JP2021507013A - キチン並びにキチン及び/又はキトサンを化学的に取得するための方法 - Google Patents

キチン並びにキチン及び/又はキトサンを化学的に取得するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、855kg.mol−1以上の分子量を有するキチン、並びに昆虫の軟部からクチクラを分離すること及び前記クチクラを塩基性処理することによってキチン及び/キトサンを得るための方法に関する。

Description

本発明は、キチン、キトサン、並びに昆虫からキチン及び/又はキトサンを調製する方法に関する。
本発明によれば、「キチン」とは、主にグルコサミン及びN−アセチルグルコサミンユニットから構成されるポリマーを意味し、ここで、前記ユニットは、アミノ酸及び/又はペプチドによって任意に置換され得る。
「主に構成される」とは、前記ポリマーが、55重量%〜98重量%、好ましくは75重量%〜90重量%のグルコサミン及びN−アセチルグルコサミンユニットを含むことを意味する。
キチンは、セルロースに次いで、世界で2番目に合成されたポリマーであると言われている。実際、キチンは、生物界の多くの種によって合成される。それは、甲殻類及び昆虫の外骨格の一部であり、及び菌類を囲んで保護する側壁である。故に、より具体的には、昆虫において、キチンは、それらの外骨格の3〜60%を構成する。
「キトサン」とは、本発明によれば、キチンの脱アセチル化の生成物を意味する。キトサンとキチンの通常の境界は、アセチル化の度合いによって決定する。50%未満のアセチル化の度合いを有する化合物は、キトサンと呼ばれ、50%を超えるアセチル化の度合いを有する化合物は、キチンと呼ばれる。
キチン及び/又はキトサンの用途は、化粧品(化粧品組成物)、医療及び医薬(医薬組成物、火傷の治療、生体材料、角膜手当用品、外科用糸)、食物及び食品(特に、動物学及び動物栄養学、より具体的には水産養殖及び鶏の養殖におけるヒトの食糧)、工業上(特に、水濾過及び水質汚染制御のための濾過、テクスチャリング、凝集又は吸着剤)等のように数多くある。実際に、キチン及び/又はキトサンは、生体適合性、生分解性、及び非毒性の物質である。
通常、キチン及びキトサンは、上記のようなキチンを合成する異なる種から、特に甲殻類又は昆虫から得られる。
昆虫からキチン及びキトサンを入手することは、後者が豊富で再生可能な原料であるために、特に有利である。
例えば、化粧品及び調剤等の多くの用途において、高分子量のキチン及び/又はキトサンを得ることが望ましい。
例として、高分子量のキトサンを使用すると、抗菌効果が最大化し、表皮の水分損失又は皮膚の刺激を制限することができる。
高分子量のキトサンを得るためには、まず、高分子のキチンを得る必要がある。
実際に、キトサンは、キチンの脱アセチル化によって得られる。この工程は、分子の分子量を減らすことができる。従って、キチンの分子量が大きいほど、このキチンから得られるキトサンの分子量は大きくなる。
さらに、工程の最後に得られるキチン及び/又はキトサンが、目的の用途に不十分な分子量である場合、現在の技術では、キチン及び/又はキトサンの分子量を大きくすることは不可能である。
また、特に上記の用途の枠組みの中で、高分子量に加えて高純度のキチン及び/又はキトサンを得ることも望まれる。
従って、本発明は、分子量が855kg.mol−1以上のキチンに関する。
有利には、本発明によるキチンの分子量は、900kg.mol−1以上、より好ましくは950kg.mol−1以上、より優先的には、1000kg.mol−1以上である。
分子量は、落球粘度測定を使用して決定される。
好ましくは、分子量は、次の刊行物に記載されている方法に基づく落球粘度測定法に従って決定される:「Pacheco et al.; Structural characterization of chitin and chitosan obtained by biological and chemical methods; Biomacromolecules; 12, 3285-3290, 2011」。
より具体的には、この方法は、実施例1で使用され及び記載されている。
有利には、本発明によるキチンは、キチンの総乾燥重量に対して1.5重量%未満のアミノ酸を含む。
好ましくは、本発明によるキチンは、キチンの総乾燥重量に対して、1重量%未満、より優先的には、0.9重量%未満、さらに優先的には、0.8重量%未満、さらにより優先的には、0.7重量%未満のアミノ酸を含む。
有利には、本発明によるキチンに存在する残存アミノ酸は、スレオニン、グルタミン酸、アラニン、システイン、バリン、チロシン、ヒスチジン、リジン、トリプトファン又はそれら2つ以上の組み合わせである。好ましくは、本発明によるキチンに存在する残存アミノ酸は、アラニン、システイン、バリン、ヒスチジン、リジン、トリプトファン又はそれら2つ以上の組み合わせ、好ましくは、これらのアミノ酸の全ての組み合わせからなる。
本発明によるキチンのアミノ酸含有量は、好ましくは、トリプトファンについては、NF EN ISO 13904法及び他のアミノ酸については、NF EN ISO 13903法に従って決定される。
パーセントで表される相対的存在量は、各アミノ酸含有量を総アミノ酸含有量に関連付けることによって計算され得る。
出願全体で、規制、規格、又は指示の日付が指定されていない場合、申請日での有効な規制、規格、又は指示を意味する。
有利には、本発明によるキチンは、キチンの総乾燥重量に対して3重量%未満の灰分を含む。
本発明によるキチンは、キチンの総乾燥重量に対して、好ましくは2.75重量%未満、より優先的には、2.5重量%未満、さらにより優先的には、2重量%未満、さらにより優先的には、1.8重量%未満の灰分を含む。
灰分を決定する方法は、当業者によく知られている。好ましくは、この含有量は、NF V18−101規格に従って決定される。
有利には、本発明によるキチンは、キチンの総乾燥重量に対して、1重量%未満、好ましくは0.75重量%未満、より優先的には、0.5重量%未満、さらにより優先的には、0.2重量%未満の脂質を含む。
さらにより優先的には、本発明によるキチンは、何れかの脂質を含まない。
脂質又は脂肪含有量を決定するための方法は、当業者によく知られている。例として及び好ましくは、この含有量の決定は、EC 152/2009規制からの方法に従って行われるだろう。
従って、本発明によるキチンは、アミノ酸、脂質、及び灰分の含有量が低く、従って純度が高い。
実際に、本願の枠組みの中で、純度を測定するために、既知の不純物含有量、すなわちアミノ酸、脂質及び灰分を絶対純度値(100%)から差し引き、差による推定純度の値を得る。従って、例えば、30%のアミノ酸、10%の脂質、及び1%の灰分を含むサンプルは、純度が100−30−10−1=59%の差であるとみなされる。
従って、本発明によるキチンは、有利には、95%以上の差の純度を有する。
好ましくは、本発明によるキチンは、96%以上、好ましくは97%以上の差の純度を有する。
好ましくは、本発明によるキチンは、単離されたキチンである。
「単離された」キチンとは、その自然環境から単離又は抽出されたキチンを意味する。
より具体的には、本願の枠組みの中で、キチンは、昆虫から、より具体的には昆虫のクチクラから単離又は抽出される。
本発明はさらに、分子量が250kg.mol−1以上のキトサンに関する。
有利には、本発明によるキトサンの分子量は、300kg.mol−1以上、好ましくは325kg.mol−1以上、より優先的には350kg.mol−1以上である。
分子量は、本発明によるキチンについて上記に示した方法と同じ方法で決定される。
本発明によるキトサンも高純度である。
実際に、本発明によるキトサンは、有利には、95%以上の差の純度を有する。
好ましくは、本発明によるキトサンは、96%以上、好ましくは97%以上の差の純度を有する。
本発明によるキトサンの差の純度、アミノ酸含有量、灰分含有量、及び脂質含有量は、キチンについて上記で示した方法と同じ方法で測定される。
有利には、本発明によるキトサンは、キトサンの総乾燥重量に対して、1.5重量%未満のアミノ酸を含む。
好ましくは、本発明によるキトサンは、キトサンの総乾燥重量に対して、1重量%未満、より優先的には0.8重量%未満、さらにより優先的には0.5重量%未満、さらにより優先的には0.4重量%未満のアミノ酸を含む。
有利には、本発明によるキトサンに存在する残存アミノ酸は、スレオニン、リジン及び/又はトリプトファンである。
有利には、本発明によるキトサンは、キトサンの総乾燥重量に対して、3重量%未満の灰分を含む。
本発明によるキトサンは、キトサンの総乾燥重量に対して、好ましくは2.75重量%未満、より優先的には2.5重量%未満の灰分を含む。
有利には、本発明によるキトサンは、キトサンの総乾燥重量に対して、1重量%未満、好ましくは0.75重量%未満、より優先的には0.5重量%未満の脂質を含む。
好ましくは、本発明によるキトサンは、単離されたキトサンである。
「単離された」キトサンとは、その自然環境から単離された又は抽出されたキチンから得られたキトサンを意味する。
より具体的には、本願の枠組みの中で、キトサンは、昆虫から、より具体的には昆虫のクチクラから単離又は抽出されたキチンから得られる。
本発明はまた、以下の工程を含む、昆虫からキチン及び/又はキトサンを得る方法に関する:
− 昆虫の軟部からクチクラ分離すること、次いで
− クチクラを塩基性処理すること。
本発明によるキチン及び/又はキトサンを得る方法は、高分子量のキチン及び/又はキトサンを得ることを可能にする。さらに、キチン及び/又はキトサンはまた、高純度、例えば差による高純度を有する。
「昆虫」とは、成虫期、幼虫期、又は若虫期(中間期)等の何れかの発達段階の昆虫を意味する。有利には、本発明による方法で用いられる昆虫は、昆虫が完全変態である場合は、幼虫期、昆虫が、不完全変態である場合は、若虫期(中間期)、又は適切な場合、成虫期である。
本発明による方法で用いられる昆虫は、食用であり得る。
有利には、本発明による方法での使用に好ましい昆虫は、例えば、甲虫類(coleopterans)(カブトムシ)、双翅類(dipterans)、鱗翅目(lepidopterans)(例えば、ハチノスツヅリガ等)、等翅類(isopterans)、直翅類(orthopterans)、膜翅類(hymenopterans)、ブラットプテラン(blattopterans)、半翅類(hemipterans)、異翅類(heteropterans)、カゲロウ類(ephemeropterans)及び長翅類(mecopterans)、好ましくは、甲虫類、双翅類、直翅類、鱗翅目又はそれらの混合、さらにより好ましくは、甲虫類である。
本発明による方法で優先的に用いられる甲虫類は、コミムシダマシ科(Tenebrionidae)、コフキコガネ亜科(Melolonthidae)、カツオブシムシ科(Dermestidae)、テントウムシ科(Coccinellidae)、カミキリムシ科(Cerambycidae)、オサムシ科(Carabidae)、タマムシ科(Buprestidae)、ハナムグリ科(Cetoniidae)、オサゾウムシ科(Dryophthoridae)、のファミリーに属する、又はそれらの混合である。
より優先的には、それらは、以下の甲虫類である:チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、ガイマイゴミムシダマシ(Alphitobius diaperinus)、ゾフォバス・モリオ(Zophobas morio)、テネブリオ・オブスクルス(Tenebrio obscurus)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、パクノダ・マルギナタ(Pachnoda marginata)及びヤシオオオサゾウムシ(Rhynchophorus ferrugineus)、又はそれらの混合である。さらにより優先的には、それらは、チャイロコメノゴミムシダマシである。
本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、昆虫の軟部からクチクラを分離する工程を含む。
クチクラは、昆虫の表皮から分泌される外層(外骨格)である。一般的に、それは、上表皮、外表皮及び内角皮の三層で形成される。
「軟部」とは、昆虫の肉(特に筋肉及び内臓を含む)及び液(特に、体液、水分及び血リンパ)を意味する。特に、軟部は、昆虫の液から成らない。
昆虫の軟部からのクチクラの分離は、何れかの適切なタイプのセパレータを使用して実行され得る。
第1の実施形態によれば、軟部からのクチクラの分離は、ベルトセパレータを使用して実行される。
第2の実施形態によれば、軟部からのクチクラの分離は、フィルタープレスを使用して実行される。
昆虫の軟部からクチクラを分離するこの工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程2で、より完全に記載される。
この昆虫の軟部からクチクラの分離は、特にキチンを軟部から分離することを可能にする。実際に、この分離工程の最後に得られるクチクラは、以下に示すように、クチクラの総重量に対し、10〜30重量%のオーダーの高いキチン含有量を有する。
特に、クチクラを軟部から分離する工程は、昆虫を特に粒子の形態に粉砕する何れかの前工程を実行することなく、実行される。
本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、有利には、クチクラを軟部から分離する工程の前に殺傷する工程を含む。
この殺傷工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程1において、全て記載される。
有利には、工程1の殺傷後、昆虫は、昆虫の軟部からクチクラを分離する工程2を実行するために用いられる。すなわち、工程1と工程2の間で、昆虫は、粉砕、凍結又は脱水等の何れかの処理を受けない。
本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、昆虫の軟部からクチクラを分離する工程に続いて、クチクラの塩基性処理の工程を含む。
有利には、塩基性処理は、強塩基を使用して行われる。
有利には、強塩基は、水酸化ナトリウム又は苛性ソーダ、水酸化カリウム、及び水酸化アンモニウムから選択される。好ましくは、強塩基は、水酸化ナトリウムである。
好ましくは、塩基性処理に使用される塩基は、水性塩基性溶液の形態である。
この場合、水性溶液中の塩基のモル濃度は、有利には、0.1〜5mol.L−1で構成され、好ましくは0.5〜2mol.L−1で構成され、さらにより好ましくは、1mol.L−1に等しい(例えば、苛性ソーダモル濃度)。
本出願の枠組みの中で、及び別段の定めが無い限り、示された範囲は包括的であると理解されたい。
好ましくは、塩基の濃度は、乾燥重量による塩基(g):クチクラの乾燥重量(g):水の重量(g)の比率が、0.4:0.45:10〜1.4:0.45:30の間、より好ましくは、0.4:0.45:10〜1.2:0.45:30の間、さらにより優先的には、約0.9:0.45:22を含むように調整される。最も好ましい値は、特に水酸化ナトリウムが使用された時に用いられる値である。
このクチクラの塩基性処理の工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程3で、全て記載される。
有利には、クチクラの塩基性処理の工程の後に、キチンを回収する工程が続く。
このキチンを回収する工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程4で、全て記載される。
任意で、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、キチンを洗浄する工程をさらに含む。
キチンを洗浄する任意の工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程5で、全て記載される。
任意で、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、キチンを乾燥させる工程をさらに含む。
このキチンを乾燥させる任意の工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程6で、全て記載される。
キチンは粉末の形態で販売することが可能であるため、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得る方法は、キチンを粉砕する工程を任意に含むことができる。
このキチンを粉砕する任意の工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程7で、全て記載される。
粉砕工程は、脱アセチル化反応を促進するために行うことが可能であり、それによりキチンからキトサンを調製することが可能になる。
従って、キチンをキトサンに変換することを目的とする脱アセチル化工程は、所望の生成物がキトサンである場合にのみ行われる。
このキチンの脱アセチル化の工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程8で、全て記載される。
有利には、キチンの脱アセチル化の工程の後に、キトサンを回収する工程が続く。
このキトサンを回収する工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程9で、全て記載される。
任意に、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、キトサンを洗浄する工程をさらに含む。
このキトサンを洗浄する任意の工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程10で、全て記載される。
任意で、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、キトサンを乾燥させる工程をさらに含む。
このキトサンを乾燥させる任意の工程は、以下の本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程11で、全て記載される。
好ましくは、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、pH6より低いpHで行われる工程を含まない。
上記工程5〜7、10及び11は、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法においてより完全に記載されているが、任意であることに留意されたい。しかしながら、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法は、有利には、これらの工程の1つ以上、好ましくは全ての工程を含む。
以下に説明する本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程1〜11の特徴は、前記詳細な方法での使用に限定されるものではなく、本願に記載される本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るため方法の全ての実施形態に、これらの実施形態で提供される工程の数とは関係なく適用されることにさらに留意されたい。
これらの特徴はまた、キチンを得るための特定の方法及び以下に記載される本発明によるキトサンを得るための特定の方法にも適用される。
従って、本発明は、より具体的には、以下の工程を含む、昆虫からキチンを得る特定の方法を目的とする:
− 昆虫を殺傷すること、
− 昆虫の軟部からクチクラを分離すること、
− クチクラを塩基性処理すること、
− キチンを回収すること。
従って、この方法は、以下のキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程1〜4、及び有利には、この詳細な方法の任意の工程5〜7の1つ以上を含む。
本発明はまた、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法を用いて、又は本発明によるキチンを得るための特定の方法を用いて得られ得るキチンに関する。
従って、本発明はまた、以下の工程を含む、昆虫からキトサンを得るための特定の方法を目的とする:
− 昆虫を殺傷すること、
− 昆虫の軟部からクチクラを分離すること、
− クチクラを塩基性処理すること、
− キチンを回収すること、
− キチンを脱アセチル化すること、及び
− キトサンを回収すること。
従って、この方法は、以下のキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法の工程1〜4、8及び9、並びに有利には、この詳細な方法の任意の工程5〜7、10及び11の1つ以上を含む。
本発明はまた、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法を用いて、又は本発明によるキトサンを得る特定の方法を用いて得られ得るキトサンに関する。
本発明によるキチン及び/又はキトサン並びに本発明による方法を使用して得られ得るキチン及び/又はキトサンは、以下の様々な用途で有利に使用され得る:
− 化粧品、医薬品、栄養補助食品又は食物組成物において、
− 角膜包帯又は外科用糸を作るために、火傷を治療するための生体材料として、第2の皮膚として、
− 特に水濾過及び水質汚濁防止のための濾過、テクスチャリング、凝集及び/又は吸着剤として。
本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための詳細な方法
工程1:昆虫の殺傷工程
この殺傷工程1は、熱衝撃、例えば、熱傷又は湯通し(blanching)によって有利に実行され得る。この工程1は、微生物の持ち込み量を減らしながら殺傷することが可能となり(変質のリスク及び健康リスクを低減)、褐変を急速に引き起こす自己分解の引き金となる昆虫の内部酵素を不活性化させることができる。
熱傷工程に関して、昆虫、好ましくは、幼虫は、このように2〜20分間、優先的には5〜15分間水と共に熱傷させられる。好ましくは、水は、87〜100℃、好ましくは、92〜95℃の温度である。
熱傷工程の間に導入された水の量は、以下のように決定される:昆虫のg単位の重量に対するml単位の水の用量の比は、好ましくは、0.3〜10、より優先的には0.5〜5、さらにより優先的には、0.7〜3、さらにより優先的には1のオーダーである。
湯通し工程に関して、昆虫、好ましくは、幼虫は、80〜105℃、好ましくは87〜105℃、より好ましくは95〜100℃、さらにより好ましくは98℃の温度の水又は水蒸気(水蒸気ノズル又はベッド)で、又は90〜100℃の間、優先的には、92〜95℃の間(スプレーノズルによる)又は80〜130℃の間の温度、好ましくは、90〜120℃、より好ましくは95〜105℃、さらに好ましくは98℃の温度で混合モード(水+水蒸気)の水で湯通しされる。昆虫が、蒸気のみで湯通しされる場合、湯通し工程は、強制蒸気湯通し器(forced steaming blanching machines)で有利に実行される。湯通しチャンバ内の滞留時間は、5秒〜15分の間、優先的には、1〜7分の間を含む。
有利には、殺傷工程1に続いて、昆虫は、昆虫の軟部からクチクラを分離する工程2を実施するために直接用いられる。すなわち、昆虫は、工程1及び工程2の間の粉砕、凍結又は脱水のような何れかの処理に供されない。
好ましい実施形態によれば、昆虫は、甲虫類、特にチャイロコメノゴミムシダマシである。
工程2:昆虫の軟部からのクチクラの分離工程
工程2の目的は、昆虫の軟部からクチクラを分離する工程である。
昆虫の軟部からのクチクラの分離は、何れかの適切なタイプのセパレータを用いて実行される。
第1の実施形態によれば、軟部からのクチクラの分離は、ベルトセパレータを使用して実行される。
「ベルトセパレータ」とは、産物の軟部から固体部分を分離することを可能にし、圧搾ベルト(又はベルトプレス)及び有孔ドラムを備える装置を意味する。
一例として、ベルトセパレータは、圧搾ベルトと有孔ドラムを備えることができ、圧搾ベルトは有孔ドラムの少なくとも一部を囲む。
圧搾ベルトは、昆虫の固体部分(クチクラ)を、ドラムの外に残しながら、昆虫を有孔ドラムに運ぶこと及び昆虫の軟部が圧力によってドラムの孔を通過するように、印加することを可能にする。
クチクラは、次いで、スクレーパーブレードを使用して回収され得る。
一例として、ベルトセパレータ601〜607(「ソフトセパレータ601〜607」)又はBFDコーポレーションからのSEPAmatic(登録商標)ベルトセパレータ(410〜4000V範囲)等の、Badder社製のベルトセパレータが挙げられ得る。
有利には、ドラムの孔の直径は、0.5〜3mm、好ましくは1〜2mmである。
圧力に関して、当業者は加える圧力を決定することができ、昆虫の軟部からクチクラの分離を可能にする。
第2の実施形態によれば、軟部からのクチクラの分離は、フィルタープレスを使用して行われる。
フィルタープレスは、濾布で構成されており、加圧濾過の原理によって分離が可能である。
有利には、本発明によるキチン及び/又はキトサンを得るための方法で使用されるフィルタープレスは、ベルトフィルタープレスである。
ベルトフィルタープレスは、2つの有孔圧搾ベルト(「フィルタークロス」とも呼ばれる)で構成される。昆虫の固体部分を2つの有孔圧搾ベルトの間に残しながら、昆虫の軟部が圧迫により圧搾ベルトの孔を通過するように、昆虫が2つの有孔圧搾ベルトの間に配置される。
当業者は、圧搾ベルトの孔の直径、並びに昆虫の軟部からクチクラを分離することを可能にするために加えられる圧力を決定することが可能である。
一例として、Flottweg社のベルトフィルタープレス(又は「ベルトプレス」)、又はATR Creations社のベルトフィルタープレスが挙げられる。
昆虫を分離する工程は、昆虫の軟部とクチクラを(綺麗に)分離でき、固体画分から搾汁を分離しないという点で、例えば、一軸又は二軸プレスで行われ得る従来のプレスとは異なる。
有利には、昆虫の軟部からクチクラの分離は、ベルトセパレータを使用して行われる。
工程2で得られたクチクラは、クチクラの総乾燥重量に対し、10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%のキチンを含む。
キチン含有量は、それらの抽出により決定される。一例として、使用され得るキチン含有量を決定するための方法は、AOAC991.43方法である。
好ましい実施形態によれば、甲虫類、特にチャイロコメノゴミムシダマシの軟部からのクチクラの分離は、ベルトセパレータを使用して行われる。
工程3: クチクラの塩基性処理
工程3において、工程2の終わりに回収されたクチクラは、塩基性処理に供される、すなわち、塩基(又は塩基性物質)と接触させられる。
有利には、塩基性処理は、強塩基を使用して行われる。
有利には、強塩基は、水酸化ナトリウム又は苛性ソーダ、水酸化カリウム、及び水酸化アンモニウムから選択される。好ましくは、強塩基は、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムであり、より好ましくは水酸化ナトリウムである。
好ましくは、塩基性処理に使用される塩基は、水性塩基性溶液である。
この場合、水性溶液中の塩基のモル濃度は、有利には、0.1〜5mol.L−1で構成され、好ましくは0.5〜2mol.L−1で構成され、さらにより好ましくは、1mol.L−1に等しい(例えば、苛性ソーダモル濃度)。
好ましくは、塩基の濃度は、乾燥重量による塩基(g):クチクラの乾燥重量(g):水の重量(g)の比率が、0.4:0.45:10〜1.4:0.45:30の間、より好ましくは、0.4:0.45:10〜1.2:0.45:30の間、さらにより優先的には、約0.9:0.45:22を含むように調整される。最も好ましい値は、特に水酸化ナトリウムが使用された時に用いられる値である。
塩基性処理は、有利には、5〜60時間の期間、好ましくは10〜60時間、より好ましくは15〜55時間の期間実施される。
塩基性処理の期間は、有利には、その白色度等の得ることが望まれるキチンの特性によって適合され得る。
例えば、白色のキチンを得ることが特に望ましくない場合、塩基性処理の期間は、例えば、約20時間等の30時間未満であり得る。
一方、白色のキチンを得ることが望ましい場合、特に昆虫が、甲虫類及び直翅類である場合、塩基性処理の期間は、有利には、少なくとも30時間、好ましくは少なくとも40時間、例えば約48時間であり得る。
有利には、塩基性処理は、60〜100℃、好ましくは80〜100℃、より優先的には約90℃の温度で行われる。
従って、反応媒体は、所望の温度に到達するように、例えば、オイルバス、熱交換器又は二重エンベローブ加熱システムを使用して加熱され得る。
塩基性処理の工程は、有利には、攪拌下で行われる。
工程4:キチンの回収
工程3の最後に得られた反応媒体からキチンを回収する工程4は、何れかの適切な回収方法を使用して実行され得る。これらの方法は、当業者に公知である。
一例として、濾過、遠心分離及びデカンテーションが挙げられ得る。
有利には、キチンの回収は、濾過により行われる。
(任意)工程5:キチンの洗浄
次に、工程4の終わりに回収されたキチンは、任意に洗浄される。
キチンを洗浄する工程5は、有利には、水道水又は蒸留水を使用して、好ましくは水道水を使用して実施される。好ましくは、この水は、15〜60℃の温度である。
好ましくは、洗浄は、pHが中和されるまで行われる。
(任意)工程6:キチンの乾燥
次に、キチンは、任意に乾燥される。
好ましくは、乾燥工程は、40〜105℃の間の温度、好ましくは約60℃で行われる。
乾燥工程は、10〜80時間の間、好ましくは約24時間行われる。
有利には、乾燥は、Binder(登録商標)社製のFED115又はFP53モデル等の乾燥オーブンを使用して実施される。
キチンからキトサンを調製するために、さらに以下の工程を実行することが可能である。
(任意)工程7:キチンの粉砕
次に、工程4、5又は6の終わりに得られたキチンは、任意に、例えば、ふるいを備えた超遠心粉砕機で粉砕される。
脱アセチル化反応によるキチンからのキトサンの生成は、キチン粒子のサイズに大きく依存する。従って、脱アセチル化前にキチンを非常に細かく粉砕すると、以下の表1に示すように、脱アセチル化反応の収率及び速度を大幅に向上させることができる。
Figure 2021507013
表1で報告されているテストで実行された脱アセチル化の条件は、次の通りである:4時間の反応、100℃、30容量%でのNaOH水性溶液、推定キチン:NaOHの比率が1:20。
その結果、キチンは、優先的に、260μm未満、又は200μm未満、又は160μm未満等の300μm未満の粒子サイズに粉砕される。
工程8:キチンの脱アセチル化
この工程は、キトサンを得ることが望まれる場合にのみ行われる。
次に、キチンを反応器に入れ、そこに塩基が加えられる。
有利には、キチンの脱アセチル化は、強塩基を用いて行われる。
有利には、強塩基は、水酸化ナトリウム又は苛性ソーダ、水酸化カリウム、及び水酸化アンモニウムから選択される。好ましくは、強塩基は、水酸化ナトリウムである。
好ましくは、塩基性処理に使用される塩基は、水性塩基性溶液、好ましくは、濃縮水性塩基性溶液の形態である。
この場合、水性溶液中の塩基のモル濃度は、有利には、4〜25mol.L−1の間に含まれ、好ましくは、6〜22mol.L−1の間に含まれ、より優先的には、8〜19mol.L−1の間に含まれ、さらにより優先的には、10〜19mol.L−1の間に含まれ、さらにより優先的には、12.5〜19mol.L−1の間に含まれる。
好ましくは、塩基の濃度は、乾燥重量による塩基(g):キチンの乾燥重量(g):水の重量(g)の比率が、18:1:35〜55:1:55の間に含まれる、例えば、18:1:35〜30:1:55、又は約24:1:45、より優先的には、約38:1:50の間に含まれるように調整される。最も好ましい値は、特に水酸化ナトリウムが使用されるときに用いられる値である。
好ましくは、脱アセチル化は、1〜24時間、好ましくは2〜18時間行われる。
有利には、この脱アセチル化は、2回行われ、中程工程で、pHを中和する。例えば、脱アセチル化は、2時間で2回行われ、すなわち、4時間で行われ、その間の中間工程においてpHを中和する工程が行われ得る。
脱アセチル化温度は、有利には、80〜150℃、好ましくは90〜120℃、より優先的には、100℃である。
工程9:キトサンの回収
工程8の終わりに得られた反応媒体からキトサンを回収する工程9は、何れかの適切な方法を使用して行われ得る。これらの方法は、当業者に公知である。
一例として、濾過、遠心分離及びデカンテーションが挙げられ得る。
有利には、キトサンの回収は、濾過により行われる。
キチンを粉砕する工程7を行う場合、回収されるキトサンは、粉末状である。
次に、キトサンは、特にラジカルの付加(カルボキシル化、ヒドロキシル化等)により、キトサンを官能化することを可能にする当業者に公知の何れかの方法に供され得る。
(任意)工程10:洗浄
次に、工程9の終わりに回収されたキトサンは、任意に洗浄される。
キトサンを洗浄する工程10は、有利には、水道水を使用して行われる。好ましくは、この水は、15〜60℃の温度である。
好ましくは、洗浄は、pHが中和されるまで行われる。
(任意)工程11:乾燥
次に、粉末の形態であり得るキトサンは、乾燥物質含有量が85%超、より具体的には、90%超のキトサン又はキトサン粉末を得るために、任意に、30〜80℃、有利には、50〜70℃の間、好ましくは約60℃で乾燥に供され得る。
乾燥工程は、10〜80時間の期間、好ましくは、約24時間行われる。
有利には、乾燥は、Binder(登録商標)社製のFED115又はFP53モデル等の乾燥オーブンを使用して行われる。
本発明は、例示として示される以下の実施例を参照してより理解されるだろう。
実施例1:本発明によってキチンを得る方法
1.取得方法
チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫を使用した。幼虫を受領した後、幼虫を殺傷する前に大きな劣化なしで、飼育トレイで4℃、0〜15日間保管することができる。使用される幼虫の重量(齢)は、様々であり、その結果、幼虫の組成は、以下の表2に示されるように変化し得る:
Figure 2021507013
工程1:昆虫の殺傷工程
生きている幼虫(+4℃〜+25℃)を、有孔コンベアベルト(1mm)上で、2〜10cmの間に含まれる厚さの層で湯通しチャンバへ運ばれる。昆虫は、このように、強制換気下で98℃の蒸気(蒸気ノズル又はベッド)又は92〜95℃の水(スプレーノズル)又は混合モード(水+蒸気)で湯通しされる。湯通しチャンバ内の滞留時間は、5秒〜15分の間、理想的には5分間である。
湯通しの後、幼虫の温度は、75℃〜98℃の間である。
工程2:昆虫のクチクラからの軟部の分離工程
幼虫は、湯通しされると、クチクラを幼虫の軟部から分離するために、ベルトセパレータの供給ホッパーに運ばれる。
有利には、分離は、幼虫が周囲温度に冷える時間が無いように、殺傷直後に行われる。
使用されるベルトセパレータは、Baader社製のベルトセパレータ601である。
ドラムの孔の直径は、1.3mmである。
昆虫の軟部は、タンクに回収される。
クチクラは、スクレーバーブレードを使用して回収される。
クチクラの乾物の割合は、約45%である。
故に、クチクラの水分含量は、約55%である。
工程3:クチクラの塩基性処理
工程2で得られた90.02±0.02gの湿ったクチクラ(乾物=40.1±0.1%)及び1mol.L−1に等しい濃度の1.80±0.02Lの水酸化ナトリウムを、コンデンサー及びメカニカルスターラ(Heidolph(登録商標)RZR1)を備えた2Lの3つ口フラスコに入れた。培地を、オイルバスで90±2℃の温度で48時間加熱した。反応の間中、反応培地は、280rpmの攪拌に供される。
乾燥重量による塩基(g):クチクラの乾燥重量(g):水の重量(g)の比率は、約0.9:0.45:22に等しくなる。
工程4:キチンの回収
次に、工程3の最後に得られた反応培地を濾過し(SEFAR MEDIFAB(登録商標)03−60/42フィルター)、キチンを回収する。
(任意)工程5:キチンの洗浄
次に、工程4の最後に回収されたキチンを、pHが中和されるまでぬるい水道水で洗浄する。
(任意)工程6:キチンの乾燥
次に、キチンを、乾燥オーブン(バインダー(登録商標)、FP53モデル)内で60℃、24時間乾燥させる。
このようにして、6.3±0.2gのキチンが得られる。
II.分析方法
乾物及び水分含量の測定
乾物及び水分含量のパーセンテージは、以下のように計算される。
2gのキチンをカップに量り入れ、乾燥オーブン(Binder(登録商標)、FED115モデル)に入れ、105℃で24時間(又は完全に乾燥するまで)乾燥させる。
乾物のパーセンテージは、乾燥前のキチンの質量に対する乾燥後のキチンの乾燥質量の比を作成することによって得られる。
水分含量は、100%の値から乾物のパーセンテージを差し引いて得られる。
この測定方法は、乾燥物質のパーセンテージとクチクラの含水量の測定にも使用され得る。
灰分の測定
灰分は、NF V18−101規格の方法に従って測定された。
粗タンパク質含有量の測定
タンパク質含有量は、NF EN ISO16634−1規格に適合した変換係数6.25のDumas法を使用して取得される。
脂質又は脂肪含有量の測定
脂質含有量は、EC152/2009規制に適合した方法−B法−SNを使用して取得される。
アミノ酸含有量及び相対的存在量
本発明によるキチンのアミノ酸含有量は、好ましくは、トリプトファンに関してNF EN ISO 13904法又は27−01−2009−SNのEC 152/2009規制に適合した方法(これら2つの方法は同等である)、及び他のアミノ酸に関してNF EN ISO 13903法又は27−01−2009−SNのEC 152/2009規制に適合した方法(これら2つの方法は同等である)によって決定される。
相対的存在量は、各アミノ酸含有量を総アミノ酸含有量に関連付けることによって計算された。
総アミノ酸含有量
総アミノ酸含有量は、トリプトファンを含む各アミノ酸について得られた個々の値を合計することによって決定された。
差による純度
この測定では、既知の不純物含有量(アミノ酸、脂質及び灰分)を絶対純度値(100%)から差し引き、差による推定純度の値を取得した。従って、例えば、30%のアミノ酸、10%の脂質、及び1%の灰分を含むサンプルは、結果として100−30−10−1=59%の差による純度となる。
キチンの分子量
キチンの分子量を決定する方法は、キチンの希釈溶液の粘度測定に基づく。希釈は、5%塩化リチウム(5%のDMAc−LiCl)を含むジメチルアセトアミドで行う。実際に、溶液中のポリマーは、溶媒の粘度を増加させる。溶液中のポリマーの粘度は、その濃度及び分子量に依存する。この関係は、以下のMark−Houwink−Sakurada方程式によって定義される:
Figure 2021507013
式中、[η]:固有粘度、M:所定の温度での溶媒/ポリマーシステムの分子量、K及びα固有定数。
25℃で溶媒5%DMAc−LiClに溶解したキチンの値は、K=0.24mL.g−1及びα=0.69である(Pacheco et al.; 2011)。
固有粘度は、ポリマーの濃度がゼロに向かう傾向があるときの特定の粘度に対応する。
Figure 2021507013
キチンの比粘度を測定するために、濃度の低い5つの溶液を5%DMAc−LiClで調製する。相対粘度(η)を計算するために、溶媒のみ(t0)及び異なる濃度の溶液(t)のフロー時間を、落下ボールマイクロ粘度計を使用して測定する。相対粘度(η)から、各濃度のキチン比粘度(ηsp)、減少粘度(ηred)及び固有粘度(ηinh)を計算する必要がある。
Figure 2021507013
次に、「濃度対減少粘度」(正の勾配)及び「濃度対固有粘度」(負の勾配)の曲線をプロットすることにより、固有粘度が計算される。これらの各曲線は、ゼロ濃度から外挿されている。y切片は、固有粘度に対応する。2つの曲線から同様の結果が予想される。最後に、キチンの分子量を決定するために、Mark−Houwink−Sakurada方程式が適用される。
III.結果
工程6の終わりに得られたキチンの特性を、以下の表3に示す。
Figure 2021507013
得られたキチン中のアミノ酸の相対的存在量を以下の表4に示す。表4は、%で表される。
Figure 2021507013
5つのアミノ酸、すなわち、アラニン、システイン、バリン、ヒスチジン、リジンは、当該方法に耐性があるように見える。ヒスチジン、リジン及びアラニンは、最も耐性のある3つのアミノ酸である。実際、それらは残存アミノ酸の85%超を占める。
実施例2:本発明によるキチンを得る方法
キトサンを調製するために、実施例1の工程4、5又は6から得られるキチンが用いられる。
(任意)工程7:キチンの粉砕
キチンを、ふるいを備えた超遠心粉砕機で250μmの大きさに粉砕した。
工程8:キチンの脱アセチル化
次にキチンを反応器に入れ、そこに濃縮苛性ソーダ溶液を加える。50%のレベルの水性溶液中の水酸化ナトリウム(すなわち、12.5mol/Lの水性溶液中の水酸化ナトリウムの濃度)は、1:50に等しい、粉砕したキチンの重量(g)/水性溶液中の水酸化ナトリウムの容量(mL)の比率で加えられた。その後、タンクは、100℃の温度に加熱された。脱アセチル化反応は、中間工程のpHを中和すると共に、2時間で2回行わる。
工程9:キトサンの回収
次に、工程8の最後に得られた反応媒体を濾過して(SEFAR MEDIFAB(登録商標)03−60/42フィルター)、キトサンを回収する。
(任意)工程10:洗浄
次に、工程9の終わりに回収されたキトサンを、pHが中和されるまでぬるい水道水で洗い流す。
このようにして、粉末のキトサンが得られる。
得られたキトサンの分子量は、350±26kg.mol−1に等しい。
得られたキトサンの差による純度は、97%超である。
(任意)工程11:乾燥
次に、85%超の乾物含量を有する粉末を得るためにキトサン粉末を60℃で乾燥させる。
実施例3:キチンを得るための比較方法
この比較方法は、昆虫のクチクラから軟部を分離する工程(本発明による方法の工程2)を含まないが、昆虫を粉砕してから圧搾する工程(比較方法の工程2)を含む。
I.材料及び方法
工程1:昆虫の殺傷
この工程は、実施例1の工程と同じである。
工程2:昆虫の粉砕後の圧搾
工程1に続き、600gの幼虫を、450mLの水が入ったビーカーに入れ、Thermomix(登録商標)ミキサーを使用して、最高速度で30秒間混合する。このようにして得られた液体は、以下の条件下でエンジェルタイプの二軸スクリュープレスで圧搾される:
− 速度=82rpm;
− W(エネルギー)=3HP(馬力)、すなわち、2.68×10J;
− 気孔率(概算)=最初の部分で0.5mm、最後の部分で0.2mm。
このようにして、湿重量で133.1±0.1gのプレスジュース(press juice)及びプレスケーキ(press cake)が得られる。
工程3:プレスケーキの塩基性処理
工程2で得られた90.06±0.05gのプレスケーキ(乾物=48±1%)及び濃度が1mol.L−1に等しい1.80±0.02Lの水酸化ナトリウム水性溶液を、コンデンサー及びメカニカルスターラ(Heidolph(登録商標)RZR1)を備えた2Lの3つ口フラスコに入れた。培地を、オイルバスで90±2℃の温度で48時間加熱した。反応の間中、反応培地は、280rpmの攪拌に供される。
工程4:キチンの回収
次に、工程3の最後に得られた反応培地を濾過し(SEFAR MEDIFAB(登録商標)03−60/42フィルター)、キチンを回収する。
工程5:キチンの洗浄
次に、工程4の最後に回収されたキチンを、pHが中和されるまでぬるい水道水で洗浄する。
工程6:キチンの乾燥
次に、キチンを乾燥オーブン(Binder(登録商標)、FP53モデル)内で、60℃24時間乾燥させる。
このようにして、8.1±0.7gのキチンが得られる。
II.結果
分析方法は、実施例1に記載されたものと同じである。
このようにして得られたキチンの特性を以下の表5に示す。
Figure 2021507013
得られたキチン中のアミノ酸の相対的存在量を、以下の表6に示す。%で表される。
Figure 2021507013
5つのアミノ酸、すなわち、アラニン、システイン、バリン、ヒスチジン、リジンは、当該方法に耐性があるように見える。ヒスチジン、リジン及びアラニンは、最も耐性のある3つのアミノ酸である。アラニン及びバリンのそれぞれの相対的存在量は、実施例1で計算されたものよりも明らかに多い。
実施例4:様々な昆虫から本発明によるキチンを得る工程
この実施例では、異なる昆虫:チャイロコメノゴミムシダマシ、パクノダ・マルギナタ、ゾフォバス・モリオ及びハチノスツヅリガ(Galleria mellonella)が使用された。
クチクラは、実施例1に記載された工程1及び2に従って、異なる昆虫の幼虫段階から得られた。
次に、クチクラを、以下の塩基性処理に供する:前の工程で得られたmgの湿ったクチクラ(乾物=n%)及び濃度が1mol.L−1に等しい1.80±0.02Lの水酸化ナトリウム(又は水酸化カリウム)水性溶液を、コンデンサー及びメカニカルスターラ(Heidolph(登録商標)RZR1)を備えた2Lの3つ口フラスコに入れた。培地を、オイルバスで90±2℃の温度で48時間加熱した(ハチノスツヅリガでは24時間)。反応の間中、反応培地は、300rpmの攪拌に供される。従って、固形残留物の乾物のグラム当たり約0.05Lの水酸化ナトリウム(又はカリウム)水性溶液が使用される。
この塩基性処理後、実施例1の方法の工程4〜6が実行される(パクノダ・マルギナタの場合、工程5は、蒸留水で行われる)。
実験条件を表7にまとめる。特に、塩基:クチクラ:水は、塩基及びクチクラの場合乾燥重量(g)、水の場合重量(g)の比率である。
Figure 2021507013
最終的にキチンの質量mが得られる。収量は、次のように計算される:m/m’*100。結果を表8に示す。
Figure 2021507013
次に、実施例1のポイントIIに示される分析方法に従ってキチンの分析を行った。分析結果を表9に示す。この表では、灰分、脂質、及びアミノ酸含有量は、乾物100g当たりのグラウ含有量に相当する。
Figure 2021507013
本発明による方法は、使用される昆虫又は塩基性処理が何であれ、高分子であり、また高純度のキチンを得ることを可能にする。
得られたキチン中のアミノ酸の相対存在量を、以下の表10にパーセントで表す。
Figure 2021507013
塩基性処理の条件(NaOH又はKOH)及び使用される昆虫は、得られるキチンのアミノ酸組成に影響を与える。
実施例5:様々な昆虫から本発明によるキチンを得る工程
キチンの粉砕
実施例4で得られた各々のキチンを、孔が250μmのストレーナーを備えた遠心グラインダー(Retsch(登録商標)ZM200)で細かく粉砕する。
キチンの脱アセチル化
粉砕工程後に得られたキチンのmgの質量及び容量V(V=m*50mL)の濃度が19mol.L−1に等しい水酸化ナトリウム(又は水酸化カリウム)水性溶液を、コンデンサー及びメカニカルスターラ(Heidolph(登録商標)RZR1)を備えた2Lの3つ口フラスコに入れた。培地を、オイルバスで100±2℃の温度で2時間加熱する。反応の間中、反応培地は、300rpmの攪拌に供される。
キトサンの回収
次に、工程3の最後に得られた反応培地を濾過し(SEFAR MEDIFAB(登録商標)03−60/42フィルター)、キトサンを回収する。
キトサンの洗浄
回収されたキトサンは、pHが中和されるまでぬるい水道水で洗浄される。
次に、同量の水酸化ナトリウム(又は水酸化カリウム)水性溶液が入った3つ口フラスコで再び反応させ、前の3工程(脱アセチル化、回収、及び洗浄)を同様に繰り返す。
キトサンの乾燥
従って、脱アセチル化、回収及び洗浄の工程は、合計2回行われる。これらの工程の最後に、キトサンを乾燥オーブン(Binder(登録商標)、FP53モデル)で、60℃24時間乾燥させる。キトサンの質量mが回収される。収量は、次のように計算される:m/m*100。結果を表11に示す。特に、表11は、塩基:クチクラ:水は、塩基及びクチクラの場合乾燥重量(g)、水の場合重量(g)の比率である。
Figure 2021507013
次に、キトサンは、実施例1のポイントIIに示される分析法に従って分析される。分析結果を表12に示す。ここで、灰分、脂質、及びアミノ酸の含有量は、乾物100g当たりのグラム含有量に相当する。この表では、測定された脂質含有量が検出限界に達している。
Figure 2021507013
本発明による方法は、高い分子量及び純度のキチンを得ることを可能にするため、得られるキトサンは、異なる脱アセチル化条件下でも、これらの特徴を有する。

Claims (15)

  1. 分子量が、855kg.mol−1以上であり、キチンの総乾燥重量に対し、1.5重量%未満のアミノ酸を含むキチンであって、前記分子量が、落下ボールマイクロ粘度計を使用して決定される、キチン。
  2. キチンの総乾燥重量に対し、3重量%未満の灰分を含む、請求項1に記載のキチン。
  3. 差による純度が、95%以上であり、ここで、前記差による純度が、絶対純度値からアミノ酸、脂質及び灰分の不純物含有量を差し引くことによって得られ、前記絶対純度値が、100%に相当する、請求項1又は2の何れか1項に記載のキチン。
  4. 分子量が、250kg.mol−1以上のキトサンであって、前記分子量が、落下ボールマイクロ粘度計を使用して決定される、キトサン。
  5. 差による純度が、95%以上であり、ここで、前記差による純度が、絶対純度値からアミノ酸、脂質及び灰分の不純物含有量を差し引くことによって得られ、前記絶対純度値が、100%に相当する、請求項4に記載のキトサン。
  6. 昆虫からキチン及び/又はキトサンを得るための方法であって、以下の工程:
    − 前記昆虫の軟部からクチクラを分離すること、次いで
    − 前記クチクラを塩基性処理すること、
    を含む、方法。
  7. 前記昆虫の軟部からの前記クチクラの分離が、ベルトセパレータを使用して行われる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記昆虫の軟部からの前記クチクラの分離が、フィルタープレスを使用して行われる、請求項6に記載の方法。
  9. 前記塩基性処理が、強塩基を用いて行われる、請求項6〜8の何れか1項に記載の方法。
  10. 前記塩基性処理が、60〜100℃の間に含まれる温度で行われる、請求項6〜9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記塩基性処理が、5〜60時間の間に含まれる期間で行われる、請求項6〜10の何れか1項に記載の方法。
  12. 昆虫からキトサンを得る方法であって、以下の工程:
    − 前記昆虫を殺傷すること、
    − 前記昆虫の軟部からクチクラを分離すること、
    − 前記クチクラを塩基性処理すること、
    − キチンを回収すること、
    を含む、方法。
  13. 請求項6〜12の何れか1項に記載の方法を使用して得ることができる、キチン。
  14. 昆虫からキトサンを得る方法であって、以下の工程:
    − 前記昆虫を殺傷すること、
    − 前記昆虫の軟部からクチクラを分離すること、
    − 前記クチクラを塩基性処理すること、
    − キチンを回収すること、
    − 前記キチンを脱アセチル化すること、
    − キトサンを回収すること、
    を含む、方法。
  15. 請求項6〜11、及び14の何れか1項に記載の方法を使用して得ることができる、キトサン。
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