JP2021155690A - 粘着シート - Google Patents

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みずほ 永田
悠 立川
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悠 立川
智一 ▲高▼橋
智一 ▲高▼橋
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哲士 本田
Tetsuji Honda
哲士 本田
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Abstract

【課題】被着体を剥離可能に仮固定し得る粘着シートであって、剥離の際に高出力なレーザー光照射を要せず、かつ、剥離後に被着体を洗浄する工程を不要とし得る粘着シートを提供すること。【解決手段】 本発明の粘着シートは、紫外線吸収剤および活性エネルギー線硬化型粘着剤を含む粘着剤層を備える粘着シートであって、該粘着シートの波長355nmの光透過率が、50%以下である。1つの実施形態においては、上記粘着剤層の厚みが、20μm以下である。1つの実施形態においては、上記粘着シートは、可視光透過率が、50%以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着シートに関する。
電子部品に代表される各種の部材を加工する際、粘着シートを用いて部材を支持体に仮固定し、加工後に、加工済みの部材を支持体から剥離することが一般に行われている。例えば、特許文献1には、基板(被加工部材)を接着剤層および分離層を介して支持体に仮固定した状態で加工し、加工後、分離層をレーザー光照射により破壊して、接着剤層ごと基板を支持体から剥離し、その後、基板から接着剤層を除去する方法が記載されている。
特許第5875850号
しかしながら、上記方法では、部材から接着剤層を除去し、部材の非接着面を洗浄する工程を必要とし、生産コストの面で問題がある。また、高出力でレーザー光を照射した場合に、部材へダメージを与えるという問題もある。
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、被着体を剥離可能に仮固定し得る粘着シートであって、剥離の際に高出力なレーザー光照射を要せず、かつ、剥離後に被着体を洗浄する工程を不要とし得る粘着シートを提供することにある。
本発明の粘着シートは、紫外線吸収剤および活性エネルギー線硬化型粘着剤を含む粘着剤層を備える粘着シートであって、該粘着シートの波長355nmの光透過率が、50%以下である。
1つの実施形態においては、上記粘着剤層の厚みが、20μm以下である。
1つの実施形態においては、上記粘着シートは、可視光透過率が、50%以上である。
1つの実施形態においては、上記粘着シートは、ヘイズ値が、70%以下である。
1つの実施形態においては、上記活性エネルギー線硬化型粘着剤が、光重合開始剤および光増感剤をさらに含む。
1つの実施形態においては、上記紫外線吸収剤の5%重量減少温度が、350℃以下である。
1つの実施形態においては、上記粘着剤層が、粒子をさらに含む。
本発明によれば、被着体を剥離可能に仮固定し得る粘着シートであって、剥離の際に高出力なレーザー光照射を要せず、かつ、剥離後に被着体を洗浄する工程を不要とし得る粘着シートを提供することができる。
(a)は、本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。(b)は、本発明の別の実施形態による粘着シートの概略断面図である。
A.粘着シートの概要
図1(a)は、本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。この実施形態による粘着シート100は、粘着剤層10を備える。粘着剤層10は、活性エネルギー線硬化型粘着剤および紫外線吸収剤を含む。図1(b)は、本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。この実施形態による粘着シート200は、基材20をさらに備え、基材20の少なくとも片側に粘着剤層20が配置される。図示していないが、本発明の粘着シートは、使用に供するまでの間、粘着面を保護する目的で、粘着剤層の外側に剥離ライナーが設けられていてもよい。また、粘着シートは、本発明の効果が得られる限り、任意の適切なその他の層をさらに含んでいてもよい。1つの実施形態において、本発明の粘着シートは、図1(a)に示すように、粘着剤層1層のみから構成される。別の実施形態においては、本発明の粘着シートは、図1(b)に示すように、基材および粘着剤層を含み、粘着剤層は基材に直接(すなわち、その他の層を介することなく)配置される。本発明においては、後述のように、粘着剤層の粘着力低下および変形により被着体を良好に剥離することが可能であるため、粘着シートから被着体を分離するための粘着剤層以外の層(いわゆる分離層)を設けることなく粘着シートを構成することが可能である。
本発明においては、粘着剤層が紫外線吸収剤を含むことにより、レーザー光照射による被着体の剥離が可能となる。より詳細には、粘着剤層にレーザー光を照射することにより、紫外線吸収剤が分解して発生するガス、および/または紫外線吸収剤が発熱することにより粘着剤層が分解して発生するガスにより、粘着剤層に変形が生じ、その結果、レーザー光が照射された部分において、剥離性が発現する。本発明によれば、上記のようにして、微小な範囲で変形を生じさせることができるため、小型被着体を加工する際にも当該被着体を良好に剥離させることができる。また、剥離を要する小型被着体と、剥離を要さない小型被着体が隣り合って仮固定されている場合であっても、剥離を要する小型被着体のみを剥離させることができ、小型被着体の不要な脱離を防止することもできる。
さらに、本発明は、粘着剤層が活性エネルギー線硬化型粘着剤を含むことを特徴とする。このような本発明の粘着シートは、活性エネルギー線を照射することにより、粘着剤層全体の粘着力が低下する。被着体が貼着された粘着シートの粘着剤層の全体に活性エネルギー線を照射して、粘着力を低下させた後に、上記のようにレーザー光を照射することにより、剥離後の糊残りを防止することができる。このような粘着シートを用いれば、剥離後に行う被着体の洗浄を省略することができる。また、活性エネルギー線硬化型粘着剤を含む粘着剤層を形成することにより、剥離の際のレーザー出力を低くすることができる。本発明の粘着シートは、低出力のレーザー光で剥離性を発現するため、当該粘着シートを用いれば、剥離の際の被着体へのダメージを低減し、当該被着体の破損を防止することができる。活性エネルギー線としては、例えば、ガンマ線、紫外線、可視光線、赤外線(熱線)、ラジオ波、アルファ線、ベータ線、電子線、プラズマ流、電離線、粒子線等が挙げられる。好ましくは、紫外線である。
本発明の粘着シートの波長355nmの光透過率は、50%以下である。本発明においては、当該光透過率を低くすることにより、剥離の際のレーザー出力を低くすることができる。本発明の粘着シートは、低出力のレーザー光で剥離性を発現するため、当該粘着シートを用いれば、剥離の際の被着体へのダメージを低減し、当該被着体の破損を防止することができる。本発明の粘着シートの波長355nmの光透過率は、好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。このような範囲であれば、上記効果はより顕著となる。なお、粘着シートの光透過率とは、粘着シートの厚み方向の光透過率であり、粘着シートの構成層全層を対象として測定される光透過率である。本発明において、粘着シートの波長355nmの光透過率は、粘着剤層に含有する紫外線吸収剤の含有割合を調整して制御することができる。
本発明の粘着シートの可視光透過率は、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上であり、さらに好ましくは70%以上である。このような範囲であれば、レーザー光照射による被着体の剥離の際に、剥離対象となる被着体を粘着シート越しに良好に視認可能となる粘着シートを得ることができる。粘着シートの可視光線透過率は高いほど好ましいが、その上限は、例えば、95%(好ましくは100%)である。
本発明の粘着シートのヘイズ値は、好ましくは70%以下であり、より好ましくは65%以下である。このような範囲であれば、レーザー光照射による被着体の剥離の際に、剥離対象となる被着体を粘着シート越しに良好に視認可能となる粘着シートを得ることができる。粘着シートのヘイズ値は低いほど好ましいが、その下限は、例えば、0.1%である。
本発明の粘着シートをステンレス板に貼着した際の23℃における初期粘着力は、好ましくは0.1N/20mm〜15N/20mmであり、より好ましくは0.5N/20mm〜10N/20mmである。このような範囲であれば、良好に被着体を保持し得る粘着シートを得ることができる。粘着力は、JIS Z 0237:2000に準じて測定される。具体的には、2kgのローラーを1往復により粘着シートをステンレス板(算術平均表面粗さRa:50±25nm)に貼着し、23℃下で30分間放置した後、剥離角度180°、剥離速度(引張速度)300mm/minの条件で、粘着シートを引きはがして測定される。粘着剤層は、活性エネルギー線照射およびレーザー光照射により粘着力が変化するが、本明細書において、「初期粘着力」とは、活性エネルギー線およびレーザー光を照射する前の粘着力を意味する。
1つの実施形態においては、粘着シートをシリコン製ミラーウエハに貼着し、460mJ/cmの紫外線を照射した後の23℃における粘着力は、好ましくは0.01N/20mm〜0.3N/20mmであり、より好ましくは0.02N/20mm〜0.2N/20mmである。このような範囲であれば、糊残りの少ない粘着シートを得ることができる。上記紫外線照射は、例えば、紫外線照射装置(日東精機社製、商品名「UM−810」)を用いて、高圧水銀灯の紫外線(特性波長:365nm、積算光量:460mJ/cm、照射エネルギー:70W/cm、照射時間:6.6秒)を粘着剤層に照射して行われる。
粘着シートの厚みは、好ましくは1μm〜300μmであり、より好ましくは5μm〜200μmである。
B.粘着剤層
上記粘着剤層の厚みは、好ましくは20μm以下である。このような範囲であれば、剥離の際のレーザー出力をより低くすることを可能とし、剥離発現性に優れる粘着シートを得ることができる。粘着剤層の厚みは、10μm以下であることがより好ましく、8μm以下であることがさらに好ましく、1μm〜8μmであることより好ましい。このような範囲であれば、上記効果が顕著となる。
上記のとおり、粘着剤層は、活性エネルギー線硬化型粘着剤と紫外線吸収剤とを含む。
(活性エネルギー線硬化型粘着剤)
1つの実施形態においては、活性エネルギー線硬化型粘着剤として、母剤となるベースポリマーと、該ベースポリマーと結合可能な活性エネルギー線反応性化合物(モノマーまたはオリゴマー)とを含む活性エネルギー線硬化型粘着剤(A1)が用いられる。別の実施形態においては、ベースポリマーとして活性エネルギー線反応性ポリマーを含む活性エネルギー線硬化型粘着剤(A2)が用いられる。好ましくは、上記ベースポリマーは、光重合開始剤と反応し得る官能基を有する。該官能基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基等が挙げられる。
上記粘着剤(A1)において用いられるベースポリマーとしては、例えば、天然ゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体ゴム、再生ゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、ニトリルゴム(NBR)等のゴム系ポリマー;シリコーン系ポリマー;アクリル系ポリマー等が挙げられる。これらのポリマーは、単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。なかでも好ましくは、アクリル系ポリマーである。
アクリル系ポリマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステルなどの炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステルの単重合体または共重合体;該炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステルと他の共重合性モノマーとの共重合体等が挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、イソオクチルエステル、ノニルエステル、デシルエステル、イソデシルエステル、ウンデシルエステル、ドデシルエステルすなわちラウリルエステル、トリデシルエステル、テトラデシルエステル、ヘキサデシルエステル、オクタデシルエステル、およびエイコシルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸のシクロペンチルエステルおよびシクロヘキシルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アリールエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸フェニルおよび(メタ)アクリル酸ベンジルが挙げられる。上記炭化水素基含有(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは40重量部以上であり、より好ましくは60重量部以上である。
上記他の共重合性モノマーとしては、例えば、カルボキシ基含有モノマー、酸無水物モノマー、ヒドロキシ基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、アクリルアミド、およびアクリロニトリルなどの官能基含有モノマー等が挙げられる。カルボキシ基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、およびクロトン酸が挙げられる。酸無水物モノマーとしては、例えば、無水マレイン酸および無水イタコン酸が挙げられる。ヒドロキシ基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、および(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレートが挙げられる。グリシジル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルおよび(メタ)アクリル酸メチルグリシジルが挙げられる。スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、および(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸が挙げられる。リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートが挙げられる。アクリルアミドとしては、例えばN−アクリロイルモルホリンが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記共重合性モノマー由来の構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは60重量部以下であり、より好ましくは40重量部以下である。
アクリル系ポリマーは、そのポリマー骨格中に架橋構造を形成するために、多官能性モノマー由来の構成単位を含み得る。多官能性モノマーとして、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート(すなわち、ポリグリシジル(メタ)アクリレート)、ポリエステル(メタ)アクリレート、およびウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記多官能性モノマー由来の構成単位の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは40重量部以下であり、より好ましくは30重量部以下である。
上記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは10万〜300万であり、より好ましくは20万〜200万である。重量平均分子量は、GPC(溶媒:THF)により測定され得る。
上記粘着剤(A1)に用いられ得る上記活性エネルギー線反応性化合物としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、アセチレン基等の重合性炭素−炭素多重結合を有する官能基を有する光反応性のモノマーまたはオリゴマーが挙げられる。該光反応性のモノマーの具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル化物;多官能ウレタン(メタ)アクリレート;エポキシ(メタ)アクリレート;オリゴエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、メタクリロイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(2−イソシアナトエチルメタクリレート)、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等のモノマーを用いてもよい。光反応性のオリゴマーの具体例としては、上記モノマーの2〜5量体等が挙げられる。光反応性のオリゴマーの分子量は、好ましくは100〜3000である。
また、上記活性エネルギー線反応性化合物として、エポキシ化ブタジエン、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、ビニルシロキサン等のモノマー;または該モノマーから構成されるオリゴマーを用いてもよい。
さらに、上記活性エネルギー線反応性化合物として、オニウム塩等の有機塩類と、分子内に複数の複素環を有する化合物との混合物を用いてもよい。該混合物は、活性エネルギー線(例えば、紫外線、電子線)の照射により有機塩が開裂してイオンを生成し、これが開始種となって複素環の開環反応を引き起こして3次元網目構造を形成し得る。上記有機塩類としては、例えば、ヨードニウム塩、フォスフォニウム塩、アンチモニウム塩、スルホニウム塩、ボレート塩等が挙げられる。上記分子内に複数の複素環を有する化合物における複素環としては、オキシラン、オキセタン、オキソラン、チイラン、アジリジン等が挙げられる。
上記粘着剤(A1)において、活性エネルギー線反応性化合物の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜500重量部であり、より好ましくは5重量部〜300重量部であり、さらに好ましくは40重量部〜150重量部である。
上記粘着剤(A2)に含まれる活性エネルギー線反応性ポリマー(ベースポリマー)としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、アセチレン基等の炭素−炭素多重結合を有する官能基を有するポリマーが挙げられる。活性エネルギー線反応性ポリマーの具体例としては、多官能(メタ)アクリレートから構成されるポリマー;光カチオン重合型ポリマー;ポリビニルシンナマート等のシンナモイル基含有ポリマー;ジアゾ化されたアミノノボラック樹脂;ポリアクリルアミド;等が挙げられる。
1つの実施形態においては、上記アクリル系ポリマーの側鎖、主鎖および/または主鎖末端に、活性エネルギー線重合性の炭素−炭素多重結合が導入されて構成された活性エネルギー線反応性ポリマーが用いられる。アクリル系ポリマーへの放射線重合性の炭素−炭素二重結合の導入手法としては、例えば、所定の官能基(第1の官能基)を有するモノマーを含む原料モノマーを共重合させてアクリル系ポリマーを得た後、第1の官能基との間で反応を生じて結合しうる所定の官能基(第2の官能基)と放射線重合性炭素−炭素二重結合とを有する化合物を、炭素−炭素二重結合の放射線重合性を維持したままアクリル系ポリマーに対して縮合反応または付加反応させる方法が、挙げられる。
第1の官能基と第2の官能基の組み合わせとしては、例えば、カルボキシ基とエポキシ基、エポキシ基とカルボキシ基、カルボキシ基とアジリジル基、アジリジル基とカルボキシ基、ヒドロキシ基とイソシアネート基、イソシアネート基とヒドロキシ基が挙げられる。これら組み合わせのうち、反応追跡の容易さの観点からは、ヒドロキシ基とイソシアネート基の組み合わせや、イソシアネート基とヒドロキシ基の組み合わせが、好ましい。また、反応性の高いイソシアネート基を有するポリマーを作製するのは技術的難易度が高いところ、アクリル系ポリマーの作製または入手のしやすさの観点からは、アクリル系ポリマー側の上記第1の官能基がヒドロキシ基であり且つ上記第2の官能基がイソシアネート基である場合が、より好ましい。この場合、放射線重合性炭素−炭素二重結合と第2の官能基たるイソシアネート基とを併有するイソシアネート化合物としては、例えば、メタクリロイルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、およびm−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートが挙げられる。また、第1の官能基を有するアクリル系ポリマーとしては、上記のヒドロキシ基含有モノマー由来の構成単位を含むものが好ましく、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルや、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングルコールモノビニルエーテルなどのエーテル系化合物由来の構成単位を含むものも好ましい。
上記粘着剤(A2)は、上記活性エネルギー線反応性化合物(モノマーまたはオリゴマー)をさらに含んでいてもよい。
上記活性エネルギー線硬化型粘着剤は、光重合開始剤を含み得る。
光重合開始剤としては、任意の適切な開始剤を用いることができる。光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ケトール系化合物;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物;ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アニソインメチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール等のケタール系化合物;2−ナフタレンスルホニルクロリド等の芳香族スルホニルクロリド系化合物;1−フェノン−1,1―プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等の光活性オキシム系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジクロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等のチオキサンソン系化合物;カンファーキノン;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシド;アシルホスフォナート等が挙げられる。光重合開始剤の使用量は、任意の適切な量に設定され得る。
1つの実施形態においては、400nm以下(好ましくは380nm以下、より好ましくは340nm以下)の範囲に最大吸収波長を有する光重合開始剤が用いられる。このような光重合開始剤を用いれば、活性エネルギー線を照射することにより粘着剤層全体の粘着力低下させる際、粘着剤の硬化反応が好ましく生じ、糊残りの特に少ない粘着シートを得ることができる。
上記光重合開始剤として、市販品を用いてもよい。例えば、400nm以下の範囲に最大吸収波長を有する光重合開始剤として、BASF社製の商品名「イルガキュア127」、「イルガキュア369」、「イルガキュア369E」、「イルガキュア379」、「イルガキュア379EG」、「イルガキュア819」、「イルガキュアTOP」、「イルガキュア784」、「イルガキュアOXE01」等が挙げられる。
1つの実施形態においては、上記活性エネルギー線硬化型粘着剤は、光増感剤を含み得る。
1つの実施形態においては、上記光増感剤は、上記光重合開始剤と併用され得る。当該光増感剤は、自らが光を吸収して得たエネルギーを光重合開始剤に渡すことで、光重合開始剤からラジカルを発生させることができるため、光重合開始剤自身の吸収ピークが無い長波長側の光で重合を進行させることができる。このため、光増感剤を含有させることにより、上記紫外線吸収剤の吸収波長と光重合開始剤からラジカルを発生さることが可能な波長との差を大きくすることが可能となる。その結果、粘着剤層の光重合と紫外線吸収剤による剥離を互いに影響せずに行うことができる。1つの実施形態においては、光重合開始剤としての2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(例えば、BASF社製、商品名「イルガキュア651」)と、光増感剤とが併用される。このような光増感剤としては、川崎化成工業株式会社製の商品名「UVS−581」、9,10−ジエトキシアントラセン(例えば、川崎化成工業社製、商品名「UVS1101」)等が挙げられる。
上記光増感剤のその他の例としては、9,10−ジブトキシアントラセン(例えば、川崎化成工業社製、商品名「UVS−1331」)、2−イソプロピルチオキサントン、ベンゾフェノン、チオキサントン誘導体、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。チオキサントン誘導体としては、例えば、エトキシカルボニルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
上記光増感剤の含有割合は、ベースポリマー100重量部に対して、好ましくは0.01重量部〜2重量部であり、より好ましくは0.5重量部〜2重量部である。
好ましくは、上記活性エネルギー線硬化型粘着剤は、架橋剤を含む。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤、過酸化物系架橋剤、尿素系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属塩系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、アミン系架橋剤等が挙げられる。
粘着剤層が単層構成の場合、上記架橋剤の含有割合は、粘着剤のベースポリマー100重量部に対して、好ましくは0.5重量部〜10重量部であり、より好ましくは1重量部〜8重量部である。
1つの実施形態においては、イソシアネート系架橋剤が好ましく用いられる。イソシアネート系架橋剤は、多種の官能基と反応し得る点で好ましい。上記イソシアネート系架橋剤の具体例としては、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の低級脂肪族ポリイソシアネート類;シクロペンチレンジイソシアネート、シクロへキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族イソシアネート類;2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート類;トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、商品名「コロネートL」)、トリメチロールプロパン/へキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業社製、商品名「コロネートHL」)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業社製、商品名「コロネートHX」)等のイソシアネート付加物;等が挙げられる。好ましくは、イソシアネート基を3個以上有する架橋剤が用いられる。
活性エネルギー線硬化型粘着剤は、必要に応じて、任意の適切な添加剤をさらに含み得る。添加剤としては、例えば、活性エネルギー線重合促進剤、ラジカル捕捉剤、粘着付与剤、可塑剤(例えば、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸エステル系可塑剤等)、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電材、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤等が挙げられる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、紫外線(例えば、波長355nm)を吸収する化合物であれば、任意の適切な紫外線吸収剤が用いられ得る。紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。なかでも好ましくは、トリアジン系紫外線吸収剤またはベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であり、特に好ましくはトリアジン系紫外線吸収剤である。特に、粘着剤Aとしてアクリル系粘着剤を用いる場合に、当該アクリル系粘着剤のベースポリマーとの相溶性が高いことから、トリアジン系紫外線吸収剤は好ましく用いられ得る。トリアジン系紫外線吸収剤は、水酸基を有する化合物から構成されていることがより好ましく、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物から構成された紫外線吸収剤(ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤)であることが特に好ましい。
ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヒドロキシフェニルと[(C10−C16(主としてC12−C13)アルキルオキシ)メチル]オキシランとの反応生成物(商品名「TINUVIN 400」、BASF社製)、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−[3−(ドデシルオキシ)−2−ヒドロキシプロポキシ]フェノール)、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジンと(2−エチルヘキシル)−グリシド酸エステルの反応生成物(商品名「TINUVIN 405」、BASF社製)、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(商品名「TINUVIN 460」、BASF社製)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール(商品名「TINUVIN 1577」、BASF社製)、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[2−(2−エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]−フェノール(商品名「アデカスタブ LA−46」、(株)ADEKA製)、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン(商品名「TINUVIN 479」、BASF社製)、BASF社製の商品名「TINUVIN 477」などが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系化合物)としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(商品名「TINUVIN PS」、BASF社製)、ベンゼンプロパン酸および3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ(C7−9側鎖および直鎖アルキル)のエステル化合物(商品名「TINUVIN 384−2」、BASF社製)、オクチル3−[3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネートおよび2−エチルヘキシル−3−[3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2イル)フェニル]プロピオネートの混合物(商品名「TINUVIN 109」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(商品名「TINUVIN 900」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(商品名「TINUVIN 928」、BASF製)、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物(商品名「TINUVIN 1130」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール(商品名「TINUVIN P」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(商品名「TINUVIN 234」、BASF社製)、2−[5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール(商品名「TINUVIN 326」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール(商品名「TINUVIN 328」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(商品名「TINUVIN 329」、BASF社製)、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール](商品名「TINUVIN 360」、BASF社製)、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコール300との反応生成物(商品名「TINUVIN 213」、BASF社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール(商品名「TINUVIN 571」、BASF社製)、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール(商品名「Sumisorb 250」、住友化学(株)製)、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール(商品名「SEESORB 703」、シプロ化成社製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミジルメチル)フェノール(商品名「SEESORB 706」、シプロ化成社製)、2−(4−ベンゾイルオキシ−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール(シプロ化成社製の商品名「SEESORB 7012BA」)、2−tert−ブチル−6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチルフェノール(商品名「KEMISORB 73」、ケミプロ化成社製)、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール](商品名「アデカスタブ LA−31」、(株)ADEKA製)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−セルロース(商品名「アデカスタブ LA−32」、(株)ADEKA製)、2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(商品名「アデカスタブ LA−36」、(株)ADEKA製)などが挙げられる。
上記紫外線吸収剤は、染料または顔料であってもよい。顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、レーキ系、ペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサンジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系等の顔料が挙げられる。染料としては、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、カルボニル系、インジゴ系、キノンイミン系、メチン系、キノリン系、ニトロ系等の染料が挙げられる。
上記紫外線吸収剤を構成する化合物の分子量は、好ましくは100〜1500であり、より好ましくは200〜1200であり、さらに好ましくは200〜1000である。このような範囲であれば、レーザー光照射により、より良好な変形部を形成し得る粘着シートを得ることができる。
上記紫外線吸収剤の最大吸収波長は、好ましくは300nm〜450nmであり、より好ましくは320nm〜400nmであり、さらに好ましくは330nm〜380nmである。紫外線吸収剤の最大吸収波長と上記光重合開始剤の最大吸収波長との差は、好ましく10nm以上であり、より好ましくは25nm以上である。
上記紫外線吸収剤の5%重量減少温度は、好ましくは350℃以下であり、より好ましくは330℃以下である。紫外線吸収剤の5%重量減少温度の下限は、例えば、100℃である。このような範囲であれば、レーザー光照射により、より良好な変形部を形成し得る粘着シートを得ることができる。紫外線吸収剤の5%重量減少温度とは、紫外線吸収剤を昇温させた際の当該紫外線吸収剤の重量が、昇温前の重量に対して、5重量%減少した時点での温度を意味する。5%重量減少温度は、示差熱分析装置を用いて、昇温温度10℃/分、空気雰囲気下、流量25ml/分の測定条件で測定される。
上記紫外線吸収剤の含有割合は、粘着剤層中のベースポリマー100重量部に対して、好ましくは1重量部〜50重量部であり、より好ましくは5重量部〜20重量部である。このような範囲であれば、活性エネルギー線の照射により粘着剤層全体の粘着力を良好に低下させる際に、粘着剤層の硬化が良好に進み、かつ、レーザー光照射により、良好な剥離性を示す粘着シートを得ることができる。
(粒子)
上記粘着剤層は、任意の適切な添加剤をさらに含んでいてもよい。1つの実施形態においては、上記粘着剤層は粒子をさらに含む。粒子を含んでいれば、被着体(例えば、チップ)の粘着剤層への過度な埋まり込みを防止することができ、その結果、良好な剥離性を示す粘着シートを得ることができる。特に、粘着剤層が厚い場合には、このような効果は顕著となる。
上記粒子としては、無機粒子であってもよく、有機粒子であってもよい。無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、チタン粒子、アルミナ粒子、ジルコニア粒子等が挙げられる。有機粒子としては、例えば、メラミン系樹脂粒子、アクリル系樹脂粒子等が挙げられる。
上記粒子の平均粒子径は、好ましくは5nm〜1μmであり、より好ましくは10nm〜500nmである。平均粒子径が小さすぎると、粒子添加の効果が小さくなるおそれがある。また、平均粒子径が大きすぎると、粘着剤表面に凹凸が形成され、十分な粘着力が得られないおそれがある。上記粒子の平均粒子径は、レーザー回折法による数平均粒子径である。
上記粒子の含有割合は、粘着剤層中のベースポリマー100重量部に対して、好ましくは0.5重量部〜10重量部であり、より好ましくは1重量部〜5重量部である。粒子の含有量が少なすぎると、粒子添加の効果が小さくなるおそれがある。また、粒子の含有量が多すぎると、粘着剤表面に凹凸が形成され、十分な粘着力が得られないおそれがある。
C.基材
上記基材は、任意の適切な樹脂から構成され得る。該樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリメチルペンテン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、セルロース系樹脂、アイオノマー樹脂等が挙げられる。なかでも好ましくはポリオレフィン系樹脂である。
上記基材の厚みは、好ましくは2μm〜300μmであり、より好ましくは2μm〜100μmであり、さらに好ましくは2μm〜50μmである。
基材の波長355nmの光透過率は、好ましくは70%以上であり、より好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは90%以上であり、特に好ましくは95%以上である。基材の全光線透過率の上限は、例えば、98%(好ましくは99%)である。
D.粘着シートの製造方法
上記粘着シートは、任意の適切な方法により製造され得る。粘着シートは、例えば、基材または剥離ライナー上に、上記粘着剤を塗工して得られ得る。塗工方法としては、バーコーター塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、グラビアリバース塗工、リバースロール塗工、リップ塗工、ダイ塗工、ディップ塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷など種々の方法を採用することができる。また、別途、剥離ライナーに粘着剤層を形成した後、それを基材に貼り合せる方法等を採用してもよい。
E.粘着シートの使用方法
本発明の粘着シートは、任意の適切な被加工部材(例えば、電子部品)を加工する際に、当該被加工部材を仮固定する際に用いられ得る。本発明の粘着シートの使用方法としては、例えば、(i)被着シートに被加工部材を貼着して固定し、(ii)該被加工部材を加工し、(iii)粘着シートの粘着剤層全体に活性エネルギー線(例えば、紫外線)を照射して、粘着シートの粘着力を低下させ、(iv)剥離性発現を所望する箇所にレーザー光を照射して、被加工部材を剥離させるようにして使用する方法が挙げられる。当該方法によれば、被加工部材を自然落下により剥離させることが可能となる。また、複数の被加工部材を仮固定した場合には、その一部のみを剥離させることも可能となる。本発明の粘着シートを用いれば、自然落下するほどまでに粘着力を低下させることができるため、非常に小さい(例えば、50μm角)被加工部材であっても、個々別々に剥離させることが可能である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。実施例における試験および評価方法は以下のとおりである。また、特に明記しない限り、「部」および「%」は重量基準である。
(1)剥離性
粘着シートのPETセパレーターを剥離し、大型スライドグラス(松浪硝子製、商品名「S9111」)にハンドローラーを用い貼り合わせた。その後、もう一方の面のPETセパレーターを剥離し、粘着面に対し100μm角のシリコンチップを貼り合わせた。
スライドグラス面側から紫外線照射装置(日東精機製、商品名「UM−810」)を用い、高圧水銀灯の紫外線(特定波長:365nm、積算光量:350mJ/cm)を全面に照射した。
波長355nmのレーザー光を、照射面積:80μmφ、出力0.3W、0.2W、0.1W、0.05Wで、大型スライドグラスト側から狙いの部材位置にのみ照射し(1plus per chip)、自然落下した場合を合格(〇)、自然落下しなかった場合を不合格(×)とした。
(2)被着体のダメージ
上記(1)の操作の後、剥離させたシリコンチップの外観を顕微鏡により観察し、外観上ダメージがなかった場合を合格(〇)、ダメージがあった場合を不合格(×)とした。
(3)汚染性
上記(1)の操作の後、剥離させたシリコンチップの表面を顕微鏡により観察し、粘着剤層の分解成分による汚染の有無を確認し、汚染がなかった場合を合格(〇)、汚染があった場合を不合格(×)とした。
(4)波長355nm光透過率
粘着シートのPETセパレーターを剥離し、大型スライドグラス(松浪硝子製、商品名「S9111」)にハンドローラーを用い貼り合わせ、もう一方の面のPETセパレーターを剥離した状態で、測定を行った。具体的には、分光光度計(商品名「分光光度計 U−4100」,日立ハイテクサイエンス製)を使用して、大型スライドグラス上の粘着シートについて、粘着シート自体における波長355nmの透過率を測定した。
(5)可視光透過率
粘着シートのPETセパレーターを剥離し、大型スライドグラス(松浪硝子製、商品名「S9111」)にハンドローラーを用い貼り合わせ、もう一方の面のPETセパレーターを剥離した状態で、測定を行った。具体的には、分光光度計(商品名「分光光度計 U−4100」,日立ハイテクサイエンス製)を使用して、ガラス上の粘着シートについて、280nm〜800nmの波長範囲にわたる光透過率を測定した。得られた測定値を用い、JIS R 3106:1998の可視光透過率の算出方法に基づき算出した。
(6)ヘイズ値
ヘイズメーター(商品名「HAZE METER HM−150」,村上色彩技術研究所製)を使用し、入射光がスライドグラスの面に対して垂直に入射するように大型スライドグラス(松浪硝子製、商品名「S9111」)をセットし、ヘイズ値を測定した。その後、粘着シートのPETセパレーターを剥離し、ヘイズ値測定後の大型スライドグラスにハンドローラーを用い貼り合わせ、もう一方の面のPETセパレーターを剥離した状態で、再度ヘイズ値を測定した。得られたヘイズ値から、スライドグラスのみのヘイズ値を減算し、粘着シートのヘイズ値とした。
(7)紫外線吸収剤の5%重量減少温度
示差熱分析装置(TA Instruments社製、商品名「Discovery TGA」)を用い、昇温温度10℃/分、空気雰囲気下、流量25ml/分の測定条件にて、紫外線吸収剤の5%重量減少温度を測定した。
[製造例1]アクリルポリマーIの調製
メタクリル酸ラウリル90重量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10重量部を混合して、モノマー組成物を調製した。
次いで、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に窒素を導入し、窒素雰囲気下で、トルエン43重量部、上記モノマー組成物100重量部、および、アゾイソブチルニトリル(AIBN)0.2重量部を仕込み、60℃で4時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート9重量部を添加し反応させて、共重合体中のアクリル酸2−ヒドロキシエチルの側鎖末端OH基にNCO基を付加し、末端に炭素−炭素二重結合を有する重量平均分子量100万のアクリル系ポリマーIを含有するアクリル系ポリマー溶液Iを得た。
[製造例2]アクリルポリマーIIの調製
2−メトキシエチルアクリレート100重量部、アクリロイルモルホリン27重量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル22重量部を混合して、モノマー組成物を調製した。
次いで、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に窒素を導入し、窒素雰囲気下で、トルエン500重量部、上記モノマー組成物149量部、および、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)0.3重量部を仕込み、60℃で5時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート24重量部を添加し反応させて、共重合体中のアクリル酸2−ヒドロキシエチルの側鎖末端OH基にNCO基を付加し、末端に炭素−炭素二重結合を有する重量平均分子量100万のアクリル系ポリマーIIを含有するアクリル系ポリマー溶液IIを得た。
[製造例3]アクリルポリマーIIIの調製
メチルアクリレート70重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート30重量部、アクリル酸10重量部を混合して、モノマー組成物を調製した。
次いで、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に窒素を導入し、窒素雰囲気下で、トルエン165重量部、上記モノマー組成物110重量部、および、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)0.2重量部を仕込み、60℃で4時間攪拌し、重量平均分子量100万のアクリル系ポリマーIIIを含有するアクリル系ポリマー溶液IIIを得た。
[製造例4]アクリルポリマーIVの調製
エチルアクリレート70重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート30重量部、メタクリル酸メチルアクリレート5重量部、ヒドロキシエチルアクリレート4重量部を混合して、モノマー組成物を調製した。
次いで、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に窒素を導入し、窒素雰囲気下で、トルエン295重量部、上記モノマー組成物109重量部、および、ベンゾイルパーオキサイド(BPO)0.2重量部を仕込み、60℃で4時間攪拌し、重量平均分子量50万のアクリル系ポリマーIVを含むアクリル系ポリマー溶液IVを得た。
[製造例5]アクリルポリマーVの調製
2−ヒドロキシエチルアクリレート100重量部、ヒドロキシエチルアクリレート4重量部を混合して、モノマー組成物を調製した。
次いで、窒素導入管、温度計、攪拌機を備えた反応容器に窒素を導入し、窒素雰囲気下で、トルエン163重量部、上記モノマー組成物104重量部、および、アゾイソブチルニトリル(AIBN)0.2重量部を仕込み、60℃で4時間攪拌し、重量平均分子量55万のアクリル系ポリマーVを含むアクリル系ポリマー溶液Vを得た。
[実施例1]
(粘着剤の調製)
アクリルポリマーIを100重量部含むアクリル系ポリマー溶液Iに、架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社、商品名「コロネートL」)5重量部、光重合開始剤(IGM Resins B.V.製、商品名「Omnirad369」)3重量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:320.2℃)1重量部を加え粘着剤(1)を得た。
(粘着シート)
PETセパレーター(厚さ:38μm)のシリコーン処理面に、上記粘着剤(1)を塗布し、その後、130℃で2分間加熱して、厚さ5μmの粘着剤層を形成した。
ハンドローラーを用いて、粘着剤層の上にPETセパレーターを貼り合わせ、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例2]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)の配合量を5重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例3]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)の配合量を20重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例4]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)1重量部に代えて、紫外線吸収剤(ケミプロ化成製、商品名「KEMISORB111」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:153.6℃)5重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例5]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)1重量部に代えて、紫外線吸収剤(ケミプロ化成製、商品名「KEMISORB111」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:153.6℃)5重量部を用い、粘着剤層の厚みを10μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例6]
粘着剤にシリカ粒子(アドマテック社製、商品名「YA050C」、平均粒子径:10nm、比表面積300m/g)3重量部をさらに添加したこと以外は、実施例5と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例7]
粘着剤にシリカ粒子(アドマテック社製、商品名「SO−C1」、平均粒子径:200nm〜400nm、比表面積10m/g〜300m/g)3重量部をさらに添加したこと以外は、実施例5と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例8]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)1重量部に代えて、紫外線吸収剤(トクシキ製、商品名「9155YELLOW」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:277.6℃)5重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例9]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)1重量部に代えて、紫外線吸収剤(トクシキ製、商品名「9156BLUE」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:330.9℃)5重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例10]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)1重量部に代えて、紫外線吸収剤(トクシキ製、商品名「9157GREEN」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:311.1℃)5重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例11]
(粘着剤の調製)
アクリルポリマーIIを100重量部含むアクリル系ポリマー溶液IIに、架橋剤(日本ポリウレタン工業製、商品名「コロネートL」)3重量部、光重合開始剤(IGM Resins B.V.製、商品名「Omnirad369」)3重量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:320.2℃)を5重量部加え粘着剤(2)を得た。
(粘着シートの作製)
PETセパレーター(厚さ:38μm)のシリコーン処理面に、上記粘着剤(2)を塗布し、その後、130℃で2分間加熱して、厚さ5μmの粘着剤層を形成した。
ハンドローラーを用いて、粘着剤層の上にPETセパレーターを貼り合わせ、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例12]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)の配合量を20重量部とし、粘着剤層の厚みを10μmとしたこと以外は、実施例11と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例13]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)5重量部に代えて、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin384−2」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:264.4℃)20重量部を用いたこと以外は、実施例11と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例14]
(粘着剤の調製)
アクリルポリマーIIIを100重量部含むアクリル系ポリマー溶液IIIに、ウレタンアクリレート系多官能オリゴマー(日本合成化学製、用品名「UV−1700TL」)60重量部、架橋剤(日本ポリウレタン工業製、商品名「コロネートL」)1重量部、メラミン樹脂(DIC製、商品名「アミディアJ−820−60N」)1重量部、光重合開始剤(IGM Resins B.V.製、商品名「Omnirad369」)3重量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:320.2℃)5重量部を加え粘着剤(3)を得た。
(粘着シートの作製)
PETセパレーター(厚さ:38μm)のシリコーン処理面に、上記粘着剤(3)を塗布し、その後、130℃で2分間加熱して、厚さ5μmの粘着剤層を形成した。
ハンドローラーを用いて、粘着剤層の上にPETセパレーターを貼り合わせ、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例15]
(粘着剤の調製)
アクリルポリマーIを100重量部含むアクリル系ポリマー溶液Iに、架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社、商品名「コロネートL」)5重量部、光重合開始剤(BASF社製、商品名「イルガキュア651」)3重量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:320.2℃)5重量部を加え粘着剤(4)を得た。
(粘着シート)
PETセパレーター(厚さ:38μm)のシリコーン処理面に、上記粘着剤(4)を塗布し、その後、130℃で2分間加熱して、厚さ5μmの粘着剤層を形成した。
ハンドローラーを用いて、粘着剤層の上にPETセパレーターを貼り合わせ、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例16]
粘着剤に光増感剤(川崎化成工業株式会社製、商品名「UVS−581」)1重量部をさらに加えたこと以外は、実施例15と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例17]
粘着剤に光増感剤(川崎化成工業株式会社製、商品名「UVS−1101」)1重量部をさらに加えたこと以外は、実施例15と同様にしてセパレータ付粘着シートを得た。
[実施例18]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)5重量部に代えて、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin405」)5重量部を用いたこと以外は、実施例11と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[実施例19]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)5重量部に代えて、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin928」、紫外線吸収剤の5%重量減少温度:227.6℃)5重量部を用いたこと以外は、実施例11と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[比較例1]
紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)の配合量を0.5重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[比較例2]
光重合開始剤を配合せず、 紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)の配合量を5重量部としたこと以外は、実施例1と同様にして、セパレーター付粘着シートを得た。
[比較例3]
(粘着剤の調製)
アクリルポリマーIVを100重量部含むアクリル系ポリマー溶液IVに、架橋剤(日本ポリウレタン工業製、商品名「コロネートL」)5重量部、フェノール樹脂(住友ベークライト製、商品名「スミライトレジンPR12603」)10重量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)を20重量部加え粘着剤(4)を得た。
(粘着シートの作製)
PETセパレーター(厚さ:38μm)のシリコーン処理面に、上記粘着剤(4)を塗布し、その後、130℃で2分間加熱して、厚さ5μmの粘着剤層を形成した。
ハンドローラーを用いて、粘着剤層の上にPETセパレーターを貼り合わせ、セパレーター付粘着シートを得た。
[比較例4]
(粘着剤の調製)
アクリルポリマーVを100重量部含むアクリル系ポリマー溶液Vに、架橋剤(日本ポリウレタン工業製、商品名「コロネートHX」)4重量部、紫外線吸収剤(BASFジャパン製、商品名「Tinuvin 477」)を20重量部加え粘着剤(5)を得た。
(粘着シートの作製)
PETセパレーター(厚さ:38μm)のシリコーン処理面に、上記粘着剤(5)を塗布し、その後、130℃で2分間加熱して、厚さ5μmの粘着剤層を形成した。
ハンドローラーを用いて、粘着剤層の上にPETセパレーターを貼り合わせ、セパレーター付粘着シートを得た。
Figure 2021155690
表1から明らかなように、粘着シートの波長355nmの光透過率が、50%以下である場合においては、低出力(0.2W以下)のレーザー光照射にて優れた剥離性が発現した。また、活性エネルギー線硬化型粘着剤を含む粘着剤層を形成することにより、シリコンチップの汚染を防止することができた。実施例の粘着シートを用いた場合においては、剥離したシリコンチップの洗浄は不要であった。また、実施例の粘着シートは、可視光線透過率が高く、レーザー光照射による被着体の剥離の際に、シリコンチップを粘着シート越しに良好に視認可能である点でも有利であった。
10 粘着剤層
20 基材
100、200 粘着シート

Claims (7)

  1. 紫外線吸収剤および活性エネルギー線硬化型粘着剤を含む粘着剤層を備える粘着シートであって、
    該粘着シートの波長355nmの光透過率が、50%以下である、
    粘着シート。
  2. 前記粘着剤層の厚みが、20μm以下である、請求項1に記載の粘着シート。
  3. 可視光透過率が、50%以上である、請求項1または2に記載の粘着シート。
  4. ヘイズ値が、70%以下である、請求項1から3のいずれかに記載の粘着シート。
  5. 前記活性エネルギー線硬化型粘着剤が、光重合開始剤および光増感剤をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の粘着シート。
  6. 前記紫外線吸収剤の5%重量減少温度が、350℃以下である、請求項1から5のいずれかに記載の粘着シート。
  7. 前記粘着剤層が、粒子をさらに含む、請求項1から6のいずれかに記載の粘着シート。
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