JP4434445B2 - コークス炉燃焼室の観察補修装置 - Google Patents

コークス炉燃焼室の観察補修装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コークス炉の燃焼室の内壁の損傷部の観察や補修等を行うコークス炉燃焼室の観察補修装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コークス炉は、耐火煉瓦で構成されており、炭化室の両側に燃焼室を配置し、燃焼室の熱を壁を通して炭化室に間接的に伝熱することにより、炭化室内の石炭を乾留してコークスを製造している。
このコークス炉は、30〜40年を経過する炉が多く、しかも、温度変化の大きい条件で使用されるため、燃焼室を構成する耐火煉瓦の目地切れや炭化室に導通した亀裂が発生して、炭化室から燃焼室への乾留ガスの洩れ等による黒煙の発生、あるいはコークス炉発生ガスの損失、燃焼室から炭化室への燃焼排ガスの侵入による石炭の酸化等が生じる。
しかも、耐火煉瓦の目地切れや亀裂を放置すれば、熱負荷に伴って耐火煉瓦の欠損や脱落が進行し、急激に劣化してコークス炉の寿命が大幅に低下する等の問題がある。
この対策として、特公平7−45666号公報に記載されているように、コークス炉の天井壁上面(上部)に設けたレール上に、炭化室の長手方向と直交する向きに走行自在な移動台車を設け、この移動台車に炭化室の長手方向に走行する昇降台車と昇降ガイドを設け、昇降ガイドを介してテレビカメラを内蔵した水冷ランスを燃焼室内に昇降して撮像し、この画像を基に、前記コークス炉の上部を同じように走行する別の移動台車に装備した補修用の水冷ランスを昇降して、炭化室内部から補修部位にプラズマ溶射を行うことが行われている。
更に、特公平7−45667号公報に記載されているように、コークス炉の燃焼室内に、炉内観察装置と耐火物の吹き付け装置を内蔵した水冷ランスを挿入し、観察された損傷部に吹き付け装置のノズルを用いてプラズマ溶射することが行われている。
また、特開昭59−136381号公報、特開平3−105195号公報、特開平7−126636号公報に記載されているように、観察装置、あるいは観察装置とプラズマ溶射等の補修装置を備えた伸縮アームあるいは走行台車等を用いて、炭化室の内壁の観察や補修が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公平7−45666号公報、特公平7−45667号公報に記載された方法では、通常のコークス炉の燃焼室の深さ(高さ)が4〜5mであり、移動台車に設けた昇降ガイドを介して昇降するテレビカメラあるいはプラズマ溶射ノズルを備えた水冷ランスのストロークも最低限4〜5mを要し、昇降ガイド等の部材の構成を考慮した装置の高さが6〜7mになる。
一方、コークス炉の上部には、石炭の装入車用の石炭の貯蔵設備が設けられており、この下部の通過許容高さが5m以下と低く、昇降ガイドや水冷ランスからなる装置が通過する際の障害になり、燃焼室の炉長方向全体の観察や補修を行うことが困難である。
しかも、コークス炉上の温度雰囲気が0〜50℃に大きく変動する悪環境下であること、テレビカメラあるいはプラズマ溶射ノズルを備えた水冷ランスを4〜5mの深さの燃焼室に挿入すること等から、昇降ガイド等の熱膨張に伴う誤差が生じ易く、テレビカメラで観察された損傷部に正確にプラズマ溶射ノズルを対向させることができない等の精度上の問題がある。
更に、特公平7−45666号公報、特開昭59−136381号公報、特開平3−105195号公報、特開平7−126636号公報等に記載された方法では、補修を炭化室内部から行うため、炭化室にプラズマ溶射補修に伴う凹凸が発生し、この凹凸が極端な場合に乾留した後のコークスの押し出し抵抗の増加や押し出し不良等を招く等の問題がある。
このように、従来の燃焼室の観察や補修をする装置では、コークス炉の障害物を回避してストロークを拡大し、燃焼室全体の観察、補修を行うことができず、しかも、観察装置のテレビカメラ位置や補修装置のプラズマ溶射ノズル位置を正確に位置合わせすることが困難であり、実用化し難い問題があった。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、コークス炉上の障害物を回避してコークス炉の燃焼室全体の観察や補修を行い、しかも、ランスのストロークを拡大して燃焼室の深さ方向の全壁の観察や補修を精度良く行うことができるコークス炉燃焼室の観察補修装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係るコークス炉燃焼室の観察補修装置は、コークス炉の炉上に設置された軌条を走行する走行台車に横行台車を載置し、横行台車に昇降ガイド及び昇降ガイド内を昇降するランスを保持した昇降台車を設け、昇降台車が昇降することにより、前記ランスを昇降して記コークス炉の燃焼室の観察と補修を行う装置において、
前記昇降台車を前記昇降ガイドに取付けた無端軌道に連結し、しかも、前記昇降台車に設けた対となる上側と下側の車輪それぞれが、偏心軸によって、前記昇降ガイドのフレームの溝に異なる方向に押圧された状態にセットされている。
これにより、昇降ガイド等の装置全体の高さを低くしてランスのストロークを最大にすることができ、コークス炉の障害物を回避し、コークス炉の長手方向に配置された燃焼室列の全体を観察、補修することができる。
しかも、燃焼室の上部から下部の全壁の観察や補修を行うことができ、コークス炉の寿命の延長が図れる。
【0006】
本発明に係るコークス炉燃焼室の観察補修装置において、昇降ガイドにラックを設け、ラックに噛み合って転動するスプロケットを介してランスの昇降距離を測定可能な測定器を昇降台車に設けても良い。
昇降ガイドにコークス炉上の温度雰囲気や機械加工誤差等の伸縮が生じた際に、その伸縮量に応じてランスの先端位置を決定することができる。
【0007】
本発明に係るコークス炉燃焼室の観察補修装置において、測定器は、リミットスイッチを内蔵したエンコーダを用いても良い。
リミットスイッチを内蔵したエンコーダによる簡便な手段を用い、リミットスイッチの作動開始を基準点にしたラックの移動距離に、無端軌道に連結された昇降台車の移動距離を合わせるので、ランスの先端位置を正確に把握することができる。
【0008】
本発明に係るコークス炉燃焼室の観察補修装置において、昇降台車に設けた対となる上側と下側の車輪それぞれが、偏心軸によって、昇降ガイドのフレームの溝に異なる方向に押圧された状態にセットされてい。昇降ガイドのフレーム内に嵌装された上下一対車輪をそれぞれ異なる方向に押圧しているので、昇降台車が昇降する際のランス自重や機械加工の誤差等によるランスの傾きを抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明の一実施の形態に係るコークス炉燃焼室の観察補修装置の全体図、図2は同水冷ランスの昇降手段の正面図、図3は昇降台車の車輪部の断面図である。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係るコークス炉燃焼室の観察補修装置10は、コークス炉11の長手方向の炉上に敷設された軌条12上を走行自在な走行台車13と、走行台車13上をコークス炉11の幅方向に走行する横行台車14と、横行台車14に取付けられた昇降ガイド17と、この昇降ガイド17内をランスの一例である水冷ランス15、16を保持して昇降する昇降台車18a、18bとを備えている。なお、水冷ランスの昇降手段は、昇降ガイド17、昇降台車18a、18bを有している。
【0010】
走行台車13は、4本の支柱20で支持された鋼鉄製の架台19を有し、各支柱20の基端には、車輪21が取付けられ、図示しない電動機等の駆動装置により、軌条12上をコークス炉11の長手方向に走行している。
更に、走行台車13の架台19の上には、コークス炉11の炉幅方向に横行台車14用の軌条22を敷設している。
横行台車14は、鋼鉄製の架台23を有し、この架台23の下方には走行台車13の架台19に設けられた軌条22上を転動する車輪24が備えられている。
この架台23には、図示しない油圧シリンダー等により昇降ガイド17を支持して自在に傾転可能な傾転台25が載置されている。
【0011】
昇降ガイド17は、鋼鉄製であって、例えばU形あるいはH形のチャンネルを所定の間隔で対向させて配置して連結することにより、内側に図示しない溝が形成された2組のフレーム26a、26bを有して構成され、連結部26cによってフレーム26a、26bが一体的に固定されている。
フレーム26aに対向して形成された溝内には、昇降台車18aの両側に上下一対に設けた車輪27a、27cと車輪27b、27dが嵌装されている。
この車輪27a、27cと車輪27b、27dを軸支した昇降台車18aは、電動機28に連結したスプロケット29とフレーム26aの下端に設けられたスプロケット30に噛み合ったラックの一例であるチェーン31によって形成された無端軌道に固定されており、昇降台車18aには、先端に溶射用のノズルを備えた補修用の水冷ランス15を取付けている。
【0012】
フレーム26bに対向して形成された溝内には、昇降台車18bの両側に上下一対に設けた車輪32a、32cと車輪32b、32dが嵌装されている。
更に、昇降台車18bは、電動機33に連結したスプロケット34とフレーム26bの下端に設けられたスプロケット35に噛み合ったラックの一例であるチェーン36によって形成された無端軌道に固定されており、昇降台車18bには、ランスの一例である先端に覗き窓及びカメラ等を備えた観察用の水冷ランス16を取付けている。
また、昇降台車18a及び昇降台車18bには、スプロケット37a、37bをそれぞれに連結した昇降距離の測定器の一例である、一般に用いられているリミットスイッチを内蔵したエンコーダ38a、38bを取付けている。
【0013】
このスプロケット37a、37bの歯と噛み合うように、昇降ガイド17の各フレーム26a、26bに上端と下端を固定し、昇降ガイド17の上下方向に略張り状態にしたラックの一例である基準チェーン39、40を設けている。
そして、昇降台車18a、18bの昇降により、スプロケット37a、37bが基準チェーン39、40に噛合って転動するようにしている。
基準チェーン39、40の下端には、エンコーダ38a、38b(水冷ランス15、16用)の図示しない下限の検出用のリミットスイッチをそれぞれ設けている。
【0014】
更に、昇降台車18a及び昇降台車18bに連結されたチェーン31、36には、水冷ランス15、16の昇降荷重を軽減するため、無端軌道のチェーン31、36にカウンターウェイト41、42を取付けている。
このカウンターウェイト41、42の取付け位置は、図1に示すように、昇降台車18a及び昇降台車18bが上限位置にある時に、下限位置にくるように取付けている。
また、水冷ランス15、16の上端部に設けたランスヘッド43、44には、水冷ランス15、16を旋回する図示しない旋回手段を設けており、ランスヘッド43には、冷却水、溶射材、ガス等の供給系路が、ランスヘッド44には、冷却水、信号ケーブル、パージ用の気体の供給系路がそれぞれ接続できるように、例えばカップリング等を設けている。
【0015】
次に、本発明の一実施の形態に係るコークス炉燃焼室の観察補修装置10の動作について説明する。
コークス炉11の長手方向の炉上に敷設された軌条12上に走行台車13を走行させて、炉幅方向に設けられた図示しないフリュー孔列(通常一列に20〜30個)の観察を行う位置に走行台車13の中心を合わせて走行台車13を停止する。
その後、横行台車14をコークス炉11の炉幅方向に移動させて観察を行うフリュー孔に観察用の水冷ランス16を位置合わせする。
フリュー孔に対して水冷ランス16の位置が決定したら、電動機33の駆動により、スプロケット34を回転させて、昇降台車18bに連結した無端軌道のチェーン36を巻き降ろす。
【0016】
無端軌道のチェーン36を巻き降ろすことにより、昇降ガイド17のフレーム26bの溝に嵌装した車輪32a〜32dが回転しながら、フレーム26bの溝に沿って昇降台車18bが下降する。
同時に、昇降台車18bに固定され、直径が100〜120mm、長さが4〜5mの観察用の水冷ランス16も図示しないフリュー孔内に下降する。
この水冷ランス16の下降開始と同時に、エンコーダ38bのリミットスイッチとスプロケット37bの作動が開始され、この時点をエンコーダ38bにおける基準点とし、昇降ガイド17と同一の伸縮性を備えた基準チェーン40に噛み合って転動するスプロケット37bの回転数から、下降した距離を計測する。
【0017】
このエンコーダ38bによって計測される下降距離に、昇降台車18bの下降の停止位置を合わせることにより、コークス炉11上の変化の大きい雰囲気による伸縮によって無端軌道のチェーン36に発生する昇降距離の誤差を補正することができ、観察用の水冷ランス16によるフリュー壁(燃焼室壁)の測定位置を精度良く決定することができる。
この観察は、ランスヘッド44を旋回させて、水冷ランス16の向きを左右にそれぞれ0〜180°の範囲で変えることにより、周囲360°の範囲のフリュー壁を観察することができる。
【0018】
しかも、水冷ランス16を連結した昇降台車18bを無端軌道のチェーン36を用いて昇降するため、昇降ガイド17のフレーム26bや、昇降ガイド17の上に載置した電動機33等の全体の高さを低くでき、コークス炉11の装入車用貯炭装置等の高さ制約を回避することができる。
しかも、水冷ランス16の最大ストロークを確保してフリュー壁の全体の目地切れや欠損部等を観察することができる。
【0019】
更に、フリュー孔の直径が100〜120mmと小さく、このフリュー孔に水冷ランス16を挿入するには、昇降ガイド17のフレーム26bと昇降台車18bの車輪32a、32b、32c、32dとの間隙、あるいは機械加工上のやむ終えない誤差等によって、水冷ランス16が傾き、先端の位置が大きくずれる。
この傾きを防止するため、図3に示すように、フレーム26bの溝に嵌装した昇降台車18bの上側の車輪32a、32bと下側の車輪32c、32dに偏心軸を用いて、それぞれが異なる方向に押圧された状態にし、この時点で、水冷ランス16が垂直になるように、水冷ランス16の位置を調整することにより、水冷ランス16の昇降時の傾きを無くすことができる。
その結果、直径の小さいフリュー孔の内部に容易に水冷ランス16を挿入することができる。
【0020】
そして、水冷ランス16によって、燃焼室の壁に発生した目地切れや亀裂の状態と、その発生位置が正確にモニター等の表示器に表示される。
また、水冷ランス16が下降して、燃焼室の底部近傍になると、基準チェーン40の下部に設けたリミットスイッチが作動して、下降動作が停止する。
観察を終了した水冷ランス16は、電動機33を駆動してスプロケット34の回転により、チェーン36が巻き上げられて昇降台車18bと水冷ランス16が上昇してフリュー孔の系外に待機する。
また、走行台車13を移動させて観察を行う際に、水冷ランス16及び水冷ランス15の昇降ガイド17を傾転台25の操作によって傾転させ、コークス炉11の炉上の障害物を容易に回避することができる。
【0021】
次に、補修を行う場合は、補修用の水冷ランス15を載せた横行台車14を走行させ、フリュー孔の直上位置に移動する。
そして、昇降台車18aに連結したチェーン31をスプロケット29の回転により巻き降ろして昇降台車18aを下降させる。
この昇降台車18aの下降により、昇降台車18aに取付けられた補修用の水冷ランス15も同時に下降し、フリュー内に挿入される。
水冷ランス15は、昇降ガイド17のフレーム26aの溝に嵌装した上側の車輪27a、27bと下側の車輪27c、27dをフレーム26aの溝に、上下が異なる方向に押圧することで、水冷ランス15の自重や機械加工等による水冷ランス15の傾きを無くすことができ、直径が100〜120mmのフリュー孔内に容易に挿入することができる。
【0022】
しかも、水冷ランス16と同様に、昇降ガイド17と同一の伸縮性を備えた基準チェーン39を用い、エンコーダ38aによる基準点(リミットスイッチ作動開始点)と、それからの下降距離が計測される。
このエンコーダ38aによって計測される下降距離に、昇降台車18aの停止位置を合わせることにより、補修用の水冷ランス15の先端の位置を精度良く決定することができる。
そして、フリュー内に挿入された水冷ランス15は、前述した水冷ランス16によって観察された目地切れや欠損部の位置に下降して停止し、先端に設けた図示しない溶射ノズルから耐火材を吹き付けて、目地切れの閉塞や欠損部の修復を行う。
【0023】
この補修は、ランスヘッド43を旋回することにより、左右それぞれ0〜180°の範囲で水冷ランス15の向きを変え、周囲のフリュー壁に発生した目地切れや欠損部を補修することができる。
溶射を終了した水冷ランス15は、電動機28を駆動してスプロケット29の回転により、チェーン31が巻き上げられて昇降台車18aと水冷ランス15が上昇し、フリュー孔の系外に待機する。
【0024】
このようにして、昇降台車18bに連結した観察用の水冷ランス16によるフリュー壁の観察と、昇降台車18aに連結した補修用の水冷ランス15による目地切れや欠損部の溶射補修とが繰り返し行われる。しかも、昇降ガイド17を低くして水冷ランス15、16の昇降ストロークを最大になるようにしているので、コークス炉11上の障害物を回避し、コークス炉11のフリュー壁の高さ方向の全面の観察や補修を精度良く行うことができる。
【0025】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、ラックとしては、チェーンの他に、マグネットスケール等を用いることもできる。
更に、下降距離を測定するエンコーダの他に、一般に用いられているレーザー光を用いた距離測定手段、タコメーター等を用いることもできる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1〜3記載のコークス炉燃焼室の観察補修装置においては、ランスを保持した昇降台車を、昇降ガイドに取付けた無端軌道に連結しているので、コークス炉上の障害物を容易に回避し、コークス炉の長手方向に配置した燃焼室の全体及び燃焼室の上下方向の壁面を観察、補修することができると共に、コークス炉での黒鉛の発生や炭化室での発生ガスの損失を抑制し、この結果、コークス炉の寿命の延長を図ることができる。
そして、このコークス炉燃焼室の観察補修装置においては、昇降台車に設けた上側と下側の一対の車輪のそれぞれが、昇降ガイドのフレームの溝に異なる方向に押圧されているので、昇降台車が昇降する際のランスの傾きを抑制して、フリュー孔に正確にランスを挿入することができ、このためランスの先端の破損を防止することができる。
【0027】
特に、請求項2記載のコークス炉燃焼室の観察補修装置においては、昇降ガイドにラックを固定し、ラックに噛み合って転動するスプロケットを介してランスの昇降距離を測定可能な測定器を昇降台車に設けているので、昇降ガイドに雰囲気温度や機械加工誤差等による伸縮が生じても、フリュー孔内に挿入されたランスの先端位置を決定することができ、また、観察用ランスの撮像位置と補修用ランスの位置を安定して合わせことができ、従って補修の精度を向上することができる。
【0028】
請求項3記載のコークス炉燃焼室の観察補修装置においては、測定器は、リミットスイッチを内蔵したエンコーダを用いるので、簡単な構成を用い、低コストでランスの基準点と移動距離を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコークス炉燃焼室の観察補修装置の全体図である。
【図2】同水冷ランスの昇降手段の正面図である。
【図3】昇降台車の車輪部の断面図である。
【符号の説明】
10:コークス炉燃焼室の観察補修装置、11:コークス炉、12:軌条、13:走行台車、14:横行台車、15、16:水冷ランス(ランス)、17:昇降ガイド、18a、18b:昇降台車、19:架台、20:支柱、21:車輪、22:軌条、23:架台、24:車輪、25:傾転台、26a、26b:フレーム、26c:連結部、27a〜27d:車輪、28:電動機、29、30:スプロケット、31:チェーン、32a〜32d:車輪、33:電動機、34、35:スプロケット、36:チェーン、37a、37b:スプロケット、38a、38b:エンコーダ(測定器)、39、40:基準チェーン、41、42:カウンターウェイト、43、44:ランスヘッド

Claims (3)

  1. コークス炉の炉上に設置された軌条を走行する走行台車に横行台車を載置し、該横行台車に昇降ガイド及び該昇降ガイド内を昇降するランスを保持した昇降台車を設け、該昇降台車が昇降することにより、前記ランスを昇降して前記コークス炉の燃焼室の観察と補修を行う装置において、
    前記昇降台車を前記昇降ガイドに取付けた無端軌道に連結し、しかも、前記昇降台車に設けた対となる上側と下側の車輪それぞれが、偏心軸によって、前記昇降ガイドのフレームの溝に異なる方向に押圧された状態にセットされていることを特徴とするコークス炉燃焼室の観察補修装置。
  2. 請求項1記載のコークス炉燃焼室の観察補修装置において、前記昇降ガイドにラックを設け、該ラックに噛み合って転動するスプロケットを介して前記ランスの昇降距離を測定可能な測定器を前記昇降台車に設けたことを特徴とするコークス炉燃焼室の観察補修装置。
  3. 請求項2記載のコークス炉燃焼室の観察補修装置において、前記測定器は、リミットスイッチを内蔵したエンコーダであることを特徴とするコークス炉燃焼室の観察補修装置。
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