JP2021159758A - 化粧品用の詰め替え可能な容器装置および関連するケーシング - Google Patents

Abstract

【課題】化粧品用の詰め替え可能な容器装置および関連するケーシングを提供すること。【解決手段】本発明は、ケーシング８の内壁１４によって画定される収容容積内で所定の位置に配置するために、開口部９によって前記化粧品を含むように構成された詰替品を収容するように構成された詰め替え可能な化粧品容器装置のケーシングに関する。内壁１４は、その表面の少なくとも一部に亘って、ケーシング８に接続され且つ少なくとも部分的にケーシング８の内壁１４に対して浮き彫りになっているエラストマ材料から構成された部材１５を有する。このように形成されたケーシング８は、ケーシングの内壁に形成されたエラストマ材料の浮き彫りの部材のおかげで、収容容積内に詰替品を保持することができる。本発明はまた、ケーシング８およびそのような詰替品を備える化粧品容器装置用のケーシングに関する。【選択図】図２

Description

本発明は、化粧品用の詰め替え可能な容器装置の分野に関する。

化粧品とは、特に唇を含む皮膚を化粧するための全ての製品、および保湿クリームなどのケア製品と呼ばれるものを含む、身体に塗布するために提供される全ての組成物を意味する。それは、特に化粧品用の詰め替え可能な容器装置の詰替品の分野に関連している。

化粧品用の容器装置は、一般的に、その保存、その輸送、その商品化、またはその使用のために化粧品を収容するために使用される任意の容器を指定する。例えば、化粧品を収容するために使用されるポット、ボトル、ケースなどは、そのように指定されている。

詰め替えとは、化粧品を収容するように構成された容器を含む取り外し可能な部材を意味し、これは、ケーシングおよび詰替品によって構成される詰め替え可能な化粧品容器装置の外面を形成するケーシング内に配置されることができ、且つケーシングから取り外されることができる。

ケーシングに配置すると、詰替品は、ケーシングに適切に保持される必要がある。特に、詰替品が輸送または使用されるときにケーシングから漏出可能になることは避けられるべきであり、そのとき、ポットは、これが意図的な行為から起こるかどうかにかかわらず、特に容器装置が完全にひっくり返されるなど、任意の向きを有する可能性がある。さらにまた、容器装置の使用時に、詰替品がケーシング内を移動してはならない。詰替品は、例えばユーザが詰替品から製品を取り出すときなど、製品の分配時に固定されたままである必要がある。

それにもかかわらず、それが交換されるために、詰替品がケーシングから容易に引き出されることが可能でなければならない。

既知の詰め替え可能な容器装置は、一般に、視認可能であり、且つ美観に乏しい、および／または産業的に複雑または費用のかかる構成を必要とする詰替品をケーシング内に保持するためのシステムを備える。

したがって、文献特開２０１３-１１９３９９号公報は、容器の一般的な形状が回転円筒形状である詰替品を具備し、形状が一致することにより、容器が回転するのを防ぐためにポットのケーシングに設けられた垂直溝内をスライドするレリーフを備える、化粧品用のポットを開示している。

文献欧州特許第０６６１０１２号明細書はまた、ケーシングを形成する外側レセプタクル内の一致する形状によって係合する内側容器またはレセプタクルを備え、特に内側レセプタクルが外側レセプタクルのネックの内側に形成された溝と協働する周辺***部を含むことを可能にする、詰替品を有するポット装置を開示している。

文献国際公開第２０１９／０５８０８７号はまた、ケーシングを形成する外側レセプタクル内の一致する形状によって係合する内側容器またはレセプタクルを備え、ケーシングが容器の外面に形成された溝と協働する周辺***部を備える、閉じた構成の詰替品を有するポット装置を開示している。ケーシングの上部は、容器が回転に対して保持されることを可能にするように容器の放射状ビーズが挿入されるスロットを含むネックを有する。

したがって、最新技術で知られている詰替品を有する容器装置は、ケーシングと詰替品との間の形状の一致に基づいており、これは、例えば、スナップ係合（または他の相対的な機械的係合）によってケーシング内に詰替品を保持することを可能にする。これは、ケーシングおよび詰替品の特定の形状を必要とし、これは、例えば、標準的なガラス容器などの従来の形状のケーシングを使用して詰め替え可能な容器装置を形成することを防ぎ、同様に、例えば、従来の形状のガラスまたはステンレス鋼の容器などの従来の形状の容器の形態で詰替品を使用することを防ぐ。

特開２０１３-１１９３９９号公報 欧州特許第０６６１０１２号明細書 国際公開第２０１９／０５８０８７号

本発明は、前述の欠点を全体的または部分的に解消することを目的としている。

したがって、本発明は、詰め替え可能な化粧品容器装置のケーシングに関する。ケーシングは、前記化粧品を含むように構成された詰替品を収容するように構成されている。ケーシングは、ケーシングの内壁によって画定される収容容積内で所定の位置に配置するために詰替品を収容するように構成された開口部を備える。ケーシングの内壁は、その表面の少なくとも一部に亘って、ケーシングに接続され且つケーシングの内壁の前記表面に対して少なくとも部分的に浮き彫りになっているエラストマ材料から構成された部材を有する。

このように形成されたケーシングは、ケーシングの内壁に形成されたエラストマ材料の浮き彫りになっている部材のおかげで、適切な形状の詰替品を保持することができる。それにもかかわらず詰替品の引き抜きを可能にする、得られた保持力は、エラストマ材料の弾性特性および摩擦係数を使用する。したがって、詰替品の使用は、非常に簡単である。

エラストマ材料の部材は、ケーシング上に成形されることができる。

ケーシングは、プラスチック材料から形成されることができる。ケーシングおよびそれが所有するエラストマ材料の部材は、二材射出成形によって一体に形成されることができる。

したがって、ケーシングは、ケーシングとそれが支持するエラストマ材料の部材との間に良好な結合を提供する、既知で習得された工業プロセスによって製造されることができる。

使用されるエラストマ材料は、例えば、熱可塑性エラストマまたはシリコーンエラストマとしてもよい。それは、２０度ショア硬さ〜８０度ショア硬さの間に含まれ、好ましくは、４０度ショア硬さ〜６０度ショア硬さの間に含まれる硬度を有してもよい。

使用されるエラストマ材料とその硬度は、化粧品の詰め替えへの適用と互換性のある、合理的な力の下でのその変形を可能にする。

エラストマ部材は、ケーシングの開口部に平行な１つ以上のストリップに延在してもよい。

エラストマ材料の部材は、ケーシングの内壁の表面に亘って分布する個別の突起を形成してもよい。

エラストマ材料の部材は、ケーシングの内壁の表面の周辺に分布する少なくとも２つの突起、好ましくは少なくとも３つの突起を形成してもよい。

エラストマ材料の部材の異なる構成は、支持ゾーンを用途、詰替品の保持、保持力、美観、実装の複雑さなどに適合させることができる。

そのようなケーシングでは、収容容積は、回転円筒、または円錐台、または直角柱の一般的な形状としてもよい。

これらは、本発明の実装に特に適した構成である。

ケーシングの内壁の一部は、ケーシングの開口部の近傍にネックを形成することができ、そして、エラストマ材料の部材は、ネックを形成するケーシングの内壁の表面の部分に配置されることができる。

ケーシングは、例えば、プラスチック材料、ガラス、ステンレス鋼、アルミニウム、または木材から構成されることができる。ケーシングは、実際のところ、化粧品の分野で最も重要とすることができる美観態様が染色されている。

本発明はまた、上記定義されたケーシングと、前記詰替品の側壁上のエラストマ材料の部材の支持ゾーンが形成されるように、エラストマ材料の部材の全部または一部の位置を除いて、ケーシングの内壁に対してクリアランスを有する側壁を備える詰替品とを備える化粧品用の容器装置に関する。

ケーシング内の詰替品の保持は、支持ゾーンに提供されるため、保持を可能にする手段は、それらが構成されているポットの美観に対して有害ではないように、視認不能とすることができる（ケーシングが不透明である場合）か、または少なくとも非常に離散的とすることができる。

エラストマ材料の部材は、外部からの作用がなされないときにエラストマ材料の部材が採用する構成と比較して、詰替品の側壁の圧縮によって前記支持ゾーン内で変形されることができる。

支持ゾーン上のエラストマ材料の部材の変形は、それがケーシング内面に加える力を増加させ、それにより、詰替品の引き抜きに対抗する摩擦力を増加させる。

一実施形態では、詰替品の側壁には、スナップ留めリング、スタッド、開口部または溝などの凹凸が無い。

スナップ留めまたはねじ込みの原理、または一致する形状の部材における１つの部材の他の係合に基づいていないので、詰替品の保持は、ケーシングの保持手段と協働するように構成された任意の特定の形状をその上に形成する必要は無い。

詰替容器が化粧品によって満たされている上記で定義された容器装置において、ケーシングおよび詰替品は、詰替品の引き抜きに必要な力が詰替品の重量の２倍以上、好ましくは２．５倍以上大きいように構成されることができる。特に、エラストマ材料の部材の形状、寸法および構成は、詰替品の所望の引き抜きに必要な力を得るように構成される。

この保持力は、詰替品を比較的簡単に引き抜いて交換することを可能にする。それは、化粧品用の従来のポットの望ましい仕様に対応している。

容器装置は、特に、ポット、例えばクリームポットとすることができる。

本発明のさらに他の特徴および利点は、以下の説明に現れる。

非限定的な例として与えられた添付図面では、以下のとおりである。

本発明の実施形態に係る、化粧品用の容器装置に実装されることができる詰替品の第１の例を三次元図で示している。 本発明の第１の例示的な実施形態に係る、詰め替え可能な化粧品容器装置のためのケーシングの第１の例を三次元図で示している。 本発明の第２の例示的な実施形態に係るケーシングを３次元図で示している。 本発明の第３の例示的な実施形態に係るケーシングを３次元図で示している。 図２のケーシングおよび図１の詰替品から形成された化粧品容器装置、すなわちポットを断面図で示している。 図５の容器装置におけるケーシングと詰替品との間の相互作用を部分断面図で示している。

図１は、本発明の実施形態に係る、詰め替え可能な化粧品容器装置において使用されるように構成された詰替品１の第１の例を三次元図で示している。

詰替品１は、中空である、すなわち、その形状が化粧品を収容するように構成された容積を形成する容器２を備える。

ここに示されている例では、容器２は、円筒形の一般的な形状を有し、それは、直角円筒形または僅かにフレア状（円錐台）とすることができる。しかしながら、任意の中空形状、特に任意の直角柱形状は、特に正方形、長方形、五角形、六角形、八角形などの形状を有する容器を形成することが想定されることができる。

特に容器２は、側壁３および底部４を有する。

容器は、示されている例では、上リム５を備える。リム５は、容器２の開放面６の周りに形成されている。

化粧品、例えばクリームは、容器内に形成された容積に収容されることができる。容器の開放面は、取り外し可能なキャップ、例えば、製品を保護する、例えば、容器の上部に形成されたリム５および／またはショルダを支持するためのプレートによって覆われることができる。容器はまた、詰替品が最初に使用されるときに取り外されなければならない、開放面６を覆う例えばヒートシールされた閉鎖部を備えてもよい。開放面は、透明であり、詰替品の容器２に含まれる製品を直接露出するか、またはスクリーン、ネット、または製品を分配するように構成された他の装置などの調節装置を備えることができる。

したがって、詰替品は、単純な従来の形状を有する。

ここで、詰替品、特にその側壁３、より具体的には、その側壁３の外面７は、凹凸または他のスナップ留め手段を欠いている。

凹凸とは、表面上に形成され、前記表面を構成する材料に関連する可能な粗さよりも実質的に大きい寸法の、中空または浮き彫りの部材である容積を意味する。側壁表面３は、特に、スナップ留めリング、ピン、開口部または任意の溝を具備しない。

したがって、詰替品は、容易に製造されることができ、または標準的な容器、例えばプラスチック、ガラスまたはステンレス鋼のポットからなることができる。

詰替品として、既存の容器、例えば、化粧品容器装置の詰替品として適応のない従来のガラス製品容器を使用することが可能である。

したがって、容器（および最終的には容器装置）の製造コストは、容器がケーシング内部で固定するための特定の部材を具備しなければならない容器装置と比較して、削減されることができる。

図２は、本発明に係る詰替品１、例えば図１の詰替品を備えた化粧品用の容器装置（ここではポット）を形成するために使用されることができるケーシング８の例を示している。

ケーシングは、詰替品を収容するように構成され、且つ詰替品が保持される部材を指定する。図２のケーシングは、開口部９によって詰替品１を収容するように構成された収容容積を形成するボトルである。

ケーシング８は、側面が僅かに凸状である正方形の底面を有する略角柱状の本体１０を備える。ケーシング８は、ポットが構成されると、ポットの視認可能部分を構成するため、それは重要な美的機能を有する。ケーシング８の本体１０は、ねじ蓋（図示せず）を所定の位置に取り付けることを可能にするねじ山１２を備えたネック１１によって覆われている。

ネック１１の口にはショルダ１３が形成されている。ショルダ１３は、詰替品１の容器２のリム５を、その上に支持して受け入れることができるような寸法になっている。

ショルダ１３は、任意であり、詰替品をケーシングの他の表面に垂直に支持することが可能であり、例えば、詰替品１の容器２のリム５は、ネック１１に直接支持することができるか、または例えば、詰替品の容器２のリム５がない場合、容器の底部４は、ケーシングが底部を含む場合、ケーシングの底部を支持することができる。底無しケーシング８は、詰替品の引き抜きを容易にするために有利となることができる。

ケーシングは、その内壁１４上に、エラストマ材料の部材１５を有する。エラストマ材料の部材１５は、ケーシングに密接に接続されている。

典型的には、エラストマ材料の部材は、ケーシング８上に成形されることができる。

エラストマ材料の部材１５のケーシング８へのオーバーモールドは、特に、プラスチック材料、金属、ガラス、またはオーバーモールドと互換性のある別の材料から形成されたケーシング８上で可能である。

ケーシング８がプラスチック材料から構成されている場合、エラストマ材料の部材１５およびケーシング８は、二材射出成形によって形成されることができる。

エラストマ材料の部材を形成するために使用可能なエラストマ材料は、全て、熱可塑性エラストマ（ＴＰＥ）ならびにシリコーンエラストマを含む。使用可能な材料は、有利には、２０度ショア硬さ〜８０度ショア硬さ（好ましくは４０〜６０度ショア硬さ）の間で構成されるショア硬さを有する。

使用される材料の硬度は、詰替品の最適化における重要なパラメータであり、特に詰替品の容器の寸法、および詰替品を収容して化粧品用の容器装置を形成するためのケーシングを形成するために使用される材料にしたがって選択される。

エラストマ材料の部材１５は、ケーシング８の内壁１４に対して浮き彫り状になっている。

換言すれば、エラストマ材料の部材１５の少なくとも一部に亘って、部材は、内壁１４に対して目立っている。

したがって、突起１６がエラストマ材料の部材１５によって形成されてもよい。これらの突起１６は、以下に詳述されるように、詰替品１を収容容積内に保持する機能を有するエラストマ材料の部材の部分を形成する。

突起１６の数、寸法、形状、および向きは、考慮される用途に応じて変化させてもよい。より一般的には、エラストマ材料の部材について想定されることができる構成は多数ある。

図２に示される第１の構成によれば、エラストマ材料の部材１５は、内壁１４に亘って周辺ストリップを形成する。

このストリップは、容器２の上部、ここではリム５の下方に形成されている。このストリップは、前記ストリップを支持する内壁１４の周囲に沿って分布している３つの突起１６を備える。

ケーシング８の内壁１４に対して必然的に浮き彫りになっている突起１６を除いて、残りのエラストマ材料の部材１５は、浮き彫りになっているかまたは内壁１４と同じ高さとすることができる。

このために、前記エラストマ材料の部材１５を受け入れるために、内壁１４に溝が形成されることができる。

３つの突起１６の分布は、好ましくは規則的である、すなわち、突起は、エラストマ材料の部材１５によって形成されたストリップに沿って等距離にある。

典型的にはネック１１によって画定される開口部９が回転面の形状を有するケーシングの場合、これは、ネック１１の開口部９の回転軸に対して突起１６の規則的な角度分布をもたらす。

この実施形態では、突起１６は、垂直配置を有し、すなわち、それらは、上部（ケーシング８のネック１１の開口部）から下部（前記ケーシングが底部を有する場合はケーシング８の底部）までの細長形状の浮き彫りを形成する。

より一般的には、突起は、詰替品１の挿入のために設けられたケーシングの開口部９によって具体化された平面に対して垂直に配向されている。

この実施形態では、エラストマ材料の部材によって形成される突起の数は、製造ツールにほとんど変更を加えることなく、容易に適合されることができる。

この実施形態の変形例では、エラストマ材料の部材１５は、エラストマ材料のストリップによって互いに連結されることなく、複数の突起１６から形成される。

図３は、本発明の第２の例示的な実施形態に係るケーシング８を３次元図で示している。図３の実施形態は、エラストマ材料の部材１５の構成を除いて、図１の説明がそれに適用されるように、図２の実施形態と実質的に同一である。ここで、エラストマ材料の部材１５は、ケーシングの内壁１４に対して浮き彫りにされた２つの平行なストリップの形態を有する。

エラストマ材料の部材１５の他の多くの構成、例えば、ケーシングの内壁１４に対して浮き彫りにされた単一のストリップ、ジグザグまたは起伏のある形状のストリップ、１つ以上のストリップと突起１６との組み合わせが想定されることができる。

図４は、本発明の第３の例示的な実施形態に係るケーシング８を３次元図で示している。この実施形態は、ケーシングの内部容積の形状を除いて、説明がそれに適用されるように、図１の実施形態と実質的に同一である。図４の実施形態は、詰替品の収容容積と詰替品の形状との間の形状の完全な一致が、図５および図６に記載されるその保持を確実にするために詰替品の表面全体に亘って必要ではないことを示している。ここに示されるケーシングの例では、ケーシング１４の内壁は、ケーシングの開口部９の近傍にネックを形成している。ネック１１の下方では、収容容積がラッパ状に拡がっている。したがって、ケーシングは、従来のボトルまたはポットの形状を有し、ポットの内容積の断面は、その開口部９の断面よりも大きい。エラストマ材料の部材１５は、ネック１１を形成するケーシングの内壁の部分に配置されている。したがって、ケーシング８内の詰替品１の保持は、ネック１１においてのみ提供される。

図２〜図４に示されるケーシングは、様々な材料から形成されてもよい（エラストマ材料の部材を除く）。例えば、ケーシングは、ガラスから形成されてもよい。ガラスの任意の色合い、特に透明、半透明、不透明、着色または非着色が使用されてもよい。

ケーシングは、求められる外観、容積、形状、および所望の閉鎖方法などに応じて、他の多くの材料から形成されることができる。特に、ケーシングは、プラスチック材料、木材、金属（ステンレス鋼、ブリキ、またはアルミニウムなど）からなることができる。

図５は、図２のケーシングならびに図１の詰替品から形成された容器装置、すなわちポットを断面図で示している。断面は、図２から図４（平面Ｐ）に示されるように、ケーシング８の直径平面である。

したがって、図５に示されるポットは、厚い壁を備えた容器の形態のケーシング８を備え、これは、詰替品１が収容される収容容積を形成する。

示されている例では、ケーシング８の内部容積の形状は、このように一致し、クリアランスは、唯一の異なる容器２の外側の形状（例えば、円筒形または僅かに円錐台形）である。この容積の深さは、詰替品のリム５がネック１１の口に形成されたショルダ１３を支持するように、詰替品１の全体の高さより僅かに大きい。

図６は、図５と同じ断面に基づく、図５のポット内のケーシング８と詰替品１との間の相互作用の詳細図を示している。

特に、図６は、リム５とケーシング８のショルダ１３との間に形成された支持関係を明らかにしている。

ケーシング８の内壁１４と容器２の側壁３の外面７との間には、例えば６０ｍＬ程度の従来量の化粧用クリームのポットに対して、例えば０．５ｍｍ程度のクリアランスＪが存在する。

エラストマ材料の部材１５は、表された例では、それが形成し且つ内壁１４に対して浮き彫りになっているかまたは突出している突起１６のケーシング８の内壁１４の表面と同じ高さまたは実質的に同じ高さで設けられる。

各突起１６は、突起が外部の機械的拘束を受けていない場合、特に突起１６が圧縮によって変形されていない場合、クリアランスＪよりも大きい厚さＥの内壁１４のレベルに対して突起を形成する。

突起１６のこの自由な構成は、図６の破線で表されている。示される例では、厚さＥは、１ｍｍ程度、例えば、０．９ｍｍ程度とすることができる。

詰替品１をケーシング８に挿入してショルダ１３上のリム５の支持関係を達成するために、突起１６を変形させて、ケーシング８への詰替品１の挿入を可能にするようにする必要がある。

詰替品１がケーシング８内にあるとき、突起１６は、圧縮され、したがって、クリアランスＪと等しい厚さを有する。したがって、突起１６は、クリアランスＪを充填し、その弾性のために、詰替品１の容器２の側壁３に支持力を加える。

有利には、側壁３に亘って支持を分配し、ケーシング８内の容器２の効果的且つ均一な保持を確実にするように、容器２の周りに分布しているいくつかの支持突起がある。

実際のところ、各突起１６の位置に形成された各支持ゾーンは、ケーシング８内での容器２（したがって、詰替品１）の保持を確実にするゾーンを形成する。ケーシング８から詰替品１を引き抜こうとする力が加えられると、その引き抜きに対抗する力が、突起１６が圧縮される各突起１６と詰替品１の側壁３との間の相互作用のために、突起の位置で反作用によって生成される。この力は、ケーシング内壁１８上の突起１６の摩擦によって発生される。

容器２がケーシング８内で動かない限り、これは、いわゆる乾燥摩擦力であり、その強度は、各突起１６について、最大で突起１６間の静止摩擦係数に、その圧縮によってケーシング８の内壁１４と突起１６との間に加えられる力を乗じたものとほとんど等しい。ケーシング８から容器を引き抜こうとする力が、突起１６の位置に加えられる静止摩擦の最大力の合計を超えると、詰替品１は、その引き抜きのためにケーシング８に対して動き始める。

したがって、突起の数、それらの寸法、使用されるエラストマ材料、ならびに容器２を構成する材料および容器の側壁３の外面７の状態は、詰替品１を所定の位置に配置して引き出すために必要な力を調節することを可能にするパラメータであると思われる。

エラストマ材料の部材に関して、それが構成する材料、前記エラストマ材料の部材と容器の側壁３の外面７との間の総支持表面積（支持表面積の合計）、および前記エラストマ材料の部材の圧縮によって加わる力の合計は、エラストマ材料の部材の構成を決定する際の重要なパラメータである。

考慮される実施形態が何であれ、化粧品のポットについては、詰替品の引き抜きに必要な力が、例えば完全な詰替品の２．５倍程度など、完全な詰替品の重量の少なくとも２倍であることが推奨される。

示されている例のように、少なくとも３つの規則的に分布された突起の存在は、さらにまた、ケーシング８内の詰替品の中心位置決めを可能にする。

ケーシング８内で詰替品１を所定の位置に配置することを容易にするために、突起１６は、図６の例では、いわゆる垂直方向にドーム型、斜めまたは面取りされた形状を有し、これはさらにまた、詰替品の挿入（および引き抜き）の方向に対応し、これにより、詰替品１をケーシング８内に挿入する際の突起の漸進的な圧縮を可能にする。

示される例では、突起１６は、垂直方向に細長い、すなわち、詰替品の挿入および引き抜きの方向に平行な形状を有する。ケーシング８への詰替品１の挿入を容易にするために、面取り１７が突起１６上に形成される。

３つの詳細な実施形態を参照して説明されているが、本発明は、もちろんそれらの実施形態に限定されるものではない。特に、エラストマ部材、詰替品および／またはケーシングの各構成は、上述した構成とは非常に異なってもよい。例えば、前記エラストマ材料の部材の少なくとも一部がケーシングの内壁に対して浮き彫りになっているという条件で、エラストマ材料の部材上の突起の存在は任意である。エラストマ材料の非常に多様な形態の部材が想定されることができる。

エラストマ材料のいくつかの異なる部材が同じケーシングに存在してもよい。

容器は、考慮される用途に応じて様々な形状および構成を有してもよい。同様に、ケーシングは、様々な形状および構成を有することができる。

例えば、容器は、立方体、円筒形、立方体または平行六面体、球形としてもよく、底部を有しても有しなくてもよく、または詰替品の引き抜きを容易にするためにその底部にアパーチャを備えてもよい。

このように開発された本発明は、詰替品を交換することによって美的で詰め替え可能な化粧品容器装置を形成するために、ケーシング内での化粧品の詰替品の取り外し可能な保持を可能にする。保持は、詰替品の壁の外面でのエラストマ材料の部材の摩擦によって得られる。保持手段、特にエラストマ部材は、ポットが構成されると完全に視認不能とすることができ、ケーシング内で目立たなくなることができる。

さらにまた、詰替品は、詰替品を保持するためにケーシングのエラストマ材料の部材と相互作用するために設けられる詰替品の容器の外面がいかなる特定の機械的装置の形成も必要としないため、製造が簡単な形状を有してもよい。したがって、既存の容器、例えば、従来のガラス製容器、プラスチック、金属の単純な容器などは、化粧品容器装置の詰替品の容器として適合させることなく使用されることができる。

１ 詰替品
２ 容器
３ 側壁
４ 底部
５ リム
７ 外面
８ ケーシング
９ 開口部
１０ 本体
１１ ネック
１２ ねじ山
１３ ショルダ
１４ 内壁
１５ エラストマ材料の部材
１６ 突起
１７ 面取り
Ｊ クリアランス

Claims (15)

1. 詰め替え可能な化粧品容器装置のケーシングであって、
   前記ケーシング（８）が、前記化粧品を収容するように構成された詰替品（１）を収容するように構成され、
   ケーシング（８）が、ケーシングの内壁（１４）によって画定される収容容積内で所定の位置に配置するために詰替品を収容するように構成された開口部（９）を備え、
   前記内壁（１４）が、その表面の少なくとも一部に亘って、ケーシング（８）に接続され且つケーシング（８）の内壁（１４）に対して少なくとも部分的に浮き彫りになっているエラストマ材料から構成された部材（１５）を有することを特徴とするケーシング。
2. エラストマ材料の部材（１５）がケーシング（８）上に成形されている、請求項１に記載のケーシング。
3. ケーシング（８）がプラスチック材料から形成され、前記ケーシング（８）およびそれが有するエラストマ材料の部材（１５）が、二材射出成形によって一体に形成される、請求項１に記載のケーシング。
4. エラストマ材料が熱可塑性エラストマまたはシリコーンエラストマである、請求項１〜３のいずれか一項に記載のケーシング。
5. エラストマ材料が、２０度ショア硬さ〜８０度ショア硬さの間に含まれる、好ましくは４０度ショア硬さ〜６０度ショア硬さの間に含まれる硬度を有する、請求項１〜４のいずれか一項に記載のケーシング。
6. エラストマ部材が、ケーシングの開口部（９）に平行な１つ以上のストリップ内に延在する、請求項１〜５のいずれか一項に記載のケーシング。
7. エラストマ材料の部材が、ケーシングの内壁の表面に亘って分布する別個の突起（１６）を形成する、請求項１〜６のいずれか一項に記載のケーシング。
8. エラストマ材料の部材（１５）が、ケーシングの内壁の表面の周辺に分布する少なくとも２つの突起（１６）、好ましくは少なくとも３つの突起（１６）を形成する、請求項６に記載のケーシング。
9. 前記収容容積が、回転円筒または円錐台、または直角柱の一般的な形状からなる、請求項１〜８のいずれか一項に記載のケーシング。
10. ケーシング（８）の内壁（１４）の一部分が、ケーシング（８）の開口部（９）の近傍にネック（１１）を形成し、エラストマ材料の部材（１５）が、ネック（１１）を形成するケーシング（８）の内壁（１４）の前記部分に配置されている、請求項１〜９のいずれか一項に記載のケーシング。
11. 前記ケーシング（８）が、プラスチック材料、ガラス、ステンレス鋼、アルミニウム、または木材から構成される、請求項１、２、４、５、６、７、８、９および１０のいずれか一項に記載のケーシング。
12. 請求項１〜１１のいずれか一項に記載のケーシング（８）および詰替品（１）を備える化粧品用の容器装置であって、詰替品（１）が、前記詰替品の側壁（３）上のエラストマ材料の部材（１５）の支持ゾーンが形成されるように、エラストマ材料（１５）の部材の全部または一部の位置を除いて、ケーシング（８）の内壁（１４）に対してクリアランス（Ｊ）を有する側壁（３）を備える、化粧品用の容器装置。
13. エラストマ材料の部材（１５）が、外部からの影響を受けていない場合に採用する構成と比較して、エラストマ材料の部材（１５）が、詰替品（１）の側壁（３）の圧縮によって前記支持ゾーン内で変形される、請求項１２に記載の容器装置。
14. 詰替品（１）の前記側壁（３）が、スナップ留めリング、スタッド、アパーチャまたは溝などの凹凸を欠いている、請求項１２または請求項１３に記載の容器装置。
15. エラストマ材料の部材の形状、寸法および構成が、ケーシング（８）からの詰替品（１）の引き抜きに必要な力が、詰替品（１）の重量の２倍以上、好ましくは２．５倍以上であるように構成される、請求項１２〜１４のいずれか一項に記載の容器装置。

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