JP2021159757A - 化粧品用の詰め替え可能な容器装置および関連する詰替品 - Google Patents

Abstract

【課題】化粧品用の詰め替え可能な容器装置および、関連する詰替品を提供すること。【解決手段】本発明は、化粧品用の容器装置の詰替品１であって、係る化粧品を収容するように構成された容器２を備え、容器２が側壁３を備える詰替品に関する。容器２の側壁３は、その外面７の少なくとも一部に亘って、容器２に接続され且つ容器２の側壁３の前記外面７に対して少なくとも部分的に浮き彫りになっているエラストマ材料から構成された部材８を有する。このように形成された詰替品は、容器の外壁に形成されたエラストマ材料の浮き彫りになっている部材のおかげで、適切な形状のケーシングに保持されることができる。本発明はまた、ケーシングおよびそのような詰替品１を備える化粧品容器装置用のケーシングに関する。【選択図】図２

Description

本発明は、化粧品用の詰め替え可能な容器装置の分野に関する。

化粧品とは、特に唇を含む皮膚を化粧するための全ての製品、および保湿クリームなどのケア製品と呼ばれるものを含む、身体に塗布するために提供される全ての組成物を意味する。それは、特に化粧品用の詰め替え可能な容器装置の詰替品の分野に関連している。

化粧品用の容器装置は、一般的に、その保存、その輸送、その商品化、またはその使用のために化粧品を収容するために使用される任意の容器を指定する。例えば、化粧品を収容するために使用されるポット、ボトル、ケースなどは、そのように指定されている。

詰め替えとは、化粧品を収容するように構成された容器を含む取り外し可能な部材を意味し、これは、ケーシングおよび詰替品によって構成される詰め替え可能な化粧品容器装置の外面を形成するケーシング内に配置されることができ、且つケーシングから取り外されることができる。

ケーシングに配置すると、詰替品は、ケーシングに適切に保持される必要がある。特に、詰替品が輸送または使用されるときにケーシングから漏出可能になることは避けられるべきであり、そのとき、ポットは、これが意図的な行為から起こるかどうかにかかわらず、特に容器装置が完全にひっくり返されるなど、任意の向きを有する可能性がある。さらにまた、容器装置の使用時に、詰替品がケーシング内を移動してはならない。詰替品は、例えばユーザが詰替品から製品を取り出すときなど、製品の分配時に固定されたままである必要がある。

それにもかかわらず、それが交換されるために、詰替品がケーシングから容易に引き出されることが可能でなければならない。

既知の詰め替え可能な容器装置は、一般に、視認可能であり、且つ美観に乏しい、および／または産業的に複雑または費用のかかる構成を必要とする詰替品をケーシング内に保持するためのシステムを備える。

したがって、文献特開２０１３−１１９３９９号公報は、容器の一般的な形状が回転シリンダの形状である詰替品を含み、形状が一致することにより、容器が回転するのを防ぐためにポットのケーシングに設けられた垂直溝内をスライドするレリーフを備える、化粧品用のポットを開示している。

文献欧州特許第０６６１０１２号明細書はまた、ケーシングを形成する外側レセプタクル内の一致する形状によって係合する内側容器またはレセプタクルを備え、特に内側レセプタクルが外側レセプタクルのネックの内側に形成された溝と協働する周辺***部を備えることを可能にする、詰替品を有するポット装置を開示している。

文献国際公開第２０１９／０５８０８７号はまた、ケーシングを形成する外側レセプタクル内の一致する形状によって係合する内側容器またはレセプタクルを備え、ケーシングが容器の外面に形成された溝と協働する周辺***部を備える、閉じた構成の詰替品を有するポット装置を開示している。ケーシングの上部は、容器が回転に対して保持されることを可能にするように容器の放射状***部が挿入されるスロットを含むネックを有する。

したがって、最新技術で知られている詰替品を有する容器装置は、ケーシングと詰替品との間の形状の一致に基づいており、これは、例えば、スナップ係合（または他の相対的な機械的係合）によってケーシング内に詰替品を保持することを可能にする。これは、ケーシングおよび詰替品の特定の形状を必要とし、これは、例えば、詰め替え可能な容器装置を形成するために、標準的なガラス容器などの従来の形状のケーシングの使用を妨げる。

特開２０１３−１１９３９９号公報 欧州特許第０６６１０１２号明細書 国際公開第２０１９／０５８０８７号

本発明は、前述の欠点を全体的または部分的に解消することを目的としている。

したがって、本発明は、そのような化粧品を含むように構成された容器を備え、容器が側壁を備える、化粧品用の容器装置の詰替品に関する。容器の側壁は、その外面の少なくとも一部に亘って、容器に接続され且つ容器の側壁の前記外面に対して少なくとも部分的に浮き彫りになっているエラストマ材料から構成された部材を有する。

このように形成された詰替品は、容器の外壁に形成されたエラストマ材料の浮き彫りになっている部材のおかげで、適切な形状のケーシングに保持されることができる。それにもかかわらず詰替品の引き抜きを可能にする、得られた保持力は、エラストマ材料の弾性特性および摩擦係数を使用する。したがって、詰替品の使用は、非常に簡単である。

エラストマ材料の部材は、容器上に成形されることができる。

容器は、プラスチック材料から形成されることができる。容器およびそれが所有するエラストマ材料の部材は、二材射出成形によって一体に形成されることができる。

したがって、容器は、容器とそれが支持するエラストマ材料の部材との間に良好な結合を提供する、既知で習得された工業プロセスによって製造されることができる。

使用されるエラストマ材料は、例えば、熱可塑性エラストマまたはシリコーンエラストマとしてもよい。それは、２０度ショア硬さ〜８０度ショア硬さの間に含まれ、好ましくは、４０度ショア硬さ＝６０度ショア硬さの間に含まれる硬度を有してもよい。

使用されるエラストマ材料とその硬度は、化粧品の詰め替えへの適用と互換性のある、合理的な力の下でのその変形を可能にする。

エラストマ材料の部材は、容器の側壁の外面に分布する個別の突起を形成するように、様々な厚さのものとすることができる。

エラストマ材料の部材は、容器の側壁の周囲に延在し、前記周辺に分布する少なくとも２つの突起、好ましくは前記周辺に分布する少なくとも３つの突起を形成してもよい。

エラストマ材料の部材は、容器の側壁に亘って、少なくとも２つのストリップ、好ましくは少なくとも３つのストリップに延在してもよく、前記ストリップは、容器の上部から容器の底部まで延在し、それらが互いに交差する前記底部の外面に亘って続く。

エラストマ材料の部材の異なる構成は、支持ゾーンを用途、詰替品の保持、保持力、美観、実装の複雑さなどに適合させることができる。

詰替品は、例えば、回転円筒または円錐台、または直角柱の一般的な形状としてもよい。

容器は、例えば、１０ｍＬ〜２００ｍＬの間で構成される内部容積を有してもよい。

これらは、本発明の実装に特に適した構成である。

本発明はまた、上記定義されたケーシングおよび詰替品を備える化粧品用の容器装置であって、ケーシングが、詰替品を収容するように構成された開口部を備え、前記ケーシングの内面上のエラストマ材料の部材の支持ゾーンが形成されるように、エラストマ材料の部材の全部または一部の位置を除いて、詰替品の容器の側壁の外面がケーシング内面に対してクリアランスを有する、容器装置に関する。

ケーシング内の詰替品の保持は、ケーシングの内面の支持ゾーンに提供されるため、保持を可能にする手段は、それらが構成されているポットの美観に対して有害ではないように、視認不能とすることができる（ケーシングが不透明である場合）かまたは少なくとも非常に離散的とすることができる。

エラストマ材料の部材は、外部から作用されないときにエラストマ材料の部材が採用する構成と比較して、ケーシング内面の圧縮によって前記支持ゾーン内で変形されてもよい。

支持ゾーン上のエラストマ材料の部材の変形は、それがケーシング内面に加える力を増加させ、それにより、詰替品の引き抜きに対抗する摩擦力を増加させる。

一実施形態では、ケーシングの内面には、スナップ留めリング、スタッド、アパーチャまたは溝などの凹凸がない。

スナップ留めまたはねじ込みの原理、または一致する形状の部材における１つの部材の他の係合に基づいていないので、詰替品の保持は、詰替品の保持手段と協働するように構成された任意の特定の形状をケーシング上に形成する必要はない。

詰替容器が化粧品によって満たされている上記で定義された容器装置において、ケーシングおよび詰替品は、詰替品の引き抜きに必要な力が詰替品の重量の２倍以上、好ましくは２．５倍以上大きいように構成されてもよい。特に、エラストマ材料の部材の形状、寸法および構成は、詰替品の所望の引き抜きに必要な力を得るように構成される。

この保持力は、詰替品を比較的簡単に引き抜いて交換することを可能にする。それは、化粧品用の従来のポットの望ましい仕様に対応している。

ケーシングは、プラスチック材料、ガラス、ステンレス鋼、アルミニウム、または木材から構成されることができる。

ケーシングは、実際のところ、化粧品の分野で最も重要とすることができる美観態様が染色されている。

容器装置は、特に、ポット、例えばクリームポットとすることができる。

本発明のさらに他の特徴および利点は、以下の説明に現れる。

非限定的な例として与えられた添付図面では、以下のとおりである。

本発明の一実施形態に係る詰替品の第１の例を三次元図で示している。 本発明の一実施形態に係る詰替品の第２の例を三次元図で示している。 図２の詰替品を別の三次元図で示している。 本発明に係る詰替品を伴う化粧品容器装置を形成するために使用されることができるケーシングの例を三次元図で示している。 図４のケーシングおよび図２および図３の詰替品から形成された化粧品容器装置、すなわちポットを断面図で示している。 図５の容器装置におけるケーシングと詰替品との間の相互作用を部分断面図で示している。 そのような詰替品によって形成された容器装置における、ケーシングと図１の詰替品との間の相互作用を図６と同様の図で示している。

図１は、本発明の一実施形態に係る詰替品１の第１の例を三次元図で示している。詰替品１は、中空である、すなわち、その形状が化粧品を収容するように構成された容積を形成する容器２を備える。ここに示されている例では、容器２は、円筒形の一般的な形状を有し、それは、直角円筒形または僅かにフレア状（円錐台）とすることができる。しかしながら、任意の中空形状、特に任意の直角柱形状は、特に正方形、長方形、五角形、六角形、八角形などの形状を有する容器を形成することが想定されることができる。

特に容器２は、側壁３および底部４を有する。

容器は、示されている例では、上リム５を備える。リム５は、容器２の開放面６の周りに形成されている。

化粧品、例えばクリームは、容器内に形成された容積に含まれることができる。容器の開放面は、取り外し可能なキャップ、例えば、製品を保護するための、例えば、容器の上部に形成されたリム５および／またはショルダ１０を支持するためのプレートによって覆われることができる。容器はまた、詰替品が最初に使用されるときに取り外されなければならない、開放面６を覆う、例えばヒートシールされた閉鎖部を備えることができる。開放面は、透明であり、詰替品の容器２に含まれる製品を直接露出するか、またはスクリーン、ネット、または製品を分配するように構成された他の装置などの調節装置を備えてもよい。

容器、特に容器２の側壁３は、その外面７（すなわち、容器２の内部容積を形成するものと反対の壁の表面）上に、エラストマ材料の部材８を有する。エラストマ材料の部材８は、容器に密接に接続されている。

典型的には、エラストマ材料の部材は、容器２上に成形されてもよい。

エラストマ材料の部材８の詰替品２へのオーバーモールドは、特に、プラスチック材料、金属、ガラス、またはオーバーモールドと互換性のある別の材料から形成された詰替品上で可能である。

詰替品２がプラスチック材料から構成されている場合、エラストマ材料の部材および詰替品は、二材射出成形によって形成されることができる。

エラストマ材料の部材を形成するために使用可能なエラストマ材料は、全て、熱可塑性エラストマ（ＴＰＥ）ならびにシリコーンエラストマを含む。使用可能な材料は、有利には、２０度ショア硬さ〜８０度ショア硬さ（好ましくは４０〜６０度ショア）の間で構成されるショア硬さを有する。

使用される材料の硬度は、詰替品の最適化における重要なパラメータであり、特に詰替品の容器の寸法、および詰替品を収容して化粧品用の容器装置（例えば、ポット）を形成するためのケーシングを形成するために使用される材料にしたがって選択される。

エラストマ材料の部材８は、容器の側壁３の外面７に対して浮き彫りになっている。換言すれば、エラストマ材料の部材８の少なくとも一部に亘って、部材は、側壁３の外面７に対して目立っている。

したがって、突起９がエラストマ材料の部材８によって形成されることができる。これらの突起９は、図５〜図７を参照して以下に詳述されるように、詰替品をケーシング内に保持する機能を有するエラストマ材料の部材の部分を形成する。突起９の数、寸法、形状、および向きは、考慮される用途に応じて変化させてもよい。より一般的には、エラストマ材料の部材について想定されることができる構成は多数ある。

図１に示される第１の構成によれば、エラストマ材料の部材８は、容器２の周りを通過する。したがって、エラストマ材料の部材８は、容器２の側壁３の外面上に周辺ストリップを形成する。このストリップは、容器２の上部、ここではリム５の下方に形成されている。このストリップは、前記ストリップを支持する容器の周囲に沿って分布している３つの突起９を備える。容器の側壁３の外面７に対して必然的に浮き彫りになっている突起９を除いて、エラストマ材料の残りの部材（すなわち、容器２の周りに形成されたバンド）は、浮き彫りになっているか、または外面７と面一とすることができる。このために、前記エラストマ材料の部材８を受け入れるために、側壁３に溝が形成されることができる。３つの突起９の分布は、好ましくは規則的である、すなわち、突起は、エラストマ材料の部材によって形成されたストリップに沿って等距離にある。回転面の形状を有する容器の場合、これは、容器２の回転軸に対して突起９の規則的な角度分布をもたらす。

この実施形態では、突起９は、垂直方向の配置を有し、すなわち、それらは、容器の上部（開放面６）から底部（底部４）まで細長形状を有する浮き彫りの部材を形成する。回転面の形状を有する容器の場合、これは、容器の回転軸に平行な突起９の配向をもたらす。より一般的には、突起は、容器の底部４によって具体化される平面に対して垂直に配向されるか、または容器の底部が平面を具体化しない場合（例えば、容器が実質的に球形または球の一部である場合）、突起は、容器２の開放面６に対して垂直に配向される。

図１の実施形態は、他の利点の中でも、とりわけ、エラストマ材料の部材が容器上で非常に目立たないことができるという利点を有する。さらにまた、エラストマ材料の部材によって形成される突起の数は、製造ツールにほとんど変更を加えることなく、容易に適合させてもよい。

図２および図３は、２つの異なる図で、本発明に係る詰替品の第２の例示的な実施形態を提示している。図２および図３の詰替品は、エラストマ材料の部材８の形状によって、図１を参照して上述したものと本質的に異なる。さらにまた、図２および図３の容器は、上部にショルダ１０を有しない。これらの２つの違いは互いに独立しており、容器上のショルダの有無は、エラストマ材料の部材８の構成から独立している。

図２および図３の例示的な実施形態では、エラストマ材料の部材８は、容器２の側壁３の外面７上に延在する垂直ストリップに構成されている。この場合、エラストマ材料の部材によって３本の垂直ストリップが形成される。垂直ストリップは、容器２の側壁３の外面７上に、好ましくは規則的な分布で分布している。規則的な分布では、垂直ストリップは、容器の周囲に沿って等距離にある。回転面の形状を有する容器の場合、これは、容器２の回転軸線に対して、エラストマ材料の部材８によって形成された垂直ストリップの規則的な角度分布をもたらす。ここに示す例では、容器２の側壁３の外面７に３つの垂直ストリップが形成されている。

エラストマ材料の部材８は、それが形成する各垂直ストリップの上部、すなわち開放面６の近傍に突起９を備える。図１の実施形態と同様に、容器の側壁３の外面７に対して必然的に浮き彫りになっている突起９を除いて、エラストマ材料の部材の残りの部分（すなわち、容器２の周りに形成されたバンド）は、浮き彫りになっているかまたは外面７と面一とすることができる。

各突起９は、上記定義された垂直方向に垂直な、いわゆる水平方向を有する。したがって、各突起は、細長形状を有し、これは、容器の底部４によって具体化された（または開放面６によって具体化された）平面に平行に延在する。

容器２の側壁３の外面７上のエラストマ材料の部材によって形成された各垂直ストリップは、容器２の底部４の外面１１に亘って連続し、その面でそれらは互いに交差する。前記ストリップが底部４の外面１１上で交差するゾーンにおいて、それらは、テキストまたはロゴを具備することができる、例えば円形の領域１２を形成することができる。

したがって、図２および図３に提示される実施形態では、エラストマ材料の部材は、規則的であるか、または所望のパターン（起伏、木の葉を連想させる形状など）を形成するストリップを有することによって、重要な美的役割を果たすことができる。エラストマ材料の部材の垂直ストリップが交差するという事実は、容器上にエラストマ材料の部材を１つのみ有することを可能にし、これは、特にエラストマ材料の部材がオーバーモールドまたは二材射出成形によって形成される場合、エラストマ材料の個別の部材と比較して有利である。

図４は、本発明に係る詰替品１、例えば図１の詰替品または図２および図３の詰替品を備えた化粧品用の容器装置（ここではポット）を形成するために使用されることができるケーシング１３の例を示している。ケーシングは、詰替品を収容するように構成され且つ詰替品が保持される部材を指定する。図４のケーシングは、詰替品１を収容するように構成された容積を形成するボトルである。ケーシング１３は、側面が僅かに凸状である正方形の底面を具備する略角柱状の本体１４を備える。ケーシング１３は、ポットが構成されると、ポットの視認可能部分を構成するため、それは重要な美的機能を有する。ケーシング１３の本体１４は、ねじ蓋（図示せず）を所定の位置に取り付けることを可能にするねじ山１６を備えたネック１５によって覆われている。ネック１５の口にはショルダ１７が形成されている。ショルダ１７は、詰替品１の容器２のリム５をその上に支持して収容することができるような寸法になっている。

ショルダ１７は、任意であり、詰替品をケーシングの他の表面に垂直に支持することが可能であり、例えば、詰替品１の容器２のリム５は、ネック１５に直接支持することができるか、または例えば、詰替品の容器２のリム５が無い場合、容器の底部４は、ケーシングが底部を含む場合、ケーシングの底部を支持することができる。底なしケーシングは、詰替品の引き抜きを容易にするために有利となることができる。

ケーシング１３は、それを保持するために詰替品と協働するように提供されるケーシング内面１８の位置にいかなる凹凸も有しないことは注目に値する。凹凸とは、表面上に形成され、前記表面を構成する材料に関連する可能な粗さよりも実質的に大きい寸法の、中空または浮き彫りの部材である容積を意味する。ケーシング内面１８は、特に、スナップ留めリング、ピン、アパーチャまたは任意の溝を具備しない。

示されるケーシングの例では、それを保持するために詰替品と協働するように構成されたケーシング内面１８は、ネック１５の内面を構成する。

図４に示されるケーシングは、ガラス製とすることができる。ガラスの任意の色合い、特に透明、半透明、不透明、着色または非着色が使用されることができる。

ケーシングは、求められる外観、容積、形状、および所望の閉鎖方法などに応じて、他の多くの材料から形成されてもよい。特に、ケーシングは、プラスチック材料、木材、金属（ステンレス鋼、ブリキ、またはアルミニウムなど）からなることができる。

ケーシング内面１８は、詰替品のスナップ留め、ねじ込みなどの目的のためにいかなる凹凸も具備しないという点で、従来の形態の容器、例えば、詰替品に適合した寸法の、追加以外の適合を必要とせずに、ねじを有する従来のガラス製品容器が使用されてもよい。したがって、ケーシング（および最終的には容器装置）の製造コストは、ケーシングが詰替品を固定するための特定の部材を具備しなければならない容器装置と比較して、削減されることができる。

図５は、図４のケーシングならびに図２および図３の詰替品から形成された容器装置、すなわちポットを断面図で示している。断面平面は、詰替品の容器２の直径平面であり、また、図４に示されるように、ケーシング１３の対称面（平面Ｐ）を形成する。

したがって、図５に示されるポットは、厚い壁を有するガラス容器の形態のケーシング１３を備え、これは、詰替品１が収容される容積を形成する。示されている例では、ケーシング１３の内部容積の形状は、このように一致し、クリアランスは、唯一の異なる容器２の外側の形状（例えば、円筒形または僅かに円錐台形）である。この容積の深さは、詰替品のリム５がネック１５の口に形成されたショルダ１７を支持するように、詰替品の全体の高さより僅かに大きい。

図６は、図５と同じ断面に基づく、図５のポット内のケーシングと詰替品との間の相互作用の詳細図を示している。特に、図６は、リム５とショルダ１７との間に形成された支持関係を明らかにしている。

容器２の側壁のケーシング内面１８と外面７との間には、例えば６０ｍＬ程度の従来量の化粧用クリームのポットに対して、例えば０．５ｍｍ程度のクリアランスＪが存在する。示される例では、エラストマ材料の部材８は、それが形成し且つその外面７に対して浮き彫りになって突出している突起９を除いて、外面７と面一に形成される。したがって、突起９の位置を除いて、ケーシング内面１８とエラストマ材料の部材８との間に同じ量のクリアランスＪが存在する。各突起９は、突起が外部の機械的拘束を受けていない場合、特に、突起９が圧縮によって変形されない場合、クリアランスＪよりも大きい厚さＥの容器２の側壁３の外面７のレベルに対して突起を形成する。突起９のこの自由な構成は、図６の破線で表されている。示される例では、厚さＥは、１ｍｍ程度、例えば、０．９ｍｍ程度とすることができる。

リム５がショルダ１７上で支持するまで詰替品１をケーシング１３に挿入するために、突起９を変形させて、それがケーシングに入り、ケーシング内面１８上で支持するようにする必要がある。したがって、詰替品１がケーシング１３内にある場合、突起９は、容器２の側壁３の外面１７に対して、クリアランスＪと等しい厚さを有する。したがって、突起９は、クリアランスＪを塞ぎ、その弾性によって、ケーシング内面１８に支持力を加える。

有利には、ケーシング内面１８に亘って支持を分配し、ケーシング１３内の容器２の効果的且つ均一な保持を確実にするように、容器２の周りに分布している複数の支持突起がある。実際のところ、各突起９の位置に形成された各支持ゾーンは、ケーシング１３内での容器２（したがって、詰替品１）の保持を確実にするゾーンを形成する。ケーシング１３から詰替品１を引き抜こうとする力が加えられると、その引き抜きに対抗する力が、各突起９と、突起９を圧縮するケーシング内面１８との間の相互作用のために、突起の位置で反作用によって生成される。この力は、ケーシング内面１８上の突起９の摩擦によって発生される。容器２がケーシング１３内で動かない限り、これは、いわゆる乾燥摩擦力であり、その強度は、各突起９について、突起９間の静止摩擦係数に、その突起９の圧縮によってケーシング内面１８と突起９との間に加えられる力を乗じたものとほとんど等しい。ケーシング１３から容器を引き抜こうとする力が、突起９の位置に加えられる最大静止摩擦力の合計を超えると、詰替品は、その引き抜きのためにケーシングに対して動き始める。

したがって、突起の数、それらの寸法、使用されるエラストマ材料、ならびにケーシングを構成する材料およびケーシングの内面の表面状態は、詰替品１を所定の位置に配置して引き抜くために必要な力を調節することを可能にするパラメータとなるであろう。エラストマ材料の部材に関して、それが構成する材料、前記エラストマ材料の部材とケーシング内面１８との間の総支持表面積（支持表面積の合計）、および前記エラストマ材料の部材の圧縮によって加わる力の合計は、エラストマ材料の部材の構成を決定する際の重要なパラメータである。

考慮される実施形態が何であれ、化粧品のポットについては、詰替品の引き抜きに必要な力が、例えば完全な詰替品の２．５倍程度など、完全な詰替品の重量の少なくとも２倍であることが推奨される。

示されている例のように、少なくとも３つの規則的に分布された突起の存在は、さらにまた、ケーシング１３内の詰替品の中心位置決めを可能にする。

ケーシング１３内で詰替品１を所定の位置に配置することを容易にするために、突起９は、図６の例では、いわゆる垂直方向にドーム型または面取りされた形状を有し、これはさらにまた、詰替品の挿入（および引き抜き）の方向に対応し、これにより、詰替品１をケーシング１３内に挿入する際の突起の漸進的な圧縮を可能にする。

容器２の上部、典型的にはリム５の下方の突起９の位置は、実質的に詰替品を努力なしにケーシング１３に挿入し、挿入の終わりに突起９の圧縮によってケーシング内に固定することを可能にする。

図７は、そのような詰替品によって形成されたポットにおける、ケーシングと図１の詰替品との間の相互作用を図６と同様の図で示している。

図７の実施形態は、本質的にエラストマ材料の部材８およびそれが形成する突起９の構成において、図６に示されるものとは異なる。それにもかかわらず、図６を参照して与えられた突起の数、ケーシング内面１８への接触による保持力の生成などに関して与えられた全ての説明は、図７の実施形態に当てはまる。

図１に見られるように、図７のポットに使用される詰替品の突起９は、垂直に細長い、すなわち、詰替品の挿入および引き抜きの方向に平行な形状を有する。図６を参照して詳述した実施形態と同様に、容器２の側壁３の外面７に対して突起９によって形成される厚さＥは、前記外面７とケーシング内面１８との間のクリアランスＪよりも大きい。したがって、エラストマ材料の部材８の各突起９は、詰替品１がケーシング１３内の所定の位置にあるときに圧縮される。ケーシング１３への詰替品１の挿入を容易にするために、面取り１９が突起９上に形成される。

突起９の垂直方向の細長形状のために、突起は、ケーシング１３内に漸進的に挿入され、これは、接触がリム５とショルダ１７との間に形成されるまで（容器２の突起９とケーシング内面１８との間の接触表面積は、挿入された突起の長さと共に漸進的且つ比例的に増加するため）ケーシング１３内の詰替品１を所定の位置に配置するために必要な力の漸進的な増加を引き起こす。

２つの詳細な実施形態を参照して説明されているが、本発明は、もちろんそれらの実施形態に限定されるものではない。特に、エラストマ部材、容器、およびケーシングの構成は、上述した構成とは非常に異なるものとしてもよい。例えば、前記エラストマ材料の部材の少なくとも一部がケーシングの外面に対して浮き彫りになっているという条件で、エラストマ材料の部材上の突起の存在は任意である。エラストマ材料の非常に多様な形態の部材が想定されてもよい。エラストマ材料の複数の異なる部材が同じ詰替品に存在してもよい。容器は、考慮される用途に応じて様々な形状および構成を有してもよい。同様に、ケーシングは、様々な形状および構成を有することができる。例えば、ケーシングは、立方体、円筒形、立方体または平行六面体、球形としてもよく、底部を有しても有しなくてもよく、または詰替品の引き抜きを容易にするためにその底部に開口部を備えてもよい。

このように開発された本発明は、詰替品を交換することによって美的で詰め替え可能な化粧品容器装置を形成するために、ケーシング内での化粧品の詰替品の取り外し可能な保持を可能にする。保持は、ケーシングの内面でのエラストマ材料の部材の摩擦によって得られる。保持手段、特にエラストマ部材は、ポットが構成されると完全に視認不能とすることができ、詰め替え時に目立たなくなることができる。エラストマ材料の部材はまた、視覚的または美的識別のための、または製品の触覚的識別のための部材を構成することができる。

さらにまた、ケーシングは、それを保持するために詰替品のエラストマ材料の部材と相互作用するために設けられるケーシング内面がいかなる特定の機械的装置の形成も必要としないため、製造が簡単な形状を有することができる。したがって、既存のレセプタクル、例えば従来のガラス製品レセプタクルは、化粧品容器装置のケーシングとして適合させることなく使用されることができる。

１ 詰替品
２ 容器
３ 側壁
４ 底部
５ リム
６ 開放面
７、１１ 外面
８ エラストマ材料の部材
９ 突起
１０、１７ ショルダ
１２ 領域
１３ ケーシング
１４ 本体
１５ ネック
１６ ねじ山
１８ 内面
１９ 面取り
Ｊ クリアランス

Claims (15)

1. 化粧品用の容器のための詰替品（１）であって、係る化粧品を収容するように構成された容器（２）を備え、容器（２）が側壁（３）を備え、容器（２）の側壁（３）が、その外面（７）の少なくとも一部に亘って、容器（２）に接続され且つ容器（２）の側壁（３）の前記外面（７）に対して少なくとも部分的に浮き彫りになっているエラストマ材料から構成された部材（８）を有することを特徴とする、詰替品（１）。
2. エラストマ材料の部材（８）がケーシング（２）上に成形されている、請求項１に記載の詰替品。
3. 容器（２）がプラスチック材料から形成され、前記ケーシングおよびそれが有するエラストマ材料の部材（８）が、二材射出成形によって一体に形成される、請求項１に記載の詰替品。
4. エラストマ材料が熱可塑性エラストマまたはシリコーンエラストマである、請求項１〜３のいずれか一項に記載の詰替品。
5. エラストマ材料が、２０度ショア硬さ〜８０度ショア硬さの間、好ましくは４０度ショア硬さ〜６０度ショア硬さの間で構成される硬度を有する、請求項１〜４のいずれか一項に記載の詰替品。
6. エラストマ材料の部材（８）が、容器（２）の側壁（３）の外面（７）に亘って分布する別個の突起（９）を形成するように、可変の厚さからなる、請求項１〜５のいずれか一項に記載の詰替品。
7. エラストマ材料の部材が（８）、容器（２）の側壁の周辺に延在し、前記周辺に亘って分布する少なくとも２つの突起（９）、好ましくは前記周辺に亘って分布する少なくとも３つの突起（９）を形成する、請求項６に記載の詰替品。
8. エラストマ材料の部材（８）が、容器の側壁に亘って、少なくとも２つのストリップ、好ましくは少なくとも３つのストリップに延在し、前記ストリップが、容器の上部から容器（２）の底部（４）まで延在し、それらが互いに交差する前記底部（４）の外面（１１）上に続く、請求項７および請求項２に記載の詰替品。
9. 前記詰替品（１）が、回転円筒または円錐台、または直角柱の一般的な形状からなる、請求項１〜８のいずれか一項に記載の詰替品。
10. 容器（２）が１０ｍＬ〜２００ｍＬの間で構成される内部容積を有する、請求項１〜９のいずれか一項に記載の詰替品。
11. ケーシング（１３）と、請求項１〜１０のいずれか一項に記載の詰替品（１）とを備える化粧品用の容器装置であって、ケーシング（１３）が、詰替品（１）を収容するように構成された開口部を備え、前記ケーシング内面（１８）上のエラストマ材料の部材（８）の支持ゾーンが形成されるように、エラストマ材料の部材（８）の全部または一部の位置を除いて、詰替品（１）の容器（２）の側壁（３）の外面（７）が、ケーシングの内面（１８）に対してクリアランス（Ｊ）を有する、化粧品用の容器装置。
12. エラストマ材料の部材（８）が、外部からの影響を受けていない場合に採用する構成と比較して、エラストマ材料の部材（８）が、ケーシング内面（１８）の圧縮によって前記支持ゾーン内で変形される、請求項１１に記載の容器装置。
13. 前記ケーシング内面（１８）が、スナップ留めリング、スタッド、アパーチャまたは溝などの凹凸を欠いている、請求項１１または請求項１２に記載の容器装置。
14. 詰替品（１）の容器（２）が化粧品によって満たされ、エラストマ材料の部材の形状、寸法および構成が、ケーシング（１３）からの詰替品（１）の引き抜きに必要な力が、詰替品（１）の重量の２倍以上、好ましくは２．５倍以上となるように構成される、請求項１１〜１３のいずれか一項に記載の容器装置。
15. ケーシング（１３）が、プラスチック材料、ガラス、ステンレス鋼、アルミニウム、または木材から構成される、請求項１２〜１４のいずれか一項に記載の容器装置。

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