JP2021176930A - 組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セルロースナノファイバーが解繊・分散しており、優れた引張特性を有する架橋ゴムを製造することができる組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】非化学変性及び非修飾のセルロースナノファイバーと、エラストマーと、無水マレイン酸変性ポリマーとを含有する組成物の製造方法であって、上記セルロースナノファイバーの水分散液及び上記エラストマーが水に分散したエマルションを混合する工程と、上記混合工程により得られた混合物を乾燥する工程と、上記乾燥工程により得られた乾燥物及び上記無水マレイン酸変性ポリマーを、上記セルロースナノファイバーが有するヒドロキシ基及び上記無水マレイン酸変性ポリマーが有する無水マレイン酸基が反応する温度で混練する工程とを備える組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、組成物の製造方法に関する。
繊維幅(径)が3〜1000nmと小さなセルロースナノファイバー(以下、「CNF」ともいう)を樹脂やゴムと複合させて、軽量で、強度及び弾性率が高い複合体を得る開発が精力的に行われている。このCNF/ポリマー複合体においては、CNFが出来る限り、バラバラに分散されて、ナノネットワークを形成することが重要と言われている。
N−オキシル化合物及び共酸化剤で酸化してカルボキシル基を導入したり、リン酸処理をしてリン酸基を導入したアニオン変性CNFは、イオン性官能基の解離による静電気的反発力の作用により、解繊が容易で、幅3〜4nmといった細い繊維が、シャープな繊維幅分布で得られることが知られている。一方、機械的解繊処理で得られるCNFは、10〜1000nmの平均繊維幅を有し、製法によって、あるいは、解繊条件により、その幅や分布が異なるものが得られる。
太い繊維径のCNFを用いた場合には、CNF表面のOHの化学的修飾や分散剤の助けにより、比較的容易にマトリックス中に分散することができ、高弾性率・高強度な複合体が得られるものの、(樹脂複合体で、特に)引張破断伸びが小さくなり、靱性に劣るという問題がある。さらには、太い繊維を用いると、従来の補強用繊維(ガラス繊維やカーボン繊維)と同様に、樹脂複合体成形時に、樹脂の流れ方向にCNFが配向し、弾性率や強度に異方性を生じるという問題点を有する。
一方、前述のアニオン変性CNFのような繊維幅3〜4nmの細いCNFでは、CNFがマトリックス樹脂中に高度に解繊・分散されれば少量でCNFのナノネットワークが形成されて、異方性が小さい複合体が得られる可能性がある。
しかし、アニオン変性CNFは水中では、安定に解繊・分散しているが、乾燥すると、凝集してしまい、樹脂やゴム中に解繊・分散できない。そこで、樹脂やゴムのラテックス(エマルション)とCNF水分散体を水存在下で混合し、水を除去して乾燥し、これをマスターバッチとして、マトリックス樹脂、ゴムに希釈混練・分散することが試みられてきた。
特許文献1には、天然セルロース繊維にN−オキシル化合物を作用させることで得られるCNF及び/又は該CNFの誘導体と、樹脂粒子とを含み、樹脂粒子の表面にCNF及び/又は該CNFの誘導体が存在している樹脂改質用添加剤が開示されている。この添加剤は、天然セルロース繊維にN−オキシル化合物を作用させることで得られるCNF及び/又は該CNFの誘導体と樹脂粒子と液媒体(水)とを含むエマルションを調製し、次いで該エマルションから乾燥によって該液媒体を除去することで製造される。実施例では、粒子径200nmの変性PEエマルションが用いられている。
特許文献2にはゴムラテックスとセルロース繊維の水分散液とを混合した後、少なくとも水の一部を除去して該セルロース繊維/ゴム複合体(マスターバッチ)を得、得られた複合体とゴムとを混合(希釈混練)するCNFとゴム組成物の製造方法が開示されている。CNFは天然セルロースにN−オキシル化合物を触媒として酸化反応させて得られるセルロースで、平均繊維径が1〜10nm、セルロースのカルボキシ基含有量が0.1〜3.0mmol/gと規定されている。
特許文献3には、平均繊維幅が2〜1000nmの微細セルロース繊維と樹脂エマルションとを含有する固形分濃度が1.5質量%以下の混合液から水分を除去する工程を有する、複合材の製造方法が開示されている。固形分濃度を1.5質量%以下に規定しているのは、乾燥後、得られる複合材(マスターバッチ)のCNF濃度が低くならないように混合物の固形分濃度を規定している。
エマルションの粒子径は、通常、100〜300nmである。3〜4nmといった細いCNF水分散液とエマルションを混合して乾燥すると、エマルション粒子の表面は乾燥後CNFの被膜で覆われる。非特許文献1によれば、幅3〜4nmのTEMPO酸化CNF水分散体をキャストして得られた膜の強度は290MPaであるので、CNF被膜で覆われた樹脂粒子を希釈樹脂と混練しても、CNFは、もはやバラバラに解繊されることはなく、被膜の粉砕物あるいは、CNFの凝集物がマトリックスポリマー中に分散された構造となり、期待されるナノコンポジットは得られないという問題があった。
CNFをマトリックス中に分散する為に、CNF表面のOH基を化学的に修飾したり、アニオン変性CNFの場合には、カチオン性の物質(アルキルアミンなど)をイオン結合させたり、カルボキシル基や、無水マレイン酸変性の樹脂を樹脂の一部に用いたりして、マトリックス樹脂とCNF界面の相互作用を高めることがなされている。
特許文献4には、セルロースと、分散剤とからなる、樹脂に対するセルロースの分散性向上用の手段が開示されており、該分散剤が樹脂親和性セグメントAとセルロース親和性セグメントBとを有し、ブロック共重合体構造を有するものであり、前記樹脂親和性セグメントAを構成するモノマー成分がメタクリル酸ラウリル(LMA)、メタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル(tBCHMA)、メタクリル酸イソボルニル(IBOMA)、メタクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル(DCPOEMA)及びメタクリル酸ジシクロペンタニル(DCPMA)よりなる群から選ばれる1種又は2種以上であり、前記セルロース親和性セグメントBを構成するモノマー成分がメタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)及びメタクリル酸ジメチルアミノエチルのベンジル化物(QDEMAEMA)よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である。セルロースとしては、機械的に解繊されたCNFが用いられる場合、未解繊セルロース(パルプ)を用い、分散剤であらかじめ処理した後、混練時に解繊する場合が示されている。セルロースがCNFの場合、分散剤でセルロースナノファイバーを処理する方法は、ブロック共重合体を有機溶剤に溶解し、水溶性溶剤中に攪拌分散して、ブロック共重合体エマルションを得る。(ブロック共重合体エマルションを添加した時、沈殿しないように)含水CNFに例えばNMP(N−メチルピロリドン)のような水溶性溶剤を添加する。CNF/水/水溶性溶剤混合物にブロック共重合体エマルションを添加混合する。乾燥、脱水して、水、溶剤を取り除く。得られたCNF/ブロック共重合体組成物を樹脂に混練・分散するといった複雑な工程が取られている。
特許文献5には、植物繊維と変性合成ゴムが共有結合した変性植物繊維及びゴム用加工助剤を含むゴム用添加剤が開示されており、植物繊維100質量部に対する変性合成ゴムの比率が5〜100質量部である変性植物繊維20〜75質量%とゴム用加工助剤25〜80質量%を含み、ゴム用加工助剤の数平均分子量が400〜60000であり、ゴム用加工助剤のガラス転移点が100℃以下であり、植物繊維分を10〜65質量%の割合で含有する事が規定されている。特許文献5には植物繊維と変性合成ゴムを反応させる方法として、植物繊維を溶媒(N−メチルピロリドンなど)に分散させた分散液中へ変性合成ゴム(B)を投入し、反応させるか、植物繊維を変性合成ゴムと直接混合し、反応させることが記載されているが、エマルションを用いて添加物を作成することは述べられていない。
特開2013−014741号公報 特開2013−018918号公報 特開2015−093882号公報 特開2014−162880号公報 国際公開第2016/208634号
International Journal of Biological Macromolecules 59(2013)99−104
特許文献1は、N−オキシル化合物を作用させて得られるTEMPO酸化セルロースナノファイバーのような繊維幅3−4nmのCNF分散体と樹脂エマルションとゴムラテックスとの混合物を乾燥した樹脂改質剤(マスターバッチ)、特許文献2は、ゴムラテックスと3−4nmのCNF分散体とから水を除いた複合体(マスターバッチ)であるが、樹脂またはゴム粒子の表面を強靱なCNFの凝集被膜が覆っているので、希釈樹脂・ゴム中に混練時、CNFが解繊・分散しにくいという問題がある。
特許文献3のようなCNF濃度が高いマスターバッチを作成すると、厚いCNF被膜がゴム粒子の表面を覆うので、CNFは益々、ゴム中に解繊・分散しにくくなる。仮に、高いせん断力を与えて分散しようとしても、CNFの膜が壊れた凝集物が分散するに過ぎない。弾性率を上げるには、CNF(凝集物)の添加量を上げるしかなく、破断伸びが低下し、強度もアップしないという問題がある。
機械解繊されたCNF表面の水酸基を化学修飾して、疎水性基を導入してエラストマー中でのCNFの分散性を高め、CNF補強ゴムの特性を改善することが検討されているが、修飾反応を行う為には、機械的解繊されたCNF/水分散体の水を有機溶媒に置換する必要があり、さらに反応工程等が必要であり、コストアップするという問題がある。また、得られた化学修飾CNFも凝集するという問題を完全に避けることが出来ないという問題がある。
特許文献4のブロック共重合体を分散剤に用いる方法では、分散剤をセルロースに作用させる為に、有機溶剤を用いる必要があり、工程が複雑になるという問題がある。
単にポリマーエマルションとCNFの水分散体を混合する方法では、仮にCNFの解繊・分散を良く出来ても、CNFとポリマー(エラストマー)界面の相互作用が小さく、破断強度や伸びの大きなCNF/エラストマー複合体は出来ないという問題がある。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、CNFが解繊・分散しており、優れた引張特性を有する架橋ゴムを製造することができる組成物の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、非化学変性及び非修飾のCNFと、エラストマーと、無水マレイン酸変性ポリマーとを含有する組成物の製造方法であって、上記CNFの水分散液及び上記エラストマーが水に分散したエマルションを混合する工程と、上記混合工程により得られた混合物を乾燥する工程と、上記乾燥工程により得られた乾燥物及び上記無水マレイン酸変性ポリマーを、上記CNFが有するヒドロキシ基及び上記無水マレイン酸変性ポリマーが有する無水マレイン酸基が反応する温度で混練する工程とを備え、上記乾燥工程により得られた乾燥物における上記CNFの含有割合が20質量%以上30質量%以下であり、上記混練工程により得られた混練物における上記CNFの含有割合が17質量%以上27質量%以下である組成物の製造方法である。
本発明の組成物の製造方法によれば、CNFが解繊・分散しており、優れた引張特性を有する架橋ゴムを製造することができる組成物を提供することができる。
以下、本発明の組成物の製造方法について詳説する。
<組成物の製造方法>
当該組成物の製造方法は、非化学変性及び非修飾のCNFと、エラストマーと、無水マレイン酸変性ポリマーとを含有する組成物の製造方法である。当該組成物の製造方法は、上記CNFの水分散液及び上記エラストマーが水に分散したエマルションを混合する工程(以下、「混合工程」ともいう)と、上記混合工程により得られた混合物を乾燥する工程(以下、「乾燥工程」ともいう)と、上記乾燥工程により得られた乾燥物及び上記無水マレイン酸変性ポリマーを、上記CNFが有するヒドロキシ基及び上記無水マレイン酸変性ポリマーが有する無水マレイン酸基が反応する温度で混練する工程(以下、「混練工程」ともいう)とを備える。
[混合工程]
本工程では、CNFの水分散液及びエラストマーが水に分散したエマルションを混合する。混合方法としては特に制限されず、例えば乾燥後の比率が所定の比率になるように計量し、攪拌機で混合する方法等が挙げられる。CNFの水分散液中のCNF濃度が高い場合、粘度が著しく高くなるおそれがあるため、混合方法としては自転公転ミキサーの使用が好ましい。
本工程で用いるCNFは、非化学変性及び非修飾のCNFである。化学変性されたCNFとしては、例えば2,2,6,6−テトラメチルピペリジン 1−オキシル等のN−オキシル化合物を触媒として酸化反応させて得られるCNF(TEMPO酸化CNF)やリン酸エステル化したアニオン変性セルロースナノファイバー等が存在するが、本工程で用いるCNFはこのような化学変性や化学修飾がなされたものではない。
例えば、TEMPO酸化CNFは、セルロースにおけるグルコース環の第1級のヒドロキシ基が選択的に酸化されてカルボキシ基となり、ナトリウム塩等の形態で存在しており、CNFの表面に残存するヒドロキシ基としては第2級のヒドロキシ基のみである。この場合、第2級のヒドロキシ基と後述する混練工程において用いる無水マレイン酸変成ポリマーにおける無水マレイン酸基との反応は、カルボキシ基のナトリウム塩の立体障害等の影響により起こりにくいと考えられる。したがって、本工程ではCNFとして非化学変性及び非修飾のセルロースナノファイバーを用いることにより、第1級のヒドロキシ基が化学変性されていないため、ヒドロキシ基と無水マレイン酸基との反応が起こりやすくなる。
CNFとしては、機械解繊されたものであることが好ましい。機械解繊されたものを用いることにより、CNFをゴム中に解繊・分散しやすくなる。機械解繊の方法としては、例えば水中対抗衝突法、ウォータージェット法、臼等が挙げられる。なお、CNFの解繊方法としては、上記の機械解繊の他、化学解繊が存在する。
CNFの数平均繊維幅の下限としては、10nmが好ましい。上記数平均繊維幅の上限としては、100nmが好ましい。CNFの数平均繊維径は、機械解繊である場合、例えば機械にかける回数等で調整することができる。数平均繊維幅が上記下限未満であると、CNFのゴム中への解繊・分散が困難になるおそれがある。数平均繊維幅が上記上限を超えると、繊維がCNF複合成形体を成形する時の流れ方向に配向し、寸法収縮率、弾性率、強度、線膨脹係数等の特性に異方性を与えるおそれがある。
本工程では、CNFは水分散体として使用される。分散媒は、通常水単独で使用されるが、アルコール等の水に可溶な溶剤との混合物を使用してもよい。CNFの水分散体におけるCNFの含有割合の下限としては3質量%が好ましい。上記含有割合の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。上記含有割合が上記下限未満であると、多量の分散媒(水)の乾燥が必要となるおそれがある。上記含有割合が上記上限を超えると、水分散体の粘度が高くなりすぎてエマルションとの攪拌混合が不均一となるおそれがある。
本工程で用いるエラストマーが水に分散したエマルションは、エラストマーが水に乳化・分散されたものである。樹脂を用いると、樹脂の融点や軟化温度を低くする必要があったり、高温で溶融した場合の溶融粘度が低く、CNFを解繊するために必要なせん断力が低くなってしまう等の問題を生ずるおそれがある。エラストマーであると、マスターバッチの混練には、従来のゴムの混練装置であるニーダーや2本ロール、バンバリーミキサーを使用できる。
本工程で用いるエラストマーのエマルションとしては、例えば天然ゴム(NR)ラテックス、IR(ポリイソプレンゴム)、SBR、カルボキシ変性SBR、NBR、カルボキシルキ変性NBR、CR、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の合成ゴムラテックスが挙げられる。これらのラテックスは市販されており、容易に入手することができる。また、市販の合成ゴムを溶剤に溶解した溶液を、界面活性物質を用いて、水に乳化・分散後溶剤を除去することによって得られるエマルション(ラテックス)も使用できる。このようなラテックスとしては、例えばクロルスルフォン化ポリエチレン、水素添加NBR、塩素化ポリエチレンラテックス等が挙げられる。
本工程で用いるエラストマーのエマルションの平均粒子径の下限としては、80nmが好ましい。上記平均粒子径の上限としては、800nmが好ましい。上記平均粒子径が上記下限未満であると、乳化安定剤(界面活性剤)の必要量が多くなるので組成物から得られるエラストマー複合体の耐水性やエマルションの保存安定性を損なうおそれがある。上記平均粒子径が上記上限を超えると、CNFとラテックスポリマーとの均一混合性を損なうおそれがある。また、ラテックスポリマー粒子の単位質量当たりの表面積が小さくなりすぎて、CNFとラテックスポリマー混合比を小さくしなければならなくなるので、マスターバッチを作成した時、マスターバッチ中のCNF濃度が低くなるおそれがある。特に、ラテックスポリマーとベースエラストマーの種類が異なる場合に、エマルションの平均粒子径が上記上限を越えると、CNFの添加量を少なくしなければならないので、最終組成物中のCNF濃度をある水準に保とうとすると、ラテックスのエラストマー/ベースポリマーの比が高くなり、相溶性や、共架橋の問題を生ずるおそれがある。
[乾燥工程]
本工程では、上記混合工程により得られた混合物を乾燥する。乾燥方法としては特に制限されず、例えば大きなバット上に混合物を流し、広げ、これをオーブン中で乾燥する方法等が挙げられる。なお、大量生産時は、連続的にCNFとエマルションを定量供給しながら、多軸混練機で混練することにより、混合してもよい。L/Dの大きな多軸押出機を用いスクリューの前半で混合・混練を、後半で加熱・脱気乾燥を行い、CNF/エマルションポリマー混合・乾燥物を一工程で得てもよいし、CNF/エマルション混合物の濃度を噴霧出来る粘度にまで薄めて、スプレードライ法で乾燥しても良い。
本工程により得られる乾燥物におけるセルロースナノファイバーの含有割合は20質量%以上30質量%以下である。その為には、前述の混合工程において、CNFとエマルションの混合比率が、それぞれの固形分濃度を考慮して決められる。上記含有割合が上記下限未満であると、混練してマスターバッチを作成する場合にせん断力が不足してセルロースナノファイバーを十分に解繊出来ないという問題が生じるおそれがある。また、マスターバッチ作成後のマスターバッチ中のセルロースナノファイバー濃度が低くなってしまい、マスターバッチとして用いることが困難になるおそれがある。さらに、エマルションポリマーとベースゴムのタイプが異なる場合、架橋ゴム中のエマルションポリマー/ベースゴムの比率が大きくなって、ベースゴムの特性が損なわれるおそれがある。上記含有割合が上記上限を超えると、乾燥物が硬くなり、後述する混練工程において混練する場合に潰れにくく、乾燥物の塊が残るおそれがある。
[混練工程]
本工程では、上記乾燥工程により得られた乾燥物及び上記無水マレイン酸変性ポリマーを、上記CNFが有するヒドロキシ基及び上記無水マレイン酸変性ポリマーが有する無水マレイン酸基が反応する温度で混練する。混練方法としては特に制限されず、例えばオープンロール、ニーダー、バンバリー等を用いて行うことができる。温度コントロール出来る設備の使用が好ましい。原材料がペレットや粉末等の形態であり、連続供給が可能であれば、多軸混練機を用いて連続的に混練を行ってもよい。
無水マレイン酸変性ポリマーは、ベースポリマーを無水マレイン酸で変性したポリマーである。ベースポリマーを無水マレイン酸で変性することにより導入される無水マレイン酸基は、CNF表面のヒドロキシ基と反応して、CNFとポリマーとの相互作用を強固にする。CNFの表面と化学結合することにより、セルロースナノファイバーをベースゴム中に良好に分散させることができる。
上記無水マレイン酸変性ポリマーのベースポリマーとしては特に制限されず、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ポリプロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。
ベースポリマーを無水マレイン酸で変性する方法としては特に制限されず、常法に従って行うことができる。例えば、ベースポリマーと無水マレイン酸とを混合し、少量のパーオキサイドの存在下で加熱することにより、無水マレイン酸をベースポリマーにグラフト重合する方法や、ベースポリマーの重合時に少量の無水マレイン酸を共存させて共重合する方法等が挙げられる。
無水マレイン酸変性ポリマーとしては、例えば無水マレイン酸変性ジエンゴム、無水マレイン酸変性オレフィンエラストマー、無水マレイン酸変性低密度ポリエチレン、無水マレイン酸変性エチレン−アクリル酸エステル共重合体、無水マレイン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
本工程における混練温度は、上記CNFが有するヒドロキシ基及び上記無水マレイン酸変性ポリマーが有する無水マレイン酸基が反応する温度である。上記ヒドロキシ基と上記無水マレイン酸基とが反応して共有結合する混練温度の下限としては、110℃が好ましい。上記混練温度の上限としては、180℃が好ましい。上記混練温度が上記下限未満であると、CNF表面の1級ヒドロキシ基と無水マレイン酸基との反応が起こりがたくなるおそれがある。上記混練温度が上記上限を超えると、CNFが熱分解するおそれがある。また、混練時間は温度によって反応速度が異なるので、適宜調整すればよい。
また、本工程では、本工程により得られる混練物におけるCNFの含有割合が17質量%以上27質量%以下となるように混練を行う。上記含有割合が上記下限未満であると、マスターバッチの高温混練の際のマスターバッチの粘度が低くなりすぎて、せん断力がかかりにくくなって、CNFのゴム中での解繊が十分なされなくおそれがある。
本工程では、上記乾燥工程で得られた乾燥物と無水マレイン酸変性ポリマーとを混練してから、さらにベースゴムと混練してもよい。また、一部のベースゴムを無水マレイン酸変性ポリマーと共に混練しても良い。
ベースゴムとしては、例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジェンゴム(BR)、エチレン−プロピレン系ゴム(EPDM、EPT、EPR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
ベースゴムを用いる場合、ベースゴムは、上記混合工程で用いるエラストマーの化学構造に応じて適宜選択することができる。
当該組成物の製造方法により製造される組成物は、CNFが分散・解繊されており、優れた引張特性を発揮する架橋ゴムを製造することができる組成物である。したがって、当該組成物の製造方法により製造される組成物は、架橋ゴムを製造する際のマスターバッチとして好適に用いることができる。
上記マスターバッチはさらにベースゴム及び必要に応じてその他の成分と混練し、さらに架橋することにより架橋ゴムを製造することができる。上記その他の成分としては、CNF以外の補強材として、補強性フィラー(シリカ、炭酸カルシウム、カーボンブラック、酸化チタン、カーボンナノチューブなど)、顔料、老化防止剤、熱安定剤、可塑剤、プロセスオイル、粘着付与剤、離型助剤、滑剤、架橋剤、架橋促進剤、共架橋剤等である。架橋剤系は低温(120℃以下)での添加・混練が好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた材料を下記表1に示す。
Figure 2021176930
<CNFとラテックスとの混合及び乾燥>
[調製例1]乾燥物1の調製
CNF濃度が5質量%の機械解繊CNF水分散液(ビンフィスWFo−10005)400質量部と固形分濃度45質量%のNBRラテックス(Nipol Latex LX550L)88.9質量部をビーカーに計量し、予備混合した。次いで、自公転ミキサー(泡取り蓮太郎)で本混合し、混合物1を得た。この混合物1を300×230×50mmのトレイに入れ、40℃、96時間乾燥し、水を飛散させ、乾燥物1(CNF固形分:ラテックス固形分=1:2、乾燥物1におけるCNF含有割合は33.3質量%)を得た。
[調製例2〜8]乾燥物2〜8の調製
下記表2に示す種類及び使用量の各成分を用いたこと以外は、調製例1と同様にして、混合物2〜8を調製し、次いで、下記表3に示す乾燥物2〜8を得た。
Figure 2021176930
Figure 2021176930
<組成物の調製>
[実施例1−1]組成物(C−1)の調製
乾燥物2(35質量部)に無水マレイン酸変性ポリブタジエン3質量部を添加し、ロール温度を110〜120℃で15分間混練した後、ロール間隙を締め、薄通しを3回以上行ない、組成物(C−1)(マスターバッチ)を得た(CNF含有量は26.3質量%)。
[実施例1−2〜1−8及び比較例1−1〜1−5]組成物(C−2)〜(C−8)及び(CC−1)〜(CC−5)の調製
下記表4に示す種類及び使用量の各成分を用いたこと以外は実施例1−1と同様にして、組成物(C−2)〜(C−8)及び(CC−1)〜(CC−5)を得た。
Figure 2021176930
<架橋ゴムシートの作成>
[実施例2−1]架橋ゴムシート(G−1)の作成
組成物(C−1)38質量部とNBR固形ゴム(Nipol DN2850)72質量部を計量し、2本ロールを用い、温度50〜60℃で約10分間混練した。次いで、架橋剤のパーオキサイド(ジクミルパーオキサイド=DCP)を2質量部添加し、混練した。次いで、ロール間隙を締めて、薄通しを3回行った。2本ロールを用い、厚み1.05〜1.15mmに圧延した。圧延シートは1.0mm厚耳枠を用い、165℃、25分プレス架橋し、架橋ゴムシート(G−1)を得た。
[実施例2−2〜2−7及び比較例2−1〜2−5]架橋ゴムシート(G−2)〜(G−7)及び(CG−1)〜(CG−5)の作成
下記表5に示す種類及び使用量の各成分を用いたこと以外は実施例2−1と同様にして架橋ゴムシート(G−2)〜(G−7)及び(CG−1)〜(CG−5)を得た。
[実施例2−8]架橋ゴムシート(G−8)の作成
下記表5に示す種類及び使用量の各成分を用い、プレス架橋条件を170℃、20分に変更したこと以外は実施例2−1と同様にして、架橋ゴムシート(G−8)を得た。
Figure 2021176930
[比較例2−6〜2−8]架橋ゴムシート(B−1)〜(B−3)の作成
下記表6に示す種類及び使用量の各成分を用い、CNFが配合されていないブランク配合(比較例2−6:NBR系、比較例2−7:SBR系、比較例2−8:EPDM系)を作成した。各ブランク配合はロール温度を50〜60℃に設定し、ゴムをロールに巻き付かせ、架橋剤(DCP)を添加して、混練を行った。混練後、厚み1.05〜1.2mmに圧延し、未架橋ゴムシートを得た。1.0mmの耳枠を用い、比較例2−6及び2−7は165℃で25分、比較例2−8は170℃で20分プレス架橋を行い、架橋ゴムシート(B−1)〜(B−3)を得た。
下記表6には、最終的に得られた全ての実施例及び比較例の架橋ゴムシートの組成を示す。
Figure 2021176930
<評価>
得られた架橋ゴムシートについて、以下の方法により、引張試験及びCNFの解繊・分散状態の評価を行った。結果を下記表7に示す。
[引張試験]
1mm厚みの架橋ゴムシートをJIS6号ダンベルに打ち抜き、引張試験機(島津製作所(株)の「SHIMADZU AUTOGRAPH AGS−X 5kN」)を用い、引張速度500mm/分で引張試験を行い、引張強さ(Tb)及び引張伸び(Eb)を測定した。n=3の測定を行い、メジアン値をデータとした。引張特性の評価は、引張強さ(Tb)については、ブランク配合の架橋ゴムシートの引張強さ(Tb)に対する倍率を求め、NBR系及びSNR系では3.5倍以上を「A」(良好)と、3.5倍未満を「B」(不良)と評価した。EPDM/EVAc系では3倍以上を「A」(良好)と、3倍未満を「B」(不良)と評価した。引張伸び(Eb)については、ブランク配合の架橋ゴムシートの引張伸び(Eb)に対する比率を求め、90%以上を「A」(良好)と、90%未満を「B」(不良)と評価した。
[CNFの解繊・分散]
得られた架橋ゴムシートについて凝集物が認められるか否かを目視観察した。CNFの解繊・分散の評価は、目視観察で凝集物が全く認められなかったものを「A」(極めて良好)と、微小な凝集物が認められたものを「B」(良好)と、少ないが凝集物が認められたものを「C」(やや不良)、明らかに凝集物が認められたものを「D」(不良)、凝集物が多数認められたものを「E」(極めて不良)と評価した。
Figure 2021176930
表7の結果から明らかなように、実施例の組成物を用いて製造された架橋ゴムシートは、比較例の組成物を用いて製造された架橋ゴムシートと比較して、CNFが良好に解繊・分散されており、優れた引張特性を発揮した。また、実施例の組成物を用いて製造された架橋ゴムシートは対応する系統のブランク配合の架橋ゴムシートと比較して、優れた引張特性を発揮した。

Claims (4)

  1. 非化学変性及び非修飾のセルロースナノファイバーと、エラストマーと、無水マレイン酸変性ポリマーとを含有する組成物の製造方法であって、
    上記セルロースナノファイバーの水分散液及び上記エラストマーが水に分散したエマルションを混合する工程と、
    上記混合工程により得られた混合物を乾燥する工程と、
    上記乾燥工程により得られた乾燥物及び上記無水マレイン酸変性ポリマーを、上記セルロースナノファイバーが有するヒドロキシ基及び上記無水マレイン酸変性ポリマーが有する無水マレイン酸基が反応する温度で混練する工程と
    を備え、
    上記乾燥工程により得られた乾燥物における上記セルロースナノファイバーの含有割合が20質量%以上30質量%以下であり、
    上記混練工程により得られた混練物における上記セルロースナノファイバーの含有割合が17質量%以上27質量%以下である組成物の製造方法。
  2. 上記セルロースナノファイバーの数平均繊維幅が10nm以上100nm以下である請求項1に記載の組成物の製造方法。
  3. 上記混練工程における混練温度が110℃以上180℃以下である請求項1又は請求項2に記載の組成物の製造方法。
  4. 上記セルロースナノファイバーの水分散液における上記セルロースナノファイバーの含有割合が3質量%以上10質量%以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の組成物の製造方法。

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