、障害、疾患、もしくは状態、または障害、疾患、もしくは状態のうちの1つ以上の症状を、部分的または完全に、緩和すること、発症を遅延させること、発生率を低下させること、回復および/または軽減させることを指す。
本明細書で使用される用語「患者」または「対象」は、製剤または製剤を含む組成物が投与される哺乳動物を意味し、ヒトを含む。
本明細書で使用される用語「実質的に含まない」は、顕著な量以下を含むことを指す。 いくつかの実施形態では、組成物または調製物は、それが5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、または1重量%未満の元素を含有する場合、列挙された元素を「実質的に含まない」。いくつかの実施形態では、組成物または調製物は、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%未満またはそれ未満の列挙された元素を含有する。いくつかの実施形態では、組成物または調製物は、検出されない量の列挙された元素を含有する。
実際には、例えば、式(I)で表される本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩は、従来の薬学的配合技法に従って薬学的担体との緊密な混合物における有効成分として組み合わされ得る。担体は、投与のために望まれる調製物の形態に応じて、多種多様な形態を取ることができる。例えば、経口または非経口(静脈内を含む)。したがって、本発明の薬学的組成物は、各々が所定量の活性成分を含有するカプセル、カシェ剤(cachet)または錠剤のような経口投与に好適な別々の単位として提示され得る。さらに、組成物は、粉末として、顆粒として、溶液として、水性液体中の懸濁液として、非水性液体として、水中油型エマルジョンとして、または油中水型液体エマルジョンとして提示され得る。
上記の一般的な剤形に加えて、式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩は、制御された放出手段および/または送達装置によっても投与され得る。組成物は、薬学の方法のうちのいずれかによって調製され得る。一般に、かかる方法は、有効成分を、1つ以上の必要な成分を構成する担体と会合させるステップを含む。一般に、組成物は、活性成分を液体担体または細かく分割された固体担体または両方と一様かつ緊密に混合することによって調製される。次いで、生成物は、目的の提示物へと好都合に成形され得る。
固形薬用形態は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム、ラクトース、デンプン、マンニトール、アルギン酸塩、ゼラチン、グアーガム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、メチルセルロース、タルク、高度に分散したケイ酸、シリコーン油、高分子量脂肪酸(ステアリン酸など)、ゼラチン、寒天または植物性もしくは動物性の脂肪および油、または固体高分子量ポリマー(ポリエチレングリコールのような)のような不活性構成成分および担体物質を含むことができ、経口投与に好適な製剤は、必要に応じて、追加的な香味剤および/または甘味剤を含むことができる。
液体薬用形態は、滅菌され得、および/または適切な場合、保存剤、安定剤、湿潤剤、浸透剤、乳化剤、展着剤、可溶化剤、塩、浸透圧を調節するためのもしくは緩衝のための糖もしくは糖アルコール、および/または粘度調節剤のような補助物質を含む。かかる添加剤の例は、酒石酸塩およびクエン酸塩緩衝液、エタノールおよび金属イオン封鎖剤(エチレンジアミン四酢酸およびその非毒性塩のような)である。液体ポリエチレンオキシド、微結晶性セルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、デキストランまたはゼラチンのような高分子量ポリマーは、粘度を調節するのに好適である。固体担体物質の例は、デンプン、ラクトース、マンニトール、メチルセルロース、タルク、高度に分散したケイ酸、高分子量脂肪酸(ステアリン酸のような)、ゼラチン、寒天、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、動物性および植物性脂肪、ポリエチレングリコールのような固体高分子量ポリマーである。
非経口または局所適用のための油性懸濁液は、脂肪酸鎖中に、各々の場合に8〜22個のC原子を有する液体脂肪酸エステルのような植物性の合成または半合成油であり得、例えば、パルミチン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、ペンタデカン酸、リノール酸、エライジン酸、ブラシジン酸(brasidic acid)、エルカ酸またはオレイン酸であり、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノールまたはそれらの異性体、グリコールまたはグリセロールのような1〜6個のC原子を有する1価から3価のアルコールでエステル化される。かかる脂肪酸エステルの例は、とりわけ、市販のミグリオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、PEG 6−カプリン酸、飽和脂肪アルコールのカプリル酸/カプリン酸エステル、ポリオキシエチレングリセロールトリオレイン酸塩、オレイン酸エチル、人工ダックテール(ducktail)腺脂肪、ココナッツ脂肪酸イソプロピルエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、乳酸エチル、フタル酸ジブチル、アジピン酸ジイソプロピル、ポリオール脂肪酸エステルのようなワックス状脂肪酸エステルである。異なる粘度のシリコーン油、またはイソトリデシルアルコール、2−オクチルドデカノール、セチルステアリルアルコールもしくはオレイルアルコールのような脂肪アルコール、またはオレイン酸のような脂肪酸も、好適である。ヒマシ油、アーモンド油、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、落花生油または大豆油のような植物性油を使用することが、さらに可能である。
好適な溶媒、ゼラチン化剤および可溶化剤は、水または水混和性溶媒である。好適な物質の例は、エタノールまたはイソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、2−オクチルドデカノール、ポリエチレングリコール、フタレート、アジペート、プロピレングリコール、グリセロール、ジまたはトリプロピレングリコール、ワックス、メチルセロソルブ、セロソルブ、エステル、モルホリン、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノンなどのような、アルコールである。
ゼラチン化剤およびフィルム形成剤の混合物も、完全に可能である。この場合、使用は、特に、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸およびそれらの塩、アミロペクチンセミグリコール酸ナトリウム(sodium amylopectin semiglycolate)、ナトリウム塩としてのアルギン酸またはアルギン酸プロピレングリコール、アラビアゴム、キサンタンガム、グアーガムまたはカラギーナンのようなイオン性高分子から行われる。以下のものが、追加的な製剤助剤として使用され得る:グリセロール、異なる粘度のパラフィン、トリエタノールアミン、コラーゲン、アラントインおよびノバンチソール酸(novantisolic acid)。界面活性剤、乳化剤または湿潤剤の、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、脂肪アルコールエーテル硫酸塩、ジ−Na−N−ラウリル−β−イミノジプロピオン酸塩、ポリエトキシル化ヒマシ油またはソルビタンモノオレイン酸塩、ソルビタンモノステアリン酸塩、ポリソルベート(例えば、Tween)、セチルアルコール、レシチン、モノステアリン酸グリセロール、ステアリン酸ポリオキシエチレン、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、塩化セチルトリメチルアンモニウムまたはモノ−/ジアルキルポリグリコールエーテルオルトリン酸モノエタノールアミン塩の使用はまた、製剤に対して要求され得る。エマルジョンを安定化するか、あるいは抗酸化剤、例えばトコフェロールもしくはブチルヒドロキシアニソールのような活性物質、またはp−ヒドロキシ安息香酸エステルのような保存剤の分解を防止するために、モンモリロナイトまたはコロイド状ケイ酸のような安定剤は、同様に、所望の製剤を調製するために使用され得る。
非経口投与のための調製物は、アンプルまたはバイアルのような、別個の用量単位形態で存在し得る。使用は、活性化合物の溶液、好ましくは水溶液、特に等張溶液および懸濁液からも行われる。これらの注射形態は、すぐに使える調製物として利用可能にされ得るか、または適切な場合に他の固体担体物質を含有する活性化合物、例えば、凍結乾燥物(lyophilisate)を所望の溶媒または懸濁剤と混合することにより、使用直前にのみ調製され得る。
鼻腔内調製物は、水性もしくは油性の溶液として、または水性もしくは油性の懸濁液として存在し得る。それらは、好適な溶媒または懸濁剤を使用して使用前に調製される凍結乾燥物としても存在し得る。
吸入可能な調製物は、粉末、溶液または懸濁液として存在し得る。好ましくは、吸入可能な調製物は、例えば、ラクトースのような好適な製剤助剤と活性成分の混合物として、粉末の形態にある。
調製物は、通例の抗菌および無菌条件下で、製造され、等分され、密封される。
したがって、本発明は、本明細書に記載される本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物を、さらに提供する。
用語「担体」は、薬剤の安定性および/または活性に干渉することなく、活性薬剤(例えば、式(I)の化合物)を含有する組成物中に組み込まれ得る任意の化学的実体を指す。いくつかの実施形態では、用語「担体」は、薬学的に許容される担体を指す。本明細書の例示的な担体は、水である。
いくつかの実施形態では、本明細書で使用される場合、「薬学的組成物」は、好適な希釈剤、保存剤、可溶化剤、乳化剤、アジュバントおよび/または担体と一緒の、治療有効量の本発明の化合物を指す。
また、ポリマー(例えば、ポロキサマーまたはポロキサミン)で被覆された粒子状組成物も、本明細書に包含される。本発明の組成物の他の実施形態は、非経口、肺、経鼻および経口を含む、さまざまな投与経路のための粒子形態保護コーティング、プロテアーゼ阻害剤または透過促進剤を組み込む。いくつかの実施形態では、薬学的組成物は、非経口、傍癌(paracancerally)、経粘膜、経皮、筋肉内、静脈内、皮内、皮下、腹腔内、脳室内、膣内、頭蓋内および腫瘍内に投与される。
いくつかの実施形態では、本明細書で使用される場合、薬剤の「治療有効量」および「有効量」という用語は、疾患、障害、または状態の治療、予防、および/または管理において治療利益を提供する、例えば、治療される疾患、障害または状態に関連する1つ以上の症状の発症を遅延または最小化させる(例えば、発生率、頻度、および/または規模を低下させる)のに十分な量を指す。当業者は、組成物が、それが治療レジメンの文脈内で単回投与として投与される際に有効である量を含む場合、「治療有効量」の薬剤を含有すると言われ得ることを、理解するであろう。いくつかの実施形態では、治療有効量は、投与レジメンの一部として投与された際に、疾患、障害または状態の1つ以上の症状または副作用の発症を遅延させる(発生率および/もしくは規模を低下させる)ことが統計学的にありそうである量である。いくつかの実施形態では、「治療有効量」は、組成物が組み合わせて投与される別の薬剤の治療効力を増強する量である。
いくつかの実施形態では、ヒトへの投与のための治療有効量は、当該技術分野で既知の動物モデル(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるReagan−Shaw et al.,”Dose translation from animal to human studies revisited,”The FASEB Journal 22:659−661(2007)を参照されたい)の体表面積と比較して、ヒトの体表面積について調整された参照量(例えば、マウスモデルのような動物モデルにおける治療有効量)に対応する。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、動物モデルにおいて(例えば、マウスモデルにおいて)治療的に有効である量である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約0.01mg/kg〜約500mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約0.01mg/kg〜約0.1mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約0.1mg/kg〜約0.5mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約0.5mg/kg〜約1mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約1mg/kg〜約2.5mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約2.5mg/kg〜約10mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約10mg/kg〜約50mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約50mg/kg〜約100mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約100mg/kg〜約250mg/kgの範囲内である。いくつかの実施形態では、参照治療有効量は、約250mg/kg〜約500mg/kgの範囲内である。
いくつかの実施形態では、用語「含む」またはその文法形態は、製薬業界で既知の他の活性剤、および薬学的に許容される担体、賦形剤、皮膚軟化剤、安定剤などの包含と同様に、本発明の化合物のような示された活性剤の包含を指す。いくつかの実施形態では、用語「から本質的になる」は、その活性成分のみが示された活性成分である組成物を指すが、製剤を安定化、保存などするためのものであるが、示された活性成分の治療効果に直接的には関与しない他の化合物が、含まれ得る。いくつかの実施形態では、用語「から本質的になる」は、示された活性成分のものとは異なるメカニズムを介して治療効果を発揮する構成成分を指すことができる。いくつかの実施形態では、用語「から本質的になる」用語は、治療効果を発揮し、示された活性成分のものとは異なる化合物のクラスに属する構成成分を指すことができる。いくつかの実施形態では、用語「から本質的になる」は、活性成分の放出を促進する構成成分を指すことができる。いくつかの実施形態では、用語「からなる」は、活性成分および薬学的に許容される担体または賦形剤を含有する組成物を指す。
いくつかの実施形態では、薬学的に許容される担体、アジュバント、またはビヒクルは、それが製剤化される化合物の薬理学的活性を破壊しない非毒性の担体、アジュバント、またはビヒクルを指す。本発明の組成物において使用され得る薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルは、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンのような、血清タンパク質、リン酸塩のような、緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、硫酸プロタミンのような、塩または電解質、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂(wool fat)を含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される場合、用語「組み合わせ」、「組み合わされた」、および関連する用語は、本発明に従う2つ以上の治療薬への対象の同時曝露を指す。対象が両方(またはそれ以上)の薬剤に同時に曝露される際はいつでも、2つ以上の薬剤は「組み合わされて」投与されると考えられることが、理解されるであろう。2つ以上の薬剤の各々は異なるスケジュールに従って投与され得、異なる薬剤の個々の用量が同時にまたは同じ組成物で投与されることは要求されない。むしろ、両方(またはそれ以上)の薬剤が対象の体に留まる限り、それらは「組み合わされて」投与されると考えられる。例えば、本発明の化合物の1つ以上の用量は、別の治療剤と共に、同時にまたは連続して、別個の単位剤形でまたは単一の単位剤形で一緒に投与され得る。したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、式(I)の化合物、追加的な治療剤、および薬学的に許容される担体、アジュバント、またはビヒクルを含む単一の単位剤形を提供する。
用語「製剤」は、患者への投与のための1つ以上の担体、賦形剤または他の薬学的添加剤と組み合わされた少なくとも1つの活性剤(例えば、式(I)の化合物)を含む組成物を指す。一般に、特定の担体、賦形剤および/または他の薬学的添加剤は、活性剤(複数可)の所望の安定性、放出、分布および/または活性を達成するために、当該技術分野の知識に従って選択される。
本明細書で使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内(intrastemal)、くも膜下腔内、肝内、病巣内および頭蓋内注射または注入技法を含む。本明細書で非経口投与のために提供される製剤は、典型的には、水または油ベースの(例えば、水性または油性)懸濁液または溶液である。かかる製剤は、例えば、好適な分散剤、湿潤剤または懸濁剤を使用して、当該技術分野で既知の技法に従って調製され得る。いくつかの実施形態では、かかる製剤は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒における無菌の注射可能な溶液または懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオールにおける溶液である。水、リンガー溶液および等張塩化ナトリウム溶液は、採用され得る許容されるビヒクルおよび溶媒の中にある。代替的または追加的に、無菌の固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来採用される。
いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物は、各々が所定量の活性成分を含有するカプセル、カシェ剤または錠剤のような経口投与に好適な別々の単位として提示され得る。さらに、組成物は、粉末として、顆粒として、溶液として、水性液体中の懸濁液として、非水性液体として、水中油型エマルジョンとして、または油中水型液体エマルジョンとして提示され得る。上記の一般的な剤形に加えて、式(I)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩は、制御された放出手段および/または送達装置によっても投与され得る。組成物は、薬学の方法のうちのいずれかによって調製され得る。一般に、かかる方法は、有効成分を、1つ以上の必要な成分を構成する担体と会合させるステップを含む。一般に、組成物は、活性成分を液体担体または細かく分割された固体担体または両方と一様かつ緊密に混合することによって調製される。次いで、生成物は、目的の提示物へと好都合に成形され得る。
したがって、本発明の薬学的組成物は、薬学的に許容される担体および本発明の化合物または薬学的に許容される塩、例えば式(I)によって表される化合物を含むことができる。本発明の化合物、例えば式(I)の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩は、1つ以上の他の治療的活性化合物と組み合わされて薬学的組成物にも含まれ得る。
採用される薬学的担体は、例えば、固体、液体、または気体であり得る。
例えば、ヒトへの経口投与について意図される製剤は、総組成物の約5〜約95パーセントと変化し得る適切かつ好都合な量の担体材料と配合される、約0.5mg〜約5gの活性剤を含有できる。単位剤形は、一般に、約1mg〜約2gの活性成分、典型的には、25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800mg、または1000mgを含有する。
一般に、日あたり約0.01mg/kg〜約150mg/kg体重のオーダーの投薬量レベル、または代替的に、日あたり患者あたり約0.5mg〜約7gが、上記の状態の治療に有用である。例えば、皮膚疾患および癌は、日あたり体重キログラムあたり約0.01〜50mgの化合物、または代替的に日あたり患者あたり約0.5mg〜約3.5gの投与によって効果的に治療され得る。しかしながら、任意の特定の患者に対する特定の用量レベルは、年齢、体重、一般的健康、性別、食事、投与時間、投与経路、***率、薬物の組み合わせ、および療法を受けている特定の疾患の重症度を含む、さまざまな因子に依存するであろうことが、理解される。
本明細書で使用される「単位用量」という表現は、治療される対象に適切な製剤の物理的に別々の単位を指し(例えば、単回用量について)、各単位は、任意選択で、所定量で提供され得る薬学的に許容される担体と一緒に、所望の治療効果(複数回用量は、所望のまたは最適な効果を達成するために要求され得ることが、理解される)を生むように選択される所定量の活性剤を含有する。単位用量は、例えば、所定量の1つ以上の治療剤を含有する大量の液体(例えば、許容される担体)、所定量の固体形態の1つ以上の治療剤、所定量の1つ以上の治療剤を含有する徐放性製剤または薬物送達装置などであり得る。単位用量は、治療剤(複数可)に加えて、さまざまな構成成分を含有できることが、理解されるであろう。例えば、許容される担体(例えば、薬学的に許容される担体)、希釈剤、安定剤、緩衝液、保存剤などは、以下に記載されるように含まれ得る。しかしながら、本発明の製剤の1日の総使用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることが、理解されるであろう。任意の特定の対象または生物に対する特定の有効用量レベルは、治療されている障害および障害の重症度を含むさまざまな因子;採用された特定の活性化合物の活性;採用された特定の組成物;対象の年齢、体重、一般的健康、性別および食事;投与時間、および採用された特定の活性化合物の***率;治療期間;薬物および/もしくは採用される特定の化合物(複数可)と組み合わされるか、または同時に使用される追加的な療法、ならびに医療分野で周知の同様の因子に依存できる。
したがって、本発明の別の態様では、本明細書に記載される化合物(またはプロドラッグ、薬学的に許容される塩もしくはそれらの他の薬学的に許容される誘導体)のうちのいずれか1つ以上を含み、任意選択で、薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物が、提供される。ある特定の実施形態では、これらの組成物は、任意選択で、1つ以上の追加的な治療剤をさらに含む。代替的に、本発明の化合物は、それを必要とする患者に、1つ以上の他の治療剤の投与と組み合わされて投与され得る。例えば、本発明の化合物との併用投与または薬学的組成物への包含のための追加的な治療剤は、同じまたは関連する適応症を治療するための承認された薬剤であるか、または最終的に、異常増殖に関連する任意の障害の治療のための承認を得る食品医薬品局において承認を受けている多くの薬剤のうちのいずれか1つであり得る。また、本発明の化合物のうちのいくつかは、治療のための遊離形態で、または適切な場合、その薬学的に許容される誘導体として存在し得ることも、理解されるであろう。本発明に従うと、薬学的に許容される誘導体は必要とする患者への投与時に、本明細書に別途記載される化合物、またはその代謝産物もしくは残留物を、直接的または間接的に提供することができる本発明の化合物の、薬学的に許容される塩、エステル、かかるエステルの塩、またはプロドラッグもしくは他の付加物もしくは誘導体を含むが、これらに限定されない。
一般に、日あたり約0.01mg/kg〜約150mg/kg体重のオーダーの投薬量レベル、または代替的に、日あたり患者あたり約0.5mg〜約7gが、上記の状態の治療に有用である。例えば、皮膚疾患および癌は、日あたり体重キログラムあたり約0.01〜50mgの化合物、または代替的に日あたり患者あたり約0.5mg〜約3.5gの投与によって効果的に治療され得る。
しかしながら、任意の特定の患者に対する特定の用量レベルは、年齢、体重、一般的健康、性別、食事、投与時間、投与経路、***率、薬物の組み合わせ、および療法を受けている特定の疾患の重症度を含む、さまざまな因子に依存するであろうことが、理解される。
ラセミ混合物としてのCR31B、またはその鏡像異性体(+)−CR31Bおよび(−)−CR31Bは、WO2011140334にCR−1−31Bとして記載される化合物、その鏡像異性体およびラセミ混合物、ならびにそれらの同義変異体(synonymic variant)を指す。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態をより完全に例示するために提示される。しかしながら、それらは、決して本発明の広い範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
実施例1.
(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物1)、
(1S,2S,3R,3aS,8bR)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物2)、
(1R,2S,3R,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物3)、および
(1S,2R,3S,3aS,8bR)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物4)の合成
化合物1〜4を、以下のスキームに従って合成した。
Figure 2021513963
Figure 2021513963
ステップ1:1−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)エタノン
アセトン(500mL)中の1−(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)エタノン(50g、297.36mmol、1当量)とKCO(102.74g、743.40mmol、2.5当量)との混合物に、MeSO(78.76g、624.46mmol、59.22mL、2.1当量)を、15℃で添加した。混合物を、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、フィルターケーキをEtOAc(40mL×3)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、灰色固体として1−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)エタノン(53g、粗製)を得た。生成物は、さらなる精製を伴わずに次のステップで直接使用されるであろう。
H NMR:(CDCl、400MHz)δ=14.01(s、1H)、6.06(d、J=2.2Hz、1H)、5.92(d、J=2.4Hz、1H)、3.86(s、3H)、3.82(s、3H)、2.61(s、3H)。
ステップ2:2−[1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシビニル]−3,5−ジメトキシ−フェノール
DCM(600mL)中の1−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)エタノン(53g、270.13mmol、1当量)およびTEA(82.00g、810.40mmol、112.80mL、3当量)の撹拌された溶液に、[tert−ブチル(ジメチル)シリル]トリフルオロメタンスルホン酸塩(142.81g、540.27mmol、124.18mL、2当量)を、0℃で滴下した。添加後、反応混合物を、0℃で2時間撹拌した。反応混合物を、水(500mL)で希釈し、減圧下で濃縮して、DCMを除去した。次いで、溶液を、EtOAc(200mL×3)で抽出した。有機層を、鹹水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮して、茶色の油として2−[1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシビニル]−3,5−ジメトキシフェノール(120g、粗製)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
LCMS:(M+H+):311.1@1.874分(HO中5〜95%ACN、2.0分)。
ステップ3:2−[2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシオキシラン−2−イル]−3,5−ジメトキシ−フェノール
DCM(700mL)中の2−[1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシビニル]−3,5−ジメトキシ−フェノール(120g、316.95mmol、1当量)とNaHCO(66.56g、792.37mmol、30.82mL、2.5当量)との混合物に、m−CPBA(102.95g、507.12mmol、1.6当量)を、0℃で少しずつ加えた。添加後、混合物を、0℃で4時間撹拌し、次いで、飽和水溶液でクエンチした。NaSO(150mL)および水。NaHCO(100mL)。溶液を、室温で0.5時間撹拌した。後に、DCMを、蒸発により除去した。残留水相を、EtOAc(80mL×4)で抽出した。組み合わされた有機層を、鹹水(150mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮して、褐色の油として2−[2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシオキシラン−2−イル]−3,5−ジメトキシ−フェノール(120g、粗製)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。LCMS:(M+H+):327.1@2.827分(HO中10〜80%ACN、3.0分)。
ステップ4:2−ヒドロキシ−1−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)エタノン
THF(600mL)およびHO(60mL)中の2−[2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシオキシラン−2−イル]−3,5−ジメトキシ−フェノール(120g、367.58mmol、1当量)の溶液に、15℃でp−トルエンスルホン酸一水和物(6.99g、36.76mmol、0.1当量)を添加した。混合物を、80℃で12時間撹拌し、次いで、飽和NaHCO溶液(150mL)によってクエンチした。次いで、溶液を、減圧下で濃縮して、THFを除去した。その後、混合物を濾過し、フィルターケーキを収集した。収集された固体を、水(20mL×3)およびEtOH(20mL×5)で洗浄した。次いで、固体を、減圧下で乾燥させて、灰色固体として2−ヒドロキシ−1−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)エタノン(22g、98.97mmol、26.92%収率、95.46%純度)を得た。
LCMS:(M+H+):213.0@1.790分(HO中10〜80%ACN、3.0分)。
H NMR:(CDCl、400MHz)δ=13.23(s、1H)、6.11(d、J=2.2Hz、1H)、5.94(d、J=2.3Hz、1H)、4.72(d、J=4.8Hz、2H)、3.88(s、3H)、3.85(s、3H)、3.77(t、J=4.8Hz、1H)。
ステップ5:[2−[2−(4−ベンジルオキシベンゾイル)オキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル]−2−オキソ−エチル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩
DCM(100mL)およびDMF(150mL)中の2−ヒドロキシ−1−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)エタノン(19g、89.54mmol、1当量)の溶液に、4−ベンジルオキシ安息香酸(62.35g、273.17mmol、3.05当量)、DMAP(3.72g、30.44mmol、0.34当量)および3−(エチルイミノメチレンアミノ)−N,N−ジメチル−プロパン−1−アミン塩酸塩(77.24g、402.92mmol、4.5当量)を、15°Cで添加した。次いで、反応混合物を、15℃で12時間撹拌した。反応混合物を、水(400mL)に注ぎ、減圧下で濃縮して、DCMを除去した。次いで、生じた混合物を濾過し、フィルターケーキをHO(20mL×3)で洗浄した。フィルターケーキを、収集し、減圧下で乾燥させた。収集された固体を、EtOAc(20mL×5)で洗浄した。次いで、固体を、収集し、蒸発により乾燥させて、[2−[2−(4−ベンジルオキシベンゾイル)オキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル]−2−オキソ−エチル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩(52g、73.97mmol、82.62%収率、90%純度)を得た。
H NMR:(CDCl、400MHz)δ=8.14〜8.08(m、2H)、8.00〜7.95(M、2H)、7.48〜7.31(m、10H)、7.02(d、J=8.9Hz、2H)、6.96(d、J=8.9Hz、2H)、6.45(d、J=2.2Hz、1H)、6.39(d、J=2.1Hz、1H)、5.24(s、2H)、5.12(d、J=11.0Hz、4H)、3.85(d、J=6.7Hz、6H)。
ステップ6:[1−(4−ベンジルオキシベンゾイル)−2−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)−2−オキソ−エチル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩
THF(300mL)中の[2−[2−(4−ベンジルオキシベンゾイル)オキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル]−2−オキソ−エチル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩(20g、31.61mmol、1当量)の溶液に、LiHMDS(1M、96.00mL、3.04当量)を、窒素下−78℃で滴下した。混合物を、−78℃で1時間撹拌し、次いで、−20℃で1時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液(300mL)に注いだ。水相を、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。組み合わされた有機層を、鹹水(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、灰色固体として[1−(4−ベンジルオキシベンゾイル)−2−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)−2−オキソ−エチル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩(20g、粗製)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
H NMR:(CDCl、400MHz)δ=13.31(s、1H)、8.08(d、J=8.8Hz、2H)、8.01(d、J=8.8Hz、2H)、7.46〜7.31(m、11H)、7.07(d、J=8.8Hz、2H)、6.99(d、J=8.8Hz、2H)、6.12(d、J=2.2Hz、1H)、5.83(d、J=2.2Hz、1H)、5.14(d、J=6.6Hz、4H)、3.82(s、3H)、3.34(s、3H)。
ステップ7:[2−(4−ベンジルオキシフェニル)−5,7−ジメトキシ−4−オキソ−クロメン(chromen)−3−イル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩
AcOH(200mL)中の[1−(4−ベンジルオキシベンゾイル)−2−(2−ヒドロキシ−4,6−ジメトキシ−フェニル)−2−オキソ−エチル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩(20g、31.61mmol、1当量)の攪拌された溶液に、H2SO4(15.83g、158.18mmol、8.60mL、98%純度、5当量)を20℃で滴下した。次いで、混合物を、20℃で12時間撹拌した。反応混合物を、冷水(200mL)でクエンチし、濾過した。フィルターケーキを、EtOH(40mL×3)で洗浄した。次いで、フィルターケーキを収集し、減圧下で乾燥させて、灰色固体として[2−(4−ベンジルオキシフェニル)−5,7−ジメトキシ−4−オキソ−クロメン−3−イル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩(16g、粗製)を得た。
H NMR:(CDCl、400MHz)δ=8.07(d、J=8.8Hz、2H)、7.79(d、J=8.9Hz、2H)、7.40〜7.21(m、10H)、6.93(T、J=8.9Hz、4H)、6.45(d、J=2.2Hz、1H)、6.26(d、J=2.2Hz、1H)、5.06(s、2H)、4.99(s、2H)、3.81(d、J=3.3Hz、6H)。
ステップ8:2−(4−ベンジルオキシフェニル)−3−ヒドロキシ−5,7−ジメトキシ−クロメン−4−オン
EtOH(160mL)およびH2O(40mL)中の[2−(4−ベンジルオキシフェニル)−5,7−ジメトキシ−4−オキソ−クロメン−3−イル]4−ベンジルオキシ安息香酸塩(16g、26.03mmol、1当量)の撹拌された溶液に、NaOH(4.16g、104.13mmol、4当量)を添加し、混合物を、80℃に加熱し、6時間撹拌した。反応混合物を水(300mL)で希釈し、溶液を水溶液でpH=4に酸性化させた。HCl(2N)。生じた混合物を濾過し、フィルターケーキをEtOH(20mL×10)で洗浄した。フィルターケーキを、収集し、真空下で乾燥させて、淡黄色の固体として2−(4−ベンジルオキシフェニル)−3−ヒドロキシ−5,7−ジメトキシ−クロメン−4−オン(9g、粗製)を得た。
LCMS:(M+H+):405.1@1.536分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
H NMR:(CDCl、400MHz)δ=8.17(d、J=8.7Hz、2H)、7.52〜7.31(m、6H)、7.10(d、J=8.7Hz、2H)、6.52(s、1H)、6.33(s、1H)、5.14(s、2H)、3.96(s、3H)、3.90(s、3H)。
ステップ9:
DCM(850mL)、MeCN(340mL)およびMeOH(340mL)中の2−(4−ベンジルオキシフェニル)−3−ヒドロキシ−5,7−ジメトキシ−クロメン−4−オン(8.5g、21.02mmol、1当量)の溶液に、(E)−3−フェニルプロプ(phenylprop)−2−エン酸メチル(34.1g、210.25mmol、10当量)を3°Cで添加した。混合物を、攪拌し、N下3℃で9.5日間照射した(水銀灯放射(400W))。反応混合物を氷水(1000mL)に注ぎ、有機相を分離した。水相を、DCM(200mL×3)で逆抽出した。有機層を、鹹水(600mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1から5/1から1/1)で精製して、黄色固体として所望の生成物(8g、6.85mmol、32.58%収率、97%純度)を得た。互変異性のため、M−17での2つのピークが、LCMSにより検出された。
LCMS:(M−17):549.4@1.321、1.371分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
ステップ10:
MeOH(30mL)中のNaOMe(3.84g、21.32mmol、30%純度、3.02当量)の攪拌された溶液に、MeOH(50mL)中のステップ9で得られている生成物の溶液(8g、7.06mmol、1当量)を、25°Cで添加した。添加後、反応混合物を75℃に加熱し、2時間撹拌した。反応を、室温に冷却した後に濾過した。フィルターケーキを、飽和水溶液に懸濁させた。NHCl(100mL)および溶液を、EtOAc(30mL×5)で抽出した。有機層を、鹹水(60mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮して、粗生成物(バッチ1:2.6g)を得た。濾液を、減圧下で濃縮した。濃縮濾液からの残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1から1/1)により精製して、生成物の第2のバッチ(4g)を得た。しかし、それは、精製後でも純粋ではなく、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用された。
LCMS:(バッチ1)、(M−17):549.1@1.338、549.0@1.398分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
LCMS:(バッチ2)、(M−17):549.0@1.320分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
ステップ11:メチル(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩
MeCN(30mL)中のメチル(3aR,8bR)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−8b−ヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−1−オキソ−3−フェニル−2,3−ジヒドロシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩(4g、7.06mmol、1当量)およびAcOH(4.24g、70.60mmol、4.04mL、10当量)の攪拌された溶液に、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリド(11.14g、42.36mmol、6当量)を添加した。次いで、混合物を、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を、氷水(50mL)に注いだ。水相を、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。組み合わされた有機相を、鹹水(40mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、淡黄色固体としてメチル(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩(4g、粗製)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
LCMS:(M−17):551.4@1.296分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
ステップ12:(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸
THF(40mL)およびHO(10mL)中のメチル(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩(4g、7.03mmol、1当量)の溶液に、LiOH.HO(1.18g、28.12mmol、4.00当量)を25℃で添加した。溶液を、60℃で12時間撹拌した。反応混合物を、水(50mL)で希釈した。溶液を、HCl水溶液(2N)でpH=3に調整した。次いで、溶液を、EtOAc(30mL×3)で抽出した。組み合わされた有機層を、鹹水(40mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾過されたものを、減圧下で濃縮して、黄色固体として(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸(3.1g、粗製)dを得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
ステップ13:(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド
DCM(40mL)中の(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸(3.1g、5.59mmol、1当量)、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.40g、16.76mmol、1.27mL、3.00当量)の溶液に、HOBt(1.13g、8.39mmol、1.5当量)、EDCI(1.28g、6.70mmol、1.2当量)およびTEA(2.54g、25.12mmol、3.50mL、4.49当量)を窒素下25℃で添加した。次いで、混合物を、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を、水(50mL)で希釈した。溶液を、DCM(30mL×4)で抽出した。有機層を、鹹水(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=1/1から1/4)によって精製して、淡黄色固体として(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(0.7g、1.18mmol、21.07%収率、98.2%純度)を得た。SFCは、4つの異性体があることを示した(方法:IC−3_MeOH_IPAm_10−40_Gradient_4ml。保持時間:3.54、3.72、4.03、4.28)。
LCMS:(M+H+):584.2@1.173分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
SFC:(保持時間:3.54、3.72、4.03、4.28)。
ステップ14:
EtOH(5mL)およびTHF(5mL)中の(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(750mg、1.29mmol、1当量)の溶液に、Pd(OH)/C(0.5g、1.29mmol、20%純度)をN下で添加した。懸濁液を、真空下で脱気し、H2で3回パージした。混合物を、H(15psi)下25℃で8時間撹拌した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、フィルターケーキをTHF(20mL×5)で洗浄した。濾液を、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物を、HPLCおよびキラルSFCによって検査した(保持時間:P1:2.83分、P2:3.12分、P3:3.32分、P4:4.53分)。
次いで、残留物をSFCによって分離して(装置:Thar SFC80分取SFC、カラム:Chiralpak AD−H 250*30mm内径5u、移動相:COについてはA、IPA(0.1%NH3H2O)についてはB、勾配:B%=42%、流速:70g/分、波長:220nm、カラム温度:40℃、システム背圧:100bar)、化合物1〜4を得た。
化合物1:
白色固体として(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(125.7mg、238.38μmol、18.55%収率、93.59%の純度、100%ee)を得た。
LCMS:(M+H+):494.1@1.562分(HO中25〜100%ACN、4.5分)。
H NMR:(DMSO、400MHz)δ11.11(br s、1H)、9.28(br s、1H)、7.15〜7.07(m、5H)、6.92(dd、J=2.3、7.1Hz、2H)、6.69(d、J=8.7Hz、2H)、6.14(d、J=1.8Hz、1H)、6.09(d、J=2.0Hz、1H)、5.03(br s、1H)、4.84(br s、1H)、4.44(d、J=10.1Hz、1H)、3.78(d、J=12.7Hz、1H)、3.74(s、3H)、3.69(s、3H)、3.36〜3.33(m、3H)、2.72(dd、J=10.4、12.5Hz、1H)。
SFC:(保持時間:2.78、100%ee)。
化合物2:
白色固体として(1S,2S,3R,3aS,8bR)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(92.4mg、185.29μmol、14.42%収率、98.96%純度、97.72%%ee)を得た。
LCMS:(M+H+):494.1@2.283分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(DMSO、400MHz)δ=11.11(s、1H)、9.26(s、1H)、7.15〜7.06(m、5H)、6.91(dd、J=2.3、7.0Hz、2H)、6.69(d、J=8.7Hz、2H)、6.14(d、J=2.0Hz、1H)、6.08(d、J=2.0Hz、1H)、5.02(s、1H)、4.83(d、J=4.2Hz、1H)、4.43(dd、J=4.2、10.2Hz、1H)、3.77(d、J=12.7Hz、1H)、3.74(s、3H)、3.69(s、3H)、3.33(s、3H)、2.74〜2.66(m、1H)。
SFC:(保持時間:3.03、97.72%ee)。
化合物3:
SFCがP3のee%値は57%であることを示したため、P3を、SFCによって再度分離して(装置:Thar SFC80分取SFC、カラム:Chiralpak AD−H 250*30mm内径5u、移動相:CO2についてはA、IPA(0.1%NH3H2O)についてはB、勾配:B%=42%、流速:70g/分、波長:220nm、カラム温度:40℃、システム背圧:100bar)、白色固体として(1R,2S,3R,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(43mg、86.17μmol、6.71%収率、98.9%純度、100%%ee)を得た。
LCMS:(M+H+):494.1@2.310分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(DMSO、400MHz)δ11.12(br s、1H)、9.02(s、1H)、7.07〜7.01(m、2H)、7.00〜6.95(m、1H)、6.91〜6.84(m、4H)、6.41(d、J=8.4Hz、2H)、6.26(s、1H)、6.11(s、1H)、4.94(s、1H)、4.60(d、J=3.7Hz、1H)、4.55(br s、1H)、4.13(d、J=14.1Hz、1H)、3.78(s、3H)、3.74(s、3H)、3.54(dd、J=5.0、13.8Hz、1H)、3.48(s、3H)。
SFC:(保持時間:2.43、100%ee)。
旋光度:(−52.86°±7.37°、c=0.5g/100mLメタノールで希釈された、20℃)。
化合物4:
生成物を、分取HPLCによって再精製して(カラム:Agela Durashell C18 150*25 5u、移動相:[水(10mM NH4HCO3)−ACN]、B%:30%〜50%、10分)、白色固体として(1S,2R,3S,3aS,8bR)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(30.5mg、61.80μmol、4.81%収率、100%純度、98.52%%ee)を得た。
LCMS:(M+H+):494.1@2.323分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(DMSO、400MHz)δ=11.12(br s、1H)、9.04(s、1H)、7.08〜7.01(m、2H)、7.00〜6.94(m、1H)、6.91〜6.84(m、4H)、6.41(d、J=8.6Hz、2H)、6.26(d、J=1.7Hz、1H)、6.11(d、J=1.7Hz、1H)、4.95(s、1H)、4.61(d、J=3.8Hz、1H)、4.57〜4.52(m、1H)、4.13(d、J=14.1Hz、1H)、3.77(s、3H)、3.74(s、3H)、3.54(dd、J=5.7、14.1Hz、1H)、3.48(s、3H)。
SFC:(保持時間:3.69、98.52%ee)。
旋光度:(54.23°±8.95°、c=0.5g/100mLメタノールで希釈された、20℃)。
実施例2.ナトリウム4−((1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−2−(メトキシカルバモイル)−3−フェニル−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−3a−イル)フェニルリン酸塩(化合物5)の合成
Figure 2021513963
THF(5 mL)中の(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(43mg、87.13μmol、1当量)の攪拌された溶液に、TEA(26mg、256.94μmol、35.76μL、2.95当量)とPOCl(67mg、436.96μmol、40.61μL、5.01当量)を、0℃で添加した。次いで、混合物を、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液(2mL)中にゆっくりと添加した。溶液を、EtOAc(1mL×2)で抽出した。有機層を、廃棄した。水相を、中性分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25 5u、移動相:[Water−ACN]、B%:1%〜15%、11分)によって精製して、淡黄色の固体としてナトリウム4−((1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−2−(メトキシカルバモイル)−3−フェニル−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−3a−イル)フェニルホスフェート(18.2mg、31.74μmol、36.42%収率、100%純度)を得た。
LCMS:(M+H+):574.2@2.041分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(400MHz、重水)δ7.19〜7.11(m、4H)、7.09〜7.01(m、3H)、6.85(d、J=8.6Hz、2H)、6.34(d、J=1.5Hz、1H)、6.20(s、1H)、4.59(d、J=5.1Hz、1H)、4.35(d、J=14.4Hz、1H)、3.85〜3.79(m、4H)、3.75(s、3H)、3.57(s、3H)。
SFC:(保持時間:1.85、%ee:100%)。
旋光度:(−83.13°±8.95°、c=0.5g/100mL水で希釈された、20℃)。
実施例3.
(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,6,8b−トリヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物6)および
(1S,2S,3R,3aS,8bR)−1,6,8b−トリヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物7)の合成
Figure 2021513963
Figure 2021513963
ステップ1:7−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−フェニル−クロメン−4−オン
アセトン(300mL)中の5,7−ジヒドロキシ−2−フェニル−クロメン−4−オン(25g、98.33mmol、1当量)の懸濁液を、KCO(40.77g、295.00mmol、3当量)およびブロモメチルベンゼン(16.82g、98.33mmol、11.68mL、1当量)で処理した。混合物を、60℃に加熱し、12時間撹拌した。次いで、混合物を、40°Cに冷却し、硫酸ジメチル(37.00g、293.35mmol、27.82mL、2.98当量)で処理し、40°Cで48時間攪拌した。混合物を室温に冷却し、固体を濾過によって除去した。ケーキを水(1L)に溶解し、溶液をDCM(200mL×3)で抽出した。有機層を、以前に減圧下で濃縮乾固した濾液と組み合わせた。残留物を、MTBE(100mL×4)で洗浄して、7−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−フェニル−クロメン−4−オン(90%純度)(63g、90%純度、同じ反応の別の実行と組み合わされた)を得た。
LCMS:(M+H):359.0@1.605分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
H NMR:(400MHz、CDCl)δ7.92〜7.83(m、2H)、7.59〜7.33(m、8H)、6.69(s、1H)、6.67(d、J=2.0Hz、1H)、6.47(d、J=2.0Hz、1H)、5.17(s、2H)、3.96(s、3H)。
ステップ2:1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシ−フェニル)エタノン
7−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−フェニル−クロメン−4−オン(48g、133.93mmol、1当量)を、NaOH(375g、4.69mol、50%純度、35当量)とピリジン(211.68g、2.68mol、216mL、19.98当量)との混合物に25°Cで添加した。混合物を、激しく攪拌し、ジエチレングリコール(284.48g、2.68mol、254mL、20.02当量)で25℃で処理した。次いで、反応混合物を、100℃に加熱し、12時間撹拌した。反応混合物を、25℃に冷却した後、8N塩酸水溶液でpH=1に酸性化させた。水性部分を、酢酸エチル(100mL×4)で抽出した。組み合わされた有機相を、鹹水(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留物を、氷メチルアルコール(20mL×5)で洗浄した。収集された固体を、減圧下で乾燥して、淡黄色固体として1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシ−フェニル)エタノン(31.5g、同じ反応の別の実行を伴う)を得た。
H NMR:(400MHz、CDCl)δ14.05(s、1H)、7.46〜7.33(m、5H)、6.15(d、J=2.2Hz、1H)、6.02(d、J=2.2Hz、1H)、5.07(s、2H)、3.85(s、3H)、2.62(s、3H)。
ステップ3:5−ベンジルオキシ−2−[1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシビニル]−3−メトキシフェノール
DCM(300mL)中の1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシフェニル−フェニル)エタノン(26.5g、97.32mmol、1当量)およびTEA(24.62g、243.30mmol、33.86mL、2.5当量)の溶液を、0℃に冷却した。次いで、[tert−ブチル(ジメチル)シリル]トリフルオロメタンスルホン酸塩(51.45g、194.64mmol、44.74mL、2当量)を、N下0℃で混合物に滴下した。添加後、反応混合物を、25℃に温まることを可能にさせ、6時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCO水溶液(300mL)でクエンチした。混合物を、DCM(100mL×2)で抽出し、分離された有機層を、鹹水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮して、褐色の油として5−ベンジルオキシ−2−[1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシビニル]−3−メトキシ−フェノール(60g、粗製)を得た。粗生成物は、さらなる精製を伴わずに次のステップで直接使用されるであろう。
TLC情報:(PE/EtOAc=5/1)
反応物:Rf=0.6
生成物:Rf=0.8
ステップ4:5−ベンジルオキシ−2−[2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシオキシラン−2−イル]−3−メトキシ−フェノール
DCM(600mL)中の5−ベンジルオキシ−2−[1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシビニル]−3−メトキシ−フェノール(60g、155.22mmol、1当量)とNaHCO(32.60g、388.04mmol、15.09mL、2.5当量)との混合物に、m−CPBA(47.27g、232.83mmol、85%純度、1.5当量)を0°Cで少しずつ添加した。添加後、反応混合物を、0℃で1時間撹拌し、次いで、飽和水溶液でクエンチした。NaSO(500mL)および水溶液。NaHCO(100mL)。次いで、混合物を、EtOAc(200mL×4)で抽出した。有機層を、鹹水(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮して、褐色の油として5−ベンジルオキシ−2−[2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシオキシラン−2−イル]−3−メトキシ−フェノール(66g、粗製)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
TLC情報:(PE/EtOAc=10/1)
反応物:Rf=0.5
生成物:Rf=0.3
ステップ5:1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシ−フェニル)−2−ヒドロキシ−エタノン
THF(600mL)およびHO(60mL)中の5−ベンジルオキシ−2−[2−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシオキシラン−2−イル]−3−メトキシ−フェノール(66g、163.95mmol、1当量)の溶液に、4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(3.12g、16.41mmol、0.1当量)を25℃で添加した。混合物を、80℃で6時間撹拌した。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(500mL)でクエンチし、減圧下で濃縮して、THFを除去した。次いで、残留水相を、EtOAc(150mL×4)で抽出した。有機相を、鹹水(300mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留固体を、EtOH(40mL×4)で洗浄した。収集された固体を、減圧下で乾燥させて、灰色固体として1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシ−フェニル)−2−ヒドロキシ−エタノン(91.29%純度)(18g、同じ反応の別の実行と組み合わされた)を得た。
LCMS:(M+H+):289.2@1.170分(HO中5〜95%ACN、2.0分)。
H NMR:(400MHz、CDCl)δ13.22(s、1H)、7.46〜7.32(m、5H)、6.20(d、J=2.4Hz、1H)、6.03(d、J=2.2Hz、1H)、5.09(s、2H)、4.72(d、J=4.6Hz、2H)、3.86(s、3H)、3.77(br s、1H)。
ステップ6:[2−[4−ベンジルオキシ−2−メトキシ−6−(4−メトキシベンゾイル)オキシ−フェニル]−2−オキソ−エチル]4−メトキシ安息香酸
DCM(100mL)中の1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシ−フェニル)−2−ヒドロキシ−エタノン(7g、24.28mmol、1当量)の溶液を、DMAP(149mg、1.22mmol、5.02e−2当量)およびTEA(7.4g、73.13mmol、10.18mL、3.01当量)で処理した。混合物を、0℃に冷却し、塩化4−メトキシベンゾイル(8.3g、48.65mmol、6.69mL、2当量)を滴下して処理した。添加後、混合物を、25℃に温まることを可能にさせ、3時間撹拌した。反応混合物を1N塩酸水溶液(100mL)でクエンチし、有機層を分離した。水相を、DCM(40mL×3)で逆抽出した。組み合わされた有機相を、鹹水(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留物を、EtOH(20mL×3)で洗浄した。収集された固体を減圧下で乾燥させて、白色固体として[2−[4−ベンジルオキシ−2−メトキシ−6−(4−メトキシベンゾイル)オキシ−フェニル]−2−オキソ−エチル]4−メトキシ安息香酸塩(25g、44.92mmol、92.50%収率)を得た。
H NMR:(400MHz、CDCl)δ8.14〜8.09(m、2H)、8.00〜7.96(m、2H)、7.45〜7.36(m、5H)、6.97〜6.92(m、2H)、6.91〜6.87(m、2H)、6.56(d、J=2.1Hz、1H)、6.48(d、J=2.2Hz、1H)、5.25(s、2H)、5.08(s、2H)、3.86(s、3H)、3.84(d、J=2.0Hz、6H)。
ステップ7:[1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ベンゾイル)−2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−エチル]4−メトキシ安息香酸塩
THF(300mL)中の[2−[4−ベンジルオキシ−2−メトキシ−6−(4−メトキシベンゾイル)オキシ−フェニル]−2−オキソ−エチル]4−メトキシ安息香酸塩(25g、44.92mmol、1当量)を、−70°Cに冷却し、LiHMDS(1M、135mL、3.01当量)を滴下して処理した。混合物を、25℃に温め、3時間撹拌した。混合物を、飽和NH4Cl水溶液(400mL)に注いだ。水相を、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。組み合わされた有機相を、鹹水(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、灰色固体として[1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ベンゾイル)−2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−エチル]4−メトキシ安息香酸塩(25g、粗製)を得た。粗生成物は、さらなる精製を伴わずに次のステップで直接使用されるであろう。
H NMR:(400MHz、CDCl)δ13.30(s、1H)、8.10〜8.06(m、2H)、8.04〜7.99(m、2H)、7.43〜7.37(m、6H)、7.00〜6.97(m、2H)、6.94〜6.90(m、2H)、6.20(d、J=2.2Hz、1H)、5.92(d、J=2.2Hz、1H)、5.06(s、2H)、3.88(s、3H)、3.85(s、3H)、3.34(s、3H)。
ステップ8:[7−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−クロメン−3−イル]4−メトキシ安息香酸塩
AcOH(300mL)中の[1−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ベンゾイル)−2−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−エチル]4−メトキシ安息香酸塩(25g、44.92mmol、1当量)の懸濁液に、HSO(22.08g、225.13mmol、12mL、5.01当量)を、25°Cで添加した。次いで、混合物を、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を、冷水(400mL)でクエンチし、10分間撹拌した。それを、ろ過した。フィルターケーキを、EtOH(30mL×5)で洗浄した。次に、フィルターケーキを、収集し、減圧下で乾燥して、淡黄色固体として[7−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−クロメン−3−イル]4−メトキシ安息香酸塩(18g、33.42mmol、74.41%収率)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
LCMS:(M+H+):539.1@1.683分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
H NMR:(400MHz、CDCl)δ8.20〜8.14(m、2H)、7.91〜7.85(m、2H)、7.50〜7.36(m、5H)、6.99〜6.92(m、4H)、6.64(d、J=2.2Hz、1H)、6.45(d、J=2.2Hz、1H)、5.16(s、2H)、3.91(s、3H)、3.89(s、3H)、3.83(s、3H)。
ステップ9:7−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)クロメン−4−オン
EtOH(200mL)中の[7−ベンジルオキシ−5−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)−4−オキソ−クロメン−3−イル]4−メトキシ安息香酸塩(18g、33.42mmol、1当量)の懸濁液を、NaOH(53.48g、66.85mmol、5%純度、2当量)で処理した。懸濁液を、80℃に加熱し、6時間撹拌した。反応混合物を、水(100mL)で希釈し、溶液を水溶液でpH=5に酸性化させた。HCl(2N)。次いで、混合物を濾過し、フィルターケーキをEtOH(20mL×5)で洗浄した。フィルターケーキを、収集し、真空下で乾燥させて、粗生成物を得た。残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、DCM/酢酸エチル=10/1から5/1)により精製して、黄色固体として7−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)クロメン−4−オン(11g、27.20mmol、81.38%収率)を得た。
LCMS:(M+H+):405.2@1.427分(HO中10〜90%ACN、2.0分)。
H NMR:(400MHz、CDCl)δ8.17(d、J=8.3Hz、2H)、7.52〜7.34(m、6H)、7.03(d、J=8.3Hz、2H)、6.63(br s、1H)、6.43(s、1H)、5.15(s、2H)、3.97(s、3H)、3.89(s、3H)。
ステップ10:
DCM(500mL)、MeOH(200mL)、およびMeCN(200mL)中の7−ベンジルオキシ−3−ヒドロキシ−5−メトキシ−2−(4−メトキシフェニル)クロメン−4−オン(5g、12.36mmol、1当量)および(E)−3−フェニルプロプ−2−エン酸メチルの(23.06g、142.18mmol、11.5当量)の溶液を、ジャケットフラスコ(jacketed flask)に配置した。次いで、撹拌混合物を、3℃に冷却し、N下で11日間照射した(水銀灯放射(400W))。反応混合物を氷水(500mL)に注ぎ、有機相を分離した。水相を、DCM(200mL×3)で逆抽出した。有機層を、鹹水(600mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1から5/1から1/1)により精製して、直接次のステップで使用される橙色固体として所望の生成物(5.5g、粗製)を得た。
ステップ11:
MeOH(10mL)中のNaOMe(4.77g、26.47mmol、30%純度、3当量)の撹拌された溶液に、MeOH(30mL)中のステップ10の生成物(5.00g、8.82mmol、1当量)の溶液を25°Cで添加した。次いで、混合物を、80℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、フィルターケーキをMeOH(5mL×4)で洗浄した。収集した固体を、飽和水溶液に再溶解させた。NHCl溶液(50mL)および溶液を、EtOAc(20mL×4)で抽出した。有機層を、鹹水(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。所望の生成物(2.1g、3.19mmol、36.12%収率、86%純度)を、淡黄色の固体として得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。構造の互変異性のため、2つのピークが、LCMSで検出された。
LCMS:(M−17):549.3@1.277分(HO中5〜95%ACN、2.0分)。
ステップ12:メチル6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−8−メトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩
MeCN(30mL)中の出発材料(2.10g、3.71mmol、1当量)およびAcOH(2.23g、37.07mmol、2.12mL、10当量)の攪拌された溶液に、テトラメチルアンモニウム、トリアセトキシボラヌイド(triacetoxyboranuide)(5.85g、22.24mmol、6当量)を添加した。次いで、混合物を、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を、氷水(60mL)に注いだ。水相を、酢酸エチル(30mL×4)で抽出した。組み合わされた有機相を、鹹水(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、淡黄色固体としてメチル6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−8−メトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩(1.7g、粗製)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
LCMS:(M−17):551.3、(M+23):591.2@1.240分(HO中5〜95%ACN、2.0分)。
ステップ13:6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−8−メトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸
THF(20mL)およびHO(5mL)中のメチル6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−8−メトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸(1.70g、2.99mmol、1当量)の溶液に、LiOH?HO(503.00mg、11.99mmol、4.01当量)を25℃で添加した。溶液を、60℃で6時間撹拌した。反応混合物を、水(50mL)で希釈した。溶液を、HCl水溶液(2N)でpH=3に調整した。次いで、溶液を、EtOAc(20mL×3)で抽出した。組み合わされた有機層を、鹹水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾過されたものを、減圧下で濃縮して、淡黄色固体として6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−8−メトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸(1.7g、粗製)を得た。
LCMS:(M−17):537.3@1.218分(HO中5〜95%ACN、2.0分)。
SFC:(保持時間:3.54、3.72、4.03、4.28)。
ステップ14:6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド
6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−8−メトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸(1.70g、3.07mmol、1当量)、O−メチルヒドロキシルアミン、DCM(30mL)中の塩酸塩(768.02mg、9.20mmol、698.20uL、3当量)の溶液に、HOBt(620.98mg、4.60mmol、1.5当量)、EDCI(705.99mg、3.68mmol、1.2当量)およびTEA(1.40g、13.81mmol、1.92mL、4.5当量)を25℃で添加した。次いで、混合物を、25℃で24時間撹拌した。反応混合物を、水(100mL)で希釈した。溶液を、DCM(40mL×4)で抽出した。有機層を、鹹水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1から1/4)により精製して、淡黄色固体として6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(410mg、702.50μmol、22.92%収率)を得た。
ステップ15:(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,6,8b−トリヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミドおよび(1S,2S,3R,3aS,8bR)−1,6,8b−トリヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド
EtOH(5mL)およびEtOAc(5mL)中の6−ベンジルオキシ−1,8b−ジヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(410.00mg、702.50μmol、1当量)に、Pd(OH)/C(0.2g、20%純度)をN2下で添加した。懸濁液を、真空下で脱気し、H2で3回パージした。混合物を、H(15psi)下25℃で2時間撹拌した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、フィルターケーキをEtOAc(10mL×5)で洗浄した。濾液を、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物を、中性分取HPLCにより精製した(カラム:Waters Xbridge 150*25 5u、移動相:[水(10mM NHHCO)−ACN]、B%:15%〜35%、11分)。精製された生成物をキラルSFC(保持時間:P1:2.71分、P2:3.85分)で検査し、各異性体をキラルSFCによって分離してP1およびP2を得た。
化合物6:
白色固体としての(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,6,8b−トリヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1Hシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(75.6mg、153.19μmol、21.81%収率、100%純度:100%ee)。
LCMS:(M+H+):494.0@2.278分(HO中10〜80%ACN、4.5分)
H NMR:(400MHz、メタノール−d4)δ7.33(d、J=8.9Hz、2H)、7.15〜7.11(m、3H)、6.98(dd、J=3.5、5.9Hz、2H)、6.88(d、J=8.9 Hz、2H)、6.05(d、J=1.7Hz、1H)、5.99(d、J=1.8Hz、1H)、4.65(d、J=10.3Hz、1H)、3.96(d、J=12.6Hz、1H)、3.77(d、J=2.1Hz、6H)、3.43(s、3H)、2.82(dd、J=10.3、12.6Hz、1H)。
SFC:(保持時間:2.61、%ee:100%)。
旋光度:(−37.43°±1.65°、c=0.5g/100mLメタノールで希釈された、20℃)。
化合物7:
白色固体として得られた(1S,2S,3R,3aS,8bR)−1,6,8b−トリヒドロキシ−N,8−ジメトキシ−3a−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(74.1mg、149.76μmol、21.32%収率、99.74%純度、%ee:100%)。
LCMS:(M+H):494.0@2.277分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(400MHz、メタノール−d4)δ7.34(d、J=8.9Hz、2H)、7.17〜7.12(m、3H)、6.99(dd、J=3.4、6.0Hz、2H)、6.88(d、J=8.9Hz、2H)、6.05(d、J=1.7Hz、1H)、5.99(d、J=1.8 Hz、1H)、4.66(d、J=10.4 Hz、1H)、3.97(d、J=12.7Hz、1H)、3.78(d、J=1.2 Hz、6H)、3.44(s、3H)、2.82(dd、J=10.3、12.7Hz、1H)。
SFC:(保持時間:3.73、100%ee)。
旋光度:(33.14°±3.37°、c=0.5g/100mLメタノールで希釈された、20℃)。
実施例4.(1S,2S,3R,3aS,8bR)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物8)および(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物9)の合成
Figure 2021513963
ステップ1:メチル(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩
MeCN(30mL)およびAcOH(2.76g、45.89mmol、2.62mL、10当量)中のメチル(3aR,8bR)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−8b−ヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−1−オキソ−3−フェニル−2,3−ジヒドロシクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩(2.6g、4.59mmol、1当量)の攪拌された溶液に、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリド(7.24g、27.53mmol、6当量)を添加した。次いで、混合物を、25℃で3時間撹拌し、次いで氷水(50mL)に注いだ。水相を、酢酸エチル(20mL×4)で抽出した。合わせた有機相を、鹹水(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、淡黄色固体としてメチル(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩(2.6g、粗製)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
LCMS:(M−17):551.1および(M+Na+):591.1@1.277分(HO中5〜95%ACN、2.0分)。
ステップ2:(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸
THF(28mL)およびHO(7mL)中のメチル(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸塩(2.6g、4.57mmol、1当量)の溶液に、LiOH.HO(767.00mg、18.28mmol、4.00当量)を25℃で添加した。溶液を、60℃で12時間撹拌した。反応混合物を、水(50mL)で希釈した。溶液を、HCl水溶液(2N)でpH=3に調整した。次いで、結果溶液を、EtOAc(20mL×5)で抽出した。組み合わされた有機層を、鹹水(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮して、淡黄色固体として(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸(2.5g、粗製)を得た。粗生成物を、さらなる精製を伴わない次のステップで直接使用した。
LCMS:(M−17):537.4(1.216分)(HO中5〜95%ACN、2.0分)。
ステップ3:(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド
DCM(30mL)中の(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボン酸(2.5g、4.51mmol、1当量)、O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.13g、13.51mmol、1.03mL、3.00当量)の溶液に、HOBt(914.29mg、6.77mmol、1.5当量)、EDCI(1.04g、5.40mmol、1.2当量)およびTEA(2.05g、20.26mmol、2.82mL、4.49当量)を窒素下25℃で添加した。次いで、混合物を、25℃で12時間撹拌した。反応混合物を、水(50mL)で希釈した。溶液を、DCM(20mL×4)で抽出した。有機層を、鹹水(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を、減圧下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1から1/4)によって精製して、白色固体として(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(1.9g、3.21mmol、71.29%収率、98.72%純度)を得た。
LCMS:(M+H+):584.3@1.153分(HO中5〜95%ACN、2.0分)。
HPLC:3.532分(HO中10〜80%ACN、5.2分)。
キラルSFC:保持時間:(ピーク1:3.50、ピーク2:3.67)。
ステップ4:1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド
EtOH(5mL)およびTHF(5mL)中の(1R,3aR,8bS)−3a−(4−ベンジルオキシフェニル)−1,8b−ジヒドロキシ−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(0.6g、1.03mmol、1当量)の溶液に、N下でPd(OH)/C(1.03mmol、20%純度)を添加した。懸濁液を、真空下で脱気し、H2で3回パージした。混合物を、H(15psi)下25℃で5時間撹拌した。反応混合物をセライトのパッドを通して濾過し、フィルターケーキをTHF(10mL×4)およびEtOH(10mL×4)で洗浄した。濾液を、減圧下で濃縮して、粗生成物を得た。残留物を、分取TLC(メタノール/酢酸エチル=20/1)により精製して、2つの生成物(生成物1:180mg、生成物2:280mg)を得た。各生成物を、中性分取HPLCでさらに精製して(生成物1:カラム:Agela Durashell C18 150*25 5u、移動相:[水(10mM NHHCO)−ACN]、B%:25%−%、10分、生成物2:カラム:Agela Durashell C18 150*25 5u、移動相:[水(10mM NHHCO)−ACN]、B%:23%〜53%、10分)、精製された生成物を得た。
生成物1:
白色固体としての1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−N,6,8−トリメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(130mg粗製、15mg純粋)。
LCMS:(M+H+):494.1@2.313分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(400MHz、DMSO−d6)δ11.12(br s、1H)、9.03(s、1H)、7.08〜7.02(m、2H)、7.01〜6.95(m、1H)、6.92〜6.85(m、4H)、6.42(d、J=8.7Hz、2H)、6.27(d、J=1.7 Hz、1H)、6.12(d、J=1.7Hz、1H)、4.96(s、1H)、4.62(d、J=3.3 Hz、1H)、4.56(br s、1H)、4.14(d、J=14.2 Hz、1H)、3.78(s、3H)、3.75(s、3H)、3.55(dd、J=5.5、14.2Hz、1H)、3.49(s、3H)。
生成物2:
白色固体として1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(115.3mg、248.77μmol、24.20%収率、100%純度)。
LCMS:(M+H+):464.1@2.235分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(400MHz、DMSO−d6)δ8.98(s、1H)、7.63(br s、1H)、7.07〜7.00(m、2H)、6.99〜6.88(m、5H)、6.40(d、J=8.4Hz、2H)、6.24(s、1H)、6.09(s、1H)、4.88(s、1H)、4.61(d、J=3.1Hz、1H)、4.57〜4.52(m、1H)、4.11(d、J=14.1Hz、1H)、3.77(s、3H)、3.73(s、3H)。
ステップ5:(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物8)および
(1S,2S,3R,3aS,8bR)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(化合物9)
以前のステップからの生成物2のエナンチオマーの分離:ステップ5a:キラルSFC(装置:Thar SFC80分取SFC、カラム:Chiralcel OJ−H 250*30mm内径5u、移動相:COについてはA、MeOH(0.1%NHO)についてはB、勾配:B%=30%、流速:65g/分、波長:220nm、カラム温度:40℃、システム背圧:100bar)は、化合物9(Rt:2.766分、18mg)、部分的に分離した化合物8(Rt:3.040分、15mg)、ならびに化合物8および化合物9の20mgの混合物を与えた。
ステップ5b:ステップ5aから部分的に分離された化合物8を、SFCによってさらに再度分離して(装置:Thar SFC80分取SFC、カラム:Chiralpak IC−H 250*30mm内径5u、移動相:COについてはA、EtOH(0.1%NHO)についてはB、勾配:B%=42%、流速:70g/分、波長:220nm、カラム温度:40℃、システム背圧:100bar)、化合物9(Rt:2.766分、2mg)、および化合物8(Rt:3.040分、7mg)を得た。
ステップ5c:ステップ5aからの化合物9および化合物8の20mgの混合物を、SFCによって再度分離して(装置:Thar SFC80分取SFC、カラム:Chiralpak IC−H 250*30mm内径5u、移動相:COについてはA、EtOH(0.1%NHO)についてはB、勾配:B%=42%、流速:70g/分、波長:220nm、カラム温度:40℃、システム背圧:100bar)、化合物9(Rt:2.766分、6.5mg)、および化合物8(Rt:3.040分、3.1mg)を得た。
合計で26.5mgの化合物9および25.1mgの化合物8を、得た。
化合物8:
(1R,2R,3S,3aR,8bS)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(25.1mg、54.16μmol、27.9%収率)を、白色固体として得た。
LCMS:(M+H+):464.0@2.215分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(400MHz、アセトニトリル−d3)δ7.14〜6.98(m、8H)、6.84(s、1H)、6.53(d、J=8.7Hz、2H)、6.47(br s、1H)、6.26(d、J=1.8Hz、1H)、6.16(d、J=1.8Hz、1H)、5.79(br s、1H)、4.68(d、J=4.0Hz、1H)、4.21(d、J=14.2Hz、1H)、3.88〜3.79(m、9H)、3.05(s、1H)。
キラルSFC:(保持時間:3.04、100%ee)。
旋光度:(−71.88°±13.08°、c=0.5g/100mLメタノールで希釈された、20℃)。
化合物9:
白色固体として(1S,2S,3R,3aS,8bR)−1,8b−ジヒドロキシ−3a−(4−ヒドロキシフェニル)−6,8−ジメトキシ−3−フェニル−2,3−ジヒドロ−1H−シクロペンタ[b]ベンゾフラン−2−カルボキサミド(26.5mg、57.2μmol、27.9%収率)を得た。
LCMS:(M+H+):464.0@2.215分(HO中10〜80%ACN、4.5分)。
H NMR:(400MHz、アセトニトリル−d3)δ7.14〜7.00(m、8H)、6.84(br s、1H)、6.53(d、J=8.7Hz、2H)、6.47(br s、1H)、6.26(d、J=1.8Hz、1H)、6.17(d、J=2.0 Hz、1H)、5.78(br s、1H)、4.69(d、J=5.6Hz、1H)、4.21(d、J=14.2Hz、1H)、3.89〜3.78(m、9H)、3.06(br s、1H)。
キラルSFC:(保持時間:2.766、98.6%ee)。
旋光度:(66.27°±8.51°、0.5g/100mLメタノールで希釈された、20℃)。
実施例5.インビトロでの生物活性の評価。
本発明の化合物の生物活性を、いくつかのアッセイにおいて評価した。癌および正常細胞株MOLT−4(ヒト急性リンパ芽球性白血病[ALL])およびMRC−5(ヒト肺線維芽細胞)をそれぞれ使用した細胞生存率アッセイでは、細胞生存率を、さまざまな濃度への72時間の曝露後、生存能力を評価するためのPromegaからの細胞力価グロー(cell titer glow)試薬を使用して評価した。化合物1は5.3nMのIC50でT−ALL細胞を殺した一方、IC50は非癌細胞に対して1000nM超であった。
KOPTK1細胞、マウスT細胞ALL細胞株を使用する細胞生存率アッセイでは、化合物1は50nMのIC50を有し、化合物8および9のラセミ混合物は10nMのIC50を有した。
図1A、1B、1C、および1Dは、(A)DHL6細胞、(B)Jurkat細胞、(C)DoHH2細胞、および(D)LY8細胞を使用する細胞生存率アッセイにおける(−)−CR31Bおよび(+)−CR31Bと比較された、本発明の化合物の活性を示す。図2は、DHL8細胞を使用した活性を示す。以下の表は、各リンパ腫および白血病細胞型のIC50(nMで)を報告する。
Figure 2021513963
図3は、KOPTK1 T−ALL細胞株に対する本発明のさまざまな化合物の細胞生存率アッセイ結果を示す。
実施例6.G−四重鎖媒介性翻訳に対する活性
図4Aおよび4Bは、本発明の化合物によるG−四重鎖媒介性翻訳の阻害に対するアッセイの結果を示す。(CGG) 12ヌクレオチドモチーフ(GQ)の4つのタンデムリピートまたは長さおよびGC含有量(ランダム)について一致したランダム配列を、RenillaルシフェラーゼプラスミドpGL4.73の5’UTRへとクローニングした。空のホタルルシフェラーゼプラスミドpGL4.13またはHCV−IRESホタルを、内部対照として使用した。製造元の指示に従って、Dual−Luciferaseレポーターアッセイシステム(Promega E1960)を使用して、ルシフェラーゼアッセイを、実行した。
GQ配列は、以下のとおりである(太字で):
Figure 2021513963

GC含有量に一致したランダム配列:
CTAGGGCGCACGTACTTCGACAACGTCAGCGTTCAGCGTTCCAACGTCAGCGTACAGCGATCCAACGTCAGCGTTCTGCGCTACAACGTCAGCGTATCCGCGTAGCACA(配列番号:2)。
実施例7.インビボでの本発明の化合物の生物活性
図5は体積による腫瘍の成長を示し、図6は本発明の化合物を受けた腫瘍担持動物の体重を示す。6〜8週齢の雌のNSGマウスにKOPT−K1、500万細胞/マウス皮下片側腹部にマトリゲルを注射し、次いで(−)−CR−31−B、0.25mg/kgを静脈内投与した。月曜日、水曜日、金曜日の2週間、または同じ投与レジメンに従う化合物1、0.25、0.5、1.0、もしくはは3.0mg/kg静脈内。ビヒクルは、10%カプチゾールであった。腫瘍が約100mm3に達した際に、薬物治療(n=5/群)を、開始した。
マウス体重(図6)および腫瘍体積(図5)を、2回/週測定した。
本明細書に記載されるものに加えて、本発明のさまざまな修正は、前述の説明から当業者には明らかであろう。かかる修正は、添付の特許請求の範囲内に含まれることも意図される。本出願で引用されたすべての特許、特許出願、およびジャーナル文献を含む各参照文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (31)

  1. 式(I)によって表される化合物であって、
    Figure 2021513963
    式中、
    、R、およびRは、各々独立してH、アルキル、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、もしくは(CO)−アルキル、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩であり、R、R、およびRのうち少なくとも1つは、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩であるか、
    およびRは、各々独立して、H、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)−アルキル、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、NH(CO)−アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
    は、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)−アルキル、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、NH(CO)−アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
    は、アリールまたはヘテロアリールであり、アリールおよびヘテロアリールは、任意選択で、アルキル、ハロ、ニトロ、OH、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、およびNRで置換され、
    およびRは、各々独立して、H、OH、アルキル、ハロ、O−アルキル、SH、S−アルキル、CN、ハロアルキル、O−ハロアルキル、NR、(CO)OH、(CO)O−アルキル、SONR、(CO)NR、またはNH(CO)−アルキルであり、
    10は、H、アルキル、(CO)−アルキル、または(CO)NRであり、
    11およびR12は、各々独立して、H、OH、アルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルアルキルオキシ、アリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、アリールオキシ、またはヘテロアリールオキシであり、
    およびRは、各々、Hもしくはアルキルであるか、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成し、
    nは0〜4の整数である、化合物、
    あるいはその薬学的に許容される塩。
  2. 11がHである、請求項1に記載の化合物。
  3. 11およびR12の両方がHである、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  4. 11がHであり、R12がアルキルオキシまたはシクロアルキルオキシである、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  5. 11がHであり、R12がOMeである、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  6. が、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. がHである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. がHである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が−P(O)(OH)(OH)もしくは−CH−P(O)(OH)(OH)、またはそれらの薬学的に許容される塩である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  11. が、H、−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)、−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、−CH−P(O)(O−アルキル)(O−アルキル)、または−P(O)(OH)(OH)、−CH−P(O)(OH)(OH)、−P(O)(OH)(O−アルキル)、もしくは−CH−P(O)(OH)(O−アルキル)の薬学的に許容される塩である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. がHである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  13. がアルキルである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  14. がメチルである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  15. およびRがHであり、nが0である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 10がHである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. がHであり、RがOHである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
  18. 前記式(I)の化合物が、式(II)の化合物によって表される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
    Figure 2021513963
  19. 12が、HまたはOMeである、請求項18に記載の化合物。
  20. 前記式(I)の化合物が、式(III)の化合物によって表される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
    Figure 2021513963
  21. 12がOMeである、請求項20に記載の化合物。
  22. 12がHである、請求項20に記載の化合物。
  23. 前記式(I)の化合物が、式(IV)の化合物
    Figure 2021513963

    またはその薬学的に許容される塩によって表される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
  24. 12が、アルキルオキシまたはシクロアルキルオキシである、請求項23に記載の化合物。
  25. 12がOMeである、請求項23に記載の化合物。
  26. 前記式(I)の化合物が、式(V)の化合物によって表される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
    Figure 2021513963
  27. 前記式(I)の化合物が、式(VI)の化合物によって表される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
    Figure 2021513963
  28. 前記化合物が、
    Figure 2021513963
    である、請求項1に記載の化合物。
  29. 請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤または担体と、を含む、薬学的組成物。
  30. 対象における癌または異常増殖性疾患の再発を予防するか、治療するか、または介入する方法であって、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物または請求項29に記載の薬学的組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
  31. 前記癌が、T細胞急性リンパ芽球性白血病、小細胞肺癌、腎細胞癌、頭頸部の扁平上皮癌、神経芽腫、膵臓癌、形質転換濾胞性リンパ腫、マンテル細胞リンパ腫、乳癌、卵巣癌、肝細胞癌、非小細胞肺癌、胃癌、ユーイング肉腫、または肺腺癌である、請求項30に記載の方法。
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