JP2021181404A - 放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物を含有する溶液 - Google Patents

放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物を含有する溶液 Download PDF

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侑紀 奥村
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友理恵 福井
Yurie FUKUI
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Yasushi Sekiguchi
麻希 鈴木
Maki Suzuki
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Abstract

【課題】放射性フッ素標識化合物の前駆体化合物の保存安定性を向上させる方法の提供。【解決手段】下記式(2)で表される前駆体化合物又はその塩を、有機溶媒に溶解した状態で保存した溶液を提供する。〔式中、X1は水素原子又はハロゲン原子を示し、X2はフッ素原子又はニトリル基を示し、R1は置換若しくは非置換アルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基を示す。〕【選択図】なし

Description

本発明は、放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物を含有する溶液に関する。
2−(3−ピリジニル)−1H−ベンゾイミダゾール誘導体化合物は、CYP11B2に対して高い選択性を有することが知られている(特許文献1)。例えば、非特許文献1では、2−(3−ピリジニル)−1H−ベンゾイミダゾール誘導体化合物である18F−CDP2230が原発性アルドステロン産生腫瘍をポジトロン断層撮影法(PET)で描出したことが報告されている。また、2−(3−ピリジニル)−1H−ベンゾイミダゾール誘導体化合物は、心疾患の非侵襲的画像診断剤としても期待されている(特許文献2)。
さらに、本出願人は、特許文献1、2には開示のない2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンズイミダゾール誘導体化合物についてもCYP11B2に対して高い選択性を有することを見出し、特許出願している(特許文献3、4)。
国際公開第2015/199205 国際公開第2017/213247 特願2017−253837 特願2018−089920
J Clin Endocrinol Metab. 2016 Mar;101(3):1008−15
しかしながら、特許文献3、4に記載された放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物は、neat(無溶媒)の状態で保存すると、徐々に純度が低下するという問題があることが本発明者らの知見により明らかとなった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンズイミダゾール誘導体化合物の放射性フッ素標識前駆体化合物の安定性を向上させることを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、下記式(2)で表される化合物を溶液状態で保存することにより、安定に保存できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一の態様は、放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物を含有する溶液であって、前記放射性フッ素標識化合物が下記式(1)で表される化合物又はその塩であり、前記標識前駆体化合物が下記式(2)で表される化合物又はその塩であり、前記標識前駆体化合物を有機溶媒に溶解した状態で保存した溶液を提供するものである。
Figure 2021181404
式(1)中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を示し、Xは放射性フッ素原子を示す。
Figure 2021181404
式(2)中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を示し、Rは置換若しくは非置換アルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基を示す。
また、本発明の他の態様によれば、放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物の保存方法であって、前記放射性フッ素標識化合物が上記式(1)で表される化合物又はその塩であり、前記標識前駆体化合物が上記式(2)で表される化合物又はその塩であり、前記標識前駆体化合物を、有機溶媒に溶解した状態で保存することを含む、放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物の保存方法が提供される。
また、本発明のさらに他の態様によれば、本発明の上記溶液を用意する第一工程と、前記溶液に含まれる上記式(2)で表される化合物又はその塩を標識前駆体化合物として放射性フッ素化反応に供して上記式(1)で表される放射性フッ素標識化合物又はその塩を得る第二工程とを含む、放射性フッ素標識化合物又はその塩の製造方法が提供される。
また、本発明のさらに他の態様によれば、本発明の上記溶液を収容した容器が提供される。
本発明によれば、2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンズイミダゾール誘導体化合物の放射性フッ素標識前駆体化合物の安定性を向上させることが可能となる。
本発明において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子及びアスタチン原子から選択される少なくとも一種である。
また、本発明において、「塩」とは、医薬として許容されるものであればよい。例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、又は、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(グルクロン酸、ガラクツロン酸など)、α−ヒドロキシ酸(クエン酸、酒石酸など)、アミノ酸(アスパラギン酸、グルタミン酸など)、芳香族酸(安息香酸、ケイ皮酸など)、スルホン酸(p−トルエンスルホン酸、エタンスルホン酸など)などの有機酸から誘導される塩が挙げられる。
本発明において、「放射性フッ素原子」とは、フッ素の放射性同位体であり、好ましくは、18Fを用いることができる。
上記式(1)で表される放射性フッ素標識化合物又はその塩のCYP11B2への結合性を高める観点から、上記式(1)及び(2)において、Xが水素原子である場合は、Xはフッ素原子であることが好ましい。また、同様の観点から、上記式(1)及び(2)において、Xがハロゲン原子である場合は、Xはフッ素原子又はニトリル基であることが好ましい。また、同様の観点から、上記式(1)及び(2)において、Xがフッ素原子である場合は、Xはフッ素原子又はニトリル基であることが好ましい。
上記式(1)で表される化合物の好ましい態様として、下記化学式で表される3つの化合物が挙げられる。
Figure 2021181404
Figure 2021181404
Figure 2021181404
同様の観点から、上記式(2)で表される化合物の内、好ましい化合物としては、下記化合物201、202及び203が挙げられる。
Figure 2021181404
Figure 2021181404
Figure 2021181404
上記式(2)で表される化合物において、Rで示される置換又は非置換アルキルスルホニルオキシ基としては、炭素数1〜12の置換又は非置換アルキルスルホニルオキシ基が好ましい。置換アルキルスルホニルオキシ基は、アルキル鎖の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよく、好ましくはフッ素原子で置換されていてもよい。また、上記式(2)で表される化合物において、Rで示される置換又は非置換アリールスルホニルオキシ基としては、置換又は非置換ベンゼンスルホニルオキシ基が好ましく、より好ましくは置換ベンゼンスルホニルオキシ基である。置換アリールスルホニルオキシ基は、アリール環の水素原子が炭素数1〜12のアルキル基、又は、ニトロ基で置換されていることが好ましい。置換又は非置換アルキルスルホニルオキシ基及び置換又は非置換アリールスルホニルオキシ基の好ましい具体例としては、メタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、p−ニトロベンゼンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基が挙げられる。上記式(2)で表される化合物において、Rは置換又は非置換アリールスルホニルオキシ基であることが好ましく、p−トルエンスルホニルオキシ基であることが特に好ましい。同様に、上記式(2)で表される化合物の内、Rがp−トルエンスルホニルオキシ基である上記化合物201、202及び203がより好ましく、Rがp−トルエンスルホニルオキシ基である上記化合物201が特に好ましい。
本発明の溶液を構成する有機溶媒としては、上記式(2)で表される化合物又はその塩を溶解することができるものであれば特に限定されない。かかる有機溶媒として好ましくはプロトン性極性溶媒又は非プロトン性極性溶媒が挙げられる。プロトン性極性溶媒としては、好ましくは炭素数1〜6のアルコールが用いられ、具体例としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロプロパノール、n-ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロブタノールが挙げられる。非プロトン性極性溶媒の具体例としては、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン及び炭酸プロピレンが挙げられる。これらの溶媒は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。また、有機溶媒としては、放射性フッ素化反応の溶媒として使用可能な非プロトン性極性溶媒が好ましく、沸点が200℃以下の非プロトン性極性溶媒がより好ましく、沸点が100℃以下の非プロトン性極性溶媒がさらに好ましい。
また、上記式(2)においてRがヒドロキシ基に置換された化合物(OH体)が生成するのを防止するために、本発明の溶液は水を含まないことが好ましく、当該溶液中の含水量は、1000ppm以下が好ましく、100ppm以下がより好ましく、20ppm以下であることがさらに好ましく、10ppm以下がよりさらに好ましい。
本発明の溶液中、上記式(2)で表される化合物又は塩の含有量は、0.01〜1000mg/mLが好ましく、0.1〜100mg/mLがより好ましいが、放射性フッ素化反応にそのまま使用できるという観点から、さらに好ましくは、1〜10mg/mLである。
つづいて、本発明の溶液の調製法について以下説明する。上記式(2)で表される化合物又は塩は、例えば、下記スキーム1に沿って合成することができる。下記スキーム1中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を示す。
Figure 2021181404
上記方法で製造された上記式(2)で表される化合物又はその塩を必要に応じて精製した後、有機溶媒と混合して溶解させることで、本発明の溶液を得ることができる。
このように調製した本発明の溶液は、容器に収容し、好ましくは密封して保存することができる。容器は、有機溶媒に耐性を有し、また、上記一般式(2)で表される化合物とも反応しないものであれば限定されず、ガラス製であってもプラスチック製であってもよい。ガラス製の容器の場合、ホウケイ酸ガラス、ソーダガラス、鉛ガラスからなる群から適宜選択することができ、耐薬品性の観点からホウケイ酸ガラス製が好ましい。また、容器には、適宜不活性ガス(窒素又はアルゴン)を封入してもよく、この場合、好ましくは、本発明の溶液を収容し、開口部を有する本体部と、開口部に嵌合して密閉可能な栓体を備える容器が好ましい。ここで、栓体の材質としては、プラスチックやゴムが挙げられる。ゴム製の栓体は、シリンジで溶液を添加又は吸引できるという観点から、好ましい。また、こうした容器は、適宜、無菌完全性を維持できるものであってもよく、例えば、アンプルやバイアル容器が挙げられる。バイアル容器は、上記本体部と上記栓体に加え、開口部を密封するためのシーリング部材を更に備えるものである。バイアル容器の場合、栓体の材質としては、天然ゴム、シリコンゴム、ネオプレンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴムからなる群から適宜選択することができ、耐薬品性の観点からブチルゴム製の栓体であることが好ましい。また、前記シーリング部材は前記栓体に被せられ、前記開口部を密封できるものなら特にその材質は限定されないが、加工の容易さの観点からアルミニウム製のシーリング部材であることが好ましい。
本発明の溶液、又は、これを収容した容器の保存温度は、特に限定されるものではないが、室温以下であることが好ましく、より好ましくは30℃以下、5℃以下がさらに好ましい。下限は、本発明の溶液が凍結しない温度であればよく、有機溶媒の融点以上であればよいが、−50℃以上が好ましい。
本発明の溶液、又は、これを収容した容器の保存期間は、上記式(2)で表される化合物の純度の低下が低減され、純度が維持されている期間であれば特に限定されないが、1週間以上の長期間保存ができ、好ましくは18か月以下、より好ましくは1年以下であり、さらに好ましくは6か月以下保存することが可能である。
本発明の溶液によれば、上記式(2)で表される化合物又はその塩の分解が抑制され、特に、上記式(2)で表される化合物のRがヒドロキシ基に置換された化合物であるOH体や下記式(3)で表される二量体化合物の生成が低減される。
Figure 2021181404
本発明の溶液は、好ましくは前述の容器に収容され、適宜、前述の保存温度で、前述の保存期間保存されることで、当該溶液中OH体の含有量を、高速液体クロマトグラフィー法におけるピーク面積比において好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下、さらに好ましくは1%以下、さらにより好ましくは0.1%以下に維持することができる。また、当該溶液中、上記式(3)で表される化合物の二量体の含有量を高速液体クロマトグラフィー法におけるピーク面積比において、好ましくは30%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下、さらに好ましくは1%以下に維持することが可能になる。また、当該溶液中、上記式(2)で表される化合物又はその塩の含有量は、高速液体クロマトグラフィー法におけるピーク面積比において、好ましくは60%以上、より好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上に維持することが可能になる。なお、この高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)の条件を、下記に示す。
試料溶解溶媒:メタノール
試料濃度:0.2mg/mL
注入量:10μL
検出器:紫外可視吸光光度計(測定波長:293nm)
カラム:(充填材)フェニルヘキシル基修飾シリカゲル、(サイズ)4.6×150mm
カラム温度:40℃
移動相:移動相A(10mmol/L炭酸水素アンモニウム水溶液)60体積%と移動相B(メタノール)40体積%との混合溶媒を55分かけて移動相A40体積%と移動相B60体積%との混合溶媒とする。
OH体の保持時間:約7分
二量体の保持時間:約41分
上記式(2)で表される化合物の保持時間:約24分
本発明によれば、本発明の溶液を用意する第一工程と、当該溶液に含まれる上記式(2)で表される化合物又はその塩を標識前駆体化合物として放射性フッ素化反応に供する第二工程とを実施することにより、上記式(1)で表される放射性フッ素標識化合物又はその塩を製造することができる。
第二工程における上記式(2)で表される化合物又はその塩は、第一工程で用意された本発明の溶液から単離して放射性フッ素化反応に用いてもよいが、本発明の溶液から単離することなく溶液の状態でそのまま放射性フッ素化反応に供することが好ましい。
好ましい放射性フッ素化反応としては、放射性フッ化物イオンを用いた、上記式(2)で表される化合物のRで示す基への求核置換反応が挙げられ、この放射性フッ化物イオンを用いた求核置換反応は、アルカリ金属の炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム)やテトラアルキルアンモニウムの炭酸水素塩などの塩基存在下に行うことが好ましい。
放射性フッ素化反応は、相関移動触媒存在下に行うことが好ましく、例えば、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]−ヘキサコサン(商品名:クリプトフィックス222)等を用いることができる。
放射性フッ素化反応は、加熱して行うことが好ましく、有機溶媒の沸点以上で行うことがより好ましく、例えば、50〜200℃の範囲で実行することが好ましい。
上記式(1)で表される放射性フッ素標識化合物又はその塩を医薬として用いる場合には、放射性フッ素化反応後、未反応の放射性フッ化物イオン及び不溶性の不純物を、メンブランフィルター、種々の充填剤を充填したカラム、HPLC等により精製することが望ましい。
以下、実施例を記載して本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
実施例中、各化合物の分子構造は、1H‐NMRスペクトルで同定した。NMR装置として、AVANCEIII(ブルカー製)、共鳴周波数は500MHz)を使用し、テトラメチルシラン(TMS)を内部標準として使用し、TMS共鳴を0.00ppmに設定した。全ての化学シフトはデルタスケール(δ)上のppmであり、そしてシグナルの微細***については、略号(s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、dd:ダブルダブレット、dt:ダブルトリプレット、dq:ダブルカルテット、m:マルチプレット、bs:ブロードシングレット、quin:クインテット、sext:セクテット)を用いて示した。
以下、実施例において「室温」は、25℃である。
各化合物の合成例において、化合物合成における各ステップは、必要に応じて繰り返し行い、他の合成において中間体等として用いる際に必要な量を確保した。
(製造例1)化合物201の合成
下記スキーム2に従い、化合物201の合成を行った。
Figure 2021181404
2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物6)の合成
2−アミノエタノール(化合物5)(2.2mL、40.0mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解したのち、室温下にて、tert−ブチルジフェニルシリルクロリド(15.6mL、60.0mmol)とイミダゾール(5.44g、80.0mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて一晩撹拌した。反応終了後、氷冷下で水を加えたのち、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせたジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル→酢酸エチル/メタノール=10/1→5/1)にて精製を行い、2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物6)(12.2g、40.7mmol)を得た。
化合物6のH−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ7.67−7.65(m、4H)、7.44−7.36(m、6H)、3.70(t、J=5.3Hz、2H)、2.84(t、J=5.3Hz、2H)、2.79(bs、2H)、3.08(bs、2H)、1.07(s、9H)。
N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物7)の合成
2,4−ジフルオロニトロベンゼン(化合物1)(66.9μL、0.606mmol)をジクロロメタン(2.0mL)に溶解したのち、アルゴンガス雰囲気下、氷冷下にて、炭酸カリウム(420.5mg、3.04mmol)と2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物6)(546.7mg、1,83mmol)を加え、室温にて一晩撹拌した。反応終了後、室温にて水を加えたのち、ジクロロメタンで3回抽出を行った。合わせたジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→10/1)にて精製を行い、N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物7)(286.9mg、0.654mmol)を得た。
化合物7のH−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ8.51(bs、1H)、8.22(dd、J=9.5、6.2Hz、1H)、7.67−7.65(m、4H)、7.43−7.36(m、6H)、6.43(dd、J=11.5、2.6Hz、1H)、6.37−6.33(m、1H)、3.90(t、J=5.4Hz、2H)、3.47(q、J=5.4Hz、2H)、1.07(s、9H)。
3−フルオロ−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]−1,6−フェニレンジアミン(化合物8)の合成
N−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチルアミン(化合物7)(286.9mg、0.654mmol)をメタノール(3.0mL)に溶解したのち、アルゴンガス雰囲気下にて、10%パラジウムカーボン(11.2mg)を加えた。続いて、水素ガス雰囲気下、室温にて一晩撹拌した。反応終了後、セライトろ過し、ろ液を減圧濃縮して粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1→5/1)にて精製を行い、3−フルオロ−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]−1、6−フェニレンジアミン(化合物8)(122.4mg、0.300mmol)を得た。
化合物8のH−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ7.67(dd、J=6.0、1.3Hz、4H)、7.43−7.41(m、2H)、7.39−7.36(m、4H)、6.62(dd、J=8.3、5.7Hz、1H)、6.34−6.28(m、2H)、4.16(bs、1H)、3.91(t、J=5.4Hz、2H)、3.21(q、J=5.2Hz、2H)、3.08(bs、2H)、1.07(s、9H)。
5−{6−フルオロ−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物9)の合成
5−ヒドロキシメチル−3−ピリジンカルボキシアルデヒド(40.8mg、0.298mol)をN,N‘−ジメチルホルムアミド(0.5mL)に溶解したのち、氷冷下、3−フルオロ−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]−1,6−フェニレンジアミン(化合物8)(122.4mg、0.300mol)とOxone(登録商標)一過硫酸塩化合物(221.3mg、0.360mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて30分撹拌した。反応終了後、氷冷下にて飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えたのち、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/n−ヘキサン/メタノール=10/5/1)にて精製を行い、5−{6−フルオロ−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物9)(131.3mg、0.250mmol)を得た。
化合物9のH−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ8.96(d、J=2.1Hz、1H)、8.73(d、J=2.1Hz、1H)、8.12(t、J=2.1Hz、1H)、7.77(dd、J=8.8、4.8Hz、1H)、7.38−7.36(m、6H)、7.29−7.28(m、4H)、7.09−7.05(m、1H)、6.91(dd、J=8.7、2.4Hz、1H)、4.76(d、J=5.8Hz、2H)、4.40(t、J=5.7Hz、2H)、3.94(t、J=5.7Hz、2H)、0.89(s、9H)。
6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物10)の合成
5−{6−フルオロ−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール−2−イル}ピリジン−3−メタノール(化合物9)(131.3mg、0.250mmol)をジクロロメタン(2.5mL)に溶解したのち、氷冷下、トリエチルアミン(104.4μL、0.750mmol)とp−トルエンスルホン酸無水物(163.0mg、0.500mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて1時間30分撹拌した。反応終了後、水を加え、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせたジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して粗生成物を得た。イミダゾール(85.0mg、1.25mmol)をN,N‘−ジメチルホルムアミド(0.2mL)に溶解したのち、氷冷した。トリエチルアミン(174.1μL、1.25mmol)を加えたのち、先に得た粗生成物をN,N‘−ジメチルホルムアミド(0.8mL)に溶解して加え、アルゴンガス雰囲気下、室温で4時間撹拌した。反応終了後、水を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=30/1→20/1→10/1)にて精製を行い、6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物10)(128.1mg、0.222mmol)を得た。
化合物10のH−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ9.06(d、J=2.2z、1H)、8.55(d、J=2.2Hz、1H)、7.92(t、J=2.2Hz、1H)、7.76(dd、J=8.8、4.8Hz、1H)、7.55(s、1H)、7.40−7.35(m、6H)、7.29−7.27(m、4H)、7.09−7.05(m、2H)、6.90−6.86(m、2H)、5.13(s、2H)、4.34(t、J=5.5Hz、2H)、3.94(t、J=5.5Hz、2H)、0.89(s、9H)。
2−{6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール−1−イル}エタノール(化合物11)の合成
6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物10)(128.1mg、0.222mmol)をテトラヒドロフラン(2.0mL)に溶解したのち、室温にてテトラブチルアンモニウムフルオリド(0.33mL、テトラヒドロフラン溶液、約1M、0.33mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気下、室温にて1時間30分撹拌した。反応終了後、反応溶液を減圧濃縮し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=20/1→10/1→5/1)にて精製を行い、2−{6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール−1−イル}エタノール(化合物11)(25.8mg、0.0765mmol)を得た。
化合物11のH−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ9.07(d、J=2.2Hz、1H)、8.64(d、J=2.2Hz、1H)、7.87(t、J=2.2Hz、1H)、7.73(dd、J=8.9、4.8Hz、1H)、7.62(s、1H)、7.15(d、J=2.4Hz、1H)、7.13(s、1H)、7.12(dt、J=10.3、2.4Hz、1H)、6.98(t、J=1.3Hz、1H)、5.27(s、2H)、4.21(t、J=5.7Hz、2H)、3.99(t、J=5.7Hz、2H)、2.44(bs、1H)。
6−クロロ−5−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(p−トルエンスルホニルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物201)の合成
2−{6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]ベンゾイミダゾール−1−イル}エタノール(化合物11)(600mg、1.78mmol)をテトラヒドロフラン(36.0mL)に溶解したのち、p−トルエンスルホニルクロリド(508mg、2.67mmol)、1N水酸化ナトリウム水溶液(4.80mL、4.80mmol)を加え、アルゴンガス雰囲気、氷冷下にて1時間撹拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮して粗生成物を得た。得られた粗生成物をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン/メタノール=100/1)にて精製を行い6−フルオロ−2−[5−(イミダゾール−1−イルメチル)ピリジン−3−イル]−1−[2−(p−トルエンスルホニルオキシ)エチル]ベンゾイミダゾール(化合物201)(548mg、1.11mmol)を得た。
化合物12のH−NMR(溶媒:重メタノール):δ8.82(d、J=2.1Hz、1H)、8.70(d、J=2.1Hz、1H)、8.02(t、J=2.1Hz、1H)、7.90(s、1H)、7.62(dd、J=8.8、4.7Hz、1H)、7.28(dd、J=6.4、1.8Hz、3H)、7.21(dd、J=8.9、2.4Hz、1H)、7.13−7.10(m、1H)、7.06(t、J=2.3Hz、3H)、5.46(s、2H)、4.49(t、J=5.9Hz、2H)、4.25(t、J=5.9Hz、2H)、2.32(s、3H)。
(比較例1:粉末試料の調製)
保存容器としてガラスバイアル(5mL用)を用い、製造例1で得られた化合物201(5mg)を収容し、ゴム栓及びアルミキャップで密封した。作業は大気下で行ったため、内封の気体は空気を用いた。
(実施例1〜2:溶液試料の調製と保存)
(実施例1)
保存容器としてガラスバイアル(5mL用)を用い、製造例1で得られた化合物201(5mg)をジメチルスルホキシド(DMSO)1mLに溶解し、保存容器に収容し、ゴム栓及びアルミキャップで密封した。作業は大気下で行ったため、内封の気体は空気を用いた。
(実施例2)
保存容器としてガラスバイアル(5mL用)を用い、製造例1で得られた化合物201(5mg)をアセトニトリル(MeCN)1mLに溶解し、保存容器に収容し、ゴム栓及びアルミキャップで密封した。作業は大気下で行ったため、内封の気体は空気を用いた。
(実施例3)安定性の評価
比較例1で調製した粉末試料を4℃又は25℃で、実施例1で調製した溶液試料(DMSO)を溶液の状態で4℃又は25℃で、実施例2で調製した溶液試料(MeCN)を溶液の状態で−20℃、4℃又は25℃で保存した。
各試料の保存開始から2週間、1か月及び2か月経過後にサンプルを採取し、HPLCにて純度を分析し、開始点における化合物201の純度を100%とした相対的な純度の経時推移の結果を表2に、不純物として含まれるOH体及び二量体のHPLCクロマトグラム上の面積百分率の経時推移の結果を表3、表4に示した。なお、HPLC条件は下記の通りであった。
<HPLC条件>
試料溶解溶媒:メタノール
試料濃度:粉末試料;1.0mg/mL,溶液試料;0.2mg/mL
注入量:10μL
検出器:紫外可視吸光光度計(測定波長:293nm)
カラム:XBridge Phenyl 3.5μm,4.6x150mm,日本ウォーターズ社製
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相A:10mmol/L炭酸水素アンモニウム水溶液
移動相B:液体クロマトグラフィー用メタノール
移動相の送液:移動相A及び移動相Bの混合比を表1のように変えて濃度勾配制御した
流量:毎分1.0mL
面積測定範囲:45分
再平衡化時間:10分
化合物201の保持時間:約24分
OH体の保持時間:約7分
二量体の保持時間:約41分
Figure 2021181404
Figure 2021181404
以下、表3〜4において記号「−」はHPLCクロマトグラム上でピークが検出されなかったことを示す。
Figure 2021181404
Figure 2021181404
表2〜表4より、比較例1(粉末)の場合は、化合物201の純度が経時的に著しく低下しており、分子間反応が進行して不純物として二量体が生成する傾向にあった。
実施例1のDMSO溶液の場合は、25℃保存において化合物201の二量体の生成が粉末の場合よりも低減された一方で、OH体の生成が見られたが、経時的な純度の低下は粉末の場合よりも抑制された。
実施例2のMeCN溶液の場合は、化合物201のHPLCクロマトグラム上の目立った経時変化は無く、二量体及びOH体の生成による経時的な純度の低下は粉末及びDMSO溶液よりも抑制された。

Claims (7)

  1. 放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物を含有する溶液であって、
    前記放射性フッ素標識化合物が下記式(1)で表される化合物又はその塩であり、
    Figure 2021181404

    〔式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を示し、Xは放射性フッ素原子を示す。〕
    前記標識前駆体化合物が下記式(2)で表される化合物又はその塩であり、
    Figure 2021181404

    〔式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を示し、Rは置換若しくは非置換アルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基を示す。〕
    前記標識前駆体化合物を有機溶媒に溶解した状態で保存した溶液。
  2. 前記有機溶媒が、非プロトン性極性溶媒である、請求項1に記載の溶液。
  3. 前記非プロトン性極性溶媒が、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン及び炭酸プロピレンからなる群より選ばれた少なくとも1つである、請求項2に記載の溶液。
  4. 前記式(2)中、Rが置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の溶液。
  5. 放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物の保存方法であって、
    前記放射性フッ素標識化合物が下記式(1)で表される化合物又はその塩であり、
    Figure 2021181404

    〔式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を示し、Xは放射性フッ素原子を示す。〕
    前記標識前駆体化合物が下記式(2)で表される化合物又はその塩であり、
    Figure 2021181404

    〔式中、Xは水素原子又はハロゲン原子を示し、Xはフッ素原子又はニトリル基を示し、Rは置換若しくは非置換アルキルスルホニルオキシ基、又は、置換若しくは非置換アリールスルホニルオキシ基を示す。〕
    前記標識前駆体化合物を、有機溶媒に溶解した状態で保存することを含む、放射性フッ素標識化合物の標識前駆体化合物の保存方法。
  6. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の溶液を用意する第一工程と、前記溶液に含まれる前記式(2)で表される化合物又はその塩を標識前駆体化合物として放射性フッ素化反応に供して前記式(1)で表される放射性フッ素標識化合物又はその塩を得る第二工程とを含む、放射性フッ素標識化合物又はその塩の製造方法。
  7. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の溶液を収容した容器。
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