JP2021172949A - マスク - Google Patents

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Abstract

【課題】顔や耳のサイズ等の異なる着用者が装着可能で、マスク本体を顔面に密着させることが可能なマスクを提供する。【解決手段】マスク(100)は、マスク本体(10)と、着用者の耳に掛けられる耳掛け部(28)を有し、マスク本体(10)の第1方向(D1)における両端部に連結される一対の耳掛け部材(20)と、を備える。耳掛け部(28)は、伸縮部(22)を含む。伸縮部(22)が伸長していない状態では、耳掛け部(28)の内周の長さ(L)のマスク本体(10)の第1方向(D1)における幅(W)に対する比(以後、単に比と呼ぶ)は1.046以下であり、伸縮部(22)を最大に伸長させている状態での比は1.578以上である。耳掛け部(28)に作用する張力(T)は、比が1.046になるように耳掛け部(28)を変形させた際に0.098N以上であり、比が1.371になるように耳掛け部(28)を変形させた際に0.245N以下である。【選択図】図4

Description

本発明は、着用者の顔に装着され、少なくとも着用者の口元を覆うマスクに関する。
従来、特許文献1(特開2007−313085号公報)のように、耳掛け部材がマスク本体を着用者の顔面に押し付ける力を高めることで、マスク本体と顔面との密着性を高めたマスクが知られている。
マスク本体と顔面との密着性を高めることで、ウイルス等の微小粒子を含む空気が、マスク本体と顔面との隙間からマスク本体のフィルタを通過せずにマスク本体の内面側に流入し、着用者の口等から取り込まれるリスクを低減できる。
しかし、顔や耳のサイズ等は着用者によって異なるため、ある着用者には適切に装着できるマスクであっても、他の着用者にとってはマスク本体が顔面に密着しない等の事態が起こり得る。
本発明は、顔や耳のサイズ等の異なる着用者であっても、マスク本体を顔面に密着させることが可能なマスクを提供することを目的とする。
本発明に係る一のマスクは、マスク本体と、一対の耳掛け部材と、を備える。耳掛け部材は、着用者の耳に掛けられる耳掛け部を有する。耳掛け部は、伸縮性を有する伸縮部を少なくとも一部に含んでいる。一対の耳掛け部材は、マスク本体の第1方向における両端部にそれぞれ連結される。伸縮部が伸長していない状態では、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比は1.046以下である。伸縮部を最大に伸長させている状態では、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比は1.578以上である。
本発明に係る他のマスクは、マスク本体と、一対の耳掛け部材と、を備える。耳掛け部材は、着用者の耳に掛けられる耳掛け部を有する。耳掛け部は、伸縮性を有する伸縮部を少なくとも一部に含んでいる。一対の耳掛け部材は、マスク本体の第1方向における両端部にそれぞれ連結される。耳掛け部を、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比が1.046になるように変形させた際に、耳掛け部に作用する張力は0.098N以上である。耳掛け部を、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比が1.371になるように変形させた際に、耳掛け部に作用する張力は0.245N以下である。
本発明に係るマスクでは、顔や耳のサイズや、耳の位置が違っても、マスク本体を着用者の顔面に密着させることができる。
本発明の一実施形態に係るマスクの着用状態を示す図である。 未使用状態の図1のマスクの正面図である。 未使用状態の図1のマスクの背面図である。 着用状態の図1のマスクを模式的に描画した概略斜視図である。 変形例Aの一実施例に係るマスクの概略正面図であり、耳掛け部材を側方に開いた状態を描画している。 変形例Aの他の実施例に係るマスクの概略正面図であり、耳掛け部材を側方に開いた状態を描画している。 変形例Bに係るマスクの未使用状態における背面図である。 図6のマスクの装着時の耳掛け部材の弾性部材の形状を模式的に示す図である。 変形例Cに係るマスクのマスク本体部の正面図である。 変形例Cに係るさらに他の例のマスクのマスク本体部の正面図である。 変形例Dの一例の未使用状態のマスクを第2方向に沿って見た図である。 変形例Dの他の例の未使用状態のマスクを第2方向に沿って見た図である。 変形例Dのさらに他の例の未使用状態のマスクを第2方向に沿って見た図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係るマスクの実施形態を説明する。
なお、以下で説明する実施形態は、本発明の一実施例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、以下の実施形態に多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
(1)全体構成
本発明の一実施形態に係るマスク100について説明する。
マスク100は、着用者の顔に装着され少なくとも着用者の口を覆う衛生用具である。マスク100は、空気中に含まれる微小粒子が着用者の口等から取り込まれることを抑制する。マスク100の捕集対象の微小粒子には、例えば、ウイルス、細菌、花粉を含む。
マスク100の全体構成を、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1は、着用者Pがマスク100を着用している状態を示す図である。図2及び図3は、着用者Pが図1のように着用する前の、未使用のマスク100を描画した図である。言い換えれば、未使用のマスク100は、図2及び図3に示した態様で着用者Pに提供される。図2は、未使用のマスク100の正面図である。図3は、未使用のマスク100の背面図である。
図2のマスク100の正面図は、マスク本体10の第2面14に正対して、未使用のマスク100を見た図である。マスク本体10の第2面14は、マスク100の着用時に、着用者Pの顔面とは対向しない面、言い換えれば外側に配置される面である。図3のマスク100の背面図は、マスク本体10の第1面12に正対して、未使用のマスク100を見た図である。マスク本体10の第1面12は、マスク100の着用時に、着用者Pの顔面と対向する面、言い換えれば内側に配置される面である。
マスク100は、主に、マスク本体10と、一対の耳掛け部材20と、を含む(図1〜図3参照)。一対の耳掛け部材20は、マスク本体10の第1方向D1(第1方向D1については後述する)における両端部にそれぞれ連結されている。
マスク本体10及び耳掛け部材20について概説する。
マスク本体10は、マスク100の着用者Pの口や鼻を主に被覆する部材である。未使用のマスク100では、マスク本体10は、第1方向D1及び第1方向D1と直交する第2方向D2に広がる平面状の部材である(図2参照)。限定をするものではないが、本実施形態では、未使用のマスク本体10の形状は、正面視において長方形形状である。なお、ここでは、マスク100の第1方向D1は、マスク本体10の長手方向である。また、マスク100の第2方向D2は、マスク本体10の短手方向である。マスク100が着用者Pに着用されると、第1方向D1におけるマスク本体10の一方側の端部は、着用者Pの右頬に配置され、第1方向D1におけるマスク本体10の他方側の端部は着用者Pの左頬に配置される。
一対の耳掛け部材20は、着用者Pの耳に掛けられる部材である。一対の耳掛け部材20の一方は、マスク本体10の第1方向D1における一方側の端部に連結され、一対の耳掛け部材20の他方は、マスク本体10の第1方向D1における他方側の端部に連結される。各耳掛け部材20は、マスク本体10と連結される基部26と、耳掛け部28と、を含む。マスク100の装着時には、各耳掛け部材20の耳掛け部28が、着用者Pの一方の耳に掛けられる。
耳掛け部28は、少なくとも一部に、伸縮性を有する伸縮部22を有する。伸縮部22は、伸長方向に力を作用させることで伸長し、伸長方向の力を無くすと伸長前の状態に戻る(収縮する)。伸縮部22についての詳細は後述する。
耳掛け部材20には、中央に着用者Pの耳を挿入するための穴24が形成されている(図3参照)。着用者Pは、マスク100の装着時には、耳掛け部28の伸縮部22を伸長させながら、一対の耳掛け部材20の耳掛け部28を左右の耳に引っ掛ける。マスク100の着用中は、伸縮部22が伸長前の長さに戻ろうと収縮することで、マスク本体10が着用者Pの顔面に押し付けられる。
なお、未使用のマスク100では、一対の耳掛け部材20は、マスク本体10の第1面12に隣接して配置されている。また、未使用のマスク100では、一対の耳掛け部材20は、マスク本体10の中央部で連結されている。一対の耳掛け部材20の連結部には、ミシン目25が設けられている(図3参照)。マスク100の使用の際には、着用者Pはミシン目25の部分を切り離して利用する。
(2)詳細構成
マスク本体10及び耳掛け部材20について、図1〜図3に加え、図4を更に参照して説明する。図4は、着用状態のマスク100を模式的に描画した概略斜視図である。
(2−1)マスク本体
未使用のマスク本体10の形状は、上述のように、正面視において第1方向D1及び第1方向D1と直交する第2方向D2に広がる長方形形状である(図2参照)。
マスク本体10のサイズを限定するものではないが、標準的には、マスク本体10の第1方向D1の長さは175mmであり、マスク本体10の第2方向D2の長さは90mmである。また、マスク本体10のサイズを限定するものではないが、比較的顔の小さな着用者向けのマスクであれば、マスク本体10の第1方向D1の長さは150mmであり、マスク本体10の第2方向D2の長さは90mmである。
マスク本体10は、厚み方向に複数のシートを重ね合わせて形成されている。例えば、本実施形態では、マスク本体10は、外側シート、中間シート及び内側シートがマスク本体10の厚み方向に積層されている3層構造のシートである(図示省略)。なお、シートの層数は例示に過ぎず、外側シートと内側シートとの間に、複数の中間シートが配置されてもよい。
材質を限定するものではないが、本実施形態では、外側シート、中間シート及び内側シートは、いずれも合成樹脂の不織布製である。外側シートは、マスク本体10の第2面14、言い換えれば、マスク100の着用状態におけるマスク本体10の外側に露出する面を有する。内側シートは、マスク本体10の第1面12、言い換えれば、マスク100の着用状態において着用者Pに面する面を有する。中間シートは、細菌、ウイルス、塵埃などに対する所定の捕集性を有する。外側シートや内側シートには、例えば通気性の観点から、所望の条件を満たす仕様のシートが選択される。中間シートには、例えば捕捉対象の微小粒子に対する捕集性や、通気性の観点から、所望の条件を満たす仕様のシートが選択される。
外側シート、中間シート及び内側シートは、第2方向D2におけるマスク本体10の両端部に配置される接合部15A,15B(図2参照)において溶着されて、マスク本体10として一体化されている。接合部15A,15Bは、図2のように、第1方向にD1に沿って、マスク本体10の第1方向D1における概ね全域にわたって設けられている。なお、溶着は、外側シート、中間シート及び内側シートを一体化する方法の一例に過ぎず、外側シート、中間シート及び内側シートは他の方法で一体化されてもよい。例えば、外側シート、中間シート及び内側シートは、接合部15A,15Bにおいて、接着剤により接着されて一体化されてもよい。
なお、接合部15A,15Bの内、マスク100の着用時に上方(着用者Pの鼻側)に配置される接合部15Aでは、図2のように、第1方向D1に延びる2列の溶着点群を、第2方向D2に間隔を空けて配置して、溶着点群の列の間に、ノーズフィット部材(図示省略)を収容可能な空間を形成してもよい。ノーズフィット部材は、マスク100の着用時に、着用者Pの鼻上部の形状に適合するように変形可能な部材である。なお、ノーズフィット部材を備えたマスク本体は、一般に知られているため、ここでは詳細な説明を省略する。
マスク本体10には、プリーツ16が設けられている。具体的には、マスク本体10には、第1方向D1に延びるプリーツ16が、第2方向D2に沿って複数配置されている。プリーツ16が設けられることで、着用者Pは、第1方向D1における中央部においてマスク本体10を第2方向D2に広げて、マスク100を着用可能である。第1方向D1におけるプリーツ16の両端部近傍には、プリーツ16の形状を保つための接合部15Cが設けられている。接合部15Cでは、折られて互いに重なっているマスク本体10同士が溶着されている。接合部15Cは、プリーツ16の形成されている領域に、第2方向D2に沿って設けられている(図2参照)。なお、溶着は、プリーツ16の固定方法の一例に過ぎず、他の固定方法(例えば接着)が選択されてもよい。
マスク本体10が、プリーツ16により、第1方向D1における中央部において、第2方向D2に広げることが可能に構成されていることで、マスク本体10と着用者Pの口との間に空間を形成可能で、これによりマスク100を着用していても呼吸がしやすい等の利点が得られる。また、マスク本体10にプリーツ16が設けられることで、着用者Pがマスク100をしたまま話をしても、マスク100がずれにくい等の効果が得られる。なお、プリーツ型のマスクは、一般に知られているため、ここではプリーツ16の構造等についての詳細な説明は省略する。
マスク本体10には、ロゴ18(マスク100を製造する企業名や商品名を表す文字やマーク)が付されていてもよい。位置を限定するものではないが、例えば、着用者Pが着用しているマスク100を正面側から見た時に右下隅にロゴ18が配置されるように、マスク本体10にロゴ18が設けられている(図2参照)。なお、本実施形態では、ロゴ18として「LOGO」の文字を示しているが、これは説明のための文字に過ぎず、ロゴ18としてどのような文字やマークを付すかは適宜決定されればよい。
ロゴ18は、例えば、接合部15A,15B,15Cにおける溶着と同様の手段を用いてマスク本体10に設けられる。言い換えれば、ロゴ18は、マスク本体10の複数のシートをロゴ18の文字やマークの形に溶着することでマスク本体10に設けられる。また、ロゴ18は、マスク本体10に印刷されてよい。
(2−2)耳掛け部材
未使用のマスク100において、各耳掛け部材20は、中央に四角形状の穴24が形成されている略四辺形状の部材である。耳掛け部材20の第2方向D2の長さは、マスク本体10の第2方向D2の長さと概ね同一である。また、未使用のマスク100において、一対の耳掛け部材20の第1方向D1の長さAの合計は、マスク本体10の第1方向D1の長さ(マスク本体10の第1方向D1の幅W)以下である。特に本実施形態では、未使用のマスク100において、一対の耳掛け部材20の第1方向D1の長さAの合計は、マスク本体10の第1方向D1の長さ(マスク本体10の第1方向D1の幅W)と概ね同一である。
耳掛け部材20は、主に合成樹脂の不織布製のシートで製造されている。
マスク本体10と耳掛け部材20との両方に不織布を利用することで、マスク本体10と耳掛け部材20とを搬送しながら、溶着(例えば超音波溶着)によりマスク本体10と耳掛け部材20とを接合でき、短時間に多数のマスク100を効率よく製造できる。また、一対の耳掛け部材20の第1方向D1の長さAの合計(長さA×2)を、マスク本体10の第1方向D1の幅W以下とすることで、マスク本体10に、ミシン目25の部分で連なっている一体化された状態の一対の耳掛け部材20を接合することができ、効率よくマスク100を製造できる。
耳掛け部材20は、基部26と、耳掛け部28と、を含む。耳掛け部材20は、基部26においてマスク本体10と連結される。具体的には、基部26は、少なくとも一部がマスク本体10と接合される。耳掛け部28は、着用者Pの耳に掛けられる。
基部26は、マスク本体10の第2方向D2に沿って延びる略長方形状の部分である。図3を参照すると、基部26は、各耳掛け部材20の、二点鎖線より外側に配置される部分である。耳掛け部28は、基部26に連接されている。耳掛け部28は、未使用のマスク100を背面側から見た時に略U字形状に形成されている(図3参照)。基部26に耳掛け部28が連接されることで、耳掛け部材20は全体として、中央部に穴24が形成された環状に形成されている。着用者Pは、基部26及び耳掛け部28に囲まれた穴24に耳を挿入することで、耳に耳掛け部28を引っ掛けることができる。
基部26及び耳掛け部28についてさらに詳しく説明する。
基部26は、第1方向D1におけるマスク本体10の端部と連結されている。具体的には、一対の耳掛け部材20のうち、一方の耳掛け部材20の基部26は、第1方向D1におけるマスク本体10の一方の端部において、マスク本体10の第1面12に隣接して配置され、接合部30において溶着されている。また、一対の耳掛け部材20のうち、他方の耳掛け部材20の基部26は、第1方向D1におけるマスク本体10の他方の端部において、マスク本体10の第1面12に隣接して配置され、接合部30において溶着されている。接合部30は、第2方向D2にマスク本体10及び耳掛け部材20の基部26のほぼ全域にわたって延びる。なお、溶着は、マスク本体10と耳掛け部材20の基部26との連結方法の一例に過ぎず、他の方法で連結されてもよい。例えば、マスク本体10と耳掛け部材20の基部26とは、接合部30において、接着剤により接合されてもよい。
耳掛け部28は、未使用のマスク100において、第2方向D2における両端部に、第1方向D1に延びるように配置される伸縮部22を有する。未使用のマスク100では、各伸縮部22は、略四辺形状の耳掛け部材20の第1方向D1に延びる一辺を形成する。
伸縮部22は、伸縮性を有する部分である。なお、ここでは、伸縮部22が伸縮性を有するとは、伸縮部22が、耳掛け部28の中でも特に伸縮性の高い部分であることを意味する。言い換えれば、耳掛け部材20は、耳掛け部材20の伸縮部22以外の部分が、伸縮部22の伸縮性より小さな伸縮性を有していてもよい。
伸縮部22は、長手方向(未使用のマスク100において、第1方向D1)に高い伸縮性を有する。言い換えれば、未使用のマスク100に基づいて説明すると、伸縮部22は、第2方向D2に比較して、第1方向D1に高い伸縮性を有する。具体的には、各伸縮部22には、その長手方向に沿って複数の襞(図示省略)が設けられ、伸縮部22の長手方向に引っ張り力を加えると、襞が伸びることで、伸縮部22の長手方向に大きく変形する。
なお、伸縮部22は、マスク本体10の密着力の調整のため、補助部材として弾性部材22aを含むことが好ましい。伸縮部22において、弾性部材22aは、その周囲を不織布製シートで覆われている。限定するものではないが、弾性部材22aは、例えば糸ゴムである。弾性部材22aの材質、サイズ、本数等の仕様は、例えば、耳掛け部28を変形させた時の、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の幅Wに対する比と、耳掛け部材20に作用する張力Tと、が後述する関係を満たすように適宜決定されればよい。
(3)耳掛け部の内周の長さ及び耳掛け部に作用する張力に関する条件
耳掛け部材20が着用者Pの耳に装着される際、耳掛け部材20の伸縮部22は伸長する。また、耳掛け部材20が着用者Pの耳に一旦装着されると、耳掛け部材20の伸縮部22は伸長した状態から収縮する。耳掛け部28がこのような伸縮部22を有することで、顔や耳のサイズや、耳の位置等の異なる着用者Pであっても、同一仕様のマスク100を着用できる。
本願発明者は、特に、マスク100が以下の条件を満たすことで、顔や耳のサイズ等が異なっていても、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させることが可能で、なおかつ、着用者Pの高い快適性を確保できることを見出した。
(3−1)耳掛け部の内周の長さに関する条件
本願発明者は、顔や耳のサイズや、耳の位置等の異なる着用者Pであっても装着可能な耳掛け部28の内周の長さLについて検討した。
具体的には、本願発明者は、顔の大きさ(特には口元のサイズ)から見て、第1方向D1の幅Wが175mmで、第2方向D2の長さが90mmのマスク本体10を使用したマスクの着用が適している着用者Pのグループに対し、耳掛け部28の内周の長さLがどのような条件を満たせばよいかを検討した。
初めに、耳掛け部28の内周の長さLを、図4を参照して説明する。ここでは、説明を容易にするため、耳掛け部28の、装着時に上方側に配置される伸縮部22を第1伸縮部221、装着時に下方側に配置される伸縮部22を第2伸縮部222、第1伸縮部221と第2伸縮部222とを連結する部分を連結部281、とそれぞれ呼ぶ。そして、耳掛け部材20の穴24の外縁の、基部26から第1伸縮部221と連結部281との接続部までの距離をL1、第1伸縮部221と連結部281との接続部から第2伸縮部222と連結部281と接続部までの距離をL2、基部26から第2伸縮部222と連結部281との接続部までの距離をL3とする。この時の、L1とL2とL3との和が、耳掛け部28の内周の長さLである。
さて、マスク100には、耳掛け部材20を耳に掛けた際に、マスク本体10と着用者Pの顔面との間に隙間が生じないことが求められる。そのため、最低でも、マスク100の耳掛け部28に力が作用せず、伸縮部22が伸長していない状態のマスク100を着用者Pが着用した時に、着用者Pの顔面とマスク本体10との間には隙間が生じないことが求められる。そこで、上記のグループに属する着用者Pがマスク本体10と着用者Pの顔面との間に隙間が生じないようにマスクを着用した時の耳掛け部28の内周の長さLが測定された。測定の結果、上記のグループに属する着用者Pがマスク本体10と着用者Pの顔面との間に隙間が生じないようにマスクを着用した時の耳掛け部28の内周の長さLの最小値は183mmであった。言い換えれば、伸縮部22が伸長していない状態の耳掛け部28の内周の長さLが183mm以下でない場合には、着用者Pによってはマスク本体10が顔面に密着しないことが見出された。
次に、上記のグループに属する着用者Pがマスク本体10を着用することができるためには、耳掛け部材20を耳に掛ける際に、耳掛け部28の内周の長さLがどこまで大きく変形する必要があるかについて検討がなされた。なお、耳掛け部材20を耳に掛ける際の(耳掛け部材20を耳に掛けるための動作中の)耳掛け部28の内周の長さLは、着用時の(マスク100を装着し終わった後の)耳掛け部28の内周の長さLとは異なる。耳掛け部材20を耳に掛けるためには、耳掛け部28を一旦は耳の外縁の後方まで変形させる必要があるため、耳掛け部材20を耳に掛ける際の耳掛け部28の内周の長さLは、着用時の(マスク100を装着し終わった後の)耳掛け部28の内周の長さLより大きくなる。測定の結果、上記のグループに属する着用者Pがマスク本体10を着用する際に必要な耳掛け部28の内周の長さLの最大値は276mmであった。言い換えれば、伸縮部22を最大に伸長させている状態での耳掛け部28の内周の長さLが276mm以上でない場合には、着用者Pによってはマスク100を着用できないことが見出された。なお、伸縮部22を最大に伸長させている状態とは、伸縮部22の機能が失われない範囲で(例えば弾性部材22aとしての糸ゴムが、切れたり、伸び切って弾性変形しなくなったりすることのない範囲で)変形させることが可能な最大値を意味する。
これらの検討結果から、本願発明者は、耳掛け部28の内周の長さLの、マスク本体10の幅W(すなわち175mm)に対する比が、伸縮部22が伸長していない状態で1.046以下であり、伸縮部22を最大に伸長させている状態で1.578以上であれば、マスク100を装着可能であることを見出した。
さらに、本願発明者は、マスク本体10の幅Wが異なる場合(例えば、幅Wが150mmである場合)であっても、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の幅Wに対する比が、伸縮部22が伸長していない状態で1.046以下であり、伸縮部22を最大に伸長させている状態で1.578以上であれば、顔の大きさから見てマスク本体10の第1方向D1の幅Wがその着用者Pに適している場合には、そのマスク100を装着可能であることを見出した。
さらに、本願発明者は、マスク本体10の幅Wが150mm〜175mmの範囲である場合だけではなく、より広い範囲のマスク本体10の幅Wについて、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の幅Wに対する比が、伸縮部22が伸長していない状態で1.046以下であり、伸縮部22を最大に伸長させている状態で1.578以上であれば、顔の大きさから見てマスク本体10の第1方向D1の幅Wがその着用者Pに適している場合には、そのマスク100を装着可能であることを見出した。具体的には、本願発明者は、マスク本体10の幅Wが110mm〜180mmの範囲である場合には、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の幅Wに対する比が、伸縮部22が伸長していない状態で1.046以下であり、伸縮部22を最大に伸長させている状態で1.578以上であれば、顔の大きさから見てマスク本体10の第1方向D1の幅Wがその着用者Pに適している場合には、そのマスク100を装着可能であることを見出した。
(3−2)耳掛け部に作用する張力に関する条件
さらに、本願発明者は、口元の顔の大きさから見て、第1方向D1の長さ(幅)Wが175mmで、第2方向D2の長さが90mmのマスク本体10(標準的なサイズのマスク本体)を使用したマスクが着用に適している着用者Pのグループに対し、着用時に(装着し終わった後に)耳掛け部28の内周の長さLがどれだけ必要かについて検討した。
検討の結果、顔の大きさ、耳の大きさ、耳の位置等が異なっていても、耳掛け部28の内周の長さLが183mm〜240mmの範囲で変化すれば、上記グループの着用者Pは、マスク本体10を顔面に密着させることが可能であることを見出した。言い換えれば、耳掛け部28の内周の長さLの、マスク本体10の幅W(すなわち175mm)に対する比が、1.046〜1.371の範囲で変化可能であれば、上記グループの着用者Pは、マスク100のマスク本体10を顔面に密着させることが可能であることを見出した。
また、本願発明者は、耳(片耳)に対する力の大きさがどの範囲であれば、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させることができ、なおかつ、マスク100を快適に着用できるかの検討を行った。なお、マスク100を快適に着用できるとは、例えば、マスク本体10が顔面に強く密着して息苦しい、耳に大きな力がかかって痛い、等の不具合が発生しないことを意味する。
本願発明者は、この検討の結果、各耳に対する力の大きさが20gf(0.196N)〜50gf(0.490N)の範囲であれば、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させることができ、なおかつ、マスク100を快適に着用できることを見出した。なお、着用者Pの各耳には、図4のように、耳掛け部28に作用する張力Tの2倍がかかる。そのため、耳掛け部28の張力T(耳掛け部28の伸縮部22に作用する張力T)が、10gf(0.098N)〜25gf(0.245N)の範囲であれば、着用者Pの顔面にマスク本体10を密着させ、なおかつ、マスク100を快適に着用できることを見出した。
本願発明者は、以上の検討結果を総括して、以下の条件を満たせば、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させ、なおかつ、着用時の快適性が高いマスク100を提供可能であることを見出した。
(A)耳掛け部材20を、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の幅Wに対する比が1.046になるように変形させた際に耳掛け部28に作用する張力Tが0.098N以上である。
(B)耳掛け部材20を、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の幅Wに対する比が1.371になるように変形させた際に耳掛け部28に作用する張力Tが0.245N以下である。
さらに、本願発明者は、マスク本体10の幅Wが異なる場合であっても、上記の(A)(B)の関係を満たせば、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させ、なおかつ、着用時の快適性が高いマスク100を提供可能であることを見出した。
例えば、マスク本体10の幅Wが150mmである場合、すなわち口元の顔の大きさから見て、第1方向D1の長さ(幅)Wが150mmで、第2方向D2の長さが90mmのマスク本体10を使用したマスク100が着用に適している着用者Pのグループにおいても、上記の(A)(B)の関係を満たせば、そのグループの着用者Pに対して、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させ、なおかつ、着用時の快適性が高いマスク100を提供可能であることを見出した。
さらに、本願発明者は、マスク本体10の幅Wが、150mm〜175mmの範囲である場合だけではなく、より広い範囲のマスク本体10の幅Wについて、上記の(A)(B)の関係を満たせば、その幅Wのマスク本体10を使用したマスク100が着用に適している着用者Pに対して、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させ、なおかつ、着用時の快適性が高いマスク100を提供可能であることを見出した。具体的には、本願発明者は、マスク本体10の幅Wが110mm〜180mmの範囲である場合には、上記の(A)(B)の関係を満たせば、その幅Wのマスク本体10を使用したマスク100が着用に適している着用者Pに対して、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させ、なおかつ、着用時の快適性が高いマスク100を提供可能であることを見出した。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態のマスク100は、マスク本体10と、一対の耳掛け部材20と、を備える。耳掛け部材20は、着用者Pの耳に掛けられる耳掛け部28を有する。耳掛け部28は、伸縮性を有する伸縮部22を少なくとも一部に含んでいる。一対の耳掛け部材20は、マスク本体10の第1方向D1における両端部にそれぞれ連結される。伸縮部22が伸長していない状態では、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の第1方向D1における幅Wに対する比は1.046以下である。伸縮部22を最大に伸長させている状態では、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の第1方向における幅Wに対する比は1.578以上である。
本実施形態のマスク100では、顔や耳のサイズや、耳の位置が違っても、着用者Pがマスク100を着用可能で、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させることができる。
(4−2)
本実施形態のマスク100では、耳掛け部28を、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の第1方向における幅Wに対する比が1.046になるように変形させた際に、耳掛け部28に作用する張力は0.098N以上である。耳掛け部28を、耳掛け部28の内周の長さLのマスク本体10の第1方向における幅Wに対する比が1.371になるように変形させた際に、耳掛け部28に作用する張力は0.245N以下である。
本実施形態のマスク100では、顔や耳のサイズや、耳の位置が違っても、マスク本体10を着用者Pの顔面に密着させることができ、着用者Pの快適性を確保することができる。
(4−3)
本実施形態のマスク100では、耳掛け部材20の伸縮部22は、弾性部材22aを含む。
弾性部材22aは、好ましくは糸ゴムである。
本実施形態のマスク100では、伸縮部22に弾性部材22aを利用して収縮力を調節することで、マスク本体10を顔面に密着させることが可能で、なおかつ着用時の快適性を確保することが可能なマスク100を容易に実現できる。
(4−4)
本実施形態のマスク100では、耳掛け部材20は少なくとも一部が不織布製である。
マスク本体10と耳掛け部材20との両方に不織布を利用することで、マスク本体10と耳掛け部材20とを搬送しながら、溶着等によりマスク本体10と耳掛け部材20とを接合することができ、短時間に多数のマスク100を効率よく製造できる。
(4−5)
本実施形態のマスク100では、未使用時において、一対の耳掛け部材20の第1方向D1の長さAの合計(長さA×2)は、マスク本体10の第1方向D1の幅W以下である。
本実施形態のマスク100では、一対の耳掛け部材20の第1方向D1の長さAの合計(長さA×2)を、マスク本体10の第1方向D1の幅W以下とすることで、マスク本体10に、ミシン目25の部分で連なっている一体化された状態の一対の耳掛け部材20を接合することができ、各耳掛け部材20をそれぞれ製造してマスク本体10に接合する場合に比べ、効率よくマスク100を製造できる。
(5)変形例
以下に、上記実施形態の変形例を説明する。なお、以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わされてもよい。
(5−1)変形例A
上記実施形態では、耳掛け部材20は、略四辺形形状を有する。また、耳掛け部材20は、不織布製である。また、耳掛け部材20では、伸縮部22に弾性部材22aが配置されている。しかし、上記実施形態の(3)で説明した耳掛け部の内周の長さ及び耳掛け部に作用する張力に関する条件を満たせば、本発明のマスクにおける耳掛け部材の形状、材質、弾性部材の使用の有無等は、上記実施形態のものに限定されない。
例えば、本発明の一実施例のマスク100Aは、図5Aのように、略D字形状の耳掛け部28Aを有する耳掛け部材20Aを備えていてもよい。なお、マスク100Aでは、耳掛け部28Aは、マスク本体10から遠ざかる方向(図5Aで言えば第1方向)D1に高い伸縮性を有する不織布製である。マスク100Aでは、耳掛け部28Aの全体が特許請求の範囲における伸縮部として機能する。なお、マスク100Aでは、糸ゴム等の弾性部材は用いられない。マスク100Aは、上記実施形態の耳掛け部28の内周の長さLを、耳掛け部28Aの内周の長さL’と読み替えた場合に、上記実施形態の(3)で説明した条件を満たすように設計される。
また、例えば、本発明の他の実施例のマスク100Bは、図5Bのように、弾性部材製(例えば糸ゴム製)の耳掛け部28Bを有する耳掛け部材20Bを備えていてもよい。マスク100Bでは、耳掛け部28Aの全体が特許請求の範囲における伸縮部として機能する。マスク100Bでは、耳掛け部材20Bに不織布は使用されない。マスク100Bは、上記実施形態の耳掛け部28の内周の長さLを、耳掛け部28Bの内周の長さL’’と読み替えた場合に、上記実施形態の(3)で説明した条件を満たすように設計される。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、耳掛け部材20の耳掛け部28の伸縮部22の弾性部材22aは、未使用のマスク100において、第1方向D1に沿って直線状に延びるように配置されている。
ただし、これに限定されるものではなく、図6のように、未使用のマスク100Cにおいて、耳掛け部材20Cの耳掛け部28の伸縮部22Cの弾性部材22Caは、一部に曲線部を有してもよい。言い換えれば、弾性部材22Caは、非弾性変形時に(未使用のマスク100Cにおいて)互いに略平行に延びる第1部分241及び第2部分242と、第1部分241と第2部分242とを連結し、非弾性変形時に第1部分241及び第2部分242と交差する方向に延びる第3部分243と、を含んでいてもよい。このように構成する場合、マスク100Cの装着時に伸縮部22Cの長手方向に力を加えると、図7のように、第1部分241、第2部分242、及び第3部分243は、概ね直線状に延びた状態になる。
このように、弾性部材の一部に曲線部を設けることで、伸縮部22Cを比較的小さな力で大きく変形させることが可能となり、上記実施形態の(3)で説明した条件を満たすような耳掛け部材を実現することが容易になる。
なお、図6の例では、各伸縮部22Cの弾性部材22Caの一カ所にだけ曲線部(第3部分243)が設けられているが、弾性部材22Caには複数個所に曲線部が設けられてもよい。また、ここでは、弾性部材22Caに曲線部を設ける場合について説明したが、伸縮部の不織布製の部分に同様の曲線部を設けてもよい。
(5−3)変形例C
上記実施形態では、図2のように、ロゴ18は、マスク100を正面側から見た時に右下隅に配置されている。ただし、ロゴ18の位置は、図2で示した位置に限定されるものではない。
例えば、ロゴ18は、図8Aのマスク本体10Aのように、第1方向D1における両端部近傍に、プリーツ16部分を跨ぐように配置されてもよい。図示は省略するが、ロゴ18は、第1方向D1における両端部近傍であって、プリーツ16の存在する部分だけに設けられてもよい。この位置に、溶着技術を利用してロゴ18を設けることで、プリーツ16の形状を保つための接合部15Cは不要になる。言い換えれば、この位置に、溶着技術を利用してロゴ18を設けることで、プリーツ16の固定と、ロゴ18の付与を同時に行うことができる。
また、例えば、ロゴ18は、図8Bのマスク本体10Bのように、マスク本体10Bの中央部に大きく設けられてもよい。この場合には、例えば、プリーツの形成前に、マスク本体10に対して溶着技術や印刷技術を用いてロゴ18が設けられればよい。この場合、着用者Pがマスク100を実際に着用して、マスク本体10Bの第1方向D1における中央部分でプリーツ16を上下に広げた際に、マスク本体10Bの正面にロゴ18が見やすい状態で提示されることになる。
(5−4)変形例D
上記実施形態のマスク100では、耳掛け部材20には小さな力で比較的大きく変形することが求められる。そのため、耳掛け部材20が不織布製である場合、不織布には比較的薄い材料が用いられることが好ましい。しかし、不織布を薄くしていくと、マスク本体10と耳掛け部材20とを溶着する際に、耳掛け部材20の溶着量(体積)が小さくなるため、接合部分の強度が低下しやすくなる。
そこで、マスク100は、マスク本体10及び耳掛け部材20に加え、不織布製の補助部材40を更に有することが好ましい。形状および寸法を限定するものではないが、補助部材40は、例えば、耳掛け部材20の基部26と概ね同じ形状及び寸法の不織布シートである。そして、補助部材40は、耳掛け部材20の基部26と共にマスク本体10に溶着されればよい。このような補助部材40を利用することで、耳掛け部材20の伸縮性を高めつつ、マスク本体10と耳掛け部材20との接合部分の強度の低下を抑制することができる。
なお、補助部材40は、図9Aのように、マスク本体10の第2面14側に隣接配置される。ただし、これに限定されるものではなく、補助部材40は、図9Bのように、マスク本体10と耳掛け部材20との間に配置されてもよいし、図9Cのように、耳掛け部材20の背面側(マスク本体10と対向しない側)に配置されてもよい。
(5−5)変形例E
上記実施形態では、マスク100はプリーツ型のマスクであるが、これに限定されるものではない。本発明に係るマスクは、プリーツのない平型マスクであってもよい。
最後に、上記実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。
本願発明の第1観点に係るマスクは、マスク本体と、一対の耳掛け部材と、を備える。耳掛け部材は、着用者の耳に掛けられる耳掛け部を有する。耳掛け部は、伸縮性を有する伸縮部を少なくとも一部に含んでいる。一対の耳掛け部材は、マスク本体の第1方向における両端部にそれぞれ連結される。伸縮部が伸長していない状態では、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比は1.046以下である。伸縮部を最大に伸長させている状態では、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比は1.578以上である。
第1観点のマスクでは、顔や耳のサイズや、耳の位置が違っても、着用者がマスクを着用可能で、マスク本体を着用者の顔面に密着させることができる。
本願発明の第2観点に係るマスクは、マスク本体と、一対の耳掛け部材と、を備える。耳掛け部材は、着用者の耳に掛けられる耳掛け部を有する。耳掛け部は、伸縮性を有する伸縮部を少なくとも一部に含んでいる。一対の耳掛け部材は、マスク本体の第1方向における両端部にそれぞれ連結される。耳掛け部を、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比が1.046になるように変形させた際に、耳掛け部に作用する張力は0.098N以上である。耳掛け部を、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比が1.371になるように変形させた際に、耳掛け部に作用する張力は0.245N以下である。
本願発明の第3観点に係るマスクは、第1観点のマスクであって、耳掛け部を、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比が1.046になるように変形させた際に、耳掛け部に作用する張力は0.098N以上である。耳掛け部を、耳掛け部の内周の長さのマスク本体の第1方向における幅に対する比が1.371になるように変形させた際に、耳掛け部に作用する張力は0.245N以下である。
第2観点及び第3観点のマスクでは、顔や耳のサイズや、耳の位置が違っても、マスク本体を着用者の顔面に密着させることができ、着用者の快適性を確保することができる。
本願発明の第4観点に係るマスクは、第1観点から第3観点のいずれかのマスクであって、耳掛け部材の伸縮は、弾性部材を含む。
第4観点のマスクでは、伸縮部に弾性部材を利用して収縮力を調節することで、マスク本体を顔面に密着させることが可能で、なおかつ着用時の快適性を確保することが可能なマスクを容易に実現できる。
本願発明の第5観点に係るマスクは、第4観点のマスクであって、弾性部材は、非弾性変形時に互いに平行に延びる第1部分及び第2部分と、第1部分と第2部分とを連結し、非弾性変形時に第1部分及び第2部分と交差する方向に延びる第3部分と、を含む。マスクの装着時には、第1部分、第2部分及び第3部分は、直線状に延びる。
第5観点のマスクでは、伸縮部を比較的小さな力で大きく変形させることが可能となり、第1観点や第2観点のマスクの条件を満たすような耳掛け部材を実現することが容易になる。
本願発明の第6観点に係るマスクは、第1観点から第5観点のいずれかのマスクであって、耳掛け部材は、少なくとも一部が不織布製である。
第6観点のマスクでは、マスク本体と耳掛け部材との両方に不織布を利用することで、マスク本体と耳掛け部材とを搬送しながら、溶着等によりマスク本体と耳掛け部材とを接合することができ、短時間に多数のマスクを効率よく製造できる。
本願発明の第7観点に係るマスクは、第6観点のマスクであって、未使用時において、一対の耳掛け部材の第1方向の長さの合計は、マスク本体の第1方向の幅以下である。
第7観点のマスクでは、マスク本体に、一体化された状態の一対の耳掛け部材を接合することができ、各耳掛け部材をそれぞれ(別々に)製造してマスク本体に接合する場合に比べ、効率よくマスクを製造できる。
本願発明の第8観点に係るマスクは、第6観点又は第7観点のマスクであって、マスク本体は、少なくとも一部が不織布製である。耳掛け部材は、マスク本体に溶着される。マスクは、不織布製の補助部材を更に含む。補助部材は、耳掛け部材と共にマスク本体に溶着される。
本願発明の第8観点に係るマスクでは、耳掛け部材の伸縮性を高めつつ、マスク本体と耳掛け部材との接合部分の強度の低下を抑制することができる。
10,10A,10B マスク本体
20,20A,20B,20C 耳掛け部材
22,22C 伸縮部
22a,22Ca 弾性部材
28 耳掛け部
28A 耳掛け部(伸縮部)
28B 耳掛け部(伸縮部,弾性部材)
40 補助部材
241 第1部分
242 第2部分
243 第3部分
100,100A,100B,100C マスク
D1 第1方向
L 耳掛け部の内周の長さ
T 張力
W マスク本体の幅
特開2007−313085号公報

Claims (8)

  1. マスク本体と、
    伸縮性を有する伸縮部を少なくとも一部に含んでおり、着用者の耳に掛けられる耳掛け部を有し、前記マスク本体の第1方向における両端部にそれぞれ連結される一対の耳掛け部材と、
    を備えるマスクであって、
    前記伸縮部が伸長していない状態で、前記耳掛け部の内周の長さの前記マスク本体の前記第1方向における幅に対する比は1.046以下であり、
    前記伸縮部を最大に伸長させている状態で、前記耳掛け部の内周の長さの前記マスク本体の前記第1方向における幅に対する比は1.578以上である、
    マスク。
  2. マスク本体と、
    伸縮性を有する伸縮部を少なくとも一部に含んでおり、着用者の耳に掛けられる耳掛け部を有し、前記マスク本体の第1方向における両端部にそれぞれ連結される一対の耳掛け部材と、
    を備えるマスクであって、
    前記耳掛け部を、前記耳掛け部の内周の長さの前記マスク本体の前記第1方向における幅に対する比が1.046になるように変形させた際に前記耳掛け部に作用する張力が0.098N以上であり、
    前記耳掛け部を、前記耳掛け部の内周の長さの前記マスク本体の前記第1方向における幅に対する比が1.371になるように変形させた際に前記耳掛け部に作用する張力が0.245N以下である、
    マスク。
  3. 前記耳掛け部を、前記耳掛け部の内周の長さの前記マスク本体の前記第1方向における幅に対する比が1.046になるように変形させた際に前記耳掛け部に作用する張力が0.098N以上であり、
    前記耳掛け部を、前記耳掛け部の内周の長さの前記マスク本体の前記第1方向における幅に対する比が1.371になるように変形させた際に前記耳掛け部に作用する張力が0.245N以下である、
    請求項1に記載のマスク。
  4. 前記伸縮部は、弾性部材を含む、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のマスク。
  5. 前記弾性部材は、非弾性変形時に互いに平行に延びる第1部分及び第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを連結し、非弾性変形時に前記第1部分及び前記第2部分と交差する方向に延びる第3部分と、を含み、
    前記マスクの装着時には、前記第1部分、前記第2部分及び前記第3部分は、直線状に延びる、
    請求項4に記載のマスク。
  6. 前記耳掛け部材は、少なくとも一部が不織布製である、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のマスク。
  7. 未使用時において、一対の前記耳掛け部材の前記第1方向の長さの合計は、前記マスク本体の前記第1方向の幅以下である、
    請求項6に記載のマスク。
  8. 前記マスク本体は、少なくとも一部が不織布製であり、
    前記耳掛け部材は、前記マスク本体に溶着され、
    前記マスクは、前記耳掛け部材と共に前記マスク本体に溶着されている不織布製の補助部材を更に含む、
    請求項6又は7に記載のマスク。
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