JP2021510641A - 装飾部材およびその製造方法 - Google Patents

装飾部材およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021510641A
JP2021510641A JP2020535590A JP2020535590A JP2021510641A JP 2021510641 A JP2021510641 A JP 2021510641A JP 2020535590 A JP2020535590 A JP 2020535590A JP 2020535590 A JP2020535590 A JP 2020535590A JP 2021510641 A JP2021510641 A JP 2021510641A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
axis
decorative
equation
decorative member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020535590A
Other languages
English (en)
Inventor
スク ソン、ジン
スク ソン、ジン
ハン、サンチョル
チャン キム、ヨン
チャン キム、ヨン
ホ、ナンスラ
ウー ション、ジョン
ウー ション、ジョン
ジョ、ピルソン
Original Assignee
エルジー・ケム・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エルジー・ケム・リミテッド filed Critical エルジー・ケム・リミテッド
Publication of JP2021510641A publication Critical patent/JP2021510641A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B44DECORATIVE ARTS
    • B44FSPECIAL DESIGNS OR PICTURES
    • B44F7/00Designs imitating three-dimensional effects
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B44DECORATIVE ARTS
    • B44FSPECIAL DESIGNS OR PICTURES
    • B44F1/00Designs or pictures characterised by special or unusual light effects
    • B44F1/02Designs or pictures characterised by special or unusual light effects produced by reflected light, e.g. matt surfaces, lustrous surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B3/00Layered products comprising a layer with external or internal discontinuities or unevennesses, or a layer of non-planar shape; Layered products comprising a layer having particular features of form
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B33/00Layered products characterised by particular properties or particular surface features, e.g. particular surface coatings; Layered products designed for particular purposes not covered by another single class
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B44DECORATIVE ARTS
    • B44FSPECIAL DESIGNS OR PICTURES
    • B44F1/00Designs or pictures characterised by special or unusual light effects
    • B44F1/02Designs or pictures characterised by special or unusual light effects produced by reflected light, e.g. matt surfaces, lustrous surfaces
    • B44F1/04Designs or pictures characterised by special or unusual light effects produced by reflected light, e.g. matt surfaces, lustrous surfaces after passage through surface layers, e.g. pictures with mirrors on the back
    • B44F1/045Designs or pictures characterised by special or unusual light effects produced by reflected light, e.g. matt surfaces, lustrous surfaces after passage through surface layers, e.g. pictures with mirrors on the back having mirrors or metallic or reflective layers at the back side
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B44DECORATIVE ARTS
    • B44FSPECIAL DESIGNS OR PICTURES
    • B44F1/00Designs or pictures characterised by special or unusual light effects
    • B44F1/08Designs or pictures characterised by special or unusual light effects characterised by colour effects
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2307/00Properties of the layers or laminate
    • B32B2307/40Properties of the layers or laminate having particular optical properties
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B2451/00Decorative or ornamental articles

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

本出願は、基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが0.15以上であることを特徴とする装飾部材に関する。

Description

本出願は、2018年1月8日付で韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10‐2018‐0002278号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に組み込まれる。
本発明は、装飾部材およびその製造方法に関する。具体的に、本発明は、モバイル機器や電子製品に用いられるのに適した装飾部材およびその製造方法に関する。
携帯電話、種々のモバイル機器、家電製品は、製品の機能以外にも、製品のデザイン、例えば、色相、形態、パターンなどが、顧客の製品の価値付与において大きな役割を果している。デザインによって、製品の選好度および価格も左右されている。
一例として、携帯電話の場合、様々な色相と色感を様々な方法により実現して製品に適用している。携帯電話のケース素材自体に色を付与する方式や、色と模様を実現した装飾フィルムをケース素材に付着してデザインを付与する方式が用いられている。
従来の装飾フィルムにおいて、色相の発現は、印刷、蒸着などの方法により実現しようとしていた。また、印刷や蒸着などの方法により、文字や画像を背景色と異なる色で表現していた。しかし、異種の色相を単一面に表現する場合には、2回以上印刷しなければならず、立体パターンに多様な色を加えようとする場合は、現実的に実現が困難であった。また、従来の装飾フィルムは、見る角度が変わっても色相が固定されており、やや変化があるとしても、色感差の程度に限定されていた。
本発明は、装飾部材から観察者の目までの実際の距離と、観察者が視覚的に感じる距離が異なり、装飾部材の物理的な表面構造と異なって奥行き感のある表面特性を感じることができる装飾部材を提供することをその目的とする。
本発明の一実施態様は、基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
Figure 2021510641
とし、前記探知手段の中心から前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点までの距離をDvとしたときに、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが0.15以上であることを特徴とする、装飾部材を提供する。
[式1]
δ1m=|Δh|max/Dv
前記式1中、|Δh|maxは、下記式2で表されるΔhの最大値であり、
[式2]
Figure 2021510641
前記式2中、Δdは下記式3で表され、
[式3]
Figure 2021510641
式3中、
Figure 2021510641
は、前記探知手段の中心と、前記探知手段により探知される前記装飾層上のy軸上の一地点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す視野角であり、
Figure 2021510641
は、それぞれ下記式4および式5で表され、
[式4]
Figure 2021510641
[式5]
Figure 2021510641
前記式4および式5中、
Figure 2021510641
は、それぞれ視野角
Figure 2021510641
での角輝度であり、
前記式2中、
Figure 2021510641
は、下記式6の範囲を満たし、
[式6]
Figure 2021510641
前記式6中、
Figure 2021510641
は、それぞれ
Figure 2021510641
の最小値と最大値である。
本発明の他の一実施態様は、上述の実施態様において、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式11で表される奥行き感パラメータ値δ1bが3以上である装飾部材を提供する。
[式11]
δ1b=|Δh'|max/Dv
前記式11中、|Δh'|maxは、下記式12で表されるΔh'の最大値であり、
[式12]
Figure 2021510641
前記式12中、Δd'は、下記式13で表され、
[式13]
Figure 2021510641
式13中、
Figure 2021510641
はそれぞれ、前記探知手段が視野角
Figure 2021510641
で認識した前記装飾層上の一地点までの角輝度の差によって認識される距離であって、それぞれ下記式14および式15で表され、
[式14]
Figure 2021510641
[式15]
Figure 2021510641
前記式14および式15中、
Figure 2021510641
、および
Figure 2021510641
は、それぞれ視野角
Figure 2021510641
での角輝度である。
本発明の他の一実施態様は、上述の実施態様において、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上である装飾部材を提供する。
[式21]
δ=|Δd'|max/Dv
前記式21中、
|Δd'|maxにおいて、Δd'は、前記式13で表される。
本発明の他の一実施態様は、上述の実施態様において、前記中心視野角
Figure 2021510641
中、
Figure 2021510641
値による角輝度グラフの勾配を角輝度で除した値の絶対値が0.025以上である点が1つ以上存在する、装飾部材を提供する。この際、角度単位は°とする。
本発明の他の一実施態様は、基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
Figure 2021510641
とし、前記探知手段の中心から前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点までの距離をDvとしたときに、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上であることを特徴とする、装飾部材を提供する。
[式21]
δ=|Δd'|max/Dv
前記式21中、
|Δd'|maxは、下記式13で表されるΔd'の最大値である。
本発明の他の一実施態様は、基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
Figure 2021510641
としたときに、前記中心視野角
Figure 2021510641
中、
Figure 2021510641
値による角輝度グラフの勾配を角輝度で除した値の絶対値が0.025以上である点が1つ以上存在する、装飾部材を提供する。この際、角度単位は°とする。
本発明の他の一実施態様は、上述の実施態様において、前記装飾層が、前記基材上に備えられた光反射層を含むか、前記基材上に備えられた光吸収層を含むか、前記基材上に備えられた光反射層および前記光反射層上に備えられた光吸収層を含むか、前記基材上に備えられた光吸収層および前記光吸収層上に備えられた光反射層を含む、装飾部材を提供する。
本発明の他の一実施態様は、上述の実施態様において、前記装飾部材が、装飾フィルムまたはモバイル機器または電子製品のケースである装飾部材を提供する。
本明細書に記載の実施態様によると、装飾部材から探知手段までの実際の距離と、探知手段が視覚的に感じる距離が異なり、装飾部材の物理的な表面構造と異なって奥行き感のある表面特性を感じることができる装飾部材を提供しようとする。
特に、前記装飾部材の装飾層を、1層または2層以上の光反射層、および/または1層または2層以上の光吸収層を含む構造と形成することで、外部光が入射する時の入射経路と、反射する時の反射経路のそれぞれで光反射および/または光吸収がなされ、各表面で発生する反射光の間に強め合う干渉および弱め合う干渉現象が生じる。上記のような入射経路と反射経路における光吸収と、強め合う干渉および弱め合う干渉の現象により、特定の色相が発現されることができる。また、発現される色相は厚さ依存性を有しているため、同じ物質構成を有する場合にも、その厚さによって色相を変化させることができる。したがって、同一面で、光反射層および/または光吸収層が厚さの異なる2以上の地点または領域を有するようにする場合、複数の色相発現が可能であり、立体パターンに色発現層を形成することで、立体パターンに種々の色相を実現することができる。
本発明の一実施態様に係る装飾部材の積層構造を例示した図である。 本発明の一実施態様に係る装飾部材の装飾層上のy軸、およびy軸の幅の中心点の位置を例示した図である。 本発明の一実施態様に係る装飾部材の奥行き感パラメータ値δ1mの計算模式図を示した図である。 本発明の一実施態様に係る装飾部材の視野角による角輝度分布を示した図である。 本発明の一実施態様に係る装飾部材の奥行き感パラメータ値を計算時に、|Δh|maxの計算模式図を示した図である。 本発明の一実施態様に係る装飾部材の奥行き感パラメータ値の計算時に、|Δd'|maxを示したグラフである。 本発明の一実施態様に係る装飾部材の奥行き感パラメータ値の計算時に、|Δh|maxを示したグラフである。 フィルムの種類毎の、視野角による奥行き感パラメータ値δ1mを示した図である。 (a)は、フィルムの種類毎の視野角による角輝度分布を示した図であり、(b)は、前記角輝度分布の勾配を角輝度で除した値を示した図である。 本発明の一実施態様に係る装飾部材の、2つの目による奥行き感パラメータ値δ1bの計算模式図を示した図である。 フィルムの種類毎の、視野角による奥行き感パラメータ値δ1bを示した図である。 本発明の一実施態様に係る装飾部材の、2つの目による奥行き感パラメータ値δの計算時に、|Δd'|maxの計算模式図を示した図である。 光反射層および光吸収層の構造での色相発現の作用原理を説明するための模式図である。 本発明の実施態様に係る装飾部材の積層構造を例示した図である。 本発明の実施態様に係る装飾部材の積層構造を例示した図である。 本発明の実施態様に係る装飾部材の積層構造を例示した図である。 本発明の実施態様に係る装飾部材の積層構造を例示した図である。 本発明の実施態様に係る装飾部材の光吸収層の上面の構造を例示した図である。 本発明の実施態様に係る装飾部材の光吸収層の上面の構造を例示した図である。 本発明の実施態様に係る装飾部材の光吸収層の上面の構造を例示した図である。 光吸収層の上面に実現可能なパターンを例示した図である。 光吸収層の厚さによって、色相が異なって発現されることを示した図である。 光吸収層の厚さによって、色相が異なって発現されることを示した図である。 光吸収層の厚さによって、色相が異なって発現されることを示した図である。 フィルムの種類毎の、視野角による奥行き感パラメータ値δを示した図である。 本発明のいくつの実施態様に係る装飾部材の積層構造を例示した図である。 実施例5で使用した非対称プリズムフィルムの角輝度を示した図である。 実施例5で使用した非対称プリズムフィルムの角輝度を示した図である。 実施例6で使用した非対称プリズムフィルムの角輝度を示した図である。 実施例6で使用した非対称プリズムフィルムの角輝度を示した図である。 光吸収層および光反射層について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。 パターン構造について示した図である。
以下で、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、「点」または「地点」とは、面積を有しない1つの位置を意味する。本明細書では、観察者により観察される特定位置を表示するために、または、光反射層または光吸収層の厚さが互いに異なる地点が2以上存在するという点を示すために、上記の表現が用いられる。
本明細書において、「領域」とは、一定面積を有する部分を表現する。例えば、前記装飾部材を地面におき、地面に垂直な方向に前記装飾部材の上面上で閉鎖区間を区画した時に、区画された閉鎖区間の前記装飾部材の上面の面積を意味する。
本明細書において、「面」または「領域」は、平面であってもよいが、これに限定されず、全部または一部が曲面であってもよい。例えば、垂直断面の形態が、円や楕円の弧の一部、波構造、ジグザグなどである構造が含まれ得る。
本明細書において、「傾斜面」とは、前記装飾部材を地面においた時に、地面を基準として上面が成す角度が0度超過90度以下である面を意味する。
本明細書において、ある層の「厚さ」とは、該当層の下面から上面までの最短距離を意味する。
本明細書において、「または」とは、他に定義しない限り、挙げられたものなどを選択的にまたは全て含む場合、すなわち、「および/または」の意味を表す。
本明細書において、「層」とは、該当層が存在する面積を70%以上覆っているものを意味する。好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上覆っているものを意味する。
本発明の一実施態様は、基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
Figure 2021510641
とし、前記探知手段の中心から前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点までの距離をDvとしたときに、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが0.15以上であることを特徴とする、装飾部材を提供する。
[式1]
δ1m=|Δh|max/Dv
前記式1中、|Δh|maxは、下記式2で表されるΔhの最大値であり、
[式2]
Figure 2021510641
前記式2中、Δdは、下記式3で表され、
[式3]
Figure 2021510641
式3中、
Figure 2021510641
は、前記探知手段の中心と、前記探知手段により探知される前記装飾層上のy軸上の一地点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す視野角であり、
Figure 2021510641
は、それぞれ下記式4および式5で表され、
[式4]
Figure 2021510641
[式5]
Figure 2021510641
前記式4および式5中、
Figure 2021510641
は、それぞれ視野角
Figure 2021510641
での角輝度であり、
前記式2中、
Figure 2021510641
は、下記式6の範囲を満たし、
[式6]
Figure 2021510641
前記式6中、
Figure 2021510641
は、それぞれ
Figure 2021510641
の最小値と最大値である。
本明細書において、+y軸とは、前記探知手段が装飾層を見る方向において、y軸の幅の中心点を基準として右側を+、左側を−とすることができるため、前記中心点の右側y軸を意味する。どの方向を+とし、どの方向を−とするかは重要ではないが、本明細書では混同を避けるために、中心点の右側を+y軸と定義する。すなわち、前記x軸−y軸の平面は、x軸−(+y)軸平面と、x軸−(−y軸)平面から構成されている。
本明細書において、前記
Figure 2021510641
が正数である場合、これは、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸の幅の中心点とを連結した線が、x軸−(+y)軸平面に存在することを意味する。これに対し、前記
Figure 2021510641
が負数である場合、これは、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸の幅の中心点とを連結した線が、x軸−(−y)軸平面に存在することを意味する。
図1および図2に、本発明の一実施態様に係る装飾部材の側面構造および上面構造をそれぞれ例示した。図1は、基材と装飾層が積層された側面構造を例示しており、この際、装飾層に垂直な方向がx軸である。図2は、装飾部材の装飾層側を示した図であって、装飾層の面内の何れか1つの方向をy軸と表示することができる。y軸は図2に例示した方向に限定されず、様々な方向から選択されることができる。
一例によると、y軸は、前記装飾層の縁のうち最も長い辺に水平または垂直な方向であることができる。
他の一例によると、y軸は、前記装飾層の縁のうち最も長い辺に垂直な方向、例えば、図2の第1の図のy軸であることができる。
前記y軸の幅の中心点とは、図2で赤色点で示したように、y軸の両端部から等しい距離にある点を意味する。
前記探知手段とは、装飾部材の形態および色相を視覚的に認知できるものであれば特に限定されず、人の目や、それと同様の役割を果たすことができる装置であることができる。
図3に、本発明の一実施態様に係る装飾部材の奥行き感パラメータ値δ1mを測定するための模式図を示した。図3において、前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向の幅方向をy軸、前記装飾層の面上で、前記y軸に垂直な幅方向をz軸(すなわち、z軸はx軸およびy軸の両方に垂直である)と言う。ここで、y軸方向の前記装飾層の幅をdとする。前記y軸方向の装飾層の幅とは、y軸の両端部間の距離を意味する。一例によると、dは前記装飾層の最短幅であることができる。例えば、前記装飾層が長方形状である場合、長方形の短い辺側の幅をdとすることができる。以下で、探知手段の中心と、探知手段により探知される装飾層上の一地点とを連結した線が+z軸と成す角をθ、x−y平面でx軸と成す角を
Figure 2021510641
と言及することができる。
図3のように、探知手段から距離Dvだけ離れている装飾部材の装飾層の表面の座標(0,y,z)地点から放出される波長がλである光の
Figure 2021510641
方向の角輝度(angular luminance)を
Figure 2021510641
としたときに、探知手段の中心位置は
Figure 2021510641
にあり、この地点と(0,y,z)とを連結する線の方向への角輝度が
Figure 2021510641
になる。この際の視野角は
Figure 2021510641
である。
上述の実施態様では、z軸方向への中心視野角θを特定値、例えば、θ=90°に固定し、角
Figure 2021510641
による奥行き感パラメータ値δ1mを定義した。
前記実施態様において、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、前記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが、0.15以上である。このように奥行き感パラメータ値を満たす場合、装飾部材の物理的な表面構造の有無および種類にかかわらず、奥行き感のある表面特性を感じることができる。
前記式2中、Δdは、前記探知手段により、視野角
Figure 2021510641
を有する装飾層の領域における目の解像度による最大視野角
Figure 2021510641
において角
Figure 2021510641
方向への角輝度の差によって認識される距離と、最小視野角
Figure 2021510641
において角
Figure 2021510641
方向への角輝度の差によって認識される距離との差(Δd)であって、下記式Aで表されることができる。
[式A]
Figure 2021510641
前記式A中、
Figure 2021510641
は、角
Figure 2021510641
方向への探知手段の解像度である。
目の解像度は、探知手段が2個以上の点を区分することができる能力を意味し、探知手段が人の目である場合、人によってやや変わり得るが、前記式1の値は、角解像度、すなわち、角分解能が小さくなるほど、特定値に収束するように定義されており、1°以内の角解像度では大きく変化しない。したがって、前記式3では、角解像度
Figure 2021510641
を0.3°と指定した。
前記式3中、
Figure 2021510641
はそれぞれ、前記探知手段が視野角
Figure 2021510641
で探知する前記装飾層上の一地点までの角輝度の差によって認識される距離である。
前記式4および式5中、
Figure 2021510641
は、それぞれ視野角
Figure 2021510641
での角輝度である。角輝度は、入射光D65光源の波長380nm≦λ≦780nmで、5nm間隔あるいはそれ以下で反射測定または光学シミュレーションにより計算されることができる。反射測定は、島津社のSolidSpec−3700、コニカミノルタのCM−2600d、CM−M6などを用いて測定してもよく、ハロゲンランプ(halogen lamp)、モノクロメータ(monochromator)、およびゴニオメータ(Goniometer)を用いて測定してもよい。光学シミュレーションは、入射光がD65標準光源である時にパターンで反射される角度毎の反射光を、380nm≦λ≦780nmの波長で5nm間隔あるいはそれ以下で計算することができる。また、角度毎の反射光は、
Figure 2021510641
の角度で5°間隔あるいはそれ以下で計算することができる。
上記条件を満たす角輝度が均一な装飾部材の表面から放出される波長がλである光の
Figure 2021510641
方向の角輝度を
Figure 2021510641
とし、視野角を
Figure 2021510641
に固定した時に、探知手段の中心を基準として
Figure 2021510641
方向にある装飾部材の装飾層の表面地点までの距離をrとすると、rは次の式Bおよび式Cにより得ることができる。
[式B]
Figure 2021510641
前記式Bから、下記式Cを導出することができる。
[式C]
Figure 2021510641
前記式Bおよび式Cと同様の方法により、前記式4および式5を導出した。
この際、rは、実際の距離ではなく、角輝度の差によって感じられる距離である。
視野角
Figure 2021510641
を中心とし、4つの点
Figure 2021510641
、および
Figure 2021510641
を頂点とする平面上の四角形の
Figure 2021510641
方向の高さ差は、次のように表現することができる。下記式Dは、角θ方向の高さ差であり、下記式Eは角
Figure 2021510641
方向の高さ差である。
[式D]
Figure 2021510641
[式E]
Figure 2021510641
視野角がθeである装飾部材の一地点において、θ方向の表面勾配は、下記式Fを満たし、視野角が
Figure 2021510641
である装飾部材の一地点において、
Figure 2021510641
方向の表面勾配は、下記式Gを満たす。
[式F]
Δd/Dv sinθe Δ(θe)=δr/Dv sinθe δ(θe)
[式G]
Figure 2021510641
式Fは、装飾部材の表面の一地点の実際の表面勾配ではなく、角輝度の差によって感じられるθ方向の表面勾配を表し、式Gは、装飾部材の表面の一地点の実際の表面勾配ではなく、角輝度の差によって感じられる
Figure 2021510641
方向の表面勾配を表す。
θ方向への中心視野角(θv)が90°である時に、
Figure 2021510641
方向への視野角
Figure 2021510641
による角輝度の分布の例を図4に示した。
装飾部材の表面のそれぞれの位置、すなわち、図3の赤色四角形で示した領域の高さ差Δdは、式Dおよび式Eにより計算されることができる。前記装飾層のy方向の幅がdであり、装飾部材の中心と、目などの探知装置(detector)の中心とを連結する中心視野角を
Figure 2021510641
に固定させた場合、装飾部材の前記装飾層表面上の
Figure 2021510641
方向の視野角
Figure 2021510641
の範囲は、下記式Hのように表されることができる。
[式H]
Figure 2021510641
前記式6は、上述の探知手段の角解像度
Figure 2021510641
を0.3°と指定したときに、y軸方向の幅d、および探知手段と装飾層との間の距離Dvを考慮して、視野角
Figure 2021510641
の最大値と最小値を求めたものである。この際、dは、装飾層のy軸方向の幅と定義したが、本発明では、装飾層の実際の幅がdではなく、dより大きい場合にも、幅がdである領域での物性を示すことができ、dよりやや小さい場合にも、上述の奥行き感パラメータ物性を示すことができる。例えば、dを100mmとしたときに、装飾層のy軸方向の幅が100mmよりも大きい場合には、少なくとも幅が100mmである領域では、上述の奥行き感パラメータ値を満たして示すことができる特性を有する。100mmは、人の目のような探知手段の通常の視野角またはモバイル機器の幅を考慮したものである。
Dv=500mmであり、
Figure 2021510641
であるときに、図4のような角輝度分布を有する装飾部材のΔdおよびΔhは、それぞれ図6および図7のように表されることができる。図5は、|Δh|maxが表す意味を示す模式図である。
図3の装飾部材の装飾層の表面から放出される角輝度が、前記装飾層の表面位置(y、z)値にかかわらず一定な条件は、下記のように提示されることができる。前記装飾層は、前記装飾層の全表面を2.5mm×2.5mmのサイズの基準面積に分けたときに、各基準面積から放出される波長λである光の角輝度が同一であると、下記のような条件を有することができる。下記条件は、上述の実施態様および後述の実施態様で適用可能である。
(1)前記装飾層は一次元に並べられるパターンを有し、前記パターンの一次元方向へのピッチは1mmより小さい。
(2)前記装飾層は二次元に並べられるパターンを有し、前記パターンの二次元方向へのそれぞれのピッチは1mmより小さい。
前記一次元に並べられるパターンとしては、プリズムとレンチキュラパターンのように、一方向(一次元)に繰り返される構造を含むパターンが挙げられ、前記二次元に並べられるパターンとしては、マイクロレンズアレイ(microlens array)のように、二方向(二次元)に繰り返される構造を含むパターンが挙げられるが、これらにのみ限定されるものではない。
Dv=500mmであることができる。Dvは、人の目のような探知手段が事物を識別して見る距離を考慮したものである。
一実施態様によると、前記装飾層の上面の高さ差が10μmより大きく、2mmより小さい。
一実施態様によると、前記中心視野角
Figure 2021510641
において、前記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが0.15以上である。
本発明の他の一実施態様は、上述の実施態様の装飾部材において、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式11で表される奥行き感パラメータ値δ1bが3以上である装飾部材を提供する。
[式11]
δ1b=|Δh'|max/Dv
前記式11中、|Δh'|maxは、下記式12で表されるΔh'の最大値であり、
[式12]
Figure 2021510641
前記式12中、Δd'は、下記式13で表され、
[式13]
Figure 2021510641
式13中、
Figure 2021510641
はそれぞれ、前記探知手段が視野角
Figure 2021510641
および
Figure 2021510641
で認識した前記装飾層上の一地点までの角輝度の差によって認識される距離であって、それぞれ下記式14および式15で表され、
[式14]
Figure 2021510641
[式15]
Figure 2021510641
前記式14および式15中、
Figure 2021510641
、および
Figure 2021510641
は、それぞれ視野角
Figure 2021510641
、および
Figure 2021510641
での角輝度である。
前記Δd'は、装飾部材上において特定の中心視野角
Figure 2021510641
で認識される最大高さ差である。
角θ方向への高さ差は下記式Jで表され、角
Figure 2021510641
方向への高さ差は下記式Kで表され、
[式J]
Figure 2021510641
[式K]
Figure 2021510641
式Jおよび式K中、
θおよび
Figure 2021510641
はそれぞれ、角θ方向および角
Figure 2021510641
方向への左目と右目の視野角の差であり、
Figure 2021510641
は、θおよび
Figure 2021510641
方向に発生する角輝度差によって右目が感じる距離であり、
Figure 2021510641
は、θおよび
Figure 2021510641
方向に発生する角輝度差によって左目が感じる距離である。
前記式11による奥行き感パラメータ値δ1bは、Dv=500mmであり、
Figure 2021510641
である場合に、探知手段が人の2つの目である場合の特性を反映したものである。この際、平均的な人の2つの目間の距離を考慮して、前記式13では、
Figure 2021510641
を50mmと指定する。
2つの目による奥行き感パラメータ値δ1bを導出するための模式図を、図10に例示した。
前記探知手段が人の2つの目である際に、装飾部材の表面の一地点と、2つの目の中心とを連結した線がz軸と成す角を視野角θe、x軸−y軸の平面でx軸と成す角を視野角
Figure 2021510641
と定義し、θは、左目と右目のθ方向の視野角の差であり、
Figure 2021510641
を左目と右目の
Figure 2021510641
方向の視野角の差と定義すると、下記式Lおよび式Mで表されることができる。
[式L]
Figure 2021510641
[式M]
Figure 2021510641
前記式Lおよび式M中、
Figure 2021510641
は、左目の中心と右目の中心とを連結するベクトルであり、
Figure 2021510641
は、z軸方向の単位ベクトルである。
左目と右目の中心の視野角を
Figure 2021510641
とすると、左目の視野角
Figure 2021510641
であり、右目の視野角
Figure 2021510641
である。左目と右目が感じるフィルム表面(0,y,z)地点までの距離をrl,rとすると、rl,rは次のように表される。
[式N]
Figure 2021510641
[式O]
Figure 2021510641
視野角
Figure 2021510641
を中心とし、4つの点
Figure 2021510641
を頂点とする平面上の領域の
Figure 2021510641
方向の高さ差Δd'は、それぞれ式Pおよび式Qで表されることができる。
[式P]
Figure 2021510641
[式Q]
Figure 2021510641
視野角がθeである装飾部材の一地点において、θ方向の表面勾配は下記式Rを満たし、視野角が
Figure 2021510641
である装飾部材の一地点において、
Figure 2021510641
方向の表面勾配は下記式Sを満たす。
[式R]
Figure 2021510641
[式S]
Figure 2021510641
式Rは、装飾部材の表面の一地点の実際の表面勾配ではなく、角輝度の差によって感じられるθ方向の表面勾配を表し、式Sは、装飾部材の表面の一地点の実際の表面勾配ではなく、角輝度の差によって感じられる
Figure 2021510641
方向の表面勾配を表す。
式11による奥行き感パラメータ値δ1bは、
Figure 2021510641
である際に、探知手段の角解像度
Figure 2021510641
の代わりに
Figure 2021510641
を導入したことを除き、奥行き感パラメータ値δ1mについての上述の実施態様の説明が適用可能である。
前記
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式11で表される奥行き感パラメータ値δ1bが3以上である場合、装飾層の物理的な表面特性ではない、奥行き感のある表面特性を得ることができる。
本発明の他の一実施態様は、上述の実施態様において、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上である、装飾部材を提供する。
[式21]
δ=|Δd'|max/Dv
前記式21中、
|Δd'|maxは、前記式13で表されるΔd'の最大値である。
|Δd'|maxは、探知手段により探知される前記装飾層のy軸上の点での角輝度差による距離差の最大値である。前記式21において、|Δd'|maxの意味を示す模式図を図12に示した。前記
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、下記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上である場合、装飾層の物理的な表面特性ではない、奥行き感のある表面特性を得ることができる。
本発明の他の一実施態様は、上述の実施態様の装飾部材において、前記中心視野角
Figure 2021510641
中、
Figure 2021510641
による角輝度グラフの勾配を角輝度で除した値の絶対値が0.025以上である点が1つ以上存在する、装飾部材を提供する。この際、角度単位は°とする。この場合、装飾層の物理的な表面特性ではない、奥行き感のある表面特性を得ることができる。
本発明の他の一実施態様は、基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
Figure 2021510641
とし、前記探知手段の中心から前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点までの距離をDvとしたときに、前記中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、前記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上であることを特徴とする、装飾部材を提供する。ここで、
Figure 2021510641
は、前記式6の範囲を満たすことができる。このような装飾部材は、装飾層の物理的な表面特性ではない、奥行き感のある表面特性を有することができる。
本発明の他の一実施態様は、基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
Figure 2021510641
としたときに、前記中心視野角
Figure 2021510641
中、
Figure 2021510641
による角輝度グラフの勾配を角輝度で除した値の絶対値が0.025以上である点が1つ以上存在する、装飾部材を提供する。この際、角度単位は°とする。このような装飾部材は、装飾層の物理的な表面特性ではない、奥行き感のある表面特性を有することができる。
さらなる実施態様によると、上述の実施態様において、前記装飾層は、前記基材上に備えられた光反射層を含むか、前記基材上に備えられた光吸収層を含むか、前記基材上に備えられた光反射層および前記光反射層上に備えられた光吸収層を含むか、前記基材上に備えられた光吸収層および前記光吸収層上に備えられた光反射層を含むことができる。図26に、装飾層の構造を例示した。
本発明の他の一実施態様によると、前記光反射層または光吸収層は、厚さが異なる2以上の地点を含むことを特徴とする。
本発明の他の一実施態様によると、前記光反射層または前記光吸収層は、厚さが異なる2以上の領域を含むことを特徴とする装飾部材を提供する。
一例において、前記装飾層が光反射層と光吸収層の積層構造を含む場合、光吸収層では、光の入射経路および反射経路で光吸収がなされ、また、光は光吸収層の表面、および光吸収層と光反射層との界面でそれぞれ反射し、2つの反射光が強め合う干渉または弱め合う干渉をすることになる。本明細書において、光吸収層の表面で反射される光は表面反射光、光吸収層と光反射層との界面で反射される光は界面反射光と表現されることができる。図13に、このような作用原理の模式図を示した。図13には、基材101、光反射層201、および光吸収層301が順に積層された構造を示しており、光反射層の下部に基材が位置しているが、必須のものではない。
図31を参照して、光吸収層と光反射層について説明する。図31の装飾部材には、光が入って来る方向を基準として、各層(layer)がLi−1層、L層、およびLi+1層の順に積層されており、Li−1層とL層との間に界面(interface)Iが位置し、L層とLi+1層との間に界面Ii+1が位置する。
薄膜干渉が起こらないように、各層に垂直な方向に特定波長を有する光を照射した時に、界面Iでの反射率を、下記数学式1で表することができる。
[数学式1]
Figure 2021510641
前記数学式1中、n(λ)は、i番目の層の波長(λ)による屈折率を意味し、k(λ)は、i番目の層の波長(λ)による消衰係数(extinction coefficient)を意味する。消衰係数は、特定波長で対象物質が光をどれくらい強く吸収するかを定義する尺度であって、定義は後述のとおりである。
前記数学式1を適用し、各波長で計算された界面Iでの波長毎の反射率の和をRとしたときに、Rは下記の数学式2のとおりである。
[数学式2]
Figure 2021510641
前記実施態様に係る構造の例示を図14および図15に示した。図14および図15において、光反射層201上に光吸収層301が備えられ、光吸収層は、互いに異なる厚さを有する2以上の地点を有する。図14によると、A地点とB地点での光吸収層301の厚さが異なる。図15によると、C領域とD領域での光吸収層301の厚さが異なる。
本出願の他の一実施態様によると、前記光吸収層は、上面が、傾斜角が0度超過90度以下の傾斜面を有する領域を1つ以上含み、前記光吸収層は、何れか1つの傾斜面を有する領域での厚さと異なる厚さを有する領域を1つ以上含む。
前記光反射層の上面の傾斜度のような表面特性は、前記光吸収層の上面と同一であることができる。例えば、光吸収層の形成時に蒸着方法を利用することで、光吸収層の上面が、光反射層の上面と同一の傾斜度を有することができる。
図16に、上面が傾斜面を有する光吸収層を含む装飾部材の構造を例示した。基材101、光反射層201、および光吸収層301が積層された構造であって、光吸収層301のE領域での厚さt1とF領域での厚さt2が異なる。
図16は、互いに向かい合う傾斜面、すなわち、断面が三角形である構造を有する光吸収層に関する。図16のように、互いに向かい合う傾斜面を有するパターンの構造では、同一の条件で蒸着を行っても、三角形構造の2つの面で光吸収層の厚さが異なる。したがって、1回の工程だけで、厚さが異なる2以上の領域を有する光吸収層を形成することができる。これにより、光吸収層の厚さによって発現色相が異なることになる。この際、光反射層の厚さが一定以上であると、色相の変化に影響を与えない。
本発明の他の一実施態様によると、前記光吸収層は、厚さが次第に変わる領域を1つ以上含む。図14によると、光吸収層の厚さが次第に変わる構造を例示されている。
本発明の他の一実施態様によると、前記光吸収層は、上面が、傾斜角が0度超過90度以下の傾斜面を有する領域を1つ以上含み、少なくとも1つの傾斜面を有する領域は、光吸収層の厚さが次第に変わる構造を有する。図17に、上面が傾斜面を有する領域を含む光吸収層の構造を例示した。図17のG領域とH領域は、両方とも光吸収層の上面が傾斜面を有し、光吸収層の厚さが次第に変わる構造を有する。
一例によると、前記光反射層または前記光吸収層は、傾斜角が1度〜90度の範囲内である第1傾斜面を有する第1領域を含み、上面が、前記第1傾斜面と傾斜方向が異なるか傾斜角が異なる傾斜面を有するか、上面が水平である第2領域をさらに含むことができる。この際、前記第1領域と前記第2領域で、光反射層または光吸収層の厚さが互いに異なることができる。
他の一例によると、前記光反射層または光吸収層は、傾斜角が1度〜90度の範囲内である第1傾斜面を有する第1領域を含み、上面が、前記第1傾斜面と傾斜方向が異なるか傾斜角が異なる傾斜面を有するか、上面が水平である2つ以上の領域をさらに含むことができる。この際、前記第1領域および前記2つ以上の領域での光反射層または光吸収層の厚さは、何れも互いに異なることができる。
本発明の他の一実施態様によると、前記光反射層または光吸収層が非対称構造のパターンを含むことができる。本明細書において、非対称構造とは、上面、側面、または断面で観察した時に、少なくとも1つの面で非対称構造を有することを意味する。このように非対称構造を有する場合、前記装飾部材は異色性を発現することができる。異色性とは、見る角度によって異なる色相が観測されることを意味する。
色の表現はCIE Labで表現可能であり、色差は、Lab空間での距離(ΔEab)を利用して定義されることができる。具体的に、
Figure 2021510641
であり、0<ΔEab<1の範囲内では、観察者が色差を認識することができない[参考文献:Machine Graphics and Vision 20(4):383−411]。したがって、本明細書では、異色性をΔEab>1と定義することができる。
本明細書の一実施態様において、前記光反射層、前記光吸収層、または前記光反射層と前記光吸収層の積層構造は、ΔEab>1の異色性を有することができる。
本明細書の一実施態様において、前記装飾部材は、ΔEab>1の異色性を有することができる。
本出願の他の一実施態様によると、前記光吸収層がパターンを含む場合、前記パターンは、対称構造、非対称構造、またはこれらの組み合わせであってもよい。
一例によると、前記光吸収層は対称構造のパターンをさらに含むことができる。対称構造としては、プリズム構造、レンチキュラレンズ構造などが含まれる。
本出願の他の一実施態様によると、前記光吸収層が非対称構造のパターンを含むことができる。
本明細書の一実施態様において、前記光吸収層は、非対称構造の断面を有する凸部または凹部形状を含む。
本明細書の一実施態様において、前記光吸収層は、非対称構造の断面を有する凸部形状を含む。
本明細書の一実施態様において、前記光吸収層は、非対称構造の断面を有する凹部形状を含む。
本明細書の一実施態様において、前記光吸収層は、非対称構造の断面を有する凸部形状および非対称構造の断面を有する凹部形状を含む。
本明細書において、「断面」とは、前記凸部または凹部を何れか一方向に切断した時の面を意味する。例えば、断面とは、前記装飾部材を地面上においたときに、前記地面に平行な方向または地面に垂直な方向に、前記凸部または凹部を切断した時の面を意味し得る。前記実施態様に係る装飾部材の光吸収層の凸部または凹部形状の表面は、地面に垂直な方向の断面の少なくとも1つが非対称構造を有することを特徴とする。
本明細書において、「非対称構造の断面」とは、断面の縁で構成された図形が、線対称性または点対称性を有しない構造であることを意味する。線対称性とは、ある図形を、一直線を中心に対称させたときに重なり合う特性を有することを意味する。点対称性とは、ある図形を、一点を基準として180度回転したときに、本来の図形に完全に重なり合う対称性を有することを意味する。ここで、前記非対称構造の断面の縁は、直線、曲線、またはこれらの組み合わせであってもよい。
本明細書の一実施態様において、前記非対称構造の断面を有する凸部または凹部形状は、少なくとも1つの断面が、傾斜角が異なるか、屈曲度が異なるか、辺の形態が異なる2以上の辺を含む。例えば、少なくとも1つの断面を構成する辺のうち2つの辺が、互いに傾斜角が異なるか、屈曲度が異なるか、辺の形態が異なる場合に、前記凸部または凹部は非対称構造を有することになる。
上記のように、光吸収層の表面に含まれる非対称構造の断面を有する凸部または凹部により、前記装飾部材が異色性を発現することができる。異色性とは、見る角度によって異なる色相が観測されることを意味する。色の表現は、CIE L*a*b*で表現可能であり、色差は、L*a*b*空間での距離(△Eab)を利用して定義されることができる。具体的に、色差は
Figure 2021510641
であり、0<△Eab<1の範囲内では、観察者が色差を認識することができない[参考文献:Machine Graphics and Vision 20(4):383−411]。したがって、本明細書では、異色性を△Eab>1と定義することができる。
本明細書の一実施態様において、前記装飾部材は、△E*ab>1の異色性を有する。具体的に、前記装飾部材の全体で、色座標CIE L*a*b*におけるL*a*b*の空間での距離である色差△Eabが1を超えることができる。
本明細書の一実施態様において、前記色発現層は、△E*ab>1の異色性を有する。具体的に、前記色発現層の色座標CIE L*a*b*におけるL*a*b*の空間での距離である色差△Eabが1を超えることができる。
本明細書の一実施態様において、前記非対称構造の断面を有する凸部または凹部形状は、少なくとも1つの断面が、傾斜角が異なるか、屈曲度が異なるか、辺の形態が異なる2以上の辺を含む。例えば、少なくとも1つの断面を構成する辺のうち2つの辺が、互いに傾斜角が異なるか、屈曲度が異なるか、辺の形態が異なる場合に、前記凸部または凹部は非対称構造を有することになる。
本明細書の一実施態様において、前記凸部または凹部の形状は、傾斜角が互いに異なる第1傾斜面および第2傾斜面を含む。
本明細書の一実施態様において、前記凸部または凹部の形状は、少なくとも1つの断面が、傾斜角が互いに異なる第1傾斜辺および第2傾斜辺を含む。前記第1傾斜辺および第2傾斜辺の形態は互いに同一でも異なってもよく、それぞれ直線状または曲線状である。
本明細書の一実施態様において、前記非対称構造の断面の縁は、直線、曲線、またはこれらの組み合わせである。
図32は、前記第1傾斜辺および前記第2傾斜辺の形態が直線状であるものを示す図である。各凸部形状は、第1傾斜辺を含む第1領域D1と、第2傾斜辺を含む第2領域D2と、を含む。前記第1傾斜辺および第2傾斜辺は直線状である。第1傾斜辺と第2傾斜辺が成す角度c3は、75度〜105度であることができる。第1傾斜辺と地面(基材)が成す角度c1と、第2傾斜辺と地面が成す角度c2は異なる。例えば、c1およびc2の組み合わせは、20度/80度、10度/70度、または30度/70度であることができる。
図33は、第1傾斜辺または第2傾斜辺の形態が曲線状であるものを示す図である。光吸収層の断面は凸部形状を有し、凸部形状の断面は、第1傾斜辺を含む第1領域E1と、第2傾斜辺を含む第2領域E2と、を含む。前記第1傾斜辺および第2傾斜辺の何れか1つ以上は、曲線状であることができる。例えば、第1傾斜辺と第2傾斜辺の両方が曲線状であってもよく、第1傾斜辺は直線状であり、第2傾斜辺は曲線状であってもよい。第1傾斜辺は直線状であり、第2傾斜辺は曲線状である場合、角度c1が角度c2より大きくすることができる。図33には、第1傾斜辺が直線状であり、第2傾斜辺が曲線状であるものを示している。曲線状を有する傾斜辺が地面と成す角度は、傾斜辺と地面が当接する地点から、第1傾斜辺と第2傾斜辺が接する地点まで任意の直線を引いたときに、その直線と地面が成す角度から計算されることができる。曲線状の第2傾斜辺は、光吸収層の高さによって屈曲度が異なり、曲線が曲率半径を有することができる。前記曲率半径は、凸部形状の幅(E1+E2)の10倍以下であることができる。図33の(a)は、曲線の曲率半径が凸部形状の幅の2倍であることを示したものであり、図33の(b)は、曲線の曲率半径が凸部形状の幅の1倍であることを示したものである。凸部の幅(E1+E2)に対する、曲率のある部分(E2)の割合は、90%以下であることができる。図33の(a)および(b)には、前記凸部の幅(E1+E2)に対する、曲率のある部分(E2)の割合が60%であることを示している。
本明細書において、前記傾斜辺の傾斜角は、前記傾斜面の傾斜角と同様に取り扱われることができる。
本明細書において、他に言及しない限り、「辺」は直線であってもよいが、これに限定されず、全部または一部が曲線であってもよい。例えば、辺は、円や楕円の弧の一部、波構造、ジグザグなどの構造を含み得る。
本明細書において、前記辺が円や楕円の弧の一部を含む場合、その円や楕円は、曲率半径を有することができる。前記曲率半径は、曲線の極めて短い区間を円弧に換算したときに、円弧の半径と定義されることができる。
本明細書において、凸部の傾斜角は、凸部の傾斜面と光吸収層の水平面が成す角度を意味し得る。本明細書において特に言及しない限り、図面上において第1傾斜面は、凸部の左側傾斜面と定義することができ、第2傾斜面は、凸部の右側傾斜面を意味し得る。
本明細書において、他に言及しない限り、「傾斜辺」は、前記装飾部材を地面においたときに、地面に対して辺が成す角度が0度超過90度以下である辺を意味する。この際、辺が直線である場合は、直線と地面が成す角度を測定することができる。辺に曲線が含まれている場合は、前記装飾部材を地面においたときに、前記辺のうち地面と最も近い地点と、前記面のうち地面から最も遠い地点とを最短距離で連結した直線が地面と成す角度を測定することができる。
本明細書において、他に言及しない限り、「傾斜面」は、前記装飾部材を地面においたときに、地面に対して面が成す角度が0度超過90度以下である面を意味する。この際、面が平面である場合は、平面と地面が成す角度を測定することができる。面に曲面が含まれている場合は、前記装飾部材を地面においたときに、前記面のうち地面と最も近い地点と、前記面のうち地面から最も遠い地点とを最短距離で連結した直線が地面と成す角度を測定することができる。
本明細書において、他に言及しない限り、「傾斜角」とは、前記装飾部材を地面においたときに、前記光吸収層を構成する面または辺が地面と成す角度であって、0度超過90度以下である。または、光吸収層を構成する面または辺が地面に接する地点(a')と、光吸収層を構成する面または辺が地面から最も遠く離れた地点(b')とを互いに連結したときに生じる線分(a'−b')と地面が成す角度を意味し得る。
本明細書において、他に言及しない限り、「屈曲度」とは、辺または面の連続した地点での接線の勾配の変化程度を意味する。辺または面の連続した地点での接線の勾配の変化が大きいほど、屈曲度が大きい。
本明細書において、前記凸部は凸部単位体形状であり、前記凹部は凹部単位体形状であることができる。前記凸部単位体形状または凹部単位体形状は、2つの傾斜辺(第1傾斜辺および第2傾斜辺)を含む形状を意味し、3つ以上の傾斜辺を含む形状ではない。図36を参照すると、円C1の凸部P1は、第1傾斜辺および第2傾斜辺を含む1つの凸部単位体形状である。しかし、円C2に含まれる形状は、凸部単位体形状を2つ含むものである。前記第1傾斜辺は、それぞれ凸部または凹部の左側傾斜辺と定義することができ、前記第2傾斜辺は、それぞれ凸部または凹部の右側傾斜辺を意味し得る。
本明細書の一実施態様において、前記第1傾斜面と第2傾斜面が成す角度は、80度〜100度の範囲内であることができる。前記角度は、具体的に、80度以上、83度以上、86度以上、または89度以上であり、100度以下、97度以下、94度以下、または91度以下であることができる。前記角度は、第1傾斜面と第2傾斜面からなる頂点の角度を意味し得る。前記第1傾斜面と第2傾斜面が互いに頂点を成さない場合は、前記第1傾斜面と第2傾斜面を仮想で延ばして頂点を成すようにした状態の頂点の角度を意味し得る。
本明細書の一実施態様において、前記凸部の第1傾斜面の傾斜角と第2傾斜面の傾斜角との差は、30度〜70度の範囲内であることができる。前記第1傾斜面の傾斜角と第2傾斜面の傾斜角との差は、例えば、30度以上、35度以上、40度以上、または45度以上であり、70度以下、65度以下、60度以下、または55度以下であることができる。第1傾斜面と第2傾斜面の傾斜角の差が前記範囲内である場合、方向による色表現の実現の点から有利である。すなわち、傾斜辺の傾斜角の差が前記範囲内である場合、第1傾斜辺および第2傾斜辺にそれぞれ形成された光吸収層の厚さが異なることになり、これにより、同一の方向から装飾部材を見た時に、異色性がさらに大きくなることができる(下記表1参照)。
Figure 2021510641
本明細書の一実施態様において、前記凸部または凹部形状の断面は、三角形または四角形の多角形の形態であることができる。図34は、前記凸部形状が四角形の形態であるものを示した図である。前記四角形の形態は、一般的な四角形の形態であることができ、各傾斜辺の傾斜角が互いに異なるものであれば、特に制限されない。前記四角形の形態は、三角形の一部を切断して残った形態であることができる。例えば、一対の対辺が平行な四角形である台形、または互いに平行な対辺の対が存在しない四角形の形態であることができる。凸部形状は、第1傾斜辺を含む第1領域F1と、第2傾斜辺を含む第2領域F3と、第3傾斜辺を含む第3領域F2と、を含む。第3傾斜辺は、地面に平行であってもよく、平行ではなくてもよい。例えば、四角形の形態が台形である場合、第3傾斜辺は地面に平行である。第1傾斜辺〜第3傾斜辺の何れか1つ以上は曲線状であることができ、曲線状についての内容は上述のとおりである。F1+F2+F3を全て合わせた長さが、凸部形状のピッチと定義されることができ、ピッチについての内容は上述のとおりである。
図37は、凸部形状の形態を決定する方法を示した図である。例えば、凸部形状は、ABO1三角形状の特定領域を除去した形態であることができる。前記除去される特定領域を決定する方法は、下記のとおりである。傾斜角c1およびc2についての内容は上述のとおりである。
1)AO1線分をL1:L2の割合で分ける、AO1線分上の任意の点P1を設定する。
2)BO1線分をm1:m2の割合で分ける、BO1線分上の任意の点P2を設定する。
3)AB線分をn1:n2の割合で分ける、AB線分上の任意の点O2を設定する。
4)O2O1線分をo1:o2の割合で分ける、O1O2線分上の任意の点P3を設定する。
この際、L1:L2、m1:m2、n1:n2、およびo1:o2の割合は、互いに同一でも異なってもよく、それぞれ独立に、1:1000〜1000:1であることができる。
5)P1O1P2P3多角形が成す領域を除去する。
6)ABP2P3P1多角形が成す形状を凸部の断面とする。
前記凸部形状は、L1:L2、m1:m2、n1:n2、およびo1:o2の割合を調節することで、種々の形態に変形可能である。例えば、前記L1およびm1が大きくなる場合、パターンの高さが高くなり、前記o1が大きくなる場合は、凸部上に形成される凹部の高さが小さくなり、n1の割合を調節することで、凸部に形成される凹部の最低地点の位置を、凸部の傾斜辺の何れか一方に近いように調節することができる。
前記L1:L2、m1:m2、およびo1:o2の割合が全て同一である場合、断面の形状が台形の形態であることができる(図38)。台形の高さha、hbは、前記L1:L2の割合を調節することで変わり得る。例えば、図38の(a)は、前記L1:L2の割合とm1:m2の割合が2:3、図38(b)は、前記L1:L2の割合とm1:m2の割合が1:1であり、m1:m2の割合が1:1であり、o1:o2の割合が1:8である場合に製造される凸部形状を示した図である。
本明細書の一実施態様において、前記凸部または凹部形状は、前記凸部または凹部形状を2以上含む。このように2以上の凸部または凹部形状を有することで、異色性をさらに大きくすることができる。この際、2以上の凸部または凹部形状は、同一の形状が繰り返された形態であってもよいが、互いに異なる形状が含まれてもよい。それらを図39〜図41に示した。
図39は、2以上の互いに異なる凸部形状が交互に配列されたものを示す。前記凸部P1の間に、前記凸部に比べて高さが小さい第2凸部P2が配置されている形状を有することができる。以下、第2凸部の前に説明された凸部を、第1凸部と称することができる。
図40は、2以上の凸部形状の間に凹部が含まれていることを示す。前記光吸収層の表面は、前記凸部P1の先端部(尖っている部分)に、前記凸部に比べて高さが小さい凹部P3をさらに含む形状を有することができる。このような装飾部材は、画像の色が、見る角度によって繊細に変わる効果を奏することができる。
図41は、各形状が逆像の構造で配列されたものである。このように、前記光吸収層は凸部または凹部形状を含み、各形状が逆像の構造で配列されたものであることができる。
具体的に、図41の(a)に示したように、前記光吸収層の表面は、複数の凸部が180度の逆像の構造で配列された形状を有することができる。具体的に、前記光吸収層の表面は、第1傾斜面に比べて第2傾斜面の傾斜角が大きい第1領域C1と、第1傾斜面に比べて第2傾斜面の傾斜角が大きい第2領域C2と、を含むことができる。1つの例示として、前記第1領域に含まれる凸部を第1凸部P1と称し、前記第2領域に含まれる凸部を第4凸部P4と称することができる。前記第1凸部P1および第4凸部P4の高さ、幅、傾斜角、および第1および第2傾斜面が成す角度は、前記凸部P1の項目で述べた内容が同様に適用可能である。
図41の(b)に示したように、前記第1領域および第2領域の何れか1つの領域は画像またはロゴに対応し、他の1つの領域は背景部分に対応するように構成することができる。かかる装飾部材は、画像またはロゴの色が、見る角度によって繊細に変わる効果を奏することができる。また、画像またはロゴ部分と背景部分が、見る方向によって色が互いに変わって見える装飾効果を奏することができる。
前記第1領域および第2領域は、それぞれ複数の凸部を含むことができる。前記第1領域および第2領域の幅および凸部の個数は、目的とする画像またはロゴの大きさを考慮して適宜調節可能である。
本明細書の一実施態様において、前記光吸収層は、2以上の凸部形状を含み、各凸部形状の間の一部または全部に、平坦部をさらに含むことができる。
図35によると、光吸収層の各凸部の間に平坦部を含むことができる。前記平坦部は、凸部が存在しない領域を意味する。光吸収層が平坦部をさらに含むことを除き、それ以外の構成要素(D1、D2、c1、c2、c3、第1傾斜辺、および第2傾斜辺)についての説明は上述のとおりである。一方、D1+D2+G1を全て合わせた長さが、パターンのピッチと定義されるが、上述のパターンの幅とは異なる。
前記凸部P1の高さH1は、5μm〜30μmであることができる。凸部の高さが前記範囲内である場合、生産工程の点から有利である。本明細書において、凸部の高さは、前記光吸収層の水平面を基準として凸部の最も高い部分と最も低い部分との最短距離を意味し得る。この凸部の高さについての説明は、上述の凹部の深さにも同様の数値範囲が適用可能である。
前記凸部P1の幅W1は、10μm〜90μmであることができる。凸部の幅が前記範囲内である場合、パターンを加工および形成するにおける工程の点から有利である。前記凸部P1の幅W1は、例えば、10μm以上、15μm以上、20μm以上、または25μm以上であり、90μm以下、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、または35μm以下であることができる。この幅についての説明は、凸部だけでなく、上述の凹部にも適用可能である。
前記凸部P1の間の間隔は、0μm〜20μmであることができる。本明細書において、凸部の間の間隔は、隣接する2つの凸部において、1つの凸部が終わる地点と、他の1つの凸部が始まる地点との最短距離を意味し得る。前記凸部の間の間隔が適切に保持される場合、装飾部材を凸部の傾斜角がより大きい傾斜面の方から見た時に、相対的に明るい色を示さなければならないのに、反射領域がシェーディングにより暗く見える現象を改善することができる。前記凸部の間には、後述のように、前記凸部に比べて高さがより小さい第2凸部が存在することができる。この間隔についての説明は、凸部だけでなく、上述の凹部にも適用可能である。
前記第2凸部P2の高さH2は、前記第1凸部P1の高さH1の1/5〜1/4の範囲を有することができる。例えば、前記第1凸部と第2凸部の高さの差(H1−H2)は、10μm〜30μmであることができる。第2凸部の幅W2は、1μm〜10μmであることができる。前記第2凸部の幅W2は、具体的に、1μm以上、2μm以上、3μm以上、4μm以上、または4.5μm以上であり、10μm以下、9μm以下、8μm以下、7μm以下、6μm以下、または5.5μm以下であることができる。
本明細書の一実施態様において、前記第2凸部は、傾斜角が互いに異なる2つの傾斜面S3、S4を有することができる。前記第2凸部の前記2つの傾斜面が成す角度a4は、20度〜100度であることができる。前記角度a4は、具体的に、20度以上、30度以上、40度以上、50度以上、60度以上、70度以上、80度以上、または85度以上であり、100度以下または95度以下であることができる。前記第2凸部の両傾斜面の傾斜角の差(a6−a5)は、0度〜60度であることができる。前記傾斜角の差(a6−a5)は、0度以上、10度以上、20度以上、30度以上、40度以上、または45度以上であり、60度以下または55度以下であることができる。前記第2凸部の寸法が前記範囲内である場合、傾斜面の角度が大きい側面で光の流入を増加させ、明るい色相を形成することができるという点から有利である。
本明細書の一実施態様において、前記凹部P3の高さH3は,3μm〜15μmであることができる。前記凹部P3の高さH3は、具体的に、3μm以上であり、15μm以下、10μm以下、5μm以下であることができる。前記凹部は、傾斜角が互いに異なる2つの傾斜面S5、S6を有することができる。前記凹部の前記2つの傾斜面が成す角度a7は、20度〜100度であることができる。前記角度a7は、具体的に、20度以上、30度以上、40度以上、50度以上、60度以上、70度以上、80度以上、または85度以上であり、100度以下または95度以下であることができる。前記凹部の両傾斜面の傾斜角の差(a9−a8)は、0度〜60度であることができる。前記傾斜角の差(a9−a8)は、0度以上、10度以上、20度以上、30度以上、40度以上、または45度以上であり、60度以下または55度以下であることができる。前記凹部の寸法が前記範囲内である場合、鏡面で色感の追加が可能であるという点から有利である。
一例によると、前記光反射層または光吸収層は、上面がコーン(cone)状の突出部または溝部を有するパターンを含む。コーン状は、円錐、楕円錐、または多角錐の形態を含む。ここで、多角錐の底面の形態としては、三角形、四角形、突出点が5個以上の星状などが挙げられる。前記コーン状は、光反射層または光吸収層の上面に形成された突出部の形態であってもよく、光吸収層の上面に形成された溝部の形態であってもよい。前記突出部は断面が三角形であり、前記溝部は断面が逆三角形の形態である。光反射層または光吸収層の下面も、光吸収層の上面と同一の形態を有することができる。
一例によると、前記コーン状のパターンは非対称構造を有することができる。例えば、前記コーン状のパターンを上面から観察した時に、コーンの頂点を基準として360度回転時に、同一の形態が3つ以上存在する場合には、前記パターンから異色性が発現されにくい。しかし、前記コーン状のパターンを上面から観察した時に、コーンの頂点を基準として360度回転時に同一の形態が2つ以下存在する場合に、異色性が発現されることができる。図18はコーン状の上面を示した図であって、(a)は何れも対称構造のコーン状を示した図であり、(b)は非対称構造のコーン状を例示した図である。
対称構造のコーン状は、コーン状の底面が円であるか、各辺の長さが等しい正多角形であり、コーンの頂点が、底面の重心点の垂直線上に存在する構造である。しかし、非対称構造のコーン状は、それを上面から観察した時に、コーンの頂点の位置が、底面の重心点ではない点の垂直線上に存在する構造であるか、底面が非対称構造の多角形または楕円である構造である。底面が非対称構造の多角形である場合は、多角形の辺または角の少なくとも1つを、残りと異なるように設計することができる。
例えば、図19のように、コーンの頂点の位置を変更することができる。具体的に、図19の第1の図のように、上面から観察した時に、コーンの頂点を底面の重心点O1の垂直線上に位置するように設計する場合、コーンの頂点を基準として360度回転時に、4つの同一の構造を得ることができる(4 fold symmetry)。しかし、コーンの頂点を底面の重心点O1ではない位置O2に設計することで、対称構造が破れる。底面の一辺の長さをx、コーンの頂点の移動距離をaおよびb、コーンの頂点(O1またはO2)から底面まで垂直に連結した線の長さであるコーン状の高さをh、底面とコーンの側面が成す角度をθnとしたときに、図19の面1、面2、面3、および面4について、下記のようにコサイン値が得られる。
Figure 2021510641
この際、θ1とθ2は同一であるため異色性がない。しかし、θ3とθ4は異なり、│θ3−θ4│は二つの色間の色差(E*ab)を意味するため、異色性を示すことができる。ここで、│θ3−θ4│>0である。このように、コーンの底面と側面が成す角度を利用して、対称構造がどれくらい破れているか、すなわち、非対称の程度を定量的に示すことができる。このような非対称の程度を示す数値は、異色性の色差に比例する。
他の一例によると、前記光吸収層または光吸収層は、最高点が線状の突出部、または最低点が線状の溝部を有するパターンを含む。前記線状は直線状であってもよく、曲線状であってもよく、曲線と直線の両方を含んでもよい。線状の突出部または溝部を有するパターンを上面から観察した時に、上面の重心点を基準として360度回転時に同一の形態が2つ以上存在する場合には、異色性を発現しにくい。しかし、線状の突出部または溝部を有するパターンを上面から観察した時に、上面の重心点を基準として360度回転時に同一の形態が1つしか存在しない場合には、異色性を発現することができる。図20は、線状の突出部を有するパターンの上面を示した図であって、a)は、異色性を発現しない線状の突出部を有するパターンを例示した図であり、b)は、異色性を発現する線状の突出部を有するパターンを例示した図である。図20のa)のX−X'断面は二等辺三角形または正三角形であり、図20のb)のY−Y'断面は側辺の長さが互いに異なる三角形である。
他の一例によると、前記光吸収層または光吸収層は、上面が、コーン状の上面が切断された構造の突出部または溝部を有するパターンを含む。このようなパターンの断面は、台形または逆台形の形態であることができる。この場合にも、上面、側面、または断面が非対称構造を有するように設計することで、異色性を発現することができる。
上記で例示した構造の他にも、図21のような様々な突出部または溝部パターンを実現することができる。
本明細書の一実施態様において、前記光吸収層は、最高点が線状の凸部形状、または最低点が線状の凹部形状の表面を有する。前記線状は、直線状であってもよく、曲線状であってもよく、曲線と直線の両方を含む形態や、ジグザグ形態であってもよい。これらを図42〜図45に示した。最高点が線状である凸部、または最低点が線状である凹部の形状の表面を、前記凸部または凹部形状の表面側から観察した時に、前記凸部または凹部の地面に対する水平断面の重心点を基準として360度回転時に、同一の形態が1つしか存在しない場合、異色性を発現するにおいて有利である。
本明細書の一実施態様において、前記光吸収層は、コーン状の先端部が切断された構造の凸部または凹部形状の表面を有する。図45に、装飾部材を地面においたときに、地面に垂直な断面が非対称である逆台形の凹部を実現した写真を示している。このような非対称断面は、台形または逆台形の形態であることができる。この場合にも、非対称構造の断面により異色性を発現することができる。
前記光吸収層は、屈折率(n)、消衰係数(k)、および厚さ(t)によって種々の色相が実現可能である。図22は、光吸収層の厚さによる、波長毎の反射率を示した図であり、図23は、これにより実現した色相を示した図である。具体的に、図23は、CuO/CuのCuO蒸着厚さ毎の反射率シミュレーショングラフであり、同一の蒸着条件で、CuOの厚さを10〜60nmに変更しながら作成した資料である。
図24は、視野角度によって異なる色相が観察されることを示すシミュレーション結果である。図24は、CuON/Alのシミュレーション結果である。図24では、光吸収層の厚さを10nmから10nmまで10nmずつ増加させ、入射角を0度から60度まで15度間隔で調整している。このようなシミュレーション結果から、本出願の実施態様に係る構造で、光吸収層の厚さおよび上面の傾斜角を調整することで、種々の色相を実現することができることが分かる。
図24のA1〜A5のL*a*b*座標値はそれぞれ(91,3,5)であり、B1〜B5のL*a*b*座標値はそれぞれ(74,14,8)、(74,14,8)、(72,15,10)、(69,15,11)、(66,16,13)であり、C1〜C5のL*a*b*座標値はそれぞれ(46,22,−11)、(45,22,−10)、(43,25,−9)、(40,28,−4)、(42,30,6)であり、D1〜D5のL*a*b*座標値はそれぞれ(36,−12,−22)、(35,−11,−23)、(30,−7,−24)、(20,6,−26)、(18,38,−12)であり、E1〜E5のL*a*b*座標値はそれぞれ(49,−20,−7)、(48,−20,−7)、(43,−20,−8)、(34,−18,39)、(18,7,−10)であり、F1〜F5のL*a*b*座標値はそれぞれ(60,−10,4)、(59,−10,4)、(55,−11,4)、(47,−11,4)、(31,−4,3)であり、G1〜G5のL*a*b*座標値はそれぞれ(66,−4,10)、(65,−4,10)、(62,−4,10)、(54,−5,11)、(40,−2,10)であり、H1〜H5のL*a*b*座標値はそれぞれ(69,1,11)、(68,1,12)、(64,1,13)、(58,1,14)、(44,2,13)であり、I1〜I5のL*a*b*座標値はそれぞれ(68,5,11)、(67,5,11)、(64,5,12)、(58,6,14)、(41,7,14)であり、J1〜J5のL*a*b*座標値はそれぞれ(66,8,8)、(65,8,8)、(62,8,10)、(56,9,11)、(43,11,11)である。
前記光反射層としては、光を反射することができる材料であれば特に限定されないが、光反射率は材料によって決定され、例えば、50%以上で色相実現が容易である。光反射率はエリプソメータ(ellipsometer)を用いて測定することができる。
前記光吸収層は、400nmで屈折率(n)が0〜8であることが好ましく、0〜7であってもよく、0.01〜3であってもよく、2〜2.5であってもよい。屈折率(n)は、sin θ1/sin θ2(θ1は、光吸収層の表面から入射される光の角であり、θ2は、光吸収層の内部での光の屈折角である)により計算されることができる。
前記光吸収層は、380〜780nmで屈折率(n)が0〜8であることが好ましく、0〜7であってもよく、0.01〜3であってもよく、2〜2.5であってもよい。
前記光吸収層は、400nmで消衰係数(k)が0超過4以下であり、0.01〜4であることが好ましく、0.01〜3.5であってもよく、0.01〜3であってもよく、0.1〜1であってもよい。消衰係数(k)は、−λ/(4πI)(dI/dx)(ここで、光吸収層内で経路単位長さ(dx)、例えば、1m当たりの光の強度の減少分率dI/Iにλ/4πを乗じた値であり、この際、λは光の波長である。
前記光吸収層は、380〜780nmで消衰係数(k)が0超過4以下であり、0.01〜4であることが好ましく、0.01〜3.5であってもよく、0.01〜3であってもよく、0.1〜1であってもよい。
400nm、好ましくは380〜780nmの可視光線全波長領域で消衰係数(k)が前記範囲であるため、可視光線範囲内で光吸収層の役割を果たすことができる。
例えば、樹脂中に染料を添加して光を吸収する方式を利用する場合と、上述のような消衰係数を有する材料を使用する場合は、光を吸収するスペクトルが異なる。樹脂中に染料を添加して光を吸収する場合、吸収波長帯が固定され、コーティング厚さの変化に伴って吸収量が変化する現象のみが発生する。また、所望の光吸収量を得るために、光吸収量を調節するために最小数マイクロメートル以上の厚さ変化が必要である。これに対し、消衰係数を有する材料では、厚さが数もしくは数十ナノメートルの規模で変化しても、吸収する光の波長帯が変わる。
一実施態様によると、前記光反射層は、金属層、金属酸窒化物層、または無機物層であることができる。前記光反射層は、単一層で構成されてもよく、2層以上の多層で構成されてもよい。
一例として、前記光反射層は、インジウム(In)、チタン(Ti)、スズ(Sn)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、バナジウム(V)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジム(Nb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、金(Au)、および銀(Ag)から選択される1種または2種以上の材料、その酸化物、窒化物、または酸窒化物、炭素および炭素複合体のうち1種または2種以上の材料を含む単一層または多層であることができる。例えば、前記光反射層は、前記材料から選択される2つ以上の合金、その酸化物、窒化物、または酸窒化物を含むことができる。例えば、前記光反射層は、前記金属から選択される2つ以上の合金を含むことができる。より具体的には、前記光反射層は、モリブデン、アルミニウム、または銅を含むことができる。他の一例によると、前記光反射層は、炭素または炭素複合体を含むインクを利用して製造されることで、高抵抗の反射層を実現することができる。炭素または炭素複合体としては、カーボンブラック、CNTなどが挙げられる。前記炭素または炭素複合体を含むインクは、上述の材料またはその酸化物、窒化物、または酸窒化物を含むことができ、例えば、インジウム(In)、チタン(Ti)、スズ(Sn)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、バナジウム(V)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジム(Nb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、金(Au)、および銀(Ag)から選択される1種または2種以上の酸化物を含むことができる。前記炭素または炭素複合体を含むインクを印刷した後、硬化工程をさらに行うことができる。
前記光反射層は、2種以上の材料を含む場合、2種以上の材料を1つの工程、例えば、蒸着または印刷の方法により形成してもよいが、1種以上の材料で先に層を形成した後、さらに1種以上の材料で、その上に層を形成する方法が利用されることができる。例えば、インジウムやスズを蒸着して層を形成した後、炭素を含むインクを印刷してから硬化させることで、光反射層を形成することができる。前記インクには、チタン酸化物、シリコン酸化物のような酸化物がさらに含まれることができる。
一実施態様によると、前記光吸収層は、単一層であってもよく、2層以上の多層であってもよい。前記光吸収層は、380〜780nmで消衰係数(k)を有する材料、すなわち、消衰係数が0超過4以下、好ましくは0.01〜4の材料からなることができる。例えば、前記光吸収層は、金属、メタロイド、および金属やメタロイドの酸化物、窒化物、酸窒化物、および炭化物からなる群から選択される1つまたは2つ以上を含むことができる。前記金属またはメタロイドの酸化物、窒化物、酸窒化物、または炭化物は、当業者が設定した蒸着条件などによって形成することができる。光吸収層は、光反射層と同一の金属、メタロイド、2種以上の合金または酸窒化物を含んでもよい。
例えば、前記光吸収層は、インジウム(In)、チタン(Ti)、スズ(Sn)、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、バナジウム(V)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ネオジム(Nb)、鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、金(Au)、および銀(Ag)から選択される1種または2種以上の材料、またがその酸化物、窒化物、または酸窒化物を含む単一層または多層であることができる。具体的な例として、前記光吸収層は、銅酸化物、銅窒化物、銅酸窒化物、アルミニウム酸化物、アルミニウム窒化物、アルミニウム酸窒化物、およびモリブデンチタン酸窒化物から選択される1種または2種以上を含む。
一例によると、前記光吸収層は、シリコン(Si)またはゲルマニウム(Ge)を含む。
シリコン(Si)またはゲルマニウム(Ge)からなる光吸収層は、400nmで屈折率(n)が0〜8であり、0〜7であってもよく、消衰係数(k)が0超過4以下、好ましくは0.01〜4であり、0.01〜3または0.01〜1であってもよい。
他の一例によると、前記光吸収層は、銅酸化物、銅窒化物、銅酸窒化物、アルミニウム酸化物、アルミニウム窒化物、アルミニウム酸窒化物、およびモリブデンチタン酸窒化物から選択される1種または2種以上を含む。この場合、光吸収層は、400nmで屈折率(n)が1〜3、例えば、2〜2.5であってもよく、消衰係数(k)が0超過4以下、好ましくは0.01〜2.5、好ましくは0.2〜2.5、より好ましくは0.2〜0.6であってもよい。
一例によると、前記光吸収層はAlO(x>0、y>0)である。
他の一例によると、前記光吸収層は、AlO(0≦x≦1.5、0≦y≦1)であることができる。
他の一例によると、前記光吸収層は、AlO(x>0、y>0)であり、全原子数100%に対して、各原子の数が下記式を満たす。
Figure 2021510641
一実施態様によると、前記光吸収層は、400nm、好ましくは380〜780nmで消衰係数(k)を有する材料からなることができ、例えば、光吸収層/光反射層は、CuO/Cu、CuON/Cu、CuON/Al、AlON/Al、AlN/AL/AlON/Cu、AlN/Cuなどの材料で形成されることができる。
一実施態様によると、前記光反射層の厚さは、最終構造で所望の色相によって決定可能であり、例えば、1nm以上、好ましくは25nm以上、例えば、50nm以上、好ましくは70nm以上である。
一実施態様によると、前記光吸収層の厚さは5〜500nm、例えば、30〜500nmであることができる。
一実施態様によると、前記光吸収層の領域毎の厚さ差は2〜200nmであり、所望の色相差によって決定可能である。
一実施態様によると、前記光反射層の下面または前記光吸収層の上面に備えられた基材をさらに含むことができる。前記基材の上面の傾斜度のような表面特性は、前記光反射層および光吸収層の上面と同一であることができる。これは、光反射層と光吸収層が蒸着方法により形成されることで、基材、光反射層、および光吸収層が同一の角度の傾斜面を有することができる。例えば、上記のような構造は、基材の上面に傾斜面または立体構造を形成し、その上に、光反射層および光吸収層を順に蒸着するか、光吸収層および光反射層を順に蒸着することで実現されることができる。
一例によると、前記基材の表面に傾斜面または立体構造を形成することは、紫外線硬化型樹脂にパターンを形成し、紫外線を利用して硬化することで製造してもよく、レーザーで加工する方法により行ってもよい。一実施態様によると、前記装飾部材は、装飾フィルムまたはモバイル機器のケースであることができる。前記装飾部材は、必要に応じて、粘着層をさらに含んでもよい。
前記基材の材料は特に限定されず、上記のような方法により傾斜面または立体構造を形成する場合、当技術分野で公知の紫外線硬化型樹脂が用いられることができる。
前記光吸収層上には、保護層がさらに備えられてもよい。
一例によると、前記光吸収層または光反射層が備えられた基材の反対面には、接着剤層がさらに備えられてもよい。この接着剤層は、OCA(optically clear adhesive)層であることができる。前記接着剤層上には、必要に応じて、保護のための剥離層(release liner)がさらに備えられることができる。
本明細書では、光反射層および光吸収層を形成する方法の例として、スパッタリング方式のような蒸着を言及したが、本明細書に記載の実施態様に係る構成および特性を有することができれば、薄膜を製作するための様々な方式が適用可能である。例えば、蒸発蒸着法、CVD(chemical vapor deposition)、湿式コーティング(wet coating)などが用いられることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。以下の実施例は、本発明を例示するためのものにすぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。
実施例1〜4、比較例1〜3
フィルム#1〜#7に対して、θv=90°、Dv=500mmである時に、中心視野角
Figure 2021510641
による式1の奥行き感パラメータ値δ1mを、下記表2および図8に示した。基材としてPETフィルムを使用し、フィルム#1は、装飾層が鏡として熱蒸着されたアルミニウムからなる平面フィルムを使用し、フィルム#2は、パターン形状のない平面にアルミニウム酸化物が蒸着されたフィルムを使用し、フィルム#3は、コロイド吸収層からなる非フリズムパターンフィルムとして、ピッチ200μm、フィルファクタ(fill factor)25%、高さ50μmの長方形の断面を有するコロイド吸収層パターンフィルム(フィルファクタとは、全ピッチ200μm中に、コロイド吸収層で満たされている割合)を使用し、フィルム#4は、非対称プリズムフィルムとして、アルミニウム酸化物からなるピッチ77.8μm、高さ25μm、および底角20°/70°のプリズムフィルムを使用し、フィルム#5は、非対称プリズムフィルムとして、アルミニウム酸化物からなるピッチ77.8μm、高さ25μm、および底角14°/76°のプリズムフィルムを使用し、フィルム#6は、非対称プリズムフィルムとして、多層薄膜からなるピッチ77.8μm、高さ25μm、および底角20°/70°のプリズムフィルムを使用し、フィルム#7は、対称プリズムフィルムとして、多層薄膜からなるピッチ77.8μm、高さ25μm、および底角45°/45°のプリズムフィルムを使用した。前記フィルム#6およびフィルム#7は、下から、TiO層(厚さ50nm)、SiO層(厚さ100nm)、およびTiO層(厚さ100nm)を含む3層薄膜構造である。
Figure 2021510641
前記中心視野角が+または−であることは、装飾層上のx軸を基準として、探知手段の位置が互いに反対側にあることを意味する。
表2によると、前記フィルム#3の非フリズムパターンフィルムと、フィルム#4〜#6の非対称プリズムフィルムは、中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、前記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが0.15以上であるのに対し、それ以外のフィルム#1、#2、および#7は、中心視野角
Figure 2021510641
において、前記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが何れも0.15未満であった。具体的に、フィルム#3は、中心視野角
Figure 2021510641
において、フィルム#4は、中心視野角
Figure 2021510641
において、フィルム#5は、中心視野角
Figure 2021510641
において、フィルム#6は、中心視野角
Figure 2021510641
において、前記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが0.15以上であった。このように、中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、前記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが0.15以上であるフィルム#3〜#6は、実際のフィルムの表面上のパターン形態にかかわらず、奥行き感のある表面特性を感じることができたのに対し、フィルム#1、#2、および#7は、奥行き感のある表面特性が感じられなかった。前記フィルム#1〜#7に対して、θv=90°、Dv=500mmである時に、中心視野角
Figure 2021510641
による式11の奥行き感パラメータ値δ1bを、下記表3および図11に示した。
Figure 2021510641
表3によると、前記フィルム#3の非フリズムパターンフィルムと、フィルム#4〜#6の非対称プリズムフィルムは、中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、前記式11で表される奥行き感パラメータ値δ1bが3以上であるのに対し、それ以外のフィルム#1、#2、および#7は、中心視野角
Figure 2021510641
において、前記式11で表される奥行き感パラメータ値δ1bが何れも3未満であった。具体的に、フィルム#3は、中心視野角
Figure 2021510641
において、フィルム#4は、
Figure 2021510641
において、フィルム#5は、中心視野角
Figure 2021510641
において、フィルム#6は、中心視野角
Figure 2021510641
において、前記式11で表される奥行き感パラメータ値δ1bが3以上であった。
前記フィルム#1〜#7に対して、θv=90°、Dv=500mmである時に、中心視野角
Figure 2021510641
による式21の奥行き感パラメータ値δを、下記表4および図25に示した。
Figure 2021510641
表4によると、前記フィルム#3の非フリズムパターンフィルムと、フィルム#4〜#6の非対称プリズムフィルムは、中心視野角
Figure 2021510641
の少なくとも一部において、前記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上であるのに対し、それ以外のフィルム#1、#2、および#7は、中心視野角
Figure 2021510641
において、前記式21で表される奥行き感パラメータ値δが何れも0.3未満であった。具体的に、フィルム#3は、中心視野角
Figure 2021510641
において、フィルム#4は、中心視野角
Figure 2021510641
において、フィルム#5は、中心視野角
Figure 2021510641
において、フィルム#6は、中心視野角
Figure 2021510641
において、前記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上であった。
前記フィルム#1〜#7のθv=90°、Dv=500mmである時に、
Figure 2021510641
による角輝度分布を図9(a)に示し、前記図9(a)の角輝度分布グラフの勾配を角輝度で除した値を図9(b)に示した。
実施例5
非対称プリズムフィルムとして、ピッチを0.1mmに変更したことを除き、フィルム#4(実施例2)の非対称プリズムフィルムと同様に行った。装飾部材の中央での角輝度を図27に示した。また、装飾部材の中央から2.5mm離れた地点での角輝度を図28に示した。図27および図28から、装飾部材のパターンのピッチが1mmより小さい場合、装飾部材の中央と、装飾部材の中央から2.5mm離れた地点での角輝度が同一であることを確認することができる。
実施例6
非対称プリズムフィルムとして、ピッチを10mmに変更したことを除き、フィルム#4(実施例2)の非対称プリズムフィルムと同様に行った。装飾部材の中央での角輝度を図29に示した。また、装飾部材の中央から2.5mm離れた地点での角輝度を図30に示した。図29および図30から、装飾部材のパターンのピッチが1mmより大きい場合、装飾部材の中央と、装飾部材の中央から2.5mm離れた地点での角輝度が異なることを確認することができる。

Claims (18)

  1. 基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、
    前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
    Figure 2021510641
    とし、前記探知手段の中心から前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点までの距離をDvとしたときに、前記中心視野角
    Figure 2021510641
    の少なくとも一部において、下記式1で表される奥行き感パラメータ値δ1mが0.15以上である、装飾部材。
    [式1]
    δ1m=|Δh|max/Dv
    (前記式1中、|Δh|maxは、下記式2で表されるΔhの最大値であり、
    [式2]
    Figure 2021510641
    前記式2中、Δdは、下記式3で表され、
    [式3]
    Figure 2021510641
    前記式3中、
    Figure 2021510641
    は、前記探知手段の中心と、前記探知手段により探知される前記装飾層上のy軸上の一地点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す視野角であり、
    Figure 2021510641
    は、それぞれ下記式4および式5で表され、
    [式4]
    Figure 2021510641
    [式5]
    Figure 2021510641
    前記式4および式5中、
    Figure 2021510641
    は、それぞれ視野角
    Figure 2021510641
    での角輝度であり、
    前記式2中、
    Figure 2021510641
    は、下記式6の範囲を満たし、
    [式6]
    Figure 2021510641
    前記式6中、
    Figure 2021510641
    は、それぞれ
    Figure 2021510641
    の最小値と最大値である。)
  2. 前記中心視野角

    Figure 2021510641
    の少なくとも一部において、下記式11で表される奥行き感パラメータ値δ1bが3以上である、請求項1に記載の装飾部材。
    [式11]
    δ1b=|Δh'|max/Dv
    (前記式11中、|Δh'|maxは、下記式12で表されるΔh'の最大値であり、
    [式12]
    Figure 2021510641
    前記式12中、Δd'は、下記式13で表され、
    [式13]
    Figure 2021510641
    式13中、
    Figure 2021510641
    はそれぞれ、前記探知手段が視野角
    Figure 2021510641
    で認識した前記装飾層上の一地点までの角輝度の差によって認識される距離であって、それぞれ下記式14および式15で表され、
    [式14]
    Figure 2021510641
    [式15]
    Figure 2021510641
    前記式14および式15中、
    Figure 2021510641
    、および
    Figure 2021510641
    は、それぞれ視野角
    Figure 2021510641
    、および
    Figure 2021510641
    での角輝度である。)
  3. 前記中心視野角
    Figure 2021510641
    の少なくとも一部において、下記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上である、請求項1に記載の装飾部材。
    [式21]
    δ=|Δd'|max/Dv
    (前記式21中、
    |Δd'|maxは、下記式13で表されるΔd'の最大値であり、
    [式13]
    Figure 2021510641
    式13中、
    Figure 2021510641
    はそれぞれ、前記探知手段が視野角
    Figure 2021510641
    で認識した前記装飾層上の一地点までの角輝度の差によって認識される距離であって、それぞれ下記式14および式15で表され、
    [式14]
    Figure 2021510641
    [式15]
    Figure 2021510641
    前記式14および式15中、
    Figure 2021510641
    、および
    Figure 2021510641
    は、それぞれ視野角
    Figure 2021510641
    、および
    Figure 2021510641
    での角輝度である。)
  4. 前記中心視野角
    Figure 2021510641
    中、
    Figure 2021510641
    による角輝度グラフの勾配を角輝度で除した値の絶対値が0.025以上である点が1つ以上存在し、この際、角度単位は°である、請求項1に記載の装飾部材。
  5. 基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、
    前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
    Figure 2021510641
    とし、前記探知手段の中心から前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点までの距離をDvとしたときに、前記中心視野角
    Figure 2021510641
    の少なくとも一部において、下記式21で表される奥行き感パラメータ値δが0.3以上である、装飾部材。
    [式21]
    δ=|Δd'|max/Dv
    (前記式21中、
    |Δd'|maxは、下記式13で表されるΔd'の最大値であり、
    [式13]
    Figure 2021510641
    式13中、
    Figure 2021510641
    はそれぞれ、前記探知手段が視野角
    Figure 2021510641
    で認識した前記装飾層上の一地点までの角輝度の差によって認識される距離であって、それぞれ下記式14および式15で表され、
    [式14]
    Figure 2021510641
    [式15]
    Figure 2021510641
    前記式14および式15中、
    Figure 2021510641
    、および
    Figure 2021510641
    は、それぞれ視野角
    Figure 2021510641
    、および
    Figure 2021510641
    での角輝度である。)
  6. 基材と、前記基材上に備えられた装飾層と、を含む装飾部材であって、
    前記装飾層の面に垂直な方向をx軸、前記装飾層の面上の何れか一方向をy軸とし、380nm≦λ≦780nmの波長のD65標準光源の条件下で探知手段(detector)を用いて前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点を探知する時に、前記探知手段の中心と、前記装飾層上のy軸方向の幅の中心点とを連結した線がx軸−y軸の平面でx軸と成す中心視野角を
    Figure 2021510641
    としたときに、前記中心視野角
    Figure 2021510641
    中、
    Figure 2021510641
    による角輝度グラフの勾配を角輝度で除した値の絶対値が0.025以上である点が1つ以上存在し、この際、角度単位は°である、装飾部材。
  7. Dvが500mmである、請求項1から6の何れか一項に記載の装飾部材。
  8. 前記装飾層は、前記装飾層の全表面を2.5mm×2.5mmのサイズの基準面積で分けたときに、各基準面積から放出される380nm≦λ≦780nmの波長の光の角輝度が同一である、請求項7に記載の装飾部材。
  9. 前記装飾層は、一次元に並べられるパターンを有し、前記パターンの一次元方向へのピッチが1mmより小さい、請求項7に記載の装飾部材。
  10. 前記装飾層は、二次元に並べられるパターンを有し、前記パターンの二次元方向へのそれぞれのピッチが1mmより小さい、請求項7に記載の装飾部材。
  11. 前記装飾層の上面の高さ差が10μmより大きく、2mmより小さい、請求項7に記載の装飾部材。
  12. 前記装飾層は、前記基材上に備えられた光反射層を含むか、前記基材上に備えられた光吸収層を含むか、前記基材上に備えられた光反射層および前記光反射層上に備えられた光吸収層を含むか、前記基材上に備えられた光吸収層および前記光吸収層上に備えられた光反射層を含む、請求項7に記載の装飾部材。
  13. 前記光反射層または前記光吸収層は、厚さが異なる2以上の地点を含む、請求項12に記載の装飾部材。
  14. 前記光反射層、前記光吸収層、または前記光反射層と前記光吸収層の積層構造は、ΔEab>1の異色性を有する、請求項12に記載の装飾部材。
  15. 前記光反射層または前記光吸収層は、400nmで屈折率が0〜8である、請求項12に記載の装飾部材。
  16. 前記光反射層または前記光吸収層は、400nmで消衰係数が0超過4以下である、請求項12に記載の装飾部材。
  17. 装飾フィルム、またはモバイル機器または電子製品のケースである、請求項1から6の何れか一項に記載の装飾部材。
  18. 装飾フィルムまたはモバイル機器のケースである、請求項12に記載の装飾部材。
JP2020535590A 2018-01-08 2019-01-08 装飾部材およびその製造方法 Pending JP2021510641A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020180002278A KR101874282B1 (ko) 2018-01-08 2018-01-08 장식 부재 및 이의 제조방법
KR10-2018-0002278 2018-01-08
PCT/KR2019/000273 WO2019135667A1 (ko) 2018-01-08 2019-01-08 장식 부재 및 이의 제조방법

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021510641A true JP2021510641A (ja) 2021-04-30

Family

ID=62918628

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020535590A Pending JP2021510641A (ja) 2018-01-08 2019-01-08 装飾部材およびその製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20210061000A1 (ja)
EP (1) EP3738770A4 (ja)
JP (1) JP2021510641A (ja)
KR (1) KR101874282B1 (ja)
CN (1) CN111565930B (ja)
WO (1) WO2019135667A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101874282B1 (ko) * 2018-01-08 2018-07-03 주식회사 엘지화학 장식 부재 및 이의 제조방법
JP7091597B2 (ja) 2017-12-15 2022-06-28 エルジー・ケム・リミテッド 装飾部材およびその製造方法
KR102187105B1 (ko) 2018-07-18 2020-12-04 한국과학기술연구원 컬러 구조물
KR101951693B1 (ko) * 2018-08-21 2019-02-25 지에스에프씨 주식회사 비대칭 구조의 광학 패턴이 적용된 디자인 데코 필름
KR102306984B1 (ko) * 2018-09-28 2021-09-29 주식회사 엘지화학 장식 부재
KR102481123B1 (ko) * 2021-03-30 2022-12-28 (주)세경하이테크 음영효과 데코레이션 시트 및 이의 제조방법

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002283489A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Toyoda Gosei Co Ltd 色変わり加飾製品
JP2008201104A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Sanko Gosei Ltd 装飾用パネル
JP2011126029A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Toppan Printing Co Ltd 画像表示体、物品、ブランク媒体及び転写箔
US20150212244A1 (en) * 2012-08-31 2015-07-30 Lg Chem, Ltd. Metal structure and method for manufacturing same
WO2015186668A1 (ja) * 2014-06-02 2015-12-10 旭硝子株式会社 映像投影構造体、映像投影構造体の製造方法、映像投影方法及び自動車用窓
JP2016101717A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 日産自動車株式会社 積層加飾フィルム、その製造方法及び加飾物品
JP2017043067A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 東リ株式会社 化粧材
JP2020514096A (ja) * 2017-03-06 2020-05-21 エルジー・ケム・リミテッド 装飾部材および装飾部材の製造方法
JP2021504191A (ja) * 2017-12-15 2021-02-15 エルジー・ケム・リミテッド 装飾部材およびその製造方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3338730A (en) * 1964-02-18 1967-08-29 Little Inc A Method of treating reflective surfaces to make them multihued and resulting product
US6514621B1 (en) * 1997-12-24 2003-02-04 Ppg Industries Ohio, Inc. Patterned coated articles and methods for producing the same
JP4249836B2 (ja) 1999-01-27 2009-04-08 株式会社エーアンドエーマテリアル 化粧板の製造方法
JP4284784B2 (ja) 1999-10-13 2009-06-24 Dic化工株式会社 化粧パネル及びその製造方法
EP1660012A4 (en) * 2003-08-25 2008-04-30 Greystone Medical Group Inc CELLULAR DEPOLARISATION AND REGULATION OF MATRIX METALLOPROTEINASES
JP2006088506A (ja) 2004-09-24 2006-04-06 Aica Kogyo Co Ltd 内部エンボス化粧板
JP5071332B2 (ja) * 2008-09-30 2012-11-14 大日本印刷株式会社 インサート成形用加飾シート及び加飾樹脂成形品
JP6481315B2 (ja) * 2014-09-30 2019-03-13 大日本印刷株式会社 加飾シート
JP6772859B2 (ja) * 2016-03-31 2020-10-21 大日本印刷株式会社 化粧シート及び該化粧シートを備える化粧部材
KR20180002278A (ko) 2016-06-29 2018-01-08 코오롱인더스트리 주식회사 폴리머 비드 및 폴리머 비드의 제조방법
WO2019067932A2 (en) * 2017-09-29 2019-04-04 Nike Innovate C.V. STRUCTURALLY COLORED ARTICLES AND METHODS OF MANUFACTURING AND USING STRUCTURALLY COLORED ARTICLES
KR101874282B1 (ko) * 2018-01-08 2018-07-03 주식회사 엘지화학 장식 부재 및 이의 제조방법

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002283489A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Toyoda Gosei Co Ltd 色変わり加飾製品
JP2008201104A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Sanko Gosei Ltd 装飾用パネル
JP2011126029A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Toppan Printing Co Ltd 画像表示体、物品、ブランク媒体及び転写箔
US20150212244A1 (en) * 2012-08-31 2015-07-30 Lg Chem, Ltd. Metal structure and method for manufacturing same
JP2015533678A (ja) * 2012-08-31 2015-11-26 エルジー・ケム・リミテッド 金属構造体およびこの製造方法{metalstructurebodyandmethodformanufacturingthesame}
WO2015186668A1 (ja) * 2014-06-02 2015-12-10 旭硝子株式会社 映像投影構造体、映像投影構造体の製造方法、映像投影方法及び自動車用窓
CN106462047A (zh) * 2014-06-02 2017-02-22 旭硝子株式会社 映像投影结构体、映像投影结构体的制造方法、映像投影方法以及汽车用窗
JP2016101717A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 日産自動車株式会社 積層加飾フィルム、その製造方法及び加飾物品
JP2017043067A (ja) * 2015-08-28 2017-03-02 東リ株式会社 化粧材
JP2020514096A (ja) * 2017-03-06 2020-05-21 エルジー・ケム・リミテッド 装飾部材および装飾部材の製造方法
JP2021504191A (ja) * 2017-12-15 2021-02-15 エルジー・ケム・リミテッド 装飾部材およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3738770A1 (en) 2020-11-18
US20210061000A1 (en) 2021-03-04
CN111565930A (zh) 2020-08-21
EP3738770A4 (en) 2021-03-03
CN111565930B (zh) 2021-07-16
WO2019135667A1 (ko) 2019-07-11
KR101874282B1 (ko) 2018-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2021510641A (ja) 装飾部材およびその製造方法
JP7107486B2 (ja) 装飾部材およびその製造方法
JP7176702B2 (ja) 装飾部材
JP7091597B2 (ja) 装飾部材およびその製造方法
JP7183510B2 (ja) 装飾部材
JP6870815B2 (ja) 装飾部材および装飾部材の製造方法
JP7014358B2 (ja) 装飾部材およびその製造方法
JP7424565B2 (ja) 装飾部材
JP7014359B2 (ja) 装飾部材およびその製造方法
KR20190118520A (ko) 장식 부재

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220628

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220628

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220705

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220712

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20220729

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20220802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231220