JP2021165112A - トロリー線の監視方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パンタグラフからトロリー線が脱落するトラブルの発生を抑制する。【解決手段】移動機に固定された監視装置により、移動機のパンタグラフと、移動機に給電するトロリー線とが映る画像を撮影し、画像について画像解析処理を行い、画像上のパンタグラフの所定箇所の位置の偏位量に基づいて、パンタグラフに接触しているトロリー線の2方向の偏位量を求め、2方向うちのいずれかの偏位量が所定の閾値を超えた場合に警告を行う。【選択図】図3

Description

本発明は、トロリー線の監視方法に関し、特に、コークス炉設備に配設されるトロリー線を監視するトロリー線の監視方法に関する。
コークス炉設備内の移動機は、トロリー線からの給電により軌条を走行して移動する。トロリー線は移動機の走行方向に張られる電線であり、碍子など絶縁体を介して固設されたトロリー支柱に略等間隔に支持される。移動機としては、例えば、装炭車などが挙げられる。
移動機には集電装置であるパンタグラフが備えられている。パンタグラフは、例えば、舟形状をした集電子と、この集電子をトロリー線の撓みなどの位置変化に沿うように移動可能とする関節構造または伸縮構造を有する支持部材を備えている。集電子は、例えばコイルバネなどの力を利用して、トロリー線に接触するように押し付けられる。集電子がトロリー線に接触することで、トロリー線を流れる電力が移動機に供給される。
トロリー線からパンタグラフ(集電子)が外れてしまうと、移動機への電力の供給が停止してしまう。そのため、トロリー線またはパンタグラフを監視し、トロリー線からパンタグラフが外れるのを予防するための方法が提案されている。
特許文献1には、パンタグラフの上の集電子に具備してなる距離検出センサーで、該集電子とトロリー線間の距離を測定して、トロリー線を監視する方法が開示されている。また、特許文献2には、移動機械の側面に設けられたレーザー距離計により移動機械とトロリー線支持架台との相対距離を測定しトロリー線のトロリー線偏位を検出するトロリー線および給電パンタグラフの異常監視システムが開示されている。
特開2005−246985号公報 特開2017−013761号公報
上記技術は、トロリー線とパンタグラフとの一方向の距離の関係のみを監視している。しかしながら、コークス炉は膨張と収縮を繰り返す中で炉体が膨張して、トロリー支柱の位置が変位する。そのため、トロリー線とパンタグラフとの一方向の距離の関係のみの監視では、十分な監視方法であるとはいえなかった。
本発明の目的は、パンタグラフからトロリー線が脱落するトラブルの発生を抑制することができるトロリー線の監視方法を提案することである。
[1]移動機に固定された監視装置により、前記移動機のパンタグラフと、前記移動機に給電するトロリー線とが映る画像を撮影し、
前記画像について画像解析処理を行い、前記画像上の前記パンタグラフの所定箇所の位置の偏位量に基づいて、前記パンタグラフに接触している前記トロリー線の2方向の偏位量を求め、
前記2方向うちのいずれかの偏位量が所定の閾値を超えた場合に警告を行う、トロリー線の監視方法。
[2]移動機に固定された監視装置により撮影する画像は、移動機に給電する複数本のトロリー線と、複数本のトロリー線にそれぞれ接触する複数のパンタグラフとを同時に撮影した画像であり、複数本のトロリー線について、それぞれ2方向の偏位量を求めて同時に監視する、[1]に記載のトロリー線の監視方法。
[3]前記画像を画像情報として、前記移動機の走行位置である走行位置情報に関連付けて記憶する、[1]又は[2]に記載のトロリー線の監視方法。
[4]前記画像を画像情報として、前記移動機の撮影した時を示す撮影時間情報に関連付けて記憶する、[1]乃至[3]のいずれか1項に記載のトロリー線の監視方法。
本発明によれば、トロリー線の位置変化を二方向について監視することで、トロリー線のパンタグラフ外れまたはパンタグラフ干渉が起きる可能性をより低減することができる。
装炭車、トロリー支柱、およびトロリー線の関係を説明する模式図である。 移動機に設置される監視装置の模式図である。 トロリー線が垂直方向に移動した場合についての画像解析処理を説明する説明図である。 トロリー線が斜め方向に移動した場合についての画像解析処理を説明する説明図である。 トロリー線が斜め方向に移動した場合についての画像解析処理の詳細を説明する説明図である。 走行位置におけるトロリー線の水平方向の偏位量を示す図である。 特定の走行位置におけるトロリー線の水平方向の経年変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態の一例について、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、「超える」とは、範囲であれば範囲を外れること、上限値であれば上限値より大きいこと、下限値であれば下限値より小さいことをいう。
図1は、コークス炉の装炭車と、装炭車に給電するトロリー線、およびトロリー線支持するトロリー支柱の関係を説明する模式図であり、(A)は操業初期の状態、(B)は操業中期の状態、(C)は操業末期のパンタグラフ外れを起こした状態を示す。なお、ここでは、移動機の一例として装炭車を用いて説明を行うが、コークス炉設備には装炭車以外にも多くの移動機が走行しており、給電がトロリー線と軌条とを用いて行われる移動機であれば、装炭車に限らない。
装炭車(移動機)10は、コークス炉1の上面に敷設された軌条20上を走行する。図示省略するが、コークス炉1には、複数の炭化炉および燃焼炉が炉団長方向に交互に配置され、その炉壁は煉瓦構造となっている。装炭車10は、炭化炉の上方に複数設けられた装入口から炭化炉内に石炭を装入する。
装炭車10への給電は、トロリー線42による。トロリー線42は、図1に示すように、バックステイ30にトロリー支柱40を介して取り付けられる。バックステイ30は、煉瓦構造が緩まないように、炉長方向に対向して垂直に配置される鋼材であり、スプリング32を用いて煉瓦構造に挿通されるクロスタイロッド34と接続されている。
図1(A)に示すように、操業初期においてはトロリー線42および軌条20は設計当初の正規位置にある。しかしながら、コークス炉1の操業年数の経過とともに、炭化炉および燃焼炉部分である炉体11の膨張が進行する。図1(B)に示すように、炉体11の膨張の進行に伴い、それに追従してトロリー線42の位置が変化する。上述のように、トロリー線42を支持するトロリー支柱40はバックステイ30に接続されている。炉体11の膨張により、バックステイ30に外向きの力が掛かり、上側が外方に傾くように変形する。この変形に伴い、トロリー支柱40およびトロリー線42の位置が、正規の位置からずれてしまう。
炉体11の膨張がさらに進行すると、図1(C)に示すように、パンタグラフ12の集電子12aは、トロリー線42から外れてしまうパンタグラフ12外れが起きる。上述したように、パンタグラフ12は伸縮構造を備えており、トロリー線42の鉛直方向の偏位に追従できるように構成されている。また、トロリー線42の水平方向の偏位によりパンタグラフ12外れが起きることを抑えるために、パンタグラフ12の集電子12aは、水平方向に一定の幅を有する形状となっている。パンタグラフ12は、トロリー線42の延設方向に対して、集電子12aの幅方向が略垂直となるように、設置される。しかしながら、パンタグラフ12が追従できる伸縮範囲および水平幅範囲はそれぞれ一定の範囲であり、伸縮範囲または水平幅範囲を超えるとパンタグラフ12はトロリー線42の鉛直方向または水平方向の位置変化に追従できずに外れてしまう。その結果、装炭車10への給電が停止してしまう。
上述のコークス炉1の場合のように、トロリー線42の偏位(位置変化)は一方向のみではない場合がある。このような場合には、一方向のみの偏位の監視では不十分である。トロリー線42の偏位の監視は、上述のようにパンタグラフ12および集電子12aの構成とも関係している。そのため、トロリー線42の延設方向に対して略垂直な平面において、垂直な二方向について位置変化を測定することが好ましく、垂直な二方向は、集電子12aの移動方向である鉛直方向と、集電子12aの幅方向である水平方向であることがより好ましい(図1(C)参照)。しかしながら、トロリー線42の偏位を監視する監視装置をどこに取り付けるかが問題であった。また、トロリー線42は、コークス炉1設備内に張り巡らされており、これらすべての箇所に監視装置をつけて、その監視を行うことは現実的ではなかった。
本発明は、上述の問題の解決策として、移動機に監視装置を設置して、トロリー線とパンタグラフとの両方が映る映像を斜め方向から撮影し、撮影した映像に基づいてトロリー線の偏位(位置変化)を二方向について監視するものである。
図2は、トロリー線から給電される移動機に設置される監視装置の設置位置を説明するための模式図である。なお、図2においてパンタグラフ12の図示は省略している。
図2に示すように、トロリー支柱40には、3相のトロリー線42が鉛直方向に所定の間隔をあけて支持されている。装炭車10のトロリー支柱40側の側面には、監視装置50が固定されている。監視装置50は撮影装置を備え、撮影装置は、少なくとの1組のトロリー線42およびそれに接触するパンタグラフ12(図3参照)の映像を、パンタグラフ12およびトロリー線42に対して斜め方向から撮影する。撮影した撮影画像である画像情報は、監視装置50により、撮影した位置を示す走行位置情報または撮影した時を示す撮影時間情報に関連付けて、記憶部(図示せず)に記憶される。なお、監視装置50(撮影装置)は、撮影方向が一定の範囲となるように装炭車10に固定される。
撮影画像は、監視装置50の情報処理部(図示せず)により画像解析処理がなされる。撮影画像からトロリー線42の位置を解析し、基準となる正規位置からの偏位量が求められる。監視装置50は、求められた偏位量に基づいて分析を行い、偏位量が所定の閾値を外れた場合(異常を検知)には、異常発信(アラーム)を行うとともに、閾値を外れた画像情報に関連付けられた走行位置情報または撮影時間情報を監視者に通知する。
上述の通知を受けた監視者がトロリー線42またはパンタグラフ12の位置調整などの予防保全対策を実施することで、トロリー線42がパンタグラフ12から外れるトラブルの発生を抑制し、コークス炉1の生産を安定化することが可能となる。また、位置調整のタイミングおよび調整頻度を最適化することができる。さらに、異常発信がとともに、異常発信の原因となった画像情報の走行位置情報または撮影時間情報を監視者に通知することにより、監視者の監視および点検が容易となる。装炭車10走行時の映像をすべて撮影すれば、1つの監視装置50でトロリー線42全体を監視できる。また、映像の撮影だけでなく、走行時の音である音情報も合わせて記録し、異常音の発生などを合わせて監視してもよい。なお、監視装置は、装炭車10に取り付ける撮影装置と、その撮影装置から画像情報、走行位置情報、および撮影時間情報を別装置である情報処理装置に伝送し、情報処理装置により画像解析処理および分析を行ってもよい。
次に、撮影画像の画像解析処理方法について説明する。なお、上述のように、監視装置50(撮影装置)は装炭車10に固定されているので撮影画像の撮影範囲は同一である。また、以下の説明においては、1本のトロリー線42のみの偏位について説明するが、他のトロリー線42についても同様である。
図3は、図2の二点鎖線枠内を撮影した撮影画像のイメージ図であり、トロリー線が鉛直方向に移動した場合についての画像解析処理について説明する図である。図3(A)は通常(正規位置)の状態での画像を示し、図3(B)は1本のトロリー線が鉛直方向に偏位した状態の画像を示す。なお、図3には、便宜上、3本のトロリー線と、各トロリー線に当接する3つの集電子のみを表示している。また、図3(B)においては、図3(A)のトロリー線と集電子の位置を二点鎖線で示している。
画像解析は、パンタグラフ12の位置に基づいて行う。パンタグラフ12は、上述のように関節構造または伸縮構造を有しており、集電子12aがトロリー線42に追従して動く。また、パンタグラフ12に設けられる関節構造または伸縮構造は、パンタグラフ12の一部(例えば、集電子12a)が鉛直方向に移動するように構成されている。よって、パンタグラフ12の中の鉛直方向に移動する所定の一点の偏位に基づいて、トロリー線42の鉛直方向の偏位量を求めることが可能である。
図3においては、所定の一点の一例として、パンタグラフ12の集電子12aの端点12bを用いている。集電子12aの端点12bは、図3(A)では、撮影画像の上枠からの距離が距離A1であるが、図3(B)においては、撮影画像の上枠からの距離が距離A2に変化している。距離A1と距離A2の差分の距離A3だけ、パンタグラフ12の集電子12aの端点12bが鉛直方向上方に移動している。よって、トロリー線42の鉛直方向の移動距離(偏位量)も距離A3である。
なお、図3においては、便宜上、1本のトロリー線42が鉛直方向に偏位した場合について例示したが、撮影および監視するのは、3本のトロリー線42を対象とすることが好ましい。すなわち、3本のトロリー線42それぞれが鉛直方向に偏位した場合についても、各トロリー線42について同様に画像解析を行って偏位量を求めて監視することが可能である。3本のトロリー線42は、例えば、位置調整用のブラケットの長穴にボルト止めされて(図示省略)、それぞれ別々にトロリー支柱40に固定されている。そのため、ボルトの緩み具合に応じて、3本のトロリー線42は異なった偏位量となる。1台の監視装置50により複数本のトロリー線42を同時に撮影し、画像解析によりそれぞれの偏位量を求めることにより複数本のトロリー線42を同時に監視することが可能である。
図4は、図2の二点鎖線枠内を撮影した撮影画像のイメージ図であり、トロリー線が斜め方向(鉛直方向および水平方向)に移動した場合についての画像解析処理について説明する図である。図4(A)は通常(正規位置)の状態での画像を示し、図4(B)は1本のトロリー線が斜め方向に偏位した状態の画像を示す。なお、図4には、便宜上、3本のトロリー線と、各トロリー線に当接する3つの集電子のみを表示している。また、図4(B)においては、図4(A)のトロリー線と集電子の位置を二点鎖線で示している。
画像解析は、画像上のパンタグラフの所定箇所の位置、具体的には、トロリー線42がパンタグラフ12の集電子12aに接触している接点42x(図5参照)の位置に基づいて行う。パンタグラフ12は、上述のように関節構造または伸縮構造を有しており、トロリー線42に追従して動く集電子12aは、一平面上を移動するように構成されている。よって、トロリー線42と集電子12aとの接点42xの偏位に基づいて、トロリー線42の鉛直方向および水平方向の偏位量を求めることが可能である。以下、トロリー線42の鉛直方向および水平方向の偏位量の求め方について、説明する。
図5は、トロリー線42の鉛直方向および水平方向の偏位量の求め方を説明する図である。図5(A)は、図4(B)の一部(左上部分)を拡大した拡大図であり、図5(B)は、図5(A)の一部の構成のみを表したものである。
図5(A)には、通常の状態のトロリー線42および集電子12aを破線で、斜め方向に偏位した状態のトロリー線42および集電子12aを実線で表している。
パンタグラフ12の集電子12aは、上述のように、関節構造または伸縮構造によりトロリー線42を上方に押し上げるように構成され、一平面上を移動するように動く。よって、図5(A)および(B)に示すように、二点鎖線の集電子12aの両端点A,Bおよび実線の集電子12aの両端点C,Dは、すべて同一平面α上にある。また、二点鎖線の集電子12aと二点鎖線のトロリー線42の接点42xと、実線の集電子12aと実線のトロリー線42の接点42xとも、端点A〜Dと同じ平面α上にあり、トロリー線42の接点42xの偏位、すなわち、トロリー線42の偏位は、ベクトルβで表される。よって、トロリー線42の鉛直方向および水平方向の偏位は、ベクトルβを鉛直方向および水平方向に分解したベクトルβおよびベクトルβで表され、トロリー線42の鉛直方向および水平方向の偏位量は、ベクトルβの大きさ(距離)およびベクトルβの大きさ(距離)となる。
なお、トロリー線が斜め方向(鉛直方向および水平方向)に移動した場合についての画像解析処理については、トロリー線42と集電子12aとの接点42xを用いて、鉛直方向および水平方向の偏位量を求めたが、鉛直方向の偏位量については、図3を用いて説明したように、パンタグラフ12の中の鉛直方向に移動する所定の一点の偏位に基づいて求めてもよい。また、撮影画像処理については、トロリー線42やパンタグラフ12の位置を検出できればよく、例えば、輝度情報に基づく解析処理や偏光情報に基づく解析処理などが挙げられる。
さらに、図4および図5においても、図3同様、便宜上、1本のトロリー線42が鉛直方向および水平方向に偏位した場合について例示したが、撮影および監視するのは、3本のトロリー線42を対象とすることが好ましい。すなわち、3本のトロリー線42それぞれが鉛直方向および水平方向に偏位した場合についても、各トロリー線42について同様に画像解析を行って偏位量を求めて監視することが可能である。1台の監視装置50により複数本のトロリー線42を同時に撮影し、画像解析によりそれぞれの偏位量を求めることにより複数本のトロリー線42を同時に監視することが可能である。また、複数本のトロリー線42を監視する場合は、画像解析を行う際に複数本のトロリー線42の相対位置関係から、どのトロリー線42について解析を行っているかを特定し、特定したトロリー線42を示す線別情報に関連付けて偏位量を記憶することが好ましい。
監視装置50は、上述の画像解析処理によって求められたトロリー線42の撮影画面上の鉛直方向または水平方向の偏位量(以下、画像偏位量という)が、所定の閾値を外れた場合(超えた場合または届かなかった場合)には、異常発信(アラーム)を行う。その際、閾値を外れた画像情報に関連付けられた走行位置情報または撮影時間情報を監視者に通知することが好ましい。
ここで、鉛直方向の画像偏位量に対する所定の閾値とは、撮影画面上のパンタグラフ12のトロリー線42に対する追従可能範囲(画像追従可能範囲)に基づいて定められた値であり、例えば、伸縮可能範囲の上限値から下限値内の間で範囲を狭めて設定した鉛直方向許容範囲(画像鉛直方向許容範囲)により定められた上限値または下限値である。
また、水平方向の画像偏位量に対する所定の閾値とは、撮影画面上のパンタグラフ12の集電子12aの幅の長さである移動可能範囲(画像移動可能範囲)に基づいて定められた値であり、例えば、幅の長さよりも小さい値幅である水平方向許容範囲(画像水平方向許容範囲)により定められた上限値または下限値である。
監視装置50は、画像偏位量を実際の偏位量(実偏位量)に換算し、換算した偏位量を、画面上の大きさに基づいた閾値ではなく、実際の値(実測値)に基づいた所定の閾値と比較してもよい。ここで、トロリー線42の実偏位量は、例えば、撮影画像上のパンタグラフ12の大きさ(長さ)を測り、実際のパンタグラフ12の大きさ(長さ)からその縮尺率を求めて、この縮尺率に基づいて算出することができる。
ここで、鉛直方向の実偏位量に対する所定の閾値とは、パンタグラフ12のトロリー線42に対する実際の追従可能範囲(実追従可能範囲)に基づいて定められた値であり、例えば、伸縮可能範囲の上限値から下限値内の間で範囲を狭めて設定した鉛直方向許容範囲(実鉛直方向許容範囲)により定められた上限値または下限値である。
また、水平方向の実偏位量に対する所定の閾値とは、パンタグラフ12の実際の集電子12aの幅の長さである移動可能範囲(実移動可能範囲)に基づいて定められた値であり、例えば、幅の長さよりも小さい値幅である水平方向許容範囲(実水平方向許容範囲)により定められた上限値または下限値である。
なお、鉛直方向許容範囲(画像移動可能範囲、実移動可能範囲)および水平方向許容範囲(画像水平方向許容範囲、実水平方向許容範囲)は、パンタグラフ外れなどのトラブルが起きる前に整備ができるように設定された範囲である。
図6は、走行位置におけるトロリー線42の水平方向の偏位量(実偏位量)を示す図であり、縦軸は正規位置からの偏位量を、横軸は撮影画像に関連付けられた走行位置情報に基づく走行位置を示す。また、図6には、上述の移動可能範囲および水平方向許容範囲が表示されている。図6に示すように、走行位置aから走行位置bの間において、偏位量が水平方向許容範囲から外れている。このように移動可能範囲以内でも水平方向許容範囲を超えた場合には、監視者に、例えば、走行位置aから走行位置bにおいて点検が必要である旨の警告を行う。また、複数本のトロリー線42を同時に監視している場合には、警告を行う際に線別情報も通知し、警告対象のトロリー線42を明示する。監視者が、現場点検や設備調整を行うことで、パンタグラフ外れやパンタグラフ干渉などのトラブルを事前に予防することができる。なお、説明を省略するが、トロリー線42の鉛直方向の偏位量についても、水平方向の偏位量と同様に監視する。
図7は、特定の走行位置におけるトロリー線42の水平方向の偏位量(実偏位量)の経年変化を示す図であり、縦軸は正規位置からの偏位量を、横軸は撮影画像に関連付けられた撮影時間情報に基づく撮影時期を示す。特定の走行位置において求められた偏位量の値に基づき、例えば回帰直線などを用いるなどして、偏位量の将来的な変化予測が可能である。偏位量の変化予測結果に基づいて、許容範囲から外れる時期を導きだすことができる。許容範囲から外れるまでの期間を事前予測することにより、トロリー線42による給電トラブルの発生を抑えるための調整時期および調整周期を最適化した整備計画を立てることができ、コークス炉操業を安定的に行うことが可能となる。
本発明は、コークス炉設備のトロリー線に限らず、他の設備の移動機に設けられるトロリー線の監視にも利用できる。
1…コークス炉、10…装炭車、11…炉体、12…パンタグラフ、12a…集電子、12b…端点、20…軌条、30…バックステイ、32…スプリング、34…クロスタイロッド、40…トロリー支柱、42…トロリー線、42x…接点、50…監視装置

Claims (4)

  1. 移動機に固定された監視装置により、前記移動機のパンタグラフと、前記移動機に給電するトロリー線とが映る画像を撮影し、
    前記画像について画像解析処理を行い、前記画像上の前記パンタグラフの所定箇所の位置の偏位量に基づいて、前記パンタグラフに接触している前記トロリー線の2方向の偏位量を求め、
    前記2方向うちのいずれかの偏位量が所定の閾値を超えた場合に警告を行う、トロリー線の監視方法。
  2. 前記移動機に固定された監視装置により撮影する画像は、
    前記移動機に給電する複数本のトロリー線と、前記複数本のトロリー線にそれぞれ接触する複数のパンタグラフとを同時に撮影した画像であり、
    前記複数本のトロリー線について、それぞれ2方向の偏位量を求めて同時に監視する、請求項1に記載のトロリー線の監視方法。
  3. 前記画像を画像情報として、前記移動機の走行位置である走行位置情報に関連付けて記憶する、請求項1又は請求項2に記載のトロリー線の監視方法。
  4. 前記画像を画像情報として、前記移動機の撮影した時を示す撮影時間情報に関連付けて記憶する、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のトロリー線の監視方法。
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