JP2021154762A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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真也 太向
四郎 田村
Shiro Tamura
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Abstract

【課題】転舵輪を駆動するインホイールモータ駆動装置において、従来よりも振れ回り距離が少ない構造を提供する。【解決手段】インホイールモータ駆動装置10は、転舵するロードホイールWと結合する車輪ハブ12を回転自在に支持する車輪ハブ軸受部11と、車輪ハブの軸線Oからオフセットして配置されて車輪ハブを駆動するモータ部21と、モータ部の回転を減速して車輪ハブに伝達する減速部31とを備え、軸線Oに関し、車輪ハブ軸受部およびモータ部は軸線O方向一方側に配置され、減速部31は軸線O方向他方側に配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、操舵装置によって転舵される転舵輪に関し、転舵輪の内空領域に設けられて当該転舵輪を駆動するインホイールモータ駆動装置に関する。
インホイールモータ駆動装置として例えば、特開2018−063019(特許文献1)に記載されるものが知られている。図5に示すように従来例のインホイールモータ駆動装置110では、モータ部121をハブ輪112の中心を通る軸線O(車軸)からずらすようオフセットして配置し、モータ回転軸125の出力をハブ輪112に伝達する減速部131が平行軸歯車減速機である。
軸線Oは車軸を表し、車輪ハブ112の中心を通る。電動車両が直進する際、インホイールモータ駆動装置110は転舵してなく、ホイールハウス91の壁部材と少なくとも距離Ldの間隔を開けている。
特開2018−063019号公報
ところでインホイールモータ駆動装置110を転舵輪に設ける場合、上下方向に延びる転舵軸線Kpからインホイールモータ駆動装置110の最も遠い部位までの振れ回り距離Lsに留意しなければならない。インホイールモータ駆動装置110およびハブ輪112と結合する車輪(図略)はホイールハウス91に画成される空間に収容されるため、インホイールモータ駆動装置110が転舵する際に、図6に示すようにホイールハウス91と干渉することを回避するためである。
特許文献1記載のインホイールモータ駆動装置110が車輪とともに転舵する際、さらに改善すべき点があることを本発明者は見いだした。
つまり従来例のモータ部121は、車軸Oから車両前後方向にオフセットして配置され、また車軸方向に関し、車輪ハブ軸受部と、減速部と、モータ部の順序で配置される。このため、上下方向に延びる転舵軸線からモータ部の最も遠い部位までの振れ回り距離が大きく、転舵時の干渉を回避しようとすると、車体の内部空間を犠牲にしてホイールハウスを大きくしなければならず、あるいはモータ部の出力を犠牲にしてモータ部の寸法を小さくしなければならない。
換言すると、モータ部121の軸線方向寸法Lmを大きくしたり、モータ部の径寸法Dmを大きくしたりしてインホイールモータ駆動装置110の出力増大を図ろうとすると、インホイールモータ駆動装置110の振れ回り距離Lsが長くなってしまう。
本発明は、上述の実情に鑑み、インホイールモータ駆動装置の振れ回り距離を短くすることを目的とする。
この目的のため本発明によるインホイールモータ駆動装置は、転舵輪と結合する車輪ハブを回転自在に支持する車輪ハブ軸受部と、車輪ハブの軸線からオフセットして配置されて車輪ハブを駆動するモータ部と、モータ部の回転を減速して車輪ハブに伝達する減速部とを備え、車輪ハブの軸線に関し、車輪ハブ軸受部およびモータ部は軸線方向一方側に配置され、減速部は軸線方向他方側に配置される。
かかる本発明によれば、モータ部から車輪ハブまでの動力伝達経路は、軸線方向一方から他方へ延びて次に軸線方向他方から一方に折り返すように形成され、寸法の大きなモータ部を回転軸線に近づけて、振れ回り距離を従来よりも短くすることができる。したがって、インホイールモータ駆動装置の転舵角度を大きくしても、ホイールハウスを広げる必要がない。またモータ部の寸法を大きくして、インホイールモータ駆動装置の出力増大を図ることができる。なお、車輪ハブの軸線方向位置とモータ部の軸線方向位置が重なり合うとは、軸線直角方向にみて、車輪ハブの少なくとも一部が、モータ部の一部と重なることをいう。例えば、内輪と外輪と転動体を備える車輪ハブ軸受部において、内輪および外輪にそれぞれ設けられる転動体の軌道面の軸線方向領域に着目して、軌道面の軸線方向領域の少なくとも一部が、モータ部のステータおよび/またはロータの軸線方向領域の一部と重なることをいう。ステータはステータコアおよびコイルを含む。
本発明の一局面として車輪ハブの軸線に関し、車輪ハブの軸線方向位置とモータ部の軸線方向位置が重なり合う。かかる局面によれば、寸法の大きなモータ部を転舵軸線に近づけて、振れ回り距離Lsを従来よりも短くすることができる。
車輪ハブの軸線に関し、減速部の軸線方向位置は特に限定されない。本発明の一局面として、モータ部からみて、車輪ハブ軸受部は軸線方向一方側に配置され、減速部は軸線方向他方側に配置される。かかる局面によれば、車幅方向両側の転舵輪にそれぞれ設けられるインホイールモータ駆動装置において、車輪ハブ軸受部は車幅方向外側に配置され、モータ部は車幅方向内側に配置され、減速部はさらに車幅方向内側に配置される。したがってモータ部を転舵輪に近づけて、インホイールモータ駆動装置の振れ回り距離を短くすることができる。
またモータ部の外郭をなすモータ部ケーシングは薄肉に形成されるため、インホイールモータ駆動装置の運転中に太鼓のように膜振動し、不快な振動および騒音の懸念がある。かかる局面によれば、モータ部が減速部よりも車幅方向外側に配置されることから、モータ部の膜振動が車室空間に伝達することを抑制できる。
減速部の構造は特に限定されない。本発明の好ましい局面として、減速部は平行軸歯車減速機である。かかる局面によれば、1または複数の中間軸を減速部に設けることができ、減速比を高めることができる。なお平行軸歯車減速機とは、外歯歯車同士の噛合のみからなり、遊星歯車組を含まないと理解されたい。他の局面として減速部は、平行軸歯車減速機および遊星歯車組の組み合わせであってもよい。
このように本発明によれば、インホイールモータ駆動装置の振れ回り距離が従来よりも短くなり、モータ部の出力を増大させてもインホイールモータ駆動装置と車体のホイールハウスとの干渉を抑制することができる。
本発明の一実施形態になるインホイールモータ駆動装置を示す展開断面図である。 同実施形態を模式的に示す側面図である。 同実施形態を示す縦断面図である。 同実施形態が転舵する状態を示す縦断面図である。 従来例のインホイールモータ駆動装置を示す縦断面図である。 従来例が転舵する状態を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態になるインホイールモータ駆動装置を示す展開断面図であって、紙面左側は車幅方向外側(アウトボード側、軸線方向一方ともいう)を表し、紙面右側は車幅方向内側(インボード側、軸線方向他方ともいう)を表す。図2は同実施形態を模式的に示す側面図であって、車輪ハブの軸線方向にみた状態を表す。なお図2では、インホイールモータ駆動装置の端子ボックスが図略される。
図1に示すように、インホイールモータ駆動装置10は、ロードホイールWの内空領域に配置される。ロードホイールWの外周にはタイヤTが嵌装される。ロードホイールWおよびタイヤTは車輪を構成する。ロードホイールWの中心は後述する車輪ハブ12と結合する。
インホイールモータ駆動装置10は、車輪ハブ軸受部11と、モータ部21と、モータ部21の回転を減速して車輪ハブ軸受部11に伝達する減速部31とを備える。モータ部21および減速部31は、車輪ハブ軸受部11の軸線Oからオフセットして配置される。軸線Oは、車幅方向に延びる車輪ハブ12の中心軸線であり、車軸に一致する。軸線O方向位置に関し、車輪ハブ軸受部11はインホイールモータ駆動装置10の軸線方向一方に配置され、モータ部21はインホイールモータ駆動装置10の軸線方向他方に配置され、減速部31はモータ部21よりもさらに軸線方向他方に配置され、モータ部21の軸線方向位置が車輪ハブ軸受部11の軸線方向位置と重なる。
インホイールモータ駆動装置10は、電動車両の車輪を駆動する車両用モータ駆動装置である。インホイールモータ駆動装置10は、電動車両を時速0〜180km/hで走行させることができる。
インホイールモータ駆動装置10は、キングピンを具備する図示しないサスペンション装置を介して、車体に取り付けられる。またインホイールモータ駆動装置10は、図示しないタイロッドを介して操舵装置と連結する。操舵装置は電動車両の車体に搭載される。これによりインホイールモータ駆動装置10および車輪は、キングピン回りに転舵する。つまり本実施形態のインホイールモータ駆動装置10と結合する車輪は転舵輪である。
車輪ハブ軸受部11は、車輪のロードホイールWと結合する車輪ハブ12と、車輪ハブ12の外径側に同軸に配置される固定輪としての外輪13と、車輪ハブ12と外輪13との間の環状空間に配置される複数の転動体14を有する。
図1に示すように外輪13は、減速部ケーシング39の軸線方向一方端面に形成される開口39pを貫通する。減速部ケーシング39は、減速部31の外郭を含み、減速部31の回転要素(減速部回転軸および歯車)を収容する。
外輪13の外周面には周方向で異なる位置に複数の外輪突出部13gがさらに設けられる。外径方向に突出する各外輪突出部13gには雌ねじ孔が穿設される。また外輪突出部13gにはキャリア41が隣接して配置される。キャリア41には貫通孔が複数形成される。キャリア41の各貫通孔および外輪13の各雌ねじ孔は、軸線Oと平行に延び、互いに一致する。外輪13の雌ねじ孔およびキャリア41の貫通孔には軸線O方向他方側から第1ボルト42が通され、第1ボルト42の軸部はキャリア41の貫通孔を貫通し、第1ボルト42の先端部は外輪突出部13gの雌ねじ孔に螺合し、第1ボルト42の頭部がキャリア41に当接することにより、外輪13は第1ボルト42によってキャリア41に確りと取付固定される。
車輪ハブ12は筒状の内輪12nおよび軸体15を含み、外輪13の中心孔に通される。内輪12nの中心孔には回転軸としての軸体15が挿通固定される。軸体15の両端部は内輪12nから突出する。軸体15の軸線O方向一方端には結合部15fが形成される。結合部15fは周方向に間隔をあけて複数設けられる突起であり、ブレーキディスクBDおよびロードホイールWと同軸に結合するための結合部を構成する。軸体15は、結合部15fで車輪のロードホイールWと結合し、車輪と一体回転する。
軸体15の軸線O方向他方端は、カプラ17の軸線O方向一方端に挿通固定される。カプラ17は筒状であって、車輪ハブ12と後述する出力軸38を連結する。
内輪12nおよび外輪13間の環状空間には、複数列の転動体14が配置される。内輪12nの外周面は、第1列および第2列にそれぞれ配置される複数の転動体14の内側軌道面を構成する。外輪13の内周面は、第1列および第2列にそれぞれ配置される転動体14の外側軌道面を構成する。内輪12nおよび外輪13間の環状空間には、シール材16,16がさらに介在する。シール材16は環状空間の両端を封止して、塵埃および異物の侵入を阻止する。
図1に示すようにモータ部21は、モータ回転軸22、ロータ23、ステータ24、モータケーシング29、および端子ボックス26を有し、この順序でモータ部21の軸線Mから外径側へ順次配置される。モータ部21は、インナロータ、アウタステータ形式のラジアルギャップモータであるが、他の形式であってもよい。例えば図示しなかったがモータ部21はアキシャルギャップモータであってもよい。モータケーシング29はステータ24の外周を包囲する。またモータケーシング29は、軸体15の軸線方向他方端およびカプラ17を収容する減速部ケーシング39と結合する。減速部ケーシング39およびモータケーシング29はインホイールモータ駆動装置10の外郭をなすことから、単にケーシングともいう。
ステータ24は円筒形状のステータコア25と、該ステータコア25に巻回されたコイル27を含む。ステータコア25はリング状の鋼板を軸線M方向に積層してなる。
モータ回転軸22の両端部は、転がり軸受28a,28bを介して、モータケーシング29に回転自在に支持される。端子ボックス26は、モータケーシング29の外周面に付設される。端子ボックス26には動力線の先端部51が差し込まれる。モータ部21は動力線から電力を供給される。
モータ回転軸22およびロータ23の回転中心になる軸線Mは、車輪ハブ軸受部11の軸線Oと平行に延びる。つまりモータ部21は、車輪ハブ軸受部11の軸線Oから離れるようオフセットして配置される。例えば図2に示すようにモータ部の軸線Mは、軸線Oから車両前後方向にオフセットして、具体的には軸線Oよりも車両前方、に配置される。また軸線Mは軸線Oよりも上方に配置される。
図2に示すように複数の結合部15fは軸線Oを中心として軸体15から放射状に突出する。軸線方向にみて、円筒形状のモータケーシング29は、結合部15fに重なる。ただしモータケーシング29は外輪13に重ならない。ステータ24も同様である。これにより、モータ部21の径方向寸法を大きくし得て、出力増大を図ることができる。なお図示はしなかったが、本実施形態のインホイールモータ駆動装置21はストラット式サスペンション装置を介して車体に連結される。モータ部21は軸線Oから車両前後方向にオフセットして配置されることから、モータ部21と軸線Oの真上で上下方向に延びるストラットの干渉が回避される。
説明を図1に戻すと、複数列の転動体14のうち、最も軸線方向他方の列(第2列)の転動体14の軸線方向位置と、モータ部21の軸線方向位置は重なり合う。具体的には、車輪ハブ12の転動体14の軌道面の軸線O方向位置と、コイル27の軸線O方向位置は重なり合う。
ロードホイールWのリム部Wrと、ロードホイールWのスポーク部wsで区画される内空領域には、車輪ハブ軸受部11が配置される。またモータ部21の軸線方向一方端部もロードホイールWの内空領域に配置される。これに対し、減速部31は、ロードホイールWよりも軸線方向他方に配置される。
減速部31は、モータ回転軸22の軸線O方向他方端部の外周面に同軸に設けられる入力歯車33と、複数の中間歯車34,36と、これら中間歯車34,36の中心と結合する中間軸35と、車輪ハブ軸受部11の車輪ハブ12に連結される出力軸38と、出力軸38の外周面に同軸に設けられる出力歯車37と、これら複数の歯車および減速部回転軸を収容する減速部ケーシング39と、ケーシングカバー39vを有する。
入力歯車33は外歯のはすば歯車である。入力歯車33の中心孔には、モータ回転軸22の軸線方向他方端部が差し込まれて相対回転不可能にスプライン嵌合(セレーションも含む、以下同じ)する。
減速部31の中間軸35の回転中心になる軸線Nは軸線Oと平行に延びる。中間軸35の両端部は、転がり軸受35a,35bを介して、減速部ケーシング39およびケーシングカバー39vに回転自在に支持される。中間軸35の軸線N方向中央領域には、第1中間歯車34および第2中間歯車36が同軸に設けられる。第1中間歯車34の中心孔には、中間軸35が差し込まれて相対回転不可能にスプライン嵌合する。第2中間歯車36は中間軸35の外周面に一体形成される。
第1中間歯車34および第2中間歯車36は、外歯のはすば歯車であり、第1中間歯車34の径が第2中間歯車36の径よりも大きい。大径の第1中間歯車34は、小径の入力歯車33と噛合する。小径の第2中間歯車36は、第1中間歯車34よりも軸線N方向他方側に配置されて、大径の出力歯車37と噛合する。
中間軸35の軸線Nは、図2に示すように、軸線Oおよび軸線Mよりも下方に配置される。また中間軸35の軸線Nは、軸線Oよりも車両前方、軸線Mよりも車両後方に配置される。減速部31は、車両前後方向に間隔を空けて配置されて互いに平行に延びる軸線O,N,Mを有する3軸の平行軸歯車減速機であり、2段階に減速する。
説明を図1に戻すと出力歯車37は外歯のはすば歯車であり、出力軸38の軸線O方向中央部に同軸に設けられる。出力軸38は軸線Oに沿って延びる。出力軸38の軸線O方向一方端部は、カプラ17の軸線方向他方端に差し込まれて相対回転不可能に係合する。図3に示すようにカプラ17の軸線方向位置は、モータ部21の軸線方向位置に含まれる。またカプラ17は、モータ部21の外周と隣り合う。
出力軸38の軸線O方向両端部は、転がり軸受38a,38bを介して、減速部ケーシング39およびケーシングカバー39vに回転自在に支持される。軸線方向一方の転がり軸受38aと軸線方向他方の出力歯車37の間には、第1中間歯車34を配置するための空間が設けられる。
図1に示すように減速部31は、小径の駆動歯車と大径の従動歯車の噛合、即ち入力歯車33と第1中間歯車34の噛合、また第2中間歯車36と出力歯車37の噛合、によりモータ回転軸22の回転を減速して出力軸38に伝達する。減速部31の入力歯車33から出力軸38までの回転要素は、モータ部21の回転を車輪ハブ12に伝達する駆動伝達経路を構成する。この伝達経路は、モータ部21から減速部31へ軸線方向他方に延び、減速部31で折り返されて、車輪ハブ軸受部11へ軸線方向一方に延びている。
図2中、各歯車は歯先円で示される。図2に示すように軸線方向にみて、第1中間歯車34および第2中間歯車36は、モータ部21と重なる。また軸線方向にみて、第1中間歯車34は、結合部15fと、外輪13と、転動体14に重なる。つまり軸線方向にみて、第1中間歯車34は、外輪13の内周に設けられる外側軌道面に重なる。また軸線方向にみて、第1中間歯車34は、内輪12nに重ならない。
図3および図4は、本実施形態を表す縦断面図であり、上下方向にみた状態を表す。図3では直進時を表し、図4では旋回時を表す。図3を参照して、ホイールハウス91の壁体は軸線Oと直角に広がる。インホイールモータ駆動装置10はホイールハウス91から距離Ld離隔される。
インホイールモータ駆動装置10が転舵する場合、図4に示すようにホイールハウス91に干渉しない。
図5および図6は、従来のインホイールモータ駆動装置を表す縦断面図であり、上下方向にみた状態を表す。図5では直進時を表し、図6では旋回時を表す。図5を参照して、ホイールハウス91の壁体は軸線Oと直角に広がる。インホイールモータ駆動装置110は、転舵しない直進時において、ホイールハウス91から、図3に示す実施形態と同じ距離Ldだけ離隔される。
しかしながら同じ距離Ldだけ離隔されていても、図5に示す従来例の振れ回り距離Lsは、図3に示す実施形態の振れ回り距離Lsよりも大きくなってしまう。従来のインホイールモータ駆動装置110が転舵する場合、図6に示すようにホイールハウス91に干渉してしまう。この理由として、寸法の大きなモータ部121が、軸線Oから車両前後方向にオフセット配置されており、さらに車幅方向内側に配置されているためと考えられる。図5に示す従来例と対比して、図3に示す本実施形態のモータ部21は、減速部31よりも車幅方向外側に配置され、本実施形態のような折り返し構造にされない。比較のため図5に示す従来例のモータ部121と本実施形態のモータ部21は、同一の出力となるよう寸法を選択されると理解されたい。
本実施形態のインホイールモータ駆動装置10は、転舵輪のロードホイールWと結合する車輪ハブ12を回転自在に支持する車輪ハブ軸受部11と、車輪ハブ12の軸線Oからオフセットして配置されて車輪ハブ12を駆動するモータ部21と、モータ部21の回転を減速して車輪ハブ12に伝達する減速部31とを備え、車輪ハブ12の軸線Oに関し、車輪ハブ軸受部11およびモータ部21は軸線O方向一方側に配置され、減速部31は軸線方向他方側に配置される。これによりモータ部21から車輪ハブ12までの動力伝達経路は、軸線方向一方から他方へ延びて次に軸線方向他方から一方に折り返すように形成され、寸法の大きなモータ部21を回転軸線に近づけて、振れ回り距離Lsを従来よりも短くすることができる。
また本実施形態では図3に示すように、軸線Oに関し、車輪ハブ12の軸線方向位置とモータ部21の軸線方向位置が重なり合うことから、寸法の大きなモータ部21を転舵軸線Kpに近づけて、振れ回り距離Lsを従来よりも短くすることができる。振れ回り距離Lsは、転舵軸線Kpから車幅方向内側へ突出するインホイールモータ駆動装置10のうち、転舵軸線Kpから最も遠い部位までの距離をいう。
本実施形態ではモータ部21からみて、車輪ハブ軸受部11は軸線O方向一方側に配置され、減速部31は軸線O方向他方側に配置される。具体的には、車輪ハブ軸受部11は車幅方向外側に配置され、減速部31は車幅方向内側に配置される。これによりモータ部21をロードホイールWに近づけて、インホイールモータ駆動装置10の振れ回り距離を短くすることができる。
また本実施形態の減速部31は軸線O、N、Mという複数の平行軸を有する平行軸歯車減速機であるから、1または複数の中間軸を減速部31に設けることができ、減速比を高めることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
本発明は、電気自動車およびハイブリッド車両において有利に利用される。
10 インホイールモータ駆動装置、 11 車輪ハブ軸受部、
12 車輪ハブ、 12n 内輪、 13 外輪、
14 転動体、 15 軸体、 15f 結合部、
16 シール材、 17 カプラ、 21 モータ部、
22 モータ回転軸、 23 ロータ、 24 ステータ、
25 ステータコア、 26 端子ボックス、 27 コイル、
28a,28b,35a,35b,38a,38b 軸受、
29 モータケーシング、 31 減速部、 33 入力歯車、
34 第1中間歯車、 35 中間軸、 36 第2中間歯車、
37 出力歯車、 38 出力軸、 39 減速部ケーシング、
39p 開口、 39v ケーシングカバー、 91 ホイールハウス。

Claims (4)

  1. 転舵輪と結合する車輪ハブを回転自在に支持する車輪ハブ軸受部と、前記車輪ハブの軸線からオフセットして配置されて前記車輪ハブを駆動するモータ部と、前記モータ部の回転を減速して前記車輪ハブに伝達する減速部とを備え、
    前記車輪ハブの軸線に関し、前記車輪ハブ軸受部および前記モータ部は軸線方向一方側に配置され、前記減速部は軸線方向他方側に配置される、インホイールモータ駆動装置。
  2. 前記車輪ハブの軸線に関し、前記車輪ハブの軸線方向位置と前記モータ部の軸線方向位置が重なり合う、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記モータ部からみて、前記車輪ハブ軸受部は軸線方向一方側に配置され、前記減速部は軸線方向他方側に配置される、請求項1または2に記載のインホイールモータ駆動装置。
  4. 前記減速部は平行軸歯車減速機である、請求項1〜3のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
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