JP2021156517A - 放熱構造体及び電子機器 - Google Patents

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慶次郎 小島
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Abstract

【課題】熱源が凹部に配置されていたとしても、熱源から効率よく放熱をすることができる放熱構造体を提供する。【解決手段】厚さ方向(a)に対向する第1面111及び第2面112を有し、内部に第1内部空間113を有する平板状の第1筐体110と、第1内部空間113に封入された第1作動液120と、第1内部空間113に配置されたウィック130と含むベーパーチャンバー102と、内部に第2内部空間143を有する第2筐体140と、第2内部空間143に封入された第2作動液150とを含む気液交換型の熱伝導体103とを備え、熱伝導体103は、ベーパーチャンバー102の第1面111に接合されており、ベーパーチャンバー102の第2面112の面積は、ベーパーチャンバー102の第1面111の面積のうち、熱伝導体103と接合されている部分の面積よりも大きいことを特徴とする放熱構造体101。【選択図】図1

Description

本発明は、放熱構造体に関する。本発明はまた、上記放熱構造体を備える電子機器に関する。
近年、素子の高集積化、高性能化による発熱量が増加している。また、製品の小型化が進むことで、発熱密度が増加するため、放熱対策が重要となってきた。この状況はスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の分野において特に顕著である。近年、熱対策部材としては、グラファイトシートなどが用いられることが多いが、その熱輸送量は十分ではないため、様々な熱対策部材の使用が検討されている。なかでも、非常に効果的に熱を拡散させることが可能であるとして、面状のヒートパイプであるベーパーチャンバーの使用の検討が進んでいる。
ベーパーチャンバーとは、平板状の密閉容器内に揮発しやすい適量の作動液を封入したものである。作動液は熱源からの熱で気化し、内部空間内を移動した後、外部に熱を放出して液体に戻る。液体に戻った作動液はウィックと呼ばれる毛細管構造により再び熱源付近へ運ばれて、再び気化する。これを繰り返すことにより、ベーパーチャンバーは外部動力を有することなく自立的に作動し、作動液の蒸発潜熱及び凝縮潜熱を利用して、二次元的に高速で熱を拡散することができる。
特許文献1には、作動液が凝縮する凝縮部と作動液が蒸発する蒸発部とを有するヒートパイプが記載されている。特許文献1において、ヒートパイプのコンテナの内部には作動液が封入され、下側コンテナの内壁と上側コンテナの内壁の両方にナノメートルオーダーの凹凸構造を有するウィック構造が形成されている。このような構成により、二次元的な熱の拡散が達成されている。
特開2012−057841号公報
電子機器の内部には多数の凹凸があることが通常である。凹部に熱源が配置されており、ベーパーチャンバーを構成する平板状の筐体が凹部に収容できない程大きい場合、ベーパーチャンバーを熱源に接触させることができず、熱源とベーパーチャンバーとの間に空間が生じ放熱効率が低下する。
そのため、このような空間を熱伝導性グリースや銅板等の伝熱材料により埋め、伝熱材料を介して、熱源からベーパーチャンバーに熱を移動させる方法が行われてきた。
しかし、いずれの方法でも、放熱効率が充分に高いとは言えず、放熱効率の向上には改良の余地があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、熱源が凹部に配置されていたとしても、熱源から効率よく放熱をすることができる放熱構造体を提供することである。
本発明の放熱構造体は、厚さ方向に対向する第1面及び第2面を有し、内部に第1内部空間を有する平板状の第1筐体と、上記第1内部空間に封入された第1作動液と、上記第1内部空間に配置されたウィックと含むベーパーチャンバーと、内部に第2内部空間を有する第2筐体と、上記第2内部空間に封入された第2作動液とを含む気液交換型の熱伝導体とを備え、上記熱伝導体は、上記ベーパーチャンバーの上記第1面に接合されており、上記ベーパーチャンバーの上記第2面の面積は、上記ベーパーチャンバーの上記第1面の面積のうち、上記熱伝導体と接合されている部分の面積よりも大きいことを特徴とする。
本発明の電子機器は、本発明の放熱構造体を備えることを特徴とする。
本発明の放熱構造体は、熱源が凹部に配置されていたとしても、熱源から効率よく放熱をすることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る放熱構造体の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る放熱構造体の使用例を模式的に示す断面図である。 図3は、本発明の第2実施形態に係る放熱構造体の一例を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る放熱構造体の使用例を模式的に示す断面図である。 図5は、本発明の第3実施形態に係る放熱構造体の一例を模式的に示す断面図である。 図6は、本発明の第4実施形態に係る放熱構造体の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の放熱構造体について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
以下に示す各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもない。第2実施形態以降では、第1実施形態と共通の事項についての記述は省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態毎には逐次言及しない。
以下の説明において、各実施形態を特に区別しない場合、単に「本発明の放熱構造体」という。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る放熱構造体の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示す放熱構造体101は、ベーパーチャンバー102と、気液交換型の熱伝導体103とを備える。
ベーパーチャンバー102は、厚さ方向(図1中、矢印aで示す方向)に対向する第1面111及び第2面112を有し、内部に第1内部空間113を有する平板状の第1筐体110と、第1内部空間113に封入された第1作動液120と、第1内部空間113に配置されたウィック130とを含む。
ベーパーチャンバー102は、例えば、第1面111を構成する第1シート111aと、第2面112を構成する第2シート112aとからなる。第1内部空間113には、第1シート111aと第2シート112aを支える支柱114が配置されていてもよい。
熱伝導体103は、内部に第2内部空間143を有する第2筐体140と、第2内部空間143に封入された第2作動液150とを含む。
また、図1に示す放熱構造体101では、熱伝導体103の第2筐体140は厚さ方向aに互いに対向する第3面141と、第4面142とを有する柱状であり、熱伝導体103の第3面141がベーパーチャンバー102の第1面111に接合されている。
図1に示す放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の第2面112の面積は、ベーパーチャンバー102の第1面111の面積のうち、熱伝導体103と接合されている部分の面積よりも大きい。図1においては、熱伝導体103の第3面141がベーパーチャンバー102の第1面111に接合されているため、ベーパーチャンバー102の第2面112の面積は、熱伝導体103の第3面141の面積よりも大きい。
放熱構造体101を使用する際の放熱の原理について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る放熱構造体の使用例を模式的に示す断面図である。
図2に示すように、放熱構造体101を使用する際には、熱伝導体103の第4面142に熱源Sを接触させる。
図2では、熱源Sは、鉛直方向下側に位置している。つまり、図2では、鉛直方向下側から上側に向かって、熱源S、熱伝導体103及びベーパーチャンバー102が順に並ぶように放熱構造体101を配置している。
図2に示すように、熱伝導体103の第4面142が熱源Sから熱を受けると、熱源Sからの熱により第2内部空間143中の第2作動液150が気化される。図2中、気化した第2作動液150の移動方向を矢印Gで示す。気化された第2作動液150は第2内部空間143の上部に到達し、熱を放出して液体に戻る。なお、熱伝導体103において、第2作動液150は液体に戻った後、重力により第2空間143の下部に移動する。
放出された熱は、熱伝導体103の第3面141を介して、ベーパーチャンバー102の第1面111に到達する。そして、熱はベーパーチャンバー102の放熱作用により外部に放出される。この際、熱は主にベーパーチャンバー102の第2面112から放出される。
上記の通り、放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の第2面112の面積は、ベーパーチャンバー102の第1面111の面積のうち、熱伝導体103と接合されている部分の面積よりも大きい。すなわち、ベーパーチャンバー102の第2面112の面積は、熱伝導体103の第3面141の面積よりも大きい。そのため、熱伝導体103からベーパーチャンバー102に熱が移動する面の面積よりも、熱が放出される面の面積を大きくすることができる。このような構造であると、ベーパーチャンバー102に到達した熱は、速やかに外部に放出されるので、放熱効率が高くなる。
したがって、ベーパーチャンバー102が収容できない程狭い入り口を有する凹部Cに熱源Sが配置されている場合であっても、熱伝導体103を凹部Cに配置することにより、熱伝導体103を介して熱源Sからベーパーチャンバー102まで熱を効率よく移動させることができる。その結果、放熱効率が向上する。
なお、ベーパーチャンバー102の第1面111及び第2面112の形状は、それぞれ、平面であってもよく、曲面であってもよく、平面と曲面の複合面であってもよい。したがって、熱伝導体103と接合されている部分のベーパーチャンバー102の第1面111の形状は、平面であってもよく、曲面であってもよく、平面と曲面の複合面であってもよい。
また、ベーパーチャンバー102の第2面112の面積とは、ベーパーチャンバー102を第2面112側から厚さ方向aに平面視した際に見える第2面112の表面積を意味する。例えば、第2面112に斜面や曲面などが含まれる場合には、それらの面積も第2面112の面積に含まれる。
また、第1面111に斜面や曲面があり、その部分で熱伝導体103と接合している場合には、それらの面積も第1面111の面積のうち熱伝導体103と接合されている部分の面積に含まれる
放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の第1面111の面積のうち、熱伝導体103と接合されている部分の面積S1は、100mm以上、400mm以下であることが好ましい。
放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の第2面112の面積S2は、800mm以上、7200mm以下であることが好ましい。
放熱効率を向上させる観点から、面積S1と面積S2との比は、S2/S1=4以上、24以下であることが好ましい。
放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の厚さ方向aから平面視したとき、熱伝導体103は、ベーパーチャンバー102の輪郭内に収まっていることが好ましい。
このような構造であると、熱源S、熱伝導体103及びベーパーチャンバー102の順に、熱が直線的に伝わりやすくなり、熱の移動距離が短くなる。その結果、放熱効率が向上する。
放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の厚さ方向aに延びる第2筐体140の側壁の厚さは一定である。そのため、ベーパーチャンバー102の厚さ方向aに垂直な面方向(図1中、矢印bで示す方向)における、第2内部空間143の断面の面積は一定である。
ベーパーチャンバー102の面方向bにおいて、熱伝導体103の第2内部空間143の断面の面積は、ベーパーチャンバー102の第1内部空間113の断面の面積より小さいことが好ましい。さらに、ベーパーチャンバー102の厚さ方向aから平面視したとき、熱伝導体103の第2内部空間143は、ベーパーチャンバー102の第1内部空間113と重なっていることが好ましい。
このような構造であると、熱伝導体103の内部空間143を伝わった熱が、ベーパーチャンバー102の第1面111を介して第1内部空間113に伝わりやすくなる。その結果、放熱効率が向上する。
図1に示すように、放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の厚さ方向aにおいて、熱伝導体103の第2筐体140の高さHは、ベーパーチャンバー102の第1筐体110の高さHよりも高いことが好ましい。
また、図1に示すように、厚さ方向aにおいて、放熱構造体101では、熱伝導体103の第2内部空間143の高さHは、ベーパーチャンバー102の第1内部空間113の高さHよりも高いことが好ましい。
このような構造であると、凹部Cが深く、凹部Cの深部に配置された熱源Sからベーパーチャンバー102の第1面111までの距離が長かったとしても、熱伝導体103を介して、熱源Sからベーパーチャンバー102まで熱を効率よく移動させることができる
放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の厚さ方向aにおいて、熱伝導体103の第2筐体140の高さHは、1mm以上、5mm以下であることが好ましい。
放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の厚さ方向aにおいて、ベーパーチャンバー102の第1筐体110の高さHは、0.1mm以上、0.5mm以下であることが好ましい。
次に、放熱構造体101の各構成の好ましい材料や構造等について説明する。
ベーパーチャンバー102を構成する第1筐体110の材料は、ベーパーチャンバーの筐体として用いるのに適した特性、例えば熱伝導性、強度、柔軟性などを有するものであれば、特に限定されない。第1筐体110を構成する材料は、好ましくは金属であり、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、チタン、鉄など、又は、それらを主成分とする合金などが挙げられる。
第1筐体110が第1シート111a及び第2シート112aからなる場合、第1シート111aを構成する材料と、第2シート112aを構成する材料は異なっていてもよい。例えば、強度の高い材料を第1シート111aに用いることにより、第1筐体110にかかる応力を分散させることができる。また、両者の材料を異なるものとすることにより、一方のシートで一の機能を得、他方のシートで他の機能を得ることができる。上記の機能としては、特に限定されないが、例えば、熱伝導機能、電磁波シールド機能等が挙げられる。
第1シート111a及び第2シート112aの厚みは特に限定されないが、第1シート111a及び第2シート112aが薄すぎると、第1筐体110の強度が低下して変形が起こりやすくなる。そのため、第1シート111a及び第2シート112aの厚みは、それぞれ20μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。一方、第1シート111a及び第2シート112aが厚すぎると、ベーパーチャンバー102の薄型化が困難になる。そのため、第1シート111a及び第2シート112aの厚みは、それぞれ200μm以下であることが好ましく、150μm以下であることがより好ましく、100μm以下であることがさらに好ましい。第1シート111a及び第2シート112aの厚みは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ベーパーチャンバー102の第1シート111aの厚みは、一定であってもよいし、厚い部分と薄い部分が存在していてもよい。同様に、ベーパーチャンバー102の第2シート112aの厚みは、一定であってもよいし、厚い部分と薄い部分が存在していてもよい。
ベーパーチャンバー102が支柱114を備える場合、支柱114の材料は、特に限定されないが、銅、銅合金等であることが好ましい。
また、支柱114の形状は、第1シート111a及び第2シート112aを支え、第1内部空間113を形成することができれば、特に限定されず、例えば、円柱形状、角柱形状、円錐台形状、角錐台形状などが挙げられる。
ベーパーチャンバー102を製造する場合、第1シート111aの内壁面にウィック130を配置し、第1シート111aの内壁面と、第2シート112aの内壁面とが対向するようにこれらを重ね、第1シート111aと第2シート112aとを外縁で接合する。なお、この際、第1作動液120を封入するための封入口を形成するようにする。
その後、封入口から第1作動液120を入れ、封入口を塞ぐことにより、ベーパーチャンバー102を製造することができる。
第1シート111a及び第2シート112aの接合方法は、特に限定されないが、レーザー溶接、抵抗溶接、拡散接合、ロウ接、TIG溶接(タングステン−不活性ガス溶接)、超音波接合、樹脂封止などが挙げられる。これらのなかでは、レーザー溶接、抵抗溶接またはロウ接が好ましい。
ベーパーチャンバー102の第1作動液120は、第1筐体110内の環境下において気−液の相変化を生じ得るものであれば特に限定されず、例えば、水、アルコール類、代替フロン等を用いることができる。第1作動液120は、水性化合物であることが好ましく、水であることがより好ましい。
放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102のウィック130は、液体の第1作動液120を毛細管現象により移動させることができる毛細管構造であればどのような構造であってもよい。毛細管構造としては、細孔、溝、突起などの凹凸を有する微細構造、例えば、多孔構造、繊維構造、溝構造、網目構造等が挙げられる。
ウィック130の材料としては、特に限定されないが、例えば、エッチング加工又は金属加工により形成される金属多孔膜、メッシュ、不織布、焼結体、多孔体等であってもよい。ウィック130の材料となるメッシュは、例えば、金属メッシュ、樹脂メッシュ、もしくは表面コートしたそれらのメッシュから構成されるものであってよく、好ましくは銅メッシュ、ステンレス(SUS)メッシュ又はポリエステルメッシュから構成される。ウィック130の材料となる焼結体は、例えば、金属多孔質焼結体、セラミックス多孔質焼結体から構成されるものであってよく、好ましくは銅又はニッケルの多孔質焼結体から構成される。ウィック130の材料となる多孔体は、例えば、金属多孔体、セラミックス多孔体、樹脂多孔体から構成されるもの等であってもよい。
これらの中では、耐熱性が高く、また塑性変形可能なステンレス(SUS)メッシュであることが好ましい。
熱伝導体103の第2筐体140を構成する材料は、好ましくは金属であり、例えば、銅、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、チタン、鉄など、又は、それらを主成分とする合金などが挙げられる。
熱伝導体103の第2筐体140の形状は、第4面142が熱源Sと接触でき、熱源Sからベーパーチャンバー102の第1面111まで熱を移動させることができればどのような形状であってもよく、凹部Cの形状に合わせ適宜選択することが好ましい。例えば、熱伝導体103の第2筐体140は、円柱状、楕円柱状、長円柱状、三角柱状、四角柱状等の柱状であってもよい。また、凹部Cが変形形状である場合、凹部Cにちょうど収まる形状であってもよい。
熱伝導体103を製造する場合、筒状部材の一端に第3面141となる部材を配置し、筒状部材のもう一端に第4面142となる部材を配置しこれらを接合する。
この際、第2作動液150を封入するための封入口を形成するようにする。
その後、封入口から第2作動液150を入れ、封入口を塞ぐことにより、熱伝導体103を製造することができる。
筒状部材、第3面141となる部材及び第4面142となる部材の接合方法は、特に限定されないが、レーザー溶接、抵抗溶接、拡散接合、ロウ接、TIG溶接(タングステン−不活性ガス溶接)、超音波接合、樹脂封止などが挙げられる。これらのなかでは、レーザー溶接、抵抗溶接またはロウ接が好ましい。
熱伝導体103の第2作動液150は、第2筐体140内の環境下において気−液の相変化を生じ得るものであれば特に限定されず、例えば、水、アルコール類、代替フロン等を用いることができる。第2作動液150は、水性化合物であることが好ましく、水であることがより好ましい。
放熱構造体101において、ベーパーチャンバー102の第1面111には、熱伝導体103の第3面141が接合されているが、接合の方法としては特に限定されず、はんだ付け、ろう付け、溶接による接合等であってもよい。
図2に示す熱源Sは、発熱体であれば特に限定されないが、例えば、プロセッサーや発光素子、電源等が挙げられる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態に係る放熱構造体の一例を模式的に示す断面図である。
図4は、本発明の第2実施形態に係る放熱構造体の使用例を模式的に示す断面図である。
図3に示す放熱構造体201は、熱伝導体103が、第2内部空間143に配置されたウィック260を含み、ウィック260が第2筐体140の内壁面に配置されている以外は、図1に示す放熱構造体101と同じ構成である。
また、図4に示すように、放熱構造体201を使用する場合は、熱源Sを鉛直方向上側に配置し、鉛直方向下側から上側に向かって、ベーパーチャンバー102、熱伝導体103及び熱源Sが順番に並ぶように、放熱構造体201を配置する。
上述した図2に示す放熱構造体101では、熱伝導体103の第2内部空間143に封入された第2作動液150は、熱伝導体103よりも鉛直方向下側にある熱源Sにより気化され、熱を運んだ後、熱を放出して液体に戻り、重力により熱伝導体103の第2内部空間143の下部に移動する。
しかし、熱源Sが熱伝導体103よりも鉛直方向上側にある場合には、重力により液体の第2作動液150が下方に溜まるので、熱源Sの近傍に移動することができず、熱を移動させることができない。
一方、図4に示すように、熱伝導体103がウィック260を含むと、毛細管現象により、液体の第2作動液150が熱源Sの近傍まで移動することができる。そして、第2作動液150は、熱源Sからの熱により気化し、第2内部空間143内を移動し、熱をベーパーチャンバー102まで移動させて液体に戻る。そのため、第2作動液150は、第2内部空間143内を循環することができる。
また、ベーパーチャンバー102は薄いので、第1作動液120の大部分は、ウィック130に保持される。つまり、第1作動液120の大部分は、ベーパーチャンバー102の第1主面111側に位置する。
そのため、第1作動液120は、熱伝導体103からの熱を受け取りやすく、また、熱により気化され、速やかにベーパーチャンバー102の内部空間113内を移動する。そして、熱は主にベーパーチャンバー102の第2主面112から放熱される。
気化した第1作動液120は熱を放出して液体に戻り、毛細管現象によりウィック130内を移動することによりベーパーチャンバー102の第1主面111側に移動する。そのため、第1作動液120は、ベーパーチャンバー102の第1内部空間113を循環することができる。
このような原理により、熱源Sの配置位置が、熱伝導体103よりも鉛直方向上側にあったとしても、放熱構造体201は機能することができる。
なお、放熱構造体201を使用する場合、ウィック260により第2作動液150は循環することができるので、熱源Sの位置は熱伝導体103よりも鉛直方向上側の位置だけでなく、どのような方向に位置していてもよい。
熱伝導体103のウィック260の好ましい構成は、ベーパーチャンバー102のウィック130の好ましい構成と同じである。
放熱構造体201において、ウィック260を構成する材料は、ウィック130を構成する材料と同じであってもよく、異なっていてもよい。
これまで説明してきたように、放熱構造体201では、熱源Sの配置位置によらず放熱することができる。
そのため、放熱構造体201は、スマートフォン、タブレット端末、携帯ゲーム機器等のように、使用状態によっては機器の上側が変化し、機器の上側と鉛直方向上側とが一致しない状態で使用されることがある電子機器に対しても好適である。
[第3実施形態]
図5は、本発明の第3実施形態に係る放熱構造体の一例を模式的に示す断面図である。
図5に示す放熱構造体301は、熱伝導体103の第2筐体340が複数の第2内部空間343を有する以外は、図3に示す放熱構造体201と同じ構造である。
このような構造であると、第2内部空間343の1つあたりの体積を小さくすることができ、第2内部空間343の体積当たりのウィック260の量及び配置面積を増やすことができる。ウィック260の量及び配置面積が増えると、液体の第2作動液150の移動速度が速くなる。そのため、第2作動液150が循環しやすくなり、発熱体の発熱量が大きくなっても問題なく、気−液交換による放熱機構が作動する。
[第4実施形態]
図6は、本発明の第4実施形態に係る放熱構造体の一例を模式的に示す断面図である。
図6に示す放熱構造体401は、ベーパーチャンバー102の厚さ方向aにおいて、熱伝導体103の第2筐体440における第2内部空間443が、ベーパーチャンバー102に向かうにつれて狭くなる構造であること以外は、図3に示す放熱構造体201と同じ構造である。
図6に示すように、放熱構造体401には、内部空間443の一部の側壁面443sが、水平面に対し直交せず、斜めになる部分がある。この部分ではウィック260も斜めに配置されることになる。
このような構造であると、第2作動液150が、斜めに配置されたウィック260を通って、上方に移動しやすくなる。そのため、第2作動液150が循環しやすくなり、発熱体の発熱量が大きくなっても問題なく、気−液交換による放熱機構が作動する。
放熱構造体401では、内部空間443の形状は、ベーパーチャンバー102に向かうにつれて狭くなる形状であれば、特に限定されない。例えば、上方を底面とする三角錐状、四角錐状、円錐状等のように狭くなる割合が一定である形状であってもよく、狭くなる割合が一定でなく、急に狭くなる部分があったり、緩やかに狭くなる部分があったりする形状であってもよい。また、一部がベーパーチャンバー102に向かうにつれて狭くなる形状であってもよい。
[その他の実施形態]
本発明の放熱構造体は、上記実施形態に限定されるものではなく、ベーパーチャンバー及び熱伝導体の構成、製造条件等に関し、本発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本発明の放熱構造体では、ベーパーチャンバーの第1面には、複数の熱伝導体が接合されていてもよい。
このような構造にすることで、複数の熱源から発生する熱を一つのベーパーチャンバーにより放熱することができる。
本発明の放熱構造体において、ベーパーチャンバーの第1筐体の形状は、特に限定されない。例えば、筐体の平面形状(図1において図面上側から見た形状)は、三角形又は矩形などの多角形、円形、楕円形、これらを組み合わせた形状などが挙げられる。
ベーパーチャンバーの第1筐体の形状は、放熱構造体を配置する電子機器の形状に合わせ適宜設定することが好ましい。
放熱構造体101では、ベーパーチャンバー102の第1シート111aと第2シート112aとの間には支柱114が配置されていたが、本発明の放熱構造体ではベーパーチャンバーに支柱が配置されていなくてもよい。
本発明の放熱構造体において、熱伝導体の形状は柱状でなくてもよく、一部が曲線状に曲がった形状であってもよい。
また、熱伝導体の形状は、配置する電子機器の凹部の形状に合わせて変形した形状であってもよい。例えば、図2では、放熱構造体101が配置された凹部Cを形成する空間の形状は、凹部の底部から凹部の開口部に向かって、ベーパーチャンバー102の面方向bの断面の形状が一定である形状であった。しかし、本発明の放熱構造体が配置される凹部は、凹部を形成する空間の形状が、凹部の底部から凹部の開口部に向かってベーパーチャンバーの面方向bの断面が大きくなる形状であってもよく、凹部の底部から凹部の開口部に向かってベーパーチャンバーの面方向bの断面が小さくなる形状であってもよい。凹部がこのような形状である場合、熱伝導体の形状は、凹部に丁度収まる形状であってもよい。
本発明の放熱構造体において、熱伝導体の第2筐体の熱源と接触する部分の形状は、熱源側の接触面にちょうど重なる形状であることが好ましい。
このような形状であると、無駄なく熱源からベーパーチャンバーに熱を移動させることができる。
本発明の放熱構造体は、放熱を目的として電子機器に搭載され得る。したがって、本発明の放熱構造体を備える電子機器も本発明の1つである。本発明の電子機器としては、例えばスマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、ゲーム機器、ウェアラブルデバイス等が挙げられる。本発明の放熱構造体は上記のとおり、外部動力を必要とせず自立的に作動し、作動液の蒸発潜熱及び凝縮潜熱を利用して、二次元的に高速で熱を拡散することができる。そのため、本発明のベーパーチャンバー又は放熱デバイスを備える電子機器により、電子機器内部の限られたスペースにおいて、放熱を効果的に実現することができる。
本発明の電子機器では、熱伝導体と熱源とを直接接触させてもよく、これらを熱伝導性樹脂により接着してもよい。
101、201、301、401 放熱構造体
102 ベーパーチャンバー
103 熱伝導体
110 第1筐体
111 第1面
111a 第1シート
112 第2面
112a 第2シート
113 第1内部空間
114 支柱
120 第1作動液
130、260 ウィック
140、340、440 第2筐体
141 第3面
142 第4面
143、443 第2内部空間
443s 側壁面
150 第2作動液
a ベーパーチャンバーの厚さ方向
b ベーパーチャンバーの面方向
C 凹部
S 熱源

Claims (10)

  1. 厚さ方向に対向する第1面及び第2面を有し、内部に第1内部空間を有する平板状の第1筐体と、前記第1内部空間に封入された第1作動液と、前記第1内部空間に配置されたウィックと含むベーパーチャンバーと、
    内部に第2内部空間を有する第2筐体と、前記第2内部空間に封入された第2作動液とを含む気液交換型の熱伝導体とを備え、
    前記熱伝導体は、前記ベーパーチャンバーの前記第1面に接合されており、
    前記ベーパーチャンバーの前記第2面の面積は、前記ベーパーチャンバーの前記第1面の面積のうち、前記熱伝導体と接合されている部分の面積よりも大きいことを特徴とする放熱構造体。
  2. 前記ベーパーチャンバーの厚さ方向から平面視したとき、前記熱伝導体は、前記ベーパーチャンバーの輪郭内に収まっている請求項1に記載の放熱構造体。
  3. 前記ベーパーチャンバーの厚さ方向に垂直な面方向において、前記第2内部空間の断面の面積は、前記第1内部空間の断面の面積より小さい請求項1又は2に記載の放熱構造体。
  4. 前記ベーパーチャンバーの厚さ方向において、前記第2筐体の高さは、前記第1筐体の高さよりも高い請求項1〜3のいずれか1項に記載の放熱構造体。
  5. 前記ベーパーチャンバーの厚さ方向において、前記第2内部空間の高さは、前記第1内部空間の高さよりも高い請求項1〜4のいずれか1項に記載の放熱構造体。
  6. 前記熱伝導体は、前記第2内部空間に配置されたウィックをさらに含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の放熱構造体。
  7. 前記第2筐体は、複数の前記第2内部空間を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の放熱構造体。
  8. 前記ベーパーチャンバーの厚さ方向において、前記第2内部空間は、前記ベーパーチャンバーに向かうにつれて狭くなる構造である請求項1〜7のいずれか1項に記載の放熱構造体。
  9. 前記ベーパーチャンバーの前記第1面には、複数の前記熱伝導体が接合されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の放熱構造体。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の放熱構造体を備える、電子機器。
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