JP2021183956A - ゲル用組成物、ゲル、プレキャストゲル。 - Google Patents

ゲル用組成物、ゲル、プレキャストゲル。 Download PDF

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Abstract

【課題】高分子量の物質に対しても高い分離能を示し、かつ、保存安定性や機械的強度、取扱性に優れる電気泳動ゲルを与えることのできる、ポリアクリルアミドを主体とするPAGE用ゲルの提供。【解決手段】(メタ)アクリルアミド系モノマーと特定の架橋剤を含むゲル用組成物と、これから得られるゲル、このゲルからなるプレキャストゲル。【選択図】図4

Description

本発明は、(メタ)アクリルアミド系モノマーと特定の架橋剤を含むゲル用組成物、上記組成物から得られるゲル、上記ゲルからなるプレキャストゲルに関する。
ポリアクリルアミド電気泳動法(PAGE)は、酵素や蛋白質などの生体由来物質やこれらを人為的に合成した物質について、分子量や等電点の測定や同定、精製を行う際に多用される分析・実験手法である(非特許文献1)。PAGEは、ゲル内部を荷電サンプル物質が移動する速度がサンプル物質の分子量や等電点に依存するという現象を用いており、サンプル物質は架橋ポリアクリルアミド分子鎖相互の網目構造内の間隙(いわゆるポア)を通過することによってゲル内を移動する。サンプル物質の移動速度は、分子量が同一ならば、ゲルの緩衝性、すなわちゲルに含まれる電解質や緩衝剤によって変動し、SDSが付加されたサンプル物質のSDS−PAGEでは、分子量によって変動する。また、PAGEが普及するにしたがって、PAGEの分解能や効率化、作業性向上が求められるようになっている。そこで、有利なPAGEのための材料や装置が提案されてきた(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。
その一方で、PAGE自体の問題点も指摘されている。ポリアクリルアミドゲルは、特に大きな分子量、例えば分子量が100kDa以上の物質に対する分離能は低い。これは、ゲル内に存在する、架橋ポリアクリルアミド分子鎖相互の間隙の三次元的な大きさ(架橋ポリアクリルアミド分子鎖でできた網目の大きさ。いわゆるポアサイズ)が比較的小型であることに起因すると考えられる。アクリルアミドの濃度を低くしてポアサイズの拡大を試みても、高分子量のサンプル物質に対するポリアクリルアミドゲルの分離能はそれほど変化しない(非特許文献2)。主に核酸(DNA、RNA)の分離に用いられているアガロースゲルの場合には、ポアサイズが大きすぎて高分子量の蛋白質の分離には適さない。アクリルアミドの架橋度を上げてポアサイズを小さくすると、ゲルの透明性と形状安定性、保水性が損なわれ、電気泳動ゲルとして機能しなくなる(非特許文献3)。
これまでに、ポリアクリルアミド自体の立体的構造を改変する様々な試みがなされている。これらの中で、ポリアクリルアミドゲルの架橋剤として最も多用されているN,N’−メチレンビスアクリルアミド(BIS)に替えて他の架橋剤でポリアクリルアミドを架橋した例としては、2−アクリルエチルメタクリルアミドを用いる例(特許文献5)、2−アクリルエチルメタクリルアミドなどの非対称型のアクリルアミド誘導体を用いる例(特許文献6)、ペンタメチレンビスアクリルアミドを用いる例(特許文献7)などが知られている。しかしながら、高分子量の物質に対しても高い分離能を示し、かつ、保存安定性や機械的強度、取扱性に優れる電気泳動ゲルを与えることのできる、ポリアクリルアミドを主体とするゲル材料は、未だ得られていない。
「ポリアクリルアミドゲル電気泳動法」恩田真紀,蛋白質科学会アーカイブ,1,e011(2008) "Polyacrylamide Gel Electrophoresis" A.Chrambach and D.Rodbard, Science Vol.172, 440−451 (1971), "Electrophoresis of Small Protein in Highly Concentrated and Crosslinked Polyacrylamide Gradient Gel" William P. Cambell et.al., Analytical Biochemistry 129, 31−36(1983)
国際公開第2016/002282号公報 特開2001−159621号公報 国際公開第2015/093301号公報 特表2010−502962号公報 国際公開第2017/065096号公報 US 6,197,906 B1 特開2014−92450号公報
本発明者は、これまでに見出されていない、より機能性に優れるPAGEを可能とするゲル材料を求めた。すなわち、本発明者は、高分子量の物質に対しても高い分離能を示し、かつ、保存安定性や機械的強度、取扱性に優れる電気泳動ゲルを与えることのできる、ポリアクリルアミドを主体とするゲル材料の設計を試みた。
その結果、(メタ)アクリルアミド系モノマーを特定の架橋剤の存在下で重合して得られる架橋ポリ(メタ)アクリルアミドを含むゲルが、高分子量化合物に対する分離能、機械的強度、取扱性のいずれもが優れるPAGE用ゲルとして有効であることを見出した。すなわち本発明は以下のものである。
(発明1)置換基を有するか又は有さない(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種以上の(メタ)アクリルアミド系モノマーと、以下の式(1)で表される分子量が182以上1500以下の架橋剤を含む、ゲル用組成物。
Figure 2021183956
(Bは炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐アルキレン基を表す。R1及びR2は水素原子(H)またはメチル基(CH)を表す。l,m,nはそれぞれ1,2,3から選ばれ、l,m,nは互いに異なっていてもよく、l,m,nのうちの2つが同一でもよく、l,m,nの全てが同一でもよく、1≦l+m+nである。p,q,rは0≦p,0≦q,0≦r,0≦p+q+rである。)
(発明2)上記架橋剤が以下の化合物CL−1及び/又はCL−2から選ばれる少なくとも1以上である、発明1のゲル用組成物。
Figure 2021183956
(発明3)置換基を有するか又は有さない(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種以上の(メタ)アクリルアミド系モノマーに由来する繰り返し単位と、以下の式(1)で表される分子量が182以上1500以下の架橋剤に由来する単位とを有する、架橋(メタ)アクリルアミドを含む、ゲル。
Figure 2021183956
(Bは炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐アルキレン基を表す。R1及びR2は水素原子(H)またはメチル基(CH)を表す。l,m,nはそれぞれ1,2,3から選ばれ、l,m,nは互いに異なっていてもよく、l,m,nのうちの2つが同一でもよく、l,m,nの全てが同一でもよく、1≦l+m+nである。p,q,rは0≦p,0≦q,0≦r,0≦p+q+rである。)
(発明4)上記架橋剤が以下の化合物CL−1及び/又はCL−2から選ばれる少なくとも1以上である、発明3のゲル。
Figure 2021183956
(発明5)置換基を有するか又は有さない(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種以上の(メタ)アクリルアミド系モノマーに由来する繰り返し単位と、以下の式(1)で表される分子量が182以上1500以下の架橋剤に由来する単位とを有する、架橋(メタ)アクリルアミドを含む、ゲル からなるプレキャストゲル。
Figure 2021183956
(Bは炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐アルキレン基を表す。R1及びR2は水素原子(H)またはメチル基(CH)を表す。l,m,nはそれぞれ1,2,3から選ばれ、l,m,nは互いに異なっていてもよく、l,m,nのうちの2つが同一でもよく、l,m,nの全てが同一でもよく、1≦l+m+nである。p,q,rは0≦p,0≦q,0≦r,0≦p+q+rである。)
(発明6)上記架橋剤が以下の化合物CL−1及び/又はCL−2から選ばれる少なくとも1以上である、請求項5に記載のプレキャストゲル。
Figure 2021183956
本発明のゲル用組成物を用いて製造された架橋(メタ)アクリルアミドを含む電気泳動ゲルは、高分子量化合物に対する分離能、機械的強度、取扱性のいずれもが優れる。
実施例5、実施例6、比較例3で製造したゲルを用いたPAGEのRf値を示すグラフ。 実施例5、実施例6、比較例3で製造したゲルを用いたPAGEの泳動パターンとその解析結果。 実施例15、比較例12のゲルを用いたPAGEの泳動パターン。図3(a)は実施例15のゲルを示す。図3(b)は比較例12のゲルを示す。 実施例15、比較例12のゲルを用いたPAGEのRf値を示すグラフ。 実施例16、比較例13のゲルを用いた二次元PAGEの泳動パターン。図5(a)は実施例16のゲルを示す。図5(b)は比較例13のゲルを示す。代表的なスポットを点線で囲んでいる。
[ゲル用組成物] 本発明のゲル用組成物は、(メタ)アクリルアミド系モノマーと、特定の架橋剤を含む。
[(メタ)アクリルアミド系モノマー] 本発明において「(メタ)アクリルアミド」はメタアクリルアミド(メタクリルアミド)とアクリルアミドとの両方を意味する。上記(メタ)アクリルアミド系モノマーは、置換基を有する(メタ)アクリルアミドと置換基を有さない(メタ)アクリルアミドの両方を意味する。このような(メタ)アクリルアミド系モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N′−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N′−アクリロイルアミノプロパノール等を使用することができる。本発明で用いる(メタ)アクリルアミド系モノマーは、上記(メタ)アクリルアミド類から選ばれる1種以上を用いることができる。上記(メタ)アクリルアミド系モノマーとして好ましい化合物はアクリルアミドである。本発明では、好ましくは、アクリルアミドを主成分とする(メタ)アクリルアミド系モノマーを用いる。この場合、上記(メタ)アクリルアミド系モノマーを、その総量に対して70重量%以上、好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上のアクリルアミドと、残余の割合のアクリルアミド以外の(メタ)アクリルアミド類で構成する。本発明では、さらに好ましくは、アクリルアミドからなる(メタ)アクリルアミド系モノマーを使用する。
[架橋剤] 上記架橋剤は、以下の式(1)で表され、182以上1500以下、好ましくは200以上1000以下、さらに好ましくは200以上700以下の分子量を有する。
Figure 2021183956
式(1),(2)における基:B,R1,R2と数:l,m,n,p,q,rは以下のように定義される。Bは炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐アルキレン基を表す。R1及びR2は水素原子(H)またはメチル基(CH)を表す。l,m,nはそれぞれ1,2,3から選ばれ、l,m,nは互いに異なっていてもよく、l,m,nのうちの2つが同一でもよく、l,m,nの全てが同一でもよく、1≦l+m+nである。p,q,rは0≦p,0≦q,0≦r,0≦p+q+rである。好ましいp,q,rは0≦p,0≦q,0≦rであって、さらに1≦p+q+rである。
上記基Aは、好ましくは以下の式(3−1),(3−2),(3ー3)で表される。
Figure 2021183956

式(3−1),(3−2),(3−3)中の基Bの定義は上述の通りである。式(3−1),(3−2),(3−3)で、繰り返し数sは、0≦sであり、式(3−1),(3−2),(3−3)で表される基Aを有する上記架橋剤の分子量が182以上1500以下、好ましくは200以上1000以下、さらに好ましくは200以上700以下の分子量を有するような値であれば、制限されない。本発明で用いる架橋剤として、以下の化合物:CL−1、CL−2が最も好ましい。
Figure 2021183956
本発明では、上記架橋剤の2種以上を併用することができる。本発明のゲル組成物には、上記架橋剤に加えて例えばBISのような公知の架橋剤を追加することもできる。また、本発明のゲル用組成物の性能を損なわない限り、ゲルに通常用いられる添加剤を制限なく配合することができる。例えば、ゲルの強度や弾力性を調節するために、アガロースなどの増粘多糖類、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリメチルビニルエーテルなどの水溶性ポリマーを添加することができる。
本発明のゲル用組成物において、上記(メタ)アクリルアミド系モノマーと上記架橋剤との合計に対する上記架橋剤の割合は、通常1重量%以上30重量%以下、好ましくは2重量%以上25重量%以下、さらに好ましくは3重量%以上20重量%以下とする。
本発明のゲル用組成物は、ゲル作製を容易にするために、高濃度の水溶液の形態をとることができる。このような水溶液状のゲル用組成物は一般に「ストック溶液」と呼ばれる。本発明のゲル用組成物をストック溶液として製造する場合には、(メタ)アクリルアミド系モノマーと上記架橋剤とを、これらの合計量がストック溶液の全量に対して、通常は10重量%以上60重量%以下、好ましくは10重量%以上50重量%以下、さらに好ましくは10重量%以上40重量%以下となるように、水に溶解する。この場合、本発明のゲル用組成物の一形態である上記ストック溶液は、ゲル製造直前に希釈される。ゲル製造直前の本発明のゲル組成物における(メタ)アクリルアミド系モノマーと上記架橋剤との合計量は、通常は1重量%以上40重量%以下、好ましくは2重量%以上30重量%以下、さらに好ましくは4重量%以上25重量%以下の範囲にある。
本発明のゲル用組成物には、ゲル製造時に重合開始試薬を配合する。上記重合開始試薬としては、一般に重合開始剤,重合促進剤,触媒,ラジカル安定化剤などと呼ばれるゲル製造用試薬を制限なく使用することができる。典型的には、過硫酸アンモニウム(APS)とN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TEMED)からなる重合開始剤が用いられる。リボフラビンなどの光重合開始剤を用いることもできる。上記重合開始試薬の濃度は常法に従う。
さらに本発明のゲル用組成物には、ゲルの使用形態に応じて公知の添加剤、例えば、中性緩衝剤などを配合することができる。
[架橋(メタ)アクリルアミドを含むゲル]本発明のゲルは、上記(メタ)アクリルアミド系モノマーを上記架橋剤と上記重合開始剤の存在下に水中で重合させて得られたものである。上記ゲルは、上記(メタ)アクリルアミド系モノマーに由来する繰り返し単位と、上記架橋剤に由来する単位とを有する、架橋(メタ)アクリルアミドを含み、上記架橋(メタ)アクリルアミドの分子鎖がマトリックスの水中に適度な間隙(ポア)を形成するように三次元の網のように分散している。
上記式(1),(2),(3−1),(3−2),(3−3)、化合物 (CL−1),(CL−2)が示すように、本発明で用いる架橋剤は末端基の構造が同一であって対称性が高く、親水性の鎖状構造:Aを有する。このような構造によって、本発明のゲルでは(メタ)アクリルアミド分子鎖に架橋点が均一に生じ、上記架橋剤に由来する分子鎖が凝集することなく分布すると考えられる。すなわち、本発明のゲルでは、架橋(メタ)アクリルアミド分子鎖でできた目(ポアサイズ)の大きな網がゲル内に均一に分散していると考えられる。本発明のゲルのポアサイズは従来のアクリルアミドゲルに比べて大きくかつ均一で、高分子量物質に対する優れた分離能を発揮する。ゲルを構成する上記架橋(メタ)アクリルアミドの全体構造を一般式や標準化された指標で定義することは困難であるが、本発明のゲルは、これを構成する架橋(メタ)アクリルアミドの全体構造の点で、従来のゲルとは異なるものである。
本発明のゲルは、特に高分子量の物質を対象としたPAGEに有効である。本発明のゲルは、公知の電気泳動(PAGE)に用いる装置に制限なく使用することができる。
本発明のゲルとともに電気泳動槽に注入される緩衝液、pH調整剤、比重調整剤、界面活性剤は制限されない。これらは泳動させる物質や、泳動方法に応じて適宜選択される。例えば、DNAや蛋白質の混合物からなるサンプルから特定分子量画分を分離する場合には、アミン化合物や双性イオン化合物の組み合わせを含む緩衝液が使用される。この場合には界面活性剤やキレート化合物を添加してもよい。例えば、トリス−ほう酸−EDTA緩衝液(TBE)、トリス−リン酸−EDTA緩衝液(TPE)などのPAGE用緩衝液を使用することができる。
[プレキャストゲル] 本発明のゲルは、各種電気泳動装置に応じて予め成形されたプレキャストゲルとして使用することができる。本発明のプレキャストゲルの濃度や形状は、分離対象や分析目的、電気泳動装置の種類に応じて、様々に調整することができる。本発明のプレキャストゲルを量産タイプとすれば、各種電気泳動装置を用いた分離・分析精度の均一化、再現性の向上、作業コストの低減が期待できる。
[材料・装置] 以下の材料と装置、条件を用いた。*は比較用の材料である。
(ゲル作成用材料)
・アクリルアミド
・架橋剤:CL−1(分子量328)(表1に示す化合物)
・架橋剤:CL−2(分子量282)(表1に示す化合物)
・架橋剤*:BIS(N,N’−メチレンビスアクリルアミド,分子量154)(表1に示す化合物)
・中性ゲル緩衝液:アトー社製EzGelAce,WSE−7310
・重合開始剤:0.05%APS及び0.05%TEMED
(電気泳動用薬剤、装置)
・ゲル作成用泳動プレートの厚み:1mm
・泳動用緩衝液:25mMトリス−192mMグリシン−0.1%SDS
・泳動装置:アトー社製 ラピダス・ミニスラブ電気泳動槽 AE−6530
・電気泳動用電源:アトー社製 PowerStation GhibliI WSE−3100
・泳動条件:300V定電圧、通電時間35分
(分子量マーカー)
・アトー社製 EzProteinLadder WSE−7020
・アトー社製 EzStandard AE−1440
・Thermo Fisher Scientific 社製 HiMarkTM Unstained Protein Standard LC5688
・アトー社製 EzApply AE−1430 により調製したニワトリ筋抽出液
・HeLa細胞抽出液
(染色剤)
・アトー社製 EzStain AQua AE−1340
(DNA泳動用)
・アトー社製DNAラダーマーカー EzDNA Ladder WSE−7030
・DNA断片Φ174/HincII
・DNA断片λ/HindIII
・泳動用緩衝液:25mMトリス−144mMグリシンバッファー
・泳動条件:20mA定電流
・アトー社製 蛍光試薬EzFluoroStain DNA WSE−7130
(等電点・二次元目泳動用)
・HeLa細胞抽出液
・泳動装置:アトー社製 等電点電気泳動装置 DiscRun Ace WSE−1510
・アトー社製 5〜20%濃度勾配ゲル E−D520L
(染色剤)
・アトー社製 EzStain AQua AE−1340
(泳動ゲル撮影装置)
・アトー社製 撮影装置LuminoGraphIII WSE−6300
Figure 2021183956
[相対移動度Rf(%)] 電気泳動後のゲルのスキャナー画像をアトー社製CS Analyzer で解析した。相対移動度Rf(%)を以下の式で求めた。
Rf(%)=(ゲル上端から各バンドまでの距離)÷(ゲル上端から泳動先端までの距離)×100
[ゲル用組成物(ストック溶液)の製造] 上記材料を表2に示すように配合し、ストック溶液としてゲル用組成物(ストック溶液)を製造した。表2に示す、本発明のゲル用組成物(ストック溶液)(実施例1〜4)と比較用のゲル用組成物(ストック溶液)(比較例1,2)が得られた。表2で、「濃度Ts」は、ストック溶液全量に対するモノマーと架橋剤との合計量の割合を示す。表2で、「濃度C」は、モノマーと架橋剤との合計量に対する架橋剤の割合を示す。表2で、「M/CL(モル比)」はストック溶液に含まれるモノマーと架橋剤の量比(モノマーのモル数÷架橋剤のモル数)を表す。
Figure 2021183956
[ゲル用組成物(重合直前)の製造] 表2に示すストック溶液S1,S3,S1*に、上述の中性ゲル緩衝液、重合開始剤を添加して重合直前のゲル用組成物を作製した。表3に示す重合直前のゲル用組成物(実施例5,実施例6,比較例3)が得られた。表3において、「濃度Tmc」は、重合直前のゲル用組成物に含まれるモノマーと架橋剤との合計量の割合を示す。表3において、「濃度C」はモノマーと架橋剤との合計量に対する架橋剤の割合を示し、ストック溶液の濃度Cが維持されている。
[ゲルの製造] 得られた重合直前のゲル用組成物のモノマーを架橋剤の存在下に重合(ゲル化)した。表3に示す、本発明のゲル(実施例5、実施例6)と比較用のゲル(比較例3)が得られた。表3において、「濃度Tp」は、得られたゲルに含まれる架橋ポリアクリルアミドの割合を示し、上記濃度Tmcが維持されている。表3において、「濃度c」はモノマーと架橋剤との合計量に対する架橋剤の割合を示し、ストック溶液の濃度Cが維持されている。
Figure 2021183956
[電気泳動] 得られたゲル、上記装置、材料、条件を用いて、上記分子量マーカーを電気泳動した。マーカーの分子量に対する相対移動度(Rf)を表3に示す。表3の濃度Tpはゲル全量に対するモノマーと架橋剤との合計量の割合を示す。表3の濃度Cはモノマーと架橋剤との合計量に対する架橋剤の割合であり、ストック溶液(表1)に記載した濃度Cに等しい。ストック溶液に含まれるモノマーと架橋剤のモル比はゲル組成物でも維持される(モノマー:架橋剤(モル)=81:1)。図1に、実施例5、実施例6、比較例3のRf値をグラフで示した。
[分離能] 表3と図1に示されるように、分子量100kDa以上の泳動物質に対するRf値は、実施例5、実施例6の値の方が比較例3の値よりも大きい。特に実施例5では分子量140kDa以上の泳動物質に対する分離能が高いことが理解できる。
同じゲルのニワトリ筋抽出液サンプルレーンの泳動パターンを画像解析ソフトで解析した。図2に、245kDa付近(ミオシンバンド)のプロファイルを示す。図2(a)は解析に使用したレーンの泳動パターンであり、レーン1*は比較例3、レーン2は実施例5、レーン3は実施例6のゲルを示す。図2(b)に示されるように、実施例5(架橋剤CL−1を使用)と実施例6(架橋剤CL−2を使用)のいずれもが、比較例3(架橋剤BISを使用)よりもピーク幅が狭くシャープである。すなわち、実施例5と実施例6では泳動バンドがより明瞭である。このことから、本発明のゲルを用いたPAGEでは高分子量サンプルを精密に分離できることが分かる。
[引張強度(M/CL:81,Tp:6%)の測定] 実施例5、実施例6、比較例3のゲルから縦40mm×横30mmの試験片を切り出し、引張強度を測定した。TAインスツルメンツ社製動的粘弾性試験機RSA−G2を用いた。試験は移動速度:1mm/分で行った。3サンプルの測定値の平均値を求めた。表3に、得られた引張破壊応力(kPa)と引張破壊歪み(%)を表3に示す。表3に示すように、比較例のゲルは実施例に比べて引張強度が劣る。
さらに、実施例5、実施例6、比較例3のゲルの硬度を測定した。アスカー社製ゴム硬度計を使用した。表3にそれぞれのゲルの最大針押圧力(mN)を示す。表3に示すように、比較例のゲルは実施例のゲルに比べて硬い。
これらの結果から、架橋剤としてCL−1あるいはCL−2を用いた架橋ポリアクリルアミドを含む本発明のゲルは、従来の架橋剤としてBISを用いた架橋ポリアクリルアミドを含むゲルよりも、引張力に対して強靭で高弾性であることが分かる。このような本発明のゲルは、保存、輸送、使用の際の破損のリスクが低く、品質安定性と取扱性に優れると言える。ゆえに本発明のゲルは、電気泳動用プレキャストゲルとして適している。
[引張強度(M/CL:81,Tp:5%〜10%)の測定] 実施例5、実施例6、比較例3のゲル作製方法に従い、架橋剤濃度(M/CL)を81に維持して架橋ポリアクリルアミド濃度(Tp)が異なるゲルを作製した。得られたゲルについて、上記方法に従い引張破壊応力と引張破壊歪みを測定した。結果を表4と表5に示す。表4の実施例8(Tp:6%)は、表3に示す実施例5と同じものである。表5の比較例5(Tp:6%)は、表3に示す比較例3と同じものである。表4,表5に示されるように、ゲルに含まれる架橋ポリアクリルアミドの濃度(Tp)の高低に関わらず、実施例7〜10のゲルは比較例4〜7のゲルに比べて引張強度が優れる。
Figure 2021183956
Figure 2021183956
[引張強度(M/CL:63,Tp:5%〜10%)] 表2に示すストック溶液S2,S4,S2*を用いて、上述のゲルと同様の方法で、架橋剤濃度(M/CL)を63に変更して架橋ポリアクリルアミド濃度(Tp)が異なるゲルを作製した。得られたゲルについて、上記方法に従い引張破壊応力と引張破壊歪みを測定した。結果を表6と表7に示す。表6,表7に示されるように、架橋剤濃度(M/CL)が63の場合でも、ゲルに含まれる架橋ポリアクリルアミドの濃度(Tp)の高低に関わらず、実施例11〜14のゲルは比較例8〜11に比べて引張強度が優れる。このような結果からも、本発明のゲルがプレキャストゲルとして有効であると言える。
Figure 2021183956
Figure 2021183956
[ゲルの機械的強度] このように、架橋剤としてCL−1あるいはCL−2を用いた架橋ポリアクリルアミドを含む本発明のゲルは、従来の架橋剤としてBISを用いた架橋ポリアクリルアミドを含むゲルよりも、強靭で高弾性であることが分かる。このような本発明のゲルは、使用中の破損のリスクが低く、取扱性に優れると言える。この結果も、本発明のゲルがプレキャストゲルとして有効であることを示している。
[保存安定性(4℃)] 実施例5と比較例3で作製したゲルを4℃で長期保存した場合の引張破壊応力(kPa)と引張破壊歪み(%)を表8に示す。表8に示すように、4℃で180日間保存した状態でも本発明のゲルは比較例のゲルに比べて優れた引張強度を示す。この結果も、本発明のゲルがプレキャストゲルとして有効であることを示している。
Figure 2021183956
[保存安定性(37℃)] 実施例5と比較例3で作製したゲルを37℃に加温した状態で保存した場合の引張破壊応力(kPa)と引張破壊歪み(%)を表9に示す。表9に示すように、37℃に加温した状態で14日保存した時点で、実施例5で製造したゲルの引張強度は維持されているか、あるいは、むしろ向上している。これに対して、比較例3で製造したゲルの引張強度は低下傾向にある。この結果も、本発明のゲルがプレキャストゲルとして有効であることを示している。
Figure 2021183956
[保存安定性の評価] 37℃で1日保存したゲルが受ける熱履歴は、4℃で約1ヶ月保存した場合に相当すると言われている。すると、本発明のゲルは4℃程度の低温下であれば、1年以上の間、機械的強度を損なうことなく保存することができると言える。このような本発明のゲルは、プレキャストゲルとして、使用前に長期保存することができる。
[DNA分離能] ストック溶液S1、S1*を用いて、上述の手順に従い、濃度Tpが7.5%、M/CL(モル比)が81のゲル(実施例15,比較例12)を作製した。得られたゲルと、上記DNA泳動用材料、装置を用いてPAGEを行なった。図3に、泳動後のゲルを示す。図3(a)は実施例15のゲルを示す。図3(b)は比較例12のゲルを示す。図4に、泳動後のゲルから算出したRfを示す。図3、図4から、塩基対数(bp)が500前後のDNAマーカーのRfは実施例15の方が大きいことがわかる。このことから本発明のゲルはDNAのPAGEにも有効であり、かつ、より大型のDNA断片に対する分離能に優れると言える。
[二次元電気泳動] ストック溶液S2、S2*を用いて、濃度Tpが4%、M/CL(モル比)が63のゲル(実施例16,比較例13)を製造した。得られたゲルと上記等電点泳動用材料、装置を用いて、常法に従いO’Farrellの二次元電気泳動を行った。図5に結果を示す。図5(a)は実施例16、図5(b)は比較例13の結果を示す。矢印は泳動方向を表す。図5から、実施例16のゲルでは高分子領域に対応するより多くのスポットが出現していることが分かる。また実施例16のゲルのスポットはより集束した形状を示している。このことから、本発明のゲルは二次元電気泳動の分離精度をさらに向上すると期待される。
本発明のゲル用組成物を用いて製造したゲルはPAGEに有用であり、鮮明な泳動パターンを示す。本発明のゲル用組成物を用いて製造したゲルは、特に高分子量のたんぱく質やDNAなどの分離能に優れる。さらに、本発明のゲル用組成物を用いて製造したゲルは、濃度に関わらず強靭で弾力性に優れ、作業時の破損が起こりにくい。しかも、本発明のゲル用組成物を用いて製造したゲルは長期保存安定性にも優れる。したがって、本発明のゲルはプレキャストゲルとして有用である。本発明のゲル用組成物を用いて製造したゲルは、従来のPAGE用架橋ポリアクリルアミドゲルに比べて格段に性能が向上している。本発明のゲル用組成物、ゲル、プレキャストゲルを使用することによって、PAGEの利用範囲の拡大、PAGEを用いた分析精度の向上、PAGEの作業性向上、PAGEの作業効率化とコスト低減が可能となる。
1 比較例3のレーン
2 実施例5のレーン
3 実施例6のレーン
4 実施例16のスポットの例
5 比較例13のスポットの例

Claims (6)

  1. 置換基を有するか又は有さない(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種以上の(メタ)アクリルアミド系モノマーと、以下の式(1)で表される分子量が182以上1500以下の架橋剤を含む、ゲル用組成物。
    Figure 2021183956
    (Bは炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐アルキレン基を表す。R1及びR2は水素原子(H)またはメチル基(CH)を表す。l,m,nはそれぞれ1,2,3から選ばれ、l,m,nは互いに異なっていてもよく、l,m,nのうちの2つが同一でもよく、l,m,nの全てが同一でもよく、1≦l+m+nである。p,q,rは0≦p,0≦q,0≦r,0≦p+q+rである。)
  2. 上記架橋剤が以下の化合物CL−1及び/又はCL−2から選ばれる少なくとも1以上である、請求項1に記載のゲル用組成物。
    Figure 2021183956
  3. 置換基を有するか又は有さない(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種以上の(メタ)アクリルアミド系モノマーに由来する繰り返し単位と、以下の式(1)で表される分子量が182以上1500以下の架橋剤に由来する単位とを有する、架橋(メタ)アクリルアミドを含む、ゲル。
    Figure 2021183956
    (Bは炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐アルキレン基を表す。R1及びR2は水素原子(H)またはメチル基(CH)を表す。l,m,nはそれぞれ1,2,3から選ばれ、l,m,nは互いに異なっていてもよく、l,m,nのうちの2つが同一でもよく、l,m,nの全てが同一でもよく、1≦l+m+nである。p,q,rは0≦p,0≦q,0≦r,0≦p+q+rである。)
  4. 上記架橋剤が以下の化合物CL−1及び/又はCL−2から選ばれる少なくとも1以上である、請求項3に記載のゲル。
    Figure 2021183956

  5. 置換基を有するか又は有さない(メタ)アクリルアミドから選ばれる少なくとも1種以上の(メタ)アクリルアミド系モノマーに由来する繰り返し単位と、以下の式(1)で表される分子量が182以上1500以下の架橋剤に由来する単位とを有する、架橋(メタ)アクリルアミドを含む、ゲル
    からなるプレキャストゲル。
    Figure 2021183956
    (Bは炭素数が1以上4以下の直鎖または分岐アルキレン基を表す。R1及びR2は水素原子(H)またはメチル基(CH)を表す。l,m,nはそれぞれ1,2,3から選ばれ、l,m,nは互いに異なっていてもよく、l,m,nのうちの2つが同一でもよく、l,m,nの全てが同一でもよく、1≦l+m+nである。p,q,rは0≦p,0≦q,0≦r,0≦p+q+rである。)
  6. 上記架橋剤が以下の化合物CL−1及び/又はCL−2から選ばれる少なくとも1以上である、請求項5に記載のプレキャストゲル。
    Figure 2021183956
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